(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-24
(45)【発行日】2022-12-02
(54)【発明の名称】自動緊急停止式電動切断工具
(51)【国際特許分類】
B26B 15/00 20060101AFI20221125BHJP
B25F 5/00 20060101ALI20221125BHJP
A01G 3/02 20060101ALI20221125BHJP
F16P 3/00 20060101ALI20221125BHJP
B27G 19/04 20060101ALN20221125BHJP
B27G 19/06 20060101ALN20221125BHJP
【FI】
B26B15/00
B25F5/00 A
A01G3/02 502A
A01G3/02 502B
F16P3/00
B27G19/04 Z
B27G19/06 Z
(21)【出願番号】P 2020528223
(86)(22)【出願日】2018-11-20
(86)【国際出願番号】 FR2018052912
(87)【国際公開番号】W WO2019102127
(87)【国際公開日】2019-05-31
【審査請求日】2021-05-27
(32)【優先日】2017-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】519087251
【氏名又は名称】ペランク
【氏名又は名称原語表記】PELLENC
(74)【代理人】
【識別番号】100080447
【氏名又は名称】太田 恵一
(72)【発明者】
【氏名】ペランク,ロジェ
(72)【発明者】
【氏名】ロペス,ベルナール
【審査官】大光 太朗
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許第02825811(EP,B1)
【文献】国際公開第2013/136311(WO,A1)
【文献】特開2004-160822(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0017336(US,A1)
【文献】特開平05-023897(JP,A)
【文献】特開平11-128561(JP,A)
【文献】実公昭49-027086(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26B 15/00
B25F 5/00
A01G 3/02
F16P 3/00
B27G 19/04
B27G 19/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
-導電性の切断部材(12)、
-電気的に制御される、切断部材(12)の作動用原動機(20)、
-利用者の手による切断の工具(10)の把握用柄(30)であって、切断部材から電気的に絶縁されている把握用柄、
-把握用柄を握る利用者の手によって作動可能な切断始動制御装置(28)であって、切断部材から電気的に絶縁されている切断始動制御装置、
-切断部材との利用者の接触を感知できる緊急停止装置(40)、
を含む、安全確保された切断工具(10)であって、
-少なくとも1つの第一の手接触電極および少なくとも1つの第二の手接触電極(32、34)であって、互いに電気的に絶縁されており、また工具の把握用柄(30)と切断始動制御装置(28)とのうちの少なくとも1つの上に設けられる第一の手接触電極および第二の手接触電極、
-第一の電気回路(42)であって、第一の手接触電極(32)と、第一の電気インピーダンス(52)と切断部材(12)とを含み、利用者が前記第一の手接触電極(32)と切断部材(12)とに同時に接触するとき閉じうる第一の電気回路(42)、
-第二の電気回路(44)であって、第一と第二の手接触電極(32、34)と、第一の電気インピーダンス(52)と第二の電気インピーダンス(54)とを含み、利用者が第一と第二の手接触電極(32、34)とに同時に接触するとき閉じうる第二の電気回路(44)、
-第一の電気回路(42)のインピーダンスの特性および第二の電気回路(44)のインピーダンスの特性の少なくとも1つの測定装置(56、58)、
-第一の電気回路のインピーダンスの特性と、第二の電気回路のインピーダンスの特性によって決まる少なくとも1つの閾値の特性とのコンパレータ(74)であって、
第一の電気回路のインピーダンスの特性が閾値の特性を越えた場合に、切断工具の緊急停止を引き起こすための緊急停止装置(40)に接続されているコンパレータ(74)、
によって特徴づけられる切断工具。
【請求項2】
第二の電気回路(44)がスイッチ(70)を含み、スイッチが、切断始動時に第二の回路を開くように、また切断始動のないときに第二の回路を閉じるように切断始動制御装置(28)によって操作され、測定装置(56、58)が、第二の電気回路(44)が開いているとき第一の電気回路(42)のインピーダンスの特性を測定するように、また第二の回路(44)が閉じているとき第二の電気回路(44)のインピーダンスの特性を測定するように設定される、請求項1に記載の切断工具。
【請求項3】
測定装置が、第一と第二の電気回路と直列である電流源(56)と、以下の、
-第一の電気抵抗器の端子に並列接続される電圧計(58)、
-第一の電気抵抗器と直列接続される、電流計または抵抗計、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の切断工具。
【請求項4】
電流源(56)が交流電流源である、請求項3に記載の切断工具。
【請求項5】
第一の電気インピーダンス(52)が、20kΩを上回る、第二の電気インピーダンスの抵抗の値(Z
2)に等しい抵抗の値(Z
1)を有し、また閾値の特性が第二の回路のインピーダンスの特性に等しい、請求項1から4のいずれか一つに記載の切断工具。
【請求項6】
閾値の特性の保存メモリ(72)を含む、請求項1から5のいずれか一つに記載の切断工具。
【請求項7】
切断部材(12)に電気的に接続される検査電極(76)を含む、請求項1から6のいずれか一つに記載の切断工具。
【請求項8】
切断部材の電位の監視用回路(78)を含み、電動機の緊急停止装置(40)がそのうえ、切断部材の電位が設定範囲外であるときに電動機の停止を引き起こすための監視用回路によって操作される、請求項1から7のいずれか一つに記載の切断工具。
【請求項9】
緊急停止装置(40)が、以下の、
-電動機の電源回路の供給停止用スイッチ(27)、
-電動機(20)の制御用電子基板(26)、また
-切断作業の始動制御装置の解除スイッチ、また
-切断部材の緊急ブレーキ、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1から8のいずれか一つに記載の切断工具。
【請求項10】
第一の手接触電極(32)および第二の手接触電極(34)が、把握用柄(30)の反対側にある面に配置される、請求項1から9のいずれか一つに記載の切断工具。
【請求項11】
第二の電気インピーダンス(54)が、20kΩを上回る抵抗の
値を有する、請求項1から10のいずれか一つに記載の切断工具。
【請求項12】
第一の電気インピーダンス(52)が、第二の電気インピーダンス(54)の抵抗の値と等しい抵抗の値を有する、請求項1から11のいずれか一つに記載の切断工具。
【請求項13】
切断工具が、剪定ばさみと大ばさみのうちのいずれか一つである、請求項1から12のいずれか一つに記載の切断工具。
