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特許7183179ヒンジ付き蓋のための係止システムを備える容器システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-25
(45)【発行日】2022-12-05
(54)【発明の名称】ヒンジ付き蓋のための係止システムを備える容器システム
(51)【国際特許分類】
   B65D 43/16 20060101AFI20221128BHJP
   B65D 43/26 20060101ALI20221128BHJP
【FI】
B65D43/16
B65D43/26
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019555813
(86)(22)【出願日】2018-05-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-06-11
(86)【国際出願番号】 US2018030760
(87)【国際公開番号】W WO2018213002
(87)【国際公開日】2018-11-22
【審査請求日】2019-10-11
(31)【優先権主張番号】15/595,996
(32)【優先日】2017-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100212657
【弁理士】
【氏名又は名称】塚原 一久
(72)【発明者】
【氏名】ド・ウィルド、ヴァンサン・ユベール・エム
(72)【発明者】
【氏名】ダニュリー、ティエリー・クリスティアン・フランシス
(72)【発明者】
【氏名】ング・パク・ラング、クララ・ソフィー・リー
(72)【発明者】
【氏名】パロット、シモーヌ
【審査官】杉田 剛謙
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-124590(JP,A)
【文献】実公昭55-047152(JP,Y2)
【文献】特表2010-502393(JP,A)
【文献】特表2004-505865(JP,A)
【文献】特開2017-178321(JP,A)
【文献】特表2013-502356(JP,A)
【文献】実開昭61-021405(JP,U)
【文献】欧州特許出願公開第0957037(EP,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 39/00-55/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器システムであって、
内部容積を画定する壁、及び前記内部容積へのスルーアクセスを提供する開口部、を含む、容器本体と、
前記開口部を覆う閉鎖位置と前記内部容積へのアクセスを可能にする開放位置との間で選択的に移動可能であるヒンジ付き蓋を含む、閉鎖システムであって、
少なくとも第1の係着部材が相補的な係着部材に係合されるときに、前記ヒンジ付き蓋が、前記閉鎖位置に維持される、閉鎖システムと、
前記本体と非一体的であり、かつ前記蓋と非一体的である固定部材であって、
前記固定部材が、第1のボタン、及び前記第1のボタンから離間して配置されているが、前記第1のボタンに接合されている、第2のボタンを含み、
前記第1及び第2のボタンの各々が、それぞれの第1の位置に付勢され、
各々が、それぞれの第2の位置に移動可能であり、
前記第1及び第2のボタンがそれらのそれぞれの第2の位置に同時にあるときに、前記蓋は、少なくとも前記第1の係着部材が前記相補的な係着部材から係合解除されるため、前記閉鎖位置から前記開放位置に移動することができる、固定部材と、
フレームとを備え、
前記フレームが、前記容器本体に接続可能であり、かつ前記蓋にヒンジ式に接続可能であり、前記固定部材が、前記フレームとも非一体的であり、
ばねシステムが、前記第1及び第2のボタンをそれらのそれぞれの第1の位置に弾性的に付勢し、
前記ばねシステムが、一体的に、前記固定部材の一部であり、
前記ばねシステムが、シリコーン、又は可撓性プラスチックから形成される、容器システム。
【請求項2】
前記第1のボタン及び前記第2のボタンは、前記それぞれの第1の位置にあるときに、50mm~150mmの距離だけ離間して配置されている、請求項1に記載の容器システム。
【請求項3】
前記ボタンが各々前記それぞれの第2の位置にあるときの、前記第1及び第2のボタンの間の距離は、前記ボタンが各々前記それぞれの第1の位置にあるときの、前記ボタン間の距離よりも小さい、請求項1又は2に記載の容器システム。
【請求項4】
前記第1及び第2のボタンが両方とも、前記容器本体の前壁の付近にある、請求項1~3のいずれか一項に記載の容器システム。
【請求項5】
前記固定部材は、前記ヒンジ付き蓋が周りで回転可能に開放するヒンジ軸に対して実質的に平行である、請求項1~4のいずれか一項に記載の容器システム。
【請求項6】
前記第1及び第2のボタンを前記第1の位置及び第2の位置からそれぞれ移動させることが、前記蓋又は前記本体を変形させない、請求項1~5のいずれか一項に記載の容器システム。
【請求項7】
前記第2のボタンが、第2の係着部材に動作可能に接続されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の容器システム。
【請求項8】
前記第1及び第2の係着部材が、外側縁部を各々含み、前記第1及び第2のボタンがそれらのそれぞれの第1の位置にあるときに、前記第1の係着部材の前記外側縁部と前記第2の係着部材の前記外側縁部との間の距離が、10mm~60mmである、請求項7に記載の容器システム。
【請求項9】
前記第1の係着部材が、前記第1のボタンと前記第2の係着部材との間に位置付けられている、請求項8に記載の容器システム。
【請求項10】
前記相補的な係着部材を、第1の相補的な係着部材とし、
前記第2の係着部材が、第2の相補的な係部材と選択的に係合可能であり、
前記第1のボタンをそのそれぞれの第1の位置からそのそれぞれの第2の位置へ移動させることが、前記第1の係部材と前記第1の相補的な係着部材との係合解除をもたらし、
前記第2のボタンをそのそれぞれの第1の位置からそのそれぞれの第2の位置へ移動させることが、前記第2の係部材と前記第2の相補的な係部材との係合解除をもたらす、請求項8に記載の容器システム。
【請求項11】
前記容器システムが、前記蓋を前記開放位置に向けて付勢する付勢システムを備える、請求項1~10のいずれか一項に記載の容器システム。
【請求項12】
前記内部容積が、消費者製品、殺虫剤、塗料、溶媒、工業用化学物質、工業用ハードウェア、薬剤、ピル、食品、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される内容物を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の容器システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、容器システム、閉鎖システム、及び関連する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
単位用量洗剤パウチなどの特定の消費者製品は、しばしば、安全な閉鎖システムを有する容器で販売及び保管される。閉鎖システムは、容器の意図しない開放を防止又は阻止することを意図している。このような閉鎖システムを動作させるために、ユーザは、1回で又は特定の順序で、2つの別々のアクションを実施することなどによって、特定の様式で閉鎖システムを操作する必要があり得る。使用が安全であると同時に直感的である閉鎖システムを設計することは困難である。
【0003】
多くの安全な閉鎖システムでは、システムを係止解除及び開放するために、例えば、タブ若しくはラッチを押し、又は引っ張ることによって、蓋及び/又は蓋の周囲のフレームを直接操作及び変形させる必要がある。しかしながら、繰り返し使用すると、蓋及び/又はフレームは、恒久的な変形又は損失又は弾力性を被ることがあり、その結果、係止の安全性が低下し、かつ/又は偶発的に開放する可能性が高くなる。
【0004】
更に、動作するために複数のアクションを必要とする閉鎖システムは、しばしば、複数の部品を含むことがある。そのようなシステムは、製造業者が組み立てるのに費用がかかり、かつ/又は困難であり得る。製造及び/又は組み立てが比較的容易である、効果的な閉鎖システムが必要とされている。
【0005】
加えて、製品製造業者は、審美的に満足できる梱包で自社の製品を販売することを好む。しかしながら、有効な閉鎖システムは、非常に機能的であり、しばしば、見苦しい。したがって、容器システムに十分に一体化された安全な閉鎖システムを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した必要性のうちの1つ以上に対処する容器システム及び/又は閉鎖システムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、容器システム、閉鎖システム、及び関連する方法に関する。
【0008】
例えば、本開示は、容器システムであって、内部容積を画定する壁、及び内部容積へのスルーアクセスを提供する開口部、を含む、容器本体と、開口部を覆う閉鎖位置と内部容積へのアクセスを可能にする開放位置との間で選択的に移動可能であるヒンジ付き蓋を含む閉鎖システムであって、少なくとも第1の係着部材が相補的な係着部材に係合されるときに、ヒンジ付き蓋は、閉鎖位置に維持される、閉鎖システムと、本体と非一体的であり、かつ蓋と非一体的である固定部材であって、固定部材が、第1のボタン、及び第1のボタンから離間して配置されているが、第1のボタンに接合されている第2のボタンを含み、第1及び第2のボタンの各々が、それぞれの第1の位置に対して付勢され、各々が、それぞれの第2の位置へ移動可能であり、第1及び第2のボタンが、それらのそれぞれの第2の位置に同時にあるときに、蓋は、少なくとも第1の係着部材が相補的な係着部材から係合解除されるため、閉鎖位置から開放位置へ移動することができる、固定部材と、を含む、容器システムに関する。容器システムは、家庭用ケア製品などの消費者製品を内部容積内に収容してもよい。
【0009】
本開示はまた、容器システムであって、内部容積を画定する壁、内部容積へのスルーアクセスを提供する開口部、を含む容器本体と、閉鎖位置と開放位置との間で選択的に移動可能であるヒンジ付き蓋を含む閉鎖システムであって、蓋は、閉鎖位置にあるときに、内部容積へのアクセスを効果的に阻止し、開放位置にあるときに、内部容積へのアクセスを効果的に可能にする、閉鎖システムと、本体と非一体的であり、かつ蓋と非一体的である固定部材を含む係止システムであって、固定部材が、第1のボタン、及び第1のボタンから離間して配置されている第2のボタンを含み、第1及び第2のボタンの各々が、第1の位置を有し、第1及び第2のボタンの各々が、第2の位置へ移動可能であり、第1及び第2のボタンの各々が、それらのそれぞれの第1の位置に弾性的に付勢され、第1のボタンが、第1及び第2のボタンの間に実質的に位置付けられている第1の係着部材に動作可能に接続され、第1の係着部材が、相補的な係止部材に選択的に係合可能であり、第1の係着部材と相補的な係着部材とが係合されるときに、蓋は、閉鎖位置に維持され、第1及び第2のボタンの両方がそれぞれの第1の位置からそれぞれの第2の位置へ移動されるときに、蓋は、閉鎖位置から開放位置へ移動可能であり、このことが第1の係着部材と相補的な係止部材との係合解除をもたらす、係止システムと、を含む、容器システムにも関する。
【0010】
本開示はまた、容器システムを開放する方法にも関し、方法は、本明細書に記載されるような容器システムを提供することと、ボタンがそれらのそれぞれの第2の位置に同時に位置付けられるように、第1のボタン及び第2のボタンを移動させることと、ヒンジ付き蓋を開放することと、任意に内部容積内に保管された内容物にアクセスすることと、を含む。
【0011】
本開示はまた、容器本体の開放端への取り付けに好適な閉鎖システムであって、閉鎖システムが、蓋と、フレームと、固定部材と、を含み、フレームが、容器本体の開放端に取り付けられるように構成され、フレームが、外側周辺部及び内側周辺部を有し、内側周辺部が、フレーム開口部を画定し、蓋が、フレームにヒンジ式に接続され、蓋が、閉鎖位置と開放位置との間で選択的に移動可能であり、蓋が、閉鎖位置にあるときに、フレーム開口部を効果的に覆い、開放位置にあるときに、フレーム開口部を通るアクセスを効果的に可能にし、固定部材が、フレームと非一体的であり、かつ蓋と非一体的であり、固定部材が、フレーム及び/又は蓋のうちの少なくとも一方に接続され、固定部材が、第1のボタン、及び第1のボタンから離間して配置されている第2のボタンを含み、第1及び第2のボタンの各々が、それぞれの第1の位置からそれぞれの第2の位置へ移動可能であり、第1及び第2のボタンの各々が、それぞれの第1の位置を弾性的に付勢され、第1のボタンが、第1及び第2のボタンの間に実質的に位置付けられている第1の係着部材に動作可能に接続され、第1の係着部材が、相補的な係止部材に選択的に係合可能であり、第1の係止部材と相補的な係止部材とが係合されるときに、蓋は、閉鎖位置に維持され、第1及び第2のボタンの両方がそれぞれの第1の位置からそれぞれの第2の位置へ移動されるときに、蓋は、閉鎖位置から開放位置へ移動可能であり、このことが第1の係止部材と相補的な係止部材との係合解除をもたらす、閉鎖システムにも関する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本明細書の図面は、事実上例示的なものであり、限定的であることを意図したものではない。
図1】蓋が開放位置にある、本開示による容器システムを示す。
図2】蓋が閉鎖位置にある、本開示による容器システムを示す。
図3】線D-Dに沿って見た図2の容器システムの断面図を示す。
図4】本開示による閉鎖システムを示す。
図5】本開示による固定部材の上面図を示す。
図6】本開示による固定部材の背面斜視図を示す。
図7】本開示による固定部材の底面斜視図を示す。
図8】本開示によるフレームの背面上面斜視図を示す。
図9】本開示によるフレームの正面底面斜視図を示す。
図10図1の部分C、ばねシステム、及びその周囲領域の拡大図を示す。
図11】容器の背面から見た図10に示されるものと実質的に同じ部分の図を示す。
