(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-28
(45)【発行日】2022-12-06
(54)【発明の名称】印刷装置、及び、情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/06 20060101AFI20221129BHJP
G07G 1/14 20060101ALI20221129BHJP
G06Q 30/06 20120101ALI20221129BHJP
G06Q 50/12 20120101ALI20221129BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20221129BHJP
G16Y 10/45 20200101ALI20221129BHJP
【FI】
G07G1/06 B
G07G1/14
G07G1/06 Z
G06Q30/06
G06Q50/12
B41J29/38
G16Y10/45
(21)【出願番号】P 2018212748
(22)【出願日】2018-11-13
【審査請求日】2021-08-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉山 雄一
(72)【発明者】
【氏名】平井 滋
(72)【発明者】
【氏名】大宮 英久
【審査官】葛原 怜士郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-130080(JP,A)
【文献】特開2014-194745(JP,A)
【文献】特開2015-041154(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/38
G07G 1/00- 5/00
G06Q 20/02、30/06
G06Q 50/12
G16Y 16/45
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末、情報処理装置、及び読取装置と通信可能な印刷装置であって、
印刷部と、
前記印刷部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記端末から決済情報を受信し、受信した前記決済情報を識別する第1識別情報を生成して前記印刷部により前記決済情報と前記第1識別情報とを印刷媒体に印刷し、
前記印刷媒体に印刷された前記第1識別情報を前記読取装置により取得し、
前記第1識別情報と異なる第2識別情報を記録する情報記録媒体から前記第2識別情報を前記読取装置により取得し、
受信した前記決済情報、前記読取装置から取得した前記第1識別情報、及び、前記読取装置から取得した前記第2識別情報を、前記情報処理装置に送信
し、
前記第1識別情報の送信では、前記読取装置により前記第1識別情報を取得した第1時刻を、前記第1識別情報に付加して前記情報処理装置に送信し、
前記第2識別情報の送信では、前記読取装置により前記第2識別情報を取得した第2時刻を、前記第2識別情報に付加して前記情報処理装置に送信する、
印刷装置。
【請求項2】
前記印刷装置を識別する印刷装置識別情報を記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記記憶部が記憶する前記印刷装置識別情報を、前記決済情報、前記第1識別情報、及び前記第2識別情報に付加して前記情報処理装置に送信する、
請求項
1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記第2識別情報は、前記情報処理装置が提供する所定のサービスを利用する利用者を識別する識別情報である、
請求項1
又は2に記載の印刷装置。
【請求項4】
第1端末、及び読取装置と通信可能な印刷装置と、前記印刷装置と通信可能な情報処理装置とを備える情報処理システムであって、
前記印刷装置は、
前記第1端末から決済情報を受信し、受信した前記決済情報を識別する第1識別情報を生成して前記決済情報と前記第1識別情報とを印刷媒体に印刷し、
前記印刷媒体に印刷された前記第1識別情報を前記読取装置により取得し、
前記第1識別情報と異なる第2識別情報を記録する情報記録媒体から前記第2識別情報を前記読取装置により取得し、
受信した前記決済情報、前記読取装置から取得した前記第1識別情報、及び、前記読取装置から取得した前記第2識別情報を、前記情報処理装置に送信し、
前記第1識別情報の送信では、前記読取装置により前記第1識別情報を取得した第1時刻を、前記第1識別情報に付加して前記情報処理装置に送信し、
前記第2識別情報の送信では、前記読取装置により前記第2識別情報を取得した第2時刻を、前記第2識別情報に付加して前記情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置は、
前記印刷装置から、前記決済情報、前記第1識別情報、及び前記第2識別情報を受信する、
情報処理システム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、
前記第1時刻と前記第2時刻との差が所定範囲内である場合、前記第1識別情報と前記第2識別情報とを対応付けて記憶する、
請求項
4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記情報処理装置は、
前記決済情報に対応するテキストデータを分析し、分析結果を前記第1識別情報と対応付けて記憶し、
前記分析結果に基づいて、前記情報処理装置が提供するサービスに関するサービス関連情報を生成し、生成した前記サービス関連情報を前記第2識別情報と対応付けて記憶し、
第2端末から前記第2識別情報を受信した場合、受信した前記第2識別情報に対応付く前記サービス関連情報を前記第2端末に送信する、
請求項
5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記第2識別情報は、前記情報処理装置が提供する所定のサービスを利用する利用者を識別する識別情報である、
請求項
4から
6のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置、及び、情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、決済に関する決済情報に対して情報の紐づけが行われている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載のシステムは、決済情報に相当する印刷制御データに印刷装置を識別する印刷装置識別情報を対応付け、また、会計を行った顧客の会員番号を示す会員番号情報に印刷装置識別情報を対応付け、印刷装置識別情報により印刷制御データと会員番号情報とを紐づけことで決済情報に対して会員番号情報の紐づけを行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、決済情報に対する情報の紐づけを精度よく行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための一態様は、端末、情報処理装置、及び読取装置と通信可能な印刷装置であって、印刷部と、前記印刷部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記端末から決済情報を受信し、受信した前記決済情報を識別する第1識別情報を生成して前記印刷部により前記決済情報と前記第1識別情報とを印刷媒体に印刷し、前記印刷媒体に印刷された前記第1識別情報を前記読取装置により取得し、前記第1識別情報と異なる第2識別情報を記録する情報記録媒体から前記第2識別情報を前記読取装置により取得し、受信した前記決済情報、前記読取装置から取得した前記第1識別情報、及び、前記読取装置から取得した前記第2識別情報を、前記情報処理装置に送信する、印刷装置である。
【0006】
上記印刷装置において、前記制御部は、前記読取装置により前記第1識別情報を取得した第1時刻を、前記第1識別情報に付加して前記情報処理装置に送信し、前記読取装置により前記第2識別情報を取得した第2時刻を、前記第2識別情報に付加して前記情報処理装置に送信する、構成でもよい。
【0007】
上記印刷装置において、前記印刷装置を識別する印刷装置識別情報を記憶する記憶部を備え、前記制御部は、前記記憶部が記憶する前記印刷装置識別情報を、前記決済情報、前記第1識別情報、及び前記第2識別情報に付加して前記情報処理装置に送信する、構成でもよい。
【0008】
上記印刷装置において、前記第2識別情報は、前記情報処理装置が提供する所定のサービスを利用する利用者を識別する識別情報であってもよい。
【0009】
上記目的を達成する別の一態様は、第1端末、及び読取装置と通信可能な印刷装置と、前記印刷装置と通信可能な情報処理装置とを備える情報処理システムであって、前記印刷装置は、前記第1端末から決済情報を受信し、受信した前記決済情報を識別する第1識別情報を生成して前記決済情報と前記第1識別情報とを印刷媒体に印刷し、前記印刷媒体に印刷された前記第1識別情報を前記読取装置により取得し、前記第1識別情報と異なる第2識別情報を記録する情報記録媒体から前記第2識別情報を前記読取装置により取得し、受信した前記決済情報、前記読取装置から取得した前記第1識別情報、及び、前記読取装置から取得した前記第2識別情報を、前記情報処理装置に送信し、前記情報処理装置は、前記印刷装置から、前記決済情報、前記第1識別情報、及び前記第2識別情報を受信する、情報処理システムである。
【0010】
上記情報処理システムにおいて、前記印刷装置は、前記読取装置により前記第1識別情報を取得した第1時刻を、前記第1識別情報に付加して前記情報処理装置に送信し、前記読取装置により前記第2識別情報を取得した第2時刻を、前記第2識別情報に付加して前記情報処理装置に送信し、前記情報処理装置は、前記第1時刻と前記第2時刻との差が所定範囲内である場合、前記第1識別情報と前記第2識別情報とを対応付けて記憶する、構成でもよい。
【0011】
上記情報処理システムにおいて、前記情報処理装置は、前記決済情報に対応するテキストデータを分析し、分析結果を前記第1識別情報と対応付けて記憶し、前記分析結果に基づいて、前記情報処理装置が提供するサービスに関するサービス関連情報を生成し、生成した前記サービス関連情報を前記第2識別情報と対応付けて記憶し、第2装置から前記第2識別情報を受信した場合、受信した前記第2識別情報に対応付く前記サービス関連情報を前記第2端末に送信する、構成でもよい。
【0012】
上記情報処理システムにおいて、前記第2識別情報は、前記情報処理装置が提供する所定のサービスを利用する利用者を識別する識別情報であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2】情報処理システムの各装置の機能的構成を示すブロック図。
【
図7】分析プログラム群管理データベースの一例を示す図。
【
図8】分析データ管理データベースの一例を示す図。
【
図10】ポイント管理データベースの一例を示す図。
【
図11】POS端末、印刷装置、制御サーバーの動作を示すフローチャート。
【
図12】レコード生成処理における制御サーバーの動作を示すフローチャート。
【
図13】顧客端末、制御サーバーの動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0014】
【0015】
図1に示すように、情報処理システム1は、複数の店舗システム2を備える。店舗システム2は、スーパーマーケットや、コンビニエンスストア、デパート、飲食店等の店舗Tに用いられるシステムである。店舗Tは、商品の提供が行われ、商品の提供に応じて、顧客による会計が行われる施設であればよい。本実施形態において、「商品」は、物体として顧客に引き渡される商品だけでなく、顧客に提供されるサービスや、顧客に提供される飲食物等、対価と引き換えに顧客に提供される対象を意味する。
