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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-24
(45)【発行日】2022-12-02
(54)【発明の名称】排出器を含むエアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/42 20200101AFI20221125BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20221125BHJP
【FI】
A24F40/42
A24F40/20
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021521983
(86)(22)【出願日】2020-10-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-20
(86)【国際出願番号】 KR2020013923
(87)【国際公開番号】W WO2021075819
(87)【国際公開日】2021-04-22
【審査請求日】2021-04-22
(31)【優先権主張番号】10-2019-0128722
(32)【優先日】2019-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アン、フィ ギョン
【審査官】八木 敬太
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-533513(JP,A)
【文献】特表2018-504134(JP,A)
【文献】国際公開第2019/030167(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0128971(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
刻みタバコ部を含むエアロゾル生成物品を収容する収容部と、
前記収容部に収容された前記エアロゾル生成物品を加熱するヒータと、
前記収容部に脱着可能であり、前記エアロゾル生成物品が挿入される空洞、及び前記空洞と前記収容部を連通し、前記エアロゾル生成物品が前記空洞に挿入されたとき前記エアロゾル生成物品の一部を露出させるホール部を含む排出器と、を含み、
前記エアロゾル生成物品が前記空洞に挿入されたとき、前記エアロゾル生成物品の一端部に対向するように前記排出器の底面には、通孔が形成され、
前記通孔の直径が前記エアロゾル生成物品の直径より小さく、
前記通孔は、前記エアロゾル生成物品側に向かう方向に沿って直径が拡径する拡張部を有する、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記ホール部は、前記排出器の外周に複数個形成されるが、
複数個のホール部のうち、隣接した2つのホール部間の距離は、一定である、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記ホール部は、前記ホール部の周囲に沿って湾曲されたラウンド部を有しており、
前記エアロゾル生成物品が前記空洞に押し付けられるとき、前記エアロゾル生成物品が前記ホール部を通じて前記排出器から離脱されることが防止される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記排出器の外周面には、ガイド部が形成され、
前記収容部には、前記ガイド部と結合する溝部が形成される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記ガイド部は、前記溝部に摺動することで、前記溝部と結合し、
前記排出器は、前記ガイド部と前記溝部との結合によって前記収容部に保持される、請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記ガイド部は、球状のドットガイド部である、請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記通孔の前記拡張部以外の他部は、一定サイズの直径を有する、請求項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記通孔の最大直径サイズは、前記エアロゾル生成物品の直径サイズの0.4~0.9である、請求項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
請求項1~8のうち、いずれか1に記載のエアロゾル生成装置と、
前記エアロゾル生成装置に収容され、刻みタバコを有するエアロゾル生成物品と、を含む、エアロゾル生成システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成物品を排出する排出器を含むエアロゾル生成装置に係り、さらに詳細には、外周面にホール部が形成された排出器を含むエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に係わる需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成させるのではないシガレットまたはカートリッジ内のエアロゾル生成物質を加熱することにより、エアロゾルを生成する装置に係わる需要が増加している。これにより、加熱式シガレット及び加熱式カートリッジに対する研究が活発に進められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成装置に収容されたエアロゾル生成物品を容易に排出するための排出器を含んでもよい。排出器は、エアロゾル生成物品が挿入され、エアロゾル生成物品が収容される収容部に脱着されうる。
