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特許7183092ソース情報管理装置およびソース情報管理方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-25
(45)【発行日】2022-12-05
(54)【発明の名称】ソース情報管理装置およびソース情報管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/71 20180101AFI20221128BHJP
【FI】
G06F8/71
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019056201
(22)【出願日】2019-03-25
(65)【公開番号】P2020160520
(43)【公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-12-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101133
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 初音
(74)【代理人】
【識別番号】100199749
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 成
(74)【代理人】
【識別番号】100197767
【弁理士】
【氏名又は名称】辻岡 将昭
(74)【代理人】
【識別番号】100201743
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 和真
(72)【発明者】
【氏名】清田 英男
【審査官】山本 俊介
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-123432(JP,A)
【文献】特開2013-191003(JP,A)
【文献】特開平11-203113(JP,A)
【文献】特開平11-143754(JP,A)
【文献】特開2014-191672(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048- 3/04895
8/70 - 8/77
16/16 -16/178
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のプログラムのソースから派生して作成される1つ以上のプログラムのソースの情報を管理するソース情報管理装置であって、
1つ以上のソースが当該ソースのソースバージョンとともに1つ以上の階層を有する階層構造で管理されたソース管理情報に基づいて作成された、1つ以上のソースバージョンが1つ以上の階層を有する階層構造で定義されたソースバージョン定義情報、で定義されている1つ以上のソースバージョンのうち、下位層に新たなソースバージョンを作成する対象となる1つ以上の対象ソースバージョン、を指定した対象バージョン指定情報を受け付けるバージョン指定情報受付部と、
前記ソースバージョン定義情報において、前記バージョン指定情報受付部が受け付けた1つ以上の前記対象ソースバージョンの下位層に、前記新たなソースバージョンを追加するバージョン情報追加部と、
前記ソース管理情報において、1つ以上の前記対象ソースバージョンのソースの下位層に、前記新たなソースバージョンのソースを追加させるためのブランチ作成コマンドを実行させるコマンド実行指示を受け付ける実行指示受付部と、
前記実行指示受付部が前記コマンド実行指示を受け付けた場合、前記ブランチ作成コマンドを実行するブランチ作成実行部
とを備えたソース情報管理装置。
【請求項2】
前記バージョン指定情報受付部が、複数の前記対象ソースバージョンを指定した対象バージョン指定情報を取得した場合、
前記バージョン情報追加部は、
前記ソースバージョン定義情報において、前記バージョン指定情報受付部が受け付けた複数の前記対象ソースバージョンの下位層に、当該複数の前記対象ソースバージョンから派生させた1つの前記新たなソースバージョンを追加する
ことを特徴とする請求項1記載のソース情報管理装置。
【請求項3】
前記ソースバージョン定義情報で定義されている1つ以上の前記ソースバージョンに付与する付属情報を受け付ける付属情報受付部と、
前記付属情報受付部が受け付けた前期付属情報を、前記1つ以上の前記ソースバージョンに付与する付属情報追加部
とを備えた請求項1または請求項2記載のソース情報管理装置。
【請求項4】
前記ソースバージョン定義情報で定義されている1つ以上の前記ソースバージョンのうち、前記付属情報を比較する対象とする、複数の比較対象ソースバージョンを受け付ける差分分析指示受付部と、
前記差分分析指示受付部が複数の前記比較対象ソースバージョンを受け付けた場合、当該比較対象ソースバージョンに付与されている前記付属情報を比較する比較部
とを備えた請求項3記載のソース情報管理装置。
【請求項5】
前記ソースバージョン定義情報を前記階層構造にて表示した階層図を表示させるソースバージョン表示制御部を備えた
請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載のソース情報管理装置。
【請求項6】
前記対象バージョン指定情報には、
前記対象ソースバージョンとして、前記ソース管理情報において前記新たなソースバージョンのソースを追加する際の親バージョンを指定した親バージョン指定情報と、前記対象ソースバージョンとして、前記ソース管理情報において前記新たなソースバージョンのソースを追加する際に、ソースに含まれる項目を全てマージする全マージバージョンを指定した全マージバージョン指定情報と、前記対象ソースバージョンとして、前記ソース管理情報において前記新たなバージョンのソースを追加する際に、ソースに含まれる項目を部分的にマージする部分マージバージョンを指定した部分マージバージョン指定情報が含まれ、
前記ソースバージョン表示制御部は、
前記階層図において、前記部分マージバージョンに指定されたソースバージョンから引く線を、当該部分マージバージョンに指定されたソースバージョンから引かれた線であることがわかるように表示させる
ことを特徴とする請求項5記載のソース情報管理装置。
【請求項7】
前記ソースバージョン表示制御部は、
前記階層図において、前記バージョン情報追加部が追加した前記新たなソースバージョンであって、かつ、前記ブランチ作成実行部が前記ブランチ作成コマンドを実行させていない前記新たなソースバージョンを、他のソースバージョンとは異なる形態で表示させる
ことを特徴とする請求項5記載のソース情報管理装置。
【請求項8】
前記ソースバージョン定義情報に付与された前記付属情報の表示指示を受け付ける付属情報表示指示受付部と、
前記付属情報表示指示受付部が前記表示指示を受け付けた場合、当該表示指示に基づき、前記付属情報を表示させる付属情報表示制御部
とを備えた請求項3記載のソース情報管理装置。
【請求項9】
前記ソース管理情報に基づき、前記ソースバージョン定義情報を作成するソースバージョン定義情報作成部を備えた
ことを特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれか1項記載のソース情報管理装置。
【請求項10】
1つ以上のプログラムのソースから派生して作成される1つ以上のプログラムのソースの情報を管理するソース情報管理方法であって、
バージョン指定情報受付部が、1つ以上のソースが当該ソースのソースバージョンとともに1つ以上の階層を有する階層構造で管理されたソース管理情報に基づいて作成された、1つ以上のソースバージョンが1つ以上の階層を有する階層構造で定義されたソースバージョン定義情報、で定義されている1つ以上のソースバージョンのうち、下位層に新たなソースバージョンを作成する対象となる1つ以上の対象ソースバージョン、を指定した対象バージョン指定情報を受け付けるステップと、
バージョン情報追加部が、前記ソースバージョン定義情報において、前記バージョン指定情報受付部が受け付けた1つ以上の前記対象ソースバージョンの下位層に、前記新たなソースバージョンを追加するステップと、
実行指示受付部が、前記ソース管理情報において、1つ以上の前記対象ソースバージョンのソースの下位層に、前記新たなソースバージョンのソースを追加させるためのブランチ作成コマンドを実行させるコマンド実行指示を受け付けるステップと、
ブランチ作成実行部が、前記実行指示受付部が前記コマンド実行指示を受け付けた場合、前記ブランチ作成コマンドを実行するステップ
とを備えたソース情報管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、プログラム開発において、プログラムのソースのバージョン管理を行なうソース情報管理装置およびソース情報管理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プログラム開発において、プログラムの開発時に、マージ元のソースから派生させてソースを生成した際、当該生成したソースのバージョン管理を行う技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-176594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に代表される従来の技術では、実際に生成したソースのバージョンについては管理できるが、計画段階である、将来的に発生する予定のソースのバージョンについては管理できないという課題があった。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、プログラム開発において、計画段階である、将来的に発生する予定のソースのバージョンに関する情報を管理することができるソース情報管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るソース情報管理装置は、1つ以上のプログラムのソースから派生して作成される1つ以上のプログラムのソースの情報を管理するソース情報管理装置であって、1つ以上のソースが当該ソースのソースバージョンとともに1つ以上の階層を有する階層構造で管理されたソース管理情報に基づいて作成された、1つ以上のソースバージョンが1つ以上の階層を有する階層構造で定義されたソースバージョン定義情報、で定義されている1つ以上のソースバージョンのうち、下位層に新たなソースバージョンを作成する対象となる1つ以上の対象ソースバージョン、を指定した対象バージョン指定情報を受け付けるバージョン指定情報受付部と、ソースバージョン定義情報において、バージョン指定情報受付部が受け付けた1つ以上の対象ソースバージョンの下位層に、新たなソースバージョンを追加するバージョン情報追加部と、ソース管理情報において、1つ以上の対象ソースバージョンのソースの下位層に、新たなソースバージョンのソースを追加させるためのブランチ作成コマンドを実行させるコマンド実行指示を受け付ける実行指示受付部と、実行指示受付部がコマンド実行指示を受け付けた場合、ブランチ作成コマンドを実行するブランチ作成実行部を備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、プログラム開発において、計画段階である、将来的に発生する予定のソースのバージョンに関する情報を管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係るソース情報管理装置の構成例を示す図である。
