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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-25
(45)【発行日】2022-12-05
(54)【発明の名称】自動運転ビークル
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20221128BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20221128BHJP
   B60R 11/04 20060101ALI20221128BHJP
   B60K 35/00 20060101ALI20221128BHJP
【FI】
G08G1/00 X
B60R11/02 C
B60R11/04
B60R11/02 S
B60K35/00 Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020552596
(86)(22)【出願日】2019-10-24
(86)【国際出願番号】 JP2019041755
(87)【国際公開番号】W WO2020085442
(87)【国際公開日】2020-04-30
【審査請求日】2021-04-20
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2018/039559
(32)【優先日】2018-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2018230440
(32)【優先日】2018-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001531
【氏名又は名称】弁理士法人タス・マイスター
(72)【発明者】
【氏名】小倉 幸太郎
(72)【発明者】
【氏名】小川 岳大
(72)【発明者】
【氏名】倉貫 芳紀
(72)【発明者】
【氏名】藤井 北斗
【審査官】増子 真
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/037954(WO,A1)
【文献】特開2017-091400(JP,A)
【文献】特開2018-156436(JP,A)
【文献】特開2017-182137(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00 - 10/30
B60W 30/00 - 60/00
G08G 1/00 - 99/00
B60K 35/00 - 37/06
B60R 9/00 - 11/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オペレータの操作によらず自動運転で移動する自動運転ビークルであって、
人及び/又は荷物をのせるためのデッキを含むビークル本体と、
前記自動運転ビークルを利用する人であって前記デッキにのっている人ジェスチャーを促す行動促進装置とを備え、
前記行動促進装置は、
前記自動運転ビークルを利用する人であって前記デッキにのっている人を撮像する撮像装置と、
記撮像装置が撮像している人にジェスチャーを促すための情報である行動促進情報を提示する情報提示装置とを含
前記行動促進装置は、前記情報提示装置に前記行動促進情報を提示させることにより、前記撮像装置が撮像している人にジェスチャーを促し、促されたジェスチャーが行われたか否かを判断するために、前記情報提示装置から前記行動促進情報が提示された人を前記撮像装置によって撮像する、自動運転ビークル。
【請求項2】
請求項に記載の自動運転ビークルであって、
前記撮像装置は、
前記情報提示装置から前記行動促進情報が提示された人のジェスチャーを撮像し、
前記行動促進装置は、さらに、
前記撮像装置が撮像している人であって前記情報提示装置から前記行動促進情報が提示された人のジェスチャーを認識する行動認識装置を含む、自動運転ビークル。
【請求項3】
請求項に記載の自動運転ビークルであって、さらに、
前記行動認識装置が認識しているジェスチャーに基づいて、前記自動運転ビークルを移動又は停止させる自動運転装置を備える、自動運転ビークル。
【請求項4】
請求項に記載の自動運転ビークルであって、
前記自動運転装置は、前記行動認識装置が認識しているジェスチャーに基づいて、前記自動運転ビークルを発進させる、自動運転ビークル。
【請求項5】
請求項1~の何れか1項に記載の自動運転ビークルであって、
前記行動促進装置は、さらに、
前記撮像装置が撮像している人を特定する人特定装置を含み、
前記情報提示装置は、前記人特定装置が特定した人にジェスチャーを促すように、前記行動促進情報を提示する、自動運転ビークル。
【請求項6】
請求項1~の何れか1項に記載の自動運転ビークルであって、
前記情報提示装置は、
前記撮像装置が撮像している人にジェスチャーを促すように、前記行動促進情報としての行動促進映像を表示する情報表示装置を含み、
前記撮像装置及び前記情報表示装置は、前記撮像装置によって撮像されている人が前記撮像装置及び前記情報表示装置を同時に視認できるように配置されている、自動運転ビークル。
【請求項7】
請求項に記載の自動運転ビークルであって、
前記情報提示装置は、さらに、
前記撮像装置が撮像している人にジェスチャーを促すように、前記行動促進情報としての行動促進音声を出力する音声出力装置を含み、
前記音声出力装置は、前記撮像装置及び前記情報表示装置が配置されている位置から前記行動促進音声が出力されていると前記撮像装置によって撮像されている人が感じるように、前記行動促進音声を出力する、自動運転ビークル。
【請求項8】
請求項1~の何れか1項に記載の自動運転ビークルであって、
前記自動運転ビークルは、小型自動運転ビークルである、自動運転ビークル。
【請求項9】
請求項1~の何れか1項に記載の自動運転ビークルであって、
前記自動運転ビークルは、低速自動運転ビークルである、自動運転ビークル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オペレータの操作によらず自動運転で移動する自動運転ビークルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の自動運転ビークルとして、例えば、非特許文献1に開示されている自動運転車両が提案されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】“05GEN 06GEN”、[online]、ヤマハ発動機株式会社、[2018年12月7日検索]、インターネット〈URL:https://global.yamaha-motor.com/jp/profile/design/concept/0506gen/index.html〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
提案されているような自動運転ビークルでは、その活用範囲を拡大することが求められている。提案されているような自動運転ビークルは、低速で利用されることが多い。そのため、提案されているような自動運転ビークルでは、人との共存及び人との協調が求められる。
【0005】
人との共存及び人との協調が求められる自動運転ビークルにおいて、ハードウエア構造及び/又はソフトウエア構造の複雑化を抑制することが求められている。
【0006】
そこで、本発明の目的は、オペレータの操作によらず自動運転で移動する自動運転ビークルにおいて、人との共存及び人との協調を実現しつつ、ハードウエア構造及び/又はソフトウエア構造の複雑化を抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
【0008】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルは、オペレータの操作によらず自動運転で移動する。本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルは、ビークル本体と、行動促進装置とを備える。ビークル本体は、人及び/又は荷物をのせるためのデッキを含む。行動促進装置は、自動運転ビークルを利用する人又は自動運転ビークルの周囲にいる人の行動を促す。行動促進装置は、撮像装置と、情報提示装置とを含む。撮像装置は、自動運転ビークルを利用する人又は自動運転ビークルの周囲にいる人を撮像する。情報提示装置は、行動促進情報を提示する。行動促進情報は、自動運転ビークルを利用する人又は自動運転ビークルの周囲にいる人であって撮像装置が撮像している人に行動を促すための情報である。
【0009】
自動運転ビークルにおいて、人との共存及び協調を実現するために大切なことは、自動運転ビークルと人との関係を築くことである。上記自動運転ビークルにおいては、自動運転ビークルを利用する人又は自動運転ビークルの周囲にいる人であって撮像装置が撮像している人に行動を促すように、情報提示装置が行動促進情報を提示する。そのため、自動運転ビークルを利用する人又は自動運転ビークルの周囲にいる人であって撮像装置が撮像している人の状態や行動を変化させることができる。その結果、自動運転ビークルと人との関係を築くことができる。したがって、上記自動運転ビークルにおいては、人との共存及び人との協調を実現することができる。
【0010】
上記自動運転ビークルにおいては、ハードウエア構造及び/又はソフトウエア構造の複雑化を抑制することができる。より詳細には、上記自動運転ビークルでは、自動運転ビークルを利用する人又は自動運転ビークルの周囲にいる人であって撮像装置が撮像している人に行動促進情報に従った行動を行わせることができる。そのため、自動運転ビークルは、行動促進情報に従った行動を認識できるハードウエア構造及び/又はソフトウエア構造を備えていればよい。別の表現をすれば、自動運転ビークルは、多種多様な行動を認識できるハードウエア構造及び/又はソフトウエア構造を備えていなくてもよい。したがって、上記自動運転ビークルにおいては、ハードウエア構造及び/又はソフトウエア構造の複雑化を抑制することができる。
【0011】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルは、オペレータの操作によらず自動運転で移動するものであればよい。自動運転ビークルは、地上を移動可能であってもよいし、水中又は水上を移動可能であってもよいし、空中を移動可能であってもよい。
【0012】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、デッキは、例えば、人及び/又は荷物が接触可能な面であって人及び/又は荷物を支えることができる面を有していればよい。デッキには、例えば、人が着座可能なシートが設けられていてもよい。
【0013】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、自動運転ビークルを利用する人は、例えば、自動運転ビークルに搭乗する人であってもよいし、自動運転ビークルが運搬する荷物と関係がある人であってもよい。自動運転ビークルが運搬する荷物と関係がある人は、例えば、自動運転ビークルが運搬してきた荷物を受け取る人であってもよいし、自動運転ビークルに荷物を運搬してもらう人であってもよい。自動運転ビークルによる荷物の運搬は、費用の支払いを伴うものであってもよいし、費用の支払いを伴わないものであってもよい。
【0014】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、自動運転ビークルを利用する人に促す行動は、例えば、自動運転ビークルを移動させるための行動であってもよいし、自動運転ビークルを停止させるための行動であってもよい。自動運転ビークルを移動させるための行動は、例えば、自動運転ビークルを発進させるための行動を含む。自動運転ビークルを発進させるための行動は、例えば、自動運転ビークルに搭乗している状態、つまり、デッキにのっている状態で、所定のジェスチャーを行うことである。所定のジェスチャーは、例えば、手や腕を使う動作である。このような動作は、例えば、サムズアップであってもよいし、挙手であってもよいし、手を振る動作であってもよい。自動運転ビークルを停止させるための行動は、例えば、自動運転ビークルに搭乗している状態、つまり、デッキにのっている状態で、或いは、自動運転ビークルの周囲にいる状態、つまり、デッキにのっていない状態で、所定のジェスチャーを行うことである。所定のジェスチャーは、例えば、手や腕を使う動作である。このような動作は、例えば、挙手であってもよいし、手を振る動作であってもよい。
【0015】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、自動運転ビークルの周囲にいる人は、例えば、自動運転ビークルの移動を妨げる人や、自動運転ビークルに近づいてくる人を含む。自動運転ビークルに近づいてくる人は、例えば、自動運転ビークルに興味がある人を含む。
【0016】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、自動運転ビークルの周囲にいる人に促す行動は、例えば、自動運転ビークルの移動を妨げないように移動してもらうことであってもよいし、自動運転ビークルを利用してもらうことであってもよい。