【請求項14】
-導電性の切断部材(12)、
-切断部材の電気制御の作動用原動機(20)、
-利用者の手による切断の工具の把握用柄(30)であって、切断部材から電気的に絶縁されており、また少なくとも1つの第一の手接触電極(32)と少なくとも1つの第二の手接触電極(34)とを備えている把握用柄、
を含む切断工具の検査方法であって、
利用者が把握用柄を握って第一と第二の手接触電極に触るとき、
・以下が比較され、
-第一の手接触電極(32)と、第一の電気インピーダンス(52)と、切断部材(12)とを含
み、利用者が前記第一の手接触電極(32)と切断部材(12)とに同時に接触するとき閉じうる第一の電気回路(42)のインピーダンスの特性と、
-第一の手接触電極(32)と、第二の手接触電極(34)と、第一の電気インピーダンス(52)と、第二の電気インピーダンス(54)とを含
み、利用者が第一と第二の手接触電極(32、34)とに同時に接触するとき閉じうる第二の電気回路(44)のインピーダンスの値によって決まる閾値の特性、そして
・第一の電気回路のインピーダンスの
特性が閾値の特性を越えるとき、切断工具の緊急停止が引き起こされる、検査方法。
【請求項15】
作動用原動機の緊急停止がそのうえ、切断部材(12)でのゼロでない電位の検出に反応して引き起こされる、請求項14に記載の検査方法。
【請求項16】
緊急停止の際、以下の、
-作動用原動機の動力供給停止、
-作動用原動機および/または切断部材に作用するブレーキ、
-作動用原動機の緊急の動きの始動、
の作業のうちの1つの即時の始動が引き起こされる、請求項14に記載の検査方法。
【請求項17】
第二の電気回路(44)の偶発的な開放の検出の場合に、作動用原動機の緊急停止と作動用原動機の動作停止とのうちのいずれかがそのうえ引き起こされる、請求項14に記載の検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動緊急停止装置を備えた、安全確保された電気制御の切断工具に関するものである。緊急停止装置は、工具が作動中のときの、切断工具の切断部材との利用者の不意の接触の場合に、切断工具による利用者の深刻な怪我を防ぐことを目的とする。本発明は少なくとも、場合によってはありうる怪我を、軽い怪我に抑えることを目的とする。
【0002】
例えば、電動剪定ばさみについて、深刻な怪我は、深い傷口、さらには利用者の指の一部の完全な切断によって特徴づけられる。それに対して、軽い怪我は、少量の出血を発生させ得るイバラの中での手の表皮のひっかき傷に例えることができる。
【0003】
緊急停止装置は、緊急停止が、利用者の自発的な介入なく、怪我のリスクのある状況を検出しただけで始動するならば、自動であると見なされる。
【0004】
本発明は、さまざまな切断工具のための用途、および、とりわけ剪定ばさみや大ばさみ、さらにはチェーンソー、丸鋸、ドリルやグラインダーのような可動刃を有する携帯用電動切断工具のための用途を見出すことができる。
【背景技術】
【0005】
現状技術の説明は、以下の文献によって示されている。
仏国特許出願公開第2712837号明細書、仏国特許出願公開第2779669号明細書、仏国特許出願公開第2831476号明細書、仏国特許出願公開第2838998号明細書、仏国特許出願公開第2846729号明細書、
仏国特許出願公開第2963081号明細書、仏国特許出願公開第3001404号明細書、欧州特許出願公開第2490865号明細書、欧州特許出願公開第2825811号明細書、米国特許第5025175号明細書、米国特許第7365955号明細書。
【0006】
これらの文献は、利用者が負傷しないようにするための緊急停止装置を備えた電気制御の機械および工具に関している。これらの文献の中で、植生を切るために片手だけでつかまれる電動剪定ばさみのような工具を多数確認することができる。
【0007】
この例において、利用者は、電動剪定ばさみを片手でつかみ、そして空いているもう一方の手を、切られたまたは切られるべき植物の取扱いのために利用する。その場合、剪定ばさみをつかんでいない手が、切断の際に切断部材のすぐ近くにくるかまたは切断部材と接触するようになるとき、負傷するリスクがある。剪定ばさみまたは大ばさみの場合において、切断部材は多くは、固定刃すなわちフックおよび枢動刃の形を呈している。枢動刃は、フックの上での開いた位置と閉じた位置との間で枢動し、枢動刃とフックとの間でのせん断効果を伴う。特定の剪定ばさみの切断部材は、刃が開いた位置から閉じた位置へ移る際にせん断効果を実現するために互いの間で協働する2つの可動刃から成ることもあり得る。
【0008】
ドリル、グラインダー、丸鋸またはチェーンソーの場合において、切断部材は、軸の周りを回転する鋭い部分を有する。
【0009】
せん断機、粉砕機または丸鋸のような工作機械の場合において、切断部材は、固定フレームとの関係において軸の周りを回転するまたは平行移動する鋭い部分の形を呈している。
【0010】
手が切断部材のすぐ近くにあること、または、手が切断部材と接触したことを検出するために、さまざまな手段が用いられる。とりわけ、電波手段、刃上の電位検出手段、容量性手段、あるいはまた、インピーダンス測定手段が際立ち得る。
【0011】
既知の安全装置は、通信の連係によって安全装置に電気的に接続される手袋、靴、あるいはまた、ビーコンを利用している。連係は、有線による、または場合によっては、電波手段による連係であり得る。
【0012】
手袋が利用される場合、手袋は、電気伝導体を備えており、また手袋と切断部材との間の測定回路を作り出す役目を持っている。同様に、導電性の靴は、地面に接続され、また利用者の体を含む測定回路を作り出すために利用されることができる。
【0013】
切断工具に電気的に接続される電子ビーコン、導電性の手袋、導電性の靴、またはより一般的には、導電性の服の利用は、利用者の切断部材との接触を検出することを可能にする。例えば、導電性の服の切断部材との接触の検出に反応しての、切断作業の緊急停止は、場合によっては起こりうる怪我を回避する、または、怪我の重症度を抑えることを可能にする。
【0014】
既知の安全装置はしかしながら、利用者にとっての困難または不都合をいくつか有する。それらの中でとりわけ以下を指摘することができる。
-導電性の服、またとりわけ導電性の手袋の着用によって生じる不自由、
-導電性の服と剪定ばさみとの間の有線の連係によって生じる不自由、
-導電性の服と剪定ばさみとの間の有線の連係を切断するリスク、
-導電性の服や検出用ビーコンの着用を忘れた場合、またはこれらの付属品の不適切な着用の場合の負傷リスク、
-安全装置と切断部材との間の接触障害に関連するリスク。例えば、長時間使用しすぎたことに起因する導電性の手袋の損耗、メンテナンス不良、偶発的な破損、さらには手袋や切断部材のところでの樹液、油やグリースのような絶縁体の堆積は、安全装置によって感知される信号を変更さらには隠すリスクがある。このことは、短期的に、利用者が前もって気づくことなく安全装置を効果のないものにし得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【文献】仏国特許出願公開第2712837号明細書
【文献】仏国特許出願公開第2779669号明細書
【文献】仏国特許出願公開第2831476号明細書
【文献】仏国特許出願公開第2838998号明細書
【文献】仏国特許出願公開第2846729号明細書
