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特許7183166液体レンズモジュール、これを含むカメラモジュール、これを含む光学機器、及び液体レンズモジュールの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-25
(45)【発行日】2022-12-05
(54)【発明の名称】液体レンズモジュール、これを含むカメラモジュール、これを含む光学機器、及び液体レンズモジュールの製造方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/04 20210101AFI20221128BHJP
   G02B 3/14 20060101ALI20221128BHJP
   G02B 7/02 20210101ALI20221128BHJP
   G03B 5/00 20210101ALI20221128BHJP
   G03B 17/02 20210101ALI20221128BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20221128BHJP
   G03B 30/00 20210101ALI20221128BHJP
【FI】
G02B7/04 Z
G02B3/14
G02B7/02 B
G03B5/00 J
G03B17/02
H04N5/225 400
G03B30/00
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2019540621
(86)(22)【出願日】2018-01-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-02-27
(86)【国際出願番号】 KR2018001176
(87)【国際公開番号】W WO2018139894
(87)【国際公開日】2018-08-02
【審査請求日】2021-01-19
(31)【優先権主張番号】10-2017-0013051
(32)【優先日】2017-01-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100203035
【弁理士】
【氏名又は名称】五味渕 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100185959
【弁理士】
【氏名又は名称】今藤 敏和
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】ハ,テミン
【審査官】藏田 敦之
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-276228(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0108183(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/04
G02B 3/14
G02B 7/02
G03B 5/00
G03B 17/02
H04N 5/225
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第2レンズ部が結合されるように第1ホールを有する第1ハウジングと、
前記第1ハウジングに結合される下部連結基板と、
前記下部連結基板上に配置され、前記第1ハウジングと結合される上部連結基板と、
前記下部連結基板と前記上部連結基板との間に配置され、前記下部連結基板及び前記上部連結基板と電気的に連結される液体レンズと、を含み、
前記上部連結基板は前記液体レンズの大きさよりも大きい開口を有し、前記開口は前記第1ホールと光軸方向に対応する位置に配置され、
前記液体レンズは、
伝導性の第1液体及び非伝導性の第2液体を収容するキャビティが配置された第1プレートと、
前記第1プレートの上部に配置される第1電極と、
前記第1プレートの下部に配置される第2電極と、を含み、
前記上部連結基板は前記第1電極と電気的に連結され、前記下部連結基板は前記第2電極と電気的に連結される、液体レンズモジュール。
【請求項2】
前記液体レンズは、
前記第1電極の上部に配置される第2プレートと、
前記第2電極の下部に配置される第3プレートとをさらに含む、請求項1に記載の液体レンズモジュール。
【請求項3】
前記上部連結基板と前記第1電極とがワイヤーでボンディングされた、請求項1又は2に記載の液体レンズモジュール。
【請求項4】
前記液体レンズの上部に配置され、前記第1ハウジングと結合し、前記第1ホールと光軸方向に対応する位置に第1レンズ部が結合されるように配置される第2ホールを有する第2ハウジングをさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の液体レンズモジュール。
【請求項5】
前記第2ハウジングの前記第2ホールは前記液体レンズの前記キャビティと対向し、前記第1ハウジングの前記第1ホールは前記液体レンズの前記キャビティと対向する、請求項4に記載の液体レンズモジュール。
【請求項6】
前記液体レンズは前記上部連結基板及び前記下部連結基板と伝導性エポキシで電気的に連結される、請求項1~5のいずれか一項に記載の液体レンズモジュール。
