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特許7183181電気コネクターを備えたエアロゾル発生システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-25
(45)【発行日】2022-12-05
(54)【発明の名称】電気コネクターを備えたエアロゾル発生システム
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20221128BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20221128BHJP
【FI】
A24F40/40
H02J7/00 301B
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019559059
(86)(22)【出願日】2018-05-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-06-25
(86)【国際出願番号】 EP2018061231
(87)【国際公開番号】W WO2018202730
(87)【国際公開日】2018-11-08
【審査請求日】2021-04-27
(31)【優先権主張番号】17169140.5
(32)【優先日】2017-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100158469
【弁理士】
【氏名又は名称】大浦 博司
(72)【発明者】
【氏名】アントノプーロス ロラン
(72)【発明者】
【氏名】フリンジェリ ジャン リュック
【審査官】川口 聖司
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-512681(JP,A)
【文献】特表2015-504668(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0128976(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0114554(KR,A)
【文献】国際公開第2017/109868(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
A61M 15/06
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的に作動するエアロゾル発生システムであって、
エアロゾル発生装置と、
前記エアロゾル発生装置を受けるように構成された充電ユニットと、
第一のコネクター部分および第二のコネクター部分であって、前記エアロゾル発生装置が、前記第一のコネクター部分および前記第二のコネクター部分のうちの一方を有し、前記充電ユニットが前記第一のコネクター部分および前記第二のコネクター部分のうちの他方を有する、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分と、を備え、
前記第一のコネクター部分が、面および前記面内の実質的に中央に配置されたくぼみであって、前記くぼみが閉端部、前記面における開端部、および前記開端部と前記閉端部との間に延びる側壁を有する、面およびくぼみと、前記くぼみの前記閉端部に配置された第一の電気接点と、前記くぼみの前記側壁に配置され、前記第一の電気接点を実質的に囲む第二の電気接点と、前記面に配置され、前記第一の電気接点を実質的に囲む第三の電気接点と、を含み、
前記第二のコネクター部分が、第一の電気接点と、前記第一の電気接点から半径方向外側に間隙を介した第二の電気接点と、前記第一の電気接点から半径方向外側に間隙を介した第三の電気接点と、を含み、
前記第一のコネクター部分および第二のコネクター部分は、前記エアロゾル発生装置が前記充電ユニットによって受けられた時に前記第一のコネクター部分および第二のコネクター部分が電気的に係合するように配置され、
前記第一のコネクター部分および第二のコネクター部分の前記電気接点が、前記第一のコネクター部分および第二のコネクター部分が電気的に係合した時に、前記第一のコネクター部分に対する前記第二のコネクター部分の角度位置に関係なく、
前記第一のコネクター部分の前記第一の電気接点が前記第二のコネクター部分の前記第一の電気接点と電気的に係合し、
前記第一のコネクター部分の前記第二の電気接点が、前記第二のコネクター部分の前記第二の電気接点および前記第三の電気接点のうちの一方と電気的に係合し、
前記第一のコネクター部分の前記第三の電気接点が前記第二のコネクター部分の前記第二の電気接点および前記第三の電気接点のうちの他方と電気的に係合する、電気的に作動するエアロゾル発生システム。
【請求項2】
前記第二のコネクター部分が、面および前記面の実質的に中央に配置された突出部を含み、前記突出部が前記第一のコネクター部分の前記くぼみ内に受けられることが可能であり、端面および前記面と前記突出部の前記端面との間に延びる少なくとも一つの側壁を有し、
前記第二のコネクター部分の前記第一の電気接点が前記突出部の前記端面に配置され、 前記第二のコネクター部分の前記第二の電気接点が前記突出部の前記少なくとも一つの側壁に配置され、
前記第二のコネクター部分の前記第三の電気接点が平面状の面に配置される、請求項1に記載の電気的に作動するエアロゾル発生システム。
【請求項3】
前記装置が、再充電可能な電力供給源を含み、前記充電ユニットが、再充電可能な電力供給源を含む、請求項1または2に記載の電気的に作動するエアロゾル発生システム。
【請求項4】
前記第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のそれぞれの前記電気接点のうちの少なくとも一つが、前記充電ユニットの前記電力供給源から前記エアロゾル発生装置の前記電力供給源に電力を伝送するよう構成され、前記第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のそれぞれの他の電気接点の少なくとも一つが前記充電ユニットの少なくとも一つから前記エアロゾル発生装置に、および前記エアロゾル発生装置から前記充電ユニットにデータを伝達するように構成される、請求項3に記載の電気的に作動するエアロゾル発生システム。
【請求項5】
前記エアロゾル発生装置が、近位端および遠位端を含み、前記充電ユニットが、少なくとも前記エアロゾル発生装置の前記遠位端を受けるように構成されたくぼみを含み、前記くぼみが開端部および閉端部を有する、請求項1、2または3に記載の電気的に作動するエアロゾル発生システム。
【請求項6】
前記第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のうちの一方が、前記エアロゾル発生装置の前記遠位端における端面に配置され、
前記第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のうちの他方が、前記充電ユニットの前記くぼみの前記閉端部における端面に配置される、請求項5に記載の電気的に作動するエアロゾル発生システム。
【請求項7】
前記第一のコネクター部分の前記第一の電気接点が、第一の平面に実質的に延び、前記第一のコネクター部分の前記第三の電気接点が、第二の平面に、前記第一の平面に平行に実質的に延び、前記第一のコネクター部分の前記第二の電気接点が、前記第一の平面および前記第二の平面と直角を成す表面に沿ってまたは第三の平面上または第三の平面内に実質的に延びる、請求項1~6のいずれかに記載の電気的に作動するエアロゾル発生システム。
【請求項8】
前記第二のコネクター部分の前記電気接点のうちの一つ以上がピン接点である、請求項1~7のいずれかに記載の電気的に作動するエアロゾル発生システム。
【請求項9】
前記エアロゾル発生装置が前記充電ユニットによって受けられた時に前記第一のコネクター部分および前記第二のコネクター部分の電気的係合を取り外し可能に保持するための保持手段をさらに備える、請求項1~8のいずれかに記載の電気的に作動するエアロゾル発生システム。
【請求項10】
前記保持手段が、前記エアロゾル発生装置上に提供された第一の磁性材料と、前記充電ユニット上に提供された第二の磁性材料と、を含み、
前記第一の磁性材料および第二の磁性材料が、前記エアロゾル発生装置が前記充電ユニットによって受けられた時に前記第一の磁性材料および第二の磁性材料が相互に近接し、前記保持手段が前記第一のコネクター部分および前記第二のコネクター部分の前記係合を取り外し可能に保持するように配置される、請求項9に記載の電気的に作動するエアロゾル発生システム。
【請求項11】
前記第一の磁性材料が、前記エアロゾル発生装置の前記第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のうちの一方に近接して配置され、前記第二の磁性材料が前記充電ユニットの前記第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のうちの他方に近接して配置される、請求項10に記載の電気的に作動するエアロゾル発生システム。
【請求項12】
電気的に作動するエアロゾル発生装置であって、電気コネクター部分を備え、前記電気コネクター部分が、
面および前記面の実質的に中央に配置されたくぼみであって、前記くぼみが閉端部、前記面における開端部、および前記開端部と前記閉端部との間に延びる側壁を有する、面およびくぼみと、
前記くぼみの前記閉端部に配置された第一の電気接点と、
前記くぼみの前記側壁に配置され、前記第一の電気接点を実質的に囲む第二の電気接点と、
前記面に配置され、前記第一の電気接点を実質的に囲む第三の電気接点と、を含む、電気的に作動するエアロゾル発生装置。
【請求項13】
エアロゾル形成基体を受けるためのくぼみと、
前記くぼみに受けられたエアロゾル形成基体を加熱するための電気ヒーターと、
前記電気ヒーターに電力を供給するための再充電可能な電源と、
前記電源から前記電気ヒーターへの電力供給を制御するための、かつ前記電気コネクター部分を介した電力およびデータのうちの少なくとも一つの伝送のために前記電気コネクター部分に電気的に接続される、電気回路と、を備える、請求項12に記載の電気的に作動するエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記電気コネクター部分が、前記エアロゾル発生装置の端面に配置される、請求項13に記載の電気的に作動するエアロゾル発生装置。
【請求項15】
充電ユニットであって、
電気的に作動するエアロゾル発生装置を受けるためのくぼみを有するハウジングと、
前記装置が前記くぼみ内に受けられた時に電気的に作動するエアロゾル発生装置に電気的に接続されるように配置された電気コネクター部分と、を備え、前記電気コネクター部分が、
面および前記面の実質的に中央に配置された突出部であって、前記突出部が端面および前記面と前記突出部の前記端面との間に延びる側壁を有する、面および突出部と、
前記突出部の前記端面に配置された第一の電気接点と、
前記突出部の少なくとも一つの前記側壁に配置され、前記第一の電気接点から半径方向外側に間隙を介した第二の電気接点と、
記面に配置され、前記第一の電気接点から半径方向外側に間隙を介した第三の電気接点と、を含む、充電ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気的に作動するエアロゾル発生システムに関連する。詳細には、本発明は、エアロゾル発生装置と充電ユニットとを備える電気的に作動するエアロゾル発生システムに関連する。本発明はまた、電気的に作動するエアロゾル発生システム用の電気コネクターに関連する。
【背景技術】
【0002】
電気的に作動するエアロゾル発生システムは一般に、エアロゾル形成基体およびアトマイザーを備え、アトマイザーは、エアロゾル形成基体を霧状にしてユーザーによる吸入のためのエアロゾルを形成するように動作する。通常、電気的に作動するエアロゾル発生システムはまた、電力をアトマイザーに供給するための電力供給源を含むエアロゾル発生装置も備える。アトマイザーは電気ヒーターとしうる。
【0003】
一部のシステムでは、エアロゾル発生装置は、捲縮したたばこシートの集合体などの固体エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品を受けるように構成される。これらのシステムでは、装置は一般にアトマイザーを備え、アトマイザーは、物品が装置内に受けられた時にエアロゾル形成基体を加熱するように配置される。物品はまた、従来的な紙巻たばこと類似したロッドの形態のエアロゾル形成基体と一緒に包まれるフィルターを含みうる。その他のシステムでは、装置は、アトマイザーおよび液体エアロゾル形成基体を含むカートリッジを受けるように構成される。こうしたカートリッジは、カトマイザーとも称される。カトマイザーで使用される共通のタイプのアトマイザーは、液体エアロゾル形成基体に浸された細長い芯の周りに巻かれたヒーターワイヤーコイルを含む。
