(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-24
(45)【発行日】2022-12-02
(54)【発明の名称】NRにおけるネットワーク制御されたビームベースハンドオーバのための無線通信デバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
H04W 36/30 20090101AFI20221125BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20221125BHJP
H04W 74/08 20090101ALI20221125BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20221125BHJP
【FI】
H04W36/30
H04W72/04 136
H04W74/08
H04W16/28
(21)【出願番号】P 2019571017
(86)(22)【出願日】2018-05-31
(86)【国際出願番号】 SE2018050552
(87)【国際公開番号】W WO2019004893
(87)【国際公開日】2019-01-03
【審査請求日】2020-02-17
(32)【優先日】2017-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【氏名又は名称】藤井 亮
(72)【発明者】
【氏名】ペイサ, ヤンネ
(72)【発明者】
【氏名】ダ シルヴァ, イカロ エル.イェー.
(72)【発明者】
【氏名】ラーマチャンドラ, プラディーパ
【審査官】野村 潔
(56)【参考文献】
【文献】Huawei, HiSilicon,Baseline handover procedure for inter gNB handover in NR[online],3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2017_06_NR R2-1706705,Internet:<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2017_06_NR/Docs/R2-1706705.zip>,2017年06月17日
【文献】MediaTek Inc.,Handover in NR Considering Multiple-beam Operation[online],3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2017_06_NR R2-1706435,Internet:<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2017_06_NR/Docs/R2-1706435.zip>,2017年06月16日
【文献】Ericsson,Further details of handover execution in NR[online],3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2017_06_NR R2-1707276,Internet:<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2017_06_NR/Docs/R2-1707276.zip>,2017年06月16日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システム(10)においてソースセルからターゲットセルへのハンドオーバを実施するための、無線通信デバイス(12)の動作の方法であって、
各ネイバーセルに
対して、前記ネイバーセルのための追跡されたビームのリストを
提供するために、1つまたは複数のネイバーセルについてビーム追跡プロシージャを実施すること(202、402)と、
ソース無線アクセスノード(14-A)によってサービングされるソースセル(セルA)からターゲット無線アクセスノード(14-B)によってサービングされるターゲットセル(セルB)へのハンドオーバを実施するように前記無線通信デバイス(12)に命令する、前記ソース無線アクセスノード(14-A)からのハンドオーバコマンドを受信すること(212、406)であって、前記ターゲットセル(セルB)は、前記ビーム追跡プロシージャがそれについて実施される前記1つまたは複数のネイバーセルのうちの1つである、ハンドオーバコマンドを受信すること(212、406)と、
ランダムアクセスリソース設定および
サービングセルによって設定されたイベントに対する相対品質しきい値である品質しきい値に基づいて、
前記リストから前記ターゲットセル(セルB)のビームを選択すること(214、406、408、412、416)と、
前記選択されたビーム上でランダムアクセスを実施すること(216、410、414、418、420)と
を含み、
前記選択すること(214、406、408、412、416)は、
前記リスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないかどうか決定すること(412)と、
前記リスト中の前記最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すると、
前記リスト中のk番目の最良のビームの品質が前記品質しきい値よりも大きいかどうかを決定すること(416)であって、前記k番目の最良のビームは、専用ランダムアクセスチャネルリソースが割り当てられたビームであり、前記k番目の最良のビームの前記品質が前記品質しきい値よりも大きい場合、前記ターゲットセルの前記選択されたビームが前記k番目の最良のビームである、k番目の最良のビームの品質が前記品質しきい値よりも大きいかどうかを決定すること(416)と
を含む、
方法。
【請求項2】
前記k番目の最良のビームの前記品質が前記品質しきい値よりも大きい場合、前記選択されたビーム上でランダムアクセスを実施すること(216、410、414、418、420)が、前記k番目の最良のビームの前記専用ランダムアクセスチャネルリソースを使用して前記k番目の最良のビーム上で無競合ランダムアクセスを実施すること(418)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記k番目の最良のビームの前記品質が前記品質しきい値よりも大きくない場合、前記選択されたビーム上でランダムアクセスを実施すること(216、410、414、418、420)が、前記最良のビームの競合ベースランダムアクセスチャネルリソースを使用して前記最良のビーム上で競合ベースランダムアクセスを実施すること(420)を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
無線通信システム(10)においてソースセルからターゲットセルへのハンドオーバを実施する無線通信デバイス(12)であって、前記無線通信デバイス(12)は、
各ネイバーセルに
対して、前記ネイバーセルのための追跡されたビームのリストを
提供するために、1つまたは複数のネイバーセルについてビーム追跡プロシージャを実施することと、
ソース無線アクセスノード(14-A)によってサービングされるソースセル(セルA)からターゲット無線アクセスノード(14-B)によってサービングされるターゲットセル(セルB)へのハンドオーバを実施するように前記無線通信デバイス(12)に命令する、前記ソース無線アクセスノード(14-A)からのハンドオーバコマンドを受信することであって、前記ターゲットセル(セルB)は、前記ビーム追跡プロシージャがそれについて実施される前記1つまたは複数のネイバーセルのうちの1つである、ハンドオーバコマンドを受信することと、
ランダムアクセスリソース設定および
サービングセルによって設定されたイベントに対する相対品質しきい値である品質しきい値に基づいて、
前記リストから前記ターゲットセル(セルB)のビームを選択することと、
前記選択されたビーム上でランダムアクセスを実施することと
を行うように適合され、前記無線通信デバイス(12)は、
前記リスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定することと、
前記リスト中の前記最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すると、
前記リスト中のk番目の最良のビームの品質が
前記品質しきい値よりも大きいかどうかを決定することであって、前記k番目の最良のビームは、専用ランダムアクセスチャネルリソースが割り当てられたビームであり、前記k番目の最良のビームの前記品質が前記品質しきい値よりも大きい場合、前記ターゲットセルの前記選択されたビームが前記k番目の最良のビームである、k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きいかどうかを決定することと
によって、
前記リストから前記ターゲットセル(セルB)の前記ビームを選択するようにさらに適合された、
無線通信デバイス(12)。
【請求項5】
前記無線通信デバイス(12)は、前記k番目の最良のビームの前記品質が前記品質しきい値よりも大きい場合、前記k番目の最良のビームの前記専用ランダムアクセスチャネルリソースを使用して前記k番目の最良のビーム上で無競合ランダムアクセスを実施することによって、前記選択されたビーム上でランダムアクセスを実施するようにさらに適合された、請求項
4に記載の無線通信デバイス(12)。
【請求項6】
前記無線通信デバイス(12)は、前記k番目の最良のビームの前記品質が前記品質しきい値よりも大きくない場合、前記最良のビームの競合ベースランダムアクセスチャネルリソースを使用して前記最良のビーム上で競合ベースランダムアクセスを実施すること(420)によって、前記選択されたビーム上でランダムアクセスを実施するようにさらに適合された、請求項
4または
5に記載の無線通信デバイス(12)。
【請求項7】
無線アクセスノード(14)および無線通信デバイス(12)を備える無線通信システム(10)の動作の方法であって、前記無線アクセスノードが前記無線通信デバイス(12)内のソースセルからターゲットセルへの前記無線通信デバイス(12)のハンドオーバを実施する、方法であって、
各ネイバーセルに
対して、前記ネイバーセルのための追跡されたビームのリストを
提供するために、1つまたは複数のネイバーセルについてビーム追跡プロシージャを実施すること(202、402)と、
ソース無線アクセスノード(14-A)によってサービングされるソースセル(セルA)からターゲット無線アクセスノード(14-B)によってサービングされるターゲットセル(セルB)へのハンドオーバを実施するように前記無線通信デバイス(12)に命令する、前記ソース無線アクセスノード(14-A)からのハンドオーバコマンドを受信すると、ランダムアクセスリソース設定および
サービングセルによって設定されたイベントに対する相対品質しきい値である品質しきい値に基づいて、
前記リストから前記ターゲットセル(セルB)のビームを選択すること(214、406、408、412、416)と、
前記選択されたビーム上でランダムアクセスを実施すること(216、410、414、418、420)と
を行うように前記無線通信デバイス(12)を設定し、
前記リストから前記ターゲットセル(セルB)の前記ビームを選択する(214、406、408、412、416)ように前記無線通信デバイス(12)を設定することは、
前記リスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないかどうか決定すること(412)と、
前記リスト中の前記最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すると、
前記リスト中のk番目の最良のビームの品質が前記品質しきい値よりも大きいかどうかを決定すること(416)であって、前記k番目の最良のビームは、専用ランダムアクセスチャネルリソースが割り当てられたビームであり、前記k番目の最良のビームの前記品質が前記品質しきい値よりも大きい場合、前記ターゲットセルの前記選択されたビームが前記k番目の最良のビームである、k番目の最良のビームの品質が前記品質しきい値よりも大きいかどうかを決定すること(416)と
を行うように前記無線通信デバイス(12)を設定することをさらに含む、
方法。
【請求項8】
前記k番目の最良のビームの前記品質が前記品質しきい値よりも大きい場合、前記k番目の最良のビームの前記専用ランダムアクセスチャネルリソースを使用して前記k番目の最良のビーム上で無競合ランダムアクセスを実施すること(418)によって、前記選択されたビーム上でランダムアクセスを実施する(216、410、414、418、420)ように前記無線通信デバイス(12)を設定することをさらに含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
