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特許7182640物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースのための効率的な空間関係指示
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-24
(45)【発行日】2022-12-02
(54)【発明の名称】物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースのための効率的な空間関係指示
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/06 20060101AFI20221125BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20221125BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20221125BHJP
【FI】
H04B7/06 950
H04W72/04 136
H04L27/26 100
H04B7/06 984
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2020551346
(86)(22)【出願日】2019-03-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-10
(86)【国際出願番号】 SE2019050248
(87)【国際公開番号】W WO2019190377
(87)【国際公開日】2019-10-03
【審査請求日】2020-12-11
(31)【優先権主張番号】62/649,012
(32)【優先日】2018-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【弁理士】
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 亮
(72)【発明者】
【氏名】グラント, ステファン
(72)【発明者】
【氏名】フレンヌ, マティアス
(72)【発明者】
【氏名】ムルガナタン, シヴァ
(72)【発明者】
【氏名】ティデスタフ, クラース
(72)【発明者】
【氏名】ファクサー, セバスティアン
【審査官】阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/171518(WO,A1)
【文献】Fujitsu,Ambiguities about beam indication and aperiodic CSI-RS triggering offset configuration in some cases[online],3GPP TSG RAN WG1 #92 R1-1801892,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_92/Docs/R1-1801892.zip>,2018年02月16日,pp. 1-9
【文献】Ericsson,MAC CEs for activating an RS resource and handling corresponding TCI states[online],3GPP TSG RAN WG2 #101 R2-1803206,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_101/Docs/R2-1803206.zip>,2018年02月15日,pp. 1-6
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/06
H04W 72/04
H04L 27/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
IEEE 802.11
15
16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークノードが、無線通信ネットワークにおけるユーザ機器(UE)との通信において使用可能な物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するための方法であって、前記方法は、
前記UEに、
複数のPUCCHリソースの設定と、
前記ネットワークノードによってまたは前記UEによって送信される1つまたは複数の参照信号(RS)に関連付けられた複数の空間関係の識別情報と
を含む1つまたは複数の制御メッセージを送ること(820)と、
前記UEに、
前記複数の空間関係のうちの第1の空間関係の識別情報と、
前記第1の空間関係が、
前記設定されたPUCCHリソースのうちの単一のPUCCHリソース、または
前記設定されたPUCCHリソースのうちのPUCCHリソースのグループ
のうちのどちらに適用されるかの指示と
を含むさらなる制御メッセージを送ること(830)と
を含む、方法。
【請求項2】
前記設定されたPUCCHリソースが複数の所定のグループに構成され、各所定のグループが複数の前記設定されたPUCCHリソースを含み、前記PUCCHリソースのグループが前記複数の所定のグループのうちの1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つまたは複数の制御メッセージが複数のグループの識別情報をさらに含み、各グループが複数の前記設定されたPUCCHリソースを含み、前記PUCCHリソースのグループが前記複数のグループのうちの1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複数のグループの各々が、空間関係以外の動作のために設定されたPUCCHリソースセットである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記複数のグループが、
第1のフォーマットに従って設定されたPUCCHリソースの第1のグループと、
前記第1のフォーマットとは異なる第2のフォーマットに従って設定されたPUCCHリソースの第2のグループと
を含む、請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記複数のグループが、
前記UEによるアップリンク(UL)送信に関係するシグナリングを搬送するように設定されたPUCCHリソースの第1のグループと、
前記ネットワークノードによるダウンリンク(DL)送信に関係するシグナリングを搬送するように設定されたPUCCHリソースの第2のグループと
を含む、請求項3または4に記載の方法。
【請求項7】
前記UEから、前記第1の空間関係が適用される設定されたPUCCHリソースを使用して、前記第1の空間関係に従って送信されたPUCCHメッセージを受信すること(840)をさらに含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記1つまたは複数のRSに関連付けられた前記複数の空間関係を決定するために前記UEとのトレーニングプロシージャを実施すること(810)をさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
ユーザ機器(UE)が、無線通信ネットワークにおけるネットワークノードとの通信において使用可能な物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するための方法であって、前記方法は、
前記ネットワークノードから、
複数のPUCCHリソースの設定と、
前記ネットワークノードによってまたは前記UEによって送信される1つまたは複数の参照信号(RS)に関連付けられた複数の空間関係の識別情報と
を含む1つまたは複数の制御メッセージを受信すること(920)と、
前記ネットワークノードから、
前記複数の空間関係のうちの第1の空間関係の識別情報と、
前記第1の空間関係が、
前記設定されたPUCCHリソースのうちの単一のPUCCHリソース、または
前記設定されたPUCCHリソースのうちのPUCCHリソースのグループ
のうちのどちらに適用されるかの指示と
を含むさらなる制御メッセージを受信すること(930)と
を含む、方法。
【請求項10】
前記設定されたPUCCHリソースが複数の所定のグループに構成され、各所定のグループが複数の前記設定されたPUCCHリソースを含み、前記PUCCHリソースのグループが前記複数の所定のグループのうちの1つである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記1つまたは複数の制御メッセージが複数のグループの識別情報をさらに含み、各グループが複数の前記設定されたPUCCHリソースを含み、前記PUCCHリソースのグループが前記複数のグループのうちの1つである、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記複数のグループの各々が、空間関係以外の動作のために設定されたPUCCHリソースセットである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記複数のグループが、
第1のフォーマットに従って設定されたPUCCHリソースの第1のグループと、
前記第1のフォーマットとは異なる第2のフォーマットに従って設定されたPUCCHリソースの第2のグループと
を含む、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
前記複数のグループが、
前記UEによるアップリンク(UL)送信に関係するシグナリングを搬送するように設定されたPUCCHリソースの第1のグループと、
前記ネットワークノードによるダウンリンク(DL)送信に関係するシグナリングを搬送するように設定されたPUCCHリソースの第2のグループと
を含む、請求項11または12に記載の方法。
【請求項15】
前記ネットワークノードに、前記第1の空間関係が適用される設定されたPUCCHリソースを使用して、前記第1の空間関係に従ってPUCCHメッセージを送信すること(940)をさらに含む、請求項9から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記1つまたは複数のRSに関連付けられた前記複数の空間関係を決定するために前記ネットワークノードとのトレーニングプロシージャを実施すること(910)をさらに含む、請求項9から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
無線通信ネットワークにおけるユーザ機器(UE)との通信において使用可能な物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するように構成されたネットワークノード(1000、1110、1300)であって、前記ネットワークノードが、
1つまたは複数のUEと通信するために設定された無線ネットワークインターフェース(1340)と、
前記無線ネットワークインターフェース(1340)に動作可能に関連付けられ、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定された、処理回路要素(1310)と
を備える、ネットワークノード(1000、1110、1300)。
【請求項18】
無線通信ネットワークにおけるユーザ機器(UE)との通信において使用可能な物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するように構成されたネットワークノード(1000、1110、1300)であって、前記ネットワークノードが、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するようにさらに構成された、ネットワークノード(1000、1110、1300)。
【請求項19】
ユーザ機器(UE)との通信において使用可能な物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するように構成されたネットワークノード(1300)の少なくとも1つのプロセッサ(1310)によって実行されたとき、前記ネットワークノードを、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定するコンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読記録媒体(1320)。
【請求項20】
無線通信ネットワークにおけるネットワークノード(1000、1110、1300)との通信において使用可能な物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するように構成されたユーザ機器(UE)(1200)であって、前記UEが、
前記ネットワークノードと通信するために設定されたトランシーバ(1240)と、
前記トランシーバ(1240)に動作可能に関連付けられ、請求項9から16のいずれか一項に記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定された、処理回路要素(1210)と
を備える、ユーザ機器(UE)(1200)。
【請求項21】
無線通信ネットワークにおけるネットワークノード(1000、1110、1300)との通信において使用可能な物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するように構成されたユーザ機器(UE)(1200)であって、前記UEが、請求項9から16のいずれか一項に記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するようにさらに構成された、ユーザ機器(UE)(1200)。
【請求項22】
無線通信ネットワークにおけるネットワークノード(1000、1110、1300)との通信において使用可能な物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するように構成されたユーザ機器(UE)(1200)の少なくとも1つのプロセッサ(1210)によって実行されたとき、前記UEを、請求項9から16のいずれか一項に記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定するコンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読記録媒体(1220)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に無線通信ネットワークに関し、詳細には、無線通信ネットワークにおけるユーザ機器(UE)とネットワークノードとの間の通信において使用される物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースのための空間関係の効率的な設定に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信は、過去数十年間で、より高いデータレートおよびより良好なサービス品質に対する需要がますます多くのエンドユーザによって継続的に求められるにつれて、急速に発展した。次世代(いわゆる「5G」)セルラーシステムは、5~300GHzなど、より高い周波数(たとえば、ミリメートル波長または「mmW」)において動作することが予想される。そのようなシステムは、送信機、受信機、またはその両方において、様々なマルチアンテナ技術(たとえば、アンテナアレイ)を利用することも予想される。無線通信の分野では、マルチアンテナ技術は、高度信号処理技法(たとえば、ビームフォーミング)と組み合わせた複数のアンテナを備えることができる。マルチアンテナ技術は、システム容量(たとえば、単位面積当たり、単位帯域幅当たりの、より多くのユーザ)と、カバレッジ(たとえば、所与の帯域幅およびユーザの数のための、より大きいエリア)と、(たとえば、所与の帯域幅およびエリアにおける)増加されたユーザ当たりのデータレートとを含む、通信システムの様々な態様を改善するために使用され得る。また、モバイルデバイスまたは固定デバイスが時間変動チャネルを経るとき、指向性アンテナが、より良好な無線リンクを保証することができる。
【0003】
送信機および/または受信機における複数のアンテナの利用可能性は、異なる目標を達成するために異なるやり方で利用され得る。たとえば、送信機および/または受信機における複数のアンテナは、無線チャネルフェージングに対する追加のダイバーシティを提供するために使用され得る。そのようなダイバーシティを達成するために、異なるアンテナが経るチャネルは、低い相互相関、たとえば、十分に大きいアンテナ間隔(「空間ダイバーシティ」)および/または異なる偏波方向(「偏波ダイバーシティ」))を有するべきである。歴史的に、最も一般的なマルチアンテナ設定は、受信機側における複数のアンテナの使用であり、これは一般に「受信ダイバーシティ」と呼ばれる。代替的におよび/または追加として、送信ダイバーシティを達成するために、送信機において複数のアンテナが使用され得る。マルチアンテナ送信機は、異なる送信アンテナのチャネル間に低い相互相関がある限り、送信機と受信機との間のチャネルの知識なしでもダイバーシティを達成することができる。
【0004】