【0004】
一部の電気的に作動するエアロゾル発生システムは、電気的に作動するエアロゾル発生装置の電力供給源を再充電するための充電ユニットを含む。充電ユニットは、ハウジングと、ハウジング内に収容された再充電可能な電力供給源と、電気的に作動するエアロゾル発生装置を受けるためのくぼみとを備えうる。通常、充電ユニットは携帯型であり、装置の動作時間を延ばすためにユーザーによって装置と共に持ち運ばれうる。
【0005】
ユーザーがエアロゾル発生装置と充電ユニットを電気的に接続できる速度および容易さを改善することが望ましい。また、任意の角度位置でエアロゾル発生装置と充電ユニットとの間の電気的接続を可能にする電気的に作動するエアロゾル発生システム用の電気コネクターを提供することが望ましい。さらに、エアロゾル発生装置と充電ユニットとの間の電気的接続を改善するための手段を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0006】
本発明の一態様によれば、エアロゾル発生装置と、エアロゾル発生装置を受けるように構成された充電ユニットと、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分とを備える、電気的に作動するエアロゾル発生システムが提供されている。エアロゾル発生装置が第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のうちの一方を有し、充電ユニットが第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のうちの他方を有する。第一のコネクター部分は、第一の電気接点、第一の電気接点を少なくとも部分的に囲む第二の電気接点、および第一の電気接点を少なくとも部分的に囲む第三の電気接点を含む。第二のコネクター部分は、第一の電気接点、第一の電気接点から半径方向外側に間隙を介した第二の電気接点、および第一の電気接点から半径方向外側に間隙を介した第三の電気接点を含む。第一のコネクター部分および第二のコネクター部分は、エアロゾル発生装置が充電ユニットによって受けられた時に第一のコネクター部分および第二のコネクター部分が電気的に係合するように配置される。第一のコネクター部分および第二のコネクター部分の電気接点は、第一の電気コネクターおよび第二のコネクター部分が電気的に係合すると、第一のコネクター部分に対する第二のコネクター部分の角度位置に関係なく、第一のコネクター部分の第一の電気接点が第二のコネクター部分の第一の電気接点と電気的に係合し、第一のコネクター部分の第二の電気接点が第二のコネクター部分の第二の電気接点および第三の電気接点のうちの一方と電気的に係合し、そして、第一のコネクター部分の第三の電気接点が第二のコネクター部分の第二の電気接点および第三の電気接点のうちの他方と電気的に係合するように、配置される。
【0007】
本発明の第一のコネクター部分および第二のコネクター部分は、充電ユニットに対する装置の角度位置に関係なく、エアロゾル発生装置と充電ユニットとの間の電気的接続を可能にする。有利なことに、これにより、ユーザーがエアロゾル発生装置と充電ユニットを電気的に接続することができる速度および容易さが改善されうる。例えば、これは、装置および充電ユニットが、暗所にあるなど見えない時、または、ユーザーの注意がその他の場所に集中している時に、ユーザーが装置と充電ユニットを電気的に接続することを可能にしうる。
【0008】
本明細書で使用する「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾル形成基体と相互作用して、ユーザーの口を通してユーザーの肺に直接吸入可能なエアロゾルを生成する装置を意味する。一定の実施形態では、エアロゾル発生装置はエアロゾル形成基体を加熱して揮発性化合物の放出を促進しうる。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品、またはエアロゾル形成基体を含むカートリッジと相互作用しうる。電気的に作動するエアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を加熱してエアロゾルを形成するための、電気ヒーターなどのアトマイザーを備えうる。
【0009】
本明細書で使用する、「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出することができるエアロゾル形成基体を含む物品を指す。ある一定の実施形態で、エアロゾル発生物品は加熱時にエアロゾルを形成できる揮発性の化合物を放出することができるエアロゾル形成基体を備えうる。
【0010】
本明細書で使用する「電気的係合」とは、第一のコネクター部分と第二のコネクター部分の間に電流を流すことを可能にする、第一のコネクター部分と第二のコネクター部分との間の電気的接続または電気接点を記述するために使用される。
【0011】
本明細書で使用する「角度位置」とは、軸を中心とした、一つの構成要素の他の構成要素に対する相対的な回転位置または配向を記述するために使用される。
【0012】
本明細書で使用する「上流」「下流」「近位」および「遠位」という用語は、エアロゾル発生装置、エアロゾル発生物品および充電ユニットの構成要素または構成要素の部分の相対的位置を記述するために使用される。
【0013】
本明細書で使用する「長軸方向」という用語は、下流、近位または口側の端とそれに向かい合った上流または遠位端との間の方向を記述するために使用され、また「横断」という用語は、長軸方向と直角を成す方向を記述するために使用される。
【0014】
本明細書で使用する、「長さ」という用語は、構成要素、エアロゾル発生装置、エアロゾル発生物品および充電ユニットの遠位または上流端と近位または下流端との間の長軸方向での最大寸法を記述するために使用される。
【0015】
本明細書で使用する「直径」という用語は、構成要素、エアロゾル発生装置、エアロゾル発生物品、および充電ユニットの横断方向での最大寸法を記述するために使用される。
【0016】
本明細書で使用する「横断断面」という用語は、構成要素、エアロゾル発生装置、エアロゾル発生物品および充電ユニットの、構成要素、エアロゾル発生装置、エアロゾル発生物品、および充電ユニットの主軸と直角を成す方向での断面をそれぞれ記述するために使用される。
【0017】
第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のそれぞれの電気接点のうちの少なくとも一つは、充電ユニットからエアロゾル発生装置に電力を伝達、搬送、または供給するように構成されうる。例えば、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のそれぞれの第一の電気接点は、充電ユニットからエアロゾル発生装置に電力を伝達するように構成されうる。特に、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のそれぞれの電気接点のうちの少なくとも一つは、充電ユニットの電力供給源からエアロゾル発生装置の再充電可能な電力供給源に電力を伝達するように構成されうる。また、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のそれぞれの電気接点のうちの少なくとも一つは、接地接続として構成されうる。例えば、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のそれぞれの第三の電気接点は、接地接続として構成されうる。
【0018】
第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のそれぞれの電気接点のうちの少なくとも一つは、少なくとも一つの充電ユニットからエアロゾル発生装置に、およびエアロゾル発生装置から充電ユニットにデータを伝達するように構成されうる。一部の実施形態では、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のそれぞれの電気接点のうちの少なくとも一つは、充電ユニットからエアロゾル発生装置にデータを伝達するように構成されうる。例えば、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のそれぞれの第二の電気接点は、充電ユニットからエアロゾル発生装置にデータを伝達するように構成されうる。一部の実施形態では、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のそれぞれの電気接点のうちの少なくとも一つは、エアロゾル発生装置から充電ユニットにデータを伝達するように構成されうる。
【0019】
本発明の第一のコネクター部分および第二のコネクター部分は、充電ユニットからエアロゾル発生装置に電力を伝達し、少なくとも一つの充電ユニットから装置に、および装置から充電ユニットにデータを伝達するように構成されうる。有利なことに、これにより、装置は単一の電気コネクター部分のみを備えることが可能になりうる。これは、複数の電気コネクター部分を有する装置と比較して、エアロゾル発生装置のサイズおよび重量を減少させうる。
【0020】
通常、エアロゾル発生装置は再充電可能な電力供給源を備えうる。再充電可能な電力供給源は、電池またはコンデンサーなどの適切な任意のタイプの再充電可能な電力供給源を含みうる。再充電可能な電力供給源は、リチウムイオン電池を含みうる。エアロゾル発生装置の再充電可能な電力供給源は、エアロゾル発生装置が一回以上のユーザー体験を送達するのに十分な容量を有しうる。ユーザー体験は一般に、ユーザーがエアロゾル発生装置を吸う一連の吸煙を含み、エアロゾル発生装置はエアロゾル形成基体を霧状にすることによってエアロゾルを生成し、ユーザーは装置によって生成されたエアロゾルを吸入する。一般的なユーザー体験を構成する吸煙回数は、適切な任意の回数としうる。一般に、吸煙回数は2~20回の吸煙であってもよく、4~12回の吸煙であってもよく、また約6回または7回の吸煙であってもよい。エアロゾル発生装置の再充電可能な電力供給源は、エアロゾル発生装置が適切な任意の回数のユーザー体験を送達するのに十分な容量を有しうる。再充電可能な電力供給源は、エアロゾル発生装置が1回、2回、3回、4回、5回、または6回のユーザー体験を送達するのに十分な容量を有しうる。
【0021】
同様に、充電ユニットは電力供給源を含みうる。充電ユニットの電力供給源は、電池およびコンデンサーなどの適切な任意のタイプの電力供給源を含みうる。充電ユニットの電力供給源は、リチウムイオン電池を含みうる。本発明の第一のコネクター部分および第二のコネクター部分は、エアロゾル発生装置の再充電可能な電力供給源を充電するために、充電ユニットの電力供給源とエアロゾル発生装置の再充電可能な電力供給源との間で電力を伝達することを可能にしうる。有利なことに、これによりエアロゾル発生装置の使用可能な寿命が延びうる。充電ユニットの電力供給源は、複数回のユーザー体験を送達するのに十分な充電をエアロゾル発生装置に提供するのに十分な容量を有しうる。充電ユニットの電力供給源は、1~20回のユーザー体験、5~15回のユーザー体験、および約10回のユーザー体験などの、適切な任意の回数のユーザー体験を送達するのに十分な充電をエアロゾル発生装置に提供するのに十分な容量を有しうる。有利なことに、これにより、ユーザーが、エアロゾル発生装置および充電ユニットの両方を持ち運んで、エアロゾル発生装置の再充電可能な電力供給源を充電するために、主電源などの外部電力供給源にエアロゾル発生装置を接続することなく、一日または一週間などの、長期間にわたってエアロゾル発生装置を使用することを可能にしうる。
【0022】
一般に、充電ユニットの電力供給源は再充電可能でありうる。充電ユニットの電力供給源は、エアロゾル発生装置の再充電可能な電力供給量よりも大きな容量を有しうる。充電ユニットの電力供給源は、エアロゾル発生装置の再充電可能な電力供給源より物理的に大きくてもよい。
【0023】
エアロゾル発生装置は手持ち式装置であってもよい。言い換えれば、エアロゾル発生装置は、ユーザーの手に保持されるのに適切な任意のサイズおよび形状を有しうる。エアロゾル発生装置は、従来的な葉巻たばこまたは紙巻たばこと類似するサイズおよび形状を有しうる。エアロゾル発生装置は携帯型であってもよい。一般に、充電ユニットも携帯型であってもよい。充電ユニットは、適切な任意のサイズおよび形状を有しうる。充電ユニットは、従来的な紙巻たばこのパケットと類似したサイズおよび形状を有してもよい。携帯型の充電ユニットを提供することにより、ユーザーが充電ユニットをエアロゾル発生装置と共に持ち運ぶことが可能になりうる。有利なことに、これにより、エアロゾル発生装置の再充電可能な電力供給源を、エアロゾル発生装置の動作寿命を犠牲にすることなく、より小さくかつより軽量にすることが可能となりうるが、エアロゾル発生装置は、装置の再充電可能な電力供給源が消耗した時にユーザーによって持ち運ばれる携帯型の充電ユニットから充電することができる。
