特許 7184388 ケーブルトラフを備えた照明器具

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2022-11-28

(45)【発行日】2022-12-06

(54)【発明の名称】ケーブルトラフを備えた照明器具

(51)【国際特許分類】

   F21K 9/272 20160101AFI20221129BHJP

   F21K 9/278 20160101ALI20221129BHJP

   F21V 23/00 20150101ALI20221129BHJP

   F21V 23/06 20060101ALI20221129BHJP

【ＦＩ】

F21K9/272

F21K9/278

F21V23/00 120

F21V23/00 150

F21V23/00 160

F21V23/06

【請求項の数】 4

(21)【出願番号】P 2021081670

(22)【出願日】2021-05-13

(65)【公開番号】P2022162494

(43)【公開日】2022-10-24

【審査請求日】2021-05-13

(31)【優先権主張番号】202110387055.2

(32)【優先日】2021-04-12

(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN

(73)【特許権者】

【識別番号】317016394

【氏名又は名称】厦門普為光電科技有限公司

(74)【代理人】

【識別番号】100185694

【弁理士】

【氏名又は名称】山下 隆志

(72)【発明者】

【氏名】盧福星

(72)【発明者】

【氏名】廖斯山

【審査官】山崎 晶

(56)【参考文献】

【文献】特開２０１４－０８６２６４（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０２０－０３５６２７（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１７－０３３８９３（ＪＰ，Ａ）

【文献】特表２０１９－５１１８０８（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｆ２１Ｋ ９／２７２

Ｆ２１Ｋ ９／２７８

Ｆ２１Ｖ ２３／００

Ｆ２１Ｖ ２３／０６

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

ケーブルトラフを備えた照明器具であって、
中空管体と、
前記中空管体の２つの端部開口それぞれを覆う２つの蓋体と、
前記２つの蓋体のうちの一方の外側壁に位置し、前記中空管体内に連通するノッチを含むケーブルトラフと、
一端が前記中空管体又は前記蓋体内に位置し、他端が前記ノッチまで延伸して前記中空管体から露出する複数のケーブルと、
少なくとも一部分が前記中空管体内に位置する電源モジュールと、
第１コネクタ及び第２コネクタを含むコネクタモジュールと、
を含み、
前記ケーブルの一端は、前記電源モジュールに電気的に接続され、
前記ケーブルは、前記コネクタモジュールを通じて前記電源モジュールに接続され、
前記第１コネクタ及び前記第２コネクタは、前記ケーブルトラフ内で互いに接続され、
前記ケーブルトラフは、開口をさらに含み、
前記第１コネクタは、前記開口から露出する押圧部を含み、
前記押圧部は、押圧力を受けることにより、前記第１コネクタ及び前記第２コネクタを互いに離脱させることを特徴とするケーブルトラフを備えた照明器具。

【請求項2】

前記電源モジュールは、回路基板を含み、
前記ケーブルの一端が前記回路基板に電気的に接続されることを特徴とする請求項１に記載のケーブルトラフを備えた照明器具。

【請求項3】

前記電源モジュールは、回路基板を含み、
前記第１コネクタは、前記回路基板に電気的に接続されることを特徴とする請求項１に記載のケーブルトラフを備えた照明器具。

【請求項4】

複数の発光素子を含む照明板をさらに含み、前記照明板は、前記電源モジュールに電気的に接続される請求項１に記載のケーブルトラフを備えた照明器具。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、照明器具の構造に関し、特に、ケーブルトラフを備えた照明器具の構造に関する。

【背景技術】

【0002】

照明器具は、人々の生活に欠かせない道具となり、様々な分野に幅広く応用されている。

【0003】

既存の照明器具の構造は単純であり、機能は単一であり、生活のニーズの多様化に従って、照明器具の機能は、単純な照明機能に留まることができなくなりつつある。従って、照明器具の使用機能及びシンプルな外観をどのように設計及び拡張するかは、関連する技術の分野における当業者が検討すべき問題となっている。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

本発明の目的は、照明器具の追加機能、例えば、調光又は緊急使用等を実現することができるケーブルトラフを備えた照明器具を提供することである。

【課題を解決するための手段】

【0005】

上記の問題に鑑み、本発明の一実施例は、以下を特徴とするケーブルトラフを備えた照明器具を提示する。
中空管体、蓋体、ケーブルトラフ及び複数のケーブルを含む。
２つの蓋体は、前記中空管体の２つの端部開口それぞれを覆い、ケーブルトラフは、前記２つの蓋体のうちの一方の外側壁に位置し、前記中空管体内に連通するノッチを含み、複数のケーブルは、一端が前記中空管体又は前記蓋体内に位置し、他端が前記ノッチまで延伸して前記中空管体から露出する。

