(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-28
(45)【発行日】2022-12-06
(54)【発明の名称】トレイ、ワーク梱包体、及びワークの梱包方法
(51)【国際特許分類】
B65D 85/86 20060101AFI20221129BHJP
B25J 19/00 20060101ALI20221129BHJP
【FI】
B65D85/86
B25J19/00 C
(21)【出願番号】P 2018221121
(22)【出願日】2018-11-27
【審査請求日】2021-08-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000232243
【氏名又は名称】日本電気硝子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】山田 雅浩
【審査官】家城 雅美
(56)【参考文献】
【文献】実開昭61-117255(JP,U)
【文献】特開2012-144261(JP,A)
【文献】特開2005-197628(JP,A)
【文献】特開2010-215255(JP,A)
【文献】米国特許第07059476(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/86
B25J 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークを収容するトレイ本体を備えるトレイであって、
前記トレイ本体は、前記ワークを所定の位置で保持するワーク保持部と、前記ワーク保持部の外周に設けられる本体枠部と、を備え、
前記本体枠部は、前記ワークを前記ワーク保持部に搬入する作業を行う作業台に対して前記トレイ本体を位置決めする位置決め部を有し、
前記位置決め部は、前記本体枠部の底面において前記本体枠部の外周縁よりも内側となる位置に下方開口する凹
部であることを特徴とするトレイ。
【請求項2】
前記トレイ本体の形状は、平面視四角形状であることを特徴とする請求項1に記載のトレイ。
【請求項3】
前記位置決め部は、前記本体枠部の四辺部のうち、対向する一組の辺部にそれぞれ配置される第1位置決め部と第2位置決め部とを備えることを特徴とする請求項2に記載のトレイ。
【請求項4】
前記第1位置決め部及び前記第2位置決め部は、それぞれ前記辺部の長さ方向における中央よりも前記辺部の長さ方向における端部側に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のトレイ。
【請求項5】
前記本体枠部の四隅部のうち、いずれか一つの隅部の外周形状は、前記一つの隅部以外の三つの隅部の外周形状と異なることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載のトレイ。
【請求項6】
前記本体枠部は、前記トレイ本体の前記ワーク保持部の上面よりも上方に突出する本体内周枠部と、
前記本体内周枠部の外周を取り囲むように設けられ、前記ワーク保持部の下面よりも下方に位置する本体外周枠部と、を備え、
前記本体内周枠部の形状は、帯状の上面を有する平面視四角形状であり、前記本体内周枠部の四辺部のうち、対向する一組の辺部の幅寸法は、前記一組の辺部と異なる一組の辺部の幅寸法よりも大きいことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のトレイ。
【請求項7】
蓋体をさらに備え、
前記蓋体は、前記トレイ本体の前記ワーク保持部を覆う蓋本体部と、前記蓋本体部の外周に設けられる蓋枠部と、を備えることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のトレイ。
【請求項8】
前記蓋枠部は、前記蓋体の前記蓋本体部の上面よりも上方に突出する蓋内周枠部と、
前記蓋内周枠部の外周を取り囲むように設けられ、前記蓋本体部の下面よりも下方に位置する蓋外周枠部と、を備え、
前記蓋内周枠部の形状は、帯状の上面を有する平面視四角形状であり、
前記蓋内周枠部の四辺部のうち、対向する一組の辺部の幅寸法は、前記一組の辺部と異なる一組の辺部の幅寸法よりも大きいことを特徴とする請求項7に記載のトレイ。
【請求項9】
前記蓋体を前記トレイ本体に装着した装着状態で巻き付けられるバンド部材を係止するための係止部を有することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のトレイ。
【請求項10】
前記係止部は、前記本体枠部と前記蓋枠部とから構成されるトレイ枠部の外周縁を切り欠く形状を有する切り欠き係止部を含むことを特徴とする請求項9に記載のトレイ。
【請求項11】
前記係止部は、前記蓋枠部の枠内と枠外とを横断するように延在する横断係止部を含むことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載のトレイ。
【請求項12】
前記本体枠部の上面は、前記凹部に対応して膨出している本体膨出凸部を有し、
