(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-25
(45)【発行日】2022-12-05
(54)【発明の名称】ミリ波システムにおけるビームリカバリのための方法
(51)【国際特許分類】
H04W 16/28 20090101AFI20221128BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20221128BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W72/04 136
(21)【出願番号】P 2019524037
(86)(22)【出願日】2017-11-10
(86)【国際出願番号】 US2017061130
(87)【国際公開番号】W WO2018089811
(87)【国際公開日】2018-05-17
【審査請求日】2020-10-21
【審判番号】
【審判請求日】2022-03-22
(32)【優先日】2016-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ティエンヤン・バイ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァサンサン・ラガヴァン
(72)【発明者】
【氏名】スンダル・スブラマニアン
(72)【発明者】
【氏名】アレクセイ・ユリエヴィッチ・ゴロホフ
(72)【発明者】
【氏名】ジュエルゲン・セザンヌ
(72)【発明者】
【氏名】ジュンイ・リ
【合議体】
【審判長】齋藤 哲
【審判官】圓道 浩史
【審判官】石田 紀之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/127403(WO,A1)
【文献】Samsung,Discussion on beam recovery mechanism,3GPP TSG RAN WG1 #87 R1-1612514[online],2016年11月4日アップロード,インターネット<https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_87/Docs/R1-1612514.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
3GPP TSG SA WG1-4
3GPP TSG CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信のための方法であって、
基地局(BS)に、前記UEが前記BSと前記UEとの間のビームフォーミングされたリンクのリカバリを求めているというリカバリ情報をシグナリングするステップと、
前記リカバリ情報に従って、前記ビームフォーミングされたリンクのリカバリに参加するステップと
を含み、
前記ビームフォーミングされたリンクのリカバリは、前記BSと前記UEとの間の前記ビームフォーミングされたリンクを再確立するためにビーム掃引シーケンスを実行することを含み、
前記ビーム掃引シーケンスを実行することは、
単一の特別なビームリカバリシーケンスに関して前記BSにシグナリングを送信することと、
前記特別なビームリカバリシーケンスを使用して前記ビーム掃引シーケンスを実行し、
前記BSと前記UEとの間の前記ビームフォーミングされたリンクを再確立することと、
を含む、
方法。
【請求項2】
現在の第1のチャネルに関するビーム情報がドロップしているか、または品質を落としていると前記UEが判断または予想したときに、前記リカバリ情報はシグナリングされ、
前記リカバリ情報は、前記UEが第2のチャネルに関係するビーム情報を使用する通信にフォールバックしていることを示す、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記現在の第1のチャネルはデータチャネルを含み、前記第2のチャネルは、前記データチャネルよりも広範なビームを使用して送信される制御チャネルを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ビームフォーミングされたリンクは第1の周波数キャリア上にあり、
前記リカバリ情報は、前記BSが前記第1の周波数キャリアよりも低い周波数にある1つまたは複数の第2の周波数キャリアからの1つまたは複数の指向性ビームに切り替えるべきであることを示す、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
基地局(BS)によるワイヤレス通信のための方法であって、
ユーザ機器(UE)から、前記UEが前記BSと前記UEとの間のビームフォーミングされたリンクのリカバリを求めているというリカバリ情報を受信するステップと、
前記リカバリ情報に従って、前記ビームフォーミングされたリンクのリカバリに参加するステップと
を含み、
前記ビームフォーミングされたリンクのリカバリは、前記BSと前記UEとの間の前記ビームフォーミングされたリンクを再確立するためにビーム掃引シーケンスを実行することを含み、
前記ビーム掃引シーケンスを実行することは、
単一の特別なビームリカバリシーケンスに関して前記UEからシグナリングを受信することと、
前記特別なビームリカバリシーケンスを使用して前記ビーム掃引シーケンスを実行し、
前記BSと前記UEとの間の前記ビームフォーミングされたリンクを再確立することと、
を含む、
方法。
【請求項6】
現在の第1のチャネルに関するビーム情報がドロップしているか、または品質を落としていると前記UEが判断または予想したときに、前記リカバリ情報はシグナリングされ、
前記リカバリ情報は、前記UEが第2のチャネルに関係するビーム情報を使用する通信にフォールバックしていることを示す、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記現在の第1のチャネルはデータチャネルを含み、前記第2のチャネルは、前記データチャネルよりも広範なビームを使用して送信される制御チャネルを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ビームフォーミングされたリンクは第1の周波数キャリア上にあり、
前記リカバリ情報は、前記BSが前記第1の周波数キャリアよりも低い周波数にある1つまたは複数の第2の周波数キャリアからの1つまたは複数の指向性ビームに切り替えるべきであることを示す、
請求項5に記載の方法。
【請求項9】
ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信のための装置であって、
基地局(BS)に、前記UEが前記BSと前記UEとの間のビームフォーミングされたリンクのリカバリを求めているという情報をシグナリングするための手段と、
前記情報に従って、前記ビームフォーミングされたリンクのリカバリに参加するための手段と
を含み、
前記ビームフォーミングされたリンクのリカバリは、前記BSと前記UEとの間の前記ビームフォーミングされたリンクを再確立するためにビーム掃引シーケンスを実行することを含み、
前記ビーム掃引シーケンスを実行することは、
単一の特別なビームリカバリシーケンスに関して前記BSにシグナリングを送信することと、
前記特別なビームリカバリシーケンスを使用して前記ビーム掃引シーケンスを実行し、
前記BSと前記UEとの間の前記ビームフォーミングされたリンクを再確立することと、
を含む、
装置。
【請求項10】
基地局(BS)によるワイヤレス通信のための装置であって、
ユーザ機器(UE)から、前記UEが前記BSと前記UEとの間のビームフォーミングされたリンクのリカバリを求めているという情報を受信するための手段と、
前記情報に従って、前記ビームフォーミングされたリンクのリカバリに参加するための手段と
を含み、
前記ビームフォーミングされたリンクのリカバリは、前記BSと前記UEとの間の前記ビームフォーミングされたリンクを再確立するためにビーム掃引シーケンスを使用することを含み、
前記ビーム掃引シーケンスを実行することは、
単一の特別なビームリカバリシーケンスに関して前記UEからシグナリングを受信することと、
前記特別なビームリカバリシーケンスを使用して前記ビーム掃引シーケンスを実行し、
前記BSと前記UEとの間の前記ビームフォーミングされたリンクを再確立することと、
を含む、
装置。
【請求項11】
実行されたときに、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法をコンピュータに行わせる命令を含む、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、ともに本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明確に組み込まれている、2016年11月11日に出願された米国仮特許出願第62/421,106号の利益を主張する、2017年11月9日に出願された米国出願第15/808,541号の優先権を主張する。
【0002】
本開示の態様はワイヤレス通信に関し、より詳細にはビームフォーミングされたリンクが失われたかまたはチャネル品質が劣化したときにビームリカバリを実行することに関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、電話、ビデオ、データ、メッセージング、およびブロードキャストなどの様々な電気通信サービスを提供するために広く展開されている。一般のワイヤレス通信システムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅、送信電力)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続技術を採用してもよい。そのような多元接続技術の例は、ロングタームエボリューション(LTE)システム、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システム、および時分割同期符号分割多元接続(TD-SCDMA)システムを含む。
【0004】
いくつかの例では、ワイヤレス多元接続通信システムは、ユーザ機器(UE)としても知られている複数の通信デバイスのための通信を各々が同時にサポートする、いくつかの基地局を含んでもよい。LTEまたはLTE-Aネットワークでは、1つまたは複数の基地局のセットがeノードB(eNB)を定義してもよい。他の例では(たとえば、次世代または5Gネットワークでは)、ワイヤレス多元接続通信システムは、いくつかの集約ユニット(CU)(たとえば、中央ノード(CN)、アクセスノードコントローラ(ANC)など)と通信するいくつかの分散ユニット(DU)(たとえば、エッジユニット(EU)、エッジノード(EN)、無線ヘッド(RH)、スマート無線ヘッド(SRH)、送信受信ポイント(TRP)など)を含んでもよく、集約ユニットと通信する1つまたは複数の分散ユニットのセットがアクセスノード(たとえば、ニューラジオ基地局(NR BS:new radio base station)、ニューラジオノードB(NR NB:new radio node-B)、ネットワークノード、5G NB、gNBなど)を定義してもよい。基地局またはDUは、(たとえば、基地局から、またはUEへの送信のための)ダウンリンクチャネルおよび(たとえば、UEから基地局または分散ユニットへの送信のための)アップリンクチャネル上でUEのセットと通信してもよい。