図12図1の部分Aの拡大図、蓋の相補的な係着部材を示す。
図13】固定システムの係着部材が蓋の相補的な係着システムに係合されている、図3の断面部分Eの拡大図を示す。
図14】第1及び第2のボタンが第1の位置にあるときの、固定部材、その係着部材、及び蓋上の相補的な係着部材の相互作用の概略上面図を示す。
図15図14のものと同様の概略図を示すが、第1及び第2のボタンは、それらのそれぞれの第2の位置にある。
図16】付勢システムの図1の部分Bの拡大図を示す。
図17】本開示による代表的な弾性部材を示す。
図18】付勢システムの構成を示す。
図19】付勢システムの構成を示す。
図20】付勢システムの構成を示す。
図21】付勢システムの構成を示す。
図22図3の部分Fに位置付けられている付勢システムの断面図を示す。
図23図3の部分Fに位置付けられている場合の、代替の付勢システムの断面図を示す。
図24】不正開封防止機構を含む、本開示による容器システムを示す。
図25】固定部材が容器本体に固定されている、本開示による容器システムを示す。
図26】固定部材が蓋に固定されている、本開示による容器システムを示す。
図27】固定部材が蓋に固定されている、本開示による容器システムを示す。
図28】固定部材が代替構成で蓋に固定されている、本開示による容器システムを示す。
図29】本開示による単位容量物品を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示は、容器システム、閉鎖システム、及び関連する方法に関する。より具体的には、本開示の閉鎖システムは、閉鎖システムを開放するために、例えば、それらを互いに向かって摺動させることによって動作しなければならない、少なくとも2つのボタンを含んでもよい。2つのボタンは、成人の片手によって操作されてもよく、便利かつ直感的な操作性が提供される。閉鎖システムはまた、1つのボタンのみが動作される場合、及び/又はボタンが同時に動作されない場合、閉鎖システムが安全に閉鎖されたままであるように構成されてもよい。
【0014】
2つのボタンは、閉鎖システムの残りの部分に接続することができ、またばねシステムを更に含み得る、単一の、好ましくはモノリシックな固定部材の一部であってもよい。固定部材が少なくとも2つのボタン(及び任意に、ばねシステム)を有する単一部品である場合、閉鎖システムは、別々のボタンを有するシステムと比較してより便利に組み立てることができる。
【0015】
更に、本体、蓋、及び/又はフレームとは異なる作動可能な固定部材を有することが有利であり得る。固定部材が、直接操作される容器システムの一部である別々の部品である場合、それは、本体、蓋、及び/又はフレーム上での摩耗及び引き裂きを防ぐことができ、そのため、それらは、変形されず、弱化されず、又は別様に、繰り返される使用の過程でより容易に不安定にされる。
【0016】
本開示の容器システム、閉鎖システム、及び関連する方法を以下により詳細に記載する。
【0017】
本明細書で使用するとき、特許請求の範囲で使用されるときの「a」及び「an」という冠詞は、特許請求又は記載されているもののうちの1つ以上を意味すると理解される。本明細書で使用するとき、「含む(include)」、「含む(includes)」、及び「含んでいる(including)」という用語は、非限定的であることを意味する。本開示の組成物は、本開示の成分を含み、それらから本質的になり、又はそれらからなることができる。
【0018】
本明細書では、「実質的に含まない(substantially free of)」又は「実質的に含まない(substantially free from)」という用語が使用され得る。これは、指示される材料が最小限の量であり、組成物の一部を形成するように意図的にその組成物に添加されたものでないこと、又は好ましくは、分析的に検出可能な濃度で存在しないことを意味する。それは、指示される材料が意図的に含まれる他の材料のうちの1つの中に不純物としてのみ存在する、組成物を含むことを意味する。指示される材料は、あったとしても、組成物の1重量%未満、又は0.1重量%未満、又は0.01重量%未満、又は更には0重量%の濃度で存在してもよい。
【0019】
本明細書で使用するとき、「布地ケア組成物」という語句は、布地処理用に設計された組成物及び配合物を含む。かかる組成物は、洗濯洗浄組成物及び洗剤、布地柔軟化組成物、布地強化組成物、布地消臭組成物、予洗い用洗剤(laundry prewash)、洗濯前処理剤、洗濯添加剤、スプレー製品、ドライクリーニング剤若しくは組成物、洗濯すすぎ添加剤、洗浄添加剤、すすぎ後布地トリートメント、アイロン助剤、単位用量配合物、遅延送達配合物、多孔性基材若しくは不織布シート上又は中に含有される洗剤、及び本明細書の教示を考慮すると当業者に明白であり得る他の好適な形態を含むが、これらに限定されない。かかる組成物を、洗濯前処理剤、洗濯後処理剤として使用してもよく、あるいは洗濯動作のすすぎ又は洗浄サイクル中に加えてもよい。
【0020】
別途記載のない限り、成分又は組成物の濃度は全て、当該成分又は組成物の活性部分に関するものであり、かかる成分又は組成物の市販の供給源に存在し得る不純物、例えば、残留溶媒又は副生成物は除外される。
【0021】
本明細書における全ての温度は、特に断らない限り、摂氏(℃)を単位とする。特に指示がない限り、本明細書における全ての測定は、20℃及び大気圧下で行う。
【0022】
本開示の全ての実施形態において、全ての比率(%)は、特に記載のない限り、全組成物の重量に対するものである。特に記載のない限り、全ての比は重量比である。
【0023】
本明細書の全体を通して記載される全ての最大数値限定は、それよりも小さい全ての数値限定を、かかるより小さい数値限定があたかも本明細書に明確に記載されているかのように含むものと理解すべきである。本明細書の全体を通して記載される全ての最小数値限定は、それよりも高い全ての数値限定を、かかるより高い数値限定があたかも本明細書に明確に記載されているかのように包含する。本明細書の全体を通して与えられる全ての数値範囲は、かかるより広い数値範囲内に含まれるより狭い全ての数値範囲を、かかるより狭い数値範囲があたかも全て本明細書に明示的に記載されているかのように含むことになる。
【0024】
容器システム
本開示は容器システムに関する。図1は、本開示による例示的な容器システム1を示す。容器システム1は、容器本体2と、閉鎖システム3と、を含んでもよい。
【0025】
容器本体2は、剛性材料で作製されてもよく、かつ/又はタブの形態であってもよく、剛性材料は、ある程度の変形又は屈曲を可能にし得る。容器本体2は、可撓性材料で作製されてもよく、かつ/又はバッグの形態であってもよい。任意の好適なポリオレフィン及び/又はポリエステルを使用することができる。本体2及び/又は閉鎖システム3、両方、又はその一部分は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、若しくはエラストマー、又はこれらの材料のブレンドなどの成形可能な熱可塑性材料から部分的に又は全体的に形成されてもよい。容器本体2及び/又は閉鎖システム3は、積層された材料を含んでもよく、例えば、可撓性バッグ本体は、PET及びPEの層を含む多層材料を含んでもよい。容器システム1又はその部分は、明澄、透明、半透明、又は不透明な材料で部分的又は全体的に形成されてもよい。容器システムを形成するために使用される材料は、1種類以上の色を有してもよい。
【0026】
容器本体2は、任意の好適な形状、例えば、実質的に矩形のプリズム又は円筒であってもよい。容器本体2は、壁を含んでもよい。
【0027】
容器本体は、前壁10と、後壁11と、側壁12、13と、底壁14と、を含んでもよい。前壁、後壁、及び側壁10、11、12、13は、容器本体2の閉鎖端を形成するために、近位端で底壁14に接合されてもよい。容器本体2は、閉鎖端の反対側であり得る開放端を含んでもよい。側壁12、13は、角部15において前壁10及び後壁11に接触してもよい。
【0028】
容器本体2は、X軸、Y軸、及びZ軸上に配向されてもよい。底壁14は、X軸及びZ軸によって形成される平面に対して実質的に平行であってもよい。前壁及び後壁10、11は、X軸及びY軸によって形成される平面に対して実質的に平行であってもよい。側壁12、13は、Y軸及びZ軸によって形成される平面に対して実質的に平行であってもよい。容器本体2及び/又は容器システム1は、X軸に沿って測定される幅、Y軸に沿って測定される高さ、及び/又はZ軸に沿って測定される深さによって特徴付けられてもよい。
【0029】
壁10、11、12、13、14のうちの少なくともいくつかは、平坦であってもよい。少なくともいくつかは、平坦でなくてもよい。壁10、11、12、13、14のうちの少なくともいくつかは、湾曲していてもよい。壁10、11、12、13、14のうちの少なくともいくつかは、凸状であってもよい。壁10、11、12、13、14のうちの少なくともいくつかの部分は、凹状であってもよい。前壁、後壁、及び側壁10、11、12、13は、実質的に正方形、矩形、楕円形、又は八角形の断面形状を形成してもよい。
【0030】
前壁、後壁、及び/又は側壁10、11、12、13は、底壁14から離れる方向に上方に延在してもよい。前壁、後壁、及び/又は側壁10、11、12、13は、底壁14と実質的に直交してもよい。前壁、後壁、及び/又は側壁10、11、12、13は、容器本体2の中心軸21から外方に突出してもよい。
【0031】
壁10、11、12、13、14は、容器本体の内部容積17を画定してもよい。内部容積17は、所望の内容物を適切に収容するように選択されてもよい。内部容積17は、少なくとも約0.5L、又は少なくとも約1L、又は少なくとも約2L、又は少なくとも約3L、又は少なくとも約4L、又は少なくとも約5L、又は少なくとも約6Lの容積を有してもよい。内部容積17は、約100L以下、又は約50L以下、又は約10L以下、又は約8L以下、又は約6L以下、又は約5L以下、又は約4L以下、又は約2L以下、又は約1L以下の容積を有してもよい。内部容積17は、約0.5L~約5Lの容積を有してもよい。
【0032】
壁10、11、12、13は、内部容積17へのスルーアクセスを提供する開口部16を画定してもよい。開口部16は、容器本体2の底壁14及び/又は閉鎖端の反対側にあってもよい。開口部17は、前壁、後壁、及び/又は側壁10、11、12、13の遠位端によって画定されてもよい。
【0033】
図1に示すように、閉鎖システム3は、ヒンジ付き蓋4を含んでもよい。ヒンジ付き蓋4は、図1に示すような開放位置と、図2に示すような閉鎖位置と、を有してもよい。蓋4は、蓋4が閉鎖位置にあるときに、内部容積17へのアクセスを効果的に阻止し得る。蓋4は、蓋4が開放位置にあるときに、内部容積へのアクセスを効果的に可能にし得る。ヒンジ付き蓋4は、閉鎖位置と開放位置との間で、選択的に移動可能であってもよい。ヒンジ付き蓋は取り外し不可で、後で置き忘れることがないため、ヒンジ付き蓋4は、取り外し可能な蓋よりも有利であり得、これは、容器システム1の内容物が、例えば、感水性である場合、及び/又は安全に保管されるべき家庭用化学物質を含む場合に、特に関連し得る。
【0034】
蓋4は、閉鎖位置と開放位置との間で、回転可能に移動可能であってもよい。蓋4は、ヒンジ軸36の周りを回転してもよい。ヒンジ軸36は、X軸と実質的に平行であってもよい。閉鎖位置にある蓋4の位置、及び開放位置にある蓋4の位置によって所定の角度が形成されてもよい。所定の角度は、約90°~約270°、好ましくは約90°~約180°、より好ましくは約110°~約150°、又は約110°~約135°であってもよい。理論に束縛されるものではないが、蓋4が開放位置においてそのような角度にあるときに、使用後に蓋4を再度閉鎖することをユーザに想起させる、視覚的合図を提供することができると考えられる。更に、蓋4が90°を超える所定の角度に開放されると、タブは、より大きい2D設置面積を取ることがあり、このことは、ユーザが保管のために片付けることをより困難にすることがあり、また、ユーザに蓋を再度閉鎖することを想起させるための合図としても機能することができる。そのような合図は、容器システム内に保持された内容物が、例えば、水、光、汚れなどに敏感である場合に特に有用であり得る。そのような位置はまた、ブランド化、指示、又は安全情報などの、蓋4の内面上に位置付けられている情報をユーザに表示するのに有用であり得る。
【0035】
閉鎖システム3は、フレーム5を更に含んでもよい。フレーム5は、容器本体2に、及び蓋4に接続可能であってもよい。フレーム5は、蓋4にヒンジ式に接続可能であってもよい。
【0036】
容器システムは、係止システムを含んでもよい。係止システムは、少なくとも1つの固定部材30を含んでもよい。固定部材30は、単一の部品であってもよく、及び/又は本質的にモノリシックであってもよい。固定部材30は、互いに接合され得る、複数の部品(例えば、ボタン及びばね)を含んでもよい。固定部材30は、容器本体2、蓋4、及び/又はフレーム5と非一体的であってもよい。固定部材30は、容器本体2とは別々であるが、容器本体2に、蓋4に、及び/又はフレーム5に接続されてもよい。図1の容器システム1で構成されるように、固定部材30は、フレーム5に接続されているが、フレーム5とは非一体的である。
【0037】
固定部材30又はその部品は、容器システム1の周囲部分、例えば、フレーム5及び/又は蓋4と対照的な色を有してもよい。色の対照は、ユーザの視覚的注意を引くことができ、システムを開放するために動作させる必要がある、容器システム1の領域を知らせることができる。
【0038】
固定部材30は、第1のボタン31と、第1のボタン31から離間して配置されている第2のボタン32と、を含んでもよい。第1及び第2のボタン31、32の各々は、第1の位置を有する。第1及び第2のボタン31、32の各々は、第2の位置に移動可能である。第1及び第2のボタン31、32の各々は、それらのそれぞれの第1の位置に弾性的に付勢される。ばねシステム33は、第1及び第2のボタン31、32をそれらのそれぞれの第1の位置に弾性的に付勢してもよい。
【0039】