【0024】
一部の実施形態では、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のそれぞれの電気接点のうちの少なくとも一つは、充電ユニットからエアロゾル発生装置にデータを伝達するように構成されうる。これにより、有利なことに、ソフトウェア更新を充電ユニットからエアロゾル発生装置に伝達することが可能になりうる。一部の実施形態では、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のそれぞれの他の電気接点のうちの少なくとも一つは、エアロゾル発生装置から充電ユニットにデータを伝達するように構成されうる。これにより、使用データをエアロゾル発生装置から充電ユニットに伝達することが可能になりうる。使用データは、例えば、装置の再充電可能な電力供給源の一つ以上の充電状態、装置の使用回数、アトマイザーの使用回数、およびエアロゾル形成基体の識別情報を含みうる。
【0025】
一部の実施形態では、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分の第一の電気接点は、充電ユニットの電力供給源とエアロゾル発生装置の再充電可能な電力供給源との間で電力を伝達するように構成されてもよく、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分の第二の電気コネクターは、少なくとも一つの充電ユニットからエアロゾル発生装置に、およびエアロゾル発生装置から充電ユニットにデータを伝達するように構成されてもよく、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分の第三の電気接点は接地接続として構成されてもよい。
【0026】
電気接点は、適切な任意の導電性材料で作製されうる。例えば、電気接点は、銅または金などの金属から作製されうる。一部の実施形態では、電気接点は同じ材料から作製され、その他の実施形態では、電気接点は異なる材料から作製される。
【0027】
一般に、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のそれぞれの電気接点は、相互から電気的に分離または隔離されている。第一のコネクター部分の第一の電気接点、第二の電気接点および第三の電気接点は、相互から電気的に分離または隔離されてもよい。同様に、第二のコネクター部分の第一の電気接点、第二の電気接点および第三の電気接点は、相互から電気的に分離または隔離されてもよい。各コネクター部分の電気接点の電気的な分離または隔離は、隣接した電気接点間に配置された電気絶縁材料によって提供されうる。電気的な分離または隔離は、間隙を介して隣接した電気接点によって提供されてもよい。
【0028】
本明細書で使用する「導電性」は、1x10-4Ωm以下の電気抵抗率を有する材料を意味する。本明細書で使用する「電気的に絶縁」は、1x104Ωm以上の電気抵抗率を有する材料を意味する。
【0029】
第一のコネクター部分および第二のコネクター部分の電気接点は、適切な任意のタイプの電気接点であってもよい。電気接点はピン接点であってもよい。ピン接点は、一般に表面の平面と実質的に直角を成して、表面から外側に延びる、または突出しうる。ピン接点はポゴピン接点であってもよい。別の言い方をすると、ピン接点は弾性またはばね式の接点であってもよい。電気接点はプレート接点であってもよい。プレート接点は、平面上または平面内に、または表面上または表面に沿って実質的に延びうる。電気接点はプリント回路基板上に提供されてもよい。一部の実施形態では、電気接点のすべてが同じのタイプの電気接点であってもよい。その他の実施形態では、電気接点は異なるタイプの電気接点を含みうる。第一のコネクター部分の電気接点は、一つのタイプの電気接点を含んでもよく、第二のコネクター部分の電気接点は、異なるタイプの電気接点を含んでもよい。
【0030】
第一のコネクター部分の第一の電気接点、第二の電気接点および第三の電気接点は、同じタイプの電気接点であってもよい。一般に、第一のコネクター部分の電気接点はプレート電気接点である。言い換えれば、一般に、第一のコネクター部分の電気接点は、第一のコネクター部分の平面上または平面内に、または表面上または表面に沿って実質的に延びる。一般に、第一のコネクター部分は一つ以上の表面を含み、第一のコネクター部分の第一の電気接点、第二の電気接点および第三の電気接点の各々は、第一のコネクター部分の一つ以上の表面の一つの上またはそれに沿って実質的に延びる。
【0031】
一部の実施形態では、第一のコネクター部分の第一の電気接点、第二の電気接点および第三の電気接点は、実質的に同じ平面上または同じ平面内に延びうる。一部の実施形態では、第一のコネクター部分は、実質的に平面を含み、第一のコネクター部分の第一の電気接点、第二の電気接点および第三の電気接点は、実質的に表面の平面上または平面内に延びる。一部の実施形態では、第一のコネクター部分の第一の接点、第二の接点および第三の接点は、異なる平面内に延びてもよい。これらの実施形態の一部では、第一のコネクター部分の第一の電気接点および第三の電気接点は、実質的に平行な平面上または平面内に延びてもよく、第一のコネクター部分の第二の電気接点は、第一の電気接点および第三の電気接点の平面と実質的に直角を成す平面上または平面内、または表面に沿って延びてもよい。
【0032】
第一のコネクター部分の第一の電気接点、第二の電気接点および第三の電気接点は、適切な任意の配置で配置されうる。一部の特定の実施形態では、第一のコネクター部分は実質的に円形の面を含み、第一のコネクター部分の第一の電気接点は円形の面の実質的に中央に配置される。一部の特定の実施形態では、第一のコネクター部分の第二の電気接点および第三の電気接点は、第一のコネクター部分の周りに配置される。一般に、第一のコネクター部分の第一の電気接点および第二の電気接点は、第一の電気接点から半径方向外側に間隙を介している。一部の実施形態では、第二および第三の電気接点は、第一の電気接点から同じ距離だけ間隙を介してもよい。一部の実施形態では、第三の電気接点は、第一の電気接点から第二の電気接点よりもさらに間隙を介してもよい。
【0033】
第一のコネクター部分の第一の電気接点は、実質的に円形であってもよい。一部の実施形態では、第一のコネクター部分の第二の電気接点および第三の電気接点の各々が、円弧のセグメントを形成する。第一のコネクター部分の第二の電気接点および第三の電気接点は、実質的に同じ半径を有する円弧のセグメントを形成しうる。これらの実施形態では、第一のコネクター部分の第二の電気接点および第三の電気接点は、第二の電気接点および第三の電気接点が実質的に第一の接点を囲む、包囲する、または封入するように配置されうる。例えば、第二の電気接点は実質的に第一の電気接点の一方の半分の周りに延びてもよく、第三の電気接点は実質的に第一の電気接点の他方の、反対側の半分の周りに延びてもよい。一部の実施形態では、第一のコネクター部分の第二の電気接点および第三の電気接点は実質的に環状である。言い換えれば、第二の電気接点および第三の電気接点の各々は、第一の電気接点を実質的に囲むリングを形成しうる。第一のコネクター部分の第二の電気接点および第三の電気接点は、第一の電気接点を囲む同心リングを形成しうる。一部の特定の実施形態において、
第一のコネクター部分の第一の電気接点は、実質的に円形であり、第一のコネクター部分の面上の実質的に中央に配置されており、
第一のコネクター部分の第二の電気接点は、第一のコネクター部分の面上に配置され、第一の電気接点を囲むリングを形成し、
第一のコネクター部分の第三の電気接点は、第一のコネクター部分の面上に配置され、第一の電気接点および第二の電気接点を囲むリングを形成する。
【0034】
第二のコネクター部分の第一の電気接点、第二の電気接点および第三の電気接点は、同じタイプの電気接点であってもよい。一般に、第二のコネクター部分の電気接点はピン電気接点である。言い換えれば、一般に、第二のコネクター部分の電気接点は、第二のコネクター部分の平面または表面から外側に、一般には平面または表面に垂直に延びる。一般に、第二のコネクター部分は一つ以上の表面を含み、第一のコネクター部分の第一の電気接点、第二の電気接点および第三の電気接点の各々は、第二のコネクター部分の一つ以上の表面から垂直に延びる。
【0035】
特に、第二の電気コネクター部分の電気接点は、ポゴピン電気接点であってもよい。ポゴピン電気接点は有利なことに、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分が電気的に係合しており、ユーザーの移動によって生じる振動および小さな動きに晒された時に、第一のコネクター部分と第二のコネクター部分との間に信頼できる電気的接続を維持するのに役立ちうる。
【0036】
一部の実施形態では、第二のコネクター部分の第一の電気接点、第二の電気接点、および第三の電気接点は、実質的に同一の方向に延びる。一部の実施形態では、第二のコネクター部分の第一の電気接点、第二の電気接点および第三の電気接点は、平行な方向に延びうる。一部の実施形態では、第二のコネクターの第一の電気接点、第二の電気接点および第三の電気接点は、実質的に異なる方向に延びうる。第一の電気接点および第三の電気接点は、同じ、実質的に平行な方向に延びてもよく、第二の電気接点は、異なる方向に、第一の電気接点および第三の電気接点の方向と実質的に平行に延びうる。
【0037】
一部の実施形態では、第二のコネクター部分の第一の電気接点、第二の電気接点および第三の電気接点は、第二のコネクター部分の同じ平面または表面から実質的に延びうる。一部の実施形態では、第二のコネクター部分は、実質的に平面状の表面を含み、第一の電気接点、第二の電気接点および第三の電気接点は、平面状の平面から実質的に延びる。一部の実施形態では、第一の接点、第二の接点および第三の接点は、第二のコネクター部分の異なる平面または表面から延びてもよい。
【0038】
第二のコネクター部分の第一の電気接点、第二の電気接点および第三の電気接点は、適切な任意の配置で配置されうる。第二のコネクター部分の第一の電気接点は、第二のコネクター部分の面の実質的に中央に配置されうる。第二のコネクター部分の第一の電気接点、第二の電気接点および第三の電気接点は、第二のコネクター部分の面にわたって実質的に直線状に配置されうる。第二のコネクター部分の第一の電気接点、第二の電気接点および第三の電気接点は、第二のコネクター部分の面にわたって規則的に間隙を介していてもよい。一部の特定の実施形態では、第二のコネクター部分は、実質的に円形の面を含んでもよく、第二のコネクター部分の第一の電気接点は、実質的に円形の面の実質的に中央に配置されてもよい。これらの特定の実施形態では、第二の電気接点および第三の電気接点が第一の電気接点から半径方向外側に間隙を介しているため、第二のコネクター部分の第二の電気接点および第三の電気接点は、第二のコネクター部分の円形の面の中心から半径方向外側に間隙を介している。
【0039】
一部の実施形態では、第一のコネクター部分は実質的に円形の面を含み、第一のコネクター部分の第一の電気接点は、円形の面の実質的に中央に配置され、第二のコネクター部分は実質的に円形の面を含み、第二のコネクター部分の第一の電気接点は円形の面の実質的に中央に配置される。これらの実施形態では、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分の円形の面が整列されて、相互に接触して配置された時に、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分が電気的に係合しうる。さらに、これらの実施形態では、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分の第一の電気接点間の電気的係合を破壊することなく、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分の円形の面の中心を通る軸を中心として、第一のコネクター部分が第二のコネクター部分に対して回転しうる。
【0040】
一部の特定の実施形態では、第一のコネクター部分は、実質的に平面状の面および実質的に平面状の面の実質的に中央に配置されたくぼみを含みうる。くぼみは、内側に、平面状の面から実質的に垂直に延びてもよい。くぼみは、閉端部、面における開端部、および開端部と閉端部との間に延びる少なくとも一つの側壁を有しうる。第一のコネクター部分の第一の電気接点は、くぼみの閉端部に配置されうる。第一のコネクター部分の第二の電気接点は、くぼみの少なくとも一つの側壁に配置され、かつ実質的に第一の電気接点を囲みうる。第一のコネクター部分の第三の電気接点は、面に配置され、かつ実質的にくぼみおよび第一の電気接点および第二の電気接点を囲みうる。
【0041】
