(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-28
(45)【発行日】2022-12-06
(54)【発明の名称】自動車用ランプ及びそのランプを含む自動車
(51)【国際特許分類】
F21S 43/20 20180101AFI20221129BHJP
F21S 41/148 20180101ALI20221129BHJP
F21S 43/14 20180101ALI20221129BHJP
F21S 41/43 20180101ALI20221129BHJP
F21S 41/32 20180101ALI20221129BHJP
F21S 41/25 20180101ALI20221129BHJP
F21W 103/55 20180101ALN20221129BHJP
F21W 102/155 20180101ALN20221129BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20221129BHJP
【FI】
F21S43/20
F21S41/148
F21S43/14
F21S41/43
F21S41/32
F21S41/25
F21W103:55
F21W102:155
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2021069990
(22)【出願日】2021-04-16
【審査請求日】2021-04-16
(31)【優先権主張番号】10-2020-0046197
(32)【優先日】2020-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】507098483
【氏名又は名称】ヒュンダイ・モービス・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ハエ クヮン
【審査官】下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-039020(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第03366982(EP,A1)
【文献】特開2016-039110(JP,A)
【文献】特開2018-198160(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 43/20
F21S 41/148
F21S 43/14
F21S 41/43
F21S 41/32
F21S 41/25
F21W 103/55
F21W 102/155
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光が透過することができ、焦点を有する一体のレンズ部;
前記レンズ部に入射される第1光を生成する第1光源部;
前記レンズ部に入射される第2光を生成する第2光源部;
前記第2光源部の前方に備えられ、前記第2光源部から出射された前記第2光を集光して前記レンズ部に前記第2光を出射するオプティック部;及び
前記第1光の一部又は前記第2光の一部を遮断するシールド部;を含み、
前記シールド部の外側表面のうち前記レンズ部と向かい合う領域は前記レンズ部と前記レンズ部の焦点の間に備えられ、
前記レンズ部の焦点は前記シールド部の内部に備えられ、
前記第1光源部から出射された前記第1光と前記第2光源部から出射された第2光は、前記一体のレンズ部に到達して外部にビームパターンを形成する、自動車用ランプ。
【請求項2】
前記第2光源部は、前記レンズ部の焦点より下部に備えられる、請求項1に記載の自動車用ランプ。
【請求項3】
前記第1光源部の上部に備えられるリフレクター;をさらに含み、
前記第1光源部から出射された前記第1光のうち少なくとも一部は、前記リフレクターで反射された後に前記レンズ部に入射され、
前記第2光源部から出射された前記第2光のうち少なくとも一部は、前記オプティック部で集光及び出射された後、直進する光経路を介して前記レンズ部に入射される、請求項1に記載の自動車用ランプ。
【請求項4】
前記第2光源部は、前記オプティック部より下部に備えられる、請求項1に記載の自動車用ランプ。
【請求項5】
前記オプティック部は、前記レンズ部の焦点より下部に備えられる、請求項1に記載の自動車用ランプ。
【請求項6】
前記第2光源部及び前記オプティック部は、前記シールド部の下部に備えられる、請求項1に記載の自動車用ランプ。
【請求項7】
前記第2光源部から出射されて前記オプティック部に入射される前記第2光は、前記レンズ部に向けて上方に向かう光経路を有する、請求項4に記載の自動車用ランプ。
【請求項8】
前記第2光源部は、LED(light emitting diode)を含む、請求項1に記載の自動車用ランプ。
【請求項9】
前記シールド部の上から前記シールド部を眺めたとき、
前記第2光源部で前記第2光が生成される領域と前記オプティック部が備えられる領域は、前記シールド部とオーバーラップされる、請求項6に記載の自動車用ランプ。
【請求項10】
前記第1光源部から出射される前記第1光はロービームを形成するための光であり、
