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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-28
(45)【発行日】2022-12-06
(54)【発明の名称】アプリケーション開発の支援装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/34 20180101AFI20221129BHJP
   G06F 8/38 20180101ALI20221129BHJP
【FI】
G06F8/34
G06F8/38
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022097072
(22)【出願日】2022-06-16
【審査請求日】2022-06-29
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522241664
【氏名又は名称】株式会社Pentagon
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
(74)【代理人】
【識別番号】100225347
【弁理士】
【氏名又は名称】鬼澤 正徳
(72)【発明者】
【氏名】山本 真矢
【審査官】多賀 実
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-244782(JP,A)
【文献】特開平10-307716(JP,A)
【文献】特開2021-082253(JP,A)
【文献】特開2009-205643(JP,A)
【文献】特開2009-157949(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048-3/04895
G06F 8/00-8/77
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
状態遷移グラフの表示を指令可能な表示指令部と、
前記表示に基づいて前記状態遷移グラフを編集可能な編集部と、
前記状態遷移グラフに基づいてアプリケーションを自動生成可能な生成部と、
を備え、
前記状態遷移グラフは、
前記アプリケーションの処理状態のうち前記アプリケーションを利用する利用者による入力が可能な入力可能状態を示す第1図形と、
前記入力可能状態において遷移条件を満たす入力が行われた場合に前記入力可能状態と異なる遷移先処理状態に遷移することを示す第2図形と、
を少なくとも含むグラフであり、
前記表示指令部は、
前記入力可能状態における前記アプリケーションの表示例を前記第1図形に対応付けて示すよう前記状態遷移グラフの表示を指令可能であり、
前記遷移条件を識別可能な文字列を前記第2図形に対応付けて示すよう前記状態遷移グラフの表示を指令可能であり、
前記第2図形は、遷移条件を識別可能な文字列を囲む閉図形と遷移元から該閉図形までの矢印と閉図形から遷移先までの矢印とを組み合わせた図形であり、
モジュールと1又は複数の処理状態(群)との対応を示す第3図形の表示を指令可能であり、前記第3図形は、該モジュールに対応する処理状態(群)を示す第1図形と該モジュールに対応する遷移条件(群)を示す第2図形とを囲む閉図形を含む、
アプリケーション開発の支援装置。
【請求項2】
前記編集部は、
前記入力可能状態に遷移条件を追加可能な条件追加手段と、
前記条件追加手段によって遷移条件が追加された場合に前記遷移条件に対応する遷移先処理状態を追加可能な状態追加手段と、
を含む、請求項1に記載の支援装置。
【請求項3】
前記編集部は、
前記アプリケーションの部品として利用可能な1又は複数のモジュールを含むモジュール群から追加対象モジュールを選択可能な追加対象選択手段と、
前記追加対象モジュールに対応する対応入力可能状態を前記状態遷移グラフに追加可能な状態追加手段と、
を含む、請求項1又は2に記載の支援装置。
【請求項4】
前記アプリケーションは、スマートフォンで実行可能なスマートフォン用アプリケーションであり、
前記表示指令部は、前記スマートフォンの画面より広い画面に表示を指令可能である、
請求項1に記載の支援装置。
【請求項5】
前記表示指令部は、縮小表示された前記表示例を含む前記状態遷移グラフの表示を指令可能である、請求項4に記載の支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーション開発の支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン及びWebアプリケーションの普及に伴い、スマートフォン向けアプリケーション及びWebアプリケーションの開発がますます盛んになっている。このような状況を受けて、アプリケーション開発における労力を低減するために、アプリケーションを自動生成する各種の試みが行われている。
【0003】
アプリケーションを自動生成することに関し、特許文献1は、アプリケーションを生成する情報処理装置であって、アプリケーションの画面に表示されるアイテムを定義するIO定義画面の入力を受け付けるIO定義手段と、IO定義画面に定義された各アイテムのアクションイベントに対応して表示するイベント表示画面の定義を受け付けるイベント表示画面定義手段と、イベント表示画面定義手段で定義されたイベント表示画面に表示されるデータ項目のデータを受け付ける表示画面データ受付手段と、IO定義画面、イベント表示画面、イベント表示画面に表示されるデータ項目のデータの表示がアクションイベントにより動作するプロトタイプアプリケーションを生成するアプリケーション生成手段と、を有することを特徴とする情報処理装置を開示している。
【0004】
特許文献1の発明によると、顧客に提案などを行う営業担当者やビジネスユーザなどが顧客の所望のアプリケーションのプロトタイプを直感的に作成することができることを可能とし得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2021-103431号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の技術は、IO定義画面、イベント表示画面、イベント表示画面を別々に編集し、それらに表示されるデータ項目のデータの表示がアクションイベントにより動作するプロトタイプアプリケーションを生成し得るにとどまる。したがって、特許文献1の技術は、利用者の入力に応じた処理状態の遷移を直感的に編集可能なアプリケーション開発の支援を行う点において、さらなる改良の余地がある。
【0007】
本発明は、上述のような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであり、利用者の入力に応じた処理状態の遷移を直感的に編集可能とすることで、アプリケーション開発に係る労力を低減可能なアプリケーション開発の支援を行う手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、入力可能状態を示す図形と入力可能状態からの遷移条件を示す図形とを含む状態遷移グラフであって、入力可能状態に対応する図形の近傍に表示例を表示し、遷移条件に対応する図形の周辺に該条件を識別可能な文字列を表示するグラフを編集可能に表示し、さらに、該グラフからアプリケーションを生成可能とすること等によって上述の課題を解決可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。具体的に、本発明は以下のものを提供する。
【0009】
