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特許7183490車両軌跡計画方法、装置、コンピュータ設備、コンピュータ可読記憶媒体、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-28
(45)【発行日】2022-12-06
(54)【発明の名称】車両軌跡計画方法、装置、コンピュータ設備、コンピュータ可読記憶媒体、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20221129BHJP
   G08G 1/0969 20060101ALI20221129BHJP
   G09B 29/00 20060101ALI20221129BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20221129BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/0969
G09B29/00 A
G09B29/10 A
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020041773
(22)【出願日】2020-03-11
(65)【公開番号】P2020148776
(43)【公開日】2020-09-17
【審査請求日】2020-03-11
(31)【優先権主張番号】201910185812.0
(32)【優先日】2019-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】321009845
【氏名又は名称】アポロ インテリジェント ドライビング テクノロジー(ペキン)カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ジョォンプゥ シア
(72)【発明者】
【氏名】イフォン パヌ
【審査官】田中 将一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/010659(WO,A1)
【文献】特開2013-160504(JP,A)
【文献】特開2018-095149(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00 - 21/36
G01C 23/00 - 25/00
G08G 1/00 - 99/00
G09B 23/00 - 29/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出発地から目的地までの道路シーンを複数のグリッドに分割し、前記複数のグリッドのうち、障害物を包含するグリッドと障害物を包含しないグリッドに対し、対応するシーン情報をそれぞれ標識することと、 前記出発地から前記目的地まで通過する前記障害物を包含しない各グリッドに対し、所定条件に基づき、前記グリッドに標識されたシーン情報Aと計画戦略Bとの関数であるB=f(A,W)を構築し、ここで、WはニューラルネットワークモデルWであり、計画戦略Bは、前記出発地から前記目的地まで通過するグリッドにおける各位置ポイントの情報を含むことと、 構築された複数の前記関数B=f(A,W)によりフィッティングして、前記ニューラルネットワークモデルWを取得することと、 前記ニューラルネットワークモデルWに基づいて、前記出発地から前記目的地までの計画軌跡を得ることと、を含む、 ことを特徴とする車両軌跡計画方法。
【請求項2】
前記出発地から前記目的地までの道路シーンを複数のグリッドに分割することは、 前記各グリッドに番号を付けること、を含む、 ことを特徴とする請求項1に記載の車両軌跡計画方法。
【請求項3】
前記障害物を包含するグリッドと前記障害物を包含しないグリッドに対し、前記対応するシーン情報をそれぞれ標識することは、 前記障害物を包含するグリッドを標識するためのシーン情報には、障害物のタイプと状態を含み、前記障害物を包含しないグリッドには、同じシーン情報が標識されることを含む、 ことを特徴とする請求項2に記載の車両軌跡計画方法。
【請求項4】
前記所定条件には、時間が最短であること、距離が最短であること、高速が優先的であること、及び/又は渋滞を回避することが含まれる、 ことを特徴とする請求項に記載の車両軌跡計画方法。
【請求項5】
前記出発地から前記目的地まで通過するグリッド内の各位置ポイントの情報は、通過するグリッド内の所定ポイントの横座標と縦座標を含む、 ことを特徴とする請求項に記載の車両軌跡計画方法。
【請求項6】
出発地から目的地までの道路シーンを複数のグリッドに分割し、前記複数のグリッドのうち、障害物を包含するグリッドと障害物を包含しないグリッドに対し、対応するシーン情報をそれぞれ標識するグリッド分割ユニットと、 前記出発地から前記目的地まで通過する前記障害物を包含しない各グリッドに対し、所定条件に基づき、前記グリッドに標識されたシーン情報Aと計画戦略Bとの関数であるB=f(A,W)を構築し、ここで、WはニューラルネットワークモデルWであり、計画戦略Bは、前記出発地から前記目的地まで通過するグリッドにおける各位置ポイントの情報を含む構築ユニットと、 構築された複数の前記関数B=f(A,W)によりフィッティングして、前記ニューラルネットワークモデルWを取得するフィッティングユニットと、 前記ニューラルネットワークモデルWに基づいて、前記出発地から前記目的地までの計画軌跡を得る計画ユニットと、を含む、 ことを特徴とする車両軌跡計画装置。
【請求項7】
前記出発地から前記目的地までの道路シーンを複数のグリッドに分割することは、前記各グリッドに番号を付けること、を含む、 ことを特徴とする請求項に記載の車両軌跡計画装置。