【0005】
これらの多元接続技術は、異なるワイヤレスデバイスが都市、国家、地域、さらには地球規模で通信することを可能にする共通プロトコルを提供するために、様々な電気通信規格において採用されている。新興の電気通信規格の一例は、ニューラジオ(NR)、たとえば5G無線アクセスである。それは、スペクトル効率を改善し、コストを削減し、サービスを改善し、新しいスペクトルを利用し、またダウンリンク(DL)およびアップリンク(UL)上でOFDMAをサイクリックプレフィックス(CP)とともに使用する他のオープン規格とよりうまく統合することによって、モバイルブロードバンドインターネットアクセスをよりうまくサポートし、ならびにビームフォーミング、多入力多出力(MIMO)アンテナ技術、およびキャリアアグリゲーションをサポートするように設計されている。
【0006】
しかしながら、モバイルブロードバンドアクセスに対する需要が増大し続けるにつれて、NR技術におけるさらなる改善が必要である。好ましくは、これらの改善は、他の多元接続技術、およびこれらの技術を用いる電気通信規格に適用可能であるべきである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のシステム、方法、およびデバイスはそれぞれ、いくつかの態様を有し、それらのうちの単一の態様だけが、その望ましい属性を担うわけではない。以下の特許請求の範囲によって表される本開示の範囲を限定することなく、いくつかの特徴についてここで簡潔に説明する。この説明を考慮した後、また特に「発明を実施するための形態」と題するセクションを読んだ後、本開示の特徴が、ワイヤレスネットワークにおけるアクセスポイントと局との間の改善された通信を含む利点をどのようにもたらすかが理解されよう。
【0008】
本開示のいくつかの態様は、たとえばBSによって実行されてもよいワイヤレス通信のための方法を提供する。本方法は、一般にユーザ機器(UE)から、UEがBSとUEとの間のビームフォーミングされたリンクのリカバリを求めているという情報を受信するステップと、情報に従って、ビームフォーミングされたリンクのリカバリに参加するステップとを含む。
【0009】
本開示のいくつかの態様は、たとえばUEによって実行されてもよいワイヤレス通信のための方法を提供する。本方法は、一般に基地局(BS)に、UEがBSとUEとの間のビームフォーミングされたリンクのリカバリを求めているという情報をシグナリングするステップと、情報に従って、ビームフォーミングされたリンクのリカバリに参加するステップとを含む。
【0010】
態様は、一般に添付の図面を参照しながら本明細書で十分に説明され、添付の図面によって示される、方法、装置、システム、コンピュータ可読媒体、および処理システムを含む。
【0011】
上記の目的および関係する目的を達成するために、1つまたは複数の態様は、以下で十分に説明され、特に特許請求の範囲で指摘される特徴を含む。以下の説明および添付の図面は、1つまたは複数の態様のいくつかの例示的な特徴を詳細に記載する。しかしながら、これらの特徴は、様々な態様の原理が利用されてもよい様々な方法のほんのいくつかを示すものであり、この説明は、すべてのそのような態様およびそれらの均等物を含むものである。
【0012】
本開示の上記の特徴が詳細に理解されてもよいように、上記で簡単に要約したより具体的な説明が、態様を参照することによって行われることがあり、態様のうちのいくつかは添付の図面に示される。しかしながら、本説明は他の等しく効果的な態様に通じ得るので、添付の図面が、本開示のいくつかの典型的な態様のみを示し、したがって本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本開示のいくつかの態様による、例示的な電気通信システムを概念的に示すブロック図である。
【
図2】本開示のいくつかの態様による、分散型RANの例示的な論理アーキテクチャを示すブロック図である。
【
図3】本開示のいくつかの態様による、分散型RANの例示的な物理アーキテクチャを示す図である。
【
図4】本開示のいくつかの態様による、例示的なBSおよびユーザ機器(UE)の設計を概念的に示すブロック図である。
【
図5】本開示のいくつかの態様による、通信プロトコルスタックを実装するための例を示す図である。
【
図6】本開示のいくつかの態様による、DL中心のサブフレームの一例を示す図である。
【
図7】本開示のいくつかの態様による、UL中心のサブフレームの一例を示す図である。
【
図8】本開示のいくつかの態様による、アクティブなビームの一例を示す図である。
【
図9】本開示のいくつかの態様による、ユーザ機器(UE)によって実行される例示的な動作を示す図である。
【
図10】本開示のいくつかの態様による、基地局(BS)によって実行される例示的な動作を示す図である。
【
図11】本開示のいくつかの態様による、漸進的に増大するビーム幅を使用するビームリカバリの一例を示す図である。
【
図12】本開示のいくつかの態様による、ビームのシーケンスを使用するビームリカバリの一例を示す図である。
【
図13】本開示のいくつかの態様による、ビーム掃引シーケンスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
理解を容易にするために、可能な場合、図に共通する同一の要素を示すために、同一の参照番号が使用されている。特定の記載なしに、一態様において説明する要素が他の態様において有利に利用されてもよいことが企図される。
【0015】
本開示の態様は、ニューラジオ(NR)(ニューラジオアクセス技術または5G技術)のための装置、方法、処理システム、およびコンピュータ可読媒体を提供する。
【0016】
NRは、拡張モバイルブロードバンド(eMBB:Enhanced mobile broadband)ターゲットの広い帯域幅(たとえば、80MHzを越える)、ミリ波(mmW:millimeter wave)ターゲットの高いキャリア周波数(たとえば、27GHzまたはそれを越える)、マッシブMTC(mMTC:massive MTC)ターゲットの後方互換性のないMTC技法、および/またはミッションクリティカルターゲットの超高信頼低レイテンシ通信(URLLC:ultra reliable low latency communication)などの様々なワイヤレス通信サービスをサポートしてもよい。これらのサービスは、レイテンシ要件および信頼性要件を含んでもよい。これらのサービスはまた、それぞれのサービス品質(QoS)要件を満たすための異なる送信時間間隔(TTI)を有することがある。加えて、これらのサービスは、同じサブフレームにおいて共存してもよい。
【0017】
以下の説明は例を提供するものであり、特許請求の範囲に記載される範囲、適用可能性、または例を限定するものではない。本開示の範囲から逸脱することなく、説明する要素の機能および構成に変更が加えられてもよい。様々な例は、様々な手順または構成要素を適宜に省略してもよく、置換してもよく、または追加してもよい。たとえば、説明する方法は、説明する順序とは異なる順序で実行されてもよく、様々なステップが追加されてもよく、省略されてもよく、または組み合わせられてもよい。また、いくつかの例に関して説明する特徴が、いくつかの他の例では組み合わせられてもよい。たとえば、本明細書に記載される任意の数の態様を使用して、装置が実装されてもよく、または方法が実践されてもよい。加えて、本開示の範囲は、本明細書に記載された本開示の様々な態様に加えて、またはそれらの態様以外に、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実践されるそのような装置または方法を包含するものとする。本明細書で説明する本開示のいずれの態様も、請求項の1つまたは複数の要素によって具現化されてもよいことを理解されたい。「例示的」という語は、本明細書では「例、事例、または例示として機能すること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」であるものとして説明されるいずれの態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。
【0018】
本明細書で説明する技法は、LTE、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMA、および他のネットワークなどの様々なワイヤレス通信ネットワークに使用されてもよい。「ネットワーク」および「システム」という用語は、しばしば互換的に使用される。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上無線アクセス(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実装してもよい。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))、およびCDMAの他の変形を含む。cdma2000は、IS-2000規格、IS-95規格、およびIS-856規格を対象とする。TDMAネットワークは、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))などの無線技術を実装してもよい。OFDMAネットワークは、NR(たとえば、5G RA)、発展型UTRA(E-UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、Flash-OFDMAなどの無線技術を実装してもよい。UTRAおよびE-UTRAは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)の一部である。NRは、5G技術フォーラム(5GTF)とともに開発中の新しく出現したワイヤレス通信技術である。3GPPロングタームエボリューション(LTE)およびLTEアドバンスト(LTE-A)は、E-UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、LTE-AおよびGSMは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)と称する団体による文書に記載されている。cdma2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と称する団体の文書に記載されている。本明細書で説明する技法は、上述のワイヤレスネットワークおよび無線技術、ならびに他のワイヤレスネットワークおよび無線技術に使用されてもよい。明確にするために、本明細書では一般に3Gおよび/または4Gワイヤレス技術に関連する用語を使用して態様が説明されることがあるが、本開示の態様は、NR技術を含めて、5G以降のものなどの他の世代ベースの通信システムにおいて適用されてもよい。
【0019】
例示的なワイヤレス通信システム
図1は、本開示の態様が実行されてもよい例示的なワイヤレスネットワーク100を示す。たとえば、ワイヤレスネットワークは、ニューラジオ(NR)または5Gネットワークであってもよい。NRワイヤレス通信システムは、ビームを用いることができ、BSおよびUEは、アクティブなビームを介して通信する。本明細書で説明するように、BSは、参照ビームを介して送信された基準信号(たとえば、MRS、CSI-RS、synch)の測定値を使用してアクティブなビームを監視してもよい。
