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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-28
(45)【発行日】2022-12-06
(54)【発明の名称】タービンブレード用多転回冷却回路
(51)【国際特許分類】
   F01D 5/18 20060101AFI20221129BHJP
   F02C 7/18 20060101ALI20221129BHJP
【FI】
F01D5/18
F02C7/18 A
【請求項の数】 7
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017200044
(22)【出願日】2017-10-16
(65)【公開番号】P2018087570
(43)【公開日】2018-06-07
【審査請求日】2020-10-08
(31)【優先権主張番号】15/334,563
(32)【優先日】2016-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】デビッド・ウェイン・ウェバー
(72)【発明者】
【氏名】サンディップ・ドゥッタ
【審査官】所村 陽一
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-231703(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 5/18
F02C 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービンブレード(2)用の後縁冷却システム(30)であって、当該後縁冷却システム(30)が、
前記タービンブレード()内で半径方向に延在する冷却剤供給部(70)と、
前記タービンブレード()内で前記冷却剤供給部(70)に隣接して半径方向に延在する回収流路(74)と、
前記冷却剤供給部(70)及び回収流路(74)と流体連通する冷却回路(32)と
を備えており、前記冷却回路(32)が、
前記タービンブレード(2)の後縁(16)に向かって軸方向に延在する外向き脚部(34)であって、前記冷却剤供給部(70)と直接流体連通する外向き脚部(34)と、
前記外向き脚部(34)に隣接して配置され、かつ前記タービンブレード(2)の後縁(16)から軸方向に延在する戻り脚部(38)であって、前記回収流路(74)と直接流体連通する戻り脚部(38)と、
前記外向き脚部(34)と前記戻り脚部(38)とを流体結合する複数の転回脚部(36)と
を含んでおり、前記複数の転回脚部(36)が、流れの方向に、
前記外向き脚部(34)と直接流体連通し、かつ前記外向き脚部(34)から半径方向に延在する第1の転回脚部(42)と、
第1の転回脚部(42)と直接流体連通し、かつ第1の転回脚部(42)から前記タービンブレード(2)の後縁(16)に向かって軸方向に延在する第2の転回脚部(44)と、
前記タービンブレード()内で前記後縁(16)に直接隣接して半径方向に延在する第3の転回脚部(46)であって、第2の転回脚部(42)と直接流体連通する第3の転回脚部(46)と
を含んでいる、後縁冷却システム(30)。
【請求項2】
前記複数の転回脚部(36)のうちの第3の転回脚部(46)が、前記タービンブレード(2)の後縁(16)と実質的に平行である、請求項1に記載の後縁冷却システム(30)。
【請求項3】
第3の転回脚部(46)が、前記複数の転回脚部(36)のうちの第1の転回脚部(42)と実質的に平行に延在する、請求項1又は請求項2に記載の後縁冷却システム(30)。
【請求項4】
前記複数の転回脚部(36)のうちの第3の転回脚部(46)の少なくとも一部が、前記外向き脚部(34)の上方に半径方向に延在する、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の後縁冷却システム(30)。
【請求項5】
前記複数の転回脚部(36)のうちの第3の転回脚部(46)の少なくとも一部が、第2の転回脚部(44)の下方に半径方向に延在する、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の後縁冷却システム(30)。
【請求項6】
前記複数の転回脚部(36)のうちの第3の転回脚部(46)が、前記タービンブレード(2)の後縁(16)に直接隣接して及び/又は前記タービンブレード(2)の後縁(16)と実質的に平行に配置された外壁(48)を含む、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の後縁冷却システム(30)。
【請求項7】
タービンブレード(2)であって、
前記タービンブレード(2)内に配置された請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の後縁冷却システム(30)
を備える、タービンブレード(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的にはタービンシステムに関し、より詳細には、タービンシステムのタービンブレード用多転回冷却回路に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンシステムは、発電などの分野で広く利用されているターボ機械の一例である。従来からのガスタービンシステムは、圧縮機部、燃焼器部、およびタービン部を含む。ガスタービンシステムの動作中には、タービンブレードおよびノズル翼形部などのシステム内の種々の部品が高温の流れに曝され、それは部品を故障させるおそれがある。より高温の流れは、一般に、ガスタービンシステムの性能、効率、および出力の向上をもたらすため、ガスタービンシステムをより高い温度で動作させることができるよう、高温の流れに曝される部品を冷却することが有益である。
【0003】
タービンブレード用の多壁翼形部は、通常、複雑な迷路の内部冷却流路を含む。例えば、ガスタービンシステムの圧縮機によって提供される冷却空気(または他の適切な冷却剤)は、冷却流路を通って出入りして、多壁翼形部および/またはタービンブレードの様々な部分を冷却することができる。多壁翼形部の1つまたは複数の冷却流路によって形成された冷却回路は、例えば、内部壁近傍冷却回路、内部中央冷却回路、先端冷却回路、および多壁翼形部の前縁および後縁に隣接する冷却回路を含むことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許出願公開第2016/0177741号明細書
【発明の概要】
【0005】
第1の実施形態は、タービンブレード用の後縁冷却システムを含むことができる。後縁冷却システムは、冷却回路を含み、冷却回路は、タービンブレードの後縁に向かって軸方向に延在する外向き脚部と、外向き脚部に隣接して配置され、タービンブレードの後縁から軸方向に延在する戻り脚部と、外向き脚部と戻り脚部とを流体結合する複数の転回脚部と、を含み、複数の転回脚部は、タービンブレードの後縁に直接隣接して配置された転回脚部と、タービンブレードの後縁の反対側に、転回脚部に軸方向に隣接して配置された別個の転回脚部と、を含み、別個の転回脚部は、外向き脚部および戻り脚部の少なくとも一方に非平行に配向されている。
【0006】