第1のボタン31は、第1の係着部材50に動作可能に接続されてもよい。第1の係着部材50は、固定部材30の一体部品であってもよい。第1の係止部材50は、実質的に第1及び第2のボタン31、32の間に位置付けられてもよい。第1の係着部材50は、相補的な係止部材52と選択的に係合可能であってもよい。相補的な係止部材52は、蓋4上に位置付けられてもよい。第1の係止部材50と相補的な係止部材52とが係合されるときに、蓋4は、閉鎖位置に維持されてもよい。蓋4は、第1及び第2のボタン31、32の両方がそれぞれの第1の位置からそれぞれの第2の位置へ移動されるときに、閉鎖位置から開放位置へ移動可能であってもよく、このことが、第1の係止部材50と相補的な係止部材52との係合解除をもたらす。
【0040】
図2は、閉鎖システム3の蓋4が閉鎖位置にある、例示的な容器システム1を示す。蓋4は、上面34を有してもよい。フレーム5は、上側面35を有してもよい。フレーム5の上側面35は、蓋4が閉鎖位置にあるときに、蓋4の上面34と実質的に同一平面上にあってもよく、それによって、積み重ね容器システムに寄与し得る比較的平滑な表面を提供する。
【0041】
容器システム1は、ヒンジ36を含んでもよく、その周りで、蓋4は、開放及び閉鎖位置の間でヒンジ式に回転することができる。ヒンジ36は、リビングヒンジであってもよく、又はピンを含んでもよい。ヒンジ36は、1つ以上の部分、例えば、2つの部分に存在してもよい。
【0042】
図1に示すように、蓋4が開放位置にあるときに、固定部材30は、実質的に視認可能であってもよい。図2及び図3に示すように、蓋4が閉鎖位置にあるときに、蓋4は、固定部材30の少なくとも一部分を実質的に覆うリップ37を含んでもよい。固定部材30の少なくとも一部を覆うことは、充填、封止、保管、及び/又は輸送プロセス中に遭遇し得る様々な衝撃から生じ得る、固定部材30に対する損傷、又はそれの緩みを最小限に抑え得る。例えば、店舗の棚上で販売のために提示される場合、蓋4が閉鎖位置にあるときに、固定部材30の少なくとも一部を覆うことはまた、容器システム1の審美性を改善し得る。リップ37は、外方に(中心軸21から離れる方向に)及び/又は下方に(底壁14の平面に向かって)延在するように構成されてもよい。リップ37は、実質的に湾曲し、かつ/又は凸状であってもよい。リップ37は、長さが一方の端部80から反対側の端部81まで測定される、固定部材30の長さの少なくとも50%、又は少なくとも60%を覆うことができる。
【0043】
蓋4が閉鎖位置にあるときに、容器システム1は、比較的気密性及び/又は水密性であってもよく、これは、容器システム1が感水性内容物を収容する場合に特に有利であり得る。容器システム1は、シールフランジ、及び/又は密封シールを形成するために相互作用する圧縮性表面などの、気密性及び/又は水密性に寄与する機構を含んでもよい。容器システム1は、プラグシール、ガスケットシール、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。容器システム1は、吸湿性材料、例えば、乾燥剤を含んでもよい。蓋4が閉鎖位置にある場合、容器システム1は、35℃及び相対湿度65%で、1日当たり、パッケージ表面1平方メートル当たり、約2.0g(g/日/m)未満、又は約1.0g/日/m未満、又は約0.75g/日/m未満、又は約0.50g/日/m未満、又は約0.25g/日/m未満の水分蒸気透過度(moisture vapor transfer rate、MVTR)を有することができる。ASTM D7709に従ってMVTRを決定する。
【0044】
図3は、蓋4が閉鎖位置にある、図2の線D-Dに沿って見たときの容器システム1の断面図を示す。図3に示すように、容器本体2の壁10、11、12(図示せず)、13(図示せず)、14は、内部容積17を画定する。底壁14は、容器本体2の内部容積17に向かって延在する凹状部分38を有してもよい。凹状部分38は、容器本体2に安定性を追加してもよく、他の容器本体との安定した入れ子を容易にし、かつ/又は、これにより、容器システム1の底壁14と、積み重ねられたときの別の容器システムの上側部分との間の最小の接触をもたらしてもよい。
【0045】
本開示は更に、閉鎖システム3に関する。閉鎖システム3は、蓋4と、フレーム5と、固定部材30と、を含んでもよい。本開示の閉鎖システム3は、容器本体に接続されて、容器システム1を形成してもよい。閉鎖システム3は、容器システム1及び/又は容器本体とは独立していてもよい。容器本体から独立して、閉鎖システム3を製造、輸送、及び/又は保管することが有利であり得る。加えて、容器本体の様々な形状又は容積は、単一の閉鎖システム3に適合するようにサイズ決定及び構成されてもよく、このことが、製造の簡素化及び柔軟性をもたらす。
【0046】
図4は、本開示による閉鎖システム3の正面上面斜視図を示す。図示するように、閉鎖システム3は、蓋4と、フレーム5と、固定部材30と、を含む。蓋4は、フレーム5にヒンジ式で接続されてもよい。蓋4は、開放位置に示されているが、ヒンジ36の周りで、フレーム5の開口部139を覆うように、閉鎖位置へ移動可能である。フレーム5は、容器本体2に接続することができるように構成され、フレーム5の開口部は、容器本体2の開口部16と整列されて、そのように接続されるときに容器本体2の内部容積へのスルーアクセスを可能にするように配置される。
【0047】
固定部材30は、フレーム5に接続されてもよい。固定部材30は、第1のボタン31と、第2のボタン32と、を含む。ばねシステム33は、第1及び第2のボタン31、32を第1の位置に付勢する。固定部材30は、ばねシステム33を含んでもよい。固定部材30(例えば、ラッチ)上の係着部材50、51は、蓋4上の相補的な係着部材52、53(例えば、キャッチ)に係合して、蓋4を閉鎖位置に維持することができる。
【0048】
固定部材30は、ボタン31、32、好ましくはボタン31、32及び係着部材50、51が、実質的に同じ軸(ここではX軸)及び/又は同じ平面(例えば、X-Y平面)上にあるように構成されてもよい。固定部材30は、円弧の形状で実質的に構成されてもよい。固定部材30は、ボタン31、32、好ましくはボタン31、32及び係着部材50、51が容器システム1の同じ表面又は面上に実質的に位置付けられるように構成されてもよい。固定部材30は、ボタン31、32、好ましくはボタン31、32及び係着部材50、51が、閉鎖システム3(例えば、フレームの前壁40)の、及び/又は容器システム1(例えば、容器の前壁10)の同じ表面に同時に隣接するように構成されてもよい。固定部材30は、ボタン31、32、好ましくはボタン31、32及び係着部材50、51が、容器本体2の壁10、11、12、13、好ましくは前壁10と実質的に同じ平面内にあるように構成されてもよい。例えば、図4の閉鎖システム3において、固定部材30は、ボタン31、32及び係着部材50、51が、容器本体2の前壁10と実質的に同じ平面内にあるように構成されている。(図1及び図2も参照)。固定部材30は、少なくとも5:1、好ましくは少なくとも7:1、より好ましくは少なくとも10:1のアスペクト比を有してもよく、ここで、固定部材30の第1の端部61から第2の端部62まで、より長い長さが測定される。
【0049】
閉鎖システム3は、付勢システム60を含んでもよい。付勢システム60は、蓋4を開放位置に向かって付勢してもよい。付勢システム60は、蓋4が閉鎖位置にあるときに変形され、係着係止部材50、51及び相補的な係着部材52、53が係合解除されるときに、蓋4を開放位置に向かって付勢する弾性部材61を含んでもよい。
【0050】
本開示は、例えば、容器本体2の開放端への取り付けに好適な閉鎖システム3であって、閉鎖システム3が、蓋4と、フレーム5と、固定部材30と、を含み、フレーム5が、容器本体2の開放端に取り付けられるように構成され、フレーム5が、外側周辺部140及び内側周辺部150を有し、内側周辺部150が、フレーム開口部139を画定し、蓋4が、フレーム5にヒンジ式に接続され、蓋4が、閉鎖位置と開放位置との間で選択的に移動可能であり、蓋4が、閉鎖位置にあるときに、フレーム開口部139を効果的に覆い、開放位置にあるときに、フレーム開口部139を通るアクセスを効果的に可能にし、固定部材30が、フレーム5と非一体的であり、かつ蓋4と非一体的であり、固定部材30が、フレーム5及び/又は蓋4のうちの少なくとも一方に接続され、固定部材30が、第1のボタン31と、第1のボタン31から離間して配置されている第2のボタン32と、を含み、第1及び第2のボタン31、32の各々が、それぞれの第1の位置からそれぞれの第2の位置へ移動可能であり、第1及び第2のボタン31、32の各々が、それぞれの第1の位置を弾性的に付勢され、第1のボタン31は、第1及び第2のボタン31、32の間に実質的に位置付けられている第1の係着部材50に動作可能に接続され、第1の係着部材50が、相補的な係止部材52と選択的に係合可能であり、第1の係止部材50と相補的な係止部材52とが係合されるときに、蓋4は、閉鎖位置に維持され、第1及び第2のボタン31、32の両方がそれぞれの第1の位置からそれぞれの第2の位置へ移動されるときに、蓋4は、閉鎖位置から開放位置へ移動可能であり、このことが、第1の係止部材50と相補的な係止部材52との係合解除をもたらす、閉鎖システム3に関する。第2のボタン32は、第1及び第2のボタン31、32の間に実質的に位置付けられている第2の係着部材51に動作可能に接続されてもよく、第2の係着部材51は、相補的な係止部材53、好ましくは第2の相補的な係止部材に選択的に係合可能である。固定部材30は、フレーム5に接続されてもよく、相補的な係止部材52、53は、蓋4上に位置付けられる。
【0051】
固定部材30と、フレーム5と、蓋4と、を含む、本開示による閉鎖システム3の構成要素を、以下により詳細に説明する。
【0052】
図5は、例示的な固定部材30の上面図を示し、図6は、その背面斜視図を示す。固定部材30は、単一の部品であってもよい。固定部材は、本質的にモノリシックであってもよい。
【0053】
固定部材30は、第1のボタン31と、第2のボタン32と、を含む。第2のボタン32は、第1のボタン31から離間して配置されている。第1のボタン31は、固定部材30の第1の端部80に、又はその付近に位置付けられてもよい。第2のボタン32は、固定部材30の第2の端部81に、又はその付近に位置付けられてもよく、第2の端部81は、第1の端部80とは反対側にある。第1のボタン31は、第2のボタン32に直接的又は間接的に接続又は接合されてもよい。第1及び第2のボタン31、32は、同じ成形部品の一部であってもよい。
【0054】
ボタン31、32は、成人のヒトの指によって、好ましくは片手の指によって動作可能であるようにサイズ決定及び構成される。ボタン31、32は、指を便利に受容するように構成されてもよく、固定部材30の動作中に力が加えられ得る1つ以上の表面を含んでもよい。
【0055】
例えば、ボタン31、32は、実質的にX-Z平面内にあり得る基部壁82、83を含んでもよい。ボタン31、32は、基部壁82、83から延在する第1の垂直壁84、85を含んでもよい。第1の垂直壁84、85は、実質的にX-Y平面内にあってもよい。ボタン31、32は、基部壁82、83から延在する第2の垂直壁86、87を含んでもよく、第2の垂直壁86、87は、実質的にY-Z平面内にあってもよい。基部壁81、82、第1の垂直壁84、85、及び/又は第2の垂直壁86、87は、互いに実質的に直交してもよい。ボタン31、32の壁81、82、83、84、85、86、87は、平坦であってもよく、又は指に適合するような外形にされてもよい。ボタン31、32は、改善された把持面を提供するために、表面凹凸部125を有してもよい。ボタン31、32のうちの1つ以上の壁81、82、83、84、85、86、87は、外側縁部88を有してもよい。先の尖った角がユーザを突き刺し、単位用量物品に穴をあける危険性があり、及び/又は審美的に満足できないため、外側縁部88が実質的に丸みを帯びていることが望ましい場合がある。
【0056】
第1のボタン31は、距離89だけ第2のボタン32から離間して配置されていてもよい。距離89は、平均的な成人のヒトの手の最大機能ハンドスパンに適合するように選択されてもよい。距離89は、容器システムのユーザの標的集団に応じて調整されてもよく、例えば、女性は、男性よりも小さな最大機能ハンドスパンを有する傾向がある。ボタン31、32間の距離89は、固定部材30を動作させるために、ユーザが指を置くボタン上の位置間の最小距離として測定される。例えば、図5に示すように、ボタン間の距離89は、第1のボタン31の第2の垂直壁86から第2のボタン32の第2の垂直壁87まで測定される。ボタン31、32間の距離89は、約50mmから、又は約70mmから、又は約90mmから、又は約105mmから、又は約110mmから、約150mmまで、又は約130mmまで、又は約120mmまでであってもよい。
【0057】
ボタン31、32はしるし90を含んでもよい。しるし90は、ボタンと一体的に成形され、ボタン上に印刷され、かつ/又はボタンに(ラベル又はステッカーによってなど)貼り付けられてもよい。しるし90は、テキスト、グラフィック、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。しるし90は、安全のための指示、指示表示、商標若しくはブランド名、又はこれらの組み合わせを提供してもよい。指示表示は、例えば、ボタンを押下する方向を示す矢印で、容器システム1を開放する方法を示してもよい。閉鎖システム3の他の部品(例えば、蓋4又は容器本体)は、上述したしるし90のうちのいずれかを含んでもよい。
【0058】
第1のボタン31は、第1の係着部材50に動作可能に接続されている。第1の係着部材50は、第1及び第2のボタン31、32の間に実質的に位置付けられてもよい。図5及び図6において、第1の係着部材50は、内側縁部91と、外側縁部92と、を有する第1のラッチであり、外側縁部92は、第1のボタン31の近位にあり、内側縁部91は、第1のボタン31の遠位にある。
【0059】
第2のボタン32は、第2の係着部材51に動作可能に接続されてもよい。第2の係着部材51は、第1及び第2のボタン31、32の間に実質的に位置付けられている。図5及び図6では、第2の係着部材51は、内側縁部93と、外側縁部94と、を有する第2のラッチである。
【0060】
第1の係着部材50は、第1のボタン31と第2の係着部材51との間に位置付けられてもよい。第2の係着部材51は、第2のボタン32と第1の係着部材50との間に位置付けられてもよい。
【0061】
