IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ブラザー工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-画像形成装置 図1
  • 特許-画像形成装置 図2
  • 特許-画像形成装置 図3
  • 特許-画像形成装置 図4
  • 特許-画像形成装置 図5
  • 特許-画像形成装置 図6
  • 特許-画像形成装置 図7
  • 特許-画像形成装置 図8
  • 特許-画像形成装置 図9
  • 特許-画像形成装置 図10
  • 特許-画像形成装置 図11
  • 特許-画像形成装置 図12
  • 特許-画像形成装置 図13
  • 特許-画像形成装置 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-28
(45)【発行日】2022-12-06
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/16 20060101AFI20221129BHJP
   G03G 21/18 20060101ALI20221129BHJP
   G03G 21/12 20060101ALI20221129BHJP
【FI】
G03G21/16 120
G03G21/16 190
G03G21/18 153
G03G21/12
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2018129805
(22)【出願日】2018-07-09
(65)【公開番号】P2020008726
(43)【公開日】2020-01-16
【審査請求日】2021-06-29
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 正吾
(72)【発明者】
【氏名】小林 直道
【審査官】山下 清隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-025995(JP,A)
【文献】特開2015-102721(JP,A)
【文献】特開2006-195492(JP,A)
【文献】特開2017-167228(JP,A)
【文献】特開2012-073438(JP,A)
【文献】特開昭63-247763(JP,A)
【文献】特開2010-250283(JP,A)
【文献】特開昭59-126584(JP,A)
【文献】特開平11-133828(JP,A)
【文献】特開2016-224261(JP,A)
【文献】特開2002-169440(JP,A)
【文献】特開2009-075609(JP,A)
【文献】特開平08-129329(JP,A)
【文献】特開2007-065271(JP,A)
【文献】特開2003-202745(JP,A)
【文献】特開2017-026895(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0072947(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/16
G03G 21/18
G03G 21/10
G03G 21/00
G03G 21/12
G03G 15/00
G03G 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有する装置本体と、
前記開口を介して、前記装置本体内に位置する内側位置と、前記装置本体外に位置する外側位置との間を移動可能なドロワと、
前記ドロワに支持される第1カートリッジであって、第1感光ドラムと、前記第1感光ドラムから除去された廃トナーを排出する第1排出部とを備える第1カートリッジと、
前記ドロワに支持される第2カートリッジであって、第2感光ドラムと、前記第2感光ドラムから除去された廃トナーを排出する第2排出部とを備える第2カートリッジと、
前記第1排出部と連結可能な第1連結部と、前記第2排出部と連結可能な第2連結部とを備える廃トナーボックスであって、前記第1カートリッジおよび前記第2カートリッジが前記内側位置に位置する前記ドロワに支持され、前記廃トナーボックスが前記装置本体に装着された状態において、前記第1連結部と前記第1排出部とが連結するとともに、前記第2連結部と前記第2排出部とが連結する第1位置と、前記第1連結部と前記第1排出部との連結が解除されるとともに、前記第2連結部と前記第2排出部との連結が解除される第2位置との間を移動可能な廃トナーボックスと、を備え、
前記装置本体は、前記第1カートリッジおよび前記第2カートリッジと前記第1位置に位置する前記廃トナーボックスとの間に位置する第1壁と、回動軸とを有し、
前記廃トナーボックスは、前記第1位置と前記第2位置との間を、前記回動軸を中心として回動し、
前記回動軸は、前記第1壁に支持されることを特徴とする、画像形成装置。
【請求項2】
前記廃トナーボックスは、前記装置本体に装着された状態において、前記第1位置と、
前記第2位置と、前記第1連結部と前記第1排出部との間の距離が前記第2位置に位置する状態よりも大きく、前記廃トナーボックスが前記装置本体から離脱可能な第3位置との間を移動可能であることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記廃トナーボックスは、前記第1位置と、前記第2位置と、前記第3位置との間を回動可能であることを特徴とする、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記装置本体は、前記第1位置に位置する前記廃トナーボックスに対して、前記第1カートリッジの反対側に位置する第2壁を有し、
前記第2壁は、前記廃トナーボックスの移動に応じて移動可能な可動壁を有することを特徴とする、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記廃トナーボックスを前記第1位置から前記第2位置に向かって押圧するばねを備えることを特徴とする、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記ばねは、前記廃トナーボックスが前記第1位置に位置する状態において、前記第1連結部と、前記回動軸との間に位置することを特徴とする、請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記開口を閉鎖する閉鎖位置と、前記開口を開放する開放位置との間を移動可能なカバーと、
前記カバーの移動と、前記廃トナーボックスに対する前記ばねの押圧および押圧解除とをリンクさせる第1リンク部材と、を備え、
前記第1リンク部材は、
前記カバーが前記閉鎖位置にある状態において、前記廃トナーボックスに対する前記
ばねの押圧を規制し、
前記カバーが前記閉鎖位置から前記開放位置に移動するときに、前記廃トナーボックスに対する前記ばねの押圧を許容することを特徴とする、請求項5または請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記ドロワが前記内側位置にある状態において、前記第1感光ドラムおよび前記第2感光ドラムと向かい合うベルトユニットと、
前記内側位置にある状態において、前記第1感光ドラムおよび前記第2感光ドラムが前記ベルトユニットと接触する接触位置と、前記第1感光ドラムおよび前記第2感光ドラムが前記ベルトユニットから離間する離間位置との間を移動可能な前記ドロワと、
前記カバーの移動と、前記ドロワの移動とをリンクさせる第2リンク部材と、を備え、
前記第2リンク部材は、
前記カバーが前記閉鎖位置にある状態において、前記ドロワを前記接触位置に位置させ、
前記カバーが前記閉鎖位置から前記開放位置に移動するときに、前記ドロワを前記接触位置から前記離間位置に移動させることを特徴とする、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第1リンク部材と前記第2リンク部材とは、前記カバーが前記閉鎖位置から前記開放位置に移動したときに、まず、前記第1リンク部材が前記廃トナーボックスに対する前記ばねの押圧を許容した後、前記第2リンク部材が前記ドロワを前記接触位置から前記離間位置に移動させるように、連結されることを特徴とする、請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記第1排出部は、廃トナーが通過する排出口を有する排出壁を有し、
前記第1連結部は、前記廃トナーボックスが前記第1位置に位置する状態において前記排出壁と向かい合う受入壁であって、前記排出口からの廃トナーを受け入れる受入口を有する受入壁を有することを特徴とする、請求項1~請求項8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記第1カートリッジは、前記廃トナーボックスが前記第1位置に位置する状態において前記排出壁と前記受入壁との間に配置される第1弾性部材であって、前記排出口および前記受入口のそれぞれと連通する連通口を有する第1弾性部材を有することを特徴とする、請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記受入壁は、
前記廃トナーボックスが前記第1位置に位置する状態において、前記廃トナーボックスから前記第1カートリッジに向かう方向において、第1端部と、前記第1端部に対して前記第1カートリッジの反対側に位置する第2端部とを有し、
前記廃トナーボックスが前記第1位置に位置する状態において、前記第2端部から前記第1端部に向かうにつれて、前記排出壁から離れるように傾斜していることを特徴とする、請求項10または請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記第1カートリッジにトナーを供給するための第1トナーボックスをさらに備え、
前記第1カートリッジは、前記第1トナーボックスからトナーを受け入れる受入部をさらに備え、
前記第1トナーボックスは、前記受入部にトナーを供給可能な供給部であって、前記受入部と連結可能な供給部を備え、前記装置本体に装着された状態において、前記供給部と前記受入部とが連結する連結位置と、前記供給部と前記受入部との連結が解除される連結解除位置との間を移動可能であることを特徴とする、請求項1~請求項12のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記第1トナーボックスは、前記連結位置と前記連結解除位置との間を回動可能であることを特徴とする、請求項13に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記第1トナーボックスは、トナーを収容する筐体を備え、
前記筐体は、
前記筐体の内部空間を第1収容室と第2収容室とに仕切る仕切壁と、
前記仕切壁に配置され、前記第1収容室と前記第2収容室とを連通する連通口と、を有し、
前記供給部は、前記第2収容室と連通していることを特徴とする、請求項13または請求項14に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記第1カートリッジは、
現像ローラを備える現像ユニットであって、前記現像ローラが前記第1感光ドラムに対して向かい合うように配置される現像ユニットと、
前記第1感光ドラムを回転可能に支持するとともに、前記現像ユニットを揺動可能に支持するフレームと、
前記現像ユニットと前記フレームとの間に配置される第2弾性部材とを備えることを特徴とする、請求項1~請求項15のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記廃トナーボックスは、前記第1位置に位置する状態において、前記第1感光ドラムの回転軸線が延びる軸線方向において、前記第1カートリッジおよび前記第2カートリッジと並ぶように配置されている、ことを特徴とする、請求項1~請求項16のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置は、装置本体と、装置本体内に位置する内側位置と、装置本体外に位置する外側位置との間を移動可能なドロワと、ドロワに支持される複数のカートリッジと、廃トナーボックスとを備える。複数のカートリッジのそれぞれは、感光ドラムと、感光ドラムから廃トナーを除去するドラムクリーニングユニットとを備える。ドロワは、廃トナーを、複数のドラムクリーニングユニットから集約して、廃トナーボックスに搬送する集約搬送ユニットを備える(下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-102722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されるような画像形成装置では、集約搬送ユニットが、ドロワの移動の邪魔になる場合がある。
