(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-25
(45)【発行日】2022-12-05
(54)【発明の名称】通信システム
(51)【国際特許分類】
H04M 11/00 20060101AFI20221128BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20221128BHJP
F24C 7/04 20210101ALI20221128BHJP
F24C 7/02 20060101ALI20221128BHJP
H05B 6/12 20060101ALI20221128BHJP
【FI】
H04M11/00 301
H04Q9/00 301D
F24C7/04 301A
F24C7/04 301Z
F24C7/02 301J
H05B6/12 313
(21)【出願番号】P 2019010310
(22)【出願日】2019-01-24
【審査請求日】2021-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北野 啓一
(72)【発明者】
【氏名】山田 友美
(72)【発明者】
【氏名】河内 孝博
【審査官】大橋 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-293889(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 11/00
H04Q 9/00
G06F 13/00
H04L 12/00
F24F 11/00
F24H 1/00
F24C 1/00-15/00
H05B 6/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱機器と、前記熱機器と無線通信される第1データを記憶する第1データ記憶部と、前記熱機器と無線通信される第2データを記憶する第2データ記憶部と、を備えた通信システムであって、
前記第1データは、前記熱機器から前記第1データ記憶部に向けた一方向の信号として送信され、
前記第2データは、前記熱機器と前記第2データ記憶部との間で双方向の通信を行うことで送信及び受信され、
前記熱機器は、前記第1データを前記第1データ記憶部に送信するよりも、前記第2データを前記第2データ記憶部と双方向で通信することを優先する
と共に、前記第1データを前記熱機器から中継器を介して前記第1データ記憶部に送信することを特徴とする通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記熱機器は、前記第1データを前記第1データ記憶部に所定の間隔で送信することを特徴とする通信システム。
【請求項3】
熱機器と、前記熱機器と無線通信される第1データを記憶する第1データ記憶部と、前記熱機器と無線通信される第2データを記憶する第2データ記憶部と、を備えた通信システムであって、
前記第1データは、前記熱機器から前記第1データ記憶部に向けた一方向の信号として送信され、
前記第2データは、前記熱機器と前記第2データ記憶部との間で双方向の通信を行うことで送信及び受信され、
前記熱機器は、前記第1データを前記第1データ記憶部に送信するよりも、前記第2データを前記第2データ記憶部と双方向で通信することを優先する
と共に、前記第1データに変化があった場合に、前記第1データを前記第1データ記憶部に送信することを特徴とする通信システム。
【請求項4】
請求項1~請求項
3のいずれか1項に記載の通信システムにおいて、
前記第1データには、受信又は送信する時刻データを含むことを特徴とする通信システム。
【請求項5】
請求項1~請求項
4のいずれか1項に記載の通信システムにおいて、
前記熱機器は、加熱調理器で構成され、
前記第1データは、前記加熱調理器の少なくとも運転実績又は運転情報を含む作動データであり、
前記第2データは、前記加熱調理器の運転指示情報を含む制御データであることを特徴とする通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスコンロ等の加熱調理器(熱機器)に関し、例えば特許文献1に見られるように、加熱調理器の運転情報を、中継器を介してデータサーバ等の管理センタに送信するシステムが知られている。
【0003】
特許文献1のシステムでは、さらに、加熱調理器は、携帯端末等の外部端末と通信され、外部端末により加熱調理器を遠隔操作可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のシステムのように、例えば、中継器を介して加熱調理器をデータサーバに通信でき、また、加熱調理器と外部端末とを通信できるシステムでは、加熱調理器からデータサーバと外部端末との双方に同時に並列に通信した場合、加熱調理器では同時に信号処理する必要があり、制御部などの負担が大きくなる。そこで、加熱調理器からデータサーバへの通信と、加熱調理器から外部端末への通信とが重ならないように、どちらか一方と通信可能とする必要がある。そこで、加熱調理器の制御部の負担が大きくならないように、同時に両方に通信させずに、通信先を切り替える通信システムとすることが考えられる。