第1の係着部材50は、ばねシステム33の第1のばね部分97の付近にあってもよく、及び/又は第2の係着部材51は、ばねシステム33の第2のばね部分98の付近にあってもよい。第1及び第2の係着部材50、51は、ラッチの形態であってもよい。ラッチは、蓋4を閉鎖位置に固定する様態で蓋4上に位置付けられている相補的な係着部材52に係合するように構成された下方に面する平坦な表面118、119(例えば、容器本体2の底壁14に面する)を有してもよい。蓋4が閉鎖位置にあるとき、係着部材50、51の平坦な表面118、119は、蓋4を開放できないように、相補的な係着部材52、53の平坦な表面54に面し、かつ係合してもよい。
【0062】
係着部材50、51は、角度付けされた表面120、121を含んでもよい。角度付けされた表面120、121は、蓋4上の対応する表面(例えば、相補的な係着部材52、53の角度付けされた表面55)に係合することによって、蓋4の閉鎖位置への移動を促進するように構成されてもよく、蓋4の少なくとも一部、固定部材30、フレーム5、及び/又は本体を、蓋4が完全に閉鎖した位置に移動するのを可能にするのに十分に屈曲又は別様に変形させるように促す。角度付けされた表面120、121がもはや対応する表面55に係合しなくなると、屈曲又は変形された部分は、その元の位置に戻り、蓋4は、係着部材50、51及び52、53と係合された相補的な係着部材と固定的に閉鎖される。
【0063】
ラッチ50、51は、ラッチの内側縁部91、93と外側縁部92、94との間の距離として測定されるラッチ幅95によって特徴付けられてもよい。ラッチ幅95は、キャッチなどの相補的な係着構造体52、53から係合解除するために、ラッチ50、51が移動しなければならない距離に関連し、及び/又はそれと実質的に同じであってもよい。より大きい幅95を有するラッチ50、51は、係合解除するためにより大きい距離を移動しなければならない場合がある。より大きいラッチは、相補的な係着構造体とのより大きい接触面を提供してもよく、このことは、閉鎖システム3をより安全にし得る。当業者は、ラッチのサイズ、ラッチが相補的な係着構造体から係合解除するために移動しなければならない距離95、及び/又はその比率を最適化してもよい。
【0064】
第1のラッチ50の外側縁部91及び第2のラッチ51の外側縁部93は、距離96だけ離間して配置されてもよい。理論に束縛されるものではないが、2つのラッチ50、51間に比較的小さい距離96を提供することは、2つのラッチ50、51が蓋4を効果的に単一のラッチ点で固定することをもたらすと考えられる。2つのラッチ50、51が実質的に離間して配置されているとき、蓋4の一方の端は、他方のラッチ51が係合されたままであっても、一方のラッチ50が係合解除されるときにこじ開けられることが可能であり得る。しかしながら、2つのラッチ50、51がより近く、実質的に単一のラッチとして作用するとき、特に蓋の縁部の中央部分付近に位置付けられているとき、より小さい力に起因して1つのラッチのみが係合解除されると、蓋4をこじ開けるのがより難しくなる。更に、2つのラッチ50、51が実質的に1つのラッチとして作用するように配置されている場合、実際にはそうではないときにクロージャが完全に閉鎖及び係止されていると考えるリスクは、ラッチがより離れた距離に位置付けられているシステムと比較して少なくなる。加えて、記載した構成では、蓋4を開放するために2つのボタン31、32を動作させる必要があるが、単一のラッチに動作可能に接続された単一のボタンを含むシステムは、操作が比較的簡単であり、したがって安全性がより低くなる。
【0065】
本開示を考慮して、当業者は、好適な様式で、2つのラッチ50、51が事実上単一のラッチ点で動作するように、好ましい方法でラッチをサイズ決定、配置、及び構成することができるであろう。例えば、製造業者は、ラッチ95の長さ、ラッチの深さ、及び/又はラッチ間の距離96を操作してもよい。第1及び第2の係着部材50、51(例えば、ラッチ)の外側縁部92、94間の距離96は、第1及び第2のボタン31、32がそれらのそれぞれの第1の位置にあるときに、約10mm~約60mm、好ましくは約10mm~約40mm、より好ましくは約10mm~約25mmであってもよい。
【0066】
本開示の容器システム1及び/又は閉鎖システム3は、ばねシステム33を備えてもよい。図5に示すように、ばねシステム33は、固定部材30の一部であってもよく、好ましくは一体的にその一部であってもよい。ばねシステム33は、第1のボタン31をその第1の位置に弾性的に付勢し、第2のボタン32をその第1の位置に弾性的に付勢してもよい。
【0067】
ばねシステム33は、金属、シリコーン、又は可撓性プラスチックなどの弾性的に可撓性の材料、好ましくは可撓性プラスチックを含んでもよい。プラスチックは容易にリサイクル可能な材料であり、そのため、容器システムの環境調和性が増加する。
【0068】
ばねシステム33は、任意の好適な構成又は形状を有してもよい。ばねシステム33は、実質的に文字M、N、S、U、V、又はWの形状であってもよい。ばねシステム33は、コイルの形状であってもよい。ばねシステム33は、圧力下で変形され、圧力が解放されるとボタンをその第1の位置に付勢するフランジを備えてもよい。構成に応じて、ばねシステム33は圧縮又は伸張され、次いで、その元の形状に戻って、ボタン31、32をそれらの第1の位置に付勢してもよい。図5に示されるばねシステム33は、ボタン31、32がそれらのそれぞれの第1の位置からそれらのそれぞれの第2の位置に移動されるときに圧縮される。
【0069】
ばねシステム33は、第1及び第2のボタン31、32を独立して弾性的に付勢してもよい。例えば、ばねシステム33は、第1のボタン31をその第1の位置に付勢する第1のばね部分97を含んでもよい。ばねシステム33は、第2のボタン32を第1の位置に独立して付勢する第2のばね部分98を含んでもよい。したがって、第1のボタン31を移動させても第2のボタン32は実質的に移動せず、第2のボタン32を移動させても第1のボタン31は実質的に移動せず、結果として蓋4を開放するためには両方のボタン31、32を独立して動作させなければならない。
【0070】
ばねシステム33は、図5に示すように、第1及び第2のボタン31、32の間に位置付けられてもよい。しかしながら、代替の構成もまた、本開示によって企図される。例えば、ばねシステム33は、固定部材30の端部に又はその付近に位置付けられている少なくとも2つの部品を備えてもよく、ボタン31、32は、2つの部品間にあってもよい。本図には示されていないこの構成では、ばねシステム33は、フレーム5又は容器本体2に固定され、ボタン31、32がそれらのそれぞれの第1の位置からそれらのそれぞれの第2の位置に移動されるときに伸張されてもよい。移動力が除去されると、ばねはそれらの元の形態に後退して、ボタン31、32をそれらのそれぞれの第1の位置に引き寄せることができる。
【0071】
ボタン31、32が係着部材50、51に接近して位置付けられると、ボタン31、32及び係着部材50、51が離間して配置されているときと比較して、閉鎖システム3は、より容易に開放され得る。したがって、より安全な容器システム1を提供するために、第1のボタン31は、第1の係着部材50から離間して配置されてもよく、第2のボタン32は第2の係着部材51から離間して配置されてもよい。ボタン31、32は、それぞれの係着部材50、51から、少なくとも約0.5cm、又は少なくとも約1cm、又は少なくとも約2cm、又は少なくとも約3cm、又は少なくとも約4cm、又は少なくとも約5cmだけ離間して配置されてもよい。ボタン31、32を係着部材50、51から離間して配置させる構成を選択することが望ましくあり得るが、それでも固定部材を片手で動作させることが可能である。この構成はまた、係着部材50、51が共に近くに離間して配置されることを可能にし得、そのため、それらは、単一のラッチ点として効果的に動作し得る。
【0072】
固定部材30は、1つ以上の中間部分99、100を含んでもよい。中間部分99、100は、ボタン31、32とラッチなどの係着部材50、51との間に位置付けられてもよい。中間部分99、100は、ボタン31、32を係着部材50、51から離間して配置させるように作用してもよい。中間部分99、100は、ボタン31、32と係着部材50、51とを動作可能に接続してもよい。固定部材30は、第1のボタン31と第1の係着部材50との間に位置付けられている第1の中間部分99を含んでもよい。固定部材30は、第2のボタン32と第2の係着部材51との間に位置付けられている第2の中間部分100を含んでもよい。中間部分99、100は、上壁101と、前壁102と、後壁103と、を備えてもよい。前壁102及び後壁103は、垂下し、例えば、中間部分99、100の上壁101から下方に垂下してもよい。
【0073】
固定部材30は、中間部分99、100のうちの少なくとも一部とばねシステム33との間に間隙104、105を含んでもよい。第1の間隙104は、第1の中間部分99と第1のばね部分97との間に位置付けられてもよい。第2の間隙105は、第2の中間部分100と第2のばね部分98との間に位置付けられてもよい。図5に示すように、中間部分99、100は、依然として間隙104、105を形成しながら、ばねシステム33に接続されてもよい。間隙106はまた、第1のばね部分97と第2のばね部分98との間に存在してもよい。本明細書に記載される間隙104、105、106は、固定部材30の移動及び/又は圧縮を可能にし得る。
【0074】
固定システム30及び/又はばねシステム33は、第1及び第2のボタン31、32をそれらのそれぞれの第1の位置からそれらのそれぞれの第2の位置に移動させるために、所定の最小量の力を加える必要があるように構成されてもよい。所定の最小量の力を必要とすることは、閉鎖システム3の意図しない開放を防止するのに役立ち得る。ボタン31、32をそれぞれの第1の位置からそれぞれの第2の位置へ同時に移動させるのに必要な所定の最小量の力は、約1ポンド~約10ポンド、又は約1ポンド~約5ポンド、又は約1ポンド~約3.5ポンドであってもよい。必要とされる所定の最小量の力は、約1.5N~約45N、又は約3N~約22N、又は約5N~約20N、又は約15Nであってもよい。所定の最小量の力は、ばねシステム33の特定の構成、ばねシステムの材料の選択、動作時に固定部材30のボタン又は他の部品が沿って移動する摩擦面の調整、又は本開示を考慮して当業者に明らかな任意の他の構成若しくは解決策によって調整されてもよい。
【0075】
固定部材30は、1つ以上の止め構造体107、108を含んでもよい。1つ以上の止め構造体107、108は、固定部材30の中間部分99、100上に位置付けられてもよい。1つ以上の止め構造体107、108は、ボタン31、32の移動を限定するように構成されてもよい。例えば、止め構造体107、108は、固定部材30から離れる方向に突出してもよく、止め面109、110を含んでもよい。ボタン31、32が第1の位置から第2の位置に移動されるときに、止め面109、110は、蓋4(例えば、相補的な係着部材52、53の縁部)、フレーム5、又は容器本体2の静止面などの別の表面に接触し、それによって、ボタン31、32の更なる移動を限定し、減速し、又は更に止めてもよい。止め構造体107、108は、ばねシステム33上の摩耗及び引き裂きを限定すること、及び/又は固定部材30が閉鎖システム3の残りの部分から切り離されるまで押されることを防止するのに有利であり得る。
【0076】
容器システム1は、1つ以上の安定性機構を備えてもよい。安定性機構は、係着及び相補的な係着部材50、51、52、53に追加されてもよい。1つ以上の安定性機構は、意図しない開放の可能性を更に低減するために、蓋4が閉鎖位置にあるときに、追加の安定性及び/又は構造的支持を閉鎖システム3に加えるように構成されてもよい。容器システム1は、蓋4が閉鎖位置にあるときに、係着機構51、52の両側に位置付けられ得る、少なくとも2つの安定性機構を備えてもよい。1つ以上の安定性機構は、少なくとも1対の、好ましくは2対の相補的な構造体、例えば、延長部分164、165と、蓋4が閉鎖位置にあるときに延長部分164、165を受容するように構成された受容部分162、163と、を含んでもよい。延長部分164、165が受容部分162、163内に入れ子にされ、又は別様に受容部分162、163に隣接しているときに、閉鎖システム3は、係着部材51、52を別様に非意図的に係合解除し得る変形力に対して、比較的より弾性的であってもよい。安定性機構に部分的に起因して、閉鎖システム3の安全性が増大し、ボタン31、32を作動させることは、容器システム1を開放するための唯一の実現可能な方法であり得る。
【0077】
図5及び図6に示すように、開放端ポケットの形態の受容部分162、163は、止め面109、110を含む止め構造体107、108、及び固定部材の後壁103から形成されてもよい。受容部分162、163は、蓋4上に位置付けられている延長部分164、165を受容するように構成されてもよい(例えば、図12を参照)。蓋4が閉鎖されているときに、安定性機構160、161は、係着部材と相補的な係着部材51、52、53、54との間の係合を維持するのに役立つ。この追加された支持及び安全性は、前壁10が内方に(例えば、容器システム1がZ軸に沿った力によって内向きに押された場合)、又は外方に(例えば、容器システム1がX軸に沿った力によって内向きに押された場合)屈曲するときに特に関連する。したがって、偶発的な開放(例えば、容器システム1が落下するか、又は踏まれるとき)は回避され得る。
【0078】
図示されていない場合であっても、安定性機構の他の構成が本開示によって企図される。例えば、受容部分は、フレーム上に位置付けられてもよく、延長部分は、固定部材上又はフレーム上に位置付けられてもよく、受容部分は、蓋上に位置付けられてもよく、延長部分は、支柱又はフランジの形態であってもよく、受容部分は、孔又はスロットの形態であってもよい。
【0079】
図7は、例示的な固定部材30の底面斜視図を示す。中間部分99、100の前壁102、後壁103、及び上壁101は、内部空間111を実質的に画定し得る。中間部分99、100は、固定部材30に強度を提供するためのリブ112などの支持構造体を含んでもよく、これは、ボタン31、32に力が加えられるときに、固定部材の一般的形状を維持するのに有用であり得る。支持リブ112は、前壁102と後壁103との間に延在してもよい。支持リブは、上壁101及び前壁102、後壁103、又はその両方の間に延在してもよい。
【0080】