【0005】
そこで、本開示の目的は、複数の感光ドラムからの廃トナーを廃トナーボックスに収容できながら、ドロワの円滑な移動を確保できる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の画像形成装置は、開口を有する装置本体と、ドロワと、ドロワに支持される第1カートリッジと、ドロワに支持される第2カートリッジと、廃トナーボックスとを備える。
【0007】
ドロワは、開口を介して、装置本体内に位置する内側位置と、装置本体外に位置する外側位置との間を移動可能である。
【0008】
第1カートリッジは、第1感光ドラムと、第1感光ドラムから除去された廃トナーを排出する第1排出部とを備える。第2カートリッジは、第2感光ドラムと、第2感光ドラムから除去された廃トナーを排出する第2排出部とを備える。
【0009】
廃トナーボックスは、第1排出部と連結可能な第1連結部と、第2排出部と連結可能な第2連結部とを備える。
【0010】
廃トナーボックスは、第1カートリッジおよび第2カートリッジが内側位置に位置するドロワに支持され、装置本体に装着された状態において、第1連結部と第1排出部とが連結するとともに、第2連結部と第2排出部とが連結する第1位置と、第1連結部と第1排出部との連結が解除されるとともに、第2連結部と第2排出部との連結が解除される第2位置との間を移動可能である。
【0011】
このような構成によれば、廃トナーボックスが第1位置にある状態において、第1連結部は、第1排出部から廃トナーを受け入れることができるとともに、第2連結部は、第2排出部から廃トナーを受け入れることができる。
【0012】
そのため、ドロワが、廃トナーを第1排出部および第2排出部から集約して廃トナーボックスに搬送する部材を備えなくても、第1感光ドラムおよび第2感光ドラムからの廃トナーを、廃トナーボックスに収容できる。また、廃トナーボックスが第2位置にある状態において、第1連結部と第1排出部との連結が解除されるとともに、第2連結部と第2排出部との連結が解除される。その結果、第1感光ドラムおよび第2感光ドラムからの廃トナーを廃トナーボックスに収容できながら、ドロワの円滑な移動を確保できる。
【0013】
(2)廃トナーボックスは、第1位置と第2位置との間を回動可能であってもよい。
【0014】
(3)廃トナーボックスは、装置本体に装着された状態において、第1位置と、第2位置と、第1連結部と第1排出部との間の距離が第2位置に位置する状態よりも大きく、廃トナーボックスが装置本体から離脱可能な第3位置との間を移動可能であってもよい。
【0015】
(4)廃トナーボックスは、第1位置と、第2位置と、第3位置との間を回動可能であってもよい。
【0016】
(5)装置本体は、第1カートリッジおよび第2カートリッジと第1位置に位置する廃トナーボックスとの間に位置する第1壁と、回動軸とを有してもよい。廃トナーボックスは、回動軸を中心として回動してもよい。回動軸は、第1壁に支持されてもよい。
【0017】
(6)装置本体は、第1位置に位置する廃トナーボックスに対して、第1カートリッジの反対側に位置する第2壁を有してもよい。第2壁は、廃トナーボックスの移動に応じて移動可能な可動壁を有してもよい。
【0018】
(7)画像形成装置は、廃トナーボックスを第1位置から第2位置に向かって押圧するばねを備えてもよい。
【0019】
(8)ばねは、廃トナーボックスが第1位置に位置する状態において、第1連結部と、回動軸との間に位置してもよい。
【0020】
(9)画像形成装置は、カバーと、第1リンク部材とを備えてもよい。この場合、カバーは、開口を閉鎖する閉鎖位置と、開口を開放する開放位置との間を移動可能である。第1リンク部材は、カバーの移動と、廃トナーボックスに対するばねの押圧および押圧解除とをリンクさせる。第1リンク部材は、カバーが閉鎖位置にある状態において、廃トナーボックスに対するばねの押圧を規制し、カバーが閉鎖位置から開放位置に移動するときに、廃トナーボックスに対するばねの押圧を許容する。
【0021】
(10)画像形成装置は、ベルトユニットと、第2リンク部材とを備えてもよい。ベルトユニットは、ドロワが内側位置にある状態において、第1感光ドラムおよび第2感光ドラムと向かい合ってもよい。ドロワは、内側位置にある状態において、第1感光ドラムおよび第2感光ドラムがベルトユニットと接触する接触位置と、第1感光ドラムおよび第2感光ドラムがベルトユニットから離間する離間位置との間を移動可能であってもよい。第2リンク部材は、カバーの移動と、ドロワの移動とをリンクさせてもよい。この場合、第2リンク部材は、カバーが閉鎖位置にある状態において、ドロワを接触位置に位置させ、カバーが閉鎖位置から開放位置に移動するときに、ドロワを接触位置から離間位置に移動させる。
【0022】
(11)第1リンク部材と第2リンク部材とは、カバーが閉鎖位置から開放位置に移動したときに、まず、第1リンク部材が廃トナーボックスに対するばねの押圧を許容した後、第2リンク部材がドロワを接触位置から離間位置に移動させるように、連結されてもよい。
【0023】
(12)第1排出部は、廃トナーが通過する排出口を有する排出壁を有してもよい。第1連結部は、排出口からの廃トナーを受け入れる受入口を有する受入壁を有してもよい。受入壁は、廃トナーボックスが第1位置に位置する状態において排出壁と向かい合ってもよい。
【0024】
(13)廃トナーボックスが第1位置に位置する状態において、排出壁と受入壁との間に、弾性部材が配置されてもよい。弾性部材は、排出口および受入口のそれぞれと連通する連通口を有してもよい。
【0025】
(14)受入壁は、廃トナーボックスが第1位置に位置する状態において、廃トナーボックスから第1カートリッジに向かう方向において、第1端部と、第2端部とを有してもよい。第2端部は、第1端部に対して第1カートリッジの反対側に位置してもよい。受入壁は、廃トナーボックスが第1位置に位置する状態において、第2端部から第1端部に向かうにつれて、排出壁から離れるように傾斜していてもよい。
【0026】
(15)画像形成装置は、第1カートリッジにトナーを供給するための第1トナーボックスを備えてもよい。第1カートリッジは、第1トナーボックスからトナーを受け入れる受入部を備えてもよい。第1トナーボックスは、受入部にトナーを供給可能な供給部であって、受入部と連結可能な供給部を備えてもよい。第1トナーボックスは、装置本体に支持された状態において、供給部と受入部とが連結する連結位置と、供給部と受入部との連結が解除される連結解除位置との間を移動可能であってもよい。
【0027】
(16)第1トナーボックスは、連結位置と連結解除位置との間を回動可能であってもよい。
【0028】
(17)第1トナーボックスは、トナーを収容する筐体を備えてもよい。筐体は、仕切壁と、連通口とを有してもよい。この場合、仕切壁は、筐体の内部空間を第1収容室と第2収容室とに仕切る。連通口は、仕切壁に配置され、第1収容室と第2収容室とを連通する。供給部は、第2収容室と連通してもよい。
【0029】
(18)第1トナーボックスは、現像ローラを備える現像ユニットと、フレームと、弾性部材とを備えてもよい。現像ユニットは、現像ローラが第1感光ドラムに対して向かい合うように配置されてもよい。フレームは、第1感光ドラムを回転可能に支持するとともに、現像ユニットを揺動可能に支持してもよい。弾性部材は、軸線方向において、現像ユニットとフレームとの間に配置されてもよい。
【0030】
(19)廃トナーボックスは、第1位置に位置する状態において、第1感光ドラムの回転軸線が延びる軸線方向において、第1カートリッジおよび第2カートリッジと並ぶように配置されていてもよい。
【発明の効果】
【0031】
本発明の画像形成装置によれば、複数の感光ドラムからの廃トナーを廃トナーボックスに収容できながら、ドロワの円滑な移動を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1図1は、画像形成装置の概略構成図である。
図2図2は、図1に示すドロワが外側位置に位置する状態を示す。
図3図3は、図1に示す画像形成装置のA-A断面図におけるカートリッジを示す。
図4図4Aは、図3に示すカートリッジのB-B断面図である。図4Bは、図3に示すカートリッジのC-C断面図である。
図5図5は、図1に示す画像形成装置のA-A断面図を示す。
図6図6は、図5に示す廃トナーボックスの斜視図である。
図7図7は、図5に示す画像形成装置のD-D断面図である。
図8図8は、図5に示す画像形成装置の拡大図であって、廃トナーボックスが第1位置に位置し、トナーボックスが連結位置に位置する状態を示す。
図9図9は、図8に示す廃トナーボックスが第2位置に位置し、トナーボックスが連結解除位置に位置する状態を示す。
図10図10Aは、図9に示す廃トナーボックスが第3位置に位置し、トナーボックスが連結位置に位置する状態を示す。図10Bは、図9に示す廃トナーボックスが第1位置に位置し、トナーボックスが離脱可能位置に位置する状態を示す。
図11図11Aは、図8に示すトナーボックスの第1の概略構成図である。図11Bは、図8に示すトナーボックスの第2の概略構成図である。
図12図12は、図7に示す画像形成装置であって、カバーが開放位置に位置する状態を示す。
図13図13は、図7に示す第1リンク部材の斜視図を示す。
図14図14は、図7に示す第1リンク部材および第2リンク部材の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
1.画像形成装置1の概略
図1を参照して、画像形成装置1の概略について説明する。
【0034】
画像形成装置1は、装置本体2と、給紙部10と、ドロワ3と、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cと、露光器11と、ベルトユニット6と、二次転写ローラ14と、定着器12と、両面印刷パス13とを備える。
【0035】
1.1 装置本体
装置本体2は、給紙部10と、ドロワ3と、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cと、露光器11と、ベルトユニット6と、二次転写ローラ14と、定着器12と、両面印刷パス13とを収容する。装置本体2は、開口2Aと、カバー2Bとを有する。
【0036】
開口2Aは、ドロワ3が装置本体2に装着された状態で、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cに対して、定着器12の反対側に位置する。
【0037】
カバー2Bは、開口2Aを閉鎖する閉鎖位置(図1参照)と、開口2Aを開放する開放位置(図2参照)との間を移動可能である。
【0038】
1.2 給紙部
給紙部10は、二次転写ローラ14に印刷媒体を供給する。印刷媒体は、例えば、印刷用紙である。給紙部10は、給紙トレイ15と、ピックアップローラ16と、給紙ローラ17とを備える。給紙トレイ15は、印刷媒体を収容する。ピックアップローラ16は、給紙トレイ15内の印刷媒体を給紙ローラ17に向かって搬送する。給紙ローラ17は、ピックアップローラ16からの印刷媒体を二次転写ローラ14に向かって搬送する。
【0039】
1.3 ドロワ
