(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-24
(45)【発行日】2022-12-02
(54)【発明の名称】風呂装置
(51)【国際特許分類】
F24H 15/196 20220101AFI20221125BHJP
F24H 9/13 20220101ALI20221125BHJP
【FI】
F24H15/196 301P
F24H9/13
(21)【出願番号】P 2018177596
(22)【出願日】2018-09-21
【審査請求日】2021-07-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北村 尚之
(72)【発明者】
【氏名】柳瀬 宣彦
【審査官】河野 俊二
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-200332(JP,A)
【文献】特開平08-189699(JP,A)
【文献】特開2006-317017(JP,A)
【文献】特開平08-247556(JP,A)
【文献】特開2004-347295(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 15/196
F24H 9/13
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を加熱する熱源機と、
前記熱源機で加熱された水を浴槽へ供給する湯はり経路と、
前記湯はり経路を開閉可能な湯はり弁と、
前記湯はり経路を流れる水の流量を、予め設定された上限流量以下に制限可能な流量制限手段と、
前記湯はり経路を流れる水の流量を検出する流量センサと、
前記浴槽に取り付けられており、前記湯はり経路からの水を前記浴槽の内部へ送り出すアダプタと、
制御装置を備えており、
前記アダプタは、
前記湯はり経路から水が流入する流入口と、
前記浴槽の内部へ水が流出する流出口と、
前記流入口から前記流出口へ水が流れる経路を開閉可能な遮断弁と、
前記遮断弁を開く方向に付勢する弾性部材と、
前記流出口の近傍に設けられており、前記遮断弁を閉じる方向に付勢する付勢機構を備えており、
前記付勢機構の付勢力は、前記付勢機構の温度に応じて変化し、
前記付勢機構の温度が所定温度に満たない場合に、前記付勢機構による付勢力が前記弾性部材による付勢力よりも小さくなり、
前記付勢機構の温度が前記所定温度以上の場合に、前記付勢機構による付勢力が前記弾性部材による付勢力よりも大きくなり、
前記制御装置は、前記熱源機で加熱された水を
、前記浴槽へ供給する湯はり運転を実行可能であり、
前記制御装置は、前記湯はり運転を開始すると、前記湯はり弁を開き、
前記制御装置は、前記湯はり運転を開始した後、前記浴槽へ湯はり設定量の水が供給されると、前記湯はり弁を閉じて前記湯はり運転を終了し、
前記制御装置は、前記湯はり運転
の実行中に、前記湯はり経路を流れる水の流量が所定流量以下となった場合に、前記湯はり弁を閉じて前記湯はり運転を中断し、その後に前記湯はり弁を開いて前記湯はり運転を再開し、
前記制御装置は、前記湯はり運転の実行中に、前記湯はり運転を中断した後、前記湯はり運転を再開してから前記流量センサで検出される流量が所定流量以上となるまでの経過時間が所定時間に満たない場合に、前記上限流量を低減させる、風呂装置。
【請求項2】
水を加熱する熱源機と、
前記熱源機で加熱された水を浴槽へ供給する湯はり経路と、
前記湯はり経路を開閉可能な湯はり弁と、
前記湯はり経路を流れる水の流量を、予め設定された上限流量以下に制限可能な流量制限手段と、
前記湯はり経路を流れる水の流量を検出する流量センサと、
前記湯はり経路を流れる水の温度を検出する温度センサと、
前記浴槽に取り付けられており、前記湯はり経路からの水を前記浴槽の内部へ送り出すアダプタと、
制御装置を備えており、
前記アダプタは、
前記湯はり経路から水が流入する流入口と、
前記浴槽の内部へ水が流出する流出口と、
前記流入口から前記流出口へ水が流れる経路を開閉可能な遮断弁と、
前記遮断弁を開く方向に付勢する弾性部材と、
前記流出口の近傍に設けられており、前記遮断弁を閉じる方向に付勢する付勢機構を備えており、
前記付勢機構の付勢力は、前記付勢機構の温度に応じて変化し、
前記付勢機構の温度が所定温度に満たない場合に、前記付勢機構による付勢力が前記弾性部材による付勢力よりも小さくなり、
前記付勢機構の温度が前記所定温度以上の場合に、前記付勢機構による付勢力が前記弾性部材による付勢力よりも大きくなり、
前記制御装置は、前記熱源機で加熱された水を、前記浴槽へ供給する湯はり運転を実行可能であり、
前記制御装置は、前記湯はり運転を開始すると、前記湯はり弁を開き、
