(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-25
(45)【発行日】2022-12-05
(54)【発明の名称】タッチ入力装置、これを含む車両、およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20221128BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20221128BHJP
G06F 3/0354 20130101ALI20221128BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20221128BHJP
【FI】
G06F3/041 422
G06F3/041 460
G06F3/041 495
G06F3/041 650
G06F3/041 660
B60R16/02 630L
G06F3/0354 453
G06F3/044 127
(21)【出願番号】P 2016203737
(22)【出願日】2016-10-17
【審査請求日】2019-10-04
【審判番号】
【審判請求日】2021-10-18
(31)【優先権主張番号】10-2015-0162736
(32)【優先日】2015-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100124372
【氏名又は名称】山ノ井 傑
(72)【発明者】
【氏名】ギドク、クォン
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ボク、イ
【合議体】
【審判長】▲吉▼田 耕一
【審判官】稲葉 和生
【審判官】野崎 大進
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-505942(JP,A)
【文献】特表2015-524961(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0218630(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0187092(US,A1)
【文献】特開2013-46996(JP,A)
【文献】特開2007-27312(JP,A)
【文献】国際公開第2015/048582(WO,A1)
【文献】特表2000-502407(JP,A)
【文献】特開2014-215843(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/041
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属複合体を含むベース;
前記ベースの一面に凹状に形成される第1パターン溝;
前記ベースの他面に凹状に形成される第2パターン溝;
前記第1パターン溝に設けられ、伝導性素材を含む第1感知パターン;
前記第2パターン溝に設けられ、伝導性素材を含む第2感知パターン;および
前記
第1感知パターン
および前記第2感知パターンと
集積回路を連結する配線部を含み、
前記ベースの一面は、
異なる複数の曲率を有する曲面
であり、前記ベースの他面は、前記ベースの逆面に対応する形状で設けられており、
前記ベースの最も低い地点は、前記ベースの中心から所定の方向に偏って位置しており、
前記第1パターン溝は、前記ベースの前記
異なる複数の曲率を有する曲面
に対応する形状で設けられており、
前記第2パターン溝は、前記ベースの前記
異なる複数の曲率を有する曲面
に対応する形状で設けられており、
前記第1感知パターンおよび前記第2感知パターンは、前記ベースの前記
異なる複数の曲率を有する曲面
に対応する形状で設けられており、
前記第1パターン溝は、前記ベースの前記一面にレーザーを照射することにより、前記第1パターン溝内に露出した金属シードを有するように形成されており、
前記第2パターン溝は、前記ベースの前記他面にレーザーを照射することにより、前記第2パターン溝内に露出した金属シードを有するように形成されている、
タッチ入力装置。
【請求項2】
前記第1パターン溝と前記第2パターン溝は前記ベースを挟んで垂直に交差する、請求項1に記載のタッチ入力装置。
【請求項3】
前記ベースはPC(Polycarbonate)、PA(Polyamide)、およびABS(acrylonitrile-butadiene-styrene copolymer)のうち、いずれか一つ以上を含むレジン(Resin)とMg、Cr、Cu、Ba、Fe、Ti、およびAlのうち、いずれか一つ以上を含む金属酸化物を含む、請求項1に記載のタッチ入力装置。
【請求項4】
前記ベースは樹脂、ガラス、またはレザーの上にコーティングされて設けられる、請求項1に記載のタッチ入力装置。
【請求項5】
前記ベースは前記第1および第2パターン溝が設けられる領域で厚さが一定に設けられる、請求項1に記載のタッチ入力装置。
【請求項6】
前記第1パターン溝と前記第2パターン溝の深さは互いに同じである、請求項5に記載のタッチ入力装置。
【請求項7】
前記ベースの一面は曲面
を含み、
前記ベースの他面は前記一面の曲面
に対応する形状で設けられる、請求項1に記載のタッチ入力装置。
【請求項8】
金属複合体を含むベースを設け、
前記ベースの一面にレーザーを照射して第1パターン溝を形成し、
前記ベースの他面にレーザーを照射して第2パターン溝を形成し、
前記第1および第2パターン溝にメッキまたは蒸着工程を通じて第1および第2感知パターンを形成し、
前記第1および第2感知パターンに電流を供給した後、両感知パターンの間の相互静電容量(Mutual Capacitance)の変化を検査してセンサーとして使用することができるかの可否を判断する過程を含み、
前記ベースの一面は、
異なる複数の曲率を有する曲面
であり、前記ベースの他面は、前記ベースの逆面に対応する形状で設けられ
、
前記ベースの最も低い地点は、前記ベースの中心から所定の方向に偏って位置し、
前記第1パターン溝は、前記ベースの前記
異なる複数の曲率を有する曲面
に対応する形状で設けられ
、
前記第2パターン溝は、前記ベースの前記
異なる複数の曲率を有する曲面
に対応する形状で設けられ
、
前記第1感知パターンおよび前記第2感知パターンは、前記ベースの前記
異なる複数の曲率を有する曲面
に対応する形状で設けられ
、
前記ベースの両面にレーザーを照射する過程で前記第1パターン溝と前記第2パターン溝の内側面に金属シードが露出し、
前記第1感知パターンと前記第2感知パターンをメッキまたは蒸着する過程で伝導性素材が前記金属シード上に付着される、
タッチ入力装置の製造方法。
【請求項9】
樹脂、ガラス、またはレザーのうち、いずれか一つの上に前記ベースをコーティングする過程をさらに含む、請求項8に記載のタッチ入力装置の製造方法。
【請求項10】
請求項1~請求項7のいずれか一項に記載されたタッチ入力装置を含む、車両。
【請求項11】
前記タッチ入力装置は、ギヤボックスに設置される中央集中型操作計に設置される、請求項10に記載の車両。
【請求項12】
樹脂、ガラス、またはレザーの背面にコーティングされる金属複合体を含むベース;
前記ベースの一面に凹状に形成される第1パターン溝;
前記ベースの他面に凹状に形成される第2パターン溝;
前記第1パターン溝に設けられ、伝導性素材を含む第1感知パターン;
前記第2パターン溝に設けられ、伝導性素材を含む第2感知パターン;および
前記
第1感知パターン
および前記第2感知パターンと
集積回路を連結する配線部を含むタッチ入力装置を含み、
前記ベースの一面は、
異なる複数の曲率を有する曲面
であり、前記ベースの他面は、前記ベースの逆面に対応する形状で設けられており、
前記ベースの最も低い地点は、前記ベースの中心から所定の方向に偏って位置しており、
前記第1パターン溝は、前記ベースの前記
異なる複数の曲率を有する曲面
に対応する形状で設けられており、
前記第2パターン溝は、前記ベースの前記
異なる複数の曲率を有する曲面
に対応する形状で設けられており、
前記第1感知パターンおよび前記第2感知パターンは、前記ベースの前記
異なる複数の曲率を有する曲面
に対応する形状で設けられており、
前記第1パターン溝は、前記ベースの前記一面にレーザーを照射することにより、前記第1パターン溝内に露出した金属シードを有するように形成されており、
前記第2パターン溝は、前記ベースの前記他面にレーザーを照射することにより、前記第2パターン溝内に露出した金属シードを有するように形成されている、
車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチ入力装置、これを含む車両、およびその製造方法に関するもので、さらに詳細には、タッチ信号を入力できるタッチ入力装置、これを含む車両、およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、電子通信技術の発展を通じて多様な電子機器が作られており、このような電子機器は次第に使用者の操作便宜性とともにデザインの美観を強調する傾向にある。このような傾向につれて強調されるのは、キーボードあるいはキーパッドで代表される入力装置の多角化である。
【0003】
入力装置は、携帯用端末、ノートパソコン、スマートフォン、スマートパッド、スマートTVなど、使用者に情報を提供する多様な種類のディスプレイシステムに用いられている。最近では電子機器の発展とともに操作キー、ダイヤルなどを利用して入力する方法の他にタッチを利用して命令信号を入力する方法が用いられている。
【0004】
タッチ入力装置は、各種ディスプレイを利用する情報通信機器と使用者間のインターフェースを構成する入力装置の一つであって、使用者が指やタッチペンなどの入力道具を利用してタッチパッドまたはタッチスクリーンを直接接触するかまたはこれに近接することによって、情報通信機器と使用者間のインターフェースを可能とさせる。
【0005】
タッチ入力装置は、指またはタッチペンなどの入力道具に接触するだけで老若男女を問わず誰しも容易に使用することができるため、ATM(Automated Teller Machine)、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話などの多様な機器で活用されており、その分野も、銀行、官公庁、観光および交通案内などの広い分野で多用されている。
【0006】
最近では、健康または医療関連製品と車両にタッチ入力装置を適用しようとする試みが続いている。特に、タッチパネルはタッチスクリーンとともに使用されるかディスプレイシステムに独自に使用され得るため、その活用度が高まっている。また、最近ではタッチを利用してポイント(Point)を移動させる機能の他にジェスチャーを入力できる機能が開発されている。ジェスチャーを入力できるタッチ入力装置の場合、ジェスチャーの認識率を向上させようとする動きが続いている。