図2】実施の形態1において、ソース情報管理装置が管理する、ソース管理情報およびソースバージョン定義情報の一例のイメージを示す図であって、図2Aは、ソース管理情報の一例のイメージを示しており、図2Bは、ソースバージョン定義情報の一例のイメージを示している。
図3】実施の形態1において、図2Bで示すソースバージョン定義情報に、ソースバージョンが追加された後のソースバージョン定義情報の一例のイメージを示す図である。
図4】実施の形態1において、図2Aで示すソース管理情報に、ソースが追加された後のソース管理情報の一例のイメージを示す図である。
図5】実施の形態1において、ソースバージョン表示制御部が表示させたソースバージョン定義情報表示画面の一例のイメージを示す図である。
図6】実施の形態1において、PCの表示部が表示したバージョン編集画面の一例のイメージを示す図である。
図7】実施の形態1において、ソース情報管理装置の表示制御部が表示させた親バージョン指定画面から、ユーザが、親バージョンとして、対象ソースバージョン「Ver.2.0.2.0」の情報を入力する流れのイメージを説明する図である。
図8】実施の形態1において、新たに作成するソースバージョンおよび対象ソースバージョンが入力されたバージョン編集画面の一例のイメージを示す図である。
図9】実施の形態1において、ソース情報管理装置の表示制御部のソースバージョン表示制御部が、図3に示す内容のソースバージョン定義情報を表示させた、ソースバージョン定義情報表示画面の一例のイメージを示す図である。
図10】実施の形態1においてソース情報管理装置の表示制御部が表示されるブランチ作成指示入力画面の一例のイメージを示す図である。
図11】実施の形態1に係るソース情報管理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図12】実施の形態1において、バージョン情報追加部が、ソースバージョン定義情報にて、「Ver.2.0.2.0」、「Ver.2.0.0.10033」、「Ver.2.0.0.20153」、および、「Ver.2.0.0.20180」から派生させた新たな「Ver.2.1.0.0」を追加した結果の、ソースバージョン定義情報の内容のイメージを示す図である。
図13】実施の形態1において、ソースバージョン表示制御部が、図12に示すようなソースバージョン定義情報に基づいて表示させたソースバージョン定義情報表示画面の一例のイメージを示す図である。
図14】実施の形態1において、複数のソースを統合して1つのソースが作成されたソース管理情報の内容のイメージを説明するための図である。
図15】実施の形態1において、表示制御部が、全マージバージョンとするか部分マージバージョンとするかを受け付け可能な画面として表示させた、マージバージョン指定画面の一例のイメージを示す図である。
図16】実施の形態1において、部分マージバージョンの表示色を、全マージバージョンの表示色とは異ならせたバージョン編集画面の一例のイメージを示す図である。
図17】実施の形態1において、全マージのソースバージョンであるか部分マージのソースバージョンであるかがわかるようにソースバージョンを表示させたソースバージョン定義情報表示画面の一例のイメージを示す図である。
図18】実施の形態1において、付属情報受付部、差分指示受付部、付属情報追加部、および、比較部を備えるようにしたソース情報管理装置の構成例を示す図である。
図19】実施の形態1において、ソース情報管理装置が図18に示す構成を有する場合に、ソース情報管理装置のソースバージョン表示制御部が表示させたソースバージョン定義情報表示画面の一例のイメージを示す図である。
図20】実施の形態1において、ソース情報管理装置の表示制御部が、付属情報を表示させたソースバージョン定義情報表示画面の一例のイメージを示す図である。
図21】実施の形態1において、ソース情報管理装置の表示制御部が、差分分析指示入力画面を表示させるまでの流れのイメージを示す図である。
図22】実施の形態1において、ユーザが比較対象ソースバージョンを入力した場合のソースバージョン定義情報表示画面の一例のイメージを示す図である。
図23】実施の形態1において、表示制御部が比較部による付属情報の比較結果を表示させた画面の一例のイメージを示す図である。
図24図24A図24Bは、実施の形態1において、表示制御部が、付属情報として、マージ残件数を表示させた場合の、ソースバージョン定義情報表示画面の一例のイメージを示す図である。
図25】実施の形態1において、図24に示すようなソースバージョン定義情報表示画面から、マージ残件数の内容を示す付属情報を表示させた画面の一例のイメージを示す図である。
図26】実施の形態1において、ソースバージョン表示制御部が、表示量調整ボタンを表示させた、ソースバージョン定義情報表示画面の一例のイメージを示す図である。
図27】実施の形態1において、ソースバージョン表示制御部が、図26に示した表示量調整画面にて設定された表示対象ソースバージョンのみを表示させるようにした、ソースバージョン定義情報表示画面の一例のイメージを示す図である。
図28】実施の形態1において、ソースバージョン表示制御部が、表示量調整ボタンを表示させたソースバージョン定義情報表示画面から呼び出された表示量調整画面の一例のイメージを示す図である。
図29】実施の形態1において、ソースバージョン表示制御部が、図28に示した表示量調整画面にて設定された範囲の表示対象ソースバージョンのみを表示させるようにした、ソースバージョン定義情報表示画面の一例のイメージを示す図である。
図30】実施の形態1において、遷移図出力ボタンが表示されるようにしたソースバージョン定義情報表示画面の一例のイメージを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
以下に説明する、実施の形態1に係るソース情報管理装置1は、例えば、ソースを1つ以上のルートに派生させて、エンジニアリングツールとしてのプログラムのプログラム開発を行う施設監視システムに用いられることを想定している。
以下の説明において、エンジニアリングツールとしてのプログラムのソースを、単に「ソース」ともいう。
【0010】
図1は、実施の形態1に係るソース情報管理装置1の構成例を示す図である。
ソース情報管理装置1は、サーバを想定している。ソース情報管理装置1は、ソフトウェアに基づくCPUを用いたプログラム処理によって実行される。
ソース情報管理装置1は、ユーザが操作するPC(Personal Computer)2と、ネットワークを介して接続される。ソース情報管理装置1とPC2は、施設監視システムに備えられる。なお、図1では、ソース情報管理装置1には、PC2が1つのみ接続されるものとしているが、これは一例に過ぎない。ソース情報管理装置1には、PC2が複数接続されるようになっていてもよい。
ソース情報管理装置1は、ソースと、当該ソースのバージョンを示す情報とが対応付けられた情報(以下「ソース管理情報」という。)を管理する。
例えば、ユーザがPC2を操作してプログラム開発を行うことで新たにソースを作成した場合、ソース情報管理装置1は、当該新たに作成されたソースの情報を、ソース管理情報に反映する。ユーザは、プログラム開発を行う際、例えば、既に存在しているソースを1つ以上のルートに派生させ、当該既に存在しているソースのバージョンアップを行って新たにソースを作成し、ソース情報管理装置1に、当該新たに作成したソースを管理させる。ソースのバージョンアップを行うとは、例えば、当該ソースで設定されている機能の追加、または、当該ソースにおける障害の修正を行うことをいう。
【0011】
また、ソース情報管理装置1は、ソース管理情報で管理しているソースのバージョンが定義された情報(以下「ソースバージョン定義情報」)を管理する。ソースバージョン定義情報では、実際には存在していないソースのバージョンも定義可能である。
例えば、ユーザは、PC2を操作して、将来的に作成される予定のソースのバージョンに関する情報を入力し、ソース情報管理装置1に、当該将来的に作成される予定のソースのバージョンを管理させる。ソース情報管理装置1は、PC2から、将来的に作成される予定のソースのバージョンに関する情報が入力されると、当該情報を取得し、ソースバージョン定義情報に反映する。
なお、ソース情報管理装置1は、例えば、はじめてソース管理情報が作成された際に、当該ソース管理情報に基づき、ソースバージョン定義情報を自動的に生成しておく。
以下の説明において、ソースのバージョンを、「ソースバージョン」ともいうものとする。
【0012】
ここで、図2は、実施の形態1において、ソース情報管理装置1が管理する、ソース管理情報およびソースバージョン定義情報の一例のイメージを示す図である。
図2Aは、ソース管理情報の一例のイメージを示しており、図2Bは、ソースバージョン定義情報の一例のイメージを示している。なお、図2Bは、ユーザが計画している、ソースのバージョン追加等の予定がなく、将来的に作成される予定のソースのバージョンは定義されていない状態のソースバージョン定義情報の一例のイメージとしている。
【0013】
図2Aに示すように、ソース管理情報において、ソースは、1つ以上の階層を有する階層構造で管理される。なお、図2Aでは、便宜上、ソースを、当該ソースに関連付けられているソースバージョンで表現するようにしている。
【0014】
図2Bに示すように、ソースバージョン定義情報において、ソースバージョンは、1つ以上の階層を有する階層構造で定義される。
上述のとおり、ソースバージョン定義情報は、ソース管理情報で管理しているソースのソースバージョンを定義したものであるので、図2Aで示すソースバージョンと、図2Bで示すソースバージョンは、一致している。
図2Aに示すソース管理情報において、例えば、ソースバージョンが「Ver.2.0.0.10032」のソースと、当該ソースを派生させて作成した、ソースバージョンが「Ver.2.0.0.10033」のソースが管理されている。また、図2Bに示すソースバージョン定義情報において、例えば、「Ver.2.0.0.10032」のソースバージョンと、当該ソースバージョンがバージョンアップされた「Ver.2.0.0.10033」のソースバージョンが定義されている。
【0015】
図1の説明に戻る。
ソース情報管理装置1は、受付部11、バージョン情報追加部12、ブランチ作成実行部13、情報取得部14、表示制御部15、記憶部16、および、ソースバージョン定義情報作成部100を備える。
受付部11は、バージョン指定情報受付部111および実行指示受付部112を備える。
表示制御部15は、ソースバージョン表示制御部151を備える。
記憶部16は、ソース管理情報記憶部161およびソースバージョン定義情報記憶部162を備える。
【0016】
記憶部16のソース管理情報記憶部161は、図2Aを用いて説明したような、ソース管理情報を記憶する。
記憶部16のソースバージョン定義情報記憶部162は、図2Bを用いて説明したような、ソースバージョン定義情報を記憶する。
なお、実施の形態1では、図1に示すように、記憶部16は、ソース情報管理装置1に備えられるものとするが、これは一例に過ぎない。記憶部16は、ソース情報管理装置1の外部の、ソース情報管理装置1が参照可能な場所に備えられるようにしてもよい。
【0017】
受付部11は、PC2から送信される、各種情報を受け付ける。
受付部11のバージョン指定情報受付部111は、ソースバージョン定義情報で定義されている1つ以上のソースバージョンのうち、下位層に新たなソースバージョンを作成する対象となるソースバージョン(以下「対象ソースバージョン」という。)を指定した対象バージョン指定情報を取得する。