【請求項8】
前記障害物を包含するグリッドと前記障害物を包含しないグリッドに対し、前記対応するシーン情報をそれぞれ標識することは、 前記障害物を包含するグリッドを標識するためのシーン情報には、障害物のタイプと状態を含み、前記障害物を包含しないグリッドには、同じシーン情報が標識されることを含む、 ことを特徴とする請求項に記載の車両軌跡計画装置。
【請求項9】
前記所定条件には、時間が最短であること、距離が最短であること、高速が優先的であること、及び/又は渋滞を回避することが含まれる、 ことを特徴とする請求項に記載の車両軌跡計画装置。
【請求項10】
前記出発地から前記目的地まで通過するグリッド内の各位置ポイントの情報は、通過するグリッド内の所定ポイントの横座標と縦座標を含む、 ことを特徴とする請求項に記載の車両軌跡計画装置。
【請求項11】
1つ又は複数のプロセッサと、 1つ又は複数のプログラムを記憶するためのメモリと、を含み、 前記1つ又は複数のプロセッサは、前記1つ又は複数のプログラムを実行する場合、請求項1~のいずれか1項に記載の車両軌跡計画方法を実行させる、 ことを特徴とするコンピュータ設備。
【請求項12】
コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体であって、 当該プログラムがプロセッサにより実行される場合、請求項1~のいずれか1項に記載の車両軌跡計画方法を実行させる、 ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
コンピュータにおいて、プロセッサにより実行される場合、請求項1~のいずれか1項に記載の車両軌跡計画方法を実現することを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車運転技術分野に関し、特に車両軌跡計画方法、装置、コンピュータ設備、コンピュータ可読記憶媒体、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術の無人車両計画アルゴリズムは、無人車両が現在所在している道路シーンに基づいて、状態空間を渡ってサンプリングし、その後、評価関数に従って最適な軌跡を選択する。既存の無人車両軌道計画技術の欠点としては次のようなことが挙げられる。第一に、以前に経験したシーンでも、再度サンプリングする必要があり、計算リソースの浪費になるとともに、車載システムのリアルタイム性能に影響を及ぼす。第二に、評価関数の選択は経験に基づいて設計されたもので、運転の快適さと安全性まで達成することは困難である。
したがって、従来技術に対して、無人車両計画アルゴリズムを緊急に改善する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術における1つ又は複数の技術課題を解決するために、本発明は、車両軌跡計画方法、装置、コンピュータ設備及びコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1態様は、車両軌跡計画方法を提供する。当該方法は、
出発地から目的地までの道路シーンを複数のグリッドに分割し、前記複数のグリッドのうち、障害物を包含するグリッドと障害物を包含しないグリッドに対し、対応するシーン情報をそれぞれ標識することと、
前記グリッドに標識されたシーン情報Aと計画戦略Bとの関数であるB=f(A,W)を構築し、ここで、WはニューラルネットワークモデルWであり、計画戦略Bは、前記出発地から前記目的地まで通過するグリッドにおける各位置ポイントの情報を含むことと、
構築された複数の前記関数B=f(A,W)によりフィッティングして、前記ニューラルネットワークモデルWを取得することと、
前記ニューラルネットワークモデルWに基づいて、前記出発地から前記目的地までの計画軌跡を得ることと、を含む。
【0005】
1つの実施形態において、前記出発地から目的地までの道路シーンを複数のグリッドに分割することは、
前記各グリッドに番号を付けること、を含む。
【0006】
1つの実施形態において、障害物を包含するグリッドと障害物を包含しないグリッドに対し、対応するシーン情報をそれぞれ標識することは、
前記障害物を包含するグリッドを標識するためのシーン情報には、障害物のタイプと状態を含み、前記障害物を包含しないグリッドには、同じシーン情報が標識されることを含む。
【0007】
1つの実施形態において、前記グリッドに標識されたシーン情報Aと計画戦略Bとの関数であるB=f(A,W)を構築することは、
出発地から目的地まで通過する各グリッドに対し、所定条件に基づき、前記グリッドに標識されたシーン情報Aと計画戦略Bとの関数であるB=f(A,W)を構築することを含む。
【0008】
1つの実施形態において、前記所定条件には、時間が最短であること、距離が最短であること、高速が優先的であること、及び/又は渋滞を回避することが含まれる。
【0009】
1つの実施形態において、前記出発地から目的地まで通過するグリッド内の各位置ポイントの情報は、通過するグリッド内の所定ポイントの横座標と縦座標を含む。
【0010】
本発明の第2態様は、車両軌跡計画装置を提供する。当該装置は、
出発地から目的地までの道路シーンを複数のグリッドに分割し、前記複数のグリッドのうち、障害物を包含するグリッドと障害物を包含しないグリッドに対し、対応するシーン情報をそれぞれ標識するグリッド分割ユニットと、
前記グリッドに標識されたシーン情報Aと計画戦略Bとの関数であるB=f(A,W)を構築し、ここで、WはニューラルネットワークモデルWであり、計画戦略Bは、前記出発地から前記目的地まで通過するグリッドにおける各位置ポイントの情報を含む構築ユニットと、
