(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-24
(45)【発行日】2022-12-02
(54)【発明の名称】医用情報表示装置、医用情報供給装置および医用情報表示システム
(51)【国際特許分類】
G16H 10/00 20180101AFI20221125BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20221125BHJP
【FI】
G16H10/00
A61B5/00 D
(21)【出願番号】P 2018131624
(22)【出願日】2018-07-11
【審査請求日】2021-05-07
(73)【特許権者】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001380
【氏名又は名称】弁理士法人東京国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】神長 洋平
(72)【発明者】
【氏名】山地 圭
(72)【発明者】
【氏名】大田 浩二
(72)【発明者】
【氏名】石原 博文
(72)【発明者】
【氏名】小林 秀明
(72)【発明者】
【氏名】竹井 浩二
(72)【発明者】
【氏名】山形 佳史
【審査官】加内 慎也
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-139343(JP,A)
【文献】国際公開第2007/116898(WO,A1)
【文献】特開2013-009726(JP,A)
【文献】特開2017-000750(JP,A)
【文献】特開2007-048076(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G16H 10/00-80/00
A61B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用情報のリストの並び順が示された並び順情報と、前記医用情報とを取得する取得部と、
取得した前記並び順情報
により示された並び順で並んだ前記医用情報のリストを生成し、当該医用情報のリストを表示部に表示させるリスト生成部と、
を備え
、
前記リスト生成部は、
前記表示部に表示された前記リストに含まれる前記医用情報に、当該医用情報の取得状況を識別可能な態様で表示する、
医用情報表示装置。
【請求項2】
前記並び順情報は、
前記リストに含まれる複数の医用情報と当該複数の医用情報のそれぞれの並び順位と、が関連付けられた情報であり、
前記リスト生成部は、
取得した前記医用情報を当該医用情報の並び順位が示された表示枠に配置することにより、前記医用情報のリストを生成する、
請求項1記載の医用情報表示装置。
【請求項3】
前記医用情報は、
医用情報供給装置で生成されてデータベースに保管された医用画像について、前記医用画像を示す情報、または前記医用画像が属するシリーズを示す情報、または前記医用画像が属する検査を示す情報であり、
前記並び順情報は、
前記医用情報供給装置で生成される、
請求項1または2に記載の医用情報表示装置。
【請求項4】
前記医用情報供給装置は、
前記複数の医用画像を前記データベースに転送開始するとともに、またはその前に、前記並び順情報を前記データベースに転送し、
前記リスト生成部は、
前記医用情報供給装置により前記複数の医用画像が前記データベースに転送開始され、かつ前記並び順情報が前記取得部により取得されると、前記並び順情報に従って前記リストを生成して前記表示部に表示させる、
請求項3記載の医用情報表示装置。
【請求項5】
前記リスト生成部は、
前記リストの前記医用情報と当該医用情報が配置された表示枠との少なくとも一方を、当該医用画像を前記データベースが前記医用情報供給装置から受信中か、受信済みか、または未受信かのいずれの受信状況にあるかを識別可能な態様で表示する、
請求項4記載の医用情報表示装置。
【請求項6】
前記リスト生成部は、
前記リストに表示された前記医用情報のうち、未受信の医用情報がユーザにより入力部を介して選択されると、選択された未受信の医用情報に対応する医用画像の前記データベースへの転送の順番を早めるよう前記医用情報供給装置に指示する、
請求項5記載の医用情報表示装置。
【請求項7】
前記並び順情報は、
前記医用情報供給装置により前記複数の医用画像と同一リストに表示すべき新たな医用画像が生成されると、前記医用情報供給装置により、前記新たな医用画像を含む新たな並び順を規定するよう更新されて前記データベースに転送される、
請求項3ないし6のいずれか1項に記載の医用情報表示装置。
【請求項8】
前記並び順情報は、
前記複数の医用画像を構成する医用画像が前記医用情報供給装置の記憶部から削除されると、前記医用情報供給装置により、その旨の情報が付加されて前記データベースに転送され、
前記リスト生成部は、
前記並び順情報にもとづいて、前記その旨の情報を前記リストに重畳表示する、
請求項3ないし7のいずれか1項に記載の医用情報表示装置。
【請求項9】
前記並び順情報は、
前記医用情報供給装置により、DICOM規格に準拠したタグとして前記複数の医用画像のそれぞれに付加されて前記データベースに転送される、
請求項3ないし8のいずれか1項に記載の医用情報表示装置。
【請求項10】
前記複数の医用画像のそれぞれは、同一の検査に属する複数のシリーズのそれぞれのシリーズにもとづく撮像から得られた画像群であり、