【請求項7】
前記上部連結基板は、前記第1ハウジングの角領域に配置される、請求項1~6のいずれか一項に記載の液体レンズモジュール。
【請求項8】
第2レンズ部と、
前記第2レンズ部が配置される第1ホールを有する第1ハウジングと、
前記第1ハウジングに結合される下部連結基板と、
前記下部連結基板の上部に配置され、前記第1ハウジングに配置される上部連結基板と、
前記下部連結基板の中央の開口部と前記上部連結基板の中央の開口部との間に配置され、前記下部連結基板及び前記上部連結基板と電気的に連結される液体レンズと、
イメージセンサーが配置され、前記下部連結基板及び前記上部連結基板と電気的に連結される回路基板と、を含み、
前記液体レンズは、伝導性の第1液体及び非伝導性の第2液体を収容するキャビティが配置された第1プレートを含み、
前記上部連結基板は光軸方向に平行な方向に前記第1プレートと重畳しない、カメラモジュール。
【請求項9】
前記液体レンズの下部に配置される受光素子を含む、請求項8に記載のカメラモジュール。
【請求項10】
前記液体レンズの上部に配置され、前記第1ハウジングと結合し、前記第1ホールと前記光軸方向に対応する位置に第1レンズ部が結合されるように配置される第2ホールを有する第2ハウジングをさらに含み、
前記第2ハウジングの前記第2ホールは前記液体レンズのキャビティと対向し、
前記第1レンズ部は、前記第2ハウジングの開口部に挿入される、請求項8~9のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項11】
前記第1レンズ部は、前記液体レンズに隣接する第1レンズを含み、
前記液体レンズに含まれた伝導性の第1液体及び非伝導性の第2液体を収容するキャビティの上部面の開口部の大きさは、前記第1レンズの大きさよりも小さく、前記液体レンズの大きさは、前記第1レンズの大きさよりも大きい、請求項10に記載のカメラモジュール。
【請求項12】
前記第2ハウジングの前記開口部に挿入されて配置される第2レンズ部をさらに含み、
前記第2レンズ部は、前記液体レンズに隣接する第2レンズを含み、
前記液体レンズに含まれた伝導性の第1液体及び非伝導性の第2液体を収容するキャビティの下部面の開口部の大きさは、前記第2レンズの有効領域の大きさよりも大きい、請求項10又は11に記載のカメラモジュール。
【請求項13】
前記上部連結基板は軟性回路基板であり、
前記軟性回路基板の一部分は、前記第1ハウジングの外側に延びて下部領域に曲がり、
前記下部連結基板は、伝導性金属材質のメタルプレートである、請求項10~12のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項14】
前記第1ハウジング、前記液体レンズ及び前記第2ハウジングを取り囲むカバーをさらに含み、
前記カバーは、上部面に前記第2ハウジングの開口部と対向する開口部が配置され、
前記カバーは、側面に前記下部又は上部連結基板が外部に延びるオープン領域が配置された、請求項10~12のいずれかに記載のカメラモジュール。
【請求項15】
前記上部連結基板及び前記下部連結基板は、前記第1ハウジングの外部に延びて配置される、請求項14に記載のカメラモジュール。
【請求項16】
前記下部連結基板は、前記第1ハウジング内にインサートモールディングして配置される、請求項8~15のいずれかに記載のカメラモジュール。
【請求項17】
請求項1~16のいずれかに記載のカメラモジュールを含む光学機器。
【請求項18】
第1ハウジングの下部に下部電極を配置する段階と、
前記第1ハウジングの上部に上部連結基板を含む軟性の第1基板を結合する段階と、
前記下部電極と第1基板との間に、第1及び第2電極を含む液体レンズを配置する段階と、
前記第2電極を前記下部電極と連結し、前記第1電極を前記上部連結基板と連結する段階と、
前記液体レンズ上に第2ハウジングを配置する段階とを含む液体レンズモジュールの製造方法であって、
前記液体レンズは、
伝導性の第1液体及び非伝導性の第2液体を収容するキャビティが配置された第1プレートと、
前記第1プレートの上部に配置される第1電極と、
前記第1プレートの下部に配置される第2電極と、を含み、
前記上部連結基板は前記第1電極と電気的に連結される、製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は液体レンズモジュールに関し、より詳細には、液体レンズモジュールを有するカメラモジュールこれを含む光学機器、及び液体レンズモジュールの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯機器の使用者は、高解像度を有し、小型であり、且つ様々な撮影機能(オートフォーカシング(Auto-Focusing;AF)機能、手振れ補正又は映像揺れ防止(Optical Image Stabilizer;OIS)機能など)を有する光学機器を求めている。このような撮影機能は複数のレンズを組み合わせてレンズを直接動かす方法によって具現できるが、レンズの数を増加させると、光学機器の大きさが増加することがある。
【0003】