【0006】
しかしながら、上記通信システムでは、例えば、加熱調理器がデータサーバ(第1データ記憶部)と双方向通信を行い、加熱調理器の作動データ(第1データ)を双方向通信で送受信しているとき、制御データ(第2データ)を加熱調理器と外部端末(第2データ記憶部)との間で通信するためには、加熱調理器とデータサーバとの通信が完了するまで待つ必要があり、加熱調理器と外部端末とを通信する場合に、時間を要することがある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、第1データ記憶部へのデータ送信完了を待つことなく、熱機器と第2データ記憶部とを通信するまでの時間を短縮することができる通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の通信システムは、熱機器と、前記熱機器と無線通信される第1データを記憶する第1データ記憶部と、前記熱機器と無線通信される第2データを記憶する第2データ記憶部と、を備えた通信システムであって、前記第1データは、前記熱機器から前記第1データ記憶部に向けた一方向の信号として送信され、前記第2データは、前記熱機器と前記第2データ記憶部との間で双方向の通信を行うことで送信及び受信され、前記熱機器は、前記第1データを前記第1データ記憶部に送信するよりも、前記第2データを前記第2データ記憶部と双方向で通信することを優先することを基本構成とする。
そして、第1発明では、さらに、前記熱機器は、前記第1データを前記熱機器から中継器を介して前記第1データ記憶部に送信する。
【0009】
上記基本構成を有する本発明では、熱機器と第1データ記憶部との通信は、熱機器から第1データ記憶部に向けた一方向の信号の送信であるので、熱機器は、第1データ記憶部が送信を中止してもよい状態であるかを確認する必要がなく、熱機器からの送信を中止することができる。これにより、熱機器と第1データ記憶部との通信が完了するまで待つ必要がなく、速やかに熱機器と第2データ記憶部との双方向通信に移行ができるため、熱機器と第2データ記憶部とを通信するまでの時間を短縮することができる。
そして、第1発明では、中継器を使用することで、熱機器からBluetooth(登録商標)などの近距離通信を利用して中継器に第1データを送信することができ、熱機器の通信にかかる消費電力を削減することができる。
【0010】
また、前記熱機器は、前記第1データを前記第1データ記憶部に所定の間隔で送信することが好ましい(第2発明)。なお、所定の間隔で送信とは、一定の間隔(例えば、3秒毎)で送信することや、一定ではない間隔(例えば、3秒、5秒、2秒)で送信することを含む。
【0011】
上記構成によれば、熱機器から第1データ記憶部に複数回に亘って頻繁に第1データを送信するので、熱機器から第1データ記憶部への第1データの送信中に、熱機器と第2データ記憶部との通信要求があり、第1データ記憶部への第1データの送信を中止した場合や、第1データ記憶部への第1データの送信ミスがあった場合でも、第1データ記憶部は、次の第1データを利用することができ、第1データ記憶部は、熱機器からの第1データを確実に受信することができる。
【0014】
また、前記基本構成を有する本発明では、前記第1データに変化があった場合に、前記第1データを前記第1データ記憶部に送信することが好ましい(第3発明)。
【0015】
この構成によれば、第1データを全て第1データ記憶部に送信するものに比べて、第1データ記憶部の負荷を軽減することができる。
【0016】
さらに、前記基本構成を有する本発明では、前記第1データには、受信又は送信する時刻データを含むことが好ましい(第4発明)。
【0017】
この構成によれば、第1データ記憶部で第1データの時刻管理をする必要がなくなり、第1データ記憶部の負荷を軽減することができる。
【0018】
また、前記基本構成を有する本発明では、前記熱機器は、加熱調理器で構成され、前記第1データは、前記加熱調理器の少なくとも運転実績又は運転情報を含む作動データであり、前記第2データは、前記加熱調理器の運転指示情報を含む制御データであることが好ましい(第5発明)。
【0019】
この構成によれば、加熱調理器の作動データの送信完了を待つことなく、加熱調理器の運転指示情報を時間遅れなく速やかに送信することができる。これにより、自動調理運転の火力変更等を時間遅れなく運転指示通りに行うことができ、自動調理運転の失敗がなく、指示通りの自動調理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一実施形態における通信システムの一例を示す図。
【
図2】実施形態の加熱調理器の制御に係る構成を示すブロック図。
【
図3】通信システムの制御の流れを示すタイムチャート。
【
図4】通信システムの制御の流れを示すフローチャート。
【
図5】蓄積用データサーバと記憶用データサーバとを備えた実施形態における通信システムの加熱調理器と外部端末と中継器と蓄積用データサーバと記憶用データサーバとを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の一実施形態を、
