(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-28
(45)【発行日】2022-12-06
(54)【発明の名称】ロボット用バランサおよびロボット
(51)【国際特許分類】
B25J 19/00 20060101AFI20221129BHJP
【FI】
B25J19/00 D
(21)【出願番号】P 2019065457
(22)【出願日】2019-03-29
【審査請求日】2022-01-14
(73)【特許権者】
【識別番号】390008235
【氏名又は名称】ファナック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100163050
【氏名又は名称】小栗 眞由美
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】王 少飛
【審査官】神山 貴行
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-291843(JP,A)
【文献】特開2013-91144(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第4014003(DE,A1)
【文献】中国特許出願公開第103419189(CN,A)
【文献】特開2017-7082(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第10012078(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 1/00-21/02
B66F 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平な回転軸回りにベースに対して回転駆動されるアームを備えるロボットに装着されるロボット用バランサであって、
前記回転軸に対して水平方向に間隔をあけて前記回転軸に平行に配置される第1軸線回りに、前記ベースに対して回転可能に支持された第1リンクと、
前記第1軸線に対して間隔をあけた作用点において前記第1リンクに質量を作用させる錘と、
前記第1リンクと前記アームとを連結する第2リンクとを備え、
該第2リンクが、前記第1軸線に平行な第2軸線回りに回転可能に前記第1リンクに取り付けられ、かつ、前記回転軸に平行な第3軸線回りに回転可能に前記アームに取り付けられ、
前記アームが所定の回転角度位置に配置されるときに、前記作用点が前記第1軸線の鉛直下方に配置されるロボット用バランサ。
【請求項2】
前記第1リンクと前記錘とを連結する第3リンクと、
前記錘を鉛直方向に移動可能に支持するガイド部とを備え、
前記第3リンクが、前記作用点の位置において前記第1軸線に平行な第4軸線回りに回転可能に取り付けられている請求項1に記載のロボット用バランサ。
【請求項3】
前記ベースと、
前記アームと、
請求項1または請求項2に記載のロボット用バランサとを備えるロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボット用バランサおよびロボットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
多関節型ロボットにおいて、水平な軸回りにベースに対して回転するアームに作用する重力を補償することによって、モータの負荷を軽減するバネバランサおよびガスバランサが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
バネバランサは、アームの広い動作範囲にわたって重力を補償し得る特殊なバネが必要となる。ガスバランサは、ガス抜けが発生するためメインテナンスが煩雑である。また、ガスバランサは、輸送する際にガスを抜かなければならない場合がある。さらに、ガスバランスセンサは、機能とは直接関係がないガスゲージ等の部品が必要になる。したがって、簡易な構成で、容易に搬送あるいはメインテナンスを行うことができるバランサが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様は、水平な回転軸回りにベースに対して回転駆動されるアームを備えるロボットに装着されるロボット用バランサであって、前記回転軸に対して水平方向に間隔をあけて前記回転軸に平行に配置される第1軸線回りに、前記ベースに対して回転可能に支持された第1リンクと、前記第1軸線に対して間隔をあけた作用点において前記第1リンクに質量を作用させる錘と、前記第1リンクと前記アームとを連結する第2リンクとを備え、該第2リンクが、前記第1軸線に平行な第2軸線回りに回転可能に前記第1リンクに取り付けられ、かつ、前記回転軸に平行な第3軸線回りに回転可能に前記アームに取り付けられ、前記アームが所定の回転角度位置に配置されるときに、前記作用点が前記第1軸線の鉛直下方に配置されるロボット用バランサである。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本開示の一実施形態に係るロボットおよびロボット用バランサの側面図である。
【
図2】
図1の錘を支持する錘ガイド部の構成を説明する斜視図である。
