(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-28
(45)【発行日】2022-12-06
(54)【発明の名称】フレキシブルで切断可能な放射状バス及びバス実装ビーズデバイスデバイス
(51)【国際特許分類】
H01L 23/12 20060101AFI20221129BHJP
【FI】
H01L23/12 Z
(21)【出願番号】P 2021146865
(22)【出願日】2021-09-09
(62)【分割の表示】P 2021505717の分割
【原出願日】2019-08-05
【審査請求日】2022-02-25
(32)【優先日】2018-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517131167
【氏名又は名称】ウォーカー マイロン
【氏名又は名称原語表記】WALKER,Myron
【住所又は居所原語表記】9604 172nd Ave NE,Redmond,WA 98052,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002295
【氏名又は名称】弁理士法人M&Partners
(72)【発明者】
【氏名】ウォーカー マイロン
【審査官】井上 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開平4-062066(JP,A)
【文献】特開2002-208773(JP,A)
【文献】米国特許第5635911(US,A)
【文献】米国特許第8348702(US,B2)
【文献】米国特許出願公開第2009/284435(US,A1)
【文献】米国特許第8492175(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2015/102943(US,A1)
【文献】米国特許第6566610(US,B1)
【文献】欧州特許出願公開第0447001(EP,A2)
【文献】米国特許第6734374(US,B2)
【文献】米国特許出願公開第2009/163083(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子的にアドレス指定が可能なデバイスが実装されたフレキシブルで切断可能な放射状バスであって、
放射状に配置された少なくとも3本の導線を含むバスを備え、
前記少なくとも3本の導線は、センタースタビライザによって結合され、
前記少なくとも3本の導線のうち少なくとも第1の導線は、前記バス中で切断されることはなく、
前記少なくとも3本の導線のうち少なくとも第2の導線は、前記バスに沿って、実装位置で切断され
ていることを特徴とする、バス。
【請求項2】
前記少なくとも3本の導線が配置されている前記放射状は、実質的に放射状に対称形であることを特徴とする、請求項1記載のバス。
【請求項3】
電子的にアドレス指定が可能なデバイスが実装されるフレキシブルで切断可能な放射状バスを生成する方法であって、
放射状に配置された少なくとも3本の導線を含むバスを供給するステップを含み、
前記少なくとも3本の導線は、センタースタビライザによって結合され、
前記少なくとも3本の導線のうち少なくとも第1の導線は、前記バス中で切断されることはなく、
前記少なくとも3本の導線のうち少なくとも第2の導線は、
前記バスに沿った実装位置で切断されて
いることを特徴とする、方法。
【請求項4】
前記センタースタビライザは切断可能な線を、道具又は機械により前記実装位置で前記線に切り込みを入れるか又は切断できるように十分中心点又は軸から外側へ距離を置きつつ、前記バス中の隣接する線に切り込みを入れたり切断させることなく配置することを特徴とする、請求項
3記載の方法。
【請求項5】
前記センタースタビライザが信号線間のクロストークを低減させ、バス伝送速度を高めるために用いられる接地線を含むことを特徴とする、請求項
3記載の方法。
【請求項6】
前記放射状バスは、フラットアドレス指定が可能なバス配置において、少なくとも1方向への改良された柔軟性又は運動の範囲を提供することを特徴とする、請求項
3記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2018年8月3日に出願された、「放射状拡張フレキシブルバス及びビーズSMDデバイス」と題し、マイロン・ウォーカーを発明者とする、米国仮特許出願番号第62/714,606号に基づく優先権を主張する。前記出願は、いずれの場合も参照することによりその全てが本明細書に組み込まれる。本出願と共に提出された出願データシートは本出願の一部を形成しており、参照されるすべての優先権書類は、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、アドレス指定が可能なビーズデバイスデバイスが実装された、バスを構築するための改良されたシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
バスに沿ってデバイスをチェーン状に接続するには、一般的な方法が3つある。この方法とは、バスに沿ってプラグを用いるルーズワイヤ(弛み線)バス又はツイストワイヤ(撚線)バスと、フレキシブルプリント回路基板(PCB)又はフレックスプリントバスと、フラットリボンケーブルと、である。
【0004】
例えば発光ダイオード(LED)をバスに取り付ける電気接続又はプラグによる弛み線バスでは、線が撚り合わせられていてもいいし、LED及び電気接続もしくはその両方を保護するために外側をスリーブで包んでもよい。
【0005】
2つめは、繰り返しの接続パターンを有するフレキシブルプリント回路基板上に、LEDが表面実装(すなわち、はんだ付け)されるフレックスプリントであり、デバイスをデバイスチェーンに接続するためのバスパターンを作成する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】クロック型カスケードデバイスチェーン配線図を示している。
【
図2】センタースタビライザを備えた4線式放射状バス配置の一例を示す斜視図である。
【
図3】一実施例による切断経路導体(interrupted path conductor)の導体と切断部とを示す4線式放射状バスの斜視図を示している。