別の実施形態は、タービンブレードを含むことができ、タービンブレードは、タービンブレード内に配置された後縁冷却システムを含み、後縁冷却システムは、タービンブレードの後縁の半径方向の長さに少なくとも部分的に沿って延在する複数の冷却回路を含み、冷却回路のうちの少なくとも1つは、タービンブレードの後縁に向かって軸方向に延在する外向き脚部と、外向き脚部に隣接して配置され、タービンブレードの後縁から軸方向に延在する戻り脚部と、外向き脚部と戻り脚部とを流体結合する複数の転回脚部と、を含み、複数の転回脚部は、タービンブレードの後縁に直接隣接して配置された転回脚部と、タービンブレードの後縁の反対側に、転回脚部に軸方向に隣接して配置された別個の転回脚部と、を含み、別個の転回脚部は、外向き脚部および戻り脚部の少なくとも一方に非平行に配向されている。
【0007】
さらなる実施形態は、ターボ機械を含むことができ、ターボ機械は、複数のタービンブレードを含むタービン部品と、複数のタービンブレードのうちの少なくとも1つの内部に配置された後縁冷却システムと、を含み、後縁冷却システムは、タービンブレードの後縁の半径方向の長さに少なくとも部分的に沿って延在する複数の冷却回路を含み、複数の冷却回路のうちの少なくとも1つは、タービンブレードの後縁に向かって軸方向に延在する外向き脚部と、外向き脚部に隣接して配置され、タービンブレードの後縁から軸方向に延在する戻り脚部と、外向き脚部と戻り脚部とを流体結合する複数の転回脚部と、を含み、複数の転回脚部は、タービンブレードの後縁に直接隣接して配置された転回脚部と、タービンブレードの後縁の反対側に、転回脚部に軸方向に隣接して配置された別個の転回脚部と、を含み、別個の転回脚部は、外向き脚部および戻り脚部の少なくとも一方に非平行に配向されている。
【0008】
本開示の例示の態様は、本明細書に記載の問題および/または論じられない他の問題を解決する。
【0009】
本開示のこれらの特徴および他の特徴は、本開示の様々の態様の以下の詳細な説明を本開示の種々の実施形態を示す添付の図面と併せて検討することで、より容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】様々な実施形態による多壁翼形部を有するタービンブレードの斜視図である。
図2】様々な実施形態による図1の線X-Xに沿った図1のタービンブレードの断面図である。
図3】様々な実施形態による後縁冷却システムの複数の転回脚部を含む冷却回路の側面図である。
図4】様々な実施形態による図3の冷却回路の上面断面図である。
図5】様々な実施形態による図1のタービンブレードの図3および図4に示す部分を示す図である。
図6】追加の実施形態による後縁冷却システムの複数の転回脚部を含む冷却回路の側面図である。
図7】別の実施形態による後縁冷却システムの複数の転回脚部を含む冷却回路の側面図である。
図8】さらなる実施形態による後縁冷却システムの複数の転回脚部を含む冷却回路の側面図である。
図9】追加の実施形態による後縁冷却システムの複数の転回脚部を含む冷却回路の側面図である。
図10】さらなる実施形態による後縁冷却システムの複数の転回脚部を含む冷却回路の側面図である。
図11】様々な実施形態によるガスタービンシステムの概略図である。
【0011】
本開示の図面は必ずしも一定の比率ではないことに留意されたい。図面は、本開示の典型的な態様だけを示すことを目的としており、したがって、本開示の範囲を限定するものとみなすべきではない。図面においては、図面間で類似する符号は類似する要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここで、添付の図面に示す代表的な実施形態を詳細に参照する。以下の説明は、実施形態を1つの好ましい実施形態に限定するものではないことを理解されたい。それとは反対に、添付の特許請求の範囲によって規定される記載された実施形態の趣旨および範囲内に含まれ得る代替例、改変例、および均等例をカバーすることが意図される。
【0013】
上述したように、本開示は、一般的にはタービンシステムに関し、より詳細には、タービンシステムのタービンブレード用多転回冷却回路に関する。本明細書で使用されるように、タービンブレードの翼形部は、例えば、タービンシステムで利用される、回転タービンブレード用の多壁翼形部、または固定ベーン用のノズルもしくは翼形部を含むことができる。
【0014】
実施形態によれば、タービンシステム(例えば、ガスタービンシステム)のタービンブレード、特に多壁翼形部を冷却するために、流れ再利用を伴う後縁冷却回路が提供される。冷却剤の流れは、後縁冷却回路を通って流れた後に再利用される。後縁冷却回路を通過した後に、冷却剤の流れを回収して、翼形部および/またはタービンブレードの他の部分を冷却するために使用することができる。例えば、冷却剤の流れは、対流冷却および/または膜冷却のために、タービンブレードの多壁翼形部の正圧側面または負圧側面の少なくとも一方に導くことができる。さらに、冷却剤の流れは、先端部およびプラットフォーム冷却回路を含む、タービンブレード内の他の冷却回路に供給することができる。
【0015】
従来の後縁冷却回路は、通常、冷却剤の流れが後縁冷却回路を通過した後にタービンブレードからそれを排出する。これは、冷却剤がタービンブレードから排出される前にその最大熱容量まで使用されていない可能性があるので、冷却剤の効率的な使用ではない。対照的に、実施形態によれば、後縁冷却回路を通過した後の冷却剤の流れは、多壁翼形部および/またはタービンブレードのさらなる冷却に使用される。
【0016】
図面(例えば、図11を参照)において、「A」軸は、軸方向を表す。本明細書で使用されるように、「軸方向」および/または「軸方向に」という用語は、タービンシステム(特に、ロータ部)の回転軸に実質的に平行な軸Aに沿った物体の相対的な位置/方向を指す。さらに本明細書で使用されるように、「半径方向」および/または「半径方向に」という用語は、軸Aに実質的に垂直であって、ただ1つの位置において軸Aと交差する軸「R」(例えば、図1を参照)に沿った物体の相対位置/方向を指す。最後に、「円周方向」という用語は、軸A(例えば、軸「C」)周りの運動または位置を指す。
【0017】
図1を参照すると、タービンブレード2の斜視図が示されている。タービンブレード2は、シャンク4と、シャンク4に結合され、シャンク4から半径方向外方に延在する多壁翼形部6と、を含む。多壁翼形部6は、正圧側面8と、反対側の負圧側面10と、先端領域52と、を含む。多壁翼形部6は、正圧側面8と負圧側面10との間の前縁14と、前縁14の反対側の正圧側面8と負圧側面10との間の後縁16と、をさらに含む。多壁翼形部6は、正圧側プラットフォーム5および負圧側プラットフォーム7から半径方向に離れるように延在する。
【0018】
タービンブレード2のシャンク4および多壁翼形部6は、1つまたは複数の金属(例えば、ニッケル、ニッケルの合金など)から形成することができ、従来の手法によって形成(例えば、鋳造、鍛造、または機械加工)することができる。シャンク4および多壁翼形部6は、一体に形成(例えば、鋳造、鍛造、三次元印刷など)してもよいし、あるいは別々の部品として形成して、後で(例えば、溶接、ろう付け、接着、または他の結合機構によって)接合してもよい。
【0019】
図2は、図1の線X-Xに沿った多壁翼形部6の断面図を示す。図示するように、多壁翼形部6は、複数の内部流路を含むことができる。いくつかの実施形態では、多壁翼形部6は、少なくとも1つの前縁流路18と、少なくとも1つの正圧側(壁近接)流路20と、少なくとも1つの負圧側(壁近接)流路22と、少なくとも1つの後縁流路24と、少なくとも1つの中央流路26と、を含む。多壁翼形部6内の流路18、20、22、24、26の数は、当然ながら、例えば多壁翼形部6の具体的な構成、サイズ、使用目的などに応じて変化してもよい。この限りにおいて、本明細書に開示の実施形態に示される流路18、20、22、24、26の数は、限定を意味しない。実施形態によれば、流路18、20、22、24、26の異なる組み合わせを使用して様々な冷却回路を設けることができる。
