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特許7185019エアセパレータが組み込まれたばら荷材料洗浄装置および中空構造の支持枠を備えたばら荷材料洗浄装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-28
(45)【発行日】2022-12-06
(54)【発明の名称】エアセパレータが組み込まれたばら荷材料洗浄装置および中空構造の支持枠を備えたばら荷材料洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   B07B 1/28 20060101AFI20221129BHJP
   B07B 1/18 20060101ALI20221129BHJP
   B07B 1/42 20060101ALI20221129BHJP
   B07B 13/14 20060101ALI20221129BHJP
   B04C 3/06 20060101ALI20221129BHJP
   B01D 45/12 20060101ALI20221129BHJP
【FI】
B07B1/28 B
B07B1/18
B07B1/42 A
B07B13/14
B04C3/06
B01D45/12
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021509813
(86)(22)【出願日】2019-08-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-16
(86)【国際出願番号】 EP2019072273
(87)【国際公開番号】W WO2020038947
(87)【国際公開日】2020-02-27
【審査請求日】2021-03-17
(31)【優先権主張番号】18189802.4
(32)【優先日】2018-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】501003320
【氏名又は名称】ビューラー・アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Buehler AG
【住所又は居所原語表記】Gupfenstrasse 5, CH-9240 Uzwil, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ローマン ハーク
(72)【発明者】
【氏名】ユルゲン モースマン
【審査官】瀧 恭子
(56)【参考文献】
【文献】特開昭60-255181(JP,A)
【文献】特表平01-501531(JP,A)
【文献】特開昭60-220175(JP,A)
【文献】米国特許第04971684(US,A)
【文献】欧州特許出願公開第00694341(EP,A1)
【文献】米国特許第01720861(US,A)
【文献】特開平09-267076(JP,A)
【文献】特開2010-274247(JP,A)
【文献】特開昭60-216872(JP,A)
【文献】特開2016-117041(JP,A)
【文献】西独国特許出願公告第02950217(DE,B)
【文献】国際公開第2011/161423(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B07B 1/00-15/00
B04C 1/00-11/00
B01D 45/00-45/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ばら荷材料洗浄装置(1)であって、
支持枠(2)および
駆動装置(5)により揺動および/または振動させることができるようにばね部材(4)により前記支持枠に取り付けられたスクリーンハウジング(3)
を有しており、
少なくとも1つのスクリーン(6)が、ばら荷材料を第1の分級物(F1)と第2の分級物(F2)とに分別するために前記スクリーンハウジング(3)内に配置されており、
該スクリーンハウジングは、供給開口(7)と、前記第1の分級物(F1)および前記第2の分級物(F2)それぞれのための少なくとも2つの出口開口(8,9)とを有している、ばら荷材料洗浄装置(1)において、
当該ばら荷材料洗浄装置(1)はさらにエアセパレータ(10)を有しており、該エアセパレータ(10)は前記スクリーンハウジング(3)にのみ取り付けられているため、前記エアセパレータ(10)も前記駆動装置(5)により揺動および/または振動させることができるようになっていることを特徴とする、ばら荷材料洗浄装置(1)。
【請求項2】
前記エアセパレータ(10)は、前記スクリーンハウジング(3)の上側(11)に取り付けられている、請求項1記載のばら荷材料洗浄装置(1)。
【請求項3】
前記エアセパレータ(10)は遠心分離機である、請求項1または2記載のばら荷材料洗浄装置(1)。
