IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 大日本印刷株式会社の特許一覧

特許7183659フォトブック編集装置及びフォトブック作製方法
<>
  • 特許-フォトブック編集装置及びフォトブック作製方法 図1
  • 特許-フォトブック編集装置及びフォトブック作製方法 図2
  • 特許-フォトブック編集装置及びフォトブック作製方法 図3
  • 特許-フォトブック編集装置及びフォトブック作製方法 図4
  • 特許-フォトブック編集装置及びフォトブック作製方法 図5
  • 特許-フォトブック編集装置及びフォトブック作製方法 図6
  • 特許-フォトブック編集装置及びフォトブック作製方法 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-28
(45)【発行日】2022-12-06
(54)【発明の名称】フォトブック編集装置及びフォトブック作製方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 11/60 20060101AFI20221129BHJP
   H04N 1/387 20060101ALI20221129BHJP
【FI】
G06T11/60 100C
H04N1/387 110
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018177697
(22)【出願日】2018-09-21
(65)【公開番号】P2020047226
(43)【公開日】2020-03-26
【審査請求日】2021-07-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086911
【弁理士】
【氏名又は名称】重野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100144967
【弁理士】
【氏名又は名称】重野 隆之
(72)【発明者】
【氏名】林田 恭介
(72)【発明者】
【氏名】宮本 大輔
【審査官】岡本 俊威
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-172238(JP,A)
【文献】特開2014-232441(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 11/60
H04N 1/387
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末から画像を受信する受信部と、
フォトブック編集画面を前記ユーザ端末へ送信し、フォトブックの各ページへの画像の配置を含む編集操作を受け付ける編集処理部と、
識別コード印刷ページに配置される画像からテキストを抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出したテキストと、前記識別コード印刷ページに印刷される識別コードとが重なるか否か判定する判定部と、
記テキストと前記識別コードとが重なることをユーザに通知する確認処理部と、
を備えるフォトブック編集装置。
【請求項2】
前記識別コードは、フォトブックの注文番号又は識別番号を示し、前記画像の上に重ねてプリントされるものであることを特徴とする請求項1に記載のフォトブック編集装置。
【請求項3】
前記画像から抽出する文字は、前記ユーザ端末から受信した時点で既に画像内に含まれている文字であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフォトブック編集装置。
【請求項4】
前記テキストと前記識別コードとが重なることをユーザに通知した後、前記識別コード印刷ページに配置される画像の変更を受け付けた場合、前記識別コードが重なっていた前記テキストをデータベースに保存することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のフォトブック編集装置。
【請求項5】
フォトブック編集装置が、ユーザ端末から画像を受信し、フォトブック編集画面を前記ユーザ端末へ送信し、フォトブックの各ページへの画像の配置を含む編集操作を受け付け、識別コード印刷ページに配置される画像からテキストを抽出し、抽出したテキストと、前記識別コード印刷ページに印刷される識別コードとが重なるか否か判定し、重なる場合はユーザに通知し、フォトブックの注文を受け付ける工程と、