店舗システム2は、顧客が購入した商品に応じた会計を行う機能、会計に応じてレシートRを発行する機能等を備える。
【0016】
店舗システム2が適用される店舗Tには、顧客KKが会計を行なうレジカウンターLが設けられる。
図1では、1の店舗Tに複数のレジカウンターLが設けられる場合を示しているが、1の店舗Tに設けられるレジカウンターLの数は、1つでもよい。レジカウンターLには、印刷媒体の一態様であるロール紙に印刷する機能を有する印刷装置3が設けられる。また、レジカウンターLには、印刷装置3と無線通信可能に接続され、印刷装置3を制御するPOS端末4が設けられる。POS端末は、端末、及び第1端末に相当する。印刷装置3、及びPOS端末4の詳細については、後述する。
【0017】
レジカウンターLにおける会計に際し、レジカウンターLにおいて顧客KKの会計を担当するレジ担当者は、印刷装置3に接続されたコードリーダーCRで商品や商品の包装に付されたコードを読み取り、また、POS端末4に対して会計に対応する入力を行う。印刷装置3は、コードリーダーCRによる読み取りに基づくデータを、POS端末4に送信する。POS端末4は、印刷装置3から受信したコードリーダーCRの読み取りに基づくデータや、レジ担当者による会計に対応する入力に基づいて会計情報を生成し、さらに会計情報に基づき印刷データIDやコマンドを生成し、印刷装置3へ送信して、印刷装置3を制御し、印刷装置3にレシートRを発行させる。印刷装置3により発行されたレシートRは、レジ担当者により顧客に引き渡される。また、本実施形態の会計では、レジ担当者は、顧客KKにより会員カードCDの提示があった場合、印刷装置3に接続されたコードリーダーCRで、会員カードCDに付加されたコードを読み取る。当該コードには、後述する会計番号情報J15が記録されている。
【0018】
会員カードCDは、制御サーバー7が提供する所定のサービスを利用する利用者であることを証明するために、当該サービスの会員となった店舗Tの顧客KKに引き渡されるカードである。会員カードCDは、情報記録媒体に相当する。会員カードCDには、少なくとも、制御サーバー7が提供する所定のサービスを利用する利用者を識別する識別情報として、会員ごとに一意な値である会員番号を示す会員番号情報J15が記録される。会員番号情報J15は、第2識別情報に相当する。本実施形態では、会員番号情報J15は、印刷装置3に接続するコードリーダーCRで読み取り可能な態様で会員カードCDに記録されている。
【0019】
店舗システム2は、ローカルエリアネットワークLNを備える。
ローカルエリアネットワークLNには、印刷装置3、及び通信装置5が接続する。
通信装置5は、ローカルエリアネットワークLNと、インターネット、電話網、その他の通信網を含むグローバルネットワークGNとを接続するインターフェース装置である。通信装置5は、モデム又は、ONU(Optical Network Unit)に係る機能、ルーター機能、NAT(Network Address Translation)機能、及び、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバー機能等を有する。通信装置5は、ローカルエリアネットワークLNに接続された機器と、グローバルネットワークGNに接続された機器との間で行われる通信に際し、機器間で送受信されるデータを転送する。なお、
図1では、通信装置5を1つのブロックで表現するが、通信装置5は、機能に応じた複数の装置を有する構成でもよい。
印刷装置3は、通信装置5を介して、グローバルネットワークGNにアクセス可能である。
【0020】
グローバルネットワークGNには、顧客端末6が接続する。顧客端末6は、第2端末に相当する。顧客端末6は、顧客KKが所有する端末装置であって、タブレット型の携帯電話や、タブレット型のコンピューター等が具体例として挙げられる。
図1では、顧客端末6を所有する顧客KKが会員カードCDを所有する場合を図示している。したがって、
図1に示す顧客端末6を所有する顧客KKは、制御サーバー7が提供する所定のサービスを利用する利用者である。
【0021】
なお、制御サーバー7が提供する所定のサービスは、例えば、購入金額の合計や購入した商品等に応じたポイント付与のサービスや、電子レシートの発行のサービス等である。本実施形態では、制御サーバー7がポイント付与のサービスを提供する場合を例示する。以下の説明において、ポイント付与のサービスを、ポイント付与サービスという。なお、電子レシートの発行とは、顧客端末6、その他の装置に、顧客KKの要求に応じて、印刷装置3により発行された紙媒体のレシートRに印刷された情報の一部、又は全部の情報を表示させることを示す。
【0022】
制御サーバー7は、情報処理装置に相当する。制御サーバー7は、印刷装置3、及び顧客端末6と通信可能なサーバー装置である。すなわち、制御サーバー7は、クライアントからの要求等をトリガーとして、所定の演算処理を実行する。制御サーバー7は、必要に応じて、演算処理の結果に基づくデータを、クライアントに送信する。なお、
図1では、制御サーバー7を、1つのブロックによって表現するが、これは制御サーバー7が単一のサーバー装置により構成されることを意味するものではない。例えば、制御サーバー7は、複数のサーバー装置を含んで構成されたものでもよい。すなわち、制御サーバー7は、後述する各種処理を実行可能な構成であれば、その形態を問わない。
【0023】
図2は、情報処理システム1が備える各装置の機能的構成を示すブロック図である。
【0024】
POS端末4は、例えば、前面の広い領域にPOS端末タッチパネル42が設けられたタブレット型の端末装置である。なお、POS端末4は、デスクトップ型等の据え置き型の端末でもよい。POS端末4は、レジカウンターLにおける会計に際し、会計に関する各種処理を実行して印刷装置3を制御するホストコンピューターとして機能する。
【0025】
図2に示すように、POS端末4は、POS端末制御部40と、POS端末通信部41と、POS端末タッチパネル42とを備える。
【0026】
POS端末制御部40は、CPUやMPU等のプログラムを実行するプロセッサーであるPOS端末プロセッサー400、及びPOS端末記憶部410を備え、POS端末4の各部を制御する。POS端末制御部40は、POS端末プロセッサー400が、POS端末記憶部410に記憶された制御プログラム410Aを読み出して処理を実行するように、ハードウェア、及びソフトウェアの協働により各種処理を実行する。POS端末4には、所定のアプリケーションが事前にインストールされる。POS端末プロセッサー400が、この所定のアプリケーション、この所定のアプリケーションに付随するプログラム、その他のプログラムをPOS端末記憶部410から読み出して実行することにより、POS端末制御部40は、アプリケーション実行部4000として機能する。アプリケーション実行部4000については、後述する。
【0027】
POS端末記憶部410は、POS端末プロセッサー400が実行するプログラムや、POS端末プロセッサー400により処理されるデータを記憶する記憶領域を有する。POS端末記憶部410は、POS端末プロセッサー400が実行する制御プログラム410A、その他の各種データを記憶する。POS端末記憶部410は、プログラムやデータを不揮発的に記憶する不揮発性記憶領域を有する。また、POS端末記憶部410は、揮発性記憶領域を備え、POS端末プロセッサー400が実行するプログラムや処理対象のデータを一時的に記憶するワークエリアを構成してもよい。
【0028】
POS端末通信部41は、所定の通信規格に従った通信ハードウェアにより構成され、POS端末制御部40の制御で、印刷装置3と通信する。なお、通信ハードウェアとしては、通信回路や、通信ポート、通信基板、通信コネクター等のハードウェアが一例として挙げられる。本実施形態のPOS端末通信部41は、所定の無線通信の規格に従って、印刷装置3と通信する。POS端末4と印刷装置3との間で行われる無線通信の通信規格は、アドホックモードに対応する無線LANに係る規格や、インフラストラクチャーモードに対応する無線LANに係る規格、Bluetooth等の近距離無線通信に係る規格等、どのような規格でもよい。Bluetoothは、登録商標である。なお、POS端末通信部41は、所定の有線通信の規格に従って、印刷装置3と通信する構成でもよい。
【0029】
POS端末タッチパネル42は、液晶表示パネル等の表示パネルと、表示パネルに重ねて、或いは一体に設けられたタッチセンサーとを備える。表示パネルは、POS端末制御部40の制御で、各種画像を表示する。タッチセンサーは、タッチ操作を検出し、POS端末制御部40に出力する。POS端末制御部40は、タッチセンサーからの入力に基づいて、タッチ操作に対応する処理を実行する。
【0030】
印刷装置3は、ロール紙を収容し、収容したロール紙にライン型のサーマルヘッドでドットを形成して文字や画像等を印刷するサーマルプリンターである。なお、本実施形態に係る印刷装置3の印刷方式はサーマル方式であるが、印刷装置3の印刷方式は、サーマル方式に限らず、インクジェット方式等の他の印刷方式でもよい。また、印刷装置3の印刷ヘッドは、ライン型に限らず、シリアル型でもよい。
【0031】
図2に示すように、印刷装置3は、印刷装置制御部30と、印刷部31と、印刷装置通信部32と、印刷装置ネットワーク通信部33と、デバイス通信部34とを備える。印刷装置制御部30は、制御部に相当する。
【0032】
印刷装置制御部30は、CPUやMPU等のプログラムを実行するプロセッサーである印刷装置プロセッサー300、及び印刷装置記憶部310を備え、印刷装置3の各部を制御する。印刷装置記憶部310は、記憶部に相当する。印刷装置制御部30は、印刷装置プロセッサー300が、印刷装置記憶部310に記憶された制御プログラム310Aを読み出して処理を実行するように、ハードウェア、及びソフトウェアの協働により各種処理を実行する。
【0033】
印刷装置記憶部310は、印刷装置プロセッサー300が実行するプログラムや、印刷装置プロセッサー300により処理されるデータを記憶する記憶領域を有する。印刷装置記憶部310は、印刷装置プロセッサー300が実行する制御プログラム310A、印刷装置3を識別するシリアル番号J11、その他の各種データを記憶する。シリアル番号J11は、印刷装置識別情報に相当する。シリアル番号J11は、印刷装置3の製造段階で、印刷装置3に一意に割り当てられる識別情報である。印刷装置記憶部310は、プログラムやデータを不揮発的に記憶する不揮発性記憶領域を有する。また、印刷装置記憶部310は、揮発性記憶領域を備え、印刷装置プロセッサー300が実行するプログラムや処理対象のデータを一時的に記憶するワークエリアを構成してもよい。
【0034】
印刷部31は、印刷装置3の筐体に収容されたロール紙を搬送する搬送機構や、サーマルヘッドによってロール紙にドットを形成して画像を印刷する印刷機構、ロール紙を所定の位置で切断する切断機構等のロール紙への印刷に関する各種機構を備える。印刷部31は、印刷装置制御部30の制御で、搬送機構によりロール紙を搬送し、印刷機構によりロール紙にレシートRに係る画像を印刷し、切断機構により所定の位置でロール紙を切断して、レシートRを発行する。
【0035】
印刷装置通信部32は、所定の通信規格に従った通信ハードウェアにより構成され、印刷装置制御部30の制御で、POS端末4と通信する。本実施形態の印刷装置通信部32は、所定の無線通信の規格に従って、POS端末4と通信する。なお、印刷装置通信部32は、所定の有線通信の規格に従って、POS端末4と通信する構成でもよい。
【0036】
印刷装置ネットワーク通信部33は、所定の通信規格に従ったネットワークカード等の無線通信する通信ハードウェアを備え、印刷装置制御部30の制御により、グローバルネットワークGNと接続する機器と所定の通信規格に従って通信する。グローバルネットワークGNと接続する機器には、制御サーバー7とが含まれる。印刷装置ネットワーク通信部33が通信に使用する通信規格は、HTTPや、WebSocket等が例として挙げられる。
