(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-25
(45)【発行日】2022-12-05
(54)【発明の名称】ボイラプラントのマンドア
(51)【国際特許分類】
F23J 13/08 20060101AFI20221128BHJP
E06B 7/22 20060101ALI20221128BHJP
E06B 3/36 20060101ALI20221128BHJP
【FI】
F23J13/08 Z
E06B7/22 F
E06B3/36
(21)【出願番号】P 2018162145
(22)【出願日】2018-08-30
【審査請求日】2021-06-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100140914
【氏名又は名称】三苫 貴織
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100172524
【氏名又は名称】長田 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100107238
【氏名又は名称】米山 尚志
(72)【発明者】
【氏名】三輪 彬
(72)【発明者】
【氏名】植野 敏昭
(72)【発明者】
【氏名】石原 貴浩
(72)【発明者】
【氏名】小新田 明憲
(72)【発明者】
【氏名】岡本 利彦
【審査官】岩▲崎▼ 則昌
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-118137(JP,A)
【文献】実開昭59-29547(JP,U)
【文献】実公昭50-43090(JP,Y1)
【文献】米国特許第5103592(US,A)
【文献】米国特許第4665653(US,A)
【文献】米国特許第4572240(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23J 13/08
E06B 7/22
E06B 3/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボイラプラントのボイラ又はダクトに、内部空間への立入りを可能とする入出口が設けられ、前記入出口の周縁に設けられた環状のドア取付部に、前記入出口を開放可能に閉止するマンドアが外側から取付けられるアクセスドア構造の前記マンドアであって、
ドア主部の外周全域にドア周縁部を一体的に有する板状であり、前記入出口を閉止するドア閉止状態で、前記ドア主部が前記入出口を外側から覆い、前記ドア周縁部が前記ドア取付部に外側から重なるドア本体と、
前記ドア本体に固定的に設けられて前記ドア周縁部から突出し、前記ドア閉止状態で前記ドア取付部に向けて締付部材で締付けられる複数の被締付部と、
前記ドア本体の表裏のドア面の少なくとも一方に固定されて起立する板壁状であり、前記ドア周縁部の異なる箇所を結ぶように前記ドア主部の前記ドア面上で線状に延びる複数の補強リブと、を備え、
前記ドア周縁部は、前記ドア取付部との間を密閉する弾性シール部材を、前記ドア閉止状態で前記ドア取付部との間に挟み、
前記複数の補強リブは、前記被締付部の近傍から延びる第1補強リブを含む
ことを特徴とするボイラプラントのマンドア。
【請求項2】
請求項1に記載のマンドアであって、
前記ドア本体は、前記ドア周縁部と前記ドア取付部との間に介在するドアヒンジによって開閉可能に前記ドア取付部に連結され、
前記複数の補強リブは、前記ドアヒンジの近傍から延びる第2補強リブを含む
ことを特徴とするボイラプラントのマンドア。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のマンドアであって、
前記表裏のドア面のうち前記ドア閉止状態で前記内部空間側を向く内側のドア面に固定されて起立する板壁状であり、前記ドア周縁部に沿った環状の周壁部を備え、
前記内側のドア面に固定されて起立した前記複数の補強リブは、前記周壁部に対して固定され
る
ことを特徴とするボイラプラントのマンドア。
【請求項4】
請求項3に記載のマンドアであって、
前記複数の補強リブと前記周壁部とは、前記内側のドア面上に設けられ、
前記周壁部は、前記ドア取付部側に保持された前記弾性シール部材を前記ドア閉止状態で前記ドア取付部との間に挟むシール部材押圧部、又は前記弾性シール部材を収容するシール部材収容溝を区画する溝形成壁部である