【
図4】一実施例による断面端部を備えた4線式放射状バスの等角図を示している。
【
図5】一実施例による切断経路導体の切断部を示す4線式放射状バスの等角図を示している。
【
図6】一実施例による切断経路導体の切断部を示す4線式放射状バスの等角図であり、絶縁体が取り除かれている。
【
図7】一実施例による三角形配置の3線式放射状バスの端面図および等角図を示している。
【
図8】一実施例による五角形配置の5線式放射状バスの端面図および等角図を示している。
【
図9】一実施例による中心導体を備えた五の目配置の5線式放射状バスの等角図を示している。
【
図10】断続的なセンターバインダ又はスタビライザを有する放射状バスの一例を示す側面図である。
【
図11】
図11乃至
図18は、一実施例による、LEDビーズデバイスといった放射状実装型デバイスの構造について説明する図である。
図11は、一実施例によるLEDビーズデバイスの内側導電素子の斜視図を示している。
【
図12】一実施例による、
図12の内側導電要素を囲む円筒状フィラーの斜視図を示している。
【
図13】一実施例による、
図13の円筒状フィラーの形状を説明する斜視図である。
【
図14】一実施例による、
図14の成形された円筒状フィラーに配置されたダイについて説明する斜視図である。
【
図15】一実施例による、
図14のダイに対する電力配線について説明する斜視図である。
【
図16】一実施例による、
図14のダイに対する電力及びデータ信号配線について説明する斜視図である。
【
図17】一実施例による、
図14のダイに対する電力、クロック信号、及びデータ信号配線について説明する斜視図である。
【
図18】一実施例による、透明又は半透明の外部層を有する組み立てられたLEDビーズデバイスの斜視図を示している。
【
図19】
図19乃至23は、一実施例によるフレキシブルで切断可能な放射状バス(radial bus)への、LEDビーズデバイスの実装及び接続について説明する図である。
図19は、一実施例によるLEDビーズデバイスの中央開口部を通過する、フレキシブルで切断可能な放射状バスの斜視図を示している。
【
図20】一実施例による、
図19のフレキシブルで切断可能な放射状バスの切断可能な導体2本を切断させている切り込みについて説明する斜視図である。
【
図21】一実施例による、
図20の導体が切断されたフレキシブルで切断可能な放射状バスの切り込み内にあるシーラント又はフィラーについて説明する斜視図である。
【
図22】一実施例による、
図21のフレキシブルで切断可能な放射状バスの導体から絶縁体が取り除かれている状態について説明する斜視図であり、LEDビーズデバイスは、密封又は充填された切り込みに被せて配置されている。
【
図23】一実施例による、フレキシブルで切断可能な放射状バスの導体を
図22のLEDビーズデバイスに接続しているはんだについて説明する斜視図である。
【
図24】
図24乃至30は、一実施例による、フレキシブルで切断可能な放射状バスへの、2部式LEDビーズデバイスの組立及び実装について説明する図である。
図24は、一実施例による2部式LEDビーズデバイスの等角図を示している。
【
図25】一実施例による、4線式のフレキシブルで切断可能な放射状バスと、
図24の2部式LEDビーズデバイスの等角図を示している。
【
図26】一実施例による、
図25の4線式のフレキシブルで切断可能な放射状バスを囲むように、
図24の2部式LEDビーズデバイスの対となっている半部を移動させている状態について説明する等角図である。
【
図27】一実施例による、
図26の4線式のフレキシブルで切断可能な放射状バスを囲むように組み立てられた、
図24の2部式LEDビーズデバイスの等角図を示している。
【
図28】一実施例による、
図27の組み立てられた2部式LEDビーズデバイスの円筒外面の形状と、4線式のフレキシブルで切断可能な放射状バスへの2部式LEDビーズデバイスのはんだ付けについて説明する等角図である。
【
図29】一実施例による、SMDダイと、ダイに対する電力、データ信号、及びクロック信号配線とを含む
図28の組み立てられた2部式LEDビーズデバイスの等角図を示している。
【
図30】一実施例による半透明の外層を有する、組み立てられたLEDビーズデバイスの等角図を示している。
【
図31】
図31乃至39は、一実施例による、フレキシブルで切断可能な放射状バスへの、溝付(castellated)2部式放射状実装型デバイスの構造、組立、及び実装について説明する図である。
図31は、一実施例による溝付2部式放射状実装型デバイスが2部分に分離している状態を示す斜視図である。
【
図32】一実施例による、
図31の溝付2部式放射状実装型デバイスの分解ブレークアウト斜視図を示している。
【
図33】一実施例による、SMDダイと、ダイに対する電力、データ信号、及びクロック信号配線とを含む
図32の、溝付2部式放射状実装型デバイスが2部分に分離している状態を示す斜視図である。
【
図34】一実施例による、4線式のフレキシブルで切断可能な放射状バスは、切断可能な導体に切り込みを有し且つ絶縁体は取り除かれており、これを囲むような位置に
図33の溝付2部式放射状実装型デバイスの2部分を移動させた状態について説明する斜視図である。
【
図35】一実施例による、
図34の4線式のフレキシブルで切断可能な放射状バスを囲むように組み立てられた
図34の溝付2部式放射状実装型デバイスの斜視図を示している。
【
図36】一実施例による、
図35の溝付2部式放射状実装型デバイスの、2部分が組み立てられた状態を示す斜視図であり、2部分とも4線式のフレキシブルで切断可能な放射状バスにはんだ付けされている。
【
図37】一実施例による、導電性金属パッドの数が少ない別の溝付2部式放射状実装型デバイスの(分離している)2部分の斜視図を示している。
【
図38】一実施例による、
図37の溝付2部式放射状実装型デバイスの分解ブレークアウト斜視図を示している。
【
図39】一実施例による、
図37の溝付2部式放射状実装型デバイスの2部分が組み立てられた状態を説明する斜視図であり、2部分とも4線式のフレキシブルで切断可能な放射状バスにはんだ付けされている。
【
図40】一実施例による、SMD方式でPCBに実装された2部式放射状実装型デバイスの半球状部分を示す斜視図である。