例えば、ユーザが、ソースのバージョンアップを行うことを計画したとする。この場合、ユーザは、PC2から、マウスまたはキーボード等の入力装置(図示省略)を操作して、バージョンアップする予定のソースのソースバージョンに関する情報を、上記対象バージョン指定情報として、入力する。まだ計画の段階であるので、実際にソースは作成しない。
バージョン指定情報受付部111は、PC2にてユーザが入力したバージョン指定情報を受け付ける。なお、ユーザがPC2を操作してバージョン指定情報を入力し、PC2がソース情報管理装置1にバージョン指定情報を送信するまでの具体的な流れは、後述する。
【0018】
ここでは、一例として、現在、ソース管理情報記憶部161には、図2Aで示したような内容のソース管理情報が記憶されており、ソースバージョン定義情報記憶部162には、図2Bに示したような内容のソースバージョン定義情報が記憶されているものとする。そして、ユーザは、「Ver.2.0.2.0」のソースをバージョンアップして、「Ver.2.1.0.0」のソースを作成することを計画しているとする。
この場合、ユーザは、「Ver.2.0.2.0」を対象ソースバージョンとして、「Ver.2.1.0.0」を新たに作成する旨の対象バージョン指定情報を入力する。PC2は、「Ver.2.0.2.0」を対象ソースバージョンとして、「Ver.2.1.0.0」を新たに作成する旨の対象バージョン指定情報を、ソース情報管理装置1に送信する。対象バージョン指定情報には、ソースバージョン定義情報において、対象ソースバージョンとして「Ver.2.0.2.0」を指定する情報、および、当該対象ソースバージョンの下位層に新たに作成するソースバージョンとして、「Ver.2.1.0.0」を指定する情報が含まれる。
バージョン指定情報受付部111は、PC2から送信された対象バージョン指定情報を受け付ける。バージョン指定情報受付部111は、受け付けた対象バージョン指定情報を、バージョン情報追加部12に出力する。
【0019】
受付部11の実行指示受付部112については後述し、先に、バージョン情報追加部12について説明する。
バージョン情報追加部12は、バージョン指定情報受付部111が受け付けたバージョン指定情報に基づき、ソースバージョン定義情報において、対象ソースバージョンの下位層に、当該対象ソースバージョンから派生させた新たなソースバージョンを追加する。
具体的には、上述の例でいうと、バージョン情報追加部12は、「Ver.2.0.2.0」を対象ソースバージョンとして、「Ver.2.1.0.0」を新たに作成する旨の対象バージョン指定情報に基づき、図2Bで示すソースバージョン定義情報において、「Ver.2.0.2.0」の下位層に、「Ver.2.1.0.0」を追加する。
そうすると、図2Bで示すソースバージョン定義情報は、図3に示すようなイメージの内容となる。なお、計画の時点ではまだソースは作成されない。ソースは、例えば、ユーザが、計画していたソースバージョンをリリースする段階で、作成される。
したがって、この時点で、ソース管理情報は、図2Aに示したような内容のままである。
このように、ソース情報管理装置1では、計画段階のソースについて、ソースバージョン定義情報にて、ソースバージョンを定義して管理しておくことができる。
【0020】
受付部11の説明に戻る。
受付部11の実行指示受付部112は、ソース管理情報において、対象ソースバージョンのソースの下位層に、当該対象ソースバージョンのソースから派生した、新たなソースバージョンのソース、を追加させるためのブランチ作成コマンドを実行させるコマンド実行指示を受け付ける。当該コマンド実行指示は、ユーザの指示に基づき、PC2から送信される。当該コマンド実行指示には、下位層に新たにソースを作成するソース(以下「親ソース」という。)のソースバージョンを指定する情報、および、新たに作成するソースのソースバージョンが含まれる。なお、ユーザが、PC2から、コマンド実行指示を送信するまでの流れについては、後述する。
例えば、今、ユーザが、上述の例のような、「Ver.2.0.2.0」のソースをバージョンアップして、「Ver.2.1.0.0」のソースを作成する計画を実行し、「Ver.2.1.0.0」のソースをリリースするとする。
そうすると、ユーザは、PC2から、ソース管理情報において、親ソースのソースバージョンとして、「Ver.2.0.2.0」を指定する情報、および、新たに作成するソースのソースバージョンとして、「Ver.2.1.0.0」を指定する情報が含まれるコマンド実行指示を送信する。
実行指示受付部112は、当該コマンド実行指示を受け付ける。実行指示受付部112は、受け付けたコマンド実行指示をブランチ作成実行部13に出力する。
【0021】
ブランチ作成実行部13は、実行指示受付部112がコマンド実行指示を受け付けた場合、ブランチ作成コマンドを実行する。ブランチ作成実行部13によって、ブランチ作成コマンドが実行されると、コマンド実行指示に含まれている、親ソースのソースバージョンを指定する情報、および、新たに作成するソースのソースバージョンに基づき、新たに作成するソースのソースバージョンで、親ソースから派生させたソースが作成される。なお、ブランチ作成コマンドを実行させると、親ソースから派生させたソースは、親ソースの内容として作成される。
【0022】
例えば、上述の例でいうと、ブランチ作成実行部13が、親ソースのソースバージョンとして、「Ver.2.0.2.0」を指定する情報、および、新たに作成するソースのソースバージョンとして、「Ver.2.1.0.0」を指定する情報が含まれるコマンド実行指示を受け付けたとすると、ブランチ作成実行部13は、ブランチ作成コマンドを実行し、「Ver.2.0.2.0」のソースの下位層に、「Ver.2.1.0.0」のソースを作成する。
そうすると、図2Aで示すソース管理情報は、図4に示すようなイメージの内容となる。なお、この時点では、「Ver.2.1.0.0」のソースは、「Ver.2.0.2.0」のソースをコピーしたものである。当該「Ver.2.1.0.0」のソースが作成されると、ユーザが、PC2より、「Ver.2.1.0.0」のソースに対して、バージョンアップすべき内容を反映する作業を行う。
【0023】
情報取得部14は、記憶部16を参照し、ソースバージョン定義情報を取得する。情報取得部14は、取得したソースバージョン定義情報を、表示制御部15に出力する。
【0024】
表示制御部15は、各種情報をPC2が備える表示部(図示省略)に表示させる。
ソースバージョン表示制御部151は、例えば、情報取得部14が取得したソースバージョン定義情報に基づく画面を、表示部に表示させる。
【0025】
ソースバージョン定義情報作成部100は、ソース管理情報に基づき、ソースバージョン定義情報を作成する。具体的には、例えば、ソース管理情報が記憶されているものの、ソースバージョン定義情報が存在しない場合に、ソースバージョン定義情報作成部100が、ソースバージョン定義情報を作成する。
なお、ソース情報管理装置1において、ソースバージョン定義情報作成部100は、必須の構成ではない。例えば、ユーザが予め、初期設定として、ソースバージョン定義情報を作成し、記憶させておくようにする場合、ソース情報管理装置1は、ソースバージョン定義情報作成部100を備えないものとしてもよい。
【0026】
ユーザがPC2を操作してバージョン指定情報を入力し、PC2がソース情報管理装置1にバージョン指定情報を送信するまでの具体的な流れについて説明する。
なお、以下の説明では、上述の例のように、ユーザは、PC2から、ソースバージョン定義情報において、ソースバージョン「Ver.2.0.2.0」を対象ソースバージョンとして、ソースバージョン「Ver.2.1.0.0」を新たに作成する旨の対象バージョン指定情報を入力するものとする。
まず、ユーザは、入力装置を操作して、PC2の表示部に、ソースバージョン定義情報を表示させる。具体的には、PC2の受付部(図示省略)が、ユーザが入力したソースバージョン定義情報表示指示を受け付け、PC2の送信部(図示省略)が、受付部が受け付けたソースバージョン定義情報表示指示をソース情報管理装置1に送信する。ソース情報管理装置1の受付部11は、PC2から送信されたソースバージョン定義情報表示指示を受け付け、情報取得部14が、ソースバージョン定義情報記憶部162に記憶されているソースバージョン定義情報を取得し、表示制御部15のソースバージョン表示制御部151に出力する。
ソースバージョン表示制御部151は、ソースバージョン定義情報を表示させたソースバージョン定義情報表示画面を、PC2の表示部に表示させる。
なお、ユーザは、ソースバージョン定義情報においてソースバージョンを追加等する場合に限らず、適宜、上述の方法で、ソースバージョン定義情報を表示したソースバージョン定義情報表示画面501を表示させることができる。
【0027】
図5は、実施の形態1において、ソースバージョン表示制御部151が表示させたソースバージョン定義情報表示画面501の一例のイメージを示す図である。
図5に示すように、ソースバージョン定義情報表示画面501は、ソースバージョン定義情報に従い、当該ソースバージョン定義情報で定義されているソースバージョンを階層構造で表示した階層図である。
ソースバージョン表示制御部151は、ソースバージョン定義情報表示画面501にてソースバージョン定義情報を表示させた際、あわせて、例えば、バージョン編集ボタン502を表示させるようにする。バージョン編集ボタン502は、ソースバージョン定義情報を編集するためのバージョン編集画面を呼び出す指示を入力するための入力部である。
【0028】
図5に示すようなソースバージョン定義情報表示画面501が表示されると、ユーザは、PC2から、入力装置を操作して、バージョン編集画面を呼び出す。具体的には、ユーザは、バージョン編集ボタン502をクリック等して、バージョン編集画面呼出指示を入力する。
PC2の受付部は、バージョン編集画面呼出指示を受け付け、PC2の送信部は、当該バージョン編集画面呼出指示を、ソース情報管理装置1に送信する。ソース情報管理装置1の受付部11は、バージョン編集画面呼出指示を受け付け、表示制御部15に当該バージョン編集画面呼出指示を受け付けた旨の情報を出力する。表示制御部15は、PC2の表示部に、バージョン編集画面を表示させる。
【0029】
図6は、実施の形態1において、PC2の表示部が表示したバージョン編集画面601の一例のイメージを示す図である。
表示制御部15は、図6に示すようなバージョン編集画面601を、図5に示すようなソースバージョン定義情報表示画面501に重畳表示してもよいし、ソースバージョン定義情報表示画面501から切り替えて表示するようにしてもよい。
表示制御部15は、バージョン編集画面601において、バージョン名入力部6011、親バージョン指定画面呼出部6012、マージバージョン指定画面呼出部6013、保存ボタン6014、ブランチ作成ボタン6015、削除ボタン6016、および、キャンセルボタン6017を表示させる。
【0030】
ユーザは、バージョン編集画面601から、バージョンアップを計画しているソースに関する情報を入力する。具体的には、ユーザは、バージョン編集画面601から、新たに作成するソースバージョンの情報と、対象ソースバージョンの情報を入力する。ここでは、ユーザは、バージョン名入力部6011に、「Ver.2.1.0.0」の情報を入力する。そして、ユーザは、親バージョン指定画面呼出部6012を入力装置によってクリックして、呼び出した親バージョン指定画面から、親バージョンとして、対象ソースバージョン「Ver.2.0.2.0」の情報を入力する。具体的には、ユーザは、まず、親バージョン指定画面呼出部6012をクリックして、親バージョン指定画面呼出指示を入力する。PC2の受付部は、親バージョン指定画面呼出指示を受け付け、PC2の送信部は、当該親バージョン指定画面呼出指示をソース情報管理装置1に送信する。ソース情報管理装置1の受付部11は、親バージョン指定画面呼出指示を受け付け、ソース情報管理装置1の表示制御部15は、PC2の表示部に、親バージョン指定画面を表示させる。
