特許 7183433 アップリンク伝送リソース選択方法、端末及び記憶媒体

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2022-11-25

(45)【発行日】2022-12-05

(54)【発明の名称】アップリンク伝送リソース選択方法、端末及び記憶媒体

(51)【国際特許分類】

   H04W 72/10 20090101AFI20221128BHJP

   H04W 72/12 20090101ALI20221128BHJP

   H04W 72/02 20090101ALI20221128BHJP

【ＦＩ】

H04W72/10

H04W72/12 150

H04W72/02

【請求項の数】 17

(21)【出願番号】P 2021540220

(86)(22)【出願日】2020-01-09

(65)【公表番号】

(43)【公表日】2022-03-09

(86)【国際出願番号】 CN2020071135

(87)【国際公開番号】W WO2020143707

(87)【国際公開日】2020-07-16

【審査請求日】2021-08-30

(31)【優先権主張番号】201910028755.5

(32)【優先日】2019-01-11

(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN

(73)【特許権者】

【識別番号】520122781

【氏名又は名称】スプレッドトラム コミュニケーションズ（シャンハイ） カンパニー リミテッド

(74)【代理人】

【識別番号】100118256

【弁理士】

【氏名又は名称】小野寺 隆

(74)【代理人】

【識別番号】100166338

【弁理士】

【氏名又は名称】関口 正夫

(72)【発明者】

【氏名】ワン ティンティン

【審査官】望月 章俊

(56)【参考文献】

【文献】中国特許出願公開第１０６９６１７４１（ＣＮ，Ａ）

【文献】中国特許出願公開第１０８２０７０３２（ＣＮ，Ａ）

【文献】米国特許出願公開第２０１８／０３３２５３９（ＵＳ，Ａ１）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｈ０４Ｗ４／００－Ｈ０４Ｗ９９／００

Ｈ０４Ｂ７／２４－Ｈ０４Ｂ７／２６

３ＧＰＰ ＴＳＧ ＲＡＮ ＷＧ１－４

ＳＡ ＷＧ１－４

ＣＴ ＷＧ１、４

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

少なくとも１つのアップリンクスケジューリング情報を受信することと、
前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、
前記アップリンクリソースの伝送優先度に基づいて、データを伝送するアップリンクリソースを選択することと、
前記アップリンクスケジューリング情報が半永続スケジューリング情報である場合、
前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することは、
論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータ及び前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記論理チャネルのうち前記伝送フォーマット構成パラメータが前記アップリンクスケジューリング情報にマッチングする第１の論理チャネルを決定することと、
前記アップリンクスケジューリング情報と前記第１の論理チャネルのサービス伝送モードに基づいて、前記第１の論理チャネルのうち前記サービス伝送モードが前記アップリンクスケジューリング情報にマッチングする対象論理チャネルを決定することと、
前記対象論理チャネルの優先度に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、を含むことを特徴とするアップリンクリソース選択方法。

【請求項2】

前記アップリンクリソースの伝送優先度に基づいて、データを伝送するアップリンクリソースを選択することは、
前記伝送優先度が最も高いアップリンクリソースを選択してデータを伝送することを含むことを特徴とする請求項１に記載の方法。

【請求項3】

前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することは、
現在、伝送データがある論理チャネルのうち優先度が最も高い対象論理チャネルを決定することと、
前記対象論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータ及び前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースのうち前記伝送フォーマット構成パラメータにマッチングするアップリンクリソースを決定することと、
予め設定されたリソース選択条件に基づいて、前記伝送フォーマット構成パラメータにマッチングするアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、を含むことを特徴とする請求項１に記載の方法。

【請求項4】

前記予め設定されたリソース選択条件は、アップリンクリソースの伝送遅延時間とアップリンクリソースの伝送信頼性との少なくとも１つを含むことを特徴とする請求項３に記載の方法。

【請求項5】

前記アップリンクスケジューリング情報が動的スケジューリング情報である場合、
前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することは、
前記アップリンクスケジューリング情報に含まれる指示情報に基づいて、前記指示情報により指示される第２の対象論理チャネルを決定することと、
前記第２の対象論理チャネルの優先度に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、を含むことを特徴とする請求項１に記載の方法。

【請求項6】

論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータ及び前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記論理チャネルのうち前記伝送フォーマット構成パラメータが前記アップリンクスケジューリング情報にマッチングする第１の論理チャネルを決定することは、
前記アップリンクスケジューリング情報が第１種類の半永続スケジューリング情報である場合、
無線リソース制御ＲＲＣ構成情報から前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータを取得することと、
前記論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータおよび前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータに基づいて、前記論理チャネルのうち前記論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータが前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータにマッチングする第１の論理チャネルを決定することと、を含むことを特徴とする請求項１に記載の方法。

【請求項7】

論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータ及び前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記論理チャネルのうち前記伝送フォーマット構成パラメータが前記アップリンクスケジューリング情報にマッチングする第１の論理チャネルを決定することは、
前記アップリンクスケジューリング情報が第２種類の半永続スケジューリング情報である場合、
無線リソース制御ＲＲＣ構成情報及びダウンリンク制御情報ＤＣＩアクテイブシグナリングから前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータを取得する、又は、ＤＣＩアクテイブシグナリングから前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータを取得することと、
前記論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータおよび前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータに基づいて、前記論理チャネルのうち前記論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータが前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータにマッチングする第１の論理チャネルを決定することと、を含むことを特徴とする請求項１に記載の方法。

【請求項8】

前記アップリンクリソースの伝送優先度に基づいて、データを伝送するアップリンクリソースを選択することは、
前記対象論理チャネルまたは前記第２の対象論理チャネルに伝送データがあるアップリンクリソースから、前記伝送優先度が最も高いアップリンクリソースを選択してデータを伝送することを含むことを特徴とする請求項１又は５に記載の方法。

【請求項9】

前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することは、
前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を決定することと、
前記伝送優先度情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、を含むことを特徴とする請求項１に記載の方法。

【請求項10】

前記アップリンクスケジューリング情報が動的スケジューリング情報である場合、
前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を決定することは、
ダウンリンク制御情報ＤＣＩアクテイブシグナリングから前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を取得することを含むことを特徴とする請求項９に記載の方法。

【請求項11】

前記アップリンクスケジューリング情報が第１種類の半永続スケジューリング情報である場合、
前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を決定することは、
無線リソース制御ＲＲＣ構成情報から前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を取得することを含むことを特徴とする請求項９に記載の方法。

【請求項12】

前記アップリンクスケジューリング情報が第２種類の半永続スケジューリング情報である場合、
前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を決定することは、
無線リソース制御ＲＲＣ構成情報から前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を取得すること、又は、ダウンリンク制御情報ＤＣＩアクテイブシグナリングから前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を取得することを含むことを特徴とする請求項９に記載の方法。

【請求項13】

前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することは、
前記アップリンクスケジューリング情報をスクランブルする無線ネットワーク一時識別子ＲＮＴＩを取得することと、
前記ＲＮＴＩの種類に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することとを含むことを特徴とする請求項１に記載の方法。

【請求項14】

前記ＲＮＴＩは、セル無線ネットワーク一時識別子Ｃ－ＲＮＴＩ、半永続スケジューリング無線ネットワーク一時識別子ＣＳ－ＲＮＴＩ、および、変調および符号化方式無線ネットワーク一時識別子ＭＣＳ－ＲＮＴＩを含み、
前記ＲＮＴＩにより指示される伝送優先度は、ＭＣＳ－ＲＮＴＩ、ＣＳ－ＲＮＴＩ、Ｃ－ＲＮＴＩの順に高いことを特徴とする請求項１３に記載の方法。

【請求項15】

１つのアップリンクスケジューリング情報は、１つのアップリンクリソースを指示するものであることを特徴とする請求項１に記載の方法。

【請求項16】

プロセッサと、
プロセッサにより実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶されている実行可能な命令を実行すると、請求項１～１５のいずれか１項に記載の方法を実現させるように構成されることを特徴とする端末。