構築された複数の前記関数B=f(A,W)によりフィッティングして、前記ニューラルネットワークモデルWを取得するフィッティングユニットと、
前記ニューラルネットワークモデルWに基づいて、前記出発地から前記目的地までの計画軌跡を得る計画ユニットと、を含む。
【0011】
1つの実施形態において、前記出発地から目的地までの道路シーンを複数のグリッドに分割することは、前記各グリッドに番号を付けること、を含む。
【0012】
1つの実施形態において、障害物を包含するグリッドと障害物を包含しないグリッドに対し、対応するシーン情報をそれぞれ標識することは、
前記障害物を包含するグリッドを標識するためのシーン情報には、障害物のタイプと状態を含み、前記障害物を包含しないグリッドには、同じシーン情報が標識されることを含む。
【0013】
1つの実施形態において、前記グリッドに標識されたシーン情報Aと計画戦略Bとの関数であるB=f(A,W)を構築することは、
出発地から目的地まで通過する各グリッドに対し、所定条件に基づき、前記グリッドに標識されたシーン情報Aと計画戦略との関数であるB=f(A,W)を構築することを含む。
【0014】
1つの実施形態において、前記所定条件には、時間が最短であること、距離が最短であること、高速が優先的であること、及び/又は渋滞を回避することが含まれる。
1つの実施形態において、前記出発地から目的地まで通過するグリッド内の各位置ポイントの情報は、通過するグリッド内の所定ポイントの横座標と縦座標を含む。
【0015】
本発明の第3態様は、コンピュータ設備を提供する。当該コンピュータ設備は、1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプログラムを記憶するためのメモリとを含み、1つ又は複数のプログラムが1つ又は複数のプロセッサにより実行される場合、上記の方法を実現させる。
【0016】
本発明の第4態様において、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体を提供し、当該プログラムがプロセッサにより実行される場合、上記の方法を実行させる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、以前の、例えば、人による運転のもとで経験したシーンを再度サンプリングする必要がなく、計算リソースの浪費を回避するとともに、車載システムのリアルタイム性能を保障し、さらに、快適さと安全性をも保障することができる。本発明の各実施形態において提供される技術は、無人運転の場合に適応することもでき、人による運転の場合に適応することもできる。
【0018】
上記の略述は、単に説明のために過ぎず、いかなる限定をも目的としない。上記に記載されている例示的な態様、実施形態、及び特徴以外に、図面及び下記の詳細説明を参照することによって、本発明のさらなる態様、実施形態、及び特徴の理解を促す。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1態様の実施形態による車両軌跡計画方法を示す模式図である。
図2】本発明の第1態様の実施形態による障害物を包含するグリッドと障害物を包含しないグリッドに対応するシーン情報の標識を示す模式図である。
図3】本発明の第1態様の実施形態によるグリッドに標識されるシーン情報Aと計画戦略Bとの関数であるB=f(A,W)の構築を示す模式図である。
図4】本発明の第1態様の実施形態による車両計画軌跡を示す模式図である。
図5】本発明の第1態様の実施形態による所定条件を示す模式図である。
図6】本発明の第1態様の実施形態による出発地から目的地まで通過するグリッドにおける各位置ポイントの情報を示す模式図である。
図7】本発明の第2態様の実施形態による車両軌跡計画装置を示す模式図である。
図8】本発明の第3態様の実施形態によるコンピュータ設備を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図面において特に規定されない限り、複数の図面において同様の図面符号は、同様又は類似的な部材又はエレメントを示す。これらの図面は必ずしも実際の比例に従って製図されたものではない。これらの図面は本発明に基づいて開示された幾つかの実施形態を描いたものに過ぎず、本発明の範囲に対する制限としてはならないことを理解すべきである。
【0021】
下記において、幾つかの例示的実施形態を簡単に説明する。当業者が把握出来るよう、本発明の主旨又は範囲を逸脱しない限り、様々な方式により説明された実施形態に変更可能である。従って、図面と説明は制限を加えるものでなく、本質的には例示的なものである。
【0022】
図1は、本発明の第1態様の実施形態による車両軌跡計画方法100を示す模式図であり、下記のステップS102、S104、S106、S108を含む。
ステップS102において、出発地から目的地までの道路シーンを複数のグリッドに分割し、複数のグリッドのうち、障害物を包含するグリッドと障害物を包含しないグリッドに対し、対応するシーン情報をそれぞれ標識する。
ステップS104において、グリッドに標識されたシーン情報Aと計画戦略Bとの関数であるB=f(A,W)を構築し、ここで、WはニューラルネットワークモデルWであり、計画戦略Bは、出発地から目的地まで通過するグリッドにおける各位置ポイントの情報を含む。
ステップS106において、構築された複数の関数B=f(A,W)によりフィッティングして、前記ニューラルネットワークモデルWを取得する。
ステップS108において、ニューラルネットワークモデルに基づいて、出発地から目的地までの計画軌跡を得る。
【0023】
図4に例示的に示したように一実施例において、出発地Aから目的地Dへの道路シーンを複数のグリッドに分割し、各グリッドに番号を付ける。