【0017】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、行動促進情報は、例えば、自動運転ビークルを利用する人又は自動運転ビークルの周囲にいる人であって撮像装置が撮像している人に行動を促すための指示を含んでいてもよい。行動促進情報は、例えば、映像であってもよいし、音声であってもよい。行動促進情報の提示は、例えば、行動促進情報を示す映像の表示であってもよいし、行動促進情報を示す音声の出力であってもよい。
【0018】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、行動促進装置は、例えば、情報提示装置を制御する制御装置を含んでいてもよい。
【0019】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、撮像装置は、自動運転ビークルを利用する人であってデッキにのっている人を撮像してもよい。
【0020】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、撮像装置は、自動運転ビークルを利用する人であって自動運転ビークルの周囲にいる人を撮像してもよい。
【0021】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、撮像装置は、情報提示装置から行動促進情報が提示された人の行動を撮像してもよい。行動促進装置は、行動認識装置をさらに含んでいてもよい。行動認識装置は、撮像装置が撮像している人であって情報提示装置から行動促進情報が提示された人の行動を認識する。
【0022】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、行動認識装置による行動の認識は、例えば、撮像装置が撮像している人の体の部位を認識し、当該認識した体の部位の位置や形等に基づいて行われる。
【0023】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルは、自動運転装置をさらに備えていてもよい。自動運転装置は、行動認識装置が認識している行動に基づいて、自動運転ビークルを移動又は停止させる。
【0024】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、自動運転装置は、行動認識装置が認識している行動に基づいて、自動運転ビークルを発進させてもよい。
【0025】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、行動促進装置は、人特定装置をさらに含んでいてもよい。人特定装置は、撮像装置が撮像している人を特定する。情報提示装置は、人特定装置が特定した人に行動を促すように、行動促進情報を提示してもよい。
【0026】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、人特定装置による人の特定は、例えば、顔認証技術によって行われる。顔認証技術に用いられる顔データは、例えば、自動運転ビークルの利用者登録を事前に行う際に取得すればよい。
【0027】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、情報提示装置は、撮像装置が撮像している人に対して、デッキに載っている荷物を受け取る行動を促すように、又は、デッキに荷物を載せる行動を促すように、行動促進情報を提示してもよい。
【0028】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、撮像装置は、情報提示装置から提示された行動促進情報に従って行動が行われたか否かを確認するために、デッキを撮像してもよい。
【0029】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、情報提示装置は、先に提示された行動促進情報に従って行動が行われたか否かを確認した後で、さらに行動を促すように、行動促進情報を提示してもよい。
【0030】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、情報提示装置がさらに行動を促すように行動促進情報を提示する場合、情報提示装置は、先に提示した行動促進情報と同じ行動促進情報を提示してもよいし、先に提示した行動促進情報とは異なる行動促進情報を提示してもよい。
【0031】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、情報提示装置は、情報表示装置を含んでいてもよい。情報表示装置は、撮像装置が撮像している人に行動を促すように、行動促進情報としての行動促進映像を表示する。撮像装置及び情報表示装置は、撮像装置によって撮像されている人が撮像装置及び情報表示装置を同時に視認できるように配置されていてもよい。
【0032】
上記自動運転ビークルにおいては、自動運転ビークルを利用する人又は自動運転ビークルの周囲にいる人は、情報表示装置を見るときに、撮像装置を見るようになる。撮像装置が複数の人を撮像する際に、複数の人の顔が重なることが抑制される。これにより、撮像装置は、自動運転ビークルを利用する人又は自動運転ビークルの周囲にいる人の顔を撮像しやすくなる。また、自動運転ビークルを利用する人又は自動運転ビークルの周囲にいる人が情報表示装置を見るので、自動運転ビークルが自動運転ビークルを利用する人又は自動運転ビークルの周囲にいる人により多くの情報を伝達できる。
【0033】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルにおいて、情報提示装置は、音声出力装置をさらに含んでいてもよい。音声出力装置は、撮像装置が撮像している人に行動を促すように、行動促進情報としての行動促進音声を出力する。音声出力装置は、撮像装置及び情報表示装置が配置されている位置から行動促進音声が出力されていると撮像装置によって撮像されている人が感じるように、行動促進音声を出力してもよい。
【0034】
上記自動運転ビークルにおいては、音声が出力されるときに、自動運転ビークルを利用する人又は自動運転ビークルの周囲にいる人は、撮像装置を見るようになる。撮像装置が複数の人を撮像する際に、複数の人の顔が重なることが抑制される。これにより、撮像装置は、自動運転ビークルを利用する人又は自動運転ビークルの周囲にいる人の顔を撮像しやすくなる。また、自動運転ビークルを利用する人又は自動運転ビークルの周囲にいる人が情報表示装置を見るので、自動運転ビークルが自動運転ビークルを利用する人又は自動運転ビークルの周囲にいる人により多くの情報を伝達できる。
【0035】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルは、小型自動運転ビークルであってもよい。
【0036】
本発明の一実施形態に係る自動運転ビークルは、低速自動運転ビークルであってもよい。
【0037】
この発明の上述の目的及びその他の目的、特徴、局面及び利点は、添付図面に関連して行われる以下のこの発明の実施形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0038】
本明細書にて使用される場合、用語「及び/又は(and/or)」は1つの、又は複数の関連した列挙されたアイテム(items)のあらゆる又は全ての組み合わせを含む。
【0039】
本明細書中で使用される場合、用語「含む、備える(including)」、「含む、備える(comprising)」又は「有する(having)」及びその変形の使用は、記載された特徴、工程、操作、要素、成分及び/又はそれらの等価物の存在を特定するが、ステップ、動作、要素、コンポーネント、及び/又はそれらのグループのうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0040】
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
【0041】
一般的に使用される辞書に定義された用語のような用語は、関連する技術及び本開示の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されていない限り、理想的又は過度に形式的な意味で解釈されることはない。
【0042】
本発明の説明においては、技術及び工程の数が開示されていると理解される。これらの各々は個別の利益を有し、それぞれは、他の開示された技術の1つ以上、又は、場合によっては全てと共に使用することもできる。従って、明確にするために、この説明は、不要に個々のステップの可能な組み合わせの全てを繰り返すことを控える。それにもかかわらず、明細書及び特許請求の範囲は、そのような組み合わせが全て本発明及び特許請求項の範囲内にあることを理解して読まれるべきである。
【0043】
以下の説明では、説明の目的で、本発明の完全な理解を提供するために多数の具体的な詳細を述べる。しかしながら、当業者には、これらの特定の詳細なしに本発明を実施できることが明らかである。本開示は、本発明の例示として考慮されるべきであり、本発明を以下の図面又は説明によって示される特定の実施形態に限定することを意図するものではない。
【発明の効果】
【0044】
本発明によれば、オペレータの操作によらず自動運転で移動する自動運転ビークルにおいて、ハードウエア構造及び/又はソフトウエア構造の複雑化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1図1は、本発明の実施の形態による自動運転ビークルの構成要素を概念的に示すブロック図である。
図2図2は、本発明の実施の形態の変形例1による自動運転ビークルの構成要素を概念的に示すブロック図である。
図3図3は、本発明の実施の形態の変形例2による自動運転ビークルの構成要素を概念的に示すブロック図である。
図4図4は、ビークル101,101dの側面図である。
図5図5は、ビークル101の内部を示した図である。
図6図6は、ビークル101が走行するルートを示した図である。
図7図7は、ビークル利用者及びビークル利用登録端末を示した図である。
図8図8は、ビークル利用登録端末が表示する映像である。
図9図9は、ビークル利用登録端末が表示する映像である。
図10図10は、ビークル利用登録端末が表示する映像である。
図11図11は、ビークル利用登録端末が表示する映像である。
図12図12は、発進動作時に情報表示装置121が表示する映像を示した図である。
図13図13は、発進動作時に情報表示装置121が表示する映像を示した図である。
図14図14は、発進動作時に情報表示装置121が表示する映像を示した図である。
図15図15は、発進動作時に情報表示装置121が表示する映像を示した図である。
図16図16は、発進動作時に情報表示装置121が表示する映像を示した図である。
図17図17は、発進動作時に情報表示装置121が表示する映像を示した図である。
図18図18は、下車動作時に情報表示装置121が表示する映像を示した図である。
図19図19は、下車動作時に情報表示装置121が表示する映像を示した図である。
図20図20は、下車動作時に情報表示装置121が表示する映像を示した図である。
図21図21は、障害物検出動作時に情報表示装置121が表示する映像を示した図である。
図22図22は、障害物検出動作時に情報表示装置121が表示する映像を示した図である。
図23図23は、停留所到着動作時に情報表示装置121が表示する映像を示した図である。
図24図24は、ビークル101a,101b,101cの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態による自動運転ビークルの詳細について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、あくまでも一例である。本発明は、以下に説明する実施の形態によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
【0047】
図1を参照しながら、本発明の実施の形態による自動運転ビークル50について説明する。図1は、自動運転ビークル50の構成要素を概念的に示すブロック図である。
【0048】
自動運転ビークル50は、オペレータの操作によらず自動運転で移動するものであればよい。自動運転ビークル50は、地上を移動可能であってもよいし、水中又は水上を移動可能であってもよいし、空中を移動可能であってもよい。
【0049】
自動運転ビークル50は、例えば、小型自動運転ビークルであってもよい。小型自動運転ビークルは、例えば、以下に示す条件1~3の少なくとも1つを満たしていればよい。
条件1:自動運転ビークル50の乗車定員が10人以下である。
条件2:自動運転ビークル50の最大積載量が1トン以下である。
条件3:自動運転ビークル50の全長が5m以下であり、かつ、自動運転ビークル50の全幅が1.5m以下である。
【0050】
自動運転ビークル50は、例えば、低速自動運転ビークルであってもよい。低速自動運転ビークルは、時速60km未満で移動する自動運転ビークルである。低速自動運転ビークルは、好ましくは、時速40km未満で移動する自動運転ビークルである。低速自動運転ビークルは、より好ましくは、時速30km未満で移動する自動運転ビークルである。低速自動運転ビークルは、更により好ましくは、時速20km未満で移動する自動運転ビークルである。