前記並び順情報は、
複数のシリーズのそれぞれのシリーズIDの並び順を規定する、
請求項3ないし9のいずれか1項に記載の医用情報表示装置。
【請求項11】
医用情報を医用情報表示装置がリストで表示部に表示させる際の前記医用情報の並び順を規定する医用情報供給装置であって、
前記医用情報表示装置が前記医用情報を前記リストで前記表示部に表示させる際の並び順を規定した並び順情報を生成する並び順情報生成部と、
前記並び順情報を転送する転送部と、
を備え
、
前記医用情報表示装置は、
前記並び順情報により示された並び順で並んだ前記医用情報のリストを生成して前記表示部に表示するとともに、前記表示部に表示された前記リストに含まれる前記医用情報に、当該医用情報の取得状況を識別可能な態様で表示する、
医用情報供給装置。
【請求項12】
複数の医用画像を生成する画像生成部、
をさらに備え、
前記転送部は、
さらに前記複数の医用画像を転送するとともに、前記複数の医用画像のそれぞれの医用画像を所定の順序で転送しているとき、前記医用情報表示装置からの指示に応じて未転送の医用画像の転送の順番を早める、
請求項11記載の医用情報供給装置。
【請求項13】
医用情報供給装置と、データベースと、医用情報表示装置とを備えた医用情報表示システムであって、
前記医用情報供給装置は、
医用情報の並び順を規定した並び順情報を生成する並び順情報生成部と、
前記並び順情報を前記データベースに転送する転送部と、
を有し、
前記医用情報表示装置は、
前記並び順情報を取得する取得部と、
前医用情報の並び順が、前記並び順情報に規定された並び順となるよう、前記医用情報のリストを生成して表示部に表示させる
とともに、前記表示部に表示された前記リストに含まれる前記医用情報に、当該医用情報の取得状況を識別可能な態様で表示する、リスト生成部と、
を有する、
医用情報表示システム。
【請求項14】
医用情報のリストの並び順が示された並び順情報と、前記医用情報とを取得する取得部と、
取得した前記並び順情報と前記医用情報とに基づいて前記医用情報のリストを生成し、当該医用情報のリストを表示部に表示させるリスト生成部と、
を備え
、
前記医用情報は、
医用情報供給装置で生成されてデータベースに保管された医用画像について、前記医用画像を示す情報、または前記医用画像が属するシリーズを示す情報、または前記医用画像が属する検査を示す情報であり、
前記並び順情報は、
前記医用情報供給装置で生成さ
れ、
前記並び順情報は、
前記複数の医用画像を構成する医用画像が前記医用情報供給装置の記憶部から削除されると、前記医用情報供給装置により、その旨の情報が付加されて前記データベースに転送され、
前記リスト生成部は、
前記並び順情報にもとづいて、前記その旨の情報を前記リストに重畳表示する、
医用情報表示装置。
【請求項15】
医用情報を医用情報表示装置がリストで表示部に表示させる際の前記医用情報の並び順を規定する医用情報供給装置であって、
前記医用情報表示装置が前記医用情報を前記リストで前記表示部に表示させる際の並び順を規定した並び順情報を生成する並び順情報生成部と、
前記並び順情報を転送する転送部と、
を備え
、
前記医用情報は、
前記医用情報供給装置で生成されてデータベースに保管された医用画像について、前記医用画像を示す情報、または前記医用画像が属するシリーズを示す情報、または前記医用画像が属する検査を示す情報であり、
前記並び順情報は、
前記医用情報供給装置で生成さ
れ、前記複数の医用画像を構成する医用画像が前記医用情報供給装置の記憶部から削除されると、前記医用情報供給装置により、その旨の情報が付加されて前記データベースに転送され、
前記
医用情報表示装置は、
前記並び順情報にもとづいて、前記その旨の情報を前記リストに重畳表示する、
医用情報供給装置。
【請求項16】
医用情報供給装置と、データベースと、医用情報表示装置とを備えた医用情報表示システムであって、
前記医用情報供給装置は、
医用情報の並び順を規定した並び順情報を生成する並び順情報生成部と、
前記並び順情報を前記データベースに転送する転送部と、
を有し、
前記医用情報表示装置は、
前記並び順情報を取得する取得部と、
前医用情報の並び順が、前記並び順情報に規定された並び順となるよう、前記医用情報のリストを生成して表示部に表示させるリスト生成部と、
を有
し、
前記医用情報は、
前記医用情報供給装置で生成されて
前記データベースに保管された医用画像について、前記医用画像を示す情報、または前記医用画像が属するシリーズを示す情報、または前記医用画像が属する検査を示す情報であり
、
前記並び順情報は、
前記複数の医用画像を構成する医用画像が前記医用情報供給装置の記憶部から削除されると、前記医用情報供給装置により、その旨の情報が付加されて前記データベースに転送され、
前記リスト生成部は、
前記並び順情報にもとづいて、前記その旨の情報を前記リストに重畳表示する、
医用情報表示
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、医用情報表示装置、医用情報供給装置および医用情報表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
医用画像を生成する医用画像診断装置(以下、モダリティという)のユーザは、モダリティが生成した医用画像を示す情報などの医用情報をモダリティの表示部でリスト表示することができる。医用情報としては、医用画像そのもの、医用画像のサムネイル、医用画像の識別情報(ID)などが挙げられる。