前記蓋枠部の底面は、前記本体膨出凸部が挿入される挿入凹部を有し、
前記蓋枠部の上面は、前記挿入凹部に対応して膨出している蓋膨出凸部を有することを特徴とする請求項7から請求項11のいずれか一項に記載のトレイ。
【請求項13】
前記蓋枠部の上面は、前記蓋体上に前記トレイ本体を積み重ねた状態で前記トレイ本体の前記本体枠部を支持する支持突起をさらに有することを特徴とする請求項12に記載のトレイ。
【請求項14】
請求項1から請求項13のいずれか一項に記載のトレイと、前記トレイに収容されるワークとを備えることを特徴とするワーク梱包体。
【請求項15】
請求項1から請求項13のいずれか一項に記載のトレイを用いるワークの梱包方法であって、
前記作業台に突設されたピンを前記トレイ本体の前記位置決め部に挿入することで、前記作業台に対して前記トレイ本体を位置決めして載置する載置工程と、
前記作業台に載置された前記トレイ本体にワーク自動搬入装置を用いて前記ワークを搬入して前記ワークを前記ワーク保持部に保持させる保持工程と、を備えることを特徴とするワークの梱包方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークを収容するトレイ、ワーク梱包体、及びワークの梱包方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に開示されるように、例えば、電子部品等のワークを搬送する際にワークを収容するトレイが用いられる場合がある。また、特許文献2に開示されるように、トレイにワークを搬入する際には、トレイを位置決めする装置が用いられる場合がある。特許文献2の装置は、トレイの外側面を押してトレイの位置を調整するガイド部を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-001409号公報
【文献】特開2016-117134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなワークを収容するトレイ本体を作業台に位置決めすることで、ワークをトレイ本体の所定の位置に自動搬入装置を用いて搬入することが可能となる。ここで、上記特許文献2のようにトレイ本体の外側面を押してトレイの位置を調整する場合、トレイ本体は、トレイ本体の外側面を基準に位置決めされることになる。この場合、トレイ本体においてワークを保持するワーク保持部を作業台に対して位置決めする精度は、トレイ本体の外形寸法の公差の影響を受けることで低下するおそれがあった。
【0005】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、トレイ本体においてワークを保持するワーク保持部の位置決め精度を容易に高めることを可能にしたトレイ、ワーク梱包体、及びワークの梱包方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するトレイは、ワークを収容するトレイ本体を備えるトレイであって、前記トレイ本体は、前記ワークを所定の位置で保持するワーク保持部と、前記ワーク保持部の外周に設けられる本体枠部と、を備え、前記本体枠部は、前記ワークを前記ワーク保持部に搬入する作業を行う作業台に対して前記トレイ本体を位置決めする位置決め部を有し、前記位置決め部は、前記本体枠部の底面において前記本体枠部の外周縁よりも内側となる位置に下方開口する凹部又は貫通孔である。
【0007】
この構成によれば、トレイ本体の本体枠部の外周縁よりも内側となる位置決め部を基準にトレイ本体を作業台に対して位置決めすることができる。これにより、トレイ本体の外形寸法の公差の影響を受けずに、トレイ本体の収容部を作業台に対して位置決めすることができる。
【0008】
上記トレイにおいて、前記トレイ本体の形状は、平面視四角形状であることが好ましい。
上記トレイにおいて、前記位置決め部は、前記本体枠部の四辺部のうち、対向する一組の辺部にそれぞれ配置される第1位置決め部と第2位置決め部とを備えることが好ましい。
【0009】
この構成によれば、上記の位置決め精度をより高めることができる。
上記トレイにおいて、前記第1位置決め部及び前記第2位置決め部は、それぞれ前記辺部の長さ方向における中央よりも前記辺部の長さ方向における端部側に配置されていることが好ましい。
【0010】
この構成によれば、例えば、第1位置決め部と第1辺部の中央との距離と、第2位置決め部と第2辺部の中央との距離とは互いに異なるように構成することで、トレイ本体の向きを容易に視認することができる。
【0011】
上記トレイにおいて、前記本体枠部の四隅部のうち、いずれか一つの隅部の外周形状は、前記一つの隅部以外の三つの隅部の外周形状と異なることが好ましい。
この構成によれば、トレイ本体の向きを容易に視認することができる。
【0012】