【0020】
UE120は、ビームセットに関連するモビリティパラメータに少なくとも部分的に基づいてモビリティイベントを検出するために本明細書で説明する動作1000および方法を実行するように構成されてもよい。BS110は、送信受信ポイント(TRP)、ノードB(NB)、5G NB、アクセスポイント(AP)、ニューラジオ(NR)BSなどを含んでもよい。BS110は、ビームセットおよびビームセットの各々に関連するモビリティパラメータを構成するために本明細書で説明する動作900および方法を実行するように構成されてもよい。BSは、モビリティパラメータに基づく検出されたモビリティイベントの指示を受信することがあり、イベントトリガに基づいてUEのモビリティ管理に関する決定を行ってもよい。
【0021】
図1に示すように、ワイヤレスネットワーク100は、いくつかのBS110と他のネットワークエンティティとを含んでもよい。BSは、UEと通信する局であってもよい。各BS110は、特定の地理的エリアに通信カバレージを提供してもよい。3GPPでは、「セル」という用語は、この用語が使用される状況に応じて、このカバレージエリアにサービスしているノードBおよび/またはノードBサブシステムのカバレージエリアを指すことがある。NRシステムでは、「セル」およびgNB、ノードB、5G NB、AP、NR BS、またはTRPなどの用語は交換可能であってもよい。いくつかの例では、セルは、必ずしも静止しているとは限らないことがあり、セルの地理的エリアは、モバイル基地局のロケーションに従って移動してもよい。いくつかの例では、基地局は、任意の適切なトランスポートネットワークを使用して、直接物理接続、仮想ネットワークなどの様々なタイプのバックホールインターフェースを通じて、ワイヤレスネットワーク100内で互いに、および/または1つもしくは複数の他の基地局もしくはネットワークノード(図示せず)に相互接続されてもよい。
【0022】
一般に、任意の数のワイヤレスネットワークが、所与の地理的エリアにおいて展開されてもよい。各ワイヤレスネットワークは、特定の無線アクセス技術(RAT)をサポートしてもよく、1つまたは複数の周波数で動作してもよい。RATは、無線技術、エアインターフェースなどと呼ばれることもある。周波数は、キャリア、周波数チャネルなどと呼ばれることもある。各周波数は、異なるRATのワイヤレスネットワーク間の干渉を回避するために、所与の地理的エリアにおいて単一のRATをサポートしてもよい。場合によっては、NR RATネットワークまたは5G RATネットワークが展開されてもよい。
【0023】
BSは、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、および/または他のタイプのセルのための通信カバレージを提供してもよい。マクロセルは、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーすることができ、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にしてもよい。ピコセルは、比較的小さい地理的エリアをカバーすることができ、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にしてもよい。フェムトセルは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーすることができ、フェムトセルとの関連を有するUE(たとえば、限定加入者グループ(CSG)内のUE、自宅内のユーザのためのUEなど)による制限付きアクセスを可能にしてもよい。マクロセルのためのBSは、マクロBSと呼ばれることがある。ピコセルのためのBSは、ピコBSと呼ばれることがある。フェムトセルのためのBSは、フェムトBSまたはホームBSと呼ばれることがある。
図1に示す例では、BS110a、110bおよび110cは、それぞれマクロセル102a、102bおよび102cのためのマクロBSであってもよい。BS110xは、ピコセル102xのためのピコBSであってもよい。BS110yおよび110zは、それぞれフェムトセル102yおよび102zのためのフェムトBSであってもよい。BSは1つまたは複数(たとえば、3つ)のセルをサポートしてもよい。
【0024】
ワイヤレスネットワーク100は、中継局も含んでもよい。中継局は、アップストリーム局(たとえばBSまたはUE)からデータおよび/または他の情報の送信を受信し、ダウンストリーム局(たとえば、UEまたBS)にデータおよび/または他の情報の送信を送る局である。また、中継局は、他のUEのための送信を中継するUEであってもよい。
図1に示す例では、中継局110rは、BS110aとUE120rとの間の通信を容易にするために、BS110aおよびUE120rと通信することができる。中継局はまた、リレーBS、リレーなどと呼ばれることもある。
【0025】
ワイヤレスネットワーク100は、異なるタイプのBS、たとえばマクロBS、ピコBS、フェムトBS、リレーなどを含む異種ネットワークとすることができる。これらの異なるタイプのBSは、異なる送信電力レベル、異なるカバレージエリア、およびワイヤレスネットワーク100中の干渉に対する異なる影響を有してもよい。たとえば、マクロBSは高い送信電力レベル(たとえば、20ワット)を有することがあり、一方で、ピコBS、フェムトBS、およびリレーはより低い送信電力レベル(たとえば、1ワット)を有することがある。
【0026】
ワイヤレスネットワーク100は、同期動作または非同期動作をサポートしてもよい。同期動作の場合、BSは、同様のフレームタイミングを有することができ、異なるBSからの送信は、時間的にほぼ整合してもよい。非同期動作の場合、BSは、異なるフレームタイミングを有する場合があり、異なるBSからの送信は、時間的に整合していない場合がある。本明細書で説明する技法は、同期動作と非同期動作の両方に使用されてもよい。
【0027】
ネットワークコントローラ130は、BSのセットに結合し、これらのBSのための調整および制御を行ってもよい。ネットワークコントローラ130は、バックホールを介してBS110と通信してもよい。BS110はまた、たとえば直接または間接的にワイヤレスバックホールもしくは有線バックホールを介して互いに通信してもよい。
【0028】
UE120(たとえば、120x、120yなど)は、ワイヤレスネットワーク100の全体にわたって分散されてもよく、各UEは静止であってもよく、またはモバイルであってもよい。UEは、移動局、端末、アクセス端末、加入者ユニット、局、顧客構内設備(CPE:Customer Premises Equipment)、セルラーフォン、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレスフォン、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、タブレット、カメラ、ゲームデバイス、ネットブック、スマートブック、ウルトラブック、医療デバイスもしくは医療機器、生体センサ/デバイス、スマートウォッチ、スマート衣料、スマートグラス、スマートリストバンド、スマートジュエリー(たとえば、スマートリング、スマートブレスレットなど)などのウェアラブルデバイス、娯楽デバイス(たとえば、音楽デバイス、ビデオデバイス、衛星無線など)、車両コンポーネントもしくは車両センサ、スマートメータ/センサ、工業生産機器、全地球測位システムデバイス、またはワイヤレス媒体もしくはワイヤード媒体を介して通信するように構成される任意の他の適切なデバイスと呼ばれる場合もある。一部のUEは、発展型デバイスもしくはマシンタイプ通信(MTC)デバイスまたは発展型MTC(eMTC)デバイスと見なされる場合がある。MTC UEおよびeMTC UEは、BS、別のデバイス(たとえば、リモートデバイス)、または何らかの他のエンティティと通信することができる、たとえばロボット、ドローン、リモートデバイス、センサ、メータ、モニタ、ロケーションタグなどを含む。ワイヤレスノードは、たとえばワイヤード通信リンクまたはワイヤレス通信リンクを介して、ネットワーク(たとえば、インターネットもしくはセルラーネットワークなどのワイドエリアネットワーク)のための、またはネットワークへの接続性を提供してもよい。一部のUEは、モノのインターネット(IoT)デバイスと見なされてもよい。
【0029】
図1において、両矢印を有する実線は、UEとサービングBSとの間の所望の送信を示し、サービングBSは、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上でUEにサービスするように指定されたBSである。両矢印を有する破線は、UEとBSとの間の干渉する送信を示す。
【0030】
特定のワイヤレスネットワーク(たとえば、LTE)は、ダウンリンク上で直交周波数分割多重化(OFDM)を利用し、かつアップリンク上でシングルキャリア周波数分割多重化(SC-FDM)を利用する。OFDMおよびSC-FDMは、システム帯域幅を、一般にトーン、ビンなどとも呼ばれる複数の(K個の)直交サブキャリアに区分する。各サブキャリアは、データで変調されてもよい。一般に、変調シンボルは、OFDMでは周波数領域において送られ、SC-FDMでは時間領域において送られる。隣接するサブキャリア間の間隔は固定される場合があり、サブキャリアの総数(K)は、システム帯域幅に依存する場合がある。たとえば、サブキャリアの間隔は15kHzであってもよく、最小のリソース割振り(「リソースブロック」と呼ばれる)は12個のサブキャリア(または180kHz)であってもよい。その結果、公称FFTサイズは、1.25、2.5、5、10または20メガヘルツ(MHz)のシステム帯域幅に対して、それぞれ128、256、512、1024または2048に等しくなってもよい。システム帯域幅はまた、サブバンドに区分されてもよい。たとえば、サブバンドは、1.08MHz(すなわち、6個のリソースブロック)をカバーすることができ、1.25、2.5、5、10または20MHzのシステム帯域幅に対して、それぞれ1、2、4、8または16個のサブバンドが存在してもよい。
【0031】
本明細書で説明する例の態様はLTE技術に関連付けられてもよいが、本開示の態様は、NRなどの他のワイヤレス通信システムに適用可能であってもよい。
【0032】
NRは、アップリンクおよびダウンリンク上でCPを用いてOFDMを利用し、TDDを使用する半二重動作に対するサポートを含んでもよい。100MHzの単一のコンポーネントキャリア帯域幅がサポートされてもよい。NRリソースブロックは、0.1msの持続時間にわたって、サブキャリア帯域幅が75kHzの12個のサブキャリアにまたがってもよい。各無線フレームは、10msの長さを有する2つのハーフフレームで構成され、各ハーフフレームが5つのサブフレームで構成されてもよい。結果として、各サブフレームは0.2msの長さを有することができる。各サブフレームは、データ送信用のリンク方向(すなわち、DLまたはUL)を示してもよく、サブフレームごとのリンク方向は、動的に切り替えられてもよい。各サブフレームは、DL/ULデータならびにDL/UL制御データを含んでもよい。NRに関するULサブフレームおよびDLサブフレームは、