固定部材30は、1つ以上のコネクタ部分113、114、115、116を備えてもよい。コネクタ部分113、114、115、116は、容器システム1の別の部一部への固定部材30の接続を容易にし、それを定位置に固定する。コネクタ部分113、114、115、116は、固定部材30の中間部分99、100上に位置付けられてもよい。図7に示すように、コネクタ部分113、114、115、116は、中間部分99、100の上壁101から離れる方向に下方に延在してもよい。コネクタ部分113、114、115、116は、容器システム1の別の一部上の対応する構造体に相補的である任意の好適な構成を含んでもよい。例えば、図7に示すように、コネクタ部分113、114、115、116は、弾性的に可撓性なフックの形状であってもよい。フックは、固定部材30が閉鎖システム3の別の一部(例えば、フレーム5)に接続されているときに撓むことができるが、フックが対応する構造体を越えて移動すると定位置に跳ね返り、それによって固定部材30をその一部に接続する。追加的に又は代替的に、コネクタ、例えば、容器システム1の他の一部(例えば、フレーム5)上のフックは、フック、フランジ、又は開口部の周囲のリムであり得るコネクタ部分を超えて移動し、次いで定位置にスナップ嵌めされてもよい。コネクタ部分113、114、115、116は、容器システム1の別の一部への固定的な接続を容易にするが、コネクタ部分113、114、115、116は、例えば、ボタン31、32が第1の位置から第2の位置に移動されるときに、固定部材30の移動を依然として可能にし得る。コネクタ部113、114、115、116は、固定部材30を他の一部に更に概ね固定しながら、他の一部上の対応する構造体に対して摺動できるように構成されてもよい。
【0081】
上述したように、蓋4及び/又は固定部材30は、閉鎖システム3のフレーム5に接続してもよい。図8は、本開示によるフレーム5の背面上面斜視図を示す。フレーム5は、フレーム5の設置面積を概ね画定する外側周辺部140を有してもよい。外側スカート141は、フレーム5の周辺部140から下方に垂下してもよく、外側スカート141は、遠位下側縁部142で終端してもよい。外側スカート141は、図1及び図2に示すように、開口部16を画定する容器本体の壁10、11、12、13の外側に適合するように構成されてもよい。外側スカート141は、容器本体の開口部16を画定する壁10、11、12、13の内側に適合するように構成されてもよく、それによって、図23に示すように、容器本体2のリム124又は口に対して実質的に差し込まれている。差し込み構成は、フレーム5の下側縁部142が容器本体2の内部に効果的に隠され、フレーム5が容器本体2からこじ開けられることをもたらし得る外力にアクセス不可能であるため、有利であり得る。
【0082】
フレーム5は、フレーム5の周辺部140の付近で上方に突出する壁143を含んでもよい。上方に突出する壁143は、周辺部140の形状に概ね追従してもよく、周辺部140の周りで連続的又は不連続的であってもよい。谷部144は、上方に突出する壁143と、フレーム5の上側面35の少なくとも一部との間に位置付けられてもよい。上方に突出する壁143及び/又は谷部144(又は窪み若しくは突出部などの機能的に類似した機構)は、閉鎖システム3又は容器システム1の入れ子及び/又は積み重ねに役立ち、より安定した保管及び/又は輸送をもたらし得る。
【0083】
フレーム5は、フレーム5から離れる方向に突出するガイド構造体145を含んでもよい。ガイド構造体145は、第1及び/又は第2のボタン31、32が動作されるときに、固定部材30を所定の経路に沿って案内するように位置付けられかつ構成されてもよい。ガイド構造体145は、例えば、支柱、リブ、溝、クリップ、又はこれらの混合物の形態であってもよい。
【0084】
固定部材30は、比較的細長い場合があり、したがって、一方又は両方の端部に力が加えられると、望ましくない屈曲を生じやすい場合がある。したがって、ガイド構造体145は、そのような屈曲を阻止するように構成されてもよい。例えば、ガイド構造体145は、(例えば、固定部材30がガイド構造体145を受容するのに好適な内部空間111内で構成されている場合)固定部材30がその隣又はその上を摺動することができる連続的又は不連続的なリブを形成してもよい。ガイド構造体145は、固定部材30を受容し、望ましくない屈曲を制限することができるスロット又はチャネルを形成してもよい。
【0085】
フレーム5は、固定部材30が通常の使用条件下で脱落しないように、固定部材30とフレーム5との間の確実な接続を容易にする接続部分146を含んでもよい。接続部分146は、固定部材30上の接続部分113、114、115、116に係合するように構成されてもよい。例えば、フレーム5の接続部分146は、固定部材30のフック116又はラッチを受容するように構成されてもよい。フレーム5の接続部分146は、固定部材30と係合するように構成されるべきであるが、第1の位置から第2の位置へのボタン31、32の相対的な移動を可能にするようにも構成されるべきである。接続部分146は、例えば、固定部材30が2つの位置間を自由に摺動することを可能にするために、ボタン31、32が第1及び第2の位置の間で移動する距離と少なくとも同じ幅である幅147を有してもよい。接続部分146は、固定部材30又は容器システム1の他の部品を損傷することなく固定部材30が取り外されないように構成されてもよく、そのため、固定部材30の取り付けは機能的に恒久的である。他の構成では、容器システムの他の部分はコネクタ部分146を備え、それにより、固定部材30が容器本体2又は蓋4などの他の部品に取り付けられるようにしてもよい。
【0086】
フレーム5は、壁、例えば、前壁40を含んでもよい。壁40は、フレーム5から上方に突出してもよい。壁40は、固定部材30の少なくとも一部を視覚的に閉塞するように構成されてもよい。そのような壁40は、容器システム1の全体的な美観を改善するのに役立ち得、固定部材30が衝撃又は汚れなどの異物から保護するのを助けることができ、それによって、閉鎖システム3の完全性及び機能を維持する。
【0087】
フレーム5は、付勢システム60の一部である構造体を含んでもよい。フレーム5は、弾性部材61を受容及び/又は保持するように適合された第1、第2、及び任意に第3の支持部分65、66、67を含んでもよい。支持部分65、66、67は、受容チャネル70を形成する凹部分69を含んでもよい。支持部分65、66、67は、弾性部材を固定するのに役立つクリップ部分71を含んでもよい。間隙72、73は、第1、第2、及び任意に第3の支持部分65、66、67の間に存在してもよい。好適な付勢システム60は、以下でより詳細に説明する。
【0088】
フレーム5は、フレーム5にヒンジ式に接続されるフレーム5をもたらすヒンジ36の一部を備えてもよい。例えば、フレーム5は、ヒンジピンを受容するように適合されたヒンジピン受容部分148を含んでもよい。ヒンジピンは、別々の部品であってもよく、又は蓋4の一体的な部分であってもよい。別の構成では、フレーム5は、蓋4上のヒンジピン受容部分と相互作用するように動作する、ヒンジピン又は突出部を含み得ることが企図される。
【0089】
図9は、本開示によるフレーム5の底面正面斜視図を示す。図9に示すように、固定部材30の第1及び第2のボタン31、32は視認可能であるが、フレーム5の前壁40は、前部から見たときに、固定部材30の他の部分を実質的に覆っている。蓋4上のリップ37は、フレーム5の開口部139に対して、フレーム5の前壁40の半径方向内側又は半径方向外側に静止し得ることが企図される。
【0090】
フレーム5は、フレーム5の開口部139の内側周辺部150を画定するのに役立つ内壁149を含んでもよい。内壁149は、フレーム5から離れる方向に下方に垂下してもよい。フレーム5は、外側スカート141から離間して配置され、かつ/又はその半径方向内側に位置付けられている内側スカート151を含んでもよい。内側スカート151は、例えば、容器本体2のリム124又は上側部分の内部に適合すること、及びフレーム5を定位置に案内するのを助けることによって、閉鎖システム3の容器本体2への組み付け又は接続を容易にし得る。フレーム5が容器本体2に取り付けられるとき、リム124又は容器本体2の上側部分は、フレーム5の外側スカートと内壁149又は内側スカート151との間に位置付けられてもよい。内側スカート151は、交差部152において、内壁149と交差及び/又は接合してもよい。
【0091】
図10は、容器システム1の外側から内側を見た、正面斜視図から見た、図1の円Cで強調された、容器システム1の一部の拡大図である。固定部材30は、閉鎖システム3のフレーム5に接続されている。固定部材30(すなわち、前壁102)とフレーム5(すなわち、リム39)との間に空間117が存在する。蓋4が閉鎖位置にあるときに、蓋4のリップ37は、この空間117内に適合し得る。したがって、リップ37は、固定部材30を覆うことになり、フレーム5の前壁40及びリム39は、リップ37の下側縁部41を効果的に隠すことになり、こじ開けている指が、蓋4を強制的に開放するためのてこの作用を得ることを防止する。
【0092】
図11は、図10のような容器システム1の実質的に同じ部分であるが、容器システム1の内部から外方に(例えば、後壁11から前壁10に向かって)見ている。この図から、固定部材30の係着部材50、51が視認可能である。
【0093】
止め面109、110を含む止め構造体107、108はまた、ばねシステム33と同様に図11で視認可能である。更に、各係着部材50、51の隣には、間隙122、123が存在する。間隙122、123は、係着部材50、51と止め構造体107、108との間にあってもよい。間隙122、123は、相補的な係着部材52、53が間隙122、123を通過することができるようにサイズ決定及び配置されてもよい。
【0094】
図12は、図1の円Aによって強調された蓋4の部分の拡大図を示す。相補的な係着部材52、53は、蓋4の内面42から離れる方向に突出するように示されている。相補的な係着部材52、53は、蓋4が閉鎖位置にあるときに、例えば底壁14に向かって、実質的に下方に突出してもよい。係止システムは、2つ以上の相補的な係着部材、例えば、第1の相補的な係止部材52及び第2の相補的な係止部材53を含んでもよい。第1及び第2の相補的な係着部材52、53は、離間して配置されていてもよい。
【0095】
相補的な係着部材52、53は、蓋4を閉鎖位置に固定する様態で、固定部材30の係着部材50、51に係合するように構成されている。相補的な係着部材52、53は、ラッチ、キャッチ、及び/又はフックの形態であってもよい。相補的な係着部材52、53は、実質的に平坦な表面54を含んでもよい。平坦な表面54は、蓋4が閉鎖位置にあるときに、例えば、蓋4の内面42に向かって上方に面してもよい。平坦な表面54は、係着部材50、51の対応する表面118、119に係合するように構成されてもよい。
【0096】
相補的な係着部材52、53は、角度付けされた表面55を含んでもよい。角度付けされた表面55は、固定部材30、フレーム5、又は本体2上の対応する表面に係合して、蓋4のうちの少なくとも一部、固定部材30、フレーム5、及び/又は本体2を、蓋4が完全に閉鎖した位置に移動するのを可能にするのに十分に屈曲又は別様に変形させるように促すことによって、蓋4の閉鎖位置への移動を容易にするように構成されてもよい。角度付けされた表面55がもはや対応する表面に係合しなくなると、屈曲又は変形された部分は、その元の位置に戻り、蓋4は、係着部材50、51及び相補的な係着部材52、53が係合した状態で固定的に閉鎖される。
【0097】
蓋4のリップ37は、リブ56などの支持構造体を含んでもよい。支持リブ56は、蓋4が閉鎖位置にあるときに、リップ37が固定部材30を覆って保護するときに、リップ37に強度及び/又は支持を提供し得る。
【0098】
蓋4は、1つ以上の延長部分164、165を含んでもよい。延長部分164、165は、容器システム1の安定性機構の一部であってもよい。1つ以上の延長部分164、165は、蓋が閉鎖位置にあるときに、1つ以上の受容部分162、163によって受容されるように構成されてもよい。図12に示すように、延長部分164、165は、蓋4の内面42から下方に垂下するリブの形態である。延長部分164、165は、受容部分162、163へそれらの進入及び受容を容易にするために、例えば角度付けされ、又は丸くされていてもよい。リブとして示されているが、延長部分164、165は、任意の好適な構成、例えば、1つ以上の支柱を有してもよい。
【0099】
図13は、図3の円Eによって強調された部分の拡大図を示す。蓋4は、閉鎖位置にある。1つ以上のラッチであり得る固定部材30の係着部材50は、1つ以上のキャッチであり得る蓋4の相補的な係止部材52に係合される。より具体的には、係着部材50の平坦な表面118は、相補的な係着部材52の平坦な表面54に隣接し、それに面して係合される。
【0100】
蓋4のリップ37は、固定部材30の少なくとも一部及び/又は係止システム全体を覆ってもよい。フレーム5は、フレーム5の周辺部140の付近に位置付けられているリム39を含んでもよい。蓋4が閉鎖位置にあるときに、リップ37の下側縁部41は、中心軸線21に対してフレーム5のリム39の半径方向内側に存在してもよい。蓋4のリップ37がフレーム5に対して差し込まれるときに、蓋4は、別様には、容器システムの係止システムの意図された使用を回避するであろう様態でこじ開けることがより困難である。
【0101】
容器システム1を開放するために、ユーザは、第1及び第2のボタン31、32をそれらの第1のそれぞれの位置からそれらの第2のそれぞれの位置に移動させ、それによって係着部材50、51を相補的な係着部材52、53から係合解除する。図14及び図15は、このプロセスを概略的に示す。線G、H、I、及びJは、ボタン31、32が第1の位置から第2の位置へ移動するときの位置の相対的な違いを示すために、参照として提供される。
【0102】
図14は、上面図から、固定部材30を概略的に示している。この概略図では、蓋4(図示せず)は閉鎖され、固定部材30の係着部材50、51は、相補的な係着部材52、53(固定部材30の係着部材の下に隠れている)に係合される。この静止位置では、ボタン31、32は、それらのそれぞれの第1の位置にある。
【0103】