ことを特徴とするボイラプラントのマンドア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボイラプラントのマンドアに関する。
【背景技術】
【0002】
ボイラプラントのボイラやダクトの所定位置には、検査や補修等のために作業者が外側から内部空間へ立ち入ることが可能な大きさの入出口と、外側から取付けられて入出口を開放可能に閉止するマンドアとが設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マンドアを閉じたドア閉止状態では、例えば、マンドアの周縁部(ドア周縁部)と入出口の周縁のドア取付部との間に弾性シール部材(例えばゴム製のパッキン)を挟み、ドア周縁部の複数個所を締付部材(例えば、ボルトやナットなど)によってドア取付部側へ締め込むことにより、ドア周縁部とドア取付部との間を密閉することが可能である。
【0005】
しかし、ドア周縁部の複数個所のボルトを同時に締め込むことはできず、一部のボルトを強く締め込んでしまうと、マンドアが歪み、弾性シール部材による密閉性が低下するおそれがある。
【0006】
係る不都合は、マンドアの板厚を増大させて面剛性を高めることにより回避することも可能であるが、この場合、マンドアの重量の増大により開閉操作性が損なわれる。
【0007】
そこで本発明は、マンドアの重量の増大を抑制しつつ、密閉性を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成すべく、本発明の第1の態様は、ボイラプラントのボイラ又はダクトに、内部空間への立入りを可能とする入出口が設けられ、入出口の周縁に設けられた環状のドア取付部に、入出口を開放可能に閉止するマンドアが外側から取付けられるアクセスドア構造のマンドアであって、ドア本体と、被締付部と、複数の補強リブとを備える。
【0009】
ドア本体は、ドア主部の外周全域にドア周縁部を一体的に有する板状である。入出口を閉止するドア閉止状態で、ドア主部は、入出口を外側から覆い、ドア周縁部は、ドア取付部に外側から重なる。被締付部は、ドア本体に固定的に設けられてドア周縁部から突出し、ドア閉止状態でドア取付部に向けて締付部材で締付けられる。補強リブは、ドア本体の表裏のドア面の少なくとも一方に固定されて起立する板壁状であり、ドア周縁部の異なる箇所を結ぶようにドア主部のドア面上で線状に延びる。
【0010】
ドア周縁部は、ドア取付部との間を密閉する弾性シール部材を、ドア閉止状態でドア取付部との間に挟む。複数の補強リブは、被締付部の近傍から延びる第1補強リブを含む。
【0011】
上記構成では、ドア周縁部の異なる箇所を結ぶようにドア主部のドア面上で線状に延びる複数の補強リブがドア本体の骨格として機能するので、ドア本体の板厚を増大させることなくマンドア(ドア本体)の面剛性を高めることができる。
【0012】
複数の補強リブが被締付部の近傍から延びる第1補強リブを含むので、被締付部を締付部材で締め込んだ際のドア本体の歪みの発生を第1補強リブによって的確に抑制することができる。
【0013】
本発明の第2の態様は、第1の態様のマンドアであって、ドア本体は、ドア周縁部とドア取付部との間に介在するドアヒンジによって開閉可能にドア取付部に連結される。複数の補強リブは、ドアヒンジの近傍から延びる第2補強リブを含む。
【0014】
上記構成では、複数の補強リブがドアヒンジの近傍から延びる第2補強リブを含むので、マンドアを開閉動作に起因したドア本体の歪みの発生を第2補強リブによって的確に抑制することができる。
【0015】
本発明の第3の態様は、第1又は第2のマンドアであって、ドア周縁部に沿った環状の周壁部をさらに備える。周壁部は、表裏のドア面のうちドア閉止状態で内部空間側を向く内側のドア面に固定されて起立する板壁状である。内側のドア面に固定されて起立した複数の補強リブは、周壁部に対して固定される。
【0016】
上記構成では、ドア本体に周壁部が設けられ、複数の補強リブが、周壁部に対して固定される補強リブを含むので、周壁部と複数の補強リブとがドア本体の骨格として機能する。このため、マンドア(ドア本体)の面剛性をさらに高めることができる。
【0017】