図1~
図4を参照して説明する。
【0022】
図1を参照して、本実施形態の加熱調理器1(熱機器)は、インターネットに接続可能な外部端末50と無線通信を行うことが可能である。また、加熱調理器1は、中継器60と無線通信を行うことが可能であり、中継器60は、インターネットを介してデータサーバ70に接続可能である。中継器60は、例えば、加熱調理器1が設置される家等に設けられた給湯リモコン、レンジフードなどの機器などと一体に構成され得る。
【0023】
本実施形態では、加熱調理器1と、外部端末50と、中継器60と、データサーバ70とにより、通信システム5が構成される。
【0024】
データサーバ70は、調理データ蓄積部70a(本発明における第2データ記憶部に相当)と、作動データ記憶部70b(本発明における第1データ記憶部に相当)とを備える。調理データ蓄積部70aは、詳しくは後述するレシピに基づく自動調理を行う際の加熱調理器1の作動制御用の自動調理データ等を含むレシピデータ(本発明における第2データ及び制御データに相当)を蓄積している。作動データ記憶部70bは、詳しくは後述する作動データ(本発明における第1データ及び作動データに相当)を記憶する。
【0025】
外部端末50は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、モバイルパソコン等により構成され得る。あるいは、外部端末50は、加熱調理器1に専用の機器により構成され得る。
【0026】
この外部端末50は、あらかじめインストールされた自動調理アプリケーション(以下、自動調理アプリと称する)を実行することで、加熱調理器1で調理を行い得る種々様々な調理メニューのレシピのそれぞれに関するレシピデータを、随時、データサーバ70の調理データ蓄積部70aからインターネットを介して取得可能である。外部端末50は、使用者Pにより操作可能なタッチパネル51を備える。使用者Pは、タッチパネル51を操作することで、レシピデータを取得する。
【0027】
詳細は後述するが、各レシピの上記レシピデータは、該レシピに基づく自動調理を行う際の加熱調理器1の作動制御用の自動調理データ等を含むデータである。そして、外部端末50は、使用者Pの指示に応じて、個々のレシピに関するレシピデータを加熱調理器1に送信することが可能である。そして、加熱調理器1は、点火動作が行われると、送信されたレシピデータに基づいて火力調整等を行い、自動調理を行う。また、外部端末50は、加熱調理器1の動作状態等の情報を加熱調理器1から受信し、その情報をタッチパネル51に表示する、もしくはスピーカ(図示せず)から報知すること等が可能である。
【0028】
加熱調理器1は、本実施形態の一例では、例えばガスコンロである。この加熱調理器1は、加熱部として、第1コンロ10a、第2コンロ10b及びグリル20を備えている。なお、コンロの数は適宜変更可能であり、1個または3個以上設けてもよい。
【0029】
第1コンロ10a及び第2コンロ10bは、互いに加熱能力(最大火力)が相違するコンロであり、例えば、第1コンロ10aの加熱能力が、第2コンロ10bの加熱能力より高い。
【0030】
また、第1コンロ10a及び第2コンロ10bには、載置される被加熱物(調理物を収容した調理容器等)の温度を検出する温度センサ15a,15bが設けられている。
【0031】
加熱調理器1の前面には、加熱調理器1の電源のオン/オフを行うための電源ボタン1aと、第1コンロ10aの点火/消火及び火力変更を行うための第1コンロ用操作ボタン11aと、第2コンロ10bの点火/消火及び火力変更を行うための第2コンロ用操作ボタン11bと、グリル20の点火/消火及び火力変更とを行うためのグリル用操作ボタン21とが設けられている。本実施形態では、第1コンロ10aは、火力が例えば11段階に変更可能となっており、第2コンロ10bは、火力が例えば9段階に変更可能となっており、火力1が最も火力が弱く、火力11が最も火力が強い。
【0032】
さらに、加熱調理器1の前面には、プッシュオープン式のコンロ操作部12とグリル操作部22とが設けられている。使用者Pがコンロ操作部12を押し操作するとコンロ操作部12が開いてコンロ操作パネル13が現れる。コンロ操作パネル13は、第1コンロ10a用の第1コンロ操作部13aと、第2コンロ10b用の第2コンロ操作部13bとを備えている。同様に、使用者Pがグリル操作部22を押し操作するとグリル操作部22が開いてグリル操作パネル23が現れる。
【0033】
コンロ操作パネル13は、第1コンロ10a及び第2コンロ10bの作動に関する操作(例えば自動調理のメニュー設定、タイマ時間の設定等)を使用者Pが行い得るように構成されていると共に、第1コンロ10a及び第2コンロ10bの作動に関する各種情報表示を行い得るように構成されている。このことはグリル操作パネル23についても同様である。
【0034】
加熱調理器1は、上記の構成のほか、さらに
図2に示すように、加熱調理器1の全体の作動制御を行う制御装置30と、音声等を出力するスピーカ26と、外部端末50との通信を行う通信装置27とを備える。
【0035】