前記制御装置は、前記湯はり運転を開始した後、前記浴槽へ湯はり設定量の水が供給されると、前記湯はり弁を閉じて前記湯はり運転を終了し、
前記制御装置は、前記湯はり運転の実行中に、前記湯はり経路を流れる水の流量が所定流量以下となった場合に、前記湯はり弁を閉じて前記湯はり運転を中断し、その後に前記湯はり弁を開いて前記湯はり運転を再開し、
前記制御装置は、前記湯はり運転の実行中に、前記湯はり運転を中断し、かつ前記湯はり運転を中断した時点において前記温度センサで検出される温度が前記所定温度に満たない場合に、前記上限流量を低減させる、風呂装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、風呂装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、水を加熱する熱源機と、前記熱源機で加熱された水を浴槽へ供給する湯はり経路と、前記浴槽に取り付けられており、前記湯はり経路からの水を前記浴槽の内部へ送り出すアダプタと、制御装置を備える風呂装置が開示されている。前記アダプタは、前記湯はり経路から水が流入する流入口と、前記浴槽の内部へ水が流出する流出口と、前記流入口から前記流出口へ水が流れる経路を開閉可能な遮断弁と、前記遮断弁を開く方向に付勢する弾性部材と、前記流出口の近傍に設けられており、前記遮断弁を閉じる方向に付勢する付勢機構を備えている。前記付勢機構の付勢力は、前記付勢機構の温度に応じて変化する。前記付勢機構の温度が所定温度に満たない場合に、前記付勢機構による付勢力は前記弾性部材による付勢力よりも小さくなる。前記付勢機構の温度が前記所定温度以上の場合に、前記付勢機構による付勢力は前記弾性部材による付勢力よりも大きくなる。前記制御装置は、前記熱源機で加熱された水を、前記浴槽へ供給する湯はり運転を実行可能である。この風呂装置では、湯はり運転の実行中に、所定温度以上の水がアダプタから浴槽へ供給されると、付勢機構の温度が所定温度以上となって、遮断弁が閉じられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
浴槽に上記のようなアダプタが取り付けられている場合、大流量の水が湯はり経路からアダプタを介して浴槽へ供給されると、アダプタの内部において、乱流に起因する水の圧力変動が生じる。この場合、アダプタから浴槽へ供給される水の温度が所定温度よりも低いために付勢機構の温度も所定温度より低く、付勢機構による付勢力が小さいにも関わらず、水の圧力変動によって弾性部材の付勢力に抗して遮断弁が閉じてしまうという異常な動作を生じることがある。その後、圧力変動が解消されて遮断弁が開いた後に湯はり運転を再開しても、再び大流量の水が湯はり経路からアダプタを介して浴槽へ供給されると、再び遮断弁が閉じてしまい、それを繰り返してしまう。その結果、湯はり運転が何度も中断され、湯はり運転が完了するまで長時間を要することになる。本明細書では、アダプタの異常な動作によって湯はり運転が中断されることを抑制することが可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示する風呂装置は、水を加熱する熱源機と、前記熱源機で加熱された水を浴槽へ供給する湯はり経路と、前記湯はり経路を開閉可能な湯はり弁と、前記湯はり経路を流れる水の流量を、予め設定された上限流量以下に制限可能な流量制限手段と、前記湯はり経路を流れる水の流量を検出する流量センサと、前記浴槽に取り付けられており、前記湯はり経路からの水を前記浴槽の内部へ送り出すアダプタと、制御装置を備えている。前記アダプタは、前記湯はり経路から水が流入する流入口と、前記浴槽の内部へ水が流出する流出口と、前記流入口から前記流出口へ水が流れる経路を開閉可能な遮断弁と、前記遮断弁を開く方向に付勢する弾性部材と、前記流出口の近傍に設けられており、前記遮断弁を閉じる方向に付勢する付勢機構を備えている。前記付勢機構の付勢力は、前記付勢機構の温度に応じて変化する。前記付勢機構の温度が所定温度に満たない場合に、前記付勢機構による付勢力が前記弾性部材による付勢力よりも小さくなる。前記付勢機構の温度が前記所定温度以上の場合に、前記付勢機構による付勢力が前記弾性部材による付勢力よりも大きくなる。前記制御装置は、前記熱源機で加熱された水を、前記浴槽へ供給する湯はり運転を実行可能である。前記制御装置は、前記湯はり運転を開始すると、前記湯はり弁を開く。前記制御装置は、前記湯はり運転を開始した後、前記浴槽へ湯はり設定量の水が供給されると、前記湯はり弁を閉じて前記湯はり運転を終了する。前記制御装置は、前記湯はり運転の実行中に、前記湯はり経路を流れる水の流量が所定流量以下となった場合に、前記湯はり弁を閉じて前記湯はり運転を中断し、その後に前記湯はり弁を開いて前記湯はり運転を再開する。前記制御装置は、前記湯はり運転の実行中に、前記湯はり運転を中断した後、前記湯はり運転を再開してから前記流量センサで検出される流量が所定流量以上となるまでの経過時間が所定時間に満たない場合に、前記上限流量を低減させる。