セルラーシステムなど、様々な無線通信システムでは、(本明細書では、ユーザ機器(UE)、無線通信デバイス、およびモバイルユニットとも呼ばれる)端末と比較して、(本明細書では、ネットワークノード、ノードB(NB)、およびエボルブドノードB(eNB)、および次世代ノードB(gNB)とも呼ばれる)基地局の複雑さに関するより少数の制約があり得る。そのような例示的な場合には、送信ダイバーシティは、ダウンリンク(すなわち、基地局から端末へ)においてのみ実現可能であり得、事実上、端末中の受信機を単純化するためのやり方を提供し得る。アップリンク(すなわち、端末から基地局へ)方向では、複数の送信アンテナの複雑さにより、端末において単一の送信アンテナを使用し、基地局において複数の受信アンテナを使用することによって、ダイバーシティを達成することが好ましいことがある。とはいえ、5Gシステムでは、いくつかの動作設定が、端末と基地局の両方において複数のアンテナを利用することが予想される。
【0005】
他の例示的な設定では、送信機および/または受信機における複数のアンテナは、あるやり方でアンテナビーム(たとえば、それぞれ、送信ビームおよび/または受信ビーム)全体を整形または「形成」するために使用され得、その一般的な目標は、受信信号対干渉プラス雑音比(SINR)ならびに、最終的に、システム容量および/またはカバレッジを改善することである。これは、たとえば、ターゲット受信機またはターゲット送信機の方向におけるアンテナ利得全体を最大化することによって、あるいは特定の支配的干渉信号を抑圧することによって行われ得る。概して、ビームフォーミングは、送信アンテナの数に比例して受信機における信号強度を増加させることができる。ビームフォーミングは、アンテナ間の高いフェージング相関または低いフェージング相関のいずれかに基づき得る。高い相互アンテナ相関は、一般に、アレイ中のアンテナ間の小さい距離から生じることがある。そのような例示的な条件では、ビームフォーミングは、受信信号強度をブーストすることができるが、無線チャネルフェージングに対するダイバーシティを提供しない。一方、低い相互アンテナ相関は、一般に、アレイ中の十分に大きいアンテナ間間隔または異なる偏波方向のいずれかから生じることがある。異なる送信アンテナのダウンリンクチャネルの何らかの知識(たとえば、相対チャネル位相)が送信機において利用可能である場合、低い相互相関をもつ複数の送信アンテナが、ダイバーシティを提供することと、また、ターゲット受信機および/または送信機の方向におけるアンテナビームを整形することとの両方を行うことができる。
【0006】
他の例示的な設定では、送信機と受信機の両方における複数のアンテナが、複数の受信アンテナのみまたは複数の送信アンテナのみと比較して、SINRをさらに改善し、および/またはフェージングに対する追加のダイバーシティを達成することができる。これは、たとえば、干渉および/または雑音(たとえば、高いユーザ負荷またはセルエッジ付近)によって限定される、比較的不良なチャネルにおいて、有用であり得る。しかしながら、比較的良好なチャネル条件では、チャネルの容量が飽和になり、その結果、SINRをさらに改善することは、容量の限定された増加を提供する。そのような場合、送信機と受信機の両方において複数のアンテナを使用することは、無線インターフェース上で複数のパラレル通信「チャネル」を作成するために使用され得る。これは、利用可能な送信電力と利用可能な帯域幅の両方の高効率な利用を容易にすることができ、たとえば、カバレッジの不釣り合いな劣化なしに、限定された帯域幅内で極めて高いデータレートが生じる。たとえば、いくつかの例示的な条件下で、チャネル容量は、アンテナの数とともに線形的に増加し、データ容量および/またはレートの飽和を回避することができる。これらの技法は、一般に「空間多重化」または多入力多出力(MIMO)アンテナ処理と呼ばれる。
【0007】
これらの性能利得を達成するために、MIMOは、概して、送信機と受信機の両方が、各送信アンテナから各受信アンテナへのチャネルの知識を有することを提供する。いくつかの例示的な実施形態では、これは、知られている送信されたデータシンボル(たとえば、パイロットシンボルおよび/または参照シンボル/信号)の振幅および位相を測定し、これらの測定値を「チャネル状態情報」(CSI)として送信機に送る、受信機によって行われ得る。CSIは、たとえば、1つまたは複数の周波数におけるチャネルの振幅および/または位相、チャネルを介した信号の時間ドメインマルチパス成分の振幅および/または位相、チャネルを介した信号のマルチパス成分の到着方向、および当業者によって知られている他の直接チャネル測定値を含むことができる。代替または追加として、CSIは、1つまたは複数のチャネル測定値に基づいてチャネルのために推奨される送信パラメータのセットを含むことができる。
【0008】
本明細書で使用される「マルチパス成分」は、受信機に到着する、または受信機におけるアンテナアレイに入射する、分解可能な信号成分を表すことができる。マルチパス成分は、無線周波数(RF)において受信機によって処理されて、変換の後に中間周波数(IF)にされるか、または変換の後にベースバンド(すなわち、ゼロまたはほぼゼロ周波数)にされ得る。複数のマルチパス成分が、送信機から受信機への1次、直接、またはほぼ直接のパスを介して受信された送信信号の主要成分、ならびに、送信信号の反射、回折、散乱、遅延、減衰、および/または位相シフトを伴う、1つまたは複数の2次パスを介して受信された送信信号の1つまたは複数の2次成分を含むことができる。当業者は、受信機によって処理されるために利用可能なマルチパス成分の数および特性が、たとえば、送信アンテナおよび受信アンテナ、チャネル特性および/または伝搬特性、送信周波数、信号帯域幅などを含む、様々なファクタに依存することがあることを認識することができる。
【0009】
送信アレイがN個のアンテナを備え、受信アレイがN個のアンテナを備える場合、受信機は、N・N個のチャネルのためのCSIを送信機に送るために使用され得る。その上、モバイル通信環境では、これらのN・N個のチャネルは、おそらく固定でないが、送信機と受信機(たとえば、基地局と端末)との間の相対運動に従って変動する。チャネルの変更レート、したがって、好ましいCSI更新レートは、送信機と受信機との間の相対速度と、送信されている信号のキャリア周波数とに比例し得る。5Gシステムを含むさらなる移動体通信システムは、5~300GHzスペクトル中のmmW周波数を利用することができ、これは、今日のシステムによって使用される1~5GHzスペクトルよりもかなり高い。さらに、アンテナの数(すなわち、Nおよび/またはN)を増加させることは、高データレートを含む5Gシステムのための性能目標を達成するための重要な技法であることが予想される。事実上、そのようなmmWシステムが発展するにつれて、基地局と端末の両方が、各々、多数のアンテナエレメントを潜在的に利用し得、エレメントの実際の数は、各特定の適用例において利用可能な物理的エリアおよび/またはボリュームによってのみ限定される。
【0010】
Long Term Evolution(LTE)は、エボルブドUTRAN(E-UTRAN)としても知られる、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)内で開発され、リリース8および9において最初に規格化された、いわゆる第4世代(4G)無線アクセス技術のための包括的用語である。LTEは、米国における700MHz帯域を含む様々なライセンス済み周波数帯域をターゲットにする。LTEは、エボルブドパケットコア(EPC)ネットワークを含む、一般にシステムアーキテクチャエボリューション(SAE)と呼ばれる非無線態様の改善が付随する。
【0011】
LTE Rel-10(Rel-10)において追加された特徴は、20MHzよりも大きい帯域幅のサポートであるが、依然としてRel-8との後方互換性がある。したがって、広帯域(たとえば、>20MHz)LTE Rel-10キャリアは、LTE Rel-8端末にとっていくつかのコンポーネントキャリア(CC)として見えるはずである。広帯域Rel-10キャリアの効率的な使用のために、レガシー(たとえば、Rel-8)端末は、広帯域LTE Rel-10キャリアのすべての部分においてスケジュールされ得る。これを達成するための1つのやり方は、キャリアアグリゲーション(CA)によるものであり、それにより、LTE Rel-10 UEは、各々が、好ましくは、Rel-8キャリアと同じ構造を有する、複数のCCを受信することができる。
【0012】
また、UEに割り当てられるCCの各々は、セルに対応する。特に、UEは、UEをサーブする「主要な」セルとして1次サービングセル(PCell)を割り振られる。データと制御シグナリングの両方が、常にアクティブにされるPCell上で送信され得る。さらに、UEは、一般にデータのみを送信および/または受信するために使用される1つまたは複数の補助または2次サービングセル(SCell)を割り振られ得る。たとえば、(1つまたは複数の)Scellは、より大きいデータスループットを可能にするための余剰帯域幅を提供することができ、動的にアクティブまたは非アクティブにされ得る。
【0013】
LTEは、主にユーザ間通信のために設計されたが、5Gセルラーネットワークは、高い単一ユーザデータレート(たとえば、1Gb/s)と、周波数帯域幅を共有する多くの異なるデバイスからの短いバースト的送信を伴う、大規模、マシンツーマシン通信との両方をサポートすることが想定される。(「新無線(New Radio)」または「NR」とも呼ばれる)5G無線規格は、現在、eMBB(拡張モバイルブロードバンド)とURLLC(超高信頼低レイテンシ通信)とを含む広範囲のデータサービスをターゲットにしている。これらのサービスは、異なる要件および目的を有することがある。たとえば、URLLCは、極めて厳しい誤りおよびレイテンシの要件、たとえば、10-5またはそれよりも低い誤り見込みと、1msまたはそれよりも低いエンドツーエンドレイテンシとを伴う、データサービスを提供することが意図される。eMBBでは、レイテンシおよび誤り見込みに関する要件はあまり厳重ではないが、必要とされるサポートされるピークレートおよび/またはスペクトル効率はより高くなり得る。
【0014】
次世代の移動体通信システム(5GまたはNR)のための多種多様な要件は、多くの異なるキャリア周波数における周波数帯域が必要とされることを暗示する。たとえば、十分なカバレッジを達成するために、低い帯域が必要とされることになり、必要とされる容量に達するために、より高い帯域(たとえばmmW、すなわち30GHz付近および30GHz超)が必要とされることになる。mmW周波数において、その伝搬特性はより困難を伴い、十分なリンクバジェットを達成するために、基地局における高利得ビームフォーミングが必要とされる。
【0015】
mmW周波数において、ビーム間(TRP内とTRP間の両方)のモビリティをハンドリングするための概念が、NRにおいて指定されている。高利得ビームフォーミングが使用され得るこれらの周波数において、各ビームは、小さいエリア内で最適であるにすぎず、最適なビーム外のリンクバジェットは急速に劣化する。したがって、高性能を維持するために、頻繁なおよび高速のビーム切替えが必要であり得る。そのようなビーム切替えをサポートするために、ビーム指示フレームワークがNRにおいて指定されている。たとえば、ダウンリンクデータ送信(PDSCH)では、ダウンリンク制御情報(DCI)が送信設定インジケータ(TCI)を含んでおり、TCIは、どの送信ビームが使用されるかをUEに通知し、その結果、UEは、相応にUEの受信ビームを調整することができる。これは、UEがPDSCHを受信することができる前に、UEがRxビームフォーミング重みを決定および適用する必要がある、アナログRxビームフォーミングの場合に有益である。
【0016】
本明細書で使用される「空間フィルタリング重み」および「空間フィルタリング設定」という用語は、データおよび/または制御情報の送信/受信のための送信機(gNBまたはUE)または受信機(UEまたはgNB)のいずれかにおいて適用されるアンテナ重みを指すことがある。これらの用語は、異なる伝搬環境が、信号の送信/受信をチャネルと整合させる異なる空間フィルタリング重みをもたらすことができるという点で、一般的である。空間フィルタリング重みは、厳密な意味で、常にビームを生じるとは限らない。
【0017】
データ送信より前に、gNB空間フィルタリング設定およびUE空間フィルタリング設定を決定するために、NR専門用語ではDLビーム管理と呼ばれる、トレーニングフェーズが必要とされる。これは図1に示されており、図1は、例示的なビームトレーニングフェーズと、その後に続く、トレーニングフェーズの結果を利用するデータ送信フェーズとを示す。NRでは、2つのタイプ参照信号(RS)、すなわち、チャネル状態情報RS(CSI-RS)、および同期信号/物理ブロードキャスト制御チャネル(SS/PBCH)ブロック、または略してSSBが、DLビーム管理動作のために使用される。図1は、CSI-RSが適切なビームペアリンク(BPL)を見つけるために使用される一例を示し、これは、好適なgNB送信空間フィルタリング設定(gNB Txビーム)と好適なUE受信空間フィルタリング設定(UE Rxビーム)とが、十分に大きいリンクバジェットを生じることを意味する。
【0018】
図1に示されているように、gNB Txビーム掃引では、gNBは、UEを、5つの異なる空間フィルタリング設定(たとえば、Txビーム)を伴って送信される5つのCSI-RSリソース(RS1...RS5)のセットに関して測定するように設定する。UEは、最大の測定された参照信号受信電力(RSRP)に対応するCSI-RSのRS IDおよびRSRPを折り返し報告するようにも設定され得る。図1に示されている例では、最大の測定されたRSRPはRS4に対応する。このようにして、gNBは、UE観点からの好ましいTxビームを学習することができる。
【0019】
後続のUE Rxビーム掃引では、gNBは、異なるOFDMシンボル中でいくつかのCSI-RSリソースを送信することができ、それらすべてが、前にRS4を送信するために使用された同じ空間フィルタリング設定(たとえば、Txビーム)を伴う。UEは、次いで、最も大きい受信されたRSRPを識別するために、各OFDMシンボル中で異なるRx空間フィルタリング設定(Rxビーム)をテストする。UEは、最も大きいRSRPが生じた、RS ID(この例ではRS ID6)と、対応する空間フィルタリング設定とを思い出す。次いで、ネットワークは、DLデータがUEにスケジュールされるときに、将来においてこのRS IDを参照することができ、したがって、UEが、PDSCHを受信するためにUEのRx空間フィルタリング設定(たとえば、Rxビーム)を調整することを可能にする。上述のように、RS IDは、PDSCHをスケジュールするDCI中のフィールド中で搬送される送信設定インジケータ(TCI)中に含まれている。
【0020】
3GPP NR規格では、「空間擬似コロケーション(spatial quasi co-location)」という用語(略して空間QCL)は、gNBによって送信される2つの異なるDL参照信号(RS)の(1つまたは複数の)アンテナポート間の関係を指すために使用される。2つの送信されるDL RSがUE受信機において空間的にQCLされる場合、UEは、第1のRSと第2のRSとが、ほぼ同じTx空間フィルタ設定を伴って送信されると仮定し得る。この仮定に基づいて、UEは、UEが、第1の参照信号を受信するために使用したのとほぼ同じRx空間フィルタ設定を、第2の参照信号を受信するために使用することができる。このようにして、空間QCLは、アナログビームフォーミングの使用を支援し、異なる時間インスタンス上の「同じUE Rxビーム」の概念を形式化する、用語である。
【0021】
図1に示されているダウンリンクデータ送信フェーズを参照すると、gNBは、PDSCH DMRSが、RS6を伴って空間的にQCLされることを、UEに指示する。これは、UEが、DLビーム管理フェーズにおけるUEビーム掃引中にRS6に基づいて決定される好ましい空間フィルタリング設定(Rxビーム)と同じRx空間フィルタリング設定(Rxビーム)を、PDSCHを受信するために使用し得ることを意味する。
【0022】
空間QCLは、UE観点からの2つの異なるDL RS間の関係を指すが、3GPP NR規格化内では、UL RS(PUCCH/PUSCH DMRS)と、DL RS(CSI-RSまたはSSB)またはUL RS(SRS)のいずれかであり得る別のRSとの間の関係を指すために、「空間関係」という用語が使用される。QCLのように、この用語も、UE観点から規定される。UL RSがDL RSに空間的に関係する場合、それは、UEが前に第2のRSを受信した反対の(相反する)方向においてUEがUL RSを送信するべきであることを意味する。より正確には、UEは、UEが前に第2のRSを受信するために使用したRx空間フィルタリング設定と実質的に同じTx空間フィルタリング設定を、第1のRSの送信のために適用するべきである。第2のRSがアップリンクRSである場合、UEは、UEが前に第2のRSを送信するために使用したTx空間フィルタリング設定と同じTx空間フィルタリング設定を、第1のRSの送信のために適用するべきである。
【0023】
図1に示されているアップリンクデータ送信フェーズを参照すると、gNBは、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)DMRSがRS6に空間的に関係することを、UEに指示する。これは、UEが、DLビーム管理フェーズにおけるUEビーム掃引中にRS6に基づいて決定される好ましいRx空間フィルタリング設定(Rxビーム)と「同じ」Tx空間フィルタリング設定(Txビーム)を、PUCCH DMRSを送信するために使用するべきであることを意味する。
