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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-28
(45)【発行日】2022-12-06
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 21/04 20060101AFI20221129BHJP
   B65D 21/02 20060101ALI20221129BHJP
【FI】
B65D21/04
B65D21/02 215
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018116023
(22)【出願日】2018-06-19
(65)【公開番号】P2019218090
(43)【公開日】2019-12-26
【審査請求日】2021-04-15
(73)【特許権者】
【識別番号】591006944
【氏名又は名称】三甲株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】秋山 憲司
【審査官】金丸 治之
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-137481(JP,A)
【文献】特開平11-348991(JP,A)
【文献】実開昭62-110136(JP,U)
【文献】特開2001-240059(JP,A)
【文献】米国特許第4619366(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 21/04
B65D 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
同種容器の段積みに際して、下段側容器に対して上段側容器を平面視180°旋回させて積み上げるか、旋回させずに積み上げるかによって、ネスティング状態とスタッキング状態とを変更可能であり、かつ、当該同種容器とは形状の異なる他種容器と当該同種容器とを相互に段積み可能であり、さらに、同種容器に対して、同種容器を平面視90°旋回させて積み上げることにより、同種容器同士を相互に井桁状に段積み可能である容器であって、
底壁部と、当該底壁部を囲んで立設された側壁部とを備えた容器本体と、
前記容器本体の上部から外方に延設されたフランジと、
前記容器本体の外側面に、外方に突設された支持突部と、
前記容器本体の内側面に、外方に陥没形成された受容部と、
を有し、
前記フランジは、上方当接部と、当該上方当接部から連続し、前記容器本体内側に下り段差状に形成されたフランジ段部とを含み、
前記支持突部は、当該支持突部の下部に支持突部段部を含み、
前記スタッキング状態では、前記上段側容器の支持突部が前記下段側容器のフランジ段部に当接され、前記上段側容器の支持突部段部が前記下段側容器の上方当接部に当接され、
前記ネスティング状態では、前記上段側容器の支持突部が前記下段側容器の受容部に受容され、
当該容器の上に、前記他種容器が段積みされる場合には、上段側他種容器が下段側容器の上方当接部及び/又はフランジ段部に当接され
同種容器が上下に井桁状に段積みされる場合には、上段側容器の支持突部が下段側容器のフランジ段部に当接され、前記上段側容器の支持突部段部が前記下段側容器の上方当接部に当接され
ことを特徴とする容器。
【請求項2】
前記上段側容器の支持突部と前記下段側容器のフランジ段部との当接長が、前記上段側
容器の支持突部段部と前記下段側容器の上方当接部との当接長より長いことを特徴とする請求項に記載の容器。
【請求項3】
前記支持突部段部は、前記側壁部に近づくに連れて上方へ傾く傾斜部を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上下に段積みする際に、ネスティング状態とスタッキング状態とを変更可能な容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、上下に段積みする際に、ネスティング状態とスタッキング状態とを変更可能な容器に関する技術が種々提案されている。
【0003】
例えば、下記特許文献1に記載された容器は、同種の容器を上下に段積みする際に、下段側容器に対して上段側容器を平面視180°旋回させて積み上げるか、あるいは旋回させずに積み上げるかによって、上段側容器の支持突部が下段側容器のフランジ部(と上端凹部)に当接するスタッキング状態と、上段側容器の支持突部が下段側容器の受容部に受容されるネスティング状態とを変更可能に構成されている。
【0004】
また、上記従来の容器も含め、サイズと高さが規格化された容器であって、サイズと形状の異なる容器を相互に段積み可能なものも知られている。
【0005】
この場合、上記従来の容器を、当該容器とは種類の異なる容器(以下、「他種容器」という)の上面に積み上げることができ、また、他種容器を上記従来の容器の上面に積み上げることができる。