【0037】
デバイス通信部34は、USBの規格に従ったポートや、USB以外のシリアル通信規格に従ったポート、パラレル通信規格に従ったポート、有線LANに係る通信規格に従ったポート、その他ポートを有するインターフェースボードを備える。各ポートには、デバイスが接続可能である。デバイス通信部34は、印刷装置制御部30の制御で、ポートを介して印刷装置3に接続されたデバイスと通信する。なお、デバイス通信部34が、無線通信機能を備え、デバイスと無線通信する構成でもよい。
【0038】
印刷装置3には、デバイスとして、コードリーダーCR、カスタマーディスプレーCDR、及び、自動釣銭機JTが接続される。コードリーダーCRは、読取装置に相当する。
【0039】
コードリーダーCRは、商品や、商品の包装等に付されたコードや、レシートRに印刷されたコード、顧客KKが所有する会員カードCDに付されたコード等を光学的に読み取り、読取結果に基づく情報をデバイス通信部34に出力する。コードリーダーCRが読み取り可能なコードは、例えば、バーコードや、2次元コード等のコード(シンボル画像)である。デバイス通信部34は、コードリーダーCRから入力された情報を、印刷装置制御部30に出力する。
【0040】
カスタマーディスプレーCDRは、印刷装置制御部30の制御で、会計に関する情報を表示する。カスタマーディスプレーCDRに表示された情報は、レジカウンターLで会計を行う顧客が視認できる。
【0041】
自動釣銭機JTは、顧客から受け取った貨幣を投入する貨幣受取口と、釣銭に係る貨幣を排出する釣銭排出口とを備え、印刷装置制御部30の制御で、貨幣受取口を介して貨幣が投入された場合、対応する釣銭を釣銭排出口から排出する。
【0042】
顧客端末6は、顧客端末制御部60と、顧客端末タッチパネル61と、顧客端末通信部62とを備える。
【0043】
顧客端末制御部60は、CPUやMPU等のプログラムを実行するプロセッサーである顧客端末プロセッサー600、及び顧客端末記憶部610を備え、顧客端末6の各部を制御する。顧客端末制御部60は、顧客端末プロセッサー600が、顧客端末記憶部610に記憶された制御プログラム610Aを読み出して処理を実行するように、ハードウェア、及びソフトウェアの協働により各種処理を実行する。顧客端末6には、ブラウザーが事前にインストールされる。顧客端末プロセッサー600が、ブラウザー、その他の付随するプログラムを顧客端末記憶部610から読み出して実行することにより、顧客端末制御部60は、ブラウザー実行部6000として機能する。ブラウザー実行部6000については、後述する。
【0044】
顧客端末記憶部610は、顧客端末プロセッサー600が実行するプログラムや、顧客端末プロセッサー600により処理されるデータを記憶する記憶領域を有する。顧客端末記憶部610は、顧客端末プロセッサー600が実行する制御プログラム610A、その他の各種データを記憶する。顧客端末記憶部610は、プログラムやデータを不揮発的に記憶する不揮発性記憶領域を有する。また、顧客端末記憶部610は、揮発性記憶領域を備え、顧客端末プロセッサー600が実行するプログラムや処理対象のデータを一時的に記憶するワークエリアを構成してもよい。
【0045】
顧客端末タッチパネル61は、液晶表示パネル等の表示パネルと、表示パネルに重ねて、或いは一体に設けられたタッチセンサーとを備える。表示パネルは、顧客端末制御部60の制御で、各種画像を表示する。タッチセンサーは、タッチ操作を検出し、顧客端末制御部60に出力する。顧客端末制御部60は、タッチセンサーからの入力に基づいて、タッチ操作に対応する処理を実行する。
【0046】
顧客端末通信部62は、所定の通信規格に従ったネットワークカード等の無線通信する通信ハードウェアを備え、顧客端末制御部60の制御により、グローバルネットワークGNと接続する機器と所定の通信規格に従って通信する。グローバルネットワークGNと接続する機器には、制御サーバー7が含まれる。顧客端末通信部62が通信に使用する通信規格は、HTTPや、WebSocket等が例として挙げられる。
【0047】
制御サーバー7は、サーバー制御部70と、サーバーネットワーク通信部71と、サーバー表示部72と、サーバー入力部73とを備える。
【0048】
サーバー制御部70は、CPUやMPU等のプログラムを実行するプロセッサーであるサーバープロセッサー700、及び、サーバー記憶部710を備え、制御サーバー7の各部を制御する。サーバー制御部70は、サーバープロセッサー700が、サーバー記憶部710に記憶された制御プログラム710Aを読み出して処理を実行するように、ハードウェア、及びソフトウェアの協働により各種処理を実行する。
以下の説明では、サーバープロセッサー700が制御プログラム710Aを実行することにより、サーバー制御部70の各種の機能を実現する構成例を説明する。
【0049】
サーバー記憶部710は、サーバープロセッサー700が実行するプログラムや、サーバープロセッサー700により処理されるデータを記憶する記憶領域を有する。サーバー記憶部710は、サーバープロセッサー700が実行する制御プログラム710A、分析プログラム群管理データベース710B、分析データ管理データベース710C、会員関連データベース710D、ポイント管理データベース710E、その他の各種データを記憶する。これらデータベースの詳細については、後述する。サーバー記憶部710は、プログラムやデータを不揮発的に記憶する不揮発性記憶領域を有する。また、サーバー記憶部710は、揮発性記憶領域を備え、サーバープロセッサー700が実行するプログラムや処理対象のデータを一時的に記憶するワークエリアを構成してもよい。
【0050】
サーバーネットワーク通信部71は、所定の通信規格に従ったネットワークカード等の無線通信する通信ハードウェアを備え、サーバー制御部70の制御により、グローバルネットワークGNと接続する機器と所定の通信規格に従って通信する。ここでいうグローバルネットワークGNと接続する機器には、印刷装置3、及び顧客端末6が含まれる。サーバーネットワーク通信部71が通信に使用する通信規格は、HTTPや、WebSocket等が例として挙げられる。
【0051】
サーバー表示部72は、表示パネルを備え、サーバー制御部70の制御で、表示パネルに各種情報を表示する。
【0052】
サーバー入力部73は、キーボード、マウス、その他の入力手段を備え、入力手段に対するユーザーの操作を検出し、サーバー制御部70に出力する。サーバー制御部70は、サーバー入力部73からの入力に基づいて、入力手段に対するユーザーの操作に対応する処理を実行する。
【0053】
次に、制御サーバー7のサーバー制御部70の機能ブロックについて説明する。
図3は、制御サーバー7のサーバー制御部70機能ブロックを示す図である。
図3では、説明便宜のため、サーバー記憶部710、及びサーバー記憶部710が記憶する4つのデータベースを図示している。
【0054】
制御サーバー7のサーバー制御部70は、第1処理部701、及び第2処理部702を備える。第1処理部701、及び第2処理部702は、サーバープロセッサー700が制御プログラム710Aを実行することにより実現される機能部である。
【0055】
なお、前述したように、制御サーバー7は、複数のサーバー装置を含んで構成されたものでもよい。したがって、制御サーバー7は、第1処理部701として機能するサーバー装置と、第2処理部702として機能するサーバー装置との2つのサーバー装置により構成されてもよい。この構成の場合、各サーバー装置には、処理部として実現するためにサーバープロセッサー700が実行する制御プログラム710Aが記憶される。
【0056】
第1処理部701は、第1取得部7011、テキストデータ生成部7012、分析部7013、及び、分析データ取得部7014を備える。
【0057】
第1取得部7011を説明する前に、テキストデータ生成部7012について説明する。
テキストデータ生成部7012は、印刷装置3がPOS端末4から受信した印刷データIDを、印刷装置3からサーバーネットワーク通信部71を介して取得し、取得した印刷データIDに基づいて印刷テキストデータITDを生成する。印刷テキストデータITDは、テキストデータに相当する。なお、テキストデータ生成部7012が取得する印刷データIDには、印刷データIDを送信した印刷装置3のシリアル番号J11が付加されている。
【0058】
1の印刷データIDは、POS端末4が生成した1の会計でなされた決済に関する決済情報を有し、決済情報を所定のレイアウトで印刷してレシートRの発行を指示するデータである。印刷データIDには、印刷装置3のコマンド体系に従った複数の制御コマンドを含んで構成される。
【0059】
図4は、印刷データIDの一例を示す図である。
図4に示すように、印刷データIDは、グラフィック画像印刷指示コマンドCM1と、文字列印刷関連コマンド群GMと、改行コマンドLFと、カットコマンドCM4とを含む。また、文字列印刷関連コマンド群GMは、文字列装飾コマンドCM2と、文字列印刷指示コマンドCM3とを含む。
【0060】
グラフィック画像印刷指示コマンドCM1は、専用の命令コードと、ビットマップデータ等のイメージデータとを含み、イメージデータに基づくグラフィック画像の印刷を指示する制御コマンドである。後述するロゴ情報J1は、グラフィック画像に相当する。
【0061】
文字列印刷関連コマンド群GMに含まれる文字列印刷指示コマンドCM3は、1行分の文字列の印刷を指示する制御コマンドである。文字列印刷指示コマンドCM3は、専用の命令コードと、印刷を指示する文字列の情報とを含む。印刷を指示する文字列の情報とは、文字列を構成する1又は複数の文字の文字コードの組み合わせである。文字列印刷関連コマンド群GMに含まれる文字列装飾コマンドCM2は、文字列印刷指示コマンドCM3によって印刷が指示された文字列に施す装飾を指定する制御コマンドである。
【0062】
改行コマンドLFは、改行を指示するコマンドである。カットコマンドCM4は、ロール紙の切断を指示するコマンドである。
【0063】
印刷テキストデータITDは、印刷データIDに基づいてロール紙に印刷される決済情報のうち、文字として印刷される決済情報が、テキストとして記述されたテキストデータである。したがって、印刷テキストデータITDは、決済情報に対応するデータである。以下、一例を挙げて印刷テキストデータITDについて詳述するが、印刷テキストデータITDの理解便宜のため、まず、印刷データIDに基づいて印刷装置3により発行されるレシートRについて説明する。
【0064】
図5は、POS端末4が生成した印刷データIDに基づいて印刷装置3により発行されるレシートRの一例を示す図である。
【0065】
図5で例示するレシートRには、先頭に、印刷装置3が属する店舗Tの名称を図案化したロゴ情報J1が印刷される。ロゴ情報J1は、上述したグラフィック画像印刷指示コマンドCM1に基づいて印刷される。
【0066】
レシートRにおいて、ロゴ情報J1の下方には、印刷装置3が属する店舗Tの住所を文字列で表す店舗住所情報J2が一行で印刷される。店舗住所情報J2は、中央寄せに係る装飾を指定する文字列装飾コマンドCM2と、店舗Tの住所を表す文字列の印刷を指示する文字列印刷指示コマンドCM3とを含む文字列印刷関連コマンド群GMに基づいて印刷される。
【0067】
レシートRにおいて店舗住所情報J2の一行下には、印刷装置3が属する店舗Tの電話番号を文字列で表す店舗電話番号情報J3が、店舗住所情報J2の印刷と同様の文字列印刷関連コマンド群GMに基づいて、一行で印刷される。
【0068】
