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▶ 浦部 信輝の特許一覧

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  • 特許-墓石前香炉 図1
  • 特許-墓石前香炉 図2
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  • 特許-墓石前香炉 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-28
(45)【発行日】2022-12-06
(54)【発明の名称】墓石前香炉
(51)【国際特許分類】
   E04H 13/00 20060101AFI20221129BHJP
【FI】
E04H13/00 J
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2019210849
(22)【出願日】2019-11-05
(65)【公開番号】P2021075976
(43)【公開日】2021-05-20
【審査請求日】2021-09-15
(73)【特許権者】
【識別番号】713000836
【氏名又は名称】浦部 信輝
(72)【発明者】
【氏名】浦部 信輝
【審査官】須永 聡
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-011320(JP,A)
【文献】登録実用新案第3140554(JP,U)
【文献】登録実用新案第3158277(JP,U)
【文献】特開2005-320803(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
墓石の内部に設けられた納骨室の入口前に設置された墓石前香炉の壁であって、前記入口前を覆う蓋石となる墓石前香炉の背面壁であり、太陽の光と空気の流れが通る開口部を備え、前記背面壁の開口部を、透明または半透明の透光板で覆い、前記背面壁に空気の通る小穴を開け、当該小穴に防虫網を取り付けたことを特徴とする墓石前香炉。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全国の墓地にある、墓石の内部に設置されている納骨室に、太陽の光と空気の流れを入れ、納骨室内を明るく清らかにすることを目的とした、墓石前香炉に関するものである。
【背景技術】
【0002】
全国で現在一般的に普及している新規の墓石は、地域または石材店により名称は異なるが、棹石、上台、下台、四ツ石等で構成され、納骨室は下台の内部に設置され、納骨室開口部を墓石前香炉の背面壁で塞ぎ、蓋石として構成されている。
【0003】
現在の納骨室は、納骨式が済めば、次の納骨式まで5年10年と長い間、開けることのない密閉された納骨室となり、暗く、湿気の多い、悪臭がある墓とのイメージが強くこれが払拭されなかった。そこでこのイメージをなくすため、太陽の光と空気の流れの通る明るい清らかな墓石前香炉がもとめられている。
【0004】
現在普及している墓石前香炉の形態は石材店により大きく変化しており、特許文献1では、納骨室(カロート)の前にもうけられた香炉の背面壁が、ガラス製の部材で造られたものが提案されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2013-253383
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の墓石はガラス面が大きく前面にあり、破損の危険性が高く、又外観構造が大きく変わり、普通の一区画墓地面積には、大きい構造であった。
上記欠点に鑑み、本発明は墓石前香炉の背面壁にアクリル板等を取り付けた、小面積の部材が蓋石となり、破損の危険性が少なく、墓地面積も、外観構造も変化しない明るい清らかな納骨室を提供できる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、石材、合成樹脂の素材で墓石前に設置してある墓石前香炉の背面壁を納骨室の開口部より小さく、丸形や四角形等に切り抜き、この当該開口部を透明または半透明のアクリル板やガラス板で覆い、板の一部分に空気の通る小穴を開け、この当該小穴に防虫網を取り付けた構造で、太陽の光と空気の通ることを特徴とする墓石前香炉として発明した。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、次に列挙する効果が得られる。
(1)納骨室内に、太陽の光と空気の流れが入るため、室内が明るく、湿気と悪臭が改 善され、明るいお墓参りが出来る。
(2)背面壁となるアクリル板やガラス板は、直径10cm程の丸形やタテ、ヨコ約1 0cm程の四角形にて小型に作れて、厚みも3mm~5mm程で小型で、防虫網 も軽量で安価にそろえる事が出来る。
(3)納骨室に虫が入らないようにすることができる当該小穴に、目の細かい防虫網を 取り付ける。
(4)現存するお墓で墓石前香炉の背面壁を開口し、小穴に防虫網を付けたアクリル板 等を取り付けるだけで、外観を変えることなく、新しい明るい香炉を低工事費で 提供することが出来る。
(5)この香炉は石材店の新発売の墓石に取り付けて販売すれば、外観を変えることな く低価格で新発売墓石の香炉として、新しい明るい納骨室を提供することができ る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】 墓石の全体図で、黒塗り部分が加工前の墓石前香炉の正面図である。
図2図1に記載のローソク、線香立てを取りはずし、アクリル板、ガラス板を取り付けた墓石前香炉の正面図であり、加工後の香炉部分の拡大図である。
図3図2に記載の墓石前香炉の背面図で、太陽の光が通るアクリル板やガラス板を取り付け、一部分に空気孔を開け防虫網を取り付けた構造で、納骨室の蓋石となる部分である。
図4図2の防虫網を取り付けた空気孔部分を、正面から切ったA―A切断線による図面である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1ないし図2おいて、墓石1は棹石2上台3下台4四ツ石5等は石材で造られ、墓石前香炉6は、石材や合成樹脂で構成され、背壁面7を開口し、この開口部8に光と空気の通るアクリル板やガラス板の透明か半透明の透光板9を取り付ける。なお開口部に取り付ける板9はアクリル板やガラス板にかぎられるものでない。
【0011】
以下本発明の形態の実施を図に基づいて説明する。
本実施形態の墓石前香炉6は7を開口し透光坂9を取り付ける透光坂9の一部分に直径約1.5cm位の小穴11を数個開け、この小穴11に虫が入らないように、防虫網を取り付ける構造になっている。又開口部8には深さ約1cm幅約1cm程の接着ノリ面を造り、透光坂9を取り付ける。
【0012】
墓石前香炉の背面壁7の開口部8の大きさは、丸形直径約10cm、四角形はタテヨコ 約10cm程にて、板9の大きさも、丸形直径約10cm、四角形タテヨコ約10cm で厚さも3mm~5mm程で開口部に取り付ける。
【0013】
アクリル板やガラス板9の一部分に直径約1.5cm位の丸形や四角形の空気孔11を数個造り、虫が入らないように、防虫網12を取り付ける構造にする。なお、開口部8の板9の大きさや厚さも空気孔11もこの上記の寸法や形状ににかぎられるものでない。
【0014】
墓石前香炉6の重量も、約5~15kg程にて、重機なども不要で取りはずしや取り付けが出来、持ち帰り工場にて加工出来る。
【産業上の利用可能性】
【0015】
本発明は、墓石前香炉の背面壁を、丸型や四角形等に切り取り、この開口部に蓋石となるアクリル板等を取り付け、墓石全体の外観を変えることのない、構造の工事であり、石材店の産業上の一助となればと思う。
【符号の説明】
【0016】
1 墓石
2 棹石
3 上台
4 下台
5 四ツ石
6 墓石前香炉
7 墓石前香炉の背面壁
8 背面壁の開口部
9 アクリル板やガラス板の透光板
10 取り外しができるローソク・線香立て
11 空気孔
12 防虫網
13 花立て
14 納骨室
15 骨壺
図1
図2
図3
図4