【0007】
タッチ操作が可能なタッチ入力装置を具現する方法としては、抵抗方式、静電容量方式、表面超音波方式、トランスミッタ方式などが用いられている。このうち、静電容量方式を利用したタッチ入力装置には、互いに交差する方向に電極パターンを形成し、指などの入力手段が接触したとき、電極間の静電容量が変わることを検知して入力位置を検出するタイプのものがある。または、透過性導電膜の両端に同相の同電位を印加し、指などの入力手段が接触または近接してキャパシターが形成される際に流れる微弱電流を検知して入力位置を検出するタイプのものもある。
【0008】
一般的に、タッチ入力装置は、第1基板に第1方向(例えばx軸方向)に配列された第1感知パターンとこのような感知パターンの位置を計算するためのセンサー回路を電気的に連結する多数の第1金属パターンを含む第1パネルと、第2基板に第2方向(例えばy軸方向)に配列された第2感知パターンとこのような感知パターンの位置を計算するためのセンサー回路を電気的に連結する多数の第2金属パターンを含む第2パネルを、接着剤を利用して接着する2パネル積層構造からなっている。
【0009】
その他に、韓国公開特許公報第10-2008-0110477号には1枚型2層構造の静電容量方式のタッチパネルが開示されている。
【0010】
また、タッチ入力装置の製造方法には、タッチパネルに適用するために透明電極であるITOを使用する方式と、メタルメッシュを使用する方法と、FPCB(Flexible Printed Circuit Board、軟性回路基板)を使用する方法などが使用される。
【0011】
しかし、前記各工程は多数の工程段階が必要であり複雑であるだけでなく、工程費用が非常に高い問題がある。特に、ITOを利用した製造工程は希土類物質を使用するため、高価な材料による製品価格上昇の問題が発生する。
【0012】
また、既存の工程は接着方式を利用するため、外部振動および衝撃や高熱に脆弱な問題がある。したがって、製品の耐久性が低下し、振動および高熱が伴われる装置への適用が難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【文献】韓国公開特許公報第10-2008-0110477号(2008.12.18.公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、接着方式を利用せずともタッチ入力装置の電極を形成できるタッチ入力装置およびその製造方法を提供することにある。
【0015】
また、本発明の他の目的は、スリムなタッチ入力装置およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の一側面によれば、金属複合体を含むベース;前記ベースの一面に凹状に形成される第1パターン溝;前記ベースの他面に凹状に形成される第2パターン溝;前記第1パターン溝に設けられ、伝導性素材を含む第1感知パターン;前記第2パターン溝に設けられ、伝導性素材を含む第2感知パターン;および前記感知パターンと直接回路を連結する配線部を含む、タッチ入力装置が提供され得る。
【0017】
前記第1パターン溝と前記第2パターン溝は前記ベースを挟んで垂直に交差し得る。
【0018】
前記ベースはPC(Polycarbonate)、PA(Polyamide)、およびABS(acrylonitrile-butadiene-styrene copolymer)のうち、いずれか一つ以上を含むレジン(Resin)とMg、Cr、Cu、Ba、Fe、Ti、およびAlのうち、いずれか一つ以上を含む金属酸化物を含むことができる。
【0019】
前記ベースは、樹脂、ガラス、またはレザーの上にコーティングして設けることができる。
【0020】
前記ベースは前記第1および第2パターン溝が設けられる領域で厚さを一定に設けることができる。
【0021】
前記第1パターン溝と前記第2パターン溝の深さは互いに同一であり得る。
【0022】
前記ベースの一面は曲面または不連続面を含み、前記ベースの他面は前記一面の曲面または不連続面に対応する形状で設けられ得る。
【0023】
本発明の他の側面によれば、金属複合体を含むベースを設け、前記ベースの一面にレーザーを照射して第1パターン溝を形成し、前記ベースの他面にレーザーを照射して第2パターン溝を形成し、前記第1および第2パターン溝にメッキまたは蒸着工程を通じて第1および第2感知パターンを形成し、前記第1および第2感知パターンに電流を供給した後、両感知パターンの間の相互静電容量(Mutual Capacitance)の変化を検査してセンサーとして使用することができるかの可否を判断する過程を含むことができる。
【0024】
樹脂、ガラス、またはレザーのうち、いずれか一つの上に前記ベースをコーティングする過程をさらに含むことができる。
【0025】
前記ベースの両面にレーザーを照射する過程で前記第1パターン溝と前記第2パターン溝の内側面に金属シードが露出され、前記第1感知パターンと前記第2感知パターンをメッキまたは蒸着する過程で伝導性素材が前記金属シード上に付着され得る。
【0026】
本発明のさらに他の側面によれば、前記タッチ入力装置のうち、いずれか一つを含む車両を提供することができる。
【0027】
前記タッチ入力装置は、ギヤボックスに設置される中央集中型操作計に設置することができる。
【0028】
本発明のさらに他の側面によれば、樹脂、ガラス、またはレザーの背面にコーティングされる金属複合体を含むベース;前記ベースの一面に凹状に形成される第1パターン溝;前記ベースの他面に凹状に形成される第2パターン溝;前記第1パターン溝に設けられ、伝導性素材を含む第1感知パターン;前記第2パターン溝に設けられ、伝導性素材を含む第2感知パターン;および前記感知パターンと直接回路を連結する配線部を含むタッチ入力装置を含む車両を提供することができる。
【発明の効果】
【0029】
一側面から見ると、本発明の実施例に係るタッチ入力装置は、LDS(Laser Directing Structure)工法を利用して製造されるため、製造工程が単純となり、工程備用を減らすことができる。
【0030】
また、タッチ部が曲面で設けられる場合にも感知パターンを形成するのが容易である。特に、タッチ部が複曲面で設けられる場合にも感知パターンを形成することができる。
【0031】
また、ベース上に感知パターンを形成するときに接着工程を使わないことによって振動および衝撃から安全となり、耐久性を向上させることができる。
【0032】
また、レーザーを利用する高熱状況で製造されることによって、製品が高温環境で使われる場合にも信頼性を向上させることができる。
【0033】
また、ベースの両面に二つの電極パターンを設けることによって、よりスリムなタッチ入力装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本発明の第1実施例に係るタッチ入力装置を示す斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施例に係るタッチ入力装置の操作の様子を説明するための平面図である。
【
図4】使用者が上下方向にジェスチャーを入力する時の指軌跡を示す図面である。
【
図5】使用者が左右方向にジェスチャーを入力する時の指軌跡を示す図面である。
【
図6】本発明の第1実施例に係るタッチ入力装置の第1変形実施例を示す断面図である。
【
図7】本発明の第1実施例に係るタッチ入力装置の第2変形実施例を示す断面図である。
【
図8】本発明の第1実施例に係るタッチ入力装置の第3変形実施例を示す平面図である。
【
図10】本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置を示す斜視図である。
【
図11】本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置を示す平面図である。
【
図13】本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置の操作の様子を説明するためのもので、ジェスチャー入力の様子を示す平面図である。
【
図14】本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置の操作の様子を説明するためのもので、スワイプ入力の様子を示す平面図である。
【
図15】本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置の操作の様子を説明するためのもので、押し入力の様子を示す平面図である。
【
図16】本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置が健康機器に設置された様子を示す斜視図である。
【
図17】本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置が設置された自動車の室内の様子を示す図面である。
【
図18】本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置が設置されたギヤボックスを示す斜視図である。
【
図19】本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置の内部の様子を示す斜視図である。
【
図20】本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置の電極配置の様子を示す構造図である。
【
図21】本発明の第3実施例に係るタッチ入力装置を示す断面図である。
【
図22】本発明の第3実施例に係るタッチ入力装置の製造方法を示すフローチャートである。
【
図23】本発明の第3実施例に係るタッチ入力装置の製造方法を示すもので、第1ベースを準備する過程を示す。
【
図24】本発明の第3実施例に係るタッチ入力装置の製造方法を示すもので、第1パターン溝を加工する過程を示す。
【
図25】本発明の第3実施例に係るタッチ入力装置の製造方法を示すもので、第2パターン溝を加工する過程を示す。
【
図26】本発明の第3実施例に係るタッチ入力装置の製造方法を示すもので、第1および第2感知パターンを形成する過程を示す。
【
図27】本発明の第3実施例に係るタッチ入力装置の製造方法を示すもので、塗装層を積層する過程を示す。
【
図28】本発明の第4実施例に係るタッチ入力装置を示す断面図である。
【
図29】本発明の第5実施例に係るタッチ入力装置を示す断面図である。
【
図30】本発明の第6実施例に係るタッチ入力装置を示す断面図である。
【