前記k番目の最良のビームの前記品質が前記品質しきい値よりも大きくない場合、前記最良のビームの競合ベースランダムアクセスチャネルリソースを使用して前記最良のビーム上で競合ベースランダムアクセスを実施すること(420)によって、前記選択されたビーム上でランダムアクセスを実施する(216、410、414、418、420)ように前記無線通信デバイス(12)を設定することをさらに含む、請求項
7または
8に記載の方法。
【請求項10】
無線アクセスノード(14)および無線通信デバイス(12)を備える無線通信システム(10)であって、前記無線アクセスノードが前記無線通信デバイス(12)内のソースセルからターゲットセルへの無線通信デバイス(12)のハンドオーバを実施する、方法であって、前記無線アクセスノード(14)が、
各ネイバーセルに
対して、前記ネイバーセルのための追跡されたビームのリストを
提供するために、1つまたは複数のネイバーセルについてビーム追跡プロシージャを実施すること(202、402)と、
ソース無線アクセスノード(14-A)によってサービングされるソースセル(セルA)からターゲット無線アクセスノード(14-B)によってサービングされるターゲットセル(セルB)へのハンドオーバを実施するように前記無線通信デバイス(12)に命令する、前記ソース無線アクセスノード(14-A)からのハンドオーバコマンドを受信すると、ランダムアクセスリソース設定および
サービングセルによって設定されたイベントに対する相対品質しきい値である品質しきい値に基づいて、
前記リストから前記ターゲットセル(セルB)のビームを選択すること(214、406、408、412、416)と、
前記選択されたビーム上でランダムアクセスを実施すること(216、410、414、418、420)と
を行うように前記無線通信デバイス(12)を設定するように適合され、前記無線アクセスノード(14)は、
前記リスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないかどうか決定すること(412)と、
前記リスト中の前記最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すると、
前記リスト中のk番目の最良のビームの品質が
前記品質しきい値よりも大きいかどうかを決定すること(416)であって、前記k番目の最良のビームは、専用ランダムアクセスチャネルリソースが割り当てられたビームであり、前記k番目の最良のビームの前記品質が前記
品質しきい値よりも大きい場合、前記ターゲットセルの前記選択されたビームが前記k番目の最良のビームである、k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きいかどうかを決定すること(416)と
を行うように前記無線通信デバイス(12)を設定することによって、
前記リストから前記ターゲットセル(セルB)の前記ビームを選択する(214、406、408、412、416)ように前記無線通信デバイス(12)を設定するようにさらに適合された、
無線通信システム(10)。
【請求項11】
前記無線アクセスノード(14)は、前記k番目の最良のビームの前記品質が前記品質しきい値よりも大きい場合、前記k番目の最良のビームの前記専用ランダムアクセスチャネルリソースを使用して前記k番目の最良のビーム上で無競合ランダムアクセスを実施すること(418)によって、前記選択されたビーム上でランダムアクセスを実施する(216、410、414、418、420)ように前記無線通信デバイス(12)を設定するようにさらに適合された、請求項
10に記載の無線通信システム(10)。
【請求項12】
前記無線アクセスノード(14)は、前記k番目の最良のビームの前記品質が前記品質しきい値よりも大きくない場合、前記最良のビームの競合ベースランダムアクセスチャネルリソースを使用して前記最良のビーム上で競合ベースランダムアクセスを実施すること(420)によって、前記選択されたビーム上でランダムアクセスを実施する(216、410、414、418、420)ように前記無線通信デバイス(12)を設定するようにさらに適合された、請求項
10または
11に記載の無線通信システム(10)。
【請求項13】
1つ又は複数のプロセッサ上で実行される場合に、前記1つ又は複数のプロセッサ(22、40)に請求項1から
3のいずれか一項に記載の方法を実施させる命令を備えるコンピュータプログラム。
【請求項14】
1つ又は複数のプロセッサ上で実行される場合に、前記1つ又は複数のプロセッサ(22、40)に請求項
7から
9のいずれか一項に記載の方法を実施させる命令を備えるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の実施形態は、無線通信デバイスおよび無線通信デバイスにおける方法に関する。特に、本明細書の実施形態は、無線通信システムにおいてソースセルからターゲットセルへのハンドオーバを実施するように無線通信デバイスを動作させることに関する。
【背景技術】
【0002】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)技術仕様(TS)38.300 V0.4.1において、新しい無線(NR)ハンドオーバ機構は、下記のように説明される。
【0003】
ネットワーク制御されたモビリティが、RRC_CONNECTEDにあるユーザ機器デバイス(UE)に適用され、モビリティの2つのタイプ、すなわちセルレベルモビリティおよびビームレベルモビリティにカテゴリー分類される。本明細書で使用されるビームは、セル内で送信される参照信号であり、すなわち、ビームと呼ばれる異なる参照信号の組合せに基づいて、セルカバレッジが取得され得る。
【0004】
セルレベルモビリティは、明示的無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)シグナリングがトリガされること、すなわちハンドオーバを必要とする。ソースgNBからターゲットgNBへのNR基地局(gNB)間ハンドオーバのために、シグナリングプロシージャは、
図1に示されている少なくとも以下の基本的な構成要素を含む。
【0005】
ソースgNBは、ハンドオーバを始動し、100において、Xnインターフェースを介してターゲットgNBにハンドオーバ要求を発行する。Xnインターフェースは、gNB間のインターフェースである。
【0006】
ターゲットgNBは、102において、アドミッション制御を実施し、104において、ハンドオーバ肯定応答の一部としてRRC設定を与える。アドミッション制御は、通信システムにおける確認プロセスであり、確認プロセスでは、確立されるべき接続について許可がグラントされる前に、gNBにおける利用可能なリソースが、提案された接続のために十分であるように、検査が実施される。RRC設定は、gNBにアクセスするために必要とされるパラメータ、gNBにおいて使用されるべきユーザおよび制御プレーンの設定を備える。
【0007】
ソースgNBは、106において、ハンドオーバコマンド中でUEにRRC設定を転送する。ハンドオーバコマンドメッセージは、少なくともセル識別情報(ID)とターゲットセルにアクセスするために必要とされる情報とを含み、その結果、UEは、ターゲットセルによってブロードキャストされたシステム情報を読み取ることなしに、ターゲットセルにアクセスし得る。いくつかの場合には、競合ベースおよび無競合(contention-free)ランダムアクセスのために必要とされる情報が、ハンドオーバコマンドメッセージ中に含まれ得る。ターゲットセルへのアクセス情報は、もしあれば、ビーム固有の情報を含み得る。
【0008】
UEは、108において、RRC接続をターゲットgNBに移動することによって新しいセルに切り替わり、110において、ハンドオーバ完了を返答する。
【0009】
さらに、RAN2#97bis会議において、ステップ3とステップ4との間のプロシージャのための以下のさらなる同意がある。
【発明の概要】
【0010】
同意1bに従って、UEは、ターゲットセルのすべてのビームから好適なビームを選択しなければならない。しかしながら、UEが好適なビームをどのように選択するかの詳細は規定されておらず、この選択を完全にUE実装形態に委ねることは、次のような問題がある。
UEは、不十分な品質をもつビームを選択することがある。
ネットワークは、UEがランダムアクセス、すなわち無競合ランダムアクセス(CFRA)プロシージャ中に使用すべき、指定されたプリアンブルを割り当て得る。現在の合意によれば、UEは、このビームを選択しないことを選定し得、その場合、そのようなプリアンブルの予約は浪費であり、ターゲットセルにおけるランダムアクセスの成功に影響が及ぼされることがある。
【0011】
したがって、本明細書の実施形態の目的は、無線通信システムのハンドオーバ性能を改善することである。
【0012】
本明細書の実施形態の第1の態様によれば、目的は、無線通信システムにおいてソースセルからターゲットセルへのハンドオーバを実施するための、無線通信デバイスの動作の方法によって達成される。無線通信デバイスは、各ネイバーセルについて、ネイバーセルのための追跡されたビームのリストを与えるために、1つまたは複数のネイバーセルについてビーム追跡プロシージャを実施する。無線通信デバイスは、ソース無線アクセスノードによってサービングされるソースセルからターゲット無線アクセスノードによってサービングされるターゲットセルへのハンドオーバを実施するように無線通信デバイスに命令する、ソース無線アクセスノードからのハンドオーバコマンドを受信する。ターゲットセルは、ビーム追跡プロシージャがそれについて実施される1つまたは複数のネイバーセルのうちの1つである。無線通信デバイスは、次いで、ランダムアクセスリソース設定および/あるいは相対または絶対品質しきい値に基づいて、ターゲットセルのための追跡されたビームのリストからターゲットセルのビームを選択する。無線通信デバイスは、次いで、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施する。
【0013】
本明細書の実施形態の第2の態様によれば、目的は、無線通信システムにおいてソースセルからターゲットセルへのハンドオーバを実施する無線通信デバイスによって達成される。無線通信デバイスは、以下を行うように適合される。
- 各ネイバーセルについて、ネイバーセルのための追跡されたビームのリストを与えるために、1つまたは複数のネイバーセルについてビーム追跡プロシージャを実施すること、
- ソース無線アクセスノードによってサービングされるソースセルからターゲット無線アクセスノードによってサービングされるターゲットセルへのハンドオーバを実施するように無線通信デバイスに命令する、ソース無線アクセスノードからのハンドオーバコマンドを受信することであって、ターゲットセルは、ビーム追跡プロシージャがそれについて実施される1つまたは複数のネイバーセルのうちの1つである、ハンドオーバコマンドを受信すること、
- ランダムアクセスリソース設定および/あるいは相対または絶対品質しきい値に基づいて、ターゲットセルのための追跡されたビームのリストからターゲットセルのビームを選択すること、ならびに
- 選択されたビーム上でランダムアクセスを実施すること。
【0014】
本明細書の実施形態の第3の態様によれば、目的は、無線通信システムにおいてソースセルからターゲットセルへの無線通信デバイスのハンドオーバを実施するための、無線アクセスノードの動作の方法によって達成される。無線アクセスノードは、以下を行うように無線デバイスを設定する。
各ネイバーセルについて、ネイバーセルのための追跡されたビームのリストを与えるために、1つまたは複数のネイバーセルについてビーム追跡プロシージャを実施すること、
ソース無線アクセスノードによってサービングされるソースセルからターゲット無線アクセスノードによってサービングされるターゲットセルへのハンドオーバを実施するように無線通信デバイスに命令する、ソース無線アクセスノードからのハンドオーバコマンドを受信すると、ランダムアクセスリソース設定および/または品質しきい値に基づいて、ターゲットセルのための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択すること、ならびに
選択されたビーム上でランダムアクセスを実施すること。
【0015】
本明細書の実施形態の第4の態様によれば、目的は、無線通信システムにおいてソースセルからターゲットセルへの無線通信デバイスのハンドオーバを実施するための無線アクセスノードによって達成される。無線アクセスノードは、以下を行うように無線通信デバイスを設定するように適合される。