図6および
図7に関して以下でより詳細に説明されるようなものであってもよい。ビームフォーミングがサポートされてもよく、ビーム方向が動的に構成されてもよい。プリコーディングを用いたMIMO送信もサポートされてもよい。DLにおけるMIMO構成は、最大で8個のストリームおよびUEごとに最大で2個のストリームを用いたマルチレイヤDL送信で最大で8個の送信アンテナをサポートしてもよい。UEごとに最大で2個のストリームを用いたマルチレイヤ送信がサポートされてもよい。最大で8個のサービングセルを用いて複数のセルのアグリゲーションがサポートされてもよい。代替として、NRは、OFDMベース以外の異なるエアインターフェースをサポートしてもよい。NRネットワークは、CUおよび/またはDUなどのエンティティを含んでもよい。
【0033】
いくつかの例では、エアインターフェースへのアクセスがスケジュールされてもよく、スケジューリングエンティティ(たとえば、基地局)は、スケジューリングエンティティのサービスエリアまたはセル内のいくつかのまたはすべてのデバイスおよび機器の間で通信のためのリソースを割り振る。本開示内では、以下でさらに説明するように、スケジューリングエンティティは、1つまたは複数の従属エンティティ用のリソースをスケジュールすること、割り当てること、再構成すること、および解放することを担当してもよい。すなわち、スケジュールされた通信に対して、従属エンティティは、スケジューリングエンティティによって割り振られたリソースを利用する。基地局は、スケジューリングエンティティとして機能してもよい唯一のエンティティではない。すなわち、いくつかの例では、UEが、1つまたは複数の従属エンティティ(たとえば、1つまたは複数の他のUE)のためのリソースをスケジュールする、スケジューリングエンティティとして機能してもよい。この例では、UEは、スケジューリングエンティティとして機能しており、他のUEは、ワイヤレス通信のためにUEによってスケジュールされたリソースを利用する。UEは、ピアツーピア(P2P)ネットワーク中および/またはメッシュネットワーク中でスケジューリングエンティティとして機能してもよい。メッシュネットワーク例では、UEは、スケジューリングエンティティと通信することに加えて、場合によっては互いに直接通信してもよい。
【0034】
したがって、時間-周波数リソースへのスケジュールされたアクセスを伴い、セルラー構成、P2P構成、およびメッシュ構成を有するワイヤレス通信ネットワークでは、スケジューリングエンティティおよび1つまたは複数の従属エンティティは、スケジュールされたリソースを利用して通信してもよい。
【0035】
上述のように、RANは、CUおよびDUを含んでもよい。NR BS(たとえば、gNB、5GノードB、ノードB、送信受信ポイント(TRP)、アクセスポイント(AP))は、1つまたは複数のBSに対応してもよい。NRセルは、アクセスセル(ACell)またはデータオンリーセル(DCell)として構成されてもよい。たとえば、RAN(たとえば、集約ユニットまたは分散ユニット)は、セルを構成することができる。DCellは、キャリアアグリゲーションまたは二重接続性に使用されるが、初期アクセス、セル選択/再選択、またはハンドオーバに使用されないセルであってもよい。場合によっては、DCellは同期信号を送信しないことがあり、場合によっては、DCellはSSを送信することがある。NR BSは、セルタイプを示すダウンリンク信号をUEに送信してもよい。セルタイプ指示に基づいて、UEはNR BSと通信してもよい。たとえば、UEは、示されたセルタイプに基づいて、セル選択用、アクセス用、ハンドオーバ用、および/または測定用と見なすべきNR BSを決定してもよい。
【0036】
図2は、
図1に示したワイヤレス通信システム内で実装されてもよい分散型無線アクセスネットワーク(RAN)200の例示的な論理アーキテクチャを示す。5Gアクセスノード206は、アクセスノードコントローラ(ANC)202を含んでもよい。ANCは、分散型RAN200の集約ユニット(CU)であってもよい。次世代コアネットワーク(NG-CN:next generation core network)204へのバックホールインターフェースは、ANCにおいて終端してもよい。近隣次世代アクセスノード(NG-AN)へのバックホールインターフェースは、ANCにおいて終端してもよい。ANCは、1つまたは複数のTRP208(BS、NR BS、ノードB、5G NB、AP、または何らかの他の用語で呼ばれることもある)を含んでもよい。上記で説明したように、TRPは「セル」と交換可能に使用されてもよい。
【0037】
TRP208は、DUであってもよい。TRPは、1つのANC(ANC202)に接続されてもよく、または2つ以上のANC(図示せず)に接続されてもよい。たとえば、RAN共有、サービスとしての無線(RaaS:radio as a service)、およびサービス固有ANC配置に対して、TRPは2つ以上のANCに接続されてもよい。TRPは、1つまたは複数のアンテナポートを含んでもよい。TRPは、UEへのトラフィックを個別に(たとえば、動的選択)または一緒に(たとえば、共同送信)サービスするように構成されてもよい。
【0038】
ローカルアーキテクチャ200は、フロントホール定義を示すために使用されてもよい。異なる展開タイプにわたるフロントホール(fronthauling)解決策をサポートするアーキテクチャが定義されてもよい。たとえば、アーキテクチャは、送信ネットワーク能力(たとえば、帯域幅、レイテンシ、および/またはジッタ)に基づいてもよい。
【0039】
アーキテクチャは、特徴および/または構成要素をLTEと共有してもよい。態様によれば、次世代AN(NG-AN)210は、NRとの二重接続性をサポートしてもよい。NG-ANは、LTEおよびNRに対して共通フロントホールを共有してもよい。
【0040】
アーキテクチャは、TRP208間の協働を可能にしてもよい。たとえば、協働は、TRP内に存在してもよく、かつ/またはANC202を経由してTRPにわたって存在してもよい。態様によれば、TRP間インターフェースが必要とされない/存在しない場合がある。
【0041】
態様によれば、アーキテクチャ200内に、分割された論理機能の動的構成が存在する場合がある。
図5を参照しながらより詳細に説明するように、無線リソース制御(RRC)レイヤ、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤ、無線リンク制御(RLC)レイヤ、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ、および物理(PHY)レイヤは、DUまたはCU(たとえば、それぞれTRPまたはANC)に適応可能に配置されてもよい。いくつかの態様によれば、BSは、集約ユニット(CU)(たとえば、ANC202)および/または1つもしくは複数の分散ユニット(たとえば、1つもしくは複数のTRP208)を含んでもよい。
【0042】
図3は、本開示のいくつかの態様による、分散型RAN300の例示的な物理アーキテクチャを示す。集中型コアネットワークユニット(C-CU)302が、コアネットワーク機能をホストしてもよい。C-CUは、中央に配置されてもよい。C-CU機能は、ピーク容量に対処しようとして、(たとえば、アドバンストワイヤレスサービス(AWS)に)オフロードされてもよい。
【0043】
集中型RANユニット(C-RU)304が、1つまたは複数のANC機能をホストしてもよい。場合によっては、C-RUは、コアネットワーク機能を局所的にホストしてもよい。C-RUは分散配置を有してもよい。C-RUは、ネットワークエッジのより近くにあってもよい。
【0044】
DU306が、1つまたは複数のTRP(エッジノード(EN)、エッジユニット(EU)、無線ヘッド(RH)、スマート無線ヘッド(SRH)など)をホストしてもよい。DUは、無線周波数(RF)機能を備えたネットワークのエッジに位置してもよい。
【0045】
図4は、本開示の態様を実施するために使用されてもよい、
図1に示すBS110およびUE120の例示的な構成要素を示す。BSはTRPを含んでもよい。BS110およびUE120の1つまたは複数の構成要素は、本開示の態様を実践するために使用されてもよい。たとえば、UE120のアンテナ452、Tx/Rx454、プロセッサ466、458、464、および/もしくはコントローラ/プロセッサ480、ならびに/またはBS110のアンテナ434、プロセッサ420、430、438、および/もしくはコントローラ/プロセッサ440は、本明細書で説明し、
図9~
図10を参照しながら示す動作を実行するために使用されてもよい。
【0046】
図4は、
図1におけるBSのうちの1つおよびUEのうちの1つであってもよい、BS110およびUE120の設計のブロック図を示す。制限された接続シナリオの場合、基地局110は
図1のマクロBS110cであってもよく、UE120はUE120yであってもよい。基地局110はまた、何らかの他のタイプの基地局であってもよい。基地局110は、アンテナ434a~434tを備えることができ、UE120は、アンテナ452a~452rを備えることができる。
【0047】
基地局110において、送信プロセッサ420は、データソース412からデータを受信し、コントローラ/プロセッサ440から制御情報を受信してもよい。制御情報は、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)、物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)、物理ハイブリッドARQインジケータチャネル(PHICH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)などに関するものであってもよい。データは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)などに関するものであってもよい。プロセッサ420は、データおよび制御情報を処理(たとえば、符号化およびシンボルマッピング)して、それぞれデータシンボルおよび制御シンボルを取得することができる。プロセッサ420はまた、たとえばPSS、SSS、およびセル固有基準信号(CRS)に関する基準シンボルを生成することもできる。送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ430は、適用可能な場合には、データシンボル、制御シンボル、および/または基準シンボルに対して空間処理(たとえば、プリコーディング)を実行することができ、出力シンボルストリームを変調器(MOD)432a~432tに提供することができる。各変調器432は、(たとえば、OFDMなどのための)それぞれの出力シンボルストリームを処理して、出力サンプルストリームを取得することができる。各変調器432は、出力サンプルストリームをさらに処理(たとえば、アナログに変換、増幅、フィルタリング、およびアップコンバート)して、ダウンリンク信号を取得することができる。変調器432a~432tからのダウンリンク信号を、それぞれアンテナ434a~434tを介して送信してもよい。
【0048】