【0004】
但し、従来の排出器は、エアロゾル生成物品の外面を取り囲み、エアロゾル生成物品に伝達される熱の伝達効率を低下させうる。排出器には、エアロゾル生成物品の使用後に発生する残余物が沈着されうる。熱の伝達効率減少及び残余物の沈着が繰り返される場合、ユーザに吸入されるエアロゾルの香味が減少しうる。また、エアロゾル生成装置内の残余物は、衛生及び健康面でユーザに悪影響を与えてしまう。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、ホール部が形成された排出器を含むエアロゾル生成装置を提供する。
【0006】
本発明が解決しようとする他の課題は、拡張部を有する通孔が形成された排出器を含むエアロゾル生成装置を提供する。
【0007】
本発明が解決しようとする技術的課題は、前記のような技術的課題に限定されず、以下の実施例からさらに他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置は、刻みタバコ部を含むエアロゾル生成物品が収容される収容部;前記収容部に収容された前記エアロゾル生成物品を加熱するヒータ;及び前記収容部に脱着可能であり、前記エアロゾル生成物品が挿入される空洞及び前記空洞と前記収容部を連通して前記刻みタバコを露出させるホール部を含む排出器;を含む。
【0009】
前記ホール部は、前記排出器の外周に複数個形成されるが、複数個のホール部のうち、隣接した2つのホール部間の距離は、一定である。
【0010】
前記ホール部は、前記ホール部の周囲に沿って湾曲されたラウンド部を有しており、前記エアロゾル生成物品が前記空洞に押し付けられるとき、前記エアロゾル生成物品が前記ホール部を通じて前記排出器から離脱されることが防止されうる。
【0011】
前記排出器の外周面には、ガイド部が形成され、前記収容部には、前記ガイド部と結合する溝部が形成されうる。
【0012】
前記ガイド部は、前記溝部に摺動することで、前記溝部と結合し、前記排出器は、前記ガイド部と前記溝部との結合によって前記収容部に保持されうる。
【0013】
前記ガイド部は、球状のドットガイド部でもある。
【0014】
前記エアロゾル生成物品が前記空洞に挿入されたとき、前記エアロゾル生成物品の一端部に対向するように前記排出器の底面には、通孔が形成されうる。
【0015】
前記通孔は、前記底面の一側から他側に向かう方向に沿って直径が拡径する拡張部を有することができる。
【0016】
前記通孔の前記拡張部以外の他部は、一定サイズの直径を有することができる。
【0017】
前記通孔の最大直径サイズは、前記エアロゾル生成物品の直径サイズの0.4~0.9である。
【0018】
他の実施例に係わるエアロゾル生成システムは、一実施例に係わるエアロゾル生成装置;及び前記エアロゾル生成装置に収容され、刻みタバコ部を有するエアロゾル生成物品;を含んでもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明のエアロゾル生成装置は、ホール部が形成された排出器を含む。排出器のホール部は、排出器の内部と外部とを連通することができる。排出器の外部で生成された熱がホール部を通じて排出器の内部に効率的に伝達されうる。排出器内部への効率的な熱伝達は、生成されたエアロゾルの香味を増進させ、霧化量を増加させ、エアロゾル生成物品の加熱不均衡を解消することができる。
【0020】
一般的に、エアロゾル生成装置において排出器の内部には、エアロゾル生成物品の刻みタバコ残渣、ホコリのような異物がたまる。そのような残余物の沈着は、エアロゾル生成装置の熱効率を低下させ、生成されたエアロゾルの香味を減少させうる。
【0021】
本実施例に係わるエアロゾル生成装置は、ホール部を通じて排出器内部に容易に接近することができる。排出器内部の接近を通じてユーザは、排出器に沈着された残余物を容易に掃除することができる。
【0022】
本実施例に関する排出器は、排出器の長手方向に沿って直径が拡径する拡張部を有する通孔を含む。傾斜壁に沿って拡張部を有する通孔を通過する空気は、傾斜壁に沿って流れつつ、排出器内部で拡張されうる。これにより、排出器内部及びエアロゾル生成物品内部への圧力損失が防止され、気流経路が拡張されて空気の流入量が増加されうる。
【0023】
以後、排出器及びエアロゾル生成物品の内部に拡張されて流入された気流は、エアロゾル生成物品が加熱されて生成されたエアロゾルと効果的に混合し、ユーザに伝達されるエアロゾルの香味が向上し、霧化量が増加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】一実施例に係わるエアロゾル生成装置及びエアロゾル生成物品の斜視図である。
図2A】一実施例に係わる図1に図示されたエアロゾル生成装置の排出器の正面図である。
