(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-24
(45)【発行日】2022-12-02
(54)【発明の名称】排出された尿を受ける装置及び方法
(51)【国際特許分類】
A61F 5/453 20060101AFI20221125BHJP
【FI】
A61F5/453
(21)【出願番号】P 2021120686
(22)【出願日】2021-07-21
(62)【分割の表示】P 2019541281の分割
【原出願日】2018-01-30
【審査請求日】2021-07-21
(32)【優先日】2017-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518427339
【氏名又は名称】ピュアウィック コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】PureWick Corporation
【住所又は居所原語表記】2030 Gillespie Way, Suite 109, El Cajon, CA 92020, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニュートン レイモンド ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ヨハネス アシュリー マリー
(72)【発明者】
【氏名】グリセロ ジェイソン イアン
【審査官】黒田 正法
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-204868(JP,A)
【文献】実開平04-060220(JP,U)
【文献】登録実用新案第3198994(JP,U)
【文献】特開平11-290365(JP,A)
【文献】登録実用新案第3087938(JP,U)
【文献】実開昭60-010619(JP,U)
【文献】特開2011-224070(JP,A)
【文献】実開平02-030320(JP,U)
【文献】国際公開第2011/024864(WO,A1)
【文献】独国特許出願公開第102011103783(DE,A1)
【文献】中国実用新案第2673341(CN,Y)
【文献】英国特許出願公開第2260907(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 5/453
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
採尿アセンブリであって、
流体不透過性側壁によって囲まれた内部領域を有する本体であって、開放近位端部と閉鎖遠位端部とを含む本体と、
前記本体の前記内部領域内にあって前記
流体不透過性側壁の少なくとも一部分によって画定される流体リザーバと、
前記流体リザーバと流体連通する流体出口と、
開口部を画定し、使用者の陰茎の周りの領域に配置されるように構成された安定化付属品であって、前記安定化付属品の前記開口部は、
前記安定化付属品の一方側に配置され、且つ、前記安定化付属品の1つの頂点付近に配置され、これにより、前記開口部の前記頂点とは反対側に一次取り付け部分が形成され、前記開口部を囲む二次取り付け部分が形成される、安定化付属品と、
を含み、
少なくとも前記本体は、前記開放近位端部を通して配置された使用者の陰茎が、前記流体リザーバ内に前記陰茎の尿道開口部を配置した状態で配置されるように構成され、
前記本体は、前記尿道開口部から前記流体リザーバ内に排出された尿を受け、前記尿を前記流体リザーバから前記
流体出口を介して引き出すように構成さ
れ、
前記一次取り付け部分の表面積は、前記二次取り付け部分の表面積よりも大きい、
ことを特徴とする採尿アセンブリ。
【請求項2】
前記開放近位端部又はその付近にて前記
流体不透過性側壁に結合された密閉フランジをさらに含み、
前記密閉フランジは、貫通する開口部を有し、
前記密閉フランジの前記開口部の周縁部は、通過して配置された前記使用者の陰茎の幹の周りを密閉するように構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の採尿アセンブリ。
【請求項3】
前記流体リザーバ内に配置されて前記流体出口を画定する第1端部と、前記本体の前記
閉鎖遠位端部に向かって、かつ前記
閉鎖遠位端部を越えて延びる管本体と、真空源に結合されるように構成された第2端部とを有する管をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の採尿アセンブリ。
【請求項4】
前記本体は少なくとも1つのポリマーで形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の採尿アセンブリ。
【請求項5】
前記本体は略円筒形である、
ことを特徴とする請求項1に記載の採尿アセンブリ。
【請求項6】
前記本体はリングとシースを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の採尿アセンブリ。
【請求項7】
前記シースは、流体不透過性層、一方向流体移動布、及び前記流体不透過性層と前記一方向流体移動布との間の多孔質層を含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の採尿アセンブリ。
【請求項8】
前記内部領域内に配置され、前記使用者の前記尿道開口部から排出された尿の流れからの噴射を減衰するように構成される噴射減衰機をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の採尿アセンブリ。
【請求項9】
前記噴射減衰機は紡糸プラスチックから形成される、
ことを特徴とする請求項8に記載の採尿アセンブリ。
【請求項10】
前記流体出口と流体的に結合される流体レセプタクルをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の採尿アセンブリ。
【請求項11】
前記流体出口と流体的に結合される真空源をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の採尿アセンブリ。
【請求項12】
前記本体に形成され、前記本体の前記内部領域と外側との間の流体連通を提供する1つ以上の真空逃がし開口部をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の採尿アセンブリ。
【請求項13】
前記安定化付属品は、前記採尿アセンブリをその中に回転可能に配置するように構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の採尿アセンブリ。
【請求項14】
採尿システムであって、
採尿アセンブリと、
開口部を画定する安定化付属品であって、前記開口部は前記採尿アセンブリをその中に回転可能に配置するように構成されたサイズ及び形状を示し、使用者の陰茎の周りの領域に配置されるように構成される安定化付属品と、
を含み、
前記採尿アセンブリは、
流体不透過性側壁によって囲まれた内部領域を有し、開放近位端部と閉鎖遠位端部とを有する本体と、
前記本体の前記内部領域内にあって前記
流体不透過性側壁の少なくとも一部分によって画定される流体リザーバと、
前記流体リザーバと流体連通する流体出口と、
を含み、
少なくとも前記本体は、前記開放近位端部を通して配置された使用者の陰茎が、前記流体リザーバ内に前記陰茎の尿道開口部を配置した状態で配置されるように構成され、
前記本体は、前記尿道開口部から前記流体リザーバ内に排出された尿を受け、前記受けた尿を前記流体リザーバから前記
流体出口を介して引き出すように構成され、
前記安定化付属品は底面を含み、
前記底面は、前記安定化付属品を前記使用者の陰茎の周りの領域に取り付けるように構成された粘着剤を含み、
前記安定化付属品の前記開口部は、
前記安定化付属品の一方側に配置され、且つ、前記安定化付属品の1つの頂点付近に配置され、これにより、前記開口部の前記頂点とは反対側に一次取り付け部分が形成され、前記開口部を囲む二次取り付け部分が形成さ
れ、
前記一次取り付け部分の表面積は、前記二次取り付け部分の表面積よりも大きい、
ことを特徴とする採尿システム。
【請求項15】
前記安定化付属品は前記使用者の陰茎の周りの前記領域のサイズ及び形状に実質的に対応するサイズ及び形状を示す底面を含む、
ことを特徴とする請求項14に記載の採尿システム。
【請求項16】
前記安定化付属品は隆起部分とベース部分を含み、
前記隆起部分は少なくとも部分的に前記開口部を画定して環状の略円筒形を示し、
前記ベース部分は前記使用者の陰茎の周りの領域と接触するように構成される、
ことを特徴とする請求項14に記載の採尿システム。
【請求項17】
前記隆起部分は前記ベース部分とは別個であって前記ベース部分に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項16に記載の採尿システム。
【請求項18】
前記安定化付属品は可逆的に互いに結合される2つ以上の部品を含む、
ことを特徴とする請求項14に記載の採尿システム。
【請求項19】
前記採尿アセンブリの前記流体出口に少なくとも1つの管を介して結合された真空源をさらに含み、
前記真空源は尿を前記流体リザーバから前記少なくとも1つの管を介して引き出すのを補助するように構成される、
ことを特徴とする請求項14に記載の採尿システム。
【請求項20】
採尿アセンブリを使用者の尿道開口部と動作可能な関係で配置するステップであって、
前記採尿アセンブリは、
流体不透過性側壁によって囲まれた内部領域を有し、開放近位端部と閉鎖遠位端部とを含む本体と、
前記本体の前記内部領域内にあって前記
流体不透過性側壁の少なくとも一部分によって画定される流体リザーバと、
前記流体リザーバと流体連通する流体出口とを含み、
前記動作可能な関係は使用者の陰茎が前記開放近位端部を通って配置され、前記陰茎の前記尿道開口部が前記流体リザーバ内に配置されていることを含む、ステップと、
使用者の陰茎の周りの領域に安定化付属品を配置するステップであって、前記安定化付属品は開口部を定義し、前記開口部は、
前記安定化付属品の一方側に配置され、且つ、前記安定化付属品の1つの頂点付近に配置され、これにより、前記開口部の前記頂点とは反対側に一次取り付け部分が形成され、前記開口部を囲む二次取り付け部分が形成される、ステップと、
前記尿道開口部から排出された尿を前記流体リザーバ内に受けるステップと、
前記受けた尿を前記流体リザーバから前記流体出口を介して除去するステップと、
を含
み、
前記一次取り付け部分の表面積は、前記二次取り付け部分の表面積よりも大きい、
ことを特徴とする方法。
【請求項21】
前記採尿アセンブリは、その前記開放近位端部の近くで前記
流体不透過性側壁に結合された密閉フランジをさらに含み、
前記密閉フランジは貫通する開口部を、周縁部を備えて有し、
前記動作可能な関係は、前記密閉フランジの前記開口部を通して配置された前記使用者の陰茎が前記密閉フランジの前記開口部の前記周縁部と密閉関係にあることを含む、
ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記安定化付属品の前記開口部は、前記採尿アセンブリを受容するように構成される、
ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項23】
安定化付属品を前記使用者の陰茎の周りの領域に配置するステップは、前記安定化付属品の底面を前記使用者の陰茎の周りの前記領域に密着して結合することを含む、
ことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