【0051】
自動運転ビークル50は、自動運転装置52と、ビークル本体54と、行動促進装置56とを含む。以下、これらについて説明する。
【0052】
自動運転装置52は、オペレータの操作によらずビークル本体54を移動させる。自動運転装置52がビークル本体54をオペレータの操作によらず移動させることにより、自動運転ビークル50がオペレータの操作によらず自動運転で移動する。なお、自動運転装置52は、オペレータの操作によらずビークル本体54を移動させるための準備動作を行ってもよい。
【0053】
自動運転装置52は、オペレータの操作によらずビークル本体54を停止させる。自動運転装置52がビークル本体54をオペレータの操作によらず停止させることにより、自動運転ビークル50がオペレータの操作によらず停止する。なお、自動運転装置52は、オペレータの操作によらずビークル本体54を停止させるための準備動作を行ってもよい。
【0054】
自動運転装置52は、ビークル本体54に支持される。自動運転装置52は、例えば、操舵装置と、駆動力発生装置と、制動力発生装置と、自動運転制御装置とを含む。
【0055】
操舵装置は、ビークル本体54が移動する方向、つまり、自動運転ビークル50が進む方向を変化させる。
【0056】
駆動力発生装置は、例えば、ビークル本体54を移動させるための駆動力を発生させる。駆動力発生装置は、例えば、駆動源としての電気モータを含む。
【0057】
制動力発生装置は、ビークル本体54、つまり、自動運転ビークル50を停止させるための制動力を発生させる。制動力発生装置は、例えば、ブレーキ装置である。ブレーキ装置は、例えば、ブレーキディスクと、キャリパとを含む。
【0058】
自動運転制御装置は、操舵装置、駆動力発生装置及び制動力発生装置を制御する。自動運転制御装置は、例えば、自動運転ビークル50が存在する環境に関する情報を取得して処理することにより、操舵装置、駆動力発生装置及び制動力発生装置を制御する。自動運転ビークル50が存在する環境に関する情報は、例えば、自動運転ビークル50を利用する人又は自動運転ビークル50の周囲にいる人の行動に関する情報を含む。
【0059】
ビークル本体54は、デッキ541を含む。デッキ541は、人及び/又は荷物を載せるために用いられる。デッキ541は、例えば、人及び/又は荷物が接触可能な面であって人及び/又は荷物を支えることができる面を有していればよい。デッキ541には、例えば、人が着座可能なシートが設けられていてもよい。デッキ541は、例えば、人及び/又は荷物を収容するキャビンの下端を規定する。キャビンは、例えば、人及び/又は荷物を収容する空間を形成する。キャビンが形成する空間は、例えば、ビークル本体54の周囲の空間に繋がっていてもよい。キャビンの入口には、入口を開閉するためのドアが設けられていてもよいし、入口を開閉するためのドアが設けられていなくてもよい。
【0060】
行動促進装置56は、自動運転ビークル50を利用する人又は自動運転ビークル50の周囲にいる人の行動を促す。行動促進装置56は、撮像装置561と、情報提示装置562とを含む。
【0061】
自動運転ビークル50を利用する人は、例えば、自動運転ビークル50に搭乗する人であってもよいし、自動運転ビークル50が運搬する荷物と関係がある人であってもよい。自動運転ビークル50が運搬する荷物と関係がある人は、例えば、自動運転ビークル50が運搬してきた荷物を受け取る人であってもよいし、自動運転ビークル50に荷物を運搬してもらう人であってもよい。自動運転ビークル50による荷物の運搬は、費用の支払いを伴うものであってもよいし、費用の支払いを伴わないものであってもよい。
【0062】
自動運転ビークル50を利用する人に促す行動は、例えば、自動運転ビークル50を移動させるための行動であってもよいし、自動運転ビークル50を停止させるための行動であってもよい。自動運転ビークル50を移動させるための行動は、例えば、自動運転ビークル50を発進させるための行動を含む。自動運転ビークル50を発進させるための行動は、例えば、自動運転ビークル50に搭乗している状態、つまり、デッキ541にのっている状態で、所定のジェスチャーを行うことである。所定のジェスチャーは、例えば、手や腕を使う動作である。このような動作は、例えば、サムズアップであってもよいし、挙手であってもよいし、手を振る動作であってもよい。自動運転ビークル50を停止させるための行動は、例えば、自動運転ビークル50に搭乗している状態、つまり、デッキ541にのっている状態で、或いは、自動運転ビークル50の周囲にいる状態、つまり、デッキ541にのっていない状態で、所定のジェスチャーを行うことである。所定のジェスチャーは、例えば、手や腕を使う動作である。このような動作は、例えば、挙手であってもよいし、手を振る動作であってもよい。
【0063】
自動運転ビークル50の周囲にいる人は、例えば、自動運転ビークル50の移動を妨げる人や、自動運転ビークル50に近づいてくる人を含む。自動運転ビークル50に近づいてくる人は、例えば、自動運転ビークル50に興味がある人を含む。
【0064】
自動運転ビークル50の周囲にいる人に促す行動は、例えば、自動運転ビークルの移動を妨げないように移動してもらうことであってもよいし、自動運転ビークルを利用してもらうことであってもよい。
【0065】
撮像装置561は、自動運転ビークル50を利用する人又は自動運転ビークル50の周囲にいる人を撮像する。撮像装置561は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサであってもよいし、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサであってもよい。撮像装置561は、情報提示装置562から行動促進情報が提示された人の行動を撮像してもよい。
【0066】
情報提示装置562は、行動促進情報を提示する。行動促進情報は、自動運転ビークル50を利用する人又は自動運転ビークル50の周囲にいる人であって撮像装置561が撮像している人に行動を促すための情報である。行動促進情報は、例えば、自動運転ビークル50を利用する人又は自動運転ビークル50の周囲にいる人であって撮像装置561が撮像している人に行動を促すための指示を含む。
【0067】
情報提示装置562は、情報表示装置を含んでいてもよい。情報表示装置は、撮像装置561が撮像している人に行動を促すように、行動促進情報としての行動促進映像を表示する。
【0068】
情報表示装置は、撮像装置561によって撮像されている人が撮像装置561と一緒に視認できるように配置されていてもよい。つまり、情報表示装置と撮像装置561は、撮像装置561によって撮像されている人が同時に視認できるように配置されていてもよい。情報表示装置と撮像装置561を同時に視認できる態様には、例えば、情報表示装置と撮像装置561が隣り合うように配置される態様が含まれる。このような場合、自動運転ビークル50を利用する人又は自動運転ビークル50の周囲にいる人は、情報表示装置を見るときに、撮像装置561を見るようになる。撮像装置561が複数の人を撮像する際に、複数の人の顔が重なることが抑制される。これにより、撮像装置561は、自動運転ビークル50を利用する人又は自動運転ビークル50の周囲にいる人の顔を撮像しやすくなる。また、自動運転ビークル50を利用する人又は自動運転ビークル50の周囲にいる人が情報表示装置を見るので、自動運転ビークル50が自動運転ビークル50を利用する人又は自動運転ビークル50の周囲にいる人により多くの情報を伝達できる。
【0069】
情報提示装置562は、音声出力装置を含んでいてもよい。音声出力装置は、撮像装置561が撮像している人に行動を促すように、行動促進情報としての行動促進音声を出力する。
【0070】
音声出力装置は、撮像装置561及び情報表示装置が配置されている位置から行動促進音声が出力されていると撮像装置561によって撮像されている人が感じるように、行動促進音声を出力してもよい。この場合、音声が出力されるときに、自動運転ビークル50を利用する人又は自動運転ビークル50の周囲にいる人は、撮像装置561を見るようになる。撮像装置561が複数の人を撮像する際に、複数の人の顔が重なることが抑制される。これにより、撮像装置561は、自動運転ビークル50を利用する人又は自動運転ビークル50の周囲にいる人の顔を撮像しやすくなる。また、自動運転ビークル50を利用する人又は自動運転ビークル50の周囲にいる人が情報表示装置を見るので、自動運転ビークル50が自動運転ビークル50を利用する人又は自動運転ビークル50の周囲にいる人により多くの情報を伝達できる。
【0071】
撮像装置561は、自動運転ビークル50を利用する人であってデッキ541にのっている人を撮像してもよい。つまり、撮像装置561は、自動運転ビークル50を利用する人であって自動運転ビークル50に搭乗している人を撮像してもよい。
【0072】
撮像装置561は、自動運転ビークル50を利用する人であって自動運転ビークル50の周囲にいる人を撮像してもよい。この場合、情報提示装置56は、撮像装置561が撮像している人に対して、デッキ541に載っている荷物を受け取る行動を促すように、又は、デッキ541に荷物を載せる行動を促すように、行動促進情報を提示してもよい。また、撮像装置561は、情報提示装置56から提示された行動促進情報に従って行動が行われたか否かを確認するために、デッキ541を撮像してもよい。情報提示装置561は、先に提示された行動促進情報に従って行動が行われたか否かを確認した後で、さらに行動を促すように、行動促進情報を提示してもよい。情報提示装置56がさらに行動を促すように行動促進情報を提示する場合、情報提示装置56は、先に提示した行動促進情報と同じ行動促進情報を提示してもよいし、先に提示した行動促進情報とは異なる行動促進情報を提示してもよい。
【0073】
自動運転ビークル50においては、人との共存及び人との協調を実現することができる。その理由は、以下のとおりである。
【0074】
自動運転ビークルにおいて、人との共存及び協調を実現するために大切なことは、自動運転ビークルと人との関係を築くことである。自動運転ビークル50においては、自動運転ビークル50を利用する人又は自動運転ビークル50の周囲にいる人であって撮像装置561が撮像している人に行動を促すように、情報提示装置562が行動促進情報を提示する。そのため、自動運転ビークル50を利用する人又は自動運転ビークル50の周囲にいる人であって撮像装置561が撮像している人の状態や行動を変化させることができる。その結果、自動運転ビークル50と人との関係を築くことができる。したがって、自動運転ビークル50においては、人との共存及び人との協調を実現することができる。
【0075】
自動運転ビークル50においては、ハードウエア構造及び/又はソフトウエア構造の複雑化を抑制することができる。その理由は、以下のとおりである。
【0076】
自動運転ビークル50では、自動運転ビークル50を利用する人又は自動運転ビークル50の周囲にいる人であって撮像装置561が撮像している人に行動促進情報に従った行動を行わせることができる。そのため、自動運転ビークル50は、行動促進情報に従った行動を認識できるハードウエア構造及び/又はソフトウエア構造を備えていればよい。別の表現をすれば、自動運転ビークル50は、多種多様な行動を認識できるハードウエア構造及び/又はソフトウエア構造を備えていなくてもよい。したがって、自動運転ビークル50においては、ハードウエア構造及び/又はソフトウエア構造の複雑化を抑制することができる。
【0077】
(実施の形態の変形例1)
続いて、図2を参照しながら、本発明の実施の形態の変形例1による自動運転ビークル50Aについて説明する。図2は、自動運転ビークル50Aの構成要素を概念的に示すブロック図である。
【0078】
自動運転ビークル50Aは、自動運転ビークル50と比べて、行動促進装置56の代わりに、行動促進装置56Aを備える点で異なる。行動促進装置56Aは、行動促進装置56と比べて、行動認識装置563をさらに含む点で異なる。
【0079】
行動認識装置563は、撮像装置561が撮像している人であって情報提示装置562から行動促進情報が提示された人の行動を認識する。つまり、自動運転ビークル50Aでは、撮像装置561は、情報提示装置562から行動促進情報が提示された人の行動を撮像する。行動認識装置563による行動の認識は、例えば、撮像装置561が撮像している人の体の部位を認識し、当該認識した体の部位の位置や形等に基づいて行われる。
【0080】
自動運転ビークル50Aにおいて、自動運転装置52は、行動認識装置563が認識している行動に基づいて、自動運転ビークル50Aを移動又は停止させてもよい。
【0081】
自動運転ビークル50Aにおいて、自動運転装置52は、行動認識装置563が認識している行動に基づいて、自動運転ビークル50Aを発進させてもよい。
【0082】
自動運転ビークル50Aにおいて、情報提示装置562は、行動認識装置563が認識している行動に基づいて、撮像装置561が撮像している人に行動を促すように、行動促進情報を提示してもよい。
【0083】
このような自動運転ビークル50Aにおいても、上記実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0084】
(実施の形態の変形例2)
