(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-28
(45)【発行日】2022-12-06
(54)【発明の名称】自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システム及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
B66C 13/48 20060101AFI20221129BHJP
B66C 15/00 20060101ALI20221129BHJP
B66C 19/00 20060101ALI20221129BHJP
【FI】
B66C13/48 D
B66C15/00 A
B66C19/00 B
(21)【出願番号】P 2020572906
(86)(22)【出願日】2019-09-04
(86)【国際出願番号】 CN2019104302
(87)【国際公開番号】W WO2020177288
(87)【国際公開日】2020-09-10
【審査請求日】2021-03-22
(31)【優先権主張番号】201910160633.1
(32)【優先日】2019-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518370596
【氏名又は名称】青▲島▼港国▲際▼股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO PORT INTERNATIONAL CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.12 Jingba Road,Huangdao District,Qingdao Shandong 266000 China
(73)【特許権者】
【識別番号】518370600
【氏名又は名称】青▲島▼新前湾集装箱▲碼▼▲頭▼有限▲責▼任公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO NEW QIANWAN CONTAINER TERMINAL CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Qi Changcheng Road,Economic And Technological Development Zone Qingdao,Shandong 266000 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼▲連▼▲鋼▼
(72)【発明者】
【氏名】▲呂▼向▲東▼
(72)【発明者】
【氏名】王心成
(72)【発明者】
【氏名】李永翠
(72)【発明者】
【氏名】李波
(72)【発明者】
【氏名】秦洪建
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼秀良
(72)【発明者】
【氏名】王国勇
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼臻
(72)【発明者】
【氏名】修方▲強▼
(72)【発明者】
【氏名】▲レン▼新▲剛▼
【審査官】今野 聖一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/167366(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0191333(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第109384150(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109384151(CN,A)
【文献】国際公開第2019/024172(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第103523675(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66C 13/00 - 15/06
B66C 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システムであって、
自動コンテナローディングモジュールと、自動作業検出モジュールと、を備え、
前記自動コンテナローディングモジュールは、レールマウントガントリークレーン位置決めユニットと、クレーン姿勢調整ユニットと、コンテナトラックトーイングディスクロックヘッド位置決めユニットと、を備え、
前記自動作業検出モジュールは、コンテナトラック吊り上げ防止ユニットと、コンテナトラック移動防止ユニットと、コンテナ底部異物検出ユニットと、を備え、
