(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-28
(45)【発行日】2022-12-06
(54)【発明の名称】フォトブック作製システム
(51)【国際特許分類】
G06T 11/60 20060101AFI20221129BHJP
G06F 16/54 20190101ALI20221129BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20221129BHJP
【FI】
G06T11/60 100C
G06F16/54
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2018188367
(22)【出願日】2018-10-03
【審査請求日】2021-08-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086911
【氏名又は名称】重野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100144967
【氏名又は名称】重野 隆之
(72)【発明者】
【氏名】高橋 悠
(72)【発明者】
【氏名】宮本 大輔
(72)【発明者】
【氏名】橋本 恭太
【審査官】岡本 俊威
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-165379(JP,A)
【文献】特開2018-107512(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 1/00
G06T 11/60
G06Q 50/10
G06F 16/50 -16/587
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザ端末から画像を受信する画像受信部と、
フォトブック編集画面を前記第1ユーザ端末へ送信し、前記フォトブック編集画面を介してフォトブックに使用する画像の選択及び配置を含む編集操作を受け付けると共に、指定されたページに対するシークレット画像の登録を受け付ける編集処理部と、
前記シークレット画像と、前記指定されたページに使用される印刷画像とを対応付けたシークレット情報
、及び前記フォトブックの注文番号を記憶する記憶部と、
第2ユーザ端末から、前記第2ユーザ端末の撮影部がフォトブックを撮影して読み取った読取画像を受信し、前記読取画像と、前記シークレット情報に含まれる前記印刷画像とを比較し、一致するか否か判定する判定部と、
前記読取画像と前記印刷画像とが一致する場合、この印刷画像に対応する前記シークレット画像を前記第2ユーザ端末へ送信する画像送信部と、
を備え
、
前記注文番号が記載された伝票を発行し、
前記判定部は、前記読取画像と前記シークレット情報に含まれる前記印刷画像とが一致した場合、前記第2ユーザ端末に対し注文番号の入力を要求し、前記第2ユーザ端末から通知された注文番号と前記記憶部に記憶されている注文番号とを照合し、注文番号が一致すると前記画像送信部が前記シークレット画像を前記第2ユーザ端末へ送信することを特徴とするフォトブック作製システム。
【請求項2】
前記フォトブックのプリント時に、前記指定されたページには、前記指定されたページ以外のページとは異なるインクを用いることを特徴とする請求項1に記載のフォトブック作製システム。
【請求項3】
前記シークレット画像には有効期限が設定されており、前記有効期限の経過後は、前記第2ユーザ端末へ前記シークレット画像を送信しないことを特徴とする請求項1又は2に記載のフォトブック作製システム。
【請求項4】
シークレット画像を含むページ情報と、前記第2ユーザ端末にインストールされるシークレット画像閲覧用アプリの利用方法とを含む説明書を印刷出力することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のフォトブック作製システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォトブック作製システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルカメラやスマートフォン等で撮影した画像を、ネットワーク上にアップロードして保存することが行われている。アップロードした画像をプリントして、フォトブックやポスター等を作製するサービスが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