これらの特定の実施形態では、第二のコネクター部分は、実質的に平面状の面と、平面状の面の実質的に中央に配置された突出部とを含みうる。突出部は、面から外側に、面の平面に実質的に垂直に延びうる。突出部は、第一のコネクター部分のくぼみ内に受けられるように構成されうる。突出部は、端面と、面と突出部の端面との間に延びる少なくとも一つの側壁とを有しうる。第二のコネクター部分の第一の電気接点は、突出部の端面に配置されうる。第二のコネクター部分の第二の電気接点は、突出部の少なくとも一つの側壁に配置されうる。第二のコネクター部分の第三の電気接点は、平面状の面に配置されうる。
【0042】
これらの特定の実施形態では、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分は、第二のコネクター部分の突出部を第一のコネクター部分のくぼみ内に挿入することによって電気的に係合されうる。第一のコネクター部分および第二のコネクター部分が電気的に係合すると、
突出部の端面における第二のコネクター部分の第一の電気接点が、くぼみの閉端部における第一のコネクター部分の第一の電気接点と電気的に係合してもよく、
突出部の側壁における第二のコネクター部分の第二の電気接点が、くぼみの側壁における第一のコネクター部分の第二の電気接点と電気的に係合してもよく、
実質的に平面状の面における第二のコネクター部分の第三の電気接点が、実質的に平面状の面における第一のコネクター部分の第三の電気接点と電気的に係合してもよい。
【0043】
これらの特定の実施形態では、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のくぼみおよび突出部は、実質的に環状の円筒形としうる。これにより、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分が、くぼみおよび突出部の軸を中心として相互に対して自由に回転することが可能になりうる。このことは、第二のコネクター部分に対する第一のコネクター部分の角度位置に関係なく、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分が電気的に係合することを可能にしうる。
【0044】
突出部の側壁に配置された第二のコネクター部分の第二の電気接点は、くぼみの側壁上に第一のコネクター部分の第二の電気接点との信頼できる電気的係合を達成するために、摩擦嵌めまたは締まり嵌めなどによって、第一のコネクター部分のくぼみの内側に緊密に嵌合しうる。第二のコネクター部分の第二の電気接点およびくぼみは、突出部がくぼみ内に受けられ、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分が電気的に係合された時に第二のコネクター部分の第二の電気接点がくぼみ内にスナップ嵌めするように構成されうる。
【0045】
くぼみは、適切な任意の形状および寸法を有してもよい。くぼみは実質的に円筒形でもよい。くぼみは、実質的に円形の横断断面を有しうる。くぼみの直径は面の直径より小さい。くぼみの直径は、面の直径の75%以下であってもよく、または面の直径の約50%以下であってもよい。
【0046】
突出部は、適切な任意の形状および寸法を有してもよい。突出部は実質的に円筒形でもよい。突出部は、実質的に円形の横断断面を有しうる。突出部の直径は面の直径よりも小さい。突出部の直径は、面の直径の75%以下であってもよく、または面の直径の約50%以下であってもよい。
【0047】
一部の実施形態では、突出部の端面と側壁との間の交点を傾斜させる、丸みを付ける、または面取りして、第一のコネクター部分のくぼみ内での突出部の位置付けを容易にしてもよい。
【0048】
第二のコネクター部分は、電気接点が取り付けられる本体を含みうる。突出部は、本体と一体的に形成されてもよく、または本体部分に固定された別個の部分であってもよい。
【0049】
エアロゾル発生装置が第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のうちの一方を有し、充電ユニットが第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のうちの他方を有する。一部の実施形態では、第一のコネクター部分が装置上に提供されてもよく、第二のコネクター部分が充電ユニット上に提供されてもよい。第二のコネクター部分の電気接点がピン接点である場合、充電ユニットがピン接点に対する損傷からの改善された保護を提供しうるために、充電ユニット上に第二のコネクターを提供することは有利でありうる。
【0050】
エアロゾル発生装置は、近位端と、近位端の反対側の遠位端とを備えうる。近位端は、そこでユーザーがエアロゾル発生装置を吸って装置によって生成されたエアロゾルを吸入する、端部である。したがって、近位端は口側の端と呼ばれることもある。第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のうちの一つは、エアロゾル発生装置の遠位端に提供されうる。第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のうちの一つは、エアロゾル発生装置の遠位端面に提供されうる。
【0051】
エアロゾル発生装置は、適切な任意のサイズおよび形状を有しうる。
【0052】
エアロゾル発生装置は、適切な任意の形状の横断断面を有しうる。例えば、エアロゾル発生装置は、実質的に円形、楕円形、三角形、正方形、菱型、台形、五角形、六角形または八角形の横断断面を有しうる。一部の特定の実施形態では、エアロゾル発生装置は、実質的に円形の横断断面を有する。
【0053】
エアロゾル発生装置は、その長さに沿って実質的に一定の横断断面を有してもよい。エアロゾル発生装置は、その長さに沿って実質的に円形の横断断面を有してもよい。装置は、その長軸方向軸を中心とした回転対称を有しうる。装置は、その長軸方向軸を中心とした1より大きい位数の回転対称を有しうる。装置は、その長軸方向軸を中心として実質的に軸対称であってもよい。特定の実施形態では、エアロゾル発生装置は、実質的に環状の円筒形でありうる。
【0054】
エアロゾル発生装置は、適切な任意の直径および任意の適切な長さを有しうる。エアロゾル発生装置は細長くてもよい。一部の特定の実施形態では、エアロゾル発生装置は、従来的な紙巻たばこまたは葉巻たばこと実質的に類似した形状、直径および長さを有してもよい。エアロゾル発生物品の長さは、約30mm~約150mm、または約50mm~約120mm、または約90mm~約100mmでありうる。エアロゾル発生装置の外径は、約5mm~約30mm、または約10mm~約20mm、または約15mmでありうる。
【0055】
エアロゾル発生装置は、カートリッジ、アトマイザー、およびエアロゾル発生物品のうちの一つ以上を受けるように構成されうる。エアロゾル発生装置は、カートリッジ、アトマイザー、およびエアロゾル発生物品のうちの一つ以上を近位端で受けるように構成されうる。装置は、カートリッジ、アトマイザー、およびエアロゾル発生物品のうちの一つ以上を受けるためのくぼみを備えうる。
【0056】
一部の実施形態では、エアロゾル発生装置はアトマイザーを備えうる。エアロゾル発生装置がアトマイザーを備える場合、装置は、エアロゾル形成基体を含む物品、またはエアロゾル形成基体を含むカートリッジを受けるように構成されうる。その他の実施形態では、エアロゾル発生装置は、アトマイザーまたはアトマイザーとエアロゾル形成基体を含む物品またはカートリッジとの組み合わせを受けるように構成されうる。装置がカートリッジおよびエアロゾル発生物品のうちの一つ以上を受けるためのくぼみを備える場合、アトマイザーはくぼみ内に配置されうる。
【0057】
装置は、装置の遠位端に、第一コネクター部分および第二のコネクター部分のうちの一つを備えうる。装置は、装置の遠位端面に、第一コネクター部分および第二のコネクター部分のうちの一つを備えうる。言い換えれば、口側の端の反対側の、装置の遠位端における面は、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のうちの一つを含みうる。装置の遠位端面は、実質的に円形であってもよい。
【0058】
エアロゾル発生装置は、ハウジングを備えうる。特定の実施形態では、ハウジングは実質的に環状の円筒形であってもよい。ハウジングは任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。適切な材料の例としては、金属、合金、プラスチック、もしくはこれらの材料のうちの一つ以上を含有する複合材料、または食品もしくは医薬品用途に適切な熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、およびポリエチレンが挙げられる。特定の実施形態では、材料は軽量であり、脆くない。
【0059】
エアロゾル発生装置の再充電可能な電力供給源は、ハウジング内に収容されうる。ハウジングは、エアロゾル発生物品およびカートリッジのうちの一つ以上を受けるためのくぼみを含みうる。エアロゾル発生装置は、アトマイザーを含みうる。アトマイザーは電気ヒーターとしうる。装置がエアロゾル発生物品またはカートリッジを受けるためのくぼみを備える場合、アトマイザーはくぼみ内に配置されうる。
【0060】
エアロゾル発生装置は、電気回路を備えうる。電気回路は、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分が電気的に係合した時に充電ユニットからエアロゾル発生装置への電力の伝達を制御するように構成されうる。電気回路は、一つ以上の充電ユニットからエアロゾル発生装置への、およびエアロゾル発生装置から充電ユニットへのデータの伝達を制御するように構成されうる。電気回路はマイクロプロセッサを備えうる。
【0061】
充電ユニットは、適切な任意のサイズおよび形状を有しうる。
【0062】
充電ユニットは、適切な任意の形状の横断断面を有しうる。例えば、充電ユニットは、実質的に円形、楕円形、三角形、正方形、菱型、台形、五角形、六角形または八角形の横断断面を有しうる。一部の特定の実施形態では、エアロゾル発生装置は、実質的に長方形の横断断面を有する。
【0063】
充電ユニットは、その長さに沿って実質的に一定の横断断面を有しうる。充電ユニットは、その長さに沿って実質的に長方形の横断断面を有しうる。特定の実施形態では、充電ユニットは実質的に長方形の立方体としうる。
【0064】
充電ユニットは、適切な任意の直径および適切な任意の長さを有しうる。一部の実施形態では、エアロゾル発生装置は、従来的な紙巻たばこのパックと実質的に類似した形状、直径および長さを有してもよい。充電ユニットは、約50mm~約200mmの長さを有しうる。充電ユニットは、約10mm~約150mm、または約50mm~約100mmの外径を有しうる。
【0065】
充電ユニットは、エアロゾル発生装置を受けるように構成されたくぼみを有してもよい。くぼみは、エアロゾル発生装置の遠位端を受けるように構成されてもよい。くぼみは、エアロゾル発生装置全体を受けるように構成されてもよい。充電ユニットのくぼみは、エアロゾル発生装置を受けるための適切な任意のサイズおよび形状を有しうる。
【0066】
充電ユニットのくぼみは適切な任意の形状の横断断面を有しうる。例えば、くぼみは、実質的に円形、楕円形、三角形、正方形、菱型、台形、五角形、六角形または八角形の横断断面を有しうる。特定の実施形態では、充電ユニットのくぼみは、くぼみで受けられるエアロゾル発生装置の横断断面と実質的に同じ形状の横断断面を有しうる。一部の特定の実施形態では、くぼみは実質的に円形の断面を有しうる。
【0067】
充電ユニットのくぼみは、その長さに沿って実質的に一定の横断断面を有しうる。くぼみは、その長さに沿って実質的に円形の横断断面を有しうる。くぼみは、実質的に環状の円筒形でありうる。くぼみは、その長軸方向軸を中心として実質的に軸対称であってもよい。
【0068】
充電ユニットのくぼみは、適切な任意の直径および適切な任意の長さを有しうる。
【0069】
特定の実施形態では、充電ユニットのくぼみは、エアロゾル発生装置の直径と実質的に等しい、またはそれよりもわずかに大きい直径を有しうる。
【0070】
充電ユニットのくぼみは細長くてもよい。くぼみは、エアロゾル発生装置の長さより小さな長さを有するため、エアロゾル発生装置の遠位端が充電ユニットのくぼみに受けられた時にエアロゾル発生装置の近位または下流端がくぼみから突出する。充電ユニットのくぼみは、エアロゾル発生装置の実質的に全長が充電ユニットのくぼみに受けられるように、エアロゾル発生装置の長さと実質的に等しい、またはそれよりもわずかに大きな長さを有してもよい。有利なことに、これにより、装置をくぼみ内に完全に封入することが可能となり、充電ユニットが装置を外部環境から保護することが可能になりうる。
【0071】
第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のうちの一つは、充電ユニットのくぼみに配置されうる。この配置は、コネクター部分を外部環境から実質的に遮蔽または保護しうる。くぼみは開端部を有してもよい。開端部は、エアロゾル発生装置をくぼみ内に挿入し、エアロゾル発生装置をくぼみから取り外すことを可能にしうる。くぼみはまた、開端部の反対側に閉端部を有しうる。第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のうちの一つは、充電ユニットのくぼみの閉端部に配置されうる。
