(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-24
(45)【発行日】2022-12-02
(54)【発明の名称】LEDアレイ信号を検出するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04B 10/114 20130101AFI20221125BHJP
H04B 10/077 20130101ALI20221125BHJP
G06T 7/60 20170101ALI20221125BHJP
【FI】
H04B10/114
H04B10/077 190
G06T7/60 110
(21)【出願番号】P 2021546407
(86)(22)【出願日】2018-10-16
(86)【国際出願番号】 CN2018110348
(87)【国際公開番号】W WO2020077516
(87)【国際公開日】2020-04-23
【審査請求日】2021-04-20
(73)【特許権者】
【識別番号】521166009
【氏名又は名称】ヤンジョン・インテリジェント・エレクトリカル・インスティテュート,ノース・チャイナ・エレクトリック・パワー・ユニバーシティ
【氏名又は名称原語表記】Yangzhong Intelligent Electrical Institute, North China Electric Power University
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【氏名又は名称】徳山 英浩
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ポン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,シン
【審査官】前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0218803(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第109461182(CN,A)
【文献】特開2009-088704(JP,A)
【文献】特開2017-091140(JP,A)
【文献】特表2011-520381(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/114
H04B 10/077
G06T 7/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光ダイオードLEDアレイ信号を検出するための方法であって、
N*N個のLEDが含まれ、ここで、Nは3以上であり、LEDアレイの四隅の位置にあるLEDは位置決めLEDとして定義され、4つの位置決めLEDのスイッチの状態は、3つの位置決めLEDがオンで、もう1つの位置決めLEDがオフであるように事前に設定され、
前記方法は、
前記LEDアレイを含む画像を取得ステップと、
接続領域ラベリングアルゴリズムを使用して、前記画像から各光源を検出するステップと、
検出された各光源の位置を決定し、各光源の位置と事前に設定された4つの位置決めLEDのスイッチの状態に従い、前記画像から前記LEDアレイの位置決めLEDを決定するステップと、
位置決めLEDの位置を決定し、位置決めLEDの位置、各光源的グレー値および位置に従い、前記各光源それぞれを検出し、前記LEDアレイ内の各LEDのスイッチの状態を決定し、前記LEDアレイのLEDアレイ信号を取得するステップと
を備え
、
各光源の位置と事前に設定された4つの位置決めLEDのスイッチの状態に従い、前記画像から前記LEDアレイの位置決めLEDを決定するステップは、
各光源の位置に従い、いずれか2つの光源間の距離を順番に計算するステップと、
算出されたいずれか2つの光源間の距離に従い、最大の直角辺を持つ二等辺直角三角形を形成できる3つの光源を決定するステップと、
決定された二等辺直角三角形の直角辺の値が、前記LEDアレイの事前に設定されたLEDの間隔のN-1倍である場合、前記最大の直角辺を持つ二等辺直角三角形の3つの頂点の光源と、前記LEDアレイの3つのスイッチの状態がオンである位置決めLEDとするように決定するステップと、
決定された3つのスイッチの状態がオンである位置決めLED各LEDのスイッチの状態に従い、残りの1つの位置決めLEDの位置を決定するステップと
を備える、ことを特徴とする発光ダイオードLEDアレイ信号を検出するための方法。
【請求項2】
直角辺の値が前記事前に設定されたLEDの間隔のN-1倍である少なくとも2つの二等辺直角三角形が決定された場合、少なくとも2つの二等辺直角三角形に対応するように形成されたLEDアレイ領の光源の数をそれぞれ数え、最大数に対応する二等辺直角三角形の3つの頂点の光源を前記LEDアレイの3つのスイッチの状態がオンである位置決めLEDとして決定する、ことを特徴とする請求項
1に記載の発光ダイオードLEDアレイ信号を検出するための方法。
【請求項3】
前記LEDアレイの事前に設定された対角線の値以下の距離を選出し、選出された距離各LEDのスイッチの状態に従い、最大の直角辺を持つ二等辺直角三角形を形成できる3つの光源を決定するステップを実行するように決定する、ことを特徴とする請求項
1に記載の発光ダイオードLEDアレイ信号を検出するための方法。
【請求項4】
位置決めLEDの位置、各光源のグレー値および位置に従い、前記各光源それぞれを検出し、前記LEDアレイ内の各LEDのスイッチの状態を決定し、前記LEDアレイのLEDアレイ信号を取得するステップは、
前記各光源それぞれを検出し、前記各光源に対応するLEDのスイッチの状態を決定し、各LEDのスイッチの状態に従い、前記LEDアレイのLEDアレイ信号を取得するステップを備え、
前記各光源のいずれかを検出する場合、
いずれかの光源のグレー値がLED最小グレー値と最大グレー値の事前に設定された範囲内にあるかどうかを判断し、決定されたいずれかの位置決めLEDの位置、事前に設定された位置誤差値と事前に設定されたLED間隔に従い、前記LEDアレイの各LEDの位置範囲を決定し、前記いずれかの光源の位置が対応の位置範囲内にあるかどうかを決定するステップと、
判定がすべて「はい」の場合、前記いずれかの光源に対応するLEDのスイッチの状態がオンであると判断され、1としてデコードされ、それ以外の場合、前記いずれかの光源に対応するLEDのスイッチの状態がオンであると判断され、0としてデコードされるステップとを備える、ことを特徴とする請求項1から
3のいずれか一項に記載の発光ダイオードLEDアレイ信号を検出するための方法。
【請求項5】
発光ダイオードLEDアレイ信号を検出するための装置であって、
N*N個のLEDが含まれ、ここで、Nは3以上であり、LEDアレイの四隅の位置にあるLEDは位置決めLEDとして定義され、4つの位置決めLEDのスイッチの状態は、3つの位置決めLEDがオンで、もう1つの位置決めLEDがオフであるように事前に設定され、