本発明の第4の態様は、第3の態様のマンドアであって、複数の補強リブと周壁部とは、内側のドア面上に設けられる。周壁部は、ドア取付部側に保持された弾性シール部材をドア閉止状態でドア取付部との間に挟むシール部材押圧部、又は弾性シール部材を収容するシール部材収容溝を区画する溝形成壁部である。
【0018】
上記構成では、専用の周壁部を別途設けずに、シール部材押圧部又は溝形成壁部を周壁部として機能させるので、構造の複雑化及び重量の増大を抑制することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、マンドアの重量の増大を抑制しつつ、密閉性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明のマンドアが設けられるボイラプラントの一例を示す模式図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るマンドアのドア開放状態をドア取付フレームとともに示す斜視図である。
【
図3】マンドアのドア閉止状態をダクト外側から視た正面図である。
【
図4】ドア閉止状態のマンドア及びドア取付フレームの要部断面図である。
【
図5】マンドアの被取付部をドア取付フレームのボルトから外した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0022】
図1は、本発明のマンドアが設けられるボイラプラントの一例を示す模式図である。ボイラプラントは、ボイラ(石炭炊きボイラ)1からの排ガスを浄化して大気中に排出する排煙処理系統と、燃料(石炭)を一次空気によって搬送してボイラ1へ供給する一次空気系統と、燃焼用空気(二次空気)をボイラ1へ供給する二次空気系統とを備える。なお、ボイラ1は、石炭炊き以外のボイラであってもよい。
【0023】
排煙処理系統には、脱硝装置(SCR)2、空気予熱器(AH:エアヒータ)3、電気集塵機(EP)4及び誘引通風機(IDF)5が設けられる。脱硝装置2は、ボイラ1の下流に配置され、排ガス中の窒素酸化物(NOx)を還元除去する。空気予熱器3は、脱硝装置2の下流に配置され、排ガスとの熱交換によって一次空気及び二次空気を加熱する。電気集塵機4は、空気予熱器3の下流に配置され、排ガス中の煤塵(燃焼灰)を捕集除去する。誘引通風機5は、電気集塵機4の下流に配置され、排ガスを誘引して煙突(図示省略)へ導く。
【0024】
一次空気系統では、一次空気が一次通風機(PAF)6によってミル7へ導入され、ミル7で微粉砕された石炭が一次空気によって搬送され、一次空気とともに風箱(WB)8を通じてバーナ(図示省略)からボイラ1の燃焼室へ投入される。一次空気系統の途中には、空気予熱器3へ導入される分岐系統が設けられている。
【0025】
二次空気系統では、押込通風機(FDF)9によって空気予熱器3へ導入された二次空気(燃焼用空気)が、(風箱8を通じて)バーナ及びアフタエアポート(AAP)10からボイラ1の燃焼室へ供給される。
【0026】
排煙処理系統の要素間(ボイラ1と脱硝装置2との間を含む)は排気ダクトによって接続され、一次空気系統及び二次空気系統の要素間(ボイラ1と空気予熱器3との間を含む)はそれぞれ空気ダクトによって接続される。排気ダクト及び空気ダクト(以下、両者を合わせてダクト20と称する)の一又は複数の所定位置には、検査や補修等の際に外側からダクト20内への作業者の立ち入りを可能とするアクセスドア構造が設けられる。アクセスドア構造は、ダクト20の周壁(例えば側壁)21に形成される開口22と、開口22に取付けられるドア取付フレーム30と、ドア取付フレーム30に取付けられるマンドア40とから概略構成される(
図4参照)。
【0027】
図2~5に示すように、ドア取付フレーム30は、区画壁固定孔31(
図4参照)が形成された平板状のドア取付部32と、区画壁固定孔31の内周縁に密着状態で固着されてドア取付部32と略直交する入出口区画壁33とを有し、ドア取付部32にマンドア40が取付けられる。区画壁固定孔31は長円形状であり、入出口区画壁33は長円筒状である。入出口区画壁33は、一側(ダクト外側)よりも他側(ダクト内側)への突出量が大きくなるように、ドア取付部32の表裏面の双方から突出する。入出口区画壁33のダクト内側部分をダクト20の開口22に挿入し、入出口区画壁33の外周面と開口22の内周面とを密閉状態で固着することにより、ドア取付フレーム30がダクト20に固定される(
