(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-28
(45)【発行日】2022-12-06
(54)【発明の名称】バルブモジュールおよびフィルタ
(51)【国際特許分類】
A61M 16/20 20060101AFI20221129BHJP
A61M 16/12 20060101ALI20221129BHJP
【FI】
A61M16/20 F
A61M16/12
(21)【出願番号】P 2019520897
(86)(22)【出願日】2017-10-18
(86)【国際出願番号】 NZ2017050136
(87)【国際公開番号】W WO2018074935
(87)【国際公開日】2018-04-26
【審査請求日】2020-10-12
(32)【優先日】2016-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】513259285
【氏名又は名称】フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100170634
【氏名又は名称】山本 航介
(72)【発明者】
【氏名】ファン シャルクウィク アンドレ
(72)【発明者】
【氏名】カヴァーマン スティーブン ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】ドネリー ジェス エドワード
(72)【発明者】
【氏名】ホーキンス ピーター ジェフリー
【審査官】山田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0082220(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 16/20
A61M 16/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスの流れを送達する装置のためのフィルタにおいて、
フィルタ本体であって、主コンパートメントと、少なくとも部分的に前記主コンパートメントの中にある副コンパートメントを有し、前記主コンパートメントは主コンパートメントガス入口と流体連通し、前記副コンパートメントは副コンパートメントガス入口と流体連通するフィルタ本体と、
前記主コンパートメントと前記副コンパートメントの両方に関連し、前記主コンパートメントおよび前記副コンパートメント内から出るガスを濾過するように配置された濾材と、
を含み、
前記副コンパートメントは、前記副コンパートメントガス入口からのすべてのガスを、副コンパートメントガス出口を通るように案内するためのバリアを提供する壁を有する、
フィルタ。
【請求項2】
前記主コンパートメントガス入口を通るガス流方向は、主コンパートメントガス出口を通るガス流方向からずれている、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項3】
前記主コンパートメントガス出口を通る前記ガス流方向は、主コンパートメントガス入口を通る前記ガス流方向に対して概して横切る、請求項1又は請求項2に記載のフィルタ。
【請求項4】
前記副コンパートメントガス出口は、前記ガスが前記副コンパートメントから、前記副コンパートメントガス入口の軸からずれたガス流方向に出ていくように構成されている、請求項1~3の何れか1項に記載のフィルタ。
【請求項5】
前記副コンパートメントガス出口を通るガス流の方向は、前記副コンパートメントガス入口を通るガス流の方向に対して概して横切る、請求項1~4の何れか1項に記載のフィルタ。
【請求項6】
前記副コンパートメントと流体連通するガス供給コネクタをさらに備え、前記ガス供給コネクタは長尺のテーパ状コネクタである、請求項1~5の何れか1項に記載のフィルタ。
【請求項7】
前記主コンパートメントの少なくとも一部は、内側にテーパ状である、請求項1~6の何れか1項に記載のフィルタ。
【請求項8】
前記副コンパートメントガス入口から離れた前記副コンパートメントの少なくとも一部は、前記副コンパートメントの前記副コンパートメントガス入口に隣接する部分よりも、小さい寸法を有する、請求項1~7の何れか1項に記載のフィルタ。
【請求項9】
前記フィルタは、ガスの流れを送達する装置のハウジングと取外し可能かつ封止可能に係合可能なフィルタモジュールである、請求項1~8の何れか1項に記載のフィルタ。
【請求項10】
前記フィルタは、前記フィルタを固定するための装置の保持ブロックと係合するように構成されたフィルタ係合タブを有する、請求項9に記載のフィルタ。
【請求項11】
前記フィルタの外周に沿って、前記装置の前記ハウジングの中の前記フィルタと封止係合するシールを含む、請求項9又は10に記載のフィルタ。
【請求項12】
前記シールはOリングまたは、一体形成された「ワイパ」シールを含む、請求項9~11の何れか1項に記載のフィルタ。
【請求項13】
前記主コンパートメントは、主コンパートメント体積の境界を定める少なくとも1つの主コンパートメント壁により画定される、請求項1~12の何れか1項に記載のフィルタ。
【請求項14】
前記副コンパートメントは、少なくとも部分的に前記主コンパートメント体積内にある副コンパートメント体積の境界を定める少なくとも1つの副コンパートメント壁により画定される、請求項13に記載のフィルタ。
【請求項15】
少なくとも部分的に前記主コンパートメントの中にある第2副コンパートメントを含み、前記第2副コンパートメントは第2副コンパートメントガス入口からのガスを受け取るように配置される、請求項1~
14の何れか1項に記載のフィルタ。
【請求項16】
少なくとも部分的に前記主コンパートメントの中にある第2副コンパートメントを含み、前記第2副コンパートメントは、第2副コンパートメントガス入口からガスを受け取るように配置され、ダクトが前記第2副コンパートメントと流体連通状態に提供される、請求項1~
15の何れか1項に記載のフィルタ。
【請求項17】
前記ダクトは前記フィルタ本体と一体に形成される、請求項
16に記載のフィルタ。
【請求項18】
前記ダクトは前記フィルタ本体とは別に形成される、請求項
16に記載のフィルタ。
【請求項19】
前記濾材は前記フィルタ本体と実質的に同じ材料を含む、請求項1~
18の何れか1項に記載のフィルタ。
【請求項20】
前記フィルタ本体はポリプロピレン材料を含み、前記濾材は紡績ポリプロピレン、および/または羊毛繊維を含む、請求項
19に記載のフィルタ。
【請求項21】
フィルタモジュールを受け入れるための穴を画定するフィルタ受容部を有するガスの流れを送達するための装置であって、前記フィルタモジュールは、請求項1~
20の何れか1項に記載のフィルタを有する、装置。
【請求項22】
前記フィルタ受容部の内壁は、前記フィルタモジュールのガス出口と流体連通する開口部を画定し、前記開口部は、前記ガスをモータおよび/またはセンサモジュールに、またはそれに向かって案内するように構成されている、請求項
21に記載の装置。
【請求項23】
前記フィルタモジュールを固定するために、前記フィルタ係合タブを前記フィルタに係合させるように構成された保持ブロックを有する、請求項10に従属する請求項
21又は
22に記載の装置。
【請求項24】
前記フィルタ受容部から前記フィルタモジュールを取り外すことができるように構成された解除タブを有する、請求項
21~
23の何れか1項に記載の装置。
【請求項25】
請求項1~
20のいずれか1項に記載のフィルタと、ガス供給源と、代替ガス供給源とを備え、
前記主コンパートメントガス入口は前記ガス供給源からガスを受け取り、
前記副コンパートメントガス入口は、前記主コンパートメントガス入口のそれへの前記代替ガス供給源からのガスを受け取る、システム。
【請求項26】
前記ガス供給源
から供給されるガスが周囲空気である、請求項
25に記載のシステム。
【請求項27】
前記副コンパートメントガス入口は、前記代替ガス供給源から酸素の流れを受け取る、請求項
25又は26に記載のシステム。
【請求項28】
前記代替ガス供給
源が、病院の壁内蔵型供給ロータメータ、ガスタンク、又は、酸素濃縮器である、請求項
25から
27のいずれか1項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスの流れを送達する装置で使用するためのバルブモジュールおよびフィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
呼吸補助装置は、病院、医療施設、在宅介護または家庭環境等のさまざまな環境において、使用者または患者にガスの流れを送達するために使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本出願人は、呼吸補助装置のバルブの交換やその他の構成要素の点検修理が困難であるという可能性を確認しており、これは、そのためには典型的に呼吸補助装置のハウジングを実質的に分解する必要があり、それによって装置のシールが損なわれる危険性があるからである。その結果、装置に液体、気体、または固体粒子が入り込みやすくなり得る。酸素が装置内に入った場合、これは安全上のリスクとなり得る。液体が装置に入れば、ショートや腐食等によって、電子部品の絶縁耐力が低下し得る。固体粒子が入り込むことは、その個体粒子がガスの流路に入った場合、問題となり得る。
【0004】
本出願人はまた、ガスラインが接続された状態の装置の位置決めが困難であるかもしれないことを確認しており、このガスラインは、装置を正しく位置決めする妨げとなる可能性があり、および/または装置の位置決め中に損傷を受ける可能性がある。
【0005】
本出願人はまた、フィルタ内のガスの閉じ込めで起こり得る問題も確認しており、それによってガスはフィルタ内で混ざり合い、および/またはガスがガス入口を通って逆流することになり得る。
【0006】
本出願人はまた、フィルタとバルブを利用する装置内の圧力降下も確認しており、その原因は、異なる構成要素に異なる材料を使用することによる、構成要素内を流れるガスに作用する方向転換、制限、収束、発散、濾材、および異なる摩擦特性からの流体抵抗である。
【0007】
したがって、容易に交換可能なバルブモジュールを提供することが望ましいであろう。
【0008】
さらにまたは別法として、装置の容易な位置決めを可能にするために選択的に位置決めできるガス入口を有する装置を提供することが望ましいであろう。
【0009】
さらにまたは別法として、ガスの流れを送達する装置におけるガスの閉じ込めを援助するフィルタを提供することが望ましいであろう。
【0010】
さらにまたは別法として、圧力降下を最小限にするバルブモジュールまたはフィルタを提供することが望ましいであろう。
【0011】
開示されている実施形態の1つまたは複数の目的は、上述の望ましい結果のうちの1つの達成に少なくとも近付き、または少なくとも一般の人々や医療専門家に有益な選択肢を提供するフィルタ、バルブモジュール、またはガスの流れを送達する装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
それゆえ、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つのいくつかの特徴、態様および利点によれば、ガスの流れを送達する装置のためのバルブモジュールが開示され、バルブモジュールは、ガスの流れを送達する装置のためのフィルタを含み、フィルタは、フィルタ本体であって、主コンパートメントと、少なくとも部分的に主コンパートメントの中にある副コンパートメントを有し、主コンパートメントは主コンパートメントガス入口と流体連通し、副コンパートメントは副コンパートメントガス入口と流体連通するフィルタ本体と、主コンパートメントと副コンパートメントの両方に関連し、主コンパートメントおよび副コンパートメント内の、またはそこから出るガスを濾過するように配置された濾材と、を含む。
【0013】
いくつかの構成では、フィルタは、ガスの流れを送達する装置のハウジングと取外し可能かつ封止可能に係合可能なフィルタモジュールである。
【0014】
いくつかの構成では、フィルタはフィルタの外周に沿って、装置のハウジングの中のフィルタと封止係合するシールを含む。
【0015】
いくつかの構成では、シールはOリングまたは、一体形成された「ワイパ」シールを含む。
【0016】
いくつかの構成では、主コンパートメントは、主コンパートメント体積の境界を定める少なくとも1つの主コンパートメント壁により画定される。
【0017】
いくつかの構成では、副コンパートメントは、少なくとも部分的に主コンパートメント体積内にある副コンパートメント体積の境界を定める少なくとも1つの副コンパートメント壁により画定される。
【0018】
いくつかの構成では、フィルタは少なくとも部分的に主コンパートメント内にある第2副コンパートメントを含み、第2副コンパートメントは第2副コンパートメントガス入口からのガスを受け取るように配置される。
【0019】
いくつかの構成では、濾材はフィルタ本体と実質的に同じ材料を含む。
【0020】
いくつかの構成では、フィルタ本体はポリプロピレン材料または他の適当なポリマ材料を含み、濾材は紡績ポリプロピレン、その他の適当なポリマまたは合成材料、および/または羊毛繊維を含む。
【0021】
いくつかの構成では、濾材は、少なくとも1つの主コンパートメント壁および少なくとも1つの副コンパートメント壁に超音波溶接される。
【0022】
いくつかの構成では、少なくとも1つの主コンパートメント壁と少なくとも1つの副コンパートメント壁とは、大きい超音波溶接面積を提供するような形状である。
【0023】
いくつかの構成では、主コンパートメントは実質的に長方形の輪郭である。
【0024】
いくつかの構成では、フィルタは、フィルタ本体に取り付けられた、または取付可能なフィルタ上パネルを含む。
【0025】
いくつかの構成では、フィルタ上パネルは、フィルタ本体にスナップフィットにより取付可能である。
【0026】
いくつかの構成では、フィルタ上パネルは、フィルタがハウジングと係合したときに、ガスの流れを送達する装置のハウジングと実質的に同一平面になるように配置される。
【0027】
いくつかの構成では、フィルタ上パネルは、ガスの流れを送達する装置のハウジングへのフィルタの抜き差しを助けるためのハンドリング機構を含む。
【0028】
いくつかの構成では、フィルタ本体は、副コンパートメントと流体連通するガス供給ラインコネクタを含む。
【0029】
いくつかの構成では、ガス供給ラインコネクタは、ガス供給ラインコネクタの上端に、またはその付近にあるガス供給ライン保持機構を含む。
【0030】
いくつかの構成では、フィルタ上パネルは、ガス供給ラインコネクタを露出させ、保護するように取り囲む開口部を含む。
【0031】
いくつかの構成では、フィルタは、少なくとも部分的に主コンパートメントの中にある第2副コンパートメントを含み、第2副コンパートメントは、第2副コンパートメントガス入口からガスを受け取るように配置され、ダクトが第2副コンパートメントと流体連通状態に提供される。
【0032】
いくつかの構成では、ダクトはフィルタ本体と一体に形成されるか、フィルタ本体とは別に形成される。
【0033】
さらに、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つのいくつかの特徴、態様および利点によれば、ガスの流れを送達する装置のためのフィルタが開示され、フィルタは、フィルタ本体を含み、フィルタ本体は、主コンパートメントガス入口および主コンパートメントガス出口と流体連通する主コンパートメントを有し、主コンパートメントガス出口は実質的に平らで、その上に濾材が広がり、主コンパートメントガス入口と主コンパートメントガス出口は、入口を通るガス流方向が出口を通るガス流方向と角度をなすように配置される。
【0034】
いくつかの構成では、主コンパートメントガス入口を通るガス流方向は、主コンパートメントガス出口を通るガス流方向に対して約30°~約150°の角度である。
【0035】
いくつかの構成では、主コンパートメントガス入口を通るガス流方向は、主コンパートメントガス出口を通るガス流方向に対して約60°~120°の角度である。
【0036】
いくつかの構成では、主コンパートメントガス入口を通るガス流方向は、主コンパートメントガス出口を通るガス流方向に対して実質的に垂直である。
【0037】
いくつかの構成では、主コンパートメントは実質的に長方形の輪郭である。
【0038】
いくつかの構成では、主コンパートメントの少なくとも一部は、主コンパートメントの、主コンパートメントガス入口からより離れた部分が、主コンパートメントの、主コンパートメントガス入口に隣接する部分より小さくなるように、内側にテーパ状である。
【0039】
いくつかの構成では、主コンパートメントの少なくとも一部は、主コンパートメントの、主コンパートメントガス入口からより離れた部分が、主コンパートメントの、主コンパートメントガス入口に隣接する部分より大きくなるように、外側にテーパ状である。
【0040】
いくつかの構成では、フィルタ本体は、少なくとも部分的に主コンパートメントの中にあり、副コンパートメントガス入口と流体連通する副コンパートメントを含む。
【0041】
いくつかの構成では、副コンパートメントは副コンパートメントガス出口を含み、濾材は副コンパートメントガス出口に広がる。
【0042】
いくつかの構成では、副コンパートメントガス入口を通るガス流方向は、副コンパートメントガス出口を通るガス流方向に対して約30°~150°の角度である。
【0043】
いくつかの構成では、副コンパートメントガス入口を通るガス流方向は、副コンパートメントガス出口を通るガス流方向に対して約60°~120°の角度である。
【0044】
いくつかの構成では、副コンパートメントガス入口を通るガス流方向は、副コンパートメントガス出口を通るガス流方向に対して実質的に垂直である。
【0045】
いくつかの構成では、副コンパートメントガス入口の面積と副コンパートメントガス出口との比は約1:5~約1:80の間、または約1:1~約1:40の間、または約1:20である。
【0046】
いくつかの構成では、副コンパートメントの少なくとも一部は内側にテーパ状である。
【0047】
いくつかの構成では、フィルタは、少なくとも部分的に主コンパートメントの中にある第2副コンパートメントを含み、第2副コンパートメントは、第2副コンパートメントガス入口からのガスを受け取るように配置される。
【0048】
いくつかの構成では、第2副コンパートメントは第2副コンパートメントガス出口を含み、濾材は第2副コンパートメントガス出口に広がる。
【0049】
いくつかの構成では、第2副コンパートメントガス入口を通るガス流方向は、副コンパートメントガス出口を通るガス流方向に対して約30°~150°の角度である。
【0050】
いくつかの構成では、第2副コンパートメントガス入口を通るガス流方向は、副コンパートメントガス出口を通るガス流方向に対して約60°~120°の角度である。
【0051】
いくつかの構成では、第2副コンパートメントガス入口を通るガス流方向は、第2副コンパートメントガス出口を通るガス流方向に対して実質的に垂直である。
【0052】
いくつかの構成では、第2副コンパートメントガス入口の面積と第2副コンパートメントガス出口との比は約1:5~約1:80の間、または約1:10~約1:40の間、または約1:20~約1:25の間である。
【0053】
いくつかの構成では、第2副コンパートメントの少なくとも一部は、第2副コンパートメントの、第2副コンパートメントガス入口からより離れた部分が、主コンパートメントの、第2副コンパートメントガス入口に隣接する部分より小さくなるように、内側にテーパ状である。
【0054】
いくつかの構成では、主コンパートメントガス入口の面積と主コンパートメントガス出口の面積との比は約1:10~約1:40の間、または約1:15~約1:30の間、または約1:20~約1:25の間である。
【0055】
いくつかの構成では、フィルタは、第一に記載された態様に関して上述された特徴のいずれかの1つまたは複数を含む。
【0056】
さらに、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つのいくつかの特徴、態様および利点によれば、ガスの流れを送達する装置が開示され、装置は、フィルタ本体であって、コンパートメントと、コンパートメントに関連する、コンパートメントの中にある、またはそこから出るガスを濾過するように配置されたコンパートメント濾材とを有するフィルタ本体と、ガス出口に関連して、粒子が出口からフィルタに予期せず入るのを防止するか、少なくとも実質的に阻止する出口濾材と、を含み、コンパートメント濾材と出口濾材の一方がコンパートメント濾材と出口濾材の他方の下流にある。
【0057】
いくつかの構成では、出口濾材は焼結金属フィルタとすることができるか、それを含むことができる。適当な焼結金属の例としては、銅、青銅、または鋼鉄が含まれる。
【0058】
いくつかの構成では、装置は、出口濾材に関連して、出口フィルタを封止するOリングを含む。Oリングは、フィルタ延長ダクトとフィルタおよび/またはマニホルド出口との間にあり得る。他の適当なシール、たとえばグロメットシール、または面シール等が使用できる。さらにまたは別法として、フィルタ延長ダクトは、締まり嵌めまたはきつい隙間嵌めを通じてマニホルドと封止できる。
【0059】
いくつかの構成では、フィルタは、Oリングシール、グロメットシール、面シール、および/または他のいずれの適当なシールでもマニホルド出口に封止できる。別法として、下側シールはなくてもよい。
【0060】
さらに、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つのいくつかの特徴、態様および利点によれば、ガスの流れを送達する装置が開示され、装置は、ガスの流れを患者に送達するガス出口を有するハウジングと、第1ガス入口と、第2ガス入口と、周囲空気入口と、を含む。
【0061】
いくつかの構成では、装置は、第1ガス入口、第2ガス入口、および周囲空気入口から受け取ったガスを濾過するフィルタを含む。
【0062】
いくつかの構成では、装置は、フィルタからガスを受け取り、ガスをガス出口に送達するように配置されたブロワを含む。
【0063】
いくつかの構成では、装置は、第1ガス入口からガスを受け取り、ガスをフィルタに送達するように配置されたフローコントロールバルブを含む。
【0064】
いくつかの構成では、装置は、ハウジングと取外し可能に係合可能なバルブモジュールを含み、バルブモジュールは、バルブと、バルブからのガスを受け取るバルブマニホルドと、を含み、バルブマニホルドは、ガスをフローコントロールバルブからフィルタに送達するように配置されたバルブマニホルドガス出口を有する。
【0065】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、バルブとバルブマニホルドを実質的に収容し、支持するバルブキャリアを含む。
【0066】
いくつかの構成では、周囲空気入口はバルブキャリアの中に設けられる。
【0067】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、フィルタに直接結合されて、バルブモジュールからフィルタへのガス流路を提供するように配置される。
【0068】
いくつかの構成では、第1ガス入口は、ハウジングに対して移動するように配置される。
【0069】
いくつかの構成では、フィルタはフィルタ本体を含み、フィルタ本体は、主コンパートメントと、少なくとも部分的に主コンパートメントの中にある第1副コンパートメントと、少なくとも部分的に主コンパートメントの中にある第2コンパートメントと、を含み、第1ガス入口、第2ガス入口、および周囲空気入口は各々、主コンパートメント、第1副コンパートメント、および第2副コンパートメントのうちのそれぞれの1つと流体連通する。
【0070】
いくつかの構成では、フィルタは、主コンパートメント、第1副コンパートメント、および第2副コンパートメントの全部に関連する濾材を含み、濾材は主コンパートメント、第1副コンパートメント、および第2副コンパートメント内の、またはそこから出るガスを濾過するように配置される。
【0071】
いくつかの構成では、フィルタは、主コンパートメントガス出口、第1副コンパートメントガス出口、および第2副コンパートメントガス出口を含み、濾材は主コンパートメントガス出口、第1副コンパートメントガス出口、よび第2副コンパートメントガス出口に広がる。
【0072】
いくつかの構成では、フィルタはハウジングと取外し可能に係合可能である。
【0073】
いくつかの構成では、装置はネーザルハイフローセラピー用装置である。
【0074】
さらに、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つのいくつかの特徴、態様および利点によれば、ガスの流れを送達する装置のためのバルブモジュールが開示され、バルブモジュールは、ガスの流れを制御するように配置されたフローコントロールバルブと、バルブモジュールの中を通る周囲空気流路と、を含む。
【0075】
いくつかの構成では、周囲空気流路は周囲空気をガスの流れを送達する装置の他の構成要素に送達するための周囲空気出口を有する。
【0076】
いくつかの構成では、周囲空気出口は、周囲空気をフィルタモジュールに送達するように適合される。
【0077】
いくつかの構成では、周囲空気流路は、周囲空気をそれがガスの流れを送達する装置の1つまたは複数の温度センサを通過するように送達するように適合される。
【0078】
いくつかの構成では、周囲空気流路はバルブの付近または隣接部を通過する。
【0079】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、バルブマニホルドガス入口とバルブマニホルドガス出口を有するバルブマニホルドを含む。
【0080】
いくつかの構成では、バルブはバルブマニホルドと封止係合する。
【0081】
いくつかの構成では、バルブは、バルブマニホルドガス入口からバルブマニホルドガス出口へのガスの流れを制御するように配置される。
【0082】
いくつかの構成では、バルブマニホルドは、バルブの形状と相補的な形状を有する。
【0083】
いくつかの構成では、バルブマニホルドは実質的に円筒形の本体を有し、バルブは実質的に円筒形の本体を有する。
【0084】
いくつかの構成では、バルブマニホルドガス出口は、バルブマニホルド上に半径方向に配置される。
【0085】
いくつかの構成では、バルブマニホルドバルブマニホルドは、バルブマニホルドの周囲に半径方向に配置された複数のガス出口を含む。
【0086】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、バルブおよびバルブマニホルドを実質的に収容し、支持するバルブキャリアである。
【0087】
いくつかの構成では、バルブキャリアは、バルブおよびバルブマニホルドを支持する支持構造を含む。
【0088】
いくつかの構成では、バルブキャリアは、スピーカハウジングと、スピーカハウジング内に位置する音声スピーカと、を含む。
【0089】
いくつかの構成では、バルブモジュールはバルブキャリア上またはその中の1つまたは複数のセンサを含む。いくつかの構成では、1つまたは複数のセンサは周囲湿度センサを含む。いくつかの構成では、1つまたは複数のセンサは周囲圧力センサを含む。いくつかの構成では、1つまたは複数のセンサは周囲温度センサを含む。
【0090】
いくつかの構成では、バルブキャリアは第1バルブキャリア部分と第2バルブキャリア部分を含み、バルブとバルブマニホルドは、少なくとも部分的に第1バルブキャリア部分と第2バルブキャリア部分との間に位置するような所定の位置に固定される。
【0091】
いくつかの構成では、バルブキャリアは1つまたは複数のガードを含む。