【請求項17】

コンピュータプログラム命令を記憶しているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラム命令は、プロセッサにより実行されると、請求項１～１５のいずれか１項に記載の方法を実現させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本開示は、２０１９年１月１１日に中国国家知識産権局に出願された、出願番号が２０１９１００２８７５５．５で、発明の名称が「アップリンク伝送リソース選択方法、端末及び記憶媒体」である中国特許出願の優先権を主張し、その内容全体が引用により本開示に組み込まれる。

【0002】

本開示は通信技術の分野に関し、特にアップリンク伝送リソース選択方法、端末及び記憶媒体に関する。

【背景技術】

【0003】

通信技術の継続的な発展に伴い、無線通信は、第２世代の通信技術による音声対話から第５世代の通信技術によるＮＲ（Ｎｅｗ Ｒａｄｉｏ）デュアルコネクティビティに変化した。ＴＳＮ（Ｔｉｍｅ Ｓｅｎｓｉｔｉｖｅ Ｎｅｔｗｏｒｋｉｎｇ）では、データパケットの伝送中に遅延時間および伝送周期が一定であり、ＮＲ技術は、データパケット伝送の周期が一定であるネットワークサービスをサポートできる。ＲＡＮ１＃９５ミーティングでは、サービングセルのＢＷＰ（Ｂａｎｄｗｉｄｔｈ Ｐａｒｔ）リソースについて、リソース配分情報を複数セット設定してアクティブ化することによって、さまざまな異なるサービスまたは通信タイプをサポートすることができ、また、データ伝送の信頼性を高め、データ伝送の遅延時間を小さくすることができることが提出された。

【0004】

しかし、構成情報に対応するアップリンクリソースがタイムドメインにおいて重畳または部分的に重畳することがあり、その場合、一部のデータを現在の伝送タイムスロットで送信できなくなり、データ伝送の遅延時間が増加する。例えばＵＲＬＬＣ（Ｕｌｔｒａ Ｒｅｌｉａｂｌｅ ａｎｄ Ｌｏｗ Ｌａｔｅｎｃｙ Ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ）サービスなどの遅延時間に対する要求が厳しいサービスにおいては、サービス伝送の要件が満たされないという問題が発生する。

【発明の概要】

【0005】

本開示は、上記事情に鑑み、遅延時間に対する要求が厳しいサービスの要件を満たすことができるアップリンク伝送リソース選択方法、端末及び記憶媒体を提出する。

【0006】

本開示の一方面によれば、
少なくとも１つのアップリンクスケジューリング情報を受信することと、
前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、
前記アップリンクリソースの伝送優先度に基づいて、データを伝送するアップリンクリソースを選択することと、を含むことを特徴とするアップリンクリソース選択方法を提供する。

【0007】

可能な一実現形態では、前記アップリンクリソースの伝送優先度に基づいて、データを伝送するアップリンクリソースを選択することは、
前記伝送優先度が最も高いアップリンクリソースを選択してデータを伝送することを含む。

【0008】

可能な一実現形態では、前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することは、
現在、伝送データがある論理チャネルのうち優先度が最も高い対象論理チャネルを決定することと、
前記対象論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータ及び前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースのうち前記伝送フォーマット構成パラメータにマッチングするアップリンクリソースを決定することと、
予め設定されたリソース選択条件に基づいて、前記伝送フォーマット構成パラメータにマッチングするアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、を含む。

【0009】

可能な一実現形態では、前記予め設定されたリソース選択条件は、アップリンクリソースの伝送遅延時間とアップリンクリソースの伝送信頼性との少なくとも１つを含む。

【0010】

可能な一実現形態では、前記アップリンクスケジューリング情報が動的スケジューリング情報である場合、
前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することは、
前記アップリンクスケジューリング情報に含まれる指示情報に基づいて、前記指示情報により指示される対象論理チャネルを決定することと、
前記対象論理チャネルの優先度に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、を含む。

【0011】

可能な一実現形態では、前記アップリンクスケジューリング情報が半永続スケジューリング情報である場合、
前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することは、
論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータ及び前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記論理チャネルのうち前記伝送フォーマット構成パラメータが前記アップリンクスケジューリング情報にマッチングする第１の論理チャネルを決定することと、
前記アップリンクスケジューリング情報と前記第１の論理チャネルのサービス伝送モードに基づいて、前記第１の論理チャネルのうち前記サービス伝送モードが前記アップリンクスケジューリング情報にマッチングする対象論理チャネルを決定することと、
前記対象論理チャネルの優先度に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、を含む。

【0012】

可能な一実現形態では、論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータ及び前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記論理チャネルのうち前記伝送フォーマット構成パラメータが前記アップリンクスケジューリング情報にマッチングする第１の論理チャネルを決定することは、
前記アップリンクスケジューリング情報が第１種類の半永続スケジューリング情報である場合、無線リソース制御ＲＲＣ構成情報から前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータを取得することと、
前記論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータおよび前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータに基づいて、前記論理チャネルのうち前記論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータが前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータにマッチングする第１の論理チャネルを決定することと、を含む。

【0013】

可能な一実現形態では、論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータ及び前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記論理チャネルのうち前記伝送フォーマット構成パラメータが前記アップリンクスケジューリング情報にマッチングする第１の論理チャネルを決定することは、
前記アップリンクスケジューリング情報が第２種類の半永続スケジューリング情報である場合、無線リソース制御ＲＲＣ構成情報及びダウンリンク制御情報ＤＣＩアクテイブシグナリングから前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータを取得する、又は、ＤＣＩアクテイブシグナリングから前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータを取得することと、
前記論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータおよび前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータに基づいて、前記論理チャネルのうち前記論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータが前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータにマッチングする第１の論理チャネルを決定することと、を含む。

【0014】

可能な一実現形態では、前記アップリンクリソースの伝送優先度に基づいて、データを伝送するアップリンクリソースを選択することは、
前記対象論理チャネルに伝送データがあるアップリンクリソースから、前記伝送優先度が最も高いアップリンクリソースを選択してデータを伝送することを含む。

【0015】

可能な一実現形態では、前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することは、
前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を決定することと、
前記伝送優先度情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、を含む。

【0016】

可能な一実現形態では、前記アップリンクスケジューリング情報が動的スケジューリング情報である場合、前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を決定することは、
ダウンリンク制御情報ＤＣＩアクテイブシグナリングから前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を取得することを含む。

【0017】

可能な一実現形態では、前記アップリンクスケジューリング情報が第１種類の半永続スケジューリング情報である場合、前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を決定することは、
無線リソース制御ＲＲＣ構成情報から前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を取得することを含む。

【0018】

可能な一実現形態では、前記アップリンクスケジューリング情報が第２種類の半永続スケジューリング情報である場合、前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を決定することは、
無線リソース制御ＲＲＣ構成情報から前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を取得すること、又は、ダウンリンク制御情報ＤＣＩアクテイブシグナリングから前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を取得することを含む。

【0019】

可能な一実現形態では、前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することは、
前記アップリンクスケジューリング情報をスクランブルする無線ネットワーク一時識別子ＲＮＴＩを取得することと、
前記ＲＮＴＩの種類に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することとを含む。

【0020】

可能な一実現形態では、前記ＲＮＴＩは、セル無線ネットワーク一時識別子Ｃ－ＲＮＴＩ、半永続スケジューリング無線ネットワーク一時識別子ＣＳ－ＲＮＴＩ、および、変調および符号化方式無線ネットワーク一時識別子ＭＣＳ－ＲＮＴＩを含み、
前記ＲＮＴＩにより指示される伝送優先度は、ＭＣＳ－ＲＮＴＩ、ＣＳ－ＲＮＴＩ、Ｃ－ＲＮＴＩの順に高い。

【0021】

可能な一実現形態では、１つのアップリンクスケジューリング情報は、１つのアップリンクリソースを指示するものである。

【0022】

少なくとも１つのアップリンクスケジューリング情報を受信する受信モジュールと、
前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定する決定モジュールと、
前記アップリンクリソースの伝送優先度に基づいて、データを伝送するアップリンクリソースを選択する選択モジュールと、を含む端末を提供する。