制御装置30は、CPU、メモリ、インターフェース回路等を含む電子回路ユニットにより構成される。なお、制御装置30は、相互に通信可能な複数の電子回路ユニットにより構成されていてもよい。また、通信装置27及び制御装置30は、第1コンロ10a、第2コンロ10b及びグリル20がオフされても、電源ボタン1aはオン状態が保たれ、通信可能状態が持続する。
【0036】
該制御装置30には、温度センサ15a,15bの検出信号と、操作ボタン(第1,第2コンロ用操作ボタン11a,11b、グリル用操作ボタン21)の操作信号と、操作パネル(コンロ操作パネル13、グリル操作パネル23)の操作信号と、通信装置27により受信された信号(外部端末50から送信された信号)とが入力される。
【0037】
制御装置30は、実装されるプログラムを実行することで実現される機能又はハードウェア構成により実現される機能によって、第1コンロ10a、第2コンロ10b及びグリル20のそれぞれの作動制御(点火/消火制御等)と、操作パネル(コンロ操作パネル13、グリル操作パネル23)の表示制御と、スピーカ26の出力制御と、通信装置27を介した外部端末50及び中継器60との通信制御とを行い得るように構成されている。加熱調理器1の通信装置27と中継器60との通信は、例えば、Bluetooth(登録商標)などの近距離通信を利用することができ、この場合、通信にかかる電力を削減でき、省電力となる。また、加熱調理器1には、ガスの流れを制御するガス電磁弁等の複数のアクチュエータや、振動を検知するための加速度センサ等の複数のセンサが設けられている(いずれも図示せず)。
【0038】
ここで、本実施形態では、加熱調理器1が外部端末50を介してレシピデータを取得可能なレシピは、第1コンロ10a及び第2コンロ10b用のレシピと、グリル20用のレシピとに大別される。
【0039】
第1コンロ10a、第2コンロ10b及びグリル20が、本発明における加熱部に相当するものであるが、本実施形態では、一例として、第1コンロ10aを用いて自動調理を行う場合の作動制御を中心に説明する。
【0040】
制御装置30は、レシピに対応するレシピデータを、外部端末50との通信を行うことにより該外部端末50から取得するレシピデータ取得部32としての機能と、レシピに基づく調理の実行時に、レシピに対応するレシピデータ(本発明における第2データ及び制御データに相当)に含まれる自動調理データに応じて第1コンロ10aの作動制御を行うレシピ調理実行処理部33としての機能とを有する。自動調理データは、周知のものであり、その詳細な説明は簡略化するが、例えば、第1コンロ10aの燃焼停止、再点火、火力調整などの各作動制御に対応した複数のブロックが設けられ、各ブロックに各作動制御に関する指令信号が記録されるデータ構造を有している。そして、外部端末50からの1回の送信で、各作動制御の指令信号を含むレシピデータが送信される。また、指令信号がない作動制御のブロックはブランクとなる。なお、レシピデータには、使用者Pによって行われる下ごしらえ用レシピのデータが含まれていてもよい。
【0041】
制御装置30のレシピデータ取得部32は、外部端末50との通信によって取得したレシピのレシピデータを図示しないメモリに記憶保持する。この場合、本実施形態では、制御装置30は、外部端末50の操作による使用者Pの指示に応じて、複数(所定数)のレシピのそれぞれ毎のレシピデータをメモリに記憶保持することが可能である。
【0042】
なお、メモリに記憶保持するレシピデータは、加熱調理器1又は外部端末50の操作によって、適宜、更新あるいは消去することが可能である。
【0043】
本実施形態では、加熱調理器1は、第1コンロ10a、第2コンロ10bを用いた調理モードとして、例えば、高温炒めモード、湯沸しモード、茹で物モード、及び、麺ゆでモードを実行可能となっている。
【0044】
上記各モードは、周知のものであり、その詳細な説明は簡略化するが、高温炒めモードは、高温度での調理が可能となるモードであり、湯沸しモードは、水を沸騰させ、沸騰の検知後に一定火力で沸騰状態を保つモードである。
【0045】
茹で物モードは、調理用の具材を浸漬させた水を沸騰させ、沸騰の検知後に火力の強弱の切り替えを行いながら沸騰状態を保つモードであり、麺ゆでモードは、水を沸騰させた後に、使用者Pにより麺が浸漬された場合に、沸騰の検知後に一定火力で沸騰状態を保つモードである。
【0046】
次に、
図3に示すタイムチャートを用いて、通信システム5の制御の流れを説明する。
【0047】
図3に示すように、使用者Pは、電源ボタン1aを操作して加熱調理器1の電源をオンする(時刻:t0)。そして、使用者Pは、第1コンロ用操作ボタン11aを操作して第1コンロ10aを点火し、第1コンロ10aを用いて調理を行う。ここでの調理は、詳しくは後述する自動調理とは別の調理である。なお、詳しくは後述する自動調理の前に、第1コンロ10aは消火される。
【0048】
加熱調理器1は、電源がオンされる(時刻:t0)と、加熱調理器1と外部端末50とが、詳しくは後述する指令信号とアンサ信号とからなる一対の通信である双方向通信を行っていない状態において、所定時間(例えば、3秒)毎に、加熱調理器1から中継器60に向けた一方向の信号として、加熱調理器1の運転実績又は運転情報を示す作動データを中継器60に送信する(時刻:t1~t3、t9、t10)。なお、
