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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-28
(45)【発行日】2022-12-06
(54)【発明の名称】ラベルプリンタ
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/00 20060101AFI20221129BHJP
   B41J 3/36 20060101ALI20221129BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20221129BHJP
   G09F 3/00 20060101ALI20221129BHJP
【FI】
B41J29/00 E
B41J3/36 Z
B41J29/38 201
B41J29/38 202
G09F3/00 G
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018194199
(22)【出願日】2018-10-15
(65)【公開番号】P2020062754
(43)【公開日】2020-04-23
【審査請求日】2021-09-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000006301
【氏名又は名称】マックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110001209
【氏名又は名称】特許業務法人山口国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】海老原 世親
(72)【発明者】
【氏名】挽本 隼
(72)【発明者】
【氏名】橋本 孝博
【審査官】大浜 登世子
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-148140(JP,A)
【文献】特開2001-101529(JP,A)
【文献】特開2000-304601(JP,A)
【文献】特開2010-067009(JP,A)
【文献】特開2002-190065(JP,A)
【文献】特開2011-138315(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/00 -29/38
B41J 5/30
B41J 21/00
B41J 3/36
B65C 9/46
G09F 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラベルに印刷をする印刷部と、
無線で端末装置と接続される通信部と、
ラベルに印刷されるラベル印刷データを特定するレイアウト名と、ラベルの印刷枚数が選択される入力部と、
前記端末装置に割り当てられた固有の識別情報と前記入力部で選択された前記レイアウト名及びラベルの前記印刷枚数とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記端末装置から前記識別情報を受信すると、前記識別情報に対応付けられた前記印刷枚数のラベルに前記レイアウト名により特定されたラベル印刷データを印刷するように前記印刷部を制御する制御部と
を備えたラベルプリンタ。
【請求項2】
前記記憶部に予め登録されているラベル印刷データを特定するレイアウト名の中から所望のレイアウト名を選択するためのレイアウト選択画面と、ラベルの印刷枚数を選択するための枚数選択画面とを表示可能な表示部を備え、
前記入力部は、前記端末装置の登録に関するボタンを含み、
前記制御部は、前記ボタンが操作された後、前記端末装置から前記識別情報を受信すると、前記レイアウト選択画面と、前記枚数選択画面とを前記表示部に表示させると共に、前記レイアウト選択画面及び前記枚数選択画面から前記レイアウト名及び前記印刷枚数が選択されると、受信した前記識別情報と、選択された前記レイアウト名及び前記印刷枚数とを対応付けて前記記憶部に記憶させる
請求項1に記載のラベルプリンタ。
【請求項3】
前記記憶部に予め登録されているラベル印刷データを特定するレイアウト名の中から所望のレイアウト名を選択するためのレイアウト選択画面と、ラベルの印刷枚数を選択するための枚数選択画面とを表示可能な表示部を備え、
前記入力部は、前記端末装置の登録に関するボタンを含み、