前記第2光源部から出射される前記第2光はDRL(daytime running light)を形成するための光である、請求項1に記載の自動車用ランプ。
【請求項11】
自動車用ランプを含む自動車であって、
前記自動車用ランプは、
光が透過することができ、焦点を有する一体のレンズ部;
前記レンズ部に入射される第1光を生成する第1光源部;
前記レンズ部に入射される第2光を生成する第2光源部;
前記第2光源部の前方に備えられ、前記第2光源部から出射された前記第2光を集光して前記レンズ部に前記第2光を出射するオプティック部;及び
前記第1光の一部又は前記第2光の一部を遮断するシールド部;を含み、
前記シールド部の外側表面のうち前記レンズ部と向かい合う領域は前記レンズ部と前記レンズ部の焦点の間に備えられ
、
前記レンズ部の焦点は前記シールド部の内部に備えられ、
前記第1光源部から出射された前記第1光と前記第2光源部から出射された第2光は、前記一体のレンズ部に到達して外部にビームパターンを形成する、自動車。
【請求項12】
前記第2光源部は、前記レンズ部の焦点より下部に備えられる、請求項
11に記載の自動車。
【請求項13】
前記第1光源部から出射される前記第1光はロービームを形成するための光であり、
前記第2光源部から出射される前記第2光はDRL(daytime running light)を形成するための光であり、
前記第1光源部が点灯されると前記第2光源部は消灯される、請求項
11に記載の自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用ランプ及びそのランプを含む自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の前方に設置されるヘッドランプは、自動車の前方でも左右側に取り付けられる構成であって、車両の前方に光を照らすことにより運転手の前方視野を確保する。
【0003】
このようなヘッドランプは、再び、夜間走行時に前方に光を照らすことにより運転手の前方視野を確保するロービーム/ハイビームと、昼間走行時に他の運転手又は歩行者に自動車が識別されるように点灯されるDRL(daytime running light)などに区別され得る。
【0004】
一方、従来の技術によれば、ロービーム/ハイビームを構成するランプモジュールとDRLを構成するランプモジュールが別に構成されていた。よって、ロービーム/ハイビームが点灯されたときのヘッドランプの発光面と、DRLが点灯されたときのヘッドランプの発光面とが互いに異なったが、これによりヘッドランプのデザイン性及び視認性が落ちるという問題があり、それぞれのランプモジュールの構成に必要な部品の数が過度になるだけでなく、ヘッドランプの全般的な体積もまた増加するという問題もあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、ヘッドランプのデザイン性及び視認性を向上することである。
【0006】
また、本発明が解決しようとする課題は、互いに異なる機能を行うランプモジュールの構成に必要な部品の数を減縮し、ヘッドランプが占める体積を減縮することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するための本発明の一側面によれば、光が透過することができ、焦点を有する一体のレンズ部;前記レンズ部に入射される第1光を生成する第1光源部;前記レンズ部に入射される第2光を生成する第2光源部;前記第2光源部の前方に備えられ、前記第2光源部から出射された前記第2光を集光して前記レンズ部に前記第2光を出射するオプティック部;及び前記第1光の一部又は前記第2光の一部を遮断するシールド部;を含み、前記シールド部の外側表面のうち前記レンズ部と向かい合う領域は前記レンズ部と前記レンズ部の焦点の間に備えられ、前記第1光源部から出射された前記第1光と前記第2光源部から出射された第2光は、前記一体のレンズ部に到達して外部にビームパターンを形成する自動車用ランプが提供される。
【0008】
前記第2光源部は、前記レンズ部の焦点より下部に備えられてよい。
【0009】
前記第1光源部の上部に備えられるリフレクター;をさらに含み、前記第1光源部から出射された前記第1光のうち少なくとも一部は、前記リフレクターで反射された後に前記レンズ部に入射され、前記第2光源部から出射された前記第2光のうち少なくとも一部は、前記オプティック部で集光及び出射された後、直進する光経路を介して前記レンズ部に入射されてよい。
【0010】
前記第2光源部は、前記オプティック部より下部に備えられてよい。
【0011】
前記オプティック部は、前記レンズ部の焦点より下部に備えられてよい。
【0012】
前記第2光源部及び前記オプティック部は、前記シールド部の下部に備えられてよい。
【0013】
前記レンズ部の焦点は、前記シールド部の外側表面のうち前記レンズ部と向かい合う領域と対応される位置に形成されてよい。
【0014】
前記第2光源部から出射されて前記オプティック部に入射される前記第2光は、前記レンズ部に向けて上方に向かう光経路を有することができる。
【0015】
前記第2光源部は、LED(light emitting diode)を含んでよい。
【0016】