【文献】仏国特許出願公開第2963081号明細書
【文献】仏国特許出願公開第3001404号明細書
【文献】欧州特許出願公開第2490865号明細書
【文献】欧州特許出願公開第2825811号明細書
【文献】米国特許第5025175号明細書
【文献】米国特許第7365955号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、上に言及された不都合を有しない、安全確保された切断工具を提案することを目的とする。
【0017】
実際に本発明は、手袋のような導電性の衣類に助けを求めず、かつビーコンの着用を必要としない安全確保された切断工具を提案することを目的とする。
【0018】
本発明は、利用者と切断部材との間の接触の存在を検出し、またこのように怪我のリスクを警告するために、安全装置のすぐ近くにあるまたは安全装置と接触している利用者の体の導電率を単純に利用する安全装置を有する切断工具を提案する。
【0019】
とりわけ人体のインピーダンスによって測定できる、人体の単純な導電率の利用はしかしながら、利用者の体と安全装置、または、切断部材との間の電気的接触の質に起因する困難を有する。人体の固有のインピーダンスは、実際に、低い値であり、また、変化しない。利用者の体と、例えば、手接触電極や導電性の切断刃の刃先のような導電性の部分との間の接触インピーダンスの場合は、同様ではない。このインピーダンスは、実際に、大幅に変化しうる。このインピーダンスは、利用者の皮膚の特性に応じて、皮膚が濡れているか、いないかに応じて、手接触電極の表面特性(寸法、粗さ、導電率など)に応じて、気候条件に応じて、あるいはまた、利用者によってかけられる接触圧力に応じて変化し得る。
【0020】
例えば、乾燥した皮膚の手は、非常に低い導電率を有する。手接触電極上での、弱い圧力を用いてのその接触は、数十万オームの値に達し得る大きな接触インピーダンスを生み出し得る。逆に、とりわけ、海辺の塩分を含んだ空気中での、湿った手を用いての接触は、数千オーム、さらには、たった数百オーム、またはさらに、数オームの低い接触インピーダンスしかもたらさない。
【0021】
切断部材との利用者の体の一部の接触は、接触が例えば、剪定ばさみの刃の刃先のように鋭くかつ導電率の良い領域において起こる場合、かけられる接触圧力に応じて、数オーム、さらには、数百オームのインピーダンスの値で表現され得る。それに対して、接触が切断部材の別の一部で起こる場合、例えば、薄い絶縁被覆を有する切断刃の面で起こる場合、インピーダンスの値は数百オーム、さらには、数千オームまたはそれ以上であり得る。
【0022】
これらの不確実性は、値の狭い範囲にわたってのみ変化する接触インピーダンスに導く導電性の服および/または導電性の有線の連係の使用によって予防されることが可能である。そうでない場合、これらの不確実性は、切断工具の安全を危険にさらさないように、考慮されなければならない。
【0023】
実際に、利用者が安全装置と切断部材とに同時に接触する場合、切断部材と安全装置を有する工具との間で可能なインピーダンスの値の非常に広い範囲が生じ得る。この場合、利用者と切断部材との間の実際の接触リスクを、信頼できる方法で確立することはできない。
【課題を解決するための手段】
【0024】
これらの困難を乗り越えるために、本発明は、以下を含む、安全確保された切断工具を提案する。
-導電性の切断部材、
-電気的に制御される、切断部材の作動用原動機、
-利用者の手による切断の工具の把握用柄であって、切断部材から電気的に絶縁されている把握用柄、
-把握用柄を握る利用者の手によって作動可能な切断始動制御装置であって、切断部材から電気的に絶縁されている切断始動制御装置、および
-切断部材との利用者の接触を感知できる緊急停止装置。
【0025】
本発明によると、工具は、
-少なくとも1つの第一の手接触電極および少なくとも1つの第二の手接触電極であって、互いに電気的に絶縁されており、また柄と切断始動制御装置とのうちの少なくとも1つの上に設けられる第一の手接触電極および第二の手接触電極、
-第一の電気回路がであって、第一の手接触電極と、第一の電気インピーダンスと切断部材とを含み、利用者が前記第一の手接触電極と切断部材とに同時に接触するとき閉じうる第一の電気回路、
-第二の電気回路であって、第一と第二の手接触電極と、第一の電気インピーダンスと第二の電気インピーダンスとを含み、第二の電気回路は、利用者が第一と第二の手接触電極とに同時に接触するとき閉じうる第二の電気回路、
-第一の電気回路のインピーダンスの特性および第二の電気回路のインピーダンスの特性の少なくとも1つの測定装置、
-第一の電気回路のインピーダンスの特性と、第二の電気回路のインピーダンスの特性によって決まる少なくとも1つの閾値の特性とのコンパレータ、
-閾値の特性を越えた場合に切断工具の緊急停止を引き起こすための緊急停止装置に接続されているコンパレータ、
によって特徴づけられる。
【0026】
柄をつかんでいる利用者によって触られる、手接触電極を有する切断始動制御装置の少なくとも一部および/または柄の少なくとも一部が、切断部材から電気的に絶縁されているとき、または、切断工具の安全装置の動作における問題のインピーダンスの値のおおよその大きさを上回る値、例えば数百万オームの値を伴うインピーダンスを介して切断部材に接続されているとき、柄および/または切断始動制御装置が、切断部材から電気的に絶縁されていると考えられる。
【0027】
緊急停止装置は、緊急停止を引き起こすためにコンパレータによって操作される。「緊急停止」とは、以下の作業のうちの1つを即時に始動させることを意味する。
-作動用原動機の動力供給停止、
-作動用原動機および/または直接切断部材に作用する緊急ブレーキ、
-切断工具の緊急の動きの始動であって、例えば、剪定ばさみや大ばさみの場合には切断部材の開放、または、切断部材の可動部品の動力学的な慣性を補う動きのようなものである。
【0028】
作動用原動機が電動機であるとき、電磁ブレーキ、緊急の動きの始動、さらには単純な供給停止は、原動機の制御用電子基板を介して行われることができる。
【0029】
本発明の切断工具は、とりわけ、剪定ばさみ、大ばさみ、ドリル、グラインダー、丸鋸、チェーンソー、または、安全確保すべき切断部材を有する他のあらゆる工具もしくは工作機械のうちの1つであり得る。このように、言葉の便宜上または単純化による、続く説明における剪定ばさみの言及は、切断工具の性質について決めてかかるものではない。
【0030】
「インピーダンスの特性」とは、第一の電気回路、および、第二の電気回路のインピーダンスそれぞれに関連した電圧値、電流値、抵抗の値、またはより一般的には、電気的特性を意味する。インピーダンスの特性は、測定装置によって確立される。
【0031】
閾値の特性もまた、第二の回路のインピーダンスの特性によって決まる電圧値、電流値、または、抵抗の値であり得る。閾値の特性はとりわけ、第二の電気回路のインピーダンスの特性に比例し得るか、このインピーダンスの特性に等しくあり得る。
【0032】
本発明の切断工具は、第一および第二の手接触電極を含む少なくとも1組の手接触電極に助けを求める。手接触電極は、工具を制御するための把握用柄を握る利用者の手との電気的接触のために設けられる。手接触電極は、電動剪定ばさみの切断制御用引き金のような切断始動制御装置の上に、または、把握用柄の上に、互いに絶縁されつつ配置され得、電極を有する引き金の部分は、切断部材から絶縁されている。