【0006】
図17は、上記従来の容器の一例((a))と、当該容器とサイズが同じで形状の異なる他種容器の一例((b))を示している。
【0007】
そして、図18(a)は、図17(a)の従来の容器をスタッキング状態で上下に段積みした様子を示し、図19(a)は、図17(b)の他種容器の上に、図17(a)の従来の容器を段積みした様子を示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特許第4784980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、図18(a)に示されるように、従来の容器をスタッキング状態で段積みした場合には、図18(b)に示されるように、上段側容器500Bの支持突部560Bが下段側容器500Aのフランジ540Aに載置される部分の面積が小さいため、上段側容器500B内に収容物がある場合には、その収容物の重量によって、下段側容器500Aの側壁が外側へ開き易い。
【0010】
同様に、図19(a)に示されるように、他種容器の上に従来の容器を段積みした場合にも、図19(b)に示されるように、上段側容器500の支持突部560が下段側容器600のフランジ640に載置される部分の面積が小さいため、上段側容器500内に収容物がある場合には、その収容物の重量によって、下段側容器600の側壁が外側へ開き易い。
【0011】
これは、従来の容器500をネスティング状態で段積みする際に、上段側容器500Bの支持突部560Bが下段側容器500Aの受容部550Aに受容されるように、支持突部560の突出寸法W4をフランジ540の外端部の寸法W1より短く設定する必要があるからである(図17(a)参照)。
【0012】
そして実際に、下段側容器の側壁が外側へ開くと、最悪の場合、上段側容器が下段側容器の開口部内に嵌まり込んでしまい、その結果、収容物が傷付く虞れ等が生ずる。
【0013】
そこで、本発明は、以上のようなことに対処するため、段積みされた上段側容器に収容物があった場合でも、下段側容器の側壁部が外方へ開くことを抑止することが可能となる容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この課題を解決するためになされた請求項1に係る発明は、同種容器の段積みに際して、下段側容器に対して上段側容器を平面視180°旋回させて積み上げるか、旋回させずに積み上げるかによって、ネスティング状態とスタッキング状態とを変更可能であり、かつ、当該同種容器とは形状の異なる他種容器と当該同種容器とを相互に段積み可能であり、さらに、同種容器に対して、同種容器を平面視90°旋回させて積み上げることにより、同種容器同士を相互に井桁状に段積み可能である容器であって、底壁部と、当該底壁部を囲んで立設された側壁部とを備えた容器本体と、容器本体の上部から外方に延設されたフランジと、容器本体の外側面に、外方に突設された支持突部と、容器本体の内側面に、外方に陥没形成された受容部と、を有し、フランジは、上方当接部と、当該上方当接部から連続し、容器本体内側に下り段差状に形成されたフランジ段部とを含み、支持突部は、当該支持突部の下部に支持突部段部を含み、スタッキング状態では、上段側容器の支持突部が下段側容器のフランジ段部に当接され、上段側容器の支持突部段部が下段側容器の上方当接部に当接され、ネスティング状態では、上段側容器の支持突部が下段側容器の受容部に受容され、当該容器の上に、他種容器が段積みされる場合には、上段側他種容器が下段側容器の上方当接部及び/又はフランジ段部に当接され、同種容器が上下に井桁状に段積みされる場合には、上段側容器の支持突部が下段側容器のフランジ段部に当接され、上段側容器の支持突部段部が下段側容器の上方当接部に当接されることを特徴とする。
【0016】
請求項に係る発明は、請求項に記載の容器であって、上段側容器の支持突部と下段側容器のフランジ段部との当接長が、上段側容器の支持突部段部と下段側容器の上方当接部との当接長より長いことを特徴とする。
【0017】
請求項に係る発明は、請求項1又は2に記載の容器であって、支持突部段部は、側壁部に近づくに連れて上方へ傾く傾斜部を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に記載の発明によれば、スタッキング状態では、上段側容器の支持突部が下段側容器のフランジ段部に当接され、上段側容器の支持突部段部が下段側容器の上方当接部に当接されるので、同種容器同士をスタッキング状態で上下に段積みした場合には、上段側容器の荷重が下段側容器のフランジ段部と上方当接部とに分散される。したがって、下段側容器の側壁部が外方に開くのを抑制することができる。この結果、上段側容器が下段側容器の開口部内に嵌まり込むことを防止することができる。
【0020】