各ネイバーセルについて、ネイバーセルのための追跡されたビームのリストを与えるために、1つまたは複数のネイバーセルについてビーム追跡プロシージャを実施すること、
ソース無線アクセスノードによってサービングされるソースセルからターゲット無線アクセスノードによってサービングされるターゲットセルへのハンドオーバを実施するように無線通信デバイスに命令する、ソース無線アクセスノードからのハンドオーバコマンドを受信すると、ランダムアクセスリソース設定および/または品質しきい値に基づいて、ターゲットセルのための追跡されたビームのリストからターゲットセルのビームを選択すること、ならびに
選択されたビーム上でランダムアクセスを実施すること。
【0016】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部をなす添付の図面は、本開示のいくつかの態様を示し、説明とともに本開示の原理について解説する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】第5世代(5G)NRにおけるgNB間ハンドオーバを示す概略シーケンス図である。
【
図2】本開示の実施形態が実装され得る無線通信システムの一例を示す概略図である。
【
図3a】本開示のいくつかの実施形態による、ビームベースハンドオーバプロシージャを示す概略シーケンス図である。
【
図3b】無線通信デバイスにおける方法の実施形態を示すフローチャートである。
【
図4】本開示のいくつかの実施形態による、ビームベースハンドオーバを実施するための、無線通信デバイスの動作を示すフローチャートである。
【
図5a】本開示のいくつかの他の実施形態による、ビームベースハンドオーバを実施するための、無線通信デバイスの動作を示すフローチャートである。
【
図5b】無線通信デバイスにおける方法の実施形態を示すフローチャートである。
【
図6】無線通信デバイスの例示的な実施形態を示す概略図である。
【
図7】無線通信デバイスの例示的な実施形態を示す概略図である。
【
図8】ネットワークノードの例示的な実施形態を示す概略図である。
【
図9】ネットワークノードの例示的な実施形態を示す概略図である。
【
図10】ネットワークノードの例示的な実施形態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本明細書の例は、アクティブモードモビリティと、NRにおけるネットワーク制御されたビームベースハンドオーバなどのビームベースハンドオーバとに関する。
【0019】
本明細書の実施形態による、ターゲットセルへのアクセスを実施するためのビームのUEの選択に関する不確実性の問題は、好適なビームを選択するときの、無線通信デバイスなど、UEの挙動を指定すること、および/またはビーム選択を案内するための1つまたは複数の好適な品質しきい値を与えることによって、解決され得る。潜在的しきい値は、好適なビームを選択するための最小しきい値と、CFRAリソースをもつビームと好適なビームとの間の最大許容品質差異のためのしきい値とを含む。
【0020】
本明細書の実施形態は、ネットワークの観点から少なくとも最小品質要件を満たす一貫した様式でビームを選択することになる、無線通信デバイス実装形態などのUE実装形態を提供する。これは結局、ハンドオーバ性能の向上につながることになる。
【0021】
以下に記載される実施形態は、当業者が本実施形態を実践することができるようにするための情報を表し、本実施形態を実践する最良の様式を示す。添付の図面に照らして以下の説明を読むと、当業者は、本開示の概念を理解し、本明細書では特に扱われないこれらの概念の適用例を認識されよう。これらの概念および適用例は、本開示の範囲内に入ることを理解されたい。
無線ノード:本明細書で使用される「無線ノード」は、無線アクセスノードまたは無線デバイスのいずれかである。
無線アクセスノード:本明細書で使用される「無線アクセスノード」または「無線ネットワークノード」は、信号を無線で送信および/または受信するように動作する、セルラー通信ネットワークの無線アクセスネットワークにおける何らかのノードである。無線アクセスノードのいくつかの例は、限定はしないが、基地局(たとえば、3GPP 5G NRネットワークにおけるgNB、あるいは3GPP Long Term Evolution(LTE)ネットワークにおける拡張またはエボルブドノードB(eNB))と、高電力またはマクロ基地局と、低電力基地局(たとえば、マイクロ基地局、ピコ基地局、ホームeNBなど)と、リレーノードとを含む。
コアネットワークノード:本明細書で使用される「コアネットワークノード」は、コアネットワークにおける何らかのタイプのノードである。コアネットワークノードのいくつかの例は、たとえば、モビリティ管理エンティティ(MME)、パケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW)、サービス能力公開機能(SCEF:Service Capability Exposure Function)などを含む。
無線デバイス:本明細書で使用される「無線デバイス」は、(1つまたは複数の)無線アクセスノードに対して信号を無線で送信および/または受信することによって、セルラー通信ネットワークへのアクセスを有する(すなわち、セルラー通信ネットワークによってサービングされる)何らかのタイプのデバイスである。無線デバイスのいくつかの例は、限定はしないが、3GPPネットワークにおけるUEと、マシン型通信(MTC)デバイスとを含む。
ネットワークノード:本明細書で使用される「ネットワークノード」は、セルラー通信ネットワーク/システムの無線アクセスネットワークまたはコアネットワークのいずれかの一部である何らかのノードである。
本明細書で与えられる説明は3GPPセルラー通信システムに焦点を当て、したがって、3GPP用語または3GPP用語に類似した用語がしばしば使用されることに留意されたい。しかしながら、本明細書で開示される概念は、3GPPシステムに限定されない。
本明細書の説明では、「セル」という用語に対して、参照が行われ得ることに留意されたい。しかしながら、特に5G NR概念に関して、ビームがセルの代わりに使用されることがあり、したがって、本明細書で説明される概念は、セルとビームの両方に等しく適用可能であることに留意することが重要である。
【0022】
この点について、
図2は、本開示の実施形態が実装され得る、無線通信システム10の一例を示す。無線通信システム10は、好ましくは3GPP 5G NRシステムであるが、それに限定されない。図示のように、無線通信システム10は、本明細書ではUEとも呼ばれる、いくつかの無線通信デバイス12を含む。さらに、無線通信システム10は、対応するカバレッジエリアまたはセル16をビームによってサービングする、いくつかの無線アクセスノード14(たとえば、gNB)を含む、無線アクセスネットワークを含む。無線アクセスノード14は、当業者によって諒解されるように、いくつかのコアネットワークノードを含むコアネットワーク18に接続される。
【0023】
図3aは、本開示のいくつかの実施形態による無線アクセスノード間、たとえば、gNB間ハンドオーバを実施するための、無線通信デバイス12および無線アクセスノード14の動作を示す。この例では、(セルAと呼ばれる)セル16-Aをサービングしているソースまたはサービング無線アクセスノード14-Aから、(セルBと呼ばれる)セル16-Bをサービングしているターゲットまたはネイバー無線アクセスノード14-Bへのハンドオーバが実施される随意のステップが、破線によって指示される。また、ステップは、
図3aにおいて特定の順序で実施されるものとして示されているが、ステップの順序は、特定の実装形態に応じて変化し得る。
【0024】
図示のように、サービングおよび/またはソース無線アクセスノード14-Aは、随意に、無線通信デバイス12にビーム関係測定設定を送る(ステップ200)。ビーム関係測定設定は以下を含み得る。
無線通信デバイス12がビーム追跡プロシージャをそれについて実施することになる、1つまたは複数のセルを指示する情報。この情報は、たとえば以下を含み得る。
無線通信デバイス12がビーム追跡プロシージャをそれについて実施することになる、セルのリスト、または
無線通信デバイス12がビーム追跡を、無線通信デバイス12によって検出された任意のセルについて実施することになることを指示する、インジケータ。
たとえば、使用されるものとする任意のしきい値など、どの状態の下で無線通信デバイス12がビーム追跡プロシージャを実施するものとするか。
【0025】
これは、サービングセルによって設定されるようなイベントに対する、相対しきい値であり得る。たとえば、A3イベント固有のしきい値が5デシベル(dB)である場合、無線通信デバイス12は、ネイバーセル(セルB)についてのビーム追跡を、それがサービングセルの15dB、すなわち10dBの追加オフセット内に来るとき、始める。ネイバーセルがPCell/PSCellよりも良くオフセットされるとき、UEによってA3イベントがトリガされる。
【0026】
これは、セルレベル品質に関する絶対しきい値であり得、すなわち、セルレベル品質があるしきい値を上回る場合、無線通信デバイス12は、ビームレベル追跡を実施するものとする。
【0027】
無線通信デバイス12は、セルBについてビーム追跡プロシージャをオンにまたはアクティブにし、セルBについてビーム追跡プロシージャを実施し始め、実施する(ステップ202)。いくつかの実施形態では、無線通信デバイス12は、ビーム関係測定設定において指定された(1つまたは複数の)状態が、セルBに関して満たされたとき、セルBについてビーム追跡プロシージャをオンにする。
【0028】
ビームは、参照信号によって識別され得る。ビームは、同期信号(SS)のような信号(たとえば、1次同期信号(PSS)および/または2次同期信号(SSS)および/または復調用参照信号(DMRS))またはチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)のいずれかであり得る。CFRAリソース割り当てマッピングを与えるために信号が使用されるべきである場合、信号は、無線通信デバイス12によって追跡されることになる。これは、ネットワークによって制御され得る。いくつかの実施形態では、サービングセル、すなわち、サービングおよび/またはソース無線アクセスノード14-Aは、SSブロック関係信号のみに対してビーム追跡プロシージャを実施するように無線通信デバイス12を設定し、いくつかの他の実施形態では、サービングセルは、CSI-RS信号のみについてビーム追跡プロシージャを実施するように無線通信デバイス12を設定し、また別の実施形態では、サービングセルは、SSブロックとCSI-RS信号の両方に対してビーム追跡プロシージャを実施するように無線通信デバイス12を設定する。
【0029】
ビーム追跡プロシージャのために、無線通信デバイス12は、ネイバーセル、すなわちハンドオーバのための候補であるセルごとに、ビームのリストを維持する。これは、ネイバーセルビームについて無線通信デバイス12によって行われる、ビーム追跡動作と呼ばれることがある。各ネイバーセルについて、そのネイバーセルのためのビームのリストは、無線通信デバイス12によって測定されたものとして、最も強い(すなわち、最も良好な)ビームから最も弱い(すなわち、最も悪い)ビームまでランク付けされる。ビームのリストが維持されるべきであるセルは、ネットワークによって暗黙的にまたは明示的に設定され得、たとえば、ネットワークは、セル識別子のリスト、または、測定イベントをトリガしたセルなど、無線デバイス12などのUEが検証することができる状態を無線通信デバイス12に与える。リストに含まれるべきビームは、ネットワークによって、たとえばネイバーセルごとにある回数、設定され得る。いくつかの実施形態では、セルのためのビームのリストは、無線通信デバイス12がその目的、すなわちハンドオーバ時にターゲットセルにアクセスするために、ビームレベル測定を実施するたびに更新される。セルのためのビームのリストは、少なくともビームインデックスを含んでいるが、セルのためのビームのリストは、関連する無線状態をも含んでいることがある。インデックスのみを含んでいる場合、無線通信デバイス12は、絶対しきい値を上回るビームのみがリスト中にあり得ることに気づき得る。インデックスのみを含んでいる場合、無線通信デバイス12は、最良のビームからの相対しきい値よりも無線状態が悪くないビームのみがリスト中にあり得ることに気づき得る。インデックスおよび無線状態を含んでいる場合、ビームごとに参照信号受信電力(RSRP)、参照信号受信品質(RSRQ)および/または信号対干渉プラス雑音比(SINR)があり得る。インデックスおよび無線状態を含んでいる場合、セルごとに、最良のビームのみについてRSRP、RSRQ、および/またはSINRが、他のビームについてデルタ値があり得る。