【0072】
一部の特定の実施形態では、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のうちの一方は、エアロゾル発生装置の遠位端における端面に配置されてもよく、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のうちの他方は、充電ユニットのくぼみの閉端部における端面に配置されてもよい。これらの特定の実施形態では、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分は、エアロゾル発生装置の遠位端を充電ユニットのくぼみの開端部内に挿入し、装置の遠位端面に配置されたコネクター部分を充電ユニットのくぼみの閉端面に配置されたコネクター部分と接触させることによって、電気的に係合されうる。
【0073】
エアロゾル発生装置および充電ユニットのくぼみが実質的に環状の円筒形である場合、エアロゾル発生装置は、くぼみ内でその長軸方向軸を中心として自由に回転しうる。これらの実施形態では、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分は、充電ユニットのくぼみに対して任意の角度位置で装置をくぼみ内に挿入することを可能にし、エアロゾル発生装置が、第一のコネクター部分と第二のコネクター部分との間の電気的接続を破壊することなくくぼみ内で回転することを可能にする。
【0074】
充電ユニットはハウジングを含みうる。特定の実施形態では、ハウジングは実質的に長方形の立方体としうる。ハウジングは任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。適切な材料の例としては、金属、合金、プラスチック、もしくはこれらの材料のうちの一つ以上を含有する複合材料、または食品もしくは医薬品用途に適切な熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、およびポリエチレンが挙げられる。特定の実施形態では、材料は軽量であり、脆くない。
【0075】
充電ユニットがエアロゾル発生装置を受けるためのくぼみを含む場合、ハウジングはくぼみを画定しうる。充電ユニットは、ハウジングにヒンジで接続されたリッドなどのくぼみの開端部を閉じるための手段を含みうる。
【0076】
充電ユニットが電力供給源を含む場合、電力供給源はハウジング内に収容されうる。充電ユニットは、充電ユニットの電力供給源を再充電するために、充電ユニットを、主電源などの外部電力供給源に接続するための手段を含みうる。
【0077】
充電ユニットは電気回路を含みうる。電気回路は、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分が電気的に係合した時に充電ユニットからエアロゾル発生装置への電力の伝達を制御するように構成されうる。電気回路は、一つ以上の充電ユニットからエアロゾル発生装置への、およびエアロゾル発生装置から充電ユニットへのデータの伝達を制御するように構成されうる。電気回路はマイクロプロセッサを備えうる。
【0078】
電気的に作動するエアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置が充電ユニットによって受けられた時に第一のコネクター部分と第二のコネクター部分の電気的な係合を取り外し可能に保持するための保持手段をさらに備えうる。
【0079】
保持手段は、第一のコネクター部分と第二のコネクター部分の電気的係合を取り外し可能に保持するための適切な任意の手段としうる。例えば、保持手段は、エアロゾル発生装置が充電ユニットによって受けられた時のエアロゾル発生装置と充電ユニットとの間の摩擦嵌めを含みうる。例えば、保持手段は、充電ユニットのくぼみの開端部を取り外し可能に覆うように構成されたリッドなどの封止体を含みうる。例えば、保持手段は、エアロゾル発生装置が充電ユニットによって受けられた時に第一のコネクター部分を第二のコネクター部分に対して付勢するための、充電ユニット上に配置された弾力手段を含みうる。弾性保持手段は、板ばねなどのばねを含みうる。
【0080】
一部の特定の実施形態では、保持手段は磁気保持手段を含みうる。保持手段は、第一の磁性材料および第二の磁性材料を含みうる。第一の磁性材料はエアロゾル発生装置内に提供されてもよく、第二の磁性材料は充電ユニット内に提供されてもよい。
【0081】
第一の磁性材料および第二の磁性材料は、エアロゾル発生装置が充電ユニットによって受けられた時に第一の磁性材料および第二の磁性材料が相互に近接するように配置されうる。第一の磁性材料および第二の磁性材料は、エアロゾル発生装置が充電ユニットによって受けられた時に第一の磁性材料および第二の磁性材料が相互に引き寄せられるように配置されうる。第一の磁性材料および第二の磁性材料は、エアロゾル発生装置が充電ユニットによって受けられた時に第一のコネクター部分および第二のコネクター部分が取り外し可能に電気的係合に保持されるように配置されうる。
【0082】
「磁性材料」という用語は、本明細書で使用される場合、常磁性および強磁性の両方の材料を含む、磁場と相互作用することができる材料を記述するために使用される。磁化可能な材料は、外部磁場が存在する場合でのみ磁化された状態となるように、常磁性材料としうる。別の方法として、磁化可能な材料は、外部磁場が存在する場合に磁化され、外部磁場が除去された後でも磁化された状態となる材料(例えば、強磁性材料)としうる。「磁性材料」という用語は、本明細書で使用される場合、両方のタイプの磁化可能な材料の他、既に磁化された材料も含む。
【0083】
第一の磁性材料および第二の磁性材料のうちの少なくとも一つは、ネオジム、鉄およびホウ素などのネオジムの合金を含みうる。言い換えれば、第一の磁性材料および第二の磁性材料のうちの少なくとも一つは、ネオジウム磁石としうる。第一の磁性材料および第二の磁性材料のうちの少なくとも一つは、SS430ステンレス鋼などの強磁性ステンレス鋼を含みうる。
【0084】
第一の磁性材料は、エアロゾル発生装置の第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のうちの一方に近接して配置されてもよい。第二の磁性材料は、充電ユニットの第一のコネクター部分および第二のコネクター部分のうちの他方に近接して配置されてもよい。この配置では、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分が電気的に係合しない時、磁気保持手段は、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分を一緒に電気的に係合させうる。有利なことに、これにより、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分にある程度の自己整列および自己係合が提供され、電気的な係合を容易にする。したがって、磁気保持手段はさらに、ユーザーが装置と充電ユニットを電気的に接続できる速度および容易さを向上させうる。第一のコネクター部分および第二のコネクター部分が電気的に係合された時、磁気保持手段は、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分を係合解除するために必要な特定の力を増大させる。有利なことに、これにより、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分が、例えば、移動中の振動および回転を通して意図せずに係合解除されることが実質的に阻止または防止される。
【0085】
本明細書で使用する「近接した」という用語は、隣接したまたは近接する物体など、相互のすぐ近くにある二つの物体の相対的配置を記述するために使用される。コネクター部分に近接して配置された磁性材料は、コネクター部分またはそれの上に、またはコネクター部分から短い距離だけ分離して配置される磁性材料を意味する。この文脈において、短い距離とは、エアロゾル発生装置および充電ユニットの寸法に対して小さな距離である。
【0086】
一部の実施形態では、第一の磁性材料および第二の磁性材料のうちの少なくとも一つは、コネクター部分の一つ以上の電気接点を形成しうる。例えば、第一のコネクター部分の第三の電気接点は、磁性材料から形成されうる。磁性材料が一つ以上の電気接点を形成しない実施形態では、磁性材料は、コネクター部分の電気接点から電気的に隔離されうる。
【0087】
第一の磁性材料は、エアロゾル発生装置のコネクター部分に、またはそれの周りに配置されうる。第一の磁性材料は、エアロゾル発生装置のコネクター部分の電気接点の実質的に後方に配置された磁性材料の本体を含みうる。装置が遠位端面にコネクター部分を備える場合、第一の磁性材料は、装置内のコネクター部分の近位に配置されうる。エアロゾル発生装置が第一のコネクター部分を含む場合、第一の磁性材料は、第一のコネクター部分の電気接点のうちの少なくとも一つを含みうる。特に、第三の電気接点は、第三の電気接点が第一の磁性材料であるように磁性材料を含みうる。第一の磁性材料が一つ以上の電気接点ではない実施形態では、第一の磁性材料は、第一のコネクター部分の電気接点から電気的に隔離されてもよい。
【0088】
第二の磁性材料は、充電ユニットのコネクター部分に、またはそれの周りに配置されてもよい。第二の磁性材料は、充電ユニットのコネクター部分の電気接点の実質的に後方に配置された磁性材料の本体を含みうる。充電ユニットが第二のコネクター部分を備える場合、第二の磁性材料は、第二のコネクター部分の電気接点の間またはそれの周りに配置された一つ以上の磁性材料の本体を含みうる。特に、第二の磁性材料は、第二のコネクター部分の電気接点が二つの磁性材料の本体の間に配置されるように、第二のコネクター部分の電気接点の両側に配置される二つの磁性材料の本体を含みうる。二つの磁性材料の本体は、実質的に弓形であってもよく、第一のコネクター部分の第三の電気接点と同じまたは類似した曲率を有してもよい。
【0089】
第一の磁性材料および第二の磁性材料は、適切な任意の形状としてもよい。例えば、第一の磁性材料および第二の磁性材料は、実質的に円形、楕円形または正方形であってもよい。第一の磁性材料および第二の磁性材料は、同じ形状としてもよい。第一の磁性材料および第二の磁性材料は、異なる形状であってもよい。第一の磁性材料および第二の磁性材料は、実質的に環状でもよい。第一の磁性材料および第二の磁性材料は、磁性材料の環状の本体、リング、または管を含みうる。磁性材料の環状の本体、リングまたは管を提供することは、環状の本体または管が、それを通して電気コネクターが通過してコネクター部分の一つ以上の電気接点を装置または充電ユニットの電力供給源に接続しうる中央通路を含みうるために、有利でありうる。
【0090】
充電ユニットがくぼみを備え、充電ユニットのコネクター部分がくぼみの閉端部に配置される場合、第一の磁性材料および第二の磁性材料は、磁性材料の南北の磁極がくぼみの長軸方向軸と実質的に整列するように配置されうる。これにより、磁性保持手段がエアロゾル発生装置をくぼみ内に引き寄せ、第一および第二のコネクター部分を電気的係合内に位置付けるのに役立ちうる。
【0091】
一部の特定の実施形態では、電気コネクターは、面および面の実質的に中央に配置されたくぼみを含む第一のコネクター部分を含み、くぼみは、閉端部、面における開端部、および開端部と閉端部との間に延びる側壁を有する。第一のコネクター部分は、くぼみの閉端部に配置された第一の電気接点、くぼみの側壁に配置され、第一の電気接点を実質的に囲む第二の電気接点、および面に配置され、第一の電気接点を実質的に囲む第三の電気接点をさらに含む。
【0092】
この配置では、第二の電気接点および第三の電気接点は、同心リングまたはバンドを形成しうる。第二の電気接点が、くぼみの側壁に細長くて薄いリングを形成してもよく、第三の電気接点が、第一のコネクター部分の面に幅が広くて平坦なリングを形成してもよい。第一の電極は、くぼみの端面に平坦な円形リングを形成しうる。
【0093】
これらの特定の実施形態では、第一のコネクター部分の電気接点のうちの少なくとも一つは、磁性材料から形成されうる。特に、第三の電気接点は磁性材料から形成されうる。
【0094】
一部の特定の実施形態では、第二のコネクター部分は、面および面の実質的に中央に配置された突出部を含み、突出部は、端面および面と突出部の端面との間に延びる側壁を有する。第二のコネクター部分は、突出部の端面に配置された第一の電気接点、突出部の少なくとも一つの側壁に配置され、第一の電気接点から半径方向外側に間隙を介した第二の電気接点、および面に配置され、第一の電気接点から半径方向外側に間隙を介した第三の電気接点をさらに含む。
【0095】