また、ネスティング状態では、上段側容器の支持突部が下段側容器の受容部に受容されるので、当該容器に収容物がない場合には、嵩張らず、場所を取らずに、当該容器を複数個重ねて収納することができる。
【0021】
さらに、当該容器の上に、他種容器が段積みされる場合には、上段側他種容器が下段側容器の上方当接部及び/又はフランジ段部に当接されるので、上段側他種容器を下段側容器に段積みした場合も、上段側他種容器の荷重が分散されて、下段側容器のフランジを構成する一方の部材のみに作用しない。したがって、下段側容器の側壁部が外方に開くのを抑制することができる。この結果、上段側他種容器が下段側容器の開口部内に嵌まり込むことを防止することができる。
【0023】
請求項に記載の発明によれば、上段側容器の支持突部と下段側容器のフランジ段部との当接長が、上段側容器の支持突部段部と下段側容器の上方当接部との当接長より長いので、スタッキング状態の際、側壁部が開いてしまう方向の当接長をさらに増やすことができる。したがって、下段側容器の側壁部が外方に開くのを抑制でき、段積み状態の安定化をさらに一層図ることができる。
【0024】
請求項に記載の発明によれば、支持突部段部は、側壁部に近づくに連れて上方へ傾く傾斜部を含んでいるので、当該容器をスタッキング状態で上下に段積みした場合、下段側容器のフランジの上方当接部には、上段側容器の支持突部の支持突部段部に含まれる傾斜部が載せられる。この傾斜部によって、上段側容器(及びその収容物)の荷重は、下段側容器のフランジの上方当接部の上面に対して、上下方向の上方向から下段側容器の対応す
る側壁部へ傾いた方向(つまり、下段側容器の内方に向かう方向)の力として作用する。そのため、下段側容器のフランジが、外方へ開くことを抑制することができる。
【0025】
請求項に記載の発明によれば、同種容器が上下に井桁状に段積みされる場合には、上段側容器の支持突部が下段側容器のフランジ段部に当接され、上段側容器の支持突部段部が下段側容器の上方当接部に当接されるので、この場合には、上段側容器の荷重が下段側容器のフランジ段部と上方当接部とに分散される。したがって、下段側容器の側壁部が外方に開くのを抑制することができる。この結果、上段側容器が下段側容器の開口部内に嵌まり込むことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施の形態に係る容器の外観を示す斜視図である。
図2図1の容器を裏側から見たときの同容器の外観を示す斜視図である。
図3図1の領域R1の部分拡大図である。
図4図2の領域R2の部分拡大図である。
図5図1の容器を上下にネスティング状態で段積みした状態を示す斜視図である。
図6図1の容器を上下にスタッキング状態で段積みした状態を示す斜視図である。
図7図6のA-A線に沿う部分拡大断面図である。
図8図6のB-B線に沿う部分拡大断面図である。
図9図1の容器と他種容器とを交互にスタッキング状態で段積みした状態を示す斜視図である。
図10図9のC-C線に沿う部分拡大断面図である。
図11図1の容器と他種容器をそれぞれ複数、井桁状に複数段に段積みした状態を示す斜視図である。
図12図11のD-D線に沿う部分拡大断面図である。
図13図11のE-E線に沿う部分拡大断面図である。
図14図13の領域R3の部分拡大図である。
図15図11とは異なる順序で、図1の容器と他種容器をそれぞれ複数、井桁状に複数段に段積みした状態を示す斜視図である。
図16】本発明の他の実施の形態に係る容器の外観の一部を示す斜視図である。
図17】従来の容器の一例の断面図((a))及び他種容器の一例の断面図((b))である。
図18図17(a)に示される従来の容器をスタッキング状態で上下に段積みしたものの一部分の断面図((a))及び領域R10の部分拡大図((b))である。
図19図17(b)に示される他種容器の上側に、図17(a)に示される従来の容器を段積みしたものの一部分の断面図((a))及び領域R11の部分拡大図((b))である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0030】
本発明の一実施の形態に係る容器100は、図1に示すように、上面が開口している直方体状の箱体である。当該容器100は、例えば、ポリプロピレン等の樹脂を材料として、一体的に金型成形されたものであり、主として、略矩形状の底壁部110と、対向する一対の長辺側側壁部120と、対向する一対の短辺側側壁部122とによって構成されている。各側壁部120,122は、底壁部110の外縁を形成する各辺から上方に延出されている。したがって、底壁部110は、側壁部120,122によって囲まれている。このように、底壁部110及び側壁部120,122は、本実施形態の容器100の容器本体を構成する。
【0031】
なお、図1中、方向D1は、上下方向、つまり、容器100の高さ方向を示している。また、方向D2は、長辺側側壁部120の幅方向を示している。さらに、方向D3は、短辺側側壁部122の幅方向を示している。そして、各方向D1~D3は、互いに直交する関係にある。この事情は、他の図でも同様である。