【
図41】一実施例による、SMD方式でPCBに実装された放射状実装型デバイスのうち1部分(のみ)を示す斜視切欠図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本出願は例えば、発光ダイオード(LED)又は他の表面実装型デバイス(SMD)を組み込むことができる、アドレス指定が可能なビーズ状(数珠玉状)デバイスを実装するための、フレキシブルで切断可能な放射状バスを製造するための改良されたシステム及び方法を開示する。
【0008】
本明細書では以下の定義を採用する。
放射状(Radial):中心点又は軸を中心として方向づけられている様子。
切断可能バス(Interruptible Bus):導体の部分的な除去部へのアクセスを提供することを特徴とするバスであり、例えば線(配線)に対して、隣接する線を切断したり、それらに影響を及ぼすことなく、道具又は機械によって切断又は切り込みを入れることができるように構成されている。
スタビライザ(Stabilizer):線の移動を防止するように設計されたデバイス。
デバイスチェーン(Device Chain):チェーンに沿った電位、タイミング、及びデータ信号の送出をサポートする信号経路と直列に接続される一連のデバイス。
パススルー経路(Pass-Through Path):修正されておらず切断のないバス(例えば連続線)に、電位又は信号を通過させるバス経路。
切断経路(Interrupted Path):経路が長手方向において切断されているバス経路(例えば不連続ワイヤ)。バス(例えば、バスの切断(箇所)を挟んで経路の両側)に取付けられるデバイスは、バス上の次のデバイスへ、切断を越えて確実に信号を伝達する。伝達される信号は、デバイスによって修正可能又は不可能である。
放射状実装型デバイス(Radial Mounted Device(RMD)):放射状バス又は基板周囲における実装のために結合する部品を有するマルチパートコンポーネント。
【0009】
フレキシブルで切断可能な放射状バスの設計は、その全長にわたりカスケードプロトコル機器を簡単に追加できるように指向されている。カスケードプロトコルバスは、バス全長にわたるパススルー経路と切断のある電気路とを有する。パススルー経路は、電圧や接地などの電位をバス上のすべてのデバイスに伝えるのが通例であり、一方で切断経路は、クロックやデータなどの電気信号をバスの全長にわたって伝送する。バス上のクロック信号及び/又はデータ信号は、バスの特定のプロトコルに固有であるが、カスケードバスではデバイスは、上りクロック信号及びデータ信号を受信することができ、修正したバージョンの信号をバス上の次の参加者(デバイス)へ送信することができる。
【0010】
例えばデータ列を利用するカスケードデバイスプロトコルでは、以下のように配置された3台のデバイスのために信号を送信することが可能であろう。
【0011】
この例示的なプロトコルにおいて、バス上の第1デバイスは、バスドライバから送信される全ての信号にさらされる。信号がバスに沿って伝達されていくと、バスにある第1デバイスが(データ)列の先頭データを削除するという事実により、プロトコルのカスケード性質が示される。データ列がバスを通過する際に修正が行われるように、データ信号の電気経路を切断する必要がある。
以下は、デバイス1から渡され、第2デバイスへと、バスの下位へと進むデータ列の一実施例である。
そして同様にデバイス2は、そのデータを削除し、次のデータをデバイス(番号)3に送信することによってデータ列を修正する。
【0012】
利点の一例
本発明が開示するフレキシブルで切断可能な放射状バス及びバス実装のデバイスは、従来技術のバス及びSMDデバイスに対して著しい利点を提供する。これは例えば以下である。
1.現在のフラットフォームファクタ・アドレス指定可能バス設計における改良された動きの範囲。
2.組み込まれた放射状センタースタビライザは、切断経路線がバスに沿って切断(箇所)にアクセスできるように縁部に向けて、線を(センタースタビライザのないバスと比較すると)外側へ配置する。
3.バスに沿って効率的に電子デバイスを取付けることができるように、スタビライザはその全長にわたり、放射状(に配置されている)線の外縁部を、中心点を中心とした相対位置に保持し、これにより、一続きとなったデバイスの長さが自動的に作製されるよう、更にサポートする。
4.スタビライザはその全長にわたり、同じ相対位置に信号及び電力線を保持する。そしてパススルー線が、切断された線の分離又は障壁箇所に対しても作用できるように、パススルー線及び信号線を指向することができる。
5.組み込まれた放射状センタースタビライザは、バスに沿って広げられたデバイスへの、電気接続(例えばはんだ付けされた接続)を形成するために適所に線を保つ。
6.組み込まれた放射状センタースタビライザは、信号線の間でクロストークを低減させ、バス伝送速度を強化するために用いることができる接地線を含むことができる。
7.1部式又は2部式以上の「ビーズ」表面実装デバイスパッケージ(例えば放射状実装型デバイス(RMD))は、バスの周囲に実装させることができ、表面実装はんだ付け技術を利用することができる。
8.放射状実装型デバイスは特に、デバイス動作を容易にする、バス経路が切断されている箇所のバスに実装されるように設計することができる。
9.いくつかの実施例において放射状実装型デバイスは、例えば、入出力信号をバスにはんだ付けすることができる端部上のキャスタレーション又はパッドといった電気接続部位又はコネクタを有し、これは、ビーズをバスの切断された信号路上の位置へ固定させる役割を果たし、ビーズデバイスの目的が果たされる。
10.いくつかの実施例において、2部式(又は2部式以上の)放射状実装型デバイスは、部品間及びビーズ周囲の信号、電圧、及び接地電位の伝播を促進するために、そしてビーズの断面又は部分同士を更に結びつけるために、ビーズの2部分(又はそれ以上)が結合する端部に、キャスタレーション又はパッドを有する。
【0013】
バスの特徴