採尿アセンブリを使用者の前記尿道開口部と動作可能な関係に配置するステップは、前記採尿アセンブリを前記安定化付属品の前記開口部に配置することを含む、
ことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記使用者の動きに応答して、前記採尿アセンブリを前記安定化付属品の前記開口部内で回転するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記流体出口を真空源に結合して前記尿が前記流体リザーバから前記流体出口を介して引き出されるのを補助するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項27】
前記採尿アセンブリは前記流体リザーバ内に配置されて前記流体出口を画定する第1端部と前記流体リザーバから離隔する第2端部とを有する管をさらに含み、
前記管の前記第2端部を流体レセプタクルに流体的に結合するステップと、
尿を前記採尿アセンブリの前記流体リザーバから前記管を介して引き出し、前記流体レセプタクル内に受けることを可能にするステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年1月31日に出願された米国仮出願第62/452,437号からの先権を主張し、その開示の全てはこの引用により本明細書に記載されたものとする。
【0002】
本開示は、概して、人又は動物の身体から尿を採取して移送するシステム、装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
本明細書に記載の実施形態は、概して、人又は動物の身体から尿を採取して移送することに関する。様々な状況において、人又は動物は運動性が制限され、又は損なわれ、通常の排尿プロセスが困難又は不可能である場合がある。例えば、人は運動性を損なう障害を経験しているか、又は患っている場合がある。人は、パイロット、運転手、及び危険な場所での労働者が経験するような制限された移動条件にある場合がある。さらに、時にはモニタリング目的又は臨床試験のために採尿を必要とする。
【0004】
導尿カテーテル等の尿道カテーテルを用いて、失禁等のこれらの状況の一部に対処することができる。しかしながら、残念なことに、尿道カテーテルは不快で痛みを伴う場合があり、感染症等の合併症を引き起こすことがある。加えて、医療施設等において寝たきり患者のトイレに使用されるレセプタクルである便器が時として使用される。しかしながら、便器は不快で、こぼれ易く、その他の衛生上の問題を起こし易い。
【0005】
不快感、発疹、及び痛み等の尿失禁の最も重篤な影響に苦しむ男性は、典型的に高齢者であり、寝たきりの場合が多い。彼らはまた衛生を維持するために継続的な介助を必要とする。これらの患者に多く見られる特徴としては、彼らは一般的に仰向けで横たわり、陰茎のサイズは年齢とともに減少することが多く、脂肪組織を含むスキンロールによって、陰茎は後退し、横臥位にある間は上向きになる場合が多く、患者は陰茎に触れて装置を操作することが困難になる。尿捕捉装置はこれらの特性を参照して設計される必要がある。
【0006】
利用可能な解決策は、通常、起立したまま使用するためのもの(カップ及び漏斗等)であり、尿排出口が陰茎の遠位端部の反対側にある。コンドーム型カテーテル等の他のデザインは患者にとって操作が困難であり、寸法的に不適合である場合が多く、確実に留置しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、人又は動物、特に男性から快適に、そして使用者及び/又は周囲領域の汚染を最小限にして採尿できる装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態では、採尿アセンブリが開示される。採尿アセンブリは、流体不透過性側壁によって囲まれた内部領域を有する本体を含む。本体は、開放近位端部と閉鎖遠位端部とを含む。採尿アセンブリはまた、本体の内部領域内にあって側壁の少なくとも一部分によって画定される流体リザーバを含む。採尿アセンブリはさらに、リザーバと流体連通する流体出口を含む。少なくとも本体は、開放近位端部を通して配置された使用者の陰茎が、リザーバ内に陰茎の尿道開口部を配置した状態で配置されるように構成される。本体は、尿道開口部からリザーバ内に排出された尿を受け、尿をリザーバから出口を介して引き出すように構成される。
【0009】
一実施形態では、採尿システムが開示される。採尿システムは、採尿アセンブリを含む。採尿アセンブリは、流体不透過性側壁によって囲まれた内部領域を有する本体を含む。本体は、開放近位端部と閉鎖遠位端部とを含む。採尿アセンブリはまた、本体の内部領域内にあって側壁の少なくとも一部分によって画定される流体リザーバを含む。採尿アセンブリはさらに、リザーバと流体連通する流体出口を含む。少なくとも本体は、開放近位端部を通して配置された使用者の陰茎が、リザーバ内に陰茎の尿道開口部を配置した状態で配置されるように構成される。本体は、尿道開口部からリザーバ内に排出された尿を受け、受けた尿をリザーバから出口を介して引き出すように構成される。採尿システムはまた、開口部を画定する安定化付属品を含む。開口部は、その中に採尿アセンブリを回転可能に配置するように構成されるサイズ及び形状を示す。安定化付属品は、使用者の陰茎の周りの領域に配置されるように構成される。
【0010】
一実施形態では、方法が開示される。この方法は、採尿アセンブリを使用者の尿道開口部と動作可能な関係で配置することを含む。採尿アセンブリは、流体不透過性側壁によって囲まれた内部領域を有する本体を含み、本体は開放近位端部と閉鎖遠位端部とを含む。採尿アセンブリはまた、本体の内部領域内にあって側壁の少なくとも一部分によって画定される流体リザーバを含む。採尿アセンブリはさらに、リザーバと流体連通する流体出口を含む。動作可能な関係は、開放近位端部を通して配置された使用者の陰茎を、リザーバ内に陰茎の尿道開口部を配置した状態で含む。方法はまた、尿道開口部からリザーバ内に排出された尿を受けることを含む。方法はさらに、受けた尿をリザーバから流体出口を介して除去することを含む。
【0011】
開示された任意の実施形態の特徴は、制限なしに、互いに組み合わせて用いられてもよい。加えて、本開示の別の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び添付図面を考慮することによって当業者には明らかになるであろう。
【0012】
図面は、本開示のいくつかの実施形態を示し、同一の参照番号は、図面に示される異なる図又は実施形態における同一又は類似の要素あるいは特徴を指す。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】一実施形態による、採尿システムの概略ブロック図である。
【
図2A】一実施形態による、採尿アセンブリの斜視図である。
【
図2B】一実施形態による、採尿アセンブリの断面側面図である。
【
図3A】一実施形態による、採尿アセンブリの本体の一部分を通って本体の上部から延びる出口に関連する出口管を示す、採尿アセンブリの斜視図である。
【
図3B】一実施形態による、本体に対する出口管と出口の配置を示す、採尿アセンブリの上面図である。
【
図3C】別の実施形態による、採尿アセンブリの概略断面図である。
【
図4A】一実施形態による、採尿アセンブリの上面斜視図である。
【
図4B】一実施形態による、採尿アセンブリの底面斜視図である。
【
図4C】一実施形態による、本体の内層及び密閉フランジの上面図である。
【
図5A】一実施形態による、採尿アセンブリの等角図である。
【
図5B】一実施形態による、採尿アセンブリの概略断面図である。
【
図6A】一実施形態による、安定化付属品の概略上面図である。
【
図6B】一実施形態による、採尿アセンブリと係合した安定化付属品を含む採尿システムの上面図である。
【
図6C】一実施形態による、採尿アセンブリと係合した安定化付属品を含む採尿システムの正面断面図である。
【
図6D】一実施形態による、採尿アセンブリと係合した安定化付属品を含む採尿システムの側面図である。
【
図7A】一実施形態による、長円形の安定化付属品の上面図である。
【
図7B】一実施形態による、採尿アセンブリと係合した安定化付属品を含む採尿システムの側面図である。
【
図8A】一実施形態による安定化付属品の等角図である。
【
図8B】一実施形態による、採尿アセンブリと係合した安定化付属品を含む採尿システムの等角図である。
【
図8C】一実施形態による、採尿アセンブリと係合した安定化付属品を含む採尿システムの概略断面図である。
【
図8D】一実施形態による、採尿アセンブリと係合した安定化付属品を含む採尿システムの概略断面図である。
【
図9A】一実施形態による、(
図9Cに組み立てられて示される)安定化付属品の第1部品の等角図である。
【
図9B】一実施形態による、(
図9Cに組み立てられて示される)安定化付属品の第2部品の等角図である。
【
図9C】一実施形態による、組み立てられた安定化付属品の概略断面図である。
【
図10A】一実施形態による、安定化付属品に配置された
図5A~
図5Bの採尿アセンブリを含むシステムの概略断面図である。
【
図10B】一実施形態による、安定化付属品に配置された
図5A~
図5Bの採尿アセンブリを含むシステムの概略断面図である。
【
図11A】一実施形態による、使用位置で使用者に配置された採尿システムの概略図である。
【
図11B】一実施形態による、使用位置で使用者に配置された採尿システムの概略切欠図である。
【
図12】一実施形態による、使用者の身体に配置された採尿システムの概略図である。
【
図13】一実施形態による、採尿アセンブリを用いて使用者から採尿する方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
人又は動物、特に男性の身体から尿を採取して移送するのに適した採尿システムが開示される。開示された採尿システムは、本体及び/又は密閉フランジを含み得る採尿アセンブリを含む。本体は、開放近位端部と閉鎖遠位端部とを有する流体不透過性側壁によって囲まれた内部領域を有し得る。密閉フランジは、その近位端部の近くで側壁に結合(例えば、永久的に又は可逆的に結合)され得る。密閉フランジは、それを貫通する開口部を有することができ、開口部の周縁部は、それを通して配置された使用者の陰茎の幹の周りを密閉するように構成される。採尿アセンブリは、本体の内部領域である流体リザーバをさらに含むことができ、したがって、流体リザーバは、側壁の少なくとも一部分によって少なくとも部分的に画定される。リザーバはまた、密閉フランジによって部分的に画定され得る。採尿アセンブリはまた、リザーバと流体連通し、かつ密閉フランジに隣接する流体出口を含む。採尿アセンブリは、開口部を通して配置された使用者の陰茎を、陰茎の尿道開口部がリザーバ内に配置され(例えば、本体の内部領域内に配置され)た状態で配置するように構成され得て、陰茎の幹は開口部の周縁部と密閉関係にあり、その結果、採尿アセンブリは尿道開口部からリザーバ内に排出された尿を受け、受けた尿をリザーバから出口を介して引き出すように構成される。
【0015】