【0032】
本実施形態の容器100の容器本体の上部からは、つまり、各側壁部120,122の上端部からは、フランジ140が外方に向けて突設されている。当該フランジ140は、開口部130の全周に沿って一体的に形成されている。ここで、「外方」とは、側壁部120,122の各外面から外側に向かう方向、あるいは、側壁部120,122の各内面から対応する外面を通って容器本体の外側に向かう方向を意味するものとする(以下、同様)。
【0033】
フランジ140は、図1及び図3に示すように、上方当接部141と、フランジ段部142とによって構成されている。上方当接部141の上面は、フラットな面に、つまり、方向D2及び方向D3によって形成される平面に平行な面に形成されている。フランジ段部142は、上方当接部141の内縁から連続し、当該容器本体内側に向けて、下り段差状に形成されている。フランジ段部142の上面も、上方当接部141の上面と同様に、フラットな面に形成されている。
【0034】
さらに、本実施形態の容器100の容器本体の内側面には、側壁部120,122毎に、2つの支持突部受容部150が外方に向けて陥没形成されている。各支持突部受容部150は、本実施形態の容器100をネスティング状態で段積みするときに(図5参照)、対応する支持突部160を受容するために設けられている。
【0035】
また、図1図2及び図4に示すように、各側壁部120,122の外面上には、支持突部160が外方に向けて突設されている。支持突部160は、側壁部120,122毎に、2つずつ設けられている。そして、支持突部160の下部には、支持突部段部162が形成されている。支持突部段部162の裏面は、フラットな面に、つまり、方向D2及び方向D3によって形成される平面に平行な面に形成されている。
【0036】
支持突部160は、本実施形態の容器100をスタッキング状態で段積みするときに(図6参照)、下段側容器のフランジ140に当接して、上段側容器を支持する役割を果たしている。より詳細には、このとき、支持突部段部162が、下段側容器のフランジ140の上方当接部141に当接し、支持突部160の下面164が、下段側容器のフランジ140のフランジ段部142に当接する。ただし、支持突部160の下面164は、本実施形態の容器100では図4に示すように、平面状ではなく、当該平面の外枠状に形成されているが、これに限らず、平面状であってもよい。
【0037】
図1及び図2に示すように、各側壁部120,122の外面上、フランジ140と底壁部110との間には、縦リブ部170及び横リブ部172が設けられている。また、縦リブ部170及び横リブ部172によって、複数(本実施形態では、2つ)の取手部174が形成されている。取手部174は、作業者の手が掛けられる持ち手部分であり、各短辺側側壁部122の幅方向D3の中央部に設けられている。
【0038】
さらに、図2に示すように、底壁部110の下面には、格子リブ部176と外周リブ部178とが設けられている。そして、格子リブ部176及び外周リブ部178は、長辺側側壁部120及び短辺側側壁部122にそれぞれ直角に交差する溝部179によって、12個の領域に分断されている。この溝部179は、図11を用いて後述するように、本実施形態の容器100を含む複数の容器を井桁状に段積みする際に必要なものである。
【0039】
図5は、以上のように構成された容器100を上下にネスティング状態で段積みした様子を示している。一方、図6は、当該容器100を上下にスタッキング状態で段積みした様子を示している。以下の説明では、段積み時の下段側容器と上段側容器とについて、上記容器100と実質的に共通する部分には同一の符号を付することによって、詳細な説明を省略する。さらに、下段側容器に関する符号には英文字の「A」を添付し、上段側容器に関する符号には英文字の「B」を添付する。
【0040】
図5のネスティング状態の段積みから図6のスタッキング状態の段積みへの変更は、図5の上段側容器100Bを、下段側容器100Aに対して水平平面視、つまり、方向D2及び方向D3によって形成される平面視180°旋回させてから、当該下段側容器100Aに段積みすることによってなされる。同様に、図6のスタッキング状態の段積みから図5のネスティング状態の段積みへの変更も、図6の上段側容器100Bを、下段側容器100Aに対して水平平面視180°旋回させてから、当該下段側容器100Aに段積みすることによってなされる。
【0041】
このように、180°旋回毎にネスティング状態とスタッキング状態とを変更できるのは、次の理由による。
【0042】