ドロワ3は、カバー2Bが開放位置に位置する状態(図2参照)で、開口2Aを介して、装置本体2内に位置する内側位置(図1参照)と、装置本体2外に位置する外側位置(図2参照)との間を移動可能である。ドロワ3は、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cを支持する。ドロワ3は、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cを支持した状態で、内側位置と外側位置との間を後述する並び方向に移動可能である。なお、内側位置とは、ドロワ3が装置本体2内に収容され、ドロワ3に対して複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cを着脱できない位置である。外側位置とは、ドロワ3の少なくとも一部が装置本体2外に位置し、ドロワ3に対して複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cのうち少なくとも1つを着脱できる位置である。そのため、ドロワ3の一部が装置本体2内に位置していても、ドロワ3に対して複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cのうち少なくとも1つを着脱できれば、そのドロワ3の位置は、外側位置に含まれる。
【0040】
1.4 カートリッジ
複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cは、ドロワ3に支持される。複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cは、互いに間隔を隔てて並ぶ。複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cが並ぶ方向を、並び方向と定義する。並び方向は、軸線方向と交差する。好ましくは、並び方向は、軸線方向と直交する。軸線方向については、後述する。複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cのそれぞれは、感光ドラム40と、帯電ローラ48と、現像ユニット44とを備える。
【0041】
感光ドラム40は、回転軸線Aについて回転可能である。感光ドラム40の回転軸線Aが延びる方向を軸線方向と定義する。軸線方向は、上下方向および並び方向の両方向と交差する。好ましくは、軸線方向は、上下方向および並び方向の両方向と直交する。感光ドラム40は、軸線方向に延び、円筒形状を有する。
【0042】
帯電ローラ48は、感光ドラム40の周面を帯電させる。帯電ローラ48は、感光ドラム40の周面に接触する。なお、帯電ローラ48は、スコロトロン型帯電器などの非接触の帯電器に代えてもよい。
【0043】
現像ユニット44は、現像ローラ45を備える。現像ユニット44は、現像ローラ45が感光ドラム40に対して向かい合うように配置される。現像ローラ45は、現像ユニット44内のトナーを感光ドラム40に供給する。現像ローラ45は、感光ドラム40に接触する。これにより、現像ローラ45は、感光ドラム40に形成された潜像をトナーで現像して、感光ドラム40の周面にトナー像を形成する。
【0044】
1.5 露光器
露光器11は、感光ドラム40を露光して潜像を形成する。露光器11は、帯電ローラ48によって帯電された感光ドラム40の周面を露光する。これにより、感光ドラム40の周面に、潜像が形成される。露光器11は、ドロワ3が内側位置に位置する状態において、ドロワ3の上方に位置する。露光器11は、具体的には、レーザースキャンユニットである。
【0045】
1.6 ベルトユニット
ベルトユニット6は、ドロワ3が内側位置にある状態において、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cの感光ドラム40と向かい合う。ベルトユニット6は、ドロワ3が内側位置に位置する状態で、ドロワ3と給紙トレイ15との間に位置する。ベルトユニット6は、第1ローラ60と、第2ローラ61と、中間転写ベルト62と、複数の一次転写ローラ63K、63Y、63M、63Cと、ベルトクリーナ64とを備える。
【0046】
第1ローラ60は、軸線方向に延びる回転軸線について回転可能である。第2ローラ61は、第1ローラ60に対して並び方向に間隔を空けて位置する。第2ローラ61は、並び方向において、第1ローラ60に対して、定着器12の反対側に位置する。第2ローラ61は、軸線方向に延びる回転軸線について回転可能である。
【0047】
中間転写ベルト62は、第1ローラ60と第2ローラ61とによって支持される。中間転写ベルト62は、エンドレスベルトである。中間転写ベルト62は、第1ローラ60および第2ローラ61の周りに巻き付けられる。中間転写ベルト62は、第1ローラ60および第2ローラ61の周りを移動可能である。中間転写ベルト62は、ドロワ3が内側位置に位置する状態において、感光ドラム40と接触する。
【0048】
複数の一次転写ローラ63K、63Y、63M、63Cのそれぞれは、感光ドラム40から中間転写ベルト62へトナー像を転写する。複数の一次転写ローラ63K、63Y、63M、63Cは、第1ローラ60と第2ローラ61との間に位置する。複数の一次転写ローラ63K、63Y、63M、63Cは、並び方向に並ぶ。複数の一次転写ローラ63K、63Y、63M、63Cのそれぞれは、同じ構造を有する。複数の一次転写ローラ63K、63Y、63M、63Cのそれぞれは、中間転写ベルト62に対して、感光ドラム40の反対側に位置する。
【0049】
ベルトクリーナ64は、中間転写ベルト62をクリーニングして、中間転写ベルト62の周面から廃トナーを取り除く。ベルトクリーナ64は、第1ローラ60と定着器12との間に位置する。ベルトクリーナ64は、中間転写ベルト62に対して第1ローラ60の反対側に位置する。
【0050】
1.7 二次転写ローラ
二次転写ローラ14は、トナー像を中間転写ベルト62から印刷媒体に転写する。二次転写ローラ14は、中間転写ベルト62に対して、第1ローラ60の反対側に位置する。中間転写ベルト62は、移動したときに、二次転写ローラ14と第1ローラ60との間を通過する。二次転写ローラ14は、二次転写ユニット18に設けられる。
【0051】
二次転写ユニット18は、ベルトユニット6と給紙トレイ15との間に位置する。二次転写ユニット18は、装置本体2が備える開口2Cを介して、装置本体2から取り外し可能である(図2参照)。開口2Cは、ドロワ3が内側位置に位置する状態において、ドロワ3に対して、開口2Aの反対側に位置する。
【0052】
1.8 定着器
定着器12は、トナー像が転写された印刷媒体を加熱および加圧して、印刷媒体にトナー像を定着させる。定着器12を通過した印刷媒体は、装置本体2の上面に排紙される。
【0053】
1.9 両面印刷パス
両面印刷パス13は、定着器12を通過した印刷媒体を再度、二次転写ローラ14に向かうように搬送する。両面印刷パス13は、第1パス13Aと、第2パス13Bと、第3パス13Cとを備える。
【0054】
第1パス13Aは、ドロワ3が内側位置に位置する状態で、並び方向において、定着器12に対してドロワ3の反対側に位置する。第1パス13Aは、上下方向に延びる。
【0055】
第2パス13Bは、両面印刷パス13における第1パス13Aと第3パス13Cとの間の部分である。第2パス13Bは、給紙トレイ15に対して下方に位置する。第2パス13Bは、並び方向に延びる。第2パス13Bは、並び方向において一端と他端とを有する。第2パス13Bの一端は、第3パス13Cの下端と連続する。第2パス13Bの他端は、第1パス13Aの下端と連続する。
【0056】
第3パス13Cは、並び方向において、給紙ローラ17に対して第1パス13Aの反対側に位置する。第3パス13Cは、上下方向に延びる。第3パス13Cは、給紙トレイ15に支持される。
【0057】
2.カートリッジの詳細
次に、図3図4Aおよび図4Bを参照して、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cの詳細について説明する。なお、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cは、同じ構造を有する。そのため、以下の説明では、カートリッジ4Mについて説明し、カートリッジ4K、4Y、4Cについて説明を省略する。
【0058】
図3に示すように、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cのそれぞれは、フレーム46と、フレーム47と、シャフト72と、弾性部材70と、受入部43と、ドラムクリーナ49と、排出部41とをさらに備える。
【0059】
2.1 フレーム
フレーム46は、カートリッジ4Mにおける軸線方向の一端に位置する。フレーム47は、カートリッジ4Mにおける軸線方向の他端に位置する。フレーム46およびフレーム47は、軸線方向に互いに間隔を空けて位置する。フレーム46およびフレーム47のそれぞれは、軸線方向と交差する方向に延びる。フレーム46およびフレーム47は、感光ドラム40を回転可能に支持するとともに、現像ユニット44を揺動可能に支持する。フレーム46は、感光ドラム40における軸線方向の一端を回転可能に支持する。フレーム47は、感光ドラム40における軸線方向の他端を回転可能に支持する。フレーム46は、現像ユニット44に対して感光ドラム40の回転軸線Aが延びる軸線方向に向かい合うように配置される。フレーム47は、現像ユニット44に対して、フレーム46の反対側に位置する。フレーム46およびフレーム47は、シャフト72を回転可能に支持する。そして、フレーム46およびフレーム47は、シャフト72を介して、現像ユニット44を支持する。
【0060】
2.2 シャフト
シャフト72は、現像ローラ45が感光ドラム40に対して移動可能となるように、現像ユニット44を支持する。シャフト72は、カートリッジ4Mがドロワ3に支持された状態において、感光ドラム40に対して上方に位置する。シャフト72は、軸線方向に延びる。シャフト72は、軸線方向において、一端と他端とを有する。シャフト72の一端は、フレーム46に回転可能に支持される。シャフト72の他端は、フレーム47に回転可能に支持される。
【0061】
2.3 現像フレーム
現像ユニット44は、現像フレーム76をさらに備える。現像フレーム76は、現像ローラ45を支持する。現像フレーム76は、シャフト72に取り付けられる。現像フレーム76は、軸線方向において、フレーム46とフレーム47との間に位置する。現像フレーム76は、軸線方向に延びる。現像フレーム76は、軸線方向において、一端76Aと他端76Bとを有する。現像フレーム76の一端76Aは、軸線方向において、フレーム46に対して間隔を空けて向かい合う。現像フレーム76の他端76Bは、一端76Aに対して、フレーム46の反対側に位置する。
【0062】
2.4 弾性部材
弾性部材70は、軸線方向において、現像ユニット44とフレーム46との間に配置される。そのため、現像ユニット44の円滑な揺動を確保できながら、現像ユニット44とフレーム46との間からトナーが漏れることを抑制できる。弾性部材70は、軸線方向において、現像フレーム76の一端76Aとフレーム46との間に配置される。弾性部材70の材料として、例えば、ゴムやスポンジなどが挙げられる。弾性部材70は、貫通口70Aを有する。フレーム46は、第1穴46Aを有する。そして、弾性部材70は、貫通口70Aが第1穴46Aと軸線方向に連通するように、フレーム46に固定される。また、現像フレーム76の一端76Aは、第1連通穴76Cを有する。第1連通穴76Cは、軸線方向において、現像フレーム76の内部空間と連通するとともに、貫通口70Aと連通する。つまり、第1穴46Aと、貫通口70Aと、第1連通穴76Cとは、軸線方向において連通する。また、第1穴46Aは、トナー受入壁73の内部空間と連通する。そのため、トナー受入壁73の内部空間と現像フレーム76の内部空間とは、第1穴46A、貫通口70Aおよび第1連通穴76Cを介して連通する。トナー受入壁73については、後述する。
【0063】
2.5 受入部
図4Aに示すように、受入部43は、複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cのそれぞれからトナーを受け入れる。なお、複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cについては、後述する。受入部43は、トナー受入壁73と、トナー連結壁74と、シャッタ75とを備える。
【0064】