図2B】一実施例に係わる図2Aに図示された排出器にエアロゾル生成物品を挿入した状態の正面図である。
図3】一実施例に係わる図2Aに図示された排出器の他の実施形態を示す斜視図である。
図4A】一実施例に係わる図2Aに図示された排出器のさらに他の実施形態を示す斜視図である。
図4B】一実施例に係わる図4Aに図示された排出器のエアロゾル生成装置挿入時の断面図である。
図5】一実施例に係わる図2Aに図示された排出器のさらに他の実施形態を示す斜視図である。
図6】一実施例に係わる図5に図示された排出器の断面図である。
図7A】一実施例に係わる従来の排出器に流入する気体の流れを概略的に示す断面図である。
図7B】一実施例に係わる図5に図示された排出器に流入する気体の流れを概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
実施例で使用される用語は、本実施例での機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野に係わる技術者の意図、判例、または新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、該当する実施例の説明部分で詳細にその意味を記載する。したがって、本実施例で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本実施例の全般にかわる内容に基づいて定義されねばならない。
【0026】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに具備することができるということを意味する。また、明細書に記載の「..部」、「..モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、ハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0027】
本明細書で使用されたように、「少なくとも1つ」のような表現は、構成要素のリストに先行するとき、構成要素の全体リストを限定し、リストの個別的な構成要素を限定しない。例えば、「a、b及びcのうち、少なくとも1つ」という表現は、「a」、「b」、「c」、「a及びb」、「a及びc」、「b及びc」、または「a、b及びc」を含むと理解されうる。
【0028】
1つのエレメントまたはレイヤが、他のエレメントまたはレイヤの「上側に(over)」、「上部に(above)」、「上に(on)」、「連結された(connectedto)」または「結合された(coupledto)」と言及されたとき、これは、他のエレメントまたはレイヤの直上または上部に、接続または結合されてもよいし、または中間のエレメントまたはレイヤが存在してもよい。対照的に、あるエレメントが他のエレメントまたはレイヤの「直上に」、「すぐ上に」、「直接連結された」または「直接結合された」と言及されたときには、中間に別途のエレメントまたはレイヤが存在していないと理解されねばならない。同じ参照番号は、全体として同じ要素を指称する。明細書全体において構成要素の「長手方向」は、構成要素が構成要素の一方向軸に沿って延びる方向でもあり、この際、構成要素の一方向軸は、一方向軸を横切る他方向軸よりも構成要素がさらに長く延びる方向を意味する。
【0029】
一方、本明細書で使用された用語は、実施例を説明するためのものであり、本実施例を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は、文言で特に言及しない限り、複数形も含む。図1は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置200及びエアロゾル生成物品300の斜視図である。
【0030】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置200は、刻みタバコ部310を含むエアロゾル生成物品300が収容される収容部210、収容部210に収容されたエアロゾル生成物品300を加熱するヒータ220、及び収容部210に脱着可能であり、エアロゾル生成物品300が挿入される空洞110及び空洞110と収容部210とを連通して刻みタバコ部310を露出させるホール部120を含む排出器を含む。
【0031】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置200は、エアロゾル生成物品300を収容する収容部210、及び収容部210に収容されたエアロゾル生成物品300を加熱するヒータ220を含む。
【0032】
収容部210は、エアロゾル生成物品300を収容するようにエアロゾル生成物品300と対応する形状及び大きさを有する。例えば、エアロゾル生成物品300が円柱状を有するとき、収容部210もエアロゾル生成物品300を収容するように円柱形状の空洞110を有する。但し、エアロゾル生成物品300及び収容部210の形状は、それに制限されず、必要によって変更されうる。
【0033】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置200は、エアロゾル生成物品300を加熱するヒータ220を含んでもよい。ヒータ220は、ヒータ220の熱が収容部210に伝達されてエアロゾル生成物品300を加熱するように収容部210近傍に配置されうる。エアロゾル生成物品300は、ヒータ220から熱を伝達され、その結果、エアロゾルが生成されうる。生成されたエアロゾルは、ユーザによって吸入されうる。