【0003】
モダリティのユーザは、観察の効率を向上させるべく、医用情報を各自の所望の順序に並べてリスト表示させることができる。
【0004】
また、最近、画像情報をデータベースにより一元的に管理する医用画像保存通信システム(PACS:Picture Archiving and Communication System for medical application)が普及してきている。
【0005】
PACSによれば、データベースに保管された医用画像の観察者は、データベースに直接接続されたディスプレイやデータベースにネットワーク接続されたディスプレイ(PACSビューワ)などのディスプレイを含む医用情報表示装置を介してこれらの医用画像を参照することができる。
【0006】
しかし、医用情報表示装置を介してデータベースに保管された医用画像を観察する際には、医用情報は、モダリティのユーザが観察した際のリスト表示の順序とは異なる順序でリスト表示されてしまうことがある。これは、医用情報のリスト表示の並び順の優先度が、モダリティと医用情報表示装置とで異なってしまうことが原因である。このため、たとえモダリティで医用情報のリストが観察に最適な順序で表示されていたとしても、医用画像がデータベースに転送され、医用情報表示装置を介して医用情報のリストを表示させると、モダリティでの順序とは異なる順序で表示されてしまうことがあり、大変不便である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、データベースに転送された医用画像を医用情報表示装置でリスト表示する際の並び順を、モダリティで定義した並び順に一致させることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態に係る医用情報表示装置は、取得部と、リスト生成部とを備える。取得部は、医用情報のリストの並び順が示された並び順情報と、医用情報とを取得する。リスト生成部は、取得した医用情報と並び順情報に基づいて医用情報のリストを生成し、当該医用情報のリストを表示部に表示させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】医用情報表示システムの一例を示すブロック図。
【
図2】(a)は医用情報表示装置の第1の態様、(b)は第2の態様、(c)は第3の態様、(d)は第4の態様の一例をそれぞれ示す説明図。
【
図3】従来の医用情報表示装置によるシリーズIDの並び順の一例を示す説明図。
【
図4】医用情報表示システムの医用情報表示装置により生成されるリスト画像用の表示枠群の一例を示す説明図。
【
図5】医用情報表示システムの医用情報表示装置によるシリーズIDの並び順の一例を示す説明図。
【
図6】
図5に示す例において、さらにスタディの受信状況を表示する場合の一例を示す説明図。
【
図7】プライベートタグに含まれる並び順情報の一例を示す説明図。
【
図8】
図7に示す例において、モダリティで新たなシリーズの撮影が実行された場合における、変更後の画像管理テーブルの一例を示す説明図。
【
図9】新たに追加されたシリーズと変更された画像管理テーブルがリスト画像に反映される様子の一例を示す説明図。
【
図10】モダリティで記憶回路から削除されたシリーズがある場合に、削除された旨の情報がリスト画像に重畳される場合の表示例を示す説明図。
【
図11】リスト画像のシリーズのうち未受信のシリーズの転送の順番を、ユーザの指示に応じて早める場合におけるモダリティおよびPACSの処理とリスト画像の表示内容との関係の一例を示すシーケンスチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、医用情報表示装置、医用情報供給装置および医用情報表示システムの実施形態について詳細に説明する。
【0012】
図1は、医用情報表示システム1の一例を示すブロック図である。医用情報表示システム1は、モダリティ10と、PACS20とを有する。
【0013】
モダリティ10としては、たとえば、X線CT(Computed Tomography)、磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)装置、X線診断装置、核医学診断装置、超音波診断装置などを用いることができる。モダリティ10は、医用情報供給装置の一例である。
【0014】
モダリティ10は、画像データを生成する撮像装置11と、画像データにもとづいて医用画像を生成しネットワーク100を介してPACS20に転送する画像処理装置12とを有する。
【0015】
画像処理装置12は、入力インターフェース13、ディスプレイ14、記憶回路15、および処理回路16を有する。
【0016】
入力インターフェース13は、たとえばトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、テンキーなどの一般的な入力装置により構成され、ユーザの操作に対応した操作入力信号を処理回路16に出力する。ディスプレイ14は、たとえば液晶ディスプレイやOLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイなどの一般的な表示出力装置により構成される。
【0017】