続いて、図3を参照しながら、本発明の実施の形態の変形例2による自動運転ビークル50Bについて説明する。図3は、自動運転ビークル50Bの構成要素を概念的に示すブロック図である。
【0085】
自動運転ビークル50Bは、自動運転ビークル50と比べて、行動促進装置56の代わりに、行動促進装置56Bを備える点で異なる。行動促進装置56Bは、行動促進装置56と比べて、人特定装置564をさらに含む点で異なる。
【0086】
人特定装置564は、撮像装置561が撮像している人を特定する。情報提示装置562は、人特定装置564が特定した人に行動を促すように、行動促進情報を提示してもよい。人特定装置564による人の特定は、例えば、顔認証技術によって行われる。顔認証技術に用いられる顔データは、例えば、自動運転ビークル50Bの利用者登録を事前に行う際に取得すればよい。
【0087】
このような自動運転ビークル50Bにおいても、上記実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0088】
(実施の形態の他の変形例)
例えば、自動運転ビークル50Aにおいて、行動促進装置56Aは、人特定装置564をさらに含んでいてもよい。例えば、自動運転ビークル50Bにおいて、行動促進装置56Bは、行動認識装置563をさらに含んでいてもよい。
【0089】
(実施の形態の具体例1)
[ビークルの全体構成]
以下に、本発明の実施の形態の具体例1に係る自動運転ビークルとしてのビークルの全体構成について図面を参照しながら説明する。図4は、ビークル101の側面図である。図4では、ビークル101,101dを模式化すると共に、機能ブロックを合わせて記載した。図5は、ビークル101の内部を示した図である。図6は、ビークル101が走行するルートを示した図である。
【0090】
以下では、ビークル101の前方向を前方向Fと定義する。前方向Fは、ビークル101の進行方向と一致する。ビークル101の後方向を後方向Bと定義する。ビークル101の左方向を左方向Lと定義する。ビークル101の右方向を右方向Rと定義する。ビークル101の上方向を上方向Uと定義する。ビークル101の下方向を下方向Dと定義する。ビークル101の前後方向を前後方向FBと定義する。ビークル101の左右方向を左右方向LRと定義する。ビークル101の上下方向を上下方向UDと定義する。
【0091】
本明細書において、ビークル101の進行方向とは、通常使用時に車輪の回転によりビークル101が進む方向であり、一時的な車輪の逆回転によりビークル101が進む方向は含まない。ビークル101がスイッチバック可能車両(Bi-directional vehicle)の場合は、車輪の逆回転によりビークル101の進行方向を逆向きの方向に変更可能である。
【0092】
本明細書において、前後方向に延びる軸線や部材とは、必ずしも前後方向と平行である軸線や部材だけを示すものではない。前後方向に延びる軸線や部材とは、前後方向に対して±45°の範囲で傾斜している軸線や部材を含む。同様に、上下方向に延びる軸線や部材とは、上下方向に対して±45°の範囲で傾斜している軸線や部材を含む。左右方向に延びる軸線や部材とは、左右方向に対して±45°の範囲で傾斜している軸線や部材を含む。
【0093】
本明細書における任意の2つの部材を第1部材及び第2部材と定義した場合、任意の2つの部材の関係は以下のような意味になる。本明細書において、第1部材が第2部材に支持されているとは、第1部材が第2部材に対して移動不可能に第2部材に取り付けられている(すなわち、固定されている)場合、及び、第1部材が第2部材に対して移動可能に第2部材に取り付けられている場合を含む。また、第1部材が第2部材に支持されているとは、第1部材が第2部材に直接に取り付けられている場合、及び、第1部材が第3部材を介して第2部材に取り付けられている場合の両方を含む。
【0094】
本明細書において、前後方向に並ぶ第1部材及び第2部材とは、以下の状態を示す。前後方向に垂直な方向に第1部材及び第2部材を見たときに、第1部材及び第2部材の両方が前後方向を示す任意の直線上に配置されている状態である。本明細書において、上方又は下方に見て前後方向に並ぶ第1部材及び第2部材とは、以下の状態を示す。上方又は下方に第1部材及び第2部材を見たときに、第1部材及び第2部材の両方が前後方向を示す任意の直線上に配置されている。この場合、上方及び下方とは異なる左方又は右方に第1部材及び第2部材を見ると、第1部材及び第2部材のいずれか一方が前後方向を示す任意の直線上に配置されていなくてもよい。なお、第1部材と第2部材とが接触していてもよい。第1部材と第2部材とが離れていてもよい。第1部材と第2部材との間に第3部材が存在していてもよい。この定義は、前後方向以外の方向にも適用される。
【0095】
本明細書において、第1部材が第2部材の前方に配置されるとは、以下の状態を指す。第1部材の少なくとも一部は、第2部材が前方に平行移動するときに通過する領域内に配置されている。よって、第1部材は、第2部材が前方に平行移動するときに通過する領域内に収まっていてもよいし、第2部材が前方に平行移動するときに通過する領域から突出していてもよい。この場合、第1部材及び第2部材は、前後方向に並んでいる。この定義は、前後方向以外の方向にも適用される。
【0096】
本明細書において、左方又は右方に見て、第1部材が第2部材の前方に配置されるとは、以下の状態を指す。左方又は右方に見て、第1部材と第2部材が前後方向に並んでいる。この定義において、第1部材と第2部材は、3次元では、前後方向に並んでいなくてもよい。この定義は、前後方向以外の方向も適用される。
【0097】
本明細書において、第1部材が第2部材より前方に配置されるとは、以下の状態を指す。第1部材は、第2部材の前端を通り前後方向に直交する平面の前方に配置される。この場合、第1部材及び第2部材は、前後方向に並んでいてもよく、並んでいなくてもよい。この定義は、前後方向以外の方向にも適用される。
【0098】
本明細書において、特に断りのない場合には、第1部材の各部について以下のように定義する。第1部材の前部とは、第1部材の前半分を意味する。第1部材の後部とは、第1部材の後半分を意味する。第1部材の左部とは、第1部材の左半分を意味する。第1部材の右部とは、第1部材の右半分を意味する。第1部材の上部とは、第1部材の上半分を意味する。第1部材の下部とは、第1部材の下半分を意味する。第1部材の上端とは、第1部材の上方の端を意味する。第1部材の下端とは、第1部材の下方の端を意味する。第1部材の前端とは、第1部材の前方の端を意味する。第1部材の後端とは、第1部材の後方の端を意味する。第1部材の左端とは、第1部材の左方の端を意味する。第1部材の右端とは、第1部材の右方の端を意味する。第1部材の上端部とは、第1部材の上端及びその近傍を意味する。第1部材の下端部とは、第1部材の下端及びその近傍を意味する。第1部材の前端部とは、第1部材の前端及びその近傍を意味する。第1部材の後端部とは、第1部材の後端及びその近傍を意味する。第1部材の左端部とは、第1部材の左端及びその近傍を意味する。第1部材の右端部とは、第1部材の右端及びその近傍を意味する。第1部材とは、ビークル101を構成する部材を意味する。
【0099】
本明細書において、第1部材と第2部材との間に構成(部材、空間又は開口)が形成される(位置する又は設けられる)とは、第1部材と第2部材とが並ぶ方向において第1部材と第2部材との間に構成が存在することを意味する。ただし、構成は、第1部材と第2部材とが並ぶ方向に直交する方向に第1部材又は第2部材から突出していてもよいし、突出していなくてもよい。
【0100】
ビークル101は、自動運転車両である。従って、ビークル101は、ドライバーの操作によらずに自動運転で運動する。ビークル101は、小型ビークルである。小型ビークルとは、例えば、以下のいずれかの条件を満たすビークルである。
【0101】
・ビークルの乗車定員が10人以下である。
・ビークルの最大積載量が1トン以下である。
・ビークルの全長が5m以下であり、ビークルの全幅が1.5m以下である。
【0102】
また、ビークル101は、低速進行ビークルである。低速進行ビークルとは、時速60km未満で進行するビークルである。また、低速進行ビークルとは、好ましくは、時速40km未満で進行するビークルである。また、低速進行ビークルとは、より好ましくは、時速30km未満で進行するビークルである。また、低速進行ビークルとは、更により好ましくは、時速20km未満で進行するビークルである。
【0103】
また、ビークル101は、オープン車両である。本明細書におけるオープン車両は、ビークル101内部とビークル101外部とが完全に遮蔽されていない車両を意味する。そのため、ビークル101には、窓がガラスなどにより塞がれていない。
【0104】
ビークル101は、図に示すように、ビークル本体102、複数の車輪104、ビークル運動装置107、複数のシート112、自動運転制御装置114、行動促進制御装置115、行動認識装置116、ビークル行動実行装置117、人特定装置118、撮像装置120、情報表示装置121、音声出力装置122、及びLIDAR(Light Detection and Ranging)123を備えている。
【0105】
本具体例1では、ビークル運動装置107と、自動運転制御装置114と、ビークル行動実行装置117とを含んで、自動運転装置が実現されている。本具体例1では、行動促進制御装置115と、行動認識装置116と、人特定装置118と、撮像装置120と、情報提示装置121と、音声出力装置122とを含んで、行動促進装置が実現されている。本具体例1では、情報表示装置121と、音声出力装置122とを含んで、情報提示装置が実現されている。
【0106】
ビークル本体102は、人及び/又は荷物を積載することができる。ビークル本体102は、ビークル101の車体フレーム及び外装である。ビークル本体102は、箱形状を有している。これにより、ビークル本体102は、キャビン空間Spを形成している。キャビン空間Spは、人及び/又は荷物を収容する空間である。ビークル本体102は、デッキを含む。デッキは、例えば、キャビン空間Spの下端を規定する。
【0107】
複数の車輪104は、図4に示すように、ビークル本体102に支持されている。複数の車輪104は、車軸を中心に回転することができる。車輪104とは、タイヤと、タイヤを保持するホイール本体とを含む。複数の車輪104は、左前輪104FL、右前輪104FR、左後輪104BL及び右後輪104BRを含んでいる。左前輪104FLは、ビークル本体102の左部かつ前部に配置されている。左前輪104FLは、上下方向UDに延びる左前キングピン軸(図示せず)を中心に回転できる。右前輪4FRは、ビークル本体102の右部かつ前部に配置されている。右前輪104FRは、上下方向UDに延びる右前キングピン軸(図示せず)を中心に回転できる。このように、左前輪104FL及び右前輪104FRは、操舵輪である。左後輪104BLは、ビークル本体102の左部かつ後部に配置されている。右後輪104BRは、ビークル本体102の右部かつ後部に配置されている。
【0108】
ビークル運動装置107は、ビークル本体102に支持されている。ビークル運動装置107は、ビークル101を運動させる。ビークル101の運動は、ビークル101の「走る」、「曲がる」及び「止まる」である。具体的には、ビークル101を運動させることは、ビークル101を前進させること、ビークル101を後退させること、ビークル101を前進させながら左旋回させること、ビークル101を前進させながら右旋回させること、ビークル101を後退させながら左旋回させること、ビークル101を後退させながら右旋回させること、ビークル101を発進させること、ビークル101を停止させること、ビークル101を加速させること、ビークル101を減速させることを含む。そのため、ビークル運動装置107は、操舵装置106、駆動力発生装置108及び制動力発生装置110を含んでいる。
【0109】
操舵装置106は、ビークル本体102に支持されている。操舵装置106は、複数の車輪104の内の少なくとも1つを操舵する装置である。本具体例1では、操舵装置106は、左前輪104FL及び右前輪104FRを操舵する。より詳細には、操舵装置106は、左前キングピン軸を中心に左前輪104FLを回転させると共に、右前キングピン軸を中心に右前輪104FRを回転させる。例えば、ビークル101が前進しながら左方向Lに旋回する場合、操舵装置106は、下方向Dに見て、左前輪104FL及び右前輪104FRを反時計回りに回転させる。例えば、ビークル101が前進しながら右方向Rに旋回する場合、操舵装置106は、下方向Dに見て、左前輪104FL及び右前輪104FRを時計回りに回転させる。操舵装置106は、例えば、電気モータ、減速機、ラックアンドピニオン式のステアリングギア機構により構成されている。ただし、ステアリングギア機構は、ラックアンドピニオン式のステアリングギア機構に限られず、リサーキュレーテッドボール式のステアリングギア機構等であってもよい。
【0110】
駆動力発生装置108は、ビークル101を走行させる駆動力を発生させる。本具体例1では、駆動力発生装置108は、左後輪104BL及び右後輪104BRを回転させる。従って、左後輪104BL及び右後輪104BRは、駆動輪である。駆動力発生装置108は、例えば、エンジンや電気モータ等である。また、駆動力発生装置108は、エンジン及び電気モータが組み合わされたハイブリッド式の動力源であってもよい。制動力発生装置110は、ビークル本体102を制動させる制動力を発生する。制動力発生装置110は、例えば、左前輪104FL、右前輪104FR、左後輪104BL及び右後輪104BRの運動エネルギーを摩擦により熱エネルギーに変換する。