上記トレイにおいて、前記本体枠部は、前記トレイ本体の前記ワーク保持部の上面よりも上方に突出する本体内周枠部と、前記本体内周枠部の外周を取り囲むように設けられ、前記ワーク保持部の下面よりも下方に位置する本体外周枠部と、を備え、前記本体内周枠部の形状は、帯状の上面を有する平面視四角形状であり、前記本体内周枠部の四辺部のうち、対向する一組の辺部の幅寸法は、前記一組の辺部と異なる一組の辺部の幅寸法よりも大きいことが好ましい。
【0013】
この構成によれば、例えば、吸着移動装置を用いてトレイ本体を吸着して作業台から搬出する際に、トレイ本体において幅寸法のより大きい一組の辺部を吸着移動装置によって吸着する部分として好適に利用することができる。
【0014】
上記トレイにおいて、蓋体をさらに備え、前記蓋体は、前記トレイ本体の前記ワーク保持部を覆う蓋本体部と、前記蓋本体部の外周に設けられる蓋枠部と、を備えることが好ましい。
【0015】
この構成によれば、蓋体の蓋枠部でトレイ本体の本体枠部を覆うことができるため、トレイ本体のワーク保持部に埃等の異物が侵入することを好適に抑えることができる。
上記トレイにおいて、前記蓋枠部は、前記蓋体の前記蓋本体部の上面よりも上方に突出する蓋内周枠部と、前記蓋内周枠部の外周を取り囲むように設けられ、前記蓋本体部の下面よりも下方に位置する蓋外周枠部と、を備え、前記蓋内周枠部の形状は、帯状の上面を有する平面視四角形状であり、前記蓋内周枠部の四辺部のうち、対向する一組の辺部の幅寸法は、前記一組の辺部と異なる一組の辺部の幅寸法よりも大きいことが好ましい。
【0016】
この構成によれば、例えば、吸着移動装置を用いて蓋体を吸着してトレイ本体に装着する際に、蓋本体において幅寸法のより大きい一組の辺部を吸着移動装置によって吸着する部分として好適に利用することができる。
【0017】
上記トレイにおいて、前記蓋体を前記トレイ本体に装着した装着状態で巻き付けられるバンド部材を係止するための係止部を有することが好ましい。
この構成によれば、トレイに取り付けられたバンド部材の位置ずれを抑えることができる。
【0018】
上記トレイにおいて、前記係止部は、前記本体枠部と前記蓋枠部とから構成されるトレイ枠部の外周縁を切り欠く形状を有する切り欠き係止部を含むことが好ましい。
この構成によれば、トレイ枠部の外周縁部においてバンド部材の位置ずれを抑えることができる。
【0019】
上記トレイにおいて、前記係止部は、前記蓋枠部の枠内と枠外とを横断するように延在する横断係止部を含むことが好ましい。
この構成によれば、例えば、トレイの蓋体側に配置されるバンド部材に外力が加わることを要因としたバンド部材の位置ずれを好適に抑えることができる。
【0020】
上記トレイにおいて、前記位置決め部は、前記凹部を含み、前記本体枠部の上面は、前記凹部に対応して膨出している本体膨出凸部を有し、前記蓋枠部の底面は、前記本体膨出凸部が挿入される挿入凹部を有し、前記蓋枠部の上面は、前記挿入凹部に対応して膨出している蓋膨出凸部を有することが好ましい。
【0021】
この構成によれば、トレイ本体は、位置決め部である凹部に対応して膨出している本体膨出凸部を有することで、トレイ本体を薄肉化することができる。このとき、蓋体は、挿入凹部に対応して膨出している蓋膨出凸部を有することで、蓋体についても薄肉化することができる。また、トレイ本体の本体膨出凸部が蓋体の挿入凹部に挿入されることで、トレイ本体の本体枠部と、蓋体の蓋枠部とが接触可能な領域を確保することができる。これにより、トレイ本体と蓋体との間の隙間を減らすことで、トレイ本体のワーク保持部に埃等の異物が侵入することを抑えることができる。
【0022】
上記トレイにおいて、前記蓋枠部の上面は、前記蓋体上に前記トレイ本体を積み重ねた状態で前記トレイ本体の前記本体枠部を支持する支持突起をさらに有することが好ましい。
【0023】
この構成によれば、複数のトレイを積み重ねた状態において、上側のトレイを下側のトレイで安定して支持することができる。
ワーク梱包体は、上記のトレイと、前記トレイに収容されるワークとを備える。
【0024】
上記課題を解決するワークの梱包方法は、上記トレイを用いるワークの梱包方法であって、前記作業台に突設されたピンを前記トレイ本体の前記位置決め部に挿入することで、前記作業台に対して前記トレイ本体を位置決めして載置する載置工程と、前記作業台に載置された前記トレイ本体にワーク自動搬入装置を用いて前記ワークを搬入して前記ワークを前記ワーク保持部に保持させる保持工程と、を備える。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、トレイ本体においてワークを保持するワーク保持部の位置決め精度を容易に高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】実施形態におけるトレイ及び作業台を示す斜視図である。
【
図3】
図2の3-3線に沿った部分端面図を用いてトレイ本体の使用状態を説明する説明図である。
【
図6】ワークの梱包方法の一例を示す斜視図である。
【
図8】(a)及び(b)は、トレイを積み重ねた状態を説明する説明図である。
【