【0006】
大流量の水が流れることに起因するアダプタの異常な動作によって遮断弁が閉じられた場合は、アダプタの内部で水が流れなくなると、乱流に起因する水の圧力変動が消失し、アダプタの異常な動作は速やかに解消されて、遮断弁が再び開かれる。このため、湯はり運転を中断した後、再び湯はり運転を開始してから流量センサで検出される流量が所定流量以上となるまでの経過時間が所定時間に満たない場合には、大流量の水が流れることに起因するアダプタの異常な動作によって遮断弁が閉じられた可能性が高い。上記の風呂装置では、湯はり運転において、大流量の水が湯はり経路からアダプタを介して浴槽へ供給されて、アダプタの異常な動作により遮断弁が閉じられると、その後の湯はり運転における上限流量を低減させる。このような構成とすることによって、大流量の水が流れることに起因して生じるアダプタ内部における水の圧力変動を抑制し、アダプタが異常な動作をすることを抑制することができる。アダプタの異常な動作によって湯はり運転が中断されることを抑制することができる。
【0007】
本明細書が開示する別の風呂装置は、水を加熱する熱源機と、前記熱源機で加熱された水を浴槽へ供給する湯はり経路と、前記湯はり経路を開閉可能な湯はり弁と、前記湯はり経路を流れる水の流量を、予め設定された上限流量以下に制限可能な流量制限手段と、前記湯はり経路を流れる水の流量を検出する流量センサと、前記湯はり経路を流れる水の温度を検出する温度センサと、前記浴槽に取り付けられており、前記湯はり経路からの水を前記浴槽の内部へ送り出すアダプタと、制御装置を備えている。前記アダプタは、前記湯はり経路から水が流入する流入口と、前記浴槽の内部へ水が流出する流出口と、前記流入口から前記流出口へ水が流れる経路を開閉可能な遮断弁と、前記遮断弁を開く方向に付勢する弾性部材と、前記流出口の近傍に設けられており、前記遮断弁を閉じる方向に付勢する付勢機構を備えている。前記付勢機構の付勢力は、前記付勢機構の温度に応じて変化する。前記付勢機構の温度が所定温度に満たない場合に、前記付勢機構による付勢力が前記弾性部材による付勢力よりも小さくなる。前記付勢機構の温度が前記所定温度以上の場合に、前記付勢機構による付勢力が前記弾性部材による付勢力よりも大きくなる。前記制御装置は、前記熱源機で加熱された水を、前記浴槽へ供給する湯はり運転を実行可能である。前記制御装置は、前記湯はり運転を開始すると、前記湯はり弁を開く。前記制御装置は、前記湯はり運転を開始した後、前記浴槽へ湯はり設定量の水が供給されると、前記湯はり弁を閉じて前記湯はり運転を終了する。前記制御装置は、前記湯はり運転の実行中に、前記湯はり経路を流れる水の流量が所定流量以下となった場合に、前記湯はり弁を閉じて前記湯はり運転を中断し、その後に前記湯はり弁を開いて前記湯はり運転を再開する。前記制御装置は、前記湯はり運転の実行中に、前記湯はり運転を中断し、かつ前記湯はり運転を中断した時点において前記温度センサで検出される温度が前記所定温度に満たない場合に、前記上限流量を低減させる。
【0008】
湯はり経路からアダプタに供給される水の温度が所定温度以上の状態で、遮断弁が閉じた場合には、アダプタが正常な動作をしているものと考えられるが、湯はり経路からアダプタに供給される水の温度が所定温度に満たない状態で、遮断弁が閉じた場合には、アダプタが異常な動作をしているものと考えられる。このため、湯はり運転の実行中に、湯はり運転を中断し、かつ湯はり運転を中断した時点において温度センサで検出される温度が所定温度に満たない場合には、大流量の水が流れることに起因するアダプタの異常な動作によって遮断弁が閉じられた可能性が高い。上記の風呂装置では、湯はり運転において、大流量の水が湯はり経路からアダプタを介して浴槽へ供給されて、アダプタの異常な動作により遮断弁が閉じられると、その後の湯はり運転における上限流量を低減させる。このような構成とすることによって、大流量の水が流れることに起因して生じるアダプタ内部における水の圧力変動を抑制し、アダプタが異常な動作をすることを抑制することができる。アダプタの異常な動作によって湯はり運転が中断されることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施例に係る風呂給湯装置2の構成を模式的に示す。
【
図2】実施例に係る風呂給湯装置2のアダプタ32の構成を示す断面図である。
【
図3】実施例に係る風呂給湯装置2の制御装置46が実行する処理の例を示すフローチャートである。
【