前記レールマウントガントリークレーン位置決めユニットは、レールマウントガントリークレーンがターゲットコンテナを位置決めるために用いられ、
前記クレーン姿勢調整ユニットは、ターゲットコンテナ情報を取得して、前記ターゲットコンテナ情報に基づいてクレーンと前記ターゲットコンテナとの位置合わせを制御するために用いられ、
前記コンテナトラックトーイングディスクロックヘッド位置決めユニットは、前記コンテナトラックトーイングディスクロックヘッドの画像を取得して、前記コンテナトラックトーイングディスクロックヘッドの画像に基づいて前記コンテナトラックトーイングディスクロックヘッドの位置を位置決め、
前記コンテナトラック吊り上げ防止ユニットは、コンテナトラック及びコンテナの画像情報を取得して、前記コンテナトラック及び前記コンテナの画像情報に基づいて前記コンテナトラックが吊り上げられるかどうかを判断し、
前記コンテナトラック移動防止ユニットは、前記コンテナトラックの画像情報を取得して、前記コンテナトラックの画像情報に基づいて前記コンテナトラックの駐車位置が変位するかどうかを判断し、
前記コンテナ底部異物検出ユニットは、 コンテナ底部とコンテナトラックトーイングディスクとの間の画像情報を取得して、前記コンテナ底部と前記コンテナトラックトーイングディスクとの間の画像情報に基づいて前記コンテナ底部に異物が存在するかどうかを判断するために使用され
、
前記レールマウントガントリークレーン位置決めユニットは、クレーン用架台位置決め装置と、トロリー位置決め装置と、巻き上げ機位置決め装置と、を備え、
前記クレーン用架台位置決め装置は、前記クレーン用架台のモータに同軸に取り付けられたクレーン用架台インクリメンタルエンコーダと、地面上に取り付けられた無線周波数磁気ネイルと、を備え、前記クレーン用架台インクリメンタルエンコーダと前記無線周波数磁気ネイルから提供された情報に基づいて前記クレーン用架台位置決めを実現し、
前記トロリー位置決め装置は、前記トロリーのモータに同軸に取り付けられたトロリーインクリメンタルエンコーダと、前記トロリーのレールビームに取り付けられたリニア磁気スケール絶対値エンコーダと、を備え、前記トロリーインクリメンタルエンコーダと前記リニア磁気スケール絶対値エンコーダから提供された情報に基づいて前記トロリー位置決めを実現し、
前記巻き上げ機位置決め装置は、巻き上げ機のモータに同軸に取り付けられた巻き上げ機インクリメンタルエンコーダと、ワイヤ―ロープリールに同軸に取り付けられた絶対値エンコーダと、を備え、前記巻き上げ機インクリメンタルエンコーダと前記絶対値エンコーダから提供された情報に基づいて前記巻き上げ機位置決めを実現する
ことを特徴とする自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システム。
【請求項2】
前記クレーン姿勢調整ユニットは、前記レールマウントガントリークレーンに取り付けられたレーザスキャナと、CPUと、PLCと、微動機構と、を備え、
前記レーザスキャナは、前記ターゲットコンテナをスキャナして前記ターゲットコンテナ情報を取得するために用いられ、前記ターゲットコンテナ情報は、前記ターゲットコンテナの高さ、前記ターゲットコンテナの長さ、前記ターゲットコンテナの輪郭、及び/又は陸側コンテナトラックトーイングディスクロックヘッド位置情報を含み、
前記CPUは、前記ターゲットコンテナ情報を受信して、前記ターゲットコンテナ情報を処理し、処理結果に基づいて前記PLCが前記微動機構の方向及び変位を制御するように割り当てる
ことを特徴とする請求項
1に記載の自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システム。
【請求項3】
前記レールマウントガントリークレーン位置決めユニットは、微動位置決め装置をさらに備え、前記微動位置決め装置は、前記クレーンの上フレームに取り付けられた4つの絶対値エンコーダ付きの電動プッシュロッドを含み、4つのマイクロモータの制御により、前記クレーンが前記クレーン用架台及び前記トロリー方向の位置決め誤差を調整するように制御する
ことを特徴とする請求項
1に記載の自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システム。
【請求項4】
前記コンテナトラックトーイングディスクロックヘッド位置決めユニットは、コンテナトラック車道の片側に取り付けられた複数の昇降装置と、前記昇降装置に取り付けられたカメラと、前記コンテナトラック車道の反対側に取り付けられた検出目盛が付する分離板と、を備え、前記カメラが撮像したコンテナトラックトーイングディスクロックヘッドの前記分離板への投影に基づいて前記コンテナトラックトーイングディスクロックヘッドの位置決めを実現する