【0092】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、バルブモジュールと、ガスの流れを送達する装置の他の構成要素のうちの1つまたは複数との間の電気接続を提供するための電気コネクタを含む。
【0093】
いくつかの構成では、電気コネクタはプリント回路基板エッジコネクタまたはワイヤを含む。
【0094】
いくつかの構成では、電気コネクタはフレキシブルプリント回路基板を含む。
【0095】
いくつかの構成では、バルブキャリアは流れ案内構造を含み、流れ案内構造は、バルブモジュールがハウジングと取外し可能に係合したときに、バルブマニホルドガス出口からのガスの流れをフィルタへと案内するように配置される。
【0096】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、ガス入口を有するコネクタを含み、コネクタのガス入口はガス供給ラインに流体接続可能であり、コネクタはガス供給ラインとバルブマニホルドのガス入口との間の流体接続を提供するように配置され、ガス入口はバルブマニホルドに対して移動可能である。
【0097】
いくつかの構成では、コネクタはスイベルコネクタであり、ガス入口は、バルブマニホルドの長手方向軸に対して実質的に横切るように向けられ、スイベルコネクタのガス入口はバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で回転するように配置される。
【0098】
いくつかの構成では、コネクタはスイベルコネクタであり、ガス入口は、バルブマニホルドの長手方向軸に対して実質的に横切るように向けられ、スイベルコネクタのガス入口は、玉継ぎ手機構を介してバルブマニホルドに対して実質的にいずれの方向にも回転するように配置される。
【0099】
いくつかの構成では、スイベルコネクタのガス入口は、バルブマニホルドの長手方向軸に対して実質的に垂直方向に延びる。
【0100】
いくつかの構成では、バルブマニホルドのガス入口は、バルブマニホルドの端に、またはそれに向かって軸方向に位置する。
【0101】
いくつかの構成では、スイベルコネクタのガス入口はバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約190度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約180度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約160度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約120度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約90度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約60度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約45度まで回転可能である。
【0102】
いくつかの構成では、バルブマニホルドガス入口は、バルブマニホルドの長手方向軸に対して実質的に横切るように延び、ガス供給ラインに流体接続され、バルブおよびバルブマニホルドは、バルブキャリアに対してバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で回転可能である。
【0103】
いくつかの構成では、バルブマニホルドガス入口は、バルブマニホルドの長手方向軸に対して実質的に垂直方向に延びる。
【0104】
いくつかの構成では、バルブおよびバルブマニホルドはバルブキャリアに対して、バルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約190度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約180度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約160度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約120度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約90度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約60度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約45度まで回転可能である。
【0105】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、フィルタモジュールに直接結合されてバルブモジュールからフィルタモジュールまでのガス流路を提供するように配置される。
【0106】
いくつかの構成では、バルブモジュールはガスの流れを送達する装置のハウジングと取外し可能に係合可能であり、それによってバルブモジュールはハウジング内に実質的に受けられ、ハウジングの外からアクセス可能である。
【0107】
さらに、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つのいくつかの特徴、態様および利点によれば、ガスの流れを送達する装置が開示され、装置は、ガスの流れを患者に送達するためのガス出口を有するハウジングであって、凹部を画定するハウジングと、凹部と係合する上述のフィルタモジュールと、を含む。
【0108】
いくつかの構成では、装置は上述のバルブモジュールをさらに含む。
【0109】
いくつかの構成では、バルブモジュールはフィルタに直接結合されて、バルブモジュールからフィルタへのガス流路を提供する。
【0110】
さらに、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つのいくつかの特徴、態様および利点によれば、ガスの流れを送達する装置が開示され、装置は、凹部を画定するハウジングと、ハウジングの凹部に取外し可能に受けられる上述のバルブモジュールと、を含む。
【0111】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、ハウジングの凹部の中に、締結具、スナップフィット、解除可能なスナップフィットなどにより保持される。
【0112】
いくつかの構成では、バルブモジュールは前述のとおりであり、ガス供給ラインに流体接続可能なガス入口は、実質的に水平な位置と実質的に垂直な位置との間でハウジングに対して移動可能である。
【0113】
さらに、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つのいくつかの特徴、態様および利点によれば、ガスの流れを送達する装置が開示され、装置は、ガスの流れを患者に送達するためのガス出口を有するハウジングと、ガス供給ラインからのガスの流れを受け取るためのガス入口を含むコネクタと、を含み、ガス入口はガス供給ラインに流体接続可能であり、ガス供給ラインからのガスを受け、コネクタのガス入口は、ハウジングに対して移動するように配置される。
【0114】
いくつかの構成では、コネクタのガス入口は、ハウジングに対して回転するように配置される。
【0115】
いくつかの構成では、コネクタのガス入口は、ハウジングに対して最大約190度まで、またはハウジングに対して最大約180度まで、またはハウジングに対して最大約160度まで、またはハウジングに対して最大約120度まで、またはハウジングに対して最大約90度まで、またはハウジングに対して最大約60度まで、またはハウジングに対して最大約45度まで回転可能である。
【0116】
いくつかの構成では、ガス入口は、ガス入口の回転軸に対して実質的に横切るように延びる。
【0117】
いくつかの構成では、ガス入口は、ガス入口の回転軸に対して実質的に垂直に延びる。
【0118】
いくつかの構成では、ガス入口は、ハウジングの側壁に対して実質的に垂直に延びる。
【0119】
いくつかの構成では、回転軸はコネクタのガス入口の第1回転軸であり、コネクタのガス入口はさらに、第1回転軸に対して横切る第2軸の周囲で回転するように配置される。
【0120】
いくつかの構成では、コネクタのガス入口は、玉継ぎ手機構を介してバルブマニホルドに対して実質的にいずれの方向にも回転するように配置される。
【0121】
いくつかの構成では、コネクタのガス入口はハウジングに対して横切るように配置される。
【0122】
いくつかの構成では、装置はガス入口からのガスと周囲空気とを同時に受け取るように配置される。
【0123】
いくつかの構成では、装置は、ガス入口からのガスと周囲空気とが、ガス出口に送達される前に装置内で動的に閉じ込められ/混合されるように構成される。
【0124】
いくつかの構成では、装置はバルブモジュールを含み、コネクタはバルブモジュールの一部である。
【0125】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、ガス入口から装置へのガスの流れを制御するように配置される。
【0126】
いくつかの構成では、コネクタは、ガス供給ライン接続を介してガス供給ラインを受けるように配置される。
【0127】
いくつかの構成では、ガス供給ライン接続は、実質的に水平な位置と実質的に垂直な位置との間でハウジングに対して移動可能である。
【0128】
さらに、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つのいくつかの特徴、態様および利点によれば、組合せが開示され、組合せは、バルブモジュールであって、フローコントロールバルブを含み、バルブはガスの流れを制御するように配置され、ガスの流れを送達する装置のハウジングと取外し可能に係合可能なバルブモジュールと、フィルタモジュールであって、ガスの流れを送達する装置のハウジングと、フィルタモジュールがハウジングの外からアクセス可能となるように取外し可能に係合可能であり、バルブモジュールからのガスを受け取るように配置されたフィルタモジュールと、を含む。
【0129】
いくつかの構成では、バルブモジュールはフィルタモジュールと直接結合されて、バルブモジュールからフィルタモジュールまでのガス流路を提供するように配置される。
【0130】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、バルブと、バルブからのガスを受け取るバルブマニホルドと、を含み、バルブマニホルドは、ガスをフローコントロールバルブからフィルタモジュールに送達するように配置されたバルブマニホルドガス出口を有する。
【0131】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、バルブおよびバルブマニホルドを実質的に収容し、支持するバルブキャリアを含む。
【0132】
いくつかの構成では、バルブキャリアは周囲空気入口を含む。
【0133】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、ガスをバルブに送達するためのガス入口を有するコネクタを含む。
【0134】
いくつかの構成では、フィルタモジュールはフィルタ本体を含み、フィルタ本体は、主コンパートメントと、少なくとも部分的に主コンパートメントの中にある少なくとも1つの副コンパートメントとを有し、主コンパートメントと少なくとも1つの副コンパートメントとはそれぞれのガス入口からガスを受け取るように配置され、それぞれのガス出口を通じてガスを送達するように配置される。
【0135】
いくつかの構成では、フィルタモジュールは、主コンパートメントおよび副コンパートメントに関連する濾材を含み、濾材は、主コンパートメントおよび副コンパートメントの中にある、またはそこから出るガスを濾過するように配置される。
【0136】
いくつかの構成では、濾材は主コンパートメントガス出口と第1副コンパートメントガス出口に広がる。
【0137】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、ハウジング内に実質的に受けられ、ハウジングの外からアクセス可能である。
【0138】
さらに、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つのいくつかの特徴、態様および利点によれば、ガスを送達する装置が開示され、装置は、ガスの流れを患者に送達するためのガス出口と、ガス入口と、ガス入口とガス出口との間の封止ガス経路とを有するハウジングを含み、封止ガス経路は、第1ガス入口から受け取ったガスを濾過するためのフィルタを含み、フィルタはフィルタ本体と、ガス入口と、ガス出口と、フィルタ本体の中にある、またはそこから出るガスを濾過するように配置される濾材と、を含む。
【0139】
いくつかの構成では、フィルタは、ハウジングと取外し可能かつ封止可能に係合可能なフィルタモジュールである。
【0140】
いくつかの構成では、フィルタモジュールは、フィルタモジュールが取り外されたときに封止経路が封止状態ではなくなるように、ハウジングから取外し可能である。
【0141】
さらに、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つのいくつかの特徴、態様および利点によれば、ガスの流れを送達する装置が開示され、装置は、
バルブモジュールであって、フローコントロールバルブを含み、バルブはガスの流れを制御するように配置されたバルブモジュールと、
バルブモジュールからのガスを受け取るように配置されたフィルタモジュールと、
を含む。
【0142】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、フィルタモジュールと直接結合され、バルブモジュールからフィルタモジュールまでのガス流路を提供するように配置される。
【0143】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、バルブと、バルブからのガスを受け取るためのバルブマニホルドと、を含み、バルブマニホルドは、フローコントロールバルブからフィルタモジュールにガスを送達するように配置されたバルブマニホルドガス出口を有する。
【0144】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、バルブおよびバルブマニホルドを実質的に収容し、支持するバルブキャリアを含む。
【0145】
いくつかの構成では、バルブキャリアは周囲空気入口を含む。
【0146】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、ガスをバルブに送達するためのガス入口を有するコネクタを含む。
【0147】
いくつかの構成では、フィルタモジュールはフィルタ本体を含み、フィルタ本体は、主コンパートメントと、少なくとも部分的に主コンパートメントの中にある少なくとも1つの副コンパートメントと、を有し、主コンパートメントおよび少なくとも1つの副コンパートメントは、それぞれのガス入口からガスを受け取るように配置され、それぞれのガス出口を通じてガスを送達するように配置される。
【0148】
いくつかの構成では、フィルタモジュールは、主コンパートメントおよび副コンパートメントに関連する濾材を含み、濾材は、主コンパートメントおよび副コンパートメント内の、またはそこから出るガスを濾過するように配置される。
【0149】
いくつかの構成では、濾材は主コンパートメントガス出口と第1副コンパートメントガス出口に広がる。
【0150】
さらに、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つのいくつかの特徴、態様および利点によれば、ガスの流れを送達する装置のためのバルブモジュールが開示され、バルブモジュールは、フローコントロールバルブを含み、バルブはガスの流れを制御するように配置され、バルブモジュールは、ガスの流れを送達する装置のハウジングと取外し可能に係合可能であり、それによってバルブモジュールはハウジング内に実質的に受けられ、ハウジングの外からアクセス可能である。
【0151】
いくつかの構成では、バルブは装置の一部に入るガスの流れを制御するように配置される。たとえば、バルブはフィルタへのガスの流れを制御するように配置することもできる。別法として、バルブは、装置の他の部分へのガスの流れを制御するように配置することもできる。バルブとフィルタは、装置のブロワの上流に配置することもできる。バルブとフィルタは、装置のブロワの下流に配置することもできる。
【0152】
いくつかの構成では、バルブモジュールの一部は、バルブモジュールがハウジングと取外し可能に係合したときに、ハウジングの外壁と実質的に同一平面になるように配置される。
【0153】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、バルブマニホルドガス入口とバルブマニホルドガス出口を有するバルブマニホルドを含む。いくつかの構成では、バルブマニホルドは複数のバルブマニホルドガス出口を有する。
【0154】
いくつかの構成では、バルブはバルブマニホルドと封止係合する。
【0155】
いくつかの構成では、バルブは、バルブマニホルドガス入口からバルブマニホルドガス出口へのガスの流れを制御するように配置される。
【0156】
いくつかの構成では、バルブはソレノイドバルブ、モータ式バルブ、または圧電式バルブである。
【0157】
いくつかの構成では、バルブは比例ソレノイドバルブである。いくつかの構成では、バルブ(すなわち、バルブ開口)を通るガスの流れの範囲は、バルブに供給される電流の量と相対である。いくつかの構成では、バルブは異なる種類の電動バルブ、たとえば電動ソレノイドバルブとすることができる。
【0158】
いくつかの構成では、バルブマニホルドは、バルブの形状と相補的な形状を有する。いくつかの構成では、バルブマニホルドは実質的に円筒形の本体を有し、バルブは実質的に円筒形の本体を有する。別法として、バルブマニホルドとバルブは異なる形状を有することができる。
【0159】
いくつかの構成では、バルブマニホルドガス出口はバルブマニホルド上に半径方向に位置する。いくつかの構成では、バルブマニホルドは、バルブマニホルドの周囲に半径方向に位置する複数のバルブマニホルドガス出口を含む。
【0160】
いくつかの構成では、バルブマニホルドガス出口は、ノイズを減少させるために空力音響学的な形状である。バルブマニホルドガス出口は、スルーホール、円錐台形、またはフレア形のうちの1つ、またはそれらの組合せとすることができる。
【0161】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、バルブおよびバルブマニホルドを実質的に収容し、支持するバルブキャリアを含む。いくつかの構成では、バルブキャリアは、装置のハウジングと取外し可能に係合可能である。
【0162】
いくつかの構成では、バルブキャリアはバルブおよびバルブマニホルドを支持する支持構造を含む。いくつかの構成では、支持構造はバルブおよびバルブマニホルドを支持するための1つ、2つ、またはそれ以上の支持体を含む。
【0163】
いくつかの構成では、バルブキャリアは、スピーカハウジングと、スピーカハウジング内に位置する音声スピーカと、を含む。
【0164】
いくつかの構成では、温度センサはバルブキャリアの上または中に設けられる。いくつかの構成では、温度センサはサーミスタ、デジタル温度センサ、または他のいずれかの適切な種類の温度センサを含む。いくつかの構成では、温度センサは、周囲温度のフィードバックを装置のコントローラに提供するように構成される。
【0165】
いくつかの構成では、バルブキャリアは第1バルブキャリア部分と第2バルブキャリア部分を含み、バルブおよびバルブマニホルドは、少なくとも一部が第1バルブキャリア部分と第2バルブキャリア部分との間に位置する所定の位置に固定される。いくつかの構成では、第1バルブキャリア部分は下側バルブキャリア部分を含み、第2バルブキャリア部分は上側バルブキャリア部分を含む。別法として、第1バルブキャリア部分は第1側方部分を含むことができ、第2バルブキャリア部分は第2側方部分を含むことができる。いくつかの構成では、バルブャリアは1つまたは複数のガードを含む。
【0166】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、バルブモジュールとガスの流れを送達する装置との間の電気接続を提供するための電気コネクタを含む。いくつかの構成では、電気コネクタはバルブと電気/電子通信しており、電気コネクタは、ガスの流れを送達する装置の中の相補的コネクタと、たとえば相補的コネクタにプラグ接続することにより、係合するように配置または適合される。いくつかの構成では、電気コネクタは、バルブと電気コネクタとの間の電気/電子通信を提供するワイヤを含む。いくつかの構成では、電気コネクタはフレキシブルプリント回路基板を含む。いくつかの構成では、電気コネクタはさらに、グロメットを含むことができる。いくつかの代替的構成では、プリント回路基板(PCB)は、ガスの流れを送達する装置のハウジングの中に配置され、バルブモジュール内の電気コネクタは、プリント回路基板と係合するエッジコネクタを含む。いくつかの構成では、PCBは、温度センサとスピーカが提供されていればそれらと電気/電子通信する。
【0167】
いくつかの構成では、電気コネクタは、バルブキャリアの上、側面、または基部から突出し、またはそこに配置される。いくつかの構成では、相補的コネクタは、ガスの流れを送達する装置のバルブモジュール受け穴の中に提供される。
【0168】
いくつかの構成では、バルブキャリアは流れ案内構造を含み、流れ案内構造は、バルブモジュールがハウジングと取外し可能に係合したときに、ガスの流れをバルブマニホルドガス出口からフィルタへと案内するように配置される。いくつかの構成では、流れ案内構造は、複数のバルブマニホルドガス出口を取り囲む環状ハウジングを含み、流れ案内構造は、フィルタのガス入口と流体連通するガス出口を含む。
【0169】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、ガス入口を有するコネクタを含み、コネクタのガス入口はガス供給ラインと流体接続可能であり、コネクタは、ガス供給ラインとバルブマニホルドのガス入口との間の流体接続を提供するように配置され、コネクタのガス入口はバルブマニホルドに対して移動可能である。いくつかの構成では、コネクタはスイベルコネクタであり、ガス入口は、バルブマニホルドの長手方向軸に対して実質的に横切るように向けられ、スイベルコネクタのガス入口は、バルブマニホルドの長手方向軸の周囲で回転するように配置される。いくつかの構成では、スイベルコネクタのガス入口はさらに、バルブマニホルドの長手方向軸に対して横切る第二の軸の周囲で回転するように配置される。いくつかの構成では、スイベルコネクタは、旋回および並進運動の両方を提供するように配置され、それによってスイベルコネクタのガス入口はたとえば、1つまたは複数の軸の周囲で旋回することができ、また直線的に移動することができる。いくつかの構成では、スイベルコネクタは玉継ぎ手機構またはそれに類するものを含んで、スイベルコネクタのガス入口がバルブマニホルドに対して実質的にいずれの方向にも回転できるようにすることも可能である。
【0170】
いくつかの構成では、スイベルコネクタのガス入口は、バルブマニホルドの長手方向軸に対して実質的に垂直に向けられる。いくつかの構成では、ガス入口は、バルブマニホルドの長手方向軸に対して実質的に横切る異なる角度に向けることもできる。
【0171】
いくつかの構成では、バルブマニホルドのガス入口は、バルブマニホルドの端に、またはそれに向かって軸方向に位置する。
【0172】
いくつかの構成では、スイベルコネクタのガス入口は、バルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約190度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約180度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約160度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約120度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約90度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約60度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約45度まで回転可能である。
【0173】
いくつかの構成では、バルブマニホルドガス入口は、バルブマニホルドの長手方向軸に対して実質的に横切るように延び、ガス供給ラインに流体接続可能であり、バルブおよびバルブマニホルドは、バルブマニホルドの長手方向軸の周囲でバルブキャリアに対して回転可能である。
【0174】
いくつかの構成では、バルブマニホルドガス入口は、バルブマニホルドの長手方向軸に対して実質的に垂直方向に延びる。いくつかの構成では、バルブマニホルドガス入口は、バルブマニホルドの長手方向軸に対して実質的に横切る異なる角度に向けることができる。
【0175】
いくつかの構成では、バルブおよびバルブマニホルドは、バルブキャリアに対して、バルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約190度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約180度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約160度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約120度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約90度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約60度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約45度まで回転可能である。
【0176】
いくつかの構成では、コネクタのガス入口はバルブマニホルドに対して並進するように配置される。
【0177】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、フィルタと直接結合されて、バルブモジュールからフィルタへのガス流路を提供するように配置される。
【0178】
さらに、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つのいくつかの特徴、態様および利点によれば、ガスの流れを送達する装置が開示され、装置は、凹部を画定するハウジングと、ハウジングの凹部に取外し可能に受けられる前述のバルブモジュールと、を含む。
【0179】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、ハウジングの凹部に、締結具、スナップフィットなどにより保持される。
【0180】
いくつかの構成では、ガス供給ラインと流体接続可能なガス入口は、実質的に水平な位置と実質的に垂直な位置との間で、ハウジングに対して移動可能である。いくつかの構成では、実質的に水平な位置は側方、前方、または後方位置である。いくつかの構成では、実質的に垂直な位置は上方または下方位置である。いくつかの構成では、実質的に水平な位置は側方位置であり、実質的に垂直な位置は下方位置である。
【0181】