【請求項4】
前記遠心分離機(10)は、該遠心分離機(10)の全長にわたり接線方向吸込み手段(12)を有している、請求項3記載のばら荷材料洗浄装置(1)。
【請求項5】
前記接線方向吸込み手段(12)は、空気流の渦を発生させるように構成された少なくとも1つの案内ブレード(13)を有している、請求項4記載のばら荷材料洗浄装置(1)。
【請求項6】
前記遠心分離機(10)は、ジャケット(14)を有しており、該ジャケット(14)は、回転対称のジャケット内面(15)と、前記ジャケット(14)と同軸に配置されかつ複数の空気通流開口(17)を有する内側部材(16)とを備えており、該内側部材(16)は、前記遠心分離機(10)の全長にわたり延在している、請求項3から5までのいずれか1項記載のばら荷材料洗浄装置(1)。
【請求項7】
前記内側部材(16)の前記複数の空気通流開口(17)は、前記内側部材(16)の全長にわたって形成されている、請求項6記載のばら荷材料洗浄装置(1)。
【請求項8】
前記ジャケット内面(15)および前記内側部材(16)は円錐台形である、請求項6または7記載のばら荷材料洗浄装置(1)。
【請求項9】
前記複数の空気通流開口(17)には、空気流の変向、特に空気流の回転方向の転換をもたらす案内部材が設けられている、請求項6、7または8記載のばら荷材料洗浄装置。
【請求項10】
前記支持枠(2)は中空構造であり、該支持枠(2)内には、少なくとも1つの前記出口開口(8,9)が開口している、請求項1から9までのいずれか1項記載のばら荷材料洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項の上位概念部分に記載のばら荷材料洗浄装置に関する。
【0002】
ばら荷材料洗浄装置は、特に粒体加工において石材の洗浄、分級および/または分別ならびに選別に用いられる。
【0003】
周知のばら荷材料洗浄装置は、少なくとも1つのスクリーンを備えたハウジングを有している。ハウジングは駆動装置により振動させられ、スクリーンにより分別が行われる。同時に、ハウジング内に空気流が発生させられ、製品流内の粒子とダストとの分別も行われる。
【0004】
空気流は、ばら荷材料洗浄装置の隣に配置されかつ吸込み導管を介してハウジングに接続された吸引装置により発生させられる。エアセパレータは吸引装置の一部である。
【0005】
吸込み導管の長さに基づき、このような装置は運転においてエネルギを著しく消費する。さらに、このようなばら荷材料洗浄装置は多くのスペースを必要とする。
【0006】
よって本発明の課題は、従来技術の欠点を回避すると共に、特に設計がコンパクトでありかつ運転中のエネルギの節約を可能にする装置を提供することにある。
【0007】
この課題は、独立請求項1の特徴部に記載のばら荷材料洗浄装置により解決される。
【0008】
ばら荷材料洗浄装置は、支持枠およびスクリーンハウジングを有しており、スクリーンハウジングは、駆動装置により揺動および/または振動させることができるように、ばね部材により支持枠に取り付けられている。
【0009】
特に、運動は振動である。本特許出願の意味における振動とは、跳躍運動をばら荷材料に伝える、スクリーンハウジングの運動である。つまり換言すると、ばら荷材料は、スクリーンのスクリーン面から、スクリーン面の平面外の方向に加速される。
【0010】
ばら荷材料を第1の分級物と第2の分級物とに分けるための少なくとも1つのスクリーンが、スクリーンハウジング内に配置されている。
【0011】
スクリーンハウジングは、処理される製品用の供給開口と、第1の分級物および第2の分級物用の、少なくとも2つの出口開口を有している。
【0012】
本発明では、ばら荷材料洗浄装置はさらにエアセパレータを有しており、エアセパレータはスクリーンハウジングにのみ取り付けられているため、エアセパレータも駆動装置により揺動および/または振動させることができるようになっている。
【0013】
エアセパレータをばら荷材料洗浄装置に直接に配置することにより、ばら荷材料洗浄装置をよりコンパクトに形成することができる。さらに、空気流を案内する長い管路は一切必要とされない。したがって本発明によるばら荷材料洗浄装置のエネルギ消費量は、従来技術によるばら荷材料洗浄装置に比べて少なくなっている。
【0014】
空気流は、好適にはスクリーンハウジングに配置されたエアセパレータと流体接続された外部の吸引装置により生ぜしめられる。
【0015】
外部のセパレータを一切必要としないので、このことは、特に省スペース式のばら荷材料洗浄装置をもたらすことができる。
【0016】
エアセパレータは、好適にはスクリーンハウジングの上側に取り付けられている。特に、スクリーンハウジングのキャップが少なくとも部分的にエアセパレータとして設計されている。これによりスクリーンハウジング内の空気流は、製品の流れに対して好適には実質的に鉛直方向に案内される。つまり空気流は、スクリーンのスクリーン面に対して実質的に垂直に案内される。