そして、ユーザは、表示部に表示された親バージョン指定画面から、対象ソースバージョン「Ver.2.0.2.0」の情報を入力する。
【0031】
図7は、実施の形態1において、ソース情報管理装置1の表示制御部15が表示させた親バージョン指定画面から、ユーザが、親バージョンとして、対象ソースバージョン「Ver.2.0.2.0」の情報を入力する流れのイメージを説明する図である。
図6に示したようなバージョン編集画面601から、ユーザが、親バージョン指定画面を呼び出すと、親バージョン指定画面が表示される(図7の701参照)。ここでは、図7に示すように、親バージョン指定画面は、例えば、親バージョンとして指定され得るソースバージョンが一覧化された画面としている。表示制御部15は、親バージョン指定画面を表示させる際、ソースバージョン定義情報で定義されているソースバージョンの情報を、一覧化して表示させるようにすればよい。なお、表示制御部15は、親バージョン指定画面701を、例えば、バージョン編集画面601に重畳させて表示するようにしてもよいし、バージョン編集画面601から切り替えて表示するようにしてもよい。
【0032】
ユーザは、入力装置を操作して、表示された親バージョン指定画面から、親バージョンとして指定したいソースバージョンの情報を入力する。ここでは、ユーザは、「Ver.2.0.2.0」の情報を入力する(図7の702参照)。具体的には、ユーザは、例えば、一覧から「Ver.2.0.2.0」を選択し、決定ボタン7021をクリックすることで、「Ver.2.0.2.0」の情報を入力する。
そうすると、バージョン編集画面601において、新たに作成するソースバージョンとして「Ver.2.1.0.0」、対象ソースバージョンとして「Ver.2.0.2.0」が入力されたことになる(図8参照)。
【0033】
ユーザは、入力装置を操作して、バージョン編集画面601の保存ボタン6014をクリックする。PC2の受付部は、保存ボタン6014がクリックされると、これを受け付ける。そして、PC2の送信部は、新たに作成するソースバージョンとして「Ver.2.1.0.0」の情報と、対象ソースバージョンとして「Ver.2.0.2.0」の情報を含む、対象バージョン指定情報を、ソース情報管理装置1に送信する。ソース情報管理装置1のバージョン指定情報受付部111は、当該対象バージョン指定情報を受け付ける。
そして、ソース情報管理装置1では、上述のとおり、バージョン情報追加部12が、ソースバージョン定義情報に、対象バージョン指定情報の内容を反映する。その結果、ソースバージョン定義情報は、図3に示すような内容となる。
なお、このとき、「Ver.2.1.0.0」のソースは、まだ作成の計画段階であるため、作成されていない。すなわち、「Ver.2.1.0.0」のソースバージョンが、ソースバージョン定義情報にて定義されるが、ソース管理情報においては、「Ver.2.1.0.0」のソースは作成されていない(図4参照)。
【0034】
バージョン編集画面601におけるマージバージョン指定画面呼出部6013、および、ブランチ作成ボタン6015については後述する。バージョン編集画面601における削除ボタン6016は、ソースバージョン定義情報において、指定したソースバージョンを削除する際に用いられる。例えば、ユーザは、PC2の入力装置を操作して、バージョン名入力部6011に、ソースバージョン定義情報において削除したいソースバージョンの情報を入力し、削除ボタン6016をクリックすることで、ソースバージョンを削除する旨の対象バージョン指定情報を入力することもできる。
【0035】
バージョン編集画面601におけるキャンセルボタン6017は、バージョン編集画面601での入力をキャンセルする指示を入力するためのボタンである。例えば、図8に示すような状態のバージョン編集画面601において、ユーザが、入力装置を操作してキャンセルボタン6017をクリックすると、「Ver.2.1.0.0」、および、「Ver.2.0.2.0」の入力をキャンセルすることができる。
【0036】
次に、ユーザが、PC2を操作して、ソース管理情報において、対象ソースバージョンのソースの下位層に、新たなソースバージョンのソースを追加させるためのブランチ作成コマンドを実行させるコマンド実行指示を送信する手順について説明する。
なお、以下の説明では、一例として、ユーザは、計画済みの、ソースバージョン「Ver.2.1.0.0」を実際にリリースするものとし、当該「Ver.2.1.0.0」のソースを新たに作成するものとする。なお、ソースバージョン定義情報は、図3に示すような内容であるものとする。また、ソース管理情報は、図2Aに示すような内容であるものとする。
【0037】
まず、ユーザは、PC2にソースバージョン定義情報表示画面501を表示させる。PC2がソースバージョン定義情報表示画面501を表示させる流れについては、説明済みであるため、重複した説明を省略する。
図9は、実施の形態1において、ソース情報管理装置1の表示制御部15のソースバージョン表示制御部151が、図3に示す内容のソースバージョン定義情報を表示させた、ソースバージョン定義情報表示画面901の一例のイメージを示す図である。
【0038】
図9に示すように、ソースバージョン表示制御部151は、ソースバージョン定義情報表示画面901において、ソースバージョン定義情報に定義されているソースバージョンであって、かつ、まだ、ソース管理情報において当該ソースバージョンのソースが作成されていないソースバージョンについては、他のソースバージョンとは異なる形態で表示させる。ソースバージョン定義情報に定義されているソースバージョンであって、かつ、まだ、ソース管理情報において当該ソースバージョンのソースが作成されていないソースバージョンとは、言い換えれば、バージョン情報追加部12がソースバージョン定義情報に追加したソースバージョンであって、かつ、ブランチ作成実行部13がブランチ作成コマンドを実行させていないソースバージョンであり、ここでいうと、「Ver.2.1.0.0」である。
【0039】
例えば、ソースバージョン表示制御部151は、「Ver.2.1.0.0」を表示している図形の色を、他のソースバージョンを表示している図形の色とは異ならせるようにする(図9の9011参照)。なお、図9では、便宜上、「Ver.2.1.0.0」を表示している図形の色が、他のソースバージョンを表示している図形の色とは異なることを、斜線によって表現している。
このように、ソースバージョン表示制御部151が、バージョン情報追加部12が追加した新たなソースバージョンであって、かつ、ブランチ作成実行部13がブランチ作成コマンドを実行させていないソースバージョンを、他のソースバージョンとは異なる形態で表示させることができる。そのため、ユーザは、表示されたソースバージョン定義情報を確認すれば、計画段階であって、実際にはまだソースの作成を行っていないソースバージョンを把握することができる。
【0040】
ユーザは、ソースバージョン定義情報表示画面901を表示させ、新たに作成するソースのソースバージョンを確認すると、ブランチ作成指示入力画面を呼び出す。PC2は、ブランチ作成指示入力画面呼出指示を受け付け、ソース情報管理装置1の表示制御部15が、ブランチ作成指示入力画面を表示させる。当該ブランチ作成指示入力画面が表示されるまでの流れは、説明済みの、バージョン編集画面601が表示されるまでの流れと同様であるため、重複した説明を省略する。実施の形態1では、バージョン編集画面601の内容と、ブランチ作成指示入力画面の内容は、同じであるものとする。
【0041】
ユーザは、ブランチ作成指示入力画面から、バージョン名入力部6011に、追加したいソースのソースバージョン「Ver.2.1.0.0」の情報を入力する。また、ユーザは、親バーション指定画面を呼び出し、追加したいソースの親ソースのバージョン(以下「親バージョン」という。)「Ver.2.0.2.0」を入力する。
その結果、図10に示すような、ブランチ作成指示入力画面1001が表示される。
ユーザは、例えば、ブランチ作成指示入力画面1001のブランチ作成ボタン6015を入力装置でクリックして、上述のコマンド実行指示を入力する。PC2の受付部は、コマンド実行指示を受け付ける。コマンド実行指示には、入力された、新たに作成するソースのソースバージョン「Ver.2.1.0.0」の情報と、親バージョン「Ver.2.0.2.0」の情報が含まれる。PC2の送信部は、当該コマンド実行指示を、ソース情報管理装置1に送信する。ソース情報管理装置1の実行指示受付部112は、当該コマンド実行指示を受け付け、ブランチ作成実行部13が、ソース管理情報に、当該コマンド実行指示の内容を反映する。
その結果、ソース情報管理装置1では、図4に示すようなソース管理情報が管理されるようになる。
【0042】
なお、ブランチ作成実行部13は、コマンド実行指示に基づき、ソース管理情報にソースを追加させると、ソースバージョン定義情報において、追加したソースのソースバージョンに、コマンド実行済みフラグを付与する。
以降、ソースバージョン表示制御部151は、ソースバージョン定義情報表示画面(図5参照)にてソースバージョン定義情報を表示させる際、例えば、「Ver.2.1.0.0」を、他のソースバージョンと同じ形態で表示させる。
このように、ソースバージョン表示制御部151は、ソースバージョン定義情報表示画面にてソースバージョン定義情報を表示させる際の、ソースバージョンの表示形態を、コマンド実行済みフラグが付与されているか否かによってコントロールする。
なお、ソースバージョン定義情報作成部100は、ソース管理情報に基づき、ソースバージョン定義情報を作成する際、ソースバージョン定義情報のソースバージョンに、上記コマンド実行済みフラグが付与された状態で、当該ソースバージョン定義情報を作成するようにしている。
【0043】
ソース情報管理装置1の動作について説明する。
図11は、実施の形態1に係るソース情報管理装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
バージョン指定情報受付部111は、ソースバージョン定義情報で定義されているソースバージョンのうち、対象ソースバージョンを指定した対象バージョン指定情報を受け付ける(ステップST1101)。
バージョン指定情報受付部111は、受け付けた対象バージョン指定情報を、バージョン情報追加部12に出力する。
【0044】
バージョン情報追加部12は、ステップST1101にてバージョン指定情報受付部111が取得したバージョン指定情報に基づき、ソースバージョン定義情報において、対象ソースバージョンの下位層に、当該対象ソースバージョンから派生させた新たなソースバージョンを追加する(ステップST1102)。
【0045】
実行指示受付部112は、コマンド実行指示を受け付けたか否かを判定する(ステップST1103)。
ステップST1103において、実行指示受付部112がコマンド実行指示を受け付けていない場合(ステップST1103の“NO”の場合)、実行指示受付部112は、コマンド実行指示を受け付けるまで待機する。
【0046】
ステップST1103において、実行指示受付部112がコマンド実行指示を受け付けた場合(ステップST1103の“YES”の場合)、実行指示受付部112は、当該コマンド実行指示を、ブランチ作成実行部13に出力する。
【0047】