図15において、ボタン31、32に、それぞれ方向M及びNの力が加えられ、ボタン31、32は、それらのそれぞれの第1の位置からそれらのそれぞれの第2の位置に移動している。ここで、ボタン31、32は互いに接近して移動している。ばねシステム33は圧縮され、潜在的なエネルギーを蓄積する。係着部材50、51は、相補的な係着部材52、53を越えて摺動しており、そのため、係着部材50、51の外側縁部92、94は、相補的な係着部材53、54の内側縁部から除去されている。蓋4は、ここで開放されてもよい。更に、止め構造体107、108の止め面109、110は、相補的な係着部材51、52の外側縁部とすぐに接触してもよい。この接触により、ボタン31、32を更に移動させることができない。
【0104】
第1及び第2のボタン31、32が解放されると、ばねシステム33は、その潜在的なエネルギーを解放し、ボタン31、32をそれらのそれぞれの第1の位置に押し戻す。蓋4が開放位置にあるときに、係着部材50、51は、もはや相補的な係着部材52、53に係合しない。
【0105】
図16は、付勢システム60を含む、図1の円Bで強調された容器システム1の部分の拡大図を示す。蓋4は、ヒンジ36でフレーム5にヒンジ式に接続される。蓋4は、閉鎖位置から開放位置へヒンジ軸20の周りで旋回してもよく、逆もまた同様である。
【0106】
閉鎖システム3は、付勢システム60を含んでもよい。付勢システム60は、蓋4を開放位置に向かって付勢するように構成されてもよい。
【0107】
付勢システム60は、弾性部材61を含んでもよい。蓋4が閉鎖位置にあるときに、弾性部材61は、弾性的に変形され、それによって潜在的なエネルギーを蓄積することができる。係着部材50、51が相補的な係着部材52、54から係合解除されると、変形した弾性部材61は、その元の形状に戻り、蓋4をその開放位置まで、又は少なくともそこに向かって付勢してもよい。
【0108】
図17に示すように、弾性部材61は、第1の端部62と、第2の端部63と、第1及び第2の端部62、63の間に配置された中間部分64と、を含んでもよい。少なくとも1つの部分、例えば、第1及び/又は第2の端部62、63は、以下に記載するように、受容チャネル70内及び/又はクリップ71によってより良好に固定されるように比較的大きくすることができる。図16及び図17に示される弾性部材61は、第1及び第2の端部62、63の両方において拡大され、これは、第1及び第2の端部62、63における部材の平均直径が中間部分64における直径よりも大きいことを意味する。したがって、弾性部材61は、2つの端部62、63で効果的に固定されるが、中間部分64で十分に変形されてもよい。
【0109】
弾性部材61の構成及び材料は、所望の特性を提供するために、当業者によって選択されてもよい。弾性部材61は、試験方法ISO37に従って測定したときに、約300%~約500%、又は約350%~約450%、又は約400%の引張伸び値(200mm/分、横断流:破断、2.00mm)によって特徴付けられ得る。弾性部材61は、試験方法ISO37に従って測定したときに、約300%~約500%、又は約350%~約450%、又は約380%の引張伸び値(200mm/分、流:破断、2.00mm)によって特徴付けられ得る。弾性部材61は、試験方法ISO868に従って測定したときに、約40~約100、又は約50~約80、又は約55~約65、又は約60のショア硬度値(ショアA、3秒)によって特徴付けられ得る。ISO(International Organization for Standardization)試験方法は、当業者に知られており、閲覧可能である。
【0110】
弾性部材61は、任意の好適な弾性材料、好ましくはシリコーン、ゴム、又は熱可塑性エラストマーを含んでもよい。
【0111】
弾性部材61は、任意の好適な形状を有してもよい。弾性部材61は、実質的に矩形、円形、又は卵形の断面を有してもよい。
【0112】
図16に戻ると、閉鎖システム3は、第1の支持部分65及び第2の支持部分66を含んでもよい。第1及び第2の支持部分65、66は、フレーム5上に位置付けられてもよい。第1及び第2の支持部分65、66は、フレーム5の基部表面68から離れる方向に延在してもよく、例えば、基部表面68から離れる方向に上方に延在してもよい。第1及び第2の支持部分65、66の間に少なくとも1つの間隙72、73が存在してもよい。
【0113】
第1及び/又は第2の支持部分65、66は、弾性部材61を受容及び/又は保持するように構成された受容チャネル70を形成する凹部分69、又は他の形状の凹状領域を含んでもよい。凹部分69は、「U」字形又は少なくとも円の一部にあってもよい。第1及び/又は第2の支持部分65、66は、例えば摩擦によって、特に弾性部材61の少なくとも一部が別の部分に対して拡大されるときに、弾性部材61を定位置に固定するのに役立つクリップ部分71を含んでもよい。クリップ部分71は、受容チャネル70の最も広い部分よりも狭い空間を含んでもよく、そのため、弾性部分61はクリップ部分71内の空間を通って押され得るが、除去することは困難であり得る。
【0114】
閉鎖システム3は、少なくとも第3の支持部分67を含んでもよい。第3の支持部分67は、フレーム5の基部表面68から離れる方向に、例えば、上方に離れる方向に延在してもよい。第3の支持部分67は、受容チャネル70と整列するように構成された凹部分を含んでもよい。第3の支持部分67は、第1及び第2支持部分65、66間に位置付けられてもよい。間隙72、73は、第3の支持部分67と第1及び第2の支持部分65、66のうちのいずれか又は両方の間に存在してもよい。第1の間隙72は、第1及び第3の支持部分65、67間に存在してもよい。第2の間隙73は、第2及び第3の支持部分66、67間に存在してもよい。第3の支持部分67は、弾性部材61を固定するのに役立つクリップを含んでもよく、又は含まなくてもよい。
【0115】
蓋4は、蓋4の内面42から離れる方向に延在する少なくとも1つの突出部74、75を含んでもよい。少なくとも1つの突出部74、75は、蓋4が閉鎖位置にあるときに、第1及び第2の支持部分65、66の間に位置付けられている少なくとも1つの間隙72、73に一致及び/又は適合するように、蓋4上の位置に位置付けられてもよい。少なくとも1つの突出部74、75は、蓋4が閉鎖位置にあるときに、弾性部材と接触するように構成された受容部分76、77を含んでもよい。蓋4が閉鎖位置にあるときに、突出部74、75は、弾性部材61に接触し、それによって弾性部材61を変形させる。突出部74、75の受容部分76、77は、弾性部材61の全体形状に適合するように構成されてもよく、そのため、弾性部材61は、例えば、突出部61から離れる方向に転動するのではなく、変形しながら比較的定位置に保持される。蓋4が閉鎖位置にあるときに、突出部74、75は、弾性部材61を第1及び第2の支持部分65、66間の間隙72、73に変形してもよい。蓋4は、少なくとも2つの突出部76、77を含んでもよく、第1の突出部74は、第1の間隙72に一致及び/又は適合するように蓋4上の位置に位置付けられ、第2の突出部75は、第2の間隙73に一致及び/又は適合するように蓋4上の位置に位置付けられる。
【0116】
図18図21は、例示的な付勢システム60の概略正面図、及び結果として得られる、蓋4が閉鎖位置にあるときの弾性部材61の変形パターンを示す。
【0117】
図18は、弾性部材61が、蓋4から延在する1つの突出部74によって第1及び第2の支持構造体65、66間の間隙に変形されていることを示す。ここで、弾性部材は、実質的にU字形又はV字形に曲がっている。図19の付勢システム60は、図18と実質的に同様であるが、突出部74は図18よりも比較的広い。図20の付勢システム60は、蓋4から延在する2つの突出部74、75を含む。図20において構成されるように、弾性部材61は、実質的に図19と同じ形状に変形されるが、1つのより大きいものの代わりに、2つのより小さい接触点で変形される。図21の付勢システムは、第1、第2、及び第3の支持構造体65、66、67と、蓋4から延在する2つの突出部74、75とを含む。2つの突出部74、75は、支持構造体65、66、67間のそれぞれの間隙72、73に弾性部材を変形させる。ここで、弾性部材61は、実質的にW字形に曲がっている。
【0118】
本明細書に示され、かつ説明される構成は単なる例示であり、当業者は、本明細書の開示に照らして他の構成を企図することができることが理解される。例えば、弾性部材を保持する支持部分は、蓋の内側表面上に位置付けられ、かつそこから離れる方向に延在してもよく、突出部は、平面の底面上にあってもよい。また弾性部材の一端又は両端が、対応する突出部によって、例えば逆さまのU字形に変形され得る場合、1つ以上の支持部分の片側又は両側を越えて延在するであろうことも企図される。そのような構成では、閉鎖システムは、1つの支持部分のみを含んでもよく、弾性部材の中間部分は、変形を容易にするために比較的薄くてもよい端部分と比較して、例えば、支持部分によってより良好に把持又は固定されるように)、拡大されてもよい。
【0119】
図22は、図3の円Fで強調された付勢システム60の断面図を示す。弾性部材61は、支持構造体65によって形成されるチャネル内に存在するものとして示される。
【0120】
図23は、本開示による閉鎖システム3及び容器システム1に好適であり得る代替の付勢システム60aの断面図を示す。図23の付勢システム60aは、図3の円Fによって強調された部分の位置など、容器システム1のヒンジ36に、又はその付近に位置付けられてもよい。
【0121】
図23の容器システム1において、フレーム5にヒンジ式で取り付けられた蓋4を備える閉鎖システム3は、容器本体2に接続されている。蓋4は、閉鎖位置にある。付勢システム60aは、蓋4を開放位置に向けて付勢する弾性部材61aを含む。弾性部材61aは、弾性部材61aを受容するように構成された第1のポート78において、蓋4に接続され、弾性部材61aを受容するように構成された第2のポート79において、フレーム5に接続される。蓋4が閉鎖位置にあるときに、弾性部材61aは、例えばC字形に変形され、潜在的なエネルギーを蓄積する。係着部材50、51が相補的な係着部材52、53(図23には示されていない)から係合解除されると、変形した弾性部材61aは、その元の形状、例えば、L字形又は実質的に直線に戻り、蓋4をその開放位置まで又はそこに向かって付勢してもよい。図23において、弾性部材61aは、蓋4及びフレーム5の両方の外面に実質的に取り付けられているものとして示されており、このことは、内部容積内でより少ない空間を取るのに有利であり得る。しかしながら、弾性部材61aはまた、蓋4、フレーム5、又はその両方の内面42に取り付けられてもよいことが企図される。
【0122】
弾性部材61aは、例えば、バイインジェクション成形によって、容器システム1の1つ以上の部品と共成形されてもよい。例えば、弾性部材61aは、フレーム5及び/又は蓋4と共成形(例えば、バイインジェクション成形)によって形成されてもよい。弾性部材61aは、フレーム5及び/又は蓋4と異なる材料であってもよい。弾性部材61aは、熱可塑性エラストマーであってもよい。熱可塑性エラストマーは腐食せず、容器システム1に含まれる材料を穿刺し又は削る可能性がある尖った先端を有さず、通常はリサイクル可能であるため、熱可塑性エラストマーは、金属ばねなどの他の材料と比較して望ましい場合がある。
【0123】
付勢システム60は、ねじり、板、及び/又は圧縮ばねを含んでもよい。付勢システム60は、金属又は他の好適な弾性材料で作製され得るコイルばね(図示せず)を含んでもよい。
【0124】
図24は、本開示の容器システム1及び/又は閉鎖システム3に含まれ得る追加又は代替の機構を示す。蓋4は、閉鎖位置にあり、略楕円形を有する。蓋4は、2つのヒンジ36a、36bによってフレーム5にヒンジ式に接続される。フレーム5は、容器本体2に接続され、本体2の上側縁部124に対して差し込まれている。この図では、蓋4は、固定部材30を覆うリップを含まず、その中間部分99、100は、蓋4が閉鎖位置にあるときに視認可能である。ボタン31、32は、より把持可能な表面を提供するために、リブ及び/又は溝の形態の表面凹凸部125を含む。
【0125】
図24の閉鎖システム3は、不正開封防止機構127を含む。図示されるように、不正開封防止機構127は、取り外し可能なタブである。取り外し可能なタブ127は、剛性構造体であり、固定部材30の第1及び第2の中間部分99、100に接続されている。タブ127が定位置にあり、中間部分99、100に接続されると、ボタン31、32は、それらのそれぞれの第2の位置に移動することができず、蓋4は開放され得ない。しかしながら、不正開封防止機構127は、取り外し可能なタブ127が中間部分に接合される脆弱線128、129を含む。タブ127は、脆弱線128、129において、材料(例えば、プラスチック)を破断することによって取り外されてもよい。タブ127が取り外されると、ボタン31、32は移動され、蓋4は開放され得る。
【0126】
図25は、本明細書に記載される容器システム1の別の好適な構成を示す。ここで、固定部材30は、容器本体2に接続されている。容器本体2は、第1及び第2のボタン31、32を除いて、固定部材30を実質的に覆うリップ130を含む。閉鎖システム3は、蓋4及びフレーム5を備える。閉鎖システム3のフレーム5は、容器本体2上にスナップ嵌めされてもよく、その上側リムは、複数のスロットを含み、複数のスロットは、接続タブ(図示せず)を受容するように構成された主スロット132及び/又は副スロット131を含んでもよい。
【0127】
図26は、本明細書に記載される容器システム1の別の好適な構成を示す。ここで、蓋4は閉鎖位置にある。固定部材30は、主に蓋4に接続されている。フレーム5は、固定部材30のボタン31、32を受容するように構成された凹部133、134を含む。ヒンジ36は薄型であり、閉鎖システム3に組み込まれている。付勢システム60は、係止システムが係合解除されるときに、蓋4を開放位置に向けて付勢する、挿入物の形態の弾性部材61aを含む。挿入物61aは、例えば、熱可塑性エラストマーで作製されてもよい。
【0128】
図27は、蓋4が開放位置にある、図26の容器システム1の断面図である。上述したように、固定部材30は、蓋4に接続されている。固定部材30は、単一の部品であり、エルボ135、136を含む。固定部材30はまた、ラッチ50も含む。
【0129】