【0023】

可能な一実現形態では、前記選択モジュールは、具体的に、前記伝送優先度が最も高いアップリンクリソースを選択してデータを伝送することに用いられる。

【0024】

可能な一実現形態では、前記決定モジュールは、具体的に、
現在、伝送データがある論理チャネルのうち優先度が最も高い対象論理チャネルを決定することと、
前記対象論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータ及び前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースのうち前記伝送フォーマット構成パラメータにマッチングするアップリンクリソースを決定することと、
予め設定されたリソース選択条件に基づいて、前記伝送フォーマット構成パラメータにマッチングするアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、に用いられる。

【0025】

可能な一実現形態では、前記予め設定されたリソース選択条件は、アップリンクリソースの伝送遅延時間とアップリンクリソースの伝送信頼性との少なくとも１つを含む

【0026】

可能な一実現形態では、前記アップリンクスケジューリング情報が動的スケジューリング情報である場合、前記決定モジュールは、具体的に、
前記アップリンクスケジューリング情報に含まれる指示情報に基づいて、前記指示情報により指示される対象論理チャネルを決定することと、
前記対象論理チャネルの優先度に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、に用いられる。

【0027】

可能な一実現形態では、前記アップリンクスケジューリング情報が半永続スケジューリング情報である場合、前記決定モジュールは、具体的に、
論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータ及び前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記論理チャネルのうち前記伝送フォーマット構成パラメータが前記アップリンクスケジューリング情報にマッチングする第１の論理チャネルを決定することと、
前記アップリンクスケジューリング情報と前記第１の論理チャネルのサービス伝送モードに基づいて、前記第１の論理チャネルのうち前記サービス伝送モードが前記アップリンクスケジューリング情報にマッチングする対象論理チャネルを決定することと、
前記対象論理チャネルの優先度に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、に用いられる。

【0028】

可能な一実現形態では、前記決定モジュールは、具体的に、
前記アップリンクスケジューリング情報が第１種類の半永続スケジューリング情報である場合、無線リソース制御ＲＲＣ構成情報から前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータを取得することと、
前記論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータおよび前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータに基づいて、前記論理チャネルのうち前記論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータが前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータにマッチングする第１の論理チャネルを決定することと、に用いられる。

【0029】

可能な一実現形態では、前記決定モジュールは、具体的に、
前記アップリンクスケジューリング情報が第２種類の半永続スケジューリング情報である場合、無線リソース制御ＲＲＣ構成情報及びダウンリンク制御情報ＤＣＩアクテイブシグナリングから前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータを取得する、又は、ＤＣＩアクテイブシグナリングから前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータを取得することと、
前記論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータおよび前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータに基づいて、前記論理チャネルのうち前記論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータが前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータにマッチングする第１の論理チャネルを決定することと、に用いられる。

【0030】

可能な一実現形態では、前記選択モジュールは、具体的に、
前記対象論理チャネルに伝送データがあるアップリンクリソースから、前記伝送優先度が最も高いアップリンクリソースを選択してデータを伝送することに用いられる。

【0031】

可能な一実現形態では、前記決定モジュールは、具体的に、
前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を決定することと、
前記伝送優先度情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、に用いられる。

【0032】

可能な一実現形態では、前記アップリンクスケジューリング情報が動的スケジューリング情報である場合、
前記決定モジュールは、具体的に、ダウンリンク制御情報ＤＣＩアクテイブシグナリングから前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を取得することに用いられる。

【0033】

可能な一実現形態では、前記アップリンクスケジューリング情報が第１種類の半永続スケジューリング情報である場合、
前記決定モジュールは、具体的に、無線リソース制御ＲＲＣ構成情報から前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を取得することに用いられる。

【0034】

可能な一実現形態では、前記アップリンクスケジューリング情報が第２種類の半永続スケジューリング情報である場合、
前記決定モジュールは、具体的に、無線リソース制御ＲＲＣ構成情報から前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を取得する、又は、ダウンリンク制御情報ＤＣＩアクテイブシグナリングにおいて、前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を取得することに用いられる。

【0035】

可能な一実現形態では、前記決定モジュールは、具体的に、
前記アップリンクスケジューリング情報をスクランブルする無線ネットワーク一時識別子ＲＮＴＩを取得することと、
前記ＲＮＴＩの種類に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、に用いられる。

【0036】

可能な一実現形態では、前記ＲＮＴＩは、セル無線ネットワーク一時識別子Ｃ－ＲＮＴＩ、半永続スケジューリング無線ネットワーク一時識別子ＣＳ－ＲＮＴＩ、および、変調および符号化方式無線ネットワーク一時識別子ＭＣＳ－ＲＮＴＩを含み、
前記ＲＮＴＩにより指示される伝送優先度は、ＭＣＳ－ＲＮＴＩ、ＣＳ－ＲＮＴＩ、Ｃ－ＲＮＴＩの順に高い。

【0037】

可能な一実現形態では、１つのアップリンクスケジューリング情報は、１つのアップリンクリソースを指示するものである。

【0038】

本開示の別の方面によれば、プロセッサと、プロセッサにより実行可能な命令を記憶するためのメモリとを含み、前記プロセッサは、上記方法を実行するように構成される端末を提供する。

【0039】

本開示の別の方面によれば、プロセッサにより実行されると上記方法を実現させるコンピュータプログラム命令を記憶している不揮発性コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。

【0040】

本開示の別の方面によれば、コンピュータ読み取り可能なコードを含むコンピュータプログラムであって、前記コンピュータ読み取り可能なコードは、電子機器において実行されると、前記電子機器のプロセッサに上記方法を実現するための命令を実行させるコンピュータプログラムを提供する。

【0041】

本開示の実施例では、端末は、少なくとも１つのアップリンクスケジューリング情報を受信し、アップリンクスケジューリング情報に基づいて、アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定し、アップリンクリソースの伝送優先度に基づいて、データを伝送するアップリンクリソースを選択することができる。このように、端末は、複数のアップリンクスケジューリング情報により指示される複数のアップリンクリソースから、データを伝送するアップリンクリソースを選択し、選択されたアップリンクリソースを用いて対応するデータを伝送することができる。アップリンクリソースがタイムドメインにおいて重畳または部分的に重畳する場合、端末は、伝送優先度にしたがって現在伝送されるアップリンクリソースを選択することができ、遅延時間に対する要求が厳しいサービスデータ伝送の要件が満たされる。

【0042】

以下、図面を参照しながら例示的な実施例について詳細に説明することにより、本開示の他の特徴及び方面は明瞭になる。

【図面の簡単な説明】

【0043】

明細書の一部として組み込まれた図面は、明細書とともに本開示の例示的実施例、特徴及び方面を示し、本開示の原理を説明するために用いられる。

【0044】

【図1】図１は本開示の一実施例に係るアップリンクリソース選択のフローチャートを示す。

【図2】図２は本開示の一実施例に係るアップリンクリソースの伝送優先度を決定するフローチャートを示す。

【図3】図３は本開示の一実施例に係るアップリンクリソースの伝送優先度を決定するフローチャートを示す。

【図4】図４は本開示の一実施例に係るアップリンクリソースの伝送優先度を決定するフローチャートを示す。

【図5】図５は本開示の一実施例に係るアップリンクリソースの伝送優先度を決定するフローチャートを示す。

【図6】図６は本開示の一実施例に係る端末の模式図を示す。

【図7】図７は本開示の一実施例に係る端末の構成図を示す。

【発明を実施するための形態】

【0045】

以下に図面を参照しながら本開示の様々な例示的実施例、特徴及び方面を詳細に説明する。図面において、同じ符号が同じ又は類似する機能の要素を表す。図面において実施例の様々な方面を示したが、特に断らない限り、比例に従って図面を描く必要がない。

【0046】

ここの用語「例示的」とは、「例、実施例として用いられること又は説明的なもの」を意味する。ここで「例示的」に説明されるいかなる実施例は他の実施例より好ましい又は優れるものであると理解すべきではない。

【0047】

また、本開示をより効果的に説明するために、以下の具体的な実施形態において様々な具体的な詳細を示す。当業者であれば、本開示は何らかの具体的な詳細がなくても同様に実施できると理解すべきである。いくつかの実施例では、本開示の趣旨を強調するために、当業者に既知の方法、手段、要素及び回路について、詳細な説明を行わない。