ブランチ作成実行部13は、ステップST1103にて実行指示受付部112からコマンド実行指示が出力されると、ブランチ作成コマンドを実行する(ステップST1104)。
【0048】
なお、図11において、ステップST1102~ステップST1103の動作は、連続して行われなくてもよい。
また、図11では、ステップST1103において、実行指示受付部112は、コマンド実行指示を受け付けるまで待機するものとしたが、これに限らず、実行指示受付部112がコマンド実行指示を受け付けなければ(ステップST1103の“NO”の場合)、ソース情報管理装置1は、処理を終了するようにしてもよい。
【0049】
以上の説明では、ソース情報管理装置1において、バージョン指定情報受付部111が受け付けるバージョン指定情報に含まれる対象ソースバージョンは1つとし、バージョン情報追加部12は、ソースバージョン定義情報において、1つの対象ソースバージョンの下位層に、新たなソースバージョンを追加するものとした。すなわち、ユーザは、ソースバージョン定義情報に対して、1つの対象ソースバージョンの下には、1つのソースバージョンを追加させる指示を入力するものとした。
しかしながら、これは一例に過ぎず、ユーザは、例えば、複数のソースを統合して新たなソースを作成する計画を立てることもある。
【0050】
この場合、ユーザは、将来的な計画として、対象ソースバージョンとして、複数のソースバージョンを指定し、ソースバージョン定義情報において、当該複数のソースバージョンの下位層に1つの新たなソースバージョンを作成することができる。ソース情報管理装置1は、複数の対象バージョンを指定する情報を含むバージョン指定情報を受け付け、当該複数の対象バージョンの下位層に、新たなソースバージョンを追加する。
具体的には、バージョン指定情報受付部111が受け付けるバージョン指定情報に含まれる対象ソースバージョンが複数である場合、バージョン情報追加部12は、バージョン指定情報受付部111が取得したバージョン指定情報に基づき、ソースバージョン定義情報において、複数の対象ソースバージョンの下位層に、当該複数の対象ソースバージョンから派生させた1つの新たなソースバージョンを追加する。
【0051】
例えば、ユーザが、対象バージョンとして「Ver.2.0.2.0」、「Ver.2.0.0.10033」、「Ver.2.0.0.20153」、および、「Ver.2.0.0.20180」を指定する情報、および、新たに作成するソースバージョンとして「Ver.2.1.0.0」を指定する情報を含むバージョン指定情報を入力し、当該バージョン指定情報が、PC2からソース情報管理装置1に送信されたとする。
なお、このとき、ユーザは、複数の対象バージョンのうち、メインとする対象バージョンを指定する。当該メインとする対象バージョンは、親バージョンとして指定される。ユーザは、親バージョンではない対象バージョンは、マージバージョンとして指定する。バージョン指定情報において、複数の対象バージョンのうち、どの対象バージョンが親バージョンで、どの対象バージョンがマージバージョンであるかは判別可能となっている。
親バージョンは、後に、ソース管理情報において、複数のソースから新たなソースを追加する際にメイン、言い換えれば、親、となるソースのソースバージョンである。なお、ユーザは、複数のソースから新たなソースを作成する際は、親となるソースを1つ指定することが必要となる。親ソースに対して、その他のソースがマージされることで、複数のソースから派生した新たなソースが作成される。なお、新たなソースが作成される際にマージされる、親バージョンのソース以外のソースのソースバージョンを、マージバージョンというものとする。
ここでは、上記複数の対象ソースバージョンのうち、「Ver.2.0.2.0」が親バージョンに指定されているものとする。
【0052】
バージョン情報追加部12が、ソースバージョン定義情報において、「Ver.2.0.2.0」、「Ver.2.0.0.10033」、「Ver.2.0.0.20153」、および、「Ver.2.0.0.20180」から派生させた新たな「Ver.2.1.0.0」を追加した結果、ソースバージョン定義情報の内容は、図12に示すようなイメージとなる。
そして、ソース情報管理装置1のソースバージョン表示制御部151が、図12に示すようなソースバージョン定義情報に基づいて、ソースバージョン定義情報表示画面をPC2の表示部に表示させると、当該ソースバージョン定義情報表示画面1301は、図13に示すような画面となる。
図13に示すように、ソースバージョン定義情報表示画面1301において、複数のソースバージョンを統合して作成されたソースバージョンがある場合、当該作成されたソースバージョンと、統合元の複数のソースバージョンとを結ぶ線がそれぞれ表示される(図13の1302参照)。
【0053】
また、ユーザは、実際に、複数のソースを統合して新たなソースを作成することがある。
例えば、ソースバージョン定義情報が図12に示すような内容である状態で、ユーザが、PC2から、ソースバージョン「Ver.2.0.2.0」、「Ver.2.0.0.10033」、「Ver.2.0.0.20153」、および、「Ver.2.0.0.20180」のソースをマージさせてバージョンアップし、ソースバージョン「Ver.2.1.0.0」のソースを作成する計画を、実行するとする。
そうすると、ユーザは、PC2から、下位層に新たにソースを作成するソースのソースバージョンとして、「Ver.2.0.2.0」、「Ver.2.0.0.10033」、「Ver.2.0.0.20153」、および、「Ver.2.0.0.20180」を指定する情報、および、新たに作成するソースのソースバージョンとして、「Ver.2.1.0.0」を指定する情報が含まれるコマンド実行指示を入力し、PC2の送信部は、当該コマンド実行指示を、ソース情報管理装置1に送信する。ここで、下位層に新たにソースを作成するソースが複数あるため、ユーザは、当該複数のソースのソースバージョンのうち、1つを親ソースのソースバージョンとし、残りは親ソースではないソース(以下「マージソース」という。)のソースバージョンとして指定する必要がある。ここでは、ユーザは、「Ver.2.0.2.0」を親ソースとし、「Ver.2.0.0.10033」、「Ver.2.0.0.20153」、および、「Ver.2.0.0.20180」をマージソースとするものとする。
【0054】
ソース情報管理装置1の実行指示受付部112は、当該コマンド実行指示を受け付ける。そして、ソース情報管理装置1のブランチ作成実行部13は、ブランチ作成コマンドを実行し、「Ver.2.0.2.0」、「Ver.2.0.0.10033」、「Ver.2.0.0.20153」、および、「Ver.2.0.0.20180」のソースの下位層に、「Ver.2.1.0.0」のソースを作成する。
そうすると、ソース管理情報は、図14に示すようなイメージの内容となる。
【0055】
なお、イメージとしては、図14に示すようなものであるが、実際に、ソース管理情報において、複数のソースが統合されて1つのソースが作成されたことを表現することはできない。
これは、ブランチ作成実行部13がブランチ作成コマンドを実行すると、既存のソース管理ソフトが起動して、親ソースから派生させたソースが作成されるが、当該ソース管理ソフトでは、1つの親ソースに対して1つ以上のマージソースがマージされて統合されたことを表現することができないためである。
従って、ユーザは、例えば、ソース管理情報を表示させることによって、ソース管理情報から、複数のソースが統合されて1つのソースが作成されたことを、視覚的に把握することはできない。
しかし、上述のとおり、実施の形態1に係るソース情報管理装置1では、ソースバージョン定義情報を記憶しており、当該ソースバージョン定義情報は、図13で説明したように、ソースバージョン定義情報表示画面1301において、複数のソースバージョンを統合して作成されたソースバージョンがある場合、当該作成されたソースバージョンと、統合元の複数のソースバージョンとを結ぶ線が表示される。
そのため、ユーザは、ソースバージョン定義情報を表示させるようにすることで、複数のソースが統合されて1つのソースを作成する計画があること、および、計画が実行されて、複数のソースが統合された1つのソースが作成されたことを、視覚的に把握することができる。
【0056】
ユーザがPC2を操作して、複数の対象バージョンを指定したバージョン指定情報を入力し、PC2がソース情報管理装置1にバージョン指定情報を送信するまでの基本的な流れは、図6図8を用いて説明した流れと同じであるため、詳細な説明については省略する。
上述の例で計画したソースバージョン(「Ver.2.0.2.0」、「Ver.2.0.0.10033」、「Ver.2.0.0.20153」、および、「Ver.2.0.0.20180」をバージョンアップした「Ver.2.1.0.0」)のソースを追加するものとすると、ユーザは、PC2を操作して、複数の対象バージョンを指定したバージョン指定情報を入力する際には、図6に示したようなバージョン編集画面から、バージョン名入力部6011に、新たに作成するソースのソースバージョンを入力し、親バージョン指定画面を呼び出して親バージョンの情報を入力し、さらに、マージバージョン指定画面を呼び出してマージバージョンの情報を入力する。
ユーザは、マージバージョン指定画面呼出部6013を入力装置によってクリックして、呼び出したマージバージョン指定画面から、マージバージョンとして、対象ソースバージョンの情報を入力する。なお、表示制御部15は、親バージョン指定画面を表示させるのと同様の方法で、マージバージョン指定画面を表示させればよい。
そして、ユーザは、入力装置を操作して、バージョン編集画面601の保存ボタン6014をクリックする。PC2の送信部は、新たに作成するソースバージョンとして「Ver.2.1.0.0」の情報と、対象ソースバージョンとして「Ver.2.0.2.0」、「Ver.2.0.0.10033」、「Ver.2.0.0.20153」、および、「Ver.2.0.0.20180」の情報を含む、対象バージョン指定情報を、ソース情報管理装置1に送信する。なお、対象バージョン指定情報において、複数の対象ソースバージョンのうち、どのソースバージョンが親バージョンで、どのソースバージョンがマージバージョンであるかがわかるようになっている。
【0057】
ユーザがPC2を操作して、複数の対象バージョンのソースの下位層に、新たなバージョンのソースを追加させるためのコマンド実行指示を送信するまでの基本的な流れは、図10を用いて説明した流れと同じであるため、詳細な説明については省略する。
ユーザは、図10で説明したような、ブランチ作成指示入力画面1001において、
親バージョンに加えて、マージバージョンも入力する。
なお、ユーザは、図6に示したようなバージョン編集画面からマージバージョンを指定する際、当該マージバージョンを、全マージバージョンとして指定することも、部分マージバージョンとして指定することもできる。
実施の形態1において、全マージバージョンとは、ソースに含まれる項目を全て親バージョンのソースにマージすることとするソースのソースバージョンであることをいう。また、実施の形態1において、部分マージバージョンとは、ソースに含まれる項目を部分的に親バージョンのソースにマージすることとするソースのソースバージョンであることをいう。
【0058】
例えば、表示制御部15は、マージバージョン指定画面を表示させる際、全マージバージョンとするか、部分マージバージョンとするかを受け付け可能なマージバージョン指定画面を表示させるようにする。ユーザは、マージバージョン指定画面から、入力装置を操作して、マージバージョンを入力するとともに、入力したマージバージョンが全マージバージョンであるか、部分マージバージョンであるかを入力する。ユーザは、部分マージバージョンを入力した際は、どの項目をマージの対象とするかを、あわせて入力するようにする(図15参照)。