図4に示したように、出発地Aから目的地Dへの道路シーンは5*8個のグリッドに分割される。グリッドの番号は、例えば図4にて簡単に示されたよう、当該5*8個のグリッド番号は次の通りである。
(1,1),(1,2),(1,3),(1,4),(1,5),(1,6),(1,7),(1,8);
(2,1),(2,2),(2,3),(2,4),(2,5),(2,6),(2,7),(2,8);
(3,1),(3,2),(3,3),(3,4),(3,5),(3,6),(3,7),(3,8);
(4,1),(4,2),(4,3),(4,4),(4,5),(4,6),(4,7),(4,8);
(5,1),(5,2),(5,3),(5,4),(5,5),(5,6),(5,7),(5,8)。
図4は、出発地Aから目的地Dへの4つの可能な経路、つまり、経路1、経路2、経路3、経路4を示している。この4つの可能な経路はすべて、出発地Aから目的地Dへ到達することができる。2つのグリッドには障害物が存在している。つまり、グリッド(3,3)には障害物1、グリッド(3,6)には障害物2がそれぞれ存在している。ここでの障害物は、現在車両(自車両)の前方で走行している車両であってもよいし、または道路建設などの工事によって引き起こされる障害物であってもよい。分割されたグリッドのサイズは妥当であり、障害物1の領域と障害物2の領域は避けられない領域であるため、回避する必要があるとする。ここに示されている5*8個グリッドは単なる例示であり、当業者なら理解されうるよう、任意の適切な分割を行うことができる。
【0024】
1つの実施形態において、ステップ102のうち、障害物を包含するグリッドと障害物を包含しないグリッドに対し、対応するシーン情報をそれぞれ標識することは以下を含むことができる。
ステップ110において、障害物を包含するグリッドを標識するためのシーン情報については、障害物のタイプと状態を含み、前記障害物を包含しないグリッドについては、同じシーン情報が標識される。例えば、障害物のタイプや状態などの情報を使用してグリッド値を標識する場合、障害物1のタイプは車両で、状態は運動または静止であり、障害物2のタイプは工事のマウンドで、状態は静止である、のように区別させる。さらに、図4に示すよう、障害物のないグリッドに対しては同じシーン情報が標識され、例えば、グリッド(3,3)、(3,6)を除いて、他のグリッドは通過可能の状態情報と標識され、 グリッド(1,1)、(1,2)、(2,1)、(2,2)、…(4,7)、(4,8)、(5,7)、(5,8)などは、妨げがないと標識される。
【0025】
1つの実施形態において、ステップ104で言及した前記グリッドに標識されるシーン情報Aと計画戦略Bとの関数であるB=f(A,W)を構築することは、以下を含むことができる。
出発地から目的地まで通過する各グリッドに対し、所定条件に基づき、グリッドに標識されるシーン情報Aと計画戦略Bとの関数であるB=f(A,W)を構築する。
【0026】
例えば、特定のニューラルネットワークモデルWにより計画戦略Bへのグリッド(シーン情報Aが表れる)のマッピングを学習できる。
例えば、B=f(A,W)について、Bは計画戦略であり、出発地Aからグリッド(3,2)にあるポイントBまでの計画戦略を表し、Aは、出発地AからポイントBまでのシーン情報であり、出発地Aからグリッド(3,2)にあるポイントBまでのシーン情報は妨げがなく、何の障害物もないという情報であり、Wはニューラルネットワークモデルを表す。
【0027】
図4に示すように、出発地Aはグリッド(3,1)にあり、目的地Dはグリッド(3,8)にあり、障害物1はグリッド(3,3)にあり、障害物2はグリッド(3,6)内にある。 図4の黒い点「・」は、考慮すべきであるノード、例えば、図4における経路2に示されるポイントA、ポイントB、ポイントC0、ポイントC1、ポイントC2、ポイントC3、ポイントC4、ポイントC5、ポイントC7およびポイントDなどがあり、これらのノードについては後述する。
車両が出発地Aから出発すると、出発地のグリッド(3,1)から次のグリッドへの経路選択の計算が開始され、例えば、時間が最短であること、距離が最短であること、高速が優先的であること、及び/又は渋滞を回避することなどの特定のニーズに応じて、B=f(A,W)によって、次のグリッド(3,2)、つまり、グリッド(3,2)におけるBポイントを選択でき、上記のように、Aは出発地Aから地点Bへのシーン情報を表し、Bは出発地AからポイントBへの計画戦略を表す。
【0028】
グリッド(3,2)のポイントBに到達しようとしているとき、障害物1を避ける選択をする必要がある。例えば、計画戦略B=f(A,W)は、経路1、経路2、経路3、経路4のいずれかを選択する。 例えば、時間が最短であるなどの要因に応じて、経路2が選択される場合がある。
経路2を選択する場合、例えば計画戦略B=f(A,W)に従って、時間が最短であるなどの要因に応じて、次のポイントとしてグリッド(2,2)のエッジであるC0ポイントが選択され、AはポイントBからポイントC0のシーン情報であり、BはポイントBからポイントC0までの計画戦略を表す。
【0029】
グリッド(2,2)のエッジであるポイントC0に到達しようとしているとき、例えば計画戦略B=f(A,W)に従って、時間が最短であるなどの要因に応じて、次のポイントとしてグリッド(2,3)のエッジであるポイントC1が選択され、AはポイントC0からポイントC1のシーン情報であり、BはポイントC0からポイントC1までの計画戦略を表す。