図3では、簡易的に作動データを5回送信する形態を図示している。また、一定ではない間隔(例えば、3秒、5秒、2秒等)で作動データを送信するようにしてもよい。
【0049】
また、加熱調理器1は、3秒毎の作動データを送信するタイミングで、加熱調理器1と外部端末50とが双方向通信している場合には、加熱調理器1と外部端末50との双方向通信が終了した後に、加熱調理器1から中継器60に向けた一方向の信号として、作動データを中継器60に送信する。
【0050】
さらに、本実施形態では、加熱調理器1から中継器60への作動データの送信中に、加熱調理器1と外部端末50とを双方向通信するための通信要求があった場合には、加熱調理器1から中継器60への作動データの送信を中止し、優先的に加熱調理器1と外部端末50とを双方向通信させる。したがって、加熱調理器1から中継器60への作動データの送信完了を待つことなく、外部端末50から加熱調理器1にレシピデータを時間遅れなく速やかに送信することができる。これにより、自動調理運転の火力変更等を時間遅れなく運転指示通りに行うことができ、自動調理運転の失敗がなく、指示通りの自動調理を行うことができる。
【0051】
本実施形態では、加熱調理器1は、外部端末50と、指令信号とアンサ信号とからなる一対の通信である双方向通信を行っていない状態において、3秒毎(間欠的)に、中継器60に作動データを送信するので、作動データの送信中に、加熱調理器1と外部端末50との通信要求があり、加熱調理器1から中継器60への作動データの送信を中止した場合でも、加熱調理器1と外部端末50との双方向通信が終了した後に、作動データを送信することができる。これにより、作動データを確実に中継器60に送信することができる。
【0052】
なお、加熱調理器1から中継器60への作動データの送信中に、加熱調理器1と外部端末50との通信要求があった場合には、加熱調理器1から中継器60への作動データの送信を中止し、この送信を中止した作動データを、加熱調理器1と外部端末50との双方向通信が終了した後に再度送信するようにしてもよく、この再度の送信は行わないようにしてもよい。
【0053】
図3に示すタイムチャートでは、横軸が時間(時刻)軸であり、加熱調理器1の時間経過を示す第1軸線L1、外部端末50の時間経過を示す第2軸線L2、中継器60の時間経過を示す第3軸線L3、及びデータサーバ70の時間経過を示す第4軸線L4を横軸に示す。矢印付きの縦軸線は、加熱調理器1と外部端末50又は中継器60との信号の送受信と、中継器60とデータサーバ70との信号の送受信とを示す。
【0054】
加熱調理器1から中継器60に作動データを送信する場合(時刻:t1~t3、t9、t10)には、作動データの送信開始時から作動データの送信が完了するまで、加熱調理器1は、加熱調理器1から中継器60に向けた一方向の信号として、作動データを中継器60に送信する。
【0055】
作動データは、例えば、電源状態データ(オン、オフ)、運転状態データ(停止、エラー停止、作動完了停止、運転中)、火力データ(1~11)、温度センサ15a,15bでの検出温度データ、調理モード(高温炒めモード、湯沸しモード、茹で物モード、麺ゆでモード)、エラーコードである。エラーコードは、加熱調理器1の機種に応じて予め設定された例えば2文字のコードである。温度データは、例えば10°C毎のデータである。なお、作動データは、上記のデータに限らず、適宜変更可能である。
【0056】
中継器60は、作動データを受信すると、例えば直前に受信した作動データと比較し、作動データに変化があるか否かを判定する。中継器60は、第1コンロ10aによる調理中等で作動データに変化(例えば、火力が変化)があった場合(時刻:t2)に、この作動データに受信した時刻データ(タイムスタンプ)を付与した後、作動データをデータサーバ70の作動データ記憶部70bに送信する。なお、中継器60は、変化のない作動データはデータサーバ70の作動データ記憶部70bに送信しない(時刻:t1,t3,t9,t10)。また、中継器60は、作動データに送信する時刻データ(タイムスタンプ)を付与した後、作動データをデータサーバ70の作動データ記憶部70bに送信するようにしてもよい。さらに、加熱調理器1が送信する時刻データ(タイムスタンプ)を付与した後、作動データを中継器60に送信するようにしてもよい。
【0057】
データサーバ70の作動データ記憶部70bは、受信した作動データを記憶する。このデータは、例えば、加熱調理器1の製造会社等に送信され、加熱調理器1の状態チェック等に用いられる。
【0058】
本実施形態では、中継器60は、受信した作動データに変化があった場合に、作動データをデータサーバ70の作動データ記憶部70bに送信するので、作動データを全てデータサーバ70の作動データ記憶部70bに送信するものに比べて、データサーバ70の作動データ記憶部70bの負荷を軽減することができる。
【0059】