図4】実施例に係る風呂給湯装置2の制御装置46が実行する処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施例)
図1に示すように、本実施例の風呂給湯装置2は、上水道4から供給される低温の水を加熱して、浴槽6や、水栓8(例えばシャワーやカラン等)へ、高温の水を供給する。
【0013】
給水経路10の上流端は、上水道4に接続されている。給水経路10には、流量センサ12が設けられている。流量センサ12は、給水経路10を流れる水の流量を検出する。給水経路10の下流端には、加熱経路14の上流端と、第1バイパス経路16の上流端が接続している。
【0014】
加熱経路14には、熱源機18が介装されている。熱源機18は、例えば、都市ガス等の燃料を燃焼させた燃焼熱によって水を加熱する燃焼熱源機である。加熱経路14の下流端は、給湯経路20の上流端に接続されている。
【0015】
第1バイパス経路16には、第1バイパス電磁弁22が設けられている。第1バイパス電磁弁22は、第1バイパス経路16を開閉する。第1バイパス経路16の下流端は、給湯経路20の上流端に接続されている。なお、本実施例の風呂給湯装置2では、給水経路10から加熱経路14および第1バイパス経路16に流れる水の流量と、加熱経路14および第1バイパス経路16から給湯経路20に流れる水の流量は等しい。従って、給湯経路20を流れる水の流量は、流量センサ12によって検出される水の流量に一致する。
【0016】
給湯経路20には、出湯サーミスタ24と、出湯サーボ弁26が設けられている。出湯サーミスタ24は、給湯経路20を流れる水の温度を検出する。出湯サーボ弁26は、給湯経路20の開度を調整することで、給湯経路20を流れる水の流量を制御する。給湯経路20の下流端には、第1出湯経路28の上流端と、第2出湯経路30の上流端が接続されている。
【0017】
第1出湯経路28の下流端は、浴槽6の内側に設けられたアダプタ32に接続されている。第1出湯経路28を流れる水は、アダプタ32を介して浴槽6に供給される。第1出湯経路28には、湯はり電磁弁34、第1逆止弁36が設けられている。湯はり電磁弁34は、第1出湯経路28を開閉する。第1逆止弁36は、第1出湯経路28において、水が逆流することを防止する。
【0018】
第2出湯経路30の下流端は、水栓8に接続されている。第2出湯経路30を流れる水は、水栓8に供給される。第2出湯経路30には、第2逆止弁38が設けられている。第2逆止弁38は、第2出湯経路30において、水が逆流することを防止する。
【0019】
第2出湯経路30の第2逆止弁38より下流側と、給水経路10の流量センサ12より上流側は、第2バイパス経路40を介して接続されている。第2バイパス経路40には、第2バイパス電磁弁42と、水流スイッチ44が設けられている。第2バイパス電磁弁42は、第2バイパス経路40を開閉する。水流スイッチ44は、第2バイパス経路40における水流の有無を検知する。
【0020】
制御装置46は、流量センサ12、出湯サーミスタ24、水流スイッチ44からの検出信号を受信する。制御装置46は、熱源機18、第1バイパス電磁弁22、出湯サーボ弁26、湯はり電磁弁34、第2バイパス電磁弁42に制御信号を送信して、これらの動作を制御する。
【0021】
制御装置46は、通常時は、第1バイパス電磁弁22を開いている。この場合、給水経路10を流れる水の一部は加熱経路14を介して給湯経路20へ送られ、残りは第1バイパス経路16を介して給湯経路20へ送られる。このため、加熱経路14によって水を加熱している場合、給湯経路20において、加熱経路14からの高温の水と、第1バイパス経路16からの低温の水が混合されて、温度調整された水が第1出湯経路28や第2出湯経路30に送られる。なお、浴槽6や水栓8に所定温度(例えば60℃)以上の高温の水を供給する場合には、制御装置46は、第1バイパス電磁弁22を閉じる。この場合、給水経路10を流れる水の全量が加熱経路14を介して給湯経路20へ送られる。このため、給湯経路20には、加熱経路14からの高温の水がそのまま供給され、高温の水が第1出湯経路28や第2出湯経路30に送られる。
【0022】
制御装置46は、通常時は、第2バイパス電磁弁42を閉じており、後述する湯はり運転を実行する際には、第2バイパス電磁弁42を開く。この場合、湯はり運転の実行中に水栓8が開かれると、第2バイパス経路40に水流が生じて、水流スイッチ44がオンになる。制御装置46は、湯はり運転の実行中に水流スイッチ44がオンになると、水栓8への水の供給を優先して、湯はり電磁弁34を閉じて湯はり運転を中断するとともに、第2バイパス電磁弁42を閉じる。
【0023】