ことを特徴とする請求項1に記載の自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システム。
【請求項5】
前記コンテナトラック吊り上げ防止ユニットは、コンテナトラックの車道の側方または後方に設置されたカメラを含み、荷降ろし中の前記コンテナトラック及び前記コンテナの画像情報を収集する
ことを特徴とする請求項1に記載の自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システム。
【請求項6】
前記コンテナトラック移動防止ユニットは、前記コンテナトラックの車道の側方または後方に設置されたカメラを備え、前記クレーンが降下する過程に前記コンテナトラックの画像情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システム。
【請求項7】
前記コンテナ底部異物検出ユニットは、前記コンテナ底部と前記コンテナトラックトーイングディスクとの間の画像情報を取得するために、コンテナトラックのインタラクティブエリアの車道の一側に設置された複数のカメラを含むことを特徴とする請求項1に記載の自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システム。
【請求項8】
前記自動作業検出モジュールは、異常検出処理ユニットをさらに備え、前記異常検出処理ユニットは、前記コンテナトラックが吊り上げられ、前記コンテナトラックの駐車位置の変位及び/又は前記コンテナ底部に異物が存在した場合に、警報メッセージを発し、異常情報をリモート監視画面に表示し、及びリモート監視指示を受信して実行し、前記リモート監視指示は、自動化作業を継続するか、又は自動化作業を停止する指示であることを特徴とする請求項1に記載の自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システム。
【請求項9】
請求項1~
8のいずれか1項に記載の自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システムに適用する自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行制御方法において、下記のステップを含む、即ち、
コンテナ積み作業指示を受けた場合に、前記レールマウントガントリークレーン位置決めユニットは、前記クレーン用架台と前記トロリーが前記陸側コンテナトラックのターゲットコンテナの上方まで運行し、前記クレーンの下降を制御するステップと、
前記クレーン姿勢調整ユニットは、前記クレーンと前記ターゲットコンテナとの位置ずれを解消して、前記クレーンと前記ターゲットコンテナとの位置合わせを実現するために、前記クレーンを水平面内で平行に移動させるように制御するステップと
前記クレーンがコンテナを吊り上げた後に、前記コンテナトラック吊り上げ防止ユニットは、前記コンテナトラックが吊り上げられるかどうかを判断し、前記コンテナトラックが吊り上げられた場合に、警報メッセージを発し、吊り上げ動作を停止するステップと、
前記クレーンが前記コンテナを吊り上げる過程で、前記コンテナ底部異物検出ユニットは、前記コンテナ底部に異物が存在するかどうかを検出し、異物が存在した場合に、警報メッセージを発し、前記クレーンの上昇動作を停止するステップと、
前記コンテナ卸し作業指示を受けた場合に、前記レールマウントガントリークレーン位置決めユニットは、前記クレーンがコンテナを持ちながら陸側ターゲットコンテナトラックの上方まで運行し、前記コンテナトラックトーイングディスクロックヘッド位置決めユニットは、コンテナトラックトーイングディスクロックヘッドを位置決め、前記クレーン姿勢調整ユニットは、前記クレーンが吊り上げられたコンテナとターゲットコンテナトラックトーイングディスクロックヘッドとの位置ずれを解消し、前記クレーンが吊り上げられたコンテナと前記ターゲットコンテナトラックドラッグディスクロックヘッドと位置合わせを実現するように、前記クレーンを水平面内に平行に移動させるステップと、
前記クレーンの下降過程に、前記コンテナトラック移動防止ユニットは、前記ターゲットコンテナトラックの駐車位置が変位するかどうかを判断し、変位が発生した場合に、警報メッセージを発し、前記クレーン下降動作を停止するステップと、
前記クレーンの下降過程に、 前記コンテナ底部異物検出ユニットは、前記コンテナ底部に異物が存在するかどうかを検出し、異物が存在した場合に、警報メッセージを発し、前記クレーン下降動作を停止する