記憶回路15は、磁気的もしくは光学的記録媒体または半導体メモリなどの、プロセッサにより読み取り可能な記録媒体を含んだ構成を有し、たとえば処理回路16が利用するプログラムを記憶する。
【0018】
処理回路16は、記憶回路15に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、データベース34に転送された医用画像を医用情報表示装置2でリスト表示する際の並び順を、モダリティ10で定義した並び順に一致させるための処理を実行するプロセッサである。
【0019】
図1に示すように、モダリティ10の処理回路16のプロセッサは、画像生成機能161、並び順情報生成機能162、および転送機能163を実現する。これらの各機能はそれぞれプログラムの形態で記憶回路15に記憶されている。
【0020】
画像生成機能161は、撮像装置11を制御して被検体の撮像を実行させ、撮像結果にもとづいて医用画像を生成する。画像生成機能161は、たとえば、1つの検査種(スタディ)ごとに複数の撮像種(シリーズ)の撮影を撮像装置11に実行させる。
【0021】
画像生成機能161は、医用画像に付帯情報を付加してもよい。付帯情報を定義する規格としては、DICOM(Digtal Imaging and Communications in Medicine)規格などがある。付帯情報には、たとえば各シリーズの撮影が行われた順序を示す情報(シリーズインスタンスUID)が含まれる。
【0022】
並び順情報生成機能162は、医用情報をリストでPACS20のディスプレイ32、42に表示させる際の並び順を規定した並び順情報を生成する。並び順情報は、リストに含まれる複数の医用情報と当該複数の医用情報それぞれの並び順位とを関連付けた情報である。また、並び順情報には、さらに医用画像が関連付けられてもよい。
【0023】
具体的には、並び順情報生成機能162は、まず、モダリティ10のディスプレイ14に医用情報のリスト画像を表示させる際の並び順を設定する。この並び順は、記憶回路15にあらかじめ記憶された条件に従って設定してもよいし、ディスプレイ14に仮のリストを表示し、モダリティ10のユーザにより入力インターフェース13を介してこの仮のリストの順序を所望の順序に調整されたとおりに設定してもよい。
【0024】
並び順情報生成機能162は、モダリティ10のディスプレイ14に医用情報のリストを表示させるために設定した並び順を、PACS20のディスプレイ32、42に表示させる際の並び順として規定するように、並び順情報を生成する。医用情報表示システム1は、この並び順情報を利用することにより、PACS20のディスプレイ32、42における医用情報の並び順を、モダリティ10のディスプレイ14における並び順に容易かつ正確に一致させることができる。
【0025】
以下の説明では、医用画像をシリーズ単位で扱う場合の例を示す。この例では、医用情報は医用画像が属するシリーズを示す(特定する)情報(たとえばシリーズの識別情報(シリーズID))であり、モダリティ10の並び順情報生成機能162は、シリーズを示す情報のリストの並び順を定義する。
【0026】
並び順情報生成機能162は、並び順情報を、付帯情報として医用画像に付帯させてもよいし、医用画像とは別個の独立したデータとしてもよい。並び順情報の詳細については
図7を参照して後述する。
【0027】
転送機能163は、複数の医用画像と、医用情報と、並び順情報とを、ネットワーク100を介してPACS20のデータベース34に転送する。並び順情報が付帯情報として医用画像に付帯する場合、並び順情報は、複数の医用画像をデータベース34に転送開始するとともに最初の医用画像とともにデータベース34に転送されることになる。また、並び順情報が医用画像とは別個の独立した情報として生成される場合は、並び順情報は、複数の医用画像をデータベース34に転送開始するとき、またはその前に、データベース34に転送されるとよい。
【0028】
なお、転送機能163はさらに、医用画像の付帯情報を転送してもよい。付帯情報は、たとえば医用画像の識別情報(ID)、医用画像のサムネイル、患者名、患者ID、性別、生年月日、検査日、検査種別、撮影条件を含む。この場合、この付帯情報を医用情報として扱ってもよい。
【0029】
PACS20は、データベース34を有する画像保管装置30と、表示端末40とを有する。
【0030】
画像保管装置30は、入力インターフェース31、ディスプレイ32、記憶回路33、データベース34、および処理回路35を有する。入力インターフェース31、ディスプレイ32、および記憶回路33の構成は入力インターフェース13、ディスプレイ14、および記憶回路15の構成とそれぞれ同等であるため説明を省略する。なお、画像保管装置30は入力インターフェース31およびディスプレイ32を備えずともよい。
【0031】
データベース34は、モダリティ10から転送された複数の医用画像と並び順情報とを保管する。
【0032】
画像保管装置30の処理回路35は、記憶回路33に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、データベース34に転送された医用画像を医用情報表示装置2でリスト表示する際の並び順を、モダリティ10で定義した並び順に一致させるための処理を実行するプロセッサである。
【0033】
図1に示すように、画像保管装置30の処理回路35のプロセッサは、受信機能351、並び順情報取得機能352、リスト画像生成機能353および医用画像保管機能354を実現する。これらの各機能はそれぞれプログラムの形態で記憶回路33に記憶されている。