図16は、新たに作成するソースバージョン、親バージョン、および、マージバージョンが入力されたバージョン編集画面1601の一例を示す図である。図16では、一例として、マージバージョンには「Ver.2.0.0.10033」、「Ver.2.0.0.20153」、および、「Ver.2.0.0.20180」が指定され、マージバージョンのうち、「Ver.2.0.0.10033」は、部分マージバージョンと指定された(図15参照)場合のバージョン編集画面1601を示している。
図16に示すように、マージバージョンが入力されたバージョン編集画面において、表示制御部15は、部分マージバージョンについては、例えば、当該部分マージバージョンの表示色を、全マージバージョンの表示色とは異ならせるようにできる(図16の1602参照)。
【0059】
PC2の受付部が受け付ける対象バージョン指定情報には、マージバージョンが全マージバージョンであるか部分マージバージョンであるか、部分マージバージョンである場合は、どの項目をマージの対象とするかの情報が含まれるものとする。
ソース情報管理装置1では、対象バージョン指定情報を受け付け、バージョン情報追加部12がソースバージョン定義情報に新たなソースバージョンを追加する際、複数の対象ソースバージョンについて、全マージであるか部分マージであるかが分かる情報を付与するようにする。
【0060】
ソースバージョン定義情報において、定義されているソースバージョンに、全マージであるか部分マージであるかが分かる情報が付与されている場合、ソース情報管理装置1のソースバージョン表示制御部151が、当該ソースバージョン定義情報に基づいて、ソースバージョン定義情報表示画面をPC2の表示部に表示させると、当該ソースバージョン定義情報表示画面は、図17に示すような画面となる。
図17に示すように、ソースバージョン定義情報表示画面1701において、複数のソースバージョンを統合して作成されたソースバージョンがある場合、当該作成されたソースバージョンと、統合元の複数のソースバージョンとを結ぶ線が表示される。また、ソースバージョン表示制御部151は、部分マージバージョンに指定されたソースバージョンと新たなソースバージョンとを結ぶ線を、親バージョンに指定されたソースバージョンと新たなソースバージョンとを結ぶ線、および、全マージバージョンに指定されたソースバージョンと新たなソースバージョンとを結ぶ線とは異なる形態で表示させる。
ここでは、「Ver.2.0.2.0」が親バージョン、「Ver.2.0.0.10033」が部分マージバージョン、「Ver.2.0.0.20153」、および、「Ver.2.0.0.20180」が全マージバージョンとして「Ver.2.1.0.0」が追加されたとする。この場合、ソースバージョン表示制御部151は、「Ver.2.0.0.10033」が部分マージバージョンであることがわかるように、部分マージバージョンから「Ver.2.1.0.0」へ延びる線を点線で表示するようにしている(図17の1702参照)。
【0061】
また、以上の実施の形態1において、ソース情報管理装置1は、ソースバージョン定義情報において、ソースバージョンに付属情報を付与して当該ソースバージョン定義情報を記憶させておくこともできる。さらに、ソース情報管理装置1は、複数のソースバージョン間で、付与された付属情報の比較を行い、差分を取るようにすることもできる。
その場合、ソース情報管理装置1は、図18に示すような構成となる。
図18に示すソース情報管理装置1aは、図1を用いて説明したソース情報管理装置1とは、受付部11aが、付属情報受付部113と、差分分析指示受付部114をさらに備えるようにした点、付属情報追加部17を備えるようにした点、および、比較部18を備えるようにした点が異なる。
【0062】
付属情報受付部113は、ソースバージョン定義情報で定義されているソースバージョンに付与する付属情報を受け付ける。
実施の形態1において、ソースバージョンに付与する付属情報とは、ユーザの覚書となる、ソースまたはソースバージョンに関する情報である。具体的には、付属情報は、例えば、ソースバージョン定義情報にソースバージョンの定義を追加した日、または、ソースバージョンに対応するソースのリリース予定日である。なお、これは一例に過ぎず、付属情報は、当該付属情報を付与されたソースバージョンについてユーザの覚書となるあらゆる情報を含む。
【0063】
例えば、ユーザは、PC2から、入力装置を操作して、付属情報を入力する。
付属情報受付部113は、PC2にてユーザが入力した付属情報を受け付ける。なお、ユーザがPC2を操作して付属情報を入力し、PC2がソース情報管理装置1aに付属情報を送信するまでの具体的な流れは、後述する。
付属情報受付部113は、受け付けた付属情報を、付属情報追加部17に出力する。
【0064】
差分分析指示受付部114は、ソースバージョン定義情報で定義されているソースバージョンのうち、ソースバージョンに付与されている付属情報を比較する対象とする、複数のソースバージョン(以下「比較対象ソースバージョン」という。)に関する情報を、差分分析指示情報として、受け付ける。
例えば、ユーザは、PC2から、入力装置を操作して、比較対象ソースバージョンに関する情報を、差分分析指示情報として入力する。
差分分析指示受付部114は、PC2にてユーザが入力した差分分析指示情報を受け付ける。なお、ユーザがPC2を操作して差分分析指示情報を入力し、PC2がソース情報管理装置1aに差分分析指示情報を送信するまでの具体的な流れは、後述する。
【0065】
付属情報追加部17は、ソースバージョン定義情報において、付属情報受付部113が受け付けた付属情報を、付与する。付属情報には、当該付属情報を付与するソースバージョンの情報が含まれており、付属情報追加部17は、付属情報から、どのソースバージョンに付属情報を付与すべきかを特定可能である。
【0066】
比較部18は、ソースバージョン定義情報において、差分分析指示受付部114が受け付けた差分指示情報に基づき、比較対象ソースバージョンに付与されている付属情報を比較する。なお、比較部18は、比較対象ソースバージョンが3つ以上である場合、例えば、当該3つ以上の比較対象ソースバージョンを、世代毎に比較し、当該世代毎の差分を抽出する。
比較部18は、比較結果に関する情報を、表示制御部15aに出力する。
表示制御部15aは、比較部18が付属情報を比較した比較結果に関する情報を、PC2の表示部に表示させる。
【0067】
ユーザがPC2を操作して付属情報を入力し、PC2がソース情報管理装置1aに付属情報を送信するまでの具体的な流れについて、説明する。
なお、以下の説明では、一例として、ユーザは、PC2から、ソースバージョン「Ver.2.1.0.0」に付与する付属情報を入力するものとする。
まず、ユーザは、入力装置を操作して、PC2の表示部に、ソースバージョン定義情報を表示したソースバージョン定義情報表示画面を表示させる。ユーザがPC2を操作して、ソースバージョン定義情報表示画面を表示させるまでの具体的な流れは説明済みであるため、詳細な説明については省略する。
図19は、実施の形態1において、ソース情報管理装置1aが図18に示す構成を有する場合に、ソース情報管理装置1aのソースバージョン表示制御部151が表示させたソースバージョン定義情報表示画面1901の一例のイメージを示す図である。
図19に示すように、ソースバージョン表示制御部151は、ソースバージョン定義情報表示画面1901において、付属情報編集ボタン1902および差分分析ボタン1903を表示させるようにする。付属情報編集ボタン1902は、付属情報を入力するための付属情報編集画面を呼び出す指示を入力するための入力部である。差分分析ボタン1903は、比較対象バージョンを入力するための差分分析指示入力画面を呼び出す指示を入力するための入力部である。差分分析ボタン1903については後述する。
【0068】
図19に示すようなソースバージョン定義情報表示画面1901が表示されると、ユーザは、PC2から、入力装置を操作して、付属情報編集画面1904を呼び出す。具体的には、ユーザは、付属情報編集ボタン1902をクリック等して、付属情報編集画面呼出指示を入力する。
PC2の受付部は、付属情報編集画面呼出指示を受け付け、PC2の送信部は、当該付属情報編集画面呼出指示を、ソース情報管理装置1aに送信する。ソース情報管理装置1aの受付部11aは、付属情報編集画面呼出指示を受け付け、表示制御部15aに当該付属情報編集画面呼出指示を受け付けた旨の情報を出力する。表示制御部15aは、PC2の表示部に、付属情報編集画面1904を表示させる。
表示制御部15aは、付属情報編集画面1904を、例えば、ソースバージョン定義情報表示画面1901に重畳表示させるようにしてもよいし、ソースバージョン定義情報表示画面1901から切り替えて表示させるようにしてもよい。図19では、便宜上、表示制御部15aが、付属情報編集画面1904を表示させた場合の、付属情報編集画面1904の一例のイメージを、ソースバージョン定義情報表示画面1901に重ねて示すようにしている。
【0069】
ユーザは、付属情報編集画面1904から、付属情報を入力する。上述のとおり、付属情報には、当該付属情報を付与するソースバージョンに関する情報が含まれる。ユーザは、少なくとも、付属情報の内容、および、当該付属情報を付与するソースバージョンに関する情報を入力する。
ユーザは、例えば、ソースバージョン定義情報表示画面1901から、付属情報を付与するソースバージョンを指定することができる。具体的には、ユーザは、入力装置を操作し、ソースバージョン定義情報表示画面1901で表示されているソースバージョンをクリックすることで、当該ソースバージョンを、付属情報を付与するソースバージョンに指定することができる(図19の1905参照)。
そして、付属情報編集画面1904にて、付属情報を入力する。
なお、図19に示す付属情報編集画面1904のイメージは、一例に過ぎない。表示制御部15aは、付属情報を入力可能な付属情報編集画面1904を表示させるようになっていればよい。
【0070】
PC2の受付部は、ユーザによって入力された付属情報を受け付ける。そして、PC2の送信部は、付属情報を、ソース情報管理装置1aに送信する。ソース情報管理装置1aの付属情報受付部113は、当該付属情報を受け付ける。
そして、ソース情報管理装置1aでは、上述のとおり、付属情報追加部17が、ソースバージョン定義情報に、付属情報を付与する。
【0071】
ソース情報管理装置1aは、ソースバージョン定義情報において、ソースバージョンに定義されている付属情報を、表示させることもできる。
具体的には、例えば、ユーザは、PC2の入力装置を操作して、付属情報表示指示を入力し、PC2が、当該付属情報表示指示をソース情報管理装置1aに送信する。ソース情報管理装置1aの受付部11aは、PC2から送信された付属情報表示指示を受け付け、当該付属情報表示指示を、情報取得部14に出力する。
情報取得部14は、付属情報表示指示に基づき、ソースバージョン定義情報記憶部162から、付属情報を取得し、表示制御部15aに出力する。表示制御部15aは、情報取得部14が取得した付属情報を、PC2の表示部に表示させる。
【0072】
表示制御部15aは、例えば、付属情報を、ソースバージョン定義情報表示画面上で表示させることもできる。
図20は、実施の形態1において、ソース情報管理装置1aの表示制御部15aが、付属情報を表示させたソースバージョン定義情報表示画面2001の一例のイメージを示す図である。