さらに、中継器60は、作動データに受信時刻データを加えてデータサーバ70の作動データ記憶部70bに送信するので、データサーバ70の作動データ記憶部70bで作動データの時刻管理をする必要がなくなり、データサーバ70の作動データ記憶部70bの負荷を軽減することができる。
【0060】
ここで、外部端末50から自動調理を行うための通信要求を行う前に行われる事前工程について説明する。
【0061】
加熱調理器1により自動調理を行う場合、使用者Pは、外部端末50のタッチパネル51を操作して、自動調理アプリを実行する。自動調理アプリが実行されると、タッチパネルに複数のレシピ(料理名)が表示され、使用者Pは、所望するレシピを選択する。
【0062】
外部端末50は、使用者Pによって選択されたレシピのレシピデータを、インターネットを介してデータサーバ70の調理データ蓄積部70aから取得する。そして、外部端末50は、取得したレシピデータに含まれる下ごしらえ用レシピ(例えば、所定量の野菜や肉等の食材と、所定量の水と、所定量の調味料とを鍋等の調理容器に入れる)をタッチパネル51に表示する。使用者Pは、タッチパネル51に表示された下ごしらえ用レシピに沿って下ごしらえを行う。
【0063】
使用者Pは、下ごしらえが終了すると、調理容器を第1コンロ10aの上に載せる。そして、下ごしらえが終了した調理容器を第1コンロ10aの上に載せた後、使用者Pは、外部端末50のタッチパネル51を操作して、加熱調理器1に自動調理を行うための通信要求を行う(時刻:t4)。
【0064】
加熱調理器1は、外部端末50から自動調理を行うための通信要求が行われる(時刻:t4)と、外部端末50に通信を許可する旨を示すアンサ信号を外部端末50に送信する(時刻:t5)。なお、通信要求とは、外部端末50から加熱調理器1に通信要求信号を送信することである。外部端末50は、アンサ信号により、双方向通信可能で自動調理が可能であることを判定する。本実施形態では、双方向通信とは、要求信号(指令信号)とアンサ信号とからなる一対の通信である。
【0065】
外部端末50から自動調理を行うための通信要求が行われ、優先的に加熱調理器1と外部端末50とを双方向通信させる際に、加熱調理器1と中継器60とが双方向通信している場合、加熱調理器1と中継器60との通信が完了するまで待つ必要があり、時間を要することがある。
【0066】
本実施形態では、加熱調理器1から中継器60に向けた一方向の信号として、作動データを中継器60に送信しているので、中継器60が送信を中止してもよい状態であるかを確認する必要なく、加熱調理器1から中継器60への送信を中止し、優先的に加熱調理器1と外部端末50とを双方向通信させることができる。これにより、加熱調理器1と中継器60との通信が完了するまで待つ必要があるものに比べて、上記優先制御を行い、加熱調理器1と外部端末50とを双方向通信するまでの時間を短縮することができる。
【0067】
加熱調理器1は、アンサ信号を外部端末50に送信する(時刻:t5)。外部端末50は、使用者Pによって選択されたレシピのレシピデータ(例えば、ステップA:湯沸しモード10分、ステップB:茹で物モード30分、ステップC:消火)を加熱調理器1に送信する(時刻:t6)。レシピデータには、各モードでの火力データも含まれる。
【0068】
加熱調理器1は、外部端末50からのレシピデータを受信すると、受信したことを示すアンサ信号を外部端末に送信する(時刻:t7)。
【0069】
加熱調理器1でレシピデータを受信した後、使用者Pは、第1コンロ用操作ボタン11aを操作して第1コンロ10aを点火する(時刻:t8)。第1コンロ10aが点火されると、加熱調理器1の制御装置30(レシピ調理実行処理部33)は、受信したレシピデータ(ステップA~C)に基づいて、自動調理を開始する。
【0070】
加熱調理器1は、自動調理中にも、中継器60に第1コンロ10aの作動状態を示す作動データを3秒毎に送信する(時刻:t9,t10)。
【0071】
また、図示しないが、加熱調理器1は、レシピデータを受信する(時刻:t6)と、加熱調理器1の動作状態(例えば、自動調理開始、自動調理中、自動調理終了等)を示す動作状態データ(本発明における第2データ及び制御データに相当)を、外部端末50に双方向通信してもよい。これにより、外部端末50は、受信した動作状態データをタッチパネル51に表示し、使用者Pは、タッチパネル51に表示された動作状態データを確認して、加熱調理器1の動作状態を知ることができる。また、外部端末50は、加熱調理器1からの動作状態データを受信した場合に、受信したことを示すアンサ信号を加熱調理器1に送信する。
【0072】
本実施形態では、動作状態データを送信する場合にも、作動データを加熱調理器1から中継器60を介して作動データ記憶部70bに送信するよりも、加熱調理器1と外部端末50とを双方向で通信することを優先するように制御する優先制御を行う。これにより、動作状態データを外部端末50に素早く送信することができる。
【0073】
なお、加熱調理器1から外部端末50に、加熱調理器1の動作状態のデータを送信するタイミングは、レシピデータを受信してから、詳しくは後述する自動調理終了(時刻:t11)までの期間内であれば適宜変更可能であり、例えば、所定時間毎に送信するようにしてもよい。