第1の特徴に係る発明は、状態遷移グラフの表示を指令可能な表示指令部と、前記表示に基づいて前記状態遷移グラフを編集可能な編集部と、前記状態遷移グラフに基づいてアプリケーションを自動生成可能な生成部と、を備え、前記状態遷移グラフは、前記アプリケーションの処理状態のうち前記アプリケーションを利用する利用者による入力が可能な入力可能状態を示す第1図形と、前記入力可能状態において遷移条件を満たす入力が行われた場合に前記入力可能状態と異なる遷移先処理状態に遷移することを示す第2図形と、を少なくとも含むグラフであり、前記表示指令部は、前記入力可能状態における前記アプリケーションの表示例を前記第1図形に対応付けて示すよう前記状態遷移グラフの表示を指令可能であり、前記遷移条件を識別可能な文字列を前記第2図形に対応付けて示すよう前記状態遷移グラフの表示を指令可能である、アプリケーション開発の支援装置を提供する。
【0010】
スマートフォン向けアプリケーション及びWebアプリケーションは、利用者の入力が可能な画面で行われた入力に応じて別の画面に遷移する処理の流れを、主要な処理の流れとして含む。このような処理の流れは、ムーア・マシンとして表現可能である。ここで、ムーア・マシンは、入力に応じて状態が遷移し、出力が現在状態によって決定される有限オートマトンを指す。ムーア・マシンでは、状態遷移グラフを用いることにより、その処理の流れを直感的に把握可能であることが知られている。
【0011】
第1の特徴に係る発明によれば、支援装置は、表示指令部を備えることにより、アプリケーションの利用者による入力が可能な入力可能状態を示す第1図形と、該入力可能状態において遷移条件を満たす入力が行われた場合に該入力可能状態と異なる遷移先処理状態に遷移することを示す第2図形と、を少なくとも含む状態遷移グラフを表示できる。
【0012】
第1の特徴に係る発明によれば、この状態遷移グラフにおいて、入力可能状態におけるアプリケーションの表示例が、入力可能状態を示す第1図形に対応付けて示されている。したがって、支援装置は、どのような画面で入力を受け付けるアプリケーションであるかを直感的に把握可能なグラフを表示できる。
【0013】
また、第1の特徴に係る発明によれば、この状態遷移グラフにおいて、遷移条件を識別可能な文字列が、遷移条件を示す第2図形に対応付けて示されている。したがって、支援装置は、どのような入力に対応して遷移するアプリケーションであるかを直感的に把握可能なグラフを表示できる。
【0014】
そして、第1の特徴に係る発明によれば、支援装置は、編集部と生成部とを備えることにより、支援装置を利用する開発者が編集した状態遷移グラフに基づいてアプリケーションを自動生成できる。
【0015】
したがって、第1の特徴に係る発明によれば、開発者は、入力を受け付ける画面と該画面からの遷移条件を直感的に把握可能な状態遷移グラフを編集することで、IO定義画面、イベント表示画面、イベント表示画面を別々に編集可能な情報処理装置を用いる場合より直感的な手順でアプリケーションを開発できる。より直感的な手順でアプリケーションを開発できることにより、開発者は、アプリケーション開発に費やす労力を低減できる。
【0016】
したがって、第1の特徴に係る発明によれば、利用者の入力に応じた処理状態の遷移を直感的に編集可能とすることで、アプリケーション開発に係る労力を低減可能なアプリケーション開発の支援を行う手段を提供できる。
【0017】
第2の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明であって、前記編集部は、前記入力可能状態に遷移条件を追加可能な条件追加手段と、前記条件追加手段によって遷移条件が追加された場合に前記遷移条件に対応する遷移先処理状態を追加可能な状態追加手段と、含む、支援装置を提供する。
【0018】
アプリケーションの処理は、入力内容に応じて複数の遷移先のうち対応するいずれかの遷移先に処理状態を遷移させる処理を含み得る。このような処理において、遷移条件と遷移先との対応を判別可能であれば、アプリケーション開発を行う開発者は、より直感的な手順でアプリケーション開発を行える。
【0019】
第2の特徴に係る発明によれば、編集部が条件追加手段と状態追加手段とを含むことにより、支援装置を利用する開発者は、入力可能状態に遷移条件と対応する遷移先処理状態とを直感的に追加できる。これにより、開発者は、入力に応じた遷移を行う処理を含むアプリケーションの開発をより直感的な手順で行える。
【0020】
したがって、第2の特徴に係る発明によれば、利用者の入力に応じた処理状態の遷移を直感的に編集可能とすることで、アプリケーション開発に係る労力を低減可能なアプリケーション開発の支援を行う手段を提供できる。
【0021】
第3の特徴に係る発明は、第1又は第2の特徴に係る発明であって、前記編集部は、前記アプリケーションの部品として利用可能な1又は複数のモジュールを含むモジュール群から追加対象モジュールを選択可能な追加対象選択手段と、前記追加対象モジュールに対応する対応入力可能状態を前記状態遷移グラフに追加可能な状態追加手段と、を含む、支援装置を提供する。
【0022】
アプリケーション開発を行う開発者は、アプリケーション開発においてアプリケーションの部品を一から構築すると、多大な労力を費やし得る。開発者は、アプリケーションの部品として利用可能なモジュール群を用いることにより、アプリケーション開発における労力を低減できる。
【0023】
第3の特徴に係る発明によれば、編集部が追加対象選択手段と状態追加手段とを含むことにより、支援装置を利用する開発者は、モジュール群からモジュールを選択する直感的な操作でモジュール群を用いたアプリケーション開発を行える。これにより、支援装置は、モジュール群を用いたアプリケーション開発における労力の低減を、直感的な操作で行えるよう支援できる。
【0024】
したがって、第3の特徴に係る発明によれば、利用者の入力に応じた処理状態の遷移を直感的に編集可能とすることで、アプリケーション開発に係る労力を低減可能なアプリケーション開発の支援を行う手段を提供できる。
【0025】
第4の特徴に係る発明は、第1の特徴から第3の特徴のいずれかに係る発明であって、前記アプリケーションは、スマートフォンで実行可能なスマートフォン用アプリケーションであり、前記表示指令部は、前記スマートフォンの画面より広い画面に表示を指令可能である、支援装置を提供する。
【0026】
スマートフォンの画面は、通常、据置型コンピュータ等の画面より狭い。第4の特徴に係る発明によれば、表示指令部は、スマートフォンの画面より広い画面に表示を指令可能であるため、スマートフォンの画面について、複数の表示例を広い画面に表示するよう指令できる。
【0027】
したがって、第4の特徴に係る発明によれば、支援装置を利用する開発者は、複数の表示例を含むより直感的な状態遷移グラフを用いてアプリケーション開発を行える。よって、支援装置は、アプリケーション開発に係る労力をよりいっそう低減し得る。
【0028】
したがって、第4の特徴に係る発明によれば、利用者の入力に応じた処理状態の遷移を直感的に編集可能とすることで、アプリケーション開発に係る労力を低減可能なアプリケーション開発の支援を行う手段を提供できる。
【0029】
第5の特徴に係る発明は、第1の特徴から第4の特徴のいずれかに係る発明であって、前記表示指令部は、縮小表示された前記表示例を含む前記状態遷移グラフの表示を指令可能である、支援装置を提供する。
【0030】
アプリケーションを実行するスマートフォン等の画面が広い場合、表示指令部が表示を指令する画面に複数の表示例を示すことが困難になり得る。第5の特徴に係る発明によれば、表示指令部は、縮小表示された表示例を含む状態遷移グラフの表示を指令可能である。したがって、表示指令部は、縮小表示された複数の表示例を表示するよう状態遷移グラフの表示を指令できる。
【0031】
したがって、第5の特徴に係る発明によれば、支援装置を利用する開発者は、複数の表示例を含むより直感的な状態遷移グラフを用いてアプリケーション開発を行える。よって、支援装置は、アプリケーション開発に係る労力をよりいっそう低減し得る。
【0032】
したがって、第5の特徴に係る発明によれば、利用者の入力に応じた処理状態の遷移を直感的に編集可能とすることで、アプリケーション開発に係る労力を低減可能なアプリケーション開発の支援を行う手段を提供できる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、利用者の入力に応じた処理状態の遷移を直感的に編集可能とすることで、アプリケーション開発に係る労力を低減可能なアプリケーション開発の支援を行う手段を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1図1は、本実施形態の支援装置1のハードウェア構成及びソフトウェア構成を示すブロック図である。