UE120において、アンテナ452a~452rは、基地局110からダウンリンク信号を受信することができ、受信信号をそれぞれ復調器(DEMOD)454a~454rに提供することができる。各復調器454は、それぞれの受信信号を調整(たとえば、フィルタリング、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)して、入力サンプルを取得することができる。各復調器454は、(たとえば、OFDMなどのための)入力サンプルをさらに処理して、受信シンボルを取得することができる。MIMO検出器456は、すべての復調器454a~454rから受信シンボルを取得し、適用可能な場合、受信シンボルに対してMIMO検出を実行し、検出されたシンボルを提供することができる。受信プロセッサ458は、検出されたシンボルを処理(たとえば、復調、デインターリーブ、および復号)し、UE120のための復号されたデータをデータシンク460に提供し、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ480に提供することができる。
【0049】
アップリンクでは、UE120において、送信プロセッサ464が、データソース462からの(たとえば、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)についての)データ、およびコントローラ/プロセッサ480からの(たとえば、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)についての)制御情報を受信し、処理してもよい。送信プロセッサ464はまた、基準信号のための基準シンボルを生成してもよい。送信プロセッサ464からのシンボルは、適用可能な場合には、TX MIMOプロセッサ466によってプリコーディングされ、(たとえばSC-FDMなどのために)復調器454a~454rによってさらに処理され、基地局110に送信されてもよい。BS110において、UE120からのアップリンク信号は、アンテナ434によって受信され、変調器432によって処理され、適用可能な場合には、MIMO検出器436によって検出され、受信プロセッサ438によってさらに処理されて、UE120によって送られた復号データおよび制御情報を取得してもよい。受信プロセッサ438は、データシンク439に復号されたデータを提供し、コントローラ/プロセッサ440に復号された制御情報を提供してもよい。
【0050】
コントローラ/プロセッサ440および480は、それぞれ基地局110およびUE120における動作を指示してもよい。基地局110におけるプロセッサ440ならびに/または他のプロセッサおよびモジュールは、たとえば
図9に示す機能的ブロックの実施および/または本明細書で説明する技法に対する他のプロセスを実行または指示してもよい。UE120におけるプロセッサ480ならびに/または他のプロセッサおよびモジュールも、たとえば本明細書で説明し、
図10に示す技法に対する対応する/相補的なプロセスの実施を実行または指示してもよい。メモリ442および482は、それぞれBS110およびUE120のためのデータおよびプログラムコードを記憶してもよい。スケジューラ444は、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上でのデータ送信のためにUEをスケジューリングしてもよい。
【0051】
図5は、本開示の態様による、通信プロトコルスタックを実装するための例を示す
図500を示す。示された通信プロトコルスタックは、5Gシステム内で動作するデバイスによって実装されてもよい。
図500は、無線リソース制御(RRC)レイヤ510、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤ515、無線リンク制御(RLC)レイヤ520、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ525、および物理(PHY)レイヤ530を含む通信プロトコルスタックを示す。様々な例では、プロトコルスタックのレイヤは、ソフトウェアの個別のモジュール、プロセッサもしくはASICの部分、通信リンクによって接続された非コロケートデバイスの部分、またはそれらの様々な組合せとして実装されてもよい。コロケート実装形態および非コロケート実装形態は、たとえばネットワークアクセスデバイス(たとえば、AN、CU、および/もしくはDU)またはUEのためのプロトコルスタックの中で使用されてもよい。
【0052】
第1のオプション505-aは、プロトコルスタックの実装が集中ネットワークアクセスデバイス(たとえば、
図2のANC202)と分散ネットワークアクセスデバイス(たとえば、
図2のDU208)との間で分割される、プロトコルスタックの分割実装形態を示す。第1のオプション505-aでは、RRCレイヤ510およびPDCPレイヤ515は、集約ユニットによって実装されてもよく、RLCレイヤ520、MACレイヤ525、およびPHYレイヤ530は、DUによって実装されてもよい。様々な例では、CUおよびDUは、コロケートされてもよく、またはコロケートされなくてもよい。第1のオプション505-aは、マクロセル配置、マイクロセル配置、またはピコセル配置において有用であってもよい。
【0053】
第2のオプション505-bは、プロトコルスタックが単一のネットワークアクセスデバイス(たとえば、アクセスノード(AN)、ニューラジオ基地局(NB BS)、ニューラジオノードB(NR NB)、ネットワークノード(NN)など)の中で実装される、プロトコルスタックの統合実装形態を示す。第2のオプションでは、RRCレイヤ510、PDCPレイヤ515、RLCレイヤ520、MACレイヤ525、およびPHYレイヤ530は各々、ANによって実装されてもよい。第2のオプション505-bは、フェムトセル配置において有用であってもよい。
【0054】
ネットワークアクセスデバイスがプロトコルスタックの一部を実装するのか全部を実装するのかにかかわらず、UEは、全プロトコルスタック(たとえば、RRCレイヤ510、PDCPレイヤ515、RLCレイヤ520、MACレイヤ525、およびPHYレイヤ530)を実装してもよい。
【0055】
図6は、DL中心のサブフレームの一例を示す
図600である。DL中心のサブフレームは、制御部分602を含んでもよい。制御部分602は、DL中心のサブフレームの最初の部分または開始部分に存在してもよい。制御部分602は、DL中心のサブフレームの様々な部分に対応する様々なスケジューリング情報および/または制御情報を含んでもよい。いくつかの構成では、制御部分602は、
図6に示すように、物理DL制御チャネル(PDCCH)であってもよい。DL中心のサブフレームは、DLデータ部分604も含んでもよい。DLデータ部分604は時々、DL中心のサブフレームのペイロードと呼ばれてもよい。DLデータ部分604は、スケジューリングエンティティ(たとえば、UEまたはBS)から従属エンティティ(たとえば、UE)にDLデータを通信するために利用される通信リソースを含んでもよい。いくつかの構成では、DLデータ部分604は、物理DL共有チャネル(PDSCH)であってもよい。
【0056】
DL中心のサブフレームは、共通UL部分606も含んでもよい。共通UL部分606は時々、ULバースト、共通ULバースト、および/または様々な他の適切な用語で呼ばれてもよい。共通UL部分606は、DL中心のサブフレームの様々な他の部分に対応するフィードバック情報を含んでもよい。たとえば、共通UL部分606は、制御部分602および604に対応するフィードバック情報を含んでもよい。フィードバック情報の非限定的な例は、ACK信号、NACK信号、HARQインジケータ、および/または様々な他の適切なタイプの情報を含んでもよい。共通UL部分606は、ランダムアクセスチャネル(RACH)手順、スケジューリング要求(SR)に関する情報、および様々な他の適切なタイプの情報などの追加のまたは代替の情報を含んでもよい。
図6に示すように、DLデータ部分604の終わりは、共通UL部分606の始まりから時間的に分離されてもよい。この時間の分離は時々、ギャップ、ガード期間、ガードインターバル、および/または様々な他の適切な用語で呼ばれてもよい。この分離は、DL通信(たとえば、従属エンティティ(たとえば、UE)による受信動作)からUL通信(たとえば、従属エンティティ(たとえば、UE)による送信)への切替えのための時間を与える。上記はDL中心のサブフレームの一例にすぎず、同様の特徴を有する代替構造が、必ずしも本明細書で説明する態様から逸脱することなく存在してもよいことを、当業者は理解されよう。
【0057】
図7は、UL中心のサブフレームの一例を示す
図700である。UL中心のサブフレームは、制御部分702を含んでもよい。制御部分702は、UL中心のサブフレームの最初の部分または開始部分に存在してもよい。
図7における制御部分702は、
図6を参照しながら上記で説明した制御部分と同様であってもよい。UL中心のサブフレームは、ULデータ部分704も含んでもよい。ULデータ部分704は時々、UL中心のサブフレームのペイロードと呼ばれてもよい。UL部分は、従属エンティティ(たとえば、UE)からスケジューリングエンティティ(たとえば、UEまたはBS)にULデータを通信するために利用される通信リソースを指すことがある。いくつかの構成では、制御部分702は、物理DL制御チャネル(PDCCH)であってもよい。
【0058】
図7に示すように、制御部分702の終わりは、ULデータ部分704の始まりから時間的に分離されてもよい。この時間の分離は時々、ギャップ、ガード期間、ガードインターバル、および/または様々な他の適切な用語で呼ばれてもよい。この分離は、DL通信(たとえば、スケジューリングエンティティによる受信動作)からUL通信(たとえば、スケジューリングエンティティによる送信)への切替えのための時間を与える。UL中心のサブフレームは、共通UL部分706も含んでもよい。
図7における共通UL部分706は、
図6を参照しながら上記で説明した共通UL部分606と同様であってもよい。共通UL部分706は、チャネル品質インジケータ(CQI)、サウンディング基準信号(SRS)に関する追加または代替の情報、および様々な他の適切なタイプの情報を含んでもよい。上記はUL中心のサブフレームの一例にすぎず、同様の特徴を有する代替構造が、必ずしも本明細書で説明する態様から逸脱することなく存在してもよいことを当業者は理解されよう。
【0059】
いくつかの状況では、2つ以上の従属エンティティ(たとえば、UE)はサイドリンク信号を使用して互いに通信することができる。そのようなサイドリンク通信の現実世界の適用例は、公共安全、近接サービス、UEからネットワークへの中継、車両間(V2V)通信、インターネットオブエブリシング(IoE:Internet of Everything)通信、IoT通信、ミッションクリティカルメッシュ、および/または様々な他の適切な適用例を含んでもよい。一般に、サイドリンク信号は、スケジューリングおよび/または制御のためにスケジューリングエンティティが利用されてもよいにもかかわらず、スケジューリングエンティティ(たとえば、UEまたはBS)を通じてその通信を中継せずに、ある従属エンティティ(たとえば、UE1)から別の従属エンティティ(たとえば、UE2)に通信される信号を指す場合がある。いくつかの例では、サイドリンク信号は、(通常は無認可スペクトルを使用するワイヤレスローカルエリアネットワークとは異なり)認可スペクトルを使用して通信されてもよい。