すなわち、図1を用いて上述したように、一方の長辺側側壁部120の外面上には、2つの支持突部160,160が形成されている。これらの支持突部160,160は、異形状に(具体的には、一方の支持突部160が他方の支持突部160より方向D2で幅が広く)形成されている。そして、当該支持突部160,160をそれぞれ受容する支持突部受容部150,150が、他方の長辺側側壁部120の内面上、一方の長辺側側壁部120に形成された支持突部160,160の点対称(底壁部110の中心点を対象点とする)の位置に形成されている。同様に、他方の長辺側側壁部120の外面上には、異形状の支持突部160,160が形成され、一方の長辺側側壁部120の内面上には、これらをそれぞれ受容する支持突部受容部150,150が、当該支持突部160,160の点対称の位置に形成されている。
【0043】
また、一方の短辺側側壁部122の外面上には、同形状の2つの支持突部160,160が形成されている。そして、当該支持突部160,160をそれぞれ受容する支持突部受容部150,150が、他方の短辺側側壁部122の内面上、一方の短辺側側壁部122に形成された支持突部160,160の点対称(底壁部110の中心点を対象点とする)の位置に形成されている。さらに、他方の短辺側側壁部122の外面上には、一方の短辺側側壁部122の場合と同様に、同形状の支持突部160,160(ただし、当該他方の短辺側側壁部122の外面上に形成された支持突部160,160は、一方の短辺側側壁部122の外面上に形成された支持突部160,160と比べて、方向D3で幅が広くなっている)が形成され、一方の短辺側側壁部122の内面上には、これらをそれぞれ受容する支持突部受容部150,150が、当該支持突部160,160の点対称の位置に形成されている。
【0044】
本実施形態の容器100は、長辺側側壁部120及び短辺側側壁部122にそれぞれ形成した支持突部160及び支持突部受容部150をこのように構成することにより、180°旋回毎にネスティング状態とスタッキング状態とを変更することができる。
【0045】
図6に示すように、下段側容器100Aに対して上段側容器100Bをスタッキング状態で段積みした場合、図7及び図8に示すように、上段側容器100Bの支持突部160Bの支持突部段部162Bが下段側容器100Aのフランジ140Aの上方当接部141Aに当接され、上段側容器100Bの支持突部160Bの下面164Bが下段側容器100Aのフランジ140Aのフランジ段部142Aに当接される。このとき、図7に示すように、支持突部160Bの下面164Bとフランジ140Aのフランジ段部142Aとの当接長(図6の方向D2における当接長b)が、支持突部段部162Bとフランジ140Aの上方当接部141Aとの当接長(図6の方向D2における当接長a)より長くなるように設定されている(b>a)(本実施形態では、前者の当接も後者の当接も、方向D3における当接幅は同一であるため、当接長が長い方が当接面積も広い、と言い換えることもできる)。
【0046】
次に、本実施形態の容器100と、当該容器100とサイズが同じで形状の異なる他種容器200とを段積みする場合について説明する。
【0047】
図9は、本実施形態の容器100と他種容器200とを交互に段積みしたときの様子を示している。図示例では、本実施形態の容器100を最下段として、その上に他種容器200を段積みし、その上に本実施形態の容器100を段積みし、さらにその上に他種容器200を段積みした様子が示されている。同図中、最下段容器から最上段容器まで、各容器に関する符号にはそれぞれ英文字の「A」~「D」を添付することにする。
【0048】
図9のように段積みされると、図10に示すように、2段目の他種容器200Bの下フランジ部280Bの下面が最下段の容器100Aのフランジ140Aの上方当接部141Aに当接される。そして、3段目の容器100Cの支持突部160Cの支持突部段部162Cが、2段目の他種容器200Bの上フランジ部240Bに当接される。さらに、最上段の他種容器200Dの下フランジ部280Dの下面が3段目の容器100Cのフランジ140Cの上方当接部141Cに当接される。
【0049】
次に、本実施形態の容器100と、当該容器100とサイズが同じで形状の異なる他種容器200とを井桁状に段積みする場合について説明する。ここで、「井桁状に段積み」とは、下段側容器(本実施形態の容器100でも、他種容器200でもよい)を複数並べたものに対して、複数の上段側容器(本実施形態の容器100でも、他種容器200でもよい)を平面視90°旋回させて段積みする態様をいう。
【0050】
図11は、本実施形態の容器100を3つ横に並べたものと、他種容器200を3つ横に並べたものを井桁状に段積みしたときの様子を示している。
【0051】
図示例では、まず、他種容器200Aを3つ、長辺側側壁部を隣接させた状態で横に並べたものを最下段としている。
【0052】