前記制御部は、前記ボタンが操作されて前記端末装置に関する登録内容の変更要求が選択された後、前記端末装置から前記識別情報を受信すると、前記識別情報に対応付けて前記記憶部に記憶された前記レイアウト名及び前記印刷枚数を示す設定画面を前記表示部に表示し、前記設定画面の登録内容を変更する操作が選択されると、前記レイアウト選択画面と、前記枚数選択画面とを前記表示部に表示させると共に、前記レイアウト選択画面及び前記枚数選択画面から前記レイアウト名及び前記印刷枚数が選択されると、受信した前記識別情報と、選択された前記レイアウト名及び前記印刷枚数とを対応付けて前記記憶部に記憶させる
請求項記載のラベルプリンタ。
【請求項4】
前記記憶部に予め登録されているラベル印刷データを特定するレイアウト名の中から所望のレイアウト名を選択するためのレイアウト選択画面と、ラベルの印刷枚数を選択するための枚数選択画面とを表示可能な表示部を備え、
前記入力部は、前記端末装置の登録に関するボタンを含み、
前記制御部は、前記レイアウト選択画面と、前記枚数選択画面とを前記表示部に表示させると共に、前記レイアウト選択画面及び前記枚数選択画面から前記レイアウト名及び前記印刷枚数が選択された後に、前記ボタンが操作され、前記端末装置から前記識別情報を受信すると、受信した前記識別情報と、選択された前記レイアウト名及び前記印刷枚数とを対応付けて前記記憶部に記憶させる
請求項に記載のラベルプリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品名、原材料名、消費期限、賞味期限等の情報をラベルに印刷するラベルプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
ラベルプリンタは、例えば、物品を使用する期限等の情報をラベルに印刷して期限ラベルを発行する用途で用いられる。
【0003】
ラベルプリンタ等の印刷装置として、相互認識無線通信により操作端末と情報送受信可能に接続される印刷装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の印刷装置は、ある1つの操作端末のみと排他的な接続が確立され、当該操作端末から印刷データが取得される。そして、その印刷データに応じて、被印刷用紙への印刷処理が行われる。
【0004】
また、無線インターフェースを介して無線端末のユーザより、印刷に必要な情報である入力事項を受け付け、受け付けた入力事項の各々を、プリンタに予め登録された印刷フォームデータ上の所定位置に配置することで得られる画像を生成し、これを印刷するようにしたプリンタが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2017-177370号公報
【文献】特開2002-358186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来、無線で接続可能な端末装置と印刷装置を備えた構成では、端末装置より、印刷の実行命令と、画像データや文字データ等の可変情報を印刷装置で受けて、印刷装置で可変情報を展開して印刷が行われる。
【0007】
これにより、従来は、印刷装置で印刷する情報を、印刷の都度端末装置で入力したり、印刷する情報を端末装置で選択する必要があり、操作に時間が掛かる。また、間違った入力や操作によって意図しない情報が印刷される可能性がある。
【0008】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、無線で接続される端末装置での操作で印刷が可能なラベルプリンタであって、印刷しようとするときに端末装置で画像データや文字情報を扱わないため入力操作が容易で、かつ、端末装置側から画像データや文字情報の可変情報を送信しないことで、意図しない情報の印刷を防ぐことができるラベルプリンタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するため、本発明は、ラベルに印刷をする印刷部と、無線で端末装置と接続される通信部と、ラベルに印刷されるラベル印刷データを特定するレイアウト名と、ラベルの印刷枚数が選択される入力部と、端末装置に割り当てられた固有の識別情報と入力部で選択されたレイアウト名及びラベルの印刷枚数とを対応付けて記憶する記憶部と、端末装置から識別情報を受信すると、識別情報に対応付けられた印刷枚数のラベルにレイアウト名により特定されたラベル印刷データを印刷するように印刷部を制御する制御部とを備えたラベルプリンタである。
【0010】