レシートRにおいて、店舗電話番号情報J3の一行下には、レシートRが発行された日時を文字列で表す発行日時情報J4が印刷される。発行日時情報J4は、印刷装置3がレシートRを発行した日にちを文字列で表す日にち情報J41と、印刷装置3がレシートRを発行した時間(時刻)を文字列で表す時間(時刻)情報J42とを有する。日にち情報J41と時間情報J42は、POS端末4が有しているタイマーにより印刷データIDとして生成してもよく、印刷装置3が有しているタイマーにより印刷してもよい。発行日時情報J4は、中央寄せに係る装飾を指定する文字列装飾コマンドCM2と、レシートRが発行された日時を表す文字列の印刷を指示する文字列印刷指示コマンドCM3とを含む文字列印刷関連コマンド群GMに基づいて印刷される。ここでの文字列印刷指示コマンドCM3は、日にち情報J41を表す文字列と、1つの空白文字と、時間情報J42を表す文字列とが連続する文字列の印刷を指示する制御コマンドである。
【0069】
レシートRにおいて発行日時情報J4の一行下には、エリア分割情報BK1が印刷される。エリア分割情報BK1は、「-」の文字が一行内で、所定の個数、連続して構成された文字列である。レシートRは、エリア分割情報BK1によって印刷領域が区切られ、エリア分割情報BK1よりも上方がエリア分けされる。以下、レシートRにおいて、エリア分割情報BK1よりも上方のエリアを「エリアAA1」とする。
【0070】
レシートRにおいて、エリア分割情報BK1の一行下には、商品情報J5が印刷される。商品情報J5は、顧客が購入した商品に関する情報である。商品情報J5は、顧客が購入した商品の種類ごとに、レシートRに印刷される。従って、例えば、顧客が購入した商品の種類が2つである場合は、2つの種類の商品のそれぞれに対応する2つの商品情報J5が印刷される。レシートRに複数の商品情報J5が印刷される場合、複数の商品情報J5は、異なる行に、1行ずつ連続して印刷される。
【0071】
商品情報J5は、購入数量情報J51と、商品名情報J52と、単価情報J53とを有する。購入数量情報J51、商品名情報J52、及び、単価情報J53は、同一行に印刷される。購入数量情報J51は、対応する商品の購入数量を文字列で表す情報である。商品名情報J52は、対応する商品の名称を文字列で表す情報である。単価情報J53は、対応する商品の単価を文字列で表す情報である。
【0072】
商品情報J5は、左寄せに係る装飾を指定する文字列装飾コマンドCM2と、以下の文字列印刷指示コマンドCM3とを含む文字列印刷関連コマンド群GMに基づいて印刷される。文字列印刷指示コマンドCM3は、購入数量情報J51を表す文字列と、1つの空白文字と、商品名情報J52を表す文字列と、1個又は複数個の空白文字と、単価情報J53を表す文字列とが連続する文字列の印刷を指示する制御コマンドである。商品名情報J52を表す文字列と、単価情報J53を表す文字列との間に挿入される空白文字の個数は、単価情報J53の位置が、「行」の末尾に位置するように、調整される。
【0073】
レシートRにおいて、最下部に印刷される商品情報J5の一行下には、エリア分割情報BK2が印刷される。エリア分割情報BK2は、エリア分割情報BK1と同様に構成された文字列である。レシートRは、エリア分割情報BK1とエリア分割情報BK2とによって印刷領域が区切られ、これら情報で囲まれた領域がエリア分けされる。以下、レシートRにおいて、エリア分割情報BK1とエリア分割情報BK2とで囲まれたエリアを「エリアAA2」とする。
【0074】
レシートRにおいて、エリア分割情報BK2の一行下には、小計金額関連情報J6が印刷される。小計金額関連情報J6は、小計金額を文字列で表す小計金額情報J62を有する。また、小計金額関連情報J6は、小計金額情報J62の同一行において、小計金額情報J62の左方に印刷され、小計金額情報J62が小計金額を示す情報であることを明示する情報を文字列によって表す小計金額明示情報J61を有する。
図5に示すように、レシートRに係る小計金額明示情報J61は、8個の大文字のアルファベットの文字列「SUBTOTAL」からなる文字列である。
【0075】
小計金額関連情報J6は、左寄せに係る装飾を指定する文字列装飾コマンドCM2と、以下の文字列印刷指示コマンドCM3とを含む文字列印刷関連コマンド群GMに基づいて印刷される。文字列印刷指示コマンドCM3は、小計金額明示情報J61を表す文字列と、1個又は複数個の空白文字と、小計金額情報J62を表す文字列とが連続する文字列の印刷を指示する制御コマンドである。小計金額明示情報J61を表す文字列と、小計金額情報J62を表す文字列との間に挿入される空白文字の個数は、小計金額情報J62の位置が、「行」の末尾に位置するように、調整される。
【0076】
レシートRにおいて、小計金額関連情報J6の一行下には、税関連情報J7が印刷される。税関連情報J7は、税額を文字列で表す税額情報J72を有する。また、税関連情報J7は、税額情報J72の同一行において、税額情報J72の左方に印刷され、税額情報J72が税額を示す情報であることを明示する情報を文字列によって表す税明示情報J71を有する。
図5に示すように、レシートRに係る税明示情報J71は、3個の大文字のアルファベットの「TAX」からなる文字列である。
【0077】
税関連情報J7は、左寄せに係る装飾を指定する文字列装飾コマンドCM2と、以下の文字列印刷指示コマンドCM3とを含む文字列印刷関連コマンド群GMに基づいて印刷される。文字列印刷指示コマンドCM3は、税明示情報J71を表す文字列と、1個又は複数個の空白文字と、税額情報J72を表す文字列とが連続する文字列の印刷を指示する制御コマンドである。税明示情報J71を表す文字列と、税額情報J72を表す文字列との間に挿入される空白文字の個数は、税額情報J72の位置が、「行」の末尾に位置するように、調整される。
【0078】
レシートRにおいて、税関連情報J7の一行下には、合計金額関連情報J8が印刷される。合計金額関連情報J8は、合計金額を文字列で表す合計金額情報J82を有する。また、合計金額関連情報J8は、合計金額情報J82の同一行において、合計金額情報J82の左方に印刷され、合計金額情報J82が合計金額を示す情報であることを明示する情報を文字列によって表す合計金額明示情報J81を有する。
図5に示すように、レシートRに係る合計金額明示情報J81は、5個の大文字のアルファベットの「TOTAL」からなる文字列である。
【0079】
合計金額関連情報J8は、左寄せに係る装飾を指定する文字列装飾コマンドCM2と、以下の文字列印刷指示コマンドCM3とを含む文字列印刷関連コマンド群GMに基づいて印刷される。文字列印刷指示コマンドCM3は、合計金額明示情報J81と、1個又は複数個の空白文字と、合計金額情報J82を表す文字列とが連続する文字列の印刷を指示する制御コマンドである。合計金額明示情報J81を表す文字列と、合計金額情報J82を表す文字列との間に挿入される空白文字の個数は、合計金額情報J82の位置が、「行」の末尾に位置するように、調整される。以下、レシートRにおいて、エリア分割情報BK2よりも下方のエリアを「エリアAA3」とする。
【0080】
レシートRにおいて、合計金額関連情報J8の下方には、レシートRを識別するレシート識別情報J14を示す2次元コードJ9が印刷される。レシート識別情報J14は、印刷装置3が発行するレシートRごとに一意な値とされる。レシートRは会計における決済ごとに発行されるため、レシート識別情報J14は、決済に関する決済情報を識別する第1識別情報に相当する。
【0081】
2次元コードJ9は、印刷データIDに基づく決済情報の印刷が終了した後に印刷される。本実施形態では、POS端末4から受信する印刷データIDには、2次元コードJ9の印刷を指示する制御コマンドが含まれていない。
【0082】
このように
図5に示すレシートRでは、POS端末4が生成した印刷データIDに基づき、以下のレイアウトで決済情報、及び2次元コードJ9が印刷装置3により印刷される。すなわち、エリアAA1には、ロゴ情報J1、店舗住所情報J2、店舗電話番号情報J3、及び発行日時情報J4がこの順番で印刷される。エリアAA2には、1又は複数の商品情報J5が印刷される。また、商品情報J5は、1行内で、右へ向かって購入数量情報J51、商品名情報J52、及び単価情報J53の順番で印刷される。エリアAA3には、小計金額関連情報J6、税関連情報J7、合計金額関連情報J8、及び2次元コードJ9がこの順番で印刷される。なお、
図5において決済情報とは、ロゴ情報J1、店舗住所情報J2、店舗電話番号情報J3、発行日時情報J4、商品情報J5、小計金額関連情報J6、税関連情報J7、及び、合計金額関連情報J8のそれぞれを示す。
【0083】
テキストデータ生成部7012は、印刷装置3から取得した印刷データIDから、文字列印刷指示コマンドCM3、及び、改行コマンドLFを抽出する。次いで、印刷装置制御部30は、抽出したこれら制御コマンドに基づいて、レシートRに文字として印刷される決済情報がテキストとして記述された印刷テキストデータITDを生成する。ここで、テキストデータ生成部7012は、印刷テキストデータITDに、印刷で行われる改行が反映された状態で決済情報を記述する。また、テキストデータ生成部7012は、印刷テキストデータITDに、文字列装飾コマンドCM2で指定された装飾を反映しない状態で決済情報を記述する。従って、文字列装飾コマンドCM2によって、文字列に施す装飾として、中央寄せ、右寄せが指示された場合でも、印刷テキストデータITDへのテキストの記述に際し、これら装飾は反映されない。
【0084】
図6は、
図5で例示したレシートRに係る印刷データIDに基づいて生成される印刷テキストデータITDの内容を示す図である。
図6と、
図5との比較で明らかなとおり、印刷テキストデータITDには、レシートRに文字として印刷される決済情報が、印刷における順番、及び、印刷における改行を反映した状態でテキストとして記述される。
なお、ロゴ情報J1は、グラフィック画像であるため、印刷テキストデータITDには、記述されない。すなわち、文字コードに対応するフォントデータに基づいて印刷される文字以外の情報は、印刷テキストデータITDには記述されない。
また、2次元コードJ9は、文字コードに対応するフォントデータに基づいて印刷される文字でないことため、印刷テキストデータITDには記述されない。
【0085】
図3を参照して、第1取得部7011は、印刷装置3からサーバーネットワーク通信部71を介して、印刷装置3に接続するコードリーダーCRが読み取った識別情報を取得する。後述にて明らかになる通り、第1取得部7011は、印刷装置3から、レシート識別情報J14と、会員番号情報J15とを取得する。
第1取得部7011が取得するレシート識別情報J14、及び会員番号情報J15には、これら情報を送信した印刷装置3のシリアル番号J11が付加されている。また、第1取得部7011が取得するレシート識別情報J14には、識別情報読取時刻が付加されている。識別情報読取時刻は、印刷装置3に接続するコードリーダーCRが、レシートRに印刷された2次元コードを読み取ってレシート識別情報J14を取得した時刻であり、第1時刻に相当する。また、第1取得部7011が取得する会員番号情報J15には、会員番号読取時刻が付加されている。会員番号読取時刻は、印刷装置3に接続するコードリーダーCRが、会員カードCDに付加されたコードを読み取って会員番号情報J14を取得した時刻であり、第2時刻に相当する。
【0086】
第1取得部7011は、レシート識別情報J14を取得すると、第1処理部701の分析部7013と、第2処理部702の第2取得部7021とに、取得したレシート識別情報J14を出力する。また、第1取得部7011は、会員番号情報J15を取得すると、第2処理部702の第2取得部7021に、取得した会員番号情報J15を出力する。
第1取得部7011が出力するレシート識別情報J14、会員番号情報J15には、これら情報を送信した印刷装置3のシリアル番号J11が付加されている。また、第1取得部7011が出力するレシート識別情報J14には、識別情報読取時刻が付加されている。また、第1取得部7011が出力する会員番号情報J15には、会員番号読取時刻が付加されている。