オートフォーカスと手振れ補正機能は、レンズホルダーに固定されて光軸が整列された複数のレンズモジュールが光軸又は光軸の垂直方向に移動したりティルティング(Tilting)して行われ、レンズモジュールを駆動させるために別個のレンズ駆動装置を用いる。しかし、レンズ駆動装置は電力消耗が高く、レンズモジュール駆動のためにマグネット及びコイルなどの駆動部材が必要であり、レンズモジュールの駆動範囲に対応してレンズモジュールの駆動のための余裕空間が必要なため、全体カメラモジュール及び光学機器の厚さが増加する。
【0004】
したがって、2種の液体の界面の曲率を電気的に調節してオートフォーカスと手振れ補正機能を行う液体レンズに対する研究が行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
実施例は、液体レンズを用いてAF又はOISを行うことができるカメラモジュール及び光学機器を提供しようとする。
【0006】
実施例は、液体レンズを用いるカメラモジュール及び光学機器において、液体レンズと固体レンズをアラインし、外部の電極と安定的に連結し、堅固な構造を有し、組み立て効率を向上させようとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施例は、第1レンズ部が結合されるように第1ホールを有する第1ハウジングと、前記第1ハウジングに結合される下部連結基板と、前記下部連結基板上に配置され、前記第1ハウジングと結合される上部連結基板と、前記下部連結基板と前記上部連結基板との間に配置され、前記下部連結基板及び前記上部連結基板と電気的に連結される液体レンズとを含み、前記上部連結基板は、前記液体レンズの大きさよりも大きい開口を有し、前記開口は、前記第1ホールと光軸方向に対応する位置に配置される、液体レンズモジュールを提供する。
【0008】
前記液体レンズは、伝導性の第1液体及び非伝導性の第2液体を収容するキャビティが配置された第1プレートと、前記第1プレートの上部に配置される第1電極と、前記第1プレートの下部に配置される第2電極とを含み、前記上部連結基板は前記第1電極と電気的に連結され、前記下部電極は前記第2電極と電気的に連結され得る。
【0009】
前記液体レンズモジュールは、第1電極上部に配置される第2プレートと、前記第2電極下部に配置される第3プレートとをさらに含むことができる。
【0010】
上部電極と前記第1電極はワイヤーでボンディングされ得る。
【0011】
前記液体レンズモジュールは、液体レンズの上部に配置され、前記第1ハウジングと結合し、前記第1ホールと光軸方向に対応する位置に前記第2レンズ部が結合されるように配置される第2ホールを有する第2ハウジングをさらに含むことができる。
【0012】
第2ハウジングの第2ホールは前記液体レンズのキャビティと対向し、前記第1ハウジングの第1ホールは前記液体レンズのキャビティと対向し得る。
【0013】
液体レンズモジュールは前記上部連結基板及び前記下部連結基板と伝導性エポキシで電気的に連結され得る。
【0014】
前記上部連結基板は前記第1ハウジングの縁領域に配置され得る。
【0015】
他の実施例は、第1レンズ部が結合されるように第1ホールを有する第1ハウジング、前記第1ハウジングに結合される下部連結基板、前記下部連結基板の上部に配置され、前記第1ハウジングと結合される上部連結基板、及び前記下部連結基板と前記上部連結基板との間に配置され、前記下部連結基板及び前記上部連結基板と電気的に連結される液体レンズを含み、前記上部連結基板は前記液体レンズの大きさよりも大きい開口を有し、前記開口は前記第1ホールと光軸方向に対応する位置に配置される液体レンズモジュールと、前記液体レンズモジュールに電気的に連結される回路基板と、前記液体レンズの内部に配置される受光素子と、を含むカメラモジュールを提供する。
【0016】
前記カメラモジュールは、液体レンズモジュールを取り囲むカバーをさらに含むことができる。
【0017】
前記カメラモジュールは、液体レンズの上部に配置され、前記第1ハウジングと結合し、前記第1ホールと光軸方向に対応する位置に前記第2レンズ部が結合されるように配置される第2ホールを有する第2ハウジングをさらに含み、前記第2ハウジングの第2ホールは前記液体レンズのキャビティと対向し、前記第1レンズ部は、前記第2ハウジングの開口部に挿入される。
【0018】
第1レンズ部は前記液体レンズと隣接する第1レンズを含み、前記キャビティの上部面の第1開口部の大きさは前記第1レンズの大きさよりも小さく、前記液体レンズの大きさは前記第1レンズの大きさよりも大きくてよい。
【0019】
前記カメラモジュールは、第2ハウジングの開口部に挿入されて配置される第2レンズ部をさらに含み、前記第2レンズ部は前記液体レンズと隣接する第2レンズを含み、前記キャビティの下部面の第2開口部の大きさは、前記第2レンズの有効領域の大きさよりも大きくてよい。
【0020】
上部連結基板は軟性回路基板であり、前記軟性回路基板の一部分は、前記第1ハウジングの外周に延びて下部領域に曲がり、前記下部連結基板は伝導性金属材質のメタルプレートであり得る。
【0021】
前記カメラモジュールは、第1ハウジング、液体レンズ、及び第2ハウジングを取り囲むカバーをさらに含み、前記カバーは上部面に前記第2ハウジングの開口部と対向する開口部が配置され、前記カバーは側面に前記第1連結基板が外部に延びるオープン領域が配置され得る。
【0022】
上部連結基板及び前記下部連結基板は、前記第1ハウジングの外部に延びて配置され得る。
【0023】