ことを特徴とする自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動化コンテナターミナルの技術分野に属し、具体的には、自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動運転システム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動化コンテナターミナルストックヤードのレールマウントガントリークレーンが陸側でコンテナの積み/卸し作業を行うインタラクティブのオブジェクトは、コンテナトラックである。
【0003】
コンテナトラックトーイングヘッドの形状は様々であり、付きのトーイングディスクの種類が多く、トーイングディスクの形態、長さ、高さ、ロックピン位置などは異なるため、異なるコンテナトラックの駐車位置は異なるため、自動化コンテナターミナルは、ストックヤードの海側インタラクティブエリアで完全に自動化された作業を実現し、ストックヤードの陸側インタラクティブエリアでは、半自動および手動リモート操作のみを実現することができる。
【0004】
自動化レールマウントガントリークレーンは、ストックヤードの陸側でコンテナの積み/卸し作業を行い、自動位置決めの精度の要求が高いだけでなく、作業中に異常による安全上の危険を排除する必要がある。例えば、積み作業のときに、コンテナからトーイングディスクが分離されていない場合、レールマウントガントリークレーンがコンテナトラックとコンテナを一緒に持ち上げ、卸し作業のときに、コンテナトラックの異常な動きが自動コンテナリリースの失敗につながる可能性があり、さらにはコンテナがコンテナトラックのドライバルームに衝突する可能性がある。卸し作業のときに、コンテナ底部の異物は、コンテナが正確に卸すことができず、コンテナトラックのトーイングディスクのロックピンがコンテナのコーナーに完全に入ることができず、直ちに検出できない場合、コンテナトラックは、運送過程中にコンテナの落下などの事故を非常に起こしやすい。これらの異常が直ちに発見できず、安全な生産に大きなリスクをもたらす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の手動操作レールマウントガントリークレーンでは、操作員が作業中に吊り上げ作業の状況を動的に観察し、上記の状況を回避することができるが、自動化レールマウントガントリークレーン無人運転を使用する場合、上記の異常を避けるためには、陸側で自動作業中に手動検査一環に介入する必要があり、このように、安全性を確保するが、生産の自動化レベルを低減し、生産効率を低下させる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システム及びその制御方法を提供し、手動検査の代わりに自動化検出技術を採用し、レールマウントガントリークレーンが陸側の完全自動化作業を実現し、従来の自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側が自動化運行を実現する上で手動介入検査を必要とする技術的問題を解決した。
【0007】
上記の技術的課題を解決することを達成するために、本発明は、以下の技術的解決策を採用する。
【0008】
自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システムが提案し、当該システムは、自動コンテナローディングモジュールと、自動作業検出モジュールと、を備え、前記自動コンテナローディングモジュールは、レールマウントガントリークレーン位置決めユニットと、クレーン姿勢調整ユニットと、コンテナトラックトーイングディスクロックヘッド位置決めユニットとを備え、前記自動作業検出モジュールは、コンテナトラック吊り上げ防止ユニットと、コンテナトラック移動防止ユニットと、コンテナ底部異物検出ユニットと、を備え、前記レールマウントガントリークレーン位置決めユニットは、レールマウントガントリークレーンがターゲットコンテナを位置決めるために用いられ、前記クレーン姿勢調整ユニットは、ターゲットコンテナ情報を取得して、前記ターゲットコンテナ情報に基づいて前記クレーンと前記ターゲットコンテナとの位置合わせを制御するために用いられ、 前記コンテナトラックトーイングディスクロックヘッド位置決めユニットは、コンテナトラックトーイングディスクロックヘッドの画像を取得して、前記コンテナトラックトーイングディスクロックヘッドの画像に基づいて前記コンテナトラックトーイングディスクロックヘッドの位置を位置決め、 前記コンテナトラック吊り上げ防止ユニットは、コンテナトラック及びコンテナの画像情報を取得して、前記コンテナトラック及び前記コンテナの画像情報に基づいて前記コンテナトラックが吊り上げられるかどうかを判断し、前記コンテナトラック移動防止ユニットは、コンテナトラックの画像情報を取得して、前記コンテナトラックの画像情報に基づいて前記コンテナトラックの駐車位置が変位するかどうかを判断し、前記コンテナ底部異物検出ユニットは、 前記コンテナ底部と前記コンテナトラックトーイングディスクとの間の画像情報を取得して、前記コンテナ底部と前記コンテナトラックトーイングディスクとの間の画像情報に基づいて前記コンテナ底部に異物が存在するかどうかを判断するために使用される。