これらの特定の実施形態では、二つの磁性材料の本体は、第二のコネクター部分の両側に配置されうる。二つの磁性材料の本体は、第二のコネクター部分の電気接点から電気的に隔離されてもよい。二つの磁性材料の本体は実質的に弓形であってもよく、第一のコネクター部分の第三の電気接点と類似または同じ曲率を有してもよい。
【0096】
発明の別の態様によると、電気コネクター部分を含む電気的に作動するエアロゾル発生システムが提供されている。電気コネクター部分は、面および面の実質的に中央に配置されたくぼみを含み、くぼみは、閉端部、面における開端部、および開端部と閉端部との間に延びる側壁を有する。電気コネクター部分は、くぼみの閉端部に配置された第一の電気接点、くぼみの側壁に配置され、第一の電気接点を実質的に囲む第二の電気接点、および面に配置され、第一の電気接点を実質的に囲む第三の電気接点をさらに含む。
【0097】
一部の実施形態では、電気的に作動するエアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を受けるためのくぼみ、くぼみに受けられたエアロゾル形成基体を加熱するための電気ヒーター、電気ヒーターに電力を供給するための再充電可能な電力供給源、および電源から電気ヒーターへの電力供給を制御するための、かつ電気コネクター部分を通した電力およびデータのうちの少なくとも一つの伝達のために電気コネクターに電気的に接続された、電気回路のうちの一つ以上を備えうる。
【0098】
電気コネクター部分は、エアロゾル発生物品の端面に配置されうる。装置が一方の端にエアロゾル形成基体を受けるためのくぼみを備える場合、電気コネクター部分は、反対側の端に配置されうる。
【0099】
本発明の別の態様によれば、電気的に作動するエアロゾル発生装置を受けるためのくぼみを有するハウジング、および装置がくぼみに受けられた時に電気的に作動するエアロゾル発生装置に電気的に接続されるよう配置される電気コネクター部分を備える充電ユニットが提供されている。電気コネクター部分は、面および面の実質的に中央に配置された突出部と、突出部は端および端と突出部の端面との間に延びる側壁を有しており、さらに、突出部の端面に配置された第一の電気接点と、突出部の少なくとも一つの側壁に配置され、第一の電気接点から半径方向外側に間隙を介した第二の電気接点と、面に配置され、第一の電気接点から半径方向外側に間隙を介した第三の電気接点とを含む。
【0100】
本発明の別の態様によれば、本発明の第一の態様による電気的に作動するエアロゾル発生システム用の電気コネクターが提供されている。電気コネクターは、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分を含む。第一のコネクター部分は、第一の電気接点、第一の電気接点を少なくとも部分的に囲む第二の電気接点、および第一の電気接点を少なくとも部分的に囲む第三の電気接点を含む。第二のコネクター部分は、第一の電気接点、第一の電気接点から半径方向外側に間隙を介した第二の電気接点、および第一の電気接点から半径方向外側に間隙を介した第三の電気接点を含む。電気コネクターの第一のコネクター部分および第二のコネクター部分が電気的に係合した時、第一のコネクター部分に対する第二のコネクター部分の回転配向に関係なく、第一のコネクター部分の第一の電気接点が第二のコネクター部分の第一の電気接点と電気的に係合し、第一のコネクター部分の第二の電気接点が第二のコネクター部分の第二の電気接点および第三の電気接点のうちの一方と電気的に係合し、そして、第一のコネクター部分の第三の電気接点が第二のコネクター部分の第二の電気接点および第三の電気接点のうちの他方と電気的に係合する。
本発明を、添付図面を参照しながら、例証としてのみであるがさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0101】
図1図1は、本発明の第一の実施形態による電気コネクターの第一のコネクター部分の概略図を示す。
図2図2は、図1の第一のコネクター部分の斜視図を示す。
図3図3は、本発明の第一の実施形態による電気コネクターの第二のコネクター部分の概略図を示し、第二のコネクター部分は、図1の第一のコネクター部分と互換性がある。
図4図4は、図3の第二のコネクター部分の斜視図を示す。
図5図5は、本発明の第二の実施形態による電気コネクターの第一のコネクター部分の概略図を示す。
図6図6は、図5の第一のコネクター部分の斜視図を示す。
図7図7は、本発明の第二の実施形態による電気コネクターの第二のコネクター部分の概略図を示し、第二のコネクター部分は、図5の第一のコネクター部分と互換性がある。
図8図8は、図7の第二のコネクター部分の斜視図を示す。
図9図9は、本発明の第三の実施形態による電気コネクターの第一のコネクター部分の概略図を示す。
図10図10は、図9の第一のコネクター部分の斜視図を示す。
図11図11は、本発明の第三の実施形態による電気コネクターの第二のコネクター部分の概略図を示し、第二のコネクター部分は、図9の第一のコネクター部分と互換性がある。
図12図12は、図11の第二のコネクター部分の斜視図を示す。
図13図13は、本発明の第三の実施形態の電気コネクターを備える電気的に作動するエアロゾル発生システムの概略図を示しており、システムは、図11および12の第二のコネクター部分を含む充電ユニット内に受けられた図9および10の第一のコネクター部分を含むエアロゾル発生装置を備える。
図14図14は、本発明の第三の実施形態の電気コネクターの第二のコネクター部分と互換性のある磁気保持構造の斜視概略図を示す。
図15図15は、図14の磁気保持構造の断面を示す。
図16図16は、本発明の第三の態様による電気コネクターおよび図14および15の磁気保持手段を備える電気的に作動するエアロゾル発生システムを示す。
図17図17は、本発明の第三の実施形態の電気コネクターの第二のコネクター部分と互換性のある磁気保持構造の別の実施形態の斜視図を示す。
図18図18は、図17の配置の磁石の一つの正面図を示す。
図19図19は、本発明の第三の態様による電気コネクターおよび図16および17の磁気保持手段を備える電気的に作動するエアロゾル発生システムを示す。
図20図20は、本発明の第三の実施形態の電気コネクターの第二のコネクター部分と互換性のある磁気保持構造の別の実施形態の斜視図を示す。
図21図21は、図120の配置の磁石の一つの正面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0102】
図1および2は、本発明の第一の実施形態による電気的に作動するエアロゾル発生システムの第一のコネクター部分1の概略図である。第一のコネクター部分1は、エアロゾル発生装置(図示せず)の遠位端面に配置される。第一のコネクター部分1は、三つの電気接点、第一の電気接点3、第二の電気接点4および第三の電気接点5を含む。
【0103】
第一の電気接点3、第二の電気接点4および第三の電気接点5は、第一のコネクター部分1の実質的に円形かつ平面状の面6上に延びる。第一の電気接点3は実質的に円形であり、面6の中央に配置される。第二の電気接点4は、第一の電気接点3を中心とし、第一の電気接点3を囲む、リングを形成する。第三の電気接点5は、第一の電気接点3を中心とし、第一の電気接点3および第二の電気接点4の両方を囲む、リングを形成する。第一の電気接点3、第二の電気接点4および第三の電気接点5は、相互から電気的に隔離されている。第二の電気接点4は、第一の電気接点3から半径方向外側に間隙を介しており、第三の電気接点5は、第二の電気接点4から半径方向外側に間隙を介しており、その結果、第一の電気接点3と第二の電気接点4との間にギャップが提供され、第二の電気接点4と第三の電気接点5との間にギャップが提供される。
【0104】
第一のコネクター部分1の面6は、エアロゾル発生装置の遠位端面である。第一のコネクター部分1を囲む、エアロゾル発生装置のハウジングの外側リム7は突起して、面6を越えて延びて、エアロゾル発生装置の遠位端面が外部環境におけるオブジェクトと接触した時に、ある程度の損傷および接触摩耗からの保護を電気接点3、4および5に提供する。
【0105】
図3および4は、本発明の第一の実施形態による電気的に作動するエアロゾル発生システムの第二のコネクター部分10の概略図である。第二のコネクター部分10は、充電ユニット(図示せず)のくぼみの閉端面に配置される。第二のコネクター部分10は、6ピンタイプの電気接点、第一の電気接点13、二つの第二の電気接点14、および三つの第三の電気接点15を含む。
【0106】
第二のコネクター部分10は、実質的に円形かつ平面状の面16を含み、これは第一のコネクター部分の面6と実質的に同じサイズである。第二のコネクター部分の6ピンタイプの電気接点のそれぞれは、面16から外側に、面16と実質的に直角を成す方向に延びる。
【0107】
第一の電気接点13は、面16の中央に配置される。
【0108】
一対の第二の電気接点14は、第一の電気接点13から反対方向に、半径方向外側に間隙を介している。一対の第二の電気接点14は、実質的に等しい距離だけ第一の電気接点13から間隙を介している。第二のコネクター部分10の第二の電気接点14と第一の電気接点13との間の距離は、第一のコネクター部分1の第一の電気接点3と第一のコネクター部分1の第二の電気接点4との間の距離と実質的に同等である。
【0109】
第二のコネクター部分の三つの第三の電気接点15のうちの二つは、二つの第三の電気接点15、一対の第二の電気接点14、および第一の電気接点13が実質的に直線で配置されるように、第一の電気接点13から反対方向に、半径方向外側に間隙を介している。他の第三の電気接点15は、それ以外の電気接点によって形成される直線と実質的に直角を成す方向に、第一の電気接点13から半径方向外側に間隙を介している。三つの第三の電気接点15は、実質的に等しい距離だけ第一の電気接点13から間隙を介している。第二のコネクター部分10の第三の電気接点15と第一の電気接点13との間の距離は、第一のコネクター部分1の第一の電気接点3と第一のコネクター部分1の第三の電気接点5との間の距離と実質的に同等である。
【0110】
第一のコネクター部分1および第二のコネクター部分10は、エアロゾル発生装置の遠位端を充電ユニットのくぼみ内に挿入することで電気的に係合されうる。エアロゾル発生装置は実質的に環状の円筒形であり、また、充電ユニットのくぼみも実質的に環状の円筒形であって、エアロゾル発生装置の直径よりもわずかに大きな直径を有する。エアロゾル発生装置の遠位端をくぼみ内に挿入することにより、第一のコネクター部分1の面6と第二のコネクター部分10の面16とが整列する。また、面6および16を整列させることによって、第一のコネクター部分1の第一の電気接点3と第二の電気コネクター10の第一の電気接点13が整列し、第一のコネクター部分1の第二の電気接点4と第二のコネクター部分10の第第二の電気接点14が整列し、第一のコネクター部分1の第三の電気接点5と第二のコネクター部分10の第三の電気接点15が整列する。したがって、第一のコネクター部分1が第二のコネクター部分10と接触すると、第一の電気接点3、13が電気的に係合し、第二の電気接点4、14が電気的に係合し、第三の電気接点5、15が電気的に係合する。
【0111】
第一の電気接点3、13は面6、16を中心としているため、第一のコネクター部分の第二の電気接点4および第三の電気接点5は、第一の電気接点3を中心とする同心リングであり、第二のコネクター部分10の第二の電気接点14および第三の電気接点15は、第一の電気接点13から第一のコネクター部分1の第二の電気接点4および第三の電気接点5までと類似の距離で第一の電気接点3まで間隙を介しており、第二のコネクター部分に対する第一のコネクター部分の角度位置は、電気接点のいずれかの電気的な係合に影響を及ぼさない。したがって、エアロゾル発生装置の遠位端は、任意の角度位置で充電ユニットのくぼみ内に挿入されてもよく、エアロゾル発生装置は、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分の電気的な係合に影響を及ぼすことなく、くぼみ内で自由に回転しうる。
【0112】
エアロゾル発生装置は、再充電可能な電力供給源(図示せず)を備え、充電ユニットは再充電可能な電力供給源(図示せず)を備える。第二の電気接点4、14は、充電ユニットの再充電可能な電力供給源からエアロゾル発生装置の再充電可能な電力供給源に電力を伝達するように構成される。第三の電気接点5、15は、エアロゾル発生装置と充電ユニットとの間でデータを伝送するように構成される。第一のコネクター部分1の第一の電気接点3および第二のコネクター部分10の第二の電気接点13は、接地接続として構成される。
【0113】