【0087】
分析部7013は、テキストデータ生成部7012から入力された印刷テキストデータITDと、第1取得部7011から入力されたレシート識別情報J14とに基づいて、テキストデータ分析処理を実行する。
【0088】
ここで、テキストデータ分析処理について、詳述する。
分析部7013は、分析プログラム群管理データベース710Bから、テキストデータ生成部7012から入力された印刷テキストデータITDに付加されたシリアル番号J11と同じシリアル番号J11が対応付けられた分析プログラム群BPGを取得する。テキストデータ分析処理は、制御サーバー7にインストールされた制御プログラム710A、及び、制御プログラム710Aに付随するプログラムの機能により実行される。
【0089】
図7は、分析プログラム群管理データベース710Bの1件のレコードが格納する情報を模式的に示す図である。
図7に示すように、分析プログラム群管理データベース710Bの1件のレコードは、シリアル番号J11と分析プログラム群BPGとが格納される。
【0090】
図7では、分析プログラム群BPGは、第1分析プログラムBP1~第7分析プログラムBP7の7個の分析プログラムBPにより構成される。分析プログラムBPのそれぞれについては後述する。
【0091】
テキストデータ分析処理は、印刷テキストデータITDから、決済情報に含まれる項目に対応する項目値を表すテキストを印刷テキストデータITDから取得する処理である。以下では、印刷テキストデータITDから項目値を表すテキストを取得することを、単に、印刷テキストデータITDから項目値を取得すると表現する。テキストデータ分析処理は、印刷テキストデータITDから項目値を抽出し、必要に応じて、抽出した項目値の表記形式をユーザーが活用可能な表記形式に変換することによって、印刷テキストデータITDから項目値を取得する。なお、項目値によっては、表記形式の変換が行われない項目値と、表記形式の変換が行われる項目値とがある。そのため、テキストデータ分析処理では、項目によって、最終的に取得される項目値の表記形式が、印刷テキストデータITDから抽出した時点の表記形式である場合と、変換された表記形式である場合とがある。
【0092】
本実施形態では、決済情報に含まれる項目として、店舗住所情報項目、店舗電話番号情報項目、発行日時情報項目、商品情報項目、小計金額情報項目、税情報項目、及び、合計金額情報項目の7個の項目がある。これら項目については、後述する。
【0093】
上述したように、本実施形態の分析プログラム群BPGは、複数の分析プログラムBPを有している。1の分析プログラムBPは、所定のスクリプト言語によって記述されたプログラムであり、記述された処理フローが示す分析ルールに沿って、1の項目について、印刷テキストデータITDから項目値を取得する機能を有するプログラムである。
【0094】
分析プログラム群BPGは、1の印刷テキストデータITDから、分析プログラムBPの数に対応する数分の項目について、項目値を取得する。
図7では、分析プログラム群BPGは、第1分析プログラムBP1~第7分析プログラムBP7から構成される。つまり、
図7の分析プログラム群BPGは、上記の7の項目のそれぞれについて、項目値を取得する機能を有する。
【0095】
本実施形態では、分析プログラム群BPGは、店舗住所情報項目に対して、項目値を取得する機能を有する第1分析プログラムBP1を有する。
店舗住所情報項目は、項目値として、レシートRが発行された店舗Tの住所を示す店舗住所情報J2が対応付く項目である。
【0096】
また、分析プログラム群BPGは、店舗電話番号情報項目に対して、項目値を取得する機能を有する第2分析プログラムBP2を有する。
電話番号情報項目には、項目値として、レシートRが発行された店舗Tの電話番号を示す店舗電話番号情報J3が対応付く項目である。
【0097】
また、分析プログラム群BPGは、発行日時情報項目に対して、項目値を取得する機能を有する第3分析プログラムBP3を有する。
発行日時情報項目は、項目値として、発行日時情報J4が対応付く項目である。
【0098】
また、分析プログラム群BPGは、商品情報項目に対して、項目値を取得する機能を有する第4分析プログラムBP4を有する。
商品情報項目には、商品名情報項目と、購入数量情報項目と、単価情報項目とが含まれる。
商品名情報項目は、項目値として、商品名情報J52が対応付く項目である。
購入数量情報項目は、項目値として、購入数量情報J51が対応付く項目である。
単価情報項目は、項目値として、単価情報J53が対応付く項目である。
【0099】
また、分析プログラム群BPGは、小計金額情報項目に対して、項目値を取得する機能を有する第5分析プログラムBP5を有する。
小計金額情報項目は、項目値として、小計金額情報J62が対応付く項目である。
【0100】
また、分析プログラム群BPGは、税情報項目に対して、項目値を取得する機能を有する第6分析プログラムBP6を有する。
税情報項目には、項目値として、税額情報J72が対応付く項目である。
【0101】
また、分析プログラム群BPGは、合計金額情報項目に対して、項目値を取得する機能を有する第7分析プログラムBP7を有する。
合計金額情報項目は、項目値として、合計金額情報J82が対応付く項目である。
【0102】
なお、上述した項目値の中には、実際の数値として表現される情報でなく文字列として表現される情報が含まれるが、本実施形態においては項目値として扱う。
【0103】
ここで、第7分析プログラムBP7を例に挙げて分析プログラムBPの分析ルールを具体的に説明する。
例えば、第7分析プログラムBP7の分析ルールは、印刷テキストデータITDのエリアAA3に含まれる文字列「TOTAL」をキーワード検索し、文字列「TOTAL」を有する行において、空白文字を除き、文字列「TOTAL」の右側に位置する文字列を合計金額情報項目の項目値として抽出し、抽出した項目値の表記形式を、桁区切りを示す記号を取り除いた表記形式に変換するというルールである。
【0104】
本実施形態では、分析プログラムBPに対して、第1~第7と識別子を付しているが、この識別子は、項目値を取得する対象の項目が異なることを示している。そのため、例えば、ある分析プログラム群BPGが有する第1分析プログラムBP1と、当該ある分析プログラム群BPGと異なる分析プログラム群BPGが有する第1分析プログラムBP1とは、項目値を取得するための分析ルールが同じであるとは限らない。
【0105】
なお、分析プログラム群BPGが分析する項目は、上述したものに限定されない。分析プログラム群BPGが分析する項目は、上述した項目の他に、例えば、払い戻しの有無を示す情報が項目値として対応付く払戻有無情報項目や、支払方法を示す情報が項目値として対応付く支払方法情報項目等の種々の項目を含んでよい。この場合、分析プログラム群BPGは、対応する項目の分析プログラムBPを含んで構成される。また、分析プログラム群BPGが含む分析プログラムBPの数は、必ずしも8つに限定されず、分析プログラム群BPGごとに異なってもよい。また、分析プログラム群BPGが含む分析プログラムBPの種類は、分析プログラム群BPGごとに異なってもよい。
【0106】
図3を参照して、分析部7013は、テキストデータ分析処理を実行すると、テキストデータ分析処理の処理結果に基づいて分析データBDを生成する。分析データBDは、テキスト分析処理の分析結果である。分析データBDは、上述した項目のそれぞれと、取得した項目値とが対応付けて記述されたJSON形式のデータである。また、分析データBDは、項目値を印刷テキストデータITDから取得できなかったことを示す情報が必要に応じて項目ごとに記述される。なお、項目値を印刷テキストデータITDから取得できなかったことを示す情報としては、null値が一例として挙げられる。
【0107】
分析部7013は、分析データBDを生成すると、生成した分析データBD、及び第1取得部7011から入力されたレシート識別情報J14に基づいて、分析データ管理データベース710Cに登録するレコードを生成する。そして、分析部7013は、生成したレコードを分析データ管理データベース710Cに登録する。
【0108】
図8は、分析データ管理データベース710Cの1件のレコードが格納する情報を模式的に示す図である。
図8に示すように、分析データ管理データベース710Cの1件のレコードは、統括識別情報J13、シリアル番号J11、店舗識別情報J12、レシート識別情報J14、発行日時情報J4、印刷データID、印刷テキストデータITD、及び、分析データBDを格納する。
【0109】
統括識別情報J13は、分析データBDを一意に識別する識別情報であり、所定の方法で分析部7013により生成される。
店舗識別情報J12は、印刷装置3が属する店舗Tを一意に識別する識別情報である。分析部7013は、サーバーネットワーク通信部71を介して、印刷装置3から店舗識別情報J12を受信する。
分析部7013は、分析データ管理データベース710Cに登録するレコードを生成する際、第1取得部7011から入力されたレシート識別情報J14を、生成するレコードに格納させる。この際、分析部7013は、テキストデータ分析処理において分析した印刷テキストデータITDに付加されたシリアル番号J11と同じシリアル番号J11が付加されたレシート識別情報J14を、生成するレコードに格納させる。
【0110】
図3を参照して、分析データ取得部7014は、分析データ管理データベース710Cを参照して、分析データBDを取得する。分析データ取得部7014は、取得した分析データBDを出力する。本実施形態では、分析データ取得部7014は、第2処理部702のポイント付与部7023に分析データBDを出力する。
【0111】
図3に示すように、第2処理部702は、第2取得部7021、対応レコード生成部7022、及び、ポイント付与部7023を備える。
【0112】
第2取得部7021は、第1取得部7011から、レシート識別情報J14を取得する。また、第2取得部7021が、第1取得部7011から、会員番号情報J15を取得する。第2取得部7021は、レシート識別情報J14、及び会員番号情報J15を取得すると、取得した順に、レシート識別情報J14、及び会員番号情報J15を対応レコード生成部7022に出力する。
なお、第2取得部7021が取得するレシート識別情報J14には、シリアル番号J11と識別情報読取時刻が付加されている。また、第2取得部7021が取得する会員番号情報J15には、シリアル番号J11と会員番号読取時刻が付加されている。
【0113】
対応レコード生成部7022は、所定の条件が成立した場合、第2取得部7021から入力されたレシート識別情報J14と会員番号情報J15とが対応付けたレコードを生成する。所定の条件については後述する。対応レコード生成部7022は、生成したレコードを会員関連データベース710Dに登録する。
【0114】
図9は、会員関連データベース710Dの1件のレコードが格納する情報を模式的に示す図である。
図9に示すように、会員関連データベース710Dの1件のレコードは、レシート識別情報J14と、会員番号情報J15とを格納する。
【0115】
対応レコード生成部7022は、レシート識別情報J14と会員番号情報J15とが対応付けたレコードを会員関連データベース710Dに登録すると、レシート識別情報J14をポイント付与部7023に出力する。一方で、対応レコード生成部7022は、上記の所定の条件が満たされずレコードの生成を行わなかった場合、レシート識別情報J14をポイント付与部7023に出力しない。
【0116】
ポイント付与部7023は、第1処理部701の分析データ取得部7014に、対応レコード生成部7022から入力されたレシート識別情報J14を出力する。分析データ取得部7014は、ポイント付与部7023からレシート識別情報J14が入力されると、分析データ管理データベース710Cを参照して、入力されたレシート識別情報J14を格納するレコードを特定する。そして、分析データ取得部7014は、特定したレコードから分析データBDを取得し、取得した分析データBDをポイント付与部7023に出力する。