次に、その上に、本実施形態の容器100Bを3つ、長辺側側壁部を隣接させた状態で横に並べたものを2段目として段積みしている。この2段目の容器100Bのそれぞれは、最下段の3つの他種容器200Aを跨いで、つまり90°旋回させて段積みされている。このとき、図12及び図13に示すように、2段目の各容器100Bの短辺側側壁部に設けられた支持突部160Bの支持突部段部162Bが、最下段の他種容器200Aのうち端に位置する2つの容器200Aの各一方の長辺側側壁部の上フランジ部240Aに当接される。そして、各容器100Bの溝部179Bの一部(図示例では、2つ)が、他種容器200Aの各一方の長辺側側壁部220Aの上フランジ部240Aであって、隣接して接合された部分に装入される。
【0053】
次に、その上に、本実施形態の容器100Cを3つ、長辺側側壁部を隣接させた状態で横に並べたものを3段目として段積みしている。この3段目の容器100Cのそれぞれは、2段目の3つの容器100Bを跨いで段積みされている。このとき、図14に示すように、3段目の容器100Cのうち端に位置する2つの容器100Cの各一方の長辺側側壁部120Cに設けられた支持突部160Cの支持突部段部162Cが、2段目の各容器100Bの短辺側側壁部122Bに設けられたフランジ140Bの上方当接部141Bに当接される。そして、上記支持突部160Cの下面164Cが、上記フランジ140Bのフランジ段部142Bに当接される。
【0054】
図6に示す下段側容器100Aと上段側容器100Bとの段積みは、下段側容器100Aの長辺側側壁部120A及び短辺側側壁部122Aにそれぞれ設けられたフランジ140Aに対して、上段側容器100Bの長辺側側壁部120B及び短辺側側壁部122Bにそれぞれ設けられた支持突部160Bの支持突部段部162B及び支持突部160Bの下面164Bが当接されるのに対して、図11に示す2段目の容器100Bと3段目の容器100Cとの段積みは、2段目の容器100Bのそれぞれの短辺側側壁部に設けられたフランジに対して、3段目の容器100Cのうち端に位置する2つの容器100Cの各一方の長辺側側壁部に設けられた支持突部の支持突部段部及び支持突部の底面が当接され、2段目の容器100Bのうち端に位置する2つの容器100Bの各一方の長辺側側壁部に設けられたフランジに対して、3段目の容器100Cのそれぞれの短辺側側壁部に設けられた支持突部の支持突部段部及び支持突部の底面が当接される点が異なっている。つまり、図6に示す段積みでは、同じ種類の側壁部に設けられた部材が当接されるのに対して、図11に示す2段目と3段目の段積みでは、異なる種類の側壁部に設けられた部材が当接される。
【0055】
しかし、図14に示す2段目と3段目の段積みであっても、図6に示す段積みと同様に、支持突部160Cの下面164Cとフランジ140Bのフランジ段部142Bとの当接長(図11の方向D2における当接長b)が、支持突部段部162Cとフランジ140Bの上方当接部141Bとの当接長(図11の方向D2における当接長a)より長くなるように設定されている(b>a)(本実施形態では、前者の当接も後者の当接も、図11の方向D3における当接幅は同一であるため、当接長が長い方が当接面積も広い、と言い換えることもできる)。
【0056】
図11に戻り、次に、その上に、他種容器200Dを3つ、長辺側側壁部を隣接させた状態で横に並べたものを4段目として段積みしている。この4段目の容器200Dのそれぞれは、3段目の3つの容器100Cを跨いで段積みされている。
【0057】
最後に、その上に、本実施形態の容器100Eを3つ、長辺側側壁部を隣接させた状態で横に並べたものを最上段として段積みしている。この最上段の容器100Eのそれぞれは、4段目の3つの容器200Dを跨いで段積みされている。
【0058】
図11の例では、このようにして、本実施形態の容器100と他種容器200とを井桁状に段積みしている。
【0059】
図15は、図11に示す井桁状の段積みとは異なった態様で、井桁状に段積みした様子を示している。
【0060】
つまり、図11に示す井桁状の段積みでは、同じ種類の容器を3つ長辺側側壁部を隣接させた状態で横に並べたものを1段としているのに対して、図15に示す井桁状の段積みでは、異なる種類の容器を含んだ容器を3つ長辺側側壁部を隣接させた状態で横に並べたものを1段としている点が異なっている。
【0061】
より具体的には、図15の例では、まず、他種容器200Aを3つ、長辺側側壁部を隣接させた状態で横に並べたものを最下段とし、次に、その上に、本実施形態の容器100Bを2つと他種容器200Bを1つ、長辺側側壁部を隣接させた状態で横に並べたものを2段目として段積みし、次に、その上に、本実施形態の容器100Cを2つと他種容器200Cを1つ、長辺側側壁部を隣接させた状態で横に並べたものを3段目として段積みし、次に、その上に、他種容器200Dを3つ、長辺側側壁部を隣接させた状態で横に並べたものを4段目として段積みし、最後に、その上に、本実施形態の容器100Eを2つと他種容器200Eを1つ、長辺側側壁部を隣接させた状態で横に並べたものを最上段として段積みしている。
【0062】