【0020】
後縁冷却システム30を含む実施形態を、図3図5に示す。その名称が示すように、後縁冷却システム30は、多壁翼形部6の正圧側面8と負圧側面10との間で、多壁翼形部6の後縁16に隣接して配置される。
【0021】
後縁冷却システム30は、半径方向に離間した(すなわち、「R」軸(例えば図1を参照)に沿った)複数の冷却回路32を含み(2つのみを示す)、各々が外向き脚部34、複数の転回脚部36、および戻り脚部38を含む。外向き脚部34は、多壁翼形部6の後縁16に向かって軸方向に、および/または実質的に垂直に延在する。戻り脚部38は、多壁翼形部6の前縁14に向かって軸方向に延在する。さらに、図3に示すように、戻り脚部38は、多壁翼形部6の後縁16から軸方向に離れて、および/または実質的に垂直に延在する。このように、外向き脚部34および戻り脚部38は、例えば、互いに実質的に平行に配置および/または配向されてもよい。後縁冷却システム30を形成する各冷却回路32の戻り脚部38は、戻り脚部38と流体連通する対応する外向き脚部34よりもタービンブレード2のシャンク4の下方および/または近くに配置することができる。いくつかの実施形態では、後縁冷却システム30および/または後縁冷却システム30を形成する複数の冷却回路32は、多壁翼形部6の後縁16の半径方向長さ(L)(図5)全体に沿って延在することができる。他の実施形態では、後縁冷却システム30は、多壁翼形部6の後縁16の1つまたは複数の部分に沿って部分的に延在してもよい。
【0022】
各冷却回路32において、外向き脚部34は、複数の転回脚部36によって戻り脚部38に対して「R」軸に沿って半径方向にオフセットされている。この限りにおいて、本明細書で説明するように、複数の転回脚部36は、冷却回路32の外向き脚部34を冷却回路32の戻り脚部38に流体結合する。図3に示す非限定的な実施形態では、例えば、外向き脚部34は、冷却回路32の各々の戻り脚部38に対して半径方向外側に配置される。他の実施形態では、冷却回路32の1つまたは複数において、戻り脚部38に対する外向き脚部34の半径方向の配置は、外向き脚部34が戻り脚部38に対して半径方向内側に位置するように逆転されてもよい。多壁翼形部6内の図3に示す後縁冷却システム30の後縁の一部の非限定的な位置28が、図5に示されている。
【0023】
半径方向のオフセットに加えて、図4で簡単に説明すると、外向き脚部34は、複数の転回脚部36によって、戻り脚部38に対して角度αだけ円周方向にオフセットすることができる。この構成では、外向き脚部34は多壁翼形部6の正圧側面8に沿って延在し、戻り脚部38は多壁翼形部6の負圧側面10に沿って延在する。半径方向および円周方向のオフセットは、例えば、後縁冷却システム30の幾何学的制約および熱容量の制約ならびに/あるいは他の要因に基づいて変化してもよい。他の実施形態では、外向き脚部34は、多壁翼形部6の正圧側面8に沿って延在してもよく、戻り脚部38は、多壁翼形部6の負圧側面10に沿って延在してもよい。
【0024】
図3に示すように、複数の転回脚部36は、外向き脚部34を戻り脚部38と流体連通するように(流体)結合し、接合し、および/または提供するための様々な転回脚部を含むことができる。具体的には、外向き脚部34が、冷却回路32の複数の転回脚部36を介して戻り脚部38と流体連通しているので、本明細書で説明するように、冷却剤40が外向き脚部34を通過し、および/または外向き脚部34を通り、転回脚部36を通って、戻り脚部38に流れることができる。図3に示すように、冷却回路32の複数の転回脚部36は、多壁翼形部6の後縁16に隣接して配置することができる。具体的には、複数の転回脚部36のうちの1つの転回脚部は、多壁翼形部6の後縁16に直接隣接して配置され、半径方向に隣接して延在し、および/または後縁16と実質的に平行であってもよい。以下に詳細に説明するように、冷却回路32の複数の転回脚部36、具体的には、後縁16に直接隣接し、かつ/または半径方向に実質的に平行に延在することができる複数の転回脚部36のうちの1つの転回脚部は、多壁翼形部6の後縁16を冷却するために最大の熱伝達量を提供することができる。
【0025】
図3に示す非限定的な例において、複数の転回脚部36は、第1の転回脚部42、第2の転回脚部44、および第3の転回脚部46を含むことができる。複数の転回脚部36の第1の転回脚部42は、外向き脚部34と戻り脚部38との間に配置されてもよく、より具体的には、外向き脚部34および戻り脚部38と直接流体連通および/または流体結合されてもよい。第1の転回脚部42は、冷却回路32内の冷却剤40の第1の転回、湾曲、屈曲および/または流れ方向の変化を形成することができる。第1の転回脚部42は、外向き脚部34および/または戻り脚部38と非平行であるように配向および/または形成することができる。図3に示す非限定的な例では、第1の転回脚部42は、外向き脚部34から実質的に垂直に延在することができる。具体的には、複数の転回脚部36の第1の転回脚部42は、外向き脚部34から離れておよび/またはその上に、半径方向に上方に延在することができ、第1の転回脚部42が外向き脚部34に対して実質的に垂直に配置され、および/または配向される。第1の転回脚部42は、外向き脚部34の上方におよび/またはそれから離れて、多壁翼形部6(例えば、図1を参照)の先端領域52に向かって半径方向に延在することができる。図3の非限定的な例に示すように、第1の転回脚部42は、多壁翼形部6の後縁16に実質的に平行に半径方向に延在することもできる。戻り脚部38が外向き脚部34の下方に実質的に平行に配置される結果として、第1の転回脚部42は、戻り脚部38に対して実質的に垂直に配置されてもよく、かつ/あるいは戻り脚部38から離れておよび/またはその上に半径方向に延在してもよい。
【0026】
複数の転回脚部36の第2の転回脚部44は、第1の転回脚部42と直接流体連通し、および/または流体結合されてもよい。さらに、本明細書で説明するように、第2の転回脚部44は、第3の転回脚部46と直接流体連通し、および/または流体結合されてもよく、複数の転回脚部36の第1の転回脚部42と第3の転回脚部46との間に配置されてもよい。第2の転回脚部44は、第1の転回脚部42からの冷却回路32内の冷却剤40の第2の転回、湾曲、屈曲および/または流れ方向の変化を形成することができる。複数の転回脚部36の第2の転回脚部44は、第1の転回脚部42から実質的に垂直に延在することができる。具体的には、図3に示す非限定的な例では、第2の転回脚部44は、第2の転回脚部44が第1の転回脚部42に実質的に垂直となるように、多壁翼形部6の後縁16から離れるように軸方向に延在し、および/または後縁16に向かって軸方向に延在することができる。その結果、第2の転回脚部44はまた、多壁翼形部6の後縁16に対して実質的に垂直に延在することができ、外向き脚部34および/または戻り脚部38に対して実質的に平行であり得る。図3に示すように、冷却回路32の第2の転回脚部44は、冷却回路32の対応する外向き脚部34および/または戻り脚部38よりも、先端領域52の半径方向上方および/またはその近くに配置することができる。
【0027】