図2図2は、モジュールリスト121の一例である。
図3図3は、本実施形態の支援装置1で実行される支援処理の好ましい流れの一例を示すメインフローチャートである。
図4図4は、図3に続くフローチャートである。
図5図5は、本実施形態の支援装置1の表示部14に表示された状態遷移グラフの表示例である。
図6図6は、図5の状態遷移グラフに遷移条件を追加したときの表示例である。
図7図7は、図6の状態遷移グラフにモジュールを追加したときの表示例である。
図8図8は、入力可能状態を示す第1図形とパラメータ編集用GUI要素と表示例とを同一方向に並べて表示する表示例である。
図9図9は、複数の入力可能状態群を含むモジュールにおいて、第1図形とパラメータ編集用GUI要素と表示例とを同一方向に並べて表示する表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0036】
<支援システム>
本実施形態の支援システム(図示せず)は、少なくとも、状態遷移グラフの表示を指令可能なアプリケーション開発の支援装置1を含む。
【0037】
支援システムは、ネットワーク(図示せず)を介して支援装置1と通信可能に構成された端末(図示せず)をさらに含んでもよい。これにより、支援装置1は、状態遷移グラフの表示を該端末に指令できる。したがって、支援システムを用いて開発する開発者は、支援装置1から離れた場所で状態遷移グラフを編集し、アプリケーション開発を行える。また、開発者は、アプリケーション開発に関与する他の者が利用する端末に状態遷移グラフを表示させ、他の者と開発に関する相談等を行い得る。
【0038】
〔支援装置1〕
図1は、本実施形態の支援装置1のハードウェア構成及びソフトウェア構成を示すブロック図である。以下、図1を用いて本実施形態の支援装置1の好ましい態様の一例を説明する。
【0039】
支援装置1は、制御部11と、記憶部12と、を少なくとも備える。支援装置1は、特に限定されず、例えば、各種のサーバ装置、互いに通信可能な複数のコンピュータを用いて構成されたクラウドサーバ、アプリケーション開発を行う開発者等が利用する端末、等でよい。
【0040】
支援装置1は、ネットワークを介して他の端末等と通信することを可能とする通信部13をさらに備えることが好ましい。これにより、支援装置1は、状態遷移グラフの表示を該端末に指令できる。
【0041】
支援装置1は、表示部14及び入力部15をさらに備えることが好ましい。これにより、支援装置1は、状態遷移グラフの表示を表示部14に指令し、入力部15を介した入力に応じて該グラフを編集し、該グラフに基づくアプリケーションを自動生成できる。
【0042】
[制御部11]
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等を備える。
【0043】
制御部11は、必要に応じて記憶部12、通信部13、表示部14、及び/又は入力部15等と協働し、支援装置1のソフトウェア構成要素である、表示指令部111、編集部112、生成部113、等を実現可能である。支援装置1のソフトウェア構成要素それぞれが提供する機能は、後述する支援処理の好ましい流れの説明において示される。
【0044】
[記憶部12]
記憶部12は、データ及び/又はファイルが記憶される装置であって、ハードディスク、半導体メモリ、記録媒体、及びメモリカード等によるデータのストレージ部を有する。
【0045】
記憶部12は、ネットワークを介してNAS(Network Attached Storage)、SAN(Storage Area Network)、クラウドストレージ、ファイルサーバ及び/又は分散ファイルシステム等の記憶装置又は記憶システムとの接続を可能にする仕組みを有してもよい。
【0046】
記憶部12には、マイクロコンピューターで実行される制御プログラム、状態遷移グラフ(群)、表示例(群)、開発対象のアプリケーション(群)、状態遷移グラフ(群)等の表示状態、等が記憶されている。
【0047】
記憶部12に記憶可能な開発対象アプリケーションの数は、2以上であることが好ましい。これにより、開発者は、支援装置1を用いて複数の開発対象アプリケーションの開発を管理できる。これにより、開発者が複数の開発対象アプリケーションの管理に費やす労力を低減できる。したがって、支援装置1は、アプリケーション開発に係る労力をよりいっそう低減できる。
【0048】
記憶部12に記憶される状態遷移グラフ(群)等の表示状態は、特に限定されない。該表示状態は、例えば、状態遷移グラフ(群)の表示倍率、表示対象となる状態遷移グラフ(群)の範囲/領域、状態遷移グラフ(群)が含む情報の詳細度、状態遷移グラフ(群)が含む各種要素それぞれの表示/非表示、状態遷移グラフ(群)が含む表示例の表示倍率、等が挙げられる。
【0049】
記憶部12に記憶される状態遷移グラフ(群)等の表示状態は、なかでも、状態遷移グラフ(群)が含む表示例の表示倍率を含むことが好ましい。これにより、後述する支援処理において、表示指令部111は、縮小表示された表示例を含む状態遷移グラフの表示を指令できる。
【0050】
アプリケーションを実行するスマートフォン等の画面が広い場合、表示指令部111が表示を指令する画面に複数の表示例を示すことが困難になり得る。表示状態が表示倍率を含むことにより、表示指令部111は、縮小表示された表示例を含む状態遷移グラフの表示を指令できる。したがって、表示指令部111は、縮小表示された複数の表示例を表示するよう状態遷移グラフの表示を指令できる。
【0051】
記憶部12には、開発対象のアプリケーションの部品として利用可能な1又は複数のモジュールを格納可能なモジュールリスト121が記憶されていることが好ましい。
【0052】
(モジュールリスト121)
モジュールリスト121には、開発対象のアプリケーションの部品として利用可能な1又は複数のモジュールを含むモジュール群が格納される。これにより、開発者は、モジュールリスト121に格納されたモジュール群からモジュールを選択する直感的な操作で該モジュール群を用いたアプリケーション開発を行える。また、支援装置1は、状態遷移グラフが含むモジュールを編集後の該グラフに基づいて組み合わせることでアプリケーションを生成できる。
【0053】
モジュールリスト121に格納されるモジュール群のモジュールは、開発対象のアプリケーションの部品として利用可能であれば特に限定されない。該部品は、例えば、開始画面を表示する部品、サービスの選択を実現する部品、利用者登録を実現する部品、ログイン処理を実現する部品、画面の表示を実現する部品、掲示板及び/又はSNSへのアクセスを実現する部品、ユーザ一覧の表示を実現する部品、検索機能を実現する部品、ポップアップ画面を実現する部品、等が挙げられる。
【0054】
モジュール群は、少なくとも、スマートフォン用アプリケーション及びWebアプリケーションの基本的な部品一式に対応するモジュール群を含むことが好ましい。該部品一式は、例えば、開始画面を表示する部品、利用者登録を実現する部品、ログイン処理を実現する部品、画面の表示を実現する部品、及びポップアップ画面を実現する部品、を含むことが好ましい。これにより、支援装置1は、スマートフォン用アプリケーション及びWebアプリケーションの基本的な部品一式に対応するモジュール群を開発者に提供できる。
【0055】
モジュールによって実現される処理の流れが1以上の入力可能状態(群)を含む場合、モジュールは、該入力可能状態(群)と対応付けられて格納されることが好ましい。これにより、支援装置1は、状態遷移グラフに追加される対象となる追加対象モジュールの選択に応じて、選択された追加対象モジュールに対応する対応入力可能状態(群)を示す第1図形(群)を状態遷移グラフに追加できる。