さらに、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つのいくつかの特徴、態様および利点によれば、ガスの流れを送達する装置が開示され、装置は、ガスの流れを患者に送達するためのガス出口を含むハウジングと、ガス供給ラインからガスの流れを受け取るためのガス入口を含むコネクタと、を含み、ガス入口はガス供給ラインと流体接続可能であり、ガス供給ラインからガスを受け取り、コネクタのガス入口はハウジングに対して移動するように配置される。
【0182】
いくつかの構成では、コネクタのガス入口はハウジングに対して回転するように配置される。いくつかの構成では、コネクタのガス入口は、ハウジングに対して最大約190度まで、またはハウジングに対して最大約180度まで、またはハウジングに対して最大約160度まで、またはハウジングに対して最大約120度まで、またはハウジングに対して最大約90度まで、またはハウジングに対して最大約60度まで、またはハウジングに対して最大約45度まで回転可能である。
【0183】
いくつかの構成では、ガス入口はハウジングに対して、ガス入口の回転軸に対して実質的に横切るように延びる。したがって、ガス供給ラインがガス入口に流体接続されると、ガス供給ラインは回転軸に対して実質的に横切るように延びることができる。
【0184】
いくつかの構成では、ガス入口はガス入口の回転軸に対して実質的に垂直に延びる。いくつかの構成では、ガス入口は、ガス入口の回転軸に対して実質的に横切る異なる角度に向けることができる。
【0185】
いくつかの構成では、回転軸はコネクタのガス入口の第1回転軸であり、コネクタのガス入口はさらに、第1回転軸を横切る第2軸の周囲で回転するように配置される。
【0186】
いくつかの構成では、コネクタのガス入口は、玉継ぎ手機構を介してバルブマニホルドに対して実質的にいずれの方向にも回転するように配置される。
【0187】
いくつかの構成では、コネクタのガス入口は、さらにまたは別法として、ハウジングに対して横切るように配置される。
【0188】
いくつかの構成では、装置は、ガス入口からのガスと周囲空気とを同時に受け取るように配置される。いくつかの構成では、装置は、ガス入口からのガスと周囲空気とが、ガス出口に送達される前に、装置内で動的に流れ/混ざり合うように構成される。いくつかの構成では、装置は、ガス入口からのガスと周囲空気とを、ガス流路を介してガス出口へと運ぶブロワを含む。
【0189】
いくつかの構成では、装置は、ブロワにより提供される吸引力により周囲空気を吸い込むように配置される。いくつかの構成では、装置はガス入口からガスを同時に吸い込むように配置される。いくつかの代替的構成では、装置はガス入口から加圧ガスを同時に受け取るように配置される。いくつかの構成では、加圧ガスは加圧ガス壁内供給口、ガスタンクなどの供給源から受け取られる。
【0190】
いくつかの構成では、装置はバルブモジュールを含み、コネクタはバルブモジュールの一部である。いくつかの構成では、バルブモジュールは、ガス入口から装置へのガスの流れを制御するように配置される。
【0191】
いくつかの構成では、コネクタは、ガス供給ライン接続を介してガス供給ラインを受けるように配置される。いくつかの構成では、ガス供給ライン接続は、ハウジングに対して、実質的に水平な位置と実質的に垂直な位置との間で移動可能である。いくつかの構成では、実質的に水平な位置は側方、前方、または後方位置である。いくつかの構成では、実質的に垂直な位置は上方または下方位置である。いくつかの構成では、実質的に水平な位置は側方位置であり、実質的に垂直な位置は下方位置である。
【0192】
さらに、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つのいくつかの特徴、態様および利点によれば、ガスの流れを送達する装置のためのフィルタが開示され、フィルタは、
フィルタ本体であって、主コンパートメントと、少なくとも部分的に主コンパートメントの中にある副コンパートメントを有し、主コンパートメントは主コンパートメントガス入口と流体連通し、副コンパートメントは副コンパートメントガス入口と流体連通するフィルタ本体と、
主コンパートメントと副コンパートメントの両方に関連し、主コンパートメントおよび副コンパートメント内の、またはそこから出るガスを濾過するように配置される濾材と、
を含む。
【0193】
いくつかの構成では、フィルタ本体は、少なくとも部分的に主コンパートメント内に位置する複数の副コンパートメントを含む。いくつかの構成では、フィルタ本体は、1つの副コンパートメント、2つの副コンパートメント、または3つ以上の副コンパートメントを含む。
【0194】
いくつかの構成では、副コンパートメントは完全に主コンパートメント内に位置する。別法として、いくつかの構成では、副コンパートメントは部分的に主コンパートメントの外に位置する。いくつかの構成では、少なくとも1つの副コンパートメントは完全に主コンパートメント内に位置し、少なくとも1つの副コンパートメントは部分的に主コンパートメントの外に位置する。
【0195】
いくつかの構成では、濾材は主コンパートメントと副コンパートメントを覆うか、またはそこに広がる。
【0196】
いくつかの構成では、濾材はフィルタ本体の外面上に位置して、主コンパートメントおよび副コンパートメントから出るガスを濾過する。別法として、いくつかの構成では、濾材は少なくとも部分的に主コンパートメントおよび副コンパートメント内に配置されて、主コンパートメントおよび副コンパートメント内のガスを濾過することができる。
【0197】
いくつかの構成では、フィルタは、ガスの流れを送達する装置のハウジングと取外し可能かつ封止可能に係合可能なフィルタモジュールである。いくつかの構成では、フィルタは、装置のハウジング内のフィルタと封止係合する、フィルタの外周に沿ったシールを含む。いくつかの構成では、フィルタとシールは、装置の中に入ったガスを、装置のガス流路に入る前にフィルタを通過させるように配置される。いくつかの構成では、シールはOリング、または一体形成された「ワイパ」シールを含む。一体に形成されたワイパシールは、製造しやすさを提供する。
【0198】
いくつかの構成では、主コンパートメントは、主コンパートメント体積の境界を定める少なくとも1つの主コンパートメント壁により画定される。いくつかの構成では、副コンパートメントは、少なくとも部分的に主コンパートメント体積の中にある副コンパートメント体積の境界を定める少なくとも1つの副コンパートメント壁により画定される。
【0199】
いくつかの構成では、主コンパートメントはバルブマニホルドからの酸素(またはその他のガス)を受け取るように配置される。いくつかの代替的構成では、主コンパートメントは周囲空気を受け取るように配置される。
【0200】
いくつかの構成では、副コンパートメントは、上方の代替供給源から酸素(またはその他のガス)を受け取るように配置することができる。いくつかの構成では、副コンパートメントは、側方または後方の代替供給源から酸素(またはその他のガス)を受け取るように配置することができる。
【0201】
いくつかの構成では、フィルタは、少なくとも部分的に主コンパートメントの中にある第2副コンパートメントを含み、第2副コンパートメントは、第2副コンパートメントガス入口からのガスを受け取るように配置される。
【0202】
いくつかの構成では、第2副コンパートメントは、周囲空気を受け取ることができ、いくつかの代替的構成では、第2副コンパートメントはバルブマニホルドからの酸素(またはその他のガス)を受け取ることができる。
【0203】
いくつかの構成では、濾材はフィルタ本体と実質的に同じ材料を含む。いくつかの構成では、フィルタ本体はポリプロピレン材料または他の好適なポリマ材料を含み、濾材は紡績ポリポロピレンまたは他の好適なポリマもしくは合成材料を含む。
【0204】
いくつかの構成では、濾材は少なくとも1つの主コンパートメント壁および少なくとも1つの副コンパートメント壁に超音波溶接される。いくつかの構成では、少なくとも1つの主コンパートメント壁と少なくとも1つの副コンパートメント壁とは、大きい超音波溶接面積を提供するような形状である。いくつかの構成では、主コンパートメント壁と少なくとも1つの副コンパートメント壁とは、フランジおよび/または実質的に扁平な「n」字型の壁構成のうちの1つまたは複数を含む。
【0205】
いくつかの代替的構成では、濾材は、少なくとも1つの主コンパートメント壁および少なくとも1つの副コンパートメント壁にオーバモールドすることができる。いくつかの代替的構成では、濾材は少なくとも1つの主コンパートメント壁および少なくとも1つの副コンパートメント壁にグルーまたは樹脂接着剤で接着することができる。
【0206】
いくつかの構成では、主コンパートメントは実質的に長方形の輪郭である。代替構成では、主コンパートメントは異なる輪郭形状、たとえば丸、楕円、正方形、または他のいずれの好適な形状も有する。
【0207】
いくつかの構成では、フィルタは、フィルタ本体に取り付けられた、または取付可能なフィルタ上パネルを有する。いくつかの構成では、フィルタ上パネルはフィルタ本体にスナップフィット、クリップ、締結具、または他の好適な取付手段により取付可能である。
【0208】
いくつかの構成では、フィルタ上パネルは、フィルタがハウジングと係合したときに、ガスの流れを送達する装置のハウジングと実質的に同一平面になるように配置される。
【0209】
いくつかの構成では、フィルタ上パネルは、装置のハウジングの隣接部分と同じ材料で製作される。いくつかの構成では、フィルタ上パネルはポリカーボネートまたは他の好適なポリマ材料である。
【0210】
いくつかの構成では、フィルタ上パネルは、ガスの流れを送達する装置のハウジングへのフィルタの抜き差しを支援するためのハンドリング機構を含む。
【0211】
いくつかの構成では、フィルタハンドリング機構は、隆起、溝、またはグリップを含む。いくつかの構成では、フィルタハンドリング機構は、フィルタ上パネルの周囲に設けられる。いくつかの構成では、フィルタハンドリング機構は、フィルタ上パネル上の他の箇所に設けられる。いくつかの構成では、フィルタ上パネルは複数のフィルタハンドリング機構を含む。
【0212】
いくつかの構成では、フィルタ本体は、副コンパートメントと流体連通するガス供給ラインコネクタを含む。いくつかの構成では、ガス供給ラインコネクタは、ガス供給ラインコネクタの上端に、またはそれに隣接して、かえし等のガス供給ライン保持機構を含む。
【0213】
いくつかの構成では、ガス供給ラインコネクタは、代替供給源からの酸素を受け取るための酸素ラインに接続可能とすることができる。いくつかの構成では、フィルタ上パネルは、ガス供給ラインコネクタを露出させ、保護するように取り囲む開口部を含む。
【0214】
いくつかの構成では、フィルタは少なくとも部分的に主コンパートメントの中にある第2副コンパートメントを含み、第2副コンパートメントは、第2副コンパートメントガス入口からのガスを受け取るように配置され、ダクトが第2副コンパートメントと流体連通するように設けられる。ダクトは、バルブマニホルドガス出口からのガスを、たとえばバルブマニホルド上の流れ案内構造を介して受け取るように配置することができる。
【0215】
いくつかの構成では、ダクトはフィルタ本体と一体形成され、またはフィルタ本体とは別に形成される。
【0216】
さらに、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つのいくつかの特徴、態様および利点によれば、ガスの流れを送達する装置のためのフィルタが開示され、フィルタは、
フィルタ本体を含み、フィルタ本体は、主コンパートメントガス入口および主コンパートメントガス出口と流体連通する主コンパートメントを有し、主コンパートメントガス出口は実質的に平らであり、その上に濾材が広がり、主コンパートメントガス入口と主コンパートメントガス出口は、入口を通るガス流方向が出口を通るガス流方向と角度をなすように配置される。
【0217】
いくつかの構成では、主コンパートメントガス入口を通るガス流方向は、主コンパートメントガス出口を通るガス流方向に実質的に垂直である。
【0218】
いくつかの構成では、主コンパートメントは実質的に長方形の輪郭である。代替構成では、主コンパートメントは異なる輪郭形状、たとえば丸、楕円、正方形、または他のいずれの好適な形状も有する。
【0219】
いくつかの構成では、主コンパートメントの少なくとも一部は、主コンパートメントの、主コンパートメントガス入口より離れた部分が、主コンパートメントの、主コンパートメントガス入口に隣接する部分より小さくなるように内側にテーパ状である。それによって、流入するガスは濾材に向かって/それを通って実質的に横切るように曲げることができる。
【0220】
いくつかの構成では、主コンパートメントの実質的に全体が内側にテーパ状である。いくつかの構成では、フィルタ本体は傾斜した壁を含み、これは少なくとも部分的に主コンパートメントを画定し、主コンパートメントのテーパリングを提供する。傾斜した壁は、主コンパートメントの、濾材とは反対の面に配置することができる。
【0221】
いくつかの構成では、主コンパートメントの小さい部分のみが内側にテーパ状である。
【0222】
いくつかの構成では、フィルタ本体は、少なくとも部分的に主コンパートメントの中にあり、副コンパートメントガス入口と流体連通する副コンパートメントを含む。いくつかの構成では、副コンパートメントは副コンパートメントガス出口を含み、濾材は副コンパートメントガス出口に広がる。
【0223】
いくつかの構成では、フィルタ本体は2つ、3つ、またはそれ以上の副コンパートメントを含む。副コンパートメントの各々は、ガスの流れを送達する装置に二次的、または代替ガスを送達するように配置することができる。たとえば、副コンパートメントの1つは酸素を送達するために使用でき、副コンパートメントの1つはヘリオックスを送達するために使用できる。
【0224】
いくつかの構成では、副コンパートメントガス入口の面積と副コンパートメントガス出口との比は、約1:5~約1:80の間、約1:10~約1:40の間、または約1:20である。
【0225】
いくつかの構成では、フィルタ本体は、少なくとも部分的に主コンパートメントの中にある第2副コンパートメントを含み、第2副コンパートメントは、第2副コンパートメントガス入口からのガスを受け取るように配置される。いくつかの構成では、第2副コンパートメントは、第2副コンパートメントガス出口を含み、濾材は第2副コンパートメントガス出口に広がる。いくつかの構成では、第2副コンパートメントガス入口の面積と第2副コンパートメントガス出口との比は、約1:5~約1:80の間、または約1:10~約1:40の間、または約1:20~約1:25の間である。
【0226】
いくつかの構成では、主コンパートメントガス入口の面積と主コンパートメントガス出口の面積との比は、約1:10~約1:40の間、または約1:15~約1:30の間、または約1:20~約1:25との間である。
【0227】
いくつかの構成では、フィルタは、本明細書に記載の他の構成に関して概説された特徴のいずれか1つまたは複数を含む。
【0228】
いくつかの構成では、濾材は、フィルタの2つの対向する面に設けられて、2つの主コンパートメントガス出口および、副コンパートメントの数に応じて、1つ、2つ、またはそれ以上の副コンパートメントガス出口を形成することができる。いくつかの構成では、主コンパートメントガス入口の面積と主コンパートメントガス出口の総面積との非は約1:20~約1:80の間、または約1:30~約1:60の間、または約1:40~約1:50の間である。2つの副コンパートメントガス出口を備える第1副コンパートメントガスを有するいくつかの構成では、第1副コンパートメントガス入口の面積と副コンパートメントガス出口の総面積との比は、約1:10~約1:160の間、または約1:20~約1:80の間、または約1:40である。2つの第2副コンパートメントガス出口を備える第2副コンパートメントを有するいくつかの構成では、第2副コンパートメントガス入口の面積と第2副コンパートメントガス出口の総面積との比は、約1:10~約1:160の間、または約1:20~約1:80の間、または約1:40~約1:50の間である。
【0229】
さらに、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つのいくつかの特徴、態様および利点によれば、ガスの流れを送達する装置が開示され、装置は、
ガスの流れを患者に送達するためのガス出口を有するハウジングであって、凹部を画定するハウジングと、
凹部と係合する前述のフィルタと、
を含む。
【0230】
いくつかの構成では、装置は前述のバルブモジュールを含む。
【0231】
さらに、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つのいくつかの特徴、態様および利点によれば、ガスの流れを送達する装置が開示され、装置は、
ガスの流れを患者に送達するためのガス出口を有するハウジングと、
第1ガス入口、第2ガス入口、および周囲空気入口と、
を含む。
【0232】
いくつかの構成では、装置は、第1ガス入口、第2ガス入口、および周囲空気入口から受け取ったガスを濾過するためのフィルタを含む。
【0233】
いくつかの構成では、装置は、第1ガス入口からガスを受け取り、ガスをフィルタへと送達するように配置されたフローコントロールバルブを含む。
【0234】
いくつかの構成では、装置は、フィルタからガスを受け取り、ガスをガス出口へと送達するように配置されたブロワを含む。
【0235】
いくつかの構成では、装置は、ハウジングと取外し可能に係合可能なバルブモジュールを含み、バルブモジュールは、バルブと、バルブからのガスを受け取るためのバルブマニホルドと、を含み、バルブマニホルドは、ガスをフローコントロールバルブからフィルタへと送達するように配置されたバルブマニホルドガス出口を有する。いくつかの構成では、バルブモジュールは、バルブおよびバルブマニホルドを実質的に収容し、支持するバルブキャリアを含む。いくつかの構成では、周囲空気入口がバルブキャリアに設けられる。
【0236】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、フィルタと直接結合されて、バルブモジュールからフィルタへのガス流路を提供するように配置される。
【0237】
いくつかの構成では、第1ガス入口は、ハウジングに対して移動するように配置される。
【0238】
いくつかの構成では、フィルタはフィルタ本体を含み、フィルタ本体は、主コンパートメントと、少なくとも部分的に主コンパートメントの中にある第1副コンパートメントと、少なくとも部分的に主コンパートメントの中にある第2コンパートメントと、を含み、第1ガス入口、第2ガス入口、および周囲空気入口は各々、主コンパートメント、第1副コンパートメント、および第2副コンパートメントのそれぞれ1つと流体連通する。いくつかの構成では、フィルタは、主コンパートメント、第1副コンパートメント、および第2副コンパートメントのすべてに関連する濾材を含み、濾材は、主コンパートメント、第1副コンパートメント、および第2副コンパートメント内の、またはそこから出るガスを濾過するように配置される。いくつかの構成では、フィルタは主コンパートメントガス出口、第1副コンパートメントガス出口、および第2副コンパートメントガス出口を含み、濾材は主コンパートメントガス出口、第1副コンパートメントガス出口、および第2副コンパートメントガス出口に広がる。
【0239】
いくつかの構成では、フィルタはハウジングと取外し可能に係合可能である。
【0240】
いくつかの構成では、装置はネーザルハイフローセラピー用装置である。
【0241】
さらに、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つのいくつかの特徴、態様および利点によれば、
バルブモジュールであって、フローコントロールバルブを含み、バルブはガスの流れを制御するように配置され、バルブモジュールはガスの流れを送達する装置のハウジングと取外し可能に係合可能であり、それによってバルブモジュールは実質的にハウジング内で受けられ、その外部からアクセス可能であるバルブモジュールと、
フィルタモジュールであって、ガスの流れを送達する装置のハウジングと取外し可能に係合可能であり、それによってフィルタモジュールはハウジングの外部からアクセス可能であり、フィルタモジュールはバルブモジュールからのガスを受け取るように配置されるフィルタモジュールと、
の組合せが開示される。
【0242】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、フィルタモジュールと直接結合されて、バルブモジュールからフィルタモジュールへのガス流路を提供するように配置される。
【0243】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、バルブと、バルブからのガスを受け取るバルブマニホルドと、を含み、バルブマニホルドは、ガスをフローコントロールバルブからフィルタへと送達するように配置されたバルブマニホルドガス出口を有する。いくつかの構成では、バルブモジュールは、バルブおよびバルブマニホルドを実質的に収容し、支持するバルブキャリアを含む。いくつかの構成では、バルブキャリアは周囲空気入口を含む。
【0244】
いくつかの構成では、バルブモジュールは、ガスをバルブに送達するためのガス入口を有するコネクタを含み、ガス入口移動可能である。
【0245】
いくつかの構成において、フィルタはフィルタ本体を含み、フィルタ本体は主コンパートメントと、少なくとも部分的に主コンパートメントの中にある少なくとも1つの副コンパートメントとを有し、主コンパートメントと少なくとも1つの副コンパートメントとは、それぞれのガス入口からガスを受け取るように配置され、それぞれのガス出口を通じてガスを送達するように配置される。
【0246】
いくつかの構成では、フィルタは、主コンパートメントおよび副コンパートメントに関連する濾材を含み、濾材は主コンパートメントおよび副コンパートメント内の、またはそこから出るガスを濾過するように配置される。いくつかの構成では、濾材は主コンパートメントガス出口および第1副コンパートメントガス出口に広がる。
【0247】
本明細書に記載するフィルタおよびバルブモジュールは、ガスの流れを送達する装置の中で別々に使用できることがわかるであろう。別法として、フィルタおよびバルブモジュールは、機能を向上させるために一緒に使用することができる。フィルタおよびバルブモジュールは、フィルタ・バルブアセンブリを提供するために一緒に提供することができる。
【0248】
1つまたは複数の実施形態または構成からの特徴を、1つまたは複数の他の実施形態または構成の特徴と組み合わせることができる。さらに、患者の呼吸支援のプロセス中に、2つ以上の実施形態を合わせて使用することができる。
【0249】
本明細書で用いる「備える(comprising)」という用語は、「少なくとも一部には~からなる」を意味する。「備える」という用語を含む、本明細書における各記述を解釈するとき、その用語の前にくるもの以外の特徴も存在する可能性がある。「備える(comprise)」および「備える(comprises)」などの関連する用語は、同様に解釈されるべきである。
【0250】
本明細書において開示する数の範囲への言及(たとえば、1~10)はまた、その範囲内のすべての有理数(たとえば、1、1.1、2、3、3.9、4、5、6、6.5、7、8、9、および10)、またその範囲内の有理数のあらゆる範囲(たとえば、2~8、1.5~5.5、および3.1~4.7)への言及も含むものとし、したがって、本明細書において明示的に開示するすべての範囲のすべての部分範囲もここで明示的に開示する。これらは特に意図されたものの例にすぎず、列挙された最小値と最大値との間の数値の考えうるすべての組合せは、本願において同様の方法で明示的に述べられていると考えるものとする。
【0251】
代替実施形態または構成は、本明細書において例示し、記載しまたは言及する部品、要素または特徴のうちの2つ以上の任意のまたはすべての組合せを含むことができることが理解されるべきである。
【0252】
本発明が関連する技術分野の当業者には、添付の特許請求の範囲において定義される本発明の範囲から逸脱することなく、構造の多くの変更ならびに本発明の広く異なる実施形態および応用が浮かぶであろう。本明細書における開示および記載は、単に例示的なものであり、いかなる意味においても限定的であるようには意図されていない。本明細書では、本発明が関連する技術分野において既知の均等物を有する具体的な完全体が言及されている場合、こうした既知の均等物は、個々に示されているかのように本明細書に組み込まれるものとみなされる。本発明はまた、本願の明細書の中で個別にまたは集合的に言及され、または示された部品、要素、および特徴ならびに、前記部品、要素、または特徴のいずれか2つまたはそれ以上のあらゆるすべての組合せにあると、広義に言うことも可能である。
【0253】
具体的な実施形態およびその変更形態は、以下の図を参照する本明細書の詳細な説明から当業者には明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0254】
【
図1】フローセラピー装置の形態の呼吸補助装置を概略形態で示す。
【
図2A】バルブモジュールとフィルタモジュールの例示的な位置を示す、フローセラピー装置の左側面図である。
【
図2B】バルブモジュールとフィルタモジュールの例示的な位置を示す、フローセラピー装置の上面図である。
【
図3A】フィルタモジュールがハイライトされたフローセラピー装置の正面左側斜視図である。
【
図3B】バルブモジュールがハイライトされたフローセラピー装置の正面左側斜視図である
【
図4】バルブモジュールとフィルタモジュールを示す一部切欠き正面左側斜視図である。
【
図5】バルブモジュールとフィルタモジュールが所定の位置にあるフローセラピー装置の下部シャシの正面右側上面斜視図である。
【
図6】バルブモジュールとフィルタモジュールが所定の位置にあるフローセラピー装置の下部シャシの下面斜視図である。
【
図7】ガスの流れを送達する装置で使用するモータおよび/またはセンサモジュールを示す。
【
図8】モータおよび/またはセンサモジュールのためのブロワユニットを示す。
【
図9】フィルタモジュールとバルブモジュールのためのガス流路の概略図であり、実線矢印は酸素(または他のガス)の流れを表し、破線矢印は周囲空気の流れを表す。
【
図10】フィルタモジュールとバルブモジュールを通るガス流路を示す断面図である。
【
図11A】第1構成のフィルタモジュールのフィルタ本体の正面右側上面斜視図である。
【
図11B】フィルタ本体、濾材、およびフィルタ上プレートを含む第1構成のフィルタの正面右側上面斜視図である。
【
図11C】フィルタ本体の上側部分の上面斜視図である。
【
図11D】フィルタ本体の上側部分の端面図である。
【
図12A】フィルタモジュールを通るガス流路を示す、第1構成のフィルタモジュールの概略側面図であり、実線矢印は酸素(または他のガス)の流れを表し、破線矢印は周囲空気の流れを表す。
【
図12B】フィルタモジュールを通るガス流路を示す、第1構成のフィルタモジュールの概略斜視図であり、実線矢印は酸素(または他のガス)の流れを表し、破線矢印は周囲空気の流れを表す。
【
図13】フィルタ本体の壁部分の超音波溶接領域を示す、第1構成のフィルタモジュールの図である。
【
図14】テーパ状のフィルタモジュールを通るガスの流れを示す流体モデルを示す。
【
図15】第2構成のフィルタモジュールの正面右側上面斜視図である。
【
図16】フィルタモジュールを通るガス流路を示す、第2構成のフィルタモジュールの側面図であり、実線矢印は酸素(または他のガス)の流れを表し、破線矢印は周囲空気の流れを表す。
【
図17】第1構成のバルブモジュールの後側上面斜視図である。
【
図18】第1構成のバルブモジュールを通るガス流路を示す後側上面斜視図であり、実線矢印は酸素(または他のガス)の流れを表し、破線矢印は周囲空気の流れを表す。
【
図19】第1構成のバルブモジュールを通る断面図である。