トナー受入壁73は、フレーム46に対して、現像ユニット44の反対側に位置する。トナー受入壁73は、円筒形状を有する。トナー受入壁73は、軸線方向に延びる。トナー受入壁73は、軸線方向において、一端と他端とを有する。トナー受入壁73の一端は、閉鎖されている(図3参照)。トナー受入壁73の他端は、トナー受入壁73の内部空間が第1穴46Aと連通するように、フレーム46に固定されている。トナー受入壁73は、トナー受入口73Aを有する。トナー受入口73Aは、トナーを受け入れる。トナー受入口73Aは、カートリッジ4Mがドロワ3に支持された状態において、トナー受入壁73の上端に位置する。
【0065】
トナー連結壁74は、カートリッジ4Mがドロワ3に支持された状態において、トナー受入壁73の上方に位置する。トナー連結壁74は、半円筒形状を有する。トナー連結壁74は、カートリッジ4Mがドロワ3に支持された状態において、上方に向かって開放される。トナー連結壁74は、軸線方向に延びる。トナー連結壁74は、軸線方向において、一端と他端とを有する。トナー連結壁74の一端は、開放されている(図3参照)。トナー連結壁74の他端は、閉鎖されている。トナー連結壁74は、トナー連結壁74の内部空間がトナー受入口73Aと連通するように、トナー受入壁73に接続される。これによって、トナー連結壁74の内部空間は、トナー受入口73Aを介して、トナー受入壁73の内部空間と連通する。
【0066】
シャッタ75は、トナー連結壁74内に配置される。シャッタ75は、トナー連結壁74の内周面に沿う半円弧形状を有する。シャッタ75は、トナー受入口73Aを閉鎖する閉位置と、トナー受入口73Aを開放する開位置との間を移動可能である。
【0067】
2.6 ドラムクリーナ
図4Bに示すように、ドラムクリーナ49は、感光ドラム40に対して現像ユニット44の反対側に位置する。ドラムクリーナ49は、ドラムクリーナフレーム49Aと、ドラムクリーニングブレード49Bと、オーガ49Cとを備える。
【0068】
ドラムクリーナフレーム49Aは、ドラムクリーニングブレード49Bによって感光ドラム40の周面から取り除かれた廃トナーを収容する。ドラムクリーナフレーム49Aは、廃トナーを受け入れるための開口49Dを有する。ドラムクリーナフレーム49Aは、軸線方向において、フレーム46とフレーム47との間に位置する。ドラムクリーナフレーム49Aは、軸線方向に延びる。
【0069】
ドラムクリーニングブレード49Bは、感光ドラム40をクリーニングして、感光ドラム40の周面から廃トナーを取り除く。ドラムクリーニングブレード49Bのエッジは、開口49D内に位置する。ドラムクリーニングブレード49Bのエッジは、感光ドラム40の周面に接触する。これにより、感光ドラム40が回転したときに、感光ドラム40の周面に付着したトナーは、ドラムクリーニングブレード49Bのエッジによって掻き取られ、開口49Dを介してドラムクリーナフレーム49A内に収容される。
【0070】
オーガ49Cは、ドラムクリーナフレーム49A内の廃トナーを排出部41に向かうように搬送する。オーガ49Cは、ドラムクリーナフレーム49A内に位置する。オーガ49Cは、軸線方向に延びる。
【0071】
2.7 排出部
図4Aに示すように、排出部41は、感光ドラム40から除去された廃トナーを排出する。排出部41は、排出壁42と、廃トナー連結壁71と、弾性部材24とを備える。
【0072】
排出壁42は、フレーム46に対して、ドラムクリーナフレーム49Aの反対側に位置する(図3参照)。フレーム46は、第2穴46Bを有する。第2穴46Bは、ドラムクリーナフレーム49Aの内部空間と軸線方向に連通する。排出壁42は、円筒形状を有する。排出壁42は、軸線方向に延びる。排出壁42は、軸線方向において、一端と他端とを有する。排出壁42の一端は、閉鎖されている(図3参照)。排出壁42の他端は、排出壁42の内部空間が第2穴46Bと連通するように、フレーム46に固定される。これによって、ドラムクリーナフレーム49Aの内部空間と排出壁42の内部空間とは、第2穴46Bを介して、軸線方向に連通する。排出壁42は、排出口42Aを有する。排出口42Aは、廃トナーが通過する。排出口42Aは、カートリッジ4Mがドロワ3に支持された状態において、排出壁42の下端に位置する。
【0073】
廃トナー連結壁71は、カートリッジ4Mがドロワ3に支持された状態において、排出壁42の下方に位置する。廃トナー連結壁71は、軸線方向に延びる。廃トナー連結壁71は、軸線方向において、一端と他端とを有する。廃トナー連結壁71の一端は、開放されている。廃トナー連結壁71の他端は、閉鎖されている(図3参照)。廃トナー連結壁71は、廃トナー連結壁71の内部空間が排出口42Aと連通するように、排出壁42に接続される。これによって、廃トナー連結壁71の内部空間は、排出口42Aを介して、排出壁42の内部空間と連通する。
【0074】
弾性部材24は、廃トナー連結壁71内に位置する。弾性部材24は、連通口24Aを有する。弾性部材24は、連通口24Aが排出口42Aと連通するように、廃トナー連結壁71の内周面に固定される。弾性部材24の材料として、例えば、ゴムやスポンジなどが挙げられる。
【0075】
3.画像形成装置の詳細
図5に示すように、画像形成装置1は、廃トナーボックス5と、複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9C(図7参照)とをさらに備える。
【0076】
3.1 廃トナーボックス
図6に示すように、廃トナーボックス5は、ボックス本体52と、複数の連結部50K、50Y、50M、50Cと、サブ連結部53とを備える。
【0077】
3.1.1 ボックス本体
ボックス本体52は、感光ドラム40から除去された廃トナーおよび中間転写ベルト62から除去された廃トナーを収容可能である(図1参照)。ボックス本体52は、並び方向に延びる。ボックス本体52は、第1壁52Aと、第2壁52Bと、第1側壁52Cと、第2側壁52Dと、底壁52Eと、上壁52Fと、傾斜壁52Gと、を備える。なお、ボックス本体52の構成は、廃トナーボックス5が後述する第1位置に位置する状態を基準として説明する。
【0078】
第1壁52Aは、複数の連結部50K、50Y、50M、50Cを支持する。第2壁52Bは、第1壁52Aに対して複数の連結部50K、50Y、50M、50Cの反対側に位置する。第2壁52Bは、第1壁52Aに対して軸線方向に間隔を空けて位置する。
【0079】
第1側壁52Cおよび第2側壁52Dは、ボックス本体52の並び方向両端部に位置し、並び方向に互いに間隔を空けて位置する。底壁52Eは、ボックス本体52の下端部に位置する。
【0080】
上壁52Fは、底壁52Eに対して上方に間隔を空けて配置され、底壁52Eと平行に延びる。上壁52Fは、軸線方向において、一端と他端とを有する。上壁52Fの軸線方向の一端は、第2壁52Bの上端に対して間隔を空けて位置する。上壁52Fの軸線方向の一端は、第2壁52Bの上端よりも上方に位置する。上壁52Fの軸線方向の他端は、第1壁52Aの上端に接続される。
【0081】
傾斜壁52Gは、上壁52Fの軸線方向の一端と第2壁52Bの上端とを連結する。傾斜壁52Gは、上下方向および軸線方向の両方向と交差する。傾斜壁52Gは、上壁52Fから第2壁52Bに向かうにつれて、底壁52Eに向かうように傾斜している。傾斜壁52Gが傾斜しているので、複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cを装置本体2に着脱するときに、廃トナーボックス5が邪魔になることを抑制できる(図10B参照)。
【0082】
3.1.2 連結部
複数の連結部50K、50Y、50M、50Cは、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cの排出部41と連結可能である(図7参照)。詳しくは、連結部50Kは、カートリッジ4Kの排出部41と連結可能である。連結部50Yは、カートリッジ4Yの排出部41と連結可能である。連結部50Mは、カートリッジ4Mの排出部41と連結可能である。連結部50Cは、カートリッジ4Cの排出部41と連結可能である。
【0083】
複数の連結部50K、50Y、50M、50Cは、ボックス本体52における軸線方向の外面に位置する。複数の連結部50K、50Y、50M、50Cは、第1壁52Aから突出する。複数の連結部50K、50Y、50M、50Cは、並び方向に互いに間隔を空けて位置する。複数の連結部50K、50Y、50M、50Cのそれぞれは、同じ構造を有する。そのため、連結部50Mについて説明し、連結部50K、50Y、50Cについての説明を省略する。
【0084】
連結部50Mは、円筒形状を有する。連結部50Mは、軸線方向に延びる。連結部50Mは、軸線方向において、一端と他端とを有する。連結部50Mの一端は、ボックス本体52に固定されている。連結部50Mの他端は、閉鎖されている。連結部50Mの内部空間は、ボックス本体52の内部空間と連通する。連結部50Mは、受入壁51を含む。つまり、複数の連結部50K、50Y、50M、50Cのそれぞれは、受入壁51を有する。受入壁51は、廃トナーボックス5が第1位置に位置する状態において、連結部50Mにおける上端に位置する。廃トナーボックス5の第1位置については、後述する。受入壁51は、受入口55を有する。受入口55は、排出口42Aからの廃トナーを受け入れる。
【0085】
3.1.3 サブ連結部
サブ連結部53は、ボックス本体52における軸線方向の外面に位置する。サブ連結部53は、第1壁52Aから突出する。サブ連結部53は、連結部50Cに対して並び方向に間隔を空けて位置する。サブ連結部53は、連結部50Mと同様の構造を有する。そのため、サブ連結部53の詳細な説明を省略する。なお、サブ連結部53の受入壁を受入壁54とし、サブ連結部53の受入口を受入口56とする。
【0086】
また、図7に示すように、サブ連結部53は、ベルトユニット6が備えるサブ排出部65と連結可能である。サブ排出部65は、ベルトクリーナ64(図1参照)により、中間転写ベルト62(図1参照)から除去された廃トナーを排出する。サブ排出部65は、排出部41と同様の構成を有する。そのため、サブ排出部65の詳細な説明を省略する。なお、サブ排出部65の排出壁を排出壁67とし、サブ排出部65の廃トナー連結壁を廃トナー連結壁68とし、サブ排出部65の弾性部材を弾性部材69とする。
【0087】
3.1.4 廃トナーボックスの第1位置
廃トナーボックス5は、装置本体2に装着された状態において、第1位置(図8参照)と第2位置(図9参照)との間を移動可能である。本実施形態では、廃トナーボックス5は、装置本体2に装着された状態において、第1位置(図8参照)と、第2位置(図9参照)と、第3位置(図10A参照)との間を回動可能である。そのため、廃トナーボックス5を、第1位置と第2位置と第3位置とに円滑に移動させることができる。
【0088】
図8に示すように、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cが内側位置に位置するドロワ3に支持され、廃トナーボックス5が第1位置に位置する状態において、廃トナーボックス5は、感光ドラム40の回転軸線Aが延びる軸線方向において複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cと並ぶように配置される(図1参照)。複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cが内側位置に位置するドロワ3に支持され、廃トナーボックス5が第1位置に位置する状態において、複数の連結部50K、50Y、50M、50Cと複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cの排出部41とが連結する(図7参照)。詳しくは、連結部50Kがカートリッジ4Kの排出部41と連結し、連結部50Yがカートリッジ4Yの排出部41と連結し、連結部50Mがカートリッジ4Mの排出部41と連結し、連結部50Cがカートリッジ4Cの排出部41と連結する。より具体的には、複数の連結部50K、50Y、50M、50Cのそれぞれが、廃トナー連結壁71に嵌る(図7参照)。受入壁51は、廃トナーボックス5が第1位置に位置する状態において排出壁42と向かい合う。受入壁51は、廃トナーボックス5から複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cに向かう方向において、第1端部51Aと第2端部51Bとを有する。第2端部51Bは、廃トナーボックス5が第1位置に位置する状態において、第1端部51Aに対して複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cの反対側に位置する。受入壁51は、廃トナーボックス5が第1位置に位置する状態において、第2端部51Bから第1端部51Aに向かうにつれて、排出壁42から離れるように傾斜する。そのため、廃トナーボックス5が第2位置(図9参照)から第1位置に移動するときに、受入壁51が排出壁42と接触することを抑制でき、受入壁51を排出壁42と向かい合うように安定して配置できる。