【0009】
上記の自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システムに適用する自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行制御方法を提案し、下記のステップを含む、即ち、コンテナ積み作業指示を受けた場合に、前記レールマウントガントリークレーン位置決めユニットは、前記クレーン用架台と前記トロリーが陸側コンテナトラックのターゲットコンテナの上方まで運行し、クレーンの下降を制御するステップと、前記クレーン姿勢調整ユニットは、クレーンとターゲットコンテナとの位置ずれを解消して、前記クレーンと前記ターゲットコンテナとの位置合わせを実現するために、前記クレーンを水平面内で平行に移動させるように制御するステップと、前記クレーンがコンテナを吊り上げた後に、前記コンテナトラック吊り上げ防止ユニットは、コンテナトラックが吊り上げられるかどうかを判断し、前記コンテナトラックが吊り上げられた場合に、警報メッセージを発し、吊り上げ動作を停止するステップと、前記コンテナを吊り上げる過程で、前記コンテナ底部異物検出ユニットは、前記コンテナ底部に異物が存在するかどうかを検出し、異物が存在した場合に、警報メッセージを発し、クレーンの上昇動作を停止するステップと、コンテナ卸し作業指示を受けた場合に、前記レールマウントガントリークレーン位置決めユニットは、前記クレーンがコンテナを持ちながら陸側ターゲットコンテナトラックの上方まで運行し、前記コンテナトラックトーイングディスクロックヘッド位置決めユニットは、コンテナトラックトーイングディスクロックヘッドを位置決め、前記クレーン姿勢調整ユニットは、クレーンが吊り上げられたコンテナとターゲットコンテナトラックトーイングディスクロックヘッドとの位置ずれを解消し、クレーンが吊り上げられたコンテナとターゲットコンテナと位置合わせを実現するように、クレーンを水平面内に平行に移動させるステップと、前記クレーンの下降中に、前記コンテナトラック移動防止ユニットは、ターゲットコンテナトラックの駐車位置が変位するかどうかを判断し、変位が発生した場合に、警報メッセージを発し、クレーン下降動作を停止するステップと、クレーンの下降過程に、 前記コンテナ底部異物検出ユニットは、コンテナ底部に異物が存在するかどうかを検出し、異物が存在した場合に、警報メッセージを発し、クレーン下降動作を停止する。
【発明の効果】
【0010】
従来技術と比較して、本願の利点と有益な効果は以下の通りであり、本発明が提案する自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システム及びその制御方法において、当該システムは、自動コンテナローディングモジュールと、自動作業検出モジュールと、を備え、レールマウントガントリークレーン位置決めユニットと、クレーン姿勢調整ユニットと、コンテナトラックトーイングディスクロックヘッド位置決めユニットと、が組み合わせて自動コンテナローディングモジュールを構成し、クレーンと、コンテナと、コンテナトラックトーイングディスクと間の正確な位置決めを実現し、レールマウントガントリークレーンがコンテナトラックから自動的にコンテナの積み/卸しの成功率を大幅に向上させる。コンテナトラック吊り上げ防止ユニットと、コンテナトラック移動防止ユニットと、コンテナ底部異物検出ユニットと、組み合わせて自動作業検出モジュールを構成し、レールマウントガントリークレーンが陸側でコンテナトラックとインタラクティブ作業のときに、手動検査一環に介入する必要がなく、手動検査の代わりに自動検出技術を採用し、レールマウントガントリークレーンが陸側の全自動化作業を実現し、従来の自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側が自動化運行を実現する際に手動検査を介入する必要がある技術的問題を解決し、陸側作業の自動化レベルを向上させ、作業時間を大幅に節約し、生産効率を向上させ、 同時に、異常による安全な生産にリスクを発生することを回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明によって提案された自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システムのシステム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の好ましい実施形態
次に、添付の図面を参照して、本発明の具体的な実施形態についてさらに詳細に説明する。