従来のフォトブックは、ユーザの好みに合わせて、デザイン、製本方法、ページ数、サイズなど仕様を変更することはできるものの、紙に印刷された画像を楽しむことにとどまっていた。特許文献2には、電子透かしを埋め込んだ静止画を印刷してフォトブックを作製し、カメラ付きの端末で静止画に埋め込まれた電子透かしを読み取り、端末に動画データをダウンロードして動画を閲覧することが開示されている。しかし、電子透かしの埋め込みにより、フォトブックに印刷される写真の画質が劣化するおそれがあった。また、個人間(一般消費者間)でフォトブックを贈呈する際に、透かしの情報を秘匿性が高い方法でやりとりできなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2005-339214号公報
【文献】特開2013-92903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、印刷される画像の画質の劣化を抑えつつ、印刷画像を介して、印刷画像とは別の画像を端末で閲覧できるようにしたフォトブック作製システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によるフォトブック作製システムは、第1ユーザ端末から画像を受信する画像受信部と、フォトブック編集画面を前記第1ユーザ端末へ送信し、前記フォトブック編集画面を介してフォトブックに使用する画像の選択及び配置を含む編集操作を受け付けると共に、指定ページに対するシークレット画像の登録を受け付ける編集処理部と、前記シークレット画像と、前記指定ページに使用される印刷画像とを対応付けたシークレット情報を記憶する記憶部と、第2ユーザ端末から、前記第2ユーザ端末の撮影部がフォトブックを撮影して読み取った読取画像を受信し、前記読取画像と、前記シークレット情報に含まれる前記印刷画像とを比較し、一致するか否か判定する判定部と、前記読取画像と前記印刷画像とが一致する場合、この印刷画像に対応する前記シークレット画像を前記第2ユーザ端末へ送信する画像送信部と、を備えるものである。
【0007】
本発明の一態様では、前記編集処理部は、前記シークレット画像と共にパスワードの登録を受け付け、前記判定部は、前記読取画像と前記シークレット情報に含まれる前記印刷画像とが一致した場合、前記第2ユーザ端末に対しパスワードを要求し、前記第2ユーザ端末から通知されたパスワードと登録されたパスワードとを照合する。
【0008】
本発明の一態様では、前記シークレット画像には有効期限が設定されており、前記有効期限の経過後は、前記第2ユーザ端末へ前記シークレット画像を送信しない。
【0009】
本発明の一態様では、シークレット画像を含むページ情報と、前記第2ユーザ端末にインストールされるシークレット画像閲覧用アプリの利用方法とを含む説明書を印刷出力する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、印刷される画像の画質の劣化を抑えつつ、印刷画像を介して、印刷画像とは別の画像を端末で閲覧できる付加価値の高いフォトブックを作製できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態に係るフォトブック作製システムの概略図である。
【
図2】(a)~(c)はフォトブック編集画面の例を示す図である。
【
図3】フォトブックに携帯端末をかざして別の画像を閲覧する様子を示す図である。
【
図4】同実施形態に係るサーバ装置の構成及び機能ブロックを示す図である。
【
図5】同実施形態に係るフォトブック作製方法を説明するフローチャートである。
【
図6】同実施形態に係るフォトブックの使用方法を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1に示すように、本発明の実施形態に係るフォトブック作製システムは、サーバ装置1及び考査者端末3を備える。サーバ装置1は、インターネット等の通信ネットワークを介して、考査者端末3及びユーザ端末7と通信可能となっている。
【0014】
ユーザ端末7は、PC、スマートフォン、タブレット端末等である。ユーザ端末7は、例えば、ユーザがデジタルカメラやスマートフォン等で撮影したユーザ画像をサーバ装置1にアップロードし、ユーザ画像を用いたフォトブックの注文を行う。また、フォトブックの閲覧時に後述するシークレット画像を表示するために、スマートフォンやタブレット端末等のユーザ端末7が使用される。フォトブックの注文を行うユーザ端末7と、シークレット画像を表示するユーザ端末7とは同じ端末でもよいし、異なる端末でもよい。