前記装置は、
前記LEDアレイを含む画像を取得するための取得モジュールと、
接続領域ラベリングアルゴリズムを使用して、前記画像から各光源を検出するための検出モジュールと、
検出された各光源の位置を決定し、各光源の位置と事前に設定された4つの位置決めLEDのスイッチの状態に従い、前記画像から前記LEDアレイの位置決めLEDを決定するための第1の決定モジュールと、
位置決めLEDの位置を決定し、位置決めLEDの位置、各光源的グレー値および位置に従い、前記各光源それぞれを検出し、前記LEDアレイ内の各LEDのスイッチの状態を決定し、前記LEDアレイのLEDアレイ信号を取得するための第2の決定モジュールと
を備え
、
各光源の位置と事前に設定された4つの位置決めLEDのスイッチの状態に従い、前記画像から前記LEDアレイの位置決めLEDを決定する場合、前記第1の決定モジュールは、
各光源の位置に従い、いずれか2つの光源間の距離を順番に計算し、
算出されたいずれか2つの光源間の距離に従い、最大の直角辺を持つ二等辺直角三角形を形成できる3つの光源を決定し、
決定された二等辺直角三角形の直角辺の値が、前記LEDアレイの事前に設定されたLEDの間隔のN-1倍である場合、前記最大の直角辺を持つ二等辺直角三角形の3つの頂点の光源と、前記LEDアレイの3つのスイッチの状態がオンである位置決めLEDとするように決定し、
決定された3つのスイッチの状態がオンである位置決めLED各LEDのスイッチの状態に従い、残りの1つの位置決めLEDの位置を決定する、ことを特徴とする発光ダイオードLEDアレイ信号を検出するための装置。
【請求項6】
前記第1の決定モジュールは、さらに、
直角辺の値が前記事前に設定されたLEDの間隔のN-1倍である少なくとも2つの二等辺直角三角形が決定された場合、少なくとも2つの二等辺直角三角形に対応するように形成されたLEDアレイ領の光源の数をそれぞれ数え、最大数に対応する二等辺直角三角形の3つの頂点の光源を前記LEDアレイの3つのスイッチの状態がオンである位置決めLEDとして決定する、ことを特徴とする請求項
5に記載の発光ダイオードLEDアレイ信号を検出するための装置。
【請求項7】
前記第1の決定モジュールは、さらに、
前記LEDアレイの事前に設定された対角線の値以下の距離を選出し、選出された距離各LEDのスイッチの状態に従い、最大の直角辺を持つ二等辺直角三角形を形成できる3つの光源を決定するステップを実行するように決定する、ことを特徴とする請求項
5に記載の発光ダイオードLEDアレイ信号を検出するための装置。
【請求項8】
位置決めLEDの位置、各光源のグレー値および位置に従い、前記各光源それぞれを検出し、前記LEDアレイ内の各LEDのスイッチの状態を決定し、前記LEDアレイのLEDアレイ信号を取得する場合、前記第2の決定モジュールは、前記各光源それぞれを検出し、前記各光源に対応するLEDのスイッチの状態を決定し、各LEDのスイッチの状態に従い、前記LEDアレイのLEDアレイ信号を取得し、
前記各光源のいずれかを検出する場合、
いずれかの光源のグレー値がLED最小グレー値と最大グレー値の事前に設定された範囲内にあるかどうかを判断し、決定されたいずれかの位置決めLEDの位置、事前に設定された位置誤差値と事前に設定されたLED間隔に従い、前記LEDアレイの各LEDの位置範囲を決定し、前記いずれかの光源の位置が対応の位置範囲内にあるかどうかを決定し、
判定がすべて「はい」の場合、前記いずれかの光源に対応するLEDのスイッチの状態がオンであると判断され、1としてデコードされ、それ以外の場合、前記いずれかの光源に対応するLEDのスイッチの状態がオンであると判断され、0としてデコードされる、ことを特徴とする請求項
5から
7のいずれか一項に記載の発光ダイオードLEDアレイ信号を検出するための装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光通信技術の分野に関し、特にLEDアレイ信号を検出するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像センサー通信(Image sensor communication,ISC)は、信号送信側として発光ダイオード(Light emitting diodes,LED)を使用し、受信側として画像センサーを使用し、主に高度道路交通システムや屋内位置決めで使用される。さらに、通信性能を向上させるために、ISCシステムでは通常多入力多出力(multi-input multi-output,MIMO)技術が使用される。ただし、MIMO-ISC技術の適用過程では、外部干渉やバックグラウンド光により、LEDの変化を正確に検出することができず、システムの通信性能が低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術では、LEDアレイ信号検出方法は、主にエッジアルゴリズム、ブロック生成法、フレーム差分法を用いて画像中のLEDを識別し、それによりLEDアレイ信号を検出するが、これらの方法には以下の欠点がある。1)エッジアルゴリズムは実施が難しく、効率が低い。2)ブロック生成アルゴリズムはセグメンテーション効率が低くコストが高い。3)フレーム差分法は計算量が少なく複雑さが少ないが、感度が高いバックグラウンドノイズがあり、識別効果が低い。
【0004】
本発明の実施形態は、従来技術における低いLEDアレイ信号検出効率および低い精度の問題を解決するために、LEDアレイ信号を検出するための方法および装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態によって提供される特定の技術的解決策は以下の通りである。
【0006】
発光ダイオードLEDアレイ信号を検出するための方法であって、N*N個のLEDが含まれ、ここで、Nは3以上であり、前記LEDアレイの四隅の位置にあるLEDは位置決めLEDとして定義され、4つの位置決めLEDのスイッチの状態は、3つの位置決めLEDがオンで、もう1つの位置決めLEDがオフであるように事前に設定され、前記方法は、
前記LEDアレイを含む画像を取得するステップと、
接続領域ラベリングアルゴリズムを使用して、前記画像から各光源を検出するステップと、
検出された各光源の位置を決定し、各光源の位置と事前に設定された4つの位置決めLEDのスイッチの状態に従い、前記画像から前記LEDアレイの位置決めLEDを決定するステップと、
位置決めLEDの位置を決定し、位置決めLEDの位置、各光源的グレー値および位置に従い、前記各光源それぞれを検出し、前記LEDアレイ内の各LEDのスイッチの状態を決定し、前記LEDアレイのLEDアレイ信号を取得するステップとを備える。
【0007】
オプションで、各光源の位置と事前に設定された4つの位置決めLEDのスイッチの状態に従い、前記画像から前記LEDアレイの位置決めLEDを決定するステップは、
各光源の位置に従い、いずれか2つの光源間の距離を順番に計算するステップと、