図3に示すように、複数の転回脚部36の第3の転回脚部46は、第2の転回脚部44と戻り脚部38との間に直接流体連通して配置されてもよい。すなわち、第3の転回脚部46は、第2の転回脚部44と戻り脚部38との間に配置され、複数の転回脚部36、具体的には第2の転回脚部44を、冷却回路32の戻り脚部38に流体結合する。第1の転回脚部42および第2の転回脚部44と同様に、第3の転回脚部46は、冷却回路32内の冷却剤40の第3の転回、湾曲、屈曲および/または流れ方向の変化を形成することができる。また、第1の転回脚部42と同様に、第3の転回脚部46は、外向き脚部34および/または戻り脚部38と非平行であるように配向および/または形成されてもよい。図3に示す非限定的な例では、複数の転回脚部36の第3の転回脚部46は、戻り脚部38に対して実質的に垂直に延在することができる。具体的には、第3の転回脚部46は、戻り脚部38および/またはタービンブレード2のシャンク4に向かって、第2の転回脚部44から離れておよび/または実質的に下方に、半径方向下方に延在することができる(例えば、図1を参照)。第3の転回脚部46はまた、第1の転回脚部42に対して実質的に平行に半径方向に延在することができ、多壁翼形部6の後縁16に半径方向に隣接して、かつ/または実質的に平行に延在することができる。さらに、複数の転回脚部36の第3の転回脚部46は、第3の転回脚部46と後縁16との間に他の部品、冷却回路32などが配置されないように、多壁翼形部6の後縁16に直接隣接して配置されてもよい。図3に示す非限定的な例では、第3の転回脚部46の少なくとも一部は、外向き脚部34および/または戻り脚部38の上に配置され、および/またはその上に半径方向に延在してもよい。外向き脚部34および/または戻り脚部38の上に配置され、かつ/または半径方向に延在し得る第3の転回脚部46の一部は、第2の転回脚部44に直接隣接して配置され、かつ/または第1の転回脚部42と軸方向に位置合わせされた第3の転回脚部46の一部であってもよい。外向き脚部34は戻り脚部38に対して実質的に平行であるので、第3の転回脚部46もまた、外向き脚部34に対して実質的に垂直に配置され得ることが理解される。
【0028】
第3の転回脚部46は、冷却回路32の複数の転回脚部36の残りの転回脚部(例えば、第1の転回脚部42、第2の転回脚部44)よりも実質的に長い長さ(L3)を含むことができる。具体的には、第3の転回脚部46は、第1の転回脚部42の長さ(L1)および/または第2の転回脚部44の長さ(L2)よりも長い長さ(L3)を含む外壁48を含むことができる。図3に示すように、第3の転回脚部46の外壁48は、多壁翼形部6の後縁16に実質的に平行であってもよく、後縁16に直接隣接して配置することができる。このように、第3の転回脚部46の外壁48は、多壁翼形部6の後縁16に対する冷却回路32の最も近い部分および/または構成要素とすることができる。本明細書で説明するように、複数の転回脚部36の転回脚部のそれぞれの向きおよび/または位置、ならびに第3の転回脚部46の外壁48の長さは、冷却回路32内の熱伝達を改善することができる。
【0029】
冷却剤40の流れ、例えば、ガスタービンシステム102(図11)の圧縮機104によって生成された空気は、少なくとも1つの冷却剤供給部70を介して後縁冷却システム30に流入する。各冷却剤供給部70は、例えば、図2に示す後縁流路24のうちの1つを用いて形成されてもよく、あるいは多壁翼形部6における冷却剤の他の任意の適切な供給源または供給プレナムを用いて提供されてもよい。各冷却回路32において、冷却剤40の流れの一部72は、冷却回路32の外向き脚部34内を通り、複数の転回脚部36に向かって流れる。冷却剤40の一部72は、本明細書で説明するように、冷却剤が冷却回路32の複数の転回脚部36を通って流れる際に、様々な方向に向け直され、かつ/または移動される。冷却剤40の一部72は、その後、複数の転回脚部36から冷却回路32の戻り脚部38に流入する。各外向き脚部34に流れる冷却剤40の流れの一部72は、各冷却回路32について同じであってもよい。あるいは、各外向き脚部34に流れる冷却剤40の流れの一部72は、冷却回路32の異なるセット(すなわち、1つまたは複数)について異なっていてもよい。
【0030】
冷却回路32を通って流れる冷却剤40の流れの一部72は、外向き脚部34を通って複数の転回脚部36に流れ、続いて、複数の転回脚部36を通って様々な方向に向け直され、かつ/または移動することができる。図3に示す非限定的な例では、冷却剤40の一部72は、外向き脚部34を通って複数の転回脚部36の第1の転回脚部42に流?れ、冷却剤が第1の転回脚部42を通って流れる際に半径方向上向きに、かつ/または外向き脚部34から垂直方向に向け直されてもよい。冷却剤40の一部72は、冷却回路32の複数の転回脚部36の第1の転回脚部42から第2の転回脚部44に流れることができる。より具体的には、冷却剤40の一部72は、冷却剤が第2の転回脚部44を通って流れる際に、多壁翼形部6の後縁16に向かって軸方向に向け直されてもよく、かつ/または第1の転回脚部42から垂直に流れてもよい。冷却剤40の一部72は、続いて、第2の転回脚部44から第3の転回脚部46に流れ、最終的に戻り脚部38に流れることができる。図3に示す非限定的な例では、冷却剤40の一部72は、冷却剤が第3の転回脚部46を通って流れる際に、戻り脚部38に向かって半径方向に向け直されてもよく、かつ/または第2の転回脚部44から垂直に流れてもよい。さらに、第3の転回脚部46を流れる冷却剤40の一部72は、多壁翼形部6の後縁16と実質的に平行に流れることができ、第3の転回脚部46の外壁48の上を流れることができる。冷却剤40の一部72が第3の転回脚部46を通って流れると、それは向け直され、かつ/または戻り脚部38内に移動する。すなわち、冷却剤40の一部72は、第3の転回脚部46から戻り脚部38に軸方向に向け直され、および/または多壁翼形部6の後縁16に実質的に垂直に、かつ/または軸方向に離れるように向け直される。
【0031】
複数の転回脚部36の転回脚部の各々の向きおよび/または位置は、冷却回路32内の熱伝達を改善することができる。すなわち、複数の転回脚部36の各々の向き、複数の転回脚部36のうちの1つの転回脚部(例えば、第3の転回脚部46)の後縁16に対する位置または向き(例えば、隣接する、平行な)、および/または冷却剤40が複数の転回脚部36を通って流れる流路は、タービンブレード2の多壁翼形部6の後縁16の熱伝達および/または冷却を改善することができる。図3に示す非限定的な例では、複数の転回脚部36の一部(例えば、第1の転回脚部42、第2の転回脚部44)は、冷却回路32内に配置され、かつ/または配向され、第3の転回脚部46が後縁16に直接隣接して配置され、後縁16に隣接して半径方向に、または実質的に平行に延在することを可能にする。後縁16に対する第3の転回脚部46の位置および/または向きの結果として、第3の転回脚部46と後縁16との間に最大の熱伝達量が生じて、多壁翼形部6の後縁16を適切に冷却することができる。
【0032】
実施形態によれば、後縁冷却システム30の複数の冷却回路32内の冷却剤40の一部72は、冷却回路32の戻り脚部38から出て、プレナムまたは回収流路74に流入する。単一のプレナムまたは回収流路74を設けることができるが、複数のプレナムまたは回収流路74を利用することもできる。回収流路74は、例えば、図2に示す後縁流路24のうちの1つを使用して形成することができ、あるいは多壁翼形部6内の1つまたは複数の他の流路および/または流路を使用して設けることができる。図3では回収流路74を通って半径方向外向きに流れるように示されているが、代わりに、「使用済み」冷却剤が回収流路74を通って半径方向内向きに流れてもよい。