【0056】
モジュールが入力可能状態(群)と対応付けられて格納される場合、モジュールは、該入力可能状態(群)における遷移条件(群)と対応付けられて格納されることが好ましい。これにより、支援装置1は、状態遷移グラフに追加される対象となる追加対象モジュールの選択に応じて、選択された追加対象モジュールに対応する対応入力可能状態(群)を示す第1図形(群)と該対応入力可能状態(群)それぞれに対応する遷移条件(群)を示す第2図形(群)とを状態遷移グラフに追加できる。
【0057】
モジュールは、モジュールの処理状態のうち入力可能状態(群)等の表示を伴う処理状態における表示例(群)の生成に用いられる情報を含んで格納されることが好ましい。これにより、支援装置1は、状態遷移グラフに追加される対象となる追加対象モジュールの選択に応じて、選択された追加対象モジュールに対応する表示例(群)を表示できる。
【0058】
モジュールが表示例(群)の生成に用いられる情報を含んで格納される場合、モジュールは、表示例(群)それぞれの生成に関するパラメータを含んで格納されることが好ましい。これにより、支援装置1は、パラメータの編集を介して表示例(群)を編集する手段を開発者に提供できる。
【0059】
該パラメータは、特に限定されない。該パラメータは、例えば、表示例が含む文字列に関するパラメータ、表示例の配色に関するパラメータ、表示例のサイズに関するパラメータ、表示例が含むボタンに関するパラメータ、表示例が含む図形要素の配置に関するパラメータ、等が挙げられる。
【0060】
モジュールは、モジュールを識別可能なモジュールIDと関連付けられて格納されることが好ましい。これにより、支援装置1は、モジュールIDを用いてモジュール等を格納及び取得できる。
【0061】
図2は、モジュールリスト121の一例である。図2に示すモジュールリスト121は、モジュールID「M0001」と関連付けられた以下の情報を含むモジュールを有する:
モジュールが「開始画面」のモジュールであること、
モジュールが「入力可能状態」として「開始画面」状態を有すること、
モジュールの「開始画面」状態が「新規登録」及び「ログイン」の遷移条件を含むこと。
【0062】
また、図2に示すモジュールリスト121は、モジュールID「M0004」と関連付けられた以下の情報を含むモジュールを有する:
モジュールが「投稿」のモジュールであること、
モジュールが「入力可能状態」として「投稿一覧」「投稿作成」「投稿詳細」の各状態を有すること、
モジュールの「投稿一覧」状態が「新規作成」及び「いいね!」の遷移条件を含むこと、
モジュールの「投稿作成」状態が「投稿」の遷移条件を含むこと、
モジュールの「投稿詳細」状態が格別の遷移条件を含まないこと。
【0063】
図2に示すモジュールリスト121が上述の各モジュール等を有することにより、支援装置1は、これら各モジュールから追加対象モジュールを選択させ、選択されたモジュールを状態遷移グラフに追加する手段を提供できる。これにより、開発者は、開始画面、投稿、等のモジュールを組み合わせたアプリケーションを容易に開発できる。
【0064】
[通信部13]
通信部13は、支援装置1をネットワークに接続して端末等と通信可能にするものであれば特に限定されず、例えば、携帯電話ネットワークに対応した無線装置、IEEE802.11に準拠したWi-Fi(Wireless Fidelity)対応デバイス、Bluetooth(登録商標)規格等に対応した近距離無線装置、及びイーサネット規格に対応したネットワークカード等が挙げられる。
【0065】
[表示部14]
表示部14の種類は、状態遷移グラフを表示可能であれば、特に限定されない。表示部14は、例えば、タッチパネル、液晶ディスプレイ(LCDディスプレイ)、有機ELディスプレイ、モニタ、プロジェクタ、等によって例示される表示デバイスの1以上を含んで構成される。
【0066】
開発対象アプリケーションがスマートフォン用アプリケーションを含む場合、表示部14は、スマートフォンの画面より広い画面であることが好ましい。スマートフォンの画面より広い画面は、特に限定されず、例えば、据置型コンピュータ等に接続されたディスプレイの画面等でよい。これにより、表示指令部111は、スマートフォンの画面より広い画面に表示を指令できる。したがって、表示指令部111は、スマートフォンの画面について、複数の表示例を広い画面に表示するよう指令できる。
【0067】
[入力部15]
入力部15の種類は、表示部14に表示された状態遷移グラフの編集に関する入力が可能であれば、特に限定されない。入力部15は、例えば、タッチパネル、ソフトウェアキーボード、外部の装置から入力を受信する通信デバイス、キーボード、マウス等によって例示される入力デバイスの1以上を含んで構成される。
【0068】
入力部15がタッチパネル等の入力デバイスと表示デバイスとの両方の機能を有する場合、入力部15は、表示部14と一体に構成されてもよい。これにより、支援装置1は、より小型及び/又はより軽量に構成され得る。これにより、開発者は、支援装置1を携帯し、移動先等で支援を受ける使用法をよりいっそう容易に行える。
【0069】
〔端末〕
端末(図示せず)は、状態遷移グラフを表示可能であり、かつ、表示された状態遷移グラフの編集に関する入力が可能であれば、特に限定されず、例えば、スマートフォン及びタブレット端末等の携帯端末、パーソナルコンピュータ等の据置型端末等によって例示される各種端末でよい。
【0070】
〔ネットワーク〕
ネットワーク(図示せず)の種類は、支援装置1と端末とを通信可能にするものであれば特に限定されず、例えば、パーソナルエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク、イントラネット、エクストラネット、インターネット、Wi-Fiネットワーク、携帯電話ネットワーク、移動体通信ネットワーク、あるいはこれらのネットワークを複数組み合わせたネットワーク等が挙げられる。
【0071】
〔支援装置1で実行される支援処理のフローチャート〕
図3は、本実施形態の支援装置1で実行される支援処理の好ましい流れの一例を示すメインフローチャートである。図4は、図3に続くフローチャートである。以下、図3及び図4を用いて、支援装置1で実行されるアプリケーション開発の支援処理の好ましい流れの一例を説明する。
【0072】
[ログイン処理]
必須の態様ではないが、支援処理は、支援装置1を利用しようとする利用希望者が支援装置1によるアプリケーション開発の支援を受けることが可能な所定利用者であるか否かを判別するログイン処理を含むことが好ましい。これにより、支援装置1は、アプリケーション開発の支援を受けることが可能でない者がアプリケーションを変更・削除等してしまうことを防ぎ得る。
【0073】
ログイン処理は、特に限定されない。ログイン処理は、例えば、アカウント指定手段(例えば、アカウント名の入力、アカウント一覧からのアカウント選択、等)と認証手段(例えば、パスワード認証、生体認証、等)とによって所定利用者であるか否かを判別する従来技術のログイン処理でよい。
【0074】
支援処理は、ステップS1からステップS2で実行される状態遷移グラフ等の表示状態の変更を可能とする一連の手順(表示状態変更手順)を含むことが好ましい。これにより、支援装置1は、状態遷移グラフにおいて示される表示例を縮小表示された態様に変更する等の表示状態を変更する手段を提供できる。
【0075】
[ステップS1:表示状態の変更を指令されたか判別]
制御部11は、記憶部12並びに通信部13及び/又は入力部15と協働して表示指令部111を実行し、表示状態の変更を指令されたか判別する処理を行う(ステップS1、表示状態変更指令判別ステップ)。表示状態の変更を指令されたと判別したならば、制御部11は、処理をステップS2に移す。表示状態の変更を指令されたと判別しなかったならば、制御部11は、処理をステップS3に移す。
【0076】