【0060】
UEは、リソースの専用セットを使用してパイロットを送信することに関連する構成(たとえば、無線リソース制御(RRC)専用状態など)、またはリソースの共通セットを使用してパイロットを送信することに関連する構成(たとえば、RRC共通状態など)を含む、様々な無線リソース構成において動作してもよい。RRC専用状態において動作するとき、UEは、パイロット信号をネットワークに送信するために、リソースの専用セットを選択してもよい。RRC共通状態において動作するとき、UEは、パイロット信号をネットワークに送信するために、リソースの共通セットを選択してもよい。いずれの場合も、UEによって送信されるパイロット信号は、ANもしくはDU、またはそれらの部分などの1つまたは複数のネットワークアクセスデバイスによって受信されてもよい。各受信ネットワークアクセスデバイスは、リソースの共通セット上で送信されるパイロット信号を受信および測定するとともに、ネットワークアクセスデバイスがUEのためのネットワークアクセスデバイスの監視セットのメンバーであるUEに割り振られたリソースの専用セット上で送信されるパイロット信号も受信および測定するように構成されてもよい。受信ネットワークアクセスデバイスのうちの1つもしくは複数、または受信ネットワークアクセスデバイスがパイロット信号の測定値を送信する先のCUは、UE用のサービングセルを識別するために、またはUEのうちの1つもしくは複数のためのサービングセルの変更を開始するために、測定値を使用してもよい。
【0061】
mmWaveシステム
本明細書で使用するように、mmWaveという用語は、一般に超高周波数における6GHz超、たとえば28GHzのスペクトル帯域を指す。そのような周波数は、容量を増加させるための超高密度空間再使用の機会のほか、マルチGbpsデータレートを配信することが可能な非常に大きい帯域幅を提供してもよい。従来、これらのより高い周波数は、高い伝搬損失および(たとえば、建物、人間などからの)妨害の受けやすさに起因して、屋内/屋外モバイルブロードバンド用途にとって十分にロバストではなかった。
【0062】
これらの問題にもかかわらず、mmWaveが動作するより高い周波数において、短い波長が、比較的小さいフォームファクタでの多数のアンテナ素子の使用を可能にする。mmWaveのこの特性は、より大きいエネルギーを送るとともに受信することができる狭指向性ビームを形成するために活用されてもよく、それにより伝搬/経路損失の問題を克服するのを助けることができる。
【0063】
これらの狭指向性ビームはまた、空間再使用のために利用されてもよい。この空間再使用は、モバイルブロードバンドサービスのためにmmWaveを利用することを可能にする主な要因のうちの1つである。加えて、見通し外(NLOS:non-line-of-site)経路(たとえば、近くの建物からの反射)は、非常に大きいエネルギーを有することがあり、見通し内(LOS:line-of-site)経路が妨害されたときに代替経路を提供する。本開示の態様は、たとえばビームおよびセルのモビリティ管理のためにビームのセットを使用することによって、そのような指向性ビームを利用してもよい。
【0064】
図8は、本開示の態様による、アクティブなビーム800の一例を示す。BSおよびUEは、アクティブなビームのセットを使用して通信してもよい。アクティブなビームは、データチャネルおよび制御チャネルを送信するために使用されるBSおよびUEビームペアを指してもよい。データを送信するためにデータビームが使用されてもよく、制御情報を送信するために制御ビームが使用されてもよい。
図8に示すように、DLデータを送信するためにデータビームBS-A1が使用されてもよく、DL制御情報を送信するために制御ビームBS-A2が使用されてもよい。制御ビームは、2つ以上のUEにサービスすることができ、データビームよりも広いことがある。制御とデータの両方を送信するために制御/データビームUE-A1が使用されてもよい。図示のように、ULの制御とデータの両方が同じビームを使用して送信されるが、データおよび制御情報は、異なるビームを使用して送信されてもよい。同様に、データおよび制御は、BSによって異なるビームまたは同じビームを使用して送信されてもよい。
【0065】
mmWaveシステムなどのビームを用いるワイヤレス通信システムでは、高い経路損失が問題となってもよい。したがって、3Gシステムおよび4Gシステムには存在しない、ハイブリッドビームフォーミング(アナログおよびデジタル)を含む技術が、そのようなワイヤレスシステムにおいて使用されてもよい。ハイブリッドビームフォーミングは、ユーザ(たとえば、UE)に対して狭いビームパターンを作り、それによりリンクバジェット/SNRが向上してもよい。上記で説明したように、BSおよびUEは、アクティブなビームで通信してもよい。アクティブなビームは、サービングビームと呼ばれてもよい。アクティブなビームは、PDSCH、PDCCH、PUSCH、およびPUCCHなどのデータチャネルおよび制御チャネルを搬送するBSおよびUEビームペアを含んでもよい。
【0066】
BSは、ビーム測定値およびUEからのフィードバックを使用してビームを監視してもよい。たとえば、BSは、DL基準信号を使用してアクティブなビームを監視してもよい。BSは、測定基準信号(MRS)、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、または同期(synch)信号などのDL RSを送信してもよい。UEはBSに、受信された基準信号に関連する基準信号受信電力(RSRP)を報告してもよい。このようにして、BSはアクティブなビームを監視してもよい。
【0067】
アクティブなビームのセットは、異なる機能、特性、および要件を有してもよい。別の言い方をすれば、1つまたは複数のアクティブなビームの機能は、他のアクティブなビームの機能とは異なってもよい。たとえば、アクティブなビームの第1のセットは制御ビームを含むことができ、アクティブなビームの第2のセットはデータ送信を含むことができる。別の例として、アクティブなビームの第1のセットにおけるビームは、第1の方向に送信されてもよく、アクティブなビームの第2のセットにおけるビームは、第1の方向とは異なる第2の方向に送信されてもよい。マルチリンク通信中、UEは、第1の方向にある第1のBSおよび第2の方向にある第2のBSに同時に接続されてもよい。アクティブなビームの各ビームセットのビーム形状は異なってもよい。たとえば、上記で説明したように、BSからの制御ビームの形状は、同じ基地局からのデータビームの形状とは異なってもよい。
【0068】
ミリ波システムにおけるビームリカバリのための例示的な方法
上述のように、mmWシステムにおいて使用されるビームが突然遮断されること、またはビーム管理情報がパケットドロップ/障害に起因して失われることがある。いずれの場合も、ビームフォーミングされたリンクが失われることがあり、UEおよびBSは、リンクを再確立するために適切なビームをリカバリするための措置を講じるように構成されてもよい。本開示の態様は、そのようなシナリオのためのビームリカバリ技法を提供する。
【0069】
加えて、mmWシステムは、リンクマージンを満たすためのビームフォーミングにかなり依存することがある。ネットワーク側(MWB/eNB側)では、UE側よりも方向性の強い制御が一般に利用可能である。最初に、制御チャネルとデータチャネルの両方に対してビーム基準信号(BRS)を使用してビームが確立される。
【0070】
しかしながら、様々なシナリオでは、UEおよびBSがこれらの合意されたビームペアを失う結果となることがある。ビーム(Tx/Rx)ペアの切替えが制御チャネルを介してシグナリングされる。残念ながら、そのような決定に関するシグナリングがパケットエラー/損失に見舞われて、ビームが同期外れとなることがある。
【0071】
別の例では、UEが移動して、ドップラー拡散またはビーム遮断が生じることがある。また、チャネルにおける様々な遮断要素(たとえば、手、体、車両、他の人間/遮断物など)が移動して、ビームが突然遮断されることがある。結果として、ドップラー拡散または突然の遮断に起因してビームパワーが落ちることがある。
【0072】
本開示の態様は、そのようなシナリオにおけるビーム同期をリカバリするのを助けることがある技法を提供する。
【0073】
図9は、ビームリカバリ手順の一部としてUEによって実行されてもよい例示的な動作900を示す。UEは、
図4に示すUE120の1つまたは複数のモジュールを含んでもよい。
【0074】
動作900は、902において、基地局(BS)に、UEがBSとUEとの間のビームフォーミングされたリンクのリカバリを求めているという情報をシグナリングすることによって始まる。1つまたは複数の場合には、現在の第1のチャネルに関するビーム情報がドロップしているか、または品質を落としているとUEが判断または予想したときに、情報はシグナリングされてもよい。1つまたは複数の場合には、UEは、BSに情報をシグナリングするために制御またはデータメッセージングを使用してもよい。情報は、第2のチャネルに関係するビーム情報を使用する通信にフォールバックすることによって、UEがリカバリに参加していることを示すことがある。特に、
図11に示すように、現在の第1のチャネルはデータチャネルを含んでもよく、第2のチャネルは、データチャネルビーム1104よりも広範な制御ビーム1102を使用して送信される制御チャネルを含んでもよい。1つまたは複数の場合には、情報は、ビームフォーミングされたリンクのリカバリにおいてUEを支援するために、BSが複数のビームコードブックタイプの間で切り替えるべきであることを示すことがある。たとえば、
図12に示すように、UEはBSに、漸進的に広がるビームの階層的コードブックの間で漸進的に切り替えるようシグナリングしてもよい。1つまたは複数の場合には、UEは、
図13に示すように、受信または送信するために単一の低利得疑似オムニタイプビームを使用することがある一方、BS(たとえば、eNB)は、遮断されている経路の代わりのフォールバック経路を発見することによってUEがリカバリに参加するのを助けるために複数のビームを切り替える。
【0075】
904において、UEは、情報に従って、ビームフォーミングされたリンクのリカバリに参加する。1つまたは複数の場合には、ビームフォーミングされたリンクのリカバリは、BSとUEとの間のビームフォーミングされたリンクを再確立するために、
図11もしくは
図12に示すような広がるビーム、または
図13に示すようなビーム掃引シーケンスのうちの少なくとも1つを使用することを含んでもよい。たとえば、広がるビームは、制御チャネル(
図11)または広がるビームの階層的コードブックからのビーム(
図12)のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0076】
図10は、本開示の態様による、BSによって実行されてもよい例示的な動作1000を示す。動作1000は、BS側の動作900に対して相補的なUE側の動作と見なされてもよい。UEは、
図4に示すBS110の1つまたは複数のモジュールを含んでもよい。
【0077】