【0033】
回収流路74内に流入し、それを流れる回収冷却剤76またはその一部は、(例えば、1つまたは複数の流路(例えば、流路18~24)および/または多壁翼形部6内の流路を使用して)多壁翼形部6の1つまたは複数の追加の冷却回路に導かれてもよい。この限りにおいて、回収冷却剤76の残りの熱容量の少なくとも一部は、多壁翼形部6の後縁16から非効率的に排出されるのではなく、冷却目的のために利用される。
【0034】
回収冷却剤76またはその一部は、多壁翼形部6の様々な領域に膜冷却を提供するために使用されてもよい。例えば、図1および図2に示すように、回収冷却剤76を使用して、多壁翼形部6の正圧側面8、負圧側面10、正圧側プラットフォーム5、負圧側プラットフォーム7、および先端領域52うちの1つまたは複数に冷却膜50を提供することができる。
【0035】
回収冷却剤76またはその一部は、多壁翼形部6の多流路(例えば、蛇行)冷却回路に使用することもできる。例えば、回収冷却剤76は、複数の正圧側流路20、複数の負圧側流路22、複数の後縁流路24、またはこれらの組み合わせによって形成された蛇行冷却回路に供給されてもよい。図2には、複数の後縁流路24を使用して形成された例示的な蛇行冷却回路54が示されている。蛇行冷却回路54では、回収冷却剤76の少なくとも一部が、後縁流路24を通って第1の半径方向(例えば、紙面手前の方向)に、別の後縁流路24を通って反対の半径方向(例えば、紙面奥の方向)に、および、さらに別の後縁流路24を通って第1の半径方向に流れる。同様の蛇行冷却回路54は、正圧側流路20、負圧側流路22、中央流路26、またはこれらの組み合わせを用いて形成することができる。
【0036】
回収冷却剤76はまた、衝突冷却用に、またはピンフィンとともに使用されてもよい。例えば、図2に示す非限定的な例では、回収冷却剤76の少なくとも一部は、中央流路26に導かれ、衝突孔56を通って、前縁流路18の前方表面58上に導かれて、多壁翼形部6の前縁14の衝突冷却を提供する。衝突のための回収冷却剤76の他の用途もまた想定される。回収冷却剤76の少なくとも一部は、一組の冷却ピンフィン60(例えば、流路(例えば、後縁流路24)内)を通って導かれてもよい。回収冷却剤76を使用する他の多くの冷却用途も可能である。
【0037】
図6は、複数の転回脚部36を有する冷却回路32を含む後縁冷却システム30の別の非限定的な例を示す。図3と比較すると、図6に示す冷却回路32の非限定的な例は、冷却回路32の複数の転回脚部36の間の滑らかな、湾曲したおよび/またはそれほど深刻でない移行(例えば90°の転回)および/またはコーナーを含むことができるすなわち、図3に示す非限定的な例では、冷却回路32の複数の転回脚部36のそれぞれの間に形成される移行および/またはコーナーは、実質的に垂直、鋭角および/または角度(例えば、90度)である。図6に示す非限定的な例では、冷却回路32の複数の転回脚部36のそれぞれの間に形成された移行および/またはコーナーは、実質的に湾曲し、丸く、および/または滑らかである。複数の転回脚部36の各々の間に形成された丸いまたは湾曲した移行および/またはコーナーは、複数の転回脚部36における冷却回路32を通るより良好な流れを可能にし、および/または実質的に冷却剤40が複数の転回脚部36内にトラップされないようにすることができる。これは、上述したように、タービンブレード2の多壁翼形部6内の熱伝達および/または冷却を改善するのに役立つ。
【0038】
図7は、複数の転回脚部36を有する冷却回路32を含む後縁冷却システム30の追加の非限定的な例を示す。図3と比較して、図7に示す冷却回路32の非限定的な例は、複数の転回脚部36のための異なる向きを含むことができる。具体的には、図7に示す冷却回路32の複数の転回脚部36は、図3に示す複数の転回脚部36から実質的に反転させ、および/または鏡像化することができる。図7に示すように、図3と同様に、第1の転回脚部42は、外向き脚部34と直接流体連通してもよく、第3の転回脚部46は、戻り脚部38と直接流体連通してもよく、第2の転回脚部44は、第1の転回脚部42および第3の転回脚部46と直接流体連通し、それらの間に配置されてもよい。
【0039】
しかしながら、図3に示す冷却回路32とは異なり、第1の転回脚部42は、後縁16に直接隣接して配置することができる。具体的には、図7に示すように、第1の転回脚部42は、多壁翼形部6の後縁16に直接隣接して配置されてもよく、半径方向に隣接して、かつ/または実質的に平行に延在してもよい。第1の転回脚部42は、外向き脚部34から、後縁16に隣接して、戻り脚部38の方に/それを越えて、半径方向下方に延在することができる。さらに、図7に示すように、第1の転回脚部42は、同様に本明細書で説明するように、後縁16に直接隣接し、かつ/または実質的に平行に配置された外壁48を含むことができる。第2の転回脚部44は、第1の転回脚部42および/または多壁翼形部6の後縁16に対して実質的に垂直に、および/または軸方向に離れるように延在することができる。さらに、第3の転回脚部46は、第2の転回脚部44に対して半径方向に上方に、かつ/または実質的に垂直に、戻り脚部38に向かって延在してもよい。さらに、第3の転回脚部46は、第1の転回脚部42および/または多壁翼形部6の後縁16に対して、半径方向および実質的に平行に延在することができる。
【0040】
図7に示す非限定的な例では、冷却剤40の流れの一部72は、図3に関して本明細書で説明したものよりも冷却回路32内の別個の流路に追従してもよい。図7に示すように、冷却剤40の流れの一部72は、外向き脚部34を通って後縁16に向かって軸方向に流れることができる。その後、冷却剤40の流れの一部72は、冷却回路32の複数の転回脚部36の第1の転回脚部42に流入することができる。具体的には、冷却剤40の一部72は、第1の転回脚部42を通って、外壁48に沿って、多壁翼形部6の後縁16に直接隣接し、かつ/または実質的に平行に、半径方向下方に流れることができる。第1の転回脚部42を通って流れた後、冷却剤40の一部72は、第2の転回脚部44を通って後縁16から軸方向に、かつ/または垂直に流れることができる。次に、冷却剤40の一部72が、冷却回路32の複数の転回脚部36の第3の転回脚部46を通って流れる際に、冷却剤40の一部72は、半径方向上方に、第1の転回脚部42および/または後縁16に実質的に平行に流れる。最後に、冷却剤40の一部72は、戻り脚部38を通って後縁16から軸方向に流れ、例えば、本明細書で説明するように、膜冷却を提供するために多壁翼形部6の他の部分に供給される。
【0041】
多壁翼形部/ブレードの後縁のさらなる冷却を提供するために、および/または後縁に冷却膜を直接提供するために、排出流路(図示せず)は、本明細書に記載する冷却回路のいずれかの任意の部分から後縁を通って後縁の外に、および/または後縁に隣接する翼形部/ブレードの側面の外に通過することができる。各排出流路は、特定の冷却回路を流れる冷却剤の一部(例えば、半分未満)のみを受け取るようにサイズが決められ、および/または後縁内に配置されてもよい。排出流路を含む場合であっても、冷却剤の大部分(例えば、半分より多く)が依然として冷却回路、特にその戻り脚部を通って流れることができ、続いて本明細書に記載の他の目的、例えば膜および/または衝突冷却のために多壁翼形部/ブレードの別個の部分に提供され得る。