いくつかの実施形態では、方法は、男性使用者の尿道開口部と動作可能な関係で採尿システムを配置することを含み得る。採尿システムは、本体、密閉フランジ、流体リザーバ、流体出口、又は安定化付属品のうちの少なくとも1つを含むことができる。本体は、近位端部と閉鎖遠位端部とを有する流体不透過性側壁によって囲まれた内部領域を有することができる。密閉フランジは、その近位端部の近くで側壁に結合することができ、それを貫通する開口部を、周縁部を備えて有することができる。流体リザーバは、本体の内部領域内にあって、側壁の少なくとも一部分と密閉フランジによって画定され得る。流体出口は、リザーバと流体連通にあり、かつ密閉フランジに隣接し得る。動作可能な関係は、密閉フランジの開口部を通して配置された使用者の陰茎を、開口部の周縁部と密閉関係で、かつ陰茎の尿道開口部をリザーバ内に配置された状態で含むことができる。この方法は、尿道開口部から排出された尿がリザーバ内に受けられるのを可能にし、かつ受けられた尿がリザーバから流体出口を介して引き出されるのを可能にすることを含み得る。
【0016】
本明細書において、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、用語「1つの部材」は、単一部材又は部材の組み合わせを意味することを意図しており、「材料」は、1つ以上の材料又はそれらの組み合わせを意味することを意図する。
【0017】
本明細書に記載の実施形態は、1つ以上の生体適合性材料から形成又は構築し得る。適切な生体適合性材料の例には、金属、セラミック、又はポリマーが含まれる。適切な金属の例には、医薬品グレードのステンレス鋼、金、チタン、ニッケル、鉄、白金、スズ、クロム、銅、及び/又はそれらの合金が含まれる。ポリマーの例には、ナイロン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリレート、エチレン-酢酸ビニル及び別のアシル置換セルロースアセテートのポリマー、非分解性ポリウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ(ビニルイミダゾール)、クロロスルホネートポリオレフィン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、及び/又はそれらのブレンド及びコポリマーを含む。
【0018】
図1は、一実施形態による採尿システム100の概略ブロック図である。採尿システム100は、採尿アセンブリ102を含む。採尿アセンブリ102は、本体140、密閉フランジ130、密閉フランジ130によって部分的に画定され得る本体140内のリザーバ110、又は安定化付属品180のうちの少なくとも1つを含むことができる。密閉フランジ130は、開口部132を画定することができ、本体140の内部が開口部132を介してアクセス可能である。開口部の周縁部は、開口部132を通して配置された使用者の陰茎の幹の周りを密閉するように構成され得る。採尿アセンブリ102はまた、リザーバ110と流体連通する出口120を含む。採尿アセンブリ102は、流体が使用者の陰茎の尿道開口部から本体140内に流入し、リザーバ110内に採取され、出口120から流出し得るように構成することができる。一実施形態では、採尿アセンブリ102はまた、本体140内に配置されて密閉フランジ130から離隔された噴射減衰機150を含むことができ、本体140内に受けられた尿の流れからの噴射を減衰させる。噴射減衰機150は、例えば、本体140の上部の内側部分を裏打ちする紡糸プラスチック材料とすることができる。一実施形態では、採尿システム100は排出ライン122を含み得る。排出ライン122は、外部レセプタクル160に流体的に結合することができる。外部レセプタクル160は、真空ライン124を介して真空源170と流体連通することができる。排出ライン122及び真空ライン124は両方とも、例えば可撓性プラスチック管等の可撓性管を含み得る。
【0019】
リザーバ110は、リザーバ110内に受けられた流体を集めることができる任意の適切な形状及び/又はサイズであり得る。上述のように、リザーバ110は、本体140の1つ以上の流体不透過性側壁によって画定される。いくつかの実施形態では、リザーバ110はまた、本体140の1つ以上の流体不透過性側壁と組み合わせて密閉フランジ130によって部分的に画定され得る。一実施形態では、本体140は円筒形容器として成形され得る。いくつかの実施形態において、リザーバ110は、本体140の1つ以上の側壁、密閉フランジ130、及び密閉フランジ130によって画定された開口部132を通って配置された使用者の陰茎の幹の外面(図示せず)によって画定される。
【0020】
一実施形態では、採尿アセンブリ102は、尿がリザーバ110から出口120を介して除去されるまで、リザーバ110が大量又は少量の尿を採取して一時的に保持することができるようなサイズにすることができる。例えば、採尿アセンブリ102は、リザーバ110が失禁のために放出されるような少量の尿を保持するように構成されるよう、サイズを決めることができる。一実施形態では、採尿アセンブリ102は、リザーバ110が満杯の膀胱を排尿する間に放出されるような大量の尿を保持するように構成されるよう、サイズを決めることができる。一実施形態では、採尿アセンブリ102は、リザーバ110が少量又は大量の尿を採取して保持するのと同時に、例えば重力及び/又は真空源170等のポンプなどを介して尿を除去するように構成されるよう、サイズを決めることができる。使用者の陰茎の尿道開口部を介して採尿アセンブリ102に入る尿の流速が排出ライン122を通る尿の流速よりも大きい状況では、尿の一時的なバックアップがリザーバ110内で生じる場合がある。したがって、採尿アセンブリ102は、リザーバ110が、採尿アセンブリ102に出入りする流速の差によって一時的に蓄積する可能性がある流体体積を収容できるようにサイズを決めることができる。加えて、採尿アセンブリ102は、本体140内及び開口部132を介して様々な形状及びサイズの解剖学的構造に適応するようにサイズを決めることができる。
【0021】
出口120はリザーバ110の側面から延びるように示されているが、一実施形態では、出口120はリザーバ110の底部から延びることができる。例えば、出口120は、密閉フランジ130の一部分に隣接して又はその一部分を通って延びることができる。出口120をリザーバ110の下方に配置し、尿がリザーバ110の底部にほとんど溜まらないようにすることで、リザーバ110から尿をより迅速に及び/又は完全に除去することができる。別の実施形態では、出口120はリザーバ110内に配置され得て、出口120に関連する管の少なくとも一部分が本体140の上部から延びる。例えば、出口120に関連する管の一部分は、本体140の少なくとも一部分を通ってリザーバ110から延びることができる。そのような実施形態では、出口120はリザーバ110からある距離を置いて配置され得て、流体はリザーバ110から出口120に関連する管を通って、及び出口120から流れることができる。そのような実施形態では、出口120に関連する管のリザーバ端部をリザーバ110の底部に向かって配置し、その結果、リザーバ110の底部に溜まる尿が少なくなるか又は無くなるため、より迅速に及び/又は完全に尿をリザーバ110から除去することができる。一実施形態では、出口120は本体140の上部に配置することができる。出口120に関連する管の一部分は本体140の少なくとも一部分を通って延びるように記載されているが、一実施形態では、管の一部分は本体140の壁と一体であるように形成することができる。言い換えると、本体140の壁は、リザーバ110から、本体140の上部等、リザーバ110の上方に位置する出口まで延びる管腔を画定することができる。本体140の壁は、リザーバ110付近の管腔の端部に入口を画定することができる。
【0022】
外部レセプタクル160は、排出ライン122を介して、出口120を通ってリザーバ110を出る流体を集めることができる。外部レセプタクル160は、密閉容器とすることができる。一実施形態では、外部レセプタクル160は使い捨てであり得る。一実施形態では、外部レセプタクル160は、滅菌されて再利用されるように構成され得る。
【0023】
一実施形態では、重力によって、リザーバ110内の流体が、リザーバ110から外部レセプタクル160までの流路(すなわち、出口120と排出ライン122とを含む流体流路)をたどることができる。一実施形態では、真空源170は、使用者の尿道開口部から排出された液体を本体140内、リザーバ110内へ、かつリザーバ110から外部レセプタクル160内へと引き出すのに必要な圧力差を補助及び/又は提供することができる。真空源170は、真空ライン124を介して外部レセプタクル160に流体的に結合することができ、ガス状流体は真空ライン124を介して外部レセプタクル160から引き出される。外部レセプタクル160からのガス状流体の引き出しによって引き起こされる外部レセプタクル160内の圧力低下の結果として、液体及び/又はガス状流体は、リザーバ110から出口120を通り、排出ライン122を通って、外部レセプタクル160内に引き込まれ得る。一実施形態では、真空源170は、様々な位置において(例えば、使用者が横向きに横たわっているときに)使用者によって排出された尿の全部又は実質的に全部を捕捉するのに十分な吸引力を加えることができる。
【0024】
一実施形態では、真空源170は、容易に入手可能で、安価で、比較的静かで、及び/又は連続的に作動するように構成されたポンプであり得る。例えば、真空源170はポンプとすることができる。真空ライン124は、ポンプの吸気口に(排気口ではなく)取り付けることができ、ガス状流体が外部レセプタクル160から真空ライン124を介してポンプ内に引き込まれる。そのような実施形態では、ポンプは、アクアリウム曝気ポンプと非常によく似た構成を有することができる。一実施形態では、採尿システム100の必要な静的真空は、約3~10水柱フィート(1大気圧の10~30%、80~250mmHg)であり、約10~100cm3/秒の自由流速である。一実施形態では、採尿システム100の必要な静的真空は、使用者のサイズと、使用者からの及び/又は採尿システム100を通る予想される尿の流速とに応じて、より高く、又はより低くなる。一実施形態では、排出ライン122は、直径が約0.25インチであり、真空源170は、使用者の典型的な利尿事象の期間にわたって、約500cm3の尿を、排出ライン122を通して外部レセプタクル160へ流すように構成され得て、利尿事象の期間は通常は10~20秒の範囲であるが、例えば、5~90秒のように、より短くても長くてもよい。一実施形態では、真空源170は、病院で見られるような壁掛け式真空システムを含むことができる。一実施形態では、壁掛け式真空システムは、例えば、約20~約40mmHgの真空を付加するように構成され得る。一実施形態では、真空源170は、電気AC又はDC電力によって給電され得る。例えば、使用者がAC電源から離れているとき、例えば使用者が車椅子又は自動車を介した移送中に採尿システム100を使用しているときの移動式用途では、真空源170はDC電力によって給電され得る。使用され得るポンプの1つの適切な非限定的な例は、カリフォルニア州エルカホンのPureWick社から入手可能なDryDoc Vacuum Stationである。
【0025】
一実施形態では、採尿システム100は、採尿アセンブリ102に解放可能に結合可能な安定化付属品180を含むことができる。安定化付属品180は、安定化付属品180によって画定された開口部(例えば、
図5A~7Bの開口部582、682及び782)内に採尿アセンブリ102を受容するように構成され得る。安定化付属品180は、それが使用者の身体の上に配置され得るような形状及びサイズに決められ得る。安定化付属品180はまた、採尿アセンブリ102を患者の身体に対して特定の位置/特定の角度に、例えば、採尿アセンブリ102と安定化付属品180との間の解放可能な摩擦係合を介して、維持するように構成され得る。安定化付属品180はまた、採尿アセンブリ102を安定化させることができる。一実施形態では、安定化付属品180及び採尿アセンブリ102は互いに一体的に形成され得る。
【0026】