【0034】
受信機能351は、モダリティ10と通信し、モダリティ10から複数の医用画像と医用情報と並び順情報とを受信する。
【0035】
並び順情報取得機能352は、受信機能351から並び順情報に含まれる医用情報を取得する。このとき、並び順情報取得機能352はさらに医用画像を取得してもよい。また、並び順情報取得機能352は、モダリティ10で生成された並び順情報を、データベース34から、または受信機能351を介してモダリティ10から直接に取得する。
【0036】
リスト画像生成機能353は、複数の医用画像のそれぞれの医用情報の並び順が並び順情報に規定された並び順となるよう、医用情報のリスト画像を生成してディスプレイ32または表示端末40のディスプレイ42に表示させる。
【0037】
医用画像保管機能354は、モダリティ10から受信した複数の医用画像と並び順情報とをデータベース34に保管させる。
【0038】
表示端末40は、入力インターフェース41、ディスプレイ42、記憶回路43、および処理回路44を有する。入力インターフェース41、ディスプレイ42、および記憶回路43の構成は入力インターフェース13、ディスプレイ14、および記憶回路15の構成とそれぞれ同等であるため説明を省略する。
【0039】
表示端末40の処理回路44は、記憶回路43に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、データベース34に転送された医用画像を医用情報表示装置2でリスト表示する際の並び順を、モダリティ10で定義した並び順に一致させるための処理を実行するプロセッサである。
【0040】
図1に示すように、表示端末40の処理回路44のプロセッサは、並び順情報取得機能441およびリスト画像生成機能442を実現する。これらの各機能はそれぞれプログラムの形態で記憶回路43に記憶されている。
【0041】
並び順情報取得機能441は、モダリティ10で生成された並び順情報を、並び順情報に含まれる医用情報とともにデータベース34から取得する。このとき、並び順情報取得機能441はさらに医用画像を取得してもよい。
【0042】
リスト画像生成機能442は、複数の医用画像のそれぞれの医用情報の並び順が並び順情報に規定された並び順となるよう、医用情報のリスト画像を生成して画像保管装置30のディスプレイ32または表示端末40のディスプレイ42に表示させる。
【0043】
医用情報表示装置2は、第1の態様として、画像保管装置30の処理回路35の並び順情報取得機能352およびリスト画像生成機能353と画像保管装置30のディスプレイ32によって構成され得る(
図2(a)参照)。また、医用情報表示装置2は、第2の態様として、表示端末40の処理回路44の並び順情報取得機能441およびリスト画像生成機能442と表示端末40のディスプレイ42によって構成され得る(
図2(b)参照)。また、医用情報表示装置2は、第3の態様として、表示端末40の処理回路44の並び順情報取得機能441およびリスト画像生成機能442と画像保管装置30のディスプレイ32によって構成され得る(
図2(c)参照)。また、医用情報表示装置2は、第4の態様として、画像保管装置30の処理回路35の並び順情報取得機能352およびリスト画像生成機能353と表示端末40のディスプレイ42によって構成され得る(
図2(d)参照)。医用情報表示装置2は、これらの第1-第4の態様の少なくとも1つの態様で実現される。なお、画像保管装置30がディスプレイ32を備えない場合は、医用情報表示装置2は第2の態様および第4の態様の少なくとも一方で実現される。
【0044】
続いて、医用情報表示システム1の医用情報表示装置2による医用情報の並び順制御について説明する。なお、以下の説明では、医用情報がシリーズIDであり、医用情報のリストがシリーズIDのリストである場合の例について示す。
【0045】
図3は、従来の医用情報表示装置2によるシリーズIDの並び順の一例を示す説明図である。
【0046】
従来から、モダリティでは、上記のとおり、ある検査種(スタディ)AAAに属する複数の撮像種(シリーズ)がある場合には、各シリーズには、各シリーズの撮影が行われた順序を示すIDが付されるようになっている。また、ユーザは、従来から、モダリティにおいてシリーズIDの並び順を所望の順序に調整することができた。
図3の左上には、ユーザがシリーズ番号を5、4、1、2、6の順に並べて表示するように調整した場合の例を示した。
【0047】
しかし、従来の技術では、モダリティからデータベースへシリーズが転送され、医用情報表示装置2がデータベースを参照してシリーズIDをリスト表示する場合には、医用情報表示装置2の設定に応じてリストの並び順が決定されてしまう。
図3の右下には、医用情報表示装置2がシリーズID順に並べるように設定されている場合の例を示した。このように、従来の技術では、医用情報表示装置2のディスプレイにおけるシリーズIDの並び順は、モダリティ10のディスプレイ14における並び順と全く異なってしまう場合がある。
【0048】
また、モダリティからデータベースへ複数のシリーズが順に転送されていく途中においては、ユーザは、医用情報表示装置2のディスプレイを確認しても、スタディAAAに属するスタディがあといくつ転送されてくるのかが不明であるとともに、データベースにおけるスタディAAAに属するスタディの受信状況については知るべくもない(