グリッド(2,3)のエッジであるポイントC1に到達しようとしているとき、例えば計画戦略B=f(A,W)に従って、時間が最短であるなどの要因に応じて、次のポイントとしてグリッド(2,4)のエッジであるポイントC2が選択され、AはポイントC1からポイントC2のシーン情報であり、BはポイントC1からポイントC2までの計画戦略を表す。
グリッド(2,4)のエッジであるポイントC2に到達しようとしているとき、例えば計画戦略B=f(A,W)に従って、時間が最短であるなどの要因に応じて、次のポイントとしてグリッド(2,5)のエッジであるポイントC3が選択され、AはポイントC2からポイントC3のシーン情報であり、BはポイントC2からポイントC3までの計画戦略を表す。
グリッド(2,5)のエッジであるポイントC3に到達しようとしているとき、例えば計画戦略B=f(A,W)に従って、時間が最短であるなどの要因に応じて、次のポイントとしてグリッド(2,6)のエッジであるポイントC4が選択され、AはポイントC3からポイントC4のシーン情報であり、BはポイントC3からポイントC4までの計画戦略を表す。
グリッド(2,6)のエッジであるポイントC4に到達しようとしているとき、例えば計画戦略B=f(A,W)に従って、時間が最短であるなどの要因に応じて、次のポイントとしてグリッド(2,7)のエッジであるポイントC5が選択され、AはポイントC4からポイントC5のシーン情報であり、BはポイントC4からポイントC5までの計画戦略を表す。
グリッド(2,7)のエッジであるポイントC5に到達しようとしているとき、例えば計画戦略B=f(A,W)に従って、時間が最短であるなどの要因に応じて、次のポイントとしてグリッド(2,7)の内部にあるポイントC6が選択され、AはポイントC5からポイントC6のシーン情報であり、BはポイントC5からポイントC6までの計画戦略を表す。
グリッド(2,7)の内部にあるポイントC6に到達しようとしているとき、例えば計画戦略B=f(A,W)に従って、時間が最短であるなどの要因に応じて、次のポイントとしてグリッド(3,7)のエッジであるポイントC7が選択され、AはポイントC6からポイントC7のシーン情報であり、BはポイントC6からポイントC7までの計画戦略を表す。
グリッド(3,7)のエッジであるポイントC7に到達しようとしているとき、例えば計画戦略B10=f(A10,W)に従って、時間が最短であるなどの要因に応じて、次のポイントがグリッド(3,8)の内部にあるポイントD(すなわち、目的地)が選択され、A10はポイントC7からポイントDのシーン情報であり、B10はポイントC7からポイントDまでの計画戦略を表す。
【0030】
なお、上記の選択された経路1は一例であり、時間が最短である場合に得られる選択経路であることに留意すべきである。
あるいは、出発地Aから出発し、目的地Dへの計画戦略としては、経路3の計画戦略を選択してもよい。なぜなら、全ての経路のうち、経路3は、距離が最短であるという所定条件を満たすためである。
あるいは、出発地Aから出発して、目的地Dへの計画戦略としては、経路1の計画戦略を選択してもよい。なぜなら、全ての経路のうち、経路1は、高速が優先的であるという所定条件を満たすためである。
あるいは、出発地Aから出発して、目的地Dへの計画戦略としては、経路4の計画戦略を選択してもよい。なぜなら、全ての経路のうち、経路4は、渋滞を回避するという所定条件を満たすためである。
経路3、1、4などを選択する場合、類似したマッピング操作も同様に実行され、最終的に目的地Dが所在しているグリッド(3,8)に到達する。
【0031】
図4に示されたグリッド化方法は単に例示であり、出発地Aと目的地D間に複数の可能な経路があり得ることに留意すべきである。各経路(各またはいくつかの特定のニーズに対応)に基づいて、類似するマッピングと計算を実行する必要がある。
本発明の1つの実施形態において、ステップ104で述べたよう、出発地Aから目的地Dまで通過するグリッド内の各位置ポイントの情報は、通過するグリッド内の所定ポイントの横座標と縦座標を含むことができる。
【0032】
例えば、出発地Aが位置するグリッド(3,1)から出発する場合、計画戦略B1には、具体的にグリッド(3,2)のどのノードに到達するか、例えば到達したグリッド(3,2)のポイントBの位置情報(ΔX,ΔY)が含まれる。ここで、値ΔXは、ポイントBからグリッド(3,2)の左下隅にあるポイント(ポイントM、ポイントMを出発地とする)の横座標上の距離であり、値ΔYは、ポイントBからグリッド(3,2)の左下隅にあるポイント(ポイントM、ポイントMを出発地とする)の縦座標上の距離を表す。 また、同様に、他の各グリッドの左下隅にあるポイントは対応するグリッドの出発地(図示せず)であるとする。例えば、図4では、グリッド(3,2)の左下隅にあるポイントMは、グリッド(3,2)の出発地として示されている。
【0033】
経路2を選択する場合、前述のように、例えば計画戦略B=f(A,W)に従って、時間が最短であるなどの要因に応じて、次のポイントとしてグリッド(2,2)のエッジであるポイントC0が選択され、ここで、計画戦略には、到達しようとする位置(グリッド(2,2)のエッジであるポイントC0)及び相応の端点C0の位置情報(ΔX,ΔY)が含まれる。
【0034】
グリッド(2,2)のエッジであるポイントC0に到達しようとしているとき、例えば計画戦略B=f(A,W)に従って、時間が最短であるなどの要因に応じて、次のポイントとしてグリッド(2,3)のエッジであるポイントC1が選択され、ここで、計画戦略には、到達しようとする位置(グリッド(2,3)のエッジであるポイントC1)及び相応の端点C1の位置情報(ΔX,ΔY)が含まれる。