図31】本発明の第7実施例に係るタッチ入力装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下では、本発明の実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。下記で紹介する各実施例は本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に本発明の思想を十分に伝達するために提示するだけのものであって、本発明が提示する実施例にのみ限定されるものではない。本発明は他の実施形態でも具体化され得る。図面は、本発明を明確にするために、説明と関係ない部分は図示を省略することができ、理解を助けるために構成要素の大きさなどを多少誇張して表現することができる。
【0036】
図1は本発明の第1実施例に係るタッチ入力装置100を示す斜視図である。
【0037】
本発明の第1実施例に係るタッチ入力装置100は、装着面130上に設置されるタッチ部110を含む。
【0038】
タッチ部110は、使用者のタッチ信号の入力を受けることができる一定領域で設けられ得る。一例として、図面に図示した通り、平面形状が円形に設けられ得る。または楕円形を含む多様な平面形状で設けられることも可能である。
【0039】
タッチ部110は、使用者が指またはタッチペンなどのポインターで接触するか近接する場合、信号が入力されるタッチパッドであり得る。使用者は、タッチ部110にあらかじめ定められたタッチジェスチャーを入力して所望の指示や命令を入力することができる。
【0040】
タッチパッドは、その名称にかかわらず、タッチセンサーを含むタッチフィルムまたはタッチシートなどを含むことができる。また、タッチパッドはスクリーンにタッチが可能なディスプレイ装置であるタッチパネルを含むこともできる。
【0041】
一方、ポインターがタッチパッドに接触しないで近接した状態でポインターの位置を認識するのを「近接タッチ(Proximity touch)」といい、ポインターがタッチパッドに接触した場合、位置を認識するのを「接触タッチ(Contact touch)」という。このとき、近接タッチとなる位置は、ポインターがタッチパッドに近接するときにポインターがタッチパッドに対して垂直に対応する位置であり得る。
【0042】
タッチパッドは、抵抗膜方式、光学方式、静電容量方式、超音波方式、または圧力方式などを使うことができる。すなわち、公知された多様な方式のタッチパッドを使うことができる。
【0043】
タッチ部110は、縁部120の内側に設置され得る。縁部120はタッチ部110の周囲を囲む部分を意味し、タッチ部110と別途の部材で設けることができる。また、縁部120は装着面130と一体に形成されるか、または装着面130とタッチ部110の間に設けられる別途の部材であり得る。また、縁部120は省略することができ、この場合、タッチ部110は装着面130の内側に設置され得る。
【0044】
縁部120には、タッチ部110を囲むキーボタンまたはタッチボタン121が位置することができる。すなわち、使用者はタッチ部110でジェスチャーを入力することもでき、タッチ部110周囲の縁部120に設けられるボタン121を利用して信号を入力することもできる。
【0045】
本発明の第1実施例に係るタッチ入力装置100は、タッチ部110の下部に位置して使用者の手首を支持する手首支持手段131をさらに含むことができる。このとき、手首支持手段131の支持面はタッチ部110のタッチ面より高く位置することができる。これは、使用者が手首支持手段131に手首を支持した状態で指でタッチ部110にジェスチャーを入力する時に手首が上に曲がることを防止することができる。したがって、繰り返されるタッチ入力過程で発生し得る使用者の筋骨格系疾患を防止し、より気楽な操作感を提供することができる。
【0046】
一例として、図面に図示した通り、手首支持手段131は装着面130と一体に形成されるものの、装着面130から突出するように形成され得る。または手首支持手段131は装着面130上に設けられる別途の部材であり得る。
【0047】
図2は本発明の第1実施例に係るタッチ入力装置100の操作の様子を説明するための平面図である。
【0048】
本発明の第1実施例に係るタッチ入力装置100は、タッチ部110に入力されるジェスチャー信号を認識し、ジェスチャー信号を分析して多様な機器に命令を出すことができる制御部を含むことができる。
【0049】
制御部は、ポインターがタッチ部110上で移動する位置に応じてディスプレイ部(図示されず)上のカーソル(Cursor)またはメニューを移動させることができる。すなわち、ポインターが上部から下部に移動する場合、ディスプレイ部に現れるカーソルを同じ方向に移動させたり、予備選択されたメニューを上部メニューから下部メニューに移動させることができる。
【0050】
また、制御部はポインターが移動する軌跡を分析してあらかじめ定義されたジェスチャーに対応させ、対応されるジェスチャーに定義された命令を実行させることができる。ジェスチャーは、ポインターがフリッキング(Flicking)、ローリング(Rolling)、スピン(Spin)、またはタップ(Tap)動作することによって入力することができる。その他にも使用者は多様なタッチ入力方式を使ってジェスチャーを入力することができる。
【0051】
ここで、フリッキングはポインターがタッチ部110に接触した状態で、一方向に移動後接触状態を解除するタッチ入力方式を、ローリングはタッチ部110の中央を中心に円弧を描くタッチ入力方式を、スピンはタッチ部110の中央を中心に円を描くタッチ入力方式を、タップはタッチ部110を叩くタッチ入力方式を意味する。
【0052】
また、使用者はマルチポインター入力方式を使ってジェスチャーを入力することもできる。マルチポインター入力方式は、二つのポインターを同時にまたは順次的に接触した状態でジェスチャーを入力する方式を意味する。一例として、タッチ部110に二つの指をタッチした状態でジェスチャーを入力することができる。マルチポインター入力方式を利用することによって、使用者が入力することができる命令や指示を多様に提供することができる。
【0053】
多様なタッチ入力方式には、数字、文字、または記号などのジェスチャーを入力することだけでなく、約束された任意のジェスチャーを入力することを含む。一例として、使用者はタッチ部110にハングルの子音/母音、アルファベット、アラビア数字、または四則演算記号などをそのまま描くことによって命令を入力することができる。使用者は入力しようとする文字または数字などをディスプレイ部から選択する代わりにタッチ部110に直接入力することによって入力時間を短縮させ、より直観的なインターフェースを提供することができる。
【0054】
タッチ部110は押す動作または傾く動作ができるように設けられ得る。使用者はタッチ部110に圧力を加えてタッチ部110の一部分を押したり傾けることによって、それによる実行信号を入力することができる。ここで、押す動作はタッチ部110が平行に押される場合と傾いて押される場合を含む。また、タッチ部110がフレキシブルに設けられる場合、一部分だけが押されることも可能である。
【0055】
一例として、タッチ部110はタッチ面に垂直した方向を基準として、少なくとも一つの方向(d1~d4)に傾くことができる。一例として、
図2に図示された通り前後左右向き(d1~d4)に傾くことができる。もちろん、実施例にしたがって、これよりもさらに多様な方向に傾くように設けることもできる。また、タッチ部110の中心部分(d5)を押す場合、タッチ部110は平行状態で押され得る。
【0056】
使用者はタッチ入力装置100を加圧して押したり傾けることによって、所定の指示や命令を入力することができる。一例として、使用者はタッチ部110の中心部分(d5)を押してメニューなどを選択することができ、タッチ部110の上部(d1)を押してカーソルを上部に移動させることができる。
【0057】
その他にも、タッチ入力装置100は、ボタン入力手段121をさらに含むことができる。ボタン入力手段121はタッチ部110の周辺に位置することができ、一例として、縁部120に設置することができる。使用者はジェスチャーを入力しながらも手の位置を移動しないままボタン121を動作させることができ、迅速な動作命令を出すことができる。
【0058】
ボタン入力手段121はタッチボタンと物理ボタンを含む。タッチボタンは、ポインターのタッチだけで信号が入力され、物理ボタンは物理的な外力によって形状の変形が起きながら信号が入力される。物理ボタンは一例として、クリック可能に設けられるボタンと傾転可能に設けられるボタンを含むことができる。
【0059】
図面には5個のボタン121:121a、121b、121c、121d、121eが図示されている。一例として、それぞれのボタン121はホーム(Home)メニューに移動するホームボタン121aと、現在の画面から以前画面に移動するバック(Back)ボタン121dと、オプション(Option)メニューに移動するオプションボタン121eと、2個のショートカットボタン121b、121cを含むことができる。ショートカットボタン121b、121cは使用者が頻繁に使うメニューまたはデバイスを指定して直ちに移動できるようにしたものである。
【0060】
一方、図面に図示してはいないが、タッチ入力装置100は、その内部に動作と関連した各種部品を内蔵していることがある。タッチ入力装置100内部には、タッチ部110が前述した五つの方向(d1~d5)に押されたり傾くことができるようにする構造が含まれ得る。図面ではこのような構造を省略して図示したが、関連技術分野で通常的に用いられる技術を利用して容易に具現できるであろう。
【0061】
また、タッチ入力装置100内部には、各種半導体チップおよび印刷回路基板などが設置されていることがある。一方、半導体チップは印刷回路基板に実装されていることがある。半導体チップは情報処理を遂行したりデータを保存することができる。半導体チップはタッチ入力装置100に加えられる外力、タッチ部110で認識されるジェスチャー、またはタッチ入力装置100に設けられるボタン121の操作により生成された所定の電気的信号を解釈し、解釈された内容によって所定の制御信号を生成した後、これを他の装置の制御部やディスプレイ部などに伝達することができる。
図3は
図2のA-A断面図である。
【0062】
タッチ部110は、縁部120または装着面130との境界線より低い部分を含むことができる。すなわち、タッチ部110のタッチ面はタッチ部110と縁部120の境界線より低く位置することができる。一例として、タッチ部110が縁部120との境界線から下に傾斜するように設けられるか、縁部120との境界線と段差を有して位置することができる。一例として、
図3に図示された本発明の第1実施例に係るタッチ部110は、凹んだ曲面形状を含む曲面部を含む。
【0063】
一方、図面にはタッチ部110が縁部120との境界線で段差を有さず連続的に下へ傾斜するように設けられたものを図示した。しかし、これとは違って、タッチ部110が縁部120との境界線から下方に段差を有して下へ傾斜するように設けられるものを含む。