図2はアダプタ32の内部の構造を示している。アダプタ32は、全体がドーム形状のケーシング48によって覆われている。ケーシング48の下部の側面には、複数の流出口50が形成されている。ケーシング48の内部には、第1出湯経路28から水が供給される流入口52と、流入口52から供給される水を流出口50へ送り出すノズル54と、ノズル54の上流側を開閉可能な遮断弁56と、遮断弁56を開く方向に付勢する圧縮バネ58と、遮断弁56を閉じる方向に付勢する感温バネ60が設けられている。
【0024】
感温バネ60は、例えば形状記憶合金製のバネである。感温バネ60は、低温時には、遮断弁56を閉じる方向に付勢する力が弱くなり、高温時には、遮断弁56を閉じる方向に付勢する力が強くなるように構成されている。アダプタ32では、感温バネ60の温度が所定温度(例えば60℃)より低い場合には、圧縮バネ58の付勢力が感温バネ60の付勢力よりも強く、遮断弁56は開かれている。感温バネ60の温度が所定温度(例えば60℃)以上となると、感温バネ60の付勢力が圧縮バネ58の付勢力よりも強くなり、遮断弁56が閉じられる。このように、アダプタ32の遮断弁56は、感温バネ60の温度に応じて自動的に開閉する。
【0025】
このようなアダプタ32を備える風呂装置32において、湯はり運転を実行して浴槽6に水を供給する際、供給する水が所定温度以上の高温の場合、例えば、浴槽6内の水温を上昇させるために実行する差し湯を行う場合、浴槽6内にアダプタ32を覆う以上の水位まで水がある場合には、感温バネ60の温度は所定温度以上まで上昇しないため、遮断弁56は閉じられない。一方、浴槽6内に水が無い場合には、ノズル54から流出口50へ送り出される水が、ケーシング48の内面等で跳ね返り感温バネ60に接触することにより、感温バネ60の温度が所定温度以上となり、遮断弁56が閉じられ、浴槽6内への高温の水の供給を停止する。これによって、浴槽6内の水が所定温度以上となることを防止し、使用者の安全性を確保することができる。
【0026】
上記のような構成のアダプタ32においては、アダプタ32に供給される水の流量が大きい(例えば、23L/分以上)と、アダプタ32の内部に乱流が生じて、感温バネ60の温度が低いにも関わらず、水の圧力変動によって遮断弁56が閉じてしまうことがある。このような遮断弁56の誤作動が生じると、アダプタ32には高温の水は供給されておらず、安全性に問題がないにも関わらず、湯はり運転が中断されてしまい、利便性を損なってしまう。そこで、本実施例の風呂給湯装置2では、遮断弁56に誤作動が生じた場合には、その後に行う湯はり運転において同様の誤作動を生じないように、アダプタ32に供給される水の流量を低減させる。
【0027】
図3、
図4は、本実施例の風呂給湯装置2の湯はり運転の際に制御装置46が行う処理を示している。
【0028】
S2では、制御装置46は、湯はり電磁弁34を開く。制御装置46は、湯はり電磁弁34を開くと、その後に湯はり電磁弁34が閉じられるまで、給湯経路20を流れる水の流量が予め設定された湯はり最大流量Wmax以下となるように、出湯サーボ弁26を制御する。最初、湯はり最大流量Wmaxは、例えば24L/分に設定されている。
【0029】
S4では、制御装置46は、流量センサ12で検出される流量Wが所定の点火水量(例えば3L/分)以上であるか否かを判断する。流量Wが点火水量に満たない場合(NOの場合)、処理はS6へ進む。
【0030】
S6では、制御装置46は、S2で湯はり電磁弁34を開いてから、所定時間(例えば60秒)が経過したか否かを判断する。所定時間が経過していない場合(NOの場合)、処理はS4へ戻る。所定時間が経過している場合(YESの場合)、処理はS8へ進む。
【0031】
S8では、制御装置46は、湯はり電磁弁34を閉じる。
【0032】
S10では、制御装置46は、使用者にエラーを報知して、湯はり運転を終了する。
【0033】
S4で流量Wが点火水量以上の場合(YESの場合)、処理はS12へ進む。S12では、制御装置46は、熱源機18での燃焼を開始し、熱源機18による水の加熱を開始する。
【0034】
S14では、制御装置46は、流量センサ12で検出される流量Wが所定の消火水量(例えば2L/分)以下であるか否かを判断する。流量Wが消火水量を超えている場合(NOの場合)、処理はS16へ進む。
【0035】
S16では、制御装置46は、湯はり運転を開始してから浴槽6に供給した総水量(総湯はり量ともいう)が、所定の湯はり設定量(例えば200L)以上であるか否かを判断する。総湯はり量は、例えば、流量センサ12で検出される水の流量を、湯はり運転の開始時点から積算していくことによって、取得することができる。総湯はり量が湯はり設定量に満たない場合(NOの場合)、処理はS14へ戻る。総湯はり量が湯はり設定量以上の場合(YESの場合)、処理はS18へ進む。
【0036】
S18では、制御装置46は、湯はり電磁弁34を閉じる。