該指令による表示状態の変更は、特に限定されない。該指令は、状態遷移グラフにおいて示される表示例を縮小表示された態様に変更する指令を含むことが好ましい。これにより、表示指令部111は、縮小表示された表示例を含む状態遷移グラフの表示を指令できる。したがって、表示指令部111は、縮小表示された複数の表示例を表示するよう状態遷移グラフの表示を指令できる。
【0077】
よって、開発者は、複数の表示例を含む、より直感的な状態遷移グラフを用いてアプリケーション開発を行える。よって、支援装置1は、アプリケーション開発に係る労力をよりいっそう低減し得る。
【0078】
該指令は、表示指令部111が指令する表示において、表示例(群)の生成に用いられる情報の編集画面の表示状態を表示と非表示との間で変更する指令を含むことが好ましい。これにより、表示指令部111は、開発者の要望に応じて、表示例(群)の生成に用いられる情報の編集画面の表示状態を表示と非表示との間で変更できる。よって、開発者は、利用者の入力に応じた処理状態の遷移をよりいっそう直感的に編集できる。
【0079】
該指令は、表示指令部111が指令する表示において、状態遷移グラフのうち表示される領域を変更及び/又は移動する指令を含むことが好ましい。これにより、開発者は、状態遷移グラフの部分のうち、アプリケーション開発において注視したい部分を見やすくするよう、状態遷移グラフのうち表示される領域を変更及び/又は移動できる。よって、開発者は、利用者の入力に応じた処理状態の遷移をよりいっそう直感的に編集できる。
【0080】
該指令は、表示指令部111が指令する表示において、表示例が表示される位置を変更及び/又は移動する指令を含むことが好ましい。これにより、開発者は、表示例をよりいっそう見やすい位置に表示させることができる。よって、開発者は、利用者の入力に応じた処理状態の遷移をよりいっそう直感的に編集できる。
【0081】
該指令は、表示指令部111が指令する表示において、追加対象となるモジュールをモジュール群から選択可能なモジュール選択画面の表示状態を表示と非表示との間で変更する指令を含むことが好ましい。これにより、表示指令部111は、開発者の要望に応じて、モジュール選択画面の表示状態を表示と非表示との間で変更できる。よって、開発者は、利用者の入力に応じた処理状態の遷移をよりいっそう直感的に編集できる。
【0082】
該指令は、表示指令部111が指令する表示において、第1図形の内部及び/又は近傍にこの第1図形に対応する入力可能状態に関する各種情報それぞれの表示状態を変更する指令を含むことが好ましい。これにより、表示指令部111は、開発者の要望に応じて、入力可能状態に関する各種情報それぞれの表示状態を変更できる。該変更は、例えば、各種情報を表示する変更、各種情報を非表示にする変更、各種情報の表示の詳細度の変更、各種情報の表示位置の変更、等を含む。よって、開発者は、利用者の入力に応じた処理状態の遷移をよりいっそう直感的に編集できる。
【0083】
[ステップS2:変更後の表示状態を格納]
制御部11は、記憶部12と協働して表示指令部111を実行し、ステップS1における指令に応じた変更後の表示状態を記憶部12に格納する処理を行う(ステップS2、表示状態格納ステップ)。制御部11は、処理をステップS3に移す。
【0084】
[ステップS3:状態遷移グラフの表示を指令]
制御部11は、記憶部12並びに通信部13及び/又は表示部14と協働して表示指令部111を実行し、開発対象となるアプリケーションの状態遷移グラフを表示する処理を行う(ステップS3、表示指令ステップ)。制御部11は、処理をステップS4に移す。
【0085】
支援処理が表示状態変更手順を含む場合、表示指令ステップは、記憶部12に格納された表示状態に基づいて状態遷移グラフを表示する手順を含むことが好ましい。これにより、開発者は、各種表示状態を変更し、利用者の入力に応じた処理状態の遷移をよりいっそう直感的に編集できる。
【0086】
ステップS3で表示される状態遷移グラフは、少なくとも、開発対象となるアプリケーションの処理状態のうち該アプリケーションを利用する利用者による入力が可能な入力可能状態を示す第1図形と、該入力可能状態において遷移条件を満たす入力が行われた場合に該入力可能状態と異なる遷移先処理状態に遷移することを示す第2図形と、を含む。
【0087】
第1図形は、入力可能状態を示すものであれば、特に限定されない。第1図形は、例えば、入力可能状態に関する各種情報の一部又は全部を囲む閉図形でよい。該閉図形は、矩形を含むことが好ましい。該閉図形が矩形を含むことにより、支援装置1は、フローチャートにおいて「処理」を示す記号と同様の図形を用いた直感的な態様で入力可能状態を示せる。
【0088】
表示指令ステップは、第1図形を、対応する入力可能状態における追加の開発手順の必要性を識別可能に表示可能であることが好ましい。追加の開発手順の必要性を識別可能な表示は、特に限定されない。追加の開発手順の必要性を識別可能な表示は、例えば、追加の開発手順の必要性の度合いに応じて第1図形を色分けする表示等でよい。
【0089】
第2図形は、遷移条件を示すものであれば、特に限定されない。第2図形は、例えば、遷移元から遷移先への遷移を示す矢印、遷移条件を識別可能な文字列を囲む閉図形と遷移元から該閉図形までの矢印と該閉曲線から遷移先までの矢印とを組み合わせた図形、等でよい。該閉図形は、ひし形を含むことが好ましい。該閉図形がひし形を含むことにより、支援装置1は、フローチャートにおいて「判断」を示す記号と同様の図形を用いた直感的な態様で遷移条件を示せる。
【0090】
なかでも、第2図形は、遷移条件を識別可能な文字列を囲む閉図形と遷移元から該閉図形までの矢印と該閉曲線から遷移先までの矢印とを組み合わせた図形を含むことが好ましい。これにより、支援装置1は、遷移条件を識別可能な文字列を第2図形に対応付けて示すことを容易に実現できる。
【0091】
また、表示指令ステップは、表示状態に応じて、入力可能状態におけるアプリケーションの表示例を第1図形に対応付けて示すよう状態遷移グラフの表示を指令可能である。これにより、支援装置1は、どのような画面で入力を受け付けるアプリケーションであるかを直感的に把握可能なグラフを表示できる。該対応付けの手段は、特に限定されない。該対応付けの手段は、例えば、第1図形と表示例とを所定の方向(例えば、縦方向、横方向、等)に並べて表示する手段等でよい。
【0092】
さらに、表示指令ステップは、表示状態に応じて、遷移条件を識別可能な文字列を第2図形に対応付けて示すよう状態遷移グラフの表示を指令可能である。これにより、支援装置1は、どのような入力に対応して遷移するアプリケーションであるかを直感的に把握可能なグラフを表示できる。
【0093】
表示指令ステップは、モジュールと1又は複数の処理状態(群)との対応を示す第3図形の表示を指令可能であることが好ましい。これにより、支援装置1は、アプリケーションが含むモジュール(群)及び処理状態(群)について、モジュールそれぞれと1又は複数の処理状態(群)との対応を直感的に把握可能なグラフを表示できる。
【0094】
表示指令ステップがモジュールとの対応を示す第3図形の表示を指令可能である場合、第3図形は、該モジュールに対応する処理状態(群)を示す第1図形と該モジュールに対応する遷移条件(群)を示す第2図形とを囲む閉図形を含むことが好ましい。これにより、支援装置1は、モジュールと処理状態(群)等との対応をよりいっそう直感的に把握可能なグラフを表示できる。
【0095】
[ステップS4:状態遷移グラフの編集を指令されたか判別]
制御部11は、記憶部12並びに通信部13及び/又は表示部14と協働して編集部112を実行し、状態遷移グラフの編集を指令されたか判別する処理を行う(ステップS4、編集指令判別ステップ)。状態遷移グラフの編集を指令されたと判別したならば、制御部11は、処理をステップS5に移す。状態遷移グラフの編集を指令されたと判別しなかったならば、制御部11は、処理をステップS9に移す。
【0096】
支援処理は、ステップS5からステップS6で実行される状態遷移グラフに遷移条件及び遷移先を追加することを可能とする一連の手順(遷移条件追加手順)を含むことが好ましい。これにより、開発者は、入力可能状態に遷移条件と対応する遷移先処理状態とを直感的に追加できる。これにより、開発者は、入力に応じた遷移を行う処理を含むアプリケーションの開発をより直感的な手順で行える。