【0030】
セルBに関するトリガリング基準の発生時に、無線通信デバイス12は、サービングおよび/またはソース無線アクセスノード12に測定報告を送る(ステップ204およびステップ206)。
【0031】
測定報告に基づいて、サービングおよび/またはソース無線アクセスノード14-Aは、セルAからセルBに無線通信デバイス12をハンドオーバするために、ハンドオーバが実施されるべきであると決定し、したがって、サービングおよび/またはソース無線アクセスノード14-Aは、ネイバーおよび/またはターゲット無線アクセスノード14-Bにハンドオーバ要求を送る(ステップ208)。
【0032】
ネイバーおよび/またはターゲット無線アクセスノード14-Bは、サービングおよび/またはソース無線アクセスノード14-Aにハンドオーバ肯定応答(ACK)を送る(ステップ210)。
【0033】
サービングおよび/またはソース無線アクセスノード14-Aは、次いで、無線通信デバイス12にハンドオーバコマンド(たとえば、mobilityControlInfoとともにRRCConnectionReconfiguration)を送る(ステップ212)。
【0034】
ビーム追跡プロシージャは、この例では、測定報告の送信より前に開始されており、図示されていないが、測定報告を送り、ハンドオーバコマンドを受信した後でも、実施され続けることに留意されたい。代替的に、ビーム追跡プロシージャは、測定報告を送った後に、またはハンドオーバコマンドを受信した後でも、開始され得る。
【0035】
ハンドオーバコマンドを受信すると、無線通信デバイス12は、CFRAリソースと、ビーム追跡プロシージャにおけるセルBのための追跡されているビームとに基づいてセルB上のビームを選択するために、ビーム選択プロシージャを実施する(ステップ214)。
【0036】
次いで、無線通信デバイス12は、選択された、または選定されたランダムアクセスリソースを使用して、ランダムアクセスを実施し(ステップ216)、ターゲット無線アクセスノード14-Bからランダムアクセス応答を受信する(ステップ218)。
【0037】
次に、無線通信システムにおいてソースセルからターゲットセルへのハンドオーバを実施するための、UEなど、無線通信デバイス12の動作の方法の例示的な実施形態が、
図3bに図示されたフローチャートを参照しながら説明される。
図3bは、
図3aに図示されたステップのうちのいくつかを示す。ここで、本方法は、無線通信デバイス12の観点から説明される。参照番号200~218は、
図3aと
図3bの両方を参照する。参照番号300~322は以下で説明される
図4を参照し、参照番号400~420は以下で説明される
図5を参照する。
【0038】
本方法は以下のステップを含み、そのステップは、任意の好適な順序で行われ得る。随意であるアクションは、
図3bにおいて点線ボックス中に提示される。
【0039】
ステップ202
このアクションは、ステップ302、402にも関係する。
無線通信デバイス12は、各ネイバーセルについて、ネイバーセルのための追跡されたビームのリストを与えるために、1つまたは複数のネイバーセルについてビーム追跡プロシージャを実施する。
【0040】
ステップ212
このアクションは、ステップ306、406にも関係する。
無線通信デバイス12は、ソース無線アクセスノード14-Aからハンドオーバコマンドを受信する。ハンドオーバコマンドは、ソース無線アクセスノード14-Aによってサービングされるソースセル(セルA)からターゲット無線アクセスノード14-Bによってサービングされるターゲットセル(セルB)へのハンドオーバを実施するように無線通信デバイス12に命令する。ターゲットセル(セルB)は、ビーム追跡プロシージャがそれについて実施される1つまたは複数のネイバーセルのうちの1つである。
【0041】
ステップ214
このアクションは、ステップ306、308、312、316、318、406、408、412、および416にも関係する。
無線通信デバイス12は、ランダムアクセスリソース設定および/あるいは相対または絶対品質しきい値に基づいて、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択する。
【0042】
第1の実施形態によれば、関連するNR-SSまたはCSI-RSに関して測定されたビーム品質がしきい値を上回る専用RACHリソース(与えられた場合)が、優先される。
【0043】
いくつかの第1の実施形態によれば、無線通信デバイス12は、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択する。たとえば、UEは、最も強い追跡されたビームについて、無競合ランダムアクセスが与えられるかどうか、およびビーム品質が設定されたしきい値を上回るかどうかを検査(ステップ412)し、そう(YES(はい))である場合、無線通信デバイス12は、ランダムアクセスを実施するために最も強いビームを選択する(ステップ414)。
【0044】
さらに、最も強い追跡されたビームが、割り当てられた無競合ランダムアクセスを有しない場合、無線通信デバイス12は、以下によってターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択する。
- ステップ412、NO(いいえ)、において、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すること、および
- ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すると、ステップ416において、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中のk番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きいかどうかを決定することであって、k番目の最良のビームは、専用(無競合)ランダムアクセスチャネルリソースが割り当てられたビーム、たとえば最も強い追跡されたビームである、k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きいかどうかを決定すること。k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きい場合、ターゲットセルの選択されたビームはk番目の最良のビームである。本明細書で使用されるk番目の最良のビームは、無競合ランダムアクセスリソースが割り当てられた最も強いビームを意味し、このビームは、設定されたしきい値を上回る。
【0045】
いくつかの第2の実施形態によれば、無線通信デバイス12は、以下によってターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択する。
- ステップ312、NO、において、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すること、および
- ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すると、ステップ316において、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームの品質と、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中のk番目の最良のビームの品質との間の差異を決定すること。k番目の最良のビームは、専用ランダムアクセスチャネルリソースが割り当てられたビームである。および、
- ステップ318において、差異がしきい値よりも小さいかどうかを決定することであって、差異がしきい値よりも小さい場合、ターゲットセルの選択されたビームがk番目の最良のビームである、差異がしきい値よりも小さいかどうかを決定すること。
【0046】
第1および第2の実施形態のうちのいくつかの特定の実施形態では、無線通信デバイス12は、ステップ308、408において、専用ランダムアクセスチャネルリソースが、ターゲットセルのための追跡されたビームのリスト中のビームのいずれについても、無競合ランダムアクセスのために割り当てられない場合、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームを選択することによって、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択する。
【0047】
第1および第2の実施形態のうちのいくつかの他の実施形態では、無線通信デバイス12は、ステップ308、408において、専用ランダムアクセスチャネルリソースが、ターゲットセルのための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられる場合、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームを選択することによって、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択する。
【0048】
ステップ216
このアクションは、ステップ310、314、320、322、410、414、418、および420にも関係する。
無線通信デバイス12は、次いで、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施する。
【0049】
第1の実施形態のうちのいくつかでは、k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きい場合、無線通信デバイス12は、418において、k番目の最良のビームの専用ランダムアクセスチャネルリソースを使用してk番目の最良のビーム上で無競合ランダムアクセスを実施することによって、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施する。さらに、第1の実施形態のうちのいくつかでは、k番目の最良のビームの品質がしきい値より大きくない場合、無線通信デバイス12は、420において、最良のビームの競合ベースランダムアクセスチャネルリソースを使用して、最良の追跡されたビーム上など、最良のビーム上で競合ベースランダムアクセスを実施することによって、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施する。
【0050】
第2の実施形態のうちのいくつかでは、差異がしきい値よりも小さい場合、無線通信デバイス12は、ステップ320において、k番目の最良のビームの専用ランダムアクセスチャネルリソースを使用してk番目の最良のビーム上で無競合ランダムアクセスを実施することによって、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施する。さらに、第2の実施形態のうちのいくつかでは、差異がしきい値より小さくない場合、無線通信デバイス12は、ステップ322において、最良のビームの競合ベースランダムアクセスチャネルリソースを使用して最良のビーム上で競合ベースランダムアクセスを実施することによって、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施する。
【0051】
専用ランダムアクセスチャネルリソースが、ターゲットセルのための追跡されたビームのリスト中のビームのいずれについても、無競合ランダムアクセスのために割り当てられない、第1および第2の実施形態のうちのいくつかでは、無線通信デバイス12は、ステップ310、410において、最良のビームの競合ベースランダムアクセスチャネルリソースを使用して最良のビーム上で競合ベースランダムアクセスを実施することによって、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施する。
【0052】
専用ランダムアクセスチャネルリソースが、ターゲットセルのための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられる、第4の実施形態のうちのいくつかでは、無線通信デバイス12は、314、414において、最良のビームの専用ランダムアクセスチャネルリソースを使用して最良のビーム上で無競合ランダムアクセスを実施することによって、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施する。
【0053】
本開示の2つの例示的な実施形態、すなわち第1および第2の例示的な実施形態のためのステップ214および216の詳細が、
図4および
図5に関して以下で詳細に説明され、
図5は第1の実施形態を図示し、
図4は第2の実施形態を図示する。
【0054】