さらに他の実施例は、第1ハウジングの下部に下部連結基板を配置する段階と、前記第1ハウジングの上部に上部連結基板を含む軟性の第1基板を結合する段階と、前記下部連結基板と第1基板との間に液体レンズを配置する段階と、前記液体レンズの第2電極を前記下部連結基板と連結し、第1電極を前記第1基板と連結する段階と、前記液体レンズ上に第2ハウジングを配置する段階とを含む液体レンズモジュールの製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0024】
実施例に係る液体レンズモジュール及びこれを含むカメラモジュールは、電気で第1液体及び第2液体間の界面を調節してAF又はOISを行うので、機械的にレンズを動かすことに比べて電力消耗が小さい。そして、液体レンズが第1ハウジングと第2ハウジングとの間に挿入されて堅固に固定され、液体レンズが回路基板と電気的に堅固に連結され得る。
【0025】
また、液体レンズと第1及び第2レンズ部の光軸を容易にアライン(align)することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】液体レンズを示す図である。
図2A】第1ハウジングを示す図である。
図2B】第1連結基板を示す図である。
図2C】第2連結基板を示す図である。
図2D】液体レンズを示す図である。
図2E】第2ハウジングを示す図である。
図3】第1ハウジングに第2連結基板が結合された状態を示す図である。
図4図3において第1連結基板が結合される過程を示す図である。
図5図4において液体レンズが結合される過程を示す図である。
図6】液体レンズと第1連結基板とのワイヤーボンディングを示す図である。
図7図6において第2ハウジングが結合される過程を示す図である。
図8図7において第1及び第2レンズ部が結合される過程を示す図である。
図9図1の液体レンズが設けられたカメラモジュールの斜視図である。
図10図9の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、上記の目的を具体的に実現できる本発明の実施例を、添付の図面を参照して説明する。
【0028】
本発明に係る実施例の説明において、各エレメントの「上(上部)又は下(下部)(on or under)」に形成されると記載される場合、上(上部)又は下(下部)は、2つのエレメントが互いに直接(directly)接触して形成されることも、一つ以上の他のエレメントが前記2つのエレメントの間に配置されて(indirectly)形成されることも含む。また、「上(上部)又は下(下部)」と表現される場合、一つのエレメントを基準に上方の意味も下方の意味も含むことができる。
【0029】
図1は、液体レンズを示す図である。
【0030】
実施例では、液体レンズを第1及び第2ハウジング内でモジュール化して、第1及び第2レンズ部と結合させるか、カメラモジュール内に容易に結合させることができる。
【0031】
液体レンズ300は、液体、第1プレート、及び電極を含むことができる。
【0032】
液体は、伝導性液体及び非伝導性の液体を含むことができる。第1プレートはキャビティを有し、キャビティに液体が配置され得る。キャビティ側面は傾斜面を有し得る。第1プレートの上部又は下部には電極が配置され得る。電極は第1プレートの上部又は下部に配置され、共通電極(又は第1電極)と個別電極(又は第2電極)を含むことができる。共通電極は一つの電極セクターを含むことができ、共通電極の電極セクターには基準電圧が印加され得る。個別電極は複数の電極セクターを含むことができる。複数の電極セクターには独立した電圧が印加され得る。共通電極に印加される電圧と個別電極に印加される電圧の調節によって、伝導性液体と非伝導性液体が形成する界面の形状を調節することができる。第1プレート又は電極の上又は下には第2プレート又は第3プレートが配置され得る。電極に印加される電圧は、パルス形態であり得る。
【0033】
液体レンズ300は、第1プレート310、第1液体350、第2液体340、第2プレート320、第3プレート330、第1電極355及び第2電極345を含むことができる。
【0034】
詳細には、第1プレート310は、伝導性の第1液体350及び非伝導性の第2液体340を収容するキャビティ(cavity)が形成され、第1電極355は第1プレート310の上部に配置され、第2電極345は第1プレートの下部に配置され、第2プレート320は第1電極355の上部に配置され、第3プレート330は第2電極345の下部に配置され得る。
【0035】
第1プレート310は、第2プレート320と第3プレート330との間に配置され、あらかじめ設定された傾斜面i(例えば、約55°~65°又は約50°~70°の角度を有する傾斜面)を有する上下の開口部を含むことができる。上述した傾斜面、第2プレート320に向く第1開口部、及び第3プレート330に向く第2開口部で取り囲まれた領域を「キャビティ(cavity)」ということができる。
【0036】
第1プレート310は第1及び第2液体350,340を収容する構造物である。第2プレート320及び第3プレート330は、光が通過する領域を含んでいるため、透光性材料からなり、例えば、プラスチック又はガラス(glass)で構成され得る。工程の便宜上、第2プレート320及び第3プレート330は同一の材料で形成され得る。