グリッド(2,3)のエッジであるポイントC1に到達しようとしているとき、例えば計画戦略B=f(A,W)に従って、時間が最短であるなどの要因に応じて、次のポイントとしてグリッド(2,4)のエッジであるポイントC2が選択され、ここで、計画戦略には、到達しようとする位置(グリッド(2,4)のエッジであるポイントC2)及び相応の端点C2の位置情報(ΔX,ΔY)が含まれる。
【0035】
グリッド(2,4)のエッジであるポイントC2に到達しようとしているとき、例えば計画戦略B=f(A,W)に従って、時間が最短であるなどの要因に応じて、次のポイントとしてグリッド(2,5)のエッジであるポイントC3が選択され、ここで、計画戦略には、到達しようとする位置(グリッド(2,5)のエッジであるポイントC3)及び相応の端点C3の位置情報(ΔX,ΔY)が含まれる。
グリッド(2,5)のエッジであるポイントC3に到達しようとしているとき、例えば計画戦略B=f(A,W)に従って、時間が最短であるなどの要因に応じて、次のポイントとしてグリッド(2,6)のエッジであるポイントC4が選択され、ここで、計画戦略には、到達しようとする位置(グリッド(2,6)のエッジであるポイントC4)及び相応の端点C4の位置情報(ΔX,ΔY)が含まれる。
【0036】
グリッド(2,6)のエッジであるポイントC4に到達しようとしているとき、例えば計画戦略B=f(A,W)に従って、時間が最短であるなどの要因に応じて、次のポイントとしてグリッド(2,7)のエッジであるポイントC5が選択され、ここで、計画戦略には、到達しようとする位置(グリッド(2,7)のエッジであるポイントC5)及び相応の端点C5の位置情報(ΔX,ΔY)が含まれる。
グリッド(2,7)のエッジであるポイントC5に到達しようとしているとき、例えば計画戦略B=f(A,W)に従って、時間が最短であるなどの要因に応じて、次のポイントとしてグリッド(2,7)の内部にあるポイントC6が選択され、ここで、計画戦略には、到達しようとする位置(グリッド(2,7)の内部にあるポイントC6)及び相応の端点C6の位置情報(ΔX,ΔY)が含まれる。
【0037】
グリッド(2,7)のエッジであるポイントC6に到達しようとしているとき、例えば計画戦略B=f(A,W)に従って、時間が最短であるなどの要因に応じて、次のポイントとしてグリッド(3,7)のエッジであるポイントC7が選択され、ここで、計画戦略には、到達しようとする位置(グリッド(3、7)のエッジであるポイントC7)及び相応の端点C7の位置情報(ΔX,ΔY)が含まれる。
グリッド(3,7)のエッジであるポイントC7に到達しようとしているとき、例えば計画戦略B10=f(A10,W)に従って、時間が最短であるなどの要因に応じて、次のポイントとしてグリッド(3,8)のエッジであるポイントD(すなわち、目的地)が選択され、ここで、計画戦略には、到達しようとする位置(グリッド(3,8)の内部にあるポイントD)及び相応のポイントDの位置情報(ΔX10,ΔY10)が含まれる。
【0038】
経路3、1、4などを選択する場合、類似した計算も同様に実行され、最終的に目的地Dが所在しているグリッド(3,8)内にあるポイントDに到達する。
【0039】
本発明の様々な実施形態で言及される「位置情報」という用語は、この位置を選択するための確率情報を含むことに留意すべきである。 例えば、図4のポイントC6と目的地D間は、通過するポイントC7を含む直線となっているが、ポイントC6と目的地D間に曲線状または他の形状の経路をとることも可能であるため、このような場合、 ポイントC7は通過するポイントとして選択されない可能性がある。したがって、選択された各ポイントの確率情報は各選択に含まれ、これは当業者にとって理解するのが難しいものではない。
【0040】
1つの実施形態において、ステップ106にて、構築された複数の前記関数B=f(A,W)によりフィッティングして、ニューラルネットワークモデルWを取得することができる。
例えば、上記のように取得したデータに基づき、多数のグリッド(シーン情報A)と計画戦略B(B、B、B、B、... B)間の関数関係のデータ、または標記データが生成される。例えば、経路2を選択した場合、次の関数関係が取得される。
=f(A,W),
=f(A,W),
=f(A,W),
……
Bn=f(An,W);

例えば、経路3を選択した場合、次の関数関係が取得される。
=f(A ,W),
=f(A ,W),
=f(A ,W),
……
Bn=f(An,W);
例えば、経路1を選択した場合、次の関数関係が取得される。
’’=f(A ’’,W),
’’=f(A ’’,W),
’’=f(A ’’,W),
……
’’=f(A ’’,W);
例えば、経路4を選択した場合、次の関数関係が取得される。
’’’=f(A ’’’,W),
’’’=f(A ’’’,W),
’’’=f(A ’’’,W),
……
Bn’’’=f(An’’’,W);
よって、上記の関数関係によりフィッティングして、ニューラルネットワークモデルWを取得することができる。
【0041】
1つの実施形態において、ステップ108にて、ニューラルネットワークモデルWに基づいて、出発地Aから目的地Dまでの計画軌跡を得る。
例えば、フィッティングして取得したニューラルネットワークモデルWに基づいて、出発地Aと目的地Dの情報を入力した後、ニューラルネットワークモデルWは経路2を選択する計画戦略を、出発地Aから出発して目的地Dに到達する計画戦略として推薦する(経路2は時間が最短である要件を満たしているため)。
あるいは、ニューラルネットワークモデルWは経路3を選択する計画戦略を、出発地Aから出発して目的地Dに到達する計画戦略として推薦する(経路3は距離が最短である要件を満たしているため)。
あるいは、ニューラルネットワークモデルWは経路1を選択する計画戦略を、出発地Aから出発して目的地Dに到達する計画戦略として推薦する(経路1は高速が優先的である要件を満たしているため)。