注文内容に基づいて用紙に画像を印刷すると共に、所定の識別コード印刷ページに注文番号を示す第1識別コードを印刷して本文を作製する工程と、
表表紙及び裏表紙となる領域を含む用紙に前記注文番号を示す第2識別コードを印刷して表紙を作製する工程と、
前記第1識別コード及び前記第2識別コードに基づいて、対応する前記本文及び前記表紙を貼り合わせてフォトブックを作製する工程と、
を備えるフォトブック作製方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォトブック編集装置及びフォトブック作製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルカメラやスマートフォン等で撮影した画像を、ネットワーク上にアップロードして保存することが行われている。アップロードした画像をプリントして、フォトブックやポスター等を作製するサービスが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
フォトブックは、別々にプリントした表紙(表表紙及び裏表紙)と本文(ほんもん)とを貼り合わせて作製する。表紙と本文とのマッチングをするために、表紙と本文のそれぞれに二次元コードやバーコード等の識別コードがプリントされている。
【0004】
フォトブックを注文する際、ユーザは画像を手動で配置したり、自動配置(自動レイアウト)したりする。このとき、識別コードの位置に注意を払っていないと、顔や文字などプリントしたい対象の上に識別コードが重なり、隠れてしまうという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2005-339214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、顔などの重要なプリント対象に識別コードが重なったことに気付かないままフォトブックの注文が行われることを防止するフォトブック編集装置及びフォトブック作製方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によるフォトブック編集装置は、ユーザ端末から画像を受信する受信部と、フォトブック編集画面を前記ユーザ端末へ送信し、フォトブックの各ページへの画像の配置を含む編集操作を受け付ける編集処理部と、識別コード印刷ページに配置される画像から顔及び/又はテキストを抽出する抽出部と、前記抽出部が抽出した顔及び/又はテキストと、前記識別コード印刷ページに印刷される識別コードとが重なるか否か判定する判定部と、前記顔及び/又はテキストと前記識別コードとが重なることをユーザに通知する確認処理部と、を備えるものである。
【0008】
本発明の一態様では、前記識別コードは、フォトブックの注文番号又は識別番号を示し、前記画像の上に重ねてプリントされるものである。
【0009】
本発明によるフォトブック作製方法は、フォトブック編集装置が、ユーザ端末から画像を受信し、フォトブック編集画面を前記ユーザ端末へ送信し、フォトブックの各ページへの画像の配置を含む編集操作を受け付け、識別コード印刷ページに配置される画像から顔及び/又はテキスト又は文字を抽出し、抽出した顔及び/又はテキストと、前記識別コード印刷ページに印刷される識別コードとが重なるか否か判定し、重なる場合はユーザに通知し、フォトブックの注文を受け付ける工程と、注文内容に基づいて用紙に画像を印刷すると共に、所定の識別コード印刷ページに注文番号を示す第1識別コードを印刷して本文を作製する工程と、表表紙及び裏表紙となる領域を含む用紙に前記注文番号を示す第2識別コードを印刷して表紙を作製する工程と、前記第1識別コード及び前記第2識別コードに基づいて、対応する前記本文及び前記表紙を貼り合わせてフォトブックを作製する工程と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、顔などの重要なプリント対象に識別コードが重なったことに気付かないままフォトブックの注文が行われることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態に係るフォトブック作製システムの概略図である。
図2】フォトブックの本文と表紙を示す斜視図である。
図3】(a)(b)はフォトブック編集画面の例を示す図である。