【0034】
エアロゾル生成装置200のヒータ220は、例えば、電気抵抗性ヒータ220でもある。ヒータ220は、電線を含み、電線に電流が流れることにより、ヒータ220が加熱されうる。しかし、ヒータ220は、前述した例に限定されず、希望温度まで加熱されるものであれば、制限なしに該当しうる。ここで、希望温度は、エアロゾル生成装置200に予め設定されていてもよく、ユーザによって所望の温度に設定さていてもよい。
【0035】
他の例において、ヒータ220は、誘導加熱式でもある。具体的に、ヒータ220には、エアロゾル生成物品300を誘導加熱方式で加熱するための導電性コイルを含み、エアロゾル生成物品300は、誘導加熱式ヒータ220によって加熱されるサセプタを含む。
【0036】
ヒータ220の形状及び大きさは、図面に図示されたところに制限されない。ヒータ220は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素、または棒状加熱要素のうち、少なくとも1つを含み、加熱要素の形状によってエアロゾル生成物品300の内部または外部を加熱することができる。
【0037】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置200は、収容部210に脱着可能であり、エアロゾル生成物品300を収容部210から排出する排出器100を含んでもよい。排出器100には、エアロゾル生成物品300が挿入される空洞110が形成されうる。
【0038】
排出器100の内部に形成された空洞110は、排出器100に挿入されるエアロゾル生成物品300の大きさ及び形状に対応する大きさ及び形状を有する。例えば、エアロゾル生成物品300が円筒状を有するとき、空洞110は、円筒状のエアロゾル生成物品300を収容するようにエアロゾル生成物品300に対応する円筒状を有する。
【0039】
排出器100の空洞110は、収容されたエアロゾル生成物品300がエアロゾル生成装置200から除去され、エアロゾル生成物品300と接触するように空洞110の形状及び大きさを有する。排出器100及び空洞110の形状及び大きさは、図面に図示されたところによって制限されない。
【0040】
排出器100は、エアロゾル生成装置200に脱着可能である。一例として、排出器100は、エアロゾル生成装置200から分離され、それにより、エアロゾル生成物品300を排出することができる。他の例示として、排出器100は、エアロゾル生成装置200内の収容部210に収容された状態で所定距離移動することで、エアロゾル生成物品300を排出することができる。
【0041】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置200に挿入されるエアロゾル生成物品300の一端部は、刻みタバコ部310として形成されうる。
【0042】
エアロゾル生成物品300は、刻みタバコを含む刻みタバコ部310を一端部に含んでもよい。刻みタバコは、ニコチンを含むタバコでもある。刻みタバコ部310は、多様にも作製されるが、刻みタバコ部310は、例えば、薄膜状またはひも状に作製される。タバコシートが細かく切られた形状にも作製される。
【0043】
エアロゾル生成物品300は、エアロゾル生成物質を含む基材部(図示せず)を含んでもよい。基材部は、刻みタバコ部310に隣接して配置されうる。エアロゾル生成物質は、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つでもあるが、それに制限されない。
【0044】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置200の排出器100の外周面には、空洞110と収容部210とを連通するホール部120が形成される。ホール部120は、排出器100の外周面の少なくとも一部に沿って延設されうる。ホール部120は、空洞110と収容部210とを連通することができる。収容部210の空気、熱などは、ホール部120を通じて排出器100の空洞110に流入される。
【0045】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置200の構成要素は、図面に図示された構成要素に限定されず、一般的なエアロゾル生成装置200の構成要素をさらに含んでもよい。
【0046】
例えば、一実施例に係わるエアロゾル生成装置200は、ヒータ220に電力を供給するバッテリ(図示せず)をさらに含んでもよい。一実施例に係わるエアロゾル生成装置200は、バッテリから電力を供給されてエアロゾル生成物品300を加熱することができる。
【0047】
バッテリは、エアロゾル生成装置200の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリは、ヒータ220が加熱されるように電力を供給することができる。また、バッテリは、エアロゾル生成装置200内に設けられるディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。