【0064】
タッチ部110は、縁部120との境界線より低い部分を含むことによって、使用者がタッチ部110の領域および境界を触感によって認知することが可能である。ジェスチャーはタッチ部110の中央部分でなされる時に認識率が高くなり得る。また、類似のジェスチャーを入力する場合でも、互いに異なる位置でジェスチャーを入力すると互いに異なる命令と認識される恐れが存在する。問題は、使用者がタッチ領域に視線を置かないままジェスチャーを入力する場合である。使用者がディスプレイ部を見ながらジェスチャーを入力したり外部状況に集中する状態でジェスチャーを入力する場合に、触感によって直観的にタッチ領域および境界を認知することができるのであれば、使用者が正確な位置にジェスチャーを入力するのに有利となり得る。したがって、ジェスチャーの入力の正確度が向上する。
【0065】
タッチ部110は凹んだ形状を含むことができる。ここで、凹んだ形状は、凹入または陥没した形状を意味し、丸みを帯びて凹む形状だけでなく傾斜したり段差を有して凹む形状を含むことができる。
【0066】
また、タッチ部110は凹んだ曲面形状を含むことができる。一例として、図面に図示された第1実施例に係るタッチ部110は、一定の曲率を有する凹んだ曲面で提供される。すなわち、タッチ部110は球面の内側面の一部形状を含むことができる。タッチ部110の曲率が一定の場合、使用者がタッチ部110にジェスチャーを入力する時に異質な操作感を最小とすることができる。
【0067】
また、タッチ部110は凹んだ形状を含むものの、外郭部から中央部に向かうほど次第に深くなるか同一深さを維持するように設けることができる。すなわち、タッチ部110は、膨れた面を含まないように設けることができる。タッチ部110が膨れた面を含む場合、使用者が自然にジェスチャーを描くことができる軌跡とタッチ面の屈曲が変わるため、正確なタッチ入力の妨害要因となり得るためである。
図1に図示されたタッチ部110は中心(C1)が最も深く設けられ、外郭から中心(C1)に行くほど一定の曲率で低くなる。
【0068】
一方、前述した膨れた面とは、局地的な領域における膨れた地点を意味するのではなく、タッチ部110のタッチ領域全般において膨れた領域を意味する。したがって、本発明の実施例に係るタッチ部110は、中心に小さい突起を形成することによって使用者が突起から感じられる感覚で中央部の位置を直感することができるようにしたり、タッチ部110に同心円状の薄いシワが突出するようにするなどの突出成形は含む。
【0069】
または、タッチ部110の曲面は互いに異なる曲率で提供され得る。一例として、タッチ部110は中央部に近寄るほど傾きが緩やかになる凹んだ曲面形状を含むことができる。すなわち、中央部と近い領域の曲率は小さく(曲率半径が大きいことを意味)、中央部と遠い領域、すなわち外郭部の曲率は大きく(曲率半径が小さいことを意味)提供され得る。このように、タッチ部110の中央部の曲率を外郭部の曲率よりも小さくすることによって、ポインターを利用する中央部へのジェスチャーの入力を容易にすることができる。そして、外郭部の曲率が中央部よりも大きいため、使用者は外郭部をタッチして曲率を感知することによって、タッチ部110を見ない状態でも中央部の位置を容易に分かることができる。
【0070】
本発明の第1実施例に係るタッチ入力装置100は、タッチ部110が凹んだ曲面を含むことによって、ジェスチャーを入力する時に使用者が感じるタッチ感(または操作感)が上昇し得る。タッチ部110の曲面は、人が手首を固定させた状態で指を動かしたり指を広げたまま手首を回転させるか捻るなどの動作をする時に、指先の動きが描く軌跡と類似に設けられ得る。
【0071】
本発明の実施例のように、凹んだ曲面を含むタッチ部110は一般的に使われる平面タッチ部と比較して人体工学的である。すなわち、使用者のタッチ操作感が向上するだけでなく、手首などに加えられる疲労が低減され得る。そして、平面タッチ部にジェスチャーを入力する場合と比較して入力の正確度が向上され得る。
【0072】
また、タッチ部110は円形で設けることができる。タッチ部110が円形で設けられる場合、凹んだ曲面を形成しやすい。そして、タッチ部110が円形で設けられることによって使用者が触感でタッチ部110の円形タッチ領域を感知できるため、容易にローリングまたはスピンなどの円形ジェスチャー動作を入力することができる。
【0073】
また、タッチ部110が凹んだ曲面で設けられることによって使用者は直観的に指がタッチ部110のいずれの位置に位置しているかが分かる。タッチ部110が曲面で設けられることによってタッチ部110のいずれの地点においても傾きが変わることになる。したがって、使用者は指を通じて感じられる傾きの感覚を通じて直観的に指がタッチ部110のいずれの位置に位置しているかが分かる。
【0074】
このような特徴は、使用者がタッチ部110以外の所に視線を固定した状態でタッチ部110にジェスチャーを入力する時に、指がタッチ部110のいずれの位置にあるのかに対するフィードバックを提供することによって、使用者が所望のジェスチャーを入力することができるように助けることができ、ジェスチャーの入力の正確度を向上させることができる。一例として、使用者は指に伝えられるタッチ部110の傾きが平たく感じられる場合、タッチ部110の中央部をタッチしていることを直観的に分かり、指に伝えられるタッチ部110の傾きの方向を感知することによって指が中央部のいずれの方向に位置しているかを直観的に分かる。
【0075】
一方、タッチ部110の直径と深さは人体工学的な設計範囲で決定され得る。一例として、タッチ部110の直径は50mm~80mmの範囲で選択することができる。成人の平均的な指の長さを考慮する時、手首を固定した状態で自然な指の動きだけで一度に指を動かすことができる範囲は80mm以内で選択することができる。タッチ部110の直径が80mmを超過すれば、使用者がタッチ部110の外郭に沿って円を描く場合、手の動きが不自然となり、必要以上に手首を使うことになる。
【0076】
それとは反対に、タッチ部110の直径が50mmより小さくなる場合、タッチ領域の面積が減ることになり、入力できるジェスチャーの多様性が損失され得る。また、狭い領域でジェスチャーが描かれるため、ジェスチャーの入力エラーが増加する。
【0077】
また、タッチ部110が球面形状で設けられる場合、タッチ部110の深さ/直径は0.04~0.1内で選択することができる。タッチ部110の深さを直径で分けた値は曲面が曲がった程度を意味する。すなわち、同じ直径のタッチ部110で深さ/直径の値が大きいほどより凹んだ形状を有するようになり、逆に深さ/直径の値が小さいほどより平たい形状を有するようになる。
【0078】
タッチ部110の深さ/直径値が0.1より大きくなる場合、凹んだ形状の曲率が大きくなり、かえって使用者のタッチ感が不便となる。タッチ部110の凹んだ形状は使用者の自然な指の動きで指先が描く曲線の曲率と一致することが好ましい。しかし、深さ/直径値が0.1を超過すると、使用者がタッチ部110に沿って指を動かしたときに人為的な操作感を感じることになる。そして、使用者が意識せず自然に指を動かす場合にタッチ部110と指先の間が離れてしまう恐れがある。この場合、ジェスチャーのタッチが続かなくなり認識エラーが発生する。
【0079】
反対にタッチ部110の深さ/直径値が0.04より小さくなると、使用者が平面タッチ部でジェスチャーを描くのと比較して操作感の差を感じ難くなる。
【0080】
一方、曲面で設けられるタッチ部110に使われるタッチパッドは、光学方式を使ってタッチを認識することができる。一例として、タッチ部110の後面に赤外線LED(IR LED)およびフォトダイオード層(Photodiode array)を配置することができる。赤外線LEDとフォトダイオードが指によって反射された赤外線イメージを確保し、制御部は確保されたイメージからタッチ点を抽出することになる。
【0081】
図4は使用者が上下方向にジェスチャーを入力する時の指軌跡を示す図面で、
図5は使用者が左右方向にジェスチャーを入力する時の指軌跡を示す図面である。
【0082】
本発明の実施例に係るタッチ部110は、凹んだ曲面を含む。このとき、タッチ部110の曲率は使用者がジェスチャーを入力する時に感じられる使用感が気楽であるように定められ得る。
図4を参照すれば、使用者は指を上下方向に動く時、指を除いた関節を動かしたり変えたりしていない状態で指の自然な動きだけでジェスチャーを入力することができる。同じように、
図5を参照すれば、使用者は指を左右に動く時に、過度に手首を回していない状態で指と手首の自然な動きだけでジェスチャーを入力することができる。このようにタッチ部110の形状は人体工学的に設計されているため、長時間使用しても使用者が感じる疲労感が少なく、手首や他の関節に発生し得る骨格疾患を防止することができる。
【0083】
本発明の実施例に係るタッチ部110は、互いに異なる傾きまたは曲率を有する中央部と外郭部を含むことができる。タッチ部110が平面や傾斜面で設けられる場合には傾きを有し、タッチ部110が曲面で設けられる場合には曲率を有する。以下、
図6と
図7に互いに異なる変形実施例を図示する。
【0084】
図6は本発明の第1実施例に係るタッチ入力装置の第1変形実施例100-1を示す断面図である。
【0085】
図面に図示されてはいないが、第1変形実施例100-1のタッチ部110-1は円形で設けられ得る(
図2参照)。そして、タッチ部110-1は中央部111が平面で設けられ、外郭部112が凹んだ曲面で設けられ得る。このとき、中央部111と外郭部112の境界(B1)も円形で設けられ得る。
【0086】
タッチ部110-1は中央部111と外郭部112の幅比率を多様に設けることによって、互いに異なる効果を導き出すことができる。一例として、中央部111の幅を相対的に大きくし、外郭部112の幅を狭くする場合、平面で設けられる中央部111は文字などのジェスチャーを入力する空間として利用し、曲面で設けられる外郭部112はローリングまたはスピンなどの円形ジェスチャー動作を入力しやすいように設けることができる。
【0087】
または、中央部111の幅を相対的に小さくし、外郭部112の幅を大きくする場合、曲面で設けられる外郭部112はジェスチャーを入力する空間として利用し、中央部111は使用者にタッチ部110-1の中心を感知させる標識として利用することができる。
【0088】
一方、中央部111と外郭部112に入力されるタッチ信号は互いに区分することができる。一例として、中央部111のタッチ信号は下位メニュー上での信号を、外郭部112のタッチ信号は上位メニュー上での信号を意味し得る。
【0089】
図7は本発明の第1実施例に係るタッチ入力装置の第2変形実施例100-2を示す断面図である。
【0090】