一実施形態では、安定化付属品180の開口部は、採尿アセンブリ102が、採尿システム100の使用者が動く(例えば、左右に回転する)際に安定化付属品180内で回転することを可能にする。そのような実施形態では、採尿アセンブリ102の形状及び安定化付属品の開口部は、円形断面(例えば、略円筒形又は円錐形)を示し、これは長円形等の別の断面形状では開口部での採尿アセンブリ102の回転を妨げる場合があるためである。採尿アセンブリ102が安定化付属品180の開口部内で回転することで、出口120を排出ライン122の方向に向けることができ、それによって使用者が動く際に、排出ライン122内のねじれを防止し、使用者と採尿アセンブリ102との間等に漏れが生じるのを防止する。加えて、採尿システム100が安定化付属品180を含まない場合、アセンブリ102の本体140を使用者の陰茎の周りの領域に密着して取り付け、本体140と使用者の陰茎の周りの領域との間の漏れを防止する必要があり得る。しかしながら、使用者の陰茎の周りの領域に本体140を密着して取り付けることで、使用者が動く際に本体140が使用者の陰茎の周りの領域を引っ張り、ねじる可能性がある。
【0027】
安定化付属品180及び/又はアセンブリ102は、任意の適切な方法を用いて、アセンブリ102が安定化付属品180の開口部内で回転することを可能にするように構成され得る。一実施形態では、安定化付属品180の開口部は、採尿アセンブリ102に対応するが、それよりわずかに大きいサイズ及び形状を示すことができ、採尿アセンブリ102が安定化付属品の開口部内で回転することを可能にし得る。安定化付属品180と採尿アセンブリ102との間に形成される間隙は、それを通る流体の流れを実質的に阻止するのに十分に小さいことに留意されたい。一実施形態では、安定化付属品180及び/又は採尿アセンブリ102は、それらの間の摩擦を最小限に抑えるように構成され、安定化付属品の開口部内での採尿アセンブリ102の回転を容易にすることができる。例えば、安定化付属品180及び/又は採尿アセンブリ102は、研磨されること、低摩擦材料を含むこと、又はその表面を少なくとも部分的に被覆する潤滑剤を含むことの少なくとも1つをなし得る。
【0028】
安定化付属品180は、例えば、
図5A~
図7Bに示すように、丸形、長円形、パイ型、又は任意の別の適切な形状等の、任意の適切な形状及びサイズとすることができる。一実施形態では、安定化付属品180は、使用者の身体の形状に一致するように成形され得る。一実施形態では、安定化付属品180は、採尿アセンブリ102を、仰向けに横たわる使用者の長さに沿って延びる軸線に対して約90°の角度で維持するように構成することができる。一実施形態では、安定化付属品180は、採尿アセンブリ102を、仰向けに横たわる使用者の長さに沿って延びる軸線に対して90°より大きい、又は90°より小さい(例えば、約120°)角度で維持するように構成され得る。一実施形態では、安定化付属品180は、採尿アセンブリ102からの排出ライン122の通過のための開口部を含むことができる。一実施形態では、安定化付属品180は、使用者の身体に、例えば接着テープを介して(例えば親水コロイド接着剤を介して)固定することができる。
【0029】
一実施形態では、本体140は、本体140の内部と流体連通する1つ以上の真空逃がし開口部158を画定することができる。1つ以上の真空逃がし開口部158は、ガス状流体が外部環境から本体140内に流入することを可能にして、真空源170により採尿アセンブリ102内に圧力差が発生して採尿アセンブリ102に損傷を与える、又は混乱させることを防ぐことができる。したがって、1つ以上の真空逃がし開口部158は、本体140が圧潰するのを防ぐことができ、密閉フランジ130と開口部132を通って配置された陰茎の幹との間の密閉が本体140内の真空によって破られるのを防ぐことができる。言い換えると、1つ以上の真空逃がし開口部158は、少なくとも1つの追加の空気流路が採尿アセンブリ102内に存在するように配置され得る。1つ以上の真空逃がし開口部158は、本体140上の任意の適切な位置に配置され得る。例えば、一実施形態では、1つ以上の真空逃がし開口部158は、採尿アセンブリ102の出口120の近くに配置され得る。一実施形態では、1つ以上の真空逃がし開口部158は、本体140の上部付近の位置等、使用者の皮膚が誤って穴を覆う可能性を低減する場所に配置することができる。一実施形態では、1つ以上の真空逃がし開口部158は、液体流体(例えば、尿)が1つ以上の真空逃がし開口部158を介して採尿アセンブリ102から出る可能性を低減する場所に配置され得る。
【0030】
図2Aは、一実施形態による採尿アセンブリ202の斜視図であり、
図2Bは、一実施形態による採尿アセンブリ202の断面側面図である。採尿アセンブリ202は、採尿アセンブリ102等、本明細書に記載の任意の採尿アセンブリと構造及び/又は機能が同一又は類似し得る。例えば、採尿アセンブリ202は、本体240、密閉フランジ230、又は本体240内にあって密閉フランジ230によって部分的に画定されたリザーバ210(
図2Bに最もよく示される)のうちの少なくとも1つを含むことができる。密閉フランジ230は、開口部232を画定し、本体240の内部は開口部232を介してアクセス可能である。開口部232の周縁部234は、開口部232を通って配置された使用者の陰茎の幹の周りを密閉するように構成される。採尿アセンブリ202はまた、リザーバ210と流体連通する出口220を含む。採尿アセンブリ202は、流体が本体240内に(例えば、本体240内に配置された使用者の陰茎の尿道開口部を介して)流れ込み、リザーバ210内に採取され、出口220から流れ出るように構成することができる。
【0031】
本体240は、流体不透過性側壁246と流体不透過性端部壁248とを有する。密閉フランジ230は本体240に結合され、本体240は密閉フランジ230と組み合わされて、円筒形容器を形成し、開口部232を画定する密閉フランジ230によって形成される第1端部242と端部壁248によって形成されて閉鎖される第2端部244とを備える。密閉フランジ230は可撓性及び弾性であり得て、密閉フランジ230の周縁部234は密閉フランジ230によって画定された開口部232を通って配置された使用者の陰茎の幹の外面(図示せず)の周りを密閉することができる。例えば、密閉フランジ230はポリマーから形成され得る。したがって、リザーバ210は、本体240の側壁246と組み合わせた密閉フランジ230と、開口部232を通って配置された使用者の陰茎の幹の外面とによって画定され得る。
【0032】
採尿アセンブリ202は、尿が出口220を介してリザーバ210から除去されるまで、リザーバ210が大量又は少量の尿を採取して一時的に保持することができるようなサイズに決めることができる。例えば、採尿アセンブリ202は、失禁のために放出される場合のような少量の尿を、リザーバ210が保持するように構成されるようなサイズに決めることができる。一実施形態では、採尿アセンブリ202は、満杯の膀胱を排尿する間に放出される場合のような大量の尿を、リザーバ210が保持するように構成されるようサイズを決めることができる。一実施形態では、採尿アセンブリ202は、少量又は大量の尿を採取して保持するのと同時に、例えば重力及び/又は真空源170と同じ又は類似の真空源等のポンプを介して尿を除去するように構成されるよう、サイズを決めることができる。使用者の陰茎の尿道開口部を介して採尿アセンブリ202に入る尿の流速が出口220を通る尿の流速よりも大きい状況では、尿の一時的なバックアップがリザーバ210内で生じる場合がある。したがって、採尿アセンブリ202は、リザーバ210が、採尿アセンブリ202に出入りする流速の差によって一時的に蓄積する可能性がある流体体積を収容できるように、サイズを決めることができる。加えて、採尿アセンブリ202は、本体240内及び開口部232を介して様々な形状及びサイズの解剖学的構造に適応するようにサイズを決めることができる。
【0033】
出口220は、本体240の側壁246から(したがって、リザーバ210の側面から)延びる。外部レセプタクル(図示せず)は、排出ライン(図示せず)を介して出口220に結合することができ、それにより、出口220を介してリザーバ210を出る流体(例えば、尿)を集めることができる。外部レセプタクル及び排出ラインは、上述の外部レセプタクル160及び排出ライン122と同一又は類似であり得る。一実施形態では、重力によって、リザーバ210内の流体が、リザーバ210から外部レセプタクルまでの流路(すなわち、出口220及び排出ラインを含む流体流路)をたどることができる。一実施形態では、上述の真空源170と同一又は類似であり得る真空源(図示せず)は、使用者の尿道開口部から排出された流体を本体240内、リザーバ210内に、かつリザーバ210から外部レセプタクルへ引き込むのに必要な圧力差を補助及び/又は提供することができる。一実施形態では、真空源は、出口220の近くの採尿アセンブリ202の底部(すなわち第1端部242)で集められた、使用者によって排出された尿の全部又は実質的に全部を捕捉するのに十分な吸引力を付加することができる。
【0034】
一実施形態(図示せず)では、採尿アセンブリ202はまた、本体240内に配置され、かつ密閉フランジ230から離して配置された噴射減衰機を含むことができ、本体240内に受けられた尿の流れからの噴射を減衰させる。一実施形態では、本体240は少なくとも1つの真空逃がし開口部258を画定することができる。
【0035】
採尿アセンブリ202の出口220は採尿アセンブリ202の側壁246から延びるように示されるが、いくつかの実施形態では、出口は採尿アセンブリの上部から延びることができる。例えば、
図3Aは、一実施形態による、採尿アセンブリ302の斜視図であり、採尿アセンブリ302の本体340の一部分を通って本体340の上部から延びる出口320と関連する出口管326を示す。
図3Bは、一実施形態による、採尿アセンブリ302の上面図であり、本体340に対する出口管326及び出口320の配置を示す。本体340の上部を通して出口320を延ばすことで、安定化付属品には排出ラインが通過するための開口部を画定する必要がないため、安定化付属品を用いて採尿アセンブリ302の使用を容易にすることができる。
【0036】
採尿アセンブリ302は、採尿アセンブリ102、202等、本明細書に記載の任意の採尿アセンブリと構造及び/又は機能が同じ又は類似であり得る。例えば、採尿アセンブリ302は、本体340内にリザーバ310を含む。しかしながら、採尿アセンブリ302は、図示のようにフランジを含まないが、いくつかの実施形態では、採尿アセンブリ302は、
図2A及び
図2Bに示す密閉フランジ230と類似のフランジを含むことができる。密閉フランジを採尿アセンブリ302から省くことで、採尿アセンブリ302を、安定化付属品(図示せず)を伴って、密閉フランジで密閉するには小さすぎる直径又は長さを示す陰茎に使用することが可能になる。上述のように、採尿アセンブリ302はまた、出口管326を介してリザーバ310と流体連通する出口320を含む。採尿アセンブリ302は、流体が本体340に(例えば、本体340内に配置された使用者の陰茎の尿道開口部を介して)流れ込み、リザーバ310に採取され、そして入口327を介して出口管326に流れ込み、出口管326を通って出口320から出るように配置され得る。
【0037】
本体340は、流体不透過性側壁346と流体不透過性端部壁348とを有する。本体340は、必要に応じて密閉フランジと組み合わせて、第1端部342と端部壁348によって形成されて閉鎖された第2端部344とを備える円筒形容器を形成することができる。したがって、リザーバ310は、密閉フランジ、本体340の側壁346、及び開口部232を通って配置された使用者の陰茎の幹の外面のうちの少なくとも1つによって画定され得る。