図4】フォトブック編集画面の例を示す図である。
図5】(a)はキャラクターに画像が重なる場合を示し、(b)はキャラクターに画像が重ならない場合を示す図である。
図6】同実施形態に係るフォトブック編集装置の構成及び機能ブロックを示す図である。
図7】同実施形態に係るフォトブック作製方法を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1に示すように、本発明の実施形態に係るフォトブック作製システムは、フォトブック編集装置1及び考査者端末3を備える。フォトブック編集装置1は、インターネット等の通信ネットワークを介して、考査者端末3及びユーザ端末7と通信可能となっている。
【0014】
ユーザ端末7は、PC、スマートフォン、タブレット端末等である。ユーザ端末7は、例えば、ユーザがデジタルカメラやスマートフォン等で撮影したユーザ画像をフォトブック編集装置1にアップロードし、ユーザ画像を用いたフォトブックの注文を行う。
【0015】
フォトブック編集装置1は、ユーザ端末7と通信を行い、編集画面をユーザ端末7へ送信したり、アップロードされたユーザ画像を保存したり、フォトブックに利用する画像の選択・配置等の編集操作を受け付けたりする。
【0016】
フォトブックは、図2に示すように、表表紙及び裏表紙となる領域を含む表紙61と、写真を含む複数ページからなる本文(ほんもん)62とを別々に印刷し、表紙61と本文62とを貼り合わせて製本し、作製される。表紙61と本文62とのマッチングのために、表紙61と本文62にはそれぞれ識別コードQ1、Q2が、所定の位置に所定のサイズで印刷されている。識別コードQ2は、例えば、本文62の最終ページに印刷される。
【0017】
例えば、識別コードQ1、Q2は、二次元コードであり、左下部分に10mm×10mm程度のサイズで印刷される。識別コードQ1,Q2はバーコードであってもよい。識別コードQ1,Q2は、注文内容や梱包内容に誤りがないか等を確認する検品作業にも使用される。
【0018】
フォトブック編集装置1は、フォトブックに使用する画像内の人物の顔や文字に識別コードが重ならないかを判定し、重なる場合はユーザにアラートを通知する。
【0019】
例えば、ユーザがフォトブックの商品(装丁、ページ数、レイアウト)を選択すると、フォトブック編集装置1は編集画面を作成し、ユーザ端末7へ送信する。
【0020】
例えば、図3(a)に示す編集画面のアップロードボタンBを押すと、ユーザ端末7のユーザ画像がアップロードできるようになる。ユーザ端末7からアップロードされた画像は、画像候補表示領域Cにサムネイル表示される。編集画面のプレビュー領域Vでは、フォトブックのページ毎に画像が挿入・配置できるようになっている。図3(a)に示す例では、1ページに1枚の画像が挿入されるが、1ページあたりの画像数は選択したレイアウトによって変わる。
【0021】
ページを選択した後に画像候補表示領域C内の画像を選択すると、選択した画像が選択ページに挿入される。
【0022】
図3(a)に示すように、識別コードが印刷されるページ(例えば最終ページ)については、二次元コード等の識別コードQが表示され、編集画面で識別コードQの位置が確認できるようになっている。なお、編集画面で表示される識別コードQは、ダミーのコードである。
【0023】
ユーザが、このページに画像を配置すると、フォトブック編集装置1は、公知の画像解析処理により、この画像内の人物や動物の顔部分を抽出し、顔部分と識別コードQとの重なりの有無を判定する。顔部分と識別コードQとが重なっている場合、図3(b)に示すように、フォトブック編集装置1は、顔部分に識別コードが重なっていることを示すアラート(メッセージ)を表示する。ユーザが確認ボタンT1を選択すると、アラートが消去される。ユーザが修正ボタンT2を選択すると、このページに使用する画像の変更を受け付ける。
【0024】
また、フォトブック編集装置1は、文字解析(OCR)により画像に含まれる文字を抽出し、文字部分と識別コードQとの重なりの有無を判定する。文字部分と識別コードQとが重なっている場合、図4に示すように、フォトブック編集装置1は、文字部分に識別コードが重なっていることを示すアラート(メッセージ)を表示する。
【0025】