【0037】
S20では、制御装置46は、熱源機18での燃焼を停止して、熱源機18による水の加熱を停止する。S20の後、湯はり運転は終了する。
【0038】
S14で流量Wが消火水量以下の場合(YESの場合)、処理はS22へ進む。S22では、制御装置46は、湯はり電磁弁34を閉じる。
【0039】
S24では、制御装置46は、熱源機18での燃焼を停止して、熱源機18による水の加熱を停止する。
【0040】
図4のS26では、制御装置46は、出湯サーミスタ24で検出される出湯温度Thが所定温度(例えば60℃)を下回るか否かを判断する。出湯温度Thが所定温度以上の場合(NOの場合)、処理はS2へ戻る。出湯温度Thが所定温度を下回る場合(YESの場合)、処理はS28へ進む。
【0041】
S28では、制御装置46は、S2で湯はり電磁弁34を開いてからの経過時間T1が第1所定時間(例えば30秒)未満であるか否かを判断する。経過時間T1が第1所定時間以上の場合(NOの場合)、処理はS2へ戻る。経過時間T1が第1所定時間未満の場合(YESの場合)、処理はS30へ進む。
【0042】
S30では、制御装置46は、湯はり電磁弁34を開く。
【0043】
S32では、制御装置46は、流量センサ12で検出される流量Wが所定の点火水量以上であるか否かを判断する。流量Wが点火水量に満たない場合(NOの場合)、処理はS34へ進む。
【0044】
S34では、制御装置46は、S30で湯はり電磁弁34を開いてから、所定時間が経過したか否かを判断する。所定時間が経過していない場合(NOの場合)、処理はS32へ戻る。所定時間が経過している場合(YESの場合)、処理はS36へ進む。
【0045】
S36では、制御装置46は、湯はり電磁弁34を閉じる。
【0046】
S38では、制御装置46は、使用者にエラーを報知して、湯はり運転を終了する。
【0047】
S32で流量Wが点火水量以上の場合(YESの場合)、処理はS40へ進む。S40では、制御装置46は、熱源機18での燃焼を開始し、熱源機18による水の加熱を開始する。
【0048】
S42では、制御装置46は、S30で湯はり電磁弁34を開いてからの経過時間T2が第2所定時間(例えば5秒)未満であるか否かを判断する。経過時間T2が第2所定時間以上の場合(NOの場合)、処理はS14へ戻る。経過時間T2が第2所定時間未満の場合(YESの場合)、処理はS44へ進む。
【0049】
S44では、制御装置46は、カウントNを1増加させる。
【0050】
S46では、制御装置46は、カウントNが所定回数(例えば3回)以上であるか否かを判断する。カウントNが所定回数に満たない場合(NOの場合)、処理はS14へ戻る。カウントNが所定回数以上の場合(YESの場合)、処理はS48へ進む。
【0051】
S48では、制御装置46は、湯はり最大流量Wmaxを所定流量幅(例えば1L/分)だけ低下させる。S48の後、処理はS14へ戻る。
【0052】
なお、S42、S46、S48からS14へ処理が戻った場合、その後のS28では、S30で湯はり電磁弁34を開いてからの経過時間をT1として、経過時間T1が第1所定時間未満であるか否かを判断する。
【0053】
図3、
図4の処理によれば、湯はり運転が終了する前に、流量Wが消火水量以下となって(S14でYES)、湯はり電磁弁34が閉じられ(S22)、熱源機18による水の加熱が停止した場合(S24)に、以下の条件(1)-(3)が全て満たされると、カウントNが増加する。
(1)流量センサ12で検出される流量Wが消火水量以下となって、湯はり電磁弁34を閉じ、熱源機18による水の加熱を停止して湯はり運転を中断した時点での、出湯サーミスタ24で検出される出湯温度Thが所定温度未満である(S26でYES)。
(2)流量センサ12で検出される流量Wが消火水量以下となって、湯はり電磁弁34を閉じ、熱源機18による水の加熱を停止して湯はり運転を中断した場合に、湯はり電磁弁34を開いてから湯はり運転を中断するまでの経過時間T1が、第1所定時間未満である(S28でYES)。
(3)流量センサ12で検出される流量Wが消火水量以下となって、湯はり電磁弁34を閉じ、熱源機18による水の加熱を停止して湯はり運転を中断した後に、再び湯はり電磁弁34を開いて、熱源機18による水の加熱を開始した場合に、再び湯はり電磁弁34を開いてから流量センサ12で検出される流量Wが点火水量以上となるまでの経過時間T2が第2所定時間未満である(S42でYES)。
【0054】
上記の条件(1)を満たさない場合は、アダプタ32に所定温度以上の高温の水が供給されたことで、遮断弁56が閉じられたものと考えられる。この場合には、アダプタ32は正常に動作しており、大流量の水が供給されたことによるアダプタ32の誤作動とは考えにくい。