図4参照)。ドア取付フレーム30をダクト20に固定したフレーム固定状態で、入出口区画壁33は、ダクト20の内部空間23への作業者の立入りが可能な大きさの入出口24を区画する。
【0028】
このように、本実施形態のアクセスドア構造では、ダクト20に、内部空間23への立入りを可能とする入出口24が設けられ、入出口24の周縁に設けられた環状のドア取付部32に、入出口24を開放可能に閉止するマンドア40がダクト20の外側から取付けられる。
【0029】
ドア取付部32の外面には、入出口区画壁33のダクト外側部分(内周壁34)の周りを囲むように外周壁35が固定され、内周壁34と外周壁35とドア取付部32の外面とによって、シール部材収容溝39が形成される。シール部材収容溝39は、入出口24の外周縁の外側全域に亘る環状であり、シール部材収容溝39には、弾性シール部材(例えばゴム製のパッキン)25が収容され固定される。
【0030】
マンドア40は、ドア本体41と、複数の被締付部(ストッパ部)42と、複数の補強リブ43とを備える。
【0031】
ドア本体41は、ドア主部44の外周全域にドア周縁部45を一体的に有する長円形の板体である。入出口24を閉止するドア閉止状態で、ドア主部44は、入出口24を外側から覆い、ドア周縁部45は、ドア取付部32に外側から重なる。ドア本体41は、ドア周縁部45とドア取付部32との間に介在する2箇所のドアヒンジ26によって開閉可能にドア取付部32に連結される。ドア本体41の表裏のドア面46,47のうち、一方はドア閉止状態で外側に露出する外側のドア面46であり、他方はドア閉止状態で入出口24側(内部空間23側)を向く内側のドア面47である。
【0032】
本実施形態の被締付部42は、上側の2箇所と、下側の2箇所と、中間の2箇所の計6箇所に配設され、ドア本体41の外側のドア面46に固着されてドア周縁部45から突出する。中間の被取付部42は、ドア主部44を挟んで相対向し、中間の被取付部42の一方は、2つのドアヒンジ26の間に配置されている。被締付部42には、突出先端縁で開口するボルト挿通溝48が形成されている。
【0033】
ドア取付フレーム30のドア取付部32の外面には、6箇所の被取付部42に対応して6箇所の締付部材36が配設されている。締付部材36は、ドア取付部32に対して回転自在に支持されるボルト(Iボルト)37と、ボルト37に螺合するナット38とを有する。ボルト37は、ドア取付部32の外面に略直交する起立位置と、入出口24の外側へ向かって起立位置から倒れる倒伏位置との間を傾動可能である。
【0034】
ドア本体41のドア周縁部45の内側のドア面47には、シール部材押圧部(周壁部)50が固着されている。シール部材押圧部50は、ドア周縁部45に沿って内側のドア面47から略垂直に起立する環状の板壁である。ドア取付部32のシール部材収容溝39に保持された弾性シール部材25は、ドア閉止状態でシール部材押圧部50とドア取付部32との間に挟まれる。弾性シール部材25によって、ドア周縁部45とドア取付部32との間が密閉される。
【0035】
ドア閉止状態において、倒伏位置のボルト37を起立位置へ傾動すると、ボルト37が被締付部42のボルト挿通溝48へ進入してボルト挿入溝48を挿通する。係る状態でナット38を締め込むと、ドア周縁部45が入出口24側へ押し付けられ、入出口24がマンドア40によって密閉される。
【0036】
被取付部42は、1対の補強板49によって補強されている。1対の補強板49は、ボルト挿通溝48の両側に配置され、被取付部42とシール部材押圧部50とに固着される。
【0037】
複数の補強リブ43の各々は、ドア本体41の内側のドア面47に固着されて起立する板壁状であり、ドア周縁部45の異なる箇所を結ぶようにドア主部44のドア面47上で直線状に延びる。複数の補強リブ43は、被締付部42の近傍から延びる第1補強リブ43Aと、ドアヒンジ26の近傍から延びる第2補強リブ43Bと含む。
【0038】
中間の2箇所の被取付部42の近傍から延びる第1補強リブ43Aは、中間の2箇所の被取付部42を結ぶように直線状に延びる。第2補強リブ43Bは、ドアヒンジ26の近傍から直線状に延びて、ドア主部44を挟んでドアヒンジ26と対向するドア周縁部45へ至る。上側の2箇所の被取付部42の近傍から延びる第1補強リブ43Aの先端は、上側の第2補強リブ43Bの中間部に固着され、下側の2箇所の被取付部42の近傍から延びる第1補強リブ43Aの先端は、下側の第2補強リブ43Bの中間部に固着される。