図3の右上参照)。
【0049】
一方、医用情報表示システム1は、
図1に示す構成を有することにより、医用情報表示装置2のディスプレイ32、42における医用情報の並び順(たとえばシリーズIDの並び順)を、モダリティ10のディスプレイ14における並び順に容易かつ正確に一致させることができる。
【0050】
図4は、医用情報表示システム1の医用情報表示装置2により生成されるリスト画像51用の表示枠群50の一例を示す説明図である。
【0051】
画像保管装置30のリスト画像生成機能353または表示端末40のリスト画像生成機能442は、表示枠群50を生成する。表示枠群50は、並び順情報に従って、並び順情報に含まれる医用画像の数と同数の表示枠50-n(ただしnは正の整数)を有する要生成される。このとき、リスト画像生成機能353またはリスト画像生成機能442は、各表示枠50-nに順位を付加しておく。
図4には、並び順情報に5つのシリーズIDが含まれ、リスト画像生成機能353またはリスト画像生成機能442が5つの表示枠50-1、50-2、・・・、50-5を有する表示枠群50を生成する場合の例を示した。
【0052】
図5は、医用情報表示システム1の医用情報表示装置2によるシリーズIDの並び順の一例を示す説明図である。
【0053】
リスト画像生成機能353またはリスト画像生成機能442は、並び順情報に従って、シリーズIDのそれぞれを、その並び順位(
図5の左上の並び順参照)に対応する順位(
図4参照)が付加された表示枠50-1~50-5に配置することにより、シリーズIDのリスト画像51を生成してディスプレイ32または42に表示させる。
【0054】
並び順情報を利用することにより、リスト画像生成機能353またはリスト画像生成機能442は、医用情報表示装置2のディスプレイ32、42における医用情報の並び順(たとえばシリーズIDの並び順)と、モダリティ10のディスプレイ14における並び順とを容易かつ正確に一致させることができる。
【0055】
また、表示枠群50を利用することにより、モダリティ10からデータベース34へ複数のシリーズが順に転送されていく途中においても、ユーザは、転送開始直後から表示枠群50と各表示枠50-1~50-5に配置されたシリーズIDを確認することができるため、容易に、スタディAAAに属するシリーズの総数を把握することができる。
【0056】
また、リスト画像生成機能353またはリスト画像生成機能442は、データベース34におけるスタディAAAに属するスタディの受信状況を表示してもよい。
【0057】
図6は、
図5に示す例において、さらにスタディの受信状況を表示する場合の一例を示す説明図である。なお、以下の説明では、シリーズの転送順序が並び順情報の並び順位通りである場合の例を示す。
【0058】
データベース34におけるスタディの受信状況を表示する場合、たとえば、
図6に示すように、リスト画像51の医用情報と当該医用情報が配置された表示枠50-1~50-5との少なくとも一方を、当該医用画像をデータベース34がモダリティ10から受信中か、受信済みか、または未受信かのいずれの受信状況にあるかを識別可能な態様で表示する。この場合、ユーザは、データベース34におけるスタディAAAに属するスタディの受信状況を容易に直感的に把握することができる。
【0059】
続いて、並び順情報について説明する。
【0060】
並び順情報は、モダリティ10の並び順情報生成機能162により生成される。この並び順情報は、医用情報表示装置2の並び順情報取得機能352または441により取得されて、設定ファイルに書き込まれる。設定ファイル(コンフィギュレーションファイル)は、たとえば記憶回路33または43に記憶される。リスト画像生成機能353または442は、設定ファイルを参照して医用情報の並び順を決定する。
【0061】
並び順情報は、付帯情報として医用画像に付帯させてもよいし、医用画像とは別個の独立したデータとしてもよい。付帯情報として医用画像に付帯させる場合は、並び順情報はDICOM規格に準拠したプライベートタグに含まれてもよいし、標準タグに含まれてもよい。
【0062】
図7は、プライベートタグに含まれる並び順情報の一例を示す説明図である。
図7には、プライベートタグとして画像管理タグを用意し、当該タグに並び順情報として画像管理テーブル60が含まれる場合の例を示した。
【0063】
図7に示すように、並び順情報が医用画像のプライベートタグに含まれる場合や並び順情報が医用画像とは別個の独立したデータの場合は、標準タグの情報を変更することなく、医用情報表示装置2のディスプレイ32、42における医用情報の並び順とモダリティ10のディスプレイ14における並び順とを一致させることができる。この場合、モダリティ10の処理回路16は、並び順情報取得機能352およびリスト画像生成機能353を実現可能に構成されるとよい。この場合、データベース34からモダリティ10に医用画像と並び順情報とを転送した場合、モダリティ10は、医用情報の並び順が並び順情報に規定された並び順となるよう、医用情報のリスト画像を再現することができる。
【0064】
なお、並び順情報が医用画像とは別個の独立したデータの場合は、一連の医用画像転送に1つの並び順情報を転送すればよい。たとえば、複数のシリーズを含む1スタディを転送するとき、モダリティ10は1つのテーブルを作成してデータベース34に送信すればよい。また、独立したデータの場合、ネットワーク100に接続された図示しない情報処理装置で当該テーブルファイルを作成してもよい。この場合、モダリティ10からデータベース34にシリーズを転送するときに当該情報処理装置にアクセスして当該テーブルファイルをデータベース34に与えればよい。