【0074】
受信したレシピデータに応じて自動調理を行う場合、レシピ調理実行処理部33は、先ず、ステップAとして、第1コンロ10aを湯沸しモード(例えば、第1コンロ10aの火力が11段階の5)で10分作動させる制御を行う。
【0075】
次に、レシピ調理実行処理部33は、湯沸しモードで10分作動させた後、ステップBとして、茹で物モード(例えば、第1コンロ10aの火力を11段階の7と3とで切り替える)で30分作動させる制御を行う。
【0076】
そして、レシピ調理実行処理部33は、茹で物モードで30分作動させた後、ステップCとして、消火するように第1コンロ10aの作動制御を行う。以上のステップA~Cが行われると、自動調理が終了する(時刻:t11)。
【0077】
自動調理終了後に、使用者Pが電源ボタン1aを操作して加熱調理器1の電源をオフする(時刻:t12)と、通信システム5での制御が終了する。
【0078】
次に、
図4に示すフローチャートを用いて、通信システム5の制御の流れを説明する。
【0079】
図4に示すように、使用者Pが、電源ボタン1aを操作して加熱調理器1の電源をオンすると、加熱調理器1は、外部端末50と双方向通信していない状態(後述するSTEP7で「YES」)において、中継器60に作動データを3秒毎に送信する(STEP1)。
【0080】
中継器60は、受信した作動データに変化(例えば、火力が変化)があった場合(STEP2で「YES」)に、この作動データに受信した時刻データ(タイムスタンプ)を付与した後、作動データをデータサーバ70の作動データ記憶部70bに送信する(STEP3)。なお、中継器60は、作動データに変化がない場合(STEP2で「NO」)、作動データをデータサーバ70の作動データ記憶部70bに送信しない。
【0081】
加熱調理器1は、中継器60に作動データを送信して(STEP1)から3秒経過した場合(STEP4で「YES」)、STEP1を再び行う。
【0082】
使用者Pは、調理容器を第1コンロ10aの上に載せた後、外部端末50から加熱調理器1に自動調理を行うための通信要求を行う。
【0083】
中継器60に作動データを送信して(STEP1)から3秒経過しておらず(STEP4で「NO」)、且つ、外部端末50から加熱調理器1に自動調理を行うための通信要求が行われて、加熱調理器1から外部端末50にアンサ信号が送信される(STEP5で「YES」)と、加熱調理器1と外部端末50とは双方向通信可能な状態となる(STEP6)。なお、STEP5は、STEP1~4を行っている最中にも常時行われ、(STEP5で「YES」の場合には、STEP6が優先して行われる。
【0084】
外部端末50は、加熱調理器1からアンサ信号を受信し、加熱調理器1と双方向通信可能になると、使用者Pによって選択されたレシピのレシピデータを加熱調理器1に送信する。
【0085】
加熱調理器1は、レシピデータを受信すると、外部端末50との双方向通信を終了し(STEP7で「YES」)、STEP1を再び行う。なお、
図4に示すフローチャートは、加熱調理器1の電源がオフされると終了する。
【0086】
なお、本発明における加熱調理器は、燃焼式の加熱部(コンロ)を含むガスコンロに限らず、IHクッキングヒータ等の誘導加熱方式の加熱部を有する加熱調理器、あるいは、電熱式の加熱部を有する加熱調理器であってもよい。さらに、電池駆動の加熱調理器であってもよい。
【0087】
本実施形態では、加熱調理器1は、加熱調理器1の作動データを中継器60に送信しているが、特定の作動データを中継器60に送信するか否かを使用者Pが選択可能にしてもよい。この場合、加熱調理器1の表示部に、送信するか否かを選択する画面を表示し、使用者Pが操作部を操作して選択する。
【0088】
なお、上記実施形態では、加熱調理器1の作動データを中継器60に送信し、中継器60からデータサーバ70の作動データ記憶部70bに送信してデータサーバ70の作動データ記憶部70bに記憶させたが、データサーバ70の作動データ記憶部70bに送信するデータは、一旦、中継器60に記憶させてもよいし、そのまま中継器60を介してデータを送信してもよい。
【0089】
また、加熱調理器1の作動データを直接、データサーバ70の作動データ記憶部70bに送信してデータサーバ70の作動データ記憶部70bに記憶させてもよい。
【0090】
なお、加熱調理器1は、外部端末50から外部端末50に記憶されたレシピデータを取得するようにしてもよいし、外部端末50がデータサーバ70の調理データ蓄積部70aからレシピデータを取得してもよい。さらに、外部端末50からデータサーバ70の調理データ蓄積部70aに加熱調理器1に送信するレシピデータを指示し、データサーバ70の調理データ蓄積部70aからレシピデータを取得してもよい。
【0091】
また、外部端末50に中継器60の機能を付加してもよい。
【0092】
上記実施形態では、外部端末50から加熱調理器1にレシピデータを送信するために、加熱調理器1と外部端末50とを双方向通信させる実施形態としているが、加熱調理器1から外部端末50に、加熱調理器1の状態を外部端末50に表示するためのデータを送信するために、加熱調理器1と外部端末50とを双方向通信させる実施形態でも本発明は実施可能である。