本発明では、端末装置の操作により端末装置から固有の識別情報が出力され、ラベルプリンタが端末装置から識別情報を受信すると、識別情報に対応した選択条件によりラベルが印刷される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、端末装置から画像データや文字データ等の可変情報を送信せず、端末装置から識別情報を受信することを印刷の実行命令とし、ラベルプリンタで記憶している選択条件によりラベルを印刷することができる。これにより、端末装置はラベル印刷データを持たず、ラベルプリンタで印刷する情報を端末装置で入力したり、印刷する情報を端末装置で選択する必要がなく、端末装置での操作が容易である。また、端末装置からの間違った入力や操作によって意図しない情報が送信されて、ラベルプリンタで印刷される可能性を排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本実施の形態のラベルプリンタの一例を示す機能構成図である。
図2】本実施の形態のラベルプリンタの一例を示す構成図である。
図3】本実施の形態のラベルプリンタの一例を示す外観斜視図である。
図4】本実施の形態の端末装置の一例を示す機能構成図である。
図5】本実施の形態の端末装置の一例を示す外観斜視図である。
図6A】本実施の形態のラベルプリンタの記憶部の一例を示すテーブルである。
図6B】本実施の形態のラベルプリンタの記憶部の一例を示すテーブルである。
図7】端末装置を使用したラベル発行処理の一例を示すフローチャートである。
図8】発行されるラベルの一例を示す説明図である。
図9】ラベルを発行可能とする端末装置をラベルプリンタに登録する登録処理の一例を示すフローチャートである。
図10A】登録操作画面の一例を示す説明図である。
図10B】登録操作画面の一例を示す説明図である。
図10C】登録操作画面の一例を示す説明図である。
図10D】登録操作画面の一例を示す説明図である。
図11】ラベルを発行可能とした端末装置の登録内容を変更する登録内容変更処理の一例を示すフローチャートである。
図12A】登録内容変更操作画面の一例を示す説明図である。
図12B】登録内容変更操作画面の一例を示す説明図である。
図12C】登録内容変更操作画面の一例を示す説明図である。
図12D】登録内容変更操作画面の一例を示す説明図である。
図12E】登録内容変更操作画面の一例を示す説明図である。
図12F】登録内容変更操作画面の一例を示す説明図である。
図13】本実施の形態の端末装置の他の例を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明のラベルプリンタの実施の形態について説明する。
【0014】
<本実施の形態のラベルプリンタの構成例>
図1は、本実施の形態のラベルプリンタの一例を示す機能構成図、図2は、本実施の形態のラベルプリンタの一例を示す構成図、図3は、本実施の形態のラベルプリンタの一例を示す外観斜視図である。また、図4は、本実施の形態の端末装置の一例を示す機能構成図、図5は、本実施の形態の端末装置の一例を示す外観斜視図である。
【0015】
ラベルプリンタ1は、図2に示すように、ラベル10等が貼着された長尺状の台紙11が巻かれた形態で提供される台紙付きラベル12が装填される。ラベルプリンタ1は、台紙付きラベル12に貼着されたラベル10に印刷を行う印刷ヘッド20と、印刷ヘッド20に対向して設けられ、台紙付きラベル12を搬送するプラテンローラ21と、プラテンローラ21を駆動する搬送モータ21Mを備える。また、ラベルプリンタ1は、ラベルの有無、及び、ラベルの先端位置等を検知するラベルセンサ22と、台紙11の裏面に印刷されたラベル識別情報を読み取る読取部23を備える。
【0016】
印刷ヘッド20は印刷部の一例で、本例ではサーマルヘッドで構成される。プラテンローラ21と搬送モータ21Mは搬送部の一例で、台紙付きラベル12を搬送する。ラベルセンサ22はラベル検知部の一例で、ラベル10の先端が所定の位置まで搬送されたことを検知する。ラベルセンサ22は、例えば発光素子と受光素子とからなるセンサ(透過型センサ)で構成される。読取部23は、例えば発光素子と受光素子とからなるセンサ(反射型センサ)で構成される。
【0017】
ラベルプリンタ1は、ラベル10に物品名、消費期限または賞味期限等の期限情報、符号化情報等を使用期限情報として印刷する制御部100を備える。また、ラベルプリンタ1は、ラベル10に印刷される項目及び項目の内容が設定されたラベル印刷データ、端末装置30の登録情報等が記憶される記憶部101を備える。
【0018】
ラベル印刷データは、パーソナルコンピュータ等の図示しない情報処理装置で、所定のラベル作成アプリケーションを実行して作成される。情報処理装置で作成されたラベル印刷データは、本例では外部メモリ等で提供される。