【
図20A-20D】第1構成のバルブモジュールのバルブマニホルドのそれぞれ斜視図、上面図、端面図、および側面図である。
【
図21】バルブマニホルドガス出口の例示的な空力音響学的形状を示す。
【
図22】第1構成のバルブモジュールのバルブおよびバルブマニホルドの継ぎ手と、それを通るガス流路を示す断面図である。
【
図23】第1、第4、および第5構成のバルブモジュールと、第1および第2構成のフィルタモジュールとのガス流路の概略図であり、実線矢印は酸素(または他のガス)の流れを表し、破線矢印は周囲空気の流れを表す。
【
図24】第2構成のバルブモジュールの後側上面斜視図である。
【
図25】第2構成のバルブモジュールを通るガス流路を示す後側上面斜視図であり、実線矢印は酸素(または他のガス)の流れを表し、破線矢印は周囲空気の流れを表す。
【
図26】第3構成のバルブモジュールの後側上面斜視図である。
【
図27】第2および第3構成のバルブモジュールと第1および第2構成のフィルタモジュールとのガス流路の概略図であり、実線矢印は酸素(または他のガス)の流れを表し、破線矢印は周囲空気の流れを表す。
【
図28】第4構成のバルブモジュールの後側上面斜視図である
【
図29】バルブマニホルドガス出口と、第4構成のバルブモジュールガス出口から第2構成のフィルタモジュールへとガスを案内するためのフローダクトとを示す切欠き図である。
【
図30】第4構成のバルブモジュールのバルブとバルブマニホルドの継ぎ手を示す断面図である。
【
図31】第5構成のバルブモジュールの後側上面斜視図である。
【
図32】ガスの流れを送達する装置のハウジング内の所定の位置にある第5構成のバルブモジュールの下面斜視図であり、ポールスタンドに取り付けられた装置を示す。
【
図33】第6構成のバルブモジュールの一部と第3構成のフィルタモジュールとの後側上面斜視図である。
【
図34】第3構成のフィルタモジュールと、バルブキャリア上パネルを含む第6構成のバルブモジュールとの後側上面斜視図である。
【
図35】第6構成のバルブモジュールの一部と第3構成のフィルタモジュールの一部との断面図であり、バルブモジュールとフィルタモジュールを通る酸素(または他のガス)のガス流路を示す。
【
図36】第6構成のバルブモジュールと第3構成のフィルタモジュールとのガス流路の概略図であり、実線矢印は酸素(または他のガス)の流れを表し、破線矢印は周囲空気の流れを表す。
【
図37A-37D】第6構成のバルブモジュールのバルブマニホルドガス出口と第3構成のフィルタモジュールのフィルタモジュールダクトとの間の例示的なシールを示す。
【
図38】第3構成のフィルタモジュールを通るガス流路を示す側面図であり、実線矢印は酸素(または他のガス)の流れを表し、破線矢印は周囲空気の流れを表す。
【
図39】第3構成のフィルタモジュールの係合の詳細を示す側面図である。
【
図40】第3構成のフィルタモジュールのガス入口とガス出口の例示的な面積を示す斜視図である。
【
図41】フィルタモジュールのうちの1つのフィルタ保持/解除機構を示す、ガスの流れを送達する装置の正面左側上面斜視図である。
【
図42】バルブモジュールのうちの1つとフィルタモジュールのうちの1つとの代替的なガス流路の概略図であり、実線矢印は酸素(または他のガス)の流れを表し、破線矢印は周囲空気の流れを表す。
【
図43】第7構成のバルブモジュールの後側上面斜視図である。
【
図44】上側バルブキャリア部分を取り外した状態の、
図43と同様であるが、他の側から見た図である。
【
図45】上側バルブキャリア部分を取り外した状態の、
図43と同様の図である。
【
図46】第4構成のフィルタモジュールのフィルタを示す斜視図である。
【
図47】フィルタ延長ダクトとマニホルド出口の部分断面図である。
【
図48】フィルタ延長ダクトとマニホルド出口の部分断面図である。
【
図49】バッテリカバーとバルブモジュールの部分下面図である。
【
図50】キャップまたは蓋を有するバルブモジュールの部分上面図である。
【
図51】バルブモジュールを通る部分断面図である。
【
図52】温度センサの位置を示すバルブモジュールの下面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0255】
1.概論
図1に、ガスの流れを患者に送達するためのフローセラピー装置10を示す。一般的に、装置10は、主ハウジング100と、モータ/インペラ配置構成の形態の流れ発生器11と、任意選択的な加湿器12と、コントローラ13と、ユーザI/Oインタフェース14(たとえば、ディスプレイ、およびボタン、タッチスクリーン等の入力デバイスを含む)と、フィルタモジュール1001、2001(
図15および16)、3001(
図38~40)、11001(
図46)と、バルブモジュール4001、5001、6001、7001、8001、9001(
図17~37)を備える。コントローラ13は、患者に送達するガスの流れ(ガス流)を生成するように流れ発生器11を動作させること、生成されたガス流を加湿しかつ/または加熱するように加湿器12(存在する場合)を動作させること等、装置の構成要素を制御し、装置10の再構成および/またはユーザ定義動作に対してユーザインタフェース14からユーザ入力を受け取り、ユーザに情報を(たとえば、ディスプレイに)出力するように構成されるかまたはプログラムされている。ユーザは、患者、医療専門家、または装置の使用に関心のある別の人であり得る。
【0256】
フローセラピー装置10のハウジング100内のガス流出力口344に、患者呼吸導管16が結合されており、それは、マニホルド19および鼻プロング18を備えた鼻カニューレ等の患者インタフェース17に結合されている。さらにまたは別法として、患者呼吸導管16は、フェイスマスクに結合することができる。さらにまたは別法として、患者呼吸導管は、鼻ピローマスクおよび/または鼻マスクおよび/または気管切開インタフェース、または他の任意の好適なタイプの患者インタフェースに結合することができる。フローセラピー装置10によって生成される、加湿することができるガス流は、患者呼吸導管16を介してカニューレ17を通して患者に送達される。患者呼吸導管16は、通過して患者まで流れるガス流を加熱するヒータワイヤ16aを有することができる。ヒータワイヤ16aは、コントローラ13によって制御される。患者呼吸導管16および/または患者インタフェース17は、フローセラピー装置10の一部、または別法としてその周辺装置とみなすことができる。フローセラピー装置10、呼吸導管16および患者インタフェース17は、合わせてフローセラピーシステムを形成する。
【0257】
フローセラピー呼吸装置10の全体的な動作は、当業者には既知となるため、ここでは詳細に記載する必要はない。しかしながら、一般的に、コントローラ13は、所望の流量のガス流を生成するように流れ発生器11を制御し、空気および酸素または他の代替ガスの混合を制御するように1つまたは複数の弁を制御し、適切なレベルまでガス流を加湿しかつ/またはガス流を加熱するように加湿器12(存在する場合)を制御する。ガス流は、患者呼吸導管16およびカニューレ17を通って患者の体内に出るように向けられる。コントローラ13はまた、所望のレベルの治療および/または患者に対する快適さを達成する所望の温度までガスを加熱するように、加湿器12の加熱素子および/または患者呼吸導管16の加熱素子16aを制御することも可能である。コントローラ13をガス流の好適な目標温度でプログラムすることができ、または、コントローラ13がガス流の好適な目標温度を決定することができる。
【0258】
フローセラピー装置10および/または患者呼吸導管16および/またはカニューレ17のさまざまな位置に、流量センサ、温度センサ、湿度センサおよび/または圧力センサ等の動作センサ3a、3b、3c、20、および25を配置することができる。センサからの出力は、コントローラ13が受け取り、コントローラ13が最適な治療を提供するようにフローセラピー装置10を動作させるのに役立つことができる。いくつかの構成では、最適な治療を提供することは、患者の呼吸要求を満たすことを含む。装置10は、コントローラ13が、センサから信号8を受け取り、かつ/または限定されないが流れ発生器11、加湿器12およびヒータワイヤ16aを含むフローセラピー装置10のさまざまな構成要素、もしくはフローセラピー装置10に関連する付属装置もしくは周辺装置を制御することができるように、送信器および/または受信器15を有することができる。さらにまたは別法として、送信器および/または受信器15は、リモートサーバにデータを送出するかまたは装置10の遠隔制御を可能にすることができる。
【0259】
フローセラピー装置10は、任意の好適なタイプの装置であり得るが、いくつかの構成では、患者に(たとえば、空気、酸素、他の混合ガスまたはそれらの何らかの組合せの)高ガス流量またはハイフローセラピー(高流量療法)を送達して、呼吸を補助しかつ/または呼吸疾患を治療することができる。いくつかの構成では、ガスは酸素であるかまたは酸素を含む。いくつかの構成では、ガスは、酸素および周囲空気の混合物を含む。「ハイフローセラピー」は、本開示で使用するかぎり、ガスを成人患者には約10リットル/分(10LPM)より高いかまたはそれと等しい流量で、または新生児、乳児、もしくは小児患者には約1リットル/分(1LPM)もしくは2リットル/分(2LPM)より高いかまたはそれと等しい流量で送達することを指すことができる。いくつかの構成では、成人患者用の「ハイフローセラピー」は、約10LPM~約100LPM、または約15LPM~約95LPM、または約20LPM~約90LPM、または約25LPM~約85LPM、または約30LPM~約80LPM、または約35LPM~約75LPM、または約40LPM~約70LPM、または約45LPM~約65LPM、または約50LPM~約60LPMの流量での患者へのガスの送達を指すものとする。いくつかの構成では、新生児、乳児、または小児患者に関して、「ハイフローセラピー」は、ガスを約1LPMから約25LPMの間、または約2LPM~約25LPMの間、または約2LPM~約5LPMの間、または約5LPM~約25LPMの間、または約5LPM~約10LPMの間、または約10LPM~約25LPMの間、または約10LPM~約20LPMの間、または約10LPM~15LPMの間、または約20LPM~25LPMの間の流量で患者に送達することを指すことができる。したがって、成人患者または新生児、乳児、もしくは小児患者のいずれに使用するハイフローセラピー装置も、患者にガスを約1LPM~約100LPMの間の流量、または上で概略を記した部分範囲のいずれかに含まれる流量で送達することができる。送達されるガスは、ある割合の酸素を含むことができる。いくつかの構成では、送達されるガスにおける酸素の割合は、約20%~約100%、または約30%~約100%、または約40%~約100%、または約50%~約100%、または約60%~約100%、または約70%~約100%、または約80%~約100%、または約90%~約100%、または約100%、または100%であり得る。
【0260】
ハイフローセラピーは、患者の呼吸要求を満たすかまたは上回り、患者の酸素供給を増大させ、かつ/または呼吸の努力を低減させるのに有効であることがわかった。さらに、ハイフローセラピーは、鼻咽頭内のフラッシング効果を発生させることができ、それにより、上気道の解剖学的死腔が、入ってくる高流量のガス流によってフラッシングされる。これにより、呼吸毎に利用可能な新鮮なガスの貯蔵部が生成され、一方で、二酸化炭素、窒素等の再呼吸が最小限になる。
【0261】
ハイフローセラピーは、使用者の鼻孔に、および/または経口的に、または気管切開インタフェースを介して施行され得る。ハイフローセラピーは、使用者に対し、所期の使用者の最大吸気速度要求の、またはそれを上回る流量でガスを送達することができる。ハイフローセラピーは、鼻咽頭内でフラッシング効果を発生させることができ、それによって上気道の解剖学的死腔が、入っている高流量のガス流によってフラッシングされる。これにより、呼吸毎に利用可能な新鮮なガスの貯蔵部を形成することができ、一方で、窒素および二酸化炭素の再呼吸が最小限になる。
【0262】
患者インタフェースは、気圧障害(たとえば、気圧に対する圧力の差による肺または呼吸系の他の器官に対する組織損傷)を防止する非封止インタフェースであり得る。患者インタフェースは、マニホルドおよび鼻プロングを備えた鼻カニューレ、および/またはフェイスマスク、および/または鼻ピローマスク、および/または鼻マスク、および/または気管切開インタフェース、または他の任意の好適なタイプの患者インタフェースであり得る。
【0263】
図2A~
図42に示しかつ後述するように、フローセラピー装置10は、装置10の機能、使用および/または構成に役立つさまざまな特徴を有する。
【0264】
2.主ハウジングの説明を含む概説
図2A~
図6に示すように、フローセラピー装置10は主ハウジング100を備える。主ハウジング100は、主ハウジング上部シャシ102および主ハウジング下部シャシ202を有する。
【0265】
主ハウジングは、周壁配置構成を有する。周壁配置構成は、取外し可能液体チャンバ300を受け入れる、加湿器または液体チャンバ区画108を画定する。取外し可能液体チャンバ300は、患者に送達されるガスを加湿するために水などの好適な液体を収容する。
【0266】
図示する形態では、主ハウジング下部シャシ202の周辺壁配置は、主ハウジング100の前後方向に向けられた実質的に垂直な左側外壁210と、実質的に垂直な右側外壁216と、壁210、216間に延びてこれらを接続する実質的に垂直な後外壁222と、を含む。底壁230は、壁210、216、222の下端間に延びてこれらを接続し、液体チャンバ区画の実質的に水平な床部分136を形成する。
【0267】
図示する形態では、主ハウジング上部シャシ102の周辺壁配置は、主ハウジングの前後方向に延びる左側上壁114と、主ハウジングの前後方向に延びる右側上壁120と、壁114、120間に延びてこれらを接続する横方向に延びる後壁128とを含む。
【0268】
液体チャンバ区画108の床部分136は、ヒータプレートまたは他の好適な加熱素子等、加湿プロセス中に使用する液体チャンバ300内の液体を加熱するためのヒータ機構を受けるための凹部を有する。
【0269】
液体チャンバ区画108は、左側の水平に延在するガイドレール144および右側の水平に延在するガイドレール146の形態の対向するガイド機構をさらに備え、それらは、左側内壁112および右側内壁118から区画108の中心に向かって延在して、液体チャンバ300の区画108の適所への案内に役立つ。
【0270】
主ハウジング下部シャシ202は、たとえばクリップ等、好適な締結具または一体化した取付機構のいずれかにより、上部シャシ102に取付可能である。主ハウジング下部シャシ202が主ハウジング上部シャシ102に取り付けられると、上部シャシの左側上壁114、右側上壁120、および横方向に延びる後壁128の下端が主ハウジング下部シャシのそれぞれ左側外壁210、右側外壁216、および後外壁222の上端と係合する。
【0271】
装置は、装置の構成要素間に、ユニットへの水および酸素の侵入を減少させるためのさねはぎ機構を有する。装置は、有利には、下部シャシ壁の上端と上部シャシ壁の下端との間にさねはぎ機構を有する。さねはぎ機構は、上部および下部シャシ部102、202の周縁部に実質的に連続的な液体/ガス流抵抗継手を提供する。たとえば、下部シャシ壁には溝が設けられていてもよく、上部シャシ壁には相補的なさねが設けられていてもよく、これは上部および下部シャシ部が相互に組み立てられると、それぞれの溝に少なくとも部分的に受け入れられるように構成されている。連続的な継ぎ手は、有利には、図示するように、シャシ部の前部、側部、および後部の少なくとも大部分(これらの面間のすべてのコーナの周囲も含む)に沿って延びる。
【0272】
上述した構成と向きは例にすぎず、装置では、さねはぎ機構のいずれの好適な組合せおよび/またはさねはぎ機構の向きも使用することができる。
【0273】
図6に示すように、下部シャシ202は、装置10のモータおよび/またはセンサモジュール400を受けるためのモータ凹部250を有し、これは
図7および8に示し、後でさらに詳しく説明する。モータおよび/またはセンサモジュールは、取外し可能でも、取外し不能とすることもできる。凹部開口部251は、モータ/センサモジュール400を受けるために、底壁230の、その後縁に隣接して設けられている。連続的なガス不透過性の切れ目のない周壁252が下部シャシ202の底壁230と一体に形成され、開口部251の周縁から延びる。周壁252の上端は天井262で終端する。壁および天井262はすべて連続的でガス不透過性で切れ目がないが、ガスがモータおよび/またはセンサモジュール400から出るためのガス流路を形成する天井262のチューブ264と、ガスフィルタモジュール1001、2001、3001、11001のガス出口を受けるための壁252の開口部208は例外である。ガス流路を形成するチューブ264は天井262と一体に形成され、天井はチューブ264を取り囲み、そこから外側に延びる。したがって、モータ凹部250は、ガス流路とフィルタモジュールガス出口への入口以外、全体がガス不透過性で切れ目がない。
【0274】
ガス流路を形成するチューブ264は、上部ハウジングシャシ102の棚状突起132(
図4)と一体的に形成されている下方外側伸長チューブまたは導管を通って上方に延在している。チューブ264は、少なくとも棚状突起132まで延在し、棚状突起132より垂直方向に高い箇所まで延在することができる。Oリングシール(図示せず)等のソフトシールが、ガス流路チューブ264の外部と下方外側伸長チューブの内部との間に位置して、組み立てられたときに構成要素の間にシールを提供する。他の構成では、ガス流路チューブ264および下方伸長チューブは、締まりばめまたは圧入機構を介して互いに取り付けられると共に、依然として、組み立てられたときに構成要素の間にシールを提供するように構成することができる。限定されないが、ガス流路チューブ264と下方伸長チューブとの間のラッチ/キャッチ型取付具およびバヨネット型取付具を含むさらに他の構成が企図される。
【0275】
この構成により、任意のシールを介してモータまたはモータに続くガス流路からガスの何らかの漏れがある場合、ガスは、制御基板および他の電気部品を収容する主ハウジングの内部に侵入するのではなく、周囲環境に排出される。ハウジング内の電気部品および電子回路基板は、ガス流から空気的に隔離されている。ガスが電子回路基板および他の電気部品を収容する主ハウジング100の部分内に漏れる唯一の方法は、ハウジング100または別の物理的構成要素に物理的な亀裂がある場合となる。インペラの上流におけるモータおよび/またはセンサモジュール400のモータ内の圧力は、電気/電子部品を収容する主ハウジング100の部分における圧力より低い可能性があり、それもまた、いかなるガス漏れも周囲環境に排出されるのに役立つ。
【0276】
ガス流がガス乱流の形成によりかつ摩擦によりシステムを通して移動する際(たとえば、ガスがガス通路を画定する壁に沿って移動する際)、ガス流に圧力降下がある。
【0277】
モータおよび/またはセンサモジュール400において、圧力は、モータインペラの前/上流の方が低く、圧力は、モータインペラの後/下流の方が高い。圧力が低い方の領域において、モータインペラの上流でモータに対して電気接続が設けられる。電気接続の近くの部分においてハウジング内に破損部がある場合、空気は、低圧力側に吸い込まれる。
【0278】
代替構成では、モータ凹部250を、下部シャシ202とは別個に形成することができる。凹部を含むモータアセンブリは、凹部開口部251内に挿入可能であり、下部シャシ202に取付可能であり得る。モータアセンブリおよび凹部を下部シャシ202に挿入すると、ガス流路チューブ264は、下方伸長チューブ133を通って延在し、ソフトシールによって封止される。
【0279】
図示する形態では、凹部250は、ハウジングの底壁に凹部開口部を備える。別法として、凹部開口部は、ハウジングの側部、正面または頂部等、ハウジングの異なる部分にあり得る。
【0280】
記載する構成は、
図7および
図8を参照して後述するように、装置10のモータおよび/またはセンサモジュール400を受け入れるかつ収容するような形状のチャンバを提供する。(限定されないが周壁252の一部を含む)凹部250の内壁に、凹部250にモジュール400を位置決めしかつ/または取り付けるのに役立つようにガイドおよび/または取付機構を設けることができる。モータおよび/またはセンサモジュール400は、流れ発生器であり、液体チャンバ300を介して患者インタフェース17にガスを送達するブロワとして動作するインペラを備えたモータ402を備える。チャンバの形状は、モータ/センサモジュール400の形状に応じて変更することができることが理解されよう。しかしながら、主ハウジング100内の電気部品および電子部品からガス流を隔離するために、チャンバに、連続的な、ガス不透過性の切れ目のない壁および天井が設けられる。
【0281】
図3Aおよび3Bを参照すると、取外し可能液体チャンバ300は、液体リザーバを画定する外側ハウジング302と、液体リザーバと流体連通する液体チャンバガス入口ポート306と、液体リザーバと流体連通する液体チャンバガス出口ポート308とを備える。液体チャンバ300を通るガスの流路を画定するために、液体リザーバの内部にバッフルが設けられてもよい。液体チャンバ300の下縁が、チャンバ区画108内に液体チャンバ300を位置決めしかつ保持するチャンバ区画108内の対向するガイドレール144と相互作用する、外向きの環状フランジ310を備える。フランジ310は、液体チャンバ300の周壁の基部から外向きに延在している。液体チャンバ300の底壁は、熱伝導性であり、液体チャンバ300内の液体を加熱するようにヒータプレートの上に載るように適合されている。
【0282】
装置10は、装置10に液体チャンバ300を流体結合するための接続マニホルド機構320を備える。液体チャンバ300は、ハウジング100の後部に向かう方向においてハウジング100の正面の位置から、チャンバ区画108内への液体チャンバ300の後方方向における直線状の摺動運動で装置10に流体結合することができる。接続マニホルド機構320は、モータ/インペラユニット402からのガス流路と、固定されたL字型エルボ324を介して流体連通する、マニホルドガス出口ポート322を備える(
図8)。エルボのガス流入口ポートを形成するエルボ324の下方部分は、ガス流路チューブ264の内部に、好ましくはガス流路チューブ264の下端部の下方の位置まで、下方に延在する。Oリングシール等のソフトシールが、エルボの下方部分の外部とガス流路チューブ264の内部との間に設けられて、これらの部品の間を封止する。
【0283】
接続マニホルド機構320は、取外し可能エルボ342に組み入れられるマニホルドガス入口ポート340(加湿ガス戻り)をさらに備える。取外し可能エルボ342は、L字型であり、患者インタフェース17にガスを送達するために患者呼吸導管16に結合する患者出口ポート344をさらに備える。マニホルドガス出口ポート322、マニホルドガス入口ポート340および患者出口ポート344は、各々、装置10、液体チャンバ300および患者呼吸導管16の間に封止されたガス通路を提供するOリングシール、Tシール等のソフトシールを備える。
【0284】
液体チャンバガス入口ポート306は、接続マニホルドガス出口ポート322と相補的であり、液体チャンバガス出口ポート308は、接続マニホルドガス入口ポート340と相補的である。それらのポートの軸は、液体チャンバ300が直線状の動きでチャンバ区画108内に挿入されるのを可能にするように、好ましくは平行である。
【0285】
モータおよび/またはセンサモジュール
図7および8は、フローセラピー装置において流れ発生器として使用することができるモータおよび/またはセンサモジュールまたはサブアセンブリ400を示す。
【0286】
装置のモータおよび/またはセンサモジュールまたはサブアセンブリ400は、個々のかつ封止された構成要素として設計されていた。破られるいかなるシールも、酸素等のガスが、装置の電子回路内ではなく周囲環境に漏れるようにする。モジュール400は、交換可能であってもよく、そのため、センサが故障した場合、モジュール全体を交換することができる。モジュールは、検知に関する電子回路のみを含むことができる。
【0287】
モータおよび/またはセンサモジュール400は、3つの主な構成要素、すなわち、サブアセンブリ400の基部403(その上に、ブロワを形成するインペラを備えたモータ402が配置される)と、基部403の上方に配置された出口ガス流路および検知層420と、カバー層440との積層配置を備える。カバー層440ならびに出口ガス流路および検知層420は、典型的には、使用時に組み立てられて検知層を形成する。ガスは、ガス入口からモジュール400を通り、ブロワ402を通り、ガス流路および検知層420を通り、ガス出口ポート452を通って、固定エルボ324を介して液体チャンバ300aに送達されることになり、その後、取外し可能エルボ342を介して装置の患者ガス出口ポート344を通って移動する。ブロワ402と出口ガス流路および検知層420との間に形成された開口部が、モジュール内へのガス入口を提供し、入ってくるガスの温度が測定されるのを可能にする。
【0288】
基部403は、ガスブロワモータ402を受け入れる領域を備える。領域は、凹状であり得る。凹状領域の直径は、モータ402の本体の下側の形状に一致するように選択される。領域は、ブロワにガス流を案内する。代替構成では、領域は、異なる形状、たとえば非凹状形状であり得る。
【0289】
基部403は、複数の可撓性マウント411を備えている。可撓性マウントは、振動隔離構造体として作用する。係合プレートが、モータ/ブロワ402本体の上部ケーシングによって保持され、マウントが摺動することができるスロットを提供する。マウントの上端は、出口ガス流路および検知層420の本体422のカップ等、相補的な受け入れ部分に受け入れられる。
【0290】
出口ガス流路と検知層420の基部403と本体422には、本体422を基部403に固定するための相補的な固定機構405、425が設けられている。別法として、異なる固定方法も使用できる。基部403は、ポート407等、縦に延びる複数の部材を含む。本体422は、部材407と係合して本体422が部材403に対して揺動するのを防止するための相補的部材を含むことができる。基部403および/または本体422はまた、結合中に基部と本体を合わせて案内するための複数の位置決めピン412も含む。
【0291】
基部403の周縁部403Bに、Oリングシール403C等のソフトシールを受け入れる凹部が設けられている。シール403Cは、装置のハウジングに対してモジュール400を封止し、フィルタを迂回する周囲空気の閉じ込めを防止する。特に、シール403Cは、基部403と装置ハウジングの凹部250の周壁との間を封止する。シール403Cはまた、モジュール40が取外し可能な場合、モジュール400と装置のハウジングとの間に、ハウジングからモジュール400を取り外すためには克服しなければならない力を提供する。
【0292】
ガスは、入口領域を介してモジュール400に入ると、基部403の凹状部分の、または上の、ブロワ402の下に位置するブロワ入口まで移動する。モジュールに入るガスは、モータを冷却するように作用することができる。そして、ガスは、ブロワ402を通って移動し、ブロワガス出口ポートを介して出る。ブロワガス出口ポートを出るガスは、ブロワガス出口ポートを出口ガス流路および検知層420のガス入口ポートに結合する結合チューブまたはカフ(図示せず)に入る。カフの弓状本体は、圧力降下を最小限にしながら、ブロワ出口ポートからガス入口ポートまで約90度の角度変化を通して、ただし、短い水平距離にわたってガスを向ける。
【0293】