算出されたいずれか2つの光源間の距離に従い、最大の直角辺を持つ二等辺直角三角形を形成できる3つの光源を決定するステップと、
決定された二等辺直角三角形の直角辺の値が、前記LEDアレイの事前に設定されたLEDの間隔のN-1倍である場合、前記最大の直角辺を持つ二等辺直角三角形の3つの頂点の光源と、前記LEDアレイの3つのスイッチの状態がオンである位置決めLEDとするように決定するステップと、
決定された3つのスイッチの状態がオンである位置決めLED各LEDのスイッチの状態に従い、残りの1つの位置決めLEDの位置を決定するステップとを備える。
【0008】
オプションで、直角辺の値が前記事前に設定されたLEDの間隔のN-1倍である少なくとも2つの二等辺直角三角形が決定された場合、少なくとも2つの二等辺直角三角形に対応するように形成されたLEDアレイ領の光源の数をそれぞれ数え、最大数に対応する二等辺直角三角形の3つの頂点の光源を前記LEDアレイの3つのスイッチの状態がオンである位置決めLEDとして決定するステップをさらに備える。
【0009】
オプションで、前記LEDアレイの事前に設定された対角線の値以下の距離を選出し、選出された距離各LEDのスイッチの状態に従い、最大の直角辺を持つ二等辺直角三角形を形成できる3つの光源を決定するステップを実行するように決定する。
【0010】
オプションで、位置決めLEDの位置、各光源のグレー値および位置に従い、前記各光源それぞれを検出し、前記LEDアレイ内の各LEDのスイッチの状態を決定し、前記LEDアレイのLEDアレイ信号を取得するステップは、
前記各光源それぞれを検出し、前記各光源に対応するLEDのスイッチの状態を決定し、各LEDのスイッチの状態に従い、前記LEDアレイのLEDアレイ信号を取得するステップを備え、
ここで、前記各光源のいずれかを検出する場合、具体的には、
いずれかの光源のグレー値が、事前に設定されたLED最小グレー値と最大グレー値範囲内にあるかどうかを判断し、決定されたいずれかの位置決めLEDの位置、事前に設定された位置誤差値と事前に設定されたLED間隔に従い、前記LEDアレイの各LEDの位置範囲を決定し、前記いずれかの光源の位置が対応の位置範囲内にあるかどうかを決定し、
判定がすべて「はい」の場合、前記いずれかの光源に対応するLEDのスイッチの状態がオンであると判断され、1としてデコードされ、それ以外の場合、前記いずれかの光源に対応するLEDのスイッチの状態がオンであると判断され、0としてデコードされる。
【0011】
LEDアレイ信号を検出するための装置であって、N*N個のLEDが含まれ、ここで、Nは3以上であり、前記LEDアレイの四隅の位置にあるLEDは位置決めLEDとして定義され、4つの位置決めLEDのスイッチの状態は、3つの位置決めLEDがオンで、もう1つの位置決めLEDがオフであるように事前に設定され、前記装置は、
前記LEDアレイを含む画像を取得するための取得モジュールと、
接続領域ラベリングアルゴリズムを使用して、前記画像から各光源を検出するための検出モジュールと、
検出された各光源の位置を決定し、各光源の位置と事前に設定された4つの位置決めLEDのスイッチの状態に従い、前記画像から前記LEDアレイの位置決めLEDを決定するための第1の決定モジュールと、
位置決めLEDの位置を決定し、位置決めLEDの位置、各光源的グレー値および位置に従い、前記各光源それぞれを検出し、前記LEDアレイ内の各LEDのスイッチの状態を決定し、前記LEDアレイのLEDアレイ信号を取得するための第2の決定モジュールとを備える。
【0012】
オプションで、各光源の位置と事前に設定された4つの位置決めLEDのスイッチの状態に従い、前記画像から前記LEDアレイの位置決めLEDを決定する場合、前記第1の決定モジュールは、具体的には、
各光源の位置に従い、いずれか2つの光源間の距離を順番に計算し、
算出されたいずれか2つの光源間の距離に従い、最大の直角辺を持つ二等辺直角三角形を形成できる3つの光源を決定し、
決定された二等辺直角三角形の直角辺の値が、前記LEDアレイの事前に設定されたLEDの間隔のN-1倍である場合、前記最大の直角辺を持つ二等辺直角三角形の3つの頂点の光源と、前記LEDアレイの3つのスイッチの状態がオンである位置決めLEDとするように決定し、
決定された3つのスイッチの状態がオンである位置決めLED各LEDのスイッチの状態に従い、残りの1つの位置決めLEDの位置を決定する。
【0013】
オプションで、前記第1の決定モジュールは、さらに、直角辺の値が前記事前に設定されたLEDの間隔のN-1倍である少なくとも2つの二等辺直角三角形が決定された場合、少なくとも2つの二等辺直角三角形に対応するように形成されたLEDアレイ領の光源の数をそれぞれ数え、最大数に対応する二等辺直角三角形の3つの頂点の光源を前記LEDアレイの3つのスイッチの状態がオンである位置決めLEDとして決定する。
【0014】
オプションで、前記第1の決定モジュールは、さらに、前記LEDアレイの事前に設定された対角線の値以下の距離を選出し、選出された距離各LEDのスイッチの状態に従い、最大の直角辺を持つ二等辺直角三角形を形成できる3つの光源を決定するステップを実行するように決定する。
【0015】
オプションで、位置決めLEDの位置、各光源のグレー値および位置に従い、前記各光源それぞれを検出し、前記LEDアレイ内の各LEDのスイッチの状態を決定し、前記LEDアレイのLEDアレイ信号を取得する場合、前記第2の決定モジュールは、具体的には、
前記各光源それぞれを検出し、前記各光源に対応するLEDのスイッチの状態を決定し、各LEDのスイッチの状態に従い、前記LEDアレイのLEDアレイ信号を取得し、
ここで、前記各光源のいずれかを検出する場合、具体的には、
前記いずれかの光源のグレー値がLED最小グレー値と最大グレー値の事前に設定された範囲内にあるかどうかを判断し、決定されたいずれかの位置決めLEDの位置、事前に設定された位置誤差値と事前に設定されたLED間隔に従い、前記LEDアレイの各LEDの位置範囲を決定し、前記いずれかの光源の位置が対応の位置範囲内にあるかどうかを決定し、
判定がすべて「はい」の場合、前記いずれかの光源に対応するLEDのスイッチの状態がオンであると判断され、1としてデコードされ、それ以外の場合、前記いずれかの光源に対応するLEDのスイッチの状態がオンであると判断され、0としてデコードされる。
【0016】
コンピュータ装置は、
コンピュータプログラムを記憶するための少なくとも1つのメモリと、
メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行するときに、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、LEDアレイ信号を検出するための上記の方法のいずれかのステップが実現される少なくとも1つのプロセッサとを備える。
【0017】
コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムが記憶されており、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、LEDアレイ信号を検出するための上記の方法のいずれかのステップが実現される。
【発明の効果】
【0018】
本発明の実施形態では、N*N個のLEDが含まれ、ここで、Nは3以上であり、前記LEDアレイの四隅の位置にあるLEDは位置決めLEDとして定義され、4つの位置決めLEDのスイッチの状態は、3つの位置決めLEDがオンで,残りの1つの位置決めLEDがオフとして事前設定される。LEDアレイ信号を検出するとき、具体的には、前記LEDアレイを含む画像を取得し、接続領域ラベリングアルゴリズムを使用して、前記画像から各光源を検出する検出された各光源の位置を決定し、各光源の位置と事前に設定された4つの位置決めLEDのスイッチの状態に従い、前記画像から前記LEDアレイの位置決めLEDを決定し、位置決めLEDの位置を決定し、位置決めLEDの位置、各光源的グレー値および位置に従い、前記各光源それぞれを検出し、前記LEDアレイ内の各LEDのスイッチの状態を決定し、前記LEDアレイのLEDアレイ信号を取得する。このようにして、LEDアレイLEDの四隅を位置決めLEDとして定義し、3つのオンと1つのオフを設定して、光源距離と位置決めLEDスイッチの状態に従い、画像から位置決めLEDを正確に識別できるようにする。高精度、簡単な計算、高速な計算速度で、位置決めLEDによりLEDアレイ信号を検出できるため、検出効率と精度が向上する。
【0019】
さらに、LEDアレイの位置決めLEDを3つのオンと1つのオフに設定すると、位置決めLEDの位置の識別が容易になるだけでなく、LEDアレイの範囲が決定され、位置決めLEDのスイッチ状態に応じてLEDアレイの正の方向も決定され、LEDアレイが調整される。こうして、LEDアレイ信号を取得して精度を向上させるために、行ごとに簡単にデコードできる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する図面は、本発明の実施形態を示した説明とともに、本発明の原理を説明するために使用される。
【0021】
【
図1】本発明の実施形態におけるMIMOに基づくISCシステムの原理構造の概略図である。
【
図2】本発明の実施形態におけるLEDアレイ信号を検出するための方法のフローチャートである。
【
図3】本発明の実施形態における接続領域ラベリングアルゴリズムの検出結果の概略図である。
【
図4】本発明の実施形態における第1の場合の位置決めLEDの識別結果の概略図である。
【
図5】本発明の実施形態における第2の場合の位置決めLEDの識別結果の概略図である。
【
図6】本発明の実施形態における第3の場合の位置決めLEDの識別結果の概略図である。
【
図7】本発明の実施形態における位置決めLEDに基づくLEDアレイ信号をデコードする原理の概略図である。
【
図8】本発明の実施形態におけるLEDアレイ信号を検出するための装置構造の概略図である。
【
図9】本発明の実施形態におけるコンピュータ装置構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下は、本発明の実施形態における添付の図面を参照して、本発明の実施形態における技術的解決策を明確かつ完全に説明する。記載された実施形態は、本発明の実施形態の一部に過ぎず、すべての実施形態ではないことは、明らかである。本発明の実施形態に基づいて、創造的な作業なしに当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0023】
実際には、発光ダイオード(Light emitting diodes,LED)の光源は、照明だけでなく通信にも使用できる。信号は、LED光源の明るさの変化によって送信される。可視光通信(Visible light communication,VLC)は、LED光源の明るさの変化を伴う無線通信の技術である。信頼性と効率を向上させるために、画像センサーを受信側として使用できる。これは画像センサー通信(Image sensor communication,ISC)と呼ばれる。ISCは信号送信側としてLEDを使用し、受信側として画像センサーを使用する。これは高度道路交通や屋内測位などのシナリオに適用できる。ISC通信の鍵はLEDの正確な識別にある。また、通信性能を向上させるために、ISCシステムには通常多入力多出力(multi-input multi-output,MIMO)技術が適用されるが、MIMO-ISCシステムでは、外部干渉やバックグラウンド光ノイズの存在により、画像センサーはLEDの変化を正確に区別できないため、通信性能が低下する。従来の技術では、主にエッジアルゴリズム、ブロック生成法、フレーム差分法を使用して画像からLEDアレイ信号を識別および復元するいくつかのLEDアレイ信号を検出ための方法が提供されている。ただし、これらの方法では、LEDアレイの検出効率と精度が低い。
【0024】
したがって、本発明の実施形態では、LEDアレイは、主に、複雑なバックグラウンドノイズからLEDアレイ光源を識別および抽出し、認識精度および効率を改善し、LEDアレイ内の四隅位置の位置決めLEDの動作状態として3つのオンと1つのオフとするように事前に設計する。画像センサーを使用してLEDアレイを含む画像を撮影した後、接続領域マーキング方法を使用して画像内の各光源を検出する。各光源の位置に従い、最大二等辺直角三角形を見つけることによって位置決めLEDを決定し、さらに、LEDアレイ内の各LEDの動作状態を決定して、デコードするために、LEDアレイを識別し、伝送する光信号を取得する。
【0025】
本発明の実施形態におけるMIMOに基づくISCシステムの原理構造の概略図である
図1に示すように、受信端および送信端の少なくとも2つの部分を含む。
【0026】
第1の部分:送信側。送信側には、少なくとも信号入力、変調、LEDアレイドライバ、LEDアレイ送信側部分が含まれる。
【0027】
送信側の基本原理は、バイナリシーケンス信号を入力し、シリアルからパラレルへの変換によってバイナリシーケンス信号を変換してパラレルマルチチャネルデジタル信号を形成し、マルチチャネルのうちの各チャネルのデジタル信号を個別に変調することである。たとえば、バイナリスイッチキーイング(On-Off Keying,OOK)変調を使用することができる。本発明の実施形態では、限定されない。最後に、変調された信号に基づいて、LEDアレイは、動作するようにLEDアレイドライバによって駆動される。すなわち、LEDアレイ内の各LEDのスイッチ状態が変化し、信号がレンズを通して放出される。
【0028】
さらに、信号通信の過程で、入力ソース信号を最初に符号化してから送信して、信頼性を向上させることもできる。
【0029】
すなわち、本発明の実施形態において、変調信号は、LEDアレイに追加され、放出され得る。例えば、LEDアレイ内のLEDは、「1」を示すためにオンにされ、「0」を示すためにオフにされ得る。