【0015】
サーバ装置1は、ユーザ端末7と通信を行い、編集画面をユーザ端末7へ送信したり、アップロードされたユーザ画像を保存したり、フォトブックに利用する画像の選択を受け付けたり、編集操作を受け付けたりする。また、サーバ装置1は、フォトブックの紙面に印刷はしないが、ユーザ端末7で表示されるシークレット画像の登録を受け付け、フォトブックの所定のページを読み取ったユーザ端末7へシークレット画像を送信する。
【0016】
ユーザがフォトブックの商品(装丁、ページ数、レイアウト)を選択すると、サーバ装置1は編集画面を作成し、ユーザ端末7へ送信する。編集画面のアップロードボタンを押すと、ユーザ端末7内のユーザ画像がアップロードできるようになる。ユーザは、フォトブックに使用する複数の画像を選択してアップロードする。
【0017】
例えば、
図2(a)に示すように、ユーザ端末7からアップロードされた画像は、編集画面の画像候補表示領域Cにサムネイル表示される。フォトブックのページ毎に画像挿入領域が設けられており、ユーザが画像挿入領域を選択した後に画像候補表示領域C内の画像を選択すると、選択した画像が画像挿入領域に挿入される。
【0018】
シークレット画像を設定したいページの編集画面で、ユーザがシークレット画像設定ボタンB1を押すと、
図2(b)に示すようなシークレット画像設定画面に遷移する。ユーザは、画像候補表示領域C内の画像を選択し、シークレット画像を設定する。サーバ装置1は、シークレット画像と、シークレット画像が設定されたページの画像とを対応付けて保存する。画像選択後、設定完了ボタンB2を押すと、
図2(c)に示す編集画面に戻る。
【0019】
シークレット画像が設定されているページの編集画面には、その旨が表示されると共に、シークレット画像確認ボタンB3が設けられている。シークレット画像確認ボタンB3を押すと、登録されたシークレット画像が表示される。
【0020】
ユーザは、編集画面を操作し、選択・配置した画像に、好みのフレームやスタンプ等の編集アイテムを合成したり、文字を入力したりするなどの編集操作を行う。編集後、ユーザは、発注するフォトブックの冊数を選択し、料金の支払い方法を選択し、フォトブックのプリント注文を完了する。
【0021】
サーバ装置1は、ユーザ端末7からプリント注文を受け付けると、プリント用画像データと、シークレット画像とを考査者端末3へ送信する。
【0022】
考査者端末3は、例えばコンピュータであり、考査者が目視で考査を行う際に使用する端末である。考査者端末3は、プリント用画像及びシークレット画像を表示する。考査者は、プリント用画像及びシークレット画像の考査を行う。考査は、例えば、画像が著作権や肖像権を侵害していないか、公序良俗に反していないかなどを判断する。
【0023】
考査者による考査処理後、サーバ装置1は、プリント注文内容及びプリント用画像データを含むプリントデータを工場5へ送信する。工場5に設置されたプリンタ(図示略)は、受信したプリントデータに基づいて印画処理を行い、フォトブック6を作製する。工場5で作製されたフォトブック6は、ユーザへ配送される。
【0024】
ユーザは配送されたフォトブックを閲覧する。ユーザは、ユーザ端末7に予めインストールしている専用アプリを起動し、フォトブック注文時にシークレット画像を設定したページの写真をユーザ端末7のカメラで読み取る。ユーザ端末7は、読み取った画像をサーバ装置1へ送信する。
【0025】
サーバ装置1は、専用アプリを介してユーザ端末7から送信された画像に対応するシークレット画像を検索し、ユーザ端末7へ送信する。ユーザ端末7は、サーバ装置1から受信したシークレット画像をディスプレイに表示する。シークレット画像の表示には公知のAR(Augmented Reality:仮想現実)技術が用いられ、
図3に示すように、ユーザ端末7のカメラで撮影しているフォトブック6にシークレット画像が重畳して表示される。
【0026】
このように、本実施形態によれば、フォトブック6に印刷された画像を介して、印刷画像とは別のシークレット画像をユーザ端末7で閲覧できる。シークレット画像を設定したページを専用アプリがインストールされたユーザ端末7のカメラで読み取った場合のみシークレット画像が表示され、他のページを読み取ってもシークレット画像は表示されない。従って、フォトブックの注文を行ったユーザのみがシークレット画像を楽しむことができる。