【0024】
3GPP技術仕様(TS)38.213および38.331は、NRでは、UEが、無線リソース制御(RRC)プロトコルを介して、PUCCHのための最高8つの空間関係のリストを伴って設定され得ることを指定する。このリストは、RRCパラメータ、PUCCH_SpatialRelationInfoによって与えられる。たとえば、リストは、一般に、DLビーム管理のために使用されるいくつかのSSBおよび/またはCSI-RSリソースのIDを含んでいることになる。代替的に、SRSベースのULビーム管理がネットワークにおいて採用される場合、リストは、いくつかのSRSリソースのIDをも含んでいることがある。
【0025】
UE(gNB)によって実施されたDL(UL)ビーム管理測定に基づいて、gNBは、PUCCH_SpatialRelationInfo中の設定されたRS IDのリストからRS IDのうちの1つを選択する。選択された空間関係は、所与のPUCCHリソースのためにUEにシグナリングされるMAC-CEメッセージを介して指示され得る。UEは、次いで、そのPUCCHリソース上での送信のためのTx空間フィルタリング設定を調整するために、シグナリングされた空間関係を使用することができる。
【0026】
正確なMAC-CEメッセージフォーマットは、MACプロトコル仕様3GPP TS38.321 V15.0.0において指定されていないが、会議RAN1#91において、関連するMAC-CEメッセージが、(1)PUCCHリソースのIDと、(2)PUCCH_SpatialRelationInfo中の8つの設定された空間関係のうちのどれが選択されるかのインジケータとを含んでいることが合意された。概して、MAC-CEメッセージはオクテット整列され、その結果、MAC-CEメッセージは、整数個のオクテット(すなわち、8ビットバイト)を含む。最大で128個の設定されたPUCCHリソースを仮定すると、PUCCHリソースIDを指示するために7ビットが必要とされる。最大で8つの空間関係が設定されたと仮定すると、選択される空間関係を指示するために最小で3ビットが必要とされる。
【0027】
いくつかの状況では、ネットワーク(たとえば、gNB)は、PUCCHリソースの空間関係を更新する必要がある。これは、設定されたPUCCHリソースの各々のためのMAC CEメッセージ、すなわち、最高128個のMAC CEメッセージを送信することを必要とすることがある。これは、いくつかのシナリオでは有益であり得る最大フレキシビリティを可能にするが、他のシナリオでは、この程度のフレキシビリティは必要とされない。事実上、これらの他のシナリオでは、これらの個別化されたMAC CEメッセージにおいてかなりの冗長があり得、MAC CEメッセージを搬送するダウンリンクシグナリングチャネルにおけるリソースの浪費につながる。したがって、上記で概説された少なくともこれらの様々なシナリオをサポートするPUCCH空間関係指示のための効率的でフレキシブルなシグナリング手法が必要である。
【発明の概要】
【0028】
本開示の実施形態は、上記で説明された例示的な問題を克服するためのソリューションを容易にすることなどによって、無線通信ネットワークにおけるユーザ機器(UE)とネットワークノードとの間の通信の特定の改善を提供する。より詳細には、例示的な実施形態は、ネットワークノードと通信するときにUEによって使用されるべき物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースのための空間関係を(たとえば、MAC-CEメッセージを介して)シグナリングするための効率的な技法を提供することができる。たとえば、そのような技法は、空間関係が、単一のPUCCHリソースに適用されるべきであるのか、あるいは、すべての設定されたPUCCHリソース、またはすべての設定されたPUCCHリソースのグループ、セット、および/もしくはサブセットなど、複数のPUCCHリソースに適用されるべきであるのかを、フレキシブルにシグナリングすることができる。PUCCH空間関係機能性をサポートするNR UEおよびネットワークノードにおいて使用されるとき、これらの例示的な実施形態は、ダウンリンクとアップリンクの両方における低減されたシグナリングオーバーヘッド、複数のリソースのためのPUCCH空間関係をシグナリングする際の低減された遅延、分離されたアップリンク/ダウンリンク実装形態のより良好なサポート、ならびにPUCCHメッセージの送信および/または受信のための低減されたエネルギー消費を含む、様々な改善、利益、および/または利点を提供することができる。
【0029】
本開示の例示的な実施形態は、無線通信ネットワークにおけるユーザ機器(UE)との通信において使用可能なPUCCHリソースを設定するための方法および/またはプロシージャを含む。これらの例示的な方法および/またはプロシージャは、無線通信ネットワークにおけるネットワークノード(たとえば、基地局、eNB、gNB、ng-eNB、en-gNBなど、またはそれらの構成要素)によって実施され得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、例示的な方法および/またはプロシージャは、複数のPUCCHリソースと、UEによってまたはネットワークノードによって送信される1つまたは複数の参照信号(RS)との間の複数の空間関係を決定するために、UEとのトレーニングプロシージャを実施することを含むことができる。たとえば、1つまたは複数のRSは、ダウンリンク(DL)RS(たとえば、CSI-RSまたはSSB)またはアップリンク(UL)RS(たとえば、SRS)を含むことができる。
【0031】
例示的な方法および/またはプロシージャは、UEに、1)複数のPUCCHリソースの設定と、2)1つまたは複数のRSに関連付けられた複数の空間関係の識別情報とを含む1つまたは複数の制御メッセージを送ることをも含む。いくつかの実施形態では、設定されたPUCCHリソースは複数の所定のグループに構成され得、各グループが、複数の設定されたPUCCHリソースを含む。たとえば、所定のグループ構成は、明示的通信なしに、ネットワークノードおよびUEによって理解され得る。他の実施形態では、1つまたは複数の制御メッセージは、設定されたPUCCHリソースの複数のグループの識別情報をも含むことができ、各グループが、複数の設定されたPUCCHリソースを含む。
【0032】
例示的な方法および/またはプロシージャは、UEに、1)複数の空間関係のうちの第1の空間関係の識別情報と、2)第1の空間関係が、設定されたPUCCHリソースのうちの単一のPUCCHリソースに適用されるのか、設定されたPUCCHリソースのうちのPUCCHリソースの少なくとも1つのグループに適用されるのかの指示とを含む、さらなる制御メッセージを送ることをも含むことができる。いくつかの例示的な実施形態では、さらなる制御メッセージは、第1の空間関係が適用される特定の設定されたPUCCHリソースまたは設定されたPUCCHリソースの特定のグループを識別する、リソース識別子をも含むことができる。いくつかの実施形態では、第1の空間関係が、設定されたPUCCHリソースのすべてに適用されるという指示が、さらなる制御メッセージ中のそのようなリソース識別子の不在であり得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、例示的な方法および/またはプロシージャは、UEから、第1の空間関係が適用される設定されたPUCCHリソースを使用して、第1の空間関係に従って送信されたPUCCHメッセージを受信することをも含むことができる。
【0034】
本開示の他の例示的な実施形態は、無線通信ネットワークにおけるユーザ機器(UE)との通信において使用可能な物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するための方法および/またはプロシージャを含む。これらの例示的な方法および/またはプロシージャは、無線通信ネットワークにおけるネットワークノード(たとえば、基地局、eNB、gNB、ng-eNB、en-gNBなど、またはそれらの構成要素)との通信において、UE(またはその構成要素)によって実施され得る。
【0035】
いくつかの実施形態では、例示的な方法および/またはプロシージャは、複数のPUCCHリソースと、UEによってまたはネットワークノードによって送信される1つまたは複数の参照信号(RS)との間の複数の空間関係を決定するために、ネットワークノードとのトレーニングプロシージャを実施することを含むことができる。たとえば、1つまたは複数のRSは、ダウンリンク(DL)RS(たとえば、CSI-RSまたはSSB)またはアップリンク(UL)RS(たとえば、SRS)を含むことができる。
【0036】
例示的な方法および/またはプロシージャは、ネットワークノードから、1)複数のPUCCHリソースの設定と、2)1つまたは複数のRSに関連付けられた複数の空間関係の識別情報とを含む1つまたは複数の制御メッセージを受信することをも含むことができる。いくつかの実施形態では、設定されたPUCCHリソースは複数の所定のグループに構成され得、各グループが、複数の設定されたPUCCHリソースを含む。たとえば、所定のグループ構成は、明示的通信なしに、ネットワークノードおよびUEによって理解され得る。他の実施形態では、1つまたは複数の制御メッセージは、設定されたPUCCHリソースの複数のグループの識別情報をも含むことができ、各グループが、複数の設定されたPUCCHリソースを含む。
【0037】
例示的な方法および/またはプロシージャは、ネットワークノードから、1)複数の空間関係のうちの第1の空間関係の識別情報と、2)第1の空間関係が、設定されたPUCCHリソースのうちの単一のPUCCHリソースに適用されるのか、設定されたPUCCHリソースのうちのPUCCHリソースの少なくとも1つのグループに適用されるのかの指示とを含む、さらなる制御メッセージを受信することをも含むことができる。いくつかの例示的な実施形態では、さらなる制御メッセージは、第1の空間関係が適用される特定の設定されたPUCCHリソースまたは設定されたPUCCHリソースの特定のグループを識別する、リソース識別子をも含むことができる。いくつかの実施形態では、第1の空間関係が、設定されたPUCCHリソースのすべてに適用されるという指示が、さらなる制御メッセージ中のそのようなリソース識別子の不在であり得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、例示的な方法および/またはプロシージャは、ネットワークノードに、第1の空間関係が適用される設定されたPUCCHリソースを使用して、第1の空間関係に従ってPUCCHメッセージを送信することをも含むことができる。
【0039】
他の例示的な実施形態は、本明細書で説明される例示的な方法および/またはプロシージャのいずれかに対応する動作を実施するように設定された、ネットワークノード(たとえば、基地局、eNB、gNB、ng-eNB、en-gNBなど、またはそれらの構成要素)またはユーザ機器(たとえば、UE、またはモデムなどのUEの構成要素)を含む。他の例示的な実施形態は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、そのようなネットワークノードまたはそのようなUEを、本明細書で説明される例示的な方法および/またはプロシージャのいずれかに対応する動作を実施するように設定するプログラム命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を含む。
【0040】
本開示の例示的な実施形態のこれらおよび他の目的、特徴および利点は、添付の図面に鑑みて以下の発明を実施するための形態を読むと明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】様々な例示的な実施形態による、gNBとUEとの間のビームトレーニングフェーズと、その後に続く、トレーニングフェーズの結果を利用するデータ送信フェーズとの例示的な組合せを示す図である。
図2】様々な例示的な実施形態による、空間関係IDとPUCCHリソースIDとを含む例示的なMAC-CEメッセージを示す図である。
図3】様々な例示的な実施形態による、実際のPUCCHリソースIDへのMAC-CE PUCCHリソースIDコンテンツの例示的なマッピングを示す図である。
図4】様々な例示的な実施形態による、専用フラグビットを含む例示的なMAC-CEメッセージ構造を示す図である。
図5】様々な例示的な実施形態による、PUCCH空間グループIDを含む例示的なMAC-CEメッセージ構造を示す図である。
図6】様々な例示的な実施形態による、実際のPUCCHリソースIDへのPUCCH空間グループID値の例示的なマッピングを示す図である。
図7】様々な例示的な実施形態による、複数の空間グループIDフィールドを含む例示的なMAC-CEメッセージ構造を示す図である。
図8】様々な例示的な実施形態による、ネットワークノードによる使用のための例示的な方法および/またはプロシージャの流れ図である。
図9】様々な例示的な実施形態による、無線通信デバイスによる使用のための例示的な方法および/またはプロシージャの流れ図である。
図10】例示的な5Gネットワークアーキテクチャの高レベル図である。
図11】例示的な5Gネットワークアーキテクチャの高レベル図である。
図12】様々な例示的な実施形態に従って設定可能な例示的な無線デバイスまたはUEのブロック図である。
図13】様々な実施形態に従って設定可能な例示的なネットワークノードのブロック図である。
図14】1つまたは複数の例示的な実施形態による、ホストコンピュータとUEとの間のオーバーザトップ(OTT)データサービスを提供するために使用可能な例示的なネットワーク設定のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
手短に上述したように、UEの設定されたPUCCHリソースのための空間関係を更新するための個別化されたMAC CEメッセージの使用は、いくつかのシナリオでは有益であり得る最大フレキシビリティを可能にするが、他のシナリオでは不要である。事実上、これらの他のシナリオでは、これらの個別化されたMAC CEメッセージにおいてかなりの冗長があり得、MAC CEメッセージを搬送するダウンリンクシグナリングチャネルにおけるリソースの浪費につながる。これは以下でより詳細に説明される。
【0043】
NR Rel-15では、規定された5つの異なるPUCCHフォーマットがある。PUCCHフォーマット0および1は、最高2つのアップリンク制御情報(UCI)ビットを搬送するように規定されているが、PUCCHフォーマット2、3、および4は、3つ以上のビットを搬送するように規定されている。2つのUCIビットは、ハイブリッドARQ確認応答(たとえば、肯定応答と否定応答の両方、まとめてHARQ-ACKと呼ばれる)および/またはスケジューリング要求(SR)を搬送するのに十分であるが、他のPUCCHフォーマットは、HARQ-ACKとSRとに加えてCSI報告を搬送し、したがって、より大きいUCIペイロードをハンドリングすることができる。
【0044】
マルチ送信ポイント(マルチTRP)適用例では、所与のUEのためのDLサービングノードとUL受信ノードとが必ずしも同等であるとは限らない。UEがデータを受信するための好ましいDL受信ノードは、UEがそこから最高電力信号を受信するノードに関連付けられる。一方、UEがデータを送信するための好ましいUL受信ノードは、しばしば、最も小さいパスロスに関連付けられたノードである。ヘテロジニアスネットワーク(het-net)配置では、マクロノードとピコノードとの間に送信電力不平衡があり得る。その上、干渉パターンおよびトラフィック条件などのファクタが、所与のUEのための送信ノードおよび受信ノードの選定に影響を及ぼすこともある。したがって、いくつかのUEのための好ましいDL送信ノードとUL受信ノードとを分離することが、しばしば、好都合であり、望ましく、および/または必要である。
【0045】
たとえそうでも、異なるレベルのレイテンシに関連付けられたバックホール接続によって、ネットワーク中の異なるノードがリンクされ得る。いくつかの動作のための処理レイテンシおよびトランスポートレイテンシに応じて、異なるノードにおいて異なる機能が実施されるネットワークアーキテクチャを配置することが、好都合であり、望ましく、および/または必要であり得る。たとえば、(機能的におよび/または論理的に)所与のUEのためのULデータ受信ノードの近くに実装されるスケジューラによって、ULスケジューリング割り振りが少なくとも部分的に決定され得るが、(機能的におよび/または論理的に)同じUEのためのDLデータ送信ノードの近くに、対応するDLスケジューラが実装され得る。
【0046】
手短に上述したように、PUCCH上で伝達されるUL制御シグナリングは、DLチャネル条件に関するCSIフィードバックと、DL送信に対するHARQ-ACKと、UL送信についてのスケジューリング要求(SR)とを含む様々なメッセージおよびフォーマットからなる。分離されたUL/DLシナリオでは、DL送信をハンドリングする好ましいノードにPUCCH DL関係シグナリングを伝達し、UL受信をハンドリングする好ましいノードにPUCCH UL関係シグナリング(たとえば、SR)を伝達することが好都合であり得る。そのような構成は、PUCCHメッセージがバックホールネットワーク上でノード間でフォワーディングされた場合に本来なら発生するであろうレイテンシ、複雑さ、および負荷を回避することができる。