【
図3】
図1の第1アームを+方向に回転駆動させたときのバランサの作用を説明する側面図である。
【
図4】
図1の第1アームを-方向に回転駆動させたときのバランサの作用を説明する側面図である。
【
図5】本開示の一実施形態の変形例に係るロボット用バランサの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示の一実施形態に係るロボット用バランサおよびロボットについて、図面を参照しながら以下に説明する。
本実施形態に係るロボット1は、例えば、
図1に示すように、多関節型ロボットである。このロボット1は、床面に固定されるベース3と、鉛直な第1軸A回りにベース3に対して回転可能に支持された旋回胴(ベース)5と、水平な第2軸(回転軸)B回りに旋回胴5に対して回転可能に支持された第1アーム(アーム)7と、水平な第3軸C回りに第1アーム7に対して回転可能に支持された第2アーム9と、第2アーム9の先端に取り付けられた3軸の手首ユニット11と、旋回胴5および第1アーム7に接続されているバランサ(ロボット用バランサ)13とを備えている。
【0008】
第1軸A、第2軸B、第3軸Cおよび手首ユニット11の3軸のそれぞれは、回転駆動するための図示しないモータを備えている。
【0009】
バランサ13は、錘15と、旋回胴5に固定され錘15を鉛直方向に移動可能に支持する錘ガイド部(ガイド部)17と、リンク機構19とを備えている。
錘15は、後述するように第1アーム7にかかる重力によるモーメントを補助するのに十分な質量を有している。
【0010】
錘ガイド部17は、
図1および
図2に示すように、旋回胴5に固定された筒状の収容部21と、収容部21内面に鉛直方向に沿って配置されたガイドレール23a,23bと、ガイドレール23a,23bに沿って鉛直方向に移動可能に支持されたスライダ25a,25bとを備えている。
図2においては、説明の都合上、リンク機構19の図示を省略している。
【0011】
収容部21には、2つの開口部21a,21bが設けられている。これら開口部21a,21bは、リンク機構19の一部を突出可能な大きさを有している。
スライダ25a,25bは錘15に固定されている。
【0012】
リンク機構19は、収容部21に対して回転可能に支持された第1リンク27Aと、第1リンク27Aと第1アーム7とを連結する第2リンク27Bと、第1リンク27Aと錘15とを連結する第3リンク27Cとを備えている。また、リンク機構19は、第1リンク27Aを収容部21に取り付ける第1ジョイント29Aと、第2リンク27Bおよび第3リンク27Cを第1リンク27Aに取り付ける第2ジョイント29Bとを備えている。さらに、リンク機構19は、第2リンク27Bを第1アーム7に取り付ける第3ジョイント29Cと、第3リンク27Cを錘15に取り付ける第4ジョイント29Dとを備えている。
【0013】
第1ジョイント29Aは、第2軸Bに対して水平方向に間隔をあけて第2軸Bに平行に配置された第1軸線J1回りに回転可能に、収容部21の上端近傍に第1リンク27Aの一端を接続している。
【0014】
第2ジョイント29Bは、第1軸線J1に平行な第2軸線J2(第2軸線、第4軸線、作用点)回りに回転可能に、第1リンク27Aの他端に第2リンク27Bの一端および第3リンク27Cの一端の両方を接続している。
【0015】
第3ジョイント29Cは、第2軸Bに平行な第3軸線J3回りに回転可能に、第1アーム7の第2軸Bと第3軸Cとの間の位置に第2リンク27Bの他端を接続している。
第4ジョイント29Dは、第2軸線J2に平行な第5軸線J5回りに回転可能に、錘15に第3リンク27Cの他端を接続している。
【0016】
第2リンク27Bは、収容部21の開口部21aを貫通して第2ジョイントJ2によって第1アーム7に接続されている。収容部21に開口部21a,21bが設けられていることにより、
図3および
図4に示すように、第1軸線J1回りに第1リンク27Aが揺動した場合に、第1リンク27Aの一部、第2ジョイント29Bおよび第3リンク27Cの一部を開口部21a,21bから収容部21の外部に突出させることができる。
【0017】
錘15は、例えば、立方体または直方体の形状を有している。錘15は、収容部21に接続された第1リンク27Aおよび第1リンク27Aに連結された第3リンク27Cによって吊り下げられた状態で、第1軸線J1の鉛直下方に配置されている。
【0018】
錘15の質量は、第3リンク27Cと第1リンク27Aとが連結される第2ジョイント29Bの位置において、第3リンク27Cを経由して第1リンク27Aに作用する。第1アーム7が所定の回転角度位置、例えば、
図1に示されるように第1アーム7が鉛直方向に延びている姿勢の回転角度位置(原点位置)に配置されるときに、第1リンク27Aに錘15の質量が作用する作用点が第1軸線J1の鉛直下方に配置される。
【0019】
続いて、本実施形態に係るバランサ13およびロボット1の作用について説明する。
上記構成のロボット1によれば、
図1に示すように、旋回胴5に対して第1アーム7が原点位置に配置されている場合には、リンク機構19の第1リンク27Aに錘15の質量が作用する作用点が第1軸線J1の鉛直下方に配置される。したがって、バランサ13による補助トルクは発生していない。