【0042】
図8図10は、後縁冷却システム30の冷却回路32A、32Bの追加の非限定的な例を示す。以下に説明するように、図8図10に示す冷却回路32A、32Bの一部は、前述の冷却回路と実質的に同様であってもよい。さらに、以下に詳細に説明するように、冷却回路32A、32Bの他の部分は、別個の方法で形成され、および/または機能することができる。その結果、冷却剤40の少なくとも一部が、図8図10に示す後縁冷却システム30を独特のまたは別個の経路で流れることができる。
【0043】
図8に示すように、第1の冷却回路32Aは、図3に関して本明細書で示し説明した後縁冷却システム30の冷却回路32と実質的に同様であってもよい。具体的には、第1の冷却回路32Aおよびその様々な部分(例えば、外向き脚部34A、複数の転回脚部36A、戻り脚部38A)は、図3に関して本明細書で示し説明した、冷却回路32の外向き脚部34、転回脚部36、および戻り脚部38と実質的に同様に構成し、形成し、配向し、および/または機能することができる。さらに、第2の冷却回路32Bは、図7に関して本明細書で示し説明した後縁冷却システム30の冷却回路32と実質的に同様であってもよい。具体的には、第2の冷却回路32Bおよびその様々な部分(例えば、外向き脚部34B、複数の転回脚部36B、戻り脚部38B)は、図7に関して本明細書で示し説明した、冷却回路32の外向き脚部34、転回脚部36、および戻り脚部38と実質的に同様に構成し、形成し、配向し、および/または機能することができる。
【0044】
図9に示すように、図8と同様に、第1の冷却回路32Aおよびその様々な部分(例えば、外向き脚部34A、複数の転回脚部36A、戻り脚部38A)は、図3に関して本明細書で示し説明した、冷却回路32の外向き脚部34、転回脚部36、および戻り脚部38と実質的に同様に構成し、形成し、配向し、および/または機能することができる。しかし、図7および図8とは異なり、第2の冷却回路32Bは、本明細書で説明した非限定的な例とは異なる方法で形成および/または機能することができる。具体的には、図9に示すように、第2の冷却回路32Bの外向き脚部34Bは、戻り脚部38Bの下または下方に半径方向に配置および/または形成されてもよい。その結果、第1の冷却回路32Aの戻り脚部38Aは、第2の冷却回路32Aの戻り脚部38Bに直接隣接して、かつ/またはその上に半径方向に配置することができる。
【0045】
本明細書で説明するように、第2の冷却回路32Bの複数の転回脚部36Bは、第2の冷却回路32Bの同様の脚部に結合され、かつ/または直接流体連通してもよい。例えば、第1の転回脚部42Bは、それぞれ外向き脚部34Bおよび第2の転回脚部44Bと直接流体連通することができ、第3の転回脚部46Bは、それぞれ戻り脚部38Bおよび第2の転回脚部44Bと直接流体連通することができる。しかしながら、第2の冷却回路32Bの別個の形成および/または構成のために、第2の冷却回路32Bを流れる冷却剤40の一部72の流路は独特であってもよい。図9に示し、本明細書で同様に説明するように、冷却剤40の一部72は、多壁翼形部6の後縁16に向かって軸方向に外向き脚部34Bを通って流れることができる。冷却剤40の一部72が第2の冷却回路32の複数の転回脚部36Bに到達すると、一部72の流路は、戻り脚部38Bに達する前に独特なものであってもよい。具体的には、冷却剤40の一部72は、第1の転回脚部42Bを通って半径方向に下方に流れ、次に第2の転回脚部44Bを通って多壁翼形部6の後縁16に向かって軸方向に流れることができる。第2の転回脚部44Bから、冷却剤40の一部72は、第3の転回脚部46Bを通って半径方向上方に(例えば、先端領域52に向かって)流れ、戻り脚部38Bに流入することができる。図9に示し、本明細書で同様に説明するように、第3の転回脚部46Bを通って半径方向に上方に流れる冷却剤40の一部72はまた、多壁翼形部6の後縁16に直接隣接し、かつ/または実質的に平行に流れることができる。最後に、冷却剤40の一部72は、戻り脚部38Bを通って軸方向に流れ、かつ/または多壁翼形部6の後縁16から軸方向に離れて、回収流路74に流入することができる。
【0046】
図10に示す非限定的な例を参照すると、冷却回路32A、32Bの一部は、図9に関して本明細書で説明した冷却回路32A、32Bと実質的に同様であってもよい。具体的には、図10に示す冷却回路32A、32Bの外向き脚部34A、34Bおよび複数の転回脚部36A、36Bは、図9に関連して本明細書で示し説明した外向き脚部34A、34Bおよび複数の転回脚部36A、36Bと実質的に同様に構成し、形成し、および/または機能することができる。さらに、第1の外向き脚部34Aは、冷却回路32の第2の外向き脚部34Bと実質的に同様であってもよい。さらに、第1の複数の転回脚部36Aは、第2の複数の転回脚部36Bと実質的に同様であってもよい。しかしながら、第2の外向き脚部34Bおよび第2の複数の転回脚部36Bは、それぞれ第1の外向き脚部34Aおよび第1の複数の転回脚部36Aの「鏡像」として配向、形成および/または配置されてもよい。その結果、第2の複数の転回脚部36Bを通る冷却剤40の一部72の流れは、第1の複数の転回脚部36Aを通る冷却剤40の流れとは異なり、かつ/または反対であってもよい。図10に示すように、冷却剤40の一部72Bは、第1の外向き脚部34Aを流れる冷却剤40の一部72Aと実質的に同様に(例えば、後縁16に向かって軸方向に)、第2の外向き脚部34Bを通って流れることができる。しかし、冷却剤40の一部72Bが第2の複数の転回脚部36Bに到達すると、流路は変化してもよく、かつ/または一部72Aの流れの反対であってもよい。冷却剤40の一部72Bは、第2の複数の転回脚部36Bの第1の転回脚部42Bを通って流れる際に、タービンブレード2のシャンク4(例えば、図1を参照)に向かって半径方向下方に流れることができる。冷却剤40の一部72Bは、第2の複数の転回脚部36Bの第2の転回脚部44Bを通って流れる際に、多壁翼形部6の後縁16に向かって軸方向に流れることができ、その後、本明細書で説明するように、冷却回路32の単一の戻り脚部38に向かって半径方向上方に流れることができる。
【0047】
図10に示すように、前述した非限定的な例とは異なり、外向き脚部34A、34Bおよび複数の転回脚部36A、36Bの2つの別個の組は、単一の戻り脚部38を共有することができる。具体的には、第1の複数の転回脚部36Aおよび第2の複数の転回脚部36Bは、直接流体連通することができ、かつ/または冷却回路32の単一の戻り脚部38に流体結合することができる。本明細書で前述したように、単一の戻り脚部38は、多壁タービン翼形部6の後縁16に対して実質的に垂直に延在してもよい。さらに、図10に示すように、単一の戻り脚部38は、冷却回路32の第1の外向き脚部34Aおよび第2の外向き脚部34Bの間に延在し、それらの間に配置され、かつ/またはそれらに対して実質的に平行であってもよい。本明細書で説明するように、第1の複数の転回脚部36Aおよび第2の複数の転回脚部36Bをそれぞれ流れる冷却剤40の別個の一部72A、72Bは、冷却回路32の単一の戻り脚部38に収束し、結合し、かつ/または流入して、それを通って流れる。
【0048】