【0089】
また、廃トナーボックス5が第1位置に位置する状態において、排出壁42と受入壁51との間に、弾性部材24が配置される。連通口24Aは、排出口42Aおよび受入口55のそれぞれと連通する。そのため、廃トナーボックス5が第1位置に位置する状態において、弾性部材24が排出壁42と受入壁51との間の隙間を安定して埋めることができる。そして、排出口42Aから排出される廃トナーが、連通口24Aを介して、受入口55に受け入れられる。その結果、排出壁42と受入壁51との間から廃トナーが漏れることを防ぐことができる。
【0090】
また、サブ連結部53は、廃トナーボックス5が第1位置に位置する状態において、廃トナー連結壁68に嵌る(図7参照)。
【0091】
3.1.5 廃トナーボックスの第2位置
図9に示すように、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cが内側位置に位置するドロワ3に支持され、廃トナーボックス5が第2位置に位置する状態において、廃トナーボックス5は、第1位置よりも複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cから離れて位置する(図1参照)。具体的には、廃トナーボックス5が、後述する第1収容フレーム31に収容された状態で、後述する回動軸32を支点として回動し、後述する第1壁20から離れるように傾く。複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cが内側位置に位置するドロワ3に支持され、廃トナーボックス5が第2位置に位置する状態において、複数の連結部50K、50Y、50M、50Cと複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cの排出部41との連結が解除される。詳しくは、連結部50Kとカートリッジ4Kの排出部41との連結が解除され、連結部50Yとカートリッジ4Yの排出部41と連結が解除され、連結部50Mとカートリッジ4Mの排出部41との連結が解除され、連結部50Cとカートリッジ4Cの排出部41との連結が解除される。より具体的には、複数の連結部50K、50Y、50M、50Cのそれぞれが、廃トナー連結壁71から抜け、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cの排出部41のそれぞれと軸線方向に間隔を空けて位置する。
【0092】
なお、廃トナーボックス5が第2位置に位置する状態では、装置本体2に装着される複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cが、第2位置に位置する廃トナーボックス5に対して、廃トナーボックス5の装置本体2からの離脱方向の下流側に位置する。そのため、廃トナーボックス5が第2位置に位置する状態では、廃トナーボックス5は装置本体2から離脱不能である。
【0093】
3.1.6 廃トナーボックスの第3位置
図10Aに示すように、廃トナーボックス5が第3位置に位置する状態において、廃トナーボックス5は、第2位置よりも第1位置から離れて位置する。廃トナーボックス5が第3位置に位置する状態において、複数の連結部50K、50Y、50M、50Cと、複数の排出部41との間の距離は、廃トナーボックス5が第2位置に位置する状態よりも大きい。具体的には、廃トナーボックス5が第2位置から第3位置に移動するときに、廃トナーボックス5を支持する第1収容フレーム31(後述)が、後述する回動軸32を支点として回動し、後述する第1壁20から離れるように傾く。
【0094】
これによって、廃トナーボックス5が第3位置に位置する状態において、装置本体2に装着される複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cが、第3位置に位置する廃トナーボックス5に対して、廃トナーボックス5の装置本体2からの離脱方向の下流側に位置しない。そのため、廃トナーボックス5が第3位置に位置する状態において、廃トナーボックス5は、装置本体2から離脱可能である。
【0095】
3.2 廃トナーボックスの支持構成
図8に示すように、装置本体2は、廃トナーボックス5が移動可能となるように、廃トナーボックス5を支持する。詳しくは、装置本体2は、第1壁20と、第2壁21と、第1支持部26とをさらに備える。
【0096】
3.2.1 第1壁
第1壁20は、装置本体2の内部空間を、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4C(図1参照)を収容する第1空間と、廃トナーボックス5および複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9C(図8参照)を収容する第2空間とに区画する。第1壁20は、上下方向に延びる。第1壁20は、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cと、第1位置に位置する廃トナーボックス5との間に位置する。詳しくは、第1壁20は、軸線方向において、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cと、第1位置に位置する廃トナーボックス5のボックス本体52との間に位置する。第1壁20は、複数の第1穴20Aを有する。複数の第1穴20Aのそれぞれは、ドロワ3が内側位置に位置する状態において、廃トナー連結壁71と軸線方向に向かい合う。複数の第1穴20Aは、廃トナーボックス5が第1位置に位置する状態において、複数の連結部50K、50Y、50M、50Cを受け入れる(図6参照)。
【0097】
3.2.2 第2壁
第2壁21は、第1位置に位置する廃トナーボックス5に対して、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cの反対側に位置する。第2壁21は、軸線方向において、第1壁20に対して間隔を空けて位置する。第2壁21は、上下方向に延びる。第2壁21は、第2開口21Aと、可動壁21Bとを有する。
【0098】
第2開口21Aは、軸線方向において、第1位置に位置する廃トナーボックス5に対して複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cの反対側に位置する。
【0099】
可動壁21Bは、廃トナーボックス5の移動に応じて移動可能である。そのため、第2壁21が廃トナーボックス5の移動の邪魔になることを抑制でき、廃トナーボックス5の円滑な移動を確保することができる。可動壁21Bは、第2壁21における第2開口21Aの下端に支持される。可動壁21Bは、可動壁21Bの下端部を支点として揺動可能である。可動壁21Bは、廃トナーボックス5が第1位置に位置される状態において、上下方向に延びる。
【0100】
3.2.3 第1収容部
第1支持部26は、廃トナーボックス5を支持する。第1支持部26は、軸線方向において、第1壁20と第2壁21との間に位置する。第1支持部26は、第1壁20に支持される。第1支持部26は、回動軸32と、第1収容フレーム31とを備える。
【0101】
回動軸32は、並び方向に延びる。回動軸32は、第1壁20に回転可能に支持される。
【0102】
第1収容フレーム31は、廃トナーボックス5を収容可能である。第1収容フレーム31は、第1サイドフレーム31Aと、第2サイドフレーム31Bと、可動フレーム31Cと、着脱口31Dとを有する。
【0103】
第1サイドフレーム31Aは、第1収容フレーム31において軸線方向の一端に位置する。第2サイドフレーム31Bは、第1収容フレーム31において軸線方向の他端に位置する。第1サイドフレーム31Aは、廃トナーボックス5が第1位置に位置する状態において、ボックス本体52に対して、第1壁20の反対側に位置する。第2サイドフレーム31Bは、廃トナーボックス5が第1位置に位置する状態において、ボックス本体52と第1壁20との間に位置する。第1サイドフレーム31Aおよび第2サイドフレーム31Bのそれぞれは、廃トナーボックス5が第1位置に位置する状態において、上下方向に延びる。
【0104】
可動フレーム31Cは、複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cの移動に応じて移動可能である。可動フレーム31Cは、第1サイドフレーム31Aの上端に支持される。可動フレーム31Cは、廃トナーボックス5が第1位置に位置され、複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cが連結位置に位置される状態において、上下方向に延びる。なお、連結位置については、後述する。可動フレーム31Cは、可動フレーム31Cの下端部を支点として揺動可能である。第1サイドフレーム31Aおよび可動フレーム31Cは、廃トナーボックス5が第1位置に位置する状態において、第2開口21Aの下方部分を閉鎖する。
【0105】
着脱口31Dは、廃トナーボックス5を第1収容フレーム31に着脱するときに、廃トナーボックス5の通過を許容する。着脱口31Dは、第2サイドフレーム31Bの上端と可動フレーム31Cの上端との間に画定される。
【0106】
第1収容フレーム31は、回動軸32に取り付けられる。詳しくは、第1収容フレーム31の下端部が、回動軸32に固定される。これによって、廃トナーボックス5は、第1支持部26に収容された状態において、回動軸32を中心として回動する。つまり、廃トナーボックス5の回動支点は、回動軸32であって、第1壁20に支持される。そのため、廃トナーボックス5の回動支点が第2壁21に支持される場合と比較して、連結部50Mの上下方向の移動量の低減を図ることができ、上下方向における画像形成装置1の小型化を図ることができる。
【0107】
図9に示すように、第1収容フレーム31は、廃トナーボックス5が第1位置から第2位置に移動するときに、回動軸32を支点として、第1壁20から離れるように傾く。廃トナーボックス5が第2位置に位置する状態において、複数の連結部50K、50Y、50M、50C(図6参照)は、第1壁20に対して排出部41の反対側に位置する。また、廃トナーボックス5が第2位置に位置する状態において、廃トナーボックス5は、第1収容フレーム31から離脱不能である。廃トナーボックス5が第2位置に位置する状態において、廃トナーボックス5は、装置本体2からの離脱方向、具体的には、第1サイドフレーム31Aの延びる方向に、第2支持部27Mと重なる。なお、第2支持部27Mについては、後述する。
【0108】
図10Aに示すように、第1収容フレーム31は、廃トナーボックス5が第2位置から第3位置に移動するときに、回動軸32を支点として、第2位置よりも第1壁20から離れるように傾く。廃トナーボックス5が第3位置に位置する状態において、廃トナーボックス5は、装置本体2からの離脱方向、具体的には、第1サイドフレーム31Aの延びる方向に、第2支持部27Mと重ならない。また、着脱口31Dは、第2開口21Aの下方部分から露出する。そのため、廃トナーボックス5は、着脱口31Dおよび第2開口21Aを介して、第1収容フレーム31から離脱可能である。
【0109】
また、第1サイドフレーム31Aは、廃トナーボックス5が第1位置(図8参照)から第2位置(図9参照)または第3位置(図10A参照)に移動するときに、可動壁21Bと接触する。そのため、可動壁21Bは、第1収容フレーム31の移動に応じて、可動壁21Bの下端を支点として、第1壁20から離れるように揺動する。
【0110】
3.3 トナーボックス