【0030】
ここで、本発明の実施形態では、N*N個のLEDが含まれ、ここで、Nは3以上であり、受信側でLEDアレイ信号を正確に識別させるため、LEDアレイの四隅は位置決めLEDとして定義され、4つの位置決めLEDのスイッチの状態は、3つの位置決めLEDがオンで、もう1つの位置決めLEDがオフであるように事前に設定され、また、LEDアレイにおいて、オンの位置決めLEDとLEDアレイのオフ位置決めLEDも設定できる。
【0031】
このように、本発明の実施形態では、位置決めLEDの動作状態およびLEDアレイ内の位置を設定することにより、受信側がLEDアレイ信号を正確に検出できるだけでなく、受信側でLEDのアレイ位置を容易に決定できる。さらに、送信側の領域を検出し、画像が歪んでいるかどうかの判断、回転角度などのLEDアレイ補正パラメータの推定に使用できる。
【0032】
第2の部分:受信側。受信側は、少なくともレンズ、画像センサー、デジタル画像処理およびデコード部分を含む。
【0033】
受信側の基本原理は、画像センサーを介してリアルタイムで撮影してLEDアレイを含む画像を取得し、キャプチャした画像を読み取り、画像に対してデジタル画像処理を実行し、画像内の各光源を検出して識別する。位置決めLEDを決定し、最後に、位置決めLEDの決めに従ってデコードし、LEDアレイ内の各LEDのスイッチの状態を決定し、送信されたバイナリシーケンス信号、つまりLEDアレイ信号を復元する。
【0034】
ここで、本発明の実施形態は、主に画像のデジタル画像処理を実施し、デコードしてLEDアレイ信号を取得する。これは、以下のLEDアレイ信号を検出ための方法で具体的に紹介される。
【0035】
本発明の実施形態におけるシステムの原理構造図は、本発明の実施形態における技術的解決策をより明確に説明することであり、本発明の実施形態における技術的解決策を制限する目的ではない。本発明の他のシステム構造の場合、およびサービス応用の場合、本発明の実施形態によって提供される技術的解決策は、同様の問題に等しく適用可能である。
【0036】
本発明の各実施形態において、LEDアレイ信号を検出ための方法は、概略図の例として、
図1に示されるシステム原理構造図において使用される。
【0037】
本発明の一実施形態におけるLEDアレイ信号を検出するための方法のフローチャートである
図2に示すように、この方法は、以下のステップを含む。
【0038】
ステップ200:LEDアレイを含む画像を取得する。
【0039】
たとえば、LEDアレイは、各LEDのスイッチ状態の変化を通じて信号を送信し、LEDアレイをカメラでリアルタイムに撮影して、LEDアレイを含む画像を取得できる。
【0040】
ステップ210:接続領域ラベリングアルゴリズムを使用して、画像から各光源を検出する。
【0041】
さらに、二値化処理が画像に対して実行されて二値化画像が得られるので、接続領域ラベリングアルゴリズムを使用して二値化画像から光源を検出することができる。
【0042】
ここで、接続領域ラベリングアルゴリズムの基本原理は次のとおりである。2回のトラバーサルを使用してラベリングを完了する。1回目のトラバーサルでは、画像が1行ずつスキャンされ、接続領域がクリークとしてフラグがつけられる。第1の行の以外の行の円形が、前の行の円形と重複する部分がある場合、当該円形には接続された円形の最小番号が与えられ、同じ番号を持つ円形のフラグはすべて同等である。2回目のトラバーサルでは、開始円形のフラグをトラバースして、同等のシーケンスを見つけて、再度フラグを付ける。
【0043】
本発明の実施形態における接続領域ラベリングアルゴリズムの検出結果の概略図である
図3に示すように、各光源の領域をマーキングすることができ、各領域の円の中心を光源の位置とみなすことができるため、LED光源と干渉源の位置を含むすべての光源位置を取得し、その後、判断して、各位置の光源がLEDまたは干渉源であるかを決定する。
【0044】
このように、接続領域ラベリングアルゴリズムを使用して光源を検出する。これにより、より効率的で時間もかからない。異なるフレームの画像の場合、かかる時間は同じである。
【0045】
ステップ220:検出された各光源の位置を決定し、各光源の位置と事前に設定された4つの位置決めLEDのスイッチの状態に従い、画像からLEDアレイの位置決めLEDを決定する。
【0046】
ステップ220が実行されるとき、それは具体的に以下を含む:
【0047】
まず、各光源の位置に従い、いずれか2つの光源間の距離を順番に計算する。
【0048】
たとえば、3つの光源、つまり光源1、光源2、および光源3がある場合、光源1と光源2、光源1と光源3、および光源2と光源3の間の距離を計算する。算出された距離および対応する光源の位置を記録する。
【0049】
次に、算出されたいずれか2つの光源間の距離に従い、最大の直角辺を持つ二等辺直角三角形を形成できる3つの光源を決定する。
【0050】
具体的には、記録された各距離と各距離に対応する光源に応じて、二等辺直角三角形を形成できる3つの光源を順次に決定し、直角辺が最大の二等辺直角三角形に対応する3つの光源を順次決定する。
【0051】
さらに、計算および決定を容易にするために、本発明の実施形態では、光源の距離は、昇順でソートすることができ、その結果、ソートされた距離に従い、最大の直角辺を有する二等辺直角三角形は、より迅速に決定される。
【0052】
次に、決定された二等辺直角三角形の直角辺の値がLEDアレイの事前に設定されたLEDの間隔N-1である場合、当該直角辺が最大の二等辺直角三角形の3つの頂点の光源を、LEDアレイの3つのスイッチの状態がオンである位置決めLEDとして、決定する。
【0053】
理想的な条件下では、決定された最大二等辺直角三角形の直角辺の値は、N*N LEDアレイのLEDの間隔のN-1倍である必要があるため、当該最大二等辺直角三角形は理想的な二等辺直角三角形であることに注意してください。説明の便宜上、LEDアレイのLEDの間隔のN-1倍である直角辺の値がN*Nである二等辺直角三角形は、理想的な二等辺直角三角形と略称される。しかし実際にはいくつかの位置誤差があるかもしれないし、そして決定された最大二等辺直角三角形の直角辺がLEDの間隔N-1のN-1倍ではないかもしれない。判断の精度を向上させるために、本発明の実施形態における可能ない実施形態では、誤差閾値が設定され、決定された二等辺直角三角形の直角辺の値がLEDの間隔のN-1倍である誤差閾値範囲内にある場合、当該二等辺直角三角形の3つの頂点の光源を、LEDアレイの3つのスイッチの状態がオンである位置決めLEDとして、決定する。
【0054】
本発明の実施形態では、LEDアレイの位置決めLEDのうちの3つは常に明るい(オン)状態になるように事前設定されているので、キャプチャされた画像の光源はこれらの3つの位置決めLEDを含む。位置決めLEDが隅に位置し、これらの3つの位置決めLEDが最大の二等辺直角三角形を構成できる特徴に基づいて、本発明の実施形態では、最大二等辺直角三角形を見つける方法で3つのオン状態の位置決めLEDを決定することができる。