【0117】
ポイント付与部7023は、分析データBDを分析データ取得部7014から取得すると、分析データBDに基づいて、付与するポイントを所定のアルゴリズムにより演算する。なお、演算されたポイントは、例えば、顧客KKが次回の会計において料金の支払いに利用できるポイントである。ポイント付与部7023は、会員関連データベース710Dを参照して、分析データ取得部7014に出力したレシート識別情報J14を格納するレコードを特定し、特定したレコードから会員番号情報J15を取得する。次いで、ポイント付与部7023は、演算したポイントを示すポイント情報と、取得した会員番号情報J15とが対応付けたレコードを生成する。ポイント情報は、サービス関連情報に相当する。そして、ポイント付与部7023は、生成したレコードに基づいて、ポイント管理データベース710Eへのレコードの登録、或いは、ポイント管理データベース710Eに登録されたレコードの更新を行う。
【0118】
図10は、ポイント管理データベース710Eの1件のレコードが格納する情報を模式的に示す図である。
図10に示すように、ポイント管理データベース710Eの1件のレコードは、会員番号情報J15とポイント情報J16とを格納する。ポイント管理データベース710Eの1件のレコードは、会員番号情報J15が示す会員番号が割り当てられた顧客KKが所有するポイントの残高を示すレコードである。
【0119】
ポイント付与部7023は、会員関連データベース710Dから取得した会員番号情報J15と、演算したポイントを示すポイント情報J16とが対応付けたレコードを生成すると、生成したレコードに格納される会員番号情報J15と同じ会員番号情報J15を格納するレコードがポイント管理データベース710Eに登録されているか否かを判別する。ポイント付与部7023は、登録されていないと判別した場合、生成したレコードをポイント管理データベース710Eに新たなレコードとして登録する。一方で、ポイント付与部7023は、登録されていると判別した場合、生成したレコードが格納するポイント情報J16によって、ポイント管理データベース710Eに登録されていると判別したレコードが格納するポイント情報J16を更新する。すなわち、ポイント付与部7023は、演算したポイントを加えることで、ポイント管理データベース710Eに登録されていると判別したレコードが格納するポイント情報J16が示すポイントの残高を増やす。
【0120】
次に、レジカウンターLで1の会計が行われた場合の、POS端末4、印刷装置3、及び制御サーバー7の動作について説明する。
【0121】
図11は、レジカウンターLで会計が行われた場合のPOS端末4、印刷装置3、及び制御サーバー7の動作を示すフローチャートである。
図11において、フローチャートFAはPOS端末4の動作を示し、フローチャートFBは印刷装置3の動作を示し、フローチャートFCは制御サーバー7の動作をそれぞれ示す。
【0122】
図11のフローチャートFAに示すように、POS端末4のPOS端末制御部40のアプリケーション実行部4000は、顧客KKの会計に応じて会計処理を実行し、会計処理に基づいて印刷データIDを生成する(ステップSA1)。
【0123】
ステップSA1の処理について詳述すると、アプリケーション実行部4000は、POS端末タッチパネル42に、会計に対応する入力が可能なユーザーインターフェースを表示させる。アプリケーション実行部4000は、POS端末タッチパネル42に対するレジ担当者の入力や、顧客KKの会計に伴う印刷装置3からの入力に応じて、会計でなされた決済に関する決済情報を生成する。次いで、アプリケーション実行部4000は、生成した決済情報に基づいて、印刷データIDを生成する。
【0124】
次いで、ステップSA1で印刷データIDを生成した後、アプリケーション実行部4000は、POS端末通信部41を制御して、生成した印刷データIDを、印刷装置3に送信する(ステップSA2)。
【0125】
図11のフローチャートFBに示すように、印刷装置3の印刷装置制御部30は、印刷装置通信部32を制御して、印刷データIDを受信する(ステップSB1)。前述した通り、印刷データIDには決済情報が含まれる。そのため、印刷データIDを受信することは決済情報を受信することに相当する。
【0126】
次いで、印刷装置制御部30は、レシート識別情報J14を生成し、生成したレシート識別情報J14を示す2次元コードJ9の画像データを生成する(ステップSB2)。
【0127】
印刷装置制御部30は、印刷装置3が発行するレシートRを一意に識別できるように、所定の方法により、適切にレシート識別情報J14を生成する。また、印刷装置3は、所定の情報に基づいて、この所定の情報を示す2次元コードの画像データを生成する機能を有するプログラムがインストールされている。印刷装置制御部30は、ステップSB2で、このプログラムを実行することによって、レシート識別情報J14を示す2次元コードの画像データを生成する。
【0128】
印刷装置制御部30は、ステップSB1で受信した印刷データID、及び、ステップSB2で生成した2次元コードの画像データに基づいて、
図5に示すようなレシートRを発行する(ステップSB3)。発行されたレシートRは、顧客KKに引き渡される。
【0129】
ここで、ステップSB3について詳述する。
印刷装置制御部30は、POS端末4から受信した印刷データIDに基づいて印刷部31を制御して、ロール紙に決済情報を印刷する。次いで、印刷装置制御部30は、決済情報の印刷後、生成した2次元コードJ9の画像データに基づいて印刷部31を制御し、ロール紙に2次元コードJ9を印刷する。そして、印刷装置制御部30は、印刷データIDに含まれるカットコマンドCM4に基づいて印刷部31を制御し、ロール紙を切断する。これにより、
図5に示すレシートRにように、決済情報、及び2次元コードJ9が印刷されたレシートRが発行される。
【0130】
印刷装置制御部30は、レシートRを発行すると、シリアル番号J11、及び、店舗識別情報J12を付加してステップSB1で受信した印刷データIDを、制御サーバー7に送信する(ステップSB4)。店舗識別情報J12は、印刷装置3が属する店舗Tを識別する識別情報であり、予め印刷装置記憶部310の所定の記憶領域に記憶される。
【0131】
顧客KKが会員カードCDを提示し、レジ担当者が提示された会員カードCDに記録された会員番号情報J15をコードリーダーCRで読み取ると(ステップSX1)、印刷装置制御部30は、コードリーダーCRの読み取りで取得した会員番号情報J15を、印刷装置ネットワーク通信部33を介して制御サーバー7に送信する(ステップSB5)。
【0132】
ステップSB5において、印刷装置制御部30は、会員番号読取時刻とシリアル番号J11とを付加して会計番号情報J15を制御サーバー7に送信する。なお、印刷装置制御部30は、現在時刻を適切に計時可能に構成される。
【0133】
顧客KKに引き渡したレシートRに印刷された2次元コードをレジ担当者がコードリーダーCRで読み取ると(ステップSX2)、印刷装置制御部30は、コードリーダーCRの読み取りによりレシート識別情報J14を取得し、レシート識別情報J14を、印刷装置ネットワーク通信部33を介して制御サーバー7に送信する(ステップSB6)。
【0134】
ステップSB6において、印刷装置制御部30は、識別情報読取時刻とシリアル番号J11とを付加してレシート識別情報J14を制御サーバー7に送信する。
【0135】
なお、
図11に示すフローチャートFBでは、レジ担当者が会員カードCDの読み取りを行った後に、レシートRに印刷された2次元コードJ9の読み取りを行った場合の印刷装置3の動作を示している。読み取りは、逆の順番で行われることもあり得る。この場合、印刷装置3は、ステップSB6の動作を実行した後に、ステップSB5の動作を実行する。
【0136】
図11のフローチャートFCに示すように、制御サーバー7のサーバー制御部70は、サーバーネットワーク通信部71を介して、印刷装置3から、シリアル番号J11と店舗識別情報J12とが付加された印刷データIDを受信する(ステップSC1)。この受信により、サーバー制御部70の第1処理部701のテキストデータ生成部7012は、シリアル番号J11が付加された印刷データIDを取得する。
また、制御サーバー7のサーバー制御部70は、サーバーネットワーク通信部71を介して、印刷装置3から、シリアル番号J11と会員番号読取時刻とが付加された会員番号情報J15を受信する(ステップSC1)。この受信により、サーバー制御部70の第1処理部701の第1取得部7011は、シリアル番号J11と会員番号読取時刻とが付加された会員番号情報J15を取得する。
また、制御サーバー7のサーバー制御部70は、サーバーネットワーク通信部71を介して、印刷装置3から、シリアル番号J11と識別情報読取時刻とが付加されたレシート識別情報J14を受信する(ステップSC1)。この受信により、サーバー制御部70の第1処理部701の第1取得部7011は、シリアル番号J11と識別情報読取時刻とが付加されたレシート識別情報J14を取得する。
【0137】
サーバー制御部70の第1処理部701のテキストデータ生成部7012は、取得した印刷データIDから印刷テキストデータITDを生成する(ステップSC2)。テキストデータ生成部7012は、印刷テキストデータITDを生成すると、取得した印刷装置3に付加されたシリアル番号J11を、生成した印刷テキストデータITDに付加して、印刷テキストデータITDを分析部7013に出力する。
【0138】
次いで、分析部7013は、テキストデータ生成部7012から入力された印刷テキストデータITDに付加されたシリアル番号J11と同じシリアル番号J11が対応付けられた分析プログラム群BPGを取得する(ステップSC3)。
【0139】
次いで、分析部7013は、取得した分析プログラム群BPGに基づいて、テキストデータ生成部7012が生成した印刷テキストデータITDに対してテキストデータ分析処理を実行する(ステップSC4)。
【0140】
次いで、分析部7013は、ステップSC4のテキストデータ分析処理の処理結果に基づいて分析データBDを生成する(ステップSC5)。
【0141】
次いで、分析部7013は、分析データBDを生成すると、生成した分析データBDを分析データ管理データベース710Cに1件のレコードとして登録する(ステップSC6)。
【0142】
次いで、対応レコード生成部7022は、レコード生成処理を実行する(ステップSC7)。レコード生成処理とは、会員関連データベース710Dに登録するレコードを生成する処理である。
【0143】
図12は、レコード生成処理における制御サーバー7の動作を示す図である。
【0144】
対応レコード生成部7022は、第2取得部7021から入力されたレシート識別情報J14、及び会員番号情報J15から、付加されているシリアル番号J11が同じレシート識別情報J14、及び会員番号情報J15の組み合わせを決定する(ステップSD1)。例えば、対応レコード生成部7022に対して、会員番号情報J15、レシート識別情報J14、会員番号情報J15の順で、第2取得部7021から入力が有ったとする。この場合、対応レコード生成部7022は、ステップSD1において、先に入力された会員番号情報J15と、この会員番号情報J15の後に入力されたレシート識別情報J14との組み合わせに決定する。
【0145】
次いで、対応レコード生成部7022は、ステップSD1で決定した組み合わせのレシート識別情報J14に付加された識別情報読取時刻と、ステップSD1で決定した組み合わせの会員番号情報J15に付加された会員番号読取時刻との差を算出する(ステップSD2)。
【0146】