【0065】
また、医用情報表示システム1は、複数の医用画像に対してモダリティ10で新たな医用画像が追加されても、あるいは複数の医用画像の一部がモダリティ10で削除されても、医用情報表示装置2のディスプレイ32、42における医用情報の並び順を破綻させることなく維持することができる。
【0066】
図8は、
図7に示す例において、モダリティ10で新たなシリーズの撮影が実行された場合における、変更後の画像管理テーブル60の一例を示す説明図である。また、
図9は、新たに追加されたシリーズと変更された画像管理テーブル60がリスト画像51に反映される様子の一例を示す説明図である。
【0067】
モダリティ10により、複数の医用画像と同一リストに表示すべき新たな医用画像が生成された場合、すなわち、スタディAAAに属する新たなシリーズ(シリーズ番号は7)が生成された場合を考える。この場合、モダリティ10の並び順情報生成機能162は、新たなシリーズを含む新たな並び順を規定するよう画像管理テーブル60を更新する(
図8参照)。画像管理テーブル60の更新は、あらかじめ記憶された条件に従って行われてもよいし、ディスプレイ14に仮のリストを表示し、モダリティ10のユーザにより入力インターフェース13を介してこの仮のリストの順序を所望の順序に調整されて更新されてもよい。
【0068】
モダリティ10の転送機能163は、新たなシリーズの画像管理テーブルタグに変更後の画像管理テーブル60を付帯させて、新たなシリーズをデータベース34に転送する。
【0069】
医用情報表示装置2の並び順情報取得機能352または441は、変更後の画像管理テーブル60で設定ファイルを更新する。そして、リスト画像生成機能353または442は、設定ファイルを参照して医用情報の並び順を決定し、リスト画像51を更新する(
図9参照)。
【0070】
このように、モダリティ10で新たな医用画像が生成された場合であっても、並び順情報(画像管理テーブル60など)を更新することで、医用情報表示装置2のディスプレイ32、42における医用情報の並び順を非常に容易に維持することができる。
【0071】
図10は、モダリティ10で記憶回路15から削除されたシリーズがある場合に、削除された旨の情報70がリスト画像51に重畳される場合の表示例を示す説明図である。
【0072】
モダリティ10の記憶回路15に記憶された医用画像は、データベース34に転送された後に、削除されることがある。医用画像の削除は、たとえばモダリティ10の記憶回路15の記憶容量を有効活用するために行われる。
【0073】
データベース34は、医用画像を保管することを目的として設置される。このため、モダリティ10の記憶回路15から医用画像が削除された場合であっても、原則としてデータベース34から当該医用画像が削除されるべきではない。したがって、リスト画像51には何らの変更を加えなくてもよい。
【0074】
また、当該医用画像がモダリティ10から削除された旨の情報を示す文字列、図形(
図10参照)などをリスト画像51に重畳してもよい。ただしこの場合、モダリティ10は、当該医用画像がモダリティ10から削除された旨の情報をデータベース34に与える必要がある。
【0075】
並び順情報が医用画像とは別個の独立したデータである場合には、並び順情報に当該医用画像がモダリティ10から削除された旨の情報を含めて並び順情報だけをデータベース34に与えればよいし、削除された旨の情報を並び順情報とは別にデータベース34に与えてもよい。
【0076】
並び順情報が付帯情報として各シリーズに付加される場合には、モダリティ10からシリーズが削除されただけでは、データベース34に送信すべきシリーズはなく、したがってこの時点では並び順情報はデータベース34に与えられない。この場合、モダリティ10の転送機能163は、当該医用画像がモダリティ10から削除された旨の情報を、並び順情報とは別にデータベース34に与えてもよい。その後、新たなシリーズが追加されたタイミングがくれば(
図8、
図9参照)、新たなシリーズに付帯される並び順情報に対して、当該医用画像がモダリティ10から削除された旨の情報を含めることが可能となる。
【0077】
図8-9を参照して以上説明したとおり、複数の医用画像に対してモダリティ10で新たな医用画像が追加され、あるいは既存の医用画像が削除されても、医用情報表示装置2のディスプレイ32、42における医用情報の並び順を破綻させることなく維持することができる。さらに、たとえモダリティ10において並び順が大幅に変更された場合であっても、変更を反映した並び順情報をモダリティ10からデータベース34に転送することで、医用情報表示装置2のディスプレイ32、42における医用情報の並び順と、モダリティ10のディスプレイ14における並び順に容易かつ正確に一致させることができる。
【0078】
続いて、リスト画像51を用いてPACS20からモダリティ10に転送順序の変更要求を行う方法について説明する。
【0079】
図5および
図6に示すように、医用情報表示システム1は、表示枠群50を利用することにより、モダリティ10からデータベース34への複数シリーズの転送開始直後から、転送予定のシリーズを容易に把握することができる。