【0037】
また、第1プレート310は、光が透過し易い透明な材質だけでなく、光が透過し難くなるように不純物を含有してもよい。
【0038】
第2プレート320は、カメラモジュールにおいて上部の第1レンズ部から入射する光が上記キャビティの内部に進行する際に入射する構成であり、第3プレート330は、上述したキャビティを通過した光が下部の第2レンズ部に進行する際に通過する構成である。
【0039】
上述したキャビティには異なる性質の第1液体350及び第2液体340を満たすことができ、第1液体350と第2液体340との間には界面が形成され得る。第1液体350と第2液体340とがなす界面は、屈曲、傾斜度などが変わり得る。
【0040】
すなわち、電気で第1及び第2液体350,340の表面張力を変化させると、固体レンズを動かして(レンズ間距離を調整して)焦点距離を調整することに比べてカメラ装置の大きさをより小さくできるだけでなく、レンズをモーターなどを用いて機械的に動かすことに比べて電力消耗がより小さい。
【0041】
第1液体350はオイル(oil)でよく、例えばフェニル(phenyl)系のシリコンオイルであり得る。
【0042】
第2液体340は、例えば、エチレングリコール(ethylene glycol)と臭化ナトリウム(NaBr)を混合して形成することができる。
【0043】
第1液体350及び第2液体340には殺菌剤及び酸化防止剤の少なくとも一つがそれぞれ含まれ得る。酸化防止剤は、フェノール系酸化防止剤又はリン(P)系酸化防止剤であり得る。そして、殺菌剤は、アルコール系、アルデヒド系及びフェノール系のいずれか一つの殺菌剤であり得る。
【0044】
第1電極355は、第1プレート310の上部面の一部領域に配置され、第2液体350と直接に接触し得る。第2電極345は第1電極355と離隔して配置され、第1プレート310の上部面、側面及び下部面に配置され得る。
【0045】
第1プレート310の側面又は絶縁層360の側面は、キャビティの傾斜面又は側壁をなし得る。第1電極355と液体(第1液体350又は第2液体340)との間には絶縁層360が配置され得る。
【0046】
第1電極355及び第2電極345は、第1液体350と第2液体340との境界面を制御するために、外部の回路基板から受信される電気信号を印加することができる。
【0047】
第1電極355及び第2電極345は、導電性材料で構成でき、例えば、金属で構成でき、詳しくはクロム(Cr)を含むことができる。クロミウム(chromium)又はクロム(Chrom)は銀色の光沢がある堅い遷移金属であり、壊れやすく、よく変色されず、融点が高い。
【0048】
そして、クロムを含む合金は、腐食に強くて堅いため、他の金属と合金した形態で使用することができ、特に、クロム(Cr)は腐食及び変色が少ないため、キャビティを満たす導電性液体にも強いという特徴がある。
【0049】
絶縁層360は、キャビティの底面において第3プレート330の上部面と、キャビティの側壁をなす第2電極345と、第1プレート310の上部面において第1電極355の一部と第1プレート310及び第2電極345を覆って配置され得る。絶縁層360は、例えばパリレンC(parylene C)コーティング剤で構成することができ、白色染料をさらに含んでもよい。白色染料は、キャビティの側壁iをなす絶縁層360で光が反射される頻度を増加させることができる。
【0050】
図示のように、第2液体340は絶縁層360を挟んで第3プレート330上に配置され、第1液体350は第1電極355と直接面接することができる。
【0051】
第1開口部の断面の大きさが第2開口部の断面の大きさよりも大きくてよい。ここで、第1及び第2開口部の大きさは、開口部の断面が円形であれば半径を意味し、正方形であれば一辺の長さを意味できる。
【0052】
第2プレート320と第3プレート330の縁部は円形又は矩形などの各形状であり得るが、必ずしもこれに限定しない。
【0053】
第1電極355は、第2プレート320の周縁の少なくとも一領域から露出され、第2電極345は第3プレート330の周縁の少なくとも一領域から露出され得る。
【0054】
そして、第1プレート310の上又は下に配置される連結基板を含むことができる。連結基板は、1つ又は2つ以上の連結基板を含むことができる。例えば、第1連結基板356は第1電極355の上部に配置され、第2連結基板346は第2電極345の下部に配置され得る。
【0055】
第2プレート320の外側領域において第1電極355上には第1連結基板356が配置され、第3プレート330の外側領域において第2電極345上には第2連結基板346が配置され得る。
【0056】
連結基板は1つ又は2つ以上の連結基板を含むことができる。連結基板の一部は液体レンズ300の電極と連結され、連結基板の一部はイメージセンサーが配置されるセンサー基板と電気的及び/又は物理的に連結され得る。連結基板は液体レンズの電極と伝導性エポキシで接着されてもよく、センサー基板とソルダリングして接着されてもよい。具体的に、連結基板は1つ又は2つ以上の連結端子を含むことができ、連結端子は液体レンズの電極又はセンサー基板の電極と連結され得る。
【0057】
図示してはいないが、第1電極355と第1連結基板356との間にも伝導性エポキシが配置され、第2電極345と第2連結基板346との間にも伝導性エポキシが配置され得る。第1連結基板又は第2連結基板は伝導性エポキシによって第1電極又は第2電極と電気的及び/又は物理的に連結され得る。