【0039】
ドア周縁部45のうち被取付部42が固定される部分は、補強板51によって補強されている。補強板51は、断面L状であり、内側のドア面47とシール部材押圧部50の内周面とに重ねられて固着される。
【0040】
各補強リブ43のドア周縁部45側の端部は、シール部材押圧部50に対して固定される。本実施形態では、補強板51のうちシール部材押圧部50に重なる部分に固着される。
【0041】
ドア面47からの補強リブ43及びシール部材押圧部50の各突出高さは、補強リブ43の方がシール部材押圧部50よりも高く設定されている。但し、ドア取付フレーム30との干渉を回避するため、補強板部43のドア周縁部45側の端部は突出高さが低く形成されている。
【0042】
本実施形態によれば、ドア周縁部45の異なる箇所を結ぶようにドア主部44のドア面47上で線状に延びる複数の補強リブ43がドア本体41の骨格として機能するので、ドア本体41の板厚を増大させることなくマンドア40(ドア本体41)の面剛性を高めることができる。
【0043】
複数の補強リブ43が被締付部42の近傍から延びる第1補強リブ43Aを含むので、被締付部42を締付部材36で締め込んだ際のドア本体41の歪みの発生を第1補強リブ43Aによって的確に抑制することができる。
【0044】
複数の補強リブ43がドアヒンジ26の近傍から延びる第2補強リブ43Bを含むので、マンドア40を開閉動作に起因したドア本体41の歪みの発生を第2補強リブ43Bによって的確に抑制することができる。
【0045】
ドア本体41にシール部材押圧部(周壁部)50が設けられ、各補強リブ43が、シール部材押圧部50に対して固定されているので、シール部材押圧部50と複数の補強リブ43とがドア本体41の骨格として機能する。このため、マンドア40(ドア本体41)の面剛性をさらに高めることができる。
【0046】
専用の周壁部を別途設けずに、シール部材押圧部50を周壁部として機能させるので、構造の複雑化及び重量の増大を抑制することができる。
【0047】
なお、本発明は、一例として説明した上述の実施形態及び変形例に限定されることはなく、上述の実施形態等以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0048】
例えば、上記実施形態では、ドア取付部32にシール部材収容溝39を設け、ドア本体41にシール部材押圧部50を設けたが、
図6に示すように、ドア本体41にシール部材収容溝39を設け、ドア取付部32にシール部材押圧部50を設けてもよい。この場合、シール部材収容溝39を区画する内周壁34及び外周壁35を内側のドア面47に固着し、内周壁34を周壁部として機能させ、補強リブ43を内周壁34に固定すればよい。
【0049】
また、ダクト20に代えて又は加えてボイラ1に入出口24及びマンドア40を設けてもよい。マンドア40の内側のドア面47に代えて又は加えて、外側のドア面46に補強リブ43を設けてもよい。被締付部42にボルト挿通溝48に代えてボルト挿通孔を形成し、ボルト挿通孔を挿通するボルト(Iボルトではない一般的なボルト)によってマンドア40を締付けてもよい。マンドア40をドアヒンジ26を介して開閉可能にドア取付部32に連結せず、マンドア40をボルトによって着脱可能にドア取付部32に取付けてもよい。ドア本体41の形状は、長円形に限定されず、円形や矩形等の他の形状であってもよい。
【符号の説明】
【0050】
1:ボイラ
2:脱硝装置(SCR)
3:空気予熱器(AH)
4:電気集塵機(EP)
5:誘引通風機(IDF)
6:一次通風機(PAF)
7:ミル
8:風箱(WB)
9:押込通風機(FDF)
10:アフタエアポート(AAP)
20:ダクト
21:周壁
22:開口
23:内部空間
24:入出口
25:弾性シール部材
26:ドアヒンジ
30:ドア取付フレーム
31:区画壁固定孔
32:ドア取付部
33:入出口区画壁
34:内周壁
35:外周壁
36:締付部材
37:ボルト
38:ナット
39:シール部材収容溝
40:マンドア
41:ドア本体
42:被締付部
43,43A,43B:補強リブ
44:ドア主部
45:ドア周縁部
46:外側のドア面
47:内側のドア面
48:ボルト挿通溝
49,51:補強板
50:シール部材押圧部(周壁部)