【0047】
とはいえ、これらの構成に関するいくつかの問題が存在する。上記で説明されたように、RRCパラメータ、PUCCH-SpatialRelationInfoによって8つの空間関係のみのリストが設定されるが、MAC-CEメッセージは、PUCCHリソースごとにこのリストからの選択を指示し、これは、NRでは、最高128個の設定されたPUCCHリソースであり得る。図2は、PUCCHリソースのための空間関係を指示するために使用され得る例示的なMAC-CEメッセージを示す。この例示的なMAC-CEメッセージでは、空間関係IDは、第1のオクテットの最下位ビット(LSB)において発生し、PUCCHリソースIDはLSBにおいて発生する。残りのビットまたは未使用ビットは、「スペア」としてマークされる。
【0048】
したがって、gNBが、すべてのPUCCHリソースのための空間関係を更新することを希望する場合、gNBは、(最高128個の)PUCCHリソースの各々のために、図2に示されているような別個のMAC-CEメッセージを送信しなければならない。これは、最大フレキシビリティを可能にするが、多くの場合、この程度のフレキシビリティは必要とされない。たとえば、HARQ-ACKを搬送するあるPUCCHリソースが、CSIを搬送する別のPUCCHリソースとは異なる方向においてビームフォーミングされるべきであることを、gNBがUEに指示することは、両方のフィードバックタイプがDL送信に関係するので、異常であろう。
【0049】
より一般的なシナリオは、DL関係フィードバックを搬送するすべての設定されたPUCCHリソースのための空間関係が同じであることである。このより一般的なシナリオをサポートするために、gNBは、まったく同じ空間関係IDをもつ潜在的に極めて多くの(たとえば、最高128個の)MAC-CEメッセージを送信する必要があるであろう。これは、オーバーヘッドに関して極めて浪費的であろう。さらに、PDSCH送信に関係するPUCCH(CSIおよびHARQ-ACK)が1つのノード(たとえば、TRP1)に向かってビームフォーミングされ、他のPDSCH送信に関係するPUCCHが第2のノード(たとえば、TRP2)に向かってビームフォーミングされることを必要とすることがある、デュアルDLシナリオをサポートする必要がある。
【0050】
本明細書で開示される例示的な実施形態は、共通空間関係インジケータが複数のPUCCHリソースによって共有されるときにMAC-CE上でPUCCH空間関係を指示するための、フレキシブルな、ただし効率的な手法を提供することによって、既存のソリューションのこれらの問題、問題点、および/または欠点に対処する。例示的な実施形態は、様々な特定のやり方でこれを遂行する。いくつかの実施形態では、UEが、MAC-CE中のPUCCHリソースIDフィールドを無視するように設定され得、その結果、提供された空間関係インジケータが、すべての設定されたPUCCHリソースに適用される。代替的に、PUCCHリソースIDフィールドがMAC-CEメッセージから除外され得る。いくつかの実施形態では、PUCCHリソースIDフィールド中のビットの特定の組合せは、提供された空間関係インジケータが、共通にすべての設定されたPUCCHリソースに適用されるべきであることを指示することができ、リソースIDフィールド中のビットの(1つまたは複数の)他の組合せは、空間関係インジケータのリソースごとの適用を指示することができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、提供された空間関係インジケータが、共通に適用されるべきであるのか、個々のPUCCHリソースごとに適用されるべきであるのかを、MAC-CEメッセージ中のフラグビットが指示することができる。そのような実施形態は、提供された空間関係インジケータが、すべてのPUCCHリソースの特定のグループ、セット、またはサブセット内に適用されるべきであるのか、個々のPUCCHリソースごとに適用されるべきであるかをも、指示することができる。
【0052】
いくつかの実施形態では、MAC-CEメッセージ中のPUCCHリソースIDフィールドが、空間リソースグループIDを指示するために使用され得る。特定の空間リソースグループIDに対応するリソースは、たとえば、(1つまたは複数の)PUCCHリソースを設定するために使用されるRRCメッセージの一部として、を含む様々なやり方で、UEに提供され得る。これらの実施形態の変形形態では、UEとネットワークノードの両方によって、空間グループへの(1つまたは複数の)PUCCHリソースIDの所定の固定マッピングが知られ得る。さらに、空間グループへの(1つまたは複数の)PUCCHリソースIDのマッピングが、新たに規定されるか、または、他の目的(たとえば、PUCCHリソースセット)のためにすでに使用された既存のグループ化を再使用することができる。
【0053】
いくつかの実施形態では、MAC-CEメッセージが、複数の空間リソースグループに対応する複数の空間関係IDを搬送することができる。いくつかの実施形態では、PUCCHフォーマットによっておよび/またはPUCCHコンテンツ(たとえば、SR、CSI、HARQ-ACK)によって、PUCCH空間リソースグループが指示され得る。たとえば、空間関係が、フォーマット0を有するPUCCHリソースのために更新される場合、これは、フォーマット0として設定された他のPUCCHリソースも更新されるべきであることを指示することができる。
【0054】
PUCCH空間関係機能性をサポートするNR UEおよびネットワークノードにおいて使用されるとき、これらの例示的な実施形態は、ダウンリンクとアップリンクの両方における低減されたシグナリングオーバーヘッド、複数のリソースのためのPUCCH空間関係をシグナリングする際の低減された遅延、分離されたアップリンク/ダウンリンク実装形態のより良好なサポート、ならびにPUCCHメッセージの送信および/または受信のための低減されたエネルギー消費を含む、様々な利益および/または利点を提供する。以下のこれらの実施形態のより詳細な説明から、他の利益および/または利点が当業者に容易に明らかになろう。
【0055】
(単に便宜のためにまとめて「実施形態1」と呼ばれる)いくつかの例示的な実施形態では、シグナリングオーバーヘッドが最小に低減され、これは、すべてのPUCCHリソースのために共通空間関係が使用される、シナリオに利益を与える。そのような実施形態では、UEは、MAC-CEメッセージ中で提供されたPUCCHリソースIDフィールドを無視し、代わりに、そのメッセージ中で提供された空間関係IDをすべての設定されたPUCCHリソースに適用するように設定され得る。たとえば、UEが、1つまたは複数のメッセージ中で提供された(1つまたは複数の)特定のリソースIDフィールドを無視し、受信された空間関係IDをすべてのPUCCHリソースに適用するべきであるのか否かを指示するための、設定フラグが、PUCCHのRRC設定中に含まれ得る(たとえば、すべてのPUCCHリソースに適用される設定属性に追加される)。
【0056】
実施形態1の別の変形形態では、PUCCHリソースIDフィールドはMAC-CEメッセージから除外され得る。UEが、受信されたMAC-CEメッセージがそのようなフィールドを含まないことを認識したとき、UEは、この空間関係をすべてのPUCCHリソースに適用する。別の代替では、UEは、受信された空間関係IDを、受信された空間関係IDと同じPUCCHフォーマット(たとえば、0または1)に関連付けられたすべての他の空間関係IDに適用することによって、消失したまたは無視されたPUCCHリソースIDフィールドに応答することができる。
【0057】
(単に便宜のためにまとめて「実施形態2」と呼ばれる)他の例示的な実施形態では、PUCCHリソースIDフィールド中のビットの特定の組合せが「予約された(reserved)」であり得、その結果、予約された組合せがMAC-CEメッセージ中に現れたとき、その予約された組合せは、同じメッセージ中で提供された特定の空間関係IDが、共通にすべてのPUCCHリソースに適用されるべきであることを、UEに指示する。一方、リソースIDフィールド中のビットの(1つまたは複数の)他の「予約されていない(non-reserved)」組合せが、提供されたPUCCHリソースIDによって指示されたリソースへの提供された空間関係IDの適用を指示することができる。図3は、この実施形態による、実際のPUCCHリソースIDへのMAC-CE PUCCHリソースIDフィールド値の例示的なマッピングを示す。図3に示されているように、全ゼロPUCCHリソースID値は、対応する空間関係IDの共通適用を指示するために「予約された」であるが、すべての他の値は、対応する空間関係IDが適用されるべきである特定のPUCCHリソースIDを指示する。他の変形形態は、リソースIDフィールド中に、(たとえば、各々が、リソースID空間の一部分を指示する)複数の「予約された」値と、追加のビットとを含めることができ、その結果、「予約された」値とともに、すべての個々のリソースIDが指示され得る。
【0058】
(単に便宜のためにまとめて「実施形態3」と呼ばれる)他の例示的な実施形態では、MAC-CEメッセージ中で提供された特定の空間関係IDが、共通にすべての設定されたPUCCHリソースに適用されるべきであるのか、個々に、提供された空間関係IDに適用されるべきであるのかを指示するために、メッセージ中の「専用」フラグビットが使用され得る。図4は、これらの例示的な実施形態による、そのようなフラグビットを含む例示的なMAC-CEメッセージ構造を示す。図4中の例によれば、フラグビットが1にセットされたとき、UEは、提供されたPUCCHリソースIDフィールドを無視し、提供された空間関係IDをすべての設定されたPUCCHリソースに適用するべきである。逆に、フラグがゼロにセット(たとえば、クリア)されたとき、UEは、提供された空間関係IDを、メッセージ中で提供されたPUCCHリソースIDによって指示された特定のPUCCHリソースに適用するべきである。
【0059】
実施形態3の一変形形態では、メッセージ中で指示された特定のリソースとすべての設定されたPUCCHリソースとを区別するのではなく、フラグビットは、特定の指示されたリソースと、PUCCHリソースのあらかじめ規定されたグループ、セット、またはサブセットとを区別するように設定され得る。たとえば、PUCCHリソースのあらかじめ規定されたグループが、PUCCHリソースセットであり得、これは、NRでは、空間関係以外の目的および/または動作のために規定される。現在規定されているように、最高4つのPUCCHリソースセットがサポートされ得、各セットは、最大で32個のPUCCHリソースを有する。したがって、フラグビットを1にセットすることによって、ネットワークは、単一のMAC-CEメッセージを使用して、PUCCHリソースセットを含むすべてのPUCCHリソースのために空間関係IDを設定することができる。
【0060】
(単に便宜のためにまとめて「実施形態4」と呼ばれる)他の例示的な実施形態では、MAC-CEメッセージが、7ビットのPUCCHリソースIDフィールドの代わりに、またはそれに加えて、「PUCCH空間グループID」を含むことができる。いくつかの実施形態では、PUCCH空間グループIDは、7つよりも少ないビットを含むことができる。図5は、様々な例示的な実施形態による、2ビットのPUCCH空間グループIDを含む例示的なMAC-CEメッセージ構造を示す。図5に示されている例では、「グループID」フィールドは、メッセージオクテット1(たとえば、図2および/または図4に示されているオクテット1)の「スペア」ビットのうちの2つと入れ替わる。
【0061】
実施形態4によれば、設定されたPUCCHリソースはM個のグループに分割され得、MAC-CEメッセージ中でシグナリングされた空間関係IDは、メッセージ中に含まれる空間グループIDによって指示されたグループ中のすべてのPUCCHリソースに適用され得る。特定の空間グループへのPUCCHリソースのマッピングは、たとえば、RRC PUCCHリソース設定メッセージ中の特定のIEを介して、ネットワークによって設定され得る。そのような設定メッセージに基づいて、UEが、後で、設定された空間グループIDを含むMAC-CEメッセージを受信したとき、UEは、その空間グループIDに対応する実際の設定されたPUCCHリソースを決定することができる。
【0062】
(単に便宜のためにまとめて「実施形態5」と呼ばれる)他の例示的な実施形態では、UEとネットワークノードの両方によって、PUCCHリソース(たとえば、PUCCHリソースID)と空間グループ(たとえば、空間グループID)との間の1つまたは複数の所定のマッピングが知られ得る。そのようなマッピングは、たとえば、3GPP仕様において指定され得る。図6は、これらの実施形態による、実際のPUCCHリソースIDへのPUCCH空間グループID値の例示的なマッピングを示す表を示す。グループの数(4)とグループ当たりのPUCCHリソースの数(32)との両方は例にすぎない。必要および/または所望に応じて、他の値が使用され得る。その上、グループごとのPUCCHリソースの数は一定である必要がなく、すなわち、異なる空間グループIDが、異なる数のPUCCHリソースをもつグループに対応することができる。
【0063】
さらに、空間グループへのマッピングは、上記で説明されたPUCCHリソースセットへのマッピングなど、異なる目的のためのPUCCHリソースのマッピングに基づき得る。そのような既存のマッピングは、あらかじめ決定される(たとえば、3GPP仕様において規定される)か、またはRRCプロトコルによって設定され得る。実施形態5の変形形態では、PUCCHリソースと空間グループとの間のマッピングは、PUCCHリソースの設定されたフォーマットに基づき得る。たとえば、フォーマット0として設定されたすべてのPUCCHリソースが、1つの空間グループIDに関連付けられ得、フォーマット1として設定されたすべてのPUCCHリソースが、第2の空間グループIDに関連付けられ得る。このようにして、UEが、MAC-CEメッセージ中で提供された特定の空間グループIDを、同じメッセージ中の空間関係IDによって指示された空間関係を、提供された空間グループIDに関連付けられたすべてのPUCCHリソース(たとえば、特定のフォーマットとして設定されたすべてのPUCCHリソース)に適用するようにとの命令として、解釈することができる。
【0064】
実施形態5の変形形態では、PUCCH空間グループが、PUCCHリソースIDを指示するために使用されるビットのサブセットによって指示され得る。たとえば、PUCCH空間グループの数がK個であるとき、PUCCHリソースIDのlog(K)個の最上位ビット(MSB)がPUCCH空間グループIDを指示することができる。図2を参照すると、K=4であるとき、PUCCH空間グループIDが、オクテット2のビットb6~b5によって指示され得る。このフォーマットによるMAC-CEメッセージを受信したとき、UEは、空間関係ID(すなわち、オクテット1のビットb2~b0)によって指示された空間関係を、オクテット1のb6~b5によって指示されたPUCCH空間グループIDに関連付けられたすべての設定されたPUCCHリソースに適用することができる。
【0065】
いくつかの実施形態では、(実施形態3に関して上記で説明された)フラグビットが、提供された空間関係IDが、(提供されたPUCCHリソースIDによって指示された)単一のPUCCHリソースに適用されるべきであるのか、(提供されたPUCCH空間グループIDに関連付けられた)PUCCHリソースのグループに適用されるべきであるのかを指示するために、使用され得る。そのような場合、オクテット2のb6~b5は、フラグビットの値に基づいてUEによって別様に解釈され得る。同様に、フラグ値がグループ適用を指示した場合、オクテット2のビットb4~b0がUEによって無視され得る。
【0066】
(単に便宜のためにまとめて「実施形態6」と呼ばれる)他の例示的な実施形態では、MAC-CEメッセージが、複数の空間関係グループに対応する複数の空間関係IDを搬送することができる。図1は、これらの例示的な実施形態による、複数の(たとえば、2つの)空間グループIDフィールドを含む例示的なMAC-CEメッセージ構造を示す。図7に示されている構成では、オクテット1のビットb2~b0は、PUCCH空間グループ1のための空間関係IDを指示することができ、オクテット1のビットb5~b3は、PUCCH空間グループ2のための空間関係IDを指示することができる。3つ以上のPUCCH空間グループに空間関係を指示するために、この目的のためにMAC CEメッセージ内で2つ以上のオクテットが必要とされることに留意されたい。
【0067】
(単に便宜のためにまとめて「実施形態7」と呼ばれる)他の例示的な実施形態では、PUCCH空間グループIDが、PUCCHコンテンツ(たとえば、SR、CSI、HARQ-ACK)によって指示され得る。たとえば、1つの空間グループIDが、UL関係シグナリング(たとえば、SR)を搬送するために利用されるすべてのPUCCHリソースに関連付けられ得、第2の空間グループIDが、DL関係シグナリング(たとえば、CSI、HARQ-ACK)を搬送するために利用されるすべてのPUCCHリソースに関連付けられ得る。このようにして、すべての設定されたUL(またはDL)関係PUCCHリソースのための(メッセージ中で提供された空間関係IDによって指示された)特定の空間関係を設定するために、単一の空間グループIDを含む単一のMAC-CEメッセージが使用され得る。このようにして、異なる空間関係が、UEからのULおよびDL関係フィードバックを効率的にハンドリングするために設定され得、これは、上記で説明された分離されたUL/DLシナリオにおける効率的なスケジューリングを容易にすることができる。