【0058】
第1及び第2電極355,345は第1及び第2連結基板356,346と電気的に連結され、後述する第1及び第2連結基板220,240は上述の連結基板356,346とそれぞれ同一の構成であり得る。また、第1連結基板220を液体レンズモジュールの上部電極といえ、第2連結基板240を第1基板といえ、後述する連結電極226は上部電極の一部であり得る。
【0059】
図2A図2Eは、液体レンズ、第1及び第2ハウジング、並びに第1及び第2連結基板を示す図である。
【0060】
図2Aは第1ハウジング200の斜視図で、図2Bは第1連結基板220の斜視図で、図2Cは第2連結基板240の斜視図で、図2Dは液体レンズ300の斜視図で、図2Eは第2ハウジング260の斜視図である。
【0061】
図3は、第1ハウジングに第2連結基板が結合された状態を示す図である。
【0062】
第1ハウジング200は中央領域に開口部又は貫通孔(through hole)を有し、前記開口部の外周に段差構造を有する。段差構造は段202と段204を含み、上段204の外周には側壁206が配置され得る。
【0063】
側壁206の一部領域には切開部(cut-out portion)が形成され、切開部では第1連結基板220又は第2連結基板240の一部が外部に露出され得る。
【0064】
上述した段差構造の下段202では角領域に1つ又は2つ以上(例えば4つ)のオープン領域(open region)が形成され得る。オープン領域から第1連結基板又は第2連結基板240の一部が露出され得る。
【0065】
第2連結基板240は第1ハウジング200の内部に設けられ、第1連結電極242と第2連結電極244を含むことができる。第1連結基板又は第2連結基板はインサートモールディング(insert molding)されて第1ハウジングの内部に配置され得る。第1連結電極242の一部は上述のオープン領域から露出され、第2連結電極244は第2連結電極242の側面から延びて下方又は上方に配置され得る。
【0066】
図4は、図3において第1連結基板が結合される過程を示す図である。
【0067】
第1ハウジング200の下部に第2連結基板240が結合された状態で、第1ハウジング200の上部に液体レンズ300が配置され、第1ハウジング200の上部に第1連結基板220が配置され得る。第1連結基板220が第1ハウジング200の上部に配置され、液体レンズ300が第1ハウジング200の上部に配置されてもよい。詳細には、第1ハウジング200の段差構造の上段204に液体レンズ300が配置され得る。
【0068】
第1連結基板220は、ベース部222と、液体レンズ300と連結される連結端子(又は、連結電極)226と、ベース部222の端部から延びて配置される延長部224と、延長部224の先端部に配置され、センサー基板と連結される複数個の連結端子228とを含んでなり得る。ベース部222と延長部224は絶縁性材料で構成され、連結端子226は導電性材料で構成され得る。
【0069】
ベース部222は、矩形の枠状の閉曲線又は一部が切れた形態の開曲線の形態で配置され、連結電極(又は、連結電極)226は前記矩形の頂角領域で上部に露出され得る。ベース部222の枠状の中心には貫通孔又は開口部が形成され得る。
【0070】
延長部224は後述するように、第1ハウジング200の切開部から第1ハウジング200の外側に延びて露出されてから下方又は上方に曲がり得る。センサー基板と連結される連結電極228は、液体レンズの電極と連結される連結電極226と電気的に連結され得る。
【0071】
第1連結基板220と第2連結基板240は、例えば軟性回路基板(Flexible Printed Circuit Board)であり得る。
【0072】
図5は、図4において液体レンズが結合される過程を示す図である。
【0073】
第1ハウジング200に第2連結基板240が結合された状態で、液体レンズ300と第1連結基板220を第1ハウジング200の上部に配置することができる。このとき、液体レンズ300を第1連結基板220より先に配置してもよく、第1連結基板220を液体レンズ300より先に配置してもよい。液体レンズ300が第1連結基板220の中央の開口部又は貫通孔に配置され得る。
【0074】
このとき、‘A’で表示された領域では第1連結基板220の連結電極226が露出され得る。
【0075】
そして、第1ハウジング200の開口部及び第1連結基板220の開口部は、液体レンズ300と対向して配置され得る。
【0076】
図6は、液体レンズと第1連結基板とのワイヤーボンディングを示す図である。
【0077】
第1ハウジング200の下部に配置された第2連結基板240の一部分が第1ハウジング200の一側面に露出され、第1ハウジング200の上部に配置された第1連結基板220の一部分も第1ハウジング200の同側面に露出されていることを示しているが、反対方向(例えば、対面する側面方向)に露出されてもよい。第1連結基板220の中央の開口部に挿入された液体レンズ300が配置されてもよい。
【0078】