【0027】
また、印刷される画像に電子透かしを埋め込む必要がないため、印刷画像の画質の劣化を抑えることができる。さらに、シークレット画像の情報が印刷物に一切表示されないため、秘匿性を高めることができる。
【0028】
次に、サーバ装置1の構成について説明する。
図4に示すように、サーバ装置1は、制御部10、記憶部20、及び通信部30を備える。制御部10は、サーバ装置1の全体を制御する中央処理装置(CPU)である。制御部10は、記憶部20に記憶されているオペレーティングシステム(OS)やアプリケーションプログラムを読み出して実行することにより、各種機能を実現する。
【0029】
記憶部20は、制御部10が各種の処理を実行するために必要なプログラムやデータ等を記憶するための記憶領域であり、ハードディスクや半導体メモリ等が用いられる。記憶部20は、ユーザ画像DB(データベース)21、シークレット情報DB22、注文情報DB23、及びプリントデータDB24を有する。
【0030】
ユーザ画像DB21は、ユーザ端末7から受信したユーザ画像を記憶する記憶領域である。シークレット情報DB22は、シークレット画像、及びシークレット画像が設定されたページに印刷される画像を記憶する記憶領域である。
【0031】
注文情報DB23は、フォトブックのサイズ、注文数、配送先住所、注文者氏名等を含む注文情報を記憶する記憶領域である。プリントデータDBは、フォトブックの注文内容及びプリント用画像データを含むプリントデータを記憶する記憶領域である。
【0032】
制御部10は、画像受信部11、編集処理部12、注文処理部13、判定部14及び画像送信部15の機能を有する。
【0033】
画像受信部11は、通信部30を用いて、ユーザ端末7からユーザ画像のデータを受信し、ユーザ画像をユーザ画像DB21に格納する。画像受信部11は、ユーザ端末7からユーザ画像以外の画像データを受信してもよい。制御部10は、画像受信部11が受信したユーザ画像の解像度やデータサイズから、フォトブックに適した画像か否かを判定し、判定結果をユーザ端末7に通知してもよい。
【0034】
編集処理部12は、画像を選択・配置したり、スタンプ等で画像を装飾したりするなどの操作が可能な編集画面を生成し、通信部30を介して編集画面をユーザ端末7へ送信する。編集処理部12は、編集画面を介して、ユーザ端末7から編集操作を受け付ける。
【0035】
また、編集処理部12は、編集画面を介して、ユーザ端末7からシークレット画像の登録を受け付ける。編集処理部12は、シークレット画像と、シークレット画像が設定されたページに配置された画像(印刷画像)とを対応付けて、シークレット情報DB22に格納する。
【0036】
注文処理部13は、ユーザ端末7からフォトブックの商品(装丁、ページ数、レイアウト)や、プリント冊数等の注文を受け付ける。必要に応じて決済部(図示略)が決済処理を行い、プリント注文が完了する。
【0037】
プリント注文が完了すると、注文処理部13は、注文番号と、注文されたフォトブックに含まれるプリント用画像及びシークレット画像の画像識別番号とを組み合わせた情報を、注文情報DB23に格納する。シークレット画像を含むページの情報はサーバ装置1に保存され、Eメール等の手段を使って、フォトブック配送相手に共有(送信)することができる。
【0038】
判定部14は、専用アプリを起動してフォトブック6をカメラで読み取ったユーザ端末7から、読取画像を受信し、シークレット情報DB22に格納されている印刷画像と特徴点を比較して照合する。
【0039】
照合により一致する画像がある場合、画像送信部15は、一致した画像に対応付けられたシークレット画像をユーザ端末7へ送信する。
【0040】
次に、
図5に示すフローチャートを用いて、本実施形態に係るフォトブック作製方法を説明する。
【0041】
ユーザがフォトブックの仕様を選択し、ユーザ端末7内のユーザ画像をアップロードする(ステップS1)。
【0042】
ユーザが、編集画面を操作して、アップロードした画像を選択し、画像挿入領域に配置する(ステップS2)。また、ユーザは、編集画面を操作し、スタンプ等の編集アイテムを合成したり、文字を入力したりする。
【0043】
ユーザは、シークレット画像を設定したいページの編集画面でシークレット画像設定ボタンB1(
図2(a)参照)を押し、シークレット画像となる画像を選択し、設定する(ステップS3)。サーバ装置1は、シークレット画像及びこのページに使用されている画像を対応付けて保存する。
【0044】