【0111】
複数のシート112は、ビークル本体102に支持されている。シート112には、ビークル101を利用する人であるビークル利用者が着座する。複数のシート112は、左前シート112FL、右前シート112FR、左中シート112ML、右中シート112MR、左後シート112BL及び右後シート112BRを含んでいる。
【0112】
左前シート112FL、左中シート112ML及び左後シート112BLは、キャビン空間Spの左部に配置されている。左前シート112FL、左中シート112ML及び左後シート112BLは、前から後へとこの順に一列に並んでいる。また、左前シート112FL、左中シート112ML及び左後シート112BLはそれぞれ、左前シート112FL、左中シート112ML及び左後シート112BLのそれぞれに着座した乗客が前方を向くように配置されている。
【0113】
右前シート112FR、右中シート112MR及び右後シート112BRは、キャビン空間Spの右部に配置されている。右前シート112FR、右中シート112MR及び右後シート112BRは、前から後へとこの順に一列に並んでいる。これにより、右前シート112FRは、左前シート112FLの右方に配置されている。右中シート112MRは、左中シート112MLの右方に配置されている。右後シート112BRは、左後シート112BLの右方に配置されている。また、右前シート112FR、右中シート112MR及び右後シート112BRはそれぞれ、右前シート112FR、右中シート112MR及び右後シート112BRのそれぞれに着座した乗客が前方を向くように配置されている。
【0114】
撮像装置120は、ビークル本体102に支持されている。撮像装置120は、オペレータとしてのドライバーの操作によらずに自動運転で運動するビークル101を利用するビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人を撮像する。ビークル利用者は、ビークル本体102に搭乗する人又はビークル本体102に積載される荷物を利用する人である。本具体例1では、ビークル利用者は、ビークル本体102に搭乗する人である。特に、撮像装置120は、ビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人の行動であるビークル利用者行動を撮像する。ビークル利用者行動は、ビークル利用者又はビークルの周囲にいる人が行う動作である。本具体例1では、ビークル利用者行動は、ビークル利用者が行う動作である。ビークル利用者行動は、例えば、ビークル利用者又はビークルの周囲にいる人がサムズアップをする動作や、ビークル利用者又はビークルの周囲にいる人が両手を挙げる動作、ビークル利用者又はビークルの周囲にいる人が手を振る動作、ビークルの周囲にいる人がビークルに対して進行方向の道を譲る動作等のビークル利用者又はビークルの周囲にいる人が行うジェスチャーである。本具体例1では、ビークル利用者行動は、ビークル利用者がサムズアップ及び挙手をする動作である。
【0115】
撮像装置120は、図4及び図5に示すように、ビークル本体102の前部に配置されている。より詳細には、撮像装置120は、複数のシート112よりも前方に配置されている。また、撮像装置120は、ビークル本体102の左右方向LRの中央に配置されている。更に、撮像装置120は、複数のシート112に着座しているビークル利用者の目と上下方向UDにおいて同じ位置、又は、複数のシート112に着座しているビークル利用者の目より上方に配置されている。撮像装置120は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサである。撮像装置120は、映像信号を行動認識装置116及び人特定装置118に出力する。
【0116】
情報表示装置121は、ビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人に対して映像を表示する。本具体例1では、情報表示装置121は、ビークル利用者に対して映像を表示する。情報表示装置121は、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイである。音声出力装置122は、ビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人に対して音声を出力する。本実施形態では、音声出力装置122は、ビークル利用者に対して音声を出力する。音声出力装置122は、例えば、スピーカーである。
【0117】
ここで、撮像装置120及び情報表示装置121は、撮像装置120が撮像しているビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人が撮像装置120及び情報表示装置121を同時に視認できる位置に配置されている。本具体例1では、撮像装置120及び情報表示装置121は、撮像装置120が撮像しているビークル利用者が撮像装置120及び情報表示装置121を同時に視認できる位置に配置されている。また、撮像装置120は、情報表示装置121と一体化されている。すなわち、撮像装置120は、情報表示装置121に隣接している。そのため、ビークル利用者が情報表示装置121を見る際に撮像装置120も見ることができる。
【0118】
また、音声出力装置122は、撮像装置120及び情報表示装置121が配置されている位置から音声が出力されているとビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人が感じるように、音声を出力する。本具体例1では、音声出力装置122は、撮像装置120及び情報表示装置121が配置されている位置から音声が出力されているとビークル利用者が感じるように、音声を出力する。また、音声出力装置122は、撮像装置120及び情報表示装置121と一体化されている。すなわち、音声出力装置122は、情報表示装置121に隣接している。
【0119】
LIDAR123は、ビークル101の周囲の情報(障害物の有無等)を取得する。LIDAR123は、パルス状に発光するレーザをLIDAR123の周囲に照射して、ビークル101の周囲の物体において発生した散乱光を検出する。そして、LIDAR123は、その反射時間(発光後に反射光を検出するまでの時間)に基づいて、LIDAR123からビークル101の周囲の物体までの距離を算出する。
【0120】
自動運転制御装置114は、ビークル本体102に支持されている。自動運転制御装置114は、ビークル運動装置107を制御して、ドライバーの操作によらずに自動運転でビークル101を運動させる。自動運転制御装置114は、メモリ及びCPU(Central Processing Unit)等(いずれも図示せず)を含んでいる。メモリは、自動運転でビークル101を走行させるためのプログラムを記憶している。CPUは、メモリが記憶しているプログラムを実行する。これにより、CPUは、撮像装置120及びLIDAR123が取得した情報に基づいてビークル運動装置107を制御して、ビークル101を自動運転で走行させる。なお、本明細書における自動運転は、例えば、米国運輸省道路交通安全局のレベル4及びレベル5の自動運転を指す。ただし、自動運転は、米国運輸省道路交通安全局のレベル4及びレベル5の自動運転に限らず、レベル3以下の自動運転でもよい。
【0121】
人特定装置118は、撮像装置120が撮像しているビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人を特定する。本具体例1では、人特定装置118は、撮像装置120が撮像しているビークル利用者を特定する。より詳細には、ビークル利用者は、ビークル101に搭乗する前に、ビークル利用登録を行う。ビークル利用登録では、ビークル利用者は、ビークル利用者の顔、ニックネーム(又は名前)、メールアドレス等の登録情報を図示しないビークル利用登録端末を利用して入力する。登録情報は、住所、電話番号、生年月日、身分証明、クレジットカード情報等を含んでいてもよい。ビークル利用登録端末は、人特定装置118に登録情報を送信する。これにより、人特定装置118は、ビークル利用者の登録情報を記憶する。そして、人特定装置118は、登録情報及び撮像装置120から出力されてくる映像信号に基づいて顔認証を行うことにより、撮像装置120が撮像しているビークル利用者の名前を特定する。また、人特定装置118は、ビークル利用者の名前を特定することにより、ビークル101に搭乗している人数をカウントする。
【0122】
行動促進制御装置115は、ビークル本体102に支持されている。行動促進制御装置115は、撮像装置120が撮像しているビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人に対してビークル利用者行動を促す(instruct)映像を情報表示装置121に表示させる、及び/又は、ビークル利用者撮像装置120が撮像しているビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人に対してビークル利用者行動を促す音声を音声出力装置122に出力させる。本具体例1では、行動促進制御装置115は、撮像装置120が撮像しているビークル利用者に対してビークル利用者行動を促す映像を情報表示装置121に表示させると共に、撮像装置120が撮像しているビークル利用者に対してビークル利用者行動を促す音声を音声出力装置122に出力させる。特に、行動促進制御装置115は、人特定装置118が特定したビークル利用者に対してビークル利用者行動を促す映像を情報表示装置に表示させると共に、人特定装置118が特定したビークル利用者に対してビークル利用者行動を促す音声を音声出力装置122に出力させる。人特定装置118が特定したビークル利用者がジャックである場合、行動促進制御装置115は、「ジャックさん!出発してよい場合には、サムズアップをして下さい。」という文字情報を含む映像を情報表示装置121に表示させる。また、行動促進制御装置115は、「ジャックさん!出発してよい場合には、サムズアップをして下さい。」と音声出力装置122にアナウンスさせる。以上のような行動促進制御装置115は、メモリ及びCPU等を含んでいる。
【0123】
行動認識装置116は、撮像装置120が撮像したビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人のビークル利用者行動を認識する。本具体例1では、行動認識装置116は、撮像装置120が撮像したビークル利用者のビークル利用者行動を認識する。より詳細には、ビークル利用者は、行動促進制御装置115によるビークル利用者行動の指示に応じて、ビークル利用者行動を行う。すなわち、ビークル利用者は、サムズアップを行う。行動認識装置116は、撮像装置120から出力される映像信号に基づいて、ビークル利用者がサムズアップをしているか否かを認識する。本具体例1では、行動認識装置116は、撮像装置120から出力される映像信号に基づいて、人特定装置118が特定したビークル利用者(ジャック)がサムズアップをしているか否かを認識する。このような認識は、例えば、顔認識と手認識と「OpenPose」(カーネギーメロン大学 https://arxiv.org/pdf/1611.08050.pdf)との組み合わせにより実現できる。より詳細には、「OpenPose」では、映像信号の映像内におけるビークル利用者の身体の各部位の位置を特定できる。また、顔認証では、映像信号の映像内におけるビークル利用者の顔を特定できる。手認証では、映像信号の映像内におけるビークル利用者の手がサムズアップしていることを特定できる。そこで、行動認識装置116は、顔認証により特定した顔の位置及び手認証により特定したサムズアップした手の位置が、「OpenPose」により特定した顔の位置及び手の位置に一致するか否かを認識する。行動認識装置116は、顔認証により特定した顔の位置及び手認証により特定したサムズアップした手の位置が、「OpenPose」により特定した顔の位置及び手の位置に一致する場合には、顔認証により特定した顔のビークル利用者(ジャック)がサムズアップしていると認識する。
【0124】
ビークル行動実行装置117は、行動認識装置116が認識したビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人のビークル利用者行動に基づいて、ビークル行動を実行する。本具体例1では、ビークル行動実行装置117は、行動認識装置116が認識したビークル利用者のビークル利用者行動に基づいて、ビークル行動を実行する。ビークル行動は、例えば、ビークル101の運動である。本具体例1では、ビークル行動は、ビークル101の発進である。よって、ビークル行動実行装置117は、行動認識装置116がビークル利用者のビークル利用者行動(サムズアップ)を認識した場合、自動運転制御装置114に対してビークル101を発進させるように指示する。本実施形態では、複数のビークル利用者がビークル101に搭乗している場合には、行動認識装置116が複数のビークル利用者全員のビークル利用者行動(サムズアップ)を認識した場合、自動運転制御装置114に対してビークル101を発進させるように指示する。行動認識装置116が複数のビークル利用者全員のビークル利用者行動(サムズアップ)を認識したか否かの認識は、人特定装置118がカウントしたビークル利用者の人数と行動認識装置116がビークル利用者行動(サムズアップ)を行ったと認識したビークル利用者の人数とが一致するかをビークル行動実行装置117が認識することにより行われる。