液体レンズ300の下部面の第2連結基板346は下部の第2連結基板240と電気的に連結され得る。そして、液体レンズ300の上部面の第2プレート320の周縁に配置された第1連結基板356は、第1連結基板220のベース部222の角部の連結電極226と電気的に連結されるが、例えばワイヤー250をボンディングして連結することができる。
【0079】
図7は、図6において第2ハウジングが結合される過程を示す図である。
【0080】
第1ハウジング200の上部と下部にそれぞれ第1及び第2連結基板220,240が配置され、第1連結基板220の開口部に液体レンズ300が挿入され、ワイヤー250によって液体レンズ300が第1連結基板220に電気的に連結された状態で、液体レンズ300の上部に第2ハウジング260が配置され得る。
【0081】
このとき、第1ハウジング200の側壁206に第2ハウジング260が挿入されて固定され得る。すなわち、第2ハウジング260はカバーとして働くことができる。
【0082】
そして、第2ハウジングの中央領域に開口部が形成されるが、該開口部は液体レンズ300のキャビティと対向して配置され得る。
【0083】
図3図7の工程によって液体レンズモジュールを製造することができる。
【0084】
さらにいうと、図3に示すように、第1ハウジングの下部に下部電極を配置(例えば、インサートモールディング(insert molding))する。そして、図4に示すように、第1ハウジングの上部に上部電極を含む軟性の第1基板を結合する。そして、図5に示すように、下部電極と第1基板との間に液体レンズを配置し、液体レンズの第2電極を下部電極と連結することができる。この時、液体レンズは下部電極と伝導性エポキシなどの接着剤で連結され得る。そのために、図3でオープン領域(open region)内に接着剤を塗布することができる。そして、図6に示すように、第1電極をワイヤーボンディングなどの方法で第1基板と連結することができる。そして、図7に示すように、液体レンズ上に第2ハウジングを配置することができる。液体レンズモジュールを製造するとき、上述した段階の少なくとも一部を組み合わせて製造することができ、上述した段階の順序を変えてもよい。
【0085】
図8は、図7において第1及び第2レンズ部が結合される過程を示す図である。
【0086】
第1ハウジング200の中央領域の開口部(図示せず)と第2ハウジング260の中央領域の開口部にそれぞれ第2レンズ部400と第1レンズ部100が挿入して配置され得る。ここで、第1レンズ部100及び第2レンズ部400はそれぞれ、複数個のレンズから構成され得る。
【0087】
図8に示すように、液体レンズモジュールの第2ハウジング260上の第2ホールに第1レンズ部100を挿入し、第1ハウジング200上の第1ホールに第2レンズ部200を簡単に結合させることができる。
【0088】
第1及び第2レンズ部100,400を液体レンズ300と区別するために、第1及び第2固体レンズ部、又は第1及び第2光学レンズ部と呼んでもよく、ガラス系又はプラスチック系の材料で構成することができる。
【0089】
このとき、液体レンズ300のキャビティの上述した上部面の第1開口部の大きさは、第1レンズ部100の有効領域の大きさよりも大きくてよい。そして、液体レンズ300のキャビティの上述した下部面の第2開口部の大きさは、第2レンズ部400の有効領域の大きさよりも大きくてよい。
【0090】
ここで、‘有効領域’とは、レンズの第1面又は第2面が球面であるか非球面であるとき、球面又は非球面領域を意味し、光が進行し得る経路である。
【0091】
上述した構造は、第1レンズ部から入射する光が全て液体レンズ300のキャビティに進行でき、第2レンズ部の有効領域全体に、液体レンズ300から下部に進行する光が入射し得る。
【0092】
図示してはいないが、第1ハウジング200は、下面から下方に突出部が配置され得る。突出部は、後述するカメラモジュールにおいて、下部のセンサー基板又は回路基板800などから液体レンズモジュールが一定ギャップ(gap)を保つようにするスぺーサ(spacer)の機能を有し得る。
【0093】
図9は、図1の液体レンズが設けられたカメラモジュールの斜視図であり、図10は、図9の側面図である。
【0094】
カメラモジュールは、共通端子と複数の個別端子との間に印加される駆動電圧に対応して焦点距離が調整される液体レンズ部が含まれた複数のレンズを含むレンズアセンブリー1000と、液体レンズに駆動電圧を供給するための制御回路2000とを含むことができる。
【0095】
制御回路2000の構成は、撮像装置に要求される仕様に応じて個別に設計され得る。特に、レンズアセンブリー1000に印加される動作電圧の大きさを減らすために、制御回路2000を一つのチップ(single chip)にしてもよい。これによって、携帯機器に搭載されるカメラ装置の大きさをさらに減らすことができる。
【0096】
レンズアセンブリー1000は、上述した第1及び第2ハウジング200,260、第1及び第2連結基板220,240、液体レンズ300、並びに第1及び第2レンズ部100,400が結合された構造物の上部面と側面をカバー600で取り囲んで配置され得る。
【0097】
カバー600の上部面には開口部が形成され、該開口部から第1レンズ部100が露出され、外部から光が当該開口部に入射し得る。このとき、カバー600の上部面に形成された開口部は、上述した第2ハウジングの開口部とも対向し得る。
【0098】