図9】作業台からトレイ本体を搬出する工程を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、トレイの実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態のトレイ11は、ワークWを収容するトレイ本体12と、蓋体13とを備えている。
【0028】
<トレイ本体>
図1及び
図2に示すように、トレイ11のトレイ本体12は、ワークWを所定の位置で保持するワーク保持部14と、ワーク保持部14の外周に設けられる本体枠部15とを備えている。トレイ本体12の形状は、平面視四角形状である。トレイ本体12のワーク保持部14は、複数のワークWを所定の位置で保持するように構成されている。
【0029】
詳述すると、ワーク保持部14は、各ワークWに対応した保持凹部14aを備えている。ワーク保持部14は、複数の保持凹部14aからなる複数の列が並列された構成を有している。なお、ワーク保持部14における保持凹部14aの数、すなわちワーク保持部14で保持可能なワークWの個数は、複数に限定されず、単数であってもよい。
【0030】
図2に示すように、本実施形態のワーク保持部14において隣り合う保持凹部14aは、溝14bによって連結されている。ワーク保持部14の溝14bは、保持凹部14aよりも狭い幅を有し、かつ保持凹部14aよりも浅い深さを有している。また、ワーク保持部14の溝14bは、ワーク保持部14の最外周側に位置する保持凹部14aからその保持凹部14aの外方となる位置まで溝14bは延在している。ワーク保持部14の溝14bは、保持凹部14aに保持されたワークWを例えばピンセット等の把持具で取り出す際に把持具の先端を挿入する部分として利用することができる。
【0031】
図2及び
図3に示すように、トレイ本体12の本体枠部15は、トレイ本体12のワーク保持部14の上面よりも上方に突出する本体内周枠部16と、本体内周枠部16の外周を取り囲むように設けられ、ワーク保持部14の下面よりも下方に位置する本体外周枠部17とを備えている。
図3に示すように、ワーク保持部14と本体内周枠部16とは、ワーク保持部14の外周端部から上方に延在する本体内周壁部18によって連結されている。本体内周枠部16と本体外周枠部17とは、本体内周枠部16の外周端部から下方に延在する本体外周壁部19によって連結されている。
【0032】
図2に示すように、本体枠部15の本体内周枠部16の形状は、帯状の上面を有する平面視四角形状である。本体内周枠部16の四辺部のうち、対向する一組の辺部である第1辺部16a及び第2辺部16bの幅寸法D1は、その一組の辺部と異なる一組の辺部である第3辺部16c及び第4辺部16dの幅寸法D2よりも大きい。幅寸法D1は、幅寸法D2の1.1倍以上であることが好ましく、より好ましくは1.2倍以上である。
【0033】
図3に示すように、本体枠部15の本体外周枠部17の形状は、平板状であり、本体外周枠部17の底面は、トレイ本体12が作業台WB上に載置される際に作業台WBの上面に当接される。本体外周枠部17は、本体内周枠部16の各辺部16a,16b,16c,16cにそれぞれ隣り合う第1辺部17a、第2辺部17b、第3辺部17c、及び第4辺部17dを備えている。
【0034】
図2に示すように、本体枠部15の四隅部のうち、いずれか一つの隅部(第1隅部15a)の外周形状は、その一つの隅部以外の三つの隅部(第2隅部15b、第3隅部15c、及び第4隅部15d)の外周形状と異なる。本実施形態の第1隅部15aの形状は、切り欠き形状であり、第2隅部15b、第3隅部15c、及び第4隅部15dの形状は、いずれも円弧状である。なお、例えば、一つの隅部の形状を円弧状とし、その一つの隅部以外の三つの隅部の形状を切り欠き形状にしてもよいし、円弧状や切り欠き形状以外の形状に変更してもよい。
【0035】
図1~
図3に示すように、トレイ本体12の本体枠部15は、ワークWをワーク保持部14に搬入する作業を行う作業台WBに対してトレイ本体12を位置決めする位置決め部20を有している。本実施形態における本体枠部15の位置決め部20は、本体枠部15の底面において本体枠部15の外周縁よりも内側となる位置に下方開口する凹部である。位置決め部20は、本体枠部15のうち本体外周枠部17に形成されている。
【0036】
位置決め部20は、本体外周枠部17の四辺部のうち、第1辺部17aに配置される第1位置決め部20aと、第1辺部17aに対向する第2辺部17bに配置される第2位置決め部20bとを備えている。第1位置決め部20aは、第1辺部17aの長さ方向における中央よりも第1辺部17aの長さ方向における端部側に配置されている。第2位置決め部20bは、第2辺部17bの長さ方向における中央よりも第2辺部17bの長さ方向における端部側に配置されている。
【0037】
第1位置決め部20aと第2位置決め部20bとは、第1辺部17aの中央と第2辺部17bの中央とを結ぶ直線に対して互いに反対側となる位置に配置されている。また、第1位置決め部20aの中央と第1辺部17aの中央との距離L1と、第2位置決め部20bの中央と第2辺部17bの中央との距離L2とは互いに異なっている。本実施形態では、第1位置決め部20aの中央と第1辺部17aの中央との距離L1は、第2位置決め部20bの中央と第2辺部17bの中央との距離L2よりも短い。