【0097】
[ステップS5:遷移条件の追加を指令されたか判別]
制御部11は、記憶部12並びに通信部13及び/又は表示部14と協働して編集部112を実行し、遷移条件の追加を指令されたか判別する処理を行う(ステップS5、条件追加ステップ)。遷移条件の追加を指令されたと判別したならば、制御部11は、状態遷移グラフに該遷移条件を追加し、処理をステップS6に移す。遷移条件の追加を指令されたと判別しなかったならば、制御部11は、処理をステップS7に移す。
【0098】
条件追加ステップにおいて遷移条件を追加する条件遷移手段は、特に限定されない。条件遷移手段は、例えば、GUIを介した操作によって表示された第1図形に遷移条件を追加する手段等でよい。これにより、開発者は、GUIを介した直感的な操作によって遷移条件を追加できる。
【0099】
[ステップS6:状態遷移グラフに遷移先を追加]
制御部11は、記憶部12と協働して編集部112を実行し、ステップS5で追加を指令された遷移条件に対応する遷移先とを状態遷移グラフに追加する処理を行う(ステップS6、状態追加ステップ)。制御部11は、処理をステップS9に移す。
【0100】
支援処理が状態追加ステップを含むことにより、支援装置1は、ステップS5の条件追加手段によって遷移条件が追加された場合にステップS5で追加された遷移条件に対応する遷移先処理状態を状態遷移グラフに追加可能な状態追加手段を提供できる。
【0101】
支援処理は、ステップS7からステップS8で実行されるモジュール群からモジュールを選択して状態遷移グラフに追加することを可能とする一連の手順(モジュール追加手順)を含むことが好ましい。これにより、開発者は、モジュール群からモジュールを選択する直感的な操作でモジュール群を用いたアプリケーション開発を行える。これにより、支援装置1は、モジュール群を用いたアプリケーション開発における労力の低減を、直感的な操作で行えるよう支援できる。
【0102】
[ステップS7:モジュールの追加を指令されたか判別]
制御部11は、記憶部12並びに通信部13及び/又は表示部14と協働して編集部112を実行し、追加対象モジュールの追加を指令されたか判別する処理を行う(ステップS7、遷移条件追加指令判別ステップ)。モジュールの追加を指令されたと判別したならば、制御部11は、処理をステップS8に移す。モジュールの追加を指令されたと判別しなかったならば、制御部11は、処理をステップS9に移す。
【0103】
追加対象モジュールは、追加対象選択手段によってモジュールリスト121に格納されたモジュール群から選択されたモジュールであれば、特に限定されない。追加対象選択手段は、特に限定されず、例えば、表示指令部111の指令等によって表示された、モジュール群からモジュールを選択可能なメニューを用いる手段等でよい。
【0104】
[ステップS8:状態遷移グラフに対応入力可能状態を追加]
制御部11は、記憶部12と協働して編集部112を実行し、状態遷移グラフに対応入力可能状態を追加する処理を行う(ステップS8、状態追加ステップ)。制御部11は、処理をステップS9に移す。
【0105】
状態追加ステップは、状態遷移グラフに対応入力可能状態を追加可能な状態追加手段を実現するステップであれば、特に限定されない。状態追加ステップは、例えば、状態遷移グラフ等のグラフに対応入力可能状態等のノードを追加する従来技術の手段等でよい。
【0106】
[その他の編集手段について]
編集部112が含む状態遷移グラフを編集する手段として、遷移条件追加手順が有する条件遷移手段及び状態追加手段、並びに、モジュール追加手順が有する追加対象選択手段及び状態追加手段を説明した。しかしながら、編集部112が含む状態遷移グラフを編集する手段は、これらの手段に限定されない。編集部112が含む状態遷移グラフを編集する手段は、例えば、以下に示す遷移先変更手段、削除手段、パラメータ編集手段等の各種編集手段の1以上を含むことが好ましい。
【0107】
(遷移先変更手段)
編集部112は、遷移条件に応じた遷移先を変更可能な遷移先変更手段を提供する手順を行えることが好ましい。該手段は、特に限定されず、例えば、GUIを介した操作によって第2図形が第1図形と対応付けられた場合に、この第2図形に対応する遷移条件に応じた遷移先をこの第1図形と対応する入力可能状態に変更する手段等でよい。これにより、開発者は、GUIを介した直感的な操作によって、遷移条件に応じた遷移先を変更できる。
【0108】
(削除手段)
編集部112は、開発者が指定した入力可能状態及び/又は遷移条件を削除可能な削除手段を提供する手順を行えることが好ましい。該手段は、特に限定されず、例えば、GUIを介した操作によって入力可能状態及び/又は遷移条件が削除対象として指定された場合に、指定された入力可能状態及び/又は遷移条件を削除する手段等でよい。これにより、開発者は、GUIを介した直感的な操作によって、入力可能状態及び/又は遷移条件を指定して削除できる。
【0109】
(パラメータ編集手段)
編集部112は、開発者が指定した入力可能状態に対応する表示例(群)の生成に関するパラメータを編集可能なパラメータ編集手段を提供する手順を行えることが好ましい。該手段は、特に限定されず、例えば、GUIを介した操作によって編集対象のパラメータを指定し、キーボード操作等によってパラメータを編集可能とする手段等でよい。これにより、開発者は、GUIを介した直感的な操作等によって、パラメータを編集できる。
【0110】
編集部112がパラメータ編集手段を提供する手順を行える場合、パラメータ編集手段は、開発者が指定した入力可能状態に対応する第1図形と対応付けてパラメータ(群)を編集するGUI要素を表示可能であることが好ましい。該対応付けの手段は、特に限定されない。該対応付けの手段は、例えば、第1図形とGUI要素とを特定の方向(例えば、縦方向、横方向、等)に並べて表示する手段等でよい。
【0111】
該対応付けの手段が第1図形とGUI要素とを特定の方向に並べて表示する手段を含む場合、該特定の方向は、第1図形と表示例との対応付けに関する所定の方向と同じ方向であることが好ましい。これにより、支援装置1は、第1図形と表示例とGUI要素との対応付けをよりいっそう明確に示し得る。
【0112】
パラメータ編集手段の編集対象であるパラメータ(群)は、特に限定されない。パラメータ(群)として、例えば、入力可能状態等において背景画像として利用される画像を指定するパラメータ、入力可能状態等において表示される各種テキストを指定するパラメータ、遷移条件(群)を識別可能な文字列を指定するパラメータ、等の1以上を含むパラメータ(群)が挙げられる。
【0113】
[ステップS9:アプリケーションの生成を指令されたか判別]
制御部11は、記憶部12並びに通信部13及び/又は表示部14と協働して生成部113を実行し、アプリケーションの生成を指令されたか判別する処理を行う(ステップS9、生成指令判別ステップ)。アプリケーションの生成を指令されたと判別したならば、制御部11は、処理をステップS10に移す。アプリケーションの生成を指令されたと判別しなかったならば、制御部11は、処理をステップS1に移し、ステップS1からステップS10の処理を繰り返す。
【0114】
[ステップS10:アプリケーションを自動生成]
制御部11は、記憶部12と協働して生成部113を実行し、記憶部12に格納された状態遷移グラフに基づいてアプリケーションを自動生成する処理を行う(ステップS10、生成ステップ)。制御部11は、処理をステップS1に移し、ステップS1からステップS10の処理を繰り返す。
【0115】
状態遷移グラフは、コンピュータプログラムによって実現されたアプリケーション等の有限オートマトンにおける処理状態の遷移を表現するグラフである。したがって、状態遷移グラフを用いることにより、支援装置1は、該状態遷移グラフによって表現される処理状態の遷移を含むアプリケーションを自動生成できる。