あるいは、ニューラルネットワークモデルWは経路4を選択する計画戦略を、出発地Aから出発して目的地Dに到達する計画戦略として推薦する(経路4は渋滞を回避する要件を満たしているため)。
【0042】
図7は、本発明の第2態様の実施形態による車両軌跡計画装置200を示す。当該装置は、
出発地から目的地までの道路シーンを複数のグリッドに分割し、複数のグリッドのうち、障害物を包含するグリッドと障害物を包含しないグリッドに対し、対応するシーン情報をそれぞれ標識するグリッド分割ユニット202と、
グリッドに標識されるシーン情報Aと計画戦略Bとの関数であるB=f(A,W)を構築し、ここで、WはニューラルネットワークモデルWであり、計画戦略Bは、前記出発地から前記目的地まで通過するグリッドにおける各位置ポイントの情報を含む構築ユニット204と、
構築された複数の関数B=f(A,W)をフィッティングして、ニューラルネットワークモデルWを取得するフィッティングユニット206と、
ニューラルネットワークモデルに基づいて、出発地から目的地までの計画軌跡を得る計画ユニット208と、を含む。
【0043】
本発明の他の実施形態において、グリッド分割ユニット202は、各グリッドに番号を付けるようにさらに構成される。
本発明のもう1つの実施形態において、障害物を包含するグリッドと障害物を包含しないグリッドに対し、対応するシーン情報をそれぞれ標識することは、障害物を包含するグリッドを標識するためのシーン情報には、障害物のタイプと状態を含み、障害物を包含しないグリッドには、同じシーン情報が標識されることを含む。
【0044】
本発明のさらなる実施形態において、グリッドに標識されたシーン情報Aと計画戦略Bとの関数であるB=f(A,W)を構築することは、
発地から目的地まで通過する各グリッドに対し、所定条件に基づき、前記グリッドに標識されるシーン情報Aと計画戦略との関数であるB=f(A,W)を構築することを含むように構成されている。
【0045】
本発明のもう1つの実施形態において、所定条件には、時間が最短であること、距離が最短であること、高速が優先的であること、及び/又は渋滞を回避することを含む。
本発明の1つの実施形態において、出発地から目的地まで通過するグリッド内の各位置ポイントの情報は、通過するグリッド内の所定ポイントの横座標と縦座標を含む。
【0046】
本発明の第3態様の実施形態において、コンピュータ設備を提供する。当該コンピュータ設備は、1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプログラムを記憶するためのメモリと、を含み、1つ又は複数のプログラムが1つ又は複数のプロセッサにより実行される場合、上記の方法は実現される。
【0047】
本発明の第4態様の実施形態において、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体を提供し、当該プログラムがプロセッサにより実行される場合、上記の方法は実行される。
【0048】
図8は、本発明の実施形態によるコンピュータ設備のブロック図である。図8に示すように、当該コンピュータ設備は、メモリ310とプロセッサ320を含み、メモリ310にプロセッサ320で実行可能なコンピュータプログラムが記憶される。前記プロセッサ320が前記コンピュータプログラムを実行する場合、上記の実施形態における車両軌跡計画方法は実現される。前記メモリ310とプロセッサ320の数は1つであってもよく又は複数であってもよい。
【0049】
当該装置/設備/端末/サーバーは、他のデバイスと通信するために用いられ、データの相互伝送を行う通信インターフェース330をさらに含む。
メモリ310は、高速度RAMメモリを含んでもよく、少なくとも1つの磁気メモリのような不揮発性メモリ(non-volatile memory)を含んでもよい。
メモリ310、プロセッサ320、及び通信インターフェース330が個別に実現される場合、メモリ310、プロセッサ320、及び通信インターフェース330は、バスによって相互接続して相互通信を行うことができる。前記バスは、インダストリスタンダードアーキテクチャ(ISA、Industry Standard Architecture)バス、外部デバイス相互接続(PCI、Peripheral ComponentInterconnect)バス、又は拡張インダストリスタンダードアーキテクチャ(EISA、Extended Industry Standard Component)バス等であってもよい。前記バスは、アドレスバス、データバス、制御バス等として分けられることが可能である。表示の便宜上、図8に1本の太線のみで表示するが、バスが1つ又は1種類のみであることを意味しない。
【0050】
任意選択で、具体的な実現において、メモリ310、プロセッサ320及び通信インターフェース330が1つのチップに集成した場合、メモリ310、プロセッサ320、及び通信インターフェース330は、内部インターフェースによって相互通信を行うことができる。
【0051】
本発明の実施形態は、コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体を提供し、当該プログラムがプロセッサにより実行される時、上記の実施形態のいずれか1つに記載された方法を実現させる。
【0052】
本明細書において、「1つの実施形態」、「幾つかの実施形態」、「例」、「具体例」或いは「一部の例」などの用語とは、当該実施形態或いは例で説明された具体的特徴、構成、材料或いは特点を結合して、本発明の少なくとも1つの実施形態或いは実施例に含まれることを意味する。また、説明された具体的特徴、構成、材料或いは特点は、いずれか1つ或いは複数の実施形態または例において適切に結合することが可能である。また、矛盾しない限り、当業者は、本明細書の異なる実施形態または例、および、異なる実施形態または例における特徴を結合したり、組み合わせたりすることができる。