ユーザは、フォトブック編集装置1が提供する複数種のフレームやスタンプ等の編集アイテムを用いて、写真を装飾することができる。図5(a)に示すように、編集アイテムのロゴやキャラクターなどの重要な(印画されるべき)オブジェクトの少なくとも一部に、配置された画像が重なっている場合、フォトブック編集装置1は、画像とキャラクターとが重なっていることをユーザに通知してもよい。例えば、この通知に基づき図5(b)に示すように画像を縮小したり、トリミングしたりすることで、キャラクターが欠けずに印刷される。
【0026】
編集後、ユーザは、発注するフォトブックの冊数を選択し、料金の支払い方法を選択し、フォトブックのプリント注文を完了する。
【0027】
フォトブック編集装置1は、ユーザ端末7からプリント注文を受け付けると、プリント用画像データと、ユーザ確認情報とを考査者端末3へ送信する。
【0028】
考査者端末3は、例えばコンピュータであり、考査者が目視で考査を行う際に使用する端末である。
【0029】
考査者による考査処理後、フォトブック編集装置1は、プリント注文内容及びプリント用画像データを含むプリントデータを工場5へ送信する。工場5に設置されたプリンタ(図示略)は、受信したプリントデータに基づいて印画処理を行い、フォトブック6を作製する。工場5で作製されたフォトブック6は、ユーザへ配送される。
【0030】
このように、本実施形態によれば、人物の顔や文字等の画像内の重要な部分に識別コードが重なった場合に、編集画面でユーザにアラートを通知するため、重要部分に識別コードが重なったことに気付かないままフォトブックの注文が行われることを防止できる。
【0031】
次に、フォトブック編集装置1の構成について説明する。フォトブック編集装置1は、編集画面を生成してユーザ端末7へ送信し、ユーザ端末7からユーザ画像を受信し、識別コード印刷ページにユーザが画像を配置した際に、画像から人物の顔や文字を抽出し、識別コードと重ならないか判定し、重なる場合はユーザに通知し、フォトブックの注文を受け付けるものである。
【0032】
図6に示すように、フォトブック編集装置1は、制御部10、記憶部20、及び通信部30を備えたコンピュータである。制御部10は、サーバ装置1の全体を制御する中央処理装置(CPU)である。制御部10は、記憶部20に記憶されているオペレーティングシステム(OS)やアプリケーションプログラムを読み出して実行することにより、各種機能を実現する。
【0033】
記憶部20は、制御部10が各種の処理を実行するために必要なプログラムやデータ等を記憶するための記憶領域であり、ハードディスクや半導体メモリ等が用いられる。記憶部20は、テンプレートDB(データベース)21、ユーザ画像DB22、ユーザ確認情報DB23、プリントデータDB24、及び注文情報DB25を有する。
【0034】
テンプレートDB21は、テンプレートを記憶する記憶領域である。テンプレートは、ユーザ画像と合成される画像であり、ユーザ画像の配置位置を指定するフレームや、スタンプ等の編集アイテムを含む。
【0035】
制御部10は、画像受信部11、編集処理部12、抽出部13、判定部14、確認処理部15、及び注文処理部16の機能を有する。
【0036】
画像受信部11は、通信部30を用いて、ユーザ端末7からユーザ画像のデータを受信し、ユーザ画像をユーザ画像DB22に格納する。画像受信部11は、ユーザ端末7からユーザ画像以外の画像データを受信してもよい。制御部10は、画像受信部11が受信したユーザ画像の解像度やデータサイズから、フォトブックに適した画像か否かを判定し、判定結果をユーザ端末7に通知してもよい。
【0037】
編集処理部12は、画像を選択・配置したり、スタンプ等で画像を装飾したりするなどの操作が可能な編集画面を生成し、通信部30を介して編集画面をユーザ端末7へ送信する。
【0038】
編集処理部12がユーザ端末7から識別コード印刷ページ(例えば本文の最終ページ)への画像配置指示を受け付けると、抽出部13は、識別コード印刷ページに使用された画像に対する画像解析を行い、人物(及び動物)の顔部分を抽出したり、文字部分を抽出したりする。
【0039】
判定部14は、抽出された顔部分や文字部分に識別コードが重なるか否かを判定する。識別コードの位置や大きさに関する情報は、記憶部20に予め保存されている。
【0040】
確認処理部15は、顔部分や文字部分に識別コードが重なる場合、アラートを編集画面に表示する。ユーザにより確認ボタンT1が選択されると、確認処理部15は、識別コードの重なりをユーザが確認したことを示すユーザ確認情報を生成し、ユーザ確認情報DB23に格納する。
【0041】
