IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル)の特許一覧

<>
  • 特許-レイテンシ制御 図1
  • 特許-レイテンシ制御 図2
  • 特許-レイテンシ制御 図3
  • 特許-レイテンシ制御 図4
  • 特許-レイテンシ制御 図5
  • 特許-レイテンシ制御 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-28
(45)【発行日】2022-12-06
(54)【発明の名称】レイテンシ制御
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/08 20090101AFI20221129BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20221129BHJP
【FI】
H04W74/08
H04W84/12
【請求項の数】 32
(21)【出願番号】P 2021545457
(86)(22)【出願日】2019-02-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-01
(86)【国際出願番号】 EP2019053009
(87)【国際公開番号】W WO2020160774
(87)【国際公開日】2020-08-13
【審査請求日】2021-09-30
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【弁理士】
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(72)【発明者】
【氏名】ウィルヘルムソン, レイフ
(72)【発明者】
【氏名】ヒエルツ, ギド ロランド
(72)【発明者】
【氏名】デル カルピオ ベガ, ルイス フェリペ
(72)【発明者】
【氏名】アヤデュライ, ヴィックネサン
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-029839(JP,A)
【文献】Huawei, HiSilicon,Discussion on Uu-based sidelink resource allocation/configuration,3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1901 R1-1900028,フランス,3GPP,2019年01月12日
【文献】Huawei, HiSilicon,Coexistence and channel access for NR unlicensed band operations,3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1812194,フランス,3GPP,2018年11月03日
【文献】Huawei, HiSilicon,Coexistence and channel access for NR unlicensed band operations,3GPP TSG RAN WG1 #94b R1-1810126,フランス,3GPP,2018年09月29日
【文献】ZTE,Enhancement for UL grant-free transmissions,3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1812390,フランス,3GPP,2018年11月03日
【文献】Ericsson,Scenario for coordination of max latency between the application and the network,3GPP TSG-SA WG2#106 S2-143938,フランス,3GPP,2014年11月11日
【文献】Huawei, HiSilicon,Coexistence and channel access for NR unlicensed band operation,3GPP TSG RAN WG1 #90 R1-1713785,フランス,3GPP,2017年08月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クリアチャネルアセスメント要件とレイテンシ要件との下での複数のパケットの送信に適応した送信機装置のレイテンシ制御方法であって、
前記複数のパケットについてのクリアチャネルアセスメントのための最大所要時間(303、403a-b)を決定すること(110)と