動作1000は、1002において、ユーザ機器(UE)から、UEがBSとUEとの間のビームフォーミングされたリンクのリカバリを求めているという情報を受信することによって始まる。1つまたは複数の場合には、現在の第1のチャネルに関するビーム情報がドロップしているか、または品質を落としているとUEが判断または予想したことに基づいて、情報は受信されることがある。1つまたは複数の場合には、BSは、UEから情報を受信するために制御またはデータメッセージングを受信することがある。情報は、第2のチャネルに関係するビーム情報を使用する通信にフォールバックすることによって、UEがリカバリに参加していることを示すことがある。特に、
図11に示すように、現在の第1のチャネルはデータチャネルを含んでもよく、第2のチャネルは、データチャネルビーム1104よりも広範な制御ビーム1102を使用して送信される制御チャネルを含んでもよい。1つまたは複数の場合には、情報は、ビームフォーミングされたリンクのリカバリにおいてUEを支援するために、BSが複数のビームコードブックタイプの間で切り替えるべきであることを示すことがある。たとえば、
図12に示すように、UEはBSに、漸進的に広がるビームの階層的コードブックの間で漸進的に切り替えるようシグナリングしてもよい。1つまたは複数の場合には、UEは、
図13に示すように、受信または送信するために単一の低利得疑似オムニタイプビームを使用することがある一方、BSは、遮断されている経路の代わりのフォールバック経路を発見することによってUEがリカバリに参加するのを助けるために複数のビームを切り替える。
【0078】
1004において、BSは、情報に従って、ビームフォーミングされたリンクのリカバリに参加する。1つまたは複数の場合には、ビームフォーミングされたリンクのリカバリは、BSとUEとの間のビームフォーミングされたリンクを再確立するために、
図11もしくは
図12に示すような広がるビーム、または
図13に示すようなビーム掃引シーケンスのうちの少なくとも1つを使用することを含んでもよい。たとえば、広がるビームは、制御チャネル(
図11)または広がるビームの階層的コードブックからのビーム(
図12)のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0079】
図11に示すように、制御チャネルは通常、eNBにおいてデータチャネルによって使用されるビーム1104と比較して、より広範なビームとして説明されることもある、より広いビーム1102を使用する。より広いビーム1102は、より狭いビーム1104と比較して遮断される可能性が低い。
【0080】
したがって、本開示のいくつかの態様によれば、現在のビームフォーミングされたリンクが切断された(または切断されようとしている)ときに、UEは制御チャネルビーム1102の使用にフォールバックしてもよい。そのような場合、UEはeNBに、UEが制御チャネルビーム1102にフォールバックしていることをシグナリングしてもよく、それによりeNBは同じことをしてもよい。次いでビームリカバリは、さらなるビーム精緻化のために制御チャネルビーム1102の使用から進んでもよい。
【0081】
図12に示すように、場合によっては、ビームリカバリは、(ますます)広がるビームの階層的コードブックを考慮することによって実行されてもよい。広がるビームは、より低いピークビームフォーミング利得を有するが、遮断に対してより高いロバストネスを有することがある。
図12に示すように、広がるビームの階層的コードブックは、狭いビーム、中間ビーム、および広範なビームを含んでもよい。さらに、1つまたは複数の場合には、UEはBSに、漸進的に広がるビームの階層的コードブックの間で漸進的に切り替えるようシグナリングしてもよい。言い換えれば、切断されたリンク(または差し迫った切断)を検出すると、UEはeNBに、ますます広がるビームを使用し始めるようシグナリングしてもよい。
【0082】
本開示のいくつかの態様は、他の周波数キャリアからの指向性ビームが依然としてmmWシステムに関係することを利用してもよい。そのような場合、UEは、より低い周波数(および/または他の)キャリアから把握したビームにフォールバックしてもよい。たとえば、ビームフォーミングされたリンクが第1の周波数キャリア上で提供されることがある。その場合、UEからの情報はBSに、BSが第1の周波数キャリアよりも低い周波数にある1つまたは複数の第2の周波数キャリアからの1つまたは複数の指向性ビームに切り替えるべきであることを示すことがある。
【0083】
図13に示すように、いくつかの態様によれば、UEおよびeNBは、手順を迅速化するように設計された特別なビーム掃引シーケンスを使用してビームリカバリを実行してもよい。掃引は、迅速なビームリカバリのために単一のサブフレーム内または数個のサブフレームで実行されてもよい。UEが異なるサブアレイをスキャンしなければならない場合、複数のサブフレームが使用されてもよい。たとえば、少なくとも1つのビームのシーケンスが複数のサブフレームにわたって発生したとき、UEは、少なくとも1つのビームのシーケンスを検出するために、異なるアンテナサブアレイにわたってスキャンしてもよい。
【0084】
図13に示すように、UEは、受信または送信するために単一の低利得疑似オムニタイプビームを使用することがある一方、eNBは、UEが遮断されている経路の代わりのフォールバック経路を発見するのを助けるために複数のビームを切り替える。
【0085】
場合によっては、UEはeNBに、単一の特別なビームリカバリシーケンスまたは複数のシーケンスに関してシグナリングしてもよい。単一のビーム掃引シーケンスが望ましい場合、単一のビーム掃引シーケンスがUEの選択したサブアレイ上で使用されてもよい。複数のシーケンスが望ましい場合、UEのサブアレイが何らかの優先度または選好に従って構成されてもよい(たとえば、それにより複数のシーケンスが、対応する順序で使用されてもよい)。
【0086】
本明細書で説明するように、本開示の態様は、ビームリカバリを実行するための様々な技法を提供する。たとえば、ビームリカバリは、UEがeNBにシグナリング情報を送信することによって開始されてもよい。現在の第1のチャネルに関するビーム情報がドロップしているか、または品質を落としているとUEが判断または予想したときに、情報はシグナリングされてもよい。シグナリングは、現在の第1のチャネルに関するビーム情報が品質を落としているように見えるときに、UEが別の第2のチャネルに関係するビーム情報にフォールバックしていることを示すことがある。場合によっては、UEは、ビームフォーミングされたリンクのリカバリを支援するか、または助けるために(たとえば、ますます広くなるビームに対応する)複数のビームコードブックタイプの間で切り替えるようにeNBにシグナリング情報を送信してもよい。場合によっては、UEは、リンクを取り戻すためにUEが代わりの/フォールバック経路を発見するのを助けるために、eNBがビームの単一のビームリカバリシーケンスまたは複数のビームリカバリシーケンスを使用するよう要求してもよい。場合によっては、少なくとも1つのビームのシーケンスが、単一のサブフレーム内で連続して発生することがある。他の場合には、少なくとも1つのビームのシーケンスが、複数のサブフレームにわたって発生することがある。
【0087】
本明細書で説明する方法は、説明した方法を実現するための1つまたは複数のステップまたはアクションを含む。方法ステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく互いに入れ替えられてもよい。言い換えれば、ステップまたはアクションの特定の順序が指定されない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく修正されてもよい。
【0088】
本明細書で使用する場合、項目の列挙「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、単一のメンバーを含むそれらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、およびa-b-c、ならびに複数の同じ要素を有する任意の組合せ(たとえば、a-a、a-a-a、a-a-b、a-a-c、a-b-b、a-c-c、b-b、b-b-b、b-b-c、c-c、およびc-c-c、または任意の他の順序のa、b、およびc)を包含するものとする。
【0089】
本明細書で使用する「決定すること」という用語は、幅広い様々なアクションを包含する。たとえば、「決定すること」は、算出すること、計算すること、処理すること、導出すること、調査すること、ルックアップすること(たとえば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造においてルックアップすること)、確認することなどを含んでもよい。また、「決定すること」は、受信すること(たとえば、情報を受信すること)、アクセスすること(たとえば、メモリ内のデータにアクセスすること)などを含んでもよい。また、「決定すること」は、解決すること、選択すること、選出すること、確立することなどを含んでもよい。
【0090】
前述の説明は、いかなる当業者も、本明細書で説明した様々な態様を実践することが可能になるように提供される。これらの態様の様々な変更が、当業者には容易に明らかになり、本明細書において規定される一般原理は、他の態様に適用される場合がある。したがって、特許請求の範囲は、本明細書に示した態様に限定されるものではなく、クレームの文言と一致するすべての範囲を与えられるべきであり、単数形での要素への言及は、そのように明記されていない限り、「唯一無二の」ではなく、「1つまたは複数の」を意味するものとする。別段に明記されていない限り、「いくつかの」という用語は、1つまたは複数を指す。当業者に知られているか、または後で知られることになる、本開示全体にわたって説明した様々な態様の要素に対するすべての構造的および機能的均等物は、参照により本明細書に明確に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されることが意図される。その上、本明細書で説明したものは、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公に供されるものではない。請求項の要素は、要素が「のための手段」という句を使用して明確に列挙されていない限り、または方法クレームの場合、要素が「のためのステップ」という句を使用して列挙されていない限り、米国特許法112条第6段落の規定に基づいて解釈されるべきではない。
【0091】
上記で説明した方法の様々な動作は、対応する機能を実行することが可能な任意の適切な手段によって実行されてもよい。手段は、限定はしないが、回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはプロセッサを含む、様々なハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素および/またはモジュールを含んでもよい。一般に、図に示す動作がある場合、それらの動作は、同様の番号を付された対応する同等のミーンズプラスファンクション構成要素を有してもよい。
【0092】