カフは、必要な構成に応じて異なる角度を通してガスを向けるように構成することができることが理解されよう。カフの入口ポートおよび出口ポートは、好適な封止機構、たとえば、Oリングシール等のソフトシールを用いてブロワ出口ポートおよびガス入口ポートに封止される。
【0294】
カフは、カフを通過するガスの圧力降下を最小限にし、狭い空間制約においてユニットのケースからブロワ振動を隔離するように構成されている。カフは、軟質可撓性材料から作製され、ダイヤフラムとして作用しかつ振動隔離体としての役割を果たす局所領域を有する。カフのいくつかの領域を薄くして、いかなる振動も構造部品に伝達されるのを防止するかまたは最小限にするように隔離を提供することができる。これは、カフ内に相対的に薄い部分を成形することによって達成することができる。さらにまたは別法として、ハウジング内のモジュール400のより多くの移動を可能にしながら、ユニットのケースから振動を隔離するのに役立つように、カフに蛇腹部分(concertina)を設けることができる。
【0295】
ガス流路と検知層420は、1つまたは複数のセンサを有するガス流路を含み、ガス流路はガスをハウジングの出口ポートに送達するように配置される。
【0296】
ガス流路と検知層420の本体422は、検知およびガス流路の下部分を画定する。カバー層440は本体442を有し、これは検知およびガス流路の上部分を画定し、検知およびガス流路の上および下部分の形状は実質的に相互に対応する。
【0297】
検知プリント回路基板(PCB)は、ガス流路および検知層420内に設けることができる。PCBの少なくとも一部は、ガス流路および検知層420を通るガス流路と重なる。PCBは、ガス流路および検知層420とカバー層440との間に挟挿されている。温度センサが、PCBのうち、ガス流路内にあるかそれと重複する部分に配置される。
【0298】
Oリングシール等のソフトシールは、本体422の上側とPCBの下側との間を封止するため、および本体442の下側とPCBの上側との間を封止するために設けることができる。ソフトシールは、ガス流路を通るガスがブロワにより圧縮されたときに、モジュールの高圧領域を封止する。シールは、ガスが漏れて装置の電子部品に向かって流れるのを防止する。ソフトシールは、別法として、本体とコモールドすることができ、軟質層がより硬質の本体の上にコモールドされる。
【0299】
カバー層440は、ねじ等の締結具を用いてガス流路および検知層420に結合することができる。締結具は、2つの部分を挟挿して結合し、PCB基板に対してソフトシールを封止する圧縮力を提供する。
【0300】
図7、3A、および3Bを参照すると、ガスは、ガス流路および検知層420を通過すると、ガス流入口エルボ324と結合するガス流出口ポート452を介してモジュール400から出る。モジュール400のガス流出口ポート452を封止するように、Oリングシール452A等のソフトシールを設けることができる。ソフトシール452Aは、上部シャシの下方外側伸長チューブまたは導管の内壁、またはハウジングの別の部分に対して封止する。エルボ324と上部シャシの下方伸長チューブの内壁、またはハウジングの別の部分との間を封止するように、Oリングシール等のソフトシールを設けることができる。ソフトシールは、モジュール400を封止された状態で維持し、加圧ガスが装置のハウジングに流れ込む可能性を低減させるように、機能する。ソフトシールは、ガス流出口ポート452およびガス流入口エルボ324の環状溝に設けることができる。別法として、それらの構成要素の両方のうちの1つに、ソフトシールのための載置面を提供するように、外向きの肩状部を設けることができる。
【0301】
別の構成では、ガス流出口ポート452、ガス流入口エルボ324および/または外部伸長チューブの間を封止するために、異なるタイプのシールを設けることができる。たとえば、Oリングを使用するのではなく、面シール、フォームまたはベローズシールを使用することができ、それにより、シールを破ることなく、構成要素を通るガス流方向に対して横向きの方向における構成要素の幾分かの相対移動が可能になる。その移動を可能にするシールは、下部シャシの適所にあるときのモジュール400を過度に拘束しないが、ガス流出口ポート452の上面と入口エルボ324の底面との間の封止を可能にする一方で、モジュール400のガス流出口ポート452と入口エルボ324との間の幾分かの横方向の移動を可能にする。ガス流出口ポート452と入口エルボ324との間を封止するためにベローズシールが用いられる場合、それは、モジュール400のガス流出口ポート452と入口エルボ324との間の幾分かの横方向の移動および幾分かの軸方向の移動の両方を可能にする。
【0302】
ガス流出口ポート452とガス流入口エルボ324との間の接続部は、この接続部から発生するいかなる漏れも装置のハウジングの外側に向けられるように、モータおよび/またはセンサモジュール400の外側に形成されている。下部シャシが入口エルボ324の外側の周囲まで延在し、凹部250およびガス流チューブ264を画定する壁および天井を含む単一一体部品として形成されている。したがって、漏れがある場合に、ガスは抵抗が最低の経路をたどり、漏れ領域の外側で集まって、入口エルボ324の外側を介して周囲空気に出る。ガスが、ハウジング内に、蛇行経路を介して装置の電子回路に流れる可能性は非常に低い。
【0303】
装置10は、モータ402と流体連通し、モータ402が空気、酸素、またはそれの適当な混合物を液体チャンバ300および、それによって患者へと送達することができるようにする空気および酸素(または別法として、補助ガス)入口を有する。いくつかの構成では、ガスは、酸素と周囲空気の混合物を含む。空気と酸素(または他の代替補助ガス)は、後述するフィルタモジュールおよび/またはバルブモジュール構成を介してモータおよび/またはセンサモジュール400に送達することができる。
【0304】
3.フィルタモジュール
図4および5に示すように、下部シャシ202は、フィルタモジュール1001、2001(
図15および16)、3001(
図38~40)、11001(
図46)を受け入れる穴を画定するフィルタ受容部300を有する。フィルタモジュールは、ハウジングのフィルタ受容部と係合することにより、装置の主ハウジングと取外し可能かつ封止可能に係合可能である。フィルタモジュールは、主ハウジングの外からアクセス可能である。フィルタ受容部300の上端302は、Oリングシールなどのソフトシール304を受け入れるための環状溝304を画定する。ソフトシール304は、上部シャシと下部シャシが組み立てられたときに、主ハウジングの上部シャシ102の表面と係合し、それに対して封止するように配置される。フィルタ受容部300の下部分はバルブモジュールハウジング306へと開放して、バルブモジュール4001、5001、6001、7001、8001、9001(
図17~37)を受け入れるための凹部を形成する。
【0305】
フィルタ受容部300の内壁は、フィルタモジュール1001(
図10~14)、2001、3001のガス出口と流体連通する開口部208を画定する。開口部208は、ガスをモータおよび/またはセンサモジュール400に、またはそれに向かって案内する。1つの構成では、開口部208はモータ凹部250の中へと案内し、ガスはモータ凹部からモータ/インペラ402により受け取られる。代替構成では、開口部208は、ガスを導管などの流体カップリングによってモータおよび/またはセンサモジュール400のガス入口に流体接続することができる。
【0306】
フィルタ受容部300は、たとえば射出成形などによって下部シャシ202と一体形成することができる。別法として、フィルタ受容部は下部シャシ202とは別に形成されて、それに取り付けることができる。
【0307】
第1構成のフィルタモジュール1001が
図10~14に示されている。使用中、フィルタモジュールは、実質的に主ハウジングのケーシングの中に配置され、製造、修理点検、および交換しやすさのためにモジュール式であり、反復販売されるように消耗品として販売されてもよい。フィルタモジュールは、使用者がほぼ3カ月毎に、または装置の1日の動作時間や環境条件などの要素に応じて他のいずれかの適当な間隔でモジュール式に交換可能となるように構成することができる。フィルタだけを交換することにより、費用効果が提供される。フィルタモジュール1001は、酸素と周囲空気を含む、入ってくるガスのすべてを濾過して、細菌、粉塵、および粒子のモータおよび/またはセンサモジュール400への侵入を防止または最小限にする。
【0308】
本明細書で開示するフィルタモジュールは、フィルタの圧力低下を最小限にするように設計され、構成される。これが実現される少なくとも1つの方法は、ガスが通過するための、すなわちガス出口ポートの表面積を大きくすることである。
【0309】
フィルタモジュールはフィルタ本体1003を含み、これは、フィルタ本体1003を装置の主ハウジングの外から受容部へと縦方向に下方に挿入することによって、フィルタ受容部300内に受けられるように配置される。フィルタモジュールは、バルブモジュール(後述)とモータおよび/またはセンサモジュール400との間のガス流路内に配置される。フィルタ本体1003は、フィルタ受容部300の形状と相補的な形状を有する。これらの構成要素は平面図において実質的に弓状の端を持つ長方形として示されているが、別法として、これらはたとえば正方形または長円など、他のいずれの適当な形状とすることもできる。フィルタモジュールは、有利には、横方向の幅が狭く、それによって、装置の主ハウジングには狭いフィルタ受容部だけがあればよい。したがって、フィルタモジュールは最小限の空間を占有し、一方で、ガスが通過する大きい表面積が保持される。
【0310】
フィルタ本体1003は、比較的大きい主コンパートメント1005を有する。主コンパートメントは、主コンパートメント体積の境界を定める少なくとも1つの主コンパートメント壁により画定される。図の形態では、主コンパートメント1005は、実質的に垂直な2つの主コンパートメント側壁1013、1015、下壁1017、および上壁1019ならびにフィルタ本体1003の後壁1021により画定される。主コンパートメントは、輪郭形状が実質的に長方形であるように示されている。しかしながら、いずれの好適な形状も提供できる。たとえば、主コンパートメントは、丸、楕円、正方形、または他のいずれの好適な形状とすることもできる。主コンパートメントの形状に応じて、主コンパートメントは、後壁と、1つの主コンパートメント壁または複数の主コンパートメント壁により画定することができる。
【0311】
主コンパートメント1005は、主コンパートメントガス入口1009と流体連通する。図の形態では、主コンパートメントガス入口1009は、フィルタ本体の下壁1017の開口部を含む。別法として、主コンパートメントは、複数のガス入口1009と流体連通することができる。主コンパートメント1005は、ガス入口1009を介してガスを受け取る。たとえば、主コンパートメント1005は、主または一次ガス、たとえば酸素、周囲空気、酸素と周囲空気との組合せ、または別の好適なガスもしくはガスの組合せをガス入口1009を介して受け取ることができる。主コンパートメントは、酸素および/または周囲空気を、より詳しくは後述するバルブマニホルド4001、5001、6001、7001、8001、9001から受け取ることができる。いくつかの構成では、酸素はバルブマニホルド4001、5001、6001、7001、8001、9001を通過して、フィルタの中に入り、周囲空気はバルブ/バルブマニホルドの周囲を通過して、フィルタの中へと入る。
【0312】
主コンパートメント1005を画定する他、主コンパートメント壁1013、1015、1017、および1019はまた、実質的に平坦な主コンパートメントガス出口も画定する。主コンパートメントのガス出口は、後壁1021の反対側で壁1013、1015、1017、1019間の開口部により提供される。ガス入口1009は、ガスが主コンパートメント1005に、主コンパートメントの側壁1013、1015に実質的に平行なガス流方向に(主コンパートメントガス流入口軸に沿って)入るように配置され、これは
図10においてガス入口1009に隣接する大きい矢印により示される。主コンパートメント1005のガス出口は、ガスが主コンパートメント1005から、ガス流入口軸とずれるガス流方向に(主コンパートメントガス流出口軸に沿って)出るように配置される。ガス出口を通るガス流方向は、ガス入口を通るガス流方向に概して横切る方向とすることができる。図の構成では、ガス流出口を通るガス流方向は、フィルタ本体1003の後壁1021に実質的に垂直である。ガス流出口は、その代わりに、ガス流入口1009と角度をなすようにしながら、たとえばフィルタ本体の端壁に設けることもできる。
【0313】
フィルタを通して流れの方向を転換させることによって利点が得られる。フィルタモジュール1001は、側面に挟み込むのではなく、装置の上に挿入し、そこから取り外すことができる。フィルタモジュール1001を装置に取り付けたときに、代替ガス供給入口1011が装置の上に位置する。使用者または医療従事者は、室内の実質的にいずれの地点からも代替ガス供給源が接続されていることを視覚的に確認できる。フィルタモジュール1001は、比較的小さいフィルタ体積と物理的大きさを有する。その結果、ガスがフィルタモジュールを通過してブロワおよびセンサに到達するのにかかる時間は比較的短い。流路が短いほど、バルブに提供される信号(すなわち、酸素:空気割合を調整するため)とセンサにより検出される酸素:空気比との間のずれが小さくなる。
【0314】
主コンパートメントは、主フィルタコンパートメント内部で流れを導くために、追加の壁、バッフルなどを含むことができる。
【0315】
フィルタ本体1003はまた、第1の比較的小さい副コンパートメント1007も有する。副コンパートメント1007は、少なくとも部分的に主コンパートメント1005の中に位置する。
【0316】
副コンパートメント1007は、主コンパートメント体積の境界を定める少なくとも1つの主コンパートメント壁により画定される。副コンパートメント1007は、実質的に垂直な2つの副コンパートメント側壁1023、1025、下壁1027、およびフィルタ本体1003の後壁1021の一部により画定される。副コンパートメントは、長形であるように示されている。しかしながら、いずれの好適な形状とすることもできる。たとえば、副コンパートメントは丸、楕円、正方形、または他のいずれの好適な形状にすることもできる。副コンパートメントの形状に応じて、副コンパートメントは後壁と1つの副コンパートメント壁または複数の副コンパートメント壁により画定することができる。
【0317】
副コンパートメント1007は、代替ガス供給入口を形成する第1副コンパートメントガス入口1011と流体連通する。この代替ガス供給入口は、たとえば病院(または他の医療施設)の壁内蔵型供給ロータメータのチューブ/ライン、付近のガスタンクからのチューブ/ライン、酸素濃縮器からのチューブ/ラインから、酸素または他のいずれかのガスなどの二次または代替ガスを受け取ることができる。フィルタに副コンパートメントを設けることにより、複数の別々のフィルタを使用しなくてよくなる。1つの交換可能なフィルタモジュールを使って、複数の供給源からのガスを濾過することができる。
【0318】
代替ガス供給入口1011に接続することにより、ガス供給はバルブモジュールにより調整されなくなる。これは、使用者または医療従事者が手で酸素(または他のガス)の供給を制御したい場合に実務向きである。使用していないとき、代替ガス供給入口は、パネル部分1103と実質的に同一平面内に配置されるキャップ/蓋1103Cで閉じることができる
図50)。代替ガス入口1011に何も接続されていない、およびそれがキャップ/蓋で閉じられていない場合、周囲空気も代替ガス供給入口1011の中へと引き込まれる可能性がある。
【0319】
フィルタモジュール1001が装置10に取り付けられると、代替ガス供給は装置の上に位置する。使用者または医療従事者は、室内の実質的にいずれの地点からも、代替ガス供給が接続されていることを視覚的に確認できる。さらに、使用者にとって、フィルタが装置に取り付けられているか、取り付けられていないかが視覚的に明らかとなる。
【0320】
代替構成では、代替ガス供給入口1011は装置の横または後ろからアクセス可能にし得ると理解すべきである。
【0321】
図示する形態では、第1副コンパートメントガス入口1011は、フィルタ本体の上壁1019を通り、入口コネクタ1039を通って延びる開口部を含む。別法として、副コンパートメント1007は、複数のガス入口1011と流体連通することができる。副コンパートメント1007は、主コンパートメントのそれへの代替供給源からのガスをガス入口1011およびコネクタ1039を介して受け取ることができる。たとえば、副コンパートメント1007は、酸素もしくは別の好適なガスまたはガスの組合せを受け取ることができる。第1副コンパートメントガス入口1011は、バルブモジュール4001、5001、6001、7001、8001、9001から来ていないガスを受け取る可能性があるため、第1副コンパートメントガス入口1011から受け取ったガスは装置により調整されない。たとえば、第1副コンパートメントガス入口1011は、使用者が手で調節できる壁内蔵型供給ロータメータから酸素を受け取ることができる。代替酸素供給源が第1副コンパートメントガス入口1011に接続されていない場合、周囲空気が第1副コンパートメントガス入口の中に引き込まれる可能性がある。
【0322】
副コンパートメントは、フィルタ本体の上部分に設けられてもよく、またはフィルタ本体の異なる部分、たとえばフィルタ本体の側方部分または下部分に設けることができる。
【0323】
第1副コンパートメント1007を画定する他に、副コンパートメント壁1023、1025、1027はまた、実質的に平坦な副コンパートメントガス出口も画定する。副コンパートメントのガス出口は、後壁1021の反対側で壁1023、1025、1027、1019間の開口部により提供される。ガス入口1011は、ガスが第1副コンパートメント1007に、副コンパートメントの側壁1023、1025に実質的に平行なガス流方向に(第1副コンパートメントガス流入口軸に沿って)入るように配置され、これは
図10の上から下への方向の矢印により示される。第1副コンパートメント1007のガス出口は、ガスが副コンパートメント1007から、ガス流入口1011の軸と角度をなすガス流方向に(第1副コンパートメントガス流出口軸に沿って)出るように配置される。ガス出口を通るガス流の方向は、ガス入口を通るガス流の方向に概して横切るものとすることができる。図示する構成では、副コンパートメントのガス流出口を通るガス流方向はフィルタ本体1003の後壁1021に実質的に垂直であり、主コンパートメントのガス流出口を通るガス流方向に実質的に平行である。
図12Aの位置から見ると、ガス流方向は頁から出る。
図12Bは、フィルタから出るガス流の方向を示す斜視図である。
図14は、テーパ状のフィルタモジュールを通るガス流を示す流体モデルである。
【0324】
副コンパートメントガス流出口はその代わりに、第1副コンパートメントガス流入口1011と角度をなすようにしながら、たとえばフィルタ本体の端壁に設けることもできる。
【0325】
副コンパートメント壁1023、1025、1027は、ガス入口1011からのすべてのガスを、副コンパートメントガス出口を通り、および濾材1051を通る(後述する)ように案内するためのバリアを提供する。副コンパートメント1007がないと、第1副コンパートメントガス入口1011からの一部のガスが主コンパートメント1005を通過し、入口1009から出て(入ってくる主コンパートメントガスの流れに逆らう)、濾材1051を通らないことがあり得るであろう。副コンパートメントを有する構成により、ガスが副コンパートメントから濾材1051を通過すると、これらがシステムから出るには、濾材1051を逆に通り(濾材を通るガスの流れに逆らう)、入口1009、1011から出るしかない。したがって、副コンパートメント1007は、副コンパートメントガス入口1011からのすべてのガスを濾材を通るように案内することにより、すべてのガスが確実に濾過されることになるため、システム内のガスの保持とその後の閉じ込めが実質的に改善される。副コンパートメントガス入口を介してシステムに入るガスが酸素を含んでいる場合、これはシステム内のガスの閉じ込めを改善する。
【0326】
いくつかの構成では、フィルタ本体1003は、少なくとも部分的に主コンパートメント1005の中にある複数の副コンパートメントを含むことができる。いくつかの構成では、フィルタ本体は1つの副コンパートメント、2つの副コンパートメント、または3つ以上の副コンパートメントを含む。いくつかの構成では、フィルタ本体1003は主コンパートメント1005だけを有し、副コンパートメントを含まないようにすることができる。異なる二次または代替ガスを装置10に送達するために、異なる副コンパートメントを使用することができる。あくまでも例として、副コンパートメントのうちの1つは酸素を、副コンパートメントのうちの1つはヘリオックスを装置10に送達できる。別の例は、副コンパートメントのうちの1つは酸素を、副コンパートメントのうちの1つは周囲空気を装置10に送達できる、というものである。
【0327】
図10および11Aにおいてフィルタ1001について示すように、いくつかの構成では、副コンパートメント1007は完全に主コンパートメント1005の中に位置する。別法として、いくつかの構成では、副コンパートメント1007は部分的に主コンパートメント1005の外に位置する。いくつかの構成では、少なくとも1つの副コンパートメントが完全に主コンパートメント1005の中に位置し、少なくとも1つの副コンパートメントは部分的に主コンパートメント1005の外に位置する。
【0328】
フィルタモジュール1001は、フィルタ本体1003の外周に密着し、装置のハウジング内のフィルタモジュールと封止係合する。シールとフィルタモジュール1001は、装置に入るガスが装置のガス流路に入る前に(すなわち、モータおよび/またはセンサモジュール400を通過する前に)強制的にフィルタを通るように配置される。すなわち、ハウジングは、ガスの流れを患者に送達するためのガス出口と、ガス入口と、ガス入口とガス出口との間の封止されたガス経路と、を有し、封止されたガス経路は、第1ガス入口から受け取ったガスを濾過するためのフィルタを含む。フィルタは、フィルタ本体と、ガス入口と、ガス出口と、フィルタ本体内の、またはそこから出るガスを濾過するように配置された濾材と、を含むことが理解されよう。
【0329】
フィルタ本体の上部分は、横方向の上本体部分1031を含む。横方向の上本体部分1031の下面は、壁1019を提供する。環状の凹部1032が上本体部分1031の周縁に沿って設けられ、Oリングシールまたは「ワイパ」シール1033などのソフトシールを受けるように配置される。ワイパシールは、上本体部分1031と一体形成することができる。たとえば、ワイパシール1033は、フィルタの本体部分材料の外側に突出するフランジとして形成することができる。薄い材料により、ワイパシールを形成するのに十分な柔軟性が得られる。別の例として、上本体部分1031はフィルタ本体の残りの部分にオーバモールドされる柔軟材料を含んでいてもよく、これはシール1033と、任意選択により構成要素1037および1039を含む。別の例として、シール1033は上本体部分1031にオーバモールドされる柔軟材料を含むことができる。いくつかの構成では、ワイパシール1033は外側にテーパ状であってもよく、すなわち、ワイパシール1033の外側部分はワイパシールのより内側の部分より薄くすることができる。ソフトシールは、フィルタ本体がフィルタ受容部300内に配置されたときに上本体部分1031とフィルタ受容部300の壁との間を封止して、フィルタとフィルタ受容部との間の封止係合を提供し、フィルタへの細菌の侵入を阻止する。
【0330】
フィルタ本体の下部分は、横方向の下本体部分1035を含む。横方向の下本体部分1035の上面は、壁1017を提供する。環状の凹部1036が下本体部分1035の周縁に沿って設けられ、Oリングシールまたは「ワイパ」シールなどのソフトシールを受けるように配置される。ワイパシールは、下本体部分1035と一体形成することができる。たとえば、下ワイパシールは、フィルタの本体部分材料の外側に突出するフランジとして形成することができる。薄い材料により、ワイパシールを形成するのに十分な柔軟性が得られる。別の例として、下本体部分1035はフィルタ本体の残りの部分にオーバモールドされる柔軟材料を含んでいてもよく、これはシールを含む。別の例として、シールは下本体部分1035にオーバモールドされる柔軟材料を含むことができる。いくつかの構成では、下ワイパシールは外側にテーパ状とすることができ、すなわち、下ワイパシールの外側部分はワイパシールのより内側の部分より薄くすることができる。ソフトシールは、フィルタ本体がフィルタ受容部300内に配置されたときに下本体部分1035とフィルタ受容部300の壁との間を封止して、フィルタとフィルタ受容部との間の封止係合を提供し、フィルタへの細菌の侵入を阻止する。
【0331】
図11Bからわかるように、上および下本体部分1031、1035は、本体の、主コンパートメント1005および副コンパートメント1007を格納する部分より深く、それによって、主コンパートメント1005および副コンパートメント1007のガス出口ポートと濾材1051(より詳しくは後述する)とフィルタ受容部300の壁との間に空間が提供される。これによって、ガスは主コンパートメント1005および副コンパートメント1007から流れ出て、濾材1051を通り、フィルタ受容部300内に入り、開口部208を出て、モータおよび/またはセンサモジュール400へと送達されることが可能となる。
【0332】
フィルタモジュールは、パネル部分1103を有するフィルタモジュール上パネル1101を含む。フィルタモジュール上パネルは、フィルタ本体に取り付けられるか、取付可能である。
図2Aに示すように、主ハウジングの上部シャシ102の左側上壁114は、フィルタモジュール上パネルのパネル部分1103を受けるための凹部114Rを含む。
【0333】
上本体部分1031は、フィルタモジュール上パネル1101上の相補的なスナップフィットコネクタ1105と永久的に係合する複数のスナップフィットコネクタ1037を含む。フィルタ本体1003と上パネル1101は別々に成形されてから、永久的に一体に組み立てられる。コネクタ1037は、
図10に示すように、上パネル1101のコネクタ1105内に受けられるように配置され、スナップフィットコネクタ1105、1037には、コネクタ間のスナップフィットを可能にする環状の突起および/または凹部などの勘合式係合機構が設けられる。スナップフィットコネクタ1105は、上パネル1101のパネル部分1103の下面から下方に延びる。いくつかの構成では、フィルタ上パネルは、スナップフィット、クリップ、締結具などの好適な取付手段によってフィルタ本体に取付可能である。別法として、フィルタ上パネル1101はフィルタ本体1003と一体に成形することができる。
【0334】
図3Aおよび4に示すように、フィルタ上パネル1101のパネル部分1103は、フィルタ1001がハウジングと係合したときに、装置の主ハウジングと、特に左側壁114と実質的に同一平面となるように配置される。
【0335】
フィルタ上パネル1101は、装置のハウジングの隣接部分と、たとえば上部シャシの左側壁114と同じ材料で製作される。いくつかの構成では、上部シャシのフィルタ上パネル1101と左側壁114は、ポリカーボネートまたは別の好適なポリマ材料で製作される。
【0336】