【0048】
図2Aは、図1に図示されたエアロゾル生成装置200の排出器100の正面図であり、図2Bは、図2Aに図示された排出器100にエアロゾル生成物品300を挿入した状態の正面図である。
【0049】
排出器100のホール部120は、排出器100の複数の領域に形成されうる。複数個のホール部120は、互いに対して均一に離隔されうる。すなわち、複数個のホール部120のうち、隣接した2つのホール部間の距離は、一定である。一例として、2つのホール部120は、互いに対向して形成され、同一形状を有する。
【0050】
図2Bを参照すれば、エアロゾル生成物品300が排出器100の空洞110に挿入されている。エアロゾル生成物品300が空洞110に挿入されれば、排出器100のホール部120に対応する位置でエアロゾル生成物品300の所定部分がホール部120を通じて収容部210に露出されうる。この際、ホール部120を通じて露出されるエアロゾル生成物品300の所定部分は、エアロゾル生成物品300の刻みタバコ部310に限定されうる。すなわち、エアロゾル生成物品300の刻みタバコ部310だけが排出器100のホール部120を通じて収容部210に露出されうる。
【0051】
エアロゾル生成物品300の一端部に形成された刻みタバコ部310の長さは、排出器100のホール部120の長さよりもさらに長い。エアロゾル生成物品300が排出器100の空洞110に挿入されたとき、刻みタバコ部310は、ホール部120と接触する。
【0052】
図3は、図2Aに図示された排出器100の他の実施形態を示す斜視図である。
【0053】
排出器100の他の実施形態においてホール部120は、湾曲された形状を有するラウンド部130を有しうる。ラウンド部130は、ユーザがエアロゾル生成物品300を空洞110に挿入するとき、エアロゾル生成物品300がホール部120を通じて排出器100から離脱されることを防止する。
【0054】
ラウンド部130は、ホール部120の周囲一部に沿ってホール部120の中心に対して近くなる方向に湾曲形成されうる。ラウンド部130は、各ホール部120に形成されうる。例えば1つ以上のラウンド部130は、複数のホール部120にそれぞれ形成されうる。ラウンド部130の個数は、ホール部120の個数に対応しうる。ラウンド部130の形状は、図面によって制限されず、必要によって変更されうる。
【0055】
周囲に沿って湾曲されたラウンド部130は、ホール部120の幅を減少させ、減少したホール部120の幅は、エアロゾル生成物品300の幅(例えば、直径)よりも小さい。これにより、エアロゾル生成物品300がホール部120を通じて離脱されることが防止される。
【0056】
図4Aは、図2Aに図示された排出器100のさらに他の実施形態を示す斜視図であり、図4Bは、図4Aに図示された排出器100のエアロゾル生成装置200挿入時の断面図である。
【0057】
排出器100のさらに他の実施形態において排出器100の外周面には、ガイド部140が形成され、収容部210には、ガイド部140と結合する溝部230が形成されうる。
【0058】
図4Aのように排出器100の外周面には、排出器100を収容部210に保持するガイド部140が形成され、図4Bのように収容部210には、ガイド部140と結合する溝部230が形成されうる。排出器100が収容部210に装着されるとき、ガイド部140と溝部230は、互いに結合することができる。ガイド部140と溝部230との結合を通じて排出器100は、収容部210に保持されうる。
【0059】
ユーザが排出器100を収容部210内側に押し込めば、ガイド部140は、溝部230に向かって摺動して溝部230と結合することができる。
【0060】
ガイド部140と接触するレール部(図示せず)が収容部210の長手方向に沿って収容部210の表面に形成されうる。ガイド部140は、レール部に沿って移動した後、溝部230と結合することができる。すなわち、ガイド部140は、排出器100が収容部210内から所定方向に安定して移動するように排出器100をガイドすることができる。
【0061】
ガイド部140は、球状のドットガイド部140でもある。ガイド部140は、球の少なくとも一部の形状を有する。複数のガイド部140は、互いに対して所定距離だけ離隔されるように形成されうる。しかし、ガイド部140の形状、個数、位置などは、それに制限されず、必要によって変更されうる。
【0062】
図5は、図2Aに図示された排出器100のさらに他の実施形態を示す斜視図である。
【0063】
図5に図示されたように、排出器100の底面150には、通孔155が形成されうる。この際、排出器100の底面150は、エアロゾル生成物品300が空洞110に挿入されたとき、エアロゾル生成物品300の刻みタバコ部310に対向する排出器100の一面でもある。エアロゾル生成物品300が挿入されたとき、排出器100の底面150は、エアロゾル生成物品300の一端部と接触することができる。
【0064】
ユーザがエアロゾル生成物品300を吸い込むとき、排出器100の底面150に形成された通孔155を通じてエアロゾル生成物品300に空気が流入する。エアロゾル生成物品300に挿入された空気は、以後生成されたエアロゾルと混合してユーザに提供されうる。
【0065】