【0033】
切断始動制御装置は、必ずしも引き金式制御装置ではない。それは例えば、指の存在を検出する光学制御装置でもあり得る。用語「切断始動制御装置」は、切断の始動に適した、またはより一般的には、切断工具の作動用原動機の動作を引き起こすのに適した部材を、おおむね含むと理解される。
【0034】
本明細書は2つの電極に関わっているが、より多い数の手接触電極がしかしながら利用されることができる。本明細書の続きにおいて、第一のまたは、第二の手接触電極への言及は、これらの電極が単一であるのか、または複数であるのかの特徴について決めてかかるものではない。複数の第一の手接触電極、および、複数の第二の手接触電極の利用は、利用者の手との電気的接触を改善するためにとりわけ考慮され得る。
【0035】
用語「第一のインピーダンス」または「第二のインピーダンス」はそれぞれ、抵抗成分ばかりでなく、誘導成分、および/または、容量成分も有し得る単数または複数の電子部品を示す。好ましい実施において、第一のインピーダンスおよび第二のインピーダンスはそれぞれ、規定値の電気抵抗器のような電子部品によって形成され得る。第一のインピーダンスおよび第二のインピーダンスはこのように、既知の定まった抵抗の値を有する。
【0036】
利用者が、工具の利用の際に、片手を使って工具の柄をつかむとき、手は、第一の手接触電極と第二の手接触電極とに接触するようになる。手接触電極は、導電性の金属製電極でもあり得るし、または、やはり導電性の、柄または引き金のプラスチック材料領域によって形成されることもできる。それは、例えば、ポリピロールのような固有の導電性ポリマーで作られる電極、または、例えば炭素や銀の粒子を含有した付随的な導電性のプラスチック材料で作られる電極である。
【0037】
手が第一および第二の手接触電極と同時に接触することにより、第一および第二の手接触電極のそれぞれと手との間の接触インピーダンスの合計に本質的に相当するインピーダンスを用いて、利用者の手を介してこれらの電極を電気的に接続することが可能となる。
【0038】
良好な物理的接触および電気的接触を保証するように、第一の手接触電極および第二の手接触電極は、把握用柄の反対側にある面に配置されることができる。第一の手接触電極および第二の手接触電極はとりわけ、柄の上部および下部に配置されることができ、柄の上部は一般的に、腕に最も近い利用者の手の部分の方へ向けられ、一方、柄の下部は一般的に、電動剪定ばさみの場合において指先の方へ向けられる。第一の手接触電極は、引き金が設けられる場合、切断作業の制御用の引き金の上に配置されることもできる。
【0039】
利用者の手が、各手接触電極と接触する異なった部分と、またこうして各手接触電極に伴って異なり得る接触インピーダンスとを有することがこのように理解される。これらの各インピーダンスは、利用者の手の状態、電極へのその圧力、電極の表面にも依り、また周囲環境にも依る。
【0040】
手接触電極の固有インピーダンスおよび配線の固有インピーダンスを無視することによって、各手接触電極との手の接触インピーダンスは、第二の電気回路において第一の電気インピーダンスおよび第二の電気インピーダンスと直列にある。第一および第二の電気インピーダンスの値は、剪定ばさみの製造時に固定された既知のものである。
【0041】
第二の回路のインピーダンスの特性の測定装置は、これらのインピーダンスの合計を特徴づける値をそこから示す。
【0042】
第一の手接触電極と、第一の電気インピーダンスと切断部材とを含む第一の電気回路は、利用者が工具の把握用柄を手に取るとき、開いた回路のままである。ところで、回路が開いているとき、第一の電気回路の総インピーダンスは、ほぼ無限大であり、したがって必然的に第二の電気回路のインピーダンスを上回っている。
【0043】
第一の電気回路はしかしながら、利用者が導電性の切断部材と第一の手接触電極とに同時に触るときに閉じる。本明細書の続きにおいて、単純化により、利用者が、切断工具を握っていない方の手の指を用いて切断部材に触ると考えられる。本明細書の続きにおける切断部材に触る指の言及はしかしながら、切断部材に触りうる体の部分について決めてかかるものではない。本発明の安全装置の動作は実際に、顔、前腕、脚または、空いている方の手のような利用者の体の別の部分が切断部材と接触するとき同様である。
【0044】
第一の電気回路が、第一の手接触電極との手の接触と接続した、切断部材との指の不意の接触によって閉じるとき、第一のインピーダンス、第一の手接触電極との手の接触インピーダンス、柄をつかんでいる利用者の手と切断部材に触っている指との間の利用者の体のインピーダンス、切断部材との指の接触インピーダンスおよび切断部材は、第一の電気回路において直列に接続された状態である。
【0045】
このように第一の電気回路のインピーダンスの特性の測定装置は、これらのインピーダンスの合計の値を示す。
【0046】
電極のインピーダンス、配線のインピーダンスおよび切断部材のインピーダンスは、無視できると考えられる。また、柄を握るように仕向けられる利用者の第一の手と切断部材に触るように仕向けられるもう一方の手のその指との間の、利用者の体のインピーダンスのおおよその大きさは、現状技術において知られている。それは、10000オームを下回る値、またいずれにせよ1000オームのおおよその大きさの値を有するインピーダンスの、人体の導電率である。それに対し、第一と第二の電気回路における単数または複数の手接触電極との手の接触インピーダンスならびに指と切断部材との間の接触インピーダンスの値は、高い可変性を有し得、また大抵の場合、とりわけ弱い接触圧力の場合および低い導電率を有する手の皮膚の場合には、利用者の体のインピーダンスの値を大きく上回る。ところで、切断部材との指の接触による怪我をするリスクがあるとき、指の接触インピーダンスの値は、利用者の体のインピーダンスの値と同じおおよその大きさ、さらには該値より低いと評価され得ることが、本出願人によって行われたさまざまな試験によって示されている。
【0047】
指は実際に、刃が指に接触するようになるとき大きな弾力性を有するので、刃が指の表皮をまず切って軽い怪我を引き起こし得るには有意な圧力だけが伴われることとなり、その後で、切断し続けることによって深刻な怪我を負わせることになる。表皮レベルのひっかき傷のような軽い切り傷の場合、切断部材と体の皮下部分との間の接触インピーダンスの値はそのとき、人体のインピーダンスの値を大きく下回っている。
【0048】
このことからしたがって、重大な接触の場合の切断部材のところでの接触インピーダンスの値が、人体のインピーダンスの値を下回ることが結論づけられる。このおおよその大きさのインピーダンスの検出はそのとき、利用者の切断部材との瞬時の望まれない接触の存在を、非常に高い可能性をもって特定することを可能にする。
【0049】
利用者の手と第一の手接触電極との間の接触インピーダンスについては同様ではなく、その値は、より大幅に変化し得る。事実、第一の回路のインピーダンスの特性を単に測定しても、その測定だけでは、利用者と切断部材との間の接触の存在を特定することはできない。
【0050】