【0038】
<蓋体>
図1に示すように、トレイの蓋体13は、トレイ本体12のワーク保持部14を覆う蓋本体部21と、蓋本体部21の外周に設けられる蓋枠部22とを備えている。蓋体13の蓋本体部21は、平面視でトレイ本体12のワーク保持部14と同様の外形を有している。
【0039】
図4及び
図5に示すように、蓋体13の蓋枠部22は、蓋体13の蓋本体部21の上面よりも上方に突出する蓋内周枠部23と、蓋内周枠部23の外周を取り囲むように設けられ、蓋本体部21の下面よりも下方に位置する蓋外周枠部24とを備えている。
図5に示すように、蓋本体部21と蓋内周枠部23とは、蓋本体部21の外周端部から上方に延在する蓋内周壁部25によって連結されている。蓋内周枠部23と蓋外周枠部24とは、蓋内周枠部23の外周端部から下方に延在する蓋外周壁部26によって連結されている。
【0040】
図4に示すように、蓋枠部22の蓋内周枠部23の形状は、帯状の上面を有する平面視四角形状である。蓋内周枠部23の四辺部のうち、対向する一組の辺部である第1辺部23a及び第2辺部23bの幅寸法D3は、その一組の辺部と異なる一組の辺部である第3辺部23c及び第4辺部23dの幅寸法D4よりも大きい。幅寸法D3は、幅寸法D4の1.1倍以上であることが好ましく、より好ましくは1.2倍以上である。
【0041】
蓋枠部22の蓋外周枠部24の形状は、平板状であり、蓋外周枠部24の底面は、蓋体13をトレイ本体12に装着した際に本体枠部15における本体外周枠部17の上面に当接される。蓋外周枠部24は、本体内周枠部16の各辺部23a,23b,23c,23dにそれぞれ隣り合う第1辺部24a、第2辺部24b、第3辺部24c、及び第4辺部24dを備えている。
【0042】
蓋枠部22の四隅部のうち、いずれか一つの隅部(第1隅部22a)の外周形状は、その一つの隅部以外の三つの隅部(第2隅部22b、第3隅部22c、及び第4隅部22d)の外周形状と異なる。本実施形態の第1隅部22aの形状は、切り欠き形状であり、第2隅部22b、第3隅部22c、及び第4隅部22dの形状は、いずれも円弧状である。なお、例えば、一つの隅部の形状を円弧状とし、その一つの隅部以外の三つの隅部の形状を切り欠き形状にしてもよいし、円弧状や切り欠き形状以外の形状に変更してもよい。
【0043】
<トレイの係止部>
図6及び
図7に示すように、トレイ11は、蓋体13をトレイ本体12に装着した装着状態で巻き付けられるバンド部材Bを係止するための係止部27を有している。
【0044】
トレイ11の係止部27は、本体枠部15と蓋枠部22とから構成されるトレイ枠部11aの外周縁を切り欠く形状を有する切り欠き係止部を含む。切り欠き係止部は、第1切り欠き係止部27aと、トレイ11の平面視で第1切り欠き係止部27aの反対側に位置する第2切り欠き係止部27bとから構成されている。第1切り欠き係止部27aは、トレイ本体12の本体外周枠部17における第1辺部17aに形成された切り欠きと、蓋体13の蓋外周枠部24における第1辺部24aに形成された切り欠きとから構成されている。第2切り欠き係止部27bは、トレイ本体12の本体外周枠部17おける第2辺部17bに形成された切り欠きと、蓋体13の蓋外周枠部24における第2辺部24bに形成された切り欠きとから構成されている。トレイ11の切り欠き係止部は、平面視で内側に向けて凸となる円弧状であることが好ましい。この場合、切り欠き係止部の内奥部にバンド部材Bが係止されることで、バンド部材Bの移動をより抑えることができる。
【0045】
トレイ11の係止部27は、蓋枠部22の枠内と枠外とを横断するように延在する横断係止部を含む。横断係止部は、第1横断係止部27cと、蓋体13の平面視で第1横断係止部27cの反対側に位置する第2横断係止部27dとから構成されている。第1横断係止部27c及び第2横断係止部27dは、蓋体13の蓋内周枠部23の上面を横断する方向に延在する溝状に形成されている。第1横断係止部27cと第2横断係止部27dとは同一直線上となるように延在している。
【0046】
第1横断係止部27c及び第2横断係止部27dは、蓋体13の蓋内周枠部23に形成されている。なお、蓋体13の蓋内周枠部23の下面は、第1横断係止部27c及び第2横断係止部27dに対応した突出部が形成されている。トレイ本体12の本体内周枠部16の上面についても、蓋体13の蓋内周枠部23が接触可能となるように蓋体13の蓋内周枠部23と同形状に形成されているが、トレイ本体12の本体内周枠部16の上面形状については、適宜変更することができる。
【0047】
バンド部材Bは、伸縮性を有することが好ましく、ゴム製のバンド部材であることがより好ましい。なお、バンド部材は、例えば、結束バンドや紐等の非伸縮性を有するものであってもよい。
【0048】
<トレイの積み重ねに関する構成>