フレキシブルで切断可能な放射状バスの1つの特徴は、柔軟性の劣るプリントバスの製造利点の容易さを維持する一方で、様々なタイプのアドレス指定が可能なデバイスバスに対して4つの範囲の運動を可能にするということである。バスはまた、ビーズ(例えばバスに沿って容易に取付けることができる放射状実装型デバイス(RMD))のように形成することができる新型のSMDデバイスを見込む。この新型SMDデバイスは、バスの周囲に拡張する表面を有するという利点があるので、光ベースのデバイスに対して視野を増大させる可能性がある。
【0014】
現在のフレックスプリントタイプのバスでは、デバイスは1つの表面上にしか取付けができない。そしてバスは、撚り方向にも多少の柔軟性はあるが、上下方向の柔軟性を提供するだけである。フレキシブルで切断可能な放射状バスはなお、その長手方向に沿った特別なビーズSMDデバイス又は放射状実装型デバイスの簡単な取付けを考慮に入れるように設計されており、上下左右方向又はこれを組み合わせた柔軟性ならびに撚り方向への柔軟性も提供する。
【0015】
このバスの他の特徴は、デバイスがその全長に沿ってどこへでも取付けできるように、切断の経路を意図的に露出させるということである。現在のフレックスプリントバスは、バスに沿って取付けられたデバイスの所定の間隔に基づいて一定のパターンで、フレックスプリントの表面上の銅の層にパッド、経路、及び切断を作成するために、化学エッチング法を利用する。フレキシブルで切断可能な放射状バスはセンタースタビライザを利用することにより、導体を一定方向に、そしてバスの中央軸線からの一定距離に保つ。ビーズデバイスが取付けられるバスに沿った位置で、特定の信号経路を部分的に取り去るための道具が利用できるように、スタビライザはバス線と釣り合ったサイズである。例えば、挟持具又は機械が他の(例えば隣接する)線を切断することなく、線を切断又は線に切り込みを入れることができるように、スタビライザは、周囲の線から距離を置いた位置に切断経路線を配置させる。
【0016】
センタースタビライザはバスの全長にわたる必要はない。センタースタビライザは、全長にわたって広がっていても、差し込まれても、又は一定又は断続的な間隔で配置されてもよく、もしくは、柔軟性を高めるために、取付けられたビーズ又はデバイス間において、さまざまな(例えば固定又は不規則な)間隔で中心部から取り除かれてもよい。
【0017】
信号線の間、例えばセンタースタビライザ内部に、中心導体を放射状バスに追加してもよい。例えばこの種の導体は、信号線間のクロストークを最小化又は低減するために信号線間に配置される接地の役割を担うことができる。
【0018】
ビーズ機能
ビーズデバイスは、バス上の適切な位置(例えば切断経路線の切断部)で単一の部品に成形されるか、又はバスに螺合させてもよい。
【0019】
2部式以上のビーズ半導体デバイスとは、いくつかの実施例において、フレキシブルで切断可能な放射状バス(もしくは、ビーズがその周囲にぴったり合うか、バス又は基板の周囲に適合するパッドを提供する他のバス又は基板)に嵌合しぴったり合う2つ以上の部品として製造されるように設計されている半導体デバイスである。フレキシブルで切断可能な放射状バスの場合、適合するパッドは、パススルー経路及び/又は切断経路線の絶縁体を例えば取り除くことによってバス経路が露出させられた位置にあるので、ビーズデバイスのパッドは、取付け場所又は実装位置のパッド又は導体に接触及びはんだ付けが可能である。表面実装はんだ付け用に、取付け場所又は実装位置の周囲にビーズデバイスを構成する場合、取付け工程の間はパッド又は導体を非常に安定した位置で保つことが必要とされる。
【0020】
ビーズデバイスは、ビーズの各端部の入出力信号ならびにビーズが取り囲む切断経路を考慮するために、ビーズの各側にはんだパッドを備えていてもよい。(ビーズは各端部ではんだ付けされてもよい)
【0021】
多部式ビーズデバイスでは、1つの被接続電子デバイスが2部分以上により構成され、その結果、信号はキャスタレーション又はパッドを介して、このデバイスの(分離している)部分間を通過し伝達される。このキャスタレーション又はパッドは、デバイスの(分離している)部分が互いに結合する表面で嵌合する(そして、電気及び物理接続性を確実にするためにはんだ付けされ得る)。
【0022】
ビーズ取付けの一例
ビーズは、バスに沿った任意位置に取付けることができるが、ビーズをあまり近くに配置すると、バスの柔軟性を低下させ得ることを考慮する。バスにビーズを取付けるために、実施例において取付け場所又は実装位置が選択される。ビーズが正常に動作するために切断を必要する信号は、導体からの特定長の信号路を取り除く道具を用いて、分断又は切断される。パススルー経路のバス線及び/又は切断経路のバス線の表面から、外側の絶縁体部分が取り除かれ、ここで、ビーズ端部がバスにはんだ付けされる。ビーズの2つの半部(一例)は、この切断箇所を覆い、バスを囲むように信号の位置に対して適切に配置される。このビーズの2つの半部は、機械的に接続可能である(例えば、互いに係止するか又はぴったりと留まる、突起及び戻り止め(デテント)を有する)。ビーズの2つの半部は、内面は接着剤又はシーラントで被覆されていてもよい(例えば、ビーズのはんだ付け可能なエリアを被覆しないように注意する)。ビーズは端部でバスにはんだ付けされ、ビーズの2つの半部の結合部における信号接続部位の中心部でもはんだ付けされると共に、ビーズは互いに結び付けられる。一旦ビーズがはんだ付けされると、ビーズを適所に保つのに十分な機械力を備えると共に、ビーズの2つの半部の結合部の強度をさらに高めるために用いられ得るシーラント又は接着剤があれば乾燥させる。
【0023】
これより、図面で示すような発明を実施するための形態について詳細に参照が行われる。実施例が図面及び関連する説明に関して記載されている一方で、本明細書で開示される実施例の範囲を制限することはない。むしろ、すべての変形例、変更態様、及び同様のものを対象とする。別の実施例では、本明細書において開示される実施例の範囲を制限することなく、デバイスの追加、又は図示のデバイスを組合せることが可能である。例えば、以下で説明される実施例は主に、配線が実装されたLEDに関して記載されている。しかし、これらの本明細書に記載された実施例は一例であり、開示された技術に対していかなる場合も、特定サイズ、構造、又は適用に対して制限することはない。
【0024】