軽い怪我があるとすぐに、接触インピーダンスはそのとき、人体のインピーダンスより低い値に非常に素早く減少し、また接触インピーダンスは、深い傷口があるときさらに減少して、数百オームという非常に低い値に達する。そのような接触の特徴的な閾値のインピーダンスは、全体的に低く、またいずれにせよ、人体のインピーダンスより低いおおよその大きさと推定されるその値を考慮すると、利用者の手と第一の手接触電極との間の接触インピーダンスの可能な変化によって広く覆い隠される。したがってこのように、第一の回路のインピーダンスの特性を測定するだけでは、切断部材のところでの接触リスクの存在を、信頼できる方法で特徴づけることはできない。
【0051】
利用者の指と切断部材との間の接触の確実性を確立することを可能にする閾値の固定にとって、利用者の手と第一の手接触電極との間の接触特性の変化から解放されることは、したがって非常に重要である。
【0052】
このことは、本発明によると、第二の回路のインピーダンスの特性から閾値の特性を固定することによって行われる。手接触電極との手の接触インピーダンスまたとりわけ第一の手接触電極との手の接触インピーダンスの影響から解放されることによって、第一の電気回路のインピーダンスを第二のインピーダンスのそれと比較対照させることが、このように可能である。第一の電気回路の高インピーダンスの値から第二の電気回路で実行される測定から決定される閾値より低い値への移行の場合、利用者と切断部材との間の非常に高い接触リスクの存在がそのとき決定される。緊急停止装置はそのとき作動する。
【0053】
示されたように、閾値の特性は、基準回路の役目を果たす第二の電気回路のインピーダンスの特性に応じて固定される。
【0054】
第二の電気回路のインピーダンスは、第一のインピーダンスと、第二のインピーダンスと、手接触電極への手の接触インピーダンスとの合計に等しい。第一のインピーダンスと第二のインピーダンスとの合計は好ましくは、利用者の体の推定インピーダンスと、深刻な怪我のない切断部材への指の推定接触インピーダンスとの合計を上回る値に固定される。例えば、インピーダンスおよびインピーダンスの特性をオームで表すことによって、第一および第二のインピーダンスの累積値は、20kΩを上回る、また好ましくは、100kΩを上回るように選択され得る。体のインピーダンスおよび指の接触インピーダンスは、それぞれ10kΩより低いと推定される。
【0055】
そのような場合において、また切断部材との指の接触がない場合、第一の回路のインピーダンスは、ほぼ無限大であり、また20kΩ、または100kΩを明らかに上回っている。怪我に起因するインピーダンスよりも高いインピーダンスの選択は、装置をさらにいっそう安全なものにすること、また軽い怪我も含めて、怪我を回避することを可能にする。
【0056】
指が切断部材と接触するに至るとき、第一の電気回路における、利用者の体のインピーダンスおよび切断部材へのその指の接触インピーダンスはそのとき、第二の電気回路の第一および第二の電気インピーダンスの合計のインピーダンスの値より低くなる。このように第一の電気回路の測定されたインピーダンスの特性は、閾値のインピーダンスの特性よりも低くなり、または閾値の特性を少なくとも超えられる。
【0057】
測定されるインピーダンスの特性が、電圧、電流または抵抗の値の形で表され得ることが想起される。場合に応じて、第一の回路のインピーダンスの特性が閾値の特性を上回る値から閾値の特性を下回る値に通過するとき(電圧、または、インピーダンスの場合)、または、閾値の特性を下回る値から閾値の特性を上回る値に通過するとき(電流の場合)、閾値は超えられる。
【0058】
第一の電気インピーダンスの値および第二の電気インピーダンスの値が、利用者の体のインピーダンスと指の接触インピーダンスとの合計の推定値を必ずしも上回るものではないことに留意する必要がある。実際に、第二の回路のインピーダンスの特性に応じて、またとりわけ、このインピーダンスの特性に比例して閾値の特性を選択することにより、工具の安全化を最適にするように、比例係数を用いて閾値の特性を調整することが可能である。
【0059】
好ましい実施形態によると、以下の特徴のうちの単数または複数もまた取り上げられることができる。
-第二の電気インピーダンスは、20kΩを上回る抵抗の値、また好ましくは、100kΩを上回る抵抗の値を有する、
-第一の電気インピーダンスは、第二の電気インピーダンスの抵抗の値に等しい抵抗の値を有する、
-第一の電気インピーダンス、および、第二のインピーダンスは、純抵抗である。
【0060】
発明の好ましい実施によると、第一の電気インピーダンスは、20kΩの値を上回る、第二の電気インピーダンスの抵抗の値に等しい抵抗の値を有し得、また第一の閾値の特性は、第二の回路のインピーダンスの特性に等しく選択され得る。
【0061】
第一の電気回路のインピーダンスの特性の測定、および第二の電気回路のインピーダンスの特性の測定は、必ずしも同時に起こるとは限らず、切断部材の始動に応じて、またとりわけ、剪定ばさみの切断の始動に応じて交互でもあり得る。測定を交互に行うことはとりわけ、2つの回路のインピーダンスの特性を測定するためにただ1つの測定装置を利用することを可能にする。
【0062】
この場合、第二の電気回路はスイッチを有することができ、スイッチは、切断始動の際に第二の回路を開くように、また切断始動がなく第二の回路を閉じるように、切断始動制御によって操作され、測定装置は、第二の回路が開いているとき第一の電気回路のインピーダンスの特性を測定するように、また第二の回路が閉じているとき第二の電気回路のインピーダンスの特性を測定するように設定される。
【0063】
用語「スイッチ」はここで、機能的な方法で理解される。それは、導電状態から阻止状態へ、またその逆に移る電気機械式スイッチ、またはトランジスタ式スイッチであり得る。
【0064】
スイッチは、その開放が機械的にまたは電気的に切断始動制御装置の作動に支配されているとき、切断始動制御装置によって操作されていると考えられる。
【0065】
第一の電気回路のインピーダンスの特性と第二の電気回路のインピーダンスの特性の交互の測定の場合において、閾値は、第二の電気回路のインピーダンスの特性によって決まるものであり、定期的な時間間隔でおよび/またはこのインピーダンスの特性の新たな測定ごとに、変更および更新され得る。
【0066】
また、切断工具は、閾値の特性の保存メモリを有することができる。メモリは、新たな測定ごとに一新されることができ、また保存された値は、コンパレータに提供される。
【0067】
先に言及されたように、測定装置は、第一および第二の回路のインピーダンスを必ずしも測定するものではないが、少なくとも1つのインピーダンスの特性、すなわちインピーダンスに関連した特性を測定する。測定装置はとりわけ、第一と第二の電気回路と直列である電流源と、以下のうちの少なくとも1つとを有し得る。
-第一のインピーダンスの端子に並列接続される電圧計、
-第一のインピーダンスに代わって直列接続される電流計または抵抗計。
【0068】
この場合、電圧計によって読み取られる電圧、または電流計によって読み取られる電流の強さ、または抵抗計によって読み取られるインピーダンスは、インピーダンスの特性として利用しうる。
【0069】
閾値の特性は、閾値の電圧、閾値のインピーダンスまたは閾値の電流として比較可能な方法で固定され得る。
【0070】
切断部材への指の接触による第一の電気回路の閉鎖は、その場合には、第一の回路を貫流する電流を増加させ、第一のインピーダンスの端子での電圧を減少させ、またはインピーダンスの特性を減少させ、またしたがって閾値の特性を越えることを引き起こす。
【0071】
改善された一実施形態によると、測定装置の電流源は、交流電流源であり得る。それは例えば、10kHzの交流周波数を用いた電源である。