【0017】
エアセパレータは、好適には遠心分離機であり、この遠心分離機は特に、遠心分離機の全長にわたり延在する接線方向吸込み手段を有している。
【0018】
遠心分離機の長手方向は、遠心分離機内に生ぜしめられる空気流の渦の軸線方向に相応する。
【0019】
本発明による遠心分離機を用いて、高度な分別を達成することができる。
【0020】
接線方向吸込みユニットは、好適には、吸込み中に空気流内に渦を発生させるように構成され、遠心分離機内での空気流の渦の形成を支援する少なくとも1つの案内ブレードを有している。好適には、いくつかの案内ブレードが設けられている。
【0021】
遠心分離機は、好適にはジャケットを有しており、ジャケットは、回転対称のジャケット内面と、ジャケットと同軸に配置された内側部材とを備えている。内側部材は、複数の空気通流開口を有しており、遠心分離機の全長にわたり延在している。
【0022】
内側部材の空気通流開口は、好適には内側部材の全長にわたって形成されている。
【0023】
このことは、遠心分離機の全長にわたって生ぜしめられる均一な流れを可能にする。
【0024】
内側部材の空気通流開口には、好適にはジャケットと内側部材との間の空間において空気流の変向/減速をもたらす案内部材が設けられている。空気流の変向は、特に好適には空気流の回転方向の転換を生ぜしめる。つまり例えば、ジャケットと内側部材との間の空間内に、案内ブレードにより時計回りの空気流が生ぜしめられると、内側部材の空気通流開口により、内側部材の内側に、または少なくとも内側部材の壁の領域に、反時計回りの空気流が生ぜしめられる。
【0025】
ジャケット内面および内側部材は、好適には円錐台形である。
【0026】
このことは、十分一定に保たれる空気速度を可能にし、これにより、特にジャケット内面および内側部材の開放角度若しくは頂角が空気抽出体積、遠心分離機の長さ、接線方向抽出手段の吸引面等に適合されている場合には、遠心分離機の長さにわたる圧力損失が最小になる。
【0027】
ばら荷材料洗浄装置の支持枠は、好適には中空構造であり、支持枠内に開口するスクリーンハウジングの少なくとも1つの出口開口を備えている。
【0028】
支持枠は、スクリーンハウジングの支持手段としても、少なくとも1つの分級物のための製品ガイドとしても用いられる。
【0029】
支持枠内に分級物の経路を設定することにより、追加管路が不要となるため、スペースを節約することができる。さらに、追加管路を設ける必要無しに、いくつかのスクリーンハウジング同士を積み重ねて配置することができるため、モジュール方式が可能になる。
【0030】
本発明はさらに、支持枠および少なくとも2つの処理装置を有し、処理装置は、ドラムスクリーン、選別・分級装置、石材選別装置、軽量材料セパレータ、吸引通路/精選機および磁気セパレータから選択される、ばら荷材料洗浄装置に関する。
【0031】
周知のばら荷材料洗浄装置は通常、いくつかの前記処理装置を有しているが、ただしこれらの処理装置は別個に構成されており、管路を介して互いに接続されている。したがって、周知のばら荷材料洗浄装置は極めて大きなスペースを必要とする。
【0032】
よって本発明の課題は、従来技術の欠点を回避すると共に、特に構造がコンパクトでモジュール方式の装置を提供することにある。
【0033】
この課題は、独立請求項11の特徴部に記載のばら荷材料洗浄装置により解決される。
【0034】
本発明の意図に関して「ドラムスクリーン」という用語は、ばら荷材料が供給開口を介して回転式のスクリーンドラムに入る装置を意味し、この場合、スクリーンドラムの回転により、ばら荷材料は回転方向でドラムの開放端面に向かって幾分上方に移動し、これにより配置転換されるため、ばら荷材料の材料上層もスクリーンドラムのスクリーンジャケットと接触してふるいにかけられ、この場合、比較的細かいばら荷材料を含む第1の分級物がスクリーンジャケットを通過するのに対し、比較的粗い粒子および長繊維(例えば袋帯材、トウモロコシの穂軸、トウモロコシの葉等)を含む第2の分級物は、回転式のスクリーンドラム内を移動し続けてドラム開放面へ運ばれる。次いで第1の分級物および第2の分級物はそれぞれ対応する出口開口を通って装置から出るようになっている。
【0035】
本発明の意図に関して選別・分級装置は、ばら荷材料が供給開口を介して装置に供給され、スクリーンの分別システムにより、第2の分級物を形成する大きな穀類、ひも、わら、木、石または地面の土塊等の粗い混合物ならびに砂および粉砕された物質等の細かい不純物から、ばら荷材料、特に穀類等の粒状の食品を含む第1の分級物に分別される装置として規定される。次いで第1の分級物および第2の分級物はそれぞれ対応する出口開口を通って装置から出るようになっている。
【0036】