図示のレンズアセンブリー1000の構造は一例に過ぎず、カメラ装置に要求される仕様に従ってレンズアセンブリー1000の構造を変えることができる。
【0099】
第1レンズ部100はレンズアセンブリー1000の前方に配置され、レンズアセンブリー1000の外部から光が入射する領域であり得、第1レンズ部100をなす複数のレンズが中心軸を基準に整列して光学系を形成してもよい。ここで、中心軸は光学系の光軸(Optical axis)と同一であり得る。
【0100】
第1レンズ部100の前面には露出レンズ(図示せず)が設けられ、露出レンズの前方にはカバーガラス(cover glass)が配置され得る。露出レンズはカバー600の外部に突出して外部に露出されるため、表面が損傷することがある。
【0101】
仮に、レンズの表面が損傷すると、カメラモジュールで撮影するイメージの画質が低下することがある。したがって、露出レンズの表面損傷を防止、抑制するために、カバーガラスを配置させたり、コーティング層を形成したり、又は露出レンズを表面損傷を防止するための耐摩耗性材質で構成する方法などを適用することができる。
【0102】
カバー600と該カバー600の内部に設けられた構造物は、ベース700上に配置され得る。第2レンズ部400の下部には受光素子(図示せず)を配置することができ、受光素子は、例えばイメージセンサーであり得る。
【0103】
図示のように、カバー600の一つの側面の一部領域が除去されたオープン領域が形成され、該オープン領域から第1連結基板と第2連結基板が外部に延びて露出され得る。詳細には、外部に延びて露出される第1電極は延長部224及びパッド228であり、外部に延びて露出される第2電極は第2連結電極244であり得る。
【0104】
第1連結基板220の連結電極228及び第2連結基板240の第2連結電極244はそれぞれ、下部の回路基板800のパッド810と電気的に連結され得る。
【0105】
上述した外部に延びて露出される第1電極である延長部224及びパッド228と、外部に延びて露出される第2電極である第2連結電極244は、図5で説明した通り、第1ハウジング200の一つの側面から外部に突出し、下の方向に配置され得る。
【0106】
第1及び第2連結基板が、レンズアセンブリー1000においてカバー600が除去された一つの側面に共に設けられるとき、回路基板800のパッド810と接触する領域が互いに隣接して配置され得る。
【0107】
実施例による液体レンズとこれを含むカメラモジュールは、電気で第1及び第2液体の表面張力を変化させるので、カメラモジュールの大きさを小さくでき、電気でAF又はOISを行うので、機械的にレンズを動かすことに比べて電力消耗が小さい。
【0108】
そして、液体レンズが第1ハウジングと第2ハウジングとの間に挿入されて堅固に固定され、液体レンズの第2電極が下部の第2連結電極と面接触し、第1電極は上部の第1連結電極とワイヤーボンディングして電気的に連結され得る。
【0109】
第1及び第2ハウジングによって液体レンズを正確な位置に固定させることができ、第1及び第2ハウジングの開口部によって第1及び第2レンズ部も正確な位置に固定させ、液体レンズと第1及び第2レンズ部の光軸を正確にアライン(align)することができる。
【0110】
液体レンズモジュールは上述した第1及び第2レンズ部と結合され、ホルダー内に挿入されてカメラモジュール内に配置され得る。カメラモジュールにおいて、液体レンズモジュールの下部にはイメージセンサーなどの受光素子が配置され得る。受光素子は回路基板と共にセンサー基板内に設けられ得る。イメージセンサーの単位ピクセルの横及び/又は縦の長さは、例えば2μm(マイクロメートル)以下であり得る。
【0111】
上述した液体レンズモジュールが含まれたカメラモジュールは、デジタルカメラ、スマートフォン、ノートパソコン又はタブレット(tablet)PCなどの様々なデジタル機器(digital device)に内蔵され得る。特に、モバイル機器に内蔵されて高性能、超薄型のズームレンズを実現することができる。
【0112】
例えば、上述した液体レンズ、第1及び第2レンズ部、フィルター、及び受光素子を含むカメラモジュールにおいて外部から入射したイメージを電気的信号に変換するデジタル機器は、電気的な信号によって色が変わる複数個のピクセルからなるディスプレイモジュールを含むことができ、ここで、ディスプレイモジュール及びカメラモジュールは制御部で制御することができる。
【0113】
以上では実施例を中心に説明したが、これは単に例示に過ぎず、本発明を限定するためのものではない。本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性を外れない範囲で以上に例示していない様々な変形及び応用が可能であることが理解できよう。例えば、実施例に具体的に示した各構成要素は変形して実施できるものである。そして、かかる変形と応用に関係する差異点は、添付する特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものとして解釈すべきであろう。
【産業上の利用可能性】
【0114】
実施例による液体レンズモジュールとこれを含むカメラモジュールは、モバイル機器などに用いることができる。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10