【0019】
また、ラベルプリンタ1は、ラベル10に使用期限情報等が印刷される期限ラベルを発行する操作、端末装置30を登録する操作、端末装置30に対する登録内容を変更する操作等を受ける入力部24を備える。さらに、ラベルプリンタ1は、期限ラベルを発行する操作画面、端末装置30を登録する登録操作画面、端末装置30に対する登録内容を変更する登録内容変更操作画面等が表示される表示部25を備える。また、ラベルプリンタ1は、端末装置30と接続される通信部26を備える。さらに、ラベルプリンタ1は、年月日及び時刻を特定する日時情報を生成する時計部27を備える。
【0020】
入力部24は、文字や数字の入力、及び情報の選択や決定等が行える例えばボタン型のキーボード等の入力装置で構成される。表示部25は、ディスプレイ等の表示装置で構成される。なお、入力部24と表示部25はタッチパネル式のディスプレイで実現されても良い。通信部26は、BLUETOOTH(登録商標)、無線LAN、赤外線等の既存の無線通信技術等を利用して端末装置30と接続し、端末装置30との間で情報の入出力を行う。時計部27は、日時情報として年月日、時刻が設定され、計時動作が実行される。
【0021】
制御部100は、CPU、MPUと称されるマイクロプロセッサ等を備える。記憶部101は、RAM、フラッシュメモリ等の記憶装置で構成される。
【0022】
次に、端末装置30の構成について説明する。端末装置30は、固有の識別情報UIDを出力する操作等を受ける入力部31を備える。また、端末装置30は、ラベルプリンタ1と接続される通信部32を備える。さらに、端末装置30は、入力部31の操作で識別情報UIDを出力する制御部33を備える。
【0023】
入力部31は、ボタン型のスイッチで構成される。通信部32は、ラベルプリンタ1と同様に、BLUETOOTH(登録商標)、無線LAN、赤外線等の既存の無線通信技術等を利用してラベルプリンタ1と接続し、ラベルプリンタ1に対して情報の出力を行う。
【0024】
制御部33は、CPU、MPUと称されるマイクロプロセッサ等を備える。端末装置30は、制御部33に識別情報UIDを記憶する構成でも良いし、識別情報UIDを記憶するRAM、フラッシュメモリ等の記憶装置を別に備えても良い。
【0025】
図6A図6Bは、本実施の形態のラベルプリンタの記憶部の一例を示すテーブルである。ラベルプリンタ1の記憶部101は、時計部27で取得される現在日時に対して、ラベル10に印刷される期限情報を算出するため加算される加算値情報D1が、ラベルを発行可能な物品に対応して記憶される。現在日時に加算する加算値情報D1の加算値は、図6Aに示すように、日、時、分、または所定時刻迄等で設定される。
【0026】
また、ラベルプリンタ1の記憶部101は、端末装置30の識別情報UIDと、印刷データが対応付けられた登録情報D2が記憶される。登録情報D2は、ラベル印刷データを特定するレイアウト名、当該レイアウトで印刷すべく設定された枚数等の選択条件が、識別情報UIDと対応付けて記憶される。なお、本例では、レイアウト名を物品名で特定しているが、これに限らず、要冷蔵、長期保存といった保存形態等でレイアウト名を特定しても良い。
【0027】
<本実施の形態のラベルプリンタの動作例>
図7は、端末装置を使用したラベル発行処理の一例を示すフローチャートで、次に、端末装置30でラベルを発行する動作について説明する。
【0028】
端末装置30を所持するラベルプリンタ1の使用者は、図7のステップSA1で、期限ラベルを発行するため、端末装置30の入力部31を操作する。本例では、入力部31は、ボタン型のスイッチで構成されており、入力部31の操作はボタンを押すことで実行される。
【0029】
端末装置30の制御部33は、入力部31が操作されると、ステップSA2で識別情報UIDを通信部32で出力する。
【0030】
ラベルプリンタ1の制御部100は、通信部26が端末装置30の通信部32と通信可能な状態で、端末装置30から識別情報UIDが出力されると、ステップSA3で識別情報UIDを通信部26で受信する。
【0031】
制御部100は、識別情報UIDを受信すると、ステップSA4で、記憶部101の登録情報D2に基づき、識別情報UIDと対応付けられたレイアウト名で特定されるラベル印刷データを取得する。制御部100は、ステップSA5で、物品の期限情報を算出するため現在日時に加算される加算値を記憶部101の加算値情報D1から取得し、ステップSA6で、時計部27で取得される現在日時に対して加算値を加算し期限情報を算出する。