「実施例において」、「各種実施例において」、「いくつかの実施例において」等のフレーズが繰り返し使用されているが、この種のフレーズは同じ実施例を必ずしも意味するというわけではない。文脈から判断して明らかに異なると理解できる場合を除き、用語「備える」、「有する」、及び「含む」は同義である。文章中にはっきりと記載されていない限り、この明細書及び添付の請求の範囲において用いられているような、単数形「a」、「an」、「the」は複数形も含む。また、文章中にはっきりと記載されていない限り、用語「又は」「もしくは」は、「及び/又は」を含む意味で通常使用されることに注意する。
【0025】
開示されたフレキシブルで切断可能な放射状バス及びバス実装のビーズデバイスは、様々なフォームファクタをとることができる。
図1乃至36はいくつかの異なる配置及び設計図を示している。図示のバス及びビーズデバイスは完全なリストでなく、他の実施例においてバス又はビーズデバイスは、異なる配置で形成され得る。しかし、実施例を説明するためのこの種の任意の実施詳細が余す所なく示されることは必要ではない。
【0026】
図1は、クロック型カスケードデバイスチェーン配線図を示している。
【0027】
図1A(Fig.1A)は、4線式データバスを利用するクロック型カスケードデバイスチェーンの略図である。バス上には、電力(power)130及び接地(ground)140のためにデバイス160が利用する(tap into)パススルー経路130、140と、データ信号110及びクロック信号120をカスケード(縦続接続)するための切断経路110、120とがある。このように、バスはクロック型カスケードデータデバイスの列に対応している。
【0028】
バスに沿って異なる数(例えば3個)の電気経路を利用するデバイスチェーンを有することも可能である。
図1B(Fig.1B)は、3経路式デバイスチェーンの略図を示す。バス上には、電力130及び接地140のためにデバイスが利用するパススルー経路130、140と、更に正確に計時(もしくは同期)されたデータ信号110を伝える単一の切断経路110とがある。例えばデータ信号110のタイミングによる同期で は、バス上のクロック信号120が不要となる。
【0029】
例えば2方向に、バスに沿ってデバイスへ/からデータ列を伝達するカスケードバスを有することも可能である。
図1C(Fig.1C)は、双方向性データ経路110、150を有するクロック型デバイスチェーンの略図を示している。
【0030】
平行に配線されており、同じ機能を実行する複数のデバイスを駆動するために、カスケードバス・プロトコルを利用することができる。この種のデバイスの一例としては、4つのLEDデバイスダイ160を有するLEDビーズデバイス100があり、LEDデバイスダイ160はビーズパッケージの半部にそれぞれ2つずつある。
図1D(Fig.1D)は、2つのビーズLEDデバイス100の略図を示す。各ビーズ100は、アドレス指定が可能なバスに配線された4つのLEDデバイス160を備える。電力130及び接地140は、ビーズ100上の各LEDデバイス160に配線される。クロックイン信号120はビーズ上の各LEDデバイス100のクロックインに送られ、クロックアウト125はバスへ送り返され、チェーンにある次のデバイス105に渡される。データイン信号110は、ビーズ上の各LEDデバイス160に送られる。データアウト信号115は、ビーズ100の単一のデバイス160から取り込まれ、バスへ送り返され、チェーンにある次のデバイス105に渡される。
【0031】
図2は、センターバインダ又はセンタースタビライザ210を備えた4線式放射状バス200の配置図の一例について説明する切欠き斜視図である。本開示には、さまざまなセンタースタビライザ210の配置及び形状が含まれ、これは例えば、正方形又はダイヤモンド、円形、中空、プラス記号形状、渦巻又は螺旋状等である。各種実施例においてセンタースタビライザ210は、バスの導線を覆う絶縁体に取付けられる(例えば成形される)。いくつかの実施例においてセンタースタビライザには、伝導又は形状保持のために線が含められる。
【0032】
図3は、一実施例による切断経路導体320の導体310及び切断部325を示す4線式放射状バス300の斜視図を示している。切断経路導体320の導線310は明確にするため、絶縁体315を越えて伸長しているように示されている。
図3A(Fig.3A)は、パススルー導体330の連続した(切れ目のない)電気経路と、切断経路導体320の切断された電気経路と、を示す。
図3B(Fig.3B)は、センタースタビライザ210が、切断経路導体320に切断部325があっても、パススルー導体330に影響を及ぼすことないように切断経路導体320配置する方法について示す。
【0033】
図4は、一実施例による4線式放射状バス400の等角図を示している。センタースタビライザ210は、
図2および
図3に示されているのとは異なる外形を有する。断面端部では上部かつ時計回りから、データ信号(例えば青)110、電圧(例えば赤)130、クロック信号(例えば緑)120、及び接地(例えば黒)140のための導体が示される。
【0034】
図5は、一実施例による切断経路導体110、120の切断部510、520が示される4線式放射状バスの等角図を示す。この図では、左側前面の赤い電圧線130と、右側背面の黒い接地線140とがパススルー導体であり、右側前面の青いデータ信号線110と、左側背面の緑のクロック信号線120とが切断経路線である。
【0035】
図6は、一実施例による、切断経路導体110、120の切断部510、520を示す4線式放射状バスの等角図であり、絶縁体が取り除かれている。図示の実施例において、切断経路線の切断510、520の両側に示される導体120、130、140からも、それぞれ絶縁体が剥がされている620、625(例えば、中心に示される緑のクロック信号線120)。絶縁体は、パススルー経路線130、140に沿って、対応する位置で剥がされている。明確にするためこの実施例では、切断とは区別するように、絶縁体の切取部620、625が表されているが、これは必要ではない。いくつかの実施例において絶縁体の切取部620、625は、大きくても、小さくても、切断部と結合していても、もしくは異なる数であってもよい(例えば、パススルー線の所定の実装位置に、絶縁体切取部620は1つのみであってもよい)。
【0036】