いくつかの構成では、フィルタ上パネル1101は、たとえばフィルタ1001をフィルタ受容部300との係合状態から上に持ち上げる場合など、装置のハウジングのフィルタ受容部300へのフィルタモジュール1001の抜き差しを支援するためのハンドリング機構を含む。いくつかの構成では、フィルタハンドリング機構は突起、溝、またはグリップを含む。フィルタハンドリング機構は、フィルタ上パネル1101のパネル部分1103の周縁に設けることができる。たとえば、フィルタハンドリング機構は、フィルタ上パネルのパネル部分1103のうち、
図4に示す斜めの上部シャシ面130に隣接する部分に設けられて、ハンドリング機構にアクセスできるようにすることができる。しかしながら、フィルタハンドリング機構は、フィルタ上パネル1011上の他の箇所に設けることができる。いくつかの構成では、フィルタ上パネルは複数のフィルタハンドリング機構を含む。
【0337】
代替ガス供給コネクタ1039は、副コンパートメントと流体連通し、フィルタ本体1003の上本体部分1031から上方に突出し、フィルタ本体1003への代替ガス供給入口を提供する。
【0338】
その代替ガス供給入口は、たとえば病院(または他の医療施設)の壁内蔵型供給ロータメータのチューブ/ライン、付近のガスタンクからのチューブ/ライン、酸素濃縮器からのチューブ/ラインから、酸素または他のいずれかのガスを受け取ることができる。
【0339】
代替ガス供給入口に接続することにより、ガス供給はバルブモジュールにより調整されなくなる。これは、使用者または医療従事者が手で酸素または他のガスの供給を制御したい場合に実用的である。使用していないとき、代替ガス供給入口は、キャップまたは蓋(図示せず)などの閉止手段で閉じることができる。
【0340】
代替ガス入口に何も接続されていない、およびそれが閉止手段で閉じられていない場合、周囲空気もその中へと引き込まれる可能性がある。
【0341】
フィルタモジュール1001が装置に取り付けられると、代替ガス供給源は装置の上に位置する。使用者または医療従事者は、室内の実質的にいずれの地点からも、代替ガス供給源が接続されていることを視覚的に確認できる。
【0342】
代替構成では、代替ガス供給入口は装置の横または後ろからアクセス可能とすることができると理解すべきである。
【0343】
コネクタ1039は、第1副コンパートメント1007のためのガス入口1011を提供する貫通路を含む。代替ガス供給入口コネクタ1039は、代替ガス供給ラインに流体接続されるように配置される。図の形態では、コネクタ1039は相補的なエンドコネクタを持たない半硬質のガス供給チューブを釈放可能に接続するのに適した長尺のテーパ状コネクタである。このような長尺のテーパ状コネクタは、1つまたは複数のガス供給ライン保持強化機構を含むことができる。たとえば、コネクタは、ガス供給ラインコネクタの上端に、またはその付近にかえしを含むことができる。1つの例は、たとえば複数のかえしを有する「クリスマスツリー」型コネクタである。コネクタは別法として、異なる構成とすることができる。コネクタ1039が壊れた場合(すなわち、過剰な力が代替ガス供給ラインに加わったことによる)、フィルタモジュール1001は、有利には、装置全体を修理せずに交換可能である。
【0344】
図11Bに示すように、フィルタ上パネル1101は環状壁1107を含み、これはパネル部分1103から下方に延び、ガス供給ラインコネクタ1039を露出させ、それを保護するように取り囲む開口部1109を形成する。
【0345】
図41に示すように、突起1073を有するフィルタ係合タブ1071がフィルタ本体1003の底から延びる。フィルタ1001がフィルタ受容部300と係合すると、係合タブ1071は保持ブロック330と係合し、これは
図41に示すように、下部シャシ202の中に一体形成される。フィルタ係合タブ4071は、フィルタモジュールを装置内の所定の位置に固定する。固定は、代替ガス供給コネクタ1039に取り付けられたガスラインが引っ張られても、フィルタモジュールが予期せず装置から外れることがないようなものとされる。
図17、18、および19に関して後で詳しく説明するバルブキャリア4051上に設けられた、突起4073を有する解除タブ4071を押して、保持ブロック330から係合タブ1071を移動させることができ、それによってフィルタモジュールをフィルタ受容部300から取り外すことができる。したがって、フィルタモジュール解除機構は、フィルタモジュールおよびバルブモジュールの一部として形成でき、他の構成要素を必要としない。
図53~55を参照すると、フィルタは解除タブ13048(
図41の機構4071も)を押すことにより、解除される。
【0346】
フィルタ本体は、ポリプロピレンまたは他のいずれかの好適な材料で製作できる。
【0347】
図11Bおよび12を参照すると、濾材1051は主コンパートメント1005および副コンパートメント1007の両方に関連し、主コンパートメント1005および副コンパートメント1007内の、またはそこから出るガスを濾過するように配置される。図の形態では、濾材1051は主コンパートメント1005および副コンパートメント1007を覆い、またはそこに広がる。複数の副コンパートメントを有する構成では、濾材は、主コンパートメントおよび複数の副コンパートメントに広がることができる。
【0348】
図の構成では、濾材1051はフィルタ本体の外面上に位置して、主コンパートメントガス出口を介して主コンパートメント1005から出る、および副コンパートメントガス出口を介して副コンパートメント1007から出るガスを濾過する。別法として、いくつかの構成では、濾材1051は少なくとも部分的に主コンパートメント1005および副コンパートメント1007の中に配置されて、主コンパートメントおよび副コンパートメント内のガスを濾過することができる。
【0349】
濾材は、静電濾材とすることができる。静電濾材は、フィルタファイバ上を通過する空気/ガスが摩擦を起こすと静電荷を生じさせる紡績ポリプロピレンなどの合成材料から形成することができる。静電荷は粉塵、粒子、花粉、粉塵、カビ芽胞などを引き付けるため、呼吸器系刺激物質を有効に捕捉するのに特に適している。別法として、ポリプロピレン以外に、その他の合成静電濾材用材料を使用することができる。
【0350】
超音波溶接プロセス中、濾材とフィルタ本体どちらも相互に融合して封止された縁を形成する。材料は同じ(すなちわ、ポリプロピレン)でもよく、またはポリエチレンまたはポリエステルフィルタなど、異なるポリマ材料を有することもできる。
【0351】
別法として、非静電濾材用材料を使用することができる。非静電フィルタは、単純な機械ふるい効果によって汚染物質を除去するものであり、汚染物質粒子は汚染物質粒子自体の大きさより小さい開口部を通過しない。
【0352】
いくつかの構成では、濾材1051は、フィルタ本体1003と実質的に同じ材料を含む。いくつかの構成では、フィルタ本体1003は、ポリプロピレン材料または他の好適なポリマもしくは合成材料を含み、濾材1051は紡績ポリプロピレンまたは他の好適なポリマもしくは合成材料を含む。
【0353】
いくつかの構成では、濾材1051はフィルタ本体1003の材料とは異なる材料を含む。いくつかの構成では、濾材1051は羊毛繊維を含む。羊毛は、前述のような静電濾材として機能できる。羊毛や綿のような天然繊維を使用する場合、濾材は溶けず、ほとんど、フィルタ本体の方が濾材中へと溶融する。
【0354】
好適な適合材料が使用される場合、濾材1051はフィルタ本体1003に超音波溶接でき、これを
図13に概略的に示す。前述の例(紡績ポリプロピレン、ポリエチレン、またはポリエステルフィルタ、羊毛繊維、および綿繊維)は、フィルタ本体1003に超音波溶接できる濾材1051の好適な材料の例である。濾材は、少なくとも1つの主コンパートメント壁1013、1015、1017、1019、および少なくとも1つの副コンパートメント壁1023、1025、1027に超音波溶接される。主コンパートメント壁1013、1015、1017、1019および副コンパートメント壁1023、1025、1027は、超音波溶接のための安定な基部を提供するための大きい超音波溶接面積と超音波溶接のための増大された面積を提供し、超音波溶接の強度を高め、濾材とフィルタ本体との間の隙間をなくす形状である。溶接面積は、フィルタ本体の周辺のみによって提供される面積より大きい。
図13の左上部分は、濾材1051が、超音波ソノトロード1053とアンビル1055との間で副コンパートメント壁1023、1025、1027の実質的に扁平な「n」字型壁構造1023n、1025n、1027nに超音波溶接されていることを示している。
図13の左下部分は、濾材1051が超音波ソノトロード1053とアンビル1055との間で主コンパートメントの壁1013、1015、1017、1019のフランジ部分1013f、1015f、1017f、1019fに超音波溶接されていることを示している。濾材とフィルタ本体に同じ材料が使用されていれば、超音波接続中に形成される結合は、両方の本体が共通の分子構造を有するため、強力である。超音波溶接は、濾材がフィルタ本体と隙間なく密着させるのに有利である。また、機械クリップまたは締結具も不要となり、接着剤の使用も不要である。
【0355】
濾材は、フィルタ本体1003に超音波溶接されずに、たとえば接着剤または機械的締結具を使用するなど、他の方法でフィルタ本体に永久的に取り付けることもできる。代替的に、濾材は、機械的締結具、釈放可能クリップなどによってフィルタ本体に釈放可能に取り付けることができる。別法として、濾材はフィルタ本体にオーバモールドすることができる。
【0356】
主コンパートメント1005の少なくとも一部は内側にテーパ状であり、主コンパートメントの、主コンパートメントガス入口1009からより離れた部分のが、主コンパートメントの、主コンパートメントガス入口1009に隣接する部分より小さい。それによって、入ってくるガスは、濾材1051に向かって/それを通るように実質的に横方向に曲げられるかもしれない。実質的に、主コンパートメント1051の全体が内側にテーパ状とすることができる。たとえば、
図13および14に示す形態では、フィルタ本体1003の後壁1021は、主コンパートメントの濾材とは反対の面に配置され、主コンパートメントガス出口の平面と濾材1051に対して角度αで傾斜され、主コンパートメントをテーパ状にする。いくつかの構成では、角度αは0°を超えて最高約45°であってもよく、または0°を超えて最大約40°であってもよく、または0°を超えて最大約30°であってもよく、または0°を超えて最大約20°であってもよく、または0°を超えて最大約10°であってもよく、または0°を超えて最大約5°であってもよく、または約1°~約4°の間であってもよく、または約2°~約3°の間であってもよい。傾斜した壁は、入ってくるガスを濾材に向けて曲げ、濾材内でガスを均等に分散させるのを支援することができる。代替構成では、主コンパートメントの小さい部分のみが内側にテーパ状である。たとえば、その構成では、後壁1021の一部は濾材と平行であってもよく、後壁の一部は濾材に対して斜めにすることができる。代替構成では、主コンパートメントはテーパ状でなくてもよい。
【0357】
フィルタの主コンパートメントの後壁は、任意選択により、下から上に内側に傾斜することができる。傾斜した壁は、入ってくる酸素および/または空気を濾材に向かって曲げる。
【0358】
傾斜した後壁1021がないと、一部の酸素および/または空気は入口1009から主コンパートメント1005に入り、主コンパートメントの上および側壁で曲がり、入口1009に向かって再循環することができる。したがって、傾斜した後壁1021は、主コンパートメント1005からのガスの再循環およびその後の損失を削減または防止することにより、システム内のガスの保持およびその後の閉じ込めを助けることができる。傾斜した後壁1021はさらに、入ってくる空気と酸素をフィルタの表面積全体にわたり均等に案内するのを助けることができる。
【0359】
副コンパートメントを有する一実施形態では、副コンパートメントの、副コンパートメントガス入口1011からより離れた少なくとも一部の寸法を、副コンパートメントの、副コンパートメントガス入口1011に隣接する部分より小さくし、ガスを濾材1051に向かって/それを通るように実質的に横方向に曲げることができる。副コンパートメントガス入口1011が主コンパートメントガス入口1009の反対に配置されると、副コンパートメントおよび主コンパートメントのテーパの角度は、相互に反対とすることができる。別法として、副コンパートメントガス入口は、副コンパートメントの後壁が主ハウジングの後壁と一致するか、または同一平面となり得るように配置することができる。主コンパートメントに関して上述した選択肢は、副コンパートメントに当てはまる。
【0360】
フィルタモジュール1001はまた、小さいガス入口面積から大きいガス出口面積;特に最も小さいガス入口の周囲で、流れを円滑にするためのガス入口および主コンパートメントのRのつけられた/丸くされた縁のうちの1つまたは複数を有することにより、圧力低下を最小化するように構成される。
【0361】
図15および16は、第2構成のフィルタモジュール2001を示す。後述しないかぎり、特徴、機能、選択肢、および利点はすべて、第1構成に関して上で概説したとおりであり、同様の参照数字は、各参照数字に1000を加算して同様の部分を示す。
【0362】
フィルタモジュールは、少なくとも部分的に主コンパートメント2005の中にある第2副コンパートメント2041を含む。この構成では、主コンパートメント2005は第1コンパートメントを形成し、第1副コンパートメント2007は第2コンパートメントを形成し、第2副コンパートメント2041は第3コンパートメントを形成する。第2副コンパートメント2041は、フィルタ本体2003の下部分2035内の第2副コンパートメントガス入口2045からのガス、たとえばバルブモジュールからの酸素を受け取るように配置される。この構成では、主コンパートメント2005は周囲空気を受け取ることができる。
【0363】
第2副コンパートメントの壁2043、2013、2017は、第2副コンパートメントからの実質的に平坦なガス出口を形成し、それを通じてガスは第2副コンパートメントを、主コンパートメント2005および第1副コンパートメント2007のガス出口を通るガス流方向に実質的に平行な方向に出ることができる。濾材2051は、第2副コンパートメントのガス出口に広がる。第2副コンパートメントは、第1副コンパートメントに関して説明したテーパ状の構成を有することができる。
【0364】
第2構成のフィルタモジュール2001は、
図28~30に示すもののような、使用時にガス入口2045と流体連通する酸素フード/ダクト7063を有するバルブモジュール7001との使用に適している。酸素フード/ダクトは、バルブモジュール7001のバルブマニホルド出口7019からの酸素またはその他のガスの実質的にすべてを直接、第2副コンパートメントの中へと案内し、それによって酸素の損失を軽減または防止し、閉じ込めの効率を向上させる。
【0365】
第2副コンパートメントの壁2043は、酸素フード/ダクト7063からの酸素またはその他のガスのすべてを濾材2051を通るように案内するためのバリアを提供する。
【0366】
第2副コンパートメント2041に関する特徴、機能、および選択肢は、第1副コンパートメント1007、2007と同じとすることができる。
【0367】
空気および酸素は、主コンパートメント2005、第1副コンパートメント2007、および第2副コンパートメント2041に広がる濾材2051を通過した後に一緒に閉じ込められる。
【0368】
第2副コンパートメントがないと、バルブモジュール7001からの酸素の一部分が、主フィルタコンパートメント2005に入り、主フィルタコンパートメント2005の上および側壁で曲がり、濾材2051を通らずに、入口に向かって再循環してそこから出る(入ってくる空気の流れに逆らう)ことがあり得る。図示する構成では、酸素が第2副コンパートメントから濾材2051の中を通過すると、それがシステムから漏出するのは、それが濾材2051を通って戻り(濾材を通過するガスの流れに逆らう)、ガス入口から出る場合しかない。
【0369】
したがって、第2副コンパートメントは、酸素フード/ダクト7063からのすべての酸素を濾材2051を通るように案内することにより、システム内での酸素の保持およびその後の閉じ込めを実質的に改善する。したがって、第2副コンパートメントは、酸素閉じ込めの信頼性と一貫性を改善する。
【0370】
第2副コンパートメントの後壁の傾斜/角度/テーパは、主コンパートメント2051の後壁2021のそれと一致させることができる。別法として、第2副コンパートメントの後壁は、濾材と平行とすることができる。
【0371】
図38~40は、第3構成のフィルタモジュール3001を示す。後述しないかぎり、特徴、機能、選択肢、および利点はすべて、第2構成に関して上で概説したとおりであり、同様の参照数字は、各参照数字に1000を加算して同様の部分を示す。
【0372】
第3構成のフィルタモジュール3001は、主フィルタコンパートメント3005内にある第2副コンパートメント3041を含め、第2構成2001の特徴のすべてを含む。第2副コンパートメントは、フィルタ本体3003の基部から延びフィルタ延長ダクト3046と流体連通する。ダクト3046は、フィルタ本体3003と一体に形成されてもよく、またはフィルタ本体3003とは別に形成される。ダクト3046は、第2副コンパートメントガス入口3045を画定する。
【0373】
第3構成のフィルタモジュール3001は、たとえば
図33~37Dに示すものなど、フィルタ延長ダクト3046と封止状態かつ流体的に係合するように構成されたバルブモジュール9001と使用するのに適している。フィルタ延長ダクト3046は、そこに封止係合するバルブマニホルドガス出口9019からのすべての酸素またその他のガスを受け取る。この構成では、副コンパートメント3041は、主フィルタコンパートメント3005に関して、周囲空気がフィルタを通過する面積を最大にするような大きさである。バルブモジュール9001は封止状態かつ流体的にフィルタ延長ダクト3046と係合するため、副コンパートメント3041の面積は、バルブモジュールがフィルタ延長ダクトと封止係合していない場合より小さくすることができる。
【0374】
第2副コンパートメント3041の壁3043は、フィルタ延長ダクト3046からのすべての酸素を濾材3051を通過するように案内するためのバリアを提供する。空気と酸素は、濾材を通過した後、一緒に閉じ込められる。
【0375】
第2副コンパートメント3041がなければ、バルブモジュール9001からの酸素の一部分が主フィルタコンパートメントへと通過し、主フィルタコンパートメントの上および側壁で曲がり、濾材3051を通らずに再び入口に向かって再循環し、そこから出る(入ってくる空気の流れに逆らう)可能性がある。
【0376】
図示する構成では、酸素が第2副コンパートメント3041から濾材3051の中を通過すると、それがシステムから漏出するのは、それが濾材を通って戻り(濾材を通過するガスの流れに逆らう)、入口から出る場合しかない。
【0377】
したがって、第2副コンパートメント3041は、フィルタ延長ダクトを介して受け取ったすべての酸素を濾材3051を通るように案内することにより、システム内での酸素の保持およびその後の閉じ込めを実質的に改善する。したがって、第2副コンパートメントにより、酸素閉じ込めの信頼性と一貫性がさらに改善される。
【0378】
第2副コンパートメント3041の後壁の傾斜/角度/テーパは、主コンパートメント3005の後壁3021のそれと一致するようにできる。別法として、第3コンパートメントの後壁は、濾材と平行とすることができる。
【0379】
この構成はまた、スナップフィットコネクタ3105、3037がフィルタ本体3003をフィルタ上パネル3101に非永久的に取り付ける点でも異なる。この構成では、スナップフィットコネクタ3037は、内向きの突起3037Pを有する弾性の立上り部を含み、突起は相補的な凹部3105Rに受けられるように構成される。スナップフィットコネクタ3105、3037間の係合は、上パネル3101を介して持ち上げることによってフィルタモジュール3001がフィルタ受容部300から外れるのに十分である。しかしながら、フィルモジュールがフィルタ受容部300と係合していないとき、立上り部を曲げて、フィルタ上パネル3101からフィルタ本体3003を切り離すことができ、それによってフィルタ上パネルを交換せずに、フィルタ本体を交換できる。
【0380】
図46は、第4構成のフィルタモジュールのフィルタ本体11003を示す。第4構成のフィルタモジュールのその他の構成要素は図示されていないが、第3構成の特徴のすべてを含む。第4構成のフィルタモジュールのフィルタ本体11003は、主フィルタコンパートメント11005内にある第2副コンパートメント11041を含め、第3構成のフィルタモジュール3001のフィルタ本体3003の特徴のすべてを含む。
【0381】
この構成では、第1副コンパートメント11007の少なくとも一部は内側にテーパ状であり、それによって第1副コンパートメント11007の、第1副コンパートメントガス入口1111からより離れた部分は、第1副コンパートメント11007の、第1副コンパートメントガス入口1111に隣接する部分より小さい。
図46を参照すると、第1副コンパートメント11007の、第1副コンパートメントガス入口1111より離れた深さは、第1副コンパートメント11007の、第1副コンパートメントガス入口1111に隣接する部分より浅い。第2副コンパートメント11041の少なくとも一部は内側にテーパ状であり、それによって第2副コンパートメント11041の、第2副コンパートメントガス入口11045より離れた部分は、第2副コンパートメント11041の、第2副コンパートメントガス入口11045に隣接する部分より小さい。
図46を参照すると、第2副コンパートメント11041の、第2副コンパートメントガス入口11045より離れた深さは、第2副コンパートメント11041の、第2副コンパートメントガス入口11045に隣接する深さより浅い。これらのテーパは、ガス(たとえば、酸素)の、それが副コンパートメント11007、11041を通って流れる際の圧力低下とノイズを減少させる。
【0382】
この構成では、スナップフィットコネクタ11037は、フィルタ本体11001をフィルタ上パネルに非永久的に取り付ける。この構成では、スナップフィットコネクタ11037は、外向きの突起11037Pを有する弾性の立上り部を含み、突起は相補的な凹部に受けられるように構成される。スナップフィットコネクタ10037の係合は、フィルタモジュールの第3構成と同様に、上パネルを介して持ち上げることによってフィルタモジュール11001がフィルタ受容部300から外れるのに十分である。
【0383】
各スナップフィットコネクタ11037に隣接して、スペーサ11037Sがある。スペーサ11037Sにより、フィルタの位置が確実に正しくなり、シールが反対側で壊れ、または漏れた状態で、フィルタは片側に押し付けられない。
【0384】
フィルタ本体11003の後壁11021は、濾材をフィルタ本体11003に取り付けるための面積を提供する1対の突起11090を有する。突起は好ましくは、超音波溶接機構であり、これは濾材11003を取り付けるための増大された表面積を提供する。突起11090は、フィルタ本体11003の長さに沿って略中央に配置され、フィルタ本体11003の幅にわたり相互から離間される。突起11090は、十字形である。突起11090は濾材を支持し、フィルタの高さを一定に保つのを助ける。突起11090は、フィルタ本体11003と一体に成形される。突起11090は、フィルタ本体11003の他の箇所に設置されてよく、成形による突起は1つのみであってもよく、3つまたはそれ以上の成形による突起があってもよく、成形による突起は他の形状を有することができる。他の形状には、たとえば円または長方形が含まれる。突起は、超音波溶接のための特徴を提供するように説明した。しかしながら、突起はまた、接着剤など、他の取付機構にも使用できる。
【0385】
第1構成のフィルタモジュールに関して説明したように、第4構成のフィルタモジュールは、上本体部分11031にオーバモールドされる柔軟材料を含むシール11033を有することができる。いくつかの構成では、ワイパシール11033は外側にテーパ状であり、すなわち、ワイパシール11033の外側部分はワイパシールの、より内側の部分より薄くすることができる。ソフトシールはフィルタ本体がフィルタ受容部300の中に配置されたときに上本体部分11031とフィルタ受容部300の壁との間を封止して、フィルタとフィルタ受容部との間の封止係合を提供し、フィルタへの細菌の侵入を阻止する。
【0386】
フィルタ本体の下部分は、横方向の下本体部分11035を含む。横方向の下本体部分11035の上面は壁11017を提供する。環状の凹部11036が、下本体部分11035の周縁に沿って設けられ、Oリングシールまたは「ワイパ」シールなどのソフトシールを受けるように配置される。ワイパシールは下本体部分11035と一体に形成することができる。たとえば、下ワイパシールは、フィルタの本体部分材料の外側に突出するフランジとして形成することができる。薄い材料により、ワイパシールを形成するのに十分な柔軟性が得られる。他の例として、下本体部分11035は、柔軟材料を含んでいてもよく、これはフィルタ本体の残りの部分にオーバモールドされ、シールを含む。他の例として、シールは柔軟材料を含んでいてもよく、これは下本体部分11035にオーバモールドされる。いくつかの構成では、下ワイパシールは外側にテーパ状であってもよく、すなわち、下ワイパシールの外側部分は、ワイパシールのより内側部分より薄くすることができる。ソフトシールは、フィルタ本体がフィルタ受容部300内に配置されたときに下本体部分11035とフィルタ受容部300の壁との間を封止し、フィルタとフィルタ受容部との間に封止係合を提供し、フィルタへの細菌の侵入を阻止する。
【0387】
以下に、
図40を参照しながら第3構成のフィルタモジュール3001のガス入口およびガス出口の明示的な面積を概説する。
【0388】
いくつかの構成では、第1副コンパートメント3007のガス入口3011の面積Aと第1副コンパートメントガス出口の面積Bとの比は、約1:5~約1:80であってもよく、約1:10~1:40であってもよく、約1:20であってもよい。たとえば、面積Aは15平方ミリメートルであってもよく、面積Bは75平方ミリメートルであってもよく、または面積Aは4平方ミリメートルであってもよく、面積Bは320平方ミリメートルであってもよく、または面積Aは7平方ミリメートルであってもよく、面積Bは140平方ミリメートルであってもよい。
【0389】
いくつかの構成では、主コンパートメント3005のガス入口3009の面積Dと主コンパートメント3005のガス出口の面積Cとの比は、約1:10~約1:40の間であってもよく、約1:15~約1:30の間であってもよく、約1:20~約1:25の間であってもよく、約1:22.7であってもよい。たとえば、面積Dは400平方ミリメートルであってもよく、面積Cは4000平方ミリメートルであってもよく、または面積Dは150平方ミリメートルであってもよく、面積Cは6000平方ミリメートルであってもよく、または面積Dは220平方ミリメートルであってもよく、面積Cは5000平方ミリメートルであってもよい。
【0390】
いくつかの構成では、第2副コンパートメント3041のガス入口3045の面積Fと第2副コンパートメント3041のガス出口の面積Eとの比は、約1:5~約1:80であってもよく、約1:10~約1:40であってもよく、約1:20~約1:25であってもよく、約1:23.3であってもよい。たとえば、面積Fは12平方ミリメートルであってもよく、面積Bは60平方ミリメートルであってもよく、または面積Fは3平方ミリメートルであってもよく、面積Eは240平方ミリメートルであってもよく、または面積Fは4.5平方ミリメートルであってもよく、面積Eは105平方ミリメートルであってもよい。