第2変形実施例100-2のタッチ部110-2は中央部113を凹んだ曲面で設け、外郭部114を平面で設けることができる。このとき、中央部113と外郭部114の境界(B2)は円形で設けることができる。
【0091】
一方、
図6と
図7に図示された変形実施例の他にも中央部111、113と外郭部112、114は多様な形状で設けることができる。または中央部111、113と外郭部112、114を2段以上で区分することも可能である。
【0092】
図8は本発明の第1実施例に係るタッチ入力装置の第3変形実施例100-3を示す平面図で、
図9は
図8のB-B断面図である。
【0093】
第3変形実施例100-3に係るタッチ部110-3は楕円形で設けることができる。一例として、
図8に図示された通り、上下方向の内径が幅方向の内径より大きいように設けることができる。
【0094】
また、タッチ部110-3で最も低い地点(C2)は中心からいずれか一方向に偏って位置することができる。一例として、
図9に図示された通り、最も低い地点(C2)は下方に偏って位置することができる。
【0095】
図10は本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置200を示す斜視図である。
【0096】
本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置200は使用者がタッチしてジェスチャーを入力することができるタッチ部210、220とタッチ部210、220の周囲を囲む縁部230を含む。
【0097】
タッチ部110は中央部に位置するジェスチャー入力部210と、ジェスチャー入力部210の外郭に沿って位置するスワイプ入力部220を含むことができる。ここで、スワイプ入力部220はスワイプジェスチャーを入力することができるように設けられる部分を意味し、スワイプ(Swype)はタッチパッドからポインターを離していない状態でジェスチャーを入力することを意味する。
【0098】
タッチ部210、220は使用者が指またはタッチペンなどのポインターで接触するか近接する場合、信号が入力されるタッチパッドであり得る。使用者はタッチ部210、220にあらかじめ定められたタッチジェスチャーを入力して所望の指示や命令を入力することができる。
【0099】
タッチパッドはその名称にかかわらず、タッチセンサーを含むタッチフィルムまたはタッチシートなどを含むことができる。また、タッチパッドはスクリーンにタッチが可能なディスプレイ装置であるタッチパネルを含むこともできる。
【0100】
一方、ポインターがタッチパッドに接触しないで近接した状態でポインターの位置を認識するのを「近接タッチ(Proximity touch)」といい、ポインターがタッチパッドに接触する場合に位置を認識するのを「接触タッチ(Contact touch)」という。このとき、近接タッチとなる位置は、ポインターがタッチパッドに近接するときにポインターがタッチパッドに対して垂直に対応する位置であり得る。
【0101】
タッチパッドは抵抗膜方式、光学方式、静電容量方式、超音波方式、または圧力方式などを使うことができる。すなわち、公知された多様な方式のタッチパッドを使うことができる。
【0102】
縁部230はタッチ部210、220の周囲を囲む部分を意味し、タッチ部210、220と別途の部材で設けることができる。縁部230にはタッチ部210、220を囲むキーボタン232a、232bまたはタッチボタン231a、231b、231cが位置することができる。すなわち、使用者はタッチ部210、220でジェスチャーを入力することもでき、タッチ部210、220周囲の縁部230に設けられるボタン231、232を利用して信号を入力することができる。
【0103】
タッチ入力装置200は、タッチ部210、220の下部に位置して使用者の手首を支持する手首支持手段241をさらに含むことができる。このとき、手首支持手段241はタッチ部210、220のタッチ面より高く位置することができる。使用者は手首支持手段241に手首を支持した状態で指でタッチ部210、220にジェスチャーを入力する時に手首が曲がることが防止される。したがって、使用者の筋骨格系疾患を防止してより気楽な操作感を提供することができる。
【0104】
図11は本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置200を示す平面図で、
図12は
図11のC-C断面図である。
【0105】
タッチ部210、220は縁部230との境界より低い部分を含むことができる。すなわち、タッチ部210、220のタッチ面が縁部230より低く位置することができる。一例として、タッチ部210、220は縁部230との境界から下へ傾斜するように設けられるか、縁部230との境界と段差を有して位置することができる。
【0106】
また、タッチ部210、220は、縁部230との境界より低く位置することによって使用者はタッチ部210、220の領域および境界を触感によって認知することができる。ジェスチャーはタッチ部210、220の中央領域でなされるときに認識率が高くなり得る。また、類似のジェスチャーを入力する場合であっても、タッチ部210、220の互いに異なる位置にジェスチャーを入力すると、制御部が互いに異なる命令で認識する危険が存在する。問題は、使用者がタッチ領域に視線を置かないままジェスチャーを入力する場合である。使用者がディスプレイ部を見ながらジェスチャーを入力したり外部状況に集中する状態でジェスチャーを入力する場合に、触感によって直観的にタッチ領域および境界を認知することができるのであれば、使用者が正確な位置にジェスチャーを入力するときに有利となり得る。したがって、ジェスチャーの入力の正確度が向上する。
【0107】
タッチ部210、220は中央に位置するジェスチャー入力部210とジェスチャー入力部210の外郭に沿って下方に傾斜するように設けられるスワイプ入力部220を含むことができる。タッチ部210、220が円形で設けられる場合、ジェスチャー入力部210は球面の内面の一部形状で設けられ、スワイプ入力部220はジェスチャー入力部210の円周を囲む傾斜面で設けることができる。
【0108】
使用者は円形で設けられるスワイプ入力部220に沿ってスワイプジェスチャーを入力することができる。一例として、使用者はスワイプ入力部220に沿って時計回り方向にスワイプジェスチャーを入力したり反時計回り方向にスワイプジェスチャーを入力することができる。一方、ジェスチャー入力部210内のローリングまたはスピンなどの円形ジェスチャー動作や左から右に擦るジェスチャー動作もスワイプジェスチャーの一部であるが、本発明の実施例でのスワイプジェスチャーはスワイプ入力部220に入力されるジェスチャーを指し示すことにする。
【0109】
スワイプ入力部220に入力されるスワイプジェスチャーは、入力される時点と終点が変わることによって互いに異なるジェスチャーとして入力され得る。すなわち、ジェスチャー入力部210の左側に位置するスワイプ入力部220に入力されるスワイプジェスチャーとジェスチャー入力部210の右側に位置するスワイプ入力部220に入力されるスワイプジェスチャーは互いに異なる動作を惹き起こす可能性がある。また、同じ地点で使用者が指を接触してスワイプジェスチャーを入力する場合にもジェスチャーの終点が変わる場合、すなわち、使用者が指を離す位置が変わる場合には互いに異なるジェスチャーとして認識され得る。
【0110】
また、スワイプ入力部220はタップジェスチャーを入力することもできる。すなわち、使用者がタップするスワイプ入力部220の位置によって互いに異なる命令や指示を入力することができる。
【0111】
スワイプ入力部220は複数の目盛り221を含むことができる。目盛り221は視覚的または触覚的に使用者に相対的な位置を知らせることができる。一例として、目盛り221は陰刻または陽刻で形成することができる。それぞれの目盛り221は一定の間隔で配置され得る。したがって、使用者はスワイプ動作中に指が通り過ぎた目盛り221の個数を直観的に知ることができ、スワイプジェスチャーの長さを精密に調節することができる。
【0112】
一例として、スワイプジェスチャーにおいて、指が通り過ぎる目盛り221の個数によってディスプレイ部に表示されるカーソルが移動することができる。ディスプレイ部に多様な選択文字が連続的に配置される場合、使用者がスワイプ動作をしながら一つの目盛り221を通り過ぎるたびに選択される文字がひとますずつ横に移動することができる。
【0113】
本発明の実施例に係るスワイプ入力部220の傾斜度は、スワイプ入力部220とジェスチャー入力部210が会う境界でのジェスチャー入力部210の接線方向傾斜度より大きく設けられ得る。使用者はジェスチャー入力部210でジェスチャーを入力する時にスワイプ入力部220とジェスチャー入力部210の傾斜度の差からジェスチャー入力部210のタッチ領域を直観的に認知することができる。
【0114】
一方、ジェスチャー入力部210でジェスチャーが入力される途中は、スワイプ入力部220のタッチが認識されないようにすることができる。したがって、使用者がジェスチャー入力部210にジェスチャーを入力する途中にスワイプ入力部220領域を侵したとしてもジェスチャー入力部210のジェスチャー入力とスワイプ入力部220のジェスチャー入力が重ならない。
【0115】
一方、ジェスチャー入力部210とスワイプ入力部220は一体に形成することができる。そして、タッチセンサーはジェスチャー入力部210とスワイプ入力部220に別途設けられるか一つのタッチセンサーで設けられ得る。ジェスチャー入力部210とスワイプ入力部220に一つのタッチセンサーが設けられる場合、制御部がジェスチャー入力部210のタッチ領域とスワイプ入力部220のタッチ領域を区分することによって、ジェスチャー入力部210のジェスチャー入力信号と、スワイプ入力部220のジェスチャー入力信号を区分することができる。
【0116】
タッチ入力装置200はボタン入力手段231、232をさらに含むことができる。ボタン入力手段231、232はタッチ部210、220の周辺に位置することができる。使用者はジェスチャーを入力しながらも手の位置を変えないままボタン231、232を動作することができ、迅速な動作命令を出すことができる。
【0117】
ボタン入力手段231、232は使用者のタッチによって指定された機能を遂行できるタッチボタン231a、231b、231cまたは使用者が加える外力によって位置が変わりながら指定された機能を遂行できる加圧ボタン232a、232bを含むことができる。タッチボタン231a、231b、231cが使われる場合、ボタン入力手段231、232にもタッチセンサーが具備され得る。
【0118】