図7は、一実施例による三角形配置の3線式放射状バス700の端面図及び等角図を示している。
図7A(Fig.7A)は、各線に対して広い接続(部)を有するセンタースタビライザ210を備えた3本の導線の放射状配置の一例を示す。
図7B(Fig.7B)では、断面端部外形により3本の導体が示されている(例えば、青のデータ信号110又は緑のクロック信号120、黒の接地140、赤の電圧130)。
【0037】
図8は、一実施例による五角形配置の5線式放射状バス800の端面図及び等角図を示している。
図8A(Fig.8A)は、各線に対して広い接続(部)を有するセンタースタビライザ210を備えた5本の導線の放射状配置の一例を示す。
図8B(Fig.8B)では、断面端部外形により5本の導体が示されている(例えば、緑のクロック信号120、青のデータ信号110、赤の電圧130、茶の逆方向データ信号150、黒の接地140)。
【0038】
図9は、一実施例による、中心導体910を備えた五の目配置の5線式放射状バス900の導体を示す、断面端部を備えた等角図を示している。例えばこの種の中心導体910は、信号線間でのクロストークを最小化又は低減させるために、信号線110、120間に配置される接地として作用することができる。
【0039】
図10は、時々とぎれているセンターバインダ又はセンタースタビライザ1010を有する放射状バス1000の一例を示す側面図である。センタースタビライザ1010はバス1000に沿って、二者択一的に存在するか、否かであり、導線間に空間1020をつくる。これにより、バスの柔軟性が高められ、線の間にデバイス又は物体を挿入することができ、バスを軽量化し、有線結着等によりバスを固定することができる。センタースタビライザは追加する(例えば押込む)ことも、又は線の間から取り除くことができ、もしくは間隔をおいて配置してもよい。間隔はさまざまであり、規則的又は不規則、固定又は断続的であってもよい。
【0040】
図11乃至18は、一実施例による、LEDビーズデバイス1100といった放射状実装型デバイスの構造について説明する図である。
【0041】
図11は、一実施例による、LEDビーズデバイスの1100の内側導電要素1130、1140の斜視図を示している。この実施例において、導電要素1130のうちの1つは電圧又は電力を送信するように構成され、もう一方の(導電要素)1140は接地電位に接続するように構成される。電圧線130及び接地線140に接続されるように、そしてSMDが追加配線をほとんどあるいは全く用いず容易に電力及び接地に接続することができることができるように、導電要素はそれぞれ配置される。
【0042】
図12は、一実施例による、
図11の内側導電要素1130、1140周囲の円筒状フィラー1210の斜視図を示している。フィラー1210は、いずれの非導電性又は絶縁材料(例えば、フォーム、ガラス、プラスチック、シリコーン・シーラント等)でもあってもよい。また、いかなる硬度又は特性(例えば硬い、柔らかい、成形可能、柔軟、弾性等)であってもよい。図示される実施例の本体又はフィラー材料1210は、SMDの実装ができるように、形成可能かつ十分丈夫に構成される。
図11の導電要素1130、1140は、円筒状フィラー1210周囲及びその全体にわたって、さまざまな位置に露出する。
【0043】
図13は、一実施例による
図12の円筒状フィラー1210の形状について説明する斜視図である。フィラー材料1210は、道具、熱、圧力等によって成形されてもよく、もしくは所望形状をまずは、例えば射出成形によって成形することができる。図にある実施例の形状は、SMD実装のための外部の平面領域1310と、バス線を通過させるためのビーズデバイスを通り抜ける内部開口部1320と、線を別の線の下に通すための傾斜谷部1330とを含む。加えて、導電性パッド1350がフィラーに取付けられる。この実施例の導電性パッド1350は、データ信号110及びクロック信号120配線を接続する。
【0044】
図14は、一実施例による、
図13の成形された円筒状フィラー1210の平面領域1310に配置されるダイ1410について説明する斜視図である。ダイ1410は、SMD実装のために平面領域1310にそれぞれ配置される。
【0045】
図15は、一実施例による、
図14のダイ1410に対する電力配線について説明する斜視図である。
図15は、
図14の図から約45度回転している。各ダイは、電力(電圧)130及び接地140を接続させるために短いリード線1530、1540を有しており、これにより、
図11の導電要素1130、1140がダイ1410に接続される。
【0046】
図16は、一実施例による、
図14のダイ1410に対する、電力及びデータ信号配線について説明する斜視図である。
図16は、
図15の図から約180度回転している。この図では、データ信号110のための導電性パッド1350は、4本の小型リード線1610によってビーズデバイス1100周囲でダイ1410に接続されている。ダイ1410のうち1つからデータ信号115が出て行き、これはリード線1615によってデバイスの他の導電性パッド1355に接続される。このように、切断経路のデータ信号110は、ビーズデバイス1100のダイ1410それぞれに送信され、次の(例えば変更された)信号115は、チェーンの次のデバイス(例えば次のビーズ)に送信可能である。
【0047】
図17は、一実施例による、
図14のダイ1410に対する電力、クロック信号及びデータ信号配線について説明する斜視図である。
図17は
図16から約180度回転しており、
図15と同様の方向である。クロック信号配線1720、1725は、
図16のデータ信号配線1610、1615と同様に配置される。
【0048】
図18は、一実施例による透明または半透明の外層1810を有する組み立てられたLEDビーズデバイス1100の斜視図を示している。
【0049】
図19乃至23は、一実施例による、フレキシブルで切断可能な放射状バスへのLEDビーズデバイスの実装及び接続について説明する図である。
【0050】
図19は、一実施例による、
図18のLEDビーズデバイス1100の中央開口部1320を通る、フレキシブルで切断可能な放射状バス400の斜視図を示している。この図では、装飾的なビーズを繋げることができるように、ビーズ1100はバス400に螺合される。(