図8に示すように、複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cは、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cにトナーを供給する(図7参照)。複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cのそれぞれは、筐体91と、オーガ93(図11A参照)と、供給部90と、シャッタ94とを備える。複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cのそれぞれは、同じ構造を有する。そのため、トナーボックス9Mについて説明し、トナーボックス9K、9Y、9Cについての説明を省略する。
【0111】
3.3.1 筐体およびオーガ
図11Aおよび図11Bに示すように、筐体91は、トナーを収容する。筐体91は、仕切壁92と、連通口92Aとを有する。
【0112】
仕切壁92は、筐体91の内部空間を第1収容室91Aと第2収容室91Bとに仕切る。仕切壁92は、筐体91の内部に配置される。仕切壁92は、軸線方向に延びる。第1収容室91Aは、トナーボックス9Mが連結位置に位置する状態において、第2収容室91Bに対して上方に位置する。第1収容室91Aには、第1アジテータ95が配置される。第2収容室91Bには、第2アジテータ96が配置される。
【0113】
連通口92Aは、仕切壁92に配置される。連通口92Aは、第1収容室91Aと第2収容室91Bとを連通する。
【0114】
オーガ93は、第2収容室91B内のトナーを供給部90に向かうように搬送する。オーガ93は、軸線方向に延びる。
【0115】
3.3.2 供給部およびシャッタ
図8に示すように、供給部90は、筐体91における軸線方向の外面に配置される。供給部90は、円筒形状を有する。供給部90は、軸線方向に延びる。供給部90は、軸線方向において、一端と他端とを有する。供給部90の一端は、筐体91に固定される。供給部90の他端は、閉鎖されている。供給部90の内部空間は、筐体91の内部空間と連通している。詳しくは、供給部90は、第2収容室91B(図11A参照)と連通している。そのため、筐体91に収容するトナーを、第2収容室91Bから供給部90に供給することができる。
【0116】
供給部90は、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cのそれぞれの受入部43と連結可能である(図7参照)。供給部90は、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cのそれぞれの受入部43にトナーを供給可能である。
【0117】
供給部90は、トナー通過口90Aを有する。トナー通過口90Aは、トナーの通過を許容する。トナー通過口90Aは、トナーボックス9Mが連結位置に位置する状態において、供給部90における下端に位置する。
【0118】
シャッタ94は、供給部90の周面に配置される。シャッタ94は、トナー通過口90Aを閉鎖する閉位置と、トナー通過口90Aを開放する開位置との間を移動可能である。
【0119】
3.3.3 トナーボックスの連結位置
複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cのそれぞれは、装置本体2に装着された状態において、連結位置(図8参照)と連結解除位置(図9参照)との間を移動可能である。本実施形態では、複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cのそれぞれは、装置本体2に装着された状態において、連結位置(図8参照)と、連結解除位置(図9参照)と、離脱可能位置(図10B参照)との間を回動可能である。そのため、複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cのそれぞれを、連結位置と連結解除位置と離脱可能位置とに円滑に移動させることができる。
【0120】
複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cのそれぞれが連結位置に位置する状態において、複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cのそれぞれの供給部90は、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cのそれぞれの受入部43と連結する(図7参照)。詳しくは、トナーボックス9Kが連結位置に位置する状態において、トナーボックス9Kの供給部90がカートリッジ4Kの受入部43と連結する。トナーボックス9Yが連結位置に位置する状態において、トナーボックス9Yの供給部90がカートリッジ4Yの受入部43と連結する。トナーボックス9Mが連結位置に位置する状態において、トナーボックス9Mの供給部90がカートリッジ4Mの受入部43と連結する。トナーボックス9Cが連結位置に位置する状態において、トナーボックス9Cの供給部90がカートリッジ4Cの受入部43と連結する。なお、連結位置、連結解除位置および離脱可能位置のそれぞれにおいて、複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cのそれぞれは、同様に配置される。そのため、連結位置、連結解除位置および離脱可能位置のそれぞれに関して、トナーボックス9Mを説明し、トナーボックス9K、9Y、9Cについての説明を省略する。
【0121】
トナーボックス9Mが連結位置に位置する状態において、供給部90が、トナー連結壁74に嵌る。そして、シャッタ75およびシャッタ94のそれぞれが開位置に位置する状態において、供給部90のトナー通過口90Aと、トナー受入壁73のトナー受入口73Aとが連通する。これによって、筐体91に収容されるトナーを、供給部90からトナー受入壁73に供給することができる。
【0122】
また、第1壁20は、カートリッジ4Mと、連結位置に位置するトナーボックス9Mとの間に位置する。詳しくは、第1壁20は、軸線方向において、カートリッジ4Mと、連結位置に位置するトナーボックス9Mの筐体91との間に位置する。
【0123】
第1壁20は、複数の第2穴20Bを有する。複数の第2穴20Bのそれぞれは、ドロワ3が内側位置に位置する状態において、受入部43のトナー連結壁74と軸線方向に向かい合う。第2穴20Bは、トナーボックス9Mが連結位置に位置する状態において、供給部90を受け入れる。
【0124】
3.3.4 トナーボックスの連結解除位置
図9に示すように、トナーボックス9Mが連結解除位に位置する状態において、トナーボックス9Mは、第1位置よりもカートリッジ4Mから離れて位置する。トナーボックス9Mが連結解除位に位置する状態において、供給部90と受入部43との連結が解除される。詳しくは、トナーボックス9Mが連結解除位置に位置する状態において、供給部90がトナー連結壁74から抜ける。トナーボックス9Mが連結解除位置に位置する状態において、供給部90は、第1壁20に対して受入部43の反対側に位置する。そのため、ドロワ3が内側位置と外側位置とを移動するときに、供給部90が邪魔になることを抑制できる。
【0125】
なお、トナーボックス9Mが連結解除位置に位置する状態では、装置本体2の上壁が、連結解除位置に位置するトナーボックス9Mに対して、トナーボックス9Mの装置本体2からの離脱方向の下流側に位置する。そのため、トナーボックス9Mは、連結解除位置に位置する状態では、装置本体2から離脱不能である。
【0126】
3.3.5 トナーボックスの離脱可能位置
図10Bに示すように、トナーボックス9Mが離脱可能位置に位置する状態において、トナーボックス9Mは、連結解除位置(図9参照)よりも連結位置(図8参照)から離れて位置する。トナーボックス9Mが離脱可能位置に位置する状態において、供給部90と、受入部43との間の距離は、トナーボックス9Mが連結解除位置に位置する状態よりも大きい。具体的には、トナーボックス9Mが連結解除位置から離脱可能位置に移動するときに、トナーボックス9Mを支持する第2収容フレーム33(後述)が、後述する回動軸34を支点として回動し、第1壁20から離れるように傾く。
【0127】
これによって、トナーボックス9Mが離脱可能位置に位置する状態において、装置本体2の上壁が、離脱可能位置に位置するトナーボックス9Mに対して、トナーボックス9Mの装置本体2からの離脱方向の下流側に位置しない。そのため、トナーボックス9Mが離脱可能位置に位置する状態において、トナーボックス9Mは、装置本体2から離脱可能である。
【0128】
3.4 第2支持部
図8に示すように、装置本体2は、複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cのそれぞれが移動可能となるように、複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cを支持する。装置本体2は、複数の第2支持部27K(図示せず)、27Y(図示せず)、27M、27C(図示せず)をさらに備える。複数の第2支持部27K(図示せず)、27Y(図示せず)、27M、27C(図示せず)は、同じ構造を有する。そのため、以下の説明では、第2支持部27Mについて説明し、第2支持部27K、27Y、27Cについての説明を省略する。
【0129】
第2支持部27Mは、トナーボックス9Mを支持する。第2支持部27Mは、第1支持部26の上方に位置する。第2支持部27Mは、第1壁20に支持されている。第2支持部27Mは、回動軸34と、第2収容フレーム33とを備える。
【0130】
回動軸34は、並び方向に延びる。回動軸34は、第1壁20に回転可能に支持される。
【0131】
第2収容フレーム33は、トナーボックス9Mを収容可能である。第2収容フレーム33は、第3サイドフレーム33Aと、第4サイドフレーム33Bと、着脱口33Cとを有する。
【0132】
第3サイドフレーム33Aは、第2収容フレーム33において軸線方向の一端に位置する。第4サイドフレーム33Bは、第2収容フレーム33において軸線方向の他端に位置する。第3サイドフレーム33Aは、トナーボックス9Mが連結位置に位置する状態において、筐体91に対して、第1壁20の反対側に位置する。第4サイドフレーム33Bは、トナーボックス9Mが連結位置に位置する状態において、筐体91と第1壁20との間に位置する。第3サイドフレーム33Aおよび第4サイドフレーム33Bのそれぞれは、トナーボックス9Mが連結位置に位置する状態において、上下方向に延びる。第3サイドフレーム33Aは、トナーボックス9Mが連結位置に位置する状態において、第2開口21Aの上方部分を閉鎖する。
【0133】
着脱口33Cは、トナーボックス9Mを第2収容フレーム33に着脱するときに、トナーボックス9Mの通過を許容する。着脱口33Cは、第3サイドフレーム33Aの上端と第4サイドフレーム33Bの上端との間に画定される。
【0134】
第2収容フレーム33は、回動軸34に取り付けられる。詳しくは、第2収容フレーム33の下端部が、回動軸34に固定される。これによって、トナーボックス9Mは、第2支持部27Mに支持された状態において、回動軸34を中心として回動する。つまり、トナーボックス9Mの回動支点は、回動軸34であって、第1壁20に支持される。
【0135】
図9に示すように、第2収容フレーム33は、トナーボックス9Mが連結位置(図8参照)から連結解除位置に移動するときに、回動軸34を支点として、第1壁20から離れるように傾く。トナーボックス9Mが連結解除位置に位置する状態において、トナーボックス9Mは、装置本体2からの離脱方向、具体的には、第3サイドフレーム33Aの延びる方向において、装置本体2の上壁と重なる。そのため、トナーボックス9Mが連結解除位置に位置する状態において、トナーボックス9Mは、第2支持部27Mから離脱不能である。
【0136】
図10Bに示すように、第2収容フレーム33は、トナーボックス9Mが連結解除位置(図9参照)から離脱可能位置に移動するときに、回動軸34を支点として、連結解除位置(図9参照)よりも第1壁20から離れるように傾く。トナーボックス9Mが離脱可能位置に位置する状態において、トナーボックス9Mは、装置本体2からの離脱方向、具体的には、第3サイドフレーム33Aの延びる方向において、装置本体2の上壁と重ならない。また、着脱口33Cは、第2開口21Aの上方部分から露出する。そのため、トナーボックス9Mは、着脱口33Cおよび第2開口21Aを介して、第2収容フレーム33から離脱可能である。