第2の実施形態が、最初に説明される。
【0055】
この点について、
図4は、第2の実施形態などの本開示のいくつかの実施形態による、無線通信デバイス12の動作を示す。
図3aおよび
図3b中のステップ200~212に関して上記で説明されたように、無線通信デバイス12は、サービングおよび/またはソース無線アクセスノード14-Aに測定報告を送信し、サービングセルAのためのサービングおよび/またはソース無線アクセスノード14-Aによって設定されたように(1つまたは複数の)セル中のビームのリストについてビーム追跡を実施し、ネイバーおよび/またはターゲットセルBへのハンドオーバのためのサービングおよび/またはソース無線アクセスノード14-Aからのハンドオーバコマンドを受信する(ステップ300~304)。
【0056】
図4のプロセスの残りは、第2の実施形態などの本開示の一実施形態による、
図3aおよび
図3bのステップ214および216をより詳細に示す。セルBについてビーム選択を実施するために、ハンドオーバコマンドを受信すると、無線通信デバイス12は、ターゲットセル識別子を検証し、無線通信デバイス12がその特定のセルのためのビームのリストを維持するかどうかを検査する。言い換えれば、無線通信デバイス12は、ハンドオーバのためのターゲットセルについてビーム追跡が実施されているかどうかを決定する(ステップ306)。
【0057】
YESの場合、無線通信デバイス12は、ハンドオーバコマンドが、ターゲットセルの少なくとも1つのビームについての(1つまたは複数の)専用CFRAランダムアクセスチャネル(RACH)リソースを含んでいるかどうかを検査する(ステップ308)。
【0058】
ターゲットセルのビームのいずれについても、CFRAのための専用リソースがない場合、無線通信デバイス12は、ターゲットセルのための追跡されたビームリスト中の最良のビームの設定された競合ベースランダムアクセス(CBRA)リソースを使用してランダムアクセスを実施する(ステップ310、NO)。
【0059】
しかしながら、検証が、ターゲットセルの1つまたは複数のビームについて、CFRAのための専用リソースがあることを確かめた場合、無線通信デバイス12は、専用RACHリソース(すなわち、CFRAに専用のRACHリソース)をネットワークが与えたかどうかを決定するために、最良のビームから開始して、ターゲットセルのための追跡されたビームリストを検査する(ステップ312)。
【0060】
ターゲットセルのための追跡されたビームリスト中の最良のビームが、専用RACHリソースを有する場合(ステップ312、YES)、無線通信デバイス12は、最良のビームのために設定された専用RACHリソースを使用してCFRAを実施する(ステップ314)。
【0061】
ネットワークが、最良のビームのために専用RACHリソースを割り当てなかった場合(ステップ312、NO)、無線通信デバイス12は、ターゲットセルの追跡されたビームリスト中のk番目の最良のビームを識別し、ターゲットセルの追跡されたビームリスト中の最良のビームの品質(たとえば、RSRP、RSRQ、またはSINR)と、ターゲットセルの追跡されたビームリスト中のk番目の最良のビームの品質(たとえば、RSRP、RSRQ、またはSINR)との差異を計算するか、またはさもなければ決定する(ステップ316)。k番目の最良のビームは、専用RACHリソースがネットワークによって割り当てられた、追跡されたビームリスト中のビームである。いくつかの実施形態では、k番目の最良のビームは、専用RACHリソースが割り当てられた、ターゲットセルのための追跡されたビームリスト中の最も強い/最良のビームである。
【0062】
無線通信デバイス12は、最良のビームの品質とk番目の最良のビームの品質との間の差異が、あらかじめ規定された(たとえば、設定された)しきい値よりも小さいかどうかを決定する(ステップ318)。
【0063】
差異がしきい値よりも小さい場合、無線通信デバイス12は、ターゲットセルの追跡されたビームリスト中のk番目の最良のビームの専用リソース、すなわち、CFRAリソースを使用して、ランダムアクセスを実施する(ステップ320)。
【0064】
差異がしきい値より小さくない場合、無線通信デバイス12は、ターゲットセルの追跡されたビームリスト中の最良のビームのCBRAリソースを使用してランダムアクセスを実施する(ステップ322)。したがって、無線通信デバイス12は、k番目の最良のビームが、最良のビームからの相対しきい値よりも悪くない品質を有する場合のみ、専用RACHリソースが与えられたk番目の最良のビームにアクセスする。
【0065】
ターゲットセルのための追跡されたビームリストが単一のビームを有し、そのビームに専用リソースが与えられていない場合、無線通信デバイス12は、最良のビームに関連するCBRAを実施する。
【0066】
第2の実施形態での利点は、無線通信デバイス12が、極めて良好な品質をもつビームのために予約されたCFRAがない場合でも、およびCFRAが割り当てられた別の弱いビームがある場合、極めて良好な品質をもつビームを選択するものとすることであり、依然として有効である。増加される衝突確率があるが、無線通信デバイス12は、最良のビームが、CFRAリソースが与えられた最良のビームと比較して極めて良好である場合、最良のビームを選択する。これは、UEに向かうリンクビームのより速い収束を助けることになる。
【0067】
図5は第1の実施形態などの実施形態を示し、その実施形態は、
図4の実施形態と同様であるが、ただし、無線通信デバイス12は、k番目の最良のビームが絶対しきい値を上回る場合のみ、専用RACHリソースが与えられたk番目の最良のビームにアクセスする。より詳細には、
図3aおよび
図3bのステップ200~212に関して上記で説明されたように、無線通信デバイス12は、サービングおよび/またはソース無線アクセスノード14-Aに測定報告を送信し、サービングセルAのためのサービングおよび/またはソース無線アクセスノード14-Aによって設定されたように(1つまたは複数の)セル中のビームのリストについてビーム追跡を実施し、ネイバーおよび/またはターゲットセルBへのハンドオーバのためのサービングおよび/またはソース無線アクセスノード14-Aからのハンドオーバコマンドを受信する(ステップ400~404)。
【0068】
図5のプロセスの残りは、本開示の一実施形態による、
図3aおよび
図3bのステップ214および216をより詳細に示す。セルBについてビーム選択を実施するために、ハンドオーバコマンドを受信すると、無線通信デバイス12は、ターゲットセル識別子を検証し、無線通信デバイス12がその特定のセルのためのビームのリストを維持するかどうかを検査する。言い換えれば、無線通信デバイス12は、ハンドオーバのためのターゲットセルについてビーム追跡が実施されているかどうかを決定する(ステップ406)。
【0069】
YESの場合、無線通信デバイス12は、ハンドオーバコマンドが、ターゲットセルの少なくとも1つのビームについての(1つまたは複数の)専用CFRA RACHリソースを含んでいるかどうかを検査する(ステップ408)。
【0070】
ターゲットセルのビームのいずれについても、CFRAのための専用リソースがない場合、無線通信デバイス12は、ターゲットセルのための追跡されたビームリスト中の最良のビームの設定されたCBRAリソースを使用してランダムアクセスを実施する(ステップ410)。
【0071】
しかしながら、検証が、ターゲットセルの1つまたは複数のビームについて、CFRAのための専用リソースがあることを確かめた場合、無線通信デバイス12は、専用RACHリソース(すなわち、CFRAに専用のRACHリソース)をネットワークが与えたかどうかを決定するために、最良のビームから開始して、ターゲットセルのための追跡されたビームリストを検査する(ステップ412)。
【0072】
ターゲットセルのための追跡されたビームリスト中の最良のビームが、専用RACHリソースを有する場合(ステップ412、YES)、無線通信デバイス12は、最良のビームのために設定された専用RACHリソースを使用してCFRAを実施する(ステップ414)。
【0073】
ネットワークが、最良のビームのために専用RACHリソースを割り当てなかった場合(ステップ412、NO)、無線通信デバイス12は、ターゲットセルの追跡されたビームリスト中のk番目の最良のビームを識別し、ターゲットセルの追跡されたビームリスト中のk番目の最良のビームの品質(たとえば、RSRP、RSRQ、またはSINR)が、あらかじめ規定された(たとえば、設定された)しきい値よりも大きいかどうかを決定する(ステップ416)。
【0074】
k番目の最良のビームは、専用RACHリソースがネットワークによって割り当てられた、追跡されたビームリスト中のビームである。いくつかの実施形態では、k番目の最良のビームは、専用RACHリソースが割り当てられた、ターゲットセルのための追跡されたビームリスト中の最も強い/最良のビームである。k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きい場合、無線通信デバイス12は、ターゲットセルの追跡されたビームリスト中のk番目の最良のビームの専用リソース、すなわち、CFRAリソースを使用して、ランダムアクセスを実施する(ステップ418)。
【0075】
k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きくない場合、無線通信デバイス12は、ターゲットセルの追跡されたビームリスト中の最良のビームのCBRAリソースを使用してランダムアクセスを実施する(ステップ420)。したがって、無線通信デバイス12は、k番目の最良のビームが、絶対しきい値よりも大きい品質を有する場合のみ、専用RACHリソースが与えられたk番目の最良のビームにアクセスする。
【0076】
ターゲットセルのための追跡されたビームリストが単一のビームを有し、そのビームに専用リソースが与えられていない場合、無線通信デバイス12は、最良のビームに関連するCBRAを実施する。
【0077】
第1の実施形態をもつ利点は、無線通信デバイス12が、CFRAリソースを、これらのCFRAが与えられたビームが、設定されたしきい値を上回る限り、使用するものとすることである。これは、RA衝突確率を無効にし、ターゲットセルに対する無線通信デバイス12へのより良好なアップリンクアクセスを与えることになる。
【0078】
次に、無線通信システム10においてソースセルからターゲットセルへの無線通信デバイス12のハンドオーバを実施するための、ソース無線アクセスノード14-Aなどの無線アクセスノード14の動作の方法の例示的な実施形態が、
図5bに図示されたフローチャートを参照しながら説明される。
【0079】
本方法は以下のステップを含む。
【0080】
ステップ501
このステップはステップ200に関係する。
無線アクセスノード14は、以下を行うように無線デバイス12を設定する。
202、302、402において、各ネイバーセルについて、ネイバーセルのための追跡されたビームのリストを与えるために、1つまたは複数のネイバーセルについてビーム追跡プロシージャを実施すること、
ソース無線アクセスノード14-Aによってサービングされるソースセル(セルA)からターゲット無線アクセスノード14-Bによってサービングされるターゲットセル(セルB)へのハンドオーバを実施するように無線通信デバイス12に命令する、ソース無線アクセスノード14-Aからのハンドオーバコマンドを受信すると、214、306、308、312、316、318、406、408、412、416において、ランダムアクセスリソース設定および/または品質しきい値に基づいて、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択すること、ならびに
216、310、314、320、322、410、414、418、420において、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施すること。
【0081】
いくつかの実施形態では、214、306、308、312、316、318、406、408、412、416において、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択するように、無線通信デバイス12を設定することは、以下を行うように無線通信デバイス12を設定することをさらに含む。
ステップ412、NO、において、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すること、および
ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すると、