図11の内側導電要素1130、1140の外部から見える部分と、
図13の追加された導電性パッド1350とを含む)ビーズデバイス1100の、4つの導電性パッドは、それぞれの導電線付近に整列配置されている。
【0051】
図20は、一実施例による、
図19のフレキシブルで切断可能な放射状バス400の2本の切断可能な導体110、120を切断している切り込み2010について説明する斜視図である。特に、前面の線(例えば、緑のクロック信号線120)及び反対の位置に配置された背面の線(例えば、青のデータ信号線110)には切り込みが入れられており、経路切断が可能な導体に、切断が形成される。
【0052】
図21は、一実施例による、
図20のフレキシブルで切断可能な放射状バス400の切断された導体110、120の切り込み2010のシーラント又はフィラー2110について説明する斜視図である。シーラント又はフィラー2110は、例えば、ウェザーシーラー、腐食防止剤、又は電気絶縁体等でもよい。切り込みを封止することは任意であり、適用性、切断部の形状、及び取付けるデバイス次第であってもよい。空気により十分な絶縁ギャップフィラーが形成されてもよい。
【0053】
図22は、一実施例による
図18のLEDビーズデバイス1100が、密封又は充填された切り込み2010(図示なし)に被せて配置されている状態について説明する斜視図である。この実施例では例えば上の
図6に関連して記載されるように、切り込み2010の両側の絶縁体315が、
図21のフレキシブルで切断可能な放射状バス400の導体310から取り除かれている(620、625)。
【0054】
図23は、一実施例による、フレキシブルで切断可能な放射状バスの導体を、
図22のLEDビーズデバイス1100に接続しているはんだ2310について説明する斜視図である。
【0055】
図24乃至30は、一実施例による、フレキシブルで切断可能な放射状バス上の2部式放射状実装型デバイス(RMD)の組立及び実装について説明する図である。
【0056】
図24は、一実施例による2部式放射状実装型デバイス(RMD)2400の等角図を示している。RMD2400は、半球状の半部2410、2420となっている以外は、
図11乃至18のLEDビーズデバイス1100に概ね類似の構造である。適切に用意された放射状バスを中心として、片側のRMD半球体2410が、対となる又は補完的な半球体2420と結合するときに、機能的なRMD2400が形成される。RMD2400は、等しい半球体でない2つの部分(例えば、外周が1/3の半球体と外周が2/3の半球体)であっても、又は複数(3つ以上)の部分で構成されていてもよい。この実施例における導電要素1130、1140は
図11にある導電要素とほぼ同様であり、フィラー2430は、2部分に分割して形成されていることに加えて、導電要素1130、1140の腕部2440が通る空間を残しており、導電性パッド2450はぴったりと一致し、例えばはんだによって接続できるように分割される。いくつかの実施例においてRMD2400の2つの部分間の境界線は、例えば分割された導電性パッド2450でなく他の軸にあってもよい。
【0057】
図25は、一実施例による4線式のフレキシブルで切断可能な放射状バス400と共に、
図24の2部式放射状実装型デバイス2400の等角図を示している。この実施例におけるRMD2400は放射状バスの周囲に配置されており、切り込みが既に入れられており且つ絶縁体が線から取り除かれた位置に、実装されるよう準備がなされている。この斜視図では、前面左に青のデータ信号線110が示されている。
【0058】
図26は、一実施例による、
図25の4線式のフレキシブルで切断可能な放射状バス400を囲むように移動させられている、
図24の2部式放射状実装型デバイス2400の対となっている半部2410、2420の等角図を示している。この斜視図では、前面左に緑のクロック信号線120が示される。
【0059】
図27は、一実施例による、
図26にある4線式のフレキシブルで切断可能な放射状バス400を中心として組み立てられた、
図24の2部式放射状実装型デバイス2400の等角図を示している。
【0060】
図28は、一実施例による、
図27の組み立てられた2部式放射状実装型デバイス2400の円筒外面の形状2810と、2部式放射状実装型デバイス2400の4線式のフレキシブルで切断可能な放射状バス400に対するはんだ付け2820について説明する等角図である。形状(成形)2810(例えば、機械加工又は鋳造)は、放射状実装型デバイスの半部2410、2420の組立前に行われてもよい。この斜視図は、
図27から約45度回転している。
【0061】
図29は、一実施例による、SMDダイ1410と、電力1530、接地1540、データ信号1610、及びクロック信号のイン1720とアウト1725への、ダイ1410に対する配線を含んだ、
図28の組み立てられた2部式放射状実装型デバイス2400の等角図を示している。この実施例では、線を別の線の下に通すことができるような形状2810を用いて、放射状実装型デバイス2400の反対側を囲むように、ダイ1410をデータ信号110及びクロック信号120に配線する方法が示されている。
【0062】
図30は、一実施例による半透明の外層3010を有する組み立てられた放射状実装型デバイス2400の等角図を示している。いくつかの実施例における放射状実装型デバイス2400は、例えば柔軟性のあるシーラントや、ゴム又はプラスチック等の比較的堅い保護ジャケットで仕上げられるか、もしくは放射状実装型デバイスとフレキシブルで切断可能な放射状バス間のはんだ接続の周囲は、何らかの他の覆いにより仕上げられる。
【0063】
図31乃至39は、一実施例による、フレキシブルで切断可能な放射状バスの溝付(castellated)2部式放射状実装型デバイス3100の構造と、組立と、実装について説明する図である。
【0064】
図31は、一実施例による溝付2部式放射状実装型デバイス3100の2つの部分(対となっている半部)の斜視図を示している。この図では、特定目的のための特別なコネクタの指定を特定することなく、導電性金属パッド3150及び非導電性の本体材料3110の例示的な通常の配置図を示している。いくつかの実施例においてその放射状実装型デバイスは、多かれ少なかれ導電要素を含んでいてもよい。