支柱137、138の形態のガイド構造体は、蓋4の内面42から離れる方向に突出する。支柱137、138は、ボタン13、32が内向きに押されるときに、固定部材30の動きを案内するガイドとして作用する。支柱137、138はまた、接続部分として作用してもよく、固定部材30を蓋4に固定するのを助ける。
【0130】
ボタンが内向きに押されると、固定部材30は、主にエルボ135、136で屈曲し、これは、固定部材30のラッチ50を、ヒンジ36に向かって、かつフレーム5(図示せず)上に位置付けられているキャッチから離れる方向に引っ張るように構成されている。ボタン31、32から内向きに押す力が除去されると、ばねシステム33として作用する屈曲したエルボ135、136は、それらの元の位置に戻り、ボタン31、32をそれらのそれぞれの第1の位置に移動させる。
【0131】
図28は、図26の容器システム1の代替構成を示す。ここで、固定部材は、2つの別々の部分30a、30bに存在する。蓋4の内面42から下方に突出する支柱137、138は、固定部材30a、30bの動きを導くガイド構造体として、及び/又は固定部材30a、30bを蓋4に固定する接続部分として作用し得る。蓋4が閉鎖されるときに、ラッチ50、51は、フレーム5上に位置付けられ得る相補的な係着部材に係合する。支柱137、138は、ボタン31、32が内向きに押されるときに、ラッチ50、51が相補的な係着部材から離れる方向に移動し、蓋4が開放位置に移動することを可能にするように構成されてもよい。支柱137、138は、ボタン31、32が動作されるときに、ラッチ50、51が互いから離れる方向に移動するように構成されてもよい。支柱137、138は、ボタンが動作されるときに、ラッチ50、51が互いに向かって移動するように構成されてもよい。
【0132】
図28に示すように、固定部材は、少なくとも2つの部品、例えば、第1の部品30a及び第2の部品30b内にあってもよい。しかしながら、この一般的な構成で動作されるときに、固定部材30は、単一の部品として形成され得ることが企図される。例えば、2つの部品30a、30bは、例えば、「V」又は「W」(図示せず)の形状の可撓性部分を含んでもよく、この可撓性部分は、2つのボタン31、32が動作されるときに、内方に屈曲し得、又は別様により狭くなる。可撓性部分は、ボタン31、32をそれぞれの第1の位置に付勢するのに役立つばねシステム33であってもよい。
【0133】
本開示は、容器システム1であって、閉鎖端を画定する壁10、11、12、13、14と、開口部16と、内部容積17と、を含む、容器本体2と、ヒンジ付き蓋4、好ましくはフレーム5を含む閉鎖システム3であって、蓋4が、開口部16を覆う閉鎖位置と、内部容積17へのアクセスを可能にする開放位置との間で選択的に移動可能であり、第1の係着部材50が相補的な係着部材52に係合されるとき、ヒンジ付き蓋4は、閉鎖位置に維持される、閉鎖システム3と、本体2と非一体的であり、かつ蓋4と非一体的である(好ましくは、フレーム5に非一体的である)固定部材30であって、固定部材30が、第1のボタン31、及び第1のボタン31から離間して配置されている(ただし好ましくは、第1のボタン31に接合されている)第2のボタン32を含み、第1及び第2のボタン31、32の各々が、それぞれの第1の位置に付勢され、各々が、それぞれの第2の位置へ移動可能であり、第1及び第2のボタン31、32をそれらのそれぞれの第2の位置へ移動させることが、少なくとも第1の係着部材50が相補的な係着部材52から係合解除することをもたらし、蓋4が閉鎖位置から開放位置に移動することを可能にする、固定部材30と、を備える、容器システム1に関する。第1及び第2のボタン31、32がそれらの第2の位置へ移動されるときに、第2の係着部材51は、第2の相補的な係着部材53から係合解除され、蓋4を開放位置へ移動させることを可能にする。第1のボタン31(及び任意に第2のボタン32)は、第1の係着部材50に動作可能に接続されてもよい。第2のボタン32は、第2の係着部材51に動作可能に接続されてもよい。
【0134】
内容物
容器システム1は、任意の好適な内容物、材料、又は組成物を収容するように適合されてもよい。典型的な材料及び組成物としては、布地ケア処理、硬質表面洗浄剤、石鹸、シャンプー、コンディショニング剤、殺虫剤、塗料、溶媒、工業用化学物質、工業用ハードウェア(例えば、釘、ねじなど)、薬剤、ピル、食品などが挙げられるが、これらに限定されない。材料は、感水性材料であってもよく、これは、材料が、液体水又は水蒸気に曝されたときに溶解又は分解する傾向を有することを意味する。
【0135】
材料は、消費者製品であってもよい。好適な消費者製品は、漂白、着色、染色、コンディショニング、発毛、除去、発毛遅延、洗髪、及び/又はスタイリングを含む、毛髪(ヒト、イヌ、及び/又はネコ)処理用組成物;脱臭剤及び制汗剤;パーソナルクレンジング;カラー化粧品;消費者向けのクリーム、ローション、及び他の局所適用製品の適用を含む、皮膚(ヒト、イヌ、及び/又はネコ)の治療に関連する製品及び/又は方法;毛髪、皮膚、及び/又は爪(ヒト、イヌ、及び/又はネコ)の外観を向上させるための経口投与材料に関する製品及び/又は方法;剃毛;ボディスプレー;並びにコロン及び香水などのファインフラグランス;空気ケア、車ケア、食器洗浄、布地コンディショニング(柔軟化を含む)、洗濯洗浄、洗濯時及びすすぎ時添加剤及び/又はケア、硬質面洗浄及び/又は処理、並びに消費者又は施設による使用のための他の洗浄を含む、布地、硬質面、並びに布地及びホームケア領域における任意の他の表面を処理するための組成物;成人失禁用衣類、涎掛け、おむつ、トレーニングパンツ、幼児及びよちよち歩きの幼児のケア用拭き取り用品を含む、使い捨て吸収性物品及び/又は非吸収性物品に関する製品;ハンドソープ、シャンプー、ローション、口腔ケア用具、及び衣類;湿式又は乾式トイレットペーパー、ティッシュペーパー、使い捨てハンカチ、使い捨てタオル、及び/又は拭き取り用品などの製品;生理用パッド、失禁パッド、陰唇間パッド、パンティライナー、ペッサリー、生理用ナプキン、タンポン及びタンポンアプリケータ、及び/又は拭き取り用品に関する製品を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0136】
消費者製品は、家庭用ケア製品、好ましくは洗浄組成物、より好ましくは単位用量物品の形態の洗浄組成物であってもよい。容器システム1は、内部容積内に家庭用ケア組成物を収容してもよい。家庭用ケア組成物は、布地ケア処理組成物、食器洗剤組成物、又はこれらの混合物からなる群から選択されてもよい。消費者製品、家庭用ケア製品及び/又は家庭用ケア組成物は、水溶性単位用量物品の形態であってもよい。
【0137】
有用な組成物の非限定的な例としては、軽質及び重質液体洗剤組成物、硬質表面洗浄用組成物(自動食器洗い機での使用を意図した組成物を含む食器用ケア組成物など)、洗濯に広く使用されている洗剤ジェル、漂白及び洗濯用添加剤、シャンプー、ボディソープ、並びに他のパーソナルケア組成物が挙げられる。組成物は、液体、ゲル、固体、単位用量物品、又はこれらの混合物の形態を採ることができる。液体組成物は、固体を含んでもよい。固体は、マイクロカプセル、ビーズ、ヌードル、若しくは1つ以上の真珠色のボール、又はこれらの混合物などの、粉末又は凝集物を含み得る。このような固体要素は、洗浄を通して、又は前処理、遅延、若しくは順次放出成分として技術的利点をもたらし得る。追加的又は代替的に、固体要素は、審美的効果を提供し得る。
【0138】
いくつかの態様では、組成物は、以下の成分の非限定的リスト、乳白剤、酸化防止剤;布地ケア有益剤、洗浄性酵素;沈着助剤;レオロジ変性剤;ビルダー;漂白剤(bleaching agent);漂白剤前駆体;漂白触媒;キレート剤;香料、美白剤;真珠光沢剤;酵素安定剤系;アニオン性染料の定着剤を含む除去薬、アニオン性界面活性剤の錯化剤、及びこれらの混合物;光学増白剤又は蛍光剤;汚れ放出ポリマー、分散剤;抑泡剤、染料、着色剤;トルエンスルホネート、クメンスルホネート及びナフタレンスルホネートなどのヒドロトロープ;色斑;着色ビーズ、球体、又は押出物;泥柔軟化剤;腐食防止剤及び/又は変色防止剤、すすぎ補助剤のうちの1種類以上を含んでもよい。付加的又は代替的に、組成物は、界面活性剤及び/又は溶媒系を含んでもよい。
【0139】
組成物は、自由流動性の粒状又は粉末状の組成物などの、すくい取ることができる流動性組成物であってもよい。そのような場合、容器システム1は、容器システム1に適合し、かつすくい取り可能な組成物をすくい取るように適合されたすくいを更に備えてもよい。
【0140】
本明細書に記載される容器システム1は、物品の形態をなす組成物を含有するのに特に有用である。図29は、単位用量物品600の例を示す。物品600は、成人の手によって把持されるのに好適であり得る。そのような物品600は、約10mm~約100mm、又は約20mm~約70mm、又は約35mm~約55mm、又は約40mm~約50mmの物品幅602を有し得る。物品600が矩形の形状である場合、物品幅602は、2つの平行な側部間の最大距離として測定される。物品600が可変幅を有する場合、物品幅602は、そのような幅の平均値である。そのような物品600は、約10mm~約100mm、又は約15mm~約70mm、又は約20mm~約50mm、又は約25mm~約35mmの高さ604を有し得る。物品600が可変高さを有するとき、物品高さ604は、物品の最大高さで測定される。
【0141】
典型的には、本明細書に記載される容器システム1は、典型的には洗浄組成物、より典型的には洗濯洗剤又は硬質表面処理組成物の単位用量の組成物の(例えば、15、25、50、66、77などの数量の)物品600を含有するのに有用である。単位用量物品600は、パウチであってもよい。パウチは、MonoSol,LLCから入手可能なものを含む、ポリビニルアルコールフィルムなどの水溶性フィルム620から形成されてもよい。フィルム620は、組成物を区画に封入してもよい。パウチは、単一の区画であってもよく、又は複数の区画630、640、650を備えてもよい。
【0142】
パウチは、パウチの外部から視認可能な多様な色を有し得る様々な組成物を収容してもよい。多区画パウチは、それぞれ個々の区画に同じ又は異なる組成物を収容することができる。区画は、並んでいてもよく、又は重なり合ってもよく、例えば、1つ又は2つのより小さい区画640、650が、1つのより大きい区画630に重ねて置かれてもよい。この多区画機構は、不適合な成分(例えば、漂白剤と酵素)を含有する組成物を互いから物理的に分離し、又は仕切って保持するのに用いることができる。このような仕切りは、このような成分の耐用年数を延長する、及び/又は物理的不安定性を低減することができると考えられる。
【0143】
単位用量物品600の組成物は、典型的には、低濃度の水を有する。いくつかの態様において、組成物600は、組成物600の約50重量%未満、又は約30重量%未満、又は約20重量%未満、又は約15重量%未満、又は約12重量%未満、又は約10重量%未満、又は約8重量%未満、又は約5重量%未満、又は約2重量%未満の水を含む。いくつかの態様において、組成物600は、組成物600の約0.1重量%~約20重量%、又は約1重量%~約12重量%、又は約5重量%~約10重量%の水を含む。
【0144】
方法
本開示は、本開示による容器システム1を組み立て、かつ使用する方法に関する。好適なシステム及びその特徴の説明は、上でより詳細に提供され、以下の方法に関して本明細書に完全に組み込まれる。
【0145】
本開示は、容器システム1を組み立てる方法に関し、ここで本開示による閉鎖システム3は、本開示による容器本体2に固定されている。
【0146】
容器システム1を組み立てる方法は、容器本体2を提供する工程を含んでもよく、容器本体2は、内部容積17を画定する壁10、11、12、13、14と、内部容積17へのスルーアクセスを提供する開口部16と、を備える。本方法はまた、閉鎖システム3を容器本体2に固定する工程を含んでもよく、閉鎖システム3は、閉鎖位置と開放位置との間で選択的に移動可能であるヒンジ付き蓋4を備える。蓋4は、閉鎖位置にあるときに内部容積17へのアクセスを効果的に阻止してもよく、開放位置にあるときに内部容積17へのアクセスを効果的に可能にしてもよい。
【0147】
本方法の閉鎖システム3は、係止システムを更に備えてもよい。係止システムは、本体2と非一体的であり、かつ蓋4と非一体的である、固定部材30を備えてもよく、固定部材30は、第1のボタン31と、第1のボタン31から離間して配置された第2のボタン32と、を備える。第1及び第2のボタン31、32の各々は、第1の位置を有してもよい。第1及び第2のボタン31、32の各々は、第2の位置に移動可能であってもよい。第1及び第2のボタン31、32の各々は、それらのそれぞれの第1の位置に弾性的に付勢されてもよい。第1のボタン31は、第1及び第2のボタン31、32の間に実質的に位置付けられている第1の係着部材50に動作可能に接続されてもよい。第1の係着部材50は、相補的な係止部材52と選択的に係合可能であってもよい。蓋4は、第1の係止部材50と相補的な係止部材52とが係合されるときに、閉鎖位置に維持されてもよい。蓋4は、第1及び第2のボタン31、32の両方がそれぞれの第1の位置からそれぞれの第2の位置に移動されるときに、閉鎖位置から開放位置に移動可能であってもよく、このことが第1の係着部材50と相補的な係着部材52との係合解除をもたらす。固定部材は、第2の係着部材51を更に備えてもよい。第2のボタン32は、第2の係着部材51に動作可能に接続されてもよい。
【0148】
容器システム1を組み立てる方法は、充填工程を更に含んでもよい。工程は、消費者製品(例えば、洗剤組成物を含有し得る水溶性単位用量物品600)などの内容物を容器本体の内部容積に提供することを含んでもよい。内容物を提供することは、閉鎖システム3を容器本体2に固定する工程の前に行われてもよい。蓋4が開放位置にあるときに、容器本体2の開口部16は、閉鎖システム3の開口部(例えば、フレーム開口部139)よりも相対的に大きくてもよいため、固定工程が行われる前に内容物を確認することは、有利であり得る。加えて、閉鎖システム3を固定する前に内容物を提供することは、閉鎖システム3が閉鎖位置で蓋4を提供され得ることを意味し、そのため、プロセスは、充填工程に続いて蓋4を閉鎖する追加の工程を必要としない。
【0149】