本実施形態のトレイ本体12及び蓋体13は、それぞれ合成樹脂製のシート材から構成されている。トレイ本体12及び蓋体13は、シート材をプレス成形することで、各部分が形成されているため、次のような構成を有している。
【0049】
図1に示すように、トレイ本体12の本体枠部15(本体内周枠部16)の上面は、位置決め部20(凹部)に対応して膨出している本体膨出凸部28(第1本体膨出凸部28a及び第2本体膨出凸部28b)を有している。
【0050】
また、蓋枠部22(蓋外周枠部24)の底面は、本体膨出凸部28が挿入される挿入凹部29(第1挿入凹部29a及び第2挿入凹部29b)を有している。また、蓋枠部22(蓋外周枠部24)の上面は、挿入凹部29に対応して膨出している蓋膨出凸部30(第1蓋膨出凸部30a及び第2蓋膨出凸部30b)を有している。第1本体膨出凸部28aは、第1挿入凹部29aに挿入(或いは嵌合)可能であり、第2本体膨出凸部28bは、第2挿入凹部29bに挿入可能である。
【0051】
図8(a)及び
図8(b)に示すように、複数のトレイ11を積み重ねて配置する場合、トレイ本体12の本体膨出凸部28は、蓋体13の挿入凹部29に挿入される。このようにトレイ11を積み重ねた状態では、下側に配置したトレイ11の蓋膨出凸部30に対して、上側に配置したトレイ11が接触することで、下側に配置したトレイ11(蓋枠部22)と、上側に配置したトレイ11(本体枠部15)との間に部分的に隙間が生じる。
【0052】
このとき、本実施形態の蓋枠部22(蓋外周枠部24)の上面は、トレイ本体12の本体枠部15(本体外周枠部17)を支持する支持突起31を有している。このような支持突起31は、下側に配置したトレイ11の蓋枠部22と、上側に配置したトレイ11の本体枠部15との間のスペーサとなる。支持突起31は、蓋膨出凸部30と同じ高さとなるように構成されることが好ましい。
【0053】
図1に示すように、支持突起31は、第1蓋膨出凸部30aが配置される辺部において第1蓋膨出凸部30aと離間して配置される第1支持突起31aと、第2蓋膨出凸部30bが配置される辺部において、第2蓋膨出凸部30bと離間して配置される第2支持突起31bとから構成されている。なお、支持突起31の数や位置を変更することもできる。
【0054】
トレイを構成するシート材の材質としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂等の合成樹脂や金属が挙げられる。シート材の厚さは、例えば、0.1~5mmの範囲である。
【0055】
<ワークの梱包方法及びワーク梱包体>
次に、トレイ11を用いてワークWを梱包するワークWの梱包方法について説明する。
ワークWの梱包方法は、作業台WBに対してトレイ本体12を位置決めして載置する載置工程と、ワークWをトレイ本体12のワーク保持部14に保持させる保持工程とを備えている。
【0056】
図1及び
図3に示すように、ワークWの梱包方法における載置工程では、作業台WBに突設される第1ピンP1及び第2ピンP2をトレイ本体12の第1位置決め部20a及び第2位置決め部20bに挿入する。
【0057】
図3に示すように、ワークWの梱包方法における保持工程では、作業台WBに載置されたトレイ本体12にワーク自動搬入装置32を用いてワークWを搬入してワークWをワーク保持部14に保持させる。ワーク自動搬入装置32の制御部は、所定の位置に配置されたトレイ本体12のワーク保持部14にワークWを所定の順序で保持させるためのプログラムを備えている。
【0058】
図9に示すように、本実施形態のワークWの梱包方法では、保持工程が完了したトレイ本体12を作業台WBから搬出する。トレイ本体12の搬出には、トレイ本体12の本体枠部15(本体内周枠部16)を吸着して保持する吸着機構を備えた吸着移動装置33が好適に用いられる。ワークWが保持されたトレイ本体12は、本体内周枠部16の四辺部のうち、第1辺部16a及び第2辺部16bを吸着移動装置33によって吸着して作業台WBから搬出することができる。
【0059】
次に、
図6及び
図7に示すように、搬出されたトレイ本体12に蓋体13を装着した後、バンド部材Bでトレイ本体12に蓋体13を保持させることで、ワーク梱包体34が得られる。蓋体13は、蓋内周枠部23の四辺部のうち、第1辺部23a及び第2辺部23bを吸着移動装置33によって吸着してトレイ本体12に装着することができる。なお、ワーク梱包体34は、
図8(b)に示すように、複数のトレイ11を積み重ねた構成とされてもよい。
【0060】
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)トレイ11において、ワークWを収容するトレイ本体12は、ワークWを所定の位置で保持するワーク保持部14と、ワーク保持部14の外周に設けられる本体枠部15とを備えている。トレイ本体12の本体枠部15は、ワークWをワーク保持部14に搬入する作業を行う作業台WBに対してトレイ本体12を位置決めする位置決め部20を有している。本体枠部15の位置決め部20は、本体枠部15の底面において本体枠部15の外周縁よりも内側となる位置に下方開口する凹部である。