【0038】
採尿アセンブリ302は、尿がリザーバ310から出口320を介して除去され得るまで、リザーバ310が大量又は少量の尿を採取して一時的に保持することができるようなサイズに決めることができる。例えば、採尿アセンブリ302は、失禁のために放出される場合のような少量の尿を保持するように構成されるようサイズを決めることができる。一実施形態では、採尿アセンブリ302は、満杯の膀胱を排尿する間に放出される場合のような、大量の尿を保持するように構成されるようサイズを決めることができる。一実施形態では、採尿アセンブリ302は、リザーバ310が少量又は大量の尿を採取して保持するのと同時に、例えば重力及び/又は真空源170と同じ又は類似の真空源等のポンプを介して尿を除去するように構成されるよう、サイズを決めることができる。使用者の陰茎の尿道開口部を介して採尿アセンブリ302に入る尿の流速が出口320を通る尿の流速よりも大きい状況では、尿の一時的なバックアップがリザーバ310内で生じる場合がある。したがって、採尿アセンブリ302は、リザーバ310が、採尿アセンブリ302に出入りする流速の差によって一時的に蓄積する可能性がある流体体積を収容できるようにサイズを決めることができる。加えて、採尿アセンブリ302は、本体340内及び開口部332を介して様々な形状及びサイズの解剖学的構造に適応するようにサイズを決めることができる。
【0039】
上述のように、出口管326は本体340の一部分を通って延びる。一実施形態では、出口管326は、本体340の側壁346の内面に沿って延びることができる。
図3Bに示すように、出口管326は、端部壁348を通って採尿アセンブリ302の上部から延びることができ、出口320は本体340の上部から距離を置いて配置される。したがって、流体は、リザーバ310から出口管326を通って出口120から流れることができる。そのような実施形態では、出口管326の入口327をリザーバ310の底部に向けて配置し、それにより、リザーバ310の底部に尿が溜まることが少なくなるか又は無くなり、尿をより迅速に及び/又は完全にリザーバ310から除去することが可能になる。
【0040】
外部レセプタクル(図示せず)は排出ライン(図示せず)を介して出口320に結合することができ、その結果、出口管326及び出口320を介してリザーバ310を出る流体(例えば、尿)を集めることができる。外部レセプタクル及び排出ラインは、上述の外部レセプタクル160及び排出ライン122と同一又は類似であり得る。一実施形態では、真空源(図示せず)は、上述の真空源170と同一又は類似であり得て、使用者の尿道開口部から排出された流体を本体340内、リザーバ310内へ、入口327内へ、出口管326を通して、そして出口320から外部レセプタクルに向けて及び/又は外部レセプタクル内に引き込むのに必要な圧力差を補助及び/又は提供することができる。一実施形態では、真空源は、入口327の付近の採尿アセンブリ302の底部(すなわち、第1端部342)で採取された使用者によって排出された尿の全部又は実質的に全部を捕捉するのに十分な吸引力を付加することができる。
【0041】
図3Cは、別の実施形態による採尿アセンブリ302'の概略断面図である。本明細書で別途開示される場合を除いて、採尿アセンブリ302'は、
図3A~
図3Bの採尿アセンブリ302と同じ又は実質的に類似であり得る。例えば、採尿アセンブリ302'は、本体340、本体340によって少なくとも部分的に画定されたリザーバ310、及び管326を含むことができる。
【0042】
採尿アセンブリ302'は、少なくとも1つの取り付け機構352を含み、取り付け機構352は、採尿アセンブリ302'を安定化付属品(例えば、
図1又は
図6A~
図13の安定化付属品180、680、780、880、980、1080、1180、1280、又は1380)に可逆的に結合するように構成される。一実施形態では、図示のように、取り付け機構352は本体340の表面から延びる少なくとも1つの突起を含むことができる。少なくとも1つの突起は、単一の突起(例えば、瘤)、複数の突起(例えば、複数の瘤)、本体340の全周の周りに延びる連続環状突起、又は任意の別の適切な突起を含み得る。突起は本体340の外面354から延びることができ(図示のように)、又は本体340の内面356から延びるように構成することができる。突起は、安定化付属品の特徴と相互作用するように構成することができる。例えば、突起は、安定化付属品の表面に形成された突起と相互作用するように構成され得て(例えば、
図8Dに示されるように)、又は安定化付属品に形成された凹部内に少なくとも部分的に配置されるように構成され得る。このように、突起は、採尿アセンブリ302'の突起を安定化付属品の突起の上で摺動させることによって、又は採尿アセンブリ302'の突起を安定化付属品の凹部の中に摺動させることによって、採尿アセンブリ302'を安定化付属品に可逆的に結合することができる。図示された取り付け機構352の1つの利点は、突起が採尿アセンブリ302'を安定化付属品に対して回転させることを可能にできることである。さらに、突起は、採尿アセンブリ302'が安定化付属品から引っ張られない限り、採尿アセンブリ302'が安定化付属品から分離されるのを防ぐことができる。
【0043】
取り付け機構352は、
図3Cに示される突起の代わりに、又は突起と併せて、別の要素を含み得ることに留意されたい。例えば、取り付け機構352は、採尿アセンブリ302'を安定化付属品に螺合するように構成されるねじ山を含むことができる。別の例では、取り付け機構352は、安定化付属品の対応する凹状又は凸状湾曲面と接合するように構成された凸状又は凹状湾曲面を含むことができる。別の例では、取り付け機構352はその中に形成された凹部を含むことができ、安定化付属品の表面から延びる少なくとも1つの突起を少なくとも部分的に受容するように構成される。別の例では、取り付け機構352は、安定化付属品の磁石又は磁気的に吸引可能な材料と相互作用するように構成される磁石又は磁気的に吸引可能な材料を含み得る。
【0044】
図4A~
図4Eは、別の実施形態による採尿アセンブリ402を示す。
図4A及び
図4Bは、それぞれ、一実施形態による採尿アセンブリ402の上面斜視図及び底面斜視図である。採尿アセンブリ402は、構造及び/又は機能において、採尿アセンブリ102、202、又は302等の本明細書に記載の任意の採尿アセンブリと同一又は類似であり得る。例えば、採尿アセンブリ402は、本体440、密閉フランジ430、又は本体440内であって、密閉フランジ430によって部分的に画定されたリザーバ410(
図4Dに最もよく示され、これは、
図4Aの線4D-4Dに沿った概略断面図である)のうちの少なくとも1つを含むことができる。密閉フランジ430は開口部432を画定し、本体440の内部が開口部432を介してアクセス可能である。開口部432の周縁部434は、開口部432を通って配置された使用者の陰茎の幹の周りを密閉するように構成される。採尿アセンブリ402はまた、出口管426(
図4Dに示される)を介してリザーバ410と流体連通する出口420を含む。採尿アセンブリ402は、流体が(例えば、本体440内に配置された使用者の陰茎の尿道開口部を介して)本体440内に流れ込み、リザーバ410に採取され、入口427を介して出口管426に流れ込み、出口管426を通り、出口420から出ることができるように配置され得る。
【0045】
本体440は、流体不透過性側壁446と1つ以上の真空逃がし開口部458を画定する流体不透過性端部壁448とを有する。密閉フランジ430は本体440に結合され得て、本体440は密閉フランジ430と組み合わされて、円筒形容器を形成し、本体440の内部への開口部432を画定する密閉フランジ430によって形成される第1端部442と端部壁448によって形成されて閉鎖される第2端部444を備える。密閉フランジ430は可撓性及び弾性であり得て、密閉フランジ430の周縁部434は密閉フランジ430によって画定された開口部432を通って配置された使用者の陰茎の幹の外面(図示せず)の周りを密閉することができる。例えば、密閉フランジ430はポリマーから形成され得る。したがって、リザーバ410は、密閉フランジ430、本体440の側壁446、及び開口部432を通って配置された使用者の陰茎の幹の外面によって画定され得る。密閉フランジ430は、本体440の近位端部から凹状であるものとして
図4Dに示されるが、別の実施形態では、密閉フランジは本体の近位端部と同一平面であり得る。
【0046】
採尿アセンブリ402は、尿が出口420を介してリザーバ410から除去されるまで、リザーバ410が大量又は少量の尿を採取して一時的に保持することができるようなサイズに決めることができる。例えば、採尿アセンブリ402は、リザーバ410が失禁のために放出される場合のような少量の尿を保持するように構成されるようサイズを決めることができる。一実施形態では、採尿アセンブリ402は、リザーバ410が満杯の膀胱を排尿する間に放出される場合のような大量の尿を保持するように構成されるようサイズを決めることができる。一実施形態では、採尿アセンブリ402は、リザーバ410が少量又は大量の尿を採取して保持するのと同時に、例えば重力及び/又は真空源170と同じ又は類似の真空源等のポンプを介して尿を除去するように構成されるよう、サイズを決めることができる。使用者の陰茎の尿道開口部を介して採尿アセンブリ402に入る尿の流速が出口420を通る尿の流速よりも大きい状況では、尿の一時的なバックアップがリザーバ410内で生じる場合がある。したがって、採尿アセンブリ402は、リザーバ410が、採尿アセンブリ402に出入りする流速の差によって一時的に蓄積する可能性がある流体体積を収容できるようにサイズを決めることができる。加えて、採尿アセンブリ402は、本体440内及び開口部432を介して様々な形状及びサイズの解剖学的構造に適応するようにサイズを決めることができる。
【0047】
上述のように、出口管426は本体440の一部分を通って延びる。本体440の側壁446は内層と外層とを含む。内層は、例えば、長方形の紡糸プラスチック片、又は連続又は独立気泡フォームを含むことができる。外層は、例えば、内層が長方形から巻かれ、又は折り畳まれて円筒形を維持するときに、内層に貼り付けられる接着テープを含むことができる。外層は、内層が流体透過性である場合、別の任意の流体不透過性材料であり得る。代替的に、内層が流体不透過性である場合、外層は省略されてもよい。
【0048】
図4Cは、一実施形態による、本体440の内層及び密閉フランジ430の上面図である。本体440の内層は、細長い開口部441を画定することができる。細長い開口部441は、出口管426を受けるように成形され、サイズ決めされ得て(
図4Eに示されるように、
図4Dの線4E-4Eに沿った概略断面図である)、出口管426が本体440を通り、端部壁448を通って、採尿アセンブリ402の上部から外へ延びる。したがって、流体は、リザーバ410から出口管426を通って出口420から流れることができる。そのような実施形態では、出口管426の入口427をリザーバ410の底部に向けて配置し、それにより、リザーバ410の底部に尿が溜まることが少なくなるか又は無くなり、尿をより迅速に及び/又は完全にリザーバ410から除去することが可能になる。
【0049】