【0048】

本開示の実施例では、端末は、少なくとも１つのアップリンクスケジューリング情報を受信し、アップリンクスケジューリング情報に基づいて、アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定し、アップリンクリソースの伝送優先度に基づいて、優先にデータを伝送するアップリンクリソースを選択する。構成情報に対応するアップリンクリソースがタイムドメインにおいて重畳または部分的に重畳する場合でも、端末は優先度が高いデータを優先的に伝送でき、遅延時間に対する要求が厳しいサービスデータ伝送の要件が満たされる。ここで、アップリンクスケジューリング情報は、半永続スケジューリング情報（ｃｏｎｆｉｇｕｒｅｄ ｇｒａｎｔ）及び動的スケジューリング情報（ｄｙｎａｍｉｃ ｇｒａｎｔ）を含んでもよい。半永続スケジューリング情報はデータ伝送周期が一定であるサービスをサポートできる。本開示の実施例により、半永続スケジューリング情報を用いて周期が一定であるサービスのデータ伝送をスケジューリングすることができる。

【0049】

関連技術において、半永続スケジューリング情報に対応するアップリンクリソースと動的スケジューリング情報に対応するアップリンクリソースとがタイムドメインにおいて重畳または部分的に重畳すると、動的スケジューリング情報に対応するアップリンクリソースにより半永続スケジューリング情報に対応するアップリンクリソースが上書きされる。動的スケジューリング情報に対応するアップリンクリソースが、低い伝送優先度のサービスデータ、例えば拡張モバイルブロードバンド（ｅＭＢＢ，ｅｎｈａｎｃｅ Ｍｏｂｉｌｅ Ｂｒｏａｄｂａｎｄ）サービスデータの伝送に使用され、半永続スケジューリング情報に対応するアップリンクリソースが、高い伝送優先度のサービスデータ、例えばＵＲＬＬＣサービスデータの伝送に使用される場合、現在のタイムスロットでｅＭＢＢサービスデータが伝送され、ＵＲＬＬＣサービスデータがタイムリーに伝送されることができない。しかし、ＵＲＬＬＣサービスは、通常、遅延時間に対する要求が厳しいので、タイムリーに伝送されないと、サービス伝送の要件が満たされないという問題が発生してしまう。本開示で提供されるアップリンク伝送リソース選択の発明は、高い優先度のサービスデータがタイムリーに伝送されないことによってサービス伝送の要件が満たされないという問題を回避することができる。

【0050】

以下に、図面を参照ながら本開示に係るアップリンク伝送リソース選択の発明について詳しく説明する。

【0051】

図１は本開示の一実施例に係るアップリンク伝送リソース選択方法のフローチャートを示す。図１に示すように、このアップリンク伝送リソース選択方法は、以下のステップを含む。

【0052】

ステップ１０１：少なくとも１つのアップリンクスケジューリング情報を受信する。

【0053】

端末は、基地局と通信接続を確立した後、基地局から送信されたアップリンクスケジューリング情報を受信することができる。ここのアップリンクスケジューリング情報は１つまたは複数であってもよく、１つのアップリンクスケジューリング情報は１つのアップリンクリソースを指示するものであってもよい。端末は、アップリンク動的スケジューリングメカニズムにより、基地局から送信されたダウンリンク制御情報（ＤＣＩ，Ｄｏｗｎｌｉｎｋ Ｃｏｎｔｒｏｌ Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ）からアップリンクスケジューリング情報を取得することができる。アップリンクスケジューリング情報が物理アップリンク共有チャネル（ＰＵＳＣＨ，Ｐｈｙｓｉｃａｌ Ｕｐｌｉｎｋ Ｓｈａｒｅｄ Ｃｈａｎｎｅｌ）のアップリンク伝送のリソース配分を指示するために用いられ得るので、端末はアップリンクスケジューリング情報に基づいてアップリンクリソースを配分することができる。ＤＣＩにより取得されたアップリンクスケジューリング情報は動的スケジューリング情報と呼ばれてもよい。端末は、ＲＲＣ情報からアップリンクスケジューリング情報を取得することもでき、無線リソース制御（ＲＲＣ，Ｒａｄｉｏ Ｒｅｓｏｕｒｃｅ Ｃｏｎｔｒｏｌ）情報により取得されたアップリンクスケジューリング情報は半永続スケジューリング情報と呼ばれてもよい。半永続スケジューリング情報は、データ伝送周期が一定であるサービスをサポートできる。半永続スケジューリング情報は第１種類の半永続スケジューリング情報（Ｃｏｎｆｉｇｕｒｅｄ Ｇｒａｎｔ Ｔｙｐｅ１）および第２種類の半永続スケジューリング情報（Ｃｏｎｆｉｇｕｒｅｄ Ｇｒａｎｔ Ｔｙｐｅ２）を含んでもよい。第１種類の半永続スケジューリング情報はＲＲＣ情報から取得することができ、第２種類の半永続スケジューリング情報はＲＲＣ情報及び／又はＤＣＩから取得することができる。

【0054】

ステップ１０２：前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定する。

【0055】

端末は、少なくとも１つのアップリンクスケジューリング情報を取得した後、アップリンクスケジューリング情報毎に、当該アップリンクスケジューリング情報に含まれるリソース割り当て情報に基づいて当該アップリンクスケジューリング情報に対応するアップリンクリソースを決定してもよい。そして、このアップリンクスケジューリング情報に基づいてアップリンクリソースの伝送優先度を決定してもよい。端末は、複数のアップリンクスケジューリング情報を受信した場合、複数のアップリンクスケジューリング情報に基づいて複数のアップリンクリソースを決定してもよい。各アップリンクスケジューリング情報はそれぞれ１つのアップリンクリソースを指示してもよい。端末は、同一のタイムドメインにおいて１つのアップリンクリソースに対応するので、アップリンクリソースの最適化構成を実現するために、複数のアップリンクリソースから現在データを伝送するアップリンクリソースを選択してもよい。

【0056】

ステップ１０３：前記アップリンクリソースの伝送優先度に基づいて、データを伝送するアップリンクリソースを選択する。

【0057】

端末は、アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定した後、アップリンクリソースの伝送優先度に基づいて、データを伝送するアップリンクリソースを選択してもよい。なお、端末は、データを伝送するアップリンクリソースを選択するとき、１つまたは複数のアップリンクリソースを選択してデータを伝送することができ、１つのアップリンクリソースを選択してデータを伝送する場合、伝送優先度が最も高いアップリンクリソースを選択してデータ伝送を行ってもよい。データを伝送するアップリンクリソースを選択することは、選択されたアップリンクリソースでデータ伝送を行い、他の選択されていないアップリンクリソースではデータ伝送を行わないと理解してもよい。あるいは、データを伝送するアップリンクリソースを選択することは、選択されたアップリンクリソースでデータ伝送を行い、他の選択されていないアップリンクリソースを他のサービスに割り当てることができると理解してもよい。ここで、具体的な実施形態を限定しない。

【0058】

上記実施例に係るアップリンクリソース選択方法により、端末はアップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することができ、これにより、アップリンクリソースがタイムドメインにおいて重畳または部分的に重畳する場合、端末は優先度が高いデータを優先的に伝送することができ、遅延時間に対する要求が厳しいサービスデータ伝送の要件が満たされる。

【0059】

それに基づいて、本開示の実施例はアップリンクリソースの伝送優先度を決定する手順を更に提供する。

【0060】

図２は本開示の一実施例に係るアップリンクリソースの伝送優先度を決定するフローチャートを示し、以下のステップを含む。

【0061】

ステップ２０１：現在、伝送データがある論理チャネルのうち優先度が最も高い対象論理チャネルを決定する。

【0062】

ステップ２０２：前記対象論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータ及び前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースのうち前記伝送フォーマット構成パラメータにマッチングするアップリンクリソースを決定する。