【0068】
実施形態7の一変形形態では、UEが、同じPUCCHメッセージ中でULおよびDL関係情報を送っている状況に対処するために、様々な手法が使用され得る。たとえば、これらのシナリオに適用されるように、第3の空間グループIDが規定され得る。代替的に、PUCCHフォーマットに基づくルールが使用され得る。たとえば、UEがSRのみを送信する場合、UEは、SRのための空間関係(またはPUCCHフォーマット0)を使用するべきであるが、UEが、SRとHARQ-ACKとを一緒に送信する場合、UEは、HARQ-ACKのための空間関係(またはPUCCHフォーマット1)を使用するべきである。
【0069】
図8は、本開示の1つまたは複数の例示的な実施形態による、無線通信ネットワークにおけるユーザ機器(UE)との通信において使用可能な物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するための例示的な方法および/またはプロシージャの流れ図を示す。図8に示されている例示的な方法および/またはプロシージャは、本明細書の他の図に示されているまたはそれらの図に関して説明される、無線通信ネットワークにおけるネットワークノード(たとえば、基地局、eNB、gNB、ng-eNB、en-gNBなど、またはそれらの構成要素)によって実施され得る。さらに、図8に示されている例示的な方法および/またはプロシージャは、様々な例示的な利益および/または利点を提供するために、本明細書で説明される他の例示的な方法および/またはプロシージャと協働して利用され得る。図8は、特定の順序でブロックを示すが、この順序は例にすぎず、例示的な方法および/またはプロシージャの動作は、図8に示されているのとは異なる順序で実施され得、異なる機能性を有するブロックに組み合わせられ、および/または分割され得る。随意の動作が、破線によって指示される。
【0070】
いくつかの実施形態では、図8に示されている例示的な方法および/またはプロシージャは、ブロック810の動作を含むことができ、ここで、ネットワークノードは、複数のPUCCHリソースと、UEによってまたはネットワークノードによって送信される1つまたは複数の参照信号(RS)との間の複数の空間関係を決定するために、UEとのトレーニングプロシージャを実施することができる。たとえば、1つまたは複数のRSは、ダウンリンク(DL)RS(たとえば、CSI-RSまたはSSB)またはアップリンク(UL)RS(たとえば、SRS)を含むことができる。
【0071】
例示的な方法および/またはプロシージャはブロック820の動作をも含むことができ、ここで、ネットワークノードは、UEに、1)複数のPUCCHリソースの設定と、2)1つまたは複数のRSに関連付けられた複数の空間関係の識別情報とを含む1つまたは複数の制御メッセージを送ることができる。いくつかの実施形態では、設定されたPUCCHリソースは複数の所定のグループに構成され得、各グループが、複数の設定されたPUCCHリソースを含む。たとえば、所定のグループ構成は、明示的通信なしに、ネットワークノードおよびUEによって理解され得る。
【0072】
他の実施形態では、1つまたは複数の制御メッセージは、設定されたPUCCHリソースの複数のグループの識別情報をも含むことができ、各グループが、複数の設定されたPUCCHリソースを含む。いくつかの実施形態では、グループの各々が、空間関係以外の動作のために設定されたPUCCHリソースセットであり得る。
【0073】
いくつかの実施形態では、複数のグループは、第1のフォーマットに従って設定されたPUCCHリソースの第1のグループと、第1のフォーマットとは異なる第2のフォーマットに従って設定されたPUCCHリソースの第2のグループとを含むことができる。いくつかの実施形態では、複数のグループは、UEによるアップリンク(UL)送信に関係するシグナリングを搬送するように設定されたPUCCHリソースの第1のグループと、ネットワークノードによるダウンリンク(DL)送信に関係するシグナリングを搬送するように設定されたPUCCHリソースの第2のグループとを含むことができる。いくつかの実施形態では、複数のグループは、UL送信に関係するシグナリングとDL送信に関係するシグナリングとを搬送するように設定されたPUCCHリソースの第3のグループをも含むことができる。
【0074】
例示的な方法および/またはプロシージャはブロック830の動作をも含むことができ、ここで、ネットワークノードは、UEに、1)複数の空間関係のうちの第1の空間関係の識別情報と、2)第1の空間関係が、設定されたPUCCHリソースのうちの単一のPUCCHリソースに適用されるのか、設定されたPUCCHリソースのうちのPUCCHリソースの少なくとも1つのグループに適用されるのかの指示とを含む、さらなる制御メッセージを送ることができる。いくつかの例示的な実施形態では、さらなる制御メッセージは、第1の空間関係が適用される特定の設定されたPUCCHリソースまたは設定されたPUCCHリソースの特定のグループを識別する、リソース識別子をも含むことができる。いくつかの実施形態では、第1の空間関係が、設定されたPUCCHリソースのすべてに適用されるという指示が、さらなる制御メッセージ中のそのようなリソース識別子の不在であり得る。
【0075】
いくつかの実施形態では、リソース識別子は、1)第1の空間関係が、設定されたPUCCHリソースのすべてに適用されることを指示する第1の値と、2)複数の第2の値のうちの1つであって、各第2の値は、第1の空間関係が適用される特定の設定されたPUCCHリソースを識別する、複数の第2の値のうちの1つとのうちの1つを含む。他の実施形態では、リソース識別子は、1)複数の第1の値のうちの1つであって、各第1の値は、第1の空間関係が適用される設定されたPUCCHリソースの特定のグループを識別する、複数の第1の値のうちの1つと、2)複数の第2の値のうちの1つであって、各第2の値は、第1の空間関係が適用される特定の設定されたPUCCHリソースを識別する、複数の第2の値のうちの1つとのうちの1つを含む。
【0076】
さらなる制御メッセージがリソース識別子を含む、いくつかの実施形態では、指示は、第1の値と第2の値とをとることができるフラグを含むことができる。そのような実施形態では、第1の値は、第1の空間関係が、リソース識別子に関連付けられた特定の設定されたPUCCHリソースに適用されることを指示することができる。いくつかの実施形態では、第2の値は、リソース識別子が無視されるべきであることと、第1の空間関係が、設定されたPUCCHリソースの少なくとも1つのグループに適用されることとを指示することができる。他の実施形態では、第2の値は、第1の空間関係が、設定されたPUCCHリソースの特定のグループに適用されることを指示することができ、特定のグループは、リソース識別子の一部分によって(たとえば、M>Nの、Mビットの識別子のうちのN個の最上位ビットによって)識別され得る。
【0077】
いくつかの実施形態では、設定されたPUCCHリソースが(あらかじめ決定され得る)複数のグループに構成され、指示が、第1の空間関係が、少なくとも1つのグループに適用されることを指示するとき、さらなる制御メッセージは、第1の空間関係が適用される設定されたPUCCHリソースの対応する1つまたは複数の特定のグループに関連付けられた1つまたは複数のグループ識別子をも含むことができる。
【0078】
いくつかの実施形態では、例示的な方法および/またはプロシージャはブロック840の動作をも含むことができ、ネットワークノードは、UEから、第1の空間関係が適用される設定されたPUCCHリソースを使用して、第1の空間関係に従って送信されたPUCCHメッセージを受信することができる。
【0079】
図9は、本開示の1つまたは複数の例示的な実施形態による、無線通信ネットワークにおけるユーザ機器(UE)との通信において使用可能な物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するための例示的な方法および/またはプロシージャの流れ図を示す。図9に示されている例示的な方法および/またはプロシージャは、本明細書の他の図に示されているまたはそれらの図に関して説明される、無線通信ネットワークにおけるネットワークノード(たとえば、基地局、eNB、gNB、ng-eNB、en-gNBなど、またはそれらの構成要素)との通信においてUE(またはその構成要素)によって実施され得る。さらに、図9に示されている例示的な方法および/またはプロシージャは、様々な例示的な利益および/または利点を提供するために、本明細書で説明される他の例示的な方法および/またはプロシージャと協働して利用され得る。図9は、特定の順序でブロックを示すが、この順序は例にすぎず、例示的な方法および/またはプロシージャの動作は、図9に示されているのとは異なる順序で実施され得、異なる機能性を有するブロックに組み合わせられ、および/または分割され得る。随意の動作が、破線によって指示される。
【0080】
いくつかの実施形態では、図9に示されている例示的な方法および/またはプロシージャは、ブロック910の動作を含むことができ、ここで、UEは、複数のPUCCHリソースと、UEによってまたはネットワークノードによって送信される1つまたは複数の参照信号(RS)との間の複数の空間関係を決定するために、ネットワークノードとのトレーニングプロシージャを実施することができる。たとえば、1つまたは複数のRSは、ダウンリンク(DL)RS(たとえば、CSI-RSまたはSSB)またはアップリンク(UL)RS(たとえば、SRS)を含むことができる。
【0081】
例示的な方法および/またはプロシージャはブロック920の動作をも含むことができ、ここで、UEは、ネットワークノードから、1)複数のPUCCHリソースの設定と、2)1つまたは複数のRSに関連付けられた複数の空間関係の識別情報とを含む1つまたは複数の制御メッセージを受信することができる。いくつかの実施形態では、設定されたPUCCHリソースは複数の所定のグループに構成され得、各グループが、複数の設定されたPUCCHリソースを含む。たとえば、所定のグループ構成は、明示的通信なしに、ネットワークノードおよびUEによって理解され得る。
【0082】
他の実施形態では、1つまたは複数の制御メッセージは、設定されたPUCCHリソースの複数のグループの識別情報をも含むことができ、各グループが、複数の設定されたPUCCHリソースを含む。いくつかの実施形態では、グループの各々が、空間関係以外の動作のために設定されたPUCCHリソースセットであり得る。
【0083】
いくつかの実施形態では、複数のグループは、第1のフォーマットに従って設定されたPUCCHリソースの第1のグループと、第1のフォーマットとは異なる第2のフォーマットに従って設定されたPUCCHリソースの第2のグループとを含むことができる。いくつかの実施形態では、複数のグループは、UEによるアップリンク(UL)送信に関係するシグナリングを搬送するように設定されたPUCCHリソースの第1のグループと、ネットワークノードによるダウンリンク(DL)送信に関係するシグナリングを搬送するように設定されたPUCCHリソースの第2のグループとを含むことができる。いくつかの実施形態では、複数のグループは、UL送信に関係するシグナリングとDL送信に関係するシグナリングとを搬送するように設定されたPUCCHリソースの第3のグループをも含むことができる。
【0084】
例示的な方法および/またはプロシージャはブロック930の動作をも含むことができ、ここで、UEは、ネットワークノードから、1)複数の空間関係のうちの第1の空間関係の識別情報と、2)第1の空間関係が、設定されたPUCCHリソースのうちの単一のPUCCHリソースに適用されるのか、設定されたPUCCHリソースのうちのPUCCHリソースの少なくとも1つのグループに適用されるのかの指示とを含む、さらなる制御メッセージを受信することができる。いくつかの例示的な実施形態では、さらなる制御メッセージは、第1の空間関係が適用される特定の設定されたPUCCHリソースまたは設定されたPUCCHリソースの特定のグループを識別する、リソース識別子をも含むことができる。いくつかの実施形態では、第1の空間関係が、設定されたPUCCHリソースのすべてに適用されるという指示が、さらなる制御メッセージ中のそのようなリソース識別子の不在であり得る。
【0085】
いくつかの実施形態では、リソース識別子は、1)第1の空間関係が、設定されたPUCCHリソースのすべてに適用されることを指示する第1の値と、2)複数の第2の値のうちの1つであって、各第2の値は、第1の空間関係が適用される特定の設定されたPUCCHリソースを識別する、複数の第2の値のうちの1つとのうちの1つを含む。他の実施形態では、リソース識別子は、1)複数の第1の値のうちの1つであって、各第1の値は、第1の空間関係が適用される設定されたPUCCHリソースの特定のグループを識別する、複数の第1の値のうちの1つと、2)複数の第2の値のうちの1つであって、各第2の値は、第1の空間関係が適用される特定の設定されたPUCCHリソースを識別する、複数の第2の値のうちの1つとのうちの1つを含む。
【0086】
さらなる制御メッセージがリソース識別子を含む、いくつかの実施形態では、指示は、第1の値と第2の値とをとることができるフラグを含むことができる。そのような実施形態では、第1の値は、第1の空間関係が、リソース識別子に関連付けられた特定の設定されたPUCCHリソースに適用されることを指示することができる。いくつかの実施形態では、第2の値は、リソース識別子が無視されるべきであることと、第1の空間関係が、設定されたPUCCHリソースの少なくとも1つのグループに適用されることとを指示することができる。他の実施形態では、第2の値は、第1の空間関係が、設定されたPUCCHリソースの特定のグループに適用されることを指示することができ、特定のグループは、リソース識別子の一部分によって(たとえば、M>Nの、Mビットの識別子のうちのN個の最上位ビットによって)識別され得る。
【0087】
いくつかの実施形態では、設定されたPUCCHリソースが(あらかじめ決定され得る)複数のグループに構成され、指示が、第1の空間関係が、少なくとも1つのグループに適用されることを指示するとき、さらなる制御メッセージは、第1の空間関係が適用される設定されたPUCCHリソースの対応する1つまたは複数の特定のグループに関連付けられた1つまたは複数のグループ識別子をも含むことができる。
【0088】
いくつかの実施形態では、方法および/またはプロシージャはブロック940の動作をも含むことができ、UEは、ネットワークノードに、第1の空間関係が適用される設定されたPUCCHリソースを使用して、第1の空間関係に従ってPUCCHメッセージを送信することができる。
【0089】
様々な実施形態が、本明細書で、上記では方法、装置、デバイス、コンピュータ可読媒体および受信機に関して説明されたが、そのような方法が、様々なシステム、通信デバイス、コンピューティングデバイス、制御デバイス、装置、非一時的コンピュータ可読媒体などにおいて、ハードウェアとソフトウェアとの様々な組合せによって具現され得ることを、当業者は容易に理解されよう。
【0090】
図10は、次世代RAN(NG-RAN)1099と5Gコア(5GC)1098とからなる5Gネットワークアーキテクチャの高レベル図を示す。NG-RAN1099は、それぞれ、インターフェース1002、1052を介して接続されたgNB1000、1050など、1つまたは複数のNGインターフェースを介して5GCに接続されたgNBのセットを含むことができる。さらに、gNBは、gNB1000とgNB1050との間のXnインターフェース1040など、1つまたは複数のXnインターフェースを介して互いに接続され得る。
【0091】
NG-RAN1099は、無線ネットワークレイヤ(RNL)とトランスポートネットワークレイヤ(TNL)とに階層化される。NG-RANアーキテクチャ、すなわち、NG-RAN論理ノードと、NG-RAN論理ノード間のインターフェースとは、RNLの一部として規定される。各NG-RANインターフェース(NG、Xn、F1)では、関係するTNLプロトコルと機能性とが指定される。TNLは、ユーザプレーントランスポートとシグナリングトランスポートとのためのサービスを提供する。いくつかの例示的な設定では、「AMF領域」内のすべての5GCノードに各gNBが接続され得、これは、3GPP TS23.501において規定されている。NG-RANインターフェースのTNL上のCPデータとUPデータとのためのセキュリティ保護がサポートされる場合、NDS/IP(3GPP TS33.401)が適用され得る。
【0092】