416において、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中のk番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きいかどうかを決定することであって、k番目の最良のビームは、専用ランダムアクセスチャネルリソースが割り当てられたビームであり、k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きい場合、ターゲットセルの選択されたビームがk番目の最良のビームである、k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きいかどうかを決定すること。
【0082】
いくつかの実施形態では、無線アクセスノード14は、k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きい場合、418において、k番目の最良のビームの専用ランダムアクセスチャネルリソースを使用してk番目の最良のビーム上で無競合ランダムアクセスを実施することによって、216、310、314、320、322、410、414、418、420において、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施するように、無線通信デバイス12を設定する。
【0083】
いくつかの実施形態では、無線アクセスノード14は、k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きくない場合、420において、最良のビームの競合ベースランダムアクセスチャネルリソースを使用して最良のビーム上で競合ベースランダムアクセスを実施することによって、216、310、314、320、322、410、414、418、420において、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施するように、無線通信デバイス12をさらに設定する。
【0084】
図6は、本開示のいくつかの実施形態による、無線通信デバイス12、またはUEの概略ブロック図である。図示のように、無線通信デバイス12は、1つまたは複数のプロセッサ22(たとえば、中央処理ユニット(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)など)とメモリ24とを備える回路要素20を含む。無線通信デバイス12は、1つまたは複数のアンテナ32に結合された1つまたは複数の送信機28と1つまたは複数の受信機30とを各々含む、1つまたは複数のトランシーバ26をも含む。いくつかの実施形態では、本明細書で説明される無線通信デバイス12の機能性は、ハードウェアで(たとえば、回路要素20内のおよび/または(1つまたは複数の)プロセッサ22内のハードウェアを介して)実装されるか、またはハードウェアとソフトウェアとの組合せで実装され(たとえば、たとえば、メモリ24に記憶され、(1つまたは複数の)プロセッサ22によって実行されるソフトウェアで完全にまたは部分的に実装され)得る。
【0085】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサ22によって実行されたとき、本明細書で説明される実施形態のいずれかに従って、少なくとも1つのプロセッサ22に無線通信デバイス12の機能性のうちの少なくともいくつかを行わせる命令を含むコンピュータプログラムが与えられる。いくつかの実施形態では、上述のコンピュータプログラム製品を含んでいるキャリアが与えられる。キャリアは、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体(たとえば、メモリなど、非一時的コンピュータ可読媒体)のうちの1つである。
【0086】
図7は、本開示のいくつかの他の実施形態による、無線通信デバイス12、またはUEの概略ブロック図である。無線通信デバイス12は、1つまたは複数のモジュール34を含み、その各々はソフトウェアで実装される。(1つまたは複数の)モジュール34は、本明細書で説明される(たとえば、
図3、
図4、および/または
図5に関して説明される)無線通信デバイス12の機能性を与える。
【0087】
無線通信システム10においてソースセルからターゲットセルへのハンドオーバ、たとえば、無線アクセスノード間ハンドオーバを実施するための上記の方法ステップを実施するために、無線通信デバイス12は、たとえば
図7に図示されるように、以下の構成を備え得る。
【0088】
無線通信デバイス12は、たとえば、実施モジュールなど、無線通信デバイス12中のモジュール34のうちの1つによって、各ネイバーセルについて、ネイバーセルのための追跡されたビームのリストを与えるために、1つまたは複数のネイバーセルについてビーム追跡プロシージャを実施するように適合される。
【0089】
無線通信デバイス12は、たとえば、受信モジュールなど、無線通信デバイス12中のモジュール34のうちの1つによって、ソース無線アクセスノード14-Aによってサービングされるソースセル(セルA)からターゲット無線アクセスノード14-Bによってサービングされるターゲットセル(セルB)へのハンドオーバを実施するように無線通信デバイス12に命令する、ソース無線アクセスノード14-Aからのハンドオーバコマンドを受信することであって、ターゲットセル(セルB)は、ビーム追跡プロシージャがそれについて実施される1つまたは複数のネイバーセルのうちの1つである、ハンドオーバコマンドを受信することを行うようにさらに適合される。
【0090】
無線通信デバイス12は、たとえば、選択モジュールなど、無線通信デバイス12中のモジュール34のうちの1つによって、ランダムアクセスリソース設定および/あるいは相対または絶対品質しきい値に基づいて、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択するようにさらに適合される。
【0091】
無線通信デバイス12は、たとえば、実施モジュールなど、無線通信デバイス12中のモジュール34のうちの1つによって、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施するようにさらに適合される。
【0092】
無線通信デバイス12は、たとえば、選択モジュールなど、無線通信デバイス12中のモジュール34のうちの1つによって、以下によってターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択するようにさらに適合され得る。
ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すること、および
ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すると、
ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中のk番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きいかどうかを決定することであって、k番目の最良のビームは、専用ランダムアクセスチャネルリソースが割り当てられたビームであり、k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きい場合、ターゲットセルの選択されたビームがk番目の最良のビームである、k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きいかどうかを決定すること。
【0093】
無線通信デバイス12は、たとえば、実施モジュールなど、無線通信デバイス12中のモジュール34のうちの1つによって、k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きい場合、k番目の最良のビームの専用ランダムアクセスチャネルリソースを使用してk番目の最良のビーム上で無競合ランダムアクセスを実施することによって、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施するようにさらに適合され得る。
【0094】
無線通信デバイス12は、たとえば、実施モジュールなど、無線通信デバイス12中のモジュール34のうちの1つによって、k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きくない場合、最良のビームの競合ベースランダムアクセスチャネルリソースを使用して最良のビーム上で競合ベースランダムアクセスを実施することによって、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施するようにさらに適合され得る。
【0095】
無線通信デバイス12は、たとえば、選択モジュールなど、無線通信デバイス12中のモジュール34のうちの1つによって、以下によってターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択するようにさらに適合され得る。
専用ランダムアクセスチャネルリソースが、ターゲットセルのための追跡されたビームのリスト中のビームのいずれについても、無競合ランダムアクセスのために割り当てられない場合、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームを選択すること。
【0096】
無線通信デバイス12は、たとえば、実施モジュールなど、無線通信デバイス12中のモジュール34のうちの1つによって、最良のビームの競合ベースランダムアクセスチャネルリソースを使用して最良のビーム上で競合ベースランダムアクセスを実施することによって、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施するようにさらに適合され得る。
【0097】
無線通信デバイス12は、たとえば、選択モジュールなど、無線通信デバイス12中のモジュール34のうちの1つによって、以下によってターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択するようにさらに適合され得る。
専用ランダムアクセスチャネルリソースが、ターゲットセルのための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられる場合、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームを選択すること。
【0098】
無線通信デバイス12は、たとえば、実施モジュールなど、無線通信デバイス12中のモジュール34のうちの1つによって、最良のビームの専用ランダムアクセスチャネルリソースを使用して最良のビーム上で無競合ランダムアクセスを実施することによって、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施するようにさらに適合され得る。
【0099】
無線通信デバイス12は、たとえば、選択モジュールなど、無線通信デバイス12中のモジュール34のうちの1つによって、以下によってターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択するようにさらに適合され得る。
ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すること、および
ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すると、
ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームの品質と、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中のk番目の最良のビームの品質との間の差異を決定することであって、k番目の最良のビームは、専用ランダムアクセスチャネルリソースが割り当てられたビームである、差異を決定すること、および
差異がしきい値よりも小さいかどうかを決定することであって、差異がしきい値よりも小さい場合、ターゲットセルの選択されたビームがk番目の最良のビームである、差異がしきい値よりも小さいかどうかを決定すること。
【0100】
無線通信デバイス12は、たとえば、実施モジュールなど、無線通信デバイス12中のモジュール34のうちの1つによって、差異がしきい値よりも小さい場合、k番目の最良のビームの専用ランダムアクセスチャネルリソースを使用してk番目の最良のビーム上で無競合ランダムアクセスを実施することによって、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施するようにさらに適合され得る。
【0101】