当然のことながら、第二のコネクター部分には、適切な任意の数の第二の電気接点および第三の電気接点が提供されうる。例えば、第二のコネクター部分には、三つの第二の電気接点と二つの第三の電気接点とが提供されてもよい。また当然のことながら、追加的な電気接点が、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分の両方に提供されてもよい。例えば、第一のコネクター部分には、第一の電気接点を中心とし、第三のリグ電気接点よりも大きな距離で第一の電気接点から半径方向外側に間隙を介した、追加的なリング電気接点が提供されてもよく、第二のコネクター部分には、第三の電気接点よりも大きな距離で第一の電気接点から半径方向外側に間隙を介した、追加的なピン電気接点が提供されてもよい。
【0114】
図5および6は、本発明の第二の実施形態による電気的に作動するエアロゾル発生システムの第一のコネクター部分20の概略図である。第一のコネクター部分20は、エアロゾル発生装置(図示せず)の遠位端面に配置される。第一のコネクター部分20は、三つの電気接点、第一の電気接点23、第二の電気接点24および第三の電気接点25を含む。
【0115】
第一の電気接点23、第二の電気接点24および第三の電気接点25は、第一のコネクター部分20の実質的に円形かつ平面状の面26上に延びる。第一の電気接点23は実質的に円形であり、実質的に円形かつ平面状の面の中央に配置される。第二の電気接点24は、第一の電気接点23を中心とし、第一の電気接点23の一方の側の第一の電気接点23の半分よりもわずかに小さく囲む、半円弧を形成する。第三の電気接点25は、第一の電気接点23を中心とし、第一の電気接点23の他方の側の第一の電気接点23の半分よりもわずかに小さく囲む、半円弧を形成する。第二の電気接点24および第三の電気接点25は実質的に同じ半径を有し、実質的に同じ距離だけ第一の電気接点23から半径方向外側に間隙を介している。第一の電気接点23、第二の電気接点24および第三の電気接点25は、相互から電気的に隔離される。
【0116】
上述の本発明の第一の実施形態の第一のコネクター部分1に類似して、第一のコネクター部分20の実質的に円形かつ平面状の面26は、エアロゾル発生装置の遠位端面である。第一のコネクター部分20を囲む、エアロゾル発生装置のハウジングの外側リム27は突起し、実質的に円形かつ平面状の面26を越えて延びる。
【0117】
図7および8は、本発明の第二の実施形態による電気的に作動するエアロゾル発生システムの第二のコネクター部分30の概略図である。第二のコネクター部分30は、充電ユニット(図示せず)のくぼみの閉端面に配置される。第二のコネクター部分30は、四つのポゴピンタイプの電気接点、第一の電気接点33と三つの二次電気接点34を含む。
【0118】
第二のコネクター部分30は、実質的に円形かつ平面状の面36を含み、これは第一のコネクター部分の面26と実質的に同じサイズである。第二のコネクター部分の6ピンタイプの電気接点のそれぞれは、面36から外側に、面36と実質的に直角を成す方向に延びる。
【0119】
第一の電気接点33は、面36の中央に配置される。
【0120】
三つの二次電気接点34は、第一の電気接点33から異なる方向に、半径方向外側に間隙を介している。三つの二次電気接点34は、実質的に等しい距離だけ第一の電気接点33から間隙を介しており、面36の周りに規則的な間隔で間隙を介している。第二のコネクター部分30の二次電気接点34と第一の電気接点33との間の距離は、第一のコネクター部分20の第一の電気接点23と第一のコネクター部分20の第二の電気接点24および第三の電気接点25との間の距離と実質的に同等である。
【0121】
第一の実施形態について記述したように、エアロゾル発生装置の遠位端が充電ユニットのくぼみ内に挿入されると、第一のコネクター部分20および第二のコネクター部分30が整列されて、電気的に係合する。第一のコネクター部分20の面26と第二のコネクター部分30の面36が整列されると、第一の電気接点23、33が整列し、第二のコネクター部分30の三つの二次電気接点34のうちの少なくとも一つが第一のコネクター部分20の第二の電気コネクター24と整列し、第二のコネクター部分30の三つの二次電気接点34のうちの少なくとも一つが第一のコネクター部分20の第三の電気接点25と整列する。したがって、第一のコネクター部分20が第二のコネクター部分30と電気的に係合すると、第一のコネクター部分20の第一の電気接点23と第二のコネクター部分30の第一の電気接点33が電気的に係合し、第二のコネクター部分30の二次電気接点34のうちの少なくとも一つが第一のコネクター部分20の第二の電気接点24と電気的に係合し、第二のコネクター部分30の二次電気接点34のうちの少なくとも一つが第一のコネクター部分20の第三の電気接点25と電気的に係合する。
【0122】
第一の実施形態と同様に、第一の電気接点23、33は接地接続として構成される。第一のコネクター部分20の第二の電気接点24は、エアロゾル発生装置と充電ユニットとの間でデータを伝達するように構成され、充電ユニットと第一のコネクター部分20の第三の電気接点25は、充電ユニットの電源からエアロゾル発生装置の電源に電力を伝達するように構成される。しかしながら、この実施形態では、第一のコネクター部分20に対する第二のコネクター部分30の回転または角度位置は、第二のコネクター部分30の二次電気接点34のうちのいずれが第一のコネクター部分20の第二の電気接点24と電気的に係合されるか、および、第二のコネクター部分30の二次電気接点34のうちのいずれが第一のコネクター部分20の第三の電気接点25に電気的に係合されるか、に影響を及ぼす。したがって、第二の実施形態の電気的に作動するエアロゾル発生システムは、第二のコネクター部分30の二次電気接点34のうちのいずれが第一のコネクター部分20の第二の電気接点24に電気的に係合されるか、いずれが電力伝達のために構成されるか、および第二のコネクター部分30の二次電気接点34のうちのいずれが第一のコネクター部分20の第三の電気接点25に電気的に係合されるか、いずれがデータ伝達のために構成されるか、を検出するように構成されることを必要とする。電気回路は、第一のコネクター部分20のいずれの電気接点に、第二のコネクター部分30の各二次電気接点34が係合するかを検出するように構成される。電気回路は、第二のコネクター部分30の二次電気接点34のうちのいずれが電力伝達のために構成されているか、および第二のコネクター部分30の二次電気接点34のうちのいずれがデータ伝達のために構成されているかを、検出された電気的な係合に応じて変化させるようにさらに構成される。電気回路は、エアロゾル発生装置のサイズおよび重量を最小に維持するために、充電ユニット内に提供されることが好ましい。
【0123】
図9および10は、本発明の第三の実施形態による電気的に作動するエアロゾル発生システムの第一のコネクター部分40の概略図である。第一のコネクター部分40は、エアロゾル発生装置(図示せず)の遠位端面に配置される。第一のコネクター部分40は、三つの電気接点、第一の電気接点43、第二の電気接点44および第三の電気接点45を含む。
【0124】
第一のコネクター部分40は、面の中心に位置するくぼみ48を有する実質的に円形の平面状の面46を含む。くぼみ48は、実質的に環状の円筒形であり、面46に開端部、反対側の閉端部、および開端部と閉端面の間に延びる管状の側壁を有する。くぼみの閉端面は実質的に円形であり、面46の平面に実質的に平行な平面上にある。円形の面46は約10mmの直径を有し、くぼみ48は約4mmの直径および約4mmの深さを有する。
【0125】
第一の電気接点43は実質的に円形であり、実質的にくぼみ48の閉端面上に延びる。第一の電気接点43の外側端は、くぼみ48の側壁によって画定され、そのため第一の電気接点の直径はくぼみの直径と同じである。第二の電気接点44は実質的に管状であり、実質的にくぼみ48の管状の側壁上に延びる。第二の電気接点44は、第二の電気接点44をくぼみ48内に位置付けることがくぼみ48の直径を著しく減少させないように、約0.1mmの厚さを有する。第二の電気接点44は、約3.8mmの幅を有し、第二の電気接点44がくぼみ48の閉端面まで延びないように、くぼみ48内に位置付けられる。この位置決めは、第二の電気接点44が第一の電気接点44と接触しないことを確実にする。第三の電気接点45は実質的に環状であり、実質的に面46上に延びる。第三の電気接点45は、第三の電気接点45が第二の電気接点44と接触しないように、約8mmの外径および約4.6mmの内径を有する。この配置では、第一の電気接点43、第二の電気接点44および第三の電気接点45はすべて、相互から電気的に隔離されている。
【0126】
第一および第二の実施形態とは異なり、第一の電気接点43、第二の電気接点44および第三の電気接点45のすべてが実質的に同じ平面内にあるわけではない。この実施形態では、第一の電気接点43および第三の電気接点45は、異なるが実質的に平行な平面上にあり、第二の電気接点44は、第一の電気接点43および第三の電気接点45の平面と実質的に直角を成す表面上に延びる。
【0127】
この実施形態では、第一の電気接点は銅合金で形成され、第二の電気接点はSS304ステンレス鋼から形成され、第三の電気接点45はSS430ステンレス鋼から形成される。
【0128】
図11および12は、本発明の第三の実施形態による電気的に作動するエアロゾル発生システムの第二のコネクター部分50の概略図である。第二のコネクター部分50は、充電ユニット(図示せず)のくぼみの閉端面に配置される。第一のコネクター部分50は、四つの電気接点、第一の電気接点53、第二の電気接点54および二つの第三の電気接点55を含む。
【0129】
第二のコネクター部分50は、面の中心に位置する突出部58を有する実質的に円形の平面状の面56を含む。突出部58は、面56から外側に、面56の平面に実質的に垂直な方向に延びうる。突出部58は、実質的に環状の円筒形であり、面56と突出部の開端面との間に延びる管状の側壁を含む。突出部58の端面は実質的に円形であり、面56の平面に実質的に平行な平面上にある。突出部は、第二のコネクター部分50の突出部58が第一のコネクター部分40のくぼみ48内に緊密に嵌合するように、第一のコネクター部分40のくぼみ48と実質的に同じ形状を有し、約3mmの高さを有し、そしてくぼみ48よりもわずかに小さな約3.3mmの最大直径を有する。端面と突出部58の側壁との間の境界面に丸みを付けて、突出部58を第一のコネクター部分40のくぼみ48内に位置付けることを容易とするように、突出部58の直径または幅は突出部の端面にむかって減少する。
【0130】
第一の電気接点53は、突出部58の端面上に配置されたポゴピン接点である。第一の電気接点53は、突出部と実質的に同じ方向に、突出部58の端面から外側に延びる。第二の電気接点54は、突出部58の側壁に配置された板ばねである。第二の電気接点54は、側壁と実質的に直角を成し、かつ平面56と実質的に平行な方向に、突出部58の側壁から約0.3mmの最大距離だけ半径方向外側に延びる。二つの第三の電気接点55は、第一の電気接点53と実質的に類似したポゴピン接点である。二つの第三の電気接点55は、面56と実質的に直角を成し、かつ第一の電気接点53と実質的に平行な方向に、面56から外側に延びる。
【0131】
二つの第三の電気接点55は、第一の電気接点53および二つの第三の電気接点55が実質的に直線で配置されるように、第一の電気接点53から反対方向に、半径方向外側に間隙を介している。二つの第三の電気接点55は、接点の中央軸から測定される約2.75mmに実質的に等しい距離だけ第一の電気接点53から間隙を介している。第三の電気接点54と第二のコネクター部分50の第一の電気接点53との間の距離は、突出部58の直径よりも大きい。
【0132】
この実施形態では、ポゴピン接点53、55は黄銅から形成され、板ばね接点54はSS301ステンレス鋼から形成される。
【0133】
ポゴピン接点53、55は一般に、それらが圧縮されていない時はそれらがそこから延びる第二のコネクター部分50の面上の約1mmに延び、また、それらが完全に圧縮された時はそれらがそこから延びる面上の約0.5mmに延びる。
【0134】
第一のコネクター部分40および第二のコネクター部分50は、磁気保持手段を含む。磁気保持手段は、第一のコネクター部分40の第三の電気接点45の形態の第一の磁性材料を含み、これは、強磁性金属のリングまたはバンドを含む。磁気保持手段は、第二のコネクター部分50の電気接点の両側に配置された一対の弓形の強磁性材料の本体を含む第二の磁性材料59をさらに含む。第二の磁性材料59は、第二のコネクター部分50の電気接点から電気的に隔離されている。
【0135】
この実施形態では、第一のコネクター部分40(すなわち、第一の磁性材料)の第三の電気接点45は、SS430ステンレス鋼などの強磁性ステンレス鋼から形成され、第二の磁性材料59は、磁化されると永久磁石を形成する、ネオジム、鉄およびホウ素の合金から形成される。
【0136】
第一のコネクター部分40が第一のコネクター部分50の近傍に移動すると、第一の磁性材料と第二の磁性材料との間の磁気引力が第一および第二のコネクター部分を一緒に引き寄せ、第二のコネクター部分50のポゴピン接点53、55を圧縮し、各コネクター部分の電気接点を電気的に係合させる。磁気保持手段は、第一のコネクター部分および第二のコネクター部分を電気的係合に保持するのに役立つ。