【0013】
本発明は、自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システムを提案し、自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側のコンテナの積み/卸しの自動作業および自動検出に使用され、エンコーダ技術、磁気スケール位置決め技術、レーザースキャン技術、マシンビジョンおよび画像処理技術を総合的に使用し、ストックヤードの陸側のコンテナトラックとコンテナの自動正確な位置決めを実現し、異常による自動検出アラームを行い、手動介入で検出する必要がなく、自動化レベルを向上させる。 具体的には、
図1に示すように、自動コンテナローディングモジュール1と、自動作業検出モジュール2と、を備え、自動コンテナローディングモジュール1は、レールマウントガントリークレーン位置決め部11と、クレーン姿勢調整部12と、コンテナトラックトーイングディスクロックヘッド位置決め部13と、を備え、自動作業検出モジュール2は、コンテナトラック吊り上げ防止ユニット21と、コンテナトラック移動防止ユニット22と、コンテナ底部異物検出ユニット23と、を備える。
【0014】
レールマウントガントリークレーン位置決めユニット11は、レールマウントガントリークレーンがターゲットコンテナを位置決めるために使用されるものである。クレーン姿勢調整ユニット12は、ターゲットコンテナ情報を取得して、ターゲットコンテナ情報に基づいてクレーンとターゲットコンテナとの位置合わせを制御する。コンテナトラックトーイングディスクロックヘッド位置決めユニット13は、コンテナトラックトーイングディスクロックヘッドの画像を取得して、コンテナトラックトーイングディスクロックヘッドの画像に基づいてコンテナトラックトーイングディスクロックヘッドの位置を位置決める。コンテナトラック吊り上げ防止ユニット21は、コンテナトラック及びコンテナの画像情報を取得して、コンテナトラック及びコンテナの画像情報に基づいてコンテナトラックが吊り上げられるかどうかを判断する。コンテナトラック移動防止ユニット22は、コンテナトラックの画像情報を取得して、コンテナトラックの画像情報に基づいてコンテナトラックの駐車位置が変位するかどうかを判断する。コンテナ底部異物検出ユニット23は、コンテナ底部とコンテナトラックトーイングディスクとの間の画像情報を取得して、コンテナ底部とコンテナトラックトーイングディスクとの間の画像情報に基づいて、コンテナ底部に異物が存在するかどうかを判断する。
【0015】
レールマウントガントリークレーン位置決めユニット11は、レールマウントガントリークレーンの空間位置の位置決めである。具体的には、クレーン用架台位置決め装置111と、トロリー位置決め装置112と、巻き上げ機位置決め装置113と、を備え、それぞれクレーン用架台位置決めと、トロリー位置決めと、巻き上げ機位置決めと、を実現する。クレーン用架台位置決め装置111は、クレーン用架台用モータに同軸に取り付けられたクレーン用架台インクリメンタルエンコーダと、地面上に取り付けられた無線周波数磁気ネイルと、を備え、クレーン用架台インクリメンタルエンコーダと無線周波数磁気ネイルから提供された情報を互いに検証することによって、レールマウントガントリークレーンのクレーン用架台位置決めを実現する。トロリー位置決め装置112は、トロリーモータに同軸に取り付けられたトロリーインクリメンタルエンコーダと、トロリーのレールビームに取り付けられたリニア磁気スケール絶対値エンコーダと、を備え、トロリーインクリメントエンコーダとリニアスケール絶対値エンコーダから提供された情報を互いに検証することによって、レールマウントガントリークレーンのトロリー位置決めを実現する。巻き上げ機位置決め装置113は、巻き上げ機のモータに同軸に取り付けられた巻き上げ機インクリメンタルエンコーダと、ワイヤ―ロープリールに同軸に取り付けられた絶対値エンコーダと、を備え、前記巻き上げ機インクリメンタルエンコーダと前記絶対値エンコーダから提供された情報を互いに検証することによって、巻き上げ機位置決めを実現する
【0016】
前記レールマウントガントリークレーン位置決めユニット11は、微動位置決め装置114をさらに備え、微動位置決め装置114は、クレーンの上フレームに取り付けた4つの絶対値エンコーダ付きの電動プッシュロッドを備え、4つの微動モータの制御により、クレーンがクレーン用架台とトロリーの方向における位置決め誤差を調整する。
【0017】