【0125】
以上のように構成されたビークル101は、自動運転により、図6に示す予め定められたルートを走行する。ただし、ルートは、必ずしも予め定められたルートである必要はない。
【0126】
[ビークル利用登録]
次に、ビークル利用登録について図面を参照しながら説明する。図7は、ビークル利用者及びビークル利用登録端末を示した図である。図8ないし図11は、ビークル利用登録端末が表示する映像である。
【0127】
ビークル利用者は、図7に示すビークル利用登録端末200を操作する。ビークル利用登録端末200は、図8に示すように、タッチパネル付き表示部202及びカメラ204を備える。タッチパネル付き表示部202には、図8に示すように、ビークル利用者にタッチパネル付き表示部202にタッチすることを促す映像が表示されている。
【0128】
ビークル利用者がタッチパネル付き表示部202にタッチすると、図9に示す注意書きを示す映像が、タッチパネル付き表示部202に表示される。図9に示す映像には、注意書きに同意するか否かのボタンが表示されている。ビークル利用者は、同意を示すボタンにタッチする。
【0129】
ビークル利用者が同意を示すボタンにタッチすると、カメラ204は、ビークル利用者の顔を撮像する。そして、カメラ204が撮像したビークル利用者の顔の映像が、図10に示すように、タッチパネル付き表示部202に表示される。
【0130】
次に、ビークル利用登録端末200は、図11に示すように、ニックネーム及びメールアドレスを含む登録情報をビークル利用者に入力させるための映像をタッチパネル付き表示部202に表示させる。ビークル利用者は、タッチパネル付き表示部202を操作して、登録情報を入力する。登録情報の入力が完了すると、ビークル利用登録端末200は、インターネット回線を介して、人特定装置118にビークル利用者の登録情報を送信する。人特定装置118は、ビークル利用者の登録情報を記憶する。
【0131】
[発進動作]
次に、ビークル101の発進動作について説明を行う。発進動作とは、ビークル101が停止状態から発進する動作である。図12ないし図17は、発進動作時に情報表示装置121が表示する映像を示した図である。情報表示装置121は、撮像装置120から出力されてくる映像信号を表示する。更に、情報表示装置121は、図12ないし図17に示すように、映像の下部に文字情報を表示する。更に、情報表示装置121は、図12ないし図17に示すように、映像の右部にビークル利用者の人数及びサムズアップしている人数を表示する。
【0132】
ビークル101には、ビークル101の運行システムのスタッフが常に第1ビークル利用者として搭乗している。ただし、スタッフは、ビークル101に必ずしも搭乗している必要はない。図12に示すように、第2ビークル利用者が搭乗すると、人特定装置118は、第2ビークル利用者を特定する。まず、第2ビークル利用者がビークル利用登録を行っていない場合について説明する。この場合、人特定装置118は、映像信号及び登録情報に基づいて、第2ビークル利用者がビークル利用登録を行っているか否かを認識する。そして、行動促進制御装置115は、図12に示すように、第2ビークル利用者を顔認証できないことを示す文字情報を情報表示装置121に表示させる。更に、行動促進制御装置115は、第2ビークル利用者を顔認証できないことを示す音声を音声出力装置122に出力させる。この場合、ビークル101が発進できない。なお、図12の映像では、2名のビークル利用者が搭乗していることが情報表示装置121に表示されている。
【0133】
次に、第2ビークル利用者がビークル利用登録を行っている場合について説明する。この場合、人特定装置118は、映像信号及び登録情報に基づいて、第2ビークル利用者がビークル利用登録を行っているか否かを認識する。そして、人特定装置118は、映像信号及び登録情報に基づいて、第2ビークル利用者を特定する。本実施形態では、人特定装置118は、第2ビークル利用者がジャックであると特定する。そこで、行動促進制御装置115は、図13に示すように、第2ビークル利用者にサムズアップを促す文字情報を情報表示装置121に表示させる。更に、行動促進制御装置115は、第2ビークル利用者にサムズアップを促す音声を音声出力装置122に出力させる。なお、図13の映像では、2名のビークル利用者が搭乗していることが情報表示装置121に表示されている。
【0134】
次に、第2ビークル利用者に続いて第3ビークル利用者がビークル101に搭乗する。第3ビークル利用者は、ビークル利用登録を行っている。人特定装置118は、映像信号及び登録情報に基づいて、第3ビークル利用者がビークル利用登録を行っているか否かを認識する。そして、人特定装置118は、映像信号及び登録情報に基づいて、第3ビークル利用者を特定する。本具体例1では、人特定装置118は、第3ビークル利用者がトレーシーであると特定する。そこで、行動促進制御装置115は、図14に示すように、第3ビークル利用者にサムズアップを促す文字情報を情報表示装置121に表示させる。更に、行動促進制御装置115は、第3ビークル利用者にサムズアップを促す音声を音声出力装置122に出力させる。なお、図14の映像では、3名のビークル利用者が搭乗していることが情報表示装置121に表示されている。また、図13に示すように、ジャックには、英語で呼び掛けている。一方、図14に示すように、トレーシーには、日本語で呼び掛けている。登録情報に応じて、呼び掛ける言語を変更してもよい。
【0135】
第2ビークル利用者及び第3ビークル利用者は、図15に示すように、サムズアップを行う。次に、第1ビークル利用者(スタッフ)も、図16に示すように、サムズアップを行う。行動認識装置116は、第1ビークル利用者、第2ビークル利用者及び第3ビークリ利用者のサムズアップを認識する。なお、図15の映像では、3名のビークル利用者が搭乗していることが情報表示装置121に表示されている。また、図15の映像では、2名のビークル利用者がサムズアップしていることが情報表示装置121に表示されている。図16の映像では、3名のビークル利用者が搭乗していることが情報表示装置121に表示されている。また、図16の映像では、3名のビークル利用者がサムズアップしていることが情報表示装置121に表示されている。
【0136】
図16の映像において、人特定装置118がカウントしたビークル利用者の人数と行動認識装置116がサムズアップを行ったと認識したビークル利用者の人数とが一致している。そこで、行動促進制御装置115は、図16に示すように、写真を撮るので情報表示装置121を見ることを促す文字情報を情報表示装置121に表示させる。更に、行動促進制御装置115は、写真を撮るので情報表示装置121を見ることを促す音声を音声出力装置122に出力させる。応じて、第1ビークル利用者、第2ビークル利用者及び第3ビークル利用者は、情報表示装置121を見る。その後、ビークル行動実行装置117は、写真を撮るように撮像装置120に指示する。
【0137】
最後に、ビークル行動実行装置117は、図17に示すように、ビークル101を発進させることを示す文字情報を情報表示装置121に表示させる。この後、ビークル行動実行装置117は、自動運転制御装置114にビークル101を発進させる。
【0138】
[下車動作]
次に、下車動作について説明する。下車動作とは、ビークル利用者がビークル101から下車する動作である。図18ないし図20は、下車動作時に情報表示装置121が表示する映像を示した図である。
【0139】
ビークル101の走行中には、行動促進制御装置115は、図18に示すように、途中下車したい場合には挙手を促す映像を情報表示装置121に表示させる。そこで、第3ビークル利用者は、ビークル101の走行中に途中下車するために、挙手する。行動認識装置116は、第3ビークル利用者の挙手を認識する。行動促進制御装置115は、図19に示すように、第3ビークル利用者の途中下車のために一時停止することを示す文字情報を情報表示装置121に表示させる。更に、行動促進制御装置115は、第3ビークル利用者の途中下車のために一時停止することを示す音声を音声出力装置122に出力させる。この後、ビークル行動実行装置117は、自動運転制御装置114にビークル101を一時停止させる。これにより、第3ビークル利用者は、途中下車できる。この後、図20に示すように、第1ビークル利用者及び第2ビークル利用者がサムズアップすることにより、ビークル101は、再発進する。
【0140】
[障害物検出動作]
次に、障害物検出動作について説明する。障害物検出動作とは、ビークル101がビークル101の進行を妨げる障害物(人や物)を検出することにより、ビークル101が停止する動作である。図21及び図22は、障害物検出動作時に情報表示装置121が表示する映像を示した図である。
【0141】
自動運転制御装置114は、ビークル101の進路上の障害物を検出した場合、図21に示すように、ビークル101を停止することを示す文字情報を情報表示装置121に表示させる。更に、自動運転制御装置114は、ビークル101を停止することを示す音声を音声出力装置122に出力させる。そして、自動運転制御装置114は、ビークル101を一時停止させる。障害物が人であることを撮像装置120が撮像した場合、音声出力装置122がビークル101の周囲にいる人に対して道を譲る動作を促す音声を出力するようにしてもいい。自動運転制御装置114は、障害物を回避した場合や障害物が進路から立ち去った場合、図22に示すように、自動運転を再開することを示す文字情報を情報表示装置121に表示させる。更に、自動運転制御装置114は、自動運転を再開することを示す音声を音声出力装置122に出力させる。そして、自動運転制御装置114は、ビークル101を再発進させる。
【0142】
[停留所到着動作]
次に、停留所到着動作について説明する。停留所到着動作とは、ビークル101が停留所に到着するときの動作である。図23は、停留所到着動作時に情報表示装置121が表示する映像を示した図である。
【0143】
自動運転制御装置114は、停留所に到着する直前に、図23に示すように、間もなく停留所に到着することを示す文字情報を情報表示装置121に表示させる。図23に示す映像には、図6のルートが含まれている。更に、図23のルートには、ビークル101の現在位置が示されている。更に、自動運転制御装置114は、図23に示すように、図16に示す映像、つまり、発車前に撮像した映像の映像信号を登録情報のメールアドレスに送信することを示す文字情報を情報表示装置121に表示させる。自動運転制御装置114は、図16に示す映像、つまり、発車前に撮像した映像の映像信号を登録情報のメールアドレスに送信することを示す音声を音声出力装置122に出力させる。
【0144】
[効果]
【0145】
ビークル101においては、人との共存及び人との協調を実現することができる。その理由は、以下のとおりである。
【0146】
自動運転ビークルにおいて、人との共存及び協調を実現するために大切なことは、自動運転ビークルと人との関係を築くことである。ビークル101においては、ビークル101を利用する人又はビークル101の周囲にいる人であって撮像装置120が撮像している人に行動を促すように、情報表示装置121が映像を表示し、音声出力装置122が音声を出力する。そのため、ビークル101を利用する人又はビークル101の周囲にいる人であって撮像装置120が撮像している人の状態や行動を変化させることができる。その結果、ビークル101と人との関係を築くことができる。したがって、ビークル101においては、人との共存及び人との協調を実現することができる。
【0147】
ビークル101においては、ハードウエア構造及び/又はソフトウエア構造の複雑化を抑制することができる。その理由は、以下のとおりである。
【0148】
ビークル101では、行動促進制御装置115は、撮像装置120が撮像しているビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人に対してビークル利用者行動を促す映像を情報表示装置121に表示させる、及び/又は、撮像装置120が撮像しているビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人に対してビークル利用者行動を促す音声を音声出力装置122に出力させる。応じて、ビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人は、映像又は音声に従ったビークル利用者行動を行う。そのため、ビークル101は、映像又は音声に従ったビークル利用者行動を認識できるハードウエア構造及び/又はソフトウエア構造を備えていればよい。すなわち、ビークル101は、多種にわたるビークル利用者行動を認識できるハードウエア構造及び/又はソフトウエア構造を備えなくてもよくなる。その結果、ビークル101によれば、ハードウエア構造及び/又はソフトウエア構造の複雑化を抑制できる。
【0149】