【0137】
また、第3サイドフレーム33Aは、廃トナーボックス5が第1位置に位置し、かつ、トナーボックス9Mが連結位置(図8参照)から連結解除位置(図9参照)または離脱可能位置に移動するときに、可動フレーム31Cと接触する。そのため、可動フレーム31Cは、第2収容フレーム33の移動に応じて、可動フレーム31Cの下端を支点として、第1壁20から離れるように揺動する。
【0138】
3.5 第1押圧ユニット
また、図7に示すように、画像形成装置1は、複数の第1押圧ユニット28Aおよび28Bと、複数の第2押圧ユニット29K、29Y、29M、29Cと、第1リンク部材7と、第1ガイド37と、第2ガイド38と、連結部81と、第2リンク部材8と、第3ガイド39とをさらに備える。
【0139】
第1押圧ユニット28Aおよび28Bは、廃トナーボックス5が第1位置から第2位置に向かうように、廃トナーボックス5を押圧する(図8参照)。第1押圧ユニット28Aおよび28Bは、並び方向において互いに間隔を空けて位置する。第1押圧ユニット28Aおよび28Bは、第1ガイド37内に配置される。第1ガイド37については、後述する。また、第1押圧ユニット28Aおよび28Bは、同じ構造を有する。そのため、以下の説明では、第1押圧ユニット28Aについて説明し、第1押圧ユニット28Bについての説明を省略する。
【0140】
図8に示すように、第1押圧ユニット28Aは、軸線方向において、第1壁20に対して、第1収容フレーム31の反対側に位置する。第1押圧ユニット28Aは、軸線方向において、第2サイドフレーム31Bに対して、ボックス本体52の反対側に位置する。第1押圧ユニット28Aは、廃トナーボックス5が第1位置に位置する状態で、上下方向において連結部50Mと回動軸32との間に位置する。第1押圧ユニット28Aは、ばね23と、第1接触部35とを備える。つまり、画像形成装置1は、ばね23を備える。
【0141】
ばね23は、廃トナーボックス5を第1位置から第2位置(図9参照)に向かって押圧する。ばね23は、廃トナーボックス5が第1位置に位置する状態において、連結部50Mと回動軸32との間に位置する。言い換えれば、ばね23は、廃トナーボックス5が第1位置に位置する状態で、上下方向において連結部50Mと廃トナーボックス5の回動支点との間に位置する。そのため、ばね23の効率的な配置を確保することができる。
【0142】
第1接触部35は、第1壁20が有する第3穴20Cを介して、第2サイドフレーム31Bと接触する。第1接触部35は、ばね23によって、第2サイドフレーム31Bに向かって押圧される。第1接触部35は、円筒形状を有する。第1接触部35は、軸線方向延びる。第1接触部35は、ばね23を収容する。
【0143】
3.6 第2押圧ユニット
図7に示すように、複数の第2押圧ユニット29K、29Y、29M、29Cは、複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cが連結位置(図8参照)から連結解除位置(図9参照)に向かうように、複数のトナーボックス9K、9Y、9M、9Cを押圧する。複数の第2押圧ユニット29K、29Y、29M、29Cは、並び方向に互いに間隔を空けて位置する。複数の第2押圧ユニット29K、29Y、29M、29Cは、第2ガイド38内に配置される。第2ガイド38については、後述する。複数の第2押圧ユニット29K、29Y、29M、29Cは、同じ構造を有する。そのため、以下の説明では、第2押圧ユニット29Mについて説明し、複数の第2押圧ユニット29K、29Y、29Cについての説明を省略する。
【0144】
図8に示すように、第2押圧ユニット29Mは、軸線方向において、第1壁20に対して、第2収容フレーム33の反対側に位置する。第2押圧ユニット29Mは、軸線方向において、第4サイドフレーム33Bに対して、筐体91の反対側に位置する。第2押圧ユニット29Mは、トナーボックス9Mが連結位置に位置する状態で、上下方向において供給部90と回動軸34との間に位置する。第2押圧ユニット29Mは、第2ばね25と、第2接触部36とを備える。
【0145】
第2ばね25は、トナーボックス9Mを連結位置から連結解除位置(図9参照)に向かって押圧する。第2ばね25は、トナーボックス9Mが連結位置に位置する状態において、供給部90とトナーボックス9Mの回動支点との間に位置する。
【0146】
第2接触部36は、第1壁20が有する第4穴20Dを介して、第4サイドフレーム33Bと接触する。第2接触部36は、第2ばね25によって、第4サイドフレーム33Bに向かって押圧される。第2接触部36は、円筒形状を有する。第2接触部36は、軸線方向延びる。第2接触部36は、第2ばね25を収容する。
【0147】
3.7 第1リンク部材
第1リンク部材7は、カバー2Bの移動と、廃トナーボックス5に対するばね23の押圧および押圧解除とをリンクさせる。第1リンク部材7は、カバー2Bが閉鎖位置にある状態において、廃トナーボックス5に対するばね23の押圧を規制する。第1リンク部材7は、カバー2Bが閉鎖位置から開放位置に移動するときに、廃トナーボックス5に対するばね23の押圧を許容する(図9参照)。そのため、カバー2Bを閉鎖位置から開放位置に移動させたときに、廃トナーボックス5を確実に第2位置に位置させることができる。
【0148】
また、第1リンク部材7は、カバー2Bの移動と、トナーボックス9Mに対する第2ばね25の押圧および押圧解除とをリンクさせる。第1リンク部材7は、カバー2Bが閉鎖位置にある状態において、トナーボックス9Mに対する第2ばね25の押圧を規制する。第1リンク部材7は、カバー2Bが閉鎖位置から開放位置に移動するときに、トナーボックス9Mに対する第2ばね25の押圧を許容する(図9参照)。
【0149】
図7に示すように、第1リンク部材7は、第1部分77と、第2部分78と、接続部分79と、第1ボス80とを備える。
【0150】
3.7.1 第1部分
第1部分77は、並び方向に延びる。第1部分77は、軸線方向において、第1壁20に対して、第1収容フレーム31の反対側に位置する(図8参照)。第1部分77は、ドロワ3が内側位置に位置する状態において、排出部41に対して下方に位置する。第1部分77は、複数の第1貫通口82Aおよび82Bと、複数の第1カム83Aおよび83B(図13参照)を有する。
【0151】
複数の第1貫通口82Aおよび82Bは、並び方向に互いに間隔を空けて位置する。複数の第1貫通口82Aおよび82Bは、同じ構造を有する。そのため、以下の説明では、第1貫通口82Aについて説明し、第1貫通口82Bについての説明を省略する。
【0152】
第1貫通口82Aは、第1押圧ユニット28Aの第1接触部35を受け入れる。第1貫通口82Aは、並び方向に延びる。第1貫通口82Aは、並び方向において、一端と他端とを有する。第1接触部35は、カバー2Bが閉鎖位置に位置する状態において、第1貫通口82Aの一端に位置する。第1接触部35は、カバー2Bが開放位置に位置する状態において、第1貫通口82Aの他端に位置する(図12参照)。
【0153】
図13に示すように、複数の第1カム83Aおよび83Bは、並び方向に互いに間隔を空けて位置する。複数の第1カム83Aおよび83Bは、同じ構造を有する。そのため、以下の説明では、第1カム83Aについて説明し、第1カム83Bについての説明を省略する。第1カム83Aは、第1部分77に対して、第1壁20の反対側に位置する(図8参照)。第1カム83Aは、第1貫通口82Aの一端を囲む。第1カム83Aは、第1部分77における第1貫通口82Aの一端縁から、軸線方向に突出する。第1カム83Aは、傾斜面S1を有する。傾斜面S1は、軸線方向と交差するように傾斜する。
【0154】
図8に示すように、第1カム83Aは、カバー2Bが閉鎖位置に位置する状態において、第1接触部35と接触する。これによって、第1接触部35は、ばね23の押圧力に抗して、軸線方向において、第1収容フレーム31から離れる。そのため、廃トナーボックス5に対するばね23の押圧が規制される。
【0155】
図9に示すように、第1カム83Aは、カバー2Bが開放位置に位置する状態において、第1接触部35との接触が解消する。これによって、第1接触部35は、ばね23の押圧力により、第1収容フレーム31と接触して第1収容フレーム31を押圧する。そのため、廃トナーボックス5に対するばね23の押圧の規制が解除される。そして、ばね23は、廃トナーボックス5を押圧する。
【0156】
3.7.2 第2部分
図7に示すように、第2部分78は、並び方向に延びる。第2部分78は、軸線方向において、第1壁20に対して第2収容フレーム33の反対側に位置する(図8参照)。第2部分78は、ドロワ3が内側位置に位置する状態において、排出部41に対して第1部分77の反対側に位置する。第2部分78は、ドロワ3が内側位置に位置する状態で、排出部41と受入部43との間に位置する。第2部分78は、複数の第2貫通口84K、84Y、84M、84Cと、複数の第2カム85K、85Y、85M、85C(図13参照)とを有する。
【0157】
複数の第2貫通口84K、84Y、84M、84Cは、並び方向に互いに間隔を空けて位置する。複数の第2貫通口84K、84Y、84M、84Cは、同じ構造を有する。そのため、以下の説明では、第2貫通口84Mについて説明し、第2貫通口84K、84Y、84Cについての説明を省略する。第2貫通口84Mは、第2押圧ユニット29Mの第2接触部36を受け入れる。第2貫通口84Mは、並び方向に延びる。第2貫通口84Mは、並び方向において、一端と他端とを有する。第2接触部36は、カバー2Bが閉鎖位置に位置する状態において、第2貫通口84Mの一端に位置する。第2接触部36は、カバー2Bが開放位置に位置する状態において、第2貫通口84Mの他端に位置する(図12参照)。
【0158】
図13に示すように、複数の第2カム85K、85Y、85M、85Cは、第2部分78に対して、第1壁20の反対側に位置する(図8参照)。複数の第2カム85K、85Y、85M、85Cは、並び方向に互いに間隔を空けて位置する。複数の第2カム85K、85Y、85M、85Cは、同じ構造を有する。そのため、以下の説明では、第2カム85Mについて説明し、第2カム85K、85Y、85Cについての説明を省略する。
【0159】
第2カム85Mは、第2貫通口84Mの一端を囲む。第2カム85Mは、第2部分78における第2貫通口84Mの一端縁から、軸線方向に突出する。第2カム85Mは、傾斜面S2を有する。傾斜面S2は、軸線方向と交差するように傾斜する。
【0160】
図8に示すように、第2カム85Mは、カバー2Bが閉鎖位置に位置する状態において、第2接触部36と接触する。これによって、第2接触部36は、第2ばね25の押圧力に抗して、軸線方向において、第2収容フレーム33から離れる。そのため、トナーボックス9Mに対する第2ばね25の押圧が規制される。
【0161】
図9に示すように、第2カム85Mは、カバー2Bが開放位置に位置する状態において、第2接触部36との接触が解消する。これによって、第2接触部36は、第2ばね25の押圧力により、第2収容フレーム33と接触して第2収容フレーム33を押圧する。そのため、トナーボックス9Mに対する第2ばね25の押圧の規制が解除される。そして、第2ばね25は、トナーボックス9Mを押圧する。
【0162】
3.7.3 接続部分およびボス
図13に示すように、接続部分79は、第1部分77と第2部分78とを接続する。接続部分79は、上下方向に延びる。接続部分79は、カバー2Bに対して並び方向に間隔を空けて位置する。接続部分79は、受入穴86を有する。受入穴86は、第2リンク部材8が有する第2ボス89を受け入れる。第2ボス89については、後述する。
【0163】
第1ボス80は、軸線方向に延びる。第1ボス80は、接続部分79に固定される。
【0164】
3.7.4 連結部