【0063】

ステップ２０３：予め設定されたリソース選択条件に基づいて、前記伝送フォーマット構成パラメータにマッチングするアップリンクリソースの伝送優先度を決定する。

【0064】

ここで、現在、伝送データがある論理チャネル（ＬＣＨ，Ｌｏｇｉｃａｌ ＣＨａｎｎｅｌ）は１つまたは複数であってもよい。伝送データがある論理チャネルが複数である場合、端末は、複数の論理チャネルの中から優先度が最も高い論理チャネルを対象論理チャネルとして選択してもよい。論理チャネルは、対応する伝送フォーマット構成パラメータを有し、伝送フォーマット構成パラメータはサブキャリア間隔（ＳＣＳ，ＳｕｂＣａｒｒｉｅｒ Ｓｐａｃｉｎｇ）及び物理アップリンク共有情報持続期間（ＰＵＳＣＨ－Ｄｕｒａｔｉｏｎ，Ｐｈｙｓｉｃａｌ Ｕｐｌｉｎｋ Ｓｈａｒｅｄ Ｃｈａｎｎｅｌ Ｄｕｒａｔｉｏｎ）を含むが、これらに限定されない。各論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータは複数であってもよく、例えば、各論理チャネルは対応するＳＣＳリスト及び最大ＰＵＳＣＨ－Ｄｕｒａｔｉｏｎを有してもよく、この範囲内の伝送フォーマット構成パラメータがいずれも論理チャネルの要求を満たしている。端末は対象論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータを１つまたは複数のアップリンクスケジューリング情報にマッチングさせるようにすることができる。例えば、端末は対象論理チャネルのＳＣＳ、ＰＵＳＣＨ－Ｄｕｒａｔｉｏｎを各アップリンクスケジューリング情報におけるＳＣＳ、ＰＵＳＣＨ－Ｄｕｒａｔｉｏｎとそれぞれ比較し、アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースのうち対象論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータにマッチングする１つまたは複数のアップリンクリソースを決定する。

【0065】

上記予め設定されたリソース選択条件は、アップリンクリソースの伝送遅延時間とアップリンクリソースの伝送信頼性との少なくとも１つを含んでもよい。可能な一実現形態では、アップリンクリソースの伝送遅延時間はＰＵＳＣＨ－Ｄｕｒａｔｉｏｎまたはアップリンクリソースの終了時間で表されてもよい。アップリンクリソースの伝送信頼性はＭＣＳインデックスまたは無線ネットワーク一時識別子（ＲＮＴＩ，Ｒａｄｉｏ Ｎｅｔｗｏｒｋ Ｔｅｍｐｏｒｙ Ｉｄｅｎｔｉｔｙ）の種類で表されてもよい。

【0066】

例を挙げると、アップリンクリソースの伝送遅延時間が小さいほど、端末がアップリンクリソースに設定できる伝送優先度が高い。例えば、ＰＵＳＣＨ－Ｄｕｒａｔｉｏｎが最小であるまたはアップリンクリソースの終了時間が先であるアップリンクリソースに最高の伝送優先度を設定してもよい。アップリンクリソースの伝送信頼性が高いほど、端末がアップリンクリソースに設定できる伝送優先度が高い。例えば、ＭＣＳインデックス値が最小であるまたは変調および符号化方式無線ネットワーク一時識別子（Ｍｏｄｕｌａｔｉｏｎ ａｎｄ Ｃｏｄｉｎｇ Ｓｃｈｅｍｅ ＲＮＴＩ，ＭＣＳ－ＲＮＴＩ）や半永続スケジューリング無線ネットワーク一時識別子（Ｃｏｎｆｉｇｕｒｅｄ Ｓｃｈｅｄｕｌｉｎｇ ＲＮＴＩ，ＣＳ－ＲＮＴＩ）によりスクランブルされたアップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースに最高の伝送優先度を設定してもよい。

【0067】

図３は本開示の一実施例に係るアップリンクリソースの伝送優先度を決定するフローチャートを示す。

【0068】

アップリンクスケジューリング情報が動的スケジューリング情報である場合、アップリンクリソースの伝送優先度を決定する手順は以下のステップを含んでもよい。

【0069】

ステップ３０１：前記アップリンクスケジューリング情報に含まれる指示情報に基づいて、前記指示情報により指示される対象論理チャネルを決定する。

【0070】

ステップ３０２：前記対象論理チャネルの優先度に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定する。

【0071】

ここで、端末は基地局から送信された複数のアップリンクスケジューリング情報を受信することができ、各アップリンクスケジューリング情報はそれぞれ１つのアップリンクリソースを指示し、複数のアップリンクスケジューリング情報は複数のアップリンクリソースに対応する。いずれかのアップリンクスケジューリング情報が動的スケジューリング情報である場合、端末は、このアップリンクスケジューリング情報に含まれる指示情報に基づいて、指示情報により指示される１つまたは複数の対象論理チャネルを決定することができる。指示情報は、基地局から端末に対して送信されたアップリンクスケジューリング情報に加えられた指示情報であってもよく、データ伝送を優先的に行う論理チャネルを指示するために用いられる。指示情報のビット数は本開示の実施例では具体的に限定されない。指示情報のビット数は指示情報による指示精度に比例してもよい。つまり、指示精度が高いほど、指示情報のビット数が多い。例えば、端末毎にＮ個のＬＣＨｓを配置してもよく、Ｎ個のＬＣＨｓは優先度が高いものから順でＭ種類に大別されると、指示情報のビット数は

【数1】

を切り上げたものであってもよい。ただし、ＮはＭの整数倍であり、ＮとＭは正整数である。

【0072】

端末は、アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定するとき、対象論理チャネルの優先度をアップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度としてもよい。

【0073】

アップリンクスケジューリング情報が半永続スケジューリング情報である場合、アップリンクリソースの伝送優先度を決定する手順は、以下のステップを含んでもよい。

【0074】

ステップ３１１：論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータ及び前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記論理チャネルのうち前記伝送フォーマット構成パラメータが前記アップリンクスケジューリング情報にマッチングする第１の論理チャネルを決定する。

【0075】

ステップ３１２：前記アップリンクスケジューリング情報と前記第１の論理チャネルのサービス伝送モードに基づいて、前記第１の論理チャネルのうち前記サービス伝送モードが前記アップリンクスケジューリング情報にマッチングする対象論理チャネルを決定する。

【0076】

ステップ３１３：前記対象論理チャネルの優先度に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定する。

【0077】

可能な一実現形態では、端末は、論理チャネルのうち伝送フォーマット構成パラメータがアップリンクスケジューリング情報にマッチングする第１の論理チャネルを決定するとき、アップリンクスケジューリング情報が第１種類の半永続スケジューリング情報である場合、基地局から送信されたＲＲＣ構成情報からアップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータを取得し、そして、論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータ及びアップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータに基づいて、論理チャネルのうち論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータがアップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータにマッチングする第１の論理チャネルを決定してもよい。

【0078】

可能な一実現形態では、端末は、論理チャネルのうち前記伝送フォーマット構成パラメータがアップリンクスケジューリング情報にマッチングする第１の論理チャネルを決定するとき、アップリンクスケジューリング情報が第２種類の半永続スケジューリング情報である場合、基地局から送信されたＲＲＣ構成情報及びダウンリンク制御情報ＤＣＩアクテイブシグナリングからアップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータを取得する。あるいは、基地局から送信されたＤＣＩアクテイブシグナリングから前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータを取得する。そして、前記論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータ及びアップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータに基づいて、論理チャネルのうち論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータがアップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータにマッチングする第１の論理チャネルを決定する。