【0065】
図32は、一実施例による
図31の溝付2部式放射状実装型デバイス3100の分解ブレークアウト斜視図を示しており、電力又は電圧3230、接地点3240、データ信号3210、及びクロック信号3220のための内部導体の一例が示されている。電気コネクタの配置がわずかに異なるダイ3260が描かれている。この実施例における導電要素は、完成した放射状実装型デバイス3100のように配置され、フィラー3110は例えば、それの周囲に流されるか又は形成されてもよく、3D印刷や他の製造方法を利用してもよい。
【0066】
図33の
図33A(Fig.33A)と
図33B(fig.33B)はそれぞれ、一実施例による、SMDダイ3260と、短い電力、データ信号、及びクロック信号の、ダイに対するリード配線を含む、
図32の溝付2部式放射状実装型デバイス3100の2つの部分(対となる又は補完的な、半部3310、3320)の斜視図を示している。内部導体によって、ダイ1410に対するリード配線は短くすることができる。この斜視図は、
図32から約180度回転している。
【0067】
図34は、一実施例による、4線式のフレキシブルで切断可能な放射状バス400を囲むような位置に、
図33の溝付2部式放射状実装型デバイス3100(対となる又は補完的な半部3310、3320)を移動させた状態を示す斜視図である。例えば
図6又は
図25を参照し上記されるように、切断可能な導体に切り込みを有しており、絶縁体が取り除かれているバスの実装位置に、放射状実装型デバイスを実装する準備がなされている。
【0068】
図35は、一実施例による
図34の4線式のフレキシブルで切断可能な放射状バス400を囲むように組み立てられた
図34の溝付2部式放射状実装型デバイス3100の斜視図を示している。
【0069】
図36は、一実施例による、
図35の組み立てられた溝付2部式放射状実装型デバイス3100の2部分(対向する又は補完的な半部)の斜視図であり、2部分とも4線式のフレキシブルで切断可能な放射状バス400にはんだ付けされている3610。これによって接続は最小の配線で完成されており、構造安定性が強化される。
【0070】
図37は、一実施例による、導電性金属パッド3750の数が少ない別の溝付2部式放射状実装型デバイス3700の2つの部分(対向する又は補完的な半部)の斜視図を示している。この実施例にある2つの部分3710、3720は、一実施例による4線式のフレキシブルで切断可能な放射状バス400を囲むような位置に移動させられている。例えば
図6又は
図25を参照し上記されるように、切断可能な導体に切り込みを有し、絶縁体が取り除かれたバス400の実装位置に、放射状実装型デバイスを実装する準備がなされている。
図37A(Fig.37A)は、前面左の青のデータ信号線110と、前面右の赤の電力又は電圧線130を備えた斜視図を示しており、
図37B(Fig.37B)は、前面左の赤の電力又は電圧線130と、前面右の緑のクロック信号線120を備えた斜視図を示している。電気コネクタの配置がわずかに異なるダイ3760が描かれている。
【0071】
図38は、一実施例による
図37の溝付2部式放射状実装型デバイス3700の分解ブレークアウト斜視図を示している。放射状実装型デバイス3700の半部のうち片方3720の、電力又は電圧3830、接地3840、データイン信号3810及びデータアウト信号3815、及びクロックイン信号3820及びクロックアウト信号3825の内部導体の一例が示されている。この例において、フィラーは図示されていないが、ダイ3760は適切な位置に示されており、導電要素は、完成した放射状実装型デバイス3700にあるような位置に配置されている。
【0072】
図39は、一実施例による、
図37の溝付2部式放射状実装型デバイス3700の2部分3710、3720が組み立てられた状態を示す斜視図であり、2部分とも4線式のフレキシブルで切断可能な放射状バスにはんだ付けされている3910。この実施例において、放射状実装型デバイス3700は、各側の4つの導体のみによって構成されており、必要とされる製造の複雑さ及びはんだ付けの量を低減する。
【0073】
図40は、一実施例による、SMD方式でPCBに実装された2部式放射状実装型デバイスの半球状部分それぞれを示す斜視図である。
図40A(Fig.40A)は
図31乃至36の放射状実装型デバイス3100の半部のうち片方を示し、
図40B(Fig.40B)は
図37乃至39の放射状実装型デバイス3700の半部のうち片方3720を示す。両方の実施例において、2部式放射状実装型デバイスの半球状部分又は半部は、PCB4010、4110に実装されるSMDである。これは、フレックスプリントバス又は他の適切な基板にも同様に実装することができる。このように、デバイスの半球状部分は、SMD方式で実装することができるか、又は放射状実装型デバイス(RMD)を作成するために、対となる半球と結合させることができる。
【0074】
図41は、一実施例による、SMD方式でPCB4110に実装された放射状実装型デバイス3700の1部分3720の斜視切欠図を示している。放射状実装型デバイスの実装された部分の約1/2のフィラー(約4分の1)は、電力又は電圧3830、接地3840、データイン信号3810及びデータアウト信号3815、クロックイン信号3820、及びダイ3760にそれらを接続しているリード線、並びにPCB4110へのはんだ接続のための、内部導体の一例を示すために切り取られている。クロックアウト信号3825の導体(
図38に示す)は、この斜視図では確認できないが、PCB4110上のリード線4125にはんだ付けされている。
【0075】
本明細書において、特定の実施例について図示及び記載してきたが、当業者は、本開示内容の要旨を逸脱しない範囲で、図示及び記載された特定の実施例と、別の実施例及び/又は同等な実施例とを置換可能であると理解される。例えば、さまざまな実施例がLEDに関して上記されているが、他の実施例では、他のさまざまなSMDデバイスが用いられてもよい。更に、バス及び/又は中心のコネクタを形成する材料は異なる形状であってもよく、又は異なる横断面を有してもよい。本出願には、本明細書で述べられるいかなる実施例の改作又は変形例も含むことが意図される。