図11は、本明細書において使用することができるガスターボ機械102の概略図を示す。ガスターボ機械102は、圧縮機104を含むことができる。圧縮機104は、流入する空気106の流れを圧縮する。圧縮機104は、圧縮空気108の流れを燃焼器110に供給する。燃焼器110は、圧縮空気108の流れを加圧された燃料112の流れと混合し、この混合物に点火して、燃焼ガス114の流れを生成する。単一の燃焼器110のみが示されているが、ガスタービンシステム102は、任意の数の燃焼器110を含むことができる。次いで、燃焼ガス114の流れは、通常、複数のタービンブレード2(図1)を含むタービン116に供給される。燃焼ガス114の流れは、タービン116を駆動して機械的仕事を発生させる。タービン116で発生された機械的仕事は、シャフト118を介して圧縮機104を駆動し、発電機などの外部負荷120を駆動するために用いることができる。
【0049】
様々な実施形態において、互いに「流体結合された」または「流体連通する」と記載された構成要素は、1つまたは複数の界面に沿って接合することができる。いくつかの実施形態において、これらの界面は、別個の構成要素の間の接合部を含むことができ、他の場合には、これらの界面は、堅固および/または一体的に形成された相互接続を含むことができる。すなわち、場合によっては、互いに「結合された」構成要素は、単一の連続した部材を画成するように同時に形成することができる。しかしながら、他の実施形態において、これらの結合した構成要素は、別々の部材として形成された後に公知のプロセス(例えば、締め付け、超音波溶接、接着)によって結び付けられてよい。
【0050】
或る要素または層が、他の要素に対して「上に位置し」、「係合し」、「接続され」、あるいは「結合し」ていると称される場合、他の要素に対して直接的に上に位置し、係合し、接続され、あるいは係合しても、介在の要素が存在してもよい。対照的に、或る要素が、他の要素に対して「直接的に上に位置し」、「直接的に係合し」、「直接的に接続され」、あるいは「直接的に結合し」ていると称される場合、いかなる介在の要素または層も存在できないかもしれない。要素間の関係を説明するために使用される他の用語も、同様な方法で解釈されなければならない(例えば、「・・・の間に」に対する「・・・の間に直接的に」、「・・・に隣接」に対する「・・・に直接的に隣接」、など)。本明細書において、用語「および/または」は、関連する列挙された項目のいずれかおよび1つもしくは複数のすべての組み合わせを含む。
【0051】
さらに、様々な実施形態において、他の構成要素と「実質的に平行」または「実質的に垂直」であると記載される構成要素は、互いに正確に平行/垂直であるか、あるいは許容範囲内で互いにわずかに傾斜していると理解される。後者の場合、その許容範囲は、「実質的に平行」または「実質的に垂直」であると記載された構成要素の動作および/または機能を低減または減少させない角度として決定および/または定義することができる。非限定的な例において、本明細書で「実質的に平行」または「実質的に垂直」であると説明された構成要素は、角度の変化がなくてもよいし(例えば+/-0)、あるいは、小さなまたは最小の角度の変化(例えば+/-15°)を有してもよい。本明細書で説明する許容可能な角度変化(例えば+/-15°)は単なる例示であり、限定的ではないことが理解される。
【0052】
本明細書で用いる用語は、特定の実施形態を説明することだけを目的とし、本開示を限定することを目的とするものではない。本明細書で用いられるように、文脈で別途明確に指示しない限り、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「前記(the)」は複数形も含むものとする。「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」という用語は、本明細書で使用される場合に、記載した特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成部品の存在を示すが、1つもしくは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成部品、および/またはこれらのグループの存在もしくは追加を排除するものではないことがさらに理解されるであろう。
【0053】
本明細書は、本発明を開示するために実施例を用いており、最良の形態を含んでいる。また、いかなる当業者も本発明を実施することができるように実施例を用いており、任意のデバイスまたはシステムを製作し使用し、任意の組み込まれた方法を実行することを含んでいる。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が想到する他の実施例を含むことができる。このような他の実施例は、特許請求の範囲の文言との差がない構造要素を有する場合、または特許請求の範囲の文言との実質的な差がない等価の構造要素を含む場合、特許請求の範囲内にあることを意図している。
[実施態様1]
タービンブレード(2)用の後縁冷却システム(30)であって、前記後縁冷却システム(30)は、
冷却回路(32)を含み、前記冷却回路(32)は、
前記タービンブレード(2)の後縁(16)に向かって軸方向に延在する外向き脚部(34)と、
前記外向き脚部(34)に隣接して配置され、前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)から軸方向に延在する戻り脚部(38)と、
前記外向き脚部(34)と前記戻り脚部(38)とを流体結合する複数の転回脚部(36)と、を含み、前記複数の転回脚部(36)は、
前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)に直接隣接して配置された転回脚部(36)と、
前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)の反対側に、前記転回脚部(36)に軸方向に隣接して配置された別個の転回脚部(36)と、を含み、前記別個の転回脚部(36)は、前記外向き脚部(34)および前記戻り脚部(38)の少なくとも一方に非平行に配向されている、
後縁冷却システム(30)。
[実施態様2]
前記複数の転回脚部(36)のうちの前記転回脚部(36)は、前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)に隣接して半径方向に延在する、実施態様1に記載の後縁冷却システム(30)。
[実施態様3]
前記複数の転回脚部(36)のうちの前記転回脚部(36)は、前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)に実質的に平行である、実施態様1に記載の後縁冷却システム(30)。
[実施態様4]
前記転回脚部(36)は、前記複数の転回脚部(36)のうちの前記別個の転回脚部(36)に実質的に平行に延在する、実施態様1に記載の後縁冷却システム(30)。
[実施態様5]
前記複数の転回脚部(36)のうちの前記転回脚部(36)は、前記戻り脚部(38)と直接流体連通する、実施態様1に記載の後縁冷却システム(30)。
[実施態様6]
前記複数の転回脚部(36)のうちの前記転回脚部(36)は、前記戻り脚部(38)の上方に半径方向に延在する、実施態様5に記載の後縁冷却システム(30)。
[実施態様7]
前記複数の転回脚部(36)のうちの前記転回脚部(36)は、前記外向き脚部(34)と直接流体連通する、実施態様1に記載の後縁冷却システム(30)。
[実施態様8]
前記複数の転回脚部(36)のうちの前記転回脚部(36)は、前記戻り脚部(38)の下方に半径方向に延在する、実施態様7に記載の後縁冷却システム(30)。