図6は、図5に図示された排出器100の断面図である。排出器100の通孔155は、底面150の一方の側から他方の側に向かうほど拡張される拡張部156を有する。すなわち、通孔155の直径は、底面150の一方の側から底面150の他方の側に向かう方向(すなわち、排出器100の長手方向)に沿って増加する。図6に図示されたように、底面150の一方の側は、底面150を基準に排出器100の外部に向かう方向に、底面150の他方の側は、底面150を基準に排出器100の内部に向かう方向でもある。
【0066】
一例示として、通孔155の拡張部156以外の他部は、一定サイズの直径を有してもよい。拡張部156は、通孔155の底面150の内側に近い部分でもある。
【0067】
他の例示として、拡張部156は、通孔155全体にわたって形成されうる。すなわち、通孔155の外周面の直径は、底面150の一方の側から他方の側に向かうほど増加する。通孔155の大きさ、形状などは、図面に図示されたところによって制限されず、必要によって変更されうる。
【0068】
通孔155が一方の側から他方の側に向かう方向に沿って拡張される拡張部156を備えることにより、通孔155は、最大直径を所定地点で有することができる。この際、通孔155の最大直径サイズは、エアロゾル生成物品300の直径サイズの0.4~0.9である。
【0069】
図7Aは、従来の排出器100に流入する気体の流れを概略的に示す断面図であり、図7Bは、図5に図示された排出器100に流入する気体の流れを概略的に示す断面図である。
【0070】
図7Aを参照して、従来の排出器1000及び排出器1000内部に流入する気体の流れを説明すれば、従来の排出器1000の底面1500には、通孔1550が形成されうる。この際、従来の排出器1000の底面1500に形成された通孔1550の直径は、一定サイズを有する。すなわち、従来の排出器1000から通孔1550は、同径の円筒状を有するように形成される。
【0071】
同径を有する通孔1550を通過した気流は、エアロゾル生成物品300に均一に流れないのである。これにより、エアロゾル生成物品300が加熱されて生成されたエアロゾルとの効果的な混合が難しく、ユーザに伝達されるエアロゾルの香味が落ち、霧化量が減少しうる。
【0072】
図7Bは、実施例に係わるエアロゾル生成装置200の排出器100及び排出器100内部に流入する気体の流れを図示する。図7Bを参照すれば、エアロゾル生成装置200の排出器100の底面150には、通孔155が形成され、通孔155は、排出器100の底面150の一方の側から他方の側に向かう方向に沿って拡張される拡張部156を有することができる。
【0073】
拡張部156を具備する通孔155を通過した気流は、拡張部156に対応する通孔155の傾斜壁に沿って排出器100内部で拡張されうる。その結果、排出器100内部及びエアロゾル生成物品300内部での圧力損失が防止されて、気流経路が拡張されて空気流入量が増加しうる。
【0074】
次いで、排出器100及びエアロゾル生成物品300内部に拡張されつつ流入された気流は、エアロゾル生成物品300が加熱されて生成されたエアロゾルと効果的に混合し、ユーザに伝達されるエアロゾルの香味が向上して霧化量が増加する。
【0075】
一実施例に係わるエアロゾル生成システムは、エアロゾル生成装置200及びエアロゾル生成装置200に収容され、刻みタバコ部310を有するエアロゾル生成物品300を含んでもよい。この際、エアロゾル生成装置200及びエアロゾル生成物品300の構成及び効果は、前述した内容と同一であるところ、それと重複する範囲での詳細な説明は、省略する。
【0076】
本実施例に係わるエアロゾル生成装置200は、外周面にホール部120が形成された排出器100を含んでもよい。排出器100のホール部120は、排出器100の内部(すなわち、空洞110)と外部(すなわち、収容部210)を連通することができる。ホール部120を通じて排出器100外部に生成された熱がホール部120を通じて排出器100の内部に効率的に伝達されうる。排出器100内部への効率的な熱伝達は、生成されたエアロゾルの香味を増進させ、霧化量を増加させ、エアロゾル生成物品300の加熱不均衡を解消することができる。
【0077】
実施例に係わるエアロゾル生成装置200は、ホール部120を通じて排出器100内部に容易に接近することができる。排出器100内部の接近を通じてユーザは、排出器100に沈着された残余物を容易に掃除することができる。このようにユーザは、エアロゾル生成装置200の性能を保持し、エアロゾル生成装置200が残余物から損傷されることを防止する。また、エアロゾル生成装置200に沈着された残余物によって発生する健康及び衛生上の問題を防止することができる。
【0078】
本実施例と係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態に具現されるということを理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、請求範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれると解釈されねばならない。
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7A
図7B