注文処理部16は、ユーザ端末7からフォトブックの商品(装丁、ページ数、レイアウト)や、プリント冊数等の注文を受け付ける。必要に応じて決済部(図示略)が決済処理を行い、プリント注文が完了する。
【0042】
プリント注文が完了すると、注文処理部16は、注文番号と、注文されたフォトブックに含まれるプリント用画像の画像識別番号とを組み合わせた情報を、注文情報DB25に格納する。また、フォトブック編集装置1は、注文番号等を示す二次元コードを作成し、識別コード印刷ページに合成し、プリント用画像データを生成する。プリント注文内容及びプリント用画像データを含むプリントデータがプリントデータDB24に格納される。
【0043】
なお、二次元コードに含まれる情報はフォトブックの注文番号でなく、フォトブックの識別番号であってもよい。また、注文番号と識別番号の両方を含んでいてもよい。注文番号はフォトブックの注文毎に発行されるものであり、識別番号はフォトブック毎に発行される。例えば、1回の注文で3冊のフォトブックを作製する場合、注文番号は1つ、識別番号は3つ発行される。
【0044】
フォトブック編集装置1は、プリント用画像データを考査者端末3へ送信する。
【0045】
次に、図7に示すフローチャートを用いて、本実施形態に係るフォトブック作製方法を説明する。
【0046】
ユーザがフォトブックの仕様を選択し、ユーザ端末7内のユーザ画像をアップロードする(ステップS1)。
【0047】
ユーザが、編集画面でアップロードした画像を選択し、フォトブックの各ページに配置する(ステップS2)。また、ユーザは、編集画面を操作し、スタンプ等の編集アイテムを合成する。
【0048】
ユーザが識別コード印刷ページ(例えば最終ページ)に画像を配置すると、フォトブック編集装置1は、この画像から人物の顔や文字を抽出する(ステップS3)。
【0049】
抽出した顔や文字と識別コードとが重なる場合(ステップS4_Yes)、フォトブック編集装置1は、ユーザに対し、顔や文字に識別コードが重なることを示すアラートを表示する(ステップS5)。ユーザが画像の変更を希望する場合は(ステップS6_Yes)、識別コード印刷ページに配置される画像の変更を受け付ける(ステップS7)。
【0050】
画像の選択、配置、編集後、フォトブックのプリント冊数を入力し、支払い方法を選択し、決済処理を行う(ステップS8)。
【0051】
フォトブック編集装置1は、プリント用画像データを考査者端末3へ送信する。考査者は、プリント用画像を表示して、画像の考査を行う(ステップS9)。このとき、ユーザ端末7の編集画面でユーザに対し表示した警告情報を、考査者端末3で表示してもよい。
【0052】
考査者による考査により問題が無いことが確認されると、フォトブック編集装置1は、プリントデータを工場5へ転送する(ステップS10)。工場5では、プリント用画像を用紙にプリントし、製本して、フォトブックを作製する(ステップS11)。
【0053】
このように、本実施形態によれば、顔などの重要なプリント対象に識別コードが重なったことに気付かないままフォトブックの注文が行われることを防止できる。
【0054】
上記実施形態において画像から抽出する文字は、ユーザ端末7からアップロードされた時点で既に画像内に含まれている文字であり、編集画面を操作して入力・合成したテキストについては、識別コードとの重なり有無を判定しない。ユーザは、編集画面でテキストを入力する際に識別コードの存在を確認しているためである。
【0055】
識別コードとの重なりを通知した結果、ユーザが画像を変更した場合、識別コードが重なっていた対象は重要なものであると考えられる。フォトブック編集装置1は、ユーザが画像を変更した際、変更前に識別コードが重なっていたものをデータベースに保存しておき、重要オブジェクトとして学習し、以降の判定処理に活用してもよい。
【0056】
ユーザ端末7で画像の配置等を行い、レイアウトの完成後にサーバ装置1にフォトブックデータをアップロードして注文を行う場合は、顔・文字と識別コードとの重なり有無の判定をユーザ端末7で行ってもよい。
【0057】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0058】
1 フォトブック編集装置
3 考査者端末
5 工場
6 フォトブック
7 ユーザ端末
10 制御部
20 記憶部
30 通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7