[実施態様9]
前記複数の転回脚部(36)のうちの前記転回脚部(36)は、
前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)に直接隣接し、および
前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)に実質的に平行に、
のうちの少なくとも一方に配置された外壁(48)を含む、実施態様1に記載の後縁冷却システム(30)。
[実施態様10]
タービンブレード(2)であって、
前記タービンブレード(2)内に配置された後縁冷却システム(30)を含み、前記後縁冷却システム(30)は、
前記タービンブレード(2)の後縁(16)の半径方向の長さに少なくとも部分的に沿って延在する複数の冷却回路(32)を含み、前記冷却回路(32)のうちの少なくとも1つは、
前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)に向かって軸方向に延在する外向き脚部(34)と、
前記外向き脚部(34)に隣接して配置され、前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)から軸方向に延在する戻り脚部(38)と、
前記外向き脚部(34)と前記戻り脚部(38)とを流体結合する複数の転回脚部(36)と、を含み、前記複数の転回脚部(36)は、
前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)に直接隣接して配置された転回脚部(36)と、
前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)の反対側に、前記転回脚部(36)に軸方向に隣接して配置された別個の転回脚部(36)と、を含み、前記別個の転回脚部(36)は、前記外向き脚部(34)および前記戻り脚部(38)の少なくとも一方に非平行に配向されている、
タービンブレード(2)。
[実施態様11]
前記複数の冷却回路(32)の各々の前記転回脚部(36)は、前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)に実質的に平行である、実施態様10に記載のタービンブレード(2)。
[実施態様12]
前記複数の冷却回路(32)の各々の前記転回脚部(36)は、前記冷却回路(32)の前記別個の転回脚部(36)に実質的に平行に延在する、実施態様10に記載のタービンブレード(2)。
[実施態様13]
前記複数の冷却回路(32)の各々の前記転回脚部(36)は、
前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)に直接隣接し、および
前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)に実質的に平行に、
のうちの少なくとも一方に配置された外壁(48)を含む、実施態様10に記載のタービンブレード(2)。
[実施態様14]
前記複数の冷却回路(32)のそれぞれの前記転回脚部(36)は、
前記外向き脚部(34)または
前記戻り脚部(38)
のうちの一方と直接流体連通する、実施態様10に記載のタービンブレード(2)。
[実施態様15]
ターボ機械であって、
複数のタービンブレード(2)を含むタービン部品と、
前記複数のタービンブレード(2)のうちの少なくとも1つの内部に配置された後縁冷却システム(30)と、を含み、前記後縁冷却システム(30)は、
前記タービンブレード(2)の後縁(16)の半径方向の長さに少なくとも部分的に沿って延在する複数の冷却回路(32)を含み、前記複数の冷却回路(32)のうちの少なくとも1つは、
前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)に向かって軸方向に延在する外向き脚部(34)と、
前記外向き脚部(34)に隣接して配置され、前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)から軸方向に延在する戻り脚部(38)と、
前記外向き脚部(34)と前記戻り脚部(38)とを流体結合する複数の転回脚部(36)と、を含み、前記複数の転回脚部(36)は、
前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)に直接隣接して配置された転回脚部(36)と、
前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)の反対側に、前記転回脚部(36)に軸方向に隣接して配置された別個の転回脚部(36)と、を含み、前記別個の転回脚部(36)は、前記外向き脚部(34)および前記戻り脚部(38)の少なくとも一方に非平行に配向されている、
ターボ機械。
[実施態様16]
前記複数の冷却回路(32)の各々の前記転回脚部(36)は、前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)に実質的に平行である、実施態様15に記載のターボ機械。
[実施態様17]
前記複数の冷却回路(32)の各々の前記転回脚部(36)は、前記複数の冷却回路(32)の前記別個の転回脚部(36)に実質的に平行に延在する、実施態様15に記載のターボ機械。
[実施態様18]
前記複数の転回脚部(36)のうちの前記転回脚部(36)は、
前記外向き脚部(34)または
前記戻り脚部(38)
のうちの一方と直接流体連通する、実施態様15に記載のターボ機械。
[実施態様19]
前記複数の冷却回路(32)の前記転回脚部(36)の少なくとも一部は、前記戻り脚部(38)の上方に半径方向に延在する、実施態様18に記載のターボ機械。
[実施態様20]
前記複数の冷却回路(32)の前記転回脚部(36)は、
前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)に直接隣接し、および
前記タービンブレード(2)の前記後縁(16)に実質的に平行に、
のうちの少なくとも一方に配置された外壁(48)を含む、実施態様15に記載のターボ機械。
【符号の説明】
【0054】
2 タービンブレード
4 シャンク
5 正圧側プラットフォーム
6 多壁翼形部
7 負圧側プラットフォーム
8 正圧側面
10 負圧側面
14 前縁
16 後縁
18 前縁流路
20 正圧側流路
22 負圧側流路
24 後縁流路
26 中央流路
28 非限定的な位置
30 後縁冷却システム
32 冷却回路
34 外向き脚部
36 転回脚部
38 戻り脚部
40 冷却剤
42 第1の転回脚部
44 第2の転回脚部
46 第3の転回脚部
48 外壁
50 冷却膜
52 先端領域
54 蛇行冷却回路
56 衝突孔
58 前方表面
60 冷却ピンフィン
70 冷却剤供給部
72 一部
74 回収流路
76 回収冷却剤
102 ガスタービンシステム
104 圧縮機
106 空気
108 圧縮空気
110 燃焼器
112 燃料
114 燃焼ガス
116 タービン
118 シャフト
120 外部負荷
32A 第1の冷却回路
32B 第2の冷却回路
34A 第1の外向き脚部
34B 第2の外向き脚部
36A 第1の複数の転回脚部
36B 第2の複数の転回脚部
38A 第1の戻り脚部
38B 第2の戻り脚部
42B 第1の転回脚部
44B 第2の転回脚部
46B 第3の転回脚部
72A 一部
72B 一部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11