【0079】

ここで、端末は、論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータとアップリンクスケジューリング情報における伝送フォーマット構成パラメータとのマッチングをすることにより、論理チャネルのうち伝送フォーマット構成パラメータがアップリンクスケジューリング情報にマッチングする第１の論理チャネルを決定してもよい。伝送フォーマット構成パラメータはＳＣＳ及びＰＵＳＣＨ－Ｄｕｒａｔｉｏｎを含んでもよい。論理チャネルはサービス伝送モードを有してもよく、サービス伝送モードは、サービスデータの固定オフセット（ｆｉｘｅｄ ｏｆｆｓｅｔ）、サービスデータの周期（ｐｅｒｉｏｄ）、サービスデータのパケットサイズ（ｐａｃｋｅｔ ｓｉｚｅ）を含んでもよい。パケットサイズは、パケットが周期毎にまたは一度に端末に到達するデータ量として理解されてもよい。それに応じて、アップリンクスケジューリング情報はアップリンクリソースの伝送モードを含んでもよく、伝送モードはｆｉｘｅｄ ｏｆｆｓｅｔ、ｐｅｒｉｏｄ、ｐａｃｋｅｔ ｓｉｚｅを含んでもよい。端末は、アップリンクスケジューリング情報における伝送モードと第１の論理チャネルのサービ伝送モードとのマッチングをすることにより、第１の論理チャネルにおいてサービ伝送モードがアップリンクスケジューリング情報における伝送モードにマッチングする１つまたは複数の対象論理チャネルを決定してもよい。そして、対象論理チャネルの優先度を、対応するアップリンクリソースの伝送優先度として決定してもよい。

【0080】

可能な一実現形態では、端末は、アップリンクリソースの伝送優先度に基づいてデータを伝送するアップリンクリソースを選択するとき、対象論理チャネルに伝送データがあるアップリンクリソースから伝送優先度が最も高いアップリンクリソースを選択してデータ伝送を行ってもよい。複数のアップリンクスケジューリング情報が半永続スケジューリング情報及び／又は動的スケジューリング情報を含む場合、端末は、対象論理チャネルに伝送データがあるとき、伝送データがある対象論理チャネルの優先度を対象論理チャネルに対応するアップリンクリソースの伝送優先度として、伝送優先度が最も高いアップリンクリソースを選択してデータ伝送を行ってもよい。

【0081】

図４は本開示の一実施例に係るアップリンクリソースの伝送優先度を決定するフローチャートを示し、このフローチャートは以下のステップを含む。

【0082】

ステップ４０１：前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を決定する。

【0083】

ステップ４０２：前記伝送優先度情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定する。

【0084】

ここで、端末はアップリンクスケジューリング情報から優先度情報を取得することができる。伝送優先度情報は、基地局から端末に対して送信されたアップリンクスケジューリング情報に加えられた、アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を示すための情報であってもよい。端末は伝送優先度情報に基づいてアップリンクリソースの伝送優先度を決定することができる。伝送優先度情報のビット数は、本開示の実施例では具体的に限定されず、伝送優先度情報により指示される伝送優先度の精度に比例してもよい。つまり、指示される伝送優先度の精度が高いほど、伝送優先度情報のビット数が多い。例えば、伝送優先度がＮ個であってもよく、伝送優先度情報のビット数は

【数2】

を切り上げたものであってもよい。ただし、Ｎは正整数である。

【0085】

可能な一実現形態では、アップリンクスケジューリング情報が動的スケジューリング情報である場合、端末は基地局から送信されたダウンリンク制御情報ＤＣＩアクテイブシグナリングから前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を取得してもよい。

【0086】

可能な一実現形態では、アップリンクスケジューリング情報が第１種類の半永続スケジューリング情報である場合、端末は基地局から送信されたＲＲＣ構成情報からアップリンクリソースの伝送優先度情報を取得してもよい。アップリンクスケジューリング情報が第２種類の半永続スケジューリング情報である場合、端末は基地局から送信されたＲＲＣ構成情報からアップリンクリソースの伝送優先度情報を取得してもよい。あるいは、端末は基地局から送信されたＤＣＩアクテイブシグナリングからアップリンクリソースの伝送優先度情報を取得してもよい。

【0087】

図５は本開示の一実施例に係るアップリンクリソースの伝送優先度を決定するフローチャートを示し、このフローチャートは以下のステップを含む。

【0088】

ステップ５０１：前記アップリンクスケジューリング情報をスクランブルする無線ネットワーク一時識別子ＲＮＴＩを取得する。

【0089】

ステップ５０２：前記ＲＮＴＩの種類に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定する。

【0090】

ここで、ＲＮＴＩは、セル無線ネットワーク一時識別子（Ｃ－ＲＮＴＩ，Ｃｅｌｌ－ＲＮＴＩ）、ＣＳ－ＲＮＴＩ、ＭＣＳ－ＲＮＴＩを含んでもよい。ＲＮＴＩにより指示される伝送優先度は、ＭＣＳ－ＲＮＴＩ、ＣＳ－ＲＮＴＩ、Ｃ－ＲＮＴＩの順に高い。種類が異なるＲＮＴＩは異なるデータ伝送信頼性を示し、データ伝送信頼性が高いアップリンクリソースは、信頼性に対する要求が厳しいサービスデータの伝送に用いられ得る。よって、端末は、ＲＮＴＩの種類に基づいてアップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定し、データ優先度が最も高いアップリンクリソースを選択してデータを伝送することができる。

【0091】

このように、上記アップリンクリソース選択の発明により、端末は、アップリンクリソースの伝送優先度に基づいて、データ伝送を優先的に行うアップリンクリソースを選択することができる。端末は、アップリンクスケジューリング情報に対応するアップリンクリソースがタイムドメインにおいて重畳または部分的に重畳する場合でも、優先度が高いデータを優先的に伝送することができ、遅延時間に対する要求が厳しいサービスデータ伝送の要件が満たされる。

【0092】

本開示の実施例は、上記アップリンクリソース選択方法と同様の発明思想図により、端末を更に提供する。図６は本開示の一実施例に係る端末６０の模式図を示す。この端末は、
少なくとも１つのアップリンクスケジューリング情報を受信する受信モジュール６１と、
前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定する決定モジュール６２と、
前記アップリンクリソースの伝送優先度に基づいて、データを伝送するアップリンクリソースを選択する選択モジュール６３と、を含む。

【0093】

可能な一実現形態では、前記選択モジュール６３は、具体的に、前記伝送優先度が最も高いアップリンクリソースを選択してデータを伝送することに用いられる。

【0094】

可能な一実現形態では、前記決定モジュール６２は、具体的に、
現在、伝送データがある論理チャネルのうち優先度が最も高い対象論理チャネルを決定することと、
前記対象論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータ及び前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースのうち前記伝送フォーマット構成パラメータにマッチングするアップリンクリソースを決定することと、
予め設定されたリソース選択条件に基づいて、前記伝送フォーマット構成パラメータにマッチングするアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、に用いられる。

【0095】

可能な一実現形態では、前記予め設定されたリソース選択条件は、アップリンクリソースの伝送遅延時間とアップリンクリソースの伝送信頼性との少なくとも１つを含む。

【0096】

可能な一実現形態では、前記アップリンクスケジューリング情報が動的スケジューリング情報である場合、前記決定モジュールは、具体的に、
前記アップリンクスケジューリング情報に含まれる指示情報に基づいて前記指示情報により指示される対象論理チャネルを決定することと、
前記対象論理チャネルの優先度に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、に用いられる。

【0097】

可能な一実現形態では、前記アップリンクスケジューリング情報が半永続スケジューリング情報である場合、前記決定モジュール６２は、具体的に、
論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータ及び前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記論理チャネルのうち前記伝送フォーマット構成パラメータが前記アップリンクスケジューリング情報にマッチングする第１の論理チャネルを決定することと、
前記アップリンクスケジューリング情報と前記第１の論理チャネルのサービス伝送モードに基づいて、前記第１の論理チャネルのうち前記サービス伝送モードが、前記アップリンクスケジューリング情報にマッチングする対象論理チャネルを決定することと、
前記対象論理チャネルの優先度に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、に用いられる。

【0098】

可能な一実現形態では、前記決定モジュール６２は、具体的に、
前記アップリンクスケジューリング情報が第１種類の半永続スケジューリング情報である場合、基地局から送信された無線リソース制御ＲＲＣ構成情報から前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータを取得することと、
前記論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータおよび前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータに基づいて、前記論理チャネルのうち前記論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータが、前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータにマッチングする第１の論理チャネルを決定することと、に用いられる。