【0391】
これらの例示的な面積と比は第3構成のフィルタモジュール3001に関して記したが、これらは本明細書に記載する他の構成のフィルタモジュールにも当てはまる。比較的大きいガス出口と比較的小さいガス入口とを有するフィルタ1001、2001、3001、11001を提供することにより、フィルタでの圧力低下が最小になる。
【0392】
いくつかの構成では、フィルタは両面フィルタであってもよくフィルタ本体の両面に対向するガス出口を有する。濾材は、フィルタの2つの対向面に設けられて、コンパートメント/副コンパートメントから2つの対向するガス出口を出るガスを濾過する。空気および/またはガスは、フィルタモジュールの対向面でフィルタ本体から出ることができる。これによって、フィルタ表面積が増大するため、さらに圧力損失が減少し、フィルタ寿命が長くなる。いくつかの構成では、比は上述の2倍とすることができる。
【0393】
図示する構成では、濾材の「シート」がフィルタ本体の面に提供される。別法として、濾材は、プリーツ状にして濾材の表面積を増やすことができる。
【0394】
図示する形態では、主コンパートメントと第2コンパートメントがフィルタ本体に設けられる。第2コンパートメントの機能は、代替酸素供給入口からの酸素がフィルタ本体の主コンパートメントの底の入口から出ないようにすることである。コンパートメントはまた、ガスを濾材内に案内することにより、乱流により生じる(すなわち、ガスがバルブマニホルドまたはフィルタモジュール入口などを通過する際)ノイズを減衰させる機能も果たす。
【0395】
別法として、主コンパートメントの中で非閉鎖コンパートメント、バッフル、バリア、チャネルなどを使って、代替供給入口から入ってくる酸素を方向転換または再循環させて同様の効果を生じさせることができる。
【0396】
記載したフィルタ1001、2001、3001、11001は、複数の供給源からのガスを濾過することができ、それによって異なる供給源のための複数のフィルタを使用しなくてよい。フィルタの異なる部分(たとえば、フィルタ本体の上および下)に位置するガス入口ポートを有するフィルタ構成では、ガス源を装置ハウジングの上および下から結合できることにより、特に汎用性が得られる。
【0397】
4.バルブモジュール
図2A、2B、3B、4、6、10、および17~22は、第1構成のバルブモジュール4001を示す。バルブモジュール4001は、装置10のガス流路に入る酸素および/またはその他のガスの流れを制御し、装置10が気流内に取り込まれる酸素の割合を調整できるようにする。バルブモジュールは、製造、組立、点検修理または、たとえば故障、通常メンテナンス、または将来のアップグレード/改良の場合の交換をしやすくするためにモジュールユニットとして形成される。
【0398】
バルブモジュール4001は、主ハウジングの下部シャシ202のバルブモジュール受容部306に上向きに垂直に挿入される。代替構成では、バルブモジュールは、ハウジングに異なる方向で、たとえば上向きに、下向きに、後方に、または横方向に挿入可能とすることができる。バルブモジュール4001は装置の主ハウジングと取外し可能に係合可能であり、それによってバルブモジュール4001はハウジングの中に実質的に受けられ、ハウジングの外からアクセス可能である。バルブモジュール4001の一部は、バルブモジュールがハウジングと取外し可能に係合したときに、ハウジングの外壁と実質的に同一平面となるように配置される。
【0399】
バルブモジュールがモジュール式であり、ハウジングの外からアクセス可能であることから、バルブモジュールは、装置10をそれほど分解せずに、また装置のハウジングのシールを損なわずに交換できる。バルブモジュール4001は実質的にハウジング内に受けられるため、バルブモジュールがハウジングと係合すると、これはハウジングと一体になり、ハウジングの大きさやかさは大きくならない。さらに、使用中、バルブモジュールの構成要素、たとえば下記のバルブ4003およびバルブマニホルド4011は、これらが使用中はバルブキャリア4051および装置の主ハウジングの中に配置されるため、保護される。この構成により、装置10を意図せずぶつけたり、落としたりした場合に、バルブモジュールとバルブモジュールの構成要素が損傷を受ける可能性が大幅に低くなる。
【0400】
バルブモジュールは、バルブマニホルド4011を通るガスの流れを制御するように配置されるフローコントロールバルブ4003を含む。バルブは、装置の一部へのガスの流れを制御するように配置される。たとえば、バルブは、フィルタモジュール1001、2001、3001、11001へのガスの流れを制御するように配置することができる。別法では、バルブ4003は、装置の別の部分へのガスの流れを制御するように配置することができる。バルブモジュール4001とフィルタモジュール1001、2001、3001、11001は、ブロワ402とモータおよび/またはセンサモジュール400の上流に配置される。いくつかの構成では、バルブモジュール4001とフィルタモジュール1001、2001、3001、11001は、ブロワ402の下流に配置される。
【0401】
バルブ4003は、円筒形の本体4005と、本体内のバルブ部材と、を含む。
【0402】
フローコントロールバルブはたとえば、ソレノイドバルブとすることができ、モータ式とすることができ、または圧電式とすることができる。
【0403】
ソレノイドバルブで、バルブ部材は開位置と閉位置との間で作動される。ソレノイドバルブは比例バルブとすることができる。バルブを通過するガス流の範囲(すなわち、バルブ開口の大きさによる)は、バルブに供給される電流と相対である。
【0404】
別法として、ソレノイドバルブは変調される入力信号により制御されてよく、それによってバルブは開位置と閉位置との間で変調される。
【0405】
バルブ4003は、ニードルバルブ、プランジャバルブ、ゲートバルブ、ボールバルブ、バタフライバルブ、グローブバルブなどとすることができる。バルブは、圧力補償型とすることができる。
【0406】
いくつかの構成では、バルブはノーマリクローズドバルブであり、すなわち、バルブは電源がオフのときには閉じている。これは、装置の電源がオフであるときに、接続中のガス供給ラインが酸素またはその他のガスを放出したままとなることを防止する。いくつかの代替的構成では、バルブはノーマリオープンバルブである。
【0407】
いくつかの構成では、バルブ4003は電動比例ソレノイドバルブである。たとえば、バルブはドイツ、エアリッヒハイムのStaiger GmbH&Co.KGから入手可能なμPropバルブであってもよく、ニュージャージ州のEmerson/Asco Valvesから入手可能なAsco 202シリーズPreciflowバルブであってもよく、または他のいずれの好適な種類のバルブとすることができる。
【0408】
バルブは、同軸入口出口構成を有することができる。
【0409】
バルブモジュール4001はバルブマニホルド4011を含み、バルブマニホルドガス入口4017と1つまたは複数のバルブマニホルドガス出口4019との間のガス流路4015を画定する本体4013を有する。バルブマニホルドのガス入口4017は、バルブマニホルドの端に、またはそれに向かって軸方向に位置する。いくつかの構成では、バルブマニホルド4011は、1つのガス出口4019を有し、これはバルブマニホルド上に半径方向に位置する。いくつかの構成では、バルブマニホルド4011は複数のバルブマニホルドガス出口4019を含み、これらはバルブマニホルドの周囲に半径方向に位置する。バルブマニホルド出口4019は、ガスマニホルドガス入口4017からフィルタモジュール1001、2001、3001、11001のガス入口へとガスを送達するように配置される。出口4019を半径方向に配置することは、酸素(またはその他のガス)をフィルタモジュールに向かって案内するのを支援し、酸素の損失を最小化して、閉じ込めの効率を上昇させる。バルブ4003は、バルブマニホルドガス入口4017からバルブマニホルドガス出口4019へのガスの流れを制御するように配置される。バルブが「閉」であると、ガス入口4017からガス出口4019へのガスの流れが阻止される。バルブが「開」であると、ガス入口4017からガス出口4019へのガスの流れが可能となる。
【0410】
バルブマニホルド4011の、ガス入口と反対の端4018はバルブ4003を受け、それと封止係合し、それによってバルブとバルブマニホルドは流体連通する。
図20を参照すると、端4018はバルブに取り付けるためのフランジ4023を含む。フランジ4023は、マニホルドをバルブ4003に固定するための締結具4023Fを受ける開口部4023Aを有する。バルブをバルブマニホルドと封止係合させるために、バルブ4003とバルブマニホルド4011との間の接合面の周縁に沿ってOリングを設けることができる。
【0411】
バルブマニホルド4011は、バルブ4003の形状と相補的な形状を有する。いくつかの構成では、バルブマニホルド4011は、実質的に円筒形の本体を有し、バルブ4003は実質的に円筒形の本体を有する。別法として、バルブマニホルドとバルブは異なる形状、たとえばブロック、正方形、長方形、または非円筒形とすることができる。図示する構成は、重いブロック状のマニホルドより軽く、製造コストもより安い。たとえば、実質的に円筒形のマニホルド本体は、自動製造機械に送給される連続的な円筒形のロッドから形成することができる。バルブマニホルドは、たとえばCNC旋盤またはミル加工など、いずれの好適な技術を使って製作することができる。
【0412】
バルブマニホルド4011はバルブからの酸素を、半径方向に配置されたガス出口4019を介して方向付け/分散させる。いくつの実施形態において、1つのガス出口4019がバルブマニホルドに設けられる。酸素が出口を通過する際、ノイズが発生する。装置は医療および/または家庭内の患者の近くで使用される可能性があるため、発生するノイズを最小限にすることが望ましい。
【0413】
音の周波数と大きさは、酸素出口の形状と数およびそれらの間の関係に依存する。半径方向のバルブマニホルドガス出口4019は、ノイズを低減化させるための空力音響学的形状とすることができる。たとえば、
図21に示すように、バルブマニホルドガス出口の形状は、円筒形の貫通孔4019A、円錐台4019B、またはフレア4019Cのうちの1つまたはそれらの組合せとすることができる。円錐台またはフレアの形状は、断面が出口4019を通るガスの流れの方向に大きくなるようなものとすることができる。
【0414】
さらに、または別法として、ノイズを低減化させるために、フード、ダクト、またはチャネルをバルブマニホルド出口4019の周囲に、その付近で、またはそれと流体連通するように形成することができる。さらに、および/または別法として、ノイズを低減化させるために、発泡材などをバルブマニホルドの周囲に、バルブマニホルド出口の付近で設置することができる。
【0415】
バルブマニホルドガス入口4017の入口の内側に小型フィルタを設けて、粉塵または粒子がバルブ内に導入されるのを防止できる。
【0416】
バルブマニホルドの、ガス入口4015に対応する端は、コネクタ4031を受け、それと接続されるように配置される。図示する形態では、コネクタ4031はスイベルコネクタである。別法として、コネクタ4031は、コネクタのガス入口4033が、たとえば並進運動または旋回運動など、異なる方法で移動できるように配置することができる。
【0417】
バルブマニホルドとスイベルコネクタは、構成要素を一体に係合させるためにねじ切りされていてもよい。スイベルコネクタ4031はガス入口4033を有し、これはバルマニホルドの長手方向軸LAに対して実質的に横切る向きであり、ガス流路4037により、スイベルコネクタガス出口4039と流体連通する。スイベルコネクタのガス入口4033は、横方向に延びる導管/カップリング4035の形態であり、これはガス供給ラインに流体接続可能である。たとえば、導管/カップリング4035は、ガス供給ラインコネクタに接続して、酸素などのガスをバルブマニホルドに送達することができる。ガス供給ラインコネクタは、使用する国に応じて選択でき、たとえば、DISSおよびNIST医療用ガスコネクタは典型的に、それぞれ米国と欧州で使用されるであろう。スイベルコネクタ4031は、ガス供給ラインとバルブマニホルドのガス入口4017との間を流体接続させるように配置される。
【0418】
図10を参照すると、スイベルコネクタのうち、ガス入口4033を有する部分は、スイベルコネクタのうち、ガス出口4039を有する部分の周囲で、バルブマニホルド4011の長手方向軸LAの周囲で回転するように配置される。旋回構造は、スイベルコネクタの中に内蔵される。回転を起こすことができるように、スイベルコネクタのこれら2つの部分間に好適な軸受け、シール、および開口部が設けられる。
【0419】
スイベルコネクタのガス入口4033は、図のように、バルブマニホルドの長手方向軸LAに対して実質的に垂直に向けることができる。別法として、ガス入口4033は、バルブマニホルドの長手方向軸LAに対して実質的に横切る異なる角度に向けることができる。
【0420】
いくつかの構成では、スイベルコネクタのガス入口は、バルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約190度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約180度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約160度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約120度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約90度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約60度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約45度まで回転可能である。
【0421】
いくつかの構成では、ガス供給ラインに流体接続されるガス入口4033は、ハウジングに関して、実質的に水平な位置と実質的に垂直な位置との間で移動可能である。いくつかの構成では、実質的に水平な位置は側方、前方、または後方位置である。いくつかの構成では、実質的に垂直な位置は上方または下方位置である。いくつかの構成では、実質的に水平な位置は側方位置であり、実質的に垂直な位置は下方位置である。
【0422】
たとえば、
図2A、2B、および4に示すように、バルブモジュール4001が下部シャシ202に取り付けられると、導管/カップリング4035は下部シャシ202の側方または下方から、またはそれらの間のいずれかの位置から突出し得る。スイベルコネクタ4031により、ガス供給ラインを位置決めしやすくなる(すなわち、装置10が、入口を垂直方向に位置決めするのが最善である医療用スタンドの上、または入口を水平方向に位置決めするのが最善であるベンチの上にある場合)。その結果、スイベルコネクタ4031はガス供給ラインが曲がるのを防止し得る。バルブモジュール4001は、たとえばハウジングの上面、側面、後面、または正面など、装置ハウジングの異なる部分に設けることもできると理解されるであろう。
【0423】
スイベルコネクタはさらに、接続されたガス供給ラインにより装置のハウジングに加えられる力を縮小する。たとえば、装置がポールに取り付けられると、垂れ下がったチューブの重量が装置に引っ張り力を加えるかもしれない。スイベルコネクタにより、ガス供給ラインを他の方向に向けて、ポールに固定されるようにすることができる。
【0424】
スイベルコネクタは、たとえばカップリング4035に突然ぶつかるか、そこに接続されたガス供給ラインに引っかかると、バルブモジュールとハウジングに力を伝える前に回ってしまう可能性が非常に高い。その結果、スイベルコネクタは、装置に損傷が及ぶのを回避するのを助ける。さらに、バルブキャリアは、装置主ハウジングへの損傷を防止するために、1つまたは複数のガード10085、10086、10087を有することができる。
図43は、3つのガード10085、10086、10087を有するバルブキャリアを示しており、これらはバルブキャリアの、スイベルコネクタが当たるであろう縁に沿って延び、スイベルコネクタが装置主ハウジングに当たるのを防ぐ。ガード10085、10086、10087は、バルブキャリア部分との一体機構として示されている。別法として、ガード10085、10086、10087はバルブキャリアに取り付けられる別の機構とすることができる。
【0425】
バルブモジュールに損傷が及んだ場合、バルブモジュールは、装置全体を分解することなく交換できる。
【0426】
バルブモジュール4001は、装置の流路の開始点に位置する。バルブ4003が塞がれ(すなわち、粉塵、粒子などによる)、開放状態に保たれない場合、過剰に加圧された酸素またはその他のガスがバルブキャリア4051内の周囲空気入口開口(たとえば、
図18のスイベルコネクタの下に示す開口)を「押し開く(dump out)」。これによって、過剰な圧力が患者に到達することが防止される。そのため、システムは、圧力逃し弁を使わずに、もともと圧力制限されていると考えることができる。
【0427】
バルブモジュール4001は、バルブ4003、バルブマニホルド4011、およびスイベルコネクタの4031を実質的に収容し、支持するバルブキャリア4051を含む。バルブキャリア4011は、装置のハウジングと取外し可能に係合可能である。バルブキャリアの外側部分は、バルブモジュールがハウジングと取外し可能に係合したときに、装置のハウジングの外壁と実質的に同一平面になるように配置される。
【0428】
バルブキャリア4051は犠牲的とすることができ、過剰な応力がかかった場合、バルブキャリアは装置主ハウジングより前に故障する。
【0429】
バルブキャリア4051は、第1の下バルブキャリア部分4053と、任意選択により、第2の上バルブキャリア部分とを含む。バルブ、バルブマニホルド、およびスイベルコネクタは、少なくとも部分的に第1バルブキャリア部分4053と第2バルブキャリア部分との間に位置する所定の位置に固定され、バルブキャリア(旋回ガス入口4033以外)に対して固定される。代替構成では、第1バルブキャリア部分は第1側方部を含むことができ、第2バルブキャリア部分は第2側方部を含むことができる。代替構成では、バルブ、バルブマニホルド、およびスイベルコネクタは、下バルブキャリア部分4053に結合され、それによって所定の位置に固定される。
【0430】
バルブキャリア4051は、ハウジングの凹部に、締結具、永久的もしくは一時的スナップフィット、または他のいずれかの好適な方法で保持することができる。
【0431】
バルブキャリアは、バルブ、バルブマニホルド、またはスイベルコネクタを支持するための支持構造4057を含む。支持構造は、バルブ、バルブマニホルド、およびスイベルコネクタを支持するための1つ、2つ、またはそれ以上の支持部を含むことができる。
【0432】
バルブキャリアは、第1および第2バルブキャリア部分4053を一緒に締結し、および/またはバルブキャリアを装置の主ハウジングに締結するための締結具を受けるスリーブ4059を含む。
図17および20に示す形態では、スリーブはまた、バルブマニホルド4011の平坦面4021も受け、本来であればスイベルコネクタ4031の回転によって生じる可能性のあるバルブキャリア内でのバルブマニホルド4011の回転を防止する。
【0433】
特にスイベルコネクタに接続された酸素もしくはガスラインまたはホースの動きに対して、バルブキャリアを構造的に支持するために、追加の、または代替の支持構造、たとえば一体に成形されたリブおよび/またはその他の機構を提供することもできる。
【0434】
周囲空気が装置のガス流路内に引き込まれるようにするために、開口部4051Oがバルブキャリア4051に設けられる。周囲空気流路は、バルブの付近を、またはそれに隣接して通る。図示する形態では、開口部4051Oは、スイベルコネクタのガス入口の周囲に位置する。さらに、または別法として、開口部はバルブキャリアの他の箇所に位置することもできる。装置のブロワモータ402が作動すると、これはフィルタモジュールおよびバルブモジュールを通じて吸引力を発生させ、周囲空気を装置内に吸引する。周囲空気流路はバルブモジュール内を通り、それによって周囲空気はフローコントロールバルブからのガスの流れと共に閉じ込められる。周囲空気流路はガス出口を有し、これは周囲空気を、ガスの流れを送達する装置の1つまたは複数の温度センサを通過させて送達するように適合される。
【0435】
装置は、バルブマニホルドのガス入口からのガスと周囲空気とを同時に引き込むことができ、またはガス入口からのガスを加圧することによりガスを強制的にフィルタに通すことができる。ガスは、バルブモジュールから出て、フィルタのガス入口に入る。装置は、ガス入口からのガスと周囲空気とが、装置のガス出口に送達される前に、装置の中で動的に閉じ込められ/混合されるように構成できる。
【0436】
バルブモジュールは、スイベルコネクタの周囲および/または他の箇所に位置する、周囲空気のための大きい開口部4051O、乱流を最小化して、流れを円滑にするためにRのつけられた/丸くされた/傾斜した流路の縁(すなわち、たとえばバルブマニホルドの内部)のうちの1つまたは複数を有することにより、バルブモジュールでの圧力低下を最小化するように構成できる。
【0437】
このバルブモジュール4001と本明細書に記載する他のバルブモジュール5001、6001、7001、8001、9001とは、フィルタ1001、2001、3001、11001と直接結合されて、ガスモジュールからフィルタまでのガス流路を提供するように配置される。バルブモジュールとフィルタモジュールとの間にホース接続は不要である。これによって、構成要素の大きさが最小化され、モジュール式のバルブモジュールとフィルタモジュールを接続および切断しやすくなる。
【0438】
図24および25は、第2構成のバルブモジュール5001を示す。後述しないかぎり、特徴、機能、選択肢、および利点はすべて、前述の第1バルブモジュール構成に関して上で概説したとおりであり、同様の参照数字は、各参照数字に1000を加算して同様の部分を示す。
【0439】
上記の第1構成のバルブモジュール4001は、スイベルコネクタ4031が取り付けられた固定のバルブマニホルド4011を利用する。この第2構成のバルブモジュール5001は、バルブマニホルド5011がバルブキャリア5051内で旋回/回転し、バルブ5003はバルブマニホルド5011と共に回転可能であり、ガス供給ラインはバルブマニホルドのガス入口5015に直接接続できるという点で異なる。バルブマニホルド5011およびバルブ5003は、バルブおよびバルブマニホルドとバルブキャリア5051との間に提供されるスイベル軸受け5061の内部で回転可能である。別法として、バルブマニホルド5011およびバルブ5003は、バルブキャリア5051内で回転するように構成でき、その中のリブなどの一体に成形された支持機構により支持および/または保持され得る。
【0440】
バルブマニホルドガス入口5015は、バルブマニホルドの長手方向軸に対して実質的に横切るように延び、ガス供給ラインに流体接続可能であり、バルブおよびバルブマニホルドは、バルブマニホルド5011の長手方向軸LAの周囲でバルブキャリアに対して回転可能である。
【0441】
バルブマニホルドガス入口5015は、バルブマニホルドの長手方向軸LAに対して実質的に垂直方向に延びることができる。いくつかの構成では、バルブマニホルドガス入口は、バルブマニホルドの長手方向軸に対して実質的に横切る異なる角度に向けることができる。
【0442】
いくつかの構成では、バルブ5003およびバルブマニホルド5011は、バルブキャリアに対して、バルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約190度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約180度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約160度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約120度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約90度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約60度まで、またはバルブマニホルドの長手方向軸の周囲で最大約45度まで回転可能である。
【0443】
この構成により、別個のスイベルコネクタの必要性が排除される。別個のスイベルコネクタが不要であるため、ガス流路の障害は、たとえば別個のスイベルコネクタがバルブマニホルドに接続する地点など、より少なくなる。その結果、回転または旋回するバルブマニホルド5011によって、バルブマニホルド5011の内部により単純な流路が提供される。
【0444】
図26は、第3構成のバルブモジュール6001を示す。後述しないかぎり、特徴、機能、選択肢、および利点はすべて、前述の第2バルブモジュール構成に関して上で概説したとおりであり、同様の参照数字は、各参照数字に1000を加算して同様の部分を示す。
【0445】
この構成では、バルブマニホルド6011は、バルブキャリア6051内で旋回/回転する。バルブ6003は、バルブマニホルド6011と共に回転可能である。ガス供給ラインは、バルブマニホルドのガス入口6015に直接接続できる。バルブキャリア6051は、バルブマニホルド出口6019の付近に流路6054を含み、
図28および29の構成で示し、後でより詳しく説明するものと同様のハウジングの形態とすることのできる流路ダクトに向かって流れを上方に案内する。
【0446】
バルブマニホルド6011は、バルブキャリア6051内のリブまたは他の一体に成形された支持機構の中で旋回または回転するように構成され、それによって所定の位置に支持および/または保持され得る。
【0447】
この構成により、別個のスイベルコネクタの必要性が排除される。別個のスイベルコネクタが不要であるため、ガス流路の障害は、たとえば別個のスイベルコネクタがバルブマニホルドに接続する地点など、より少なくなる。その結果、回転または旋回するマニホルドによって、バルブマニホルド6011の内部により単純な流路が提供される。
【0448】
酸素またはその他のガスをマニホルドガス出口6019から上方にフィルタ1001、2001、3001、11001に向かって上方に案内する流路により、システムからの酸素の損失が減少し、または阻止される。その結果、酸素閉じ込め効率が向上する。
【0449】
流路6054と流路ダクトは、本明細書に記載するバルブモジュールにおいて使用できる流れ案内構造の例である。流れ案内構造は、バルブモジュールが装置ハウジングに取外し可能に係合したときに、バルブマニホルドガス出口からのガスの流れをフィルタに向かって案内するように配置される。いくつかの構成では、流れ案内構造は、複数のバルブマニホルドガス出口を取り囲む環状のハウジングを含み、流れ案内構造は、フィルタのガス入口と流体連通するガス出口を含む。
【0450】
図28、29、および30は、第4構成のバルブモジュール7001を示す。後述しないかぎり、特徴、機能、選択肢、および利点はすべて、前述の第1バルブモジュール構成に関して上で概説したとおりであり、同様の参照数字は、各参照数字に3000を加算して同様の部分を示す。
【0451】