【0055】
さらに、二等辺直角三角形を決定するとき、それは以下の状況に分けることができる。
【0056】
第1の状況:理想的な二等辺直角三角形は1つだけである。
【0057】
本発明の実施形態における第1の場合の位置決めLEDの識別結果の概略図である
図4に示すように、二等辺直角三角形を決定する際に、複数の二等辺直角三角形が存在し得ることが分かる。ただし、直角辺が最であり、かつその値がLEDの間隔のN-1倍である二等辺直角三角形は1つだけである。つまり、理想的な二等辺直角三角形は1つだけである。たとえば、
図4に示すように、3つの二等辺直角三角形が決定されるが、理想的な二等辺直角三角形は1つだけである。
【0058】
つまり、理想的な状況では、LEDアレイを含む画像に対して理想的な二等辺直角三角形は1つしかないため、この理想的な状況では、ノイズがあっても影響は小さすぎず、理想的な二等辺直角三角形1つしかできない。
【0059】
したがって、理想的な二等辺直角三角形の3つの頂点にある光源は、LEDアレイの3つのスイッチの状態がオンである位置決めLEDであると判断できる。
【0060】
第2の状況:少なくとも2つの理想的な二等辺直角三角形がある。
【0061】
本発明の実施形態における第2の場合の位置決めLEDの識別結果の概略図である
図5に示すように、本発明の実施形態では、ノイズの存在により、複数の理想的な等角直角三角形が存在する。この場合、次に、光源間の最大距離がLEDアレイの対角線の値よりも大きくなる可能性があるため、LEDアレイに実際に属する位置決めLEDで構成される理想的な二等辺直角三角形を特定する必要がある。本発明の実施形態における可能な実施形態では、ISCシステムの実際の動作条件に基づいて、LEDアレイに実際に属する理想的な等角直角三角形は、確率理論の方法に従って決定することができる。主に、各理想的な等角直角三角形に対応する位置決めLEDで構成されるLEDアレイ領域に光源が現れる確率を比較することより、確率が大きいほうがLEDアレイに実際に属する理想的な二等辺直角三角形である。たとえば、
図5に示すように、2つの理想的な等角直角三角形が検出される。これら2つの理想的な二等辺直角三角形に対応するLEDアレイの光源の数は異なり、実際のLEDアレイのLEDは整然とした密度の高い方法で動作する場合、LEDアレイに実際に属する理想的な二等辺直角三角形には、より多くの光源が含まれている必要がある。したがって、
図5における対応するLEDアレイ領の光源の数がより多い理想的な二等辺直角三角形を、LEDアレイに実際に属する理想的な二等辺直角三角形として、決定する。
【0062】
具体的には、直角辺の値が事前に設定されたLEDの間隔のN-1倍である少なくとも2つの二等辺直角三角形が決定される場合、少なくとも2つの二等辺直角三角形に対応するように形成されたLEDアレイ領の光源の数をそれぞれ数え、最大数に対応する二等辺直角三角形の3つの頂点の光源を、LEDアレイの3つのスイッチの状態がオンである位置決めLEDとして決定する。
【0063】
第3の状況:直角辺が理想的な二等辺直角三角形よりも大きい二等辺直角三角形が存在する場合がある。
【0064】
本発明の実施形態における第3の場合の位置決めLEDの識別結果の概略図である
図6に示すように、ノイズの存在のために、直角辺が理想的な二等辺直角三角形よりも大きい二等辺直角三角形もあり得る。すなわち、直角辺の値がLEDの間隔のN-1倍を超えているため、ノイズや干渉源が原因である可能性がある。通常、LEDアレイの理想的な二等辺直角三角形ではない。たとえば、
図6に示すように、2つの二等辺直角三角形が決定される。ここで、左上の二等辺直角三角形の斜辺は、LEDアレイ的対角線より大きく、実際には、当該二等辺直角三角形はLEDアレイに属していないと判断される。
【0065】
この状況を回避し、理想的な二等辺直角三角形のその後の決定の効率を改善するために、本発明の実施形態は、可能な実施方法を提供する。各光源間の距離を計算した後、距離は小さいものから大きいものへと分類される。理想的な二等辺直角三角形の斜辺以下の距離の値のみを考慮し、つまり、距離の値はLEDアレイの対角線の長さ以下である。
【0066】
具体的には、LEDアレイの事前に設定された対角線の値以下の距離を選出し、選出された距離各LEDのスイッチの状態に従い、最大の直角辺を持つ二等辺直角三角形を形成できる3つの光源を決定するステップを実行するように決定する。
【0067】
このように、理想的な二等辺直角三角形を見つける方法に従ってLEDの位置を決定することがより簡単であり、計算速度が速く、効率が高い。
【0068】
最後に、決定された3つのスイッチの状態がオンである位置決めLED各LEDのスイッチの状態に従い、残りの1つの位置決めLEDの位置を決定する。
【0069】
具体的には、LEDアレイの均一な分布特性および3つの位置決めLEDの決定された位置に従い、残りの1つの位置決めLEDの位置が決定される。
【0070】
つまり、4つの位置決めLEDが四角形を形成できるため、距離計算に基づいて最後に残った位置決めLEDの位置を決定でき、この位置の位置決めLEDはオフ状態であり、画像に光源がない。
【0071】
このように、本発明の実施形態では、各光源間の距離に応じて最大の二等辺直角三角形を見つけることができ、LEDアレイ内の位置決めLEDを決定することができる。たとえば、決定された明るい状態の位置決めLEDそれぞれは、LEDアレイの(1,1)、(1,n)および(n,1)に位置し、オフ状態の位置決めLEDは、LEDアレイの(n,n)に位置する。
【0072】
ステップ230:位置決めLEDの位置を決定し、位置決めLEDの位置、各光源的グレー値および位置に従い、各光源それぞれを検出し、LEDアレイ内の各LEDのスイッチの状態を決定し、LEDアレイのLEDアレイ信号を取得する。
【0073】
ステップ230が実行されるとき、それは具体的に以下を含む:
【0074】
まず、位置決めLEDの位置を決定する。
【0075】
LEDアレイの4つの位置決めLEDが決定された後、画像内の位置決めLEDの位置を知ることができる。
【0076】
次に、位置決めLEDの位置、各光源のグレー値および位置に従い、各光源それぞれを検出し、LEDアレイ内の各LEDのスイッチの状態を決定し、LEDアレイ信号を取得する。
【0077】
具体的には、行ごとにトラバーサルし、各光源を順次に検出し、ここで、いずれかの光源の検出が説明のための例として取り上げられる。
【0078】
1)それは2つの判断条件に分けることができる:
【0079】
第1の判断条件:グレー値判断。
【0080】
具体的には、いずれかの光源のグレー値がLED最小グレー値と最大グレー値の事前に設定された範囲内にあるかどうかが判断される。
【0081】
たとえば、hijは第1の判定条件の判定結果であり、LEDの最小グレー値と最大グレー値の範囲内であると判定された場合は1、それ以外の場合は判定結果が0となる。つまり:
ここで、thmaxとthminはそれぞれLEDの最大グレー値と最小グレー値であり、Sijはグレー画像の光源(i、j)のグレー値である。
【0082】
第2の判断条件:決定されたいずれかの位置決めLEDの位置、事前に設定された位置誤差値と事前に設定されたLED間隔に従い、LEDアレイ内の各LEDの位置範囲を決定し、いずれかの光源の位置が対応の位置範囲にあるかどうかを決定する。
【0083】
たとえば、いずれかの位置決めLEDを(1,1)位置の位置決めLEDとする例を取り上げる。Pijは第2の判断条件の判定結果である。計算された位置が対応する位置範囲にあると判断された場合、判定結果は1である。それ以外の場合、判定結果は0である。
【0084】
ここで、x_1、y_1は、位置決めLEDの位置座標(1,1)であり、dは、LEDアレイ間隔であり、δは位置誤差値である。
【0085】
本発明の実施形態における位置決めLEDに基づくLEDアレイ信号をデコードする原理の概略図である
図7に示されるように、4つの位置決めLEDがLEDアレイの四隅に配置されている。位置それぞれは(1、1)、(1、n)、(n、1)、(n、n)であり、位置(1、1)、(1、n)、(n、1)の位置決めLEDがオン状態であり、(n,n)位置の位置決めLEDがオフ状態である。したがって、オフ状態の位置決めLED位置、オフ状態の位置決めLEDとオン状態の位置決めLEDの位置間の対応関係に従い、(1,n)位置の位置決めLEDを簡単に判断できる。通常の状況では、LED光源の位置は、4つの位置決めLEDにより構成される領域にあり、LEDアレイ内の各LEDは、間隔に応じて順番に固定されているため、(1,n)位置の位置決めLEDの座標に従い、LED(1,n)を開始点として、(1,n)から(1,1)までデコードし、次に行ごとにデコードし、各光源の位置が実際のLEDアレイと一致するかどうかを判断することにより、LED光源であるかどうかを判断する。
【0086】
2)判定がすべて「はい」の場合、いずれかの光源に対応するLEDスイッチの状態がオンであると判断され、1としてデコードされ、それ以外の場合、いずれかの光源に対応するLEDスイッチの状態がオフであり、0としてデコードされる。
【0087】
つまり、LEDアレイを検出してデコードする場合、2つの判断条件がある。hijとpijの両方が1の場合にのみ、当該位置に対応するLEDを1としてデコードできる。それ以外の場合は、0としてデコードできる。
【0088】
本発明の実施形態では、事前に設定された閾値に従って画像を二値化した後、各光源のグレー値が得られ、各光源のタイプ、すなわち、それがLEDであるか、または干渉源であるかを判断する。LED光源の場合、当該光源位置に対応するLEDはオン状態であり、1としてデコードされる。周囲の光の干渉または重なりによって引き起こされる光源などの干渉源の場合は、当該光源の位置に対応するLEDはオフ状態にあり、0としてデコードされる。
【0089】
このようにして、LEDアレイ内の各LEDの対応するコード値を順次デコードすることができ、LEDアレイ信号、すなわち、入力バイナリシーケンス信号を、シーケンスに従って検出することができる。
【0090】
さらに、LEDアレイが通常の角度で配置されている場合、通常は左上隅の最初のビットから始まり、信号ビットを左から右、上から下の順に運ばれる。ただし、LEDアレイは回転する場合があり、キャプチャされたLED画像は特定の回転角を持っているため、信号シーケンスの開始位置を正しく見つけることができる必要がある。本発明の実施形態では、LEDアレイの位置決めLEDが定義され、4つの位置決めLED3つのオンと1つのオフが設計され、LEDアレイ内のオン状態の位置決めLEDとオフ状態の位置決めLEDも事前に設定されているため、本発明の実施形態では、オフ状態の位置決めLEDを基準位置決めLEDとして使用され、位置決めLED間の相互位置に応じて、LEDアレイが回転しているかどうかを検出し、回転角を決定し、LEDアレイの位置を補正し、正しい角度に回転させ、信号シーケンスの開始位置を決定する。デコード過程において、事前に設定されたLEDアレイの信号ビットシーケンスでデコードして、正しいLEDアレイ信号を取得する。
【0091】
本発明の実施形態では、LEDアレイの四隅は位置決めLEDとして定義され、4つの位置決めLEDのスイッチの状態は、3つの位置決めLEDがオンで、もう1つの位置決めLEDがオフであるように事前に設定され、LEDアレイを含む画像を取得する,接続領域ラベリングアルゴリズムを使用して、画像から各光源を検出する。または、各光源の位置と相互の距離に応じて位置決めLEDを決定し、位置決めLEDの位置、各光源のグレー値および位置に従い、各光源それぞれを検出し、LEDアレイ内の各LEDのスイッチの状態を決定し、LEDアレイ信号を取得する。このように、LEDアレイの位置決めLEDの設計に従って画像から位置決めLEDを正確に識別し、LEDアレイ信号を検出することができる。高速計算速度、背景光からのLEDアレイ信号を迅速に検出できるだけでなく、屋内での位置決めにも適用できる。
【0092】
さらに、本発明の実施形態では、LEDアレイが回転する状況に適したLEDアレイの方向も決定することができ、LEDアレイの位置を補正して、LEDアレイ信号を正確に検出することができる。
【0093】
上記の実施形態に基づいて、
図8を参照する。
図8は、本発明の実施形態では、LEDアレイ信号を検出するための装置構造の概略図である。ここで、N*N個のLEDが含まれ、ここで、Nは3以上であり、前記LEDアレイの四隅の位置にあるLEDは位置決めLEDとして定義され、4つの位置決めLEDのスイッチの状態は、3つの位置決めLEDがオンで、もう1つの位置決めLEDがオフであるように事前に設定され、当該装置は、
前記LEDアレイを含む画像を取得するための取得モジュール80と、
接続領域ラベリングアルゴリズムを使用して、前記画像から各光源を検出するための検出モジュール81と、
検出された各光源の位置を決定し、各光源の位置と事前に設定された4つの位置決めLEDのスイッチの状態に従い、前記画像から前記LEDアレイの位置決めLEDを決定するための第1の決定モジュール82と、
位置決めLEDの位置を決定し、位置決めLEDの位置、各光源的グレー値および位置に従い、前記各光源それぞれを検出し、前記LEDアレイ内の各LEDのスイッチの状態を決定し、前記LEDアレイのLEDアレイ信号を取得するための第2の決定モジュール83を備える。
【0094】
オプションで、各光源の位置と事前に設定された4つの位置決めLEDのスイッチの状態に従い、前記画像から前記LEDアレイの位置決めLEDを決定する場合、前記第1の決定モジュール82は、具体的に、
各光源の位置に従い、いずれか2つの光源間の距離を順番に計算し、
算出されたいずれか2つの光源間の距離に従い、最大の直角辺を持つ二等辺直角三角形を形成できる3つの光源を決定し、