【0020】
次に、例えば、
図3に示すように、第1アーム7が原点位置から前方、すなわち、
図3の紙面に対して第2軸Bの反時計回りの方向(以下、+方向とする。)に回転駆動されると、第2リンク27Bを第1アーム7に取り付けている第3ジョイント29Cが一方向に並進移動する。これにより、第2リンク27Bが第1アーム7に牽引され、第2ジョイント29Bも一方向に並進移動する。
【0021】
すなわち、第1リンク27Aの第2ジョイント29Bの位置に第1リンク27Aの長さ方向に交差する方向の力が作用することによって、第1リンク27Aが第1軸線J1回りに前方、すなわち、
図3の紙面に対して第1軸線J1の時計回りに揺動させられる。
【0022】
第1リンク27Aが第1軸線J1回りに揺動させられると、第2ジョイント29Bの位置が第1軸線J1の鉛直下方から変位する。
第2ジョイント29Bには第3リンク27Cを経由して錘15が取り付けられているので、錘15の質量の第3リンク27Cの長さ方向成分が作用し、第1リンク27Aには、第1アーム7から受けるモーメントとは逆方向(
図3の紙面において反時計回り)のモーメントが作用する。
【0023】
その結果、第1リンク27Aは、錘15から受けるモーメントによって、第2リンク27Bの長さ方向に、第2リンク27Bを引き戻そうとする。これにより、第1アーム7の第3ジョイント29Cの位置に第1アーム7を後方に牽引する力が作用し、第1アーム7には駆動方向(この場合は+方向)とは逆方向のバランサ13による補助トルクが作用する。
【0024】
すなわち、第1アーム7が原点位置から前方に揺動している場合には、第1アーム7はさらに前方に揺動する方向に、自重によるモーメントを受ける。したがって、第1アーム7が前方に揺動している状態を維持するためには、モータは第1アーム7を後方に引き上げるトルクを発生する必要がある。
【0025】
本実施形態によれば、第1アーム7の位置を維持するためにモータにより発生するトルクと同一方向に、バランサ13による補助トルクが第1アーム7に作用するので、モータにかかる負荷を軽減することができる。
【0026】
次に、例えば、
図4に示すように、第1アーム7が原点位置から後方、すなわち、
図4の紙面に対して第2軸Bの時計回りの方向(以下、-方向とする。)に回転駆動されると、第2リンク27Bを第1アーム7に取り付けている第3ジョイント29Cが一方向に並進移動する。これにより、第2リンク27Bが第1アーム7によって押され、第2ジョイント29Bも一方向に並進移動する。
【0027】
すなわち、第1リンク27Aの第2ジョイント29Bの位置に第1リンク27Aの長さ方向に交差する方向の力が作用することによって、第1リンク27Aが第1軸線J1回りに後方、すなわち、
図4の紙面に対して第1軸線J1の反時計回りに揺動させられる。
【0028】
第1リンク27Aが第1軸線J1回りに揺動させられると、第2ジョイント29Bの位置が第1軸線J1の鉛直下方から変位する。これにより、錘15の質量の第3リンク27Cの長さ方向成分が作用し、第1リンク27Aには、第1アーム7から受けるモーメントとは逆方向(
図4の紙面において時計回り)のモーメントが作用する。
【0029】
その結果、第1リンク27Aは、錘15から受けるモーメントによって、第2リンク27Bの長さ方向に、第2リンク27Bを押し戻そうとする。これにより、第1アーム7の第3ジョイント29Cの位置に第1アーム7を前方に押し戻す力が作用し、第1アーム7には駆動方向(この場合は-方向)とは逆方向のモーメントが作用する。
【0030】
すなわち、第1アーム7が原点位置から後方に揺動している場合には、第1アーム7はさらに後方に揺動する方向に、自重によるモーメントを受ける。したがって、第1アーム7が後方に揺動している状態を維持するためには、モータは第1アーム7を前方に引き上げるトルクを発生する必要がある。
【0031】
本実施形態によれば、この場合も、第1アーム7の位置を維持するためにモータにより発生するトルクと同一方向に、バランサ13による補助トルクが第1アーム7に作用するので、モータにかかる負荷を軽減することができる。
【0032】
すなわち、本実施形態によれば、第1アーム7が原点位置に配置されている状態から、第2軸B回りのいずれかの方向に第1アーム7が回転駆動されると、第2リンク27Bを第1アーム7に取り付けている第3ジョイント29Cおよび第2リンク27Bを第1リンク27Aに取り付けている第2ジョイント29Bが並進移動する。そして、第1リンク27Aの第2ジョイント29Bの位置に第1リンク27Aの長さ方向に交差する方向の力が作用する。
【0033】
これにより、第1リンク27Aが第1軸線J1回りに一方向に揺動させられて、錘15の質量が第1リンク27Aに作用する作用点の位置が第1軸線J1の鉛直下方から変位する。そして、第1リンク27Aに第1アーム7から受けるモーメントとは逆方向のモーメントが発生する。
【0034】
その結果、錘15によって第1リンク27Aに発生したモーメントにより、第1リンク27Aから第2リンク27Bを経由して第1アーム7の第3ジョイント29Cの位置に第1アーム7の長さ方向に交差する方向の力が作用する。これにより、第1アーム7には駆動方向とは逆方向のモーメントが作用する。