本発明の意図に関して、石材選別装置は、ばら荷材料が供給開口を介して装置に供給され、プレセパレーションテーブルの揺動および底部から上部に向かって流れる空気により、比重に応じて分けられる装置である。次いで軽い成分および(石を含む)重い成分はそれぞれ対応する出口開口を通って装置から出るようになっている。
【0037】
本発明の意図に関して、ばら荷材料、特に穀類等の粒状の食品がいくつかの分級物(例えば重い製品、混合製品および軽い製品)に分級されかつ分別される装置は、軽量材料セパレータと呼ばれる。分級および分別は空気流により実施され、空気流は、供給開口を介して装置に供給されたばら荷材料を、比重に応じていくつかの分級物(例えば重い製品混合製品および軽い製品)に分類する。次いで分級物はそれぞれ対応する出口開口を通って装置から出るようになっている。
【0038】
本発明の意図に関して、吸引通路/精選機は、供給開口を介して装置に供給されたばら荷材料から、調整可能な空気分配手段により軽い粒子を取り除く装置である。次いでばら荷材料および軽い粒子はそれぞれ対応する出口開口を通って装置から出るようになっている。
【0039】
本発明の意図に関して、磁気セパレータは、供給開口を介して装置に供給されたばら荷材料から、磁石により金属成分を取り除く装置である。次いでばら荷材料および金属成分はそれぞれ対応する出口開口を通って装置から出るようになっている。
【0040】
上述したように、各処理装置は少なくとも1つの供給開口および少なくとも1つの出口開口を有している。
【0041】
本発明では、処理装置は支持枠に取り付けられており、この場合、取付けは直接的であるか、または例えばばね部材を用いて間接的であってもよい。
【0042】
支持枠は、少なくともいくつかの領域において中空である。
【0043】
本発明では、処理装置の少なくとも1つの出口開口が支持枠内に開口、即ち接続しており、支持枠も、処理装置の供給開口内に開口、即ち接続している。
【0044】
好適には、第1の処理装置の出口開口は支持枠内に開口しており、支持枠は、第1の処理装置の下流側に配置された第2の処理装置の供給開口内に開口している。
【0045】
よって支持枠は、第1の処理装置の出口開口と第2の処理装置の供給開口との間の接続管路として作用する。
【0046】
ただし、あらゆる組合せが可能であると見なされてよい。例えば、第1の処理装置により互いに分別され、別個に中空構造の支持枠を介して第2および第3の処理装置にそれぞれが案内される2つの分級物(第1の分級物は第2の処理装置に案内され、第2の分級物は第3の処理装置に案内される)を含む3つの処理装置が支持枠に支持され得る。また支持枠は、支持枠内に複数の接続管路が画定され、これにより、それぞれ異なる分級物を異なる処理装置へ案内することができるかまたは分級物を、それぞれ異なる処理装置から同じ支持枠内へ案内することができるように形成されてもよい。
【0047】
このようにして、標準的な支持枠を用いていくつかの処理装置が互いに流体接続され得る、モジュール方式のばら荷材料洗浄装置を提供することができる。別個の接続管路を設ける必要は一切ない。
【0048】
以下に、図面に関連する好適な実施形態を参照して本発明をよりよく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1】本発明によるばら荷材料洗浄装置の斜視断面図である。
図2図1に示したばら荷材料洗浄装置のエアセパレータの長手方向断面を示す斜視詳細図である。
図3図1に示したばら荷材料洗浄装置のエアセパレータの横断面図である。
図4】本発明によるばら荷材料洗浄装置の1つの変化態様を示す斜視図である。
図5図4に示したばら荷材料洗浄装置の詳細図である。
図6】本発明によるさらに別のばら荷材料洗浄装置を概略的に示す側面図である。
【0050】
図1には、ばら荷材料洗浄装置1が示されている。ばら荷材料洗浄装置1は、スクリーンハウジング3を支持する支持枠2を有している。スクリーンハウジング3は、ばね部材(見えていない)に支持されており、ばね部材は、駆動装置(図示せず)により振動させることができる。ばね部材4および駆動装置5は、図4において見えている。
【0051】
スクリーンハウジングの内側には、スクリーン6が配置されている。ばら荷材料は、供給開口7を通ってばら荷材料洗浄装置1に供給され、第1の分級物F1と第2の分級物F2とに分別され、第1の分級物F1および第2の分級物F2は、出口8および9を通ってばら荷材料洗浄装置1から出るようになっている。
【0052】
スクリーンハウジング3の上側11には互いに隣り合って2つのエアセパレータ10が配置されている(別個に図3に図示)。
【0053】
エアセパレータ10は、ばら荷材料洗浄装置1のカバーとして形成されており、開放角度若しくは頂角φを有する円錐台形状のジャケット内面15を備えたジャケット14を有している。ジャケット14内にはジャケット14と同軸に、内側円錐台部材16がジャケット14の全長にわたり延在している。ジャケット14および内側部材16の長手方向は、長手方向軸線LAにより規定されている。