決定された二等辺直角三角形の直角辺の値が、前記LEDアレイの事前に設定されたLEDの間隔のN-1倍である場合、前記最大の直角辺を持つ二等辺直角三角形の3つの頂点の光源と、前記LEDアレイの3つのスイッチの状態がオンである位置決めLEDとするように決定し、
決定された3つのスイッチの状態がオンである位置決めLED各LEDのスイッチの状態に従い、残りの1つの位置決めLEDの位置を決定する。
【0095】
オプションで、前記第1の決定モジュール82は、さらに、直角辺の値が前記事前に設定されたLEDの間隔のN-1倍である少なくとも2つの二等辺直角三角形が決定された場合、少なくとも2つの二等辺直角三角形に対応するように形成されたLEDアレイ領の光源の数をそれぞれ数え、最大数に対応する二等辺直角三角形の3つの頂点の光源を前記LEDアレイの3つのスイッチの状態がオンである位置決めLEDとして決定する。
【0096】
オプションで、前記第1の決定モジュール82は、さらに、前記LEDアレイの事前に設定された対角線の値以下の距離を選出し、選出された距離各LEDのスイッチの状態に従い、最大の直角辺を持つ二等辺直角三角形を形成できる3つの光源を決定するステップを実行するように決定する。
【0097】
オプションで、位置決めLEDの位置、各光源のグレー値および位置に従い、前記各光源それぞれを検出し、前記LEDアレイ内の各LEDのスイッチの状態を決定し、前記LEDアレイのLEDアレイ信号を取得する場合、前記第2の決定モジュール83は具体的に、前記各光源それぞれを検出し、前記各光源に対応するLEDのスイッチの状態を決定し、各LEDのスイッチの状態に従い、前記LEDアレイのLEDアレイ信号を取得する。
ここで、前記各光源のいずれかを検出する場合、具体的には、
前記いずれかの光源のグレー値がLED最小グレー値と最大グレー値の事前に設定された範囲内にあるかどうかを判断し、決定されたいずれかの位置決めLEDの位置、事前に設定された位置誤差値と事前に設定されたLED間隔に従い、前記LEDアレイの各LEDの位置範囲を決定し、前記いずれかの光源の位置が対応の位置範囲内にあるかどうかを決定し、
判定がすべて「はい」の場合、前記いずれかの光源に対応するLEDのスイッチの状態がオンであると判断され、1としてデコードされ、それ以外の場合、前記いずれかの光源に対応するLEDのスイッチの状態がオンであると判断され、0としてデコードされる。
【0098】
図9は、本発明の実施形態では、コンピュータ装置構造の概略図である。
【0099】
本発明の実施形態は、コンピュータ装置を提供する。当該サーバは、プロセッサ910(Center Processing Unit,CPU)、メモリ920、入力装置930、出力装置940などを含み得る。入力装置930は、キーボード、マウス、タッチスクリーンなどを含み得る。出力装置940は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display,LDC)、陰極線管(Cathode Ray Tube,CRT)などを含むことができる。
【0100】
メモリ920は、読み取り専用メモリ(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM)を含み得、メモリ920に記憶されたプログラム命令およびデータをプロセッサ910に提供する。本発明の実施形態では、メモリ920を使用して、上記のLEDアレイ信号を検出ための方法のプログラムを記憶することができる。
【0101】
プロセッサ910は、メモリ920に記憶されたプログラム命令を呼び出し、プロセッサ910は、得られたプログラム命令に従い、本発明の実施形態におけるいずれかLEDアレイ信号を検出ための方法を実行するように構成される。
【0102】
上記の実施形態に基づいて、本発明の実施形態では、コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体が提供され、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、上記実施形態における方法LEDアレイ信号を検出ための方法のいずれかが実施される。
【0103】
本分野の技術者として、本発明の実施本発明に係る実施形態が方法、システム、又はコンピュータプログラム製品を提供できるため、本発明は完全なハードウェア実施形態、完全なソフトウェア実施形態、又はソフトウェアとハードウェアの両方を結合した実施形態を採用できることがわかるはずである又、本発明は一つ又は複数のコンピュータプログラム製品の形式を採用できる。当該製品は、コンピュータ使用可能なプログラムコードを含むコンピュータ利用可能な記憶媒体(ディスク記憶装置、CD-ROM、光学記憶装置などを含むがそれとは限らない)において実施する。
【0104】
以上は本発明に係る実施形態の方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフロー及び/又はブロック図により本発明を記述した。理解すべきことは、コンピュータプログラムの指令により、フロー及び/又はブロック図における各フロー及び/又はブロックと、フロー及び/又はブロック図におけるフロー及び/又はブロックの結合を実現できる。プロセッサはこれらのコンピュータプログラム指令を汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組込み式処理装置、又は他のプログラミング可能なデータ処理装置に提供でき、コンピュータ又は他のプログラミング可能なデータ処理装置のプロセッサは、これらのコンピュータプログラム指令を実行し、フロー図における一つ又は複数のフロー及び/又はブロック図における1つのブロック又は複数のブロックに指定される機能を実現する。
【0105】
それらのコンピュータプログラム指令は、また、コンピュータ又は他のプログラミング可能なデータ処理装置を特定手法で動作させるコンピュータ読取記憶装置に記憶できる。これにより、指令を含む装置は当該コンピュータ読取記憶装置内の指令を実行でき、又、フロー図における1つまたは複数のフローと/又はブロック図における1つ又は複数のブロックにおいて指定される機能を実現できる。
【0106】
これらのコンピュータプログラム指令は、また、コンピュータ又は他のプログラミング可能なデータ処理装置に実装できる。コンピュータプログラム指令が実装されたコンピュータ又は他のプログラミング可能な装置は、一連な操作ステップを実行することにより、関連の処理を実現し、コンピュータ又は他のプログラミング可能な装置において実行される指令により、フロー図における一つ又は複数のフローと/又はブロック図における一つ又は複数のブロックに指定される機能を実現する。
【0107】
本発明の好ましい実施形態について記述したが、当業者は、本発明の基本的な技術思想を把握した上、多種多様な変更と変形を行える。そのような全ての変形と変更は本発明に記述された実施形態と共に、付加する請求の範囲の範囲内にあると解釈されるべきである。