【0035】
したがって、本実施形態に係るロボット1およびバランサ13によれば、第1アーム7を原点位置からいずれかの方向に回転させた回転角度位置に維持するために必要なトルクと同一方向にバランサ13によるモーメントが作用するので、モータにかかる負荷を軽減することができる。これにより、特殊な機械要素を必要とすることなく簡易な構成でバネバランサおよびガスバランサと同様の機能を実現することができる。さらに、バネバランサおよびガスバランサと比較して、搬送およびメインテナンスが容易であるとともに、コストの低減を図ることができる。また、錘ガイド部17による案内に従い、錘15を安定して鉛直方向に牽引および降下させることができ、錘15の周囲に必要なスペースの縮小を図ることができる。
【0036】
なお、本実施形態においては、第1リンク27Aの一端を収容部21に固定する構成を例示して説明した。これに代えて、例えば、
図5に示すように、第1軸線J1回りに回転可能に収容部21に第1リンク27Aを接続する第1ジョイント29Aの位置を挟んで第1リンク27A上の両側に、第2ジョイント29Bによって第2軸線J2回りに回転可能に第2リンク27Bを接続するとともに、第4ジョイント29Dによって第4軸線J4回りに回転可能に第3リンク27Cを接続することとしてもよい。
【0037】
この場合、第1リンク27Aとして、
図5に示すような円板状の形態を有する部材を採用することとしてもよいし、これに代えて、棒状の形態を有する部材を採用することとしてもよい。
【0038】
本変形例によれば、第1アーム7の回転駆動に連動して第1リンク27Aが第1軸線J1回りに揺動することにより、錘15も第1軸線J1回りに揺動することになる。この場合において、錘15によって第1リンク27Aに作用するモーメント(第1アーム7から受けるモーメントとは逆方向のモーメント)により、第1リンク27Aから第2リンク27Bを経由して第1アーム7の第3ジョイント29Cの位置に第1アーム7の長さ方向に交差する方向の力が作用する。これにより、第1アーム7には駆動方向とは逆方向のモーメントが作用する。
【0039】
したがって、本変形例の構成によっても、第1アーム7を原点位置からいずれかの方向に回転させた回転角度位置に維持するために必要なトルクと同一方向にバランサ13によるモーメントが作用するので、第1アーム7の回転角度位置を維持するためにモータにかかる負荷を軽減することができる。
【0040】
また、本実施形態においては、第1リンク27Aと第2リンク27Bとを連結する第2ジョイント29Bによって、第1リンク27Aと第3リンク27Cも連結する構成を例示して説明した。これに代えて、第2ジョイント29Bとは異なる第5ジョイント(図示略)によって、第2軸線J2に平行な第4軸線回りに回転可能に、第1リンク27Aにおける第2軸線J2とは異なる位置に第3リンク27Cを接続することとしてもよい。
【0041】
また、本実施形態においては、第4ジョイント29Dによって、第5軸線J5回りに回転可能に錘15と第3リンク27Cとを接続することとしたが、錘15と第3リンク27Cは必ずしも回転可能に接続する必要はない。この場合、第1軸線J1回りの第1リンク27Aの揺動に応じて、第2ジョイント29Bの位置が第1軸線J1の鉛直下方から変位する際に、錘15の傾きを許容しながら錘15を鉛直方向に移動可能に支持することができることが好ましい。
【0042】
また、本実施形態においては、錘ガイド部17が収容部21を備える構成を例示して説明したが、錘ガイド部17が収容部21を備えず、旋回胴5上に錘15および錘ガイド部17を露出させた状態で搭載する構成であってもよい。この場合、第1ジョイント29Aによって第1軸線J1回りに回転可能に旋回胴5に第1リンク27Aを取り付けるとともに、旋回胴5にガイドレール23a,23bを固定することとしてもよい。
【0043】
本実施形態におけるロボット1およびバランサ13については一例であり、ロボット1およびバランサ13の形状および構成などについては種々変形可能である。また、バランサ13が配置される場所は、旋回胴5と第1アーム7との間に限られず、例えば、第1アーム7と第2アーム9との間であってもよい。また、錘15を用いたバランサ13をバネバランサまたはガスバランサと併用して採用することとしてもよい。
【0044】
また、錘15は、立方体または直方体の形状を有することとしたが、例えば、円柱状または角柱状の形状を有していてもよい。この場合、錘ガイド部17によって、錘15を鉛直方向に移動可能に安定して支持できるものが好ましい。また、錘ガイド部17は、リニアガイドを例示して説明したが、錘15を鉛直方向に移動可能に支持できるものであればよく、これに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0045】
1 ロボット
3 ベース
7 第1アーム(アーム)
13 バランサ(ロボット用バランサ)
15 錘
17 錘ガイド部(ガイド部)
27A 第1リンク
27B 第2リンク
27C 第3リンク
B 第2軸(回転軸)
J1 第1軸線
J2 第2軸線(第2軸線、第4軸線、作用点)
J3 第3軸線