以上説明したように、本実施形態の容器100は、同種容器100の段積みに際して、下段側容器100Aに対して上段側容器100Bを平面視180°旋回させて積み上げるか、旋回させずに積み上げるかによって、ネスティング状態とスタッキング状態とを変更可能であり、かつ、当該同種容器100とは形状の異なる他種容器200と当該同種容器100とを相互に段積み可能である。
【0063】
そして、本実施形態の容器100は、底壁部110と、当該底壁部110を囲んで立設された側壁部120,122とを備えた容器本体と、当該容器本体の上部から外方に延設されたフランジ140と、当該容器本体の外側面に、外方に突設された支持突部160と、当該容器本体の内側面に、外方に陥没形成された支持突部受容部150と、を有している。
【0064】
さらに、フランジ140は、上方当接部141と、当該上方当接部141から連続し、上記容器本体内側に段差状に形成されたフランジ段部142とを含み、支持突部160は、支持突部段部162を含んでいる。
【0065】
そして、スタッキング状態では、上段側容器100Bの支持突部160B及び/又は支持突部段部162Bが下段側容器100Aのフランジ段部142A及び/又は上方当接部141Aに当接される。したがって、同種容器同士をスタッキング状態で上下に段積みした場合には、上段側容器100Bの荷重が分散されて、下段側容器100Aのフランジ140Aを構成する一方の部材のみに作用しないので、下段側容器100Aの側壁部120A,122Aが外方に開くのを抑制することができる。これにより、上段側容器100Bが下段側容器100Aの開口部130A内に嵌まり込むことを防止することができる。
【0066】
また、ネスティング状態では、上段側容器100Bの支持突部160Bが下段側容器100Aの支持突部受容部150Aに受容される。これにより、本実施形態の容器100に収容物がない場合には、嵩張らず、場所を取らずに、本実施形態の容器100を複数個重ねて収納することができる。
【0067】
さらに、当該容器100の上に、他種容器200が段積みされる場合には、上段側他種容器200Bが下段側容器100Aの上方当接部141A及び/又はフランジ段部142Aに当接される。したがって、上段側他種容器200Bを下段側容器100Aに段積みした場合も、上段側他種容器200Bの荷重が分散されて、下段側容器100Aのフランジ140Aを構成する一方の部材のみに作用しないので、下段側容器100Aの側壁部120,122が外方に開くのを抑制することができる。これにより、上段側他種容器200Bが下段側容器100Aの開口部130A内に嵌まり込むことを防止することができる。
【0068】
また、上記スタッキング状態では、上段側容器100Bの支持突部160B及び支持突部段部162Bはそれぞれ下段側容器100Aのフランジ段部142A及び上方当接部141Aに同時に当接される。したがって、上段側容器100Bの荷重が、下段側容器100Aのフランジ段部142Aと上方当接部141Aとに分散されるので、下段側容器100Aの側壁部120A,122Aが外方に開くのをより一層抑制することができる。これにより、上段側容器100Bが下段側容器100Aの開口部130A内に嵌まり込むことをより一層防止することができる。
【0069】
さらに、上段側容器100Bの支持突部160Bと下段側容器100Aのフランジ段部142Aとの当接長(図6の方向D2における当接長b)が、上段側容器100Bの支持突部段部162Bと下段側容器100Aの上方当接部141Aとの当接長(図6の方向D2における当接長a)より長い。これにより、スタッキング状態の際、側壁部が開いてしまう方向の当接長をさらに増やすことができて、下段側容器の側壁部が外方に開くのを抑制できるので、段積み状態の安定化をさらに一層図ることができる。
【0070】
また、本実施形態の容器100は、同種容器100又は当該同種容器100と形状の異なる他種容器200に対して、同種容器100又は他種容器200を平面視90°旋回させて積み上げることにより、同種容器100同士又は同種容器100と他種容器200とを相互に井桁状に段積み可能である。
【0071】
そして、本実施形態の容器100は、底壁部110と、当該底壁部110を囲んで立設された側壁部120,122とを備えた容器本体と、当該容器本体の上部から外方に延設されたフランジ140と、当該容器本体の外側面に、外方に突設された支持突部160と、を有している。
【0072】
さらに、フランジ140は、上方当接部141と、当該上方当接部141から連続し、上記容器本体内側に段差状に形成されたフランジ段部142とを含み、支持突部160は、支持突部段部162を含んでいる。
【0073】
そして、同種容器100が上下に井桁状に段積みされる場合には、上段側容器100Bの支持突部160B及び/又は支持突部段部162Bが下段側容器100Aのフランジ段部142A及び/又は上方当接部141Aに当接される。したがって、この場合には、上段側容器100Bの荷重が分散されて、下段側容器100Aのフランジ140Aを構成する一方の部材のみに作用しないので、下段側容器100Aの側壁部120A,122Aが外方に開くのを抑制することができる。これにより、上段側容器100Bが下段側容器100Aの開口部130A内に嵌まり込むことを防止することができる。