例えば、図20に示すように、ユーザが、ソースバージョン定義情報表示画面2001にて表示されているソースバージョンの上にマウスカーソルを移動させると、表示制御部15aが、マウスカーソルが移動されたソースバージョンの付属情報を、ツールチップで表示するようにすることもできる(図20の2002参照)。
【0073】
ユーザがPC2を操作して差分分析指示情報を入力し、PC2がソース情報管理装置1aに差分分析指示情報を送信するまでの具体的な流れについて、説明する。
なお、以下の説明では、一例として、ユーザは、PC2から、ソースバージョン「Ver.2.0.0.20151」~「Ver.2.0.2.0」までのバージョンに付与された付属情報を比較するための差分分析指示情報を入力するものとする。
まず、ユーザは、入力装置を操作して、PC2の表示部に、ソースバージョン定義情報を表示したソースバージョン定義情報表示画面を表示させる。ユーザがPC2を操作して、ソースバージョン定義情報表示画面を表示させるまでの具体的な流れは説明済みであるため、詳細な説明については省略する。
例えば、ソースバージョン表示制御部151は、図19に示すようなソースバージョン定義情報表示画面1901を表示させる。
図19に示すように、ソースバージョン表示制御部151は、ソースバージョン定義情報表示画面1901において、差分分析ボタン1903を表示させる。
【0074】
図19に示すようなソースバージョン定義情報表示画面1901が表示されると、ユーザは、PC2から、入力装置を操作して、差分分析指示入力画面を呼び出す。具体的には、ユーザは、差分分析ボタン1903をクリック等して、差分分析指示入力画面呼出指示を入力する。
PC2の受付部は、差分分析指示入力画面呼出指示を受け付け、PC2の送信部は、当該差分分析指示入力画面呼出指示を、ソース情報管理装置1aに送信する。ソース情報管理装置1aの受付部11aは、差分分析指示入力画面呼出指示を受け付け、表示制御部15aに当該差分分析指示入力画面呼出指示を受け付けた旨の情報を出力する。表示制御部15aは、PC2の表示部に、差分分析指示入力画面を表示させる。
【0075】
図21は、実施の形態1において、ソース情報管理装置1aの表示制御部15aが、差分分析指示入力画面2101を表示させるまでの流れのイメージを示す図である。
表示制御部15aは、差分分析指示入力画面2101を、ソースバージョン定義情報表示画面1901に重畳表示してもよいし、ソースバージョン定義情報表示画面1901から切り替えて表示するようにしてもよい。図21では、便宜上、表示制御部15aが、差分分析指示入力画面2101を表示させた場合の、差分分析指示入力画面2101の一例のイメージを、ソースバージョン定義情報表示画面1901に重ねて示すようにしている。
【0076】
ユーザは、差分分析指示入力画面2101から、差分分析指示を入力する。具体的には、ユーザは、入力装置を操作して、比較対象ソースバージョンを入力する。図21では、一例として、比較対象ソースバージョンは、複数の比較対象ソースバージョンのうち、一番古いバージョンと、一番新しいバージョンで指定されるものとしている。ユーザは、差分分析指示入力画面2101から、複数の比較対象ソースバージョンのうち、一番古いバージョンと、一番新しいバージョンを指定する。
図21では、一番古いバージョンとして、「Ver.2.0.0.20151」、一番新しいバージョンとして、「Ver.2.0.2.0」が指定されたものとしている。
PC2の受付部は、「Ver.2.0.0.20151」および、「Ver.2.0.2.0」の情報を受け付け、差分分析指示情報としてソース情報管理装置1aに送信する。なお、ここでは、一例として、ソースバージョン定義情報の内容は、図3に示したような内容であるものとする。
【0077】
ソース情報管理装置1aの差分分析指示受付部114は、「Ver.2.0.0.20151」、および、「Ver.2.0.2.0」の情報を含む差分分析指示情報を受け付ける。
比較部18は、「Ver.2.0.0.20151」から「Ver.2.0.2.0」までのソースバージョンに付与されている付属情報を比較する。具体的には、比較部18は、「Ver.2.0.0.20151」、「Ver.2.0.0.20152」、および、「Ver.2.0.2.0」に付与されている付属情報について、バージョンが1つ上がる毎の差分を抽出することになる。
【0078】
なお、上述した、ユーザによる差分分析指示の入力方法は一例に過ぎない。例えば、ユーザは、ソースバージョン定義情報表示画面から直接、比較対象ソースバージョンを入力することもできる。
図22は、実施の形態1において、ユーザが比較対象ソースバージョンを入力した場合のソースバージョン定義情報表示画面2201の一例のイメージを示す図である。
図22では、ユーザは、「Ver.2.0.0.20151」、「Ver.2.0.0.20152」、および、「Ver.2.0.2.0」を比較対象ソースバージョンとして入力したものとしている。
PC2の受付部は、「Ver.2.0.0.20151」、「Ver.2.0.0.20152」、および、「Ver.2.0.2.0」の情報を受け付け、差分分析指示情報としてソース情報管理装置1aに送信する。
ソース情報管理装置1aの差分分析指示受付部114は、「Ver.2.0.0.20151」、「Ver.2.0.0.20152」、および、「Ver.2.0.2.0」の情報を含む差分分析指示情報を受け付ける。
【0079】
この場合、例えば、ソース情報管理装置1aの差分分析指示受付部114が、「Ver.2.0.0.20151」、「Ver.2.0.0.20152」、および、「Ver.2.0.2.0」を比較対象ソースバージョンとする差分分析指示情報を受け付けると、ソース情報管理装置1aの表示制御部15aは、比較対象ソースバージョンにチェックマークを付与して表示させることもできる。また、表示制御部15aは、比較対象ソースバージョンを結ぶ線を太く表示させることもできる。なお、ここでは、一例として、表示制御部15aは、比較対象ソースバージョンを結ぶ線を太く表示させるものとしたが、これに限らず、例えば、表示制御部15aは、比較対象ソースバージョンを結ぶ線の色を変化させるようにすることもできる。
【0080】
差分分析指示受付部114は、差分指示情報を受け付けると、当該差分指示情報を比較部18に出力し、比較部18は、差分指示情報に基づき、ソースバージョン定義情報において、比較対象ソースバージョン、に付与されている付属情報を比較する。
上述の例でいうと、比較部18は、ソースバージョン定義情報において、「Ver.2.0.0.20151」に付与されている付属情報と「Ver.2.0.0.20152」に付与されている付属情報とを比較する。また、比較部18は、「Ver.2.0.0.20152」に付与されている付属情報と「Ver.2.0.2.0」に付与されている付属情報とを比較する。
比較部18は、比較結果に関する情報を表示制御部15aに出力し、表示制御部15aは、当該比較結果に関する情報を、PC2の表示部に表示させる。
【0081】
ここで、図23は、実施の形態1において、表示制御部15aが比較部18による付属情報の比較結果を表示させた画面の一例のイメージを示す図である。
図23に示すように、表示制御部15aは、比較したソースバージョンの情報と、付属情報の差分の内容がわかるように、付属情報の比較結果を表示させる。
【0082】
なお、上述のとおり、付属情報は、当該付属情報を付与されたソースバージョンについてユーザの覚書となるあらゆる情報を含む。そこで、例えば、ユーザは、部分マージバージョンについて、当該部分マージバージョンに対応するソースの項目のうち、当該部分マージバージョンに対応するソースをリリースする時点ではマージする項目に含めず、その後のバージョンアップ時にマージする項目に追加することにする項目の数(以下「マージ残件数」という。)を、付属情報として、部分マージバージョンに付与しておくこともできる。
【0083】
図24A図24Bは、実施の形態1において、表示制御部15aが、付属情報として、マージ残件数を表示させた場合の、ソースバージョン定義情報表示画面の一例のイメージを示す図である。
なお、図24A図24Bでは、説明の簡単のため、マージ残件数が表示されている部分のみ図示するようにしている。
【0084】
例えば、今、ソースバージョン定義情報において、「Ver.2.0.2.0」を親バージョン、「Ver.2.0.0.10033」を部分マージバージョン、「Ver.2.0.0.20153」および「Ver.2.0.0.20180」を全マージバージョンとして、これらを統合した「Ver.2.1.0.0」が定義されているとする。
ここで、ユーザは、「Ver.2.0.0.10033」について、部分マージする項目は5項目あるものの、当該5項目については、不具合等が発生している可能性があるため、当該「Ver.2.0.0.10033」のソースがリリースされるタイミングになっても、マージせず保留しておくことにしたとする。その場合、ユーザは、不具合等がなくなればマージする項目が5項目ある旨の情報を、付属情報として「Ver.2.0.0.10033」に付与しておくことができる。ソース情報管理装置1aが、当該5項目の情報を付属情報として受け付け、ソースバージョン定義情報に付与する動作については、説明済みであるため、重複した説明は省略する。
例えば、「Ver.2.0.0.10033」に、付属情報として、マージを保留している項目が5項目ある旨の情報が付与された場合、ソース情報管理装置1aのソースバージョン表示制御部151は、ソースバージョン定義情報表示画面を表示させる際、「Ver.2.0.0.10033」に、「5」を付与して表示させることができる(図24A参照)。
これにより、ユーザは、将来的に、「Ver.2.0.0.10033」から派生して作成されたソースバージョンを計画する際には、あわせてマージすべき項目が5項目残っているということを把握することができる。
【0085】
その後、「Ver.2.1.0.0」をさらに派生させて「Ver.2.2.0.0」が計画された段階で、上記5項目をマージに含めることとした場合、ユーザは、「Ver.2.0.0.10033」に付与されていたマージ残件数を「0」としておく。
そうすると、ソース情報管理装置1aのソースバージョン表示制御部151は、ソースバージョン定義情報表示画面を表示させる際、「Ver.2.0.0.10033」に、「0」を付与して表示させるようになる(図24B参照)。
これにより、ユーザは、マージ残件数がなくなったことを把握することができる。
【0086】
付属情報として、マージ残件数に加え、マージをせず保留している項目の内容に関する情報が付与されている場合、ソースバージョン表示制御部151は、当該情報を表示することもできる。
具体的には、例えば、図24に示すようなソースバージョン定義情報表示画面から、ユーザがマージ残件数「5」をクリックして、当該マージ残件数「5」の内容の表示指示を入力したとする。ソース情報管理装置1aの受付部11aは、当該表示指示を受け付け、ソースバージョン表示制御部151は、マージ残件数「5」の内容を示す付属情報を表示させる(図25の2501参照)。なお、表示制御部15aは、マージ残件数「5」の内容を示す付属情報を、ソースバージョン定義情報表示画面に重畳表示してもよいし、ソースバージョン定義情報表示画面から切り替えて表示するようにしてもよい。図25では、便宜上、マージ残件数「5」の内容を示す付属情報を、ソースバージョン定義情報表示画面に重ねて示すようにしている。
【0087】