【0072】
交流電流源の利用は、導電性の切断部材が、とりわけ刃の腐食を回避するために絶縁被覆で覆われうる工具を用いて本発明の実施を考慮することを可能にする。例えば、刃は、切断時のカウンターブレードでのその滑りを容易にするようにPTFE製の薄い被覆で覆われ得る。切断部材との指の接触は、この場合、主に容量性の接触であるだろう。例えば、切断刃が腐食、汚れまたは樹液を保護する被覆で覆われていても、接触はやはり特定される。しかしながらここで、刃の刃先がこのタイプの被覆から解放されることに注目する必要があり、刃の刃先は、尖っていすぎて、そのような保護用被覆がそこに付着することはできないのである。
【0073】
切断工具は、切断部材に電気的に接続される検査電極を有することができる。検査電極はこの場合、緊急停止装置の良好な動作をテストするように、切断部材との利用者の接触を模倣することを可能にするが、だからといって供給停止のリスクはない。
【0074】
工具はまた、電気回路内での電位の存在を確証するように、切断部材の電位の監視用回路を有することができる。電動機の緊急停止装置はその場合、切断部材の電位が設定範囲外であるときに電動機の停止を引き起こすための監視用回路によって操作される。
【0075】
とりわけ、切断部材が工具のアース電位に正常に接続されるとき、監視用回路は、切断部材と工具のアースとの間のゼロでないあらゆる電位差を検出することを可能にする。この場合、切断部材とのゼロでないそのような電位差の検出に反応して作動用原動機の電気供給は中断される。
【0076】
切断部材の電位の監視は、切断部材が、インピーダンスの特性の測定に悪影響を及ぼしうるまたは妨害しうる電位に偶発的に至った状態であるときの、緊急停止装置の機能不全を回避することを可能にする。
【0077】
コンパレータによって操作される緊急停止装置は、以下のうちの少なくとも1つを有し得る。
-電動機の電源回路の供給停止用スイッチ、
-電動機の制御用電子基板であって、原動機の停止を操作するかまたは例えば切断刃を開くためのまたは切断時に作動中の部品の慣性を消滅させるための逆方向回転である、切断部材の緊急の動きを制御するための原動機の作動を操作するものである制御用電子基板、
-切断作業の始動制御装置の解除スイッチ、また
-例えば切断部材に直接に作用する切断部材の緊急ブレーキ。
【0078】
ブレーキは、電磁制御のブレーキであり得る。
【0079】
好ましい実施において、電動機は、制御用電子基板によって管理され得る。基板は、原動機の回転を決定すること、またとりわけ切断部材の開放または閉鎖を管理する回転方向を決定することを可能にする。電子基板は、コンパレータからの信号を直接受け取ることもできるし、または、先に記述された閾値の特性を超える場合に原動機のきわめて素早い停止、原動機のブレーキ、もしくは作動中の部品またしたがって切断部材の慣性を補うための原動機の操作を案内するようにコンパレータを組み入れることもできる。
【0080】
剪定ばさみの場合において、刃が開いた位置から閉じた位置へ移るための時間がおよそ250ミリセカンドであることを鑑みると、緊急停止装置は好ましくは、10ミリセカンド未満また好ましくは1ミリセカンド未満の時間内で刃を動かなくすることができるようにまたはその動きを逆にすることができるように寸法を決められる。切断部材と接触する肌は実際に、この時間の間中、軽い怪我を発生させることなく切断部材との接触に耐えられるだけの弾力性がある。
【0081】
本発明はまた、以下を含む切断工具の検査方法にも関している。
-導電性の切断部材、
-切断部材の電気制御の作動用原動機、
-切断部材から電気的に絶縁されており、また少なくとも1つの第一の手接触電極と少なくとも1つの第二の手接触電極とを備えている利用者の手による切断の工具の把握用柄。
【0082】
本発明によると、利用者が把握用柄を握って第一と第二の手接触電極に触るとき、
・以下が比較され、
-第一の手接触電極と、第一の電気インピーダンスと、切断部材とを含む第一の電気回路のインピーダンスの特性と、
-第一の手接触電極と、第二の手接触電極と、第一の電気インピーダンスと、第二の電気インピーダンスとを含む第二の電気回路のインピーダンスの値によって決まる閾値の特性、そして
・第一の電気回路のインピーダンスの特性が閾値の特性を越えるとき、切断工具の緊急停止が引き起こされる。
【0083】
先に言及されたように、緊急停止の際、以下の作業のうちの1つの即時の始動が引き起こされることができる。
-作動用原動機の動力供給停止、
-作動用原動機および/または切断部材に作用するブレーキ、
-作動用原動機の緊急の動きの始動。
【0084】
第二の電気インピーダンスは、好ましくは20kΩを上回る絶対値を用いて、また好ましくは100kΩを上回る絶対値を用いて選択される。
【0085】
切断部材が工具のアースに正常に接続されているとき、切断部材上でのゼロでない電位、すなわち切断部材と工具のアースとの間のゼロでない電位差の検出に反応した作動用原動機の緊急停止を引き起こすこともまたできる。
【0086】
最後に、第二の電気回路の偶発的な開放の検出の場合に、作動用原動機の緊急停止と作動用原動機の動作停止とのうちのいずれかを引き起こすことが可能である。
【0087】
第二の電気回路の偶発的な開放は、把握用柄を握る可能性のある利用者の手が2つの手接触電極と同時に接触していないまたは接触している状態ではなくなったということを示し得、このことは、閾値の特性の確立を損ねるリスク、または切断部材との指の接触の検出を危うくするリスクをまねく。
【0088】
作動用原動機の動作停止、例えば電動機の場合における非課電は、この場合、工具の利用を妨げることを可能にする。
【0089】
この措置は、絶縁手袋を着用する利用者が工具を利用して、絶縁手袋が切断部材との指の接触の検出を妨げるまたは妨害することのないようにすることを可能にする。
【0090】
第二の電気回路の偶発的な開放は、この回路の無限大のインピーダンスまたは先に言及された第一のインピーダンス内で循環するゼロ電流で表現される。この状況は例えば、第一の電気インピーダンスに並列接続される電圧計によるゼロ電圧の測定によって、または第一の電気インピーダンスと直列接続される電流計による、ゼロ電流の測定によって検出され得、一方、第二の電気回路のスイッチは閉じている。
【0091】
閾値の特性はこの場合、単一の値を基準にして確立され得、また工具の緊急停止を作動させるための信号をコンパレータのところで発生させることができる。
【0092】
利用者は、必要な場合には、とりわけ寒さから自分を守るために、導電性の手袋を着用し得る。しかしながら、手袋を用いた手の接触が、有意なインピーダンスの変化を発生させないこと、またとりわけ手接触電極との手の直接接触の変化を上回るインピーダンスの変化を発生させないことが重要である。導電性の手袋はこの場合、本発明の工具の動作またとりわけその安全機能を変更しない。
【0093】
他の特徴および利点は、図面を参照して続く説明から明らかになる。この説明は、例証としてかつ限定されないものとして与えられる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【
図1】本発明にかなった切断工具の主な特徴および機能の簡略化された概略図である。
【
図2】本発明にかなった剪定ばさみの簡略化された概略図である。
【0095】
図1および