無線通信デバイス12は、たとえば、実施モジュールなど、無線通信デバイス12中のモジュール34のうちの1つによって、差異がしきい値より小さくない場合、最良のビームの競合ベースランダムアクセスチャネルリソースを使用して最良のビーム上で競合ベースランダムアクセスを実施することによって、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施するようにさらに適合され得る。
【0102】
図8は、本開示のいくつかの実施形態による、ネットワークノード36(たとえば、たとえばgNBなど、無線アクセスノード14)の概略ブロック図である。図示のように、ネットワークノード36は、1つまたは複数のプロセッサ40(たとえば、CPU、ASIC、DSP、FPGAなど)とメモリ42とを備える回路要素を含む、制御システム38を含む。制御システム38は、ネットワークインターフェース44をも含む。ネットワークノード36が無線アクセスノード14である実施形態では、ネットワークノード36は、1つまたは複数のアンテナ52に結合された1つまたは複数の送信機48と1つまたは複数の受信機50とを各々含む、1つまたは複数の無線ユニット46をも含む。いくつかの実施形態では、上記で説明されたネットワークノード36の機能性(詳細には、無線アクセスノード14の機能性)は、たとえば、メモリ42に記憶され、(1つまたは複数の)プロセッサ40によって実行されるソフトウェアで完全にまたは部分的に実装され得る。
【0103】
図9は、本開示のいくつかの実施形態による、ネットワークノード36(たとえば、無線アクセスノード14)の仮想化された実施形態を示す概略ブロック図である。本明細書で使用される「仮想化された」ネットワークノード36は、ネットワークノード36の機能性の少なくとも一部分が、(たとえば、(1つまたは複数の)ネットワークにおける(1つまたは複数の)物理処理ノード上で実行する(1つまたは複数の)仮想マシンを介して)仮想構成要素として実装されるネットワークノード36である。図示のように、ネットワークノード36は、
図8に関して説明されたような制御システム38を随意に含む。さらに、ネットワークノード36が無線アクセスノード14である場合、ネットワークノード36は、
図8に関して説明されたような1つまたは複数の無線ユニット46をも含む。制御システム38(存在する場合)は、ネットワークインターフェース44を介して、(1つまたは複数の)ネットワーク56に結合されるかまたは(1つまたは複数の)ネットワーク56の一部として含まれる、1つまたは複数の処理ノード54に接続される。代替的に、制御システム38が存在しない場合、1つまたは複数の無線ユニット46(存在する場合)は、(1つまたは複数の)ネットワークインターフェースを介して1つまたは複数の処理ノード54に接続される。代替的に、本明細書で説明されるネットワークノード36の機能性のすべて(たとえば、無線アクセスノード14の機能性のすべて)が、処理ノード54において実装され得る。各処理ノード54は、1つまたは複数のプロセッサ58(たとえば、CPU、ASIC、DSP、FPGAなど)と、メモリ60と、ネットワークインターフェース62とを含む。
【0104】
この例では、本明細書で説明されるネットワークノード36の機能64(たとえば、無線アクセスノード14の機能)は、1つまたは複数の処理ノード54において実装されるか、または制御システム38(存在する場合)および1つまたは複数の処理ノード54にわたって任意の所望の様式で分散される。いくつかの特定の実施形態では、本明細書で説明されるネットワークノード36の機能64の一部または全部は、(1つまたは複数の)処理ノード54によってホストされる(1つまたは複数の)仮想環境において実装される1つまたは複数の仮想マシンによって実行される仮想構成要素として実装される。当業者によって諒解されるように、(1つまたは複数の)処理ノード54と、制御システム38(存在する場合)または代替的に(1つまたは複数の)無線ユニット46(存在する場合)との間の追加のシグナリングまたは通信が、所望の機能のうちの少なくともいくつかを行うために使用される。特に、いくつかの実施形態では、制御システム38が含まれないことがあり、その場合、(1つまたは複数の)無線ユニット46(存在する場合)は、(1つまたは複数の)適切なネットワークインターフェースを介して(1つまたは複数の)処理ノード54と直接通信する。
【0105】
いくつかの特定の実施形態では、ネットワークノード36の上位レイヤ機能性(たとえば、プロトコルスタックのレイヤ3以上、および場合によってはレイヤ2の一部)は、仮想構成要素として(1つまたは複数の)処理ノード54において実装され(すなわち、「クラウドで」実装され)得るが、下位レイヤ機能性(たとえば、プロトコルスタックのレイヤ1、および場合によってはレイヤ2の一部)は、(1つまたは複数の)無線ユニット46および場合によっては制御システム38において実装され得る。
【0106】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサ40、58によって実行されたとき、本明細書で説明される実施形態のいずれかに従って、少なくとも1つのプロセッサ40、58にネットワークノード36または処理ノード54の機能性を行わせる命令を含むコンピュータプログラムが与えられる。いくつかの実施形態では、上述のコンピュータプログラム製品を含んでいるキャリアが与えられる。キャリアは、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体(たとえば、メモリ42、60などの非一時的コンピュータ可読媒体)のうちの1つである。
【0107】
図10は、本開示のいくつかの他の実施形態による、ネットワークノード36(たとえば、無線アクセスノード14)の概略ブロック図である。ネットワークノード36は、1つまたは複数のモジュール66を含み、その各々はソフトウェアで実装される。(1つまたは複数の)モジュール66は、本明細書で説明されるネットワークノード36の機能性(たとえば、
図3aおよび
図3bの無線アクセスノード14-Aの機能性)を与える。
【0108】
無線通信システム10においてソースセルからターゲットセルへのハンドオーバ、たとえば、無線アクセスノード間ハンドオーバを実施するための上記方法ステップを実施するために、ソース無線アクセスノード14-Aなどの無線アクセスノード14は、たとえば
図10に図示されているように、以下の構成を備え得る。
【0109】
無線アクセスノード14は、たとえば、設定モジュールなど、無線通信デバイス12中のモジュール34のうちの1つによって、以下を行うように無線通信デバイス12を設定するように適合される。
202、302、402において、各ネイバーセルについて、ネイバーセルのための追跡されたビームのリストを与えるために、1つまたは複数のネイバーセルについてビーム追跡プロシージャを実施すること、
ソース無線アクセスノード14-Aによってサービングされるソースセル(セルA)からターゲット無線アクセスノード14-Bによってサービングされるターゲットセル(セルB)へのハンドオーバを実施するように無線通信デバイス12に命令する、ソース無線アクセスノード14-Aからのハンドオーバコマンドを受信すると、214、306、308、312、316、318、406、408、412、416において、ランダムアクセスリソース設定および/または品質しきい値に基づいて、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択すること、ならびに
216、310、314、320、322、410、414、418、420において、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施すること。
【0110】
無線アクセスノード14は、たとえば、設定モジュールなど、無線通信デバイス12中のモジュール34のうちの1つによって、以下によって、214、306、308、312、316、318、406、408、412、416において、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択するように、無線通信デバイス12を設定するようにさらに適合され得る。
ステップ412、NO、において、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すること、および
ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すると、
416において、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中のk番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きいかどうかを決定することであって、k番目の最良のビームは、専用ランダムアクセスチャネルリソースが割り当てられたビームであり、k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きい場合、ターゲットセルの選択されたビームがk番目の最良のビームである、k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きいかどうかを決定すること。
【0111】
無線アクセスノード14は、たとえば、設定モジュールなど、無線通信デバイス12中のモジュール34のうちの1つによって、k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きい場合、418において、k番目の最良のビームの専用ランダムアクセスチャネルリソースを使用してk番目の最良のビーム上で無競合ランダムアクセスを実施することによって、216、310、314、320、322、410、414、418、420において、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施するように、無線通信デバイス12を設定するようにさらに適合され得る。
【0112】
無線アクセスノード14は、たとえば、設定モジュールなど、無線通信デバイス12中のモジュール34のうちの1つによって、k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きくない場合、420において、最良のビームの競合ベースランダムアクセスチャネルリソースを使用して最良のビーム上で競合ベースランダムアクセスを実施することによって、216、310、314、320、322、410、414、418、420において、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施するように、無線通信デバイス12を設定するようにさらに適合され得る。
【0113】
例示的な実施形態
これらに限定されないが、本開示のいくつかの例示的な実施形態が以下で与えられる。
【0114】
1.無線通信システム(10)においてソースセルからターゲットセルへのハンドオーバ(たとえば、無線アクセスノード間ハンドオーバ)を実施するための、無線通信デバイス(12)の動作の方法であって、
各ネイバーセルについて、ネイバーセルのための追跡されたビームのリストを与えるために、1つまたは複数のネイバーセルについてビーム追跡プロシージャを実施すること(202、302、402)と、
ソース無線アクセスノード(14-A)によってサービングされるソースセル(セルA)からターゲット無線アクセスノード(14-B)によってサービングされるターゲットセル(セルB)へのハンドオーバを実施するように無線通信デバイス(12)に命令する、ソース無線アクセスノード(14-A)からのハンドオーバコマンドを受信すること(212、306、406)であって、ターゲットセル(セルB)は、ビーム追跡プロシージャがそれについて実施される1つまたは複数のネイバーセルのうちの1つである、ハンドオーバコマンドを受信すること(212、306、406)と、
ランダムアクセスリソース設定および/あるいは相対または絶対品質しきい値に基づいて、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択すること(214、306、308、312、316、318、406、408、412、416)と、
選択されたビーム上でランダムアクセスを実施すること(216、310、314、320、322、410、414、418、420)と
を含む、方法。
【0115】
2.ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択すること(214、306、308、312、316、318、406、408、412、416)は、