【0061】
この構成によれば、トレイ本体12の本体枠部15の外周縁よりも内側となる位置決め部20を基準にトレイ本体12を作業台WBに対して位置決めすることができる。これにより、トレイ本体12の外形寸法の公差の影響を受けずに、トレイ本体12の収容部を作業台WBに対して位置決めすることができる。従って、トレイ本体12においてワークWを収容する収容部の位置決め精度を容易に高めることができる。
【0062】
(2)トレイ本体12の位置決め部20は、本体枠部15(本体外周枠部17)の四辺部のうち、対向する一組の辺部(第1辺部17a及び第2辺部17b)にそれぞれ配置される第1位置決め部20aと第2位置決め部20bとを備えることが好ましい。この場合、上記の位置決め精度をより高めることができる。
【0063】
(3)トレイ本体12の第1位置決め部20a及び第2位置決め部20bは、それぞれ辺部(第1辺部17a及び第2辺部17b)の長さ方向における中央よりも辺部の長さ方向における端部側に配置されていることが好ましい。この場合、例えば、第1位置決め部20aの中央と第1辺部17aの中央との距離L1と、第2位置決め部20bの中央と第2辺部17bの中央との距離L2とが互いに異なるように構成することで、トレイ本体12の向きを容易に視認することができる。これにより、トレイ本体12の向きを一定にして配置することが容易となる。
【0064】
(4)トレイ本体12における本体枠部15の四隅部のうち、いずれか一つの隅部の外周形状は、この一つの隅部以外の三つの隅部の外周形状と異なることが好ましい。この場合、トレイ本体12の向きを容易に視認することができる。
【0065】
(5)トレイ本体12における本体内周枠部16の四辺部のうち、対向する一組の辺部(第1辺部16a及び第2辺部16b)の幅寸法D1は、その一組の辺部と異なる一組の辺部(第3辺部16c及び第4辺部16d)の幅寸法D4よりも大きいことが好ましい。
【0066】
この場合、例えば、吸着移動装置33を用いてトレイ本体12を吸着して作業台WBから搬出する際に、トレイ本体12の第1辺部16a及び第2辺部16bを吸着移動装置33によって吸着する部分として好適に利用することができる。
【0067】
(6)トレイの蓋体13は、トレイ本体12のワーク保持部14を覆う蓋本体部21と、蓋本体部21の外周に設けられる蓋枠部22とを備えている。この場合、蓋体13の蓋枠部22でトレイ本体12の本体枠部15を覆うことができるため、トレイ本体12のワーク保持部14に埃等の異物が侵入することを好適に抑えることができる。
【0068】
(7)蓋体13における蓋内周枠部23の四辺部のうち、対向する一組の辺部(第1辺部23a及び第2辺部23b)の幅寸法D3は、その一組の辺部と異なる一組の辺部(第3辺部23c及び第4辺部23d)の幅寸法D4よりも大きいことが好ましい。この場合、例えば、吸着移動装置33を用いて蓋体13を吸着してトレイ本体12に装着する際に、蓋本体の第1辺部23a及び第2辺部23bを吸着移動装置33によって吸着する部分として好適に利用することができる。
【0069】
(8)トレイ11は、蓋体13をトレイ本体12に装着した装着状態で巻き付けられるバンド部材Bを係止するための係止部27を有することが好ましい。この場合、トレイ11に取り付けられたバンド部材Bの位置ずれを抑えることができる。従って、例えば、ワーク梱包体34を運搬する際に蓋体13の脱落を抑えることができる。
【0070】
(9)トレイ11の係止部27は、切り欠き係止部(第1切り欠き係止部27a又は第2切り欠き係止部27b)を含むことが好ましい。切り欠き係止部は、本体枠部15と蓋枠部22とから構成されるトレイ枠部11aの外周縁を切り欠く形状を有する。この場合、トレイ枠部11aの外周縁部においてバンド部材Bの位置ずれを抑えることができる。
【0071】
(10)トレイ11の係止部27は、蓋枠部22の枠内と枠外とを横断するように延在する横断係止部(第1横断係止部27c又は第2横断係止部27d)を含むことが好ましい。この場合、例えば、トレイ11の蓋体13側に配置されるバンド部材Bに外力が加わることを要因としたバンド部材Bの位置ずれを好適に抑えることができる。
【0072】
(11)トレイ本体12は、位置決め部20である凹部に対応して膨出している本体膨出凸部28を有することで、トレイ本体12を薄肉化することができる。このとき、蓋体13は、挿入凹部29に対応して膨出している蓋膨出凸部30を有することで、蓋体13についても薄肉化することができる。また、トレイ本体12の本体膨出凸部28が蓋体13の挿入凹部29に挿入されることで、トレイ本体12の本体枠部15と、蓋体13の蓋枠部22とが接触可能な領域を確保することができる。これにより、トレイ本体12と蓋体13との間の隙間を減らすことで、トレイ本体12のワーク保持部14に埃等の異物が侵入することを抑えることができる。
【0073】