【0099】

可能な一実現形態では、前記決定モジュール６２は、具体的に、
前記アップリンクスケジューリング情報が第２種類の半永続スケジューリング情報である場合、基地局から送信された無線リソース制御ＲＲＣ構成情報及びダウンリンク制御情報ＤＣＩアクテイブシグナリングから前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータを取得する、又は、基地局から送信されたＤＣＩアクテイブシグナリングから前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータを取得することと、
前記論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータおよび前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータに基づいて、前記論理チャネルのうち前記論理チャネルの伝送フォーマット構成パラメータが前記アップリンクリソースの伝送フォーマット構成パラメータにマッチングする第１の論理チャネルを決定することと、に用いられる。

【0100】

可能な一実現形態では、前記選択モジュール６３は、具体的に、
前記対象論理チャネルに伝送データがあるアップリンクリソースから、前記伝送優先度が最も高いアップリンクリソースを選択してデータを伝送することに用いられる。

【0101】

可能な一実現形態では、前記決定モジュール６２は、具体的に、
前記アップリンクスケジューリング情報に基づいて、前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を決定することと、
前記伝送優先度情報に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、に用いられる。

【0102】

可能な一実現形態では、前記アップリンクスケジューリング情報が動的スケジューリング情報である場合、前記決定モジュール６２は、具体的に、
基地局から送信されたダウンリンク制御情報ＤＣＩアクテイブシグナリングから前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を取得することに用いられる。

【0103】

可能な一実現形態では、前記アップリンクスケジューリング情報が第１種類の半永続スケジューリング情報である場合、前記決定モジュール６２は、具体的に、
基地局から送信された無線リソース制御ＲＲＣ構成情報から前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を取得することに用いられる。

【0104】

可能な一実現形態では、前記アップリンクスケジューリング情報が第２種類の半永続スケジューリング情報である場合、前記決定モジュール６２は、具体的に、
基地局から送信された無線リソース制御ＲＲＣ構成情報から前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を取得する、又は、基地局から送信されたダウンリンク制御情報ＤＣＩアクテイブシグナリングから前記アップリンクリソースの伝送優先度情報を取得することに用いられる。

【0105】

可能な一実現形態では、前記決定モジュール６２は、具体的に、
前記アップリンクスケジューリング情報をスクランブルする無線ネットワーク一時識別子ＲＮＴＩを取得することと、
前記ＲＮＴＩの種類に基づいて、前記アップリンクスケジューリング情報により指示されるアップリンクリソースの伝送優先度を決定することと、に用いられる。

【0106】

可能な一実現形態では、前記ＲＮＴＩは、
セル無線ネットワーク一時識別子Ｃ－ＲＮＴＩ、半永続スケジューリング無線ネットワーク一時識別子ＣＳ－ＲＮＴＩ、および、変調および符号化方式無線ネットワーク一時識別子ＭＣＳ－ＲＮＴＩを含み、
前記ＲＮＴＩにより指示される伝送優先度は、ＭＣＳ－ＲＮＴＩ、ＣＳ－ＲＮＴＩ、Ｃ－ＲＮＴＩの順に高い。

【0107】

図７は例示的な一実施例に係るアップリンクリソース選択のための端末７００のブロック図であるを示す。例えば、端末７００は携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージ送受信機器、ゲームコンソール、タブレット型機器、医療機器、フィットネス機器、パーソナル・デジタル・アシスタント等の端末であってもよい。

【0108】

図７を参照すると、端末７００は、処理コンポーネント７０２、メモリ７０４、電源コンポーネント７０６、マルチメディアコンポーネント７０８、オーディオコンポーネント７１０、入力／出力（Ｉ／Ｏ）のインタフェース７１２、センサコンポーネント７１４、および通信コンポーネント７１６のうちの一つ以上を含んでもよい。

【0109】

処理コンポーネント７０２は通常、端末７００の全体的な動作、例えば表示、電話の呼び出し、データ通信、カメラ動作および記録動作に関連する動作を制御する。処理コンポーネント７０２は、上記方法の全てまたは一部のステップを実行するために、命令を実行する一つ以上のプロセッサ７２０を含んでもよい。また、処理コンポーネント７０２は、他のコンポーネントとのインタラクションのための一つ以上のモジュールを含んでもよい。例えば、処理コンポーネント７０２は、マルチメディアコンポーネント７０８とのインタラクションのために、マルチメディアモジュールを含んでもよい。

【0110】

メモリ７０４は端末７００での動作をサポートするための様々なタイプのデータを記憶するように構成される。これらのデータは、例として、端末７００において操作するあらゆるアプリケーションプログラムまたは方法の命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、ピクチャー、ビデオなどを含む。メモリ７０４は、例えば静的ランダムアクセスメモリ（ＳＲＡＭ）、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ（ＥＥＰＲＯＭ）、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ（ＥＰＲＯＭ）、プログラマブル読み取り専用メモリ（ＰＲＯＭ）、読み取り専用メモリ（ＲＯＭ）、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスクまたは光ディスクなどの様々なタイプの揮発性または不揮発性記憶装置またはそれらの組み合わせによって実現できる。

【0111】

電源コンポーネント７０６は端末７００の各コンポーネントに電力を供給する。電源コンポーネント７０６は電源管理システム、一つ以上の電源、および端末７００のための電力生成、管理、および配分に関連する他のコンポーネントを含んでもよい。

【0112】

マルチメディアコンポーネント７０８は前記端末７００とユーザとの間で出力インタフェースを提供するスクリーンを含む。いくつかの実施例では、スクリーンは液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）およびタッチパネル（ＴＰ）を含んでもよい。スクリーンがタッチパネルを含む場合、ユーザからの入力信号を受信するタッチスクリーンとして実現してもよい。タッチパネルは、タッチ、スライドおよびタッチパネルでのジェスチャーを検知するように、一つ以上のタッチセンサを含む。前記タッチセンサはタッチまたはスライド動きの境界を検知するのみならず、前記タッチまたはスライド操作に関連する持続時間および圧力を検出するようにしてもよい。いくつかの実施例では、マルチメディアコンポーネント７０８は前面カメラおよび／または背面カメラを含む。端末７００が動作モード、例えば撮影モードまたは撮像モードになる場合、前面カメラおよび／または背面カメラは外部のマルチメディアデータを受信するようにしてもよい。各前面カメラおよび背面カメラは、固定された光学レンズ系、または焦点距離および光学ズーム能力を有するものであってもよい。

【0113】

オーディオコンポーネント７１０はオーディオ信号を出力および／または入力するように構成される。例えば、オーディオコンポーネント７１０は、一つのマイク（ＭＩＣ）を含み、マイク（ＭＩＣ）は、端末７００が動作モード、例えば呼び出しモード、記録モードおよび音声認識モードになる場合、外部のオーディオ信号を受信するように構成される。受信されたオーディオ信号はさらにメモリ７０４に記憶されるか、または通信コンポーネント７１６を介して送信されてもよい。いくつかの実施例では、オーディオコンポーネント７１０はさらに、オーディオ信号を出力するためのスピーカーを含む。

【0114】

Ｉ／Ｏインタフェース７１２は処理コンポーネント７０２と周辺インタフェースモジュールとの間でインタフェースを提供し、上記周辺インタフェースモジュールはキーボード、クリックホイール、ボタンなどであってもよい。これらのボタンはホームボタン、音量ボタン、スタートボタンおよびロックボタンを含んでもよいが、これらに限定されない。

【0115】

センサコンポーネント７１４は端末７００の各方面の状態評価のために一つ以上のセンサを含む。例えば、センサコンポーネント７１４は端末７００のオン／オフ状態、例えば端末７００の表示装置およびキーパッドのようなコンポーネントの相対的位置決めを検出でき、センサコンポーネント７１４はさらに、端末７００または端末７００のあるコンポーネントの位置の変化、ユーザと端末７００との接触の有無、端末７００の方位または加減速および端末７００の温度変化を検出できる。センサコンポーネント７１４は、いかなる物理的接触もない場合に近傍の物体の存在を検出するように構成される近接センサを含んでもよい。センサコンポーネント７１４はさらに、ＣＭＯＳまたはＣＣＤイメージセンサのような、イメージングアプリケーションにおいて使用するための光センサを含んでもよい。いくつかの実施例では、該センサコンポーネント７１４はさらに、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサまたは温度センサを含んでもよい。