クレーン姿勢調整ユニット12は、レールマウントガントリークレーンに取り付けられたレーザスキャナと、CPUと、PLCと、微動機構と、を備える。レーザスキャナは、コンテナの高さ、コンテナの長さ、コンテナの輪郭及び/又は陸側コンテナトラックトーイングディスクロックヘッド位置等の情報を含み、これに限定されないターゲットコンテナ情報を取得する。CPUは、レーザスキャナにより取得するターゲットコンテナ情報を受信して、ターゲットコンテナ情報の演算処理を行い、処理結果に基づいて前記PLCがクレーンの上プラケットの微動機構の方向及び変位を制御するように割り当て、クレーンの上プラケットはクレーンに対するゼロ点位置に許容誤差範囲内の水平変位及び水平面回転を実現し、クレーンとターゲットコンテナとの位置ずれを解消し、クレーンとターゲットコンテナの正確な位置合わせを実現する。
【0018】
コンテナトラックトーイングディスクロックヘッド位置決め部13は、コンテナトラック車道の片側に取り付けられた複数の昇降装置と、昇降装置に取り付けられたカメラと、コンテナトラック車道の反対側に取り付けられた検出目盛が付する分離板と、を備え、カメラが昇降装置によって高さを調整してコンテナトラックトーイングディスクロックヘッドをアライメントして撮影し、各カメラが分離板の目盛上のロックヘッドの投影を撮像し、カメラが撮影したロックヘッドの分離板への投影に基づいて、コンテナトラックトーイングディスクロックヘッドの位置を算出し、全てのカメラで撮影した画像をまとめて、 コンテナタイプと車タイプに基づいて、コンテナトラックトーイングディスクロックヘッドの正確な位置を計算し、ロックヘッドの位置決めを実現し、ターゲットコンテナの正確な位置決めを実現する。
【0019】
コンテナトラック吊り上げ防止ユニット21は、コンテナトラック車道の側方または後方に取り付けられたカメラを備え、荷降ろし中のコンテナトラック及びコンテナの画像情報を収集し、画像解析により吊り上げ防止検出判断を行い、コンテナトラックの吊り上げが検出された場合に、警報メッセージを発し、自動的に吊り上げ作業を停止すると共に、カメラによって取得された画像をリモート監視画面に表示し、リモート操縦者は、画像表示により現在の警報が虚報か実警報かを確認することができ、虚報である場合、警報を解除して自動化作業を復旧し、実警報である場合、後続のトラブルシューティングが実行される。
【0020】
コンテナトラック移動防止ユニット22は、クレーン下降中のコンテナトラックの画像情報を取得するために、コンテナトラックの車道の側方または後方に取り付けられたカメラを備え、画像解析によりコンテナトラックの駐車位置の検出判断を行い、コンテナトラックの駐車位置が移動した場合に、警報メッセージを発し、クレーンの下降を自動的に停止すると共に、カメラによって取得された画像をリモート監視画面に表示し、リモート操縦者は、画像表示により現在の警報が虚報か実報かを確認することができ. 虚報である場合、警報を解除して自動化作業を復旧し、実警報である場合、後続のトラブルシューティングが実行される。
【0021】
本発明の一具体実施例では、コンテナトラックの駐車位置の検出判断は、具体的に、カメラが設定時間間隔でコンテナトラックの画像情報を取得し、 例えば0.5秒であり、あるいはコンテナトラックのビデオストリームの使用を取得し、画像またはビデオの解析によりコンテナトラックの位置が移動したと判断した後、移動判断マークに1を加算し、その後、コンテナトラックの位置が移動するかどうかを連続して判断し、発生毎に1を加算して判断マークを1とし、設定した時間帯に、例えば2秒間に、マーク積算値が5回を超えたと判断する場合に、コンテナトラックの駐車位置が移動したと判断する。
【0022】
コンテナ底部異物検出ユニット23は、コンテナ底部とコンテナトラックトーイングディスクとの間の画像情報を取得するために、コンテナトラックインタラクティブエリア車道の片側に取り付けられた複数のカメラを備え、画像解析によりコンテナ底部に異物が存在するかどうかを判断し、異物が存在した場合に、警報メッセージを発し、クレーンの上昇/降下を自動的に停止すると共に、リモート監視画面にカメラによって取得された画像を表示し、リモート操縦者は、画像表示により現在の警報が虚報か実報かを確認することができ. 虚報である場合、警報を解除して自動化作業を復旧し、実警報である場合、後続のトラブルシューティングが実行される。
【0023】
上述したコンテナトラック吊り上げ防止ユニット21、コンテナトラック移動防止ユニット22及びコンテナ底部異物検出ユニット23における警報方式と組み合わせて、本発明の実施形態における自動作業検出モジュール2は、コンテナトラックが吊り上げられた場合に、コンテナトラックの駐車位置の変位及び/又はコンテナ底部に異物が存在した場合に、警報メッセージを発し、リモート監視画面に異常情報を表示し、さらに、リモート監視指示を受信して実行する異常検出処理ユニット24をさらに備える。リモート監視指示は、自動化作業を継続する指示又は自動化作業を停止する指示である。
【0024】