この構成により、バルブマニホルド7011は静止状態に固定されたままとなり、ガス供給ラインはスイベルコネクタ7031を介してバルブマニホルド7011に接続される。バルブキャリアは流れ案内構造を含み、これは、バルブモジュールが装置ハウジングと取外し可能に係合したときに、バルブマニホルドガス出口からのガスの流れをフィルタに向かって案内するように配置される。特に、バルブマニホルド出口7019に隣接する流路7054は、流れを流路酸素フードダクト7063に向かって上方に案内し、流路からの酸素をフィルタ2001に向かって上方に案内する。流路7054は、下バルブキャリア部分7053に設けられ、ダクト7063は、下バルブキャリア部分とは別に設けられるが、流路7054とは結合される。いくつかの構成では、ダクト7063は、ハウジングにより、バルブキャリア7051の上キャリア部分内に設けることもできる。ダクト7063は、流路7054の上端と係合する。流路ダクト7064の上開口は、使用時に、フィルタ本体入口2009と当接し、またはそれと密着して、バルブモジュール7001からの酸素の実質的に全部をフィルタモジュール2001の中へと案内する。これは、システム内の酸素の損失を防止するのを助け、その結果、酸素閉じ込め効率が向上する。
【0452】
この構成では、空気流内の酸素閉じ込めは、酸素の流れをフィルタに向かって上方に案内する流路7054とダクト7063によって改善される。
【0453】
図31は、第5構成のバルブモジュール8001を示す。後述しないかぎり、特徴、機能、選択肢、および利点はすべて、前述の第1バルブモジュール構成に関して上で概説したとおりであり、同様の参照数字は、各参照数字に4000を加算して同様の部分を示す。
【0454】
この構成では、バルブマニホルド8011は、バルブキャリア8051内で静止状態のままである。第1、第2、第3、および第4構成と比較すると、電動バルブ8003、バルブマニホルド8011、およびスイベルコネクタ8031は180°向きが変わっている。これは、装置10と組み立てたときに、スイベルコネクタが、装置10の主ハウジングと一体に形成するか、別に形成されて主ハウジングに取り付けることのできるマウント8603を介して装置10がポールスタンド8601に取り付けられる地点の付近で、ユニットから突出するようになされる。
【0455】
ガス供給ライン、たとえば酸素供給ラインは、スイベルコネクタ8031を介してバルブマニホルド8011に接続される。
【0456】
バルブマニホルド8011は、1つのマニホルドガス出口を有する。流路ダクト8063は、1つのマニホルドガス出口からの酸素をフィルタ2001に向かって上方に案内する。流路ダクトの上開口部は、使用時に、フィルタ本体入口2009と当接するか、それに密着して、バルブモジュール8001からの酸素の実質的に全部をフィルタモジュール2001へと案内する。これは、システム内の酸素の損失を防止するのを助け、その結果、酸素閉じ込め効率が向上する。
【0457】
この構成では、空気流内の酸素閉じ込めは、酸素の流れをフィルタ2001に向かって上方に案内するダクト8063によって改善される。これによって、より確実かつ一貫した酸素閉じ込めが行われる。
【0458】
スイベルコネクタ8031の部分8035は、装置10のハウジングの、ハウジングユニットがポールスタンド8601に取り付けられる地点の付近から突出する。したがって、スイベルコネクタの位置により、ガス供給ラインを、それがポールマウントのポールに実質的に隣接して延びるように配置できる。これは、ガス供給ラインがポールスタンドから実質的に離れた位置まで延び、それが近くの物に引っかかったり、その妨げになったりするのを回避できる。これはまた、ガス供給ラインのよじれも回避できる。スイベルコネクタをポールの付近に配置することにより、使用者はガス供給ラインをポールに固定して、ストレインリリーフを提供することも可能となる。
【0459】
図33~36および37は、第6構成のバルブモジュール9001を示す。後述しないかぎり、特徴、機能、選択肢、および利点はすべて、前述の第5バルブモジュール構成に関して上で概説したとおりであり、同様の参照数字は、各参照数字に1000を加算して同様の部分を示す。
【0460】
第1、第4、および第5構成と同様に、バルブマニホルド9011はバルブキャリア9051内で静止したままである。第6構成と同様に、スイベルコネクタの部分9035は装置10の、装置がポールスタンドに取り付けられる地点の付近から突出する。
【0461】
ガス供給ライン、たとえば酸素供給ラインは、スイベルコネクタ9031を介してバルブマニホルド9011に接続される。
【0462】
バルブマニホルドは、1つのマニホルドガス出口9019を有する。1つのマニホルドガス出口9019は、フィルタモジュール3001と一体に形成されるフィルタ延長ダクト3046を封止状態で受ける。バルブアセンブリからの実質的にすべての酸素がフィルタモジュール内に案内される。これは、システム内の酸素の損失を防止するのを助け、その結果、酸素閉じ込め効率が向上する。
【0463】
図37A~37Dは、1つのマニホルドガス出口9019とフィルタ延長ダクトとの間を封止するために使用できる例示的なシール、たとえばOリングシール3046S1(
図37Aおよび37B)、グロメットシール3046S2(
図37C)、または面シール3046S3(
図37D)を示す。
【0464】
図47および48を参照すると、マニホルド出口12046には、細菌、粉塵、および粒子がマニホルドに侵入するのを防止し、または少なくとも最小限にするためのフィルタ10246cを設けることができる。物質をマニホルドに侵入させ得る状況は、フィルタモジュールが装置、バルブモジュール、またはそれらの両方から切断されたときである。さらに、または別法として、同様の目的で同様のフィルタをマニホルド入口に設置することができる。
【0465】
ある実施形態では、フィルタ10246cは焼結金属フィルタであるか、それを含むことができる。好適な焼結金属の例には、銅、青銅、または鋼鉄が含まれる。別法として、フィルタはセラミックまたはポリマフィルタとすることができ、これは焼結フィルタとすることができる。焼結金属フィルタは長期に及ぶ信頼性を提供し、酸素供給源に近いため、その結果生じる圧力低下はそれほど大きくない。
【0466】
図47は、フィルタ延長ダクト12046とフィルタおよび/またはマニホルド出口との間のOリングの形態のシール12046aを示す。他の適当なシール、たとえばグロメットシールまたは面シールを使用できる。さらに、または別法として、フィルタ延長ダクトは
図48に示すような締まり嵌め、またはきつい隙間嵌めを通じてマニホルドと封止できる。
【0467】
これらの実施形態のいずれかに加えて、フィルタはOリングシール、グロメットシール、面シール、および/または他のあらゆる好適なシールによってマニホルド出口に封止できる。別法として、下シールはなくてもよい。
【0468】
バルブキャリア9051は、スピーカハウジング9065と、スピーカハウジング内に位置し、保持される音声スピーカ9066と、含む。スピーカは、装置10の制御システムと電子通信する。
【0469】
1つまたは複数の温度センサは、バルブキャリア9051の上またはその中に、たとえばスピーカの付近に提供される。いくつかの構成では、温度センサは、サーミスタ、デジタル温度センサ、または他のあらゆる好適な種類の温度センサを含む。温度センサは、装置10の外部の周囲温度を示す周囲温度フィードバックを装置のコントローラに提供する。温度センサは、好ましくはガスストリームの中に配置される。たとえば、温度センサは、ガス周囲空気流路内に配置できる。さらに、または別法として、温度センサは、ユニットの縁の近くに配置される。これらの位置により、ユニット内で生成される熱が温度センサにより検知される温度に与える影響が排除され、または少なくとも軽減し、それによって温度センサは周囲温度に近い温度を検出できる。1つの実施形態では、温度センサは入口の付近にある。
図52はセンサの位置のための2つの選択肢を示し、これらは矢印により示される。右の矢印は、温度センサが後述のようなフレキシブルPCB 10067の延長部10074に配置されることを示す。装置は、一方の箇所に配置された1つの温度センサ、もう一方の箇所の1つの温度センサ、または2つの温度センサ、すなわち両方の位置の各々に1つを有することができる。他の代替案では、1つまたは複数のセンサを装置上の他の箇所に配置できる。
【0470】
上バルブキャリア部分9055は、バルブ9003、バルブマニホルド9011、およびスピーカ9066をバルブキャリア9051上の所定の場所に「挟む」効果を有する。具体的には、上バルブキャリア部分9055はバルブ9003、バルブマニホルド9011、およびスピーカ9066を上から支持する。これは、バルブモジュール9001の組立と、すべての構成要素を輸送中に完全なモジュールとして一緒に保持するのを助ける。スリーブ9060は、下キャリア部分内のスリーブ9059から締結具を受けるために上キャリア部分に設けられる。
【0471】
いくつかの構成では、上バルブキャリア部分9055と下バルブキャリア部分9053は、単体として一体に形成できる。
【0472】
バルブモジュール9001は、バルブモジュールをモジュール式にするために、バルブモジュールとガスの流れを送達する装置10との間の電気接続を提供する電気コネクタを有する。いくつかの構成では、電気コネクタは、バルブ9003と電気/電子通信しており、電気コネクタは、ガスの流れを送達する装置10の中の相補的コネクタと、たとえば相補的コネクタにプラグ接続することによって係合するように配置または適合される。いくつかの構成では、ワイヤはバルブと電気コネクタとの間の電気/電子通信を提供する。いくつかの構成では、グロメットは、ワイヤとワイヤが通過する開口部との間を封止し、ワイヤをワイヤが通過する開口の縁と接触しないように遮断する。図示する形態では、上バルブキャリア部分9055は、その中に延びる、PCB 9067などの電気コネクタを有する。PCB 9067は装置10の下部シャシ202の一部であり、バルブキャリア9051内のPCBエッジコネクタと結合され、それによってPCB 9067はバルブ9003、温度センサ、およびスピーカ9066と電子通信し、それによってバルブモジュール9001と装置10は電子通信する。PCB 9067は垂直に向けられる。別法として、PCB 9067は、バルブモジュール内に提供でき、PCBはバルブキャリアのハウジングから突出して装置10の内部の相補的なエッジコネクタと係合し、それによってバルブモジュール9001と装置10のコントロールシステムは電子通信する。
【0473】
電気コネクタはバルブキャリアの上からアクセス可能であるように示されるが、いくつかの構成では、電気コネクタは、バルブキャリアの上、側方、または基部に配置し、またはそこからアクセス可能とすることができる。
【0474】
図43および45は、バルブモジュールの代替構成を示す。後述しないかぎり、特徴、機能、選択肢、および利点はすべて、前述の第1バルブモジュール構成に関して上で概説したとおりであり、同様の参照数字は、各参照数字に9000を加算して同様の部分を示す。
【0475】
特に、この代替実施形態はフレキシブルPCB 10067を有する。フレキシブルPCB 10067は、ある幅、比較的薄い深さ、および比較的長い長さを有するリボンである。フレキシブルPCB 10067は、ポリイミドなどの柔軟なプラスチック基板であり、構成要素と電子的に接続される複数の平行なトラックを含む。フレキシブルPCB 10067は、バルブ10003、温度センサおよびスピーカ10066と電子通信し、それによってバルブモジュールと装置10は電子通信する。
【0476】
フレキシブルPCB 10067は外側に延びる2つのタブ10068を有し、これはスピーカ10066に電気的に接続される。フレキシブルPCB 10067は、スピーカ10066に接続するための異なる形状の端を有することができる。フレキシブルPCB 10067の端の形状は、スピーカ、その他の構成要素またはフレキシブルPCBの必要な接続の形状に応じて選択または設計される。
【0477】
フレキシブルPCB 10067の、スピーカに隣接する端は、リボンの幅が水平に延びるような向きとされる。スピーカから延びるフレキシブルPCB 10067はその後、水平の向きから垂直の向きにねじれ、今度はリボンの幅は垂直の向きとなる。フレキシブルPCB 10067の垂直向きの区間は、下バルブキャリア部分10053のスタンド10076、10077、および10078により支持される。フレキシブルPCB 10067は、2つの段と、段の間の傾斜路を有する形状である。フレキシブルPCB 10067の形状と向きにより、フレキシブルPCB 10067に必要な空間が小さくなる。
【0478】
フレキシブルPCB 10067の次の部分10072は垂直に延び、すなわち、リボンは長さが垂直に延びるような向きとなる。この部分10072はわずかなねじれ部を有する。フレキシブルPCB 10067の端10073は、装置10の制御システムに電子的に接続される。
【0479】
フレキシブルPCB 10067は、温度センサに接続される延長部10074も含む。延長部10074は、リボンの幅が水平の向きであるL字型の延長部である。延長部10074の形状と向きは、構成要素の相対的位置に応じて選択または設計される。延長部10074は、水平に横たわるような向きとされ、下バルブキャリア部分10053のスタンドにより支持される。
【0480】
フレキシブルPCB 10067の形状と構成は、他の構成要素の周囲に適合し、フレキシブルPCB 10067が確実に支持されるように選択または設計される。形状および/または構成は、他の構成要素の形状、大きさ、および/または向きに応じて変更できることがわかるであろう。
【0481】
図43は、スピーカ10066を剛体的に固定するのを支援するスペーサ10080を有する上バルブキャリア部分10055の代替実施形態を示す。スペーサ10080は、上の構成要素と接触し、上バルブキャリア部分10055が動く、たとえば曲がるのを阻止する。特に、スペーサ10080は上バルブキャリア部分10055から上方に延びる。スペーサ10080は、スピーカ10066が輸送中に他の構成要素に対して移動するのを阻止し、または少なくとも実質的に抑制する。
【0482】
いくつかの構成では、ワイヤまたはフレキシブルPCBの位置により、グロメットがバルブモジュール9001と
図49に示す取外し可能なバッテリパック13089との間に配置されることになる。
図44のグロメット10079を参照すると、グロメット10079は、組み立てられたときにバッテリカバーと係合する。分解中、グロメット10079は、先に取り外された方のモジュールから切り離される。バルブモジュール9001が先に取り外されると、グロメット10079はバッテリパック13089とつながっている。この場合、ワイヤまたはフレキシブルPCBは、グロメット10079を通って引っ張られる。機器が再び組み立てられるときには、ワイヤまたはフレキシブルPCBのストリップはグロメット10079を通って再び引っ張られる必要がある。バッテリパック13089をバルブモジュール9001より前に取り外すことが好ましい。この順番で分解されるのを確実にするために、バッテリパック13089はケース上に、バルブモジュール9001の上に延びるリップまたは小さい延長部を有する。リップは、バッテリモジュールが取り外される前にバルブモジュール9001が取り外されるのを防止する。
【0483】
図52および56~58は、
図43~45の実施形態の変形型を示す。この実施形態では、スイベルコネクタは玉継ぎ手14005である。他の実施形態に関して説明したように、スイベルコネクタは複数の方向への回転を提供するための玉継ぎ手である。この実施形態では、玉継ぎ手14005は1つの回転軸の周囲で旋回する。この配置は、スイベルコネクタの位置に関係なく、バルブキャリアとスイベルコネクタとの間に締まり嵌めを提供する。これは、酸素が装置の底面へと漏れるのを阻止するか、少なくとも実質的に妨げ、その代わりにそれをスイベルコネクタの周囲に案内する。バルブキャリアは、スイベルジョイントのボールを受けるためのカップ状の面14006aを有する。この実施形態において、周囲空気は、バルブキャリアが組み立てられたときにできる1つまたは複数のギャップから引き込まれる。これを
図57に示す。
【0484】
図34を参照すると、上パネルは中間フィルタクリップ9074をさらに含む。バルブキャリアの下部9053上にあるフィルタモジュール解除タブ9071を押すと、中間フィルタクリップ9074が移動して、フィルタ係合タブ3071(
図38および39)上の突起を越え、それによってフィルタ3001を装置ハウジングから引き出すことができる。
【0485】
フィルタモジュール係合タブ3071は、それを通る開口部を含む。中間フィルタクリップ9074(
図34参照)は、内部突起を有する開口部を含む。
【0486】
中間フィルタクリップ9074を押した状態では、フィルタモジュール係合タブ3071を中間フィルタクリップ9074の開口部の中に通過させることができる。中間フィルタから手を離すと(すなわち、押していないと)、中間フィルタクリップの内部突起はフィルタモジュール係合タブ3071の開口部に入り、それと係合する。
【0487】
これは、フィルタモジュール9001を所定の場所に固定する。それによって、代替ガス供給コネクタ1039/3039に取り付けられたチューブが引っ張られたときに偶発的に外れるのが阻止される。
【0488】
この構成では、空気流の中への酸素の閉じ込めは、バルブアセンブリから酸素を受け取るフィルタ延長ダクトにより改善される。
【0489】
スイベルコネクタの部分9035は、装置ハウジングの、装置10がポールスタンドに取り付けられる地点から突出する。したがって、スイベルコネクタの位置によりガス供給ラインを、それがポールマウントのポールに実質的に隣接して延びるように配置することができる。これは、ガス供給ラインがポールスタンドから実質的に遠くまで延び、それが近くの物に引っかかったり、その妨げになったりするのを回避できる。これはまた、ガス供給ラインのよじれも回避できる。
【0490】
バルブモジュール4001、5001、6001、7001、8001、9001のガス入口4033、5015、6015、7033、8033、9033は装置10のハウジングに対して移動できるため、装置10は、患者へのガス供給を損なうような、結合されたガスラインのよじれや損傷を生じさせずに、(たとえば、ポールマウントまたはブラケットの表面に)設置できる。これによって、装置の位置決めの柔軟性が高まる。
【0491】
本明細書に記載するバルブモジュールとフィルタモジュールは開放システムであり、その結果、一部の酸素がシステムから失われるか、漏出する。装置10は、有利には、必要に応じて患者にほぼ100%濃度の酸素を送達できる。バルブモジュールとフィルタモジュールを使用する装置10は、必要に応じて約21%~約100%の間の酸素濃度のガスを患者に送達することができ得る。フィルタが周囲空気へと開放していると、バルブマニホルドからの酸素が空気をシステムから移動させる。たとえば、酸素の供給が大きいほど、より多くの量の空気が移動され、その結果、より高い割合の酸素がシステムに入る。
【0492】
本明細書に記載するフィルタモジュールとバルブモジュールは、装置のための変化するガス流路を提供できる。たとえば、バルブモジュールは、装置のガス流路に入る酸素の流れを、バルブモジュールおよびフィルタモジュールを介して制御できる。別法として、バルブモジュールは、代替酸素源をフィルタモジュールに第1副コンパートメントガス入口(たとえば、
図10の入口1011)によって直接接続することにより迂回し得る。これは、使用者が酸素供給を手で調整したい(すなわち、壁内蔵型供給ロータメータなどによる)状況で、実用向きである。
【0493】
本明細書に記載するフィルタモジュールとバルブモジュールは、ガスの流れを送達する装置の中で別々に使用することができることが理解されよう。別法として、フィルタとバルブモジュールは、フィルタ・バルブアセンブリとして一緒に使用することもでき、それによって機能が改善される。
【0494】
図示する構成では、装置10は:
・バルブモジュールを介する(装置による自動酸素調整のため)または
・フィルタ上部に設けられた代替ガス入口を介する(手動調節可能な酸素供給源の取付が可能-すなわち、たとえば壁内蔵型供給ロータメータによる)
のうちの少なくとも1つにより酸素を受け取る。
【0495】
加圧酸素源または手動調節可能な酸素供給源のいずれかがバルブモジュール4001、5001、6001、7001、8001、9001を介して1つのガス入口に接続されるさらなる代替流路構成が想定される。その結果、すべての酸素供給がバルブモジュールを通過する。このような構成を
図42に概略的に示す。
【0496】
この構成では、手動調節型酸素供給21の取付が必要であり、装置は「手動供給」モードに設定される。このモードでは、酸素バルブは非アクティブ、すなわち無調整状態で開に保たれ、酸素は自由に通過できる。
【0497】
別法として、バルブモジュール内で使用されるバルブは、「ノーマリオープン」型とすることができる。装置が「手動供給」モードに設定されると、バルブは単純にオフとなり、酸素は自由に通過できる。
【0498】
手動調節型酸素供給21は、使用者が外部のフローコントローラ22、たとえば壁内蔵型供給ロータメータまたはガスタンクバルブなどを介して手動で制御できる。
【0499】
図42の構成により、バルブを迂回する別の代替酸素入口が不要となる。その結果、フィルタ本体は1つの主チャンバさえあればよく、上パネルはより容易にフィルタユニットと一体に成形でき、それによって製造が簡単になる。
【0500】
この構成によれば、装置10はまた、例外的または安全でない状況、たとえば圧力過剰、または患者が高酸素症(血中酸素が過剰)となりそうな場合に、手動調節型酸素供給を閉じる、または制御することも可能となる。
【0501】
装置10は、バルブモジュール4001、5001、6001、7001、8001、9001を備えても、備えていなくても提供できる。たとえば、いくつかの家庭向けの応用では、使用者は補助酸素を必要としないが、ハイフローセラピーの恩恵を受ける場合がある。このような応用では、装置10のバルブモジュールハウジング306に、周囲空気が(開口部を介して)通過し、または周囲を流れることのできるカバーを設けることができ、またはカバーされない状態とすることができる。これにより、装置全体のコストが削減される。
【0502】
その構成では、補助的な手動調節型酸素が必要となった場合、これはフィルタ1001、2001、3001、11001の上部の代替ガス供給入口1011、2011、3011を介して接続することができる。
【0503】
記載したさまざまな構成は、単に例示的な構成である。いずれかの構成のいずれか1つまたは複数の特徴は、いずれかの他の構成のいずれか1つまたは複数の特徴と組み合わせて使用することができる。
【0504】
たとえば、バルブモジュールで使用するスイベルコネクタは、また別の機能を有することができる。いくつかの構成では、スイベルコネクタは、複数の軸の周囲で旋回するように配置でき、また、たとえば相互に横切る旋回軸を有する2つの隣接するスイベル接続部分を有することもでき、それによってスイベルコネクタのガス入口は2つの軸の周囲で回転できる。いくつかの構成では、スイベルコネクタは玉継ぎ手機構などを含み、スイベルコネクタのガス入口が実質的にどの方向にも回転できるようにすることが可能である。いくつかの構成では、スイベルコネクタは、旋回および並進運動の両方を提供するように配置することができ、それによってスイベルコネクタのガス入口は1つまたは複数の軸の周囲で旋回し、またたとえば直線移動もできる。これは、ガス入口を装置の1つの部分から別の部分に、たとえば装置の片面から装置の反対面に移すのに実用的であり得る。いくつかの構成では、ガス入口は、回転ではなく並進するように配置できる。
【0505】
たとえば、モータおよび/またはセンササブアセンブリの凹部は、主ハウジングの下側にあるものとして記載しているが、それは、別法として、ハウジングの後部、側部、前部または頂部にあり得る。こうした変形により、空気および/または酸素入口もまた、要求通りに異なるように配置することができる。
【0506】
別の例として、液体チャンバおよびチャンバ区画が、液体チャンバがハウジングの前部からチャンバ区画内に挿入されかつチャンバ区画から取り外されるように構成されるのではなく、構成は、液体チャンバがハウジングの側部、後部または頂部からチャンバ区画内に挿入されかつチャンバ区画から取り外されるようなものであり得る。
【0507】
他の例として、フィルタモジュールはハウジングに上から挿入され、バルブモジュールはハウジングに下から挿入されるように説明したが、これらの構成要素のいずれかまたは両方をハウジングのいずれの適所にも、たとえば上部、下部、側部、前部、または後部に挿入できる。
【0508】
バルブモジュールは、フィルタモジュールと一緒にフィルタ・バルブアセンブリとして使用できる。別法として、フィルタモジュールだけを装置で使用することも、バルブモジュールだけを装置で使用することもできる。たとえば、バルブモジュールは、使用者が補助酸素は必要としないが、依然としてハイフローセラピーの恩恵を受けられる場合には使用しなくてよい。使用者は依然として、フィルタモジュールへの直接接続により、外部酸素供給源を接続する選択肢を有し得る。
【0509】
フィルタモジュールとバルブモジュールは、加熱および加湿されたガスを患者または使用者に送達することのできるフローセラピー装置に関して説明される。装置は、慢性閉塞性肺疾患(COPD:chronic obstructive pulmonary disease)の治療に好適であり得る。装置は、高流量でガスを患者インタフェースに送達するように(ハイフローセラピー)、特にネーザルハイフローセラピー用として構成できる。
【0510】
別法として、フィルタモジュールおよび/またはバルブモジュールは、別の目的の装置にも使用できる。装置はハイフローセラピー装置であっても、ローフローセラピー装置であってもよい。特徴はまた、ガス(加湿されている、またはその他)を陽圧で送達できる持続的気道陽圧(CPAP:continuous positive airway pressure)を提供する装置にも提供し得る。
【0511】
フィルタモジュールおよび/またはバルブモジュールは、別法として、加湿器が不要であり、したがって、液体チャンバ300またはチャンバ区画108の特徴が不要である装置で使用することができる。たとえば、電気部品および電子部品からモータおよびガス流路を隔離する構成は、他のタイプのガス送達装置において広く応用されることが理解されよう。
【0512】
「フローセラピー装置」という文言は、こうしたすべての変形を包含するように意図されている。
【0513】
本明細書におけるいかなる先行技術に対する言及も、その先行技術が、世界中のいかなる国においても努力傾注分野において共通の一般知識の一部を形成するという承認またはいかなる形態の示唆でもなく、そのように解釈されるべきではない。
【0514】
本明細書において「上」、「下」、「前」、「後」、「水平」、「垂直」等の方向を示す用語に言及する場合、それらの用語は、装置が典型的な使用中の位置にあるときを指し、相対的な方向または向きを示しかつ/または記載するために用いられている。
【0515】
本開示は、いくつかの実施形態に関して記載しているが、当業者には明らかな他の実施形態もまた本開示の範囲内にある。したがって、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、さまざまな変形および変更を行うことができる。たとえば、さまざまな構成要素を要求通りに再配置することができる。記載した実施形態のうちの任意のものからの特徴を互いに結合することができ、かつ/または、装置は、上述した実施形態の特徴のうちの1つ、複数またはすべてを含むことができる。さらに、本開示を実施するために、特徴、態様および利点のすべてが必ずしも必要ではない。したがって、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ定義されるように意図されている。