【0116】

通信コンポーネント７１６は端末７００と他の機器との有線または無線通信を実現するように構成される。端末７００は通信規格に基づく無線ネットワーク、例えばＷｉＦｉ（登録商標）、２Ｇまたは３Ｇ、またはそれらの組み合わせにアクセスできる。一例示的実施例では、通信コンポーネント７１６は放送チャネルを介して外部の放送管理システムからの放送信号または放送関連情報を受信する。一例示的実施例では、前記通信コンポーネント７１６はさらに、近距離通信を促進させるために、近距離無線通信（ＮＦＣ）モジュールを含む。例えば、ＮＦＣモジュールは、無線周波数識別（ＲＦＩＤ）技術、赤外線データ協会（ＩｒＤＡ）技術、超広帯域（ＵＷＢ）技術、ブルートゥース（登録商標）（ＢＴ）技術および他の技術によって実現できる。

【0117】

例示的な実施例では、端末７００は一つ以上の特定用途向け集積回路（ＡＳＩＣ）、デジタル信号プロセッサ（ＤＳＰ）、デジタルシグナルプロセッサ（ＤＳＰＤ）、プログラマブルロジックデバイス（ＰＬＤ）、フィールドプログラマブルゲートアレイ（ＦＰＧＡ）、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサまたは他の電子要素によって実現され、上記方法を実行するために用いられることができる。

【0118】

例示的な実施例では、さらに、不揮発性コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えばコンピュータプログラム命令を含むメモリ７０４が提供され、上記コンピュータプログラム命令は、端末７００のプロセッサ７２０によって実行されると、上記方法を実行させることができる。

【0119】

例示的な実施例では、さらに、不揮発性または揮発性コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えばコンピュータプログラム命令を含むメモリが提供され、上記コンピュータプログラム命令は、端末のプロセッサコンポーネントによって実行されると、上記方法を実行させることができる。

【0120】

本開示はシステム、方法および／またはコンピュータプログラム製品であってもよい。コンピュータプログラム製品は、プロセッサに本開示の各方面を実現させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム命令を有しているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含んでもよい。

【0121】

コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、命令実行機器に使用される命令を保存および記憶可能な有形装置であってもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は例えば、電気記憶装置、磁気記憶装置、光記憶装置、電磁記憶装置、半導体記憶装置、または上記の任意の適当な組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体のさらに具体的な例（非網羅的リスト）としては、携帯型コンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）、読み取り専用メモリ（ＲＯＭ）、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ（ＥＰＲＯＭまたはフラッシュメモリ）、静的ランダムアクセスメモリ（ＳＲＡＭ）、携帯型コンパクトディスク読み取り専用メモリ（ＣＤ－ＲＯＭ）、デジタル多用途ディスク（ＤＶＤ）、メモリスティック、フロッピーディスク、例えば命令が記憶されているせん孔カードまたはスロット内突起構造のような機械的符号化装置、および上記の任意の適当な組み合わせを含む。ここで使用されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、瞬時信号自体、例えば無線電波または他の自由に伝播される電磁波、導波路または他の伝送媒体を経由して伝播される電磁波（例えば、光ファイバーケーブルを通過するパルス光）、または電線を経由して伝送される電気信号と解釈されるものではない。

【0122】

ここで記述したコンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体から各計算／処理機器にダウンロードされてもよいし、またはネットワーク、例えばインターネット、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワークおよび／または無線ネットワークによって外部のコンピュータまたは外部記憶装置にダウンロードされてもよい。ネットワークは銅伝送ケーブル、光ファイバー伝送、無線伝送、ルーター、ファイアウォール、交換機、ゲートウェイコンピュータおよび／またはエッジサーバを含んでもよい。各計算／処理機器内のネットワークアダプタカードまたはネットワークインタフェースはネットワークからコンピュータ読み取り可能なプログラム命令を受信し、該コンピュータ読み取り可能なプログラム命令を伝送し、各計算／処理機器内のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶させる。

【0123】

本開示の動作を実行するためのコンピュータプログラム命令はアセンブリ命令、命令セットアーキテクチャ（ＩＳＡ）命令、機械語命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはＳｍａｌｌｔａｌｋ、Ｃ＋＋などのオブジェクト指向プログラミング言語、および「Ｃ」言語または類似するプログラミング言語などの一般的な手続き型プログラミング言語を含める一つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれたソースコードまたは目標コードであってもよい。コンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、完全にユーザのコンピュータにおいて実行されてもよく、部分的にユーザのコンピュータにおいて実行されてもよく、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして実行されてもよく、部分的にユーザのコンピュータにおいてかつ部分的にリモートコンピュータにおいて実行されてもよく、または完全にリモートコンピュータもしくはサーバにおいて実行されてもよい。リモートコンピュータに関与する場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）または広域ネットワーク（ＷＡＮ）を含む任意の種類のネットワークを経由してユーザのコンピュータに接続されてもよく、または、（例えばインターネットサービスプロバイダを利用してインターネットを経由して）外部コンピュータに接続されてもよい。いくつかの実施例では、コンピュータ読み取り可能なプログラム命令の状態情報を利用して、例えばプログラマブル論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ（ＦＰＧＡ）またはプログラマブル論理アレイ（ＰＬＡ）などの電子回路をパーソナライズし、該電子回路によりコンピュータ読み取り可能なプログラム命令を実行することにより、本開示の各方面を実現するようにしてもよい。

【0124】

ここで、本開示の実施例に係る方法、装置（システム）およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび／またはブロック図を参照しながら本開示の各態様を説明したが、フローチャートおよび／またはブロック図の各ブロックおよびフローチャートおよび／またはブロック図の各ブロックの組み合わせは、いずれもコンピュータ読み取り可能なプログラム命令によって実現できることを理解すべきである。

【0125】

これらのコンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサへ提供され、これらの命令がコンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサによって実行されると、フローチャートおよび／またはブロック図の一つ以上のブロックにおいて指定された機能／動作を実現するように、装置を製造してもよい。これらのコンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶され、コンピュータ、プログラマブルデータ処理装置および／または他の機器を特定の方式で動作させるようにしてもよい。これにより、命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、フローチャートおよび／またはブロック図の一つ以上のブロックにおいて指定された機能／動作の各方面を実現する命令を有する製品を含む。

【0126】

コンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、または他の機器にロードされ、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置または他の機器に一連の動作ステップを実行させることにより、コンピュータにより実施されるプロセスを生成するようにしてもよい。このようにして、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、または他の機器において実行される命令により、フローチャートおよび／またはブロック図の一つ以上のブロックにおいて指定された機能／動作を実現する。

【0127】

図面のうちフローチャートおよびブロック図は、本開示の複数の実施例に係るシステム、方法およびコンピュータプログラム製品の実現可能なシステムアーキテクチャ、機能および動作を示す。この点では、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは一つのモジュール、プログラムセグメントまたは命令の一部分を代表することができ、前記モジュール、プログラムセグメントまたは命令の一部分は指定された論理機能を実現するための一つ以上の実行可能命令を含む。いくつかの代替としての実現形態では、ブロックに表記される機能は、図面に付した順序と異なって実現してもよい。例えば、連続的な二つのブロックは実質的に並列に実行してもよく、また、係る機能によって、逆な順序で実行してもよい。なお、ブロック図および／またはフローチャートにおける各ブロック、およびブロック図および／またはフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、指定される機能または動作を実行するハードウェアに基づく専用システムによって実現してもよいし、または専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実現してもよいことにも注意すべきである。

【0128】

以上、本開示の各実施例を記述したが、上記説明は例示的なものに過ぎず、網羅的なものではなく、かつ披露された各実施例に限定されるものでもない。当業者にとって、説明された各実施例の範囲および精神から逸脱することなく、様々な修正および変更が自明である。本明細書に選ばれた用語は、各実施例の原理、実際の適用または既存技術に対する改善を好適に解釈するか、または他の当業者に本文に披露された各実施例を理解させるためのものである。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】