前記シールド部の上から前記シールド部を眺めたとき、前記第2光源部で前記第2光が生成される領域と前記オプティック部が備えられる領域は、前記シールド部とオーバーラップされてよい。
【0017】
前記第1光源部から出射される前記第1光はロービームを形成するための光であり、前記第2光源部から出射される前記第2光はDRL(daytime running light)を形成するための光であってよい。
【0018】
前記目的を達成するための本発明の他の側面によれば、自動車用ランプを含む自動車であって、前記自動車用ランプは、光が透過することができ、焦点を有する一体のレンズ部;前記レンズ部に入射される第1光を生成する第1光源部;前記レンズ部に入射される第2光を生成する第2光源部;前記第2光源部の前方に備えられ、前記第2光源部から出射された前記第2光を集光して前記レンズ部に前記第2光を出射するオプティック部;及び前記第1光の一部又は前記第2光の一部を遮断するシールド部;を含み、前記シールド部の外側表面のうち前記レンズ部と向かい合う領域は前記レンズ部と前記レンズ部の焦点の間に備えられるか、前記レンズ部の焦点上に備えられ、前記第1光源部から出射された前記第1光と前記第2光源部から出射された第2光は、前記一体のレンズ部に到達して外部にビームパターンを形成する自動車が提供される。
【0019】
前記第2光源部は、前記レンズ部の焦点より下部に備えられてよい。
【0020】
前記第1光源部から出射される前記第1光はロービームを形成するための光であり、前記第2光源部から出射される前記第2光はDRL(daytime running light)を形成するための光であり、前記第1光源部が点灯されると前記第2光源部は消灯され得る。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ヘッドランプのデザイン性及び視認性が向上され得る。
【0022】
また、本発明によれば、互いに異なる機能を行うランプモジュールの構成に必要な部品の数を減縮することができ、ヘッドランプが占める体積を減縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明による自動車用ランプの構造を図示した斜視図である。
【
図2】本発明による自動車用ランプにおいてレンズ部を除いた残りの構成を拡大図示した斜視図である。
【
図3】本発明による自動車用ランプにおいてレンズ部、シールド部、第2光源部及びオプティック部の相対的な位置を図示した側面図である。
【
図4】本発明による自動車用ランプにおいてレンズ部の焦点とシールド部の間の相対的な位置を図示した平面図である。
【
図5】本発明による自動車用ランプにおいて第1光源部が点灯されたときの第1光の進行方向を示した側面図である。
【
図6】本発明による自動車用ランプにおいて第2光源部に点灯されたときの第2光の進行方向を示した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参考にして、本発明による自動車用ランプ及び自動車を説明する。
【0025】
[自動車用ランプ]
図1は、本発明による自動車用ランプの構造を図示した斜視図であり、
図2は、本発明による自動車用ランプにおいてレンズ部を除いた残りの構成を拡大図示した斜視図である。
【0026】
図1及び
図2に示されたとおり、本発明による自動車用ランプ10(以下、「ランプ」)は、光が透過することができ、焦点を有する一体のレンズ部100を含んでよい。このとき、レンズ部100が一体であるということは、レンズ部100の構成要素が互いに隙間を開けることなく、一体に形成されていることを意味してよい。例えば、レンズ部100は、非球面凸レンズであってよい。
【0027】
また、ランプ10は、レンズ部100に入射される第1光を生成する第1光源部200、及び第1光源部200の上部に備えられるリフレクター300を含んでよい。第1光源部200は、前記第1光を生成するLED(light emitting diode)を含んでよい。本発明によるランプ10において、第1光源部200から出射された第1光のうち少なくとも一部は、リフレクター300で反射された後にレンズ部100に入射されることにより外部にビームパターンを形成し得る。一方、第1光源部200から出射される第1光は、自動車のロービームを形成するための光であってよい。
【0028】
また、ランプ10は、レンズ部100に入射される第2光を生成する第2光源部500、及び第2光源部500の前方に備えられ、第2光源部500から出射された第2光を集光してレンズ部100に第2光を出射するオプティック部600をさらに含んでよい。さらに、第2光源部500は、前記第2光を生成するLEDを含んでよい。本発明によるランプ10において、第2光源部500から出射された第2光のうち少なくとも一部は、オプティック部600で集光された後にレンズ部100に出射されることにより、第1光によって形成されるビームパターンとは別個のビームパターンを形成することができる。一方、第2光源部500から出射される第2光は、自動車のDRL(daytime running light)を形成するための光であってよい。このとき、DRLとは、自動車の昼間走行時に点灯されるランプであって、昼間に他の運転手又は歩行者に自動車が識別できるようにする構成であってよい。