図2の同一部分または類似部分は、図面間での転記を容易にするように同じ参照記号を有している。
【発明を実施するための形態】
【0096】
図1は、切断部材12を備えた安全確保された工具10を図式的に示している。
図2は、切断部材がフック16の上へ閉じうる可動刃14で形成される電動剪定ばさみ10の特定の例を示しており、またこの特定の構造物のあらゆる参照記号は、
図2を参照するものである。
【0097】
刃およびフックは、導電性の金属製部分である。それらは、電気絶縁ポリマー層13で場合によっては覆われ得る。
【0098】
切断部材12は、基準電位となる剪定ばさみのアース18に電気的に接続されている。
【0099】
剪定ばさみはそのうえ、伝達機構22によって、切断部材12に機械的に接続されている電動機20を含む。
図2の例において、それは、フック16の上での開いた位置と閉じた位置との間で可動刃14を枢動させる。
【0100】
原動機は、電源24と原動機の制御用電子基板26とに接続されている。制御用電子基板26は、電動剪定ばさみ10の把握用柄30をつかんでいる利用者の手によって作動可能な切断始動制御装置28の信号を受け取ることができる。切断始動制御装置、例えば
図2で示されているような引き金式制御装置は、把握用柄30のすぐ近くに配置される。
【0101】
把握用柄はまた、柄のほぼ反対側にある2つの部分にそれぞれ設けられる1組の手接触電極32および34を備える。手接触電極は、安全確保された工具がその柄を握られるとき利用者の手が必然的に接触するようになる金属製電極である。
【0102】
手接触電極は、互いに電気的に絶縁されており、また切断部材12から電気的に絶縁されている。把握用柄30はこのために、絶縁性プラスチック材料製で作製されるかもしれない。
【0103】
剪定ばさみの電動機20の緊急停止装置40は、2つの電気回路42、44によって管理されている。電気回路42、44は、剪定ばさみの部品を含むが、それだけでなく、剪定ばさみ10を利用する人間の体の部分を含むこともできる。
【0104】
第一の電気回路42は、第一の電気インピーダンス52を形成する部品と、第一の手接触電極32と、切断部材12とを直列で含む。
【0105】
第一の電気インピーダンス52は、その値がZ1と書き留められており、電気抵抗器のような単純な電子部品であり得る。その値は好ましくは、100kΩ以上と定義される。
【0106】
第一の電気回路42は通常、開いた回路、したがってほぼ無限大の総インピーダンスを有する回路である。
【0107】
利用者が柄を握るとき、その手は、手接触電極またしたがって第一の手接触電極32と接触するようになる。第一の電気回路42は、開いたままである。
【0108】
一方、利用者が、例えばその空いている手の指を使って切断部材12にもまた触るとき、利用者が第一の電気回路42を閉じる。この場合、第一の電気インピーダンス52は、第一の手接触電極、第一の手接触電極32との利用者の手の接触インピーダンス60、利用者の体のインピーダンス62、切断部材との指の接触インピーダンス64、そして最後に、切断部材12と、相次いで直列になる。
【0109】
ここで、もし利用者が、切断部材によって切られようとしている枝、ブドウの若枝さらには固定用鉄線のような他の導電性の部材を介して、切断部材に間接的に触ることがあるとすれば、回路がやはり閉じる可能性があろうことに注目することができる。この状況は、回路内に追加のインピーダンスを付け加えることになるだけであって、本発明を再検討するものではない。切断部材との指の直接接触の場合だけが、あとで言及されることになる。
【0110】
手の接触インピーダンス60の値、体のインピーダンス62の値、および切断部材との指の接触インピーダンス64の値は、それぞれZM1、ZC、そしてZDと書き留められている。
【0111】
このように、第一の回路が閉じるとき、総インピーダンスZ42は、以下のようである。
【0112】
Z42=Z1+ZM1+ZC+ZD
【0113】
配線のインピーダンスおよび切断部材のインピーダンスは、ここでは無視されている。
【0114】
第一の電気回路のインピーダンスの特性の測定装置が設けられる。
図1の実施例において、該測定装置は、第一の回路42と直列の交流電流源56と、第一のインピーダンス52と並列接続される電圧計58とを含む。電圧計によって測定される電圧の値は、この場合、本発明の趣旨での、第一の回路のインピーダンスの特性である。
【0115】
第二の電気回路44は、第一の電気インピーダンス52と、第一の手接触電極32と、第二の手接触電極34と、第二の電気インピーダンス54とを含む。
【0116】
第一の電気インピーダンスとまったく同じように、第二の電気インピーダンスは、好ましくは100kΩを上回る、規定値の単純な抵抗器のような電子部品によって形成され得る。
【0117】
そのインピーダンスの値は、それが実数または複素数であっても、Z2と書き留められる。
【0118】
第二の電気回路もまた、利用者が電動剪定ばさみ10の把握用柄30を握っていないとき、開いた回路である。
【0119】
手接触電極32、34は実際に、互いに電気的に絶縁されている。
【0120】
しかしながら、利用者が把握用柄30を手に取るとき、その手は、第一と第二の手接触電極32、34を電気的に接続するようになる。第一の手接触電極との利用者の手の接触インピーダンス60、および、ZM2と書き留められている値の、第二の手接触電極との利用者の手の接触インピーダンス61はそのとき、第二の回路において直列に付け加わるようになる。
【0121】
この場合、第二の電気回路44のインピーダンスZ44は、以下のようである。
【0122】
Z44=Z1+Z2+ZM1+ZM2
【0123】
ところで、値ZM1および値ZM2は、同じ性質の接触に由来しており、またそれらの変化はしたがって類似している。第一の回路における値ZDについても同様であり、また各回路はこのように、同じ性質の接触インピーダンスの値を2つ有する。Z42とZ44との比較はそのとき、手接触電極との接触インピーダンスの変化から解放されること、またZ2およびZM2と比較してZCおよびZDを評価することによって、切断部材との利用者の指の接触の状況を測定することとを可能にする。
【0124】
測定装置はまた、第二の電気回路のインピーダンスの特性を確立するためにも設けられる。それは、記述される実施例において、第一の電気回路42とも連係して利用される、既に言及された交流電流源56と電圧計58である。第一の電気インピーダンス52の端子で測定される電圧は、第二の電子回路44の特性値である。
【0125】
ただ1つの測定装置だけが、第一および第二の電気回路42、44のインピーダンスの特性を測定するために設けられるので、交互の測定が設けられる。
【0126】
このために、第二の電気回路44は、第二の電気回路を開くまたは閉じることを可能にするスイッチ70を含む。
【0127】
スイッチ70は、電気機械タイプかもしれないし、または好ましくは、トランジスタ式電子スイッチであるかもしれない。
【0128】
スイッチ70は、切断制御のないときに閉じるように、また切断制御の場合に開くように切断始動制御装置28に管理されている。
【0129】
切断制御がない場合、切断部材による利用者の切り傷のリスクは、存在しない。第一の回路は、利用者が切断部材に触らないと仮定して開いている。第二の回路のスイッチ70はそのとき閉じており、そして第二の電気回路44の特性の測定を可能にする。ただし単一の値の電気的特性は、利用者が2つの手接触電極を同時に触らない場合、またしたがってスイッチ70が閉じているにもかかわらず回路44が開いているとき、測定されることができる。