画像の選択、配置、編集後、フォトブックのプリント冊数を入力し、支払い方法を選択し、決済処理を行う(ステップS4)。
【0045】
決済処理後、フォトブックに使用されているユーザ画像及びシークレット画像について、考査者が考査を行う(ステップS5)。
【0046】
考査者によって全ての画像について問題無いことが確認されると、サーバ装置1は、考査を終えたフォトブックのプリントデータを工場5へ送信する(ステップS6)。工場5では、プリント用画像を用紙にプリントし、製本して、フォトブック6を作製する(ステップS7)。作製されたフォトブック6はユーザの元へ配送される。
【0047】
考査者の考査により、シークレット画像のみが問題のある画像と判断された場合、ユーザに対しシークレット画像の差替えを要求してもよいし、シークレット画像なしでフォトブックを製造してもよい。
【0048】
次に、フォトブック6の使用方法を
図6に示すフローチャートを用いて説明する。
【0049】
ユーザは、フォトブックのページをめくりながら写真を閲覧する(ステップS11)。
【0050】
ユーザ端末7の専用アプリを立ち上げ、内蔵カメラを起動し、フォトブックに印刷された写真を撮影する(ステップS12)。ユーザ端末7は、読み取った画像をサーバ装置1へ送信する。
【0051】
サーバ装置1は、シークレット画像に対応付けられている画像と、ユーザ端末7から受信した画像とを比較し、一致するか否か照合する。一致した画像がある場合(ステップS13_Yes)、サーバ装置1は、対応するシークレット画像をユーザ端末7へ送信する。ユーザ端末7は、サーバ装置1から受信したシークレット画像をディスプレイに表示する(ステップS14)。例えば、AR技術を用いて、ユーザ端末7のカメラで撮影しているフォトブック6にシークレット画像を重畳して表示する。
【0052】
このように、本実施形態によれば、所定のページに印刷された写真を、専用アプリを起動したユーザ端末7で読み取ることで、ユーザ端末7にシークレット画像が表示されるようにしたフォトブック6を作製できる。
【0053】
上記実施形態において、シークレット画像の有効期限が設定されていてもよい。有効期限経過後は、ユーザ端末7でフォトブック6の該当ページを読み取っても、シークレット画像はユーザ端末7へ送信されず、ユーザ端末7で表示されなくなる。追加料金の支払いにより、シークレット画像の有効期限を延長できるようにしてもよい。
【0054】
シークレット画像の設定時に、パスワードを設定してもよい。判定部14は、ユーザ端末7の専用アプリから受信した読取画像と、シークレット情報DB22内の印刷画像とを比較し、一致した画像があった場合、この画像に紐付くパスワードの入力を要求する。判定部14は、ユーザ端末7から通知されたパスワードを照合し、パスワードが一致すると、画像送信部15がシークレット画像をユーザ端末7へ送信する。
【0055】
パスワードはシークレット画像設定時にユーザが設定したものだけでなく、注文番号の一部を利用して生成されるものでも良い。これによりパスワードを一意に生成すると共に、読み取り側(フォトブック閲覧者側)でパスワードを特定できる。また、パスワードでなく、フォトブックの注文番号の入力を要求してもよい。フォトブックの注文番号は、注文時にユーザに通知される。配送されるフォトブック6に注文番号を記載した伝票が同梱されていてもよい。シークレット画像を含むページ情報と、シークレット画像閲覧用の専用アプリの利用方法を印刷した説明書を自動出力し、フォトブックと同時配送してもよい。また、フォトブックの注文時に、説明書を同時配送するか否か選択できるようにしてもよい。また、フォトブック6に注文番号を示す二次元コードを印刷し、この二次元コードをユーザ端末7で読み取って、サーバ装置1に通知してもよい。
【0056】
上記実施形態では、見開き両側の2ページに対してシークレット画像を設定する例について説明したが、片側1ページにのみシークレット画像を設定してもよい。
【0057】
フォトブック6のシークレット画像が設定されたページは、プリント時に特殊なインクを用いたり、表面加工を施したりしてもよい。
【0058】
フォトブック6に印刷された写真を読み取り、シークレット画像を表示するユーザ端末7は、スマートフォンやタブレット端末に限定されず、スマートグラス等であってもよい。
【0059】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0060】
1 サーバ装置
3 考査者端末
5 工場
6 フォトブック
7 ユーザ端末