【0006】

上記ケーブルトラフを備えた照明器具に基づく一好適実施形態において、少なくとも一部分が前記中空管体内に位置する電源モジュールをさらに含み、前記ケーブルの一端は、前記電源モジュールに電気的に接続される。

【0007】

上記ケーブルトラフを備えた照明器具に基づく一好適実施形態において、前記電源モジュールは、回路基板を含み、前記ケーブルの一端が前記回路基板に電気的に接続される。

【0008】

上記ケーブルトラフを備えた照明器具に基づく一好適実施形態において、第１コネクタ及び第２コネクタを含むコネクタモジュールをさらに含み、前記ケーブルは、前記コネクタモジュールを通じて前記電源モジュールに接続され、前記第１コネクタ及び前記第２コネクタは、前記ケーブルトラフ内で互いに接続される。

【0009】

上記ケーブルトラフを備えた照明器具に基づく一好適実施形態において、前記電源モジュールは、回路基板を含み、前記第１コネクタは、前記回路基板に電気的に接続される。

【0010】

上記ケーブルトラフを備えた照明器具に基づく一好適実施形態において、前記ケーブルトラフは、開口をさらに含み、前記第１コネクタは、前記開口から露出する押圧部を含み、前記押圧部は、押圧力を受けることにより、前記第１コネクタ及び前記第２コネクタを互いに離脱させる。

【0011】

上記ケーブルトラフを備えた照明器具に基づく一好適実施形態において、複数の発光素子を含む照明板をさらに含み、前記照明板は、前記電源モジュールに電気的に接続され、前記ケーブルは、調光ケーブルである。

【発明の効果】

【0012】

本発明の実施形態のケーブルトラフを備えた照明器具によれば、蓋体の側壁に、ケーブルを配置可能なケーブルトラフを有することによって、照明器具の追加機能、例えば、調光機能又は緊急使用等を実現することができる。且つ照明器具の構造は、シンプルで単純な外観、製造が容易で、製造コストが低い等の利点を有するため、背景技術における課題を解決することができる。

【図面の簡単な説明】

【0013】

【図1】本発明のケーブルトラフを備えた照明器具の第１実施形態の外観説明図である。

【図2】本発明のケーブルトラフを備えた照明器具の第１実施形態の分解説明図である。

【図3】図１に示す実施形態の断面説明図である。

【図4】本発明のケーブルトラフを備えた照明器具の第２実施形態の外観説明図である。

【図5】本発明のケーブルトラフを備えた照明器具の第２実施形態の分解説明図である。

【図6】図４に示す実施形態の断面説明図である。

【図7】図４に示す実施形態の断面説明図である。

【発明を実施するための形態】

【0014】

以下、実施形態において本発明の詳細な特徴及び利点を説明する。本発明の内容は、当業者が本発明の技術的内容を理解できる程度であって、かつ本明細書に基づいて十分に実施可能であり、且つ本明細書に開示される内容、請求項及び図面に基づき、当業者は、本発明の目的及び利点を容易に理解することができる。

【0015】

本発明の技術内容、構造特徴、実現する目的及び効果を詳細に説明するために、以下に具体的実施形態を図面に合わせて詳しく説明する。

【0016】

図１～図４を参照し、図１は、本発明のケーブルトラフを備えた照明器具の第１実施形態の外観説明図である。図２は、本発明によるケーブルトラフを備えた照明器具の第１実施形態の分解説明図である。図３は、図１に示す実施形態の断面説明図である。

【0017】

ケーブルトラフを備えた照明器具１は、中空管体１１、蓋体１２、ケーブルトラフ１３及び複数のケーブル１４を含む。２つの蓋体１２は、中空管体１１の２つの端部開口１１１をそれぞれ覆う。ケーブルトラフ１３は、前記２つの蓋体１２のうちの一方の外側壁１２１に位置し、前記ケーブルトラフ１３は、前記中空管体１１内に連通するノッチ１３１を含む。複数のケーブル１４は、その一端が前記中空管体１１又は前記蓋体１２内に位置し、他端が前記ノッチ１３１まで延伸して前記中空管体１１から露出する。

【0018】

本実施形態では、ケーブルトラフ１３の構造設計により、照明器具１は、ケーブル１４を配置することができるので、照明器具１の使用機能を拡張し、且つケーブル１４は、整理が簡易であり、使用上も便利である。