【0093】
上記実施形態では、中継器60は、作動データに変化があった場合に、この作動データに受信した時刻データを付与した後、作動データをデータサーバ70の作動データ記憶部70bに送信しているが、作動データに受信した時刻データを付与しないようにしてもよい。さらに、中継器60は、作動データに変化があった場合にのみ、作動データをデータサーバ70に送信するようにしてもよい。
【0094】
また、
図5に変形例を示す。
図5では、中継器60から記憶用サーバ701bの作動データ記憶部70bに無線通信を行い、作動データを記憶用サーバ701bの作動データ記憶部70bに記憶させる。また、加熱調理器1の外部端末50から蓄積用サーバ701aの調理データ蓄積部70aに無線通信を行い、外部端末50が蓄積用サーバ701aの調理データ蓄積部70aからレシピデータを取得する。それ以外は
図1と同じであり、
図1と同一番号が付してあり説明を省略する。
【0095】
本発明のデータサーバ70は、調理データ蓄積部70a及び作動データ記憶部70bを一体に備えているが、
図5の様に、調理データ蓄積部70aを備えた蓄積用サーバ701aと、作動データ記憶部70bを備えた記憶用サーバ701bとを別々に設けてもよい。
【0096】
別々のサーバを備えた場合でも、上記説明した様に、加熱調理器1の作動データを中継器60に送信し、中継器60から記憶用サーバ701bの作動データ記憶部70bに送信して記憶用サーバ701bの作動データ記憶部70bに記憶させてもよい。さらに、記憶用サーバ701bの作動データ記憶部70bに送信するデータは、一旦、中継器60に記憶させてもよいし、そのまま中継器60を介してデータを送信してもよい。
【0097】
また、加熱調理器1の作動データを直接、記憶用サーバ701bの作動データ記憶部70bに送信して記憶用サーバ701bの作動データ記憶部70bに記憶させてもよい。
【0098】
なお、加熱調理器1は、外部端末50から外部端末50に記憶されたレシピデータを取得するようにしてもよいし、外部端末50が蓄積用サーバ701aの調理データ蓄積部70aからレシピデータを取得してもよい。さらに、外部端末50から蓄積用サーバ701aの調理データ蓄積部70aに加熱調理器1に送信するレシピデータを指示し、蓄積用サーバ701aの調理データ蓄積部70aからレシピデータを取得してもよい。
【0099】
なお、この実施形態においても、外部端末50に中継器60の機能を付加してもよい。
【0100】
データを、中継器60に一旦記憶させる場合は、中継器60が記憶用サーバ701bに相当し、外部端末50から外部端末50に記憶されたレシピデータを取得するようにした場合には、外部端末50が蓄積用サーバ701aに相当する。
【0101】
本実施形態では、一例として、第1コンロ10aを用いて自動調理を行う場合の作動制御を中心に説明しているが、第2コンロ10bやグリル20を用いて自動調理を行う場合のレシピデータを取得して、そのレシピデータに応じて、第2コンロ10bやグリル20を作動制御するようにしてもよい。なお、グリル20を用いた調理モードは、例えば、周知のタイマーモード、魚焼きモード等である。
【0102】
さらに、第1コンロ10a、第2コンロ10b及びグリル20のうちの複数(2つや3つ)を用いて自動調理を行う場合のレシピデータを取得して、そのレシピデータに応じて、各部を作動制御するようにしてもよい。例えば、第1コンロ10a及び第2コンロ10bを用いて自動調理を行う場合のレシピデータを取得して、そのレシピデータに応じて、第1コンロ10a及び第2コンロ10bやグリル20を作動制御するようにしてもよい。第1コンロ10a、第2コンロ10b及びグリル20のうちの複数を用いて自動調理を行う場合のレシピデータには、自動調理に用いる各部のそれぞれに関するレシピデータが含まれる。なお、自動調理に用いる各部のそれぞれに関するレシピデータを、個別に送信するようにしてもよい。
【0103】
第2コンロ10bやグリル20を用いて自動調理を行う場合のレシピデータに応じて、第2コンロ10bやグリル20を作動制御する場合にも、本実施形態と同様に、加熱調理器1は、作動データを中継器60に送信する。
【0104】
第2コンロ10bを用いて自動調理を行う場合の作動データは、本実施形態(第1コンロ10aを用いて自動調理を行う場合)の作動データと同様のデータである。また、グリル20を用いて自動調理を行う場合の作動データは、例えば、グリル20に関するデータ(調理モード、火力、グリル20の累積燃焼時間等)を含む。
【0105】
上記実施形態では、熱機器として加熱調理器1を用いて説明しているが、熱機器として給湯器、ファンヒータ、食器洗浄機を用いても本発明は実施可能である。
【符号の説明】
【0106】
1…加熱調理器(熱機器)、10a,10b…第1,第2コンロ、20…グリル、30…制御装置、50…外部端末、60…中継器、70…データサーバ、70a…調理データ蓄積部(第2データ記憶部)、70b…作動データ記憶部(第1データ記憶部)、701a…蓄積用サーバ、701b…記憶用サーバ