連結部81は、カバー2Bと第1リンク部材7とを連結する。連結部81は、軸線方向において接続部分79と並ぶ。連結部81は、カバー2Bの回動支点を中心とする円弧形状を有する。連結部81は、カバー2Bに固定される。連結部81は、長穴87を有する。長穴87は、第1ボス80を受け入れる。長穴87は、カバー2Bの回動方向に延びる。長穴87は、長穴87の延びる方向において、一端87Aと他端87Bとを有する。長穴87の他端87Bは、長穴87の延びる方向において、長穴87の一端87Aに対してカバー2Bの反対側に位置する。第1ボス80は、カバー2Bが閉鎖位置に位置する状態において、長穴87の一端87Aに位置する。第1ボス80は、カバー2Bが開放位置に位置する状態において、長穴87の他端87Bに位置する(図12参照)。
【0165】
3.8 第1ガイドおよび第2ガイド
図7に示すように、第1ガイド37は、カバー2Bが閉鎖位置と開放位置との間を移動するときに、第1部分77を案内する。第1ガイド37は、並び方向に延びる。第1ガイド37は、第1部分77をスライド移動可能に収容する。第1ガイド37は、第1壁20に固定される。第2ガイド38は、カバー2Bが閉鎖位置と開放位置との間を移動するときに、第2部分78を案内する。第2ガイド38は、並び方向に延びる。第2ガイド38は、第2部分78をスライド移動可能に収容する。第2ガイド38は、第1ガイド37に対して上方に間隔を空けて位置する。
【0166】
3.8 第2リンク部材および第3ガイド
第2リンク部材8は、カバー2Bの移動と、ドロワ3の移動とをリンクさせる。ドロワ3は、内側位置にある状態において、接触位置(図1参照)と、離間位置(図12参照)との間を移動可能である。ドロワ3は、接触位置に位置する状態において、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cの感光ドラム40がベルトユニット6と接触する(図1参照)。ドロワ3は、離間位置に位置する状態において、複数のカートリッジ4の感光ドラム40がベルトユニット6から離間する(図12参照)。第2リンク部材8は、カバー2Bが閉鎖位置にある状態において、ドロワ3を接触位置に位置させる(図1参照)。第2リンク部材8は、カバー2Bが閉鎖位置から開放位置に移動するときに、ドロワ3を接触位置から離間位置に移動させる(図12参照)。そのため、カバー2Bを閉鎖位置から開放位置に移動させたときに、ドロワ3を確実にベルトユニット6から離間させることができる。その結果、ドロワ3の円滑な移動を確保できる。
【0167】
図14に示すように、第2リンク部材8は、上下方向において、第1部分77と第2部分78との間に位置する(図7参照)。第2リンク部材8は、リンク本体88と、第2ボス89とを備える。
【0168】
3.8.1 リンク本体88
リンク本体88は、並び方向に延びる。リンク本体88は、軸線方向において、第1リンク部材7に対して、連結部81の反対側に位置する。リンク本体88は、ドロワ3が内側位置に位置する状態において、ドロワ3の下方に位置する(図8参照)。リンク本体88の上面は、ドロワ3が内側位置に位置する状態において、ドロワ3と接触する(図8参照)。リンク本体88の下面は、第1面88Aと、第2面88Bと、第3面88Cと、第4面88Dと、第5面88Eとを有する。
【0169】
第1面88Aは、リンク本体88の下面において、カバー2B側の端部に位置する。第1面88Aは、並び方向に沿って延びる。第2面88Bは、第1面88Aに対して、カバー2Bの反対側に位置する。第2面88Bは、上下方向と交差するように傾斜する。第2面88Bは、並び方向において、一端と他端とを有する。第2面88Bの一端は、第1面88Aと連続する。第2面88Bの他端は、第2面88Bの一端よりも下方に位置する。第2面88Bの他端は、第3面88Cと連続する。
【0170】
第3面88Cは、第2面88Bに対して、カバー2Bの反対側に位置する。第3面88Cは、並び方向に沿って延びる。第4面88Dは、第3面88Cに対して、カバー2Bの反対側に位置する。第4面88Dは、上下方向と交差するように傾斜する。第4面88Dは、並び方向において、一端と他端とを有する。第4面88Dの一端は、第3面88Cと連続する。第4面88Dの他端は、第4面88Dの一端よりも下方に位置する。第4面88Dの他端は、第5面88Eと連続する。第5面88Eは、第4面88Dに対して、カバー2Bの反対側に位置する。第5面88Eは、並び方向に沿って延びる。
【0171】
3.8.2 第2ボス
また、第1リンク部材7と第2リンク部材8とは、カバー2Bが閉鎖位置から開放位置に移動したときに、まず、第1リンク部材7が廃トナーボックス5に対するばね23の押圧を許容した後、第2リンク部材8がドロワ3を接触位置から離間位置に移動させるように連結される。そのため、カバー2Bが閉鎖位置から開放位置に移動したときに、まず、廃トナーボックス5を第1位置に位置させて、連結部50Mと排出部41との連結を解除させることができ、その後、ドロワ3を接触位置から離間位置に移動させることができる。
【0172】
詳しくは、第2ボス89が、受入穴86に挿通される。これによって、第2リンク部材8が、第1リンク部材7と連結される。第2ボス89は、リンク本体88に固定される。第2ボス89は、軸線方向に延びる。
【0173】
3.9 第3ガイド
第3ガイド39は、カバー2Bが閉鎖位置と開放位置との間を移動するときに、第2リンク部材8を案内する。第3ガイド39は、第2リンク部材8に対して、下方に位置する。
【0174】
第3ガイド39は、並び方向に延びる。第3ガイド39は、装置本体2に固定される。第3ガイド39の上面は、リンク本体88の下面と接触する。第3ガイド39の上面は、第1ガイド面39Aと、第2ガイド面39Bと、第3ガイド面39Cと、第4ガイド面39Dと、第5ガイド面39Eとを有する。
【0175】
第1ガイド面39Aは、第3ガイド39の上面において、カバー2B側の端部に位置する。第1ガイド面39Aは、並び方向に沿って延びる。第1ガイド面39Aは、カバー2Bが閉鎖位置に位置する状態において、第1面88Aと接触する。第1ガイド面39Aは、カバー2Bが開放位置に位置する状態において、第3面88Cと接触する(図12参照)。
【0176】
第2ガイド面39Bは、第1ガイド面39Aに対して、カバー2Bの反対側に位置する。第2ガイド面39Bは、上下方向と交差するように傾斜する。第2ガイド面39Bは、並び方向において、一端と他端とを有する。第2ガイド面39Bの一端は、第1ガイド面39Aと連続する。第2ガイド面39Bの他端は、第2ガイド面39Bの一端よりも下方に位置する。第2ガイド面39Bの他端は、第3ガイド面39Cと連続する。第2ガイド面39Bは、カバー2Bが閉鎖位置に位置する状態において、並び方向に第2面88Bと向かい合う。第2ガイド面39Bは、カバー2Bが閉鎖位置と開放位置との間を移動するときに、第2面88Bと接触する。
【0177】
第3ガイド面39Cは、第2ガイド面39Bに対して、カバー2Bの反対側に位置する。第3ガイド面39Cは、並び方向に沿って延びる。第3ガイド面39Cは、カバー2Bが閉鎖位置に位置する状態において、第3面88Cと接触する。第3ガイド面39Cは、カバー2Bが開放位置に位置する状態において、第5面88Eと接触する(図12参照)。
【0178】
第4ガイド面39Dは、第3ガイド面39Cに対して、カバー2Bの反対側に位置する。第4ガイド面39Dは、上下方向と交差するように傾斜する。第4ガイド面39Dは、並び方向において、一端と他端とを有する。第4ガイド面39Dの一端は、第3ガイド面39Cと連続する。第4ガイド面39Dの他端は、第4ガイド面39Dの一端よりも下方に位置する。第4ガイド面39Dの他端は、第5ガイド面39Eと連続する。第4ガイド面39Dは、カバー2Bが閉鎖位置に位置する状態において、並び方向に第4面88Dと向かい合う。第4ガイド面39Dは、カバー2Bが閉鎖位置と開放位置との間を移動するときに、第4面88Dと接触する。
【0179】
第5ガイド面39Eは、第4ガイド面39Dに対して、カバー2Bの反対側に位置する。第5ガイド面39Eは、並び方向に沿って延びる。第5ガイド面39Eは、カバー2Bが閉鎖位置に位置する状態において、第5面88Eと接触する。
【0180】
4.廃トナーボックス、トナーボックスおよびドロワの動作
次に、図2図9図10Bおよび図12を参照して、廃トナーボックス5、トナーボックス9Mおよびドロワ3の動作について説明する。
【0181】
図12に示すように、カバー2Bが閉鎖位置から開放位置に移動すると、長穴87の他端87Bが第1ボス80と接触する。すると、第1リンク部材7が、並び方向において、開口2Aに向かって移動するとともに、第2リンク部材8が並び方向において、開口2Aに向かって移動する。
【0182】
そして、図9に示すように、まず、第1リンク部材7の移動により、第1接触部35と第1カム83Aとの接触が解消する。すると、第1接触部35は、ばね23の押圧力により、第1収容フレーム31と接触して第1収容フレーム31を押圧する。つまり、第1リンク部材7は、廃トナーボックス5に対するばね23の押圧を許容する。これによって、廃トナーボックス5は、第1位置から第2位置に移動する。
【0183】
このとき、第1リンク部材7の移動により、第2接触部36と第2カム85Mとの接触が解消する。すると、第2接触部36は、第2ばね25の押圧力により、第2収容フレーム33と接触して第2収容フレーム33を押圧する。これによって、トナーボックス9Mは、連結位置から連結解除位置に移動する。
【0184】
次いで、図12に示すように、第2リンク部材8の移動により、第3面88Cが第1ガイド面39Aと接触するとともに、第5面88Eが第3ガイド面39Cと接触する。これにより、第2リンク部材8が上方に移動し、ドロワ3が接触位置から離間位置に移動する。
【0185】
その後、図2に示すように、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cを支持するドロワ3が、内側位置から外側位置に移動すると、ユーザは、ドロワ3に対して、複数のカートリッジ4K、4Y、4M、4Cを着脱できる。
【0186】
また、図10Aに示すように、廃トナーボックス5を装置本体2から離脱させるには、ユーザは、第1収容フレーム31を回動させて、廃トナーボックス5を第3位置に位置させる。これにより、ユーザは、第1収容フレーム31に対して、廃トナーボックス5を着脱できる。なお、廃トナーボックス5が第3位置に位置する状態において、トナーボックス9Mは、連結位置に位置してもよく、連結解除位置に位置してもよい。
【0187】
また、図10Bに示すように、トナーボックス9Mを装置本体2から離脱させるには、ユーザは、第2収容フレーム33を回動させて、トナーボックス9Mを離脱可能位置に位置させる。これにより、ユーザは、第2収容フレーム33に対して、トナーボックス9Mを着脱できる。なお、トナーボックス9Mが離脱可能位置に位置する状態において、廃トナーボックス5は、第1位置に位置してもよく、第2位置に位置してもよい。
【0188】
5.作用効果
図8に示すように、廃トナーボックス5が第1位置にある状態において、複数の連結部50K、50Y、50M、50Cは、複数の排出部41から、廃トナーを受け入れることができる(図7参照)。
【0189】
そのため、ドロワ3が、廃トナーを複数の排出部41から集約して廃トナーボックス5に搬送する部材を備えなくても、複数の感光ドラム40からの廃トナーを、廃トナーボックス5に収容できる。
【0190】
また、図9に示すように、廃トナーボックス5が第2位置にある状態において、複数の連結部50K、50Y、50M、50Cと複数の排出部41との連結が解除される(図7参照)。その結果、複数の感光ドラム40からの廃トナーを廃トナーボックス5に収容できながら、ドロワ3の円滑な移動を確保できる。
【符号の説明】
【0191】
1 画像形成装置
2 装置本体
2A 開口
2B カバー
3 ドロワ
4 カートリッジ
5 廃トナーボックス
6 ベルトユニット
7 第1リンク部材
8 第2リンク部材
9 トナーボックス
20 第1壁
21 第2壁
21B 可動壁
23 ばね
24 弾性部材
24A 連通口
40 感光ドラム
41 排出部
42 排出壁
42A 排出口
43 受入部
44 現像ユニット
45 現像ローラ
46 フレーム
50 連結部
51 受入壁
51A 第1端部
51B 第2端部
55 受入口
70 弾性部材
90 供給部
91 筐体
91A 第1収容室
91B 第2収容室
92 仕切壁
92A 連通口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14