ビークル101によれば、ビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人は、情報表示装置121を見るときに、撮像装置120を見るようになる。撮像装置120が複数のビークル利用者又は複数のビークル101の周囲にいる人を撮像する際に、複数のビークル利用者又は複数のビークル101の周囲にいる人の顔が重なることが抑制される。これにより、撮像装置120は、ビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人の顔を撮像しやすくなる。その結果、人特定装置118は、ビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人を特定しやすくなる。また、ビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人が情報表示装置121を見るので、ビークル101がビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人により多くの情報を伝達できる。
【0150】
ビークル101によれば、音声出力装置122は、撮像装置120及び情報表示装置121が配置されている位置から音声が出力されているとビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人が感じるように、音声を出力する。そのため、音声が出力されるときに、ビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人は、撮像装置120を見るようになる。撮像装置120が複数のビークル利用者又は複数のビークル101の周囲にいる人を撮像する際に、複数のビークル利用者又は複数のビークル101の周囲にいる人の顔が重なることが抑制される。これにより、撮像装置120は、ビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人の顔を撮像しやすくなる。その結果、人特定装置118は、ビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人を特定しやすくなる。また、ビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人が情報表示装置121を見るので、ビークル101がビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人により多くの情報を伝達できる。
【0151】
(実施の形態の具体例2)
次に、本発明の実施の形態の具体例2に係るビークルについて説明する。図24は、ビークル101a,101b,101cの側面図である。図24では、ビークル101a,101b,101cを模式化すると共に、機能ブロックを併せて記載した。
【0152】
ビークル101aは、荷物の運搬に用いられる。従って、ビークル101aは、荷物を積載することができる。そのため、複数のシート112の代わりに、荷台212を備える。荷台212は、上下方向UDに延びる直線に直交する平面を有する。荷台212には、荷物が積載される。つまり、荷台212により、デッキが実現されている。
【0153】
まず、差出人は、例えば、携帯端末(例えば、スマートフォン)を用いて集荷の依頼を行う。ビークル101aは、差出人の所まで集荷のために自動運転により移動する。差出人は、荷物を荷台212に載せる。この後、ビークル101aは、受取人の所まで自動運転により移動する。
【0154】
ビークル101aが受取人の所に到着すると、撮像装置120は、受取人を撮像する。すなわち、受取人は、ビークル101aを利用するビークル利用者である。ビークル利用者は、ビークル101aの右方に位置する領域に立つことが多い。そのため、撮像装置120は、ビークル101aの右方に位置する領域を撮像するように配置される。そのため、撮像装置120は、撮像装置120の光軸が右方向Rに延びるように配置される。なお、ビークル利用者がビークル101aの左方に位置する領域に立つことが多い場合には、撮像装置120は、撮像装置120の光軸が左方向Lに延びるように配置されてもよい。なお、人特定装置118は、差出人が集荷の依頼を行う際に、受取人が受け取るべき荷物と受取人とを関連付けて記憶している。
【0155】
人特定装置118は、撮像装置120から出力される映像信号に基づいて、受取人を特定する。すなわち、人特定装置118は、撮像装置120から出力される映像信号に映っている人が受取人であるか否かを認識する。撮像装置120から出力される映像信号に映っている人が受取人でない場合、人特定装置118は、映像信号に映っている人が受取人ではないことを示す文字情報を情報表示装置121に表示させる。更に、人特定装置118は、映像信号に映っている人が受取人でないことを示す音声を音声出力装置122に出力させる。
【0156】
一方、撮像装置120から出力される映像信号に映っている人が受取人である場合、人特定装置118は、荷物を受け取ることを促す文字情報(例えば、「右端から二番目の荷物を受け取って下さい」)を情報表示装置121に表示させる。更に、人特定装置118は、荷物を受け取ることを促す音声(例えば、「右端から二番目の荷物を受け取って下さい」)を音声出力装置122に出力させる。すなわち、荷物を受け取ることが、ビークル利用者行動である。応じて、受取人は、荷物を受け取る。
【0157】
行動認識装置116は、撮像装置120から出力される映像信号に基づいて、受取人が受け取るべき荷物を受取人が持ったか否かを認識する。行動認識装置116は、受取人が受け取るべき荷物を受取人が持った場合、お礼を示す文字情報(例えば、「ありがとうございました」)を情報表示装置121に表示させる。更に、人特定装置118は、お礼を示す音声(例えば、「ありがとうございました」)を音声出力装置122に出力させる。この後、ビークル行動実行装置117は、受取人が荷物を受け取る行動に基づいて、ビークル101を自動運転制御装置114に発進させる。
【0158】
一方、行動認識装置116は、受取人が受け取るべき荷物とは異なる荷物を受取人が持った場合、誤った荷物を持ったことを示す文字情報(例えば、「荷物を間違っています」)を情報表示装置121に表示させる。更に、行動認識装置116は、誤った荷物を持ったことを示す音声(例えば、「荷物を間違っています」)を音声出力装置122に出力させる。
【0159】
これらの説明から明らかなように、本具体例2では、撮像装置120は、情報表示装置121に表示された文字情報及び音声出力装置122から出力された音声に従った行動が行われたか否かを確認するために、荷台212を撮像している。また、本具体例2では、情報表示装置121に表示された文字情報及び音声出力装置122から出力された音声に従った行動が行われたか否かを確認した後で、さらに行動を促すように、情報表示装置121が文字情報を表示し、音声出力装置122が音声を出力する。
【0160】
以上のようなビークル101aにおいても、ビークル101と同じ理由により、人との共存及び人との協調を実現しつつ、ハードウエア構造及び/又はソフトウエア構造の複雑化を抑制できる。また、ビークル101aによれば、ビークル101と同じ理由により、人特定装置118は、ビークル利用者を特定しやすくなる。また、ビークル101aによれば、ビークル101と同じ理由により、ビークル利用者が情報表示装置121を見るので、ビークルがビークル利用者により多くの情報を伝達できる。
【0161】
(実施の形態の具体例3)
次に、本発明の実施の形態の具体例3に係るビークルについて説明する。ビークル101bの構造は、ビークル101aの構造と同じであるので、図24を援用する。
【0162】
ビークル101bは、移動店舗である。従って、ビークル101bは、商品(荷物)を積載することができる。そのため、複数のシート112の代わりに、荷台212を備える。荷台212は、上下方向UDに延びる直線に直交する平面を有する。荷台212には、商品が積載される。つまり、荷台212により、デッキが実現されている。
【0163】
ビークル101bは、自動運転により、購入者の位置に移動する。人特定装置118は、購入者の顔、購入者の位置及び購入者のクレジットカード情報等の登録情報をあらかじめ記憶している。ビークル101bが購入者の所に到着すると、撮像装置120は、購入者を撮像する。すなわち、購入者は、ビークル101bを利用するビークル利用者である。
【0164】
人特定装置118は、撮像装置120から出力される映像信号及び登録情報に基づいて、購入者を特定する。すなわち、人特定装置118は、撮像装置120から出力される映像信号に映っている人が購入者であるか否かを認識する。撮像装置120から出力される映像信号に映っている人が購入者でない場合、人特定装置118は、映像信号に映っている人が購入者ではないことを示す文字情報を情報表示装置121に表示させる。更に、人特定装置118は、映像信号に映っている人が購入者でないことを示す音声を音声出力装置122に出力させる。
【0165】
一方、撮像装置120から出力される映像信号に映っている人が購入者である場合、人特定装置118は、挨拶及び商品の購入を促す文字情報(例えば、「いらっしゃいませ、ジャックさん。みかんはいかがですか?」)を情報表示装置121に表示させる。更に、人特定装置118は、挨拶及び商品の購入を促す音声(例えば、「いらっしゃいませ、ジャックさん。みかんはいかがですか?」)を音声出力装置122に出力させる。すなわち、商品の購入が、ビークル利用者行動である。応じて、購入者は、商品を持つ。
【0166】
行動認識装置116は、撮像装置120から出力される映像信号に基づいて、商品を持ったか否かを認識する。行動認識装置116は、商品を購入者が持った場合、お礼を示す文字情報(例えば、「お買い上げ、ありがとうございました」)を情報表示装置121に表示させる。更に、人特定装置118は、お礼を示す音声(例えば、「お買い上げ、ありがとうございました」)を音声出力装置122に出力させる。この後、ビークル行動実行装置117は、購入者の商品代金をクレジットカード情報に基づいて決済する。更に、ビークル行動実行装置117は、受取人が商品を受け取る行動に基づいて、ビークル101bを自動運転制御装置114に発進させる。
【0167】
これらの説明から明らかなように、本具体例3では、撮像装置120は、情報表示装置121に表示された文字情報及び音声出力装置122から出力された音声に従った行動が行われたか否かを確認するために、荷台212を撮像している。
【0168】
以上のようなビークル101bにおいても、ビークル101と同じ理由により、人との共存及び人との協調を実現しつつ、ハードウエア構造及び/又はソフトウエア構造の複雑化を抑制できる。また、ビークル101bによれば、ビークル101と同じ理由により、人特定装置118は、ビークル利用者を特定しやすくなる。また、ビークル101bによれば、ビークル101と同じ理由により、ビークル利用者が情報表示装置121を見るので、ビークルがビークル利用者により多くの情報を伝達できる。
【0169】
(実施の形態の具体例4)
次に、本発明の実施の形態の具体例4に係るビークルについて説明する。ビークル101cの構造は、ビークル101aの構造と同じであるので、図24を援用する。
【0170】
ビークル101cは、農業従事者が生産した農作物を販売するための移動店舗である。従って、ビークル101cは、農作物(荷物)を積載することができる。そのため、複数のシート112の代わりに、荷台212を備える。荷台212は、上下方向UDに延びる直線に直交する平面を有する。荷台212には、農作物が積載される。つまり、荷台212により、デッキが実現されている。
【0171】
ビークル101cは、自動運転により、農業従事者の位置に移動する。人特定装置118は、農業従事者の顔及び農業従事者の位置等の登録情報をあらかじめ記憶している。ビークル101bが農業従事者の所に到着すると、撮像装置120は、農業従事者を撮像する。すなわち、農業従事者は、ビークル101bを利用するビークル利用者である。
【0172】
人特定装置118は、撮像装置120から出力される映像信号に基づいて、農業従事者を特定する。すなわち、人特定装置118は、撮像装置120から出力される映像信号に映っている人が農業従事者であるか否かを認識する。撮像装置120から出力される映像信号に映っている人が農業従事者でない場合、人特定装置118は、映像信号に映っている人が農業従事者ではないことを示す文字情報を情報表示装置121に表示させる。更に、人特定装置118は、映像信号に映っている人が農業従事者でないことを示す音声を音声出力装置122に出力させる。
【0173】
一方、撮像装置120から出力される映像信号に映っている人が農業従事者である場合、人特定装置118は、挨拶及び農作物の積載を促す文字情報(例えば、「おはようございます。本日のみかんを預かりに来ました。」)を情報表示装置121に表示させる。更に、人特定装置118は、挨拶及び農作物の積載を促す文字情報(例えば、「おはようございます。本日のみかんを預かりに来ました。」)を音声出力装置122に出力させる。すなわち、農作物の積載が、ビークル利用者行動である。応じて、農業従事者は、農作物を荷台212に積載する。
【0174】