外部レセプタクル(図示せず)は排出ライン(図示せず)を介して出口420に結合することができ、その結果、出口管426及び出口420を介してリザーバ410を出る流体(例えば、尿)を集めることができる。外部レセプタクル及び排出ラインは、上述の外部レセプタクル160及び排出ライン122と同一又は類似であり得る。一実施形態では、真空源(図示せず)は、上述の真空源170と同一又は類似であり得て、使用者の尿道開口部から排出された流体を本体440内、リザーバ410内、入口427内、出口管426を通して、出口420から外部レセプタクルに向けて及び/又は外部レセプタクル内に引き込むのに必要な圧力差を補助及び/又は提供することができる。一実施形態では、真空源は、入口427の付近の採尿アセンブリ402の底部(すなわち、第1端部442)で採取された、使用者によって排出された尿の全部又は実質的に全部を捕捉するのに十分な吸引力を付加することができる。
【0050】
図5A及び
図5Bは、それぞれ、一実施形態による、採尿アセンブリ502の等角図及び概略断面図である。本明細書で別途開示される場合を除いて、採尿アセンブリ502は、本明細書に開示される任意の採尿アセンブリと同一又は類似であり得る。例えば、採尿アセンブリ502は、第1端部542及び第2端部544を有する本体540と、本体540によって少なくとも部分的に画定されたリザーバ510と、リザーバ510に流体的に結合された管526とを含み得る。
【0051】
採尿アセンブリ502の本体540は、本体540の第1端部542の又はその近くのリング562、第1端部542から又はその近くから本体540の第2端部544へ又はその近くまで延びるシース564、及び本体540の第2端部544のサンプ566を含み得る。
【0052】
シース564は、流体(例えば、尿)がリザーバ510から漏れるのを防ぎ、かつ流体をサンプ566及び管526に向かって移動させるように構成される。したがって、
図5Bに示すように、シース564は、シース564の動作を容易にする複数の層を含み得る。例えば、シース564は、流体不透過性層568、多孔質層572(例えば、紡糸ポリマー層)、及び一方向流体移動布574を含むことができる。流体不透過性層568は、本体540の外面554を形成し、流体がシース564を通って漏れるのを防ぐことができる。一方向流体移動布574は、本体540の内面556を形成することができる。一方向流体移動布574は、流体をリザーバ510から多孔質層572に移動させ、多孔質層572内にある流体がリザーバ510に逆流するのを実質的に防止するように構成することができる。このように、一方向流体移動布574は、陰茎の周りから流体を除去し、それによって陰茎を乾いたままにすることができる。多孔質層572は、一方向流体移動布574と流体不透過性層568との間に内層を形成することができる。多孔質層572は、流体が全体的に管526に向かって流れることを可能にし得る。
【0053】
シース564の1つ以上の層を省略することができることに留意する。例えば、一方向流体移動布574は省略することができ、多孔質層572は本体540の内面556を形成する。そのような例では、シース564は、多孔質層572の吸上能力及び採尿アセンブリ502に加えられる吸引力に依存して、陰茎から流体を除去することができる。別の例では、シース564は流体不透過層568のみを含む。このような例では、シース564は、採尿アセンブリ502に加えられる吸引力に依存して、陰茎から流体を除去することができる。別の例では、シース564は、流体不透過性層568と一方向流体移動布574のみを含む。そのような例では、シース564は、流体不透過性層568と一方向流体移動布574との間にチャネル(図示せず)を形成することができ、チャネルは管526に流体的に結合される。
【0054】
シース564は、その中に陰茎を配置するように構成される。流体採取を容易にし、かつ快適さを向上させるために、シース564は可撓性であり得て、それによってシース564が陰茎の形状に対応することを可能にする。例えば、可撓性シース564は、陰茎が直立していないときに少なくとも部分的に圧潰し、陰茎が直立するにつれて、陰茎の形状に少なくとも部分的に拡張して曲がることができる。薄層(例えば、500μm未満の厚さ、より具体的には250μm未満の厚さ、100μm未満の厚さ、又は50μm未満の厚さ)、可撓性層、又は布のうちの少なくとも1つからシース564の層を形成することで、シース564は十分に可撓性であることができる。
【0055】
リング562は、シース564よりも剛性であり得る。例えば、リング562は、可撓性ポリマーから形成され得て、可撓性ポリマーはシース564全体よりも厚いものの少なくとも1つであり、又はシース564よりも大きいヤング率を示す。したがって、リング562は、本体540の第1端部542に、又はその付近に一部の構造を提供することができる。リング562の剛性の増大は、第1端部542を開放したままにし、それによって採尿アセンブリ502への陰茎の挿入を容易にすることができる。さらに、一実施形態では、リング562の剛性の増大により、リング562を(例えば、
図3Cの取り付け機構352と同様の)取り付け機構として機能させることができる。例えば、図示のように、リング562は本体540の残りの部分から延びる少なくとも1つの突起552を含み得る。別の例では、リング562は凹部を画定し、ねじ山を含み、又は本明細書に開示される別の取り付け機構を含み得る。
【0056】
サンプ566は、採尿アセンブリ502の残りの部分を管526に取り付けるように構成される。例えば、サンプ566は、少なくとも流体不透過性層568を貫通して延びる開口部575を画定することができ、それによって管526を多孔質層572及び/又はリザーバ510に結合する。さらに、サンプ566は本体540の第2端部544を閉鎖し得る。例えば、サンプ566は、シース542を束ね、形成される可能性のあるあらゆる隙間を閉じることができる。
【0057】
リング562、シース564、サンプ566、及び管526は、任意の適切な方法を用いて一緒に取り付けることができる。例えば、リング562、シース564、サンプ566、又は管526のうちの少なくとも2つは、締まり嵌め、接着剤、ステッチ、溶接(例えば、超音波溶接)、テープ、任意の別の適切な方法、又はそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを用いて一緒に取り付けることができる。
【0058】
一実施形態では、安定化装置又は安定化付属品を用いて、本明細書に記載の任意の採尿アセンブリを使用者の身体に対して特定位置に維持することができる。例えば、
図6Aは、一実施形態による安定化付属品680の概略上面図である。安定化付属品680は、構造及び/又は機能において、
図1を参照して上述した安定化付属品180と同一又は類似であり得る。
図6Aに示すように、安定化付属品680は、本明細書に記載の任意の採尿アセンブリ等の採尿アセンブリ602(
図6B~
図6Dに示す)を受容するように構成された開口部682を画定する。開口部682のサイズ及び形状は、採尿アセンブリ602のサイズ及び形状に実質的に対応し、それによって、流体(例えば、尿)が安定化付属品680と採尿アセンブリ602との間の隙間を通って流れるのを防止する。開口部682はまた、安定化付属品680を完全に貫通して延在し得て、それによって安定化付属品680の使用者の陰茎を採尿アセンブリ602のリザーバ610(
図6Cに図示)に流体的に結合することを可能にする。安定化付属品680は、上面684と反対側の底面686を含むことができる。底面686は、使用者の陰茎の周りの領域に接触するように構成され得る。
【0059】
安定化付属品680は、それが使用者の身体上に配置され得る(例えば、使用者の陰茎の周りに配置され得る)ように成形されサイズを決めることができる。例えば、底面686は、使用者の陰茎の周りの領域の形状に実質的に対応する(例えば、実質的に一致する)形状を示すことができる。そのような例では、底面686は、使用者の陰茎の周りの領域の凸状曲率に実質的に対応する凹状曲率を示すことができる。別の例では、安定化付属品680の少なくとも一部分は、安定化付属品680が使用者の陰茎の周りの領域の形状に対応するように曲げられ、撓まされ、又は変形され得るように可撓性であり得る。
【0060】
一実施形態では、底面686は、安定化付属品680を使用者に取り付けるように構成された接着剤(例えば、親水コロイド接着剤)を含むことができる。接着剤はまた、使用者が動くときに底面686と使用者の陰茎の周りの領域との間に間隙が形成されるのを防ぎ、それによって使用者の陰茎の周りの領域と安定化付属品680との間の漏れを防ぐことができる。
【0061】
安定化付属品680は、採尿アセンブリ602を使用者の身体に対して特定の位置に及び/又は特定の角度(例えば、仰向けに横たわる使用者の長さに沿って延びる軸線に対して約90°、約90°未満、又は約90°よりも大きい角度)に維持することができる。例えば、失禁、可動性を損なう障害、制限された移動条件(例えば、パイロット、運転手、及び/又は危険な場所の労働者が経験する条件)、モニタリング、又は臨床試験用等の一部の使用状況では、安定化付属品680は、採尿アセンブリ602と使用者の陰茎との間の密閉係合を維持するのを補助し得る。安定化付属品680はまた、採尿アセンブリ602が、使用者からの動きに応じて回転する等、開口部682内で自由に回転することを可能にし得る。前述のように、採尿アセンブリ602が開口部682内で回転することを可能にすることで、使用者が動く際にねじれをなくし、漏れを防ぎ、使用者の陰茎の周りの領域を引っ張るのを防ぐことができる。
【0062】
図6B~
図6Dは、一実施形態による、採尿アセンブリ602と係合した安定化付属品680を含む採尿システム600の上面図、正面断面図、及び側面図を示す。採尿アセンブリ602は、構造及び/又は機能において、本明細書に記載の任意の採尿アセンブリと同一又は類似であり得る。例えば、採尿アセンブリ602は、リザーバ610を画定する本体640と、出口管626を含み得る出口620と、本体640に形成された1つ以上の真空逃がし開口部658とを含むことができる。一実施形態では、
図6B~
図6Cに示すように、採尿アセンブリ602は、採尿アセンブリ602の上部から延びる出口620を含む。別の実施形態(図示せず)では、採尿アセンブリ602は、採尿アセンブリ602の側面から延びる出口を含む。そのような実施形態では、安定化付属品680は、排出ライン(図示せず)が延びることができる通路を画定することができ、さもなければ、安定化付属品680は少なくとも部分的に出口を塞ぐことになる。
【0063】
図6A~
図6Dに特定の形状であるとして示したが、安定化付属品は任意の適切な形状及びサイズであり得る。例えば、
図7Aは、一実施形態による、長円形の安定化付属品780の上面図である。安定化付属品780は、構造及び/又は機能において、上述の安定化付属品180又は安定化付属品580と同一又は類似であり得る。例えば、安定化付属品780は、採尿アセンブリ702(
図7Bに示される)を受容するように構成された開口部782を画定する。開口部782のサイズ及び形状は、採尿アセンブリ702のサイズ及び形状に実質的に対応し、それによって、流体(例えば、尿)が安定化付属品780と採尿アセンブリ702との間の隙間を通って流れるのを防ぐ。開口部782はまた、採尿アセンブリ702がその中で回転することを可能にし得る。一実施形態では、安定化付属品780は、例えば粘着テープ又は親水コロイドを介して使用者の体に固定することができる。
【0064】
安定化付属品780は、採尿アセンブリ702を使用者の身体に対してある位置に及び/又は特定の角度、例えば約90°に等しい、約90°未満、又は約90°よりも大きい角度に維持することができる。一実施形態では、採尿アセンブリ702をある位置及び/又は特定の角度に維持することで、採尿アセンブリ702と使用者の陰茎との間の密閉係合を維持するのを補助し得る。