図10に示されている(ならびにTS38.401およびTR38.801において説明されている)NG-RAN論理ノードは、中央(または集中型)ユニット(CUまたはgNB-CU)と1つまたは複数の分散(または非集中型)ユニット(DUまたはgNB-DU)とを含む。たとえば、gNB1000は、gNB-CU1010と、gNB-DU1020および1030とを含む。CU(たとえば、gNB-CU1010)は、上位レイヤプロトコルをホストし、DUの動作を制御することなどの様々なgNB機能を実施する、論理ノードである。同様に、各DUは、下位レイヤプロトコルをホストし、機能的スプリットに応じて、gNB機能の様々なサブセットを含むことができる、論理ノードである。したがって、CUおよびDUの各々は、処理回路要素と、(たとえば、通信のための)トランシーバ回路要素と、電力供給回路要素と含む、それらのそれぞれの機能を実施するために必要とされる様々な回路要素を含むことができる。その上、「中央ユニット」および「集中型ユニット」という用語は本明細書では互換的に使用され、「分散ユニット」および「非集中型ユニット」という用語も同様である。
【0093】
gNB-CUが、図10に示されているインターフェース1022および1032など、それぞれのF1論理インターフェース上でgNB-DUに接続する。gNB-CUおよび接続されたgNB-DUは、gNBとして他のgNBおよび5GC1098に見えるにすぎない。言い換えれば、F1インターフェースは、gNB-CUを越えて見えない。
【0094】
図11は、次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN)1199と5Gコア(5GC)1198とを含む例示的な5Gネットワークアーキテクチャの高レベル図を示す。図に示されているように、NG-RAN1199は、それぞれのXnインターフェースを介して互いと相互接続されるgNB1110(たとえば、1110a、b)とng-eNB1120(たとえば、1120a、b)とを含むことができる。gNBおよびng-eNBは、NGインターフェースを介して5GC1198にも接続され、より詳細には、それぞれのNG-Cインターフェースを介してAMF(アクセスおよびモビリティ管理機能)1130(たとえば、AMF1130a、b)に接続され、それぞれのNG-Uインターフェースを介してUPF(ユーザプレーン機能)1140(たとえば、UPF1140a、b)に接続される。
【0095】
gNB1110の各々は、周波数分割複信(FDD)、時分割複信(TDD)、またはそれらの組合せを含む、NR無線インターフェースをサポートすることができる。対照的に、ng-eNB1120の各々は、LTE無線インターフェースをサポートするが、従来のLTE eNBとは異なり、NGインターフェースを介して5GCに接続する。
【0096】
図12は、上記で説明された例示的な方法および/またはプロシージャのいずれかに対応するかまたはそのいずれかを含む、コンピュータ可読媒体上の命令の実行によるものを含む、本開示の様々な例示的な実施形態に従って設定可能な例示的な無線デバイスまたはユーザ機器(UE)のブロック図を示す。
【0097】
例示的なデバイス1200は、並列アドレスおよびデータバス、シリアルポート、あるいは当業者に知られている他の方法および/または構造を備えることができる、バス1270を介してプログラムメモリ1220および/またはデータメモリ1230に動作可能に接続され得るプロセッサ1210を備えることができる。プログラムメモリ1220は、以下で説明される動作を含む様々な動作を実施するようにデバイス1200を設定し、および/またはデバイス1200がそれらの動作を実施することを可能にすることができる、プロセッサ1210によって実行される(図12ではまとめてコンピュータプログラム製品1221として示されている)ソフトウェアコード、プログラム、および/または命令を記憶することができる。たとえば、そのような命令の実行は、5G/NR、LTE、LTE-A、UMTS、HSPA、GSM、GPRS、EDGE、1xRTT、CDMA2000、802.11 WiFi、HDMI、USB、Firewireなどとして一般に知られているものなど、3GPP、3GPP2、またはIEEEによって規格化された1つまたは複数の無線通信プロトコル、あるいはトランシーバ1240、ユーザインターフェース1250、および/またはホストインターフェース1260とともに利用され得る任意の他の現在のまたは将来のプロトコルを含む、1つまたは複数の有線または無線通信プロトコルを使用して通信するように例示的なデバイス1200を設定し、および/または例示的なデバイス1200がそれらのプロトコルを使用して通信することを可能にすることができる。
【0098】
別の例として、プロセッサ1210は、(たとえば、NRおよび/またはLTEのために)3GPPによって規格化されたMAC、RLC、PDCP、およびRRCレイヤプロトコルに対応する、プログラムメモリ1220に記憶されたプログラムコードを実行することができる。さらなる例として、プロセッサ1210は、トランシーバ1240とともに、直交周波数分割多重(OFDM)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、およびシングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)など、対応するPHYレイヤプロトコルを実装する、プログラムメモリ1220に記憶されたプログラムコードを実行することができる。
【0099】
プログラムメモリ1220は、トランシーバ1240、ユーザインターフェース1250、および/またはホストインターフェース1260など、様々な構成要素を設定および制御することを含む、デバイス1200の機能を制御するためにプロセッサ1210によって実行されるソフトウェアコードをも備えることができる。プログラムメモリ1220は、本明細書で説明される例示的な方法および/またはプロシージャのいずれかを具現するコンピュータ実行可能命令を備える、1つまたは複数のアプリケーションプログラムおよび/またはモジュールをも備えることができる。そのようなソフトウェアコードは、たとえば、実装される方法ステップによって規定される所望の機能性が保持される限り、たとえば、Java、C++、C、Objective C、HTML、XHTML、機械コード、およびアセンブラなど、任意の知られているまたは将来の開発されるプログラミング言語を使用して指定されるか、または書き込まれ得る。追加として、または代替として、プログラムメモリ1220は、デバイス1200からリモートにある外部ストレージ構成(図示せず)を備えることができ、その外部ストレージ構成から、命令は、そのような命令の実行を可能にするように、デバイス1200内に位置するかまたはデバイス1200に取外し可能に結合されたプログラムメモリ1220にダウンロードされ得る。
【0100】
データメモリ1230は、本明細書で説明される例示的な方法および/またはプロシージャのいずれかに対応するかまたはそのいずれかを含む動作を含む、デバイス1200のプロトコル、設定、制御、および他の機能において使用される変数を、プロセッサ1210が記憶するためのメモリエリアを備えることができる。その上、プログラムメモリ1220および/またはデータメモリ1230は、不揮発性メモリ(たとえば、フラッシュメモリ)、揮発性メモリ(たとえば、スタティックまたはダイナミックRAM)、またはそれらの組合せを備えることができる。さらに、データメモリ1230は、1つまたは複数のフォーマットのリムーバブルメモリカード(たとえば、SDカード、メモリスティック、コンパクトフラッシュなど)が挿入および取り外され得る、メモリスロットを備えることができる。プロセッサ1210が、上記で説明された機能性の一部分を各々が実装する、(たとえば、マルチコアプロセッサを含む)複数の個々のプロセッサを備えることができることを、当業者は認識されよう。そのような場合、複数の個々のプロセッサは、プログラムメモリ1220およびデータメモリ1230に共通に接続されるか、あるいは複数の個々のプログラムメモリおよび/またはデータメモリに個々に接続され得る。より一般的には、デバイス1200の様々なプロトコルおよび他の機能が、限定はしないが、アプリケーションプロセッサ、信号プロセッサ、汎用プロセッサ、マルチコアプロセッサ、ASIC、固定および/またはプログラマブルデジタル回路要素、アナログベースバンド回路要素、無線周波数回路要素、ソフトウェア、ファームウェア、ならびにミドルウェアを含む、ハードウェアとソフトウェアとの異なる組合せを含む多くの異なるコンピュータ構成において実装され得ることを、当業者は認識されよう。
【0101】
トランシーバ1240は、デバイス1200が、同様の無線通信規格および/またはプロトコルをサポートする他の機器と通信することを可能にする、無線周波数送信機および/または受信機回路要素を備えることができる。いくつかの例示的な実施形態では、トランシーバ1240は、デバイス1200が、3GPPおよび/または他の標準化団体による規格化のために提案された様々なプロトコルおよび/または方法に従って様々な5G/NRネットワークと通信することを可能にする、送信機と受信機とを含む。たとえば、そのような機能性は、他の図に関して本明細書で説明されるような、OFDM、OFDMA、および/またはSC-FDMA技術に基づくPHYレイヤを実装するために、プロセッサ1210と協働して動作することができる。
【0102】
いくつかの例示的な実施形態では、トランシーバ1240は、デバイス1200が、3GPPによって公表された規格に従って様々なLTE、LTEアドバンスト(LTE-A)、および/またはNRネットワークと通信することを可能にすることができる、LTE送信機および受信機を含む。本開示のいくつかの例示的な実施形態では、トランシーバ1240は、デバイス1200が、同じく3GPP規格に従って様々な5G/NR、LTE、LTE-A、UMTS、および/またはGSM/EDGEネットワークと通信するために必要な、回路要素、ファームウェアなどを含む。本開示のいくつかの例示的な実施形態では、トランシーバ1240は、デバイス1200が、3GPP2規格に従って様々なCDMA2000ネットワークと通信するために必要な、回路要素、ファームウェアなどを含む。
【0103】
本開示のいくつかの例示的な実施形態では、トランシーバ1240は、2.4、5.6、および/または60GHzの領域中の周波数を使用して動作するIEEE802.11 WiFiなど、未ライセンス周波数帯域中で動作する無線技術を使用して通信することが可能である。本開示のいくつかの例示的な実施形態では、トランシーバ1240は、IEEE802.3イーサネット技術を使用することなどによる有線通信が可能であるトランシーバを備えることができる。これらの実施形態の各々に特有の機能性は、データメモリ1230と連携したまたはデータメモリ1230によってサポートされるプログラムメモリ1220に記憶されたプログラムコードを実行するプロセッサ1210など、デバイス1200中の他の回路要素に結合されるか、または他の回路要素によって制御され得る。
【0104】
ユーザインターフェース1250は、デバイス1200の特定の実施形態に応じて様々な形態をとることができるか、またはまったくデバイス1200にないことがある。いくつかの例示的な実施形態では、ユーザインターフェース1250は、マイクロフォン、ラウドスピーカー、スライド可能ボタン、押下可能なボタン、ディスプレイ、タッチスクリーンディスプレイ、機械的または仮想キーパッド、機械的または仮想キーボード、および/あるいはモバイルフォン上で一般に見られる任意の他のユーザインターフェース特徴を備えることができる。他の実施形態では、デバイス1200は、より大きいタッチスクリーンディスプレイを含むタブレットコンピューティングデバイスを備えることができる。そのような実施形態では、ユーザインターフェース1250の機械的特徴のうちの1つまたは複数が、当業者によく知られているように、タッチスクリーンディスプレイを使用して実装される同等のまたは機能的に等価な仮想ユーザインターフェース特徴(たとえば、仮想キーパッド、仮想ボタンなど)によって置き換えられ得る。他の実施形態では、デバイス1200は、特定の例示的な実施形態に応じて統合されるか、デタッチされるか、または着脱可能であり得る、機械的キーボードを備える、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーションなど、デジタルコンピューティングデバイスであり得る。そのようなデジタルコンピューティングデバイスはタッチスクリーンディスプレイをも備えることができる。タッチスクリーンディスプレイを有するデバイス1200の多くの例示的な実施形態は、本明細書で説明されるかまたはさもなければ当業者に知られている例示的な方法および/またはプロシージャに関係する入力など、ユーザ入力を受信することが可能である。
【0105】
本開示のいくつかの例示的な実施形態では、デバイス1200は、デバイス1200の特徴および機能によって様々なやり方で使用され得る、配向センサーを備えることができる。たとえば、デバイス1200は、配向センサーの出力を使用して、ユーザがデバイス1200のタッチスクリーンディスプレイの物理的配向をいつ変えたかを決定することができる。配向センサーからの指示信号が、デバイス1200上で実行する任意のアプリケーションプログラムにとって利用可能であり得、その結果、アプリケーションプログラムは、指示信号がデバイスの物理的配向の約90度変化を指示したとき、自動的にスクリーンディスプレイの配向を(たとえば、縦方向から横方向に)変えることができる。この例示的な様式では、アプリケーションプログラムは、デバイスの物理的配向にかかわらず、ユーザによって可読である様式でスクリーンディスプレイを維持することができる。さらに、配向センサーの出力は、本開示の様々な例示的な実施形態とともに使用され得る。
【0106】
デバイス1200の制御インターフェース1260が、デバイス1200の特定の例示的な実施形態、ならびにデバイス1200が通信および/または制御することが意図される他のデバイスの特定のインターフェース要件の特定の例示的な実施形態に応じて、様々な形態をとることができる。たとえば、制御インターフェース1260は、RS-232インターフェース、RS-485インターフェース、USBインターフェース、HDMIインターフェース、Bluetoothインターフェース、IEEE(「Firewire」)インターフェース、ICインターフェース、PCMCIAインターフェースなどを備えることができる。本開示のいくつかの例示的な実施形態では、制御インターフェース1260は、上記で説明されたように、IEEE802.3イーサネットインターフェースを備えることができる。本開示のいくつかの例示的な実施形態では、制御インターフェース1260は、たとえば、1つまたは複数のデジタルアナログ(D/A)および/またはアナログデジタル(A/D)変換器を含む、アナログインターフェース回路要素を備えることができる。
【0107】
特徴、インターフェース、および無線周波数通信規格の上記のリストが、例にすぎず、本開示の範囲を限定しないことを、当業者は認識することができる。言い換えれば、デバイス1200は、たとえば、ビデオおよび/または静止画像カメラ、マイクロフォン、メディアプレーヤおよび/またはレコーダなどを含む、図12に示されているものよりも多くの機能性を備えることができる。その上、トランシーバ1240は、Bluetooth、GPS、および/または他のものを含む追加の無線周波数通信規格を使用して通信するために必要な回路要素を含むことができる。その上、プロセッサ1210は、そのような追加の機能性を制御するために、プログラムメモリ1220に記憶されたソフトウェアコードを実行することができる。たとえば、GPS受信機から出力された方向性速度および/または位置推定値が、本開示の様々な例示的な実施形態による様々な例示的な方法および/またはコンピュータ可読媒体を含む、デバイス1200上で実行する任意のアプリケーションプログラムにとって利用可能であり得る。
【0108】
図13は、他の図を参照しながら上記で説明されたものを含む、本開示の様々な実施形態に従って設定可能な例示的なネットワークノード1300のブロック図を示す。いくつかの例示的な実施形態では、ネットワークノード1300は、基地局、eNB、gNB、またはそれらの構成要素を備えることができる。ネットワークノード1300は、並列アドレスおよびデータバス、シリアルポート、あるいは当業者に知られている他の方法および/または構造を備えることができる、バス1370を介してプログラムメモリ1320およびデータメモリ1330に動作可能に接続されたプロセッサ1310を備える。
【0109】
プログラムメモリ1320は、以下で説明される動作を含む様々な動作を実施するようにネットワークノード1300を設定し、および/またはネットワークノード1300がそれらの動作を実施することを可能にすることができる、プロセッサ1310によって実行される(図13ではまとめてコンピュータプログラム製品1321として示されている)ソフトウェアコード、プログラム、および/または命令を記憶することができる。たとえば、そのような記憶された命令の実行が、上記で説明された1つまたは複数の例示的な方法および/またはプロシージャを含む、本開示の様々な実施形態によるプロトコルを使用して1つまたは複数の他のデバイスと通信するようにネットワークノード1300を設定することができる。さらに、そのような記憶された命令の実行はまた、LTE、LTE-A、および/またはNRのために3GPPによって規格化されたPHY、MAC、RLC、PDCP、およびRRCレイヤプロトコル、あるいは無線ネットワークインターフェース1340およびコアネットワークインターフェース1350とともに利用される任意の他の上位レイヤプロトコルのうちの1つまたは複数など、他のプロトコルまたはプロトコルレイヤを使用して1つまたは複数の他のデバイスと通信するようにネットワークノード1300を設定し、および/またはネットワークノード1300がそうすることを可能にすることができる。例として、および限定はしないが、3GPPによって規格化されたように、コアネットワークインターフェース1350はS1インターフェースを備えることができ、無線ネットワークインターフェース1340はUuインターフェースを備えることができる。プログラムメモリ1320は、無線ネットワークインターフェース1340およびコアネットワークインターフェース1350など、様々な構成要素を設定および制御することを含む、ネットワークノード1300の機能を制御するためにプロセッサ1310によって実行されるソフトウェアコードをも含むことができる。