【0054】
内側部材16も同じ開放角度若しくは頂角φを有しているため、ジャケット内面15と内側部材16との間には、一定の半径方向間隙を有する環状空間18が形成されている。
【0055】
ジャケット14の先端面19が閉じられている一方で、ジャケット14の底面はリング20により部分的にのみ閉じられており、内側部材16の底面には、直径を有する開口21が形成されている。
【0056】
内側部材16には複数の空気通流開口17が設けられている。スクリーンハウジング3の内側に面したジャケット14の領域は、接線方向吸込み手段12として作用し、かつ複数の案内ブレード13を有している。
【0057】
ばら荷材料洗浄装置1が作動すると、吸引装置(導管)26および/またはラジアルファン29(図1に略示)により、開口21において負圧が生ぜしめられる。これにより、スクリーンハウジング3の内部の空気が矢印22により略示したように、下方から上側11の方向に流れ、比較的軽い粒子を連行する。
【0058】
案内ブレード13が空気流の変向を生ぜしめ、環状空間18内に渦を形成するため、環状空間18内には渦流(矢印23により略示)が形成されることになる。渦流は粒子を空気流から遠心分離し、次いで粒子は導管26を介して別の工程に送られるか、または廃棄物として収集される。
【0059】
清浄空気流が、やはり空気流の変向を生ぜしめるバッフルが設けられた空気通流開口17を通流して開口21に到達し(矢印25により略示)、そこで外側に向けられるかまたはスクリーン付きボックスに戻される。
【0060】
図4および図5には、ばら荷材料洗浄装置1の1つの変化態様が示されており、ばね部材4および駆動装置5が見えている。ばら荷材料洗浄装置1は上述したように構成されており、この場合、上述したばら荷材料洗浄装置1との相違点としては、出口開口8,9が支持枠2のキャビティ(空洞)内に開口しているため、外部管路は不要となっていることにある。このことは図4に略示されており、図4では、分級物F1およびF2用の2つの通路が支持枠2内に形成されている。特に、ばら荷材料洗浄装置1であってよい別の装置24が、追加管路を設ける必要無しに、ばら荷材料洗浄装置1の上に配置され得る。
【0061】
図6には、ばら荷材料洗浄装置1が略示されている。
【0062】
ばら荷材料洗浄装置1は、支持枠2に取り付けられたいくつかの処理装置27,27’,27’’および27’’’を有している。取付けは、上述したようなばね部材を用いてあるいは例えばねじまたはボルトを用いて直接に行われてよい。
【0063】
処理装置27,27’,27’’または27’’’は、ドラムスクリーン、選別・分級装置、石材選別装置、軽量材料セパレータ、吸引通路/精選機、または磁気セパレータであってよい。
【0064】
各処理装置27,27’,27’’または27’’’は、少なくとも1つの供給開口7,7’,7’’または7’’’をそれぞれ有しており、かつ出口開口8,8’,8’’,9’’または8’’’をそれぞれ有している。
【0065】
供給開口7,7’,7’’および7’’’と出口開口8,8’,8’’,9’’および8’’’とは、支持枠2により覆われた領域内に配置されており、矢印により示されているだけに過ぎない。
【0066】
支持枠2は中空構造である。処理装置27の出口開口8は、支持枠2内に開口している。支持枠2もまた、製品流れ方向において処理装置27の下流側に配置された処理装置27’の供給開口7’に開口している。よって、出口開口8を供給開口7’に流体接続する接続管路28(破線により略示)は、中空構造の支持枠2により形成されている。
【0067】
処理装置27’の下流側には、別の処理装置27’’が支持枠2に配置されている。上述した例と同様に、処理装置27’の出口開口8’と、処理装置27’’の供給開口7’’とは、中空構造の支持枠2の一部により形成された接続管路28’を介して流体接続されている。
【0068】
処理装置27’’の下流側には、さらに別の処理装置27’’’が支持枠2に配置されている。この場合、処理装置27’’は、支持枠2内に開口する2つの出口開口8’’および9’’を有しており、中空構造の支持枠2は、2つの平行な接続管路28’’および28’’’を形成している。接続管路28’’は、処理装置27’’の出口開口8’’を処理装置27’’’の供給開口7’’’に接続している。出口開口9’’は接続管路28’’’内に開口している。接続管路28’’’は、例えば処理装置27’’’の下流側に配置されたさらに別の処理装置に通じる廃棄管路または廃棄導管として利用される。
【0069】
よって、それぞれ異なる処理装置27,27’,27’’,および27’’’の選択に応じて、支持枠2はばら荷材料洗浄装置1の構造のフレキシビリティ(融通性)およびモジュール方式を可能にする、ということが判る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6