【0065】
図7Bは、一実施形態による、採尿アセンブリ702と係合した安定化付属品780を含む採尿システム700の側面図である。採尿アセンブリ702は、構造及び/又は機能において、本明細書に記載の任意の採尿アセンブリと同一又は類似であり得る。採尿アセンブリ702は、採尿アセンブリ702の上部から延びる出口720を含む。
【0066】
図8Aは、一実施形態による安定化付属品880の等角図である。安定化付属品880は、構造及び/又は機能において、本明細書に記載の任意の安定化付属品と同一又は類似であり得る。安定化付属品880は、安定化付属品880の上面884を含む隆起部分888と、安定化付属品880の底面886を含むベース部分890とを含む。隆起部分888は、ベース部分890から上方に延びてもよく、環状の略円筒形状を示してもよい。一実施形態では、隆起部分888はベース部分890とは別個である。そのような実施形態では、隆起部分888はベース部分890に取り付けられ得る。別の実施形態では、隆起部分888の少なくとも一部分と、ベース部分890の少なくとも一部分は一緒に一体的に形成される。
【0067】
安定化付属品880の隆起部分888と必要に応じてベース部分890は、開口部882を画定する。開口部882は、採尿アセンブリ802(
図8Bに示される)を受容するように構成される。開口部882のサイズ及び形状は、採尿アセンブリ802のサイズ及び形状に実質的に対応し、それによって、流体(例えば、尿)が安定化付属品880(例えば、隆起部分888及び/又はベース部分890)と採尿アセンブリ802との間の隙間を通って流れるのを防ぐ。開口部882はまた、採尿アセンブリ802がその中で自由に回転することを可能にするように構成される。
【0068】
安定化付属品880は、それが使用者の身体上に配置され得る(例えば、使用者の陰茎の周りに配置され得る)ように成形されサイズを決めることができる。例えば、ベース部分890は、使用者の陰茎の周りの領域に対応する形状又はサイズを示すことができ、又は可撓性であり得る。
【0069】
底面886は、安定化付属品880を使用者の陰茎の周りで使用者の領域に結合するように構成される接着剤を含むことができる。接着剤は、使用者が動いたときでさえ、底面886と使用者の陰茎の周りの領域との間の間隙の形成を防ぐことができる。言い換えれば、ベース部分890は、使用者の陰茎の周りの領域に対して少なくとも実質的に液密シールを形成することができる。一実施形態では、ベース部分890は、接着剤を含むパッチを含む(例えば、パッチからなる)ことができる。例えば、ベース部分890は、DuoDERM(登録商標)パッチ又は別の適切な親水コロイドパッチを含み得る。
【0070】
図8Bと
図8Cは、それぞれ、一実施形態による、採尿アセンブリ802と係合した安定化付属品880を含む採尿システム800の等角図及び概略断面図である。採尿アセンブリ802は、構造及び/又は機能において、本明細書に記載の任意の採尿アセンブリと同一又は類似であり得る。例えば、採尿アセンブリ802は、リザーバ810を画定する本体840と、出口管826を含む出口820と、本体840に形成された1つ以上の真空逃がし開口部858とを含むことができる。
【0071】
一実施形態では、示されるように、採尿アセンブリ802は密閉フランジを含まない。代わりに、安定化付属品880は、使用者の陰茎の周りの領域に対して少なくとも実質的に液密シールを形成することができ、それによってシステム800から尿が漏れるのを防ぐ。少なくとも実質的に液密シールは、使用者の陰茎から排出される尿を、安定化付属品880と使用者の陰茎の周りの領域との間の交差部分で溜めることができ、実質的に陰茎に接触することなく採尿システム800から尿を漏らさない。これにより、システム800を、密閉フランジと共に使用するのには不十分な直径又は長さを示す陰茎で使用することが可能になる。さらに、安定化付属品880はまた、陰茎に接触することなく、採尿アセンブリ802を安定させる(例えば、陰茎に対する採尿アセンブリ802の正しい位置を維持する)ことができる。しかしながら、採尿アセンブリ802は、密閉フランジを含むことによって尿がシステム800から漏れるのを防ぐための追加の機構を形成できることに留意する。
【0072】
図8Dは、一実施形態による、採尿アセンブリ802'と係合した安定化付属品880'を含む採尿システム800'の概略断面図である。本明細書で別途開示される場合を除いて、安定化付属品880'は、
図8A~
図8Cの安定化付属品880と同一又は類似であり得て、採尿アセンブリ802'は、
図8B~
図8Cの採尿付属品880'と同一又は類似である。
【0073】
安定化付属品880'は第1取り付け機構852Aを含み、採尿アセンブリ802'は第2取り付け機構852Bを含む。第1取り付け機構852Aと第2取り付け機構852Bは、採尿アセンブリ802'を安定化付属品880'に確実にかつ可逆的に結合することを可能にするように互いに相互作用する。一実施形態では、図示のように、第1取り付け機構852Aは安定化付属品880'の内面889から延びる少なくとも1つの突起を含む。同様に、第2取り付け機構852Bは、本体840'の外面854から延びる突起を含む。第1及び第2取り付け機構852A、852Bは、採尿アセンブリ802'を安定化付属品880'に可逆的に結合し、これは第1取り付け機構852Aが、第2取り付け機構852Bによって画定された採尿アセンブリ802'の外径よりも小さい、安定化付属品880'の内径を画定するためである。したがって、採尿アセンブリ802'を安定化付属品880'と結合及び分離するとき、第2取り付け機構852Bを第1取り付け機構852A上で摺動する前に、そこに外力を加える必要があり得る。
【0074】
第1又は第2取り付け機構852A、852Bのうちの少なくとも一方は、本明細書に開示される任意の取り付け機構を含み得ることに留意する。例えば、第1又は第2取り付け機構852A、852Bのうちの一方は少なくとも1つの突起を含むことができ、第1又は第2取り付け機構852A、852Bの他方は、突起を受けるように構成される少なくとも1つの凹部を含むことができる。別の例では、第1及び第2取り付け機構852A、852Bはねじ山を含み得る。
【0075】
本明細書に開示された安定化付属品は、この時点までは、単一部品構造を呈し、又は互いに永久的に結合される2つ以上の部品から形成される。しかしながら、いくつかの実施形態では、本明細書に開示された任意の安定化付属品は、第1部品と第2部品等の2つ以上の部品から形成され得て、それらは互いに可逆的に結合される。安定化付属品を2つ以上の部品から形成することはいくつかの利点を有する。例えば、2つ以上の部品のうちの1つ(例えば、第1部品)を使用者に半永久的に結合することができ、2つ以上の部品のうちの別のもの(例えば、第2部品)は第1部品を介して一時的に使用者に結合することができる。これにより、安定化付属品の一部分を使用者から分離して、基礎的な解剖学的構造を検査し、破損した場合に処分し、交換することが可能になる。別の例では、安定化付属品を2つ以上の部品から形成することで、流体が個人から能動的に除去されていないときに安定化付属品の一部分を除去することを可能にし、それによって安定化付属品のプロファイルを縮小させ、使用者が安定化付属品の一部分をより離散的に装着することを可能にする。
【0076】
図9Aは、一実施形態による、安定化付属品980(
図9Cに組み立てて示される)の第1部品912の等角図である。第1部品912は、開口部982を画定するベース部分990と、開口部982を画定するベース部分990の一部分から延びる隆起部分988とを含む。本明細書で別途開示される場合を除いて、第1部品912は、本明細書で開示された任意の安定化付属品と同一又は類似の任意の材料で形成され、同一又は類似の任意の性質を示し、或いは任意の要素を示すことができる。例えば、第1部分912は可撓性材料で形成することができ、底面986(
図9Cに示す)上に接着剤を含むことができる、等である。
【0077】
ベース部分990は任意の適切な形状を示すことができる。一実施形態では、ベース部分990は、
図9Aに示すように丸みを帯びた略三角形の形状を示す。開口部982は、ベース部分990の頂点の1つ付近のベース部分990の一方の側に配置され得る。これにより、ベース部分990は、開口部982と反対側のベース部分990の側にある一次取り付け部分914と、開口部982を囲む二次取り付け部分916とを示す。一次取り付け部分914は、二次取り付け部分916よりも著しく大きい表面積を示す。このように、一次取り付け部分914は、ベース部分を使用者のより敏感でない領域(例えば、恥丘)に結合するように構成することができ、二次取り付け部分914は、使用者のより敏感な領域(例えば、陰茎の周り、陰嚢、又は会陰領域)に結合するように構成できる。本明細書に開示された任意の安定化付属品は、ベース部分990の丸みを帯びた略三角形の形状を示すことができ、及び/又はその開口部は偏心することができ、それによって一次及び第2取り付け部分を形成できることに留意する。
【0078】
隆起部分988は、第2部品918(
図9B及び
図9Cに示される)に可逆的に結合されるように構成され得る。例えば、隆起部分988は、その内面989に少なくとも1つの第1取り付け機構952Aを含み得る。第1取り付け機構952Aは、少なくとも1つの突起等、本明細書に開示された任意の取り付け機構952Aを含むことができる。
【0079】
図9Bは、一実施形態による、安定化付属品980の第2部品918(
図9Cに組み立てられて示される)の等角図である。本明細書で別途開示される場合を除き、第2部品918は、本明細書で開示された任意の安定化付属品と同一又は類似の任意の材料で形成され、同一又は類似の任意の性質を示し、或いは任意の要素を示すことができる。
【0080】
第2部品918は、第1部品912の隆起部分988の形状に実質的に対応する形状を示す。第2部品918はまた、第2部品912の開口部982の断面寸法よりわずかに小さい断面寸法(例えば、直径)を示す。したがって、第2部品918の形状及び断面寸法は、第2部品918が第1部品912内に嵌合することを可能にする。しかしながら、第2部品918は、第1部品912の隆起部分988よりも大きい断面寸法に対して垂直に測定された高さを示し得る。第2部品918のより大きい高さは、第2部品918が第1部品912の隆起部分988の上に延びることを可能にし得る。
【0081】
第2部品918はまた、その外面954に第2取り付け機構952Bを含む。第2取り付け機構952Bは、第1部品918の第1取り付け機構952Bと相互作用するように構成され、それによって第2部品918を第1部品912に可逆的に結合することを可能にする。第2取り付け機構952Bは、本明細書に開示された任意の取り付け機構を含み得る。例えば、図示のように、第2取り付け機構952Bは少なくとも1つの突起を含み得る。一実施形態では、第1及び第2取り付け機構952A、952Bは、第2部品918が第1部品918に対して回転することを可能にするように構成される。
【0082】
図9Cは、一実施形態による、組み立てられた安定化付属品980の概略断面図である。図示のように、第2部品918は、第2部品912の隆起部分988内に配置され得る。しかし、第2部品918は、第1部品912の隆起部分988よりも大きい高さを示し、それによって第2部分918が隆起部分988の上に延びることを可能にする。第1及び第2取り付け機構952A、952Bはまた、第1及び第2部品912、918を一緒に可逆的に結合する。しかし、第1及び第2取り付け機構952A、952Bは、力が加えられたときに互いに分離されるのが可能となり、その力は第1及び第2部品912、918が分離されるのを可能にする程度まで第1及び第2部品912、918を弾性的に変形させるのに十分である。