(12)トレイ11の蓋体13における蓋枠部22の上面は、蓋体13上にトレイ本体12を積み重ねた状態でトレイ本体12の本体枠部15を支持する支持突起31をさらに有することが好ましい。この場合、複数のトレイ11を積み重ねた状態において、上側のトレイ11を下側のトレイ11で安定して支持することができる。
【0074】
(変更例)
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0075】
・トレイ11の蓋体13における蓋枠部22の支持突起31を省略してもよい。
・トレイ11のトレイ本体12における位置決め部20を貫通孔に変更してもよい。また、位置決め部20は、貫通孔と凹部とを組み合わせて構成することもできる。
【0076】
・トレイ11のトレイ本体12における本体枠部15の厚さを厚くすることで、本体膨出凸部28を省略してもよい。この場合、トレイ11の蓋体13における蓋枠部22の挿入凹部29を省略してもよい。
【0077】
・トレイ11の蓋体13における蓋枠部22の厚さを厚くすることで、蓋膨出凸部30を省略してもよい。
・トレイ11の係止部27における横断係止部は、単数であってもよいし、複数であってもよい。また、トレイ11の係止部27における切り欠き係止部は、単数であってもよいし、複数であってもよい。また、トレイ11の係止部27を切り欠き係止部及び横断係止部のいずれか一方の係止部から構成することもできる。また、トレイ11の係止部27を例えば蓋体13の蓋本体部21の上面に配置することもできる。
【0078】
・トレイ11の係止部27を省略してもよい。なお、このように係止部27を省略したトレイ11にバンド部材Bを装着することでワーク梱包体34を構成してもよい。
・ワーク梱包体34のバンド部材Bを省略することもできる。
【0079】
・トレイ11の蓋体13における蓋内周枠部23の第1辺部23a及び第2辺部23bの幅寸法D3,D3は、同一であってもよいし、互いに異なってもよい。蓋内周枠部23の第3辺部23c及び第4辺部23dの幅寸法D4,D4についても、同一であってもよいし、互いに異なってもよい。
【0080】
・トレイ11の蓋体13における蓋内周枠部23の第1辺部23a及び第2辺部23bの幅寸法D3と、第3辺部23c及び第4辺部23dの幅寸法D4とは、同一であってもよい。
【0081】
・トレイ11の蓋体13の蓋内周枠部23を省略してもよいし、蓋枠部22の全体を省略してもよい。
・トレイ11のトレイ本体12における本体内周枠部16を省略してもよい。
【0082】
・トレイ11のトレイ本体12における本体内周枠部16の第1辺部16a及び第2辺部16bの幅寸法D1,D1は、同一であってもよいし、互いに異なってもよい。本体内周枠部16の第3辺部16c及び第4辺部16dの幅寸法D2,D2についても、同一であってもよいし、互いに異なってもよい。
【0083】
・トレイ11のトレイ本体12における本体内周枠部16の第1辺部16a及び第2辺部16bの幅寸法D1と、第3辺部16c及び第4辺部16dの幅寸法D2とは、同一であってもよい。
【0084】
・トレイ11の四隅部(トレイ本体12の四隅部の又は蓋体13の四隅部)の外周形状は、例えば、円弧状等、全て同一の形状であってもよい。
・トレイ11の外形(トレイ本体12又は蓋体13の外形)は、平面視四角形状に限定されず、他の多角形状や円形状等に変更することもできる。
【0085】
・トレイ11のトレイ本体12における位置決め部20を本体外周枠部17における辺部の長さ方向における中央に配置することもできる。
・トレイ11のトレイ本体12における位置決め部20は、単数であってもよいし、3つ以上であってもよい。また、位置決め部20をトレイ本体12の本体外周枠部17において隣り合う一対の辺部にそれぞれ配置してもよい。
【0086】
・トレイ11のトレイ本体12における位置決め部20の形状は、平面視三角形等の平面視多角形状や楕円形状に変更することもできる。
・トレイ11は、例えば、金型を用いた射出成形により形成することもできる。
【符号の説明】
【0087】
11…トレイ、11a…トレイ枠部、12…トレイ本体、13…蓋体、14…ワーク保持部、15…本体枠部、15a…第1隅部、15b…第2隅部、15c…第3隅部、15d…第4隅部、16…本体内周枠部、16a,17a,23a,24a…第1辺部、16b,17b,23b,24b…第2辺部、16c,17c,23c,24c…第3辺部、16d,17d,23d,24d…第4辺部、17…本体外周枠部、20…位置決め部、20a…第1位置決め部、20b…第2位置決め部、21…蓋本体部、22…蓋枠部、23…蓋内周枠部、24…蓋外周枠部、27…係止部、27a…第1切り欠き係止部、27b…第2切り欠き係止部、27c…第1横断係止部、27d…第2横断係止部、28…本体膨出凸部、28a…第1本体膨出凸部、28b…第2本体膨出凸部、29…挿入凹部、29a…第1挿入凹部、29b…第2挿入凹部、30…蓋膨出凸部、30a…第1蓋膨出凸部、30b…第2蓋膨出凸部、31…支持突起、31a…第1支持突起、31b…第2支持突起、32…ワーク自動搬入装置、34…ワーク梱包体、B…バンド部材、D1,D2,D3,D4…幅寸法、W…ワーク、WB…作業台。