【0137】
当然のことながら、その他の実施形態では、第一の磁性材料および第二の磁性材料は、代替的な材料から形成されてもよく、異なる位置に配置されてもよい。例えば、第一の磁性材料は、第一のコネクター部分40の電気接点の後方に配置されて、第三の電気接点45の下に、くぼみ48を囲む強磁性材料のリングを形成してもよい。
【0138】
当然のことながら、その他の実施形態では、第一の磁性材料は磁化された材料を含んでもよく、第二の磁性材料は磁化されていない磁性材料を含んでもよい。その他の実施形態では、第一の磁性材料および第二の磁性材料の両方は、磁化された磁性材料を含みうる。
【0139】
図13は、本発明の第三の実施形態によるエアロゾル発生システム100内の定位置にある第一のコネクター部分40および第二のコネクター部分50を示す。
【0140】
エアロゾル発生システム100は、遠位端面に配置された第一のコネクター部分40を有するエアロゾル発生装置101を備える。エアロゾル発生システム100は、エアロゾル発生装置101の遠位端を受けるためのくぼみ104を含む充電ユニット103をさらに備える。くぼみ104は、閉端面に第二のコネクター部分50を含む。充電ユニット103は、ハウジング内に収容された電池105および電気回路106をさらに備える。ハウジングは、環状の円筒形のくぼみ104を画定する。
【0141】
第一のコネクター部分40と第二のコネクター部分50は、エアロゾル発生装置101の遠位端を充電ユニット103のくぼみ104内に挿入することで電気的に係合されうる。エアロゾル発生装置101は実質的に環状の円筒形であり、また、充電ユニット103のくぼみ104も実質的に環状の円筒形であって、エアロゾル発生装置101の直径よりもわずかに大きな直径を有する。エアロゾル発生装置101の遠位端をくぼみ104内に挿入することにより、第一のコネクター部分40の面46が第二のコネクター部分50の面56と整列する。また、第一のコネクター部分40の面46および第二のコネクター部分50の面56を整列させることにより、第一のコネクター部分40のくぼみ48、第一の電気接点43、第二の電気接点44および第三の電気接点45と、第二のコネクター部分50の突出部58、第一の電気接点53、第二の電気接点54、および第三の電気接点55とがそれぞれ整列する。したがって、第一のコネクター部分40が第二のコネクター部分50と接触すると、突出部58がくぼみ48内に受けられ、第一の電気接点43、53が電気的に係合し、第二の電気接点44、54が電気的に係合し、第三の電気接点45、55が電気的に係合する。
【0142】
図14、15および16は、システムのエアロゾル発生装置201がシステムの充電ユニットのくぼみ204内に受けられた時に、本発明のエアロゾル発生システムの第一のコネクター部分と第二のコネクター部分との間の電気的係合を取り外し可能に保持するための磁気保持手段の実施形態を示す。磁気保持手段は、エアロゾル発生装置201の遠位端に第一の磁性材料210およびくぼみ204の閉端部に第二の磁性材料を含む。
【0143】
エアロゾル発生装置201は、遠位端面に第一のコネクター部分240を備える。この実施形態では、第一の磁性材料210は、第一のコネクター部分240’の第三の電気接点を形成しない。第一の磁性材料210は、装置201内の第一のコネクター部分250の近位に配置された強磁性材料のリングを含む。リングは、第一のコネクター部分250のくぼみ258を実質的に囲み、第一のコネクター部分240から電気的に隔離される。
【0144】
充電ユニットのくぼみ204は、閉端面に第二のコネクター部分250を含む。第二の磁性材料220は、図14および15に詳細に示される実質的に管状の磁性構造を含む。第二の磁性材料220は、第二のコネクター部分250の下に配置され、第二のコネクター部分250から電気的に隔離されている。
【0145】
図14および15は、第二の磁性材料220の概略図である。第二の磁性材料220は概して、遮られていない円筒形の通路204がリング222、223を通して提供されるように整列された強磁性材料の二つのリング222、223を含む。リング222、223は、円筒形の通路の軸に沿って間隙を介しており、二つの永久磁石225、226によって分離されている。二つの永久磁石225、226は実質的に同一であり、各磁石は、リング222、223の半径と実質的に等しい半径を有する実質的に半円弧を含む。永久磁石225、226は概して、中央通路の両側で、円筒形の通路224を囲むように配置される。永久磁石225、226の南北の磁極は、図15に「N」および「S」で示す通り、同じ方向に配向される。各磁石225、226は対向する弓形の表面を有し、これらは本明細書において上側表面および下側表面と呼ばれうる。各磁石225、226は、弓形の表面の一つに単一の北磁極と、反対側の弓状の表面に単一の南磁極を有する。磁石225、226の北磁極は、上部リング222に隣接した弓形の上側表面に配置され、また南磁極は下部リング223に隣接した弓状の下側表面に配置される。この配置では、第二の磁性材料220は概して管状の永久磁石を形成する。
【0146】
第二の磁性材料220は、充電ユニット内の、くぼみ204の閉端部における第二のコネクター部分250の下に配置される。第二の磁性材料220を通る中央通路223は、第二のコネクター部分250の突出部258と整列され、電気コネクターが、突出部258上に配置された、第二のコネクター部分250の第一の電気接点および第二の電気接点を充電ユニットの電気回路に接続することを可能にする。
【0147】
第二の磁性材料220の南北の磁極は概して、くぼみ204の長軸方向軸と整列する。第一のコネクター部分240がくぼみ内および第二のコネクター部分250に近接して移動すると、第二の磁性材料220がエアロゾル発生装置の第一の磁性材料210を磁化し、第一の磁性材料210と第二の磁性材料220との間の磁気引力が、くぼみ204の長軸方向軸に沿って閉端部において第二のコネクター部分250および第二の磁性材料220に向けてエアロゾル発生装置を引き寄せる。この作用により、第一のコネクター部分240および第二のコネクター部分250の電気的接続が容易になる。
【0148】
第一のコネクター部分240および第二のコネクター部分250が電気的に係合すると、第一の磁性材料210と第二の磁性材料220との間の磁気引力が、第一のコネクター部分240および第二のコネクター部分250を一緒に電気的に係合し、取り外し可能に保持する。言い換えれば、第一の磁性材料と第二の磁性材料との間の磁気引力は、第一のコネクター部分240および第二のコネクター部分250の、くぼみ204の長軸方向軸の方向の分離に抵抗する。そのため、第一のコネクター部分240および第二のコネクター部分250を係合解除するためには、追加的な力が必要である。
【0149】
図17、18および19は、システムのエアロゾル発生装置201’がシステムの充電ユニットのくぼみ204’内に受けられた時に、本発明のエアロゾル発生システムの第一のコネクター部分240’と第二のコネクター部分250’との間の電気的な係合を取り外し可能に保持するための磁気保持手段の別の実施形態を示す。磁気保持手段は、エアロゾル発生装置201’の遠位端に第一の磁性材料210’およびくぼみ204’の閉端部に第二の磁性材料220’を含む。
【0150】
エアロゾル発生装置201’は、遠位端面に第一のコネクター部分240’を備える。この実施形態では、第一のコネクター部分240’の第三の電気接点は、第一の磁性材料210’を含み、そのため、第一の磁性材料210’は、第一のコネクター部分240’のくぼみを囲む強磁性材料のリングを含む。
【0151】
充電ユニットのくぼみ204’は、くぼみの閉端面に第二のコネクター部分250’を含む。第二の磁性材料220’は、図17および18に示す二つの弓形の永久磁石225’、226’を含む。二つの永久磁石225’、226’は、実質的に弓形であり、第一のコネクター部分210’の第三の電気接点と同じ曲率を有する。永久磁石225’および226’は、第二のコネクター部分250’の両側に配置され、第二のコネクター部分250’から電気的に隔離されている。永久磁石225’、226’は、円筒形の通路224’の周りに横方向に湾曲して配置され、両側で円筒形通路224’を概して囲む。また、永久磁石225’、226’は、磁石225’、226’が第二のコネクター部分250’の第三の電気接点の両側に配置され、第三の電気接点がそれらの間に配置されるように、横方向に間隙を介している。
【0152】
図19に示すように、永久磁石225’、226’は、第二のコネクター部分250’の表面上に延びる。永久磁石225’、226’の弓形の上側表面は、ポゴピン接点がその圧縮位置にある時に、第三の電気接点ポゴピンの上部のすぐ下の位置に配置される。この配置では、装置201’の第一の磁性材料210’は、装置201’がくぼみ204’内に配置され、第一のコネクター部分240’が第二のコネクター部分250’と接触する時に充電ユニットのくぼみ204’の第二の磁性材料220’に隣接して配置される。
【0153】
各磁石225、226は、弓形の表面の一つに単一の北磁極と、反対側の弓状の表面に単一の南磁極を有する。従って、図18の磁石225’に示すように、各磁石を正面から見て、弓形の磁石の端面を見ると、磁石の両端は同じ方向に配向された南北の磁極を有している。
【0154】
永久磁石225’、226’の南北の磁極は、図17に「N」および「S」で示す通り、反対方向に配向される。磁石225’の北磁極および磁石226’の南磁極は、第二のコネクター部分250’の表面から延びるように配置される。この配置では、磁石225’の北磁極および磁石226’の南磁極は、装置201’がくぼみ204’内に配置され、第一のコネクター部分240’および第二のコネクター部分250’が係合した時に、第一の磁性材料210’に隣接して配置される。この配置では、永久磁石225’、第一の磁性材料210’および永久磁石226’は磁気回路を形成する。
【0155】
第一の磁性材料210’と第二の磁性材料220’との間の磁気引力は、くぼみ204’の長軸方向軸に沿って閉端部において第二のコネクター部分250’および第二の磁性材料220’に向けてエアロゾル発生装置を引き寄せる。この作用により、上記の実施形態で説明したように、第一のコネクター部分240’および第二のコネクター部分250’の電気的接続が容易になる。
【0156】
図20および21は、上述の図17、18および19の磁気保持手段の第二の磁性材料の代替的な実施形態を示す。図20および21に示す実施形態の第二の磁性材料220’’は、図17および18の永久磁石225’、226’と実質的に同一である二つの弓形の永久磁石225’’、226’’を含む。永久磁石225’’、226’’は、南北の磁極の構成が磁石225’、226’とは異なる。
【0157】
磁石225’’、226’’のそれぞれの弓形の表面は、北磁極および南磁極を有する。各磁石225’’、226’’について、弓形の表面の一方の北磁極は、弓形の表面の反対側の端における反対側の弓形の磁極に配置される。同様に、弓形の表面の一方の南磁極は、弓形の表面の反対側の端における他方の弓形の表面に配置される。この配置では、図21の磁石225’’に図示するように、それぞれの磁石を正面から見て、弓形の磁石の両端面を見ると、端面は、反対方向に配向された南北の磁極を有する。言い換えれば、北磁極は磁石の対角線上に対向する角に配置され、南磁極は磁石の対角線上に対向する角に配置される。
【0158】
図18に示す実施形態について上記で説明したように、永久磁石225’’、226’’は、磁石225’、226’と類似の方法で第二のコネクター部分(図示せず)の周りに配置される。図20に示す通り、磁石225’’、226’’が第二のコネクター部分の周りに配置された時、磁石225’’の北磁極は、第二の磁石226’’の北磁極に隣接して配置され、磁石225’’の南磁極は、磁石226’’の南磁極に隣接して配置される。この配置では、第一の磁性材料が磁石225’’、226’’の弓形の上側表面に隣接して配置されると、磁石225’’、226’’および第一の磁性材料は、図17、18、および19の実施形態に関連して上述する回路の代替的な磁気回路を形成する。
【0159】
当然のことながら、その他の実施形態では、第二の磁性材料の永久磁石は、反対方向に配向された南北の磁極を有してもよい。当然のことながら、一つ以上の永久磁石を含む第二の磁性材料を含む実施形態では、南北の磁極は代替的な配置で配向されてもよい。当然のことながら、その他の実施形態では、エアロゾル発生装置の第一の磁性材料は、一つ以上の永久磁石を含みうる。
【0160】
当然ながら、本発明の一つの実施形態または態様に関連して説明した特徴は、本発明のその他の実施形態または態様にも適用されうる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21