次いで、対応レコード生成部7022は、算出した差が所定範囲内であるか否かを判別する(ステップSD3)。所定範囲は、レシート識別情報J14の読み取りが行われた会計と、会員番号情報J15の読み取りが行われた会計とが、同一の会計となるような時間の範囲であって、事前のテストやシミュレーション等によって適切に定められている。
【0147】
対応レコード生成部7022は、算出した差が所定範囲内でないと判別した場合(ステップSD3:NO)、会員関連データベース710Dに登録するレコードを生成しない(ステップSD4)。なお、この場合、ポイント付与部7023は、対応レコード生成部7022がステップSD1で決定した組み合わせの会員番号情報J15が示す会員番号の顧客KKに対してポイント付与を行わない。
【0148】
一方で、対応レコード生成部7022は、算出した差が所定範囲内であると判別した場合(ステップSD3:YES)、会員関連データベース710Dに登録するレコードを生成する(ステップSD5)。なお、この場合、ポイント付与部7023は、対応レコード生成部7022がステップSD1で決定した組み合わせの会員番号情報J15が示す会員番号の顧客KKに対してポイント付与を行なう。
【0149】
このように、対応レコード生成部7022は、レシート識別情報J14に付加された識別情報読取時刻と、会員番号情報J15に付加された会員番号読取時刻との差が所定範囲内である場合、会員関連データベース710Dに登録するレコードを生成する。
これは、以下の理由による。例えば、
図1に示す顧客KK1がある1のレジカウンターLで会計を行った後に、
図1に示す顧客KK2が同じレジカウンターLで会計を行ったとする。また、顧客KK1で会計が行われた際、所定の要因により、顧客KK1の会員番号を示す会員番号情報J15の送信が行われなかったとする。この場合、第2取得部7021は、この2つの会計に亘って、印刷装置3から、顧客KK1に引き渡されたレシートRのレシート識別情報J14、顧客KK2の会員番号情報J15、及び、顧客KK2に引き渡されたレシートRのレシート識別情報J14を、この順番で取得することになる。対応レコード生成部7022は、付加されているシリアル番号J11が同じである場合、第2取得部7021が情報を取得した順に組み合わせを決定する。そのため、この例では、対応レコード生成部7022は、顧客KK1に引き渡されたレシートRのレシート識別情報J14と、顧客KK2の会員番号情報J15とが対応付けたレコードを生成することになってしまう。これでは、顧客KK2に対して、顧客KK1が行った会計に基づくポイントが付与されることになる。そこで、対応レコード生成部7022は、上記の処理を行うことで、異なる会計で読み取られたレシート識別情報J14と会員番号情報J15とを対応付けないようできる。つまり、対応レコード生成部7022は、同一の会計で読み取られたレシート識別情報J14と会員番号情報J15とを正確に対応付けることができ、レシート識別情報J14と会員番号情報J15とを精度よく対応付けることができる。これにより、制御サーバー7が提供するポイント付与サービスにおいて、ポイント付与の精度が低下することを防止できる。
【0150】
図11を参照して、対応レコード生成部7022がレコード生成処理でレコードを生成すると、対応レコード生成部7022は、会員関連データベース710Dにレコードを登録する(ステップSC8)。これにより、分析データ管理データベース710C、及び会員関連データベース710Dの2つのデータべースにおいて、レシート識別情報J14により、印刷データIDに対して会員番号情報J15の紐づけが行われたこととなる。
【0151】
以上のように、情報処理システム1において、印刷装置3は、決済情報が含まれる印刷データID、レシート識別情報J14、会員番号情報J15を制御サーバー7に送信する。制御サーバー7は、印刷データIDとレシート識別情報J14とを対応付け、レシート識別情報J14と会員番号情報J15とを対応付け、レシート識別情報J14によって印刷データIDと会員番号情報J15とを紐づける。この構成によれば、情報処理システム1は、レシート識別情報J14により、印刷データIDと会員番号情報J15とを紐づけることができるため、精度よく印刷データIDに対して会員番号情報J15を紐づけることができる。前述した通り、印刷データIDは決済情報を有するため、情報処理システム1は、決済情報に対して会員番号情報J15を精度よく紐づけることができる。
【0152】
特に、情報処理システム1は、顧客KKが提示した会員カードCDから読み取って取得した会員番号情報J15を、印刷データIDに対して精度よく紐づけることができる。会員番号情報J15を会員カードCDから読み取って取得する場合、印刷装置3は、レシートRと会員カードCDとは互いに独立した媒体であるため、会員カードCDから取得した会員番号情報J15には顧客KKに引き渡されたレシートRのレシート識別情報J14が対応付いていない。そのため、制御サーバー7は、印刷データIDと会員番号情報J15とが紐づけることが難しい。また、会員カードCDの読み取りタイミングは、顧客KKが提示するタイミングやレジ担当者が読み取りを行うタイミングに依存するため、不定である。そのため、制御サーバー7は、会員カードCDの読み取りを行ったタイミングに基づいて、印刷データIDと会員番号情報J15とが紐づけようとすると、処理が複雑になるに加え、紐づけの精度が低下する虞がある。そこで、情報処理システム1において印刷装置3は、レシート識別情報J14を示す2次元コードJ9を決済情報と共にレシートRに印刷する。これにより、レシート識別情報J14の読み取りが行われると、印刷装置3は、印刷データIDと会員番号情報J15とに加え、印刷データIDと会員番号情報J15と紐づけるためのレシート識別情報J14を制御サーバー7に送信できる。したがって、上述したように、情報処理システム1は、レシート識別情報J14により、紐づきを行うことが難しい会員カードCDから取得した会員番号情報J15を、印刷データIDに対して精度よく紐づけることができる。また、これにより、制御サーバー7では、会員カードCDの読み取りを行ったタイミングに基づいて紐づけを行う処理を実行する必要がなく、単純に情報の対応付けを行うだけでよい。したがって、制御サーバー7は、紐づきを行うことが難しい会員カードCDから取得した会員番号情報J15を、印刷データIDに対して簡単に紐づけることができる。
【0153】
対応レコード生成部7022が生成したレコードを会員関連データベース710Dにレコードを登録すると、ポイント付与部7023は、ポイント付与を行う(ステップSC9)。上述したように、印刷データIDに対して精度よく会員番号情報J15が紐づいているため、ポイント付与部7023は、ある会員番号の顧客KKに対して、当該顧客KKが行っていない会計に基づくポイント付与が行われてしまうといった事態の発生を防止できる。したがって、ポイント付与部7023は、精度よくポイント付与を行える。
【0154】
また、上述したように、情報処理システム1において、POS端末4は、会計処理に基づく印刷データIDの生成、及び、印刷データIDの送信を実行する。つまり、POS端末4の改修を行わなくても、情報処理システム1は、精度よくポイント付与が行える。これにより、ポイント付与サービスの利用に対応していない店舗Tを、ポイント付与サービスの利用に対応した店舗Tへ変更する際、店舗システム2では、少なくともPOS端末4の変更が不要である。したがって、店舗システム2は、大幅な変更を行わなくてもポイント付与サービスの利用に対応した店舗Tを構築できる。
【0155】
次に、顧客KKが顧客端末6によって付与されたポイントの残高を閲覧する場合の、顧客端末6と制御サーバー7との動作について説明する。
図13は、顧客端末6と制御サーバー7との動作を示すフローチャートである。
図13において、フローチャートFEは顧客端末6の動作を示し、フローチャートFFは制御サーバー7の動作を示す。
【0156】
顧客KKは、顧客端末6のブラウザーを立ち上げ、付与されたポイントの残高を閲覧するための閲覧用ユーザーインターフェースの表示に関わる制御サーバー7の所定のURLへのアクセスを指示する(ステップSY1)。なお、このURLは、所定の方法で、ユーザーに事前に通知されている。
【0157】
顧客端末6の顧客端末制御部60のブラウザー実行部6000は、顧客KKの指示に応じて、閲覧用ユーザーインターフェースの表示に係る制御サーバー7の所定のURLにアクセスする(ステップSE1)。
【0158】
フローチャートFFに示すように、制御サーバー7のサーバー制御部70は、ブラウザー実行部6000による所定のURLへのアクセスに応じて、閲覧用ユーザーインターフェースを表示するために会員番号と、会員番号に対応するパスワードとを入力するための入力ユーザーインターフェースを表示させるHTMLファイルをサーバーネットワーク通信部71により顧客端末6へ送信する(ステップSF1)。
【0159】
ブラウザー実行部6000は、顧客端末通信部62により入力ユーザーインターフェースを表示させるHTMLファイルを受信する(ステップSE2)。
【0160】
次いで、ブラウザー実行部6000は、受信したHTMLファイルに基づいて入力ユーザーインターフェースを顧客端末タッチパネル61に表示させる(ステップSE3)。入力ユーザーインターフェースは、会員番号を入力する入力欄、会員番号に対応するパスワードを入力する入力欄、及び、入力欄への入力を確定する確定ボタンを有する。会員番号とパスワードとが対応する入力欄に入力された確定ボタンが操作されると(ステップSY2)、ブラウザー実行部6000は、入力された会員番号を示す会員番号情報J15と、入力されたパスワードを示す情報とを顧客端末通信部62により制御サーバー7へ送信する(ステップSE4)。
【0161】
制御サーバー7のサーバー制御部70は、サーバーネットワーク通信部71によって会員番号情報J15とパスワードを示す情報とを受信する(ステップSF2)。
【0162】
次いで、サーバー制御部70は、受信した情報の組み合わせが示す会員番号とパスワードとの組み合わせが予め登録されている組み合わせと合致するか否かを判別する(ステップSF3)。サーバー制御部70は、合致すると判別した場合(ステップSF3:YES)、ポイント管理データベース710Eを参照して、受信した会員番号情報J15を格納するレコードを特定し、特定したレコードに格納されるポイント情報J16を取得する(ステップSF4)。
【0163】
次いで、サーバー制御部70は、取得したポイント情報J16を表示する閲覧用ユーザーインターフェースを表示させるHTMLファイルを顧客端末6に送信する(ステップSF5)。なお、ステップSF5の処理は、ポイント情報J16を顧客端末6に送信することに相当する。
【0164】
顧客端末6のブラウザー実行部6000は、閲覧用ユーザーインターフェースを表示させるHTMLファイルを顧客端末通信部62により受信する(ステップSE5)。
【0165】
ブラウザー実行部6000は、受信したHTMLファイルに基づいて顧客端末インターフェースを顧客端末タッチパネル61に表示させる(ステップSE6)。
【0166】
このように、情報処理システム1において、制御サーバー7は、顧客端末6から会員番号情報J15を受信した場合、受信した会員番号情報J15に対応付くポイント情報J16を顧客端末6に送信する。これにより、制御サーバー7は、精度よく付与されたポイントの残高を顧客KKに提示できる。
【0167】
以上、説明したように、印刷装置3は、POS端末4、制御サーバー7、及びコードリーダーCRと通信可能である。印刷装置3は、印刷部31と、印刷部31を制御する印刷装置制御部30と、を備える。印刷装置制御部30は、POS端末4から決済情報を受信し、受信した決済情報を識別するレシート識別情報J14を生成して印刷部31により決済情報とレシート識別情報J14とをロール紙に印刷し、ロール紙に印刷されたレシート識別情報をコードリーダーCRにより取得し、会員番号情報J15を記録する会員カードCDから会員番号情報J15をコードリーダーCRにより取得し、受信した決済情報、コードリーダーCRから取得したレシート識別情報J14、及び、コードリーダーCRから取得した会員番号情報J15を、制御サーバー7に送信する。