【0029】
続けて、
図1及び
図2を参考にすれば、ランプ10は、第1光源部200から出射される第1光の一部、又は第2光源部500から出射される第2光の一部を遮断するシールド部400をさらに含んでよい。シールド部400は、第1光又は第2光の一部を遮断することにより、第1光又は第2光によって外部に形成されるビームパターンの形状を決定する構成であってよい。
【0030】
また、ランプ10は、第1光源部200及び第2光源部500で発生する熱の伝達を受けて外部に放出するための放熱部700をさらに含んでよい。放熱部700は、第1光源部200及び第2光源部500と熱伝導による熱交換により熱の伝達を受けた後、外部に放出する構成であってよい。同時に、放熱部700は、一体のものとして構成されてよい。この場合、単一の構成(すなわち、一体のものとして構成された放熱部700)を介して第1光源部200から発生する熱及び第2光源部500から発生する熱を一度に排出することができるという利点がある。熱伝導による放熱の効率のために、放熱部700は第1光源部200及び第2光源部500と直接接触してよい。
【0031】
図3は、本発明による自動車用ランプにおいてレンズ部、シールド部、第2光源部及びオプティック部の相対的な位置を図示した側面図であり、
図4は、本発明による自動車用ランプにおいてレンズ部の焦点とシールド部の間の相対的な位置を図示した平面図である。
【0032】
前述のとおり、レンズ部100は焦点を有してよく、
図3及び
図4にはレンズ部100の焦点(F)が示されている。
【0033】
このとき、本発明によれば、シールド部400の外側表面のうちレンズ部100と向かい合う領域は、レンズ部100とレンズ部100の焦点(F)の間に備えられてよい。これは、レンズ部の焦点がシールド部の外側表面とレンズ部の間に備えられる場合、第1光源部から出射された第1光のうちシールド部と焦点の間を経る光によって眩しさ(glare)が発生することを防止するためであってよい。よって、本発明によれば、第1光源部200と第2光源部500からそれぞれ出射された第1光と第2光は、レンズ部100の焦点(F)には到達できないことがある。又は、シールド部400の外側表面のうちレンズ部100と向かい合う領域は、レンズ部100の焦点(F)上に備えられてもよい。これは、レンズ部100の焦点(F)がシールド部400の外側表面上に重畳されるものとして理解されてよい。
【0034】
より好ましくは、
図3及び
図4に示されたとおり、レンズ部100の焦点(F)はシールド部400の内部に備えられてよく、レンズ部100の焦点(F)はシールド部400の外側表面のうちレンズ部100と向かい合う領域と対応される位置に形成されてよい。例えば、
図4に示されたとおり、レンズ部100の焦点は、シールド部400の外側表面のうちレンズ部100と向かい合う領域の中央領域と対応される位置に形成されてよい。
【0035】
同時に、前述のとおり、本発明によるランプ10のレンズ部100は一体のものとして構成されてよいが、このとき、第1光源部200から出射された第1光と第2光源部500から出射された第2光は、一体のレンズ部100に到達して外部にビームパターンを形成することができる。
【0036】
本発明によれば、第1光源部200から出射された第1光と第2光源部500から出射された第2光が一つのレンズ部100に到達するので、一つのレンズ部を介して多様な種類のビームパターンを外部に形成することができる。特に、前述のとおり、第1光源部200から出射される第1光はロービームを形成することができ、第2光源部500から出射される第2光はDRLを形成することができるので、本発明によれば、一つのレンズ部100にロービームを形成する発光面だけではなくDRLを形成する発光面も形成され得る。
【0037】
続けて、
図3を参考にすれば、第2光源部500はレンズ部100の焦点より下部に備えられてよく、オプティック部600もまたレンズ部100の焦点より下部に備えられてよい。これは、第2光源部500から出射された第2光がレンズ部100の上部領域に到達するようにしてDRLを形成するようにするためであってよい。
【0038】
また、
図3に示されたとおり、第2光源部500はオプティック部600より下部に備えられてよく、第2光源部500から出射されてオプティック部600に入射される第2光は、レンズ部100に向けて上方に向かう光経路を有し得る。よって、第2光源部500から出射された第2光のうち少なくとも一部は、オプティック部600で集光及び出射された後、上方に直進する光経路を介してレンズ部100に入射されてよい。
【0039】
一方、
図3に示されたとおり、第2光源部500及びオプティック部600は、シールド部400の下部に備えられてよい。より好ましくは、シールド部400の上からシールド部400を眺めたとき、第2光源部500で第2光が生成される領域とオプティック部600が備えられる領域はシールド部400とオーバーラップされてよい。これは、シールド部400の上から眺めたとき、第2光源部500で第2光が生成される領域とオプティック部600が目視で見えないものとして理解されてよい。