【0110】
データメモリ1330は、ネットワークノード1300のプロトコル、設定、制御、および他の機能において使用される変数を、プロセッサ1310が記憶するためのメモリエリアを備えることができる。したがって、プログラムメモリ1320およびデータメモリ1330は、不揮発性メモリ(たとえば、フラッシュメモリ、ハードディスクなど)、揮発性メモリ(たとえば、スタティックまたはダイナミックRAM)、ネットワークベース(たとえば、「クラウド」)ストレージ、またはそれらの組合せを備えることができる。プロセッサ1310が、上記で説明された機能性の一部分を各々が実装する、複数の個々のプロセッサ(図示せず)を備えることができることを、当業者は認識されよう。そのような場合、複数の個々のプロセッサは、プログラムメモリ1320およびデータメモリ1330に共通に接続されるか、あるいは複数の個々のプログラムメモリおよび/またはデータメモリに個々に接続され得る。より一般的には、ネットワークノード1300の様々なプロトコルおよび他の機能が、限定はしないが、アプリケーションプロセッサ、信号プロセッサ、汎用プロセッサ、マルチコアプロセッサ、ASIC、固定デジタル回路要素、プログラマブルデジタル回路要素、アナログベースバンド回路要素、無線周波数回路要素、ソフトウェア、ファームウェア、およびミドルウェアを含む、ハードウェアとソフトウェアとの多くの異なる組合せにおいて実装されることを、当業者は認識されよう。
【0111】
無線ネットワークインターフェース1340は、送信機と、受信機と、信号プロセッサと、ASICと、アンテナと、ビームフォーミングユニットと、ネットワークノード1300が、いくつかの実施形態において、複数の互換性があるユーザ機器(UE)などの他の機器と通信することを可能にする、他の回路要素とを備えることができる。いくつかの例示的な実施形態では、無線ネットワークインターフェースが、LTE、LTE-A、および/または5G/NRのために3GPPによって規格化された、PHY、MAC、RLC、PDCP、およびRRCレイヤプロトコル、本明細書で上記で説明されたようなそれらのプロトコルの改善、あるいは無線ネットワークインターフェース1340とともに利用される任意の他の上位レイヤプロトコルなど、様々なプロトコルまたはプロトコルレイヤを備えることができる。本開示のさらなる例示的な実施形態によれば、無線ネットワークインターフェース1340は、OFDM、OFDMA、および/またはSC-FDMA技術に基づくPHYレイヤを備えることができる。いくつかの実施形態では、そのようなPHYレイヤの機能性は、無線ネットワークインターフェース1340と(メモリ1320中のプログラムコードを含む)プロセッサ1310とによって協働的に提供され得る。
【0112】
コアネットワークインターフェース1350は、送信機と、受信機と、ネットワークノード1300が、いくつかの実施形態において、回線交換(CS)および/またはパケット交換コア(PS)ネットワークなどのコアネットワーク中の他の機器と通信することを可能にする、他の回路要素とを備えることができる。いくつかの実施形態では、コアネットワークインターフェース1350は、3GPPによって規格化されたS1インターフェースを備えることができる。いくつかの例示的な実施形態では、コアネットワークインターフェース1350は、当業者に知られている、GERAN、UTRAN、E-UTRAN、およびCDMA2000コアネットワーク中で見られる機能性を備える、1つまたは複数のSGW、MME、SGSN、GGSN、および他の物理デバイスへの1つまたは複数のインターフェースを備えることができる。いくつかの実施形態では、これらの1つまたは複数のインターフェースは単一の物理インターフェース上で一緒に多重化され得る。いくつかの実施形態では、コアネットワークインターフェース1350の下位レイヤが、非同期転送モード(ATM)、インターネットプロトコル(IP)オーバーイーサネット、光ファイバー上のSDH、銅線上のT1/E1/PDH、マイクロ波無線機、あるいは当業者に知られている他の有線または無線送信技術のうちの1つまたは複数を備えることができる。
【0113】
OA&Mインターフェース1360が、送信機と、受信機と、ネットワークノード1300が、ネットワークノード1300またはネットワークノード1300に動作可能に接続された他のネットワーク機器の運用、アドミニストレーション、および保守のための外部ネットワーク、コンピュータ、データベースなどと通信することを可能にする、他の回路要素とを備えることができる。OA&Mインターフェース1360の下位レイヤが、非同期転送モード(ATM)、インターネットプロトコル(IP)オーバーイーサネット、光ファイバー上のSDH、銅線上のT1/E1/PDH、マイクロ波無線機、あるいは当業者に知られている他の有線または無線送信技術のうちの1つまたは複数を備えることができる。その上、いくつかの実施形態では、無線ネットワークインターフェース1340と、コアネットワークインターフェース1350と、OA&Mインターフェース1360とのうちの1つまたは複数が、上記にリストされた例のように、単一の物理インターフェース上で一緒に多重化され得る。
【0114】
図14は、本開示の1つまたは複数の例示的な実施形態による、ホストコンピュータとユーザ機器(UE)との間のオーバーザトップ(OTT)データサービスを提供するために使用可能な例示的なネットワーク設定のブロック図である。UE1410が、無線インターフェース1420上で無線アクセスネットワーク(RAN)1430と通信することができ、これは、たとえば、LTE、LTE-A、および5G/NRを含む、上記で説明されたプロトコルに基づき得る。RAN1430は、1つまたは複数のネットワークノード(たとえば、基地局、eNB、gNB、コントローラなど)を含むことができる。RAN1430は、さらに、上記で説明された様々なプロトコルおよびインターフェースに従ってコアネットワーク1440と通信することができる。たとえば、RAN1430を備える1つまたは複数の装置(たとえば、基地局、eNB、gNBなど)が、上記で説明されたコアネットワークインターフェース1350を介してコアネットワーク1440に通信することができる。いくつかの例示的な実施形態では、RAN1430およびコアネットワーク1440は、上記で説明された他の図に示されているように設定および/または構成され得る。同様に、UE1410も、上記で説明された他の図に示されているように設定および/または構成され得る。
【0115】
コアネットワーク1440は、さらに、当業者に知られている様々なプロトコルおよびインターフェースに従って、インターネット1450として図14に示されている外部パケットデータネットワークと通信することができる。例示的なホストコンピュータ1460など、多くの他のデバイスおよび/またはネットワークも、インターネット1450に接続し、インターネット1450を介して通信することができる。いくつかの例示的な実施形態では、ホストコンピュータ1460は、媒介としてインターネット1450、コアネットワーク1440、およびRAN1430を使用して、UE1410と通信することができる。ホストコンピュータ1460は、サービスプロバイダの所有および/または制御下のサーバ(たとえば、アプリケーションサーバ)であり得る。ホストコンピュータ1460は、OTTサービスプロバイダによって、またはサービスプロバイダの代わりに別のエンティティによって動作させられ得る。
【0116】
たとえば、ホストコンピュータ1460は、コアネットワーク1440およびRAN1430の設備を使用して、UE1410にオーバーザトップ(OTT)パケットデータサービスを提供することができ、UE1410は、ホストコンピュータ1460への/からの発信/着信通信のルーティングに気づいていないことがある。同様に、ホストコンピュータ1460は、ホストコンピュータからUEへの送信のルーティング、たとえば、RAN1430を通した送信のルーティングに気づいていないことがある。たとえば、ホストコンピュータからUEへの(単方向)オーディオおよび/またはビデオ、ホストコンピュータとUEとの間の対話型(双方向)オーディオおよび/またはビデオ、対話型メッセージングまたはソーシャル通信、対話型仮想または拡張現実などをストリーミングすることを含む、様々なOTTサービスが、図14に示されている例示的な設定を使用して提供され得る。
【0117】
図14に示されている例示的なネットワークは、本明細書で開示される例示的な実施形態によって改善されるデータレート、レイテンシおよび他のファクタを含む、ネットワーク性能メトリックを監視する測定プロシージャおよび/またはセンサーをも含むことができる。例示的なネットワークは、測定結果の変動に応答してエンドポイント(たとえば、ホストコンピュータとUEとの)間のリンクを再設定するための機能性をも含むことができる。そのようなプロシージャおよび機能性は、知られており、実施され、ネットワークが、OTTサービスプロバイダから無線インターフェースを隠すかまたは抽象化した場合、測定が、UEとホストコンピュータとの間のプロプライエタリシグナリングによって容易にされ得る。
【0118】
本明細書で説明される例示的な実施形態は、RAN1430を備えるネットワークノード(たとえば、gNB)と通信するときにUE1410によって使用されるべき物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースのための空間関係を(たとえば、MAC-CEメッセージを介して)シグナリングするための効率的な技法を提供する。たとえば、そのような技法は、空間関係が、単一のPUCCHリソースに適用されるべきであるのか、あるいは、すべての設定されたPUCCHリソース、またはすべての設定されたPUCCHリソースのグループ、セット、および/もしくはサブセットなど、複数のPUCCHリソースに適用されるべきであるのかを、フレキシブルにシグナリングすることができる。PUCCH空間関係機能性をサポートするNR UE(たとえば、UE1410)およびgNB(たとえば、RAN1430を備えるgNB)において使用されるとき、そのような例示的な実施形態は、ダウンリンクとアップリンクの両方における低減されたシグナリングオーバーヘッド、複数のリソースのためのPUCCH空間関係をシグナリングする際の低減された遅延、分離されたアップリンク/ダウンリンク実装形態のより良好なサポート、ならびにPUCCHメッセージの送信および/または受信のための低減されたエネルギー消費を含む、様々な改善、利益、および/または利点を提供することができる。したがって、これらの改善は、本明細書で説明されるように、UE1410およびRAN1430が、ホストコンピュータ1460とUE1410との間の特定のOTTサービスの要件を満たすことを可能にすることによって、重要な役割を果たすことができる。これらの技法は、カバレッジエリアにおけるデータスループットを改善し、多数のユーザが、ユーザエクスペリエンスに対する過大な電力消費または他の劣化なしに、様々なカバレッジ条件においてビデオをストリーミングすることなどのデータ集約的サービスを利用することを可能にする。
【0119】
本明細書で説明されるように、デバイスおよび/または装置が、半導体チップ、チップセット、あるいはそのようなチップまたはチップセットを備える(ハードウェア)モジュールによって表され得るが、これは、デバイスまたは装置の機能性が、ハードウェア実装される代わりに、プロセッサ上での実行のためのまたはプロセッサ上で稼働されている実行可能ソフトウェアコード部分を備えるコンピュータプログラムまたはコンピュータプログラム製品などのソフトウェアモジュールとして実装される可能性を、除外しない。さらに、デバイスまたは装置の機能性は、ハードウェアとソフトウェアとの任意の組合せによって実装され得る。デバイスまたは装置はまた、機能的に互いと協働するのか互いとは無関係であるのかにかかわらず、複数のデバイスおよび/または装置のアセンブリと見なされ得る。その上、デバイスおよび装置は、デバイスまたは装置の機能性が保持される限り、システム全体にわたって分散して実装され得る。そのようなおよび同様の原理は当業者に知られていると見なされる。
【0120】
本明細書で使用される「ネットワークノード」という用語は、基地局(BS)、無線基地局、基地トランシーバ局(BTS)、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、gノードB(gNB)、エボルブドノードB(eNBまたはeノードB)、ノードB、マルチスタンダード無線(MSR)BSなどのMSR無線ノード、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、リレーノード、ドナーノード制御リレー、無線アクセスポイント(AP)、送信ポイント、送信ノード、リモートラジオユニット(RRU)、リモート無線ヘッド(RRH)、コアネットワークノード(たとえば、モバイル管理エンティティ(MME)、自己組織化ネットワーク(SON)ノード、協調ノード、測位ノード、MDTノードなど)、外部ノード(たとえば、第三者ノード、現在のネットワークの外部のノード)、分散アンテナシステム(DAS)におけるノード、スペクトルアクセスシステム(SAS)ノード、エレメント管理システム(EMS)などのいずれかをさらに備え得る、無線ネットワーク中の任意の種類のネットワークノードであり得る。
【0121】
本明細書で使用される「無線アクセスノード」(または「無線ネットワークノード」)は、信号を無線で送信および/または受信するように動作する、無線アクセスネットワーク(RAN)における任意のノードであり得る。無線アクセスノードのいくつかの例は、限定はしないが、基地局(たとえば、3GPP第5世代(5G)NRネットワーク中の新無線(NR)基地局(gNB)または3GPP LTEネットワーク中のeNB)、高電力またはマクロ基地局、低電力基地局(たとえば、マイクロ基地局、ピコ基地局、ホームeNBなど)、リレーノード、アクセスポイント(AP)、無線AP、リモートラジオユニット(RRU)、リモート無線ヘッド(RRH)、マルチスタンダードBS(たとえば、MSR BS)、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、基地トランシーバ局(BTS)、基地局コントローラ(BSC)、ネットワークコントローラ、ノードB(NB)などを含む。そのような用語は、gNB-CUおよび/またはgNB-DUなど、ノードの構成要素を参照するためにも使用され得る。
【0122】
本明細書で使用される「無線ノード」という用語は、無線デバイス(WD)または無線ネットワークノードを指すことがある。
【0123】
本明細書で使用される「コアネットワークノード」は、コアネットワーク中の任意のタイプのノードであり得る。コアネットワークノードのいくつかの例は、たとえば、モビリティ管理エンティティ(MME)、パケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW)、サービス能力公開機能(SCEF:Service Capability Exposure Function)、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)、ユーザプレーン機能(UPF)、ホーム加入者サーバ(HSS)などを含む。
【0124】
本明細書で使用される「ネットワークノード」は、無線アクセスネットワークの一部である任意のノード(たとえば、「無線ネットワークノード」または「無線アクセスノード」)、または、セルラー通信ネットワーク/システムなどの無線通信システムのコアネットワークの一部である任意のノード(たとえば、「コアネットワークノード」)である。
【0125】
いくつかの実施形態では、「無線デバイス」(WD)または「ユーザ機器」(UE)という非限定的な用語が互換的に使用される。本明細書のWDは、無線デバイス(WD)など、無線信号を介してネットワークノードまたは別のWDと通信することが可能な任意のタイプの無線デバイスであり得る。WDはまた、無線通信デバイス、ターゲットデバイス、デバイスツーデバイス(D2D)WD、マシン型WDまたはマシンツーマシン通信(M2M)が可能なWD、低コストおよび/または低複雑度WD、WDを装備したセンサー、タブレット、モバイル端末、スマートフォン、ラップトップ組込み装備(LEE:laptop embedded equipped)、ラップトップ搭載機器(LME:laptop mounted equipment)、USBドングル、顧客構内機器(CPE)、モノのインターネット(IoT)デバイス、または狭帯域IoT(NB-IOT)デバイスなどであり得る。
【0126】