【0083】
第2部品918は、本明細書に開示される任意の採尿アセンブリをその中に配置するように構成され得ることに留意する。例えば、第2部品918は、(
図10Bに示されるように)その中に採尿アセンブリのうちの1つを可逆的に結合するように構成される追加の取り付け機構を含むことができる。
【0084】
本明細書に開示された安定化付属品はまた、
図5A~
図5Bの採尿アセンブリをその中に配置するように構成することができる。例えば、
図10Aは、システム1000Aの概略断面図であり、一実施形態によれば、安定化付属品1080Aに配置される
図5A~
図5Bの採尿アセンブリ502を含む。安定化付属品1080Aは、本明細書に開示される任意の安定化付属品を含み得る。例えば、安定化付属品1080Aは、開口部1082Aを画定するベース部分1090Aと、隆起部分1088Aとを含み得る。開口部1082Aは、
図9Aの開口部982と同様に偏心され得る。一実施形態では、安定化付属品1080Aはまた、採尿アセンブリ502のリング562(例えば、リング562の突起)と相互作用するように構成された取り付け機構1052Aを含み、それによって採尿アセンブリ502を安定化付属品1080Aと可逆的に結合することができる。しかし、取り付け機構1052Aの少なくとも1つを安定化付属品1080Aから省略することができ、又は突起をリング562から省略することができる。
【0085】
図10Bは、一実施形態により、安定化付属品1080Bに配置された
図5A~
図5Bの採尿アセンブリ502を含むシステム1000Bの概略断面図である。本明細書で別途開示される場合を除いて、安定化付属品1080Bは、
図9Cの安定化付属品980と同じ又は類似であり得る。例えば、安定化付属品1080Bは、互いに可逆的に結合された第1部品1012と第2部品1018とを含む。しかしながら、第2部品1018は、取り付け機構1052Bを含み、取り付け機構1052Bは、採尿アセンブリ502のリング562と相互作用し、それによって採尿アセンブリ502を安定化付属品1080Bと可逆的に結合するように構成される。しかし、取り付け機構1052Bの少なくとも1つを第2部品1018から省くことができ、又は突起をリング562から省くことができる。
【0086】
一実施形態では、システム1000Bは、採尿アセンブリ502の代わりに、本明細書に開示された任意の採尿アセンブリを含むことができることに留意する。
【0087】
図11A及び
図11Bはそれぞれ、一実施形態による、使用位置で使用者1191上に配置された採尿システム1100の概略図及び概略切欠図である。採尿システム1100は、本明細書に開示された任意の採尿システムと構造及び/又は機能において同一又は類似であり得る。例えば、採尿システム1100は、採尿アセンブリ1102及び安定化付属品1180を含むことができ、それらはそれぞれ、本明細書に開示される任意の採尿アセンブリ及び安定化付属品と同一又は類似の構造及び/又は機能を有する。例えば、採尿アセンブリ1102は出口1120を含む。
【0088】
使用時には、
図11A及び
図11Bに示すように、採尿システム1100は、採尿アセンブリ1102が使用者1191の陰茎1192の一部分を囲むように配置され得る。例えば、採尿アセンブリ1102は、使用者1191の尿道開口部1193が採尿アセンブリ1102の本体内にあり、かつ必要に応じて、採尿アセンブリ1102の密閉フランジ(図示せず)が使用者の陰茎1192の幹に密閉係合するように位置決めされ得る。そのような位置では、尿は、陰茎1192の尿道開口部1193を出て、使用者1191の少なくとも一部分(例えば、陰茎1192の幹の外面)と採尿アセンブリ1102の側壁とによって画定されたリザーバに(重力によって)採取され得る。真空源(例えば、真空源170)を用いて、採取された尿を出口1120から引き出すことができる。採尿アセンブリの底部付近に出口が配置された採尿アセンブリでは、重力及び/又は真空源は出口を介して採尿アセンブリ1102からの尿の移動を引き起こし、又は補助することができる。真空源は、真空ラインを介して外部レセプタクルに流体的に結合され得て、その結果、ガス状流体は真空ラインを介して外部レセプタクルから引き込まれる。外部レセプタクル内の圧力が外部レセプタクルからのガス状流体の引き抜きによって低下されることで、液体及び/又はガス状流体は、リザーバから出口1120を通って排出ラインを通って、外部レセプタクル内に引き込まれ得る。
【0089】
図12は、一実施形態による、使用者1291の身体に配置された採尿システム1200の概略図である。採尿システム1200は、本明細書に開示される任意の採尿システムと構造及び/又は機能において同一又は類似であり得る。採尿システム1200は、採尿アセンブリ1202及び安定化付属品1280を含み、それらはそれぞれ、本明細書に開示される任意の採尿アセンブリ及び安定化付属品と同一又は類似の構造及び/又は機能であり得る。採尿システム1200は、外部レセプタクル1260及び真空源1270を含み得る。外部レセプタクル1260は、構造及び/又は機能において上述の外部レセプタクル160と同一又は類似であり得る。真空源1270は、構造及び/又は機能において上述の真空源170と同一又は類似であり得る。採尿アセンブリ1202は、排出ライン1222を介して外部レセプタクル1260に流体的に結合することができる。外部レセプタクル1260は、真空ライン1224を介して真空源1270に結合することができる。
【0090】
使用時には、
図12に示すように、採尿システム1200は、採尿アセンブリ1202が使用者1281の陰茎の一部分を囲むように配置され得る。例えば、採尿アセンブリ1202は、使用者1291の尿道開口部が採尿アセンブリ1202の本体内にあり、必要に応じて、採尿アセンブリ1202の密閉フランジが使用者の陰茎の幹に密閉係合するように位置決めされ得る。そのような位置では、尿は、陰茎の尿道開口部を出て、使用者1291と採尿アセンブリ1202の側壁とによって画定されたリザーバに(重力によって)採取され得る。
【0091】
採尿システム100を参照して上述したのと同様に、真空源1270は、尿道開口部から採尿アセンブリ1202のリザーバ内に排出された流体(例えば、尿)を、リザーバから排出ライン1222を通って外部レセプタクル1260へ引き込むのに必要な圧力差を補助及び/又は提供することができる。特に、真空源1270は真空ライン1224を介して外部レセプタクル1260に流体的に結合され得て、その結果、ガス状流体は真空ライン1224を介して外部レセプタクル1260から引き抜かれ得る。外部レセプタクル1260内の圧力が外部レセプタクル1260からのガス状流体の引き抜きによって低下されることで、液体及び/又はガス状流体は、採尿アセンブリ1202のリザーバから出口1220を通って、排出ライン1222を通って外部レセプタクル1260内に引き込まれ得る。
【0092】
図13は、一実施形態による採尿アセンブリを用いて、使用者から採尿する方法1300を示す流れ図である。方法1300は、動作1302、1304、1306、1308、1310、1312、又は1314のうちの少なくともいくつかを含み得る。方法1300は例示目的のためのものであり、動作1302、1304、1306、1308、1310、1312、又は1314のうちの少なくとも1つは、異なる順序で実行され、複数の動作に分割され、修正され、補足され、組み合わせられ、又は省略され得る。
【0093】
方法1300は必要に応じて、動作1302において、採尿アセンブリの管の排出端部を流体レセプタクルに流体的に結合することを含む。方法1300は必要に応じてさらに、動作1304において、採尿アセンブリの管の排出端部を真空源に流体的に結合することを含む。
【0094】
方法1300はさらに、動作1306において、採尿アセンブリを使用者の尿道開口部と動作可能な関係で配置することを含み、男性使用者(例えば、人間又は動物)の陰茎の頭部を採尿アセンブリのリザーバ内に(密閉フランジを介して)配置した状態とする。採尿アセンブリは、本明細書に記載の任意の採尿アセンブリと、構造及び/又は機能において同一又は類似であり得る。例えば、採尿アセンブリは、本体、密閉フランジ、又は本体内で密閉フランジによって部分的に画定されたリザーバのうちの少なくとも1つを含み得る。密閉フランジは開口部を画定することができ、本体の内部は開口部を介してアクセス可能である。開口部の周縁部は、開口部を通して配置された使用者の陰茎の幹の周りを密閉するように構成され得る。採尿アセンブリはまた、リザーバと流体連通する出口を含み得る。採尿アセンブリは、流体が使用者の陰茎の尿道開口部から本体内に流れ込み、リザーバに採取され、出口から流れ出るように構成され得る。
【0095】
一実施形態では、採尿アセンブリは、安定化付属品を含む採尿システムの一部を形成する。安定化付属品は、構造及び/又は機能において、本明細書に開示される任意の安定化付属品と同一又は類似であり得る。例えば、安定化付属品は開口部を画定することができ、開口部は採尿アセンブリを受容し、採尿アセンブリがその中で回転することを可能にするように構成される。そのような実施形態では、動作1306は、安定化付属品を使用者の陰茎の周りの領域に配置し、採尿アセンブリを安定化付属品の開口部に配置することを含み得る。一実施形態では、安定化付属品を使用者の陰茎の周りの領域に配置することは、安定化付属品の底面を使用者の陰茎の周りの領域に取り付けること(例えば、接着剤を用いて)を含む。
【0096】
方法1300はまた、1308において、陰茎から排出された尿を採尿アセンブリのリザーバ内に受けることを可能にすることを含む。
【0097】
方法1300はまた、動作1310において、受けた尿をリザーバから管を介して管の流体排出端部から引き出すことを可能にすることを含む。
【0098】
方法1300は必要に応じて、動作1312で、採尿アセンブリを使用者の陰茎から取り外すことを含む。
【0099】
方法1300は必要に応じて、動作1314で、第2採尿アセンブリを使用者の尿道開口部と動作可能な関係で配置することを含み、使用者の陰茎の頭部は密閉フランジを通って採尿アセンブリのリザーバ内に配置される。
【0100】
一実施形態では、使用者は、採尿アセンブリ及び安定化付属品を使用者の陰茎の周りに配置したままで動くことができる。そのような実施形態では、方法1000は、採尿アセンブリを使用者の動きに応答して安定化付属品の開口部内で回転させることを含み得る。
【0101】
採尿システム、方法、及び装置の様々な実施形態が上述されてきたが、それらは例としてのみ提示されており、限定として提示されていないことを理解されたい。上記の方法及びステップが特定の順序で発生する特定の事象を示す場合、本開示の利益を有する当業者は、特定のステップの順序が変更されてもよく、そのような変更が本発明の変形に従うことを認識するであろう。さらに、ステップのうちのあるものは、可能であれば並列プロセスで同時に実行されてもよく、また上述のように順次実行されてもよい。実施形態を具体的に示し説明したが、形態及び詳細に様々な変更を加えることができることが理解されよう。
【0102】
例えば、様々な実施形態が特定の特徴及び/又は構成要素の組み合わせを有するものとして説明されてきたが、本明細書に記載の任意の実施形態からの任意の特徴及び/又は構成要素の任意の組み合わせまたは部分的組み合わせを有する別の実施形態が可能である。加えて、様々な構成要素の特定の構成も変更し得る。例えば、様々な構成要素のサイズおよび特定の形状は示された実施形態とは異なる一方で、依然として本明細書に記載されるような機能を提供し得る。