【0040】
前述のとおり、第2光源部500は、前記第2光を生成するLEDを含んでよいところ、直進性が強い光を照射するレーザー(laser)と異なり、LEDから照射された光は広がる傾向が強い。よって、第2光源部500で第2光が生成される領域及びオプティック部600が備えられる領域がシールド部400より後方に備えられる場合、第2光がレンズ部100に到達するまでの光経路が長くなるので、第2光によって形成されるビームパターンの明るさが低下し得る。特に、第2光を用いてDRLを形成する場合、DRLの機能が十分発揮されないことがある。
【0041】
一方、本発明のように、シールド部400の上からシールド部400を眺めたとき、第2光源部500で第2光が生成される領域とオプティック部600が備えられる領域がシールド部400とオーバーラップされる場合、第2光がレンズ部100に到達するまでの光経路が短くなるので、第2光によって形成されるビームパターンの明るさが向上され得、第2光を用いてDRLを形成する場合、DRLの機能が十分発揮され得る。
【0042】
一方、第2光源部500で第2光を形成する構成がレーザーの場合も考えられるが、レーザーの場合、前述のとおり、直進性が強い光を照射するので、レーザーによって形成される外部のビームパターンの面積も狭小であり得る。よって、上下又は左右方向に比較的広いビームパターンを形成し、他の運転手又は歩行者に自動車の存在を知らせる役割を担うDRLにレーザーを適用することは適しないことがある。
【0043】
図5は、本発明による自動車用ランプにおいて第1光源部が点灯されたときの第1光の進行方向を示した側面図であり、
図6は、本発明による自動車用ランプにおいて第2光源部に点灯されたときの第2光の進行方向を示した側面図である。
【0044】
図5に示されたとおり、第1光源部200が点灯されれば、第1光源部200で生成された第1光は、リフレクター300で反射された後、レンズ部100に到達して外部にビームパターンを形成するようになる。
図5に示されたとおり、リフレクター300で反射された第1光のうち大部分はそのまま直進してレンズ部100に到達することもあるが、リフレクター300で反射された第1光のうち一部はシールド部400で反射された後にレンズ部100に到達することもある。しかし、シールド部400で反射された後にレンズ部100に到達する第1光は、
図5に示されたとおり、リフレクター300のうち高さが相対的に低い領域(
図5を参考にすれば、リフレクター300のうち第1光源部200の左側に備えられた領域)で反射されたものなので、第1光のうち一部がシールド部400で反射されてもレンズ部100の上部領域には第1光が到達しなくなる。よって、第1光源部200が点灯される場合、ロービームが形成され得る。
【0045】
一方、
図6に示されたとおり、第2光源部500が点灯されれば、第2光源部500で生成された第2光の大部分は、オプティック部600で集光された後、上方に直進する光経路を介してレンズ部100の上部領域に到達し得る。よって、第2光源部500が点灯される場合、昼間に他の車両又は歩行者に自動車の存在を知らせる機能を行うDRLが形成され得る。
【0046】
[自動車]
以下、前述した内容及び図面を参考にして本発明による自動車を説明する。
【0047】
本発明による自動車は、自動車用ランプを含んでよい。このとき、自動車用ランプは、光が透過することができる、焦点(F)を有する一体のレンズ部100、レンズ部100に入射される第1光を生成する第1光源部200、レンズ部100に入射される第2光を生成する第2光源部500、第2光源部500の前方に備えられ、第2光源部500から出射された第2光を集光してレンズ部100に第2光を出射するオプティック部600、及び第1光の一部又は第2光の一部を遮断するシールド部400を含んでよい。このとき、シールド部400の外側表面のうちレンズ部100と向かい合う領域は、レンズ部100とレンズ部100の焦点(F)の間に備えられてよく、第1光源部200から出射された第1光と第2光源部500から出射された第2光は、一体のレンズ部100に到達して外部にビームパターンを形成することができる。一方、第2光源部500は、レンズ部100の焦点(F)より下部に備えられてよい。
【0048】
また、第1光源部200から出射される第1光はロービームを形成するための光であってよく、第2光源部500から出射される第2光はDRL(daytime running light)を形成するための光であってよい。よって、本発明によれば、第1光源部200が点灯されれば、第2光源部500は消灯され得る。
【0049】
以上、本発明はたとえ限定された実施形態と図により説明されたが、本発明はこれにより限定されず、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者により、本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な実施が可能であることはもちろんである。
【符号の説明】
【0050】
10:ランプ
100:レンズ部
200:第1光源部
300:リフレクター
400:シールド部
500:第2光源部
600:オプティック部
700:放熱部