加圧ボタン232a、232bは外力によって上下方向(面外方向)にスライディング移動したり、面内方向にスライディング移動可能に設けられ得る。後者の場合には、使用者が加圧ボタン232a、232bを引くか押しながら信号を入力することができる。また、加圧ボタン232a、232bを押す場合と引く場合に互いに異なる信号が入力されるように動作させることもできる。
【0119】
図面には5個のボタン231、232が図示されている。一例として、それぞれのボタン231、232はホーム(Home)メニューに移動するホームボタン231aと、現在の画面から前の画面に移動するバック(Back)ボタン231bと、オプション(Option)メニューに移動するオプションボタン231cと、2個のショートカットボタン232a、232bを含むことができる。ショートカットボタン232a、232bは使用者が頻繁に使うメニューまたはデバイスを指定してすぐに移動できるようにしたものである。
【0120】
本発明の実施例に係るボタン入力手段231、232は上部と両側部にタッチボタン231a、231b、231cを位置させ、それぞれのタッチボタン231a、231b、231cの間に加圧ボタン232a、232bを位置させた。このように隣接するタッチボタン231a、231b、231cの間に加圧ボタン232a、232bが位置することによって、使用者の意図と異なってタッチボタン231a、231b、231cを動作させるエラーを防止することができる。
【0121】
図13~
図15は本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置200の操作の様子を説明するためのもので、
図13はジェスチャー入力の様子を、
図14はスワイプ入力の様子を、
図15は押し入力の様子を示す平面図である。
【0122】
図13を参照すれば、使用者はジェスチャー入力部210にジェスチャーを描くことによって動作命令を入力することができる。
図13はポインターが左から右に移動するフリッキングジェスチャーを示す。そして、
図14を参照すれば、使用者はスワイプ入力部220を擦ることによって動作命令を入力することができる。
図14は左側スワイプ入力部220で接触を開始してスワイプ入力部220に沿ってポインターを上部まで移動させるスワイプジェスチャーを示す。そして、
図15を参照すれば、使用者はジェスチャー入力部210を押すことによって動作命令を入力することができる。
図15はジェスチャー入力部210の左側を押す動作を示す。
【0123】
図16は本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置200が健康機器10に設置された様子を示す斜視図である。
【0124】
本発明の実施例に係るタッチ入力装置200は健康機器10に設置することができる。ここで、健康機器10は医療機器を含むことができる。健康機器10は使用者が搭乗することができる本体部251と、ディスプレイ部250と、本体部251とディスプレイ部250を連結する第1連結部252と、タッチ入力装置200と、タッチ入力装置200と本体部251を連結する第2連結部253を含むことができる。
【0125】
本体部251は使用者の体重を含む多様な身体情報を測定することができる。また、ディスプレイ部250は測定された身体情報などを含む多様な映像情報を示すことができる。また、使用者はディスプレイ部250を見る状態でタッチ入力装置200を操作することができる。
【0126】
本発明の実施例に係るタッチ入力装置200は車両20に設置することができる。
【0127】
ここで、車両20は人間、物または動物などのような被運送体を出発地から目的地に移動させる多様な装置を意味する。車両20は道路または線路を走行する自動車、海や川の上に移動する船舶および空気の作用を利用して空を飛行する飛行機などを含むことができる。
【0128】
また、道路または線路を走行する自動車は、少なくとも一つの車輪の回転により所定の方向に移動することができ、例えば三輪または四輪自動車、建設機械、二輪自動車、原動機付自転車や自転車および線路を走行する列車を含むことができる。
【0129】
図17は本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置200が設置された車両20の室内の様子を示す図面で、
図18は本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置200が設置されたギヤボックス300を示す斜視図である。
【0130】
図17を参照すれば、車両20は運転者などが搭乗するシート21と、ギヤボックス300、センターフェイシア22およびステアリングホイール23などが設けられたダッシュボード24(dashboard)を含むことができる。
【0131】
センターフェイシア22には空調装置310、時計312、オーディオ装置313およびAVN装置314などが設置され得る。
【0132】
空調装置310は車両20内部の温度、湿度、空気の清浄度、空気の流れを調節して車両20の内部を快適に維持する。空調装置310はセンターフェイシア22に設置されて空気を吐出する少なくとも一つの吐出口311を含むことができる。センターフェイシア22には空調装置310などを制御するためのボタンやダイヤルなどが設置され得る。運転者などの使用者はセンターフェイシア22に配置されたボタンを利用して空調装置310を制御することができる。
【0133】
時計312は空調装置310を制御するためのボタンやダイヤルの周囲に設けることができる。
【0134】
オーディオ装置313はオーディオ装置313の機能を遂行するための多数のボタンが設けられた操作パネルを含む。オーディオ装置はラジオ機能を提供するラジオモードとオーディオファイルが保存された多様な保存媒体のオーディオファイルを再生するメディアモードを提供することができる。
【0135】
AVN装置314は車両20のセンターフェイシア22内部に埋め込まれたりダッシュボード24上に突出して形成され得る。AVN装置314は使用者の操作によりオーディオ機能、ビデオ機能およびナビゲーション機能を統合的に遂行できる装置である。AVN装置314はAVN装置314に対する使用者命令の入力を受ける入力部315と、オーディオ機能と関連した画面、ビデオ機能と関連した画面またはナビゲーション機能と関連した画面を表示するディスプレイ部316を含むことができる。一方、AVN装置314と重複する範囲内ではオーディオ装置313が省略されることもある。
【0136】
ステアリングホイール23は車両20の走行方向を調節するための装置であって、運転者によって把持されるリム321および車両20の操向装置と連結されリム321と操向のための回転軸のハブを連結するスポーク322を含むことができる。実施例にしたがって、スポーク322には車両20内の各種装置、一例としてオーディオ装置などを制御するための操作装置323が形成されることがある。
【0137】
また、ダッシュボード24は車両の運行中に運転者に車両速度、走行距離、エンジン回転数、注油量、冷却水温度、各種警告などの多様な車両情報などを知らせるインストルメントパネル324および各種物を収納できるグローブボックス325(globe box)などをさらに含むこともできる。
【0138】
ギヤボックス300は一般的に車両20内部の運転席と助手席の間に設置され、運転者が車両20を運転する途中に操作する必要がある操作装置が装着され得る。
【0139】
図18を参照すれば、ギヤボックス300には車両20変速のための変速レバー301と、車両20の機能遂行を制御するためのディスプレイ部302と、車両20の各種装置を遂行するためのボタン303が設置され得る。そして、本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置200が設置され得る。
【0140】
本発明の実施例に係るタッチ入力装置200は、ギヤボックス300に設置されて運転者が運転中に前方を注視した状態で操作ができるように位置することができる。一例として、変速レバー301の下部に位置することができる。一方、タッチ入力装置200はセンターフェイシア22に設置されたり、助手席または、後席に設置されることもある。
【0141】
タッチ入力装置200は車両20内部のディスプレイ装置と接続され、ディスプレイ装置に表示される各種アイコンなどを選択したり実行することができる。車両20に設置されるディスプレイ装置にはオーディオ装置313、AVN装置314、またはインストルメントパネル324などがあり得る。また、必要に応じて、ディスプレイ部302がギヤボックス300に設置され得る。また、ディスプレイ装置はHUD(Head Up Display)装置またはバックミラーなどと接続されることもある。
【0142】
一例として、タッチ入力装置200はディスプレイ装置上に表示されるカーソル(Cursor)を動かしたりまたはアイコン(Icon)を実行することができる。アイコン(Ion)はメインメニュー、選択メニュー、設定メニューなどを含むことができる。また、タッチ入力装置200を通じてナビゲーションを動作させたり、車両の運行条件を設定したり、車両の周辺機器を実行することができる。
【0143】
次に、
図19と
図20を参照してタッチ入力装置200の構造について説明する。
【0144】
図19は本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置200の内部の様子を示す斜視図である。そして、
図20は本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置200の電極配置の様子を示す構造図である。
【0145】
図19は本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置200の電極配置の様子を示す構造図であって、実際のものとは異なるが、タッチ入力装置200の動作方法をわかりやすく示すための平面図である。
【0146】
タッチ入力装置200は使用者の入力手段(一例として、指またはタッチペン)と接触することができるタッチ部401、タッチ部401と一体に形成されるかタッチ部401の下部に設けられてタッチ信号の入力を受ける第1および第2感知パターン420、430、これと連結される配線部403、これと連結される接続パッド404、第1および第2感知パターン420、430が形成されるベース410、および第1感知パターン420上に積層される塗装層440を含む。ただし、
図19は塗装層440の影となって第1および第2感知パターン420、430が露出していない状態を図示する。
【0147】
第1感知パターン420と第2感知パターン430は、使用者が指、タッチペンなどでタッチ入力装置200を接触すると、静電容量の変化を感知してその位置を感知することができるように、一定パターンで形成することができる。ここで、接触(タッチ)は直接的な接触および間接的な接触をすべて含む意味と定義され得る。すなわち、直接的な接触は客体がタッチ入力装置200に触れた場合を示し、間接的な接触はタッチ入力装置200に触れてはいないが感知パターンが客体を感知することができる範囲内で接近した状態を示す。