【0019】

図２及び図３に示すように、本実施形態では、ケーブルトラフを備えた照明器具１は、電源モジュール１５をさらに含み、前記電源モジュール１５の少なくとも一部分は、前記中空管体１１内に位置し、前記ケーブル１４の一端は、前記電源モジュール１５に電気的に接続され、本実施形態では、前記電源モジュール１５は、回路基板１５１を含み、前記ケーブル１４の一端は、前記回路基板１５１に電気的に接続される。

【0020】

また、ケーブルトラフを備えた照明器具１は、複数の発光素子１６１を含む照明板１６をさらに含み、図３に示すように、前記照明板１６は、前記電源モジュール１５に電気的に接続される。本実施形態では、前記ケーブル１４は、調光ケーブルであるが、本発明はこれに制限するものではなく、幾つかの実施形態では、前記ケーブル１４は、緊急部材として使用することができ、即ち、ケーブルトラフを備えた照明器具１は、緊急照明器具とすることができる。

【0021】

図４～図６を参照し、図４は、本発明のケーブルトラフを備えた照明器具の第２実施形態の外観説明図である。図５は、本発明のケーブルトラフを備えた照明器具の第２実施形態の分解説明図である。図６は、図４に示す実施形態の断面説明図である。図７は、図４に示す実施形態の断面説明図である。図６及び図７は、異なる使用状態の説明図である。

【0022】

第２実施形態と第１実施形態との違いは、ケーブルトラフ１３の構造とケーブル１４の配置の違いにある。第２実施形態では、ケーブルトラフを備えた照明器具１は、コネクタモジュール１７をさらに含み、前記コネクタモジュール１７は、第１コネクタ１７１及び第２コネクタ１７２を含み、前記ケーブル１４は、前記コネクタモジュール１７を通じて前記電源モジュール１５に電気的に接続され、前記第１コネクタ１７１及び前記第２コネクタ１７２は、前記ケーブルトラフ１３内で互いに接続される（図４及び図６参照）。第１コネクタ１７１は、雄コネクタ又は雌コネクタのいずれかであり、第２コネクタ１７２は、対応する雄雌反対のタイプのコネクタであるが、本発明はこれに制限するものではない。前記ケーブルトラフ１３は、開口１３２をさらに含み、前記第１コネクタ１７１は、前記開口１３２から露出する押圧部１７１１を含む。前記押圧部１７１１は、押圧力を受けることにより、前記第１コネクタ１７１及び前記第２コネクタ１７２を互いに離脱させる（図７参照）。言い換えれば、本構造は、ケーブリングの行い易さと照明器具の外観を良好とすることのいずれにも有益である。本実施形態では、前記電源モジュール１５は、回路基板１５１を含み、前記第１コネクタ１７１は、前記回路基板１５１に電気的に接続される。

【0023】

第１実施形態と同様に、第２実施形態のケーブルトラフを備えた照明器具１は、複数の発光素子１６１を含む照明板１６をさらに含み、前記照明板１６は、前記電源モジュール１５に電気的に接続され、前記ケーブル１４は、調光ケーブルであるが、本発明は、これに限定するものではなく、ケーブル１４は、その他の用途の線であることもでき、上記のように、ケーブル１４は、緊急部材として使用することができる。

【0024】

本発明の実施形態のケーブルトラフを備えた照明器具によれば、蓋体の側壁に、ケーブルを配置可能なケーブルトラフを有することによって、照明器具の追加機能、例えば、調光又は緊急使用等を実現することができる。且つ照明器具の構造は、シンプルで単純な外観であるため製造が容易で、製造コストが低い等の利点を有するため、背景技術で挙げられた課題を改善することができる。

【0025】

本明細書において説明すべきこととして、上記各実施形態につき説明を行っているが、本発明の特許保護の範囲を制限するものではない。従って、本発明の革新的理念に基づく、本明細書に記載の実施形態への変更及び修正、または本発明の明細書及び図面の内容を用いて行われる均等の構造又は均等のプロセスの置換、直接的又は間接的に上記技術案をその他の関連する技術分野に適用することは、何れも本発明の特許の保護範囲に含まれる。

【符号の説明】

【0026】

１ ケーブルトラフを備えた照明器具
１１ 中空管体
１１１ 端部開口
１２ 蓋体
１２１ 外側壁
１３ ケーブルトラフ
１３１ ノッチ
１３２ 開口
１４ ケーブル
１５ 電源モジュール
１５１ 回路基板
１６ 照明板
１６１ 発光素子
１７ コネクタモジュール
１７１ 第１コネクタ
１７１１ 押圧部
１７２ 第２コネクタ

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】