【0032】
制御部100は、ステップSA7で、登録情報D2で設定された枚数のラベルに物品名、消費期限または賞味期限等の期限情報等を使用期限情報として印刷する。なお、識別情報UIDを受信すると、ラベルの印刷前またはラベルの印刷中等の印刷時に、識別情報UIDと、識別情報UIDに対応付けられたレイアウト名で特定される物品名、印刷枚数等の選択条件を表示部25に表示しても良い。これにより、ラベルプリンタ1の近くに居ない使用者が、端末装置30の操作でラベルを発行できると共に、ラベルプリンタ1の近くに別の人がいた場合、ラベルプリンタ1が作動した状況を認識できる。
【0033】
図8は、発行されるラベルの一例を示す説明図である。図7のステップSA3で、識別情報UIDとして「A001」を受信した場合、制御部100は、図6Bに示す登録情報D2から、レイアウト名が「ケーキ」、印刷枚数が「2」であると判断する。また、図6Aに示す加算値情報D1から、現在日時に加算される加算値が「0」であると判断する。
【0034】
これにより、制御部100は、図8に示すように、物品名13a、消費期限または賞味期限等の期限情報13bを使用期限情報として印刷した期限ラベル13を2枚印刷する。
【0035】
図9は、ラベルを発行可能とする端末装置をラベルプリンタに登録する登録処理の一例を示すフローチャート、図10A図10B図10C図10Dは、登録操作画面の一例を示す説明図で、次に、端末装置30でラベルを発行可能とする動作について説明する。
【0036】
ラベルプリンタ1は、端末装置30の設定に関する登録モードを呼び出すボタンが入力部24に設けられる。ラベルプリンタ1の制御部100は、端末装置30の設定に関する登録モードの操作メニューが呼び出され、図9のSB1で、端末装置30の登録要求が選択されると、図10Aに示すように、登録したい端末装置30の入力部31の操作を促す操作画面25a1を表示部25に表示する。
【0037】
制御部100は、ステップSB2で、端末装置30から識別情報UIDを受信したか判断する。なお、制御部100は、端末装置30の設定に関する登録モードの操作メニューが呼び出され、端末装置30の登録要求が選択された後、一定時間が経過すると、通常の待機状態に戻っても良い。
【0038】
制御部100は、端末装置30の登録要求が選択された状態で、端末装置30から識別情報UIDを受信すると、ラベルの印刷に必要な条件を選択する登録操作画面を表示部25に表示する。ステップSB3では、選択条件1として、図10Bに示すように、予め登録されているラベルのレイアウトの中から、所望のレイアウトを選択するレイアウト選択画面25b1を表示部25に表示する。
【0039】
制御部100は、レイアウト選択画面25bでレイアウトが選択されると、ステップSB4で、選択条件2として、図10Cに示すように、ラベルの印刷枚数を選択する枚数選択画面25c1を表示部25に表示する。
【0040】
制御部100は、枚数選択画面25cで枚数が選択されると、ステップSB5で、図10Dに示すように、レイアウト選択画面25bで選択されたレイアウト名、枚数選択画面25cで選択された枚数を、識別情報UIDに対応付けて登録する登録画面25d1を表示部25に表示する。
【0041】
制御部100は、登録画面25dの内容を登録する所定の操作が入力部24で行われると、端末装置30の識別情報UIDと、レイアウト名及び枚数が対応付けられた登録情報D2を記憶部101に記憶する。
【0042】
尚、端末装置をラベルプリンタに登録する登録処理を行う他の例として、先に所望のレイアウトを選択して、上述した選択条件1、選択条件2を設定した後に、登録モードを呼び出し、端末装置30から識別情報UIDを受信することで、設定されている選択条件を識別情報UIDに対応付けて登録するようにしても良い。
【0043】
また、登録モードの呼び出しは、入力部24に設けられるボタンの操作に限らず、例えば、ラベルプリンタ1の制御部100が、端末装置30の入力部31の長押し、複数回押し等の通常と異なる所定の操作を検出した場合、ラベルプリンタ1で登録モードが呼び出されるようにすること等が考えられる。この際、図示しない近接センサ等の検出手段により端末装置30をラベルプリンタ1に近接させた状態を検出した状態でのみ、登録モードが呼び出されるようにすることで、表示部25に表示された選択条件を確認しながら登録を行うことが出来るようにしても良い。
【0044】