【0055】
上記の条件(2)を満たさない場合は、湯はり運転の開始からある程度の時間が経過してから、例えば断水や他の水栓への水の供給に起因して、流量Wが消火水量以下となり、湯はり運転が中断したものと考えられる。アダプタ32に大流量の水が供給されて遮断弁56が閉じてしまう場合は、湯はり運転の開始直後から遮断弁56が閉じ、湯はり運転が中断するものと考えられる。従って、この場合も、大流量の水が供給されたことによるアダプタ32の誤作動とは考えにくい。
【0056】
上記の条件(3)を満たさない場合は、湯はり運転が中断され、湯はり運転の再開からある程度の時間が経過してから、流量Wが点火水量以上となったものと考えられる。この場合も、断水や他の水栓への水の供給に起因して、流量Wが消火水量以下となって湯はり運転が中断したものと考えられる。従って、この場合も、大流量の水が供給されたことによるアダプタ32の誤作動とは考えにくい。
【0057】
上記の条件(1)-(3)が全て満たされる場合には、大流量の水が供給されたことによるアダプタ32の誤作動によって遮断弁56が閉じられたものと考えられる。
図3、
図4の処理では、条件(1)-(3)が全て満たされる事象が所定回数生じた場合(S46でYES)に、湯はり最大流量Wmaxを、それまでの設定値よりも低い値に変更する。これによって、その後の湯はり運転において、大流量の水が供給されることによるアダプタ32の誤作動を抑制することができる。
【0058】
なお、より簡易的に判定する場合には、制御装置46は、上記の条件(1)-(3)についてすべて判定する必要はなく、例えば、上記の条件(1)-(3)のうちの何れか1つまたは2つが満たされた回数が所定回数に達した場合に、S48の処理を実行してもよい。
【0059】
なお、上記の条件(3)については、流量センサ12で検出される流量Wが点火水量以上となった場合に、湯はり運転が再開されたと判断しているが、流量Wが、点火水量でなくても、湯はり運転が再開されたと判断できる流量(例えば2L/分~10L/分)以上となった場合に、湯はり運転が再開されたと判断してもよい。
【0060】
以上のように、本実施例の風呂給湯装置2(風呂装置の例)は、水を加熱する熱源機18と、熱源機18で加熱された水を浴槽6へ供給する給湯経路20および第1出湯経路28(湯はり経路の例)と、浴槽6に取り付けられており、第1出湯経路28からの水を浴槽6の内部へ送り出すアダプタ32と、制御装置46を備えている。アダプタ32は、第1出湯経路28から水が流入する流入口52と、浴槽6の内部へ水が流出する流出口50と、流入口52から流出口50へ水が流れる経路を開閉可能な遮断弁56と、遮断弁56を開く方向に付勢する圧縮バネ58(弾性部材の例)と、流出口50の近傍に設けられており、遮断弁56を閉じる方向に付勢する感温バネ60(付勢機構の例)を備えている。感温バネ60の付勢力は、感温バネ60の温度に応じて変化する。感温バネ60の温度が所定温度に満たない場合に、感温バネ60による付勢力は圧縮バネ58による付勢力よりも小さくなる。感温バネ60の温度が所定温度以上の場合に、感温バネ60による付勢力は圧縮バネ58による付勢力よりも大きくなる。制御装置46は、熱源機18で加熱された水を、予め設定された湯はり最大流量Wmax(上限流量の例)以下の流量で浴槽6へ供給する湯はり運転を実行可能である。制御装置46は、湯はり運転において、アダプタ32の異常な動作により遮断弁56が閉じられたと判定した場合に、湯はり最大流量Wmaxを低減させる。
【0061】
上記の風呂給湯装置2では、湯はり運転において、大流量の水が第1出湯経路28からアダプタ32を介して浴槽6へ供給されて、アダプタ32の異常な動作により遮断弁56が閉じられると、その後の湯はり運転における湯はり最大流量Wmaxを低減させる。このような構成とすることによって、大流量の水が流れることに起因して生じるアダプタ32内部における水の圧力変動を抑制し、アダプタ32が異常な動作をすることを抑制することができる。アダプタ32の異常な動作によって湯はり運転が中断されることを抑制することができる。
【0062】
上記の風呂給湯装置2は、給湯経路20を流れる水の流量を検出する流量センサ12をさらに備えている。制御装置46は、湯はり運転の実行中に、湯はり運転を中断した後、再び湯はり運転を開始してから流量センサ12で検出される流量が点火水量(所定流量の例)以上となるまでの経過時間T2が第2所定時間(所定時間の例)に満たない場合に、アダプタ32の異常な動作により遮断弁56が閉じられたと判定する。
【0063】