このように、実施の形態1において、ソース情報管理装置1aは、ソースバージョン定義情報においてソースバージョンに付属情報を付与して当該ソースバージョン定義情報を記憶させておくこともできる。さらに、ソース情報管理装置1は、複数のソースバージョン間で、付与された付属情報の比較を行い、差分を取るようにすることもできる。
【0088】
また、以上の実施の形態1において、ソース情報管理装置1,1aは、ソースバージョン定義情報表示画面にてソースバージョン定義情報を表示させる際、表示させるソースバージョンの絞り込みを行うようにすることもできる。
具体的には、例えば、ソースバージョン表示制御部151は、ソースバージョン定義情報表示画面を表示させる際、表示させるソースバージョンの絞り込みを設定する表示量調整画面を呼び出す指示を入力するための表示量調整ボタンを表示させるようにする。
【0089】
図26は、実施の形態1において、ソースバージョン表示制御部151が、表示量調整ボタン2602を表示させた、ソースバージョン定義情報表示画面2601の一例のイメージを示す図である。
例えば、ユーザは、入力装置を操作して表示量調整ボタン2602をクリックすることで表示量調整画面2603を表示させ、当該表示量調整画面2603から、表示させるソースバージョンを指定する。なお、表示量調整画面2603は、ソース情報管理装置1,1aにおいて、受付部11,11aが、表示量調整ボタン2602がクリック等された旨の情報をPC2から受け付けた場合に、表示制御部15,15aが表示させる。表示制御部15,15aは、表示量調整画面2603を、ソースバージョン定義情報表示画面2601に重畳表示してもよいし、ソースバージョン定義情報表示画面2601から切り替えて表示するようにしてもよい。図26では、便宜上、表示量調整画面2603を、ソースバージョン定義情報表示画面2601に重ねて示すようにしている。
【0090】
図26では、ユーザは、表示量調整画面2603から、「Ver.2.0.0.0」、「Ver.2.0.2.0」、および、「Ver.2.1.0.0」を、ソースバージョン定義情報表示画面2601にて表示させるソースバージョンに設定したものとしている。以下の説明において、ユーザによって設定された、ソースバージョン定義情報表示画面2601にて表示させるソースバージョンを、「表示対象ソースバージョン」ともいうものとする。
PC2の受付部は、ユーザが設定した表示対象ソースバージョンの情報を受け付け、PC2の送信部が、当該表示対象ソースバージョンの情報を、ソース情報管理装置1,1aに送信する。ソース情報管理装置1,1aの受付部11,11aは、表示対象ソースバージョンの情報を受け付け、当該表示対象ソースバージョンの情報を、ソースバージョン表示制御部151に出力する。
【0091】
ソースバージョン表示制御部151は、ソースバージョン定義情報表示画面2601において、表示対象ソースバージョンのみを表示させるよう、表示させるソースバージョンの絞り込みを行う。
【0092】
図27は、ソースバージョン表示制御部151が、図26に示した表示量調整画面2603にて設定された表示対象ソースバージョンのみを表示させるようにした、ソースバージョン定義情報表示画面2701の一例のイメージを示す図である。
【0093】
図26を用いた説明では、表示量調整画面2603は、表示対象ソースバージョンの指定を受け付けるための画面とし、ユーザは、表示量調整画面2603から、表示対象ソースバージョンを指定するものとしたが、これは一例に過ぎない。
例えば、表示量調整画面は、表示対象ソースバージョンの範囲の指定を受け付けるための画面とし、ユーザは、表示量調整画面から、表示対象ソースバージョンとするソースバージョンの範囲を指定するようにしてもよい。
【0094】
図28は、実施の形態1において、ソースバージョン表示制御部151が、表示量調整ボタン2602を表示させたソースバージョン定義情報表示画面2601から呼び出された表示量調整画面2801の一例のイメージを示す図である。図28では、便宜上、表示量調整画面2801を、ソースバージョン定義情報表示画面2601に重ねて示すようにしている。
表示量調整画面2801は、受付部11,11aが、表示量調整ボタン2602がクリック等された旨の情報をPC2から受け付けた場合に、表示制御部15,15aが表示させる。
図28では、ユーザは、表示量調整画面2801から、「Ver.2.0.0.0」および「Ver.2.0.0.20180」を設定したものとしている。この場合、「Ver.2.0.0.0」から「Ver.2.0.0.20180」までの範囲のソースバージョンが、表示対象ソースバージョンとして指定されたことになる。
【0095】
図29は、ソースバージョン表示制御部151が、図28に示した表示量調整画面2801にて設定された範囲の表示対象ソースバージョンのみを表示させるようにした、ソースバージョン定義情報表示画面2901の一例のイメージを示す図である。
【0096】
このように、実施の形態1において、ソース情報管理装置1,1aは、ソースバージョン定義情報表示画面にてソースバージョン定義情報を表示させる際、表示させるソースバージョンの絞り込みを行うようにすることもできる。
【0097】
また、以上の実施の形態1において、ソース情報管理装置1,1aは、ソースバージョン定義情報記憶部162に記憶されているソースバージョン定義情報を、外部の装置、または、媒体等に出力することもできる。
具体的には、例えば、ソースバージョン表示制御部151は、ソースバージョン定義情報表示画面を表示させる際、遷移図出力ボタンを表示させるようにする(図30の3001参照)。
ユーザは、例えば、入力装置を操作して、遷移図出力ボタン3001をクリックする。遷移図出力ボタン3001がクリックされることで、PC2の受付部は、ソースバージョン定義情報の出力指示を受け付ける。PC2の送信部は、受付部が受け付けた、ソースバージョン定義情報の出力指示をソース情報管理装置1,1aに送信する。
ソース情報管理装置1,1aの受付部11,11aは、PC2から送信されたソースバージョン定義情報の出力指示を受け付け、受け付けた当該出力指示を、出力制御部(図示省略)に出力する。出力制御部は、情報取得部14に、ソースバージョン定義情報を取得させ、情報取得部14が取得したソースバージョン定義情報を、外部の装置、または、媒体等に出力する。
【0098】
また、以上の実施の形態1において、ソース情報管理装置1,1aのソースバージョン表示制御部151は、ソースバージョン定義情報表示画面にてソースバージョン定義情報を表示する際、コマンド実行済みフラグが付与されているソースバージョンについては、当該コマンド実行済みフラグが付与されていることがわかるように表示することができる。例えば、ソースバージョン表示制御部151は、コマンド実行済みフラグが付与されているソースバージョンには、チェックマークを付与して、当該ソースバージョンを表示するようにする。
【0099】
また、以上の実施の形態1において、ソース情報管理装置1aの付属情報表示制御部152は、例えば、ソースバージョン表示制御部151がソースバージョン定義情報表示画面にてソースバージョン定義情報を表示する際、新たにソースを作成する際に必要となる変換用ファイルに関する情報を、ソースバージョンに対応付けて表示させることもできる。
上述したとおり、ソース情報管理装置1aにおいて、ブランチ作成実行部13がブランチ作成コマンドを実行すると、ソース管理情報において、新たに作成するソースのソースバージョンで、親ソースから派生させたソースが作成される。この際、新たに作成されるソースは、親ソースの内容として作成されるため、ユーザが、PC2より、当該新たに作成されたソースに対して、バージョンアップすべき内容を反映する作業を行う。当該作業において、ユーザは、上記変換用ファイルを実行する。そのため、ユーザは、ソースのバージョンアップの計画があり、ソースバージョン定義情報においてソースバージョンを追加した際に、当該ソースバージョンがリリースされ、ソースを作成する必要が生じた場合に使用する上記変換用ファイルを、付属情報として当該ソースバージョンに付与しておく。
付属情報表示制御部152が、ソースバージョン定義情報表示画面にて変換用ファイルに関する情報を表示させることで、計画していたソースバージョンがリリースされた際に、ユーザは、新たなソース作成のために必要な変換用ファイルを把握することができる。
【0100】
また、以上の実施の形態1では、図1および図18に示すように、ソース情報管理装置1,1aが表示制御部15,15aを備えるものとした。しかし、これに限らず、表示制御部15,15aは、PC2に備えられるものとし、PC2に備えられた表示制御部15,15aが、PC2の受付部が受け付けた各種情報、または、ソース情報管理装置1,1aの情報取得部14が取得したソースバージョン定義情報に基づき、PC2の表示部に表示させる情報の表示制御を行うようにしてもよい。
【0101】
また、以上の実施の形態1では、ソース情報管理装置1,1aは、施設監視システムで用いられるものとしたが、これは一例に過ぎない。
ソース情報管理装置1は、ソースのバージョンを派生させてプログラム開発を行う、あらゆるシステムにおいて用いられることができる。
【0102】
以上のように、実施の形態1によれば、ソース情報管理装置1,1aは、1つ以上のソースが当該ソースのソースバージョンとともに1つ以上の階層を有する階層構造で管理されたソース管理情報に基づいて作成された、1つ以上のソースバージョンが1つ以上の階層を有する階層構造で定義されたソースバージョン定義情報、で定義されている1つ以上のソースバージョンのうち、下位層に新たなソースバージョンを作成する対象となる1つ以上の対象ソースバージョン、を指定した対象バージョン指定情報を受け付けるバージョン指定情報受付部111と、ソースバージョン定義情報において、バージョン指定情報受付部111が受け付けた1つ以上の対象ソースバージョンの下位層に、新たなソースバージョンを追加するバージョン情報追加部12と、ソース管理情報において、1つ以上の対象ソースバージョンのソースの下位層に、新たなソースバージョンのソースを追加させるためのブランチ作成コマンドを実行させるコマンド実行指示を受け付ける実行指示受付部112と、実行指示受付部112がコマンド実行指示を受け付けた場合、ブランチ作成コマンドを実行するブランチ作成実行部13を備えるように構成した。そのため、プログラム開発において、計画段階である、将来的に発生する予定のソースのバージョンに関する情報を管理することができる。
【0103】
また、実施の形態1によれば、ソース情報管理装置1,1aは、ソースバージョン定義情報を階層構造にて表示した階層図を表示させるソースバージョン表示制御部151を備えるように構成した。そのため、ユーザは、複数のバージョンが統合されて1つのバージョンが作成された場合であっても、当該複数のバージョンから統合されていることを視覚的に把握することができる。
【0104】
なお、本願発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0105】
1,1a ソース情報管理装置
2 PC
11,11a 受付部
111 バージョン指定情報受付部
112 実行指示受付部
113 付属情報受付部
114 差分分析指示受付部
12 バージョン情報追加部
13 ブランチ作成実行部
14 情報取得部
15,15a 表示制御部
151 ソースバージョン表示制御部
152 付属情報表示制御部
16 記憶部
161 ソース管理情報記憶部
162 ソースバージョン定義情報記憶部
17 付属情報追加部
18 比較部
100 ソースバージョン定義情報作成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30