図11は、ラベルを発行可能とした端末装置の登録内容を変更する登録内容変更処理の一例を示すフローチャート、図12A図12B図12C図12D図12E図12Fは、登録内容変更操作画面の一例を示す説明図で、次に、登録内容を変更する動作について説明する。
【0045】
ラベルプリンタ1は、端末装置30の設定に関する登録モードを呼び出すボタンが入力部24に設けられる。ラベルプリンタ1の制御部100は、端末装置30の設定に関する登録モードの操作メニューが呼び出され、図11のSC1で、端末装置30の登録内容の変更要求が選択されると、図12Aに示すように、登録内容を変更したい端末装置30の入力部31の操作を促す操作画面25a2を表示部25に表示する。
【0046】
制御部100は、ステップSC2で、端末装置30から識別情報UIDを受信したか判断する。なお、制御部100は、端末装置30の設定に関する登録モードの操作メニューが呼び出され、端末装置30の登録内容の変更要求が選択された後、一定時間が経過すると、通常の待機状態に戻っても良い。
【0047】
制御部100は、端末装置30の登録内容の変更要求が選択された状態で、端末装置30から識別情報UIDを受信すると、ステップSC3で、記憶部101に記憶された登録情報D2に基づき、図12Bに示すように、該当する識別情報UIDに対応付けられた選択条件を示す設定画面25b2を表示部25に表示する。なお、端末装置30の登録内容の変更要求が選択された状態で、端末装置30から受信した識別情報UIDが、登録情報D2に登録されていないと判断すると、上述した新規登録の処理を実行できるようにしても良い。
【0048】
制御部100は、設定画面25b2が表示された状態で、ステップSC4で、選択条件を変更する操作が選択されると、ステップSC5で、選択条件1として、図12Cに示すように、予め登録されているラベルのレイアウトの中から、所望のレイアウトを選択するレイアウト選択画面25c2を表示部25に表示する。
【0049】
制御部100は、レイアウト選択画面25c2で変更したレイアウトが選択されると、ステップSC6で、選択条件2として、図12Dに示すように、ラベルの印刷枚数を選択する枚数選択画面25d2を表示部25に表示する。
【0050】
制御部100は、枚数選択画面25d2で変更した枚数が選択されると、ステップSC7で、図12Eに示すように、レイアウト選択画面25c2で変更されたレイアウト名、枚数選択画面25d2で変更された枚数を、識別情報UIDに対応付けて登録する登録画面25e2を表示部25に表示する。
【0051】
制御部100は、登録画面25e2の内容を登録する所定の操作が入力部24で行われると、端末装置30の識別情報UIDと、レイアウト名及び枚数が対応付けられた登録情報D2を記憶部101に記憶する。
【0052】
制御部100は、設定画面25b2が表示された状態で、ステップSC4で、端末装置の登録を削除する操作が選択されると、ステップSC8で、図12Fに示すように、識別情報UIDが登録されている端末装置30について、登録内容の削除の有無を選択させる登録内容削除画面25f2を表示部25に表示する。制御部100は、登録内容削除画面25f2で登録内容の削除が選択されると、該当する識別情報UIDに対応した登録情報D2を削除する。また、制御部100は、登録内容削除画面25f2で登録内容を削除しないと選択されると、該当する識別情報UIDに対応した登録情報D2を維持して処理を終了する。
【0053】
制御部100は、設定画面25b2が表示された状態で、ステップSC4で、登録内容の変更処理を終了する操作が選択されると、該当する識別情報UIDに対応した登録情報D2を維持して処理を終了する。
【0054】
図13は、本実施の形態の端末装置の他の例を示す構成図である。図13に示す端末装置30Bは、所謂スマートフォン等の情報処理装置で構成される。端末装置30Bは、自機に割り当てられた識別情報UIDを出力するアプリケーションがインストールされ、当該アプリケーションが実行されると、表示部31bに識別情報UIDを出力する操作を受けるボタン32bが表示される。端末装置30Bは、ボタン32bにタッチされると、識別情報UIDを出力する。
【符号の説明】
【0055】
1・・・ラベルプリンタ、100・・・制御部、101・・・記憶部、20・・・印刷ヘッド(印刷部)、21・・・プラテンローラ、24・・・入力部、25・・・表示部、26・・・通信部、27・・・時計部
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図11
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F
図13