【0116】
生成ステップにおいて用いられる状態遷移グラフが、ステップS3で表示を指令され、ステップS4からステップS8で編集された状態遷移グラフであるため、支援装置1を利用する開発者は、表示された状態遷移グラフの編集を介してアプリケーションを開発できる。そして、開発者は、開発したアプリケーションの自動生成を支援装置1に指令できる。
【0117】
[その他の処理]
(初期設定ステップ)
支援処理は、アプリケーションの開発を開始するときに、最低限必要なモジュールに対応する入力可能状態を状態遷移グラフに追加する初期設定ステップを含むことが好ましい。最低限必要なモジュールは、特に限定されず、例えば、開始画面モジュール等が挙げられる。これにより、開発者は、どのモジュールから追加するかを検討する労力をいたずらに費やすことなく、アプリケーションの開発を開始できる。
【0118】
(表示対象切替ステップ)
記憶部12に格納された開発対象のアプリケーションの数が2以上である場合、支援処理は、格納された開発対象アプリケーションのうちいずれの開発対象アプリケーションに対応する状態遷移グラフを表示指令ステップにおいて表示するかを切替可能とする処理を行う表示対象切替ステップを含むことが好ましい。これにより、開発者は、編集を希望する開発対象アプリケーションに応じた状態遷移グラフを表示させ、編集できる。
【0119】
(アプリケーション登録ステップ)
支援処理は、自動生成されたアプリケーションをアプリケーションの配信サービスに登録可能なアプリケーション登録ステップを含むことが好ましい。これにより、開発者は、自動生成されたアプリケーションをアプリケーションの配信サービスに手作業で登録する労力を費やすことなく、自動生成されたアプリケーションを配信サービスに登録できる。
【0120】
[支援処理の効果]
本実施形態の支援処理によれば、開発者は、入力を受け付ける画面と該画面からの遷移条件を直感的に把握可能な状態遷移グラフを編集することで、アプリケーション開発を直感的な手順で行える。直感的な手順でアプリケーション開発を行えることにより、開発者は、アプリケーション開発に費やす労力を低減できる。
【0121】
したがって、上述の支援処理を実行可能である本実施形態の支援装置1は、利用者の入力に応じた処理状態の遷移を直感的に編集可能とすることで、アプリケーション開発に係る労力を低減可能なアプリケーション開発の支援を行う手段を提供できる。
【0122】
また、本実施形態の支援装置1は、開発対象となるアプリケーションの開発依頼者と開発者との間で行われる該アプリケーションの要件定義に係る期間を短縮し得る。
【0123】
なぜならば、本実施形態の支援装置1は、利用者の入力に応じた処理状態の遷移を直感的に編集可能とすることで、アプリケーション開発に係る労力を低減できる。したがって、開発者は、アプリケーションのプロトタイプを短期間で生成し、該プロトタイプを開発依頼者に見せることができる。これにより、開発依頼者は、開発対象となるアプリケーションのイメージをより明確に持つことができる。したがって、開発依頼者は、開発者との間で、該アプリケーションの要件定義をより短い期間で行える。
【0124】
本実施形態の支援装置1は、アプリケーション開発に係る労力を低減できるため、開発依頼者から要件定義に係るアプリケーションの仕様変更が行われた場合に、より短い期間で仕様変更を反映したプロトタイプを自動生成できる。開発者は、例えば、開発依頼者から仕様変更を告げられたリモートミーティングの間に仕様変更を反映したプロトタイプを自動生成できる。
【0125】
これにより、開発依頼者と開発者との間で、アプリケーションに対するイメージの共有が進み、該アプリケーションの要件定義をさらにいっそう短い期間で行える。したがって、本実施形態の支援装置1を用いることにより、開発者は、アプリケーションの開発期間全体を短縮し得る。
【0126】
[開発依頼者に対する支援]
また、本実施形態の支援装置1は、利用者の入力に応じた処理状態の遷移を直感的に編集可能であるため、開発依頼者自身による該遷移の編集を支援できる。本実施形態の支援装置1では、モジュール群からモジュールを選択して追加する等の直感的な手順で処理状態の遷移を編集可能であるため、アプリケーションの開発に習熟していない開発依頼者であっても、該遷移を編集し得る。
【0127】
支援装置1は、開発依頼者自身による該遷移の編集を支援する場合、開発依頼者が利用する端末(開発依頼者端末)に状態遷移グラフの表示を指令し、開発依頼者端末における該グラフの編集手段を提供することが好ましい。
【0128】
これにより、開発依頼者は、表示例を含む状態遷移グラフの開発依頼者端末における編集を介して、開発対象となるアプリケーションのイメージをよりいっそう明確に持つことができる。したがって、開発依頼者は、開発者との間で、該アプリケーションの要件定義をよりいっそう短い期間で行える。したがって、開発者は、アプリケーションの開発期間全体を短縮し得る。
【0129】
[グラフィックデザイナーによる開発の支援]
また、本実施形態の支援装置1は、利用者の入力に応じた処理状態の遷移を直感的に編集可能であるため、アプリケーションの開発に習熟していないグラフィックデザイナー等による該遷移の編集を支援できる。
【0130】
したがって、本実施形態の支援装置1を用いることにより、グラフィックデザイナーがアプリケーションの開発を行える。グラフィックデザインに習熟したグラフィックデザイナーは、開発対象となるアプリケーションのビジュアルイメージをよりいっそう明確に開発依頼者に伝え得る。したがって、グラフィックデザイナー等の開発者は、開発依頼者との間で、該アプリケーションの要件定義をよりいっそう短い期間で行い得る。
【0131】
支援装置1は、グラフィックデザイナー等による該遷移の編集を支援する場合、グラフィックデザイナー等が利用する端末(デザイナー端末)に状態遷移グラフの表示を指令し、デザイナー端末における該グラフの編集手段を提供することが好ましい。
【0132】
これにより、グラフィックデザイナー等は、表示例を含む状態遷移グラフのデザイナー端末における編集を介して、開発対象となるアプリケーションのイメージをよりいっそう明確に開発依頼者へ伝えることが可能であるよう、該アプリケーションの開発を行える。したがって、グラフィックデザイナー等の開発者は、開発依頼者との間で、該アプリケーションの要件定義をよりいっそう短い期間で行い得る。したがって、開発者は、アプリケーションの開発期間全体を短縮し得る。
【0133】
<支援装置1の使用例>
続いて、本実施形態における支援装置1の使用例を説明する。
【0134】
〔アプリケーション開発の初期設定〕
開発者は、アプリケーション開発の初期設定を支援装置1に指令する。支援装置1は、初期設定ステップを実行し、モジュールリスト121に格納されたモジュール群が含む開始画面のモジュール及びマッチングのモジュールを状態遷移グラフに追加する。支援装置1は、初期設定が行われた状態遷移グラフを表示部14に表示する。
【0135】
〔表示例を示す表示状態への変更を指令〕
開発者は、表示例を示す表示状態への変更を支援装置1に指令する。支援装置1は、表示指令ステップを実行し、表示例を示す表示状態に変更する。支援装置1は、変更後の表示状態で状態遷移グラフを表示部14に表示する。
【0136】
図5は、本実施形態の支援装置1の表示部14に表示された状態遷移グラフの表示例である。図5に示す状態遷移グラフは、開始画面のモジュールとマッチングのモジュールとを含むアプリケーションに対応する。
【0137】
図5に示す状態遷移グラフは、以下の図形、文字列、及び表示例を含む:
開始画面のモジュールを示す1号第3図形TS1、
開始画面のモジュールに対応する入力可能状態を示す1号第1図形FS1、
1号第1図形FS1の入力可能状態において「新規登録」の入力が行われた場合に対応する遷移条件を示す1a号第2図形SS1a及び1a号文字列TX1a、
1号第1図形FS1の入力可能状態に対応する1号表示例DE1、
マッチングのモジュールを示す2号第3図形TS2、