行動認識装置116は、撮像装置120から出力される映像信号に基づいて、農業従事者が農作物を荷台212に積載したか否かを認識する。行動認識装置116は、農業従事者が農作物を荷台212に積載した場合、お礼及び発進を示す文字情報(例えば、「ありがとうございました。発進します。」)を情報表示装置121に表示させる。更に、行動認識装置116は、お礼及び発進を示す音声(例えば、「ありがとうございました。発進します。」)を音声出力装置122に出力させる。この後、ビークル行動実行装置117は、農業従事者が農作物を荷台212に積載する行動に基づいて、ビークル101cを自動運転制御装置114に発進させる。
【0175】
これらの説明から明らかなように、本具体例4では、撮像装置120は、情報表示装置121に表示された文字情報及び音声出力装置122から出力された音声に従った行動が行われたか否かを確認するために、荷台212を撮像している。
【0176】
以上のようなビークル101cにおいても、ビークル101と同じ理由により、人との共存及び人との協調を実現しつつ、ハードウエア構造及び/又はソフトウエア構造の複雑化を抑制できる。また、ビークル101cによれば、ビークル101と同じ理由により、人特定装置118は、ビークル利用者を特定しやすくなる。また、ビークル101cによれば、ビークル101と同じ理由により、ビークル利用者が情報表示装置121を見るので、ビークルがビークル利用者により多くの情報を伝達できる。
【0177】
(実施の形態の具体例5)
次に、本発明の実施の形態の具体例5に係るビークルについて説明する。ビークル101dの構造は、ビークル101の構造と同じであるので、図4を援用する。
【0178】
ビークル101dは、パーティービークルである。パーティービークルとは、パーティービークルの走行中に複数の搭乗者がパーティーを楽しむビークルである。本具体例5では、ビークル101dは、例えば、梅田から心斎橋まで御堂筋を南下するように自動運転により走行する。なお、ビークル101dは、万博会場内を走行してもよい。ビークル101dの複数の搭乗者は、ビークル101dにおいてパーティーを楽しむ。従って、ビークル利用者は、複数の搭乗者である。
【0179】
ビークル101dは、図示しない電子看板を備えている。電子看板は、スポンサーの商品をビークル101dの周囲の人に対して宣伝する。このスポンサーからの広告費により、例えば、複数の搭乗者は、無料や低廉な費用でパーティーを楽しむことができる。
【0180】
また、行動促進制御装置115は、複数の搭乗者に対してスポンサーの商品の試食又は試飲を促す映像を情報表示装置121に表示させる。更に、行動促進制御装置115は、複数の搭乗者に対してスポンサーの商品の試食又は試飲を促す音声を音声出力装置122に出力させる。すなわち、試食又は試飲が、ビークル利用者行動である。複数の搭乗者は、試食又は試飲を行う。
【0181】
撮像装置120は、複数の搭乗者を撮像している。行動認識装置116は、ビークル利用者撮像装置120から出力されてくる映像信号に基づいて、搭乗者が試食又は試飲を行ったか否かを認識する。そして、搭乗者が試飲又は試食を行った場合、ビークル行動実行装置117は、行動認識装置116が認識した搭乗者の試食又は試飲に基づいて、試食又は試飲した感想を搭乗者に質問する。質問は、情報表示装置121及び音声出力装置122により行われる。
【0182】
以上のようなビークル101dにおいても、ビークル101と同じ理由により、ハードウエア構造及び/又はソフトウエア構造の複雑化を抑制できる。また、ビークル101dによれば、ビークル101と同じ理由により、人特定装置118は、ビークル利用者を特定しやすくなる。また、ビークル101dによれば、ビークル101と同じ理由により、ビークル利用者が情報表示装置121を見るので、ビークルがビークル利用者により多くの情報を伝達できる。
【0183】
(その他の実施形態)
本明細書において記載と図示の少なくとも一方がなされた実施形態及び変形例は、本開示の理解を容易にするためのものであって、本開示の思想を限定するものではない。上記の実施形態及び変形例は、その趣旨を逸脱することなく変更・改良され得る。
【0184】
当該趣旨は、本明細書に開示された実施形態に基づいて当業者によって認識されうる、均等な要素、修正、削除、組み合わせ(例えば、実施形態及び変形例に跨る特徴の組み合わせ)、改良、変更を包含する。特許請求の範囲における限定事項は当該特許請求の範囲で用いられた用語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書あるいは本願のプロセキューション中に記載された実施形態及び変形例に限定されるべきではない。そのような実施形態及び変形例は非排他的であると解釈されるべきである。例えば、本明細書において、「好ましくは」、「よい」という用語は非排他的なものであって、「好ましいがこれに限定されるものではない」、「よいがこれに限定されるものではない」ということを意味する。
【0185】
なお、ビークル利用者は、ビークル101,101a,101b,101c,101dが積載する人又はビークル101,101a,101b,101c,101dが積載する荷物を利用する人であればよい。従って、ビークルの搭乗者、ビークルに積載されている荷物の販売者、ビークルに積載されている荷物の購入者、ビークルに積載されている荷物の差出人又はビークルに積載されている荷物の受取人等が挙げられる。
【0186】
なお、ビークル101,101dでは、撮像装置120、情報表示装置121及び音声出力装置122は、ビークル101,101dの前部に配置されている。しかしながら、撮像装置120、情報表示装置121及び音声出力装置122の位置は、これに限らない。ビークル101,101dでは、ビークル利用者は、ビークル101,101dの右方に位置する領域からビークル101,101dに搭乗する。そのため、撮像装置120がビークル利用者の搭乗を撮像したい場合には、撮像装置120、情報表示装置121及び音声出力装置122は、ビークル101,101dの左側面近傍に配置されることが好ましい。この場合、撮像装置120の光軸は、右方向に延びている。このように、撮像装置120、情報表示装置121及び音声出力装置122は、撮像装置12の光軸がビークル101,101dの搭乗口を基準としてビークル101,101dの搭乗口を横切りかつビークル101,101d内からビークル101,101d外に向かうように配置されていることが望ましい。
【0187】
なお、ビークル101aにおいて、差出人は、スマートフォンを用いて集荷の依頼を行う。しかしながら差出人は、スマートフォン以外の携帯端末を用いて集荷の依頼を行ってもよいし、携帯端末以外の端末(例えば、パソコン)を用いて集荷の依頼を行ってもよい。
【0188】
また、ビークル101において、ビークル利用者は、ビークル利用登録端末200を用いて登録情報を入力している。しかしながら、ビークル利用者は、携帯端末(スマートフォン)やパソコン等を用いて登録情報を入力してもよい。
【0189】
また、ビークル101において、音声出力装置122は、撮像装置120及び情報表示装置121が配置されている位置から音声が出力されているとビークル利用者が感じるように、音声を出力すればよい。従って、音声出力装置122は、撮像装置120及び情報表示装置121と一体化されていなくてもよい。また、音声出力装置122は、情報表示装置121に隣接していなくてもよい。例えば、音声出力装置122は、音の反射を利用することによって、撮像装置120及び情報表示装置121が配置されている位置から音声が出力されているとビークル利用者が感じるように、音声を出力してもよい。
【0190】
なお、ビークル101,101a,101b,101c,101dは、マイクを更に備えていてもよい。行動認識装置116は、撮像装置120が撮像したビークル利用者の映像及びマイクが集音したビークル利用者の音声に基づいて、ビークル利用者行動を認識してもよい。
【0191】
なお、ビークル101,101a,101b,101cにおいて、人特定装置118は、ビークル利用者を特定できない場合には、撮像装置120が表示している映像において特定できないビークル利用者の顔を赤い枠で囲んでもよい。
【0192】
なお、タッチパネル付き表示部202が図10の映像を表示しているときに、カメラ204が必要に応じてビークル利用者の顔を撮像しなおしてもよい。
【0193】
なお、情報表示装置121は、キャラクターを表示してもよい。これにより、ビークル利用者又はビークル101の周囲の人は、情報表示装置121に注目するようになる。撮像装置120が複数のビークル利用者又は複数のビークル101の周囲の人を撮像する際に、複数のビークル利用者又は複数のビークル101の周囲の人の顔が重なることが抑制される。その結果、撮像装置120は、ビークル利用者又はビークル101の周囲の人の顔を撮影しやすくなる。また、ビークル利用者又はビークル101の周囲の人が情報表示装置121を見るので、ビークルがビークル利用者又はビークル101の周囲の人により多くの情報を伝達できる。
【0194】
なお、ビークル利用者は、不特定多数ではなく、狭いコミュニティー内で生活する人であることが好ましい。これにより、人特定装置118にかかる負荷が軽減される。
【0195】
なお、ビークル101aでは、荷物には、差出人の登録情報及び/又は受取人の登録情報が記載されていてもよいし、差出人の登録情報及び/又は受取人の登録情報に関連付けられた記号や数字が記載されていてもよい。
【0196】
なお、ビークル101aは、例えば、医療機関が少ない地域を巡回してもよい。この場合、ビークル101aは、老人が居住する住宅に行き、健康状態等を判断してもよい。また、ビークル101aは、必要に応じて医療機関に連絡してもよい。また、老人のリクエストを受け付けて、ビークル101aは、日用品の買い物に行ってもよい。
【0197】
なお、ビークル101aは、コミュニティー内の人同士の間の荷物の配送を行ってもよい。この場合、人特定装置118は、差出人及び受取人の顔認証を行う。
【0198】
なお、行動促進制御装置115は、撮像装置120が撮像しているビークル101,101a,101b,101c,101dの周囲にいる人に対してビークル利用者行動を促す映像を情報表示装置121に表示させる、及び/又は、撮像装置120が撮像しているビークル101,101a,101b,101c,101dの周囲にいる人に対してビークル利用者行動を促す音声を音声出力装置122に出力させてもよい。このときのビークル利用者行動は、例えば、ビークル101,101a,101b,101c,101dが走行するので、ビークル101,101a,101b,101c,101dの周囲にいる人がビークル101,101a,101b,101c,101dのために進路を開ける動作である。
【0199】
なお、自動運転制御装置114、行動促進制御装置115、行動認識装置116、ビークル行動実行装置117、人特定装置118の少なくとも1つは、ビークル本体102の外に設けられていてもよい。この場合、自動運転制御装置114、行動促進制御装置115、行動認識装置116、ビークル行動実行装置117、人特定装置118の少なくとも1つは、インターネット回線などを介して、ビークル101,101a,101b,101c,101dと通信する。
【0200】
なお、行動促進制御装置115は、撮像装置120が撮像しているビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人に対してビークル利用者行動を促す映像を情報表示装置121に表示させる、及び、撮像装置120が撮像しているビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人に対してビークル利用者行動を促す音声を音声出力装置122に出力させている。しかしながら、行動促進制御装置115は、撮像装置120が撮像しているビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人に対してビークル利用者行動を促す映像を情報表示装置121に表示させる、又は、撮像装置120が撮像しているビークル利用者又はビークル101の周囲にいる人に対してビークル利用者行動を促す音声を音声出力装置122に出力させてもよい。
【符号の説明】
【0201】
50 自動運転ビークル
52 自動運転装置
54 ビークル本体
541 デッキ
56 行動促進装置
561 撮像装置
562 情報提供装置
563 行動認識装置
564 人特定装置
101,101a,101b.101c.101d:ビークル
102:ビークル本体
104:車輪
104BL:左後輪
104BR:右後輪
104FL:左前輪
104FR:右前輪
106:操舵装置
107:ビークル運動装置
108:駆動力発生装置
110:制動力発生装置
112:シート
112BL:左後シート
112BR:右後シート
112FL:左前シート
112FR:右前シート
112ML:左中シート
112MR:右中シート
114:自動運転制御装置
115:行動促進制御装置
116:行動認識装置
117:ビークル行動実行装置
118:ビークル利用者特定装置
120:ビークル利用者撮像装置
121:情報表示装置
122:音声出力装置
124:ビークル利用者特定装置
200:ビークル利用登録端末
202:タッチパネル付き表示部
204:カメラ
212:荷台

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24