以上のようにして提案した自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システムに基づいて、次に、この自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システムに基づく制御方法及び作業フローを具体的な実施形態で説明する。
【0025】
レールマウントガントリークレーン位置決めユニット11は、自動化レールマウントガントリークレーン制御システムから発信されたコンテナ積み作業指示を受信した場合に、レールマウントガントリークレーンのクレーン用架台やトロリーを陸側コンテナトラックのターゲットコンテナの上方まで運行して、クレーンの下降を制御する。クレーン姿勢調整ユニット12は、クレーンとターゲットコンテナとの位置ずれを解消するためにクレーンを水平面に平行に移動して、クレーンとターゲットコンテナとの位置合わせを実現するよう制御する。クレーンがコンテナを吊り上げた後、コンテナトラック吊り上げ防止ユニット21はコンテナトラックが吊り上げられるかどうかを判断して、吊り上げられた場合に、 異常検出処理ユニット24が警報メッセージを発し、上昇動作を停止する。また、前記コンテナ底部異物検出ユニット23は、コンテナを吊り上げる過程で、コンテナ底部に異物が存在するかどうかを検出して、異物が存在した場合に、警報メッセージを発し、クレーンの上昇動作を停止する。異常情報をリモート監視画面に表示し、さらに、リモート監視指示を受信して実行する。ここで、リモート監視指示は、自動化作業を継続する指示又は自動化作業を停止する指示である。
【0026】
自動化レールマウントガントリークレーン制御システムから送信された作業指示を受信する場合に、レールマウントガントリークレーン位置決めユニット11は、クレーンがコンテナを持ちながら陸側ターゲットコンテナトラックの上まで運行するように制御し、コンテナトラックトーイングディスクロックヘッド位置決めユニット13はコンテナトラックトーイングディスクロックヘッドを位置決め、クレーン姿勢調整ユニット12は、クレーンが吊上げたコンテナとターゲットコンテナトラックトーイングディスクロックヘッドとの位置ずれを解消し、クレーンが吊り上げられたコンテナとターゲットコンテナトラックトーイングディスクロックヘッドとの位置合わせを実現するために、クレーンを水平面内に平行に移動するように制御する。コンテナトラック移動防止ユニット22は、クレーンが下降する過程で、ターゲットコンテナトラックの駐車位置が変位するかどうかを判断し、変位が発生した場合に、異常検出処理ユニット24が警報メッセージを発し、クレーンの下降動作を停止し、異常情報をリモート監視画面に表示して、リモート監視指示を受信して実行する。また、クレーンが下降する過程に、コンテナ底部異物検出ユニット23がコンテナ底部に異物が存在するかどうかを検出して、異物が存在した場合に、異常検知処理ユニット24が警報メッセージを発し、クレーンの下降動作を停止する。異常情報をリモート監視画面に表示し、さらに、リモート監視指示を受信して実行する。ここで、リモート監視指示は、自動化作業を継続する指示又は自動化作業を停止する指示である。
【0027】
以上のようにして提案した自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側自動化運行システム及びその方法では、自動コンテナローディングモジュールと、自動作業検出モジュールと、を含み、ここで、レールマウントガントリークレーン位置決めユニットと、クレーン姿勢調整ユニットと、コンテナトラックトーイングディスクロックヘッド位置決めユニットとが共同で自動コンテナローディングモジュールを構成し、クレーンと、コンテナと、コンテナトラックトーイングディスクとの間の正確な位置決めを実現し、レールマウントガントリークレーンがコンテナトラックから自動的にコンテナを積み及び卸す成功率を大幅に向上させる。コンテナトラック吊り上げ防止ユニットと、コンテナトラック移動防止ユニットと、コンテナ底部異物検出ユニットとが共同で自動作業検出モジュールを構成し、レールマウントガントリークレーンの陸側でコンテナトラックとインタラクティブ作業するときに手動検査一環を追加することなく、手動検査の代わりに自動検出技術を使用して、レールマウントガントリークレーンの陸側の全自動化作業を実現し、従来の自動化コンテナターミナルストックヤードの陸側が自動化運行を達成するために手動介入検査を必要とする技術的問題を解決し、陸側作業の自動化レベルを向上させ、作業時間を大幅に節約し、生産性を向上させる。 同時に、異常による安全な生産リスクを回避できる。
【0028】
言及すべきは、上記の説明は本発明の限定するものではなく、本発明は上記の実施例に限定されるものではない。本発明の本質的な範囲内で当業者によって行われた変更、修正、追加または置換も本発明の保護範囲に含まれるべきである。