専用ランダムアクセスチャネルリソースが、ターゲットセルのための追跡されたビームのリスト中のビームのいずれについても、無競合ランダムアクセスのために割り当てられない場合、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビーム(すなわち、最も強いビーム)を選択すること(308、408)
を含む、実施形態1に記載の方法。
【0116】
3.選択されたビーム上でランダムアクセスを実施すること(216、310、314、320、322、410、414、418、420)が、最良のビームの競合ベースランダムアクセスチャネルリソースを使用して最良のビーム上で競合ベースランダムアクセスを実施すること(310、410)を含む、実施形態2に記載の方法。
【0117】
4.ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択すること(214、306、308、312、316、318、406、408、412、416)は、
専用ランダムアクセスチャネルリソースが、ターゲットセルのための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられる場合、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームを選択すること(308、408)
を含む、実施形態1または2に記載の方法。
【0118】
5.選択されたビーム上でランダムアクセスを実施すること(216、310、314320、322、410、414、418、420)が、最良のビームの専用ランダムアクセスチャネルリソースを使用して最良のビーム上で無競合ランダムアクセスを実施すること(314、414)を含む、実施形態4に記載の方法。
【0119】
6.ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択すること(214、306、308、312、316、318、406、408、412、416)は、
ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すること(ステップ312、NO)と、
ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すると、
ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームの品質と、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中のk番目の最良のビームの品質との間の差異を決定すること(316)であって、k番目の最良のビームは、専用ランダムアクセスチャネルリソースが割り当てられたビームである、差異を決定すること(316)と、
差異がしきい値よりも小さいかどうかを決定すること(318)であって、差異がしきい値よりも小さい場合、ターゲットセルの選択されたビームがk番目の最良のビームである、差異がしきい値よりも小さいかどうかを決定すること(318)と
を含む、実施形態1、2、または4に記載の方法。
【0120】
7.差異がしきい値よりも小さい場合、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施すること(216、310、314、320、322、410、414、418、420)が、k番目の最良のビームの専用ランダムアクセスチャネルリソースを使用してk番目の最良のビーム上で無競合ランダムアクセスを実施すること(320)を含む、実施形態6に記載の方法。
【0121】
8.差異がしきい値よりも小さくない場合、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施すること(216、310、314、320、322、410、414、418、420)が、最良のビームの競合ベースランダムアクセスチャネルリソースを使用して最良のビーム上で競合ベースランダムアクセスを実施すること(322)を含む、実施形態6または7に記載の方法。
【0122】
9.ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択すること(214、306、308、312、316、318、406、408、412、416)は、
ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すること(ステップ412、NO)と、
ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中の最良のビームについて、無競合ランダムアクセスのために割り当てられた専用ランダムアクセスチャネルリソースがないと決定すると、
ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリスト中のk番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きいかどうかを決定すること(416)であって、k番目の最良のビームは、専用ランダムアクセスチャネルリソースが割り当てられたビームであり、k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きい場合、ターゲットセルの選択されたビームがk番目の最良のビームである、k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きいかどうかを決定すること(416)と
を含む、実施形態1、2、または4に記載の方法。
【0123】
10.k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きい場合、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施すること(216、310、314、320、322、410、414、418、420)が、k番目の最良のビームの専用ランダムアクセスチャネルリソースを使用してk番目の最良のビーム上で無競合ランダムアクセスを実施すること(418)を含む、実施形態9に記載の方法。
【0124】
11.k番目の最良のビームの品質がしきい値よりも大きくない場合、選択されたビーム上でランダムアクセスを実施すること(216、310、314、320、322、410、414、418、420)が、最良のビームの競合ベースランダムアクセスチャネルリソースを使用して最良のビーム上で競合ベースランダムアクセスを実施すること(420)を含む、実施形態9または10に記載の方法。
【0125】
12.無線通信システム(10)においてソースセルからターゲットセルへのハンドオーバ(たとえば、無線アクセスノード間ハンドオーバ)を実施する無線通信デバイス(12)であって、無線通信デバイス(12)は、
各ネイバーセルについて、ネイバーセルのための追跡されたビームのリストを与えるために、1つまたは複数のネイバーセルについてビーム追跡プロシージャを実施することと、
ソース無線アクセスノード(14-A)によってサービングされるソースセル(セルA)からターゲット無線アクセスノード(14-B)によってサービングされるターゲットセル(セルB)へのハンドオーバを実施するように無線通信デバイス(12)に命令する、ソース無線アクセスノード(14-A)からのハンドオーバコマンドを受信することであって、ターゲットセル(セルB)は、ビーム追跡プロシージャがそれについて実施される1つまたは複数のネイバーセルのうちの1つである、ハンドオーバコマンドを受信することと、
ランダムアクセスリソース設定および/あるいは相対または絶対品質しきい値に基づいて、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択することと、
選択されたビーム上でランダムアクセスを実施することと
を行うように適合された、無線通信デバイス(12)。
【0126】
13.無線通信デバイス(12)が、実施形態2から11のいずれか1つに記載の方法を実施するようにさらに適合された、実施形態12に記載の無線通信デバイス(12)。
【0127】
14.無線通信システム(10)においてソースセルからターゲットセルへのハンドオーバ(たとえば、無線アクセスノード間ハンドオーバ)を実施する無線通信デバイス(12)であって、
少なくとも1つの送信機(28)および少なくとも1つの受信機(30)と
少なくとも1つの送信機(28)および少なくとも1つの受信機(30)に関連する回路要素(20)と
を備え、回路要素(20)は、
各ネイバーセルについて、ネイバーセルのための追跡されたビームのリストを与えるために、1つまたは複数のネイバーセルについてビーム追跡プロシージャを実施することと、
ソース無線アクセスノード(14-A)によってサービングされるソースセル(セルA)からターゲット無線アクセスノード(14-B)によってサービングされるターゲットセル(セルB)へのハンドオーバを実施するように無線通信デバイス(12)に命令する、ソース無線アクセスノード(14-A)からのハンドオーバコマンドを受信することであって、ターゲットセル(セルB)は、ビーム追跡プロシージャがそれについて実施される1つまたは複数のネイバーセルのうちの1つである、ハンドオーバコマンドを受信することと、
ランダムアクセスリソース設定および/あるいは相対または絶対品質しきい値に基づいて、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択することと、
選択されたビーム上でランダムアクセスを実施することと
を行うように動作可能である、
無線通信デバイス(12)。
【0128】
15.回路要素(20)が、実施形態2から11のいずれか1つに記載の方法を実施するようにさらに動作可能である、実施形態12に記載の無線通信デバイス(12)。
【0129】
16.無線通信システム(10)においてソースセルからターゲットセルへのハンドオーバ(たとえば、無線アクセスノード間ハンドオーバ)を実施する無線通信デバイス(12)であって、
各ネイバーセルについて、ネイバーセルのための追跡されたビームのリストを与えるために、1つまたは複数のネイバーセルについてビーム追跡プロシージャを実施するように動作可能なビーム追跡プロシージャ実施モジュール(34)と、
ソース無線アクセスノード(14-A)によってサービングされるソースセル(セルA)からターゲット無線アクセスノード(14-B)によってサービングされるターゲットセル(セルB)へのハンドオーバを実施するように無線通信デバイス(12)に命令する、ソース無線アクセスノード(14-A)からのハンドオーバコマンドを受信するように動作可能な受信モジュール(34)であって、ターゲットセル(セルB)は、ビーム追跡プロシージャがそれについて実施される1つまたは複数のネイバーセルのうちの1つである、受信モジュール(34)と、
ランダムアクセスリソース設定および/あるいは相対または絶対品質しきい値に基づいて、ターゲットセル(セルB)のための追跡されたビームのリストからターゲットセル(セルB)のビームを選択するように動作可能な選択モジュール(34)と、
選択されたビーム上でランダムアクセスを実施するように動作可能なランダムアクセス実施モジュール(34)と
を備える、無線通信デバイス(12)。
【0130】
17.少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法を行わせる命令を備える、コンピュータプログラム。
【0131】
18.実施形態17に記載のコンピュータプログラムを含んでいるキャリアであって、本キャリアが、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つである、キャリア。
【0132】
本開示全体にわたって以下の頭字語が使用される。
3GPP 第3世代パートナーシッププロジェクト
5G 第5世代
ACK 肯定応答
ASIC 特定用途向け集積回路
CBRA 競合ベースランダムアクセス
CFRA 無競合ランダムアクセス
CPU 中央処理ユニット
CSI-RS チャネル状態情報参照信号
dB デシベル
DMRS 復調用参照信号
DSP デジタル信号プロセッサ
eNB 拡張またはエボルブドノードB
FPGA フィールドプログラマブルゲートアレイ
gNB 新しい無線基地局
ID 識別情報
LTE Long Term Evolution
MME モビリティ管理エンティティ
MTC マシン型通信
NR 新しい無線
P-GW パケットデータネットワークゲートウェイ
PSS 1次同期信号
RACH ランダムアクセスチャネル
RRC 無線リソース制御
RSRP 参照信号受信電力
RSRQ 参照信号受信品質
SCEF サービス能力公開機能
SINR 信号対干渉プラス雑音比
SS 同期信号
SSS 2次同期信号
TS 技術仕様
UE ユーザ機器
【0133】
当業者は、本開示の実施形態に対する改善および変更を認識されよう。すべてのそのような改善および変更は、本明細書で開示される概念の範囲内で考慮される。