【0080】
そこで、医用情報表示システム1は、ユーザの利便性をさらに高めるため、リスト画像51のシリーズのうち未受信のシリーズの転送の順番を、ユーザの指示に応じて早めることを可能にする。
【0081】
図11は、リスト画像51のシリーズのうち未受信のシリーズの転送の順番を、ユーザの指示に応じて早める場合におけるモダリティ10およびPACS20の処理とリスト画像51の表示内容との関係の一例を示すシーケンスチャート図である。
【0082】
モダリティ10の転送機能163が、データベース34へ並び順情報を転送し、複数の医用画像の転送を開始すると、医用情報表示装置2のリスト画像生成機能353またはリスト画像生成機能442は、並び順情報に従って、各スタディの受信状況が識別可能な態様でリスト画像51を生成する。
【0083】
リスト画像51を確認したユーザが、次に転送される予定のシリーズ番号4のシリーズよりも先に、シリーズ番号1のシリーズの画像を確認したい場合、ユーザは、リスト画像51のシリーズ番号1を、入力インターフェース31または41を介して選択する。このような場合として、たとえばシリーズ番号4、5が造影剤なしの撮像であり、シリーズ番号1、2が造影剤ありの撮像であり、ユーザが造影剤ありの撮像で得られた画像を先に確認したい場合が考えられる。
【0084】
ユーザにより未受信のシリーズが選択されると、選択されたシリーズの転送順序を変更すべき旨の要求がモダリティ10に与えられる。すると、モダリティ10の転送機能163は、並び順情報の順序でシリーズをデータベース34に転送しているときに、この医用情報表示装置2からの指示に応じて、選択された未転送のシリーズの転送の順番を変更し(早め)、画像の転送を継続する。
【0085】
以上の処理により、リスト画像51を利用して、PACS20側からのユーザの指示に応じて、未受信のシリーズの転送の順番を、モダリティ10に変更させることができる。
【0086】
なお、以上の説明では、医用画像をシリーズ単位で扱う場合の例であって、医用情報がシリーズを示す(識別する)情報である場合の例を示したが、医用画像は医用画像単位であつかわれてもよいし、医用画像が属する検査(スタディ)単位であつかわれてもよい。医用画像を医用画像単位で扱う場合、医用情報は医用画像を示す情報である。医用画像を示す情報としては、医用画像そのもの、医用画像のサムネイル、医用画像の識別情報(ID)などを用いることができる。また、医用画像を検査単位で扱う場合には、医用情報は検査を示す情報である。
【0087】
また、医用情報のリストは、検査IDとシリーズIDが混在したリストなど、異なる種類の医用情報を含むリストであってもよい。
【0088】
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、データベース34に転送された医用画像を医用情報表示装置2でリスト表示する際の並び順を、モダリティ10で定義した並び順に一致させることができる。
【0089】
なお、本実施形態における画像保管装置30の処理回路35の並び順情報取得機能352および表示端末40の処理回路44の並び順情報取得機能441は、特許請求の範囲における取得部の一例である。また、画像保管装置30の処理回路35のリスト画像生成機能353および表示端末40の処理回路44のリスト画像生成機能442は、特許請求の範囲におけるリスト画像生成部の一例である。
【0090】
また、上記実施形態において、「プロセッサ」という文言は、たとえば、専用または汎用のCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、または、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(たとえば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびFPGA)等の回路を意味するものとする。プロセッサは、記憶媒体に保存されたプログラムを読み出して実行することにより、各種機能を実現する。
【0091】
また、上記実施形態では処理回路の単一のプロセッサが各機能を実現する場合の例について示したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサが各機能を実現してもよい。また、プロセッサが複数設けられる場合、プログラムを記憶する記憶媒体は、プロセッサごとに個別に設けられてもよいし、1つの記憶媒体が全てのプロセッサの機能に対応するプログラムを一括して記憶してもよい。
【0092】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0093】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【符号の説明】
【0094】
1 医用情報表示システム
2 医用情報表示装置
10 モダリティ
20 PACS
30 画像保管装置
32、42 医用情報表示装置のディスプレイ
34 データベース
40 表示端末
41 入力インターフェース
50 表示枠群
50-1、50-2、50-3、50-4、50-5 表示枠
51 リスト画像
60 画像管理テーブル
70 モダリティから削除した旨の情報
100 ネットワーク
161 画像生成機能
162 並び順情報生成機能
163 転送機能
352、441 並び順情報取得機能
353、442 リスト画像生成機能