【0074】
また、同種容器100の上に他種容器200が井桁状に段積みされる場合には、上段側他種容器200Aが下段側容器100Aの上方当接部141A及び/又はフランジ段部142Aに当接される。したがって、この場合も、上段側他種容器200Bの荷重が分散されて、下段側容器100Aのフランジ140Aを構成する一方の部材のみに作用しないので、下段側容器100Aの側壁部120A,122Aが外方に開くのを抑制することができる。これにより、上段側他種容器200Bが下段側容器100Aの開口部130A内に嵌まり込むことを防止することができる。
【0075】
さらに、同種容器100が上下に井桁状に段積みされる場合に、上段側容器100Bの支持突部160B及び支持突部段部162Bがそれぞれ下段側容器100Aのフランジ段部142A及び上方当接部141Aに当接されるときには、上段側容器100Bの支持突部160Bと下段側容器100Aのフランジ段部142Aとの当接長が、上段側容器100Bの支持突部段部162Bと下段側容器100Aの上方当接部141Aとの当接長より長い。これにより、上段側容器100Bの荷重が、下段側容器100Aのフランジ段部142Aと上方当接部141Aとに分散されるので、下段側容器100Aの側壁部120A,122Aが外方に開くのをより一層抑制することができる。これにより、上段側容器100Bが下段側容器100Aの開口部130A内に嵌まり込むことをより一層防止することができる。さらに、上段側容器100Bの支持突部160Bと下段側容器100Aのフランジ段部142Aとの当接長が、上段側容器100Bの支持突部段部162Bと下段側容器100Aの上方当接部141Aとの当接長より長いので、段積み状態の安定化をさらに一層図ることができる。
【0076】
ちなみに、本実施形態において、支持突部受容部150は、「受容部」の一例である。
【0077】
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【0078】
(1)上記実施形態では、容器100は、直方体状に形成されているが、これに限らず、立方体状に形成されていてもよい。
【0079】
(2)上記実施形態では、底壁部110は、平面視において完全な矩形状ではなく、4隅がR形状となっている(図1参照)、つまり略矩形状となっているが、これに限らず、4隅が直角である、完全な矩形状としてもよい。
【0080】
(3)上記実施形態では、支持突部160の支持突部段部162の裏面は、フラットな面に形成されているが、これに限らず、傾斜面に形成してもよい。図16は、本発明の他の実施の形態に係る容器100´の4隅のうちのいずれか1隅を拡大したものである。同図に示すように、支持突部段部162´の裏面は、対応する側壁部120,122に近づくに連れて上方に傾く面に形成されている。このように、支持突部段部162´の裏面に傾斜面を設けると、容器100´をスタッキング状態で上下に段積みした場合(図6参照)、下段側容器のフランジ140(の上方当接部)には、上段側容器の支持突部160の支持突部段部162´の傾斜面が載せられる。この傾斜面によって、上段側容器(及びその収容物)の荷重は、下段側容器のフランジ140(の上方当接部)の上面に対して、上下方向D1の上方向から下段側容器の対応する側壁部120,122へ傾いた方向(つまり、下段側容器の内方に向かう方向)の力として作用する。そのため、下段側容器のフランジ140が、外方へ開くことを抑制することができる。特に、容器100´を井桁状に多数段、段積みした場合に、より下段側の容器に対して、この抑制効果を一層発揮することが可能となる。
【0081】
(4)上記実施形態では、支持突部段部と上方当接部の当接と、支持突部とフランジ段部の当接は、いずれか一方の当接のみ及び両方の同時当接のいずれかを例に挙げているが、これに限らず、どちらか一方の当接が先に起こり、荷重が重い場合に、他方の当接も起こるようにしてもよい。
【0082】
(5)上記実施形態では、段積み対象の容器として、少なくともサイズが同じものを用いたが、これに限らず、サイズと高さが規格された容器であって、段積み可能なものであれば、サイズが異なるものを用いてもよい。
【符号の説明】
【0083】
100 容器
110 底壁部
120 長辺側側壁部
122 短辺側側壁部
130 開口部
140 フランジ
141 上方当接部
142 フランジ段部
160 支持突部
162 支持突部段部
170 縦リブ部
172 横リブ部
174 取手部
176 格子リブ部
178 外周リブ部
179 溝部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19