【0130】
例えば切断始動制御装置28に接続されるレバーを押すことによって、利用者が切断部材の動作を作動させるとき、第二の電気回路44のスイッチ70は、第一の電気回路42のインピーダンスの特性の測定を可能にするように開いている。
【0131】
第二の電気回路44のインピーダンスの特性の測定ごとに、このインピーダンスの特性の値、またはインピーダンスの特性に応じた値は、更新され、そして次回の測定までメモリ72の中に保存される。第二の電気回路44のインピーダンスの特性の測定およびメモリ72の更新は、第二の電気回路のスイッチ70が閉じるごとに、または前記スイッチが閉じたままであるとき予め決定された時間間隔で実行されることができる。
【0132】
記憶された値は、閾値の特性となる。
【0133】
メモリ72は、閾値の特性を基準値として提供するように、コンパレータ74の入力に接続される。
【0134】
コンパレータ74の第二の入力は、切断始動の際に、すなわち第二の電気回路44のスイッチ70が開いているとき、第一の電気回路のインピーダンスの特性を受ける。
【0135】
第一の電気回路のインピーダンスの特性はこのように、閾値と比較される。
【0136】
コンパレータ74の出力は、原動機20の制御用電子基板26に接続される。選択されたインピーダンスの特性に応じて、上回るまたは下回る値によって閾値をはみ出す場合、コンパレータは、原動機の制御用電子基板に向かって信号を発する。コンパレータは、2つの手接触電極を同時に把持していないことを示し、またこのように指と切断部材との間の接触の検出の可能性を隠す単一の値の存在がメモリ72内にある場合に、そのような信号を発することもできる。信号は、原動機および切断作業の緊急停止を始動させるために、電子基板によって利用される。緊急停止は例えば、原動機の電源回路の開放、または、切断部材の動きを止めるための原動機の操作を含み得る。
【0137】
原動機の制御用電子基板26はこのように、緊急停止装置40の一部を成す。緊急停止装置は、原動機の電源回路の開放用スイッチ27も有し得る。
【0138】
切断工具のとりわけ単純な実施において、第一の電気インピーダンス52および第二の電気インピーダンス54は、Z1=Z2である同じ値、およそ100kΩまたは200kΩに固定されることができる。これらの値は、人体の推定されるインピーダンスまた切断部材との指の推定される接触インピーダンスを明らかに上回る。
【0139】
人体のインピーダンスは、10kΩより低く推定される。切断部材との指のインピーダンスについても同様であり、該インピーダンスは、10kΩより低く推定され、またむしろ、とりわけ発生しかかっている怪我に起因する場合1kΩのおおよその大きさと推定される。
【0140】
この実施例において、取り上げられた閾値の特性Zseuilは、完全に、第二の回路の測定インピーダンスであり、すなわち以下の通りである。
【0141】
Zseuil=Z44=Z1+Z2+ZM1+ZM2
【0142】
第一の電気回路が開いているとき、そのインピーダンスZ42は、ほぼ無限大であり、よって以下のようになる。
【0143】
Z42>Zseuil
【0144】
しかしながら、柄をつかむ利用者が切断部材を同時に触るとき、第一の電気回路のインピーダンスは、以下のようになる。
【0145】
Z42=Z1+ZM1+ZC+ZD
【0146】
コンパレータ74はこうして、Z1+ZM1+ZC+ZDとZ1+ZM1+ZM2+Z2とを比較する。
【0147】
2つの総インピーダンスにおけるZ1とZM1とを取り除くことによって、つまり、利用者の体のインピーダンスおよび切断部材との接触インピーダンスの合計を、値ZM2だけ加算された電気インピーダンスZ2と比較するということになる。
【0148】
このように、Z2が、ZCおよびZDの推定値の合計を上回るように選択されるので、合計ZM2+Z2は、ZCとZDとの合計を上回り、よってそのとき以下となる。
【0149】
Z42<Zseuil
【0150】
閾値は超えられ、そしてコンパレータは緊急停止信号を出す。
【0151】
参照記号76は、切断部材12に電気的に接続される検査電極を示している。それは、切断部材に触らずに緊急停止テストを可能にするために設けられる。実際に、柄30を握っている利用者が、その空いている手を使って、緊急停止を引き起こすために検査電極76を同時に触るだけでよい。制御用電子基板26は、場合によっては、緊急停止装置の良好な動作を保証するように、そのような定期的な検査作業を求めるように設定されることができる。
【0152】
切断部材の電位の監視用回路78もまた設けられる。それは、電圧計の周りに組み立てられ、また切断部材の電位が設定値と異なるとき緊急停止を引き起こすように、電動機20の制御用電子基板26にも接続されている。示された実施例において、切断部材の電位が、工具の基準電位によることが確認される。
【0153】
図2は、部分断面図を用いて概略化された剪定ばさみを示しており、該部分断面図は、切断部材12の駆動用電動機20ならびに原動機12と可動刃14との間の動力伝達機構22を見えるようにしている。
【0154】
図2は、剪定ばさみの機能的利用のために利用者が把握用柄30を握っているときの手接触電極32および34との手の接触を示している。指またより具体的には中指、薬指および小指が第一の電気回路42の第一の手接触電極32と接触するようになることに注目することができる。
【0155】
第一の手接触電極32はここでは、剪定ばさみの利用位置における、把握用柄30の下部に配置されている。
【0156】
手のひらの一部が、把握用柄30の上部にここでは配置されている第二の手接触電極34と接触するようになっている。
【0157】
手の人差指は、切断部材の始動制御用レバーからここでは成る制御部材28を作動させるために空いている。
【0158】
工具の良好な把握のために柄を握り締めている、切断面の前方に位置する親指は、表示されていない。
【0159】
利用者の空いている手は、指が切断部材12の可動刃14と接触するようになる位置において示されている。剪定ばさみ10の把握用柄をつかんでいる手および切断部材と接触するようになっている手は、人体を象徴する線によって接続されている。
【0160】
電動機の制御用電子基板26は、3本の線によって電動機20に接続されている。それはここでは三相制御である。
【0161】
それは、フック16への可動刃14の閉鎖を引き起こす方向における原動機の回転を制御するために利用されることができる。それは、緊急停止の際に、切断部材の開放を引き起こし、またその閉鎖を阻む逆回転方向において、利用されることもできる。それは最後に、例えば原動機の相をショートさせることによる電磁ブレーキとして利用されることができる。
【0162】
制御用電子基板はまた、例えば利用者の背中に着用される電気バッテリーのような電源24に接続されている。
【符号の説明】
【0163】
10 安全確保された切断工具
12 導電性の切断部材
20 作動用原動機
28 切断始動制御装置
30 把握用柄
32 第一の手接触電極
34 第二の手接触電極
40 緊急停止装置
42 第一の電気回路
44 第二の電気回路
52 第一の電気インピーダンス
54 第二の電気インピーダンス
74 コンパレータ