内容物を提供することはまた、閉鎖システム3を容器本体に固定する工程の後に行われてもよい。これは、容器システム1が組み立てられ、保管され、その後、製造業者に柔軟性を提供するために、後の時間及び/又は異なる位置で充填され得るという点で有利であり得る。
【0150】
本方法はまた、本開示の容器システム1及び閉鎖システム3を使用する方法にも関する。例えば、本開示は、容器システム1の内部容積17にアクセスする方法に関する。容器システム1は、本明細書に記載される固定部材30を含む。この方法は、フレーム5上に位置付けられ得る固定部材30の第1及び第2のボタン31、32を、それぞれの第1の位置からそれぞれの第2の位置に移動させ、それによって、例えば、蓋4上の容器システム1上の他の場所に見られる相補的な係着部材52、53から固定部材30の係着部材50、51を係合解除する工程を含む。係合解除により、蓋4を閉鎖位置から開放位置に移動させることが可能になる。弾性部材61を備え得る付勢システム60は、蓋4を開放位置に向けて付勢してもよい。第1及び第2のボタン31、32をそれらのそれぞれの第1の位置からそれらのそれぞれの第2の位置に移動させる工程は、例えば、各ボタン上に指を置いて内向きに押すことによって、片手で実行されてもよい。ボタンは、片手、好ましくは成人のヒトの手での使いやすさを容易にするようにサイズ決定、構成、及び位置付けられてもよい。
【0151】
組み合わせ
本開示の具体的に想到される組み合わせを、ここで以下のアルファベットを付した段落に記載する。これらの組み合わせは、事実上例示的なものであり、限定的であることを意図したものではない。
【0152】
A.容器システムであって、内部容積を画定する壁、及び内部容積へのスルーアクセスを提供する開口部、を含む、容器本体と、開口部を覆う閉鎖位置と内部容積へのアクセスを可能にする開放位置との間で選択的に移動可能であるヒンジ付き蓋を含む閉鎖システムであって、少なくとも第1の係着部材が相補的な係着部材に係合されるときに、ヒンジ付き蓋は、閉鎖位置に維持される、閉鎖システムと、本体と非一体的であり、かつ蓋と非一体的である固定部材であって、固定部材が、第1のボタン、及び第1のボタンから離間して配置されているが、第1のボタンに接合されている、第2のボタンを含み、第1及び第2のボタンの各々が、それぞれの第1の位置に対して付勢され、各々が、それぞれの第2の位置へ移動可能であり、第1及び第2のボタンが、それらのそれぞれの第2の位置へ同時にあるときに、蓋は、少なくとも第1の係着部材が相補的な係着部材から係合解除されるため、閉鎖位置から開放位置へ移動することができる、固定部材と、を備える、容器システム。
【0153】
B.容器システムが、フレームを更に備え、フレームが、容器本体に接続可能であり、かつ蓋にヒンジ式に接続可能であり、固定部材が、フレームとも非一体的である、段落Aに記載の容器システム。
【0154】
C.固定部材が、蓋、本体、又はフレーム、好ましくはフレームに固定されている、段落A及びBのいずれか1つに記載の容器システム。
【0155】
D.第1のボタン及び第2のボタンは、それぞれの第1の位置にあるときに、約50mm~約150mmの距離だけ離間して配置されている、段落A~Cのいずれか1つに記載の容器システム。
【0156】
E.ボタンが各々それぞれの第2の位置にあるときの、第1及び第2のボタンの間の距離は、ボタンが各々それぞれの第1の位置にあるときの、ボタン間の距離よりも小さい、段落A~Dのいずれか1つに記載の容器システム。
【0157】
F.第1及び第2のボタンが両方とも、容器本体の前壁の付近にある、段落A~Eのいずれか1つに記載の容器システム。
【0158】
G.固定部材は、ヒンジ付き蓋が周りで回転可能に開放するヒンジ軸に対して実質的に平行である、段落A~Fのいずれか1つに記載の容器システム。
【0159】
H.ばねシステムが、第1及び第2のボタンをそれらのそれぞれの第1の位置に弾性的に付勢する、段落A~Gのいずれか1つに記載の容器システム。
【0160】
I.ばねシステムが、第1のボタンをその第1の位置に弾性的に付勢し、第2のボタンをその第1の位置に独立して弾性的に付勢する、段落A~Hのいずれか1つに記載の容器システム。
【0161】
J.ばねシステムが、固定部材の一部であり、好ましくは、固定部材の一体的にその一部である、段落A~Iのいずれか1つに記載の容器システム。
【0162】
K.ばねシステムが、可撓性プラスチックを含む、段落A~Gのいずれか1つに記載の容器システム。
【0163】
L.ばねシステムが、実質的に文字M、N、S、U、V、又はWのうちのいずれかの形状である、段落A~Kのいずれか1つに記載の容器システム。
【0164】
M.第1及び第2のボタンを第1の位置及び第2の位置からそれぞれ移動させることが、蓋又は本体を変形させない、段落A~Lのいずれか1つに記載の容器システム。
【0165】
N.第2のボタンが、第2の係着部材に動作可能に接続されている、段落A~Mのいずれか1つに記載の容器システム。
【0166】
O.第1及び第2の部材が、外側縁部を各々含み、第1及び第2のボタンがそれらのそれぞれの第1の位置にあるときに、第1の係着部材の外側縁部と第2の係着部材の外側縁部との間の距離が、約10mm~約60mm、好ましくは約10mm~約40mm、より好ましくは約10mm~約25mmである、段落A~Nのいずれか1つに記載の容器システム。
【0167】
P.第1の係着部材が、第1のボタンと第2の係着部材との間に位置付けられている、段落A~Oのいずれか1つに記載の容器システム。
【0168】
Q.第2の係着部材が、第1の係着部材と第2のボタンとの間に位置付けられている、段落A~Pのいずれか1つに記載の容器システム。
【0169】
R.第2の係着部材が、第2の相補的な係止部材と選択的に係合可能であり、第1のボタンをそのそれぞれの第1の位置からそのそれぞれの第2の位置へ移動させることが、第1の係止部材と第1の相補的な係止部材との係合解除をもたらし、第2のボタンをそのそれぞれの第1の位置からそのそれぞれの第2の位置へ移動させることが、第2の係止部材と第2の相補的な係止部材との係合解除をもたらす、段落A~Qのいずれか1つに記載の容器システム。
【0170】
S.固定部材が、第1のボタンと第1の係着部材との間に位置付けられている中間部分を含み、中間部分が、本体及び/又は閉鎖システムへの固定部材の接続を容易にするように構成されたコネクタ部分を含む、段落A~Rのいずれか1つに記載の容器システム。
【0171】
T.容器システムは、蓋が開放位置に向かって付勢される付勢システムを備える、段落A~Sのいずれか1つに記載の容器システム。
【0172】
U.付勢システムが、弾性部材を含む、段落A~Tのいずれか1つに記載の容器システム。
【0173】
V.閉鎖システム上、好ましくは蓋上に位置付けられている突出部は、蓋が閉鎖位置にあるときに弾性部材を弾性的に変形させる、段落A~Uのいずれか1つに記載の容器システム。
【0174】
W.内部容積が、消費者製品、殺虫剤、塗料、溶媒、工業用化学物質、工業用ハードウェア、薬剤、ピル、食品、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される内容物、好ましくは消費者製品、より好ましくは家庭用ケア製品を含む、段落A~Vのいずれか1つに記載の容器システム。
【0175】
X.内容物が、家庭用ケア製品を含む消費者製品を含み、家庭用ケア製品が、布地ケア処理組成物、食器用洗剤組成物、又はこれらの混合物からなる群から選択される家庭用ケア組成物を含む、段落A~Wのいずれか1つに記載の容器システム。
【0176】
Y.内容物が、水溶性単位用量物品の形態の消費者製品を含む、段落A~Xのいずれか1つに記載の容器システム。
【0177】
Z.段落A~Yのいずれか1つに記載の容器システムを開放する方法であって、段落A~Xのいずれか1つによる容器システムを提供することと、ボタンがそれらのそれぞれの第2の位置に同時に位置付けられるように、第1のボタン及び第2のボタンを移動させることと、ヒンジ付き蓋を開放することと、任意に、内部容積内に保管された内容物にアクセスすることと、を含む、方法。
【0178】
AA.容器本体の開放端への取り付けに好適な閉鎖システムであって、閉鎖システムが、蓋、フレーム、及び固定部材を備え、フレームが、容器本体の開放端に取り付けられるように構成され、フレームが、外側周辺部及び内側周辺部を有し、内側周辺部が、フレーム開口部を画定し、蓋が、フレームにヒンジ式に接続され、蓋が、閉鎖位置と開放位置との間で選択的に移動可能であり、蓋が、閉鎖位置にあるときに、フレーム開口部を効果的に覆い、開放位置にあるときに、フレーム開口部を通るアクセスを効果的に可能にし、固定部材が、フレームと非一体的であり、かつ蓋と非一体的であり、固定部材が、フレーム及び/又は蓋のうちの少なくとも一方に接続され、固定部材が、第1のボタン、及び第1のボタンから離間して配置されている第2のボタンを含み、第1及び第2のボタンの各々が、それぞれの第1の位置からそれぞれの第2の位置へ移動可能であり、第1及び第2のボタンの各々が、それぞれの第1の位置を弾性的に付勢され、第1のボタンが、第1及び第2のボタンの間に実質的に位置付けられている第1の係着部材に動作可能に接続され、第1の係着部材が、相補的な係止部材に選択的に係合可能であり、第1の係止部材と相補的な係止部材とが係合されるときに、蓋は、閉鎖位置に維持され、第1及び第2のボタンの両方がそれぞれの第1の位置からそれぞれの第2の位置へ移動されるときに、蓋は、閉鎖位置から開放位置へ移動可能であり、このことが第1の係止部材と相補的な係止部材との係合解除をもたらす、閉鎖システム。
【0179】
BB.第2のボタンが、第1及び第2のボタン間に実質的に位置付けられている第2の係着部材に動作可能に接続され、第2の係着部材が、相補的な係止部材、好ましくは第2の相補的な係止部材に選択的に係合可能である、段落AAに記載の閉鎖システム。
【0180】
CC.固定部材が、フレームに接続され、相補的な係止部材が、蓋上に位置付けられている、段落AA及びBBのいずれか1つに記載の閉鎖システム。
【0181】
DD.容器システムであって、内部容積を画定する壁、及び内部容積へのスルーアクセスを提供する開口部、を含む、容器本体と、閉鎖位置と開放位置との間で選択的に移動可能であるヒンジ付き蓋を含む閉鎖システムであって、蓋は、閉鎖位置にあるときに、内部容積へのアクセスを効果的に阻止し、開放位置にあるときに、内部容積へのアクセスを効果的に可能にする、閉鎖システムと、本体と非一体的であり、かつ蓋と非一体的である固定部材を含む係止システムであって、固定部材が、第1のボタン、及び第1のボタンから離間して配置されている第2のボタンを含み、第1及び第2のボタンの各々が、第1の位置を有し、第1及び第2のボタンの各々が、第2の位置へ移動可能であり、第1及び第2のボタンの各々が、それらのそれぞれの第1の位置に弾性的に付勢され、第1のボタンが、第1及び第2のボタンの間に実質的に位置付けられている第1の係着部材に動作可能に接続され、第1の係着部材が、相補的な係止部材に選択的に係合可能であり、第1の係着部材と相補的な係着部材とが係合されるときに、蓋は、閉鎖位置に維持され、第1及び第2のボタンの両方がそれぞれの第1の位置からそれぞれの第2の位置へ移動されるときに、蓋は、閉鎖位置から開放位置へ移動可能であり、このことが第1の係着部材と相補的な係止部材との係合解除をもたらす、係止システムと、を備える、容器システム。
【0182】
EE.容器システム(例えば、段落A~Zのいずれか1つに記載の容器システム)を組み立てる方法であって、方法が、容器本体を提供することであって、容器本体が、内部容積を画定する壁、及び内部容積へのスルーアクセスを提供する開口部、を含む、提供することと、閉鎖システムを容器本体に固定することであって、閉鎖システムが、閉鎖位置と開放位置との間で選択的に移動可能であるヒンジ付き蓋を含み、蓋が、閉鎖位置にあるときに内部容積へのアクセスを効果的に阻止し、開放位置にあるときに内部容積へのアクセスを効果的に可能にする、固定することと、を含み、閉鎖システムが、係止システムを更に含み、係止システムが、本体と非一体的であり、かつ蓋と非一体的である固定部材を含み、固定部材が、第1のボタン、及び第1のボタンから離間して配置されている第2のボタンを含み、第1及び第2のボタンの各々が、第1の位置を有し、第1及び第2のボタンの各々が、第2の位置へ移動可能であり、第1及び第2のボタンの各々が、それらのそれぞれの第1の位置に弾性的に付勢され、第1のボタンは、第1及び第2のボタンの間に実質的に位置付けられている第1の係着部材に動作可能に接続され、第1の係着部材は、相補的な係止部材に選択的に係合可能であり、第1の係止部材と相補的な係止部材とが係合されるときに、蓋は、閉鎖位置に維持され、第1及び第2のボタンの両方がそれぞれの第1の位置からそれぞれの第2の位置へ移動されるときに、蓋は、閉鎖位置から開放位置へ移動可能であり、このことが第1の係止部材と相補的な係止部材との係合解除をもたらす、方法。
【0183】
本明細書で開示する寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるとして理解されるべきではない。代わりに、特に指示がない限り、このような各寸法は、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0184】
相互参照される又は関連する全ての特許又は特許出願、及び本出願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本出願に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全容が本明細書に援用される。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいかなる発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献と組み合わせたときに、そのような任意の発明を教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照することによって組み込まれた文書内の同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0185】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。
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