大流量の水が流れることに起因するアダプタ32の異常な動作によって遮断弁56が閉じられた場合は、アダプタ32の内部で水が流れなくなると、乱流に起因する水の圧力変動が消失し、アダプタ32の異常な動作は速やかに解消されて、遮断弁56が再び開かれる。このため、湯はり運転を中断した後、再び湯はり運転を開始してから流量センサ12で検出される流量が点火水量以上となるまでの経過時間T2が第2所定時間に満たない場合には、大流量の水が流れることに起因するアダプタ32の異常な動作によって遮断弁56が閉じられた可能性が高い。上記の構成によれば、アダプタ32の異常な動作によって遮断弁56が閉じられたか否かを、適切に判定することができる。
【0064】
上記の風呂給湯装置2は、給湯経路20を流れる水の温度を検出する出湯サーミスタ24(温度センサの例)をさらに備えている。制御装置46は、湯はり運転の実行中に、湯はり運転を中断し、かつ湯はり運転を中断した時点において出湯サーミスタ24で検出される温度が所定温度に満たない場合に、アダプタ32の異常な動作により遮断弁56が閉じられたと判定する。
【0065】
第1出湯経路28からアダプタ32に供給される水の温度が所定温度以上の状態で、遮断弁56が閉じた場合には、アダプタ32が正常な動作をしているものと考えられるが、第1出湯経路28からアダプタ32に供給される水の温度が所定温度に満たない状態で、遮断弁56が閉じた場合には、アダプタ32が異常な動作をしているものと考えられる。このため、湯はり運転の実行中に、湯はり運転を中断し、かつ湯はり運転を中断した時点において出湯サーミスタ24で検出される温度が所定温度に満たない場合には、大流量の水が流れることに起因するアダプタ32の異常な動作によって遮断弁56が閉じられた可能性が高い。上記の構成によれば、アダプタ32の異常な動作によって遮断弁56が閉じられたか否かを、適切に判定することができる。
【0066】
上記の実施例では、熱源機18が燃料を燃焼させた燃焼熱によって水を加熱する燃焼熱源機である場合について説明したが、熱源機18は、例えばヒートポンプや電気ヒータ等の、他の方式で水を加熱する熱源機であってもよい。
【0067】
上記の実施例では、アダプタ32の付勢機構が、形状記憶合金製の感温バネ60である構成について説明した。これとは異なり、アダプタ32の付勢機構が、例えば、流出口50の水温を検出する温度センサと、その温度センサの検出温度に応じて遮断弁56を閉じる方向に付勢するアクチュエータを備える構成としてもよい。この場合も、流出口50の水温が所定温度(例えば60℃)より低い場合には、アクチュエータの付勢力が圧縮バネ58の付勢力よりも弱く、流出口50の水温が所定温度(例えば60℃)以上となると、アクチュエータの付勢力が圧縮バネ58の付勢力よりも強くなるように、アクチュエータの動作を制御することによって、アダプタ32の遮断弁56を流出口50の水温に応じて自動的に開閉することができる。
【0068】
上記の実施例において、アダプタ32に、遮断弁56が開いているか閉じているかを検出する機構を設けてもよい。この場合、制御装置46は、湯はり運転において、遮断弁56が閉じたことを検出した時点での出湯サーミスタ24の検出温度Thが所定温度未満の場合に、アダプタ32の異常な動作によって遮断弁56が閉じられたと判定して、湯はり最大流量Wmaxを低減させてもよい。
【0069】
上記の実施例において、S28の判断で使用する経過時間T1の開始時点および終了時点や、S42の判断で使用する経過時間T2の開始時点および終了時点は、種々のタイミングとすることができる。経過時間T1の開始時点は、例えば、S4で流量Wが点火水量以上となった(YESとなった)時点としてもよい。経過時間T1の終了時点は、湯はり運転が中断されたと判断できる時点であればよく、例えば、S14で流量Wが消火水量以下となった(YESとなった)時点でもよいし、S22で湯はり電磁弁34が閉じられた時点としてもよい。経過時間T2の開始時点は、例えば、S32で流量Wが点火水量以上となった(YESとなった)時点としてもよい。
【0070】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は、複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0071】
2 :風呂給湯装置
4 :上水道
6 :浴槽
8 :水栓
10 :給水経路
12 :流量センサ
14 :加熱経路
16 :第1バイパス経路
18 :熱源機
20 :給湯経路
22 :第1バイパス電磁弁
24 :出湯サーミスタ
26 :出湯サーボ弁
28 :第1出湯経路
30 :第2出湯経路
32 :アダプタ
34 :湯はり電磁弁
36 :第1逆止弁
38 :第2逆止弁
40 :第2バイパス経路
42 :第2バイパス電磁弁
44 :水流スイッチ
46 :制御装置
48 :ケーシング
50 :流出口
52 :流入口
54 :ノズル
56 :遮断弁
58 :圧縮バネ
60 :感温バネ