【0148】
第1感知パターン420は第1方向(図面で水平方向)に一定の区画を分けて配列することができ、第2感知パターン430は第1方向と異なる方向(図面で垂直方向)に一定の区画を分けて配列することができる。第1感知パターン420と第2感知パターン430は互いに異なる層に設けられ、交差部(C)を形成する。交差部(C)では第1感知パターン420と第2感知パターン430が直接接触しないで絶縁部を挟んで重なり得る。
【0149】
交差部(C)はタッチ部401の解像度を決定することができ、座標として認識され得る。すなわち、入力手段が、いずれか一つの交差部(C)に接触した場合と入力手段がこれと隣接する交差部(C)に接触する場合を区分することができ、入力手段がいずれの位置の交差部(C)に接触したかを知ることができる。したがって、同じ面積に交差部(C)が多く形成されるほどタッチ部401の解像度は増加する。
【0150】
そして、第1感知パターン420は送信部電極(TX電極)であり得る。第1感知パターン420は第1方向(図面で水平方向)に一定間隙離れて並んで配置され、互いに離れて配置されるパターンの列の個数は横解像度に対応され得る。
【0151】
そして、第2感知パターン430は受信部電極(RX電極)であり得る。第2感知パターン430は第2方向(図面で垂直方向)に一定間隙離れて並んで配置され、互いに離れて配置されるパターンの列の個数は縦解像度に対応され得る。
【0152】
第1および第2感知パターン420、430の一端は金属配線などからなる配線部403と連結され得る。そして、配線部403の一端には接続パッド404が設けられ、各配線部403は接続パッド404を通じて集積回路(図示されず)と連結され得る。
【0153】
そして、第1および第2感知パターン420、430の一端部には配線部403と連結される接続部402が設けられ得る。接続部402は感知パターンと電気的に接続されるものの、第1および第2感知パターン420、430の幅より広く設けられる。したがって、第1および第2感知パターン420、430に配線部403を接続させることが容易である。そして、接続部402と配線部403は導電性接着剤(一例として、はんだ(Solder))により接着することができる。
【0154】
または、図面とは異なり、第1および第2感知パターン420、430が配線部403と一体に形成されるものを含む。すなわち、図面に図示された第1および第2感知パターン420、430はタッチ部401にのみ設けられるが、これとは異なり、感知パターンがタッチ部401外部の領域にまで拡張され、集積回路と連結される接続パッド404と直接連結され得る。
【0155】
配線部403は感知パターンの感知信号を接続パッド404を通じて集積回路に伝達する。このような配線部403と接続パッド404は導電性物質で形成することができる。
【0156】
入力手段がタッチ部401の一つの領域を接触する場合、交差部(C)の静電容量が減少することになって、配線部403と接続パッド404を通じて静電容量に対する情報が制御部で動作する集積回路に到達し、制御部はいずれの位置に入力手段が接触したかを判断することができる。また、入力手段がタッチ部401の一つの領域に近づく場合に静電容量が減少するように構成することもできる。この場合、制御部はいずれの位置に入力手段が近づいたかを判断することができる。
【0157】
図21は本発明の第3実施例に係るタッチ入力装置400を示す断面図である。
【0158】
図21を参照すれば、本発明の第3実施例に係るタッチ入力装置400は平面で設けられる。しかし、これは説明のために概略的に示したもので、タッチ入力装置400のタッチ面は多様な曲面の形態または不連続面の形態で設けられることもある。ここで、不連続面の形態は傾斜面が結合された形態を含むことができる。タッチ入力装置400が曲面で設けられる場合に対しては、後述することにする。
【0159】
タッチ入力装置400は第1パターン溝411と第2パターン溝412を含むベース410と、第1パターン溝411にメッキされる第1感知パターン420と、第2パターン溝412にメッキされる第2感知パターン430と、第2感知パターン430を絶縁する塗装層440を含むことができる。
【0160】
第1感知パターン420と第2感知パターン430はベース410の一面にLDS(Laser Directing Structure)工法を利用して形成することができる。ここで、LDS工法は、非伝導性で化学的に安定した金属複合体を含む材質で支持材を形成し、支持材の一部をUV(Ultra Violet)レーザーまたはエキシマ(Excimer)レーザーなどのレーザーに露光させることによって金属複合体の化学的結合を解体して金属シードを露出させた後、支持材を金属化(Metalizing)させて支持材のレーザー露光部位に導電性構造を形成する工法を意味する。このようなLDS工法に対しては、韓国登録特許公報第374667号、韓国公開特許公報第4001-40872号、および韓国公開特許公報第4004-21614号に開示されており、本明細書はこれらを参照することにする。
【0161】
または、第1感知パターン420と第2感知パターン430はベース410の一面に射出工程、エッチング工程、または機械的加工を通じて形成することもできる。機械的加工の一例として、3Dプリンティングを利用することができる。
【0162】
第1および第2感知パターン420、430は導電性物質で設けられ、一例として、金属であり得る。そして、伝導性と経済性を考慮して金属の中でも銅(Cu)を使うことができる。ただし、銅の他に金(Au)などの金属で第1および第2感知パターン420、430を形成することを含む。
【0163】
ベース410は金属複合体を含むことができる。一例として、ベース410はレジン(Resin)と金属酸化物を含む複合体であり得る。ここで、レジン(Resin)はPC(Polycarbonate)、PA(Polyamide)、およびABS(acrylonitrile-butadiene-styrene copolymer)のうち、いずれか一つ以上を含むことができ、金属酸化物はMg、Cr、Cu、Ba、Fe、Ti、およびAlのうち、いずれか一つ以上を含むことができる。
【0164】
ベース410の一面には第1感知パターン420を収容する第1パターン溝411が形成され、ベース410の他面には第2感知パターン430を収容する第2パターン溝412が形成される。第1感知パターン420は第1パターン溝411の内部に設けられ、第2感知パターン430は第2パターン溝412の内部に設けられ得る。
【0165】
ベース410は第1パターン溝411と第2パターン溝412が形成される領域で厚さが一定となり得る。すなわち、第1パターン溝411の底面と第2パターン溝412の底面は一定の距離を維持することができる。したがって、後で第1感知パターン420と第2感知パターン430が形成される場合、第1および第2感知パターン420、430の間の距離が一定となる。そして、全タッチ領域において相互静電容量の変化値が一定となり得る。
【0166】
第1パターン溝411はベース410の一面にレーザーを照射して形成され、第2パターン溝412はベース410の他面にレーザーを照射して形成される。このとき、溝が形成されながら発生する熱によって第1および第2パターン溝411、412は金属に還元され、金属に還元された部分は第1および第2パターン溝411、412に金属シード(Seed)を形成する。
【0167】
第1および第2感知パターン420、430は第1および第2パターン溝411、412上にメッキされることによって形成される。金属シード上にメッキする工程は一般的に知られているメッキ技術を利用することができるため、詳細な説明を省略する。
【0168】
または、第1および第2感知パターン420、430は蒸着工程によって形成することもできる。またはメッキ工程と蒸着工程を結合した形態で形成することもできる。以下では、第1および第2感知パターン420、430がメッキ工程によって形成されることを基本として説明する。
【0169】
第1および第2感知パターン420、430は銅(Cu)メッキを含み、銅メッキ上にニッケル(Ni)をメッキして酸化防止処理をすることができる。また、金(Au)メッキを用いる場合、導電性が向上され得る。
【0170】
次に、
図22~
図27を参照して本発明の第3実施例に係るタッチ入力装置400の製造方法について説明する。
【0171】
図22は本発明の第3実施例に係るタッチ入力装置400の製造方法を示すフローチャートで、
図23~
図27は本発明の第3実施例に係るタッチ入力装置400の製造方法を示す。
【0172】
図23はベース410を準備する過程(S500)を示す図面である。
【0173】
ベース410は金属複合体を含むことができる。そして、ベース410は射出方式を利用して形成することができる。そして、ベース410は樹脂(Resin)、ガラス、またはレザーなどのその他の素材で設けられる母材の一面に金属複合体をコーティングして形成することもできる。
【0174】
ベース410はタッチ領域で一定の厚さで設けられ得る。ここで、タッチ領域は後で第1感知パターンと第2感知パターンが形成される領域であり得る。
【0175】
そして、図面とは異なって、ベース410は両面に対応する形状の曲面が形成され得る。一例として、ベース410の一面には球面の一部形状に凹んだ曲面が形成され、ベース410の他面には球面の一部形状に突出する曲面が形成され得る。このとき、ベース410の一面の曲率とベース410の他面の曲率は同一に設けられ得る。
【0176】
図24は第1パターン溝411を加工する過程(S510)を示す図面である。
【0177】
第1パターン溝411はベース410の一面にUV(Ultra Violet)レーザーまたはエキシマ(Excimer)レーザーなどのレーザーを照射して形成することができる。このとき、溝が形成されながら発生する熱は金属複合体の化学的結合を解体して金属に還元させ、第1パターン溝411に金属シード(Seed)を形成する。
【0178】
第1パターン溝411は曲面で設けられるベース410の一面上に形成され得る。レーザーを照射して溝を形成するため、ベース410の表面形状に関わらず、多様な形状のパターンを作ることができる。
【0179】
図25は第2パターン溝412を加工する過程(S520)を示す図面である。
【0180】
第2パターン溝412はベース410の他面、すなわち第1パターン溝411が形成される一面の背面にUV(Ultra Violet)レーザーまたはエキシマ(Excimer)レーザーなどのレーザーを照射して形成することができる。このとき、溝が形成されながら発生する熱は金属複合体の化学的結合を解体して金属に還元させ、第2パターン溝412に金属シード(Seed)を形成する。