いくつかの実施形態では、「スロット」という用語は、無線リソースを指示するために使用されるが、本明細書で説明される技法が、時間の長さに関して表される任意のタイプの物理リソースまたは無線リソースなど、他のタイプの無線リソースとともに有利に使用され得ることを理解されたい。時間リソースの例は、シンボル、タイムスロット、ミニスロット、サブフレーム、無線フレーム、送信時間間隔(TTI)、インターリービング時間、時間リソース数などを含む。
【0127】
いくつかの実施形態では、送信機(たとえば、ネットワークノード)と受信機(たとえば、WD)とが、送信機および受信機がどのリソースのために、リソースの送信中に1つまたは複数の物理チャネルを構成することになるかを決定するための(1つまたは複数の)ルールに関して前もって合意し、このルールは、いくつかの実施形態では、「マッピング」と呼ばれることがある。他の実施形態では、「マッピング」という用語は他の意味を有し得る。
【0128】
本明細書で使用される「チャネル」は、論理チャネル、トランスポートチャネルまたは物理チャネルであり得る。チャネルは、1つまたは複数のキャリア、特に複数のサブキャリアを備え、および/または1つまたは複数のキャリア、特に複数のサブキャリア上で構成され得る。制御シグナリング/制御情報を搬送するおよび/または搬送するためのチャネルは、特に、そのチャネルが物理レイヤチャネルである場合、および/またはそのチャネルが制御プレーン情報を搬送する場合、制御チャネルと見なされ得る。同様に、データシグナリング/ユーザ情報を搬送するおよび/または搬送するためのチャネルは、特に、そのチャネルが物理レイヤチャネルである場合、および/またはそのチャネルがユーザプレーン情報を搬送する場合、データチャネル(たとえば、PDSCH)と見なされ得る。チャネルは、特定の通信方向のために、または2つの相補型通信方向(たとえば、ULおよびDL、または2つの方向におけるサイドリンク)のために規定され得、その場合、2つのコンポーネントチャネル、各方向について1つのコンポーネントチャネルを有すると見なされ得る。
【0129】
さらに、「セル」という用語が本明細書で使用されるが、(特に5G NRに関して)セルの代わりにビームが使用され得、したがって、本明細書で説明される概念がセルとビームの両方に等しく適用されることを理解されたい。
【0130】
本開示では、たとえば、3GPP LTEおよび/または新無線(NR)など、1つの特定の無線システムからの専門用語が使用され得るが、これは、本開示の範囲を上述のシステムのみに限定するものと見なされるべきでないことに留意されたい。限定はしないが、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMax)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、およびモバイル通信用グローバルシステム(GSM)を含む、他の無線システムも、本開示で説明される概念、原理、および/または実施形態を活用することから恩恵を受け得る。
【0131】
無線デバイスまたはネットワークノードによって実施されるものとして本明細書で説明される機能が、複数の無線デバイスおよび/またはネットワークノード上で分散され得ることにさらに留意されたい。言い換えれば、本明細書で説明されるネットワークノードおよび無線デバイスの機能は、単一の物理デバイスによる実施に限定されず、実際は、いくつかの物理デバイス間で分散され得ると考えられる。
【0132】
別段に規定されていない限り、本明細書で使用される(技術用語および科学用語を含む)すべての用語は、本開示が属する技術の当業者によって通常理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で使用される用語は、本明細書および関連技術の文脈におけるそれらの用語の意味に従う意味を有するものとして解釈されるべきであり、明確にそのように本明細書で規定されていない限り、理想的なまたは過度に形式的な意味において解釈されないことをさらに理解されよう。
【0133】
さらに、その明細書、図面、および例示的な実施形態を含む、本開示で使用されるいくつかの用語は、限定はしないが、たとえば、データおよび情報を含めて、いくつかの事例では同義的に使用され得る。互いに同義であり得るこれらの単語および/または他の単語が本明細書で同義的に使用され得るが、そのような単語が同義的に使用されないことが意図され得る事例があり得ることを、理解されたい。さらに、従来技術の知識が上記で参照により本明細書に明示的に組み込まれていない限り、従来技術の知識は、その全体が本明細書に明示的に組み込まれる。参照されるすべての刊行物は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0134】
上記は、本開示の原理を示すにすぎない。本明細書の教示に鑑みて、説明される実施形態の様々な変更および改変が当業者に明らかになろう。したがって、本明細書で明示的に示されず、または説明されないが、本開示の原理を具現し、したがって、本開示の趣旨および範囲内にあり得る、多数のシステム、構成、およびプロシージャを、当業者は考案することができることが諒解されよう。当業者によって理解されるべきであるように、様々な異なる例示的な実施形態が、互いに一緒に、ならびに互いに互換的に使用され得る。さらに、その明細書、図面、および例示的な実施形態を含む、本開示で使用されるいくつかの用語は、限定はしないが、たとえば、データおよび情報を含めて、いくつかの事例では同義的に使用され得る。互いに同義であり得るこれらの単語および/または他の単語が本明細書で同義的に使用され得るが、そのような単語が同義的に使用されないことが意図され得る事例があり得ることを、理解されたい。さらに、従来技術の知識が上記で参照により本明細書に明示的に組み込まれていない限り、従来技術の知識は、その全体が本明細書に明示的に組み込まれる。参照されるすべての刊行物は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0135】
本明細書で説明される技法および装置の例示的な実施形態は、限定はしないが、以下の列挙された例を含む。
1. ネットワークノードが、無線通信ネットワークにおけるユーザ機器(UE)との通信において使用可能な物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するための方法であって、方法は、
UEに、
複数のPUCCHリソースの設定と、
設定された複数のPUCCHリソースと、ネットワークノードによってまたはUEによって送信される1つまたは複数の参照信号(RS)との間の複数の空間関係の識別情報と
を含む1つまたは複数の制御メッセージを送ることと、
UEに、
複数の空間関係のうちの第1の空間関係の識別情報と、
第1の空間関係が、設定された複数のPUCCHリソースのうちの単一のPUCCHリソースに適用されるのか、PUCCHリソースの少なくとも1つのグループに適用されるのかの指示であって、少なくとも1つのグループの各々が、設定された複数のPUCCHリソースの少なくともサブセットを含む、指示と
を含む、さらなる制御メッセージを送ることと
を含む、方法。
2. さらなる制御メッセージは、
第1の空間関係が適用される特定の単一のPUCCHリソースと、
第1の空間関係が適用されるPUCCHリソースの特定のグループと
のうちの1つを識別する、指示に関連付けられたリソース識別子を含む、例示的な実施形態1に記載の方法。
3. UEから、リソース識別子によって識別された、特定の単一のPUCCHリソース、またはPUCCHリソースの特定のグループを含む特定のリソースを使用して、第1の空間関係に従って送信されたPUCCHメッセージを受信することをさらに含む、例示的な実施形態2に記載の方法。
4. さらなる制御メッセージは、
第1の空間関係が、設定された複数のPUCCHリソースに適用されることを指示する第1の値と、
第1の空間関係が適用される特定の単一のPUCCHリソースを識別する第2の値と
のうちの1つを含む、指示に関連付けられたリソース識別子を含む、例示的な実施形態1に記載の方法。
5. 指示がフラグを含み、
フラグが、第1の空間関係が単一のPUCCHリソースに適用されることを指示するとき、さらなる制御メッセージは、第1の空間関係が適用される設定された複数のPUCCHリソースのうちの特定の単一のPUCCHリソースの識別子を含む、
例示的な実施形態1に記載の方法。
6. 1つまたは複数の制御メッセージが、設定された複数のPUCCHリソースの複数のグループの識別情報をさらに含む、例示的な実施形態1に記載の方法。
7. 指示が、第1の空間関係が、PUCCHリソースの少なくとも1つのグループに適用されることを指示するとき、さらなる制御メッセージは、第1の空間関係が適用されるPUCCHリソースの複数のグループのうちの特定のグループの識別子を含む、例示的な実施形態6に記載の方法。
8. 1つまたは複数の制御メッセージが、1つまたは複数の参照信号との空間関係以外の動作に関して、設定された複数のPUCCHリソースの複数のグループを識別する、例示的な実施形態6に記載の方法。
9. 指示が、第1の空間関係が、PUCCHリソースの少なくとも1つのグループに適用されることを指示するとき、さらなる制御メッセージは、第1の空間関係が適用されるPUCCHリソースの複数のグループのうちの特定の複数のグループの識別子を含む、例示的な実施形態6に記載の方法。
10. 複数のグループが、
第1のフォーマットに従って設定されたPUCCHリソースの第1のグループと、
第1のフォーマットとは異なる第2のフォーマットに従って設定されたPUCCHリソースの第2のグループと
を含む、例示的な実施形態6に記載の方法。
11. PUCCHリソースの第1のグループが、UEによるアップリンク(UL)送信についてのスケジューリング要求(SR)を搬送するように設定され、PUCCHリソースの第2のグループが、ネットワークノードによるダウンリンク(DL)送信に関係する少なくともフィードバックを搬送するように設定された、例示的な実施形態10に記載の方法。
12. 設定された複数のPUCCHリソースと1つまたは複数のRSとの間の複数の空間関係を決定するためにUEとのトレーニングプロシージャを実施することをさらに含む、例示的な実施形態6に記載の方法。
13. ユーザ機器(UE)が、無線通信ネットワークにおけるネットワークノードとの通信において使用可能な物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するための方法であって、方法は、
ネットワークノードから、
複数のPUCCHリソースの設定と、
設定された複数のPUCCHリソースと、ネットワークノードによってまたはUEによって送信される1つまたは複数の参照信号(RS)との間の複数の空間関係の識別情報と
を含む1つまたは複数の制御メッセージを受信することと、
ネットワークノードから、
複数の空間関係のうちの第1の空間関係の識別情報と、
第1の空間関係が、設定された複数のPUCCHリソースのうちの単一のPUCCHリソースに適用されるのか、PUCCHリソースの少なくとも1つのグループに適用されるのかの指示であって、少なくとも1つのグループの各々が、設定された複数のPUCCHリソースの少なくともサブセットを含む、指示と
を含む、さらなる制御メッセージを受信することと
を含む、方法。
14. さらなる制御メッセージは、
第1の空間関係が適用される特定の単一のPUCCHリソースと、
第1の空間関係が適用されるPUCCHリソースの特定のグループと
のうちの1つを識別する、指示に関連付けられたリソース識別子を含む、例示的な実施形態13に記載の方法。
15. ネットワークノードに、第1の空間関係に従って、およびリソース識別子によって識別された、特定の単一のPUCCHリソース、またはPUCCHリソースの特定のグループを含む特定のリソースを使用して、PUCCHメッセージを送信することをさらに含む、例示的な実施形態14に記載の方法。
16. さらなる制御メッセージは、
第1の空間関係が、設定された複数のPUCCHリソースに適用されることを指示する第1の値と、
第1の空間関係が適用される特定の単一のPUCCHリソースを識別する第2の値と
のうちの1つを含む、指示に関連付けられたリソース識別子を含む、例示的な実施形態13に記載の方法。
17. 指示がフラグを含み、
フラグが、第1の空間関係が単一のPUCCHリソースに適用されることを指示するとき、さらなる制御メッセージは、第1の空間関係が適用される設定された複数のPUCCHリソースのうちの特定の単一のPUCCHリソースの識別子を含む、
例示的な実施形態13に記載の方法。
18. 1つまたは複数の制御メッセージが、設定された複数のPUCCHリソースの複数のグループの識別情報をさらに含む、例示的な実施形態13に記載の方法。
19. 指示が、第1の空間関係が、PUCCHリソースの少なくとも1つのグループに適用されることを指示するとき、さらなる制御メッセージは、第1の空間関係が適用されるPUCCHリソースの複数のグループのうちの特定のグループの識別子を含む、例示的な実施形態18に記載の方法。
20. 1つまたは複数の制御メッセージが、1つまたは複数の参照信号との空間関係以外の動作に関して、設定された複数のPUCCHリソースの複数のグループを識別する、例示的な実施形態18に記載の方法。
21. 指示が、第1の空間関係が、PUCCHリソースの少なくとも1つのグループに適用されることを指示するとき、さらなる制御メッセージは、第1の空間関係が適用されるPUCCHリソースの複数のグループのうちの特定の複数のグループの識別子を含む、例示的な実施形態18に記載の方法。
22. 複数のグループが、
第1のフォーマットに従って設定されたPUCCHリソースの第1のグループと、
第1のフォーマットとは異なる第2のフォーマットに従って設定されたPUCCHリソースの第2のグループと
を含む、例示的な実施形態18に記載の方法。
23. PUCCHリソースの第1のグループが、UEによるアップリンク(UL)送信についてのスケジューリング要求(SR)を搬送するように設定され、PUCCHリソースの第2のグループが、ネットワークノードによるダウンリンク(DL)送信に関係する少なくともフィードバックを搬送するように設定された、例示的な実施形態22に記載の方法。
24. 設定された複数のPUCCHリソースと1つまたは複数のRSとの間の複数の空間関係を決定するためにネットワークノードとのトレーニングプロシージャを実施することをさらに含む、例示的な実施形態18に記載の方法。
25. 無線通信ネットワークにおけるユーザ機器(UE)との通信において使用可能な物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するように構成されたネットワークノードであって、ネットワークノードが、
1つまたは複数のUEと通信するために設定された通信回路要素と、
通信回路要素に動作可能に関連付けられ、例示的な実施形態1から12のいずれか1つに記載の方法に対応する動作を実施するように設定された、処理回路要素と
を備える、ネットワークノード。
26. 無線通信ネットワークにおけるネットワークノードとの通信において使用可能な物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するように構成されたユーザ機器(UE)であって、UEが、
ネットワークノードと通信するために設定された通信回路要素と、
通信回路要素に動作可能に関連付けられ、例示的な実施形態13から24のいずれか1つに記載の方法に対応する動作を実施するように設定された、処理回路要素と
を備える、ユーザ機器(UE)。
27. ユーザ機器(UE)との通信において使用可能な物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するように構成されたネットワークノードの少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、ネットワークノードを、例示的な実施形態1から12のいずれか1つに記載の方法に対応する動作を実施するように設定するコンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体。
28. ネットワークノードとの通信において使用可能な物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するように構成されたユーザ機器(UE)の少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、UEを、例示的な実施形態13から24のいずれか1つに記載の方法に対応する動作を実施するように設定するコンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体。
【0136】
特に、開示された(1つまたは複数の)本発明の変更および他の実施形態が、上記の説明および関連する図面において提示される教示の恩恵を得る当業者に、想到されるであろう。したがって、(1つまたは複数の)本発明が、開示された特定の実施形態に限定されるべきでないことと、変更および他の実施形態が、本開示の範囲内に含められるものであることとを理解されたい。特定の用語が本明細書で採用され得るが、それらの用語は、一般的および説明的な意味において使用されるにすぎず、限定の目的で使用されない。
図1
図2
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図5
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図14