本開示に関連して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、ディスクリートゲートもしくはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェア構成要素、または本明細書で説明する機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行されてもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代替として、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえばDSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装されてもよい。
【0093】
ハードウェアにおいて実装される場合、例示的なハードウェア構成は、ワイヤレスノード内の処理システムを含んでもよい。処理システムは、バスアーキテクチャを用いて実装されてもよい。バスは、処理システムの特定の適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含んでもよい。バスは、プロセッサ、機械可読媒体、およびバスインターフェースを含む様々な回路を互いにリンクさせてもよい。バスインターフェースは、バスを介して、とりわけ処理システムにネットワークアダプタを接続するために使用されてもよい。ネットワークアダプタは、PHYレイヤの信号処理機能を実装するために使用されてもよい。ユーザ端末120(
図1参照)の場合、ユーザインターフェース(たとえば、キーパッド、ディスプレイ、マウス、ジョイスティックなど)がバスに接続されてもよい。バスは、タイミングソース、周辺装置、電圧調整器、電力管理回路などの様々な他の回路をリンクさせる場合があるが、これらの回路は当技術分野でもよく知られており、したがってこれ以上は説明しない。プロセッサは、1つまたは複数の汎用プロセッサおよび/または専用プロセッサを用いて実装されてもよい。例には、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、DSPプロセッサ、およびソフトウェアを実行できる他の回路が含まれる。当業者は、特定の適用例とシステム全体に課せられた全体的な設計制約とに応じて処理システムに関する上述の機能を最も適切に実装するにはどうすべきかを認識するであろう。
【0094】
ソフトウェアにおいて実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、またはコンピュータ可読媒体を介して送信されてもよい。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、または他の名称で呼ばれるかどうかにかかわらず、命令、データ、またはそれらの任意の組合せを意味するように広く解釈されるべきである。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの伝達を容易にする任意の媒体を含む通信媒体の両方を含む。プロセッサは、機械可読記憶媒体に記憶されたソフトウェアモジュールの実行を含む、バスおよび一般的な処理を管理することを担ってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサがその記憶媒体から情報を読み取ることができ、かつその記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合されてもよい。代替として、記憶媒体は、プロセッサと一体であってもよい。例として、機械可読媒体は、送信線路、データによって変調された搬送波、および/またはワイヤレスノードとは別個の命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよく、これらはすべて、バスインターフェースを介してプロセッサによってアクセスされる場合がある。代替としてまたは追加として、機械可読媒体またはその任意の部分は、キャッシュおよび/または汎用レジスタファイルと同様にプロセッサに統合されてもよい。機械可読記憶媒体の例は、例として挙げると、RAM(ランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、ROM(読取り専用メモリ)、PROM(プログラマブル読取り専用メモリ)、EPROM(消去可能プログラマブル読取り専用メモリ)、EEPROM(電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ)、レジスタ、磁気ディスク、光ディスク、ハードドライブ、もしくは任意の他の適切な記憶媒体、またはそれらの任意の組合せがあってもよい。機械可読媒体はコンピュータプログラム製品内で具現化されてもよい。
【0095】
ソフトウェアモジュールは、単一の命令または多くの命令を含んでもよく、いくつかの異なるコードセグメントにわたって、異なるプログラム間で、また複数の記憶媒体にわたって分散されてもよい。コンピュータ可読媒体は、いくつかのソフトウェアモジュールを含んでもよい。ソフトウェアモジュールは、プロセッサなどの装置によって実行されると、処理システムに様々な機能を実行させる命令を含む。ソフトウェアモジュールは、送信モジュールと受信モジュールとを含んでもよい。各ソフトウェアモジュールは、単一の記憶デバイス内に存在しても、または複数の記憶デバイスにわたって分散されてもよい。例として、トリガイベントが発生したときに、ソフトウェアモジュールは、ハードドライブからRAMにロードされてもよい。ソフトウェアモジュールの実行中、プロセッサは、アクセス速度を高めるために、命令のうちのいくつかをキャッシュにロードしてもよい。1つまたは複数のキャッシュラインが、次いでプロセッサによって実行されるように汎用レジスタファイルにロードされてもよい。以下でソフトウェアモジュールの機能に言及する場合、そのような機能は、そのソフトウェアモジュールからの命令を実行するときにプロセッサによって実装されることが理解されよう。
【0096】
また、任意の接続が、適切にコンピュータ可読媒体と呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線(IR)、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)、およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザを用いてデータを光学的に再生する。したがって、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、有形媒体)を含んでもよい。加えて、他の態様の場合、コンピュータ可読媒体は、一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、信号)を含んでもよい。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲に含まれるべきである。
【0097】
したがって、いくつかの態様は、本明細書で提示した動作を実行するためのコンピュータプログラム製品を含んでもよい。たとえば、そのようなコンピュータプログラム製品は、本明細書で説明した動作を実行するように1つまたは複数のプロセッサによって実行可能である命令が記憶された(および/または符号化された)コンピュータ可読媒体を含んでもよい。たとえば、本明細書で説明し、
図9~
図10に示す動作を実行するための命令である。
【0098】
さらに、本明細書で説明する方法および技法を実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段は、適用可能な場合、ユーザ端末および/または基地局によってダウンロードおよび/または別の方法で取得されてもよいことを理解されたい。たとえば、そのようなデバイスは、本明細書で説明する方法を実行するための手段の転送を容易にするためにサーバに結合されてもよい。代替的に、本明細書で説明する様々な方法は、ユーザ端末および/または基地局が記憶手段(たとえば、RAM、ROM、コンパクトディスク(CD)またはフロッピーディスクなどの物理的記憶媒体など)をデバイスに結合または提供すると様々な方法を取得することができるように、記憶手段を介して提供されてもよい。さらに、本明細書で説明する方法および技法をデバイスに提供するための任意の他の適切な技法が利用されてもよい。
【0099】
特許請求の範囲が上記で示した厳密な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく、上記で説明した方法および装置の構成、動作、および詳細において、様々な修正、変更、および変形が加えられてもよい。
【符号の説明】
【0100】
100 ワイヤレスネットワーク
102a マクロセル
102b マクロセル
102c マクロセル
102x ピコセル
102y フェムトセル
102z フェムトセル
110 BS、基地局
110a BS
110b BS
110c BS、マクロBS
110r 中継局
110x BS
110y BS
110z BS
118 PDNゲートウェイ
120 UE
120a UE
120r UE
120y UE
130 ネットワークコントローラ
454 Tx/Rx
200 分散型無線アクセスネットワーク(RAN)、ローカルアーキテクチャ、アーキテクチャ
202 アクセスノードコントローラ(ANC)
204 次世代コアネットワーク(NG-CN)
206 5Gアクセスノード
208 TRP、DU
210 次世代AN(NG-AN)
300 分散型RAN
302 集中型コアネットワークユニット(C-CU)
304 集中型RANユニット(C-RU)
306 DU
412 データソース
420 プロセッサ、送信プロセッサ
430 プロセッサ、送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ
432 変調器
432a~432t 変調器(MOD)
434 アンテナ
434a~434t アンテナ
436 MIMO検出器
438 プロセッサ、受信プロセッサ
439 データシンク
440 コントローラ/プロセッサ、プロセッサ
442 メモリ
444 スケジューラ
452 アンテナ
452a~452r アンテナ
454 復調器
454a~454r 復調器(DEMOD)
456 MIMO検出器
458 プロセッサ、受信プロセッサ
460 データシンク
462 データソース
464 プロセッサ、送信プロセッサ
466 プロセッサ、TX MIMOプロセッサ
480 コントローラ/プロセッサ
482 メモリ
500 図
505-a 第1のオプション
505-b 第2のオプション
510 無線リソース制御(RRC)レイヤ
515 パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤ
520 無線リンク制御(RLC)レイヤ
525 媒体アクセス制御(MAC)レイヤ
530 物理(PHY)レイヤ
600 図
602 制御部分
604 DLデータ部分
606 共通UL部分
700 図
702 制御部分
704 ULデータ部分
706 共通UL部分
800 アクティブなビーム
900 動作
1000 動作
1102 制御ビーム、ビーム、制御チャネルビーム
1104 データチャネルビーム、ビーム