【0181】
第2パターン溝412は曲面で設けられるベース410の一面上に形成され得る。レーザーを照射して溝を形成するため、ベース410の表面形状に関わらず、多様な形状のパターンを作ることができる。
【0182】
そして、第1パターン溝411と第2パターン溝412の間の距離はタッチ領域で一定に設けられ得る。すなわち、タッチ領域で同じ厚さで設けられるベース410の両面に同じ深さで第1パターン溝411と第2パターン溝412を形成することができる。
【0183】
一方、第1パターン溝411と第2パターン溝412は一つの工程で形成することができる。一例として、レーザーがベース410の一面を動きながら第1パターン溝411を形成し、ベース410の他面を動きながら第2パターン溝412を形成することができる。または、ベース410の両面にそれぞれレーザーが設けられて同時に第1パターン溝411と第2パターン溝412を形成することもできる。
【0184】
図26は第1および第2感知パターン420、430を形成する過程(S530)を示す図面である。
【0185】
第1および第2感知パターン420、430は金属シードが露出された第1および第2パターン溝411、412を金属化させて形成することができる。一例として、第1および第2感知パターン420、430は第1および第2パターン溝411、412上にメッキされる銅を含む。また、酸化防止処理のために銅メッキ上にニッケルをメッキすることができる。
【0186】
一方、第1感知パターン420と第2感知パターン430は一つの工程で形成することができる。一例として、一度のメッキ工程で第1感知パターン420と第2感知パターン430を同時に形成することができる。
【0187】
図27は塗装層440を積層する過程(S540)を示す図面である。
【0188】
塗装層440は第1または第2感知パターン420、430を外部の衝撃または汚染物質から保護するために、ベース410の一面上にコーティングして形成することができる。そして、塗装層440は使用者が接触するタッチ部401のタッチ面を構成することができる。
【0189】
そして、塗装層440は紫外線遮断剤を利用するUV塗装またはUVコーティングで形成することができる。
【0190】
そして、図面に図示されてはいないが、
図23~
図27の工程によって作られたタッチ入力装置400が正しく動作するかの可否を検査する検査過程(S550)をさらに含むことができる。
【0191】
検査過程(S550)は第1および第2感知パターン420、430に電流を供給し、両感知パターン間の相互静電容量(Mutual Capacitance)の変化を検査してセンサーとして使うことができるかどうかを判断する過程を含む。タッチ入力装置400が製品として機能するためには、入力手段がタッチ部401に接触したときに第1および第2感知パターン420、430の間の相互静電容量が変化し、これを検出して入力手段がタッチされた位置を検出しなければならないためである。
【0192】
一方、検査過程(S550)は塗装層440を積層する過程(S560)の前になすことができる。検査過程(S550)で適合判定を受けることができず、第1または第2感知パターン420、430を修繕する場合が発生する可能性があるためである。
【0193】
図28は本発明の第4実施例に係るタッチ入力装置400-1を示す断面図である。
【0194】
図28を参照すれば、本発明の第4実施例に係るタッチ入力装置400-1は、多様な素材で設けられる母材450上にベース410をコーティングして形成することもできる。母材450は樹脂、ガラス、またはレザーなどを含むことができる。母材450は表面が堅い(Stiff)かまたは弾力を有し得る(Elastic)。そして、母材450は固まって変形できない場合もあり(Rigid)、曲がることができる場合もある(Flexible)。
【0195】
一方、本発明の第3実施例に係るタッチ入力装置400はタッチ部401を曲面で設けることができる。そして、第1および第2感知パターン420、430もタッチ面の曲率に沿って曲がるように設けることができる。一例として、
図10~
図12に図示された本発明の第2実施例に係るタッチ入力装置200のタッチ部210、220に対応する形状で設けることができる。
【0196】
タッチ部401の曲面は、曲率一定の曲面と曲率が変わる曲面を含むことができる。また、タッチ部401の曲面は曲率が二つ以上の曲面と、座標によって曲がった方向が異なる曲面を含むことができる。また、タッチ部401は折れた面で設けることができる。一例として、折れた面が会う角に沿ってタッチ信号を入力することもできる。
【0197】
ベース410は両面に曲面を含むことができる。一例として、ベース410の一面は凹んだ球面の一部形状に、ベース410の他面は膨れた球面の一部形状にすることができる。そして、第1および第2パターン溝411、412はベース410の曲面上に形成することができる。このとき、第1および第2パターン溝411、412はレーザーを利用して形成するため、ベース410の形状に関わらず、複雑な形状の第1パターン溝411を形成することができる。
【0198】
そして、第1および第2パターン溝411、412上に第1および第2感知パターン420、430をメッキする。このとき、メッキ工程の特性上第1および第2パターン溝411、412の形状にかかわらず、第1および第2感知パターン420、430をメッキすることができ、第1および第2パターン溝411、412が直線または平面で設けられない場合にも第1および第2感知パターン420、430のメッキが容易である。
【0199】
一方、
図12を参照してジェスチャー入力部210とスワイプ入力部220にタッチ信号が入力される方法を説明する。
【0200】
第1および第2感知パターン420、430は、タッチ部401の中央に位置するジェスチャー入力部210とタッチ部401の外郭縁に位置するスワイプ入力部220をすべてカバーするように設けられる。すなわち、第1および第2感知パターン420、430は、ジェスチャー入力部210を通りスワイプ入力部220に至るまで延びるように設けることができる。
【0201】
一例として、第1および第2感知パターン420、430のうち、最も外郭に位置するパターンはスワイプ入力部220に対応するように配置することができる。したがって、制御部は最も外郭に位置する第1および第2感知パターン420、430の相互静電容量が変わる場合、使用者がスワイプ入力部220をタッチしたものと認識し、第1および第2感知パターン420、430のうち、最も外郭に位置するパターンを除いたパターンの相互静電容量が変わる場合、使用者がジェスチャー入力部210をタッチしたものと認識することができる。
【0202】
このように、同じ第1および第2感知パターン420、430を利用してジェスチャー入力部210とスワイプ入力部220を区分してタッチ信号の入力を受けることができることによって、製作工程が単純となり得る。
【0203】
図29は本発明の第5実施例に係るタッチ入力装置400-2を示す断面図である。
【0204】
図29を参照すれば、本発明の第5実施例に係るタッチ入力装置400-2は多様な素材で設けられる母材450の背面にベース410をコーティングして形成することもできる。母材450は表面が堅い(Stiff)かまたは弾力を有し得る(Elastic)。そして、母材450は固まって変形できない場合もあり(Rigid)、曲がることができる場合もある(Flexible)。そして、母材450は射出成形方式によって形成され得る。
【0205】
ベース410の一面には第1感知パターン420が、ベース410の他面には第2感知パターン430が形成され得る。製作工程ではベース410の両面に第1および第2感知パターン420、430を形成した後、母材450の背面にベース410を付着することができる。
【0206】
母材450は非導電性材質で設けられ得る。一例として、母材450は樹脂(Resin)、ガラス、またはレザーなどを含むことができる。そして、母材450は薄い厚さを有することができる。母材450の厚さは、人が手で母材450をタッチしたとき、母材450の背面に設けられる第1および第2感知パターン420、430の相互静電容量に変化が起こり得る範囲内で定められ得る。
【0207】
第1および第2感知パターン420、430が形成されるベース410を母材450に結合させることによってタッチ入力装置の活用性が増大され得る。
【0208】
まず、多様な素材で設けられる母材450にベース410をコーティングすることができる。すなわち、母材450の素材選定が多様となり得る。また、ベース410をコーティングして母材450に付着させることによって熱または振動などに対する耐久性が向上し得る。
【0209】
例えば、本発明の実施例に係るタッチ入力装置が車両に用いられる場合、活用性が非常に大きい。
図18に図示されたように、ギヤボックス300に設置されて中央操作計として作動することができ、その他にもハンドル、ドアトリム、天井、ガラス、またはフィラーなどに設けられて物理ボタンの代わりに用いることができる。
【0210】
図30と
図31は本発明の実施例に係るタッチ入力装置を多様な曲面で設けることができることを図示する。
【0211】
図30は本発明の第6実施例に係るタッチ入力装置400-3を示す断面図で、
図31は本発明の第7実施例に係るタッチ入力装置400-4を示す断面図である。
【0212】
図30を参照すれば、本発明の第6実施例に係るタッチ入力装置400-3は凹んだ曲面上に設けることができる。図面は断面を図示しているが、平面視のとき、凹んだ器(Bowl)の形状であり得る。
【0213】
図31を参照すれば、本発明の第7実施例に係るタッチ入力装置400-4は膨れた曲面上に設けることができる。図面は断面を図示しているが、平面視のとき、膨れた球面の一部形状であり得る。
【0214】
本発明は添付された図面に図示された一実施例を参照して説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有した者であれば、これから多様な変形および均等な他の実施例を実施可能であることが理解できるであろう。したがって、本発明の真の範囲は添付された特許請求の範囲によってのみ定められるべきである。
【符号の説明】
【0215】
100:タッチ入力装置
110:タッチ部
120:縁部
121:ボタン
131:手首支持部
200:タッチ入力装置
210:曲面部
220:傾斜部
221:目盛り
230:縁部
231:タッチボタン
232:加圧ボタン
241:手首支持部
200:タッチ入力装置
401:タッチ部
402:接続部
403:配線部
404:接続パッド
410:ベース
411:第1パターン溝
412:第2パターン溝
420:第1感知パターン
430:第2感知パターン
440:塗装層
450:母材