また、用語「第1」、「第2」とは比較的重要性を示している又は暗示しているわけではなく、単に説明のためのものであり、示される技術的特徴の数を暗示するわけでもない。そのため、「第1」、「第2」で限定される特徴は、少なくとも1つの当該特徴を明示又は暗示的に含むことが可能である。本出願の記載の中において、「複数」の意味とは、明確的に限定される以外に、2つ又は2つ以上を意味する。
【0053】
フローチャート又はその他の方式で説明された、いかなるプロセス又は方法に対する説明は、特定な論理的機能又はプロセスのステップを実現するためのコマンドのコードを実行可能な1つ又はそれ以上のモジュール、断片若しくはセグメントとして理解することが可能であり、さらに、本発明の好ましい実施形態の範囲はその他の実現を含み、示された、又は、記載の順番に従うことなく、係る機能に基づいてほぼ同時にまたは逆の順序に従って機能を実行することを含み、これは当業者が理解すべきことである。
フローチャートに示された、又はその他の方式で説明された論理及び/又はステップは、例えば、論理機能を実現させるための実行可能なコマンドのシーケンスリストとして見なされることが可能であり、コマンド実行システム、装置、又はデバイス(プロセッサのシステム、又はコマンド実行システム、装置、デバイスからコマンドを取得して実行することが可能なその他のシステムを含むコンピュータによるシステム)が使用できるように提供し、又はこれらのコマンドを組み合わせて使用するコマンド実行システム、装置、又はデバイスに使用されるために、いかなるコンピュータ可読記憶媒体にも具体的に実現されることが可能である。本明細書において、「コンピュータ可読記憶媒体」は、コマンド実行システム、装置、デバイス、又はこれらのコマンドを組み合わせて実行するシステム、装置又はデバイスが使用できるように提供するため、プログラムを格納、記憶、通信、伝搬又は伝送する装置であってもよい。コンピュータ読み取り可能媒体のより具体的例(非網羅的なリスト)として、1つ又は複数の布配線を含む電気接続部(電子装置)、ポータブルコンピュータディスク(磁気装置)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リード・オンリー・メモリ(ROM)、消去書き込み可能リード・オンリー・メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバー装置、及びポータブル読み取り専用メモリ(CDROM)を少なくとも含む。また、コンピュータ読み取り可能媒体は、そのうえで前記プログラムを印字できる紙又はその他の適切な媒体であってもよく、例えば紙又はその他の媒体に対して光学的スキャンを行い、そして編集、解釈又は必要に応じてその他の適切の方式で処理して電子的方式で前記プログラムを得、その後コンピュータメモリに記憶することができるためである。
【0054】
なお、本発明の各部分は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの組み合わせによって実現されることができる。上記実施形態において、複数のステップ又は方法は、メモリに記憶された、適当なコマンド実行システムによって実行されるソフトウェア又はファームウェアによって実施されることができる。例えば、ハードウェアによって実現するとした場合、別の実施形態と同様に、データ信号に対して論理機能を実現する論理ゲート回路を有する離散論理回路、適切な混合論理ゲート回路を有する特定用途向け集積回路、プログラマブルゲートアレイ(GPA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などといった本技術分野において公知である技術のうちのいずれか1つ又はそれらの組み合わせによって実現される。
【0055】
当業者は、上記の実施形態における方法に含まれるステップの全部又は一部を実現するのは、プログラムによって対応するハードウェアを指示することによって可能であることを理解することができる。前記プログラムは、コンピュータ読取可能な媒体に記憶されてもよく、当該プログラムが実行される場合き、方法の実施形態に係るステップのうちの1つ又はそれらの組み合わせを含むことができる。
【0056】
また、本発明の各実施形態における各機能ユニットは、1つの処理モジュールに統合されてよく、別個の物理的な個体であってもよく、2つ又は3つ以上のユニットが1つのモジュールに統合されてもよい。上記の統合モジュールは、ハードウェアで実現されてもよく、ソフトウェア機能モジュールで実現されてもよい。上記の統合モジュールが、ソフトウェア機能モジュールで実現され、しかも独立した製品として販売又は使用される場合、コンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶されてもよい。前記記憶媒体は読取専用メモリ、磁気ディスク又は光ディスク等であってもよい。
【0057】
上記の記載は、単なる本発明の具体的な実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲はそれに限定されることなく、当業者が本発明に開示されている範囲内において、容易に想到し得る変形又は置換は、全て本発明の範囲内に含まれるべきである。そのため、本発明の範囲は、記載されている特許請求の範囲に準じるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8