【0168】
この構成によれば、制御サーバー7が、決済情報、レシート識別情報J14、及び会員番号情報J15を受信できるため、制御サーバー7が、レシート識別情報J14により、印刷データIDに対する会員番号情報J15の紐づけを精度よく行えるようになる。
【0169】
印刷装置制御部30は、コードリーダーCRによりレシート識別情報J14を取得した識別情報読取時刻を、レシート識別情報J14に付加して制御サーバー7に送信する。また、印刷装置制御部30は、コードリーダーCRにより会員番号情報J15を取得した会員番号読取時刻を、会員番号情報J15に付加して制御サーバー7に送信する。
【0170】
この構成によれば、制御サーバー7が、レシート識別情報J14と会員番号情報J15と対応付けられる際、識別情報読取時刻と会員番号読取時刻とに基づいて対応付けを行うことができるようなる。そのため、制御サーバー7は、同じ会計で読み取られたシート識別情報J14と会員番号情報J15とを正確に対応付けることができるようになり、決済情報に対する会員番号情報J15の紐づけを、より精度よく行えるようになる。
【0171】
印刷装置3は、印刷装置3を識別するシリアル番号J11を記憶する印刷装置記憶部310を備える。印刷装置制御部30は、印刷装置記憶部310が記憶するシリアル番号J11を、決済情報、レシート識別情報J14、及び会員番号情報J15に付加して制御サーバー7に送信する。
【0172】
この構成によれば、制御サーバー7が、複数の印刷装置3から、決済情報、レシート識別情報J14、及び会員番号情報J15を受信した場合でも、印刷装置3ごとに、決済情報に対する会員番号情報J15の紐づけを精度よく行えるようになる。
【0173】
会員番号情報J15は、制御サーバー7が提供する所定のサービスを利用する利用者を識別する識別情報である。本実施形態において制御サーバー7が提供する所定のサービスは、ポイント付与サービスである。
【0174】
この構成によれば、ポイント付与サービスの会員番号を示す会員番号情報J15を、当該会員番号情報J15が示す会員番号が行った会計の決済情報に、精度よく紐づけることができるようになる。
【0175】
情報処理システム1は、POS端末4、及びコードリーダーCRと通信可能な印刷装置3と、制御サーバー7とを備える。印刷装置3は、POS端末4から決済情報を受信し、受信した決済情報を識別するレシート識別情報J14を生成して印刷部31により決済情報とレシート識別情報J14とをロール紙に印刷し、ロール紙に印刷されたレシート識別情報をコードリーダーCRにより取得し、会員番号情報J15を記録する会員カードCDから会員番号情報J15をコードリーダーCRにより取得し、受信した決済情報、コードリーダーCRから取得したレシート識別情報J14、及び、コードリーダーCRから取得した会員番号情報J15を、制御サーバー7に送信する。制御サーバー7は、印刷装置3から、決済情報、レシート識別情報J14、及び会員番号情報J15を受信する。
【0176】
この構成によれば、情報処理システム1は、レシート識別情報J14により、決済情報と会員番号情報J15とを紐づけることができるため、決済情報に対する会員番号情報J15の紐づけを精度よく行える。
【0177】
印刷装置3は、コードリーダーCRによりレシート識別情報J14を取得した識別情報読取時刻を、レシート識別情報J14に付加して制御サーバー7に送信する。また、印刷装置制御部30は、コードリーダーCRにより会員番号情報J15を取得した会員番号読取時刻を、会員番号情報J15に付加して制御サーバー7に送信する。制御サーバー7は、識別情報読取時刻と会員番号読取時刻との差が所定範囲内である場合、レシート識別情報J14と会員番号情報J15とを対応付けて記憶する。
【0178】
この構成によれば、制御サーバー7は、レシート識別情報J14と会員番号情報J15と対応付けられる際、識別情報読取時刻と会員番号読取時刻とに基づいて対応付けを行える。そのため、制御サーバー7は、同じ会計で読み取られたシート識別情報J14と会員番号情報J15とを対応付けることができる。したがって、制御サーバー7は、精度よくシート識別情報J14と会員番号情報J15とを対応付けることができ、決済情報に対する会員番号情報J15の紐づけを、より精度よく行える。
【0179】
制御サーバー7は、決済情報に対応する印刷テキストデータITDを分析し、分析結果として分析データBDをレシート識別情報J14と対応付けて記憶する。制御サーバー7は、分析データBDに基づいて、制御サーバー7が提供するポイント付与サービスに関するポイント情報J16を生成し、生成したポイント情報J16を会員番号情報J15と対応付けて記憶する。制御サーバー7は、顧客端末6から会員番号情報J15を受信した場合、受信した会員番号情報J15に対応付くポイント情報J16を顧客端末6に送信する。
【0180】
この構成によれば、制御サーバー7は、精度よく付与されたポイントの残高を顧客KKに提示できる。
【0181】
なお、上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。
【0182】
例えば、上述した実施形態では、制御サーバー7が印刷テキストデータITDを生成する構成であったが、印刷装置3が印刷テキストデータITDを生成する構成でもよい。
【0183】
また、例えば、上述した実施形態では、レシートRの発行を行った後、会員カードCDから会員番号情報J15の読み取りが行われる構成を説明した。しかしながら、会員カードCDの読み取りは、1の会計においてレシートRの発行前に行われてもよい。
【0184】
また、例えば、上述した実施形態では、分析部7013がレコードを生成する際、第1取得部7011から入力されたレシート識別情報J14を生成するレコードに格納させる構成を説明した。しかしながら、印刷データIDにレシート識別情報J14が決算情報と含まれる場合、分析部7013は、テキストデータ分析処理によってレシート識別情報J14を取得し、生成するレコードの格納する構成でもよい。この構成の場合、印刷装置3は、印刷データIDに決算情報として含まれるレシート識別情報J14と同じレシート識別情報J14を示す2次元コードJ9をレシートRに印刷する。
【0185】
また、例えば、上述した実施形態では、制御サーバー7が提供するサービスとしてポイント付与サービスを例示して説明したが、制御サーバー7が提供するサービスは、上述したように、電子レシートの発行のサービスでもよい。この場合、サービス関連情報は、印刷装置3により発行された紙媒体のレシートRに印刷された情報の一部、又は全部の情報に相当する。また、制御サーバー7が提供するサービスは、分析データBDに基づいて特定の項目の項目値を提供するサービスでもよい。この構成の場合、サービス関連情報は、分析データBDに含まれる項目値の一部、又は全部に相当する。制御サーバー7が提供するサービスがポイント付与サービス以外のサービスでも、制御サーバー7は、サービスを利用する利用者に対して、他の利用者が行った会計に基づいて生成されたサービスに関するサービス関連情報を提供することがない。したがって、制御サーバー7は、サービスを利用する利用者に適切なサービス関連情報を提供できる。
【0186】
また、例えば、上述した実施形態では、読取装置として、コードリーダーCRを例示し、コードリーダーCRが会員カードCDから会員番号情報J15を読み取り、また、コードリーダーCRがレシートRからレシート識別情報J14を読み取り構成を説明した。しかしながら、読取装置は、コードリーダーCRに限定されず、会員カードCD、及びレシートRから対応する識別情報を読み取れる装置であればよい。また、会員カードCD、及びレシートRから対応する識別情報を読み取る読取装置は、同じ装置でなく、異なる装置でもよい。例えば、印刷装置3にカードリーダーと2次元コードリーダーとが接続し、カードリーダーで会員カードCDから会員番号情報J15を読み取り、2次元コードリーダーでレシートRからレシート識別情報J15を読み取る構成でもよい。
【0187】
また、例えば、上述した実施形態では、レシート識別情報J14を読み取るためにレシートRに印刷されるコードとして2次元コードJ9を例示したが、レシート識別情報J14を読み取るためにレシートRに印刷されるコードは、バーコードでもよい。
【0188】
また、例えば、POS端末制御部40、印刷装置制御部30、顧客端末制御部60、サーバー制御部70の機能は、複数のプロセッサー、又は、半導体チップにより実現してもよい。
【0189】
また、サーバー制御部70の機能は、制御プログラム710Aを記憶した記憶媒体、制御プログラム710Aを配信するサーバー装置、制御プログラム710Aを伝送する伝送媒体、制御プログラム710Aを搬送波内に具現化したデータ信号等の形態で実現することもできる。
【0190】
また、例えば、
図11、
図12、及び
図13の処理単位は、POS端末4、印刷装置3、顧客端末6、及び、制御サーバー7の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、本発明が限定されることはない。処理内容に応じて、されに多くの処理単位に分割してもよい。また、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。また、その処理の順番は、本発明の趣旨に支障のない範囲で適宜に入れ替えてもよい。
【0191】
また、
図2に示した各機能部は機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に限定されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上述した実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアとしてもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、POS端末4、印刷装置3、顧客端末6、及び制御サーバー7の他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
【符号の説明】
【0192】
1…情報処理システム、3…印刷装置、4…POS端末(端末、第1端末)、6…顧客端末(第2端末)、7…制御サーバー(情報処理装置)、30…印刷装置制御部(制御部)、31…印刷部、32…印刷装置通信部、33…印刷装置ネットワーク通信部、34…デバイス通信部、40…POS端末制御部、41…POS端末通信部、42…POS端末タッチパネル、5…通信装置、60…顧客端末制御部、61…顧客端末タッチパネル、62…顧客端末通信部、70…サーバー制御部、71…サーバーネットワーク通信部、72…サーバー表示部、73…サーバー入力部、300…印刷装置プロセッサー、310…印刷装置記憶部(記憶部)、310A…制御プログラム、400…POS端末プロセッサー、410…POS端末記憶部、410A…制御プログラム、600…顧客端末プロセッサー、610…顧客端末記憶部、610A…制御プログラム、700…サーバープロセッサー、710…サーバー記憶部、710A…制御プログラム、710B…分析プログラム群管理データベース、710C…分析データ管理データベース、710D…会員関連データベース、710E…ポイント管理データベース、4000…アプリケーション実行部、6000…ブラウザー実行部、BD…分析データ(分析結果)、CD…会員カード(情報記録媒体)、CDP…カスタマーディスプレー、CR…コードリーダー(読取装置)、GN…グローバルネットワーク、ITD…印刷テキストデータ(テキストデータ)、J11…シリアル番号(印刷装置識別情報)、J14…レシート識別情報(第1識別情報)、J15…会員番号(第2識別情報)、J16…ポイント情報(サービス関連情報)、JT…自動釣銭機。