マッチングのモジュールに対応する入力可能状態を示す2号第1図形FS2、
2号第1図形FS2の入力可能状態において「留学したい」の入力が行われた場合に対応する遷移条件を示す2a号第2図形SS2a及び2a号文字列TX2a、
2号第1図形FS2の入力可能状態において「紹介したい」の入力が行われた場合に対応する遷移条件を示す2b号第2図形SS2b及び2b号文字列TX2b、
2号第1図形FS2の入力可能状態に対応する2号表示例DE2。
【0138】
図5に示す状態遷移グラフが上述の図形、文字列、及び表示例を含むことにより、開発者は、1号表示例DE1の入力可能状態において「新規登録」のボタンが押される入力が行われたときに「留学したい」「紹介したい」からマッチングを選択する2号表示例DE2の入力可能状態に遷移することを直感的に把握できる。
【0139】
〔遷移条件の追加を指令〕
開発者は、遷移条件の追加を支援装置1に指令する。支援装置1は、編集ステップを実行し、指令された遷移条件を表示中の状態遷移グラフに追加する。支援装置1は、追加後の状態遷移グラフを表示部14に表示する。
【0140】
図6は、図5の状態遷移グラフに遷移条件を追加したときの表示例である。より詳細には、図6は、図5の状態遷移グラフが含む1号第1図形FS1の入力可能状態に「ログイン」のボタンが押される入力が行われたことに対応する遷移条件を追加したときの表示例である。
【0141】
図6に示す状態遷移グラフは、図5に示す状態遷移グラフが含む図形、文字列、及び表示例に加えて、以下の図形、文字列、及び表示例をさらに含む:
開始画面のモジュールに対応する入力可能状態であって、「ログイン」の入力が可能なボタンを含む入力可能状態を示す1号第1図形FS1、
1号第1図形FS1の入力可能状態において「ログイン」の入力が行われた場合に対応する遷移条件を示す1b号第2図形SS1b及び1b号文字列TX1b、
ログインのモジュールを示す3号第3図形TS3、
ログインのモジュールに対応する入力可能状態を示す3号第1図形FS3、
3号第1図形FS3の入力可能状態に対応する3号表示例DE3。
【0142】
図6に示す状態遷移グラフが上述の図形、文字列、及び表示例をさらに含むことにより、開発者は、1号表示例DE1の入力可能状態に「ログイン」のボタンが押される入力が行われたときにログイン画面を表示する3号表示例DE3の入力可能状態に遷移する処理の流れとする編集を直感的な操作で行える。
【0143】
〔モジュールの追加を指令〕
開発者は、モジュール群の表示を支援装置1に指令する。支援装置1は、表示指令ステップを実行し、モジュールリスト121に格納されたモジュール群の表示を表示部14に指令する。
【0144】
開発者は、表示されたモジュール群から追加対象モジュールを選択し、選択した追加対象モジュールの追加を支援装置1に指令する。支援装置1は、編集ステップを実行し、追加対象モジュールを表示中の状態遷移グラフに追加する。支援装置1は、追加後の状態遷移グラフを表示部14に表示する。
【0145】
図7は、図6の状態遷移グラフにモジュールを追加したときの表示例である。より詳細には、図7は、図6の状態遷移グラフに「投稿」のモジュールを追加したときの表示例である。
【0146】
図7に示す状態遷移グラフは、図6に示す状態遷移グラフが含む図形、文字列、及び表示例に加えて、以下の図形をさらに含む:
投稿のモジュールを示す4号第3図形TS4、
投稿のモジュールに対応する入力可能状態のうち「投稿一覧」の入力可能状態を示す4a号第1図形FS4a、
投稿のモジュールに対応する入力可能状態のうち「投稿作成」の入力可能状態を示す4b号第1図形FS4b、
投稿のモジュールに対応する遷移条件のうち「投稿一覧」から「投稿作成」に遷移する遷移条件を示す4a号第2図形SS4a及び4a号文字列TX4a。
【0147】
図7に示す状態遷移グラフが上述の図形をさらに含むことにより、開発者は、開発対象のアプリケーションに投稿のモジュールを追加する編集を直感的な操作で行える。そして、開発者は、追加されたモジュールに対応する4a号第1図形FS4aの入力可能状態等に遷移する遷移条件を追加するさらなる編集を直感的な操作で行い得る。
【0148】
〔パラメータを編集〕
開発者は、指定したモジュールの編集を支援装置1に指令する。支援装置1は、表示指令ステップを実行し、入力可能状態を示す第1図形とパラメータ編集用GUI要素と表示例とを対応付けて表示する。そして、支援装置1は、編集ステップを実行し、パラメータ編集用GUI要素を用いたパラメータの編集を行う。
【0149】
図8は、入力可能状態を示す第1図形とパラメータ編集用GUI要素と表示例とを同一方向に並べて表示する表示例である。図8に示す表示例では、上述の2号第1図形FS2と2号第1図形FS2に対応する2号表示例DE2と横方向に並べて表示されている。また、2号第1図形FS2と2号第1図形FS2に対応する2号パラメータ編集用GUI要素GE2とが、横方向に並べて表示されている。
【0150】
これにより、開発者は、これらの対応付けを直観的に把握できる。そして、開発者は、対応付けられたパラメータ編集用GUI要素を用いて、入力可能状態に対応するパラメータを編集できる。
【0151】
また、図8に示す表示例では、モジュールリスト表示領域MLが2号第1図形FS2の左側に表示されている。これにより、開発者は、モジュールリスト表示領域MLに表示されたモジュール(群)からモジュールを選択する直観的な操作でモジュールを追加できる。
【0152】
図9は、複数の入力可能状態群を含むモジュールにおいて、第1図形とパラメータ編集用GUI要素と表示例とを同一方向に並べて表示する表示例である。図9に示す表示例では、上述の4a号第1図形FS4aと、4a号第1図形FS4aに対応する4a号表示例DE4a及び4a号パラメータ編集用GUI要素GE4aとが、縦方向に並べて表示されている。また、図9に示す表示例では、上述の4b号第1図形FS4bと、4b号第1図形FS4aに対応する4b号表示例DE4b及び4b号パラメータ編集用GUI要素GE4bとが、縦方向に並べて表示されている。
【0153】
これにより、開発者は、モジュールが複数の入力可能状態群を含むにも関わらず、これらの対応付けを直観的に把握できる。そして、開発者は、対応付けられたパラメータ編集用GUI要素を用いて、入力可能状態に対応するパラメータを編集できる。
【0154】
なお、本発明の思想の範疇において、当業者であれば各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。例えば、前述の実施の形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0155】
1 支援装置
11 制御部
111 表示指令部
112 編集部
113 生成部
12 記憶部
121 モジュールリスト
13 通信部
14 表示部
15 入力部
FS 第1図形
SS 第2図形
TS 第3図形
DE 表示例
TX 文字列
GE パラメータ編集用GUI要素
ML モジュールリスト表示領域
【要約】      (修正有)
【課題】利用者の入力に応じた処理状態の遷移を直感的に編集可能とすることで、アプリケーション開発に係る労力を低減可能なアプリケーション開発の支援を行う手段を提供すること。
【解決手段】本発明のアプリケーション開発の支援装置1は、状態遷移グラフの表示を指令可能な表示指令部111と、この表示に基づいて状態遷移グラフを編集可能な編集部112と、状態遷移グラフに基づいてアプリケーションを自動生成可能な生成部113と、を備え、状態遷移グラフは、アプリケーションを利用する利用者による入力が可能な入力可能状態を示す第1図形と、入力可能状態において遷移条件を満たす入力が行われた場合に入力可能状態と異なる遷移先処理状態に遷移することを示す第2図形と、を少なくとも含むグラフであり、表示指令部111は、入力可能状態の表示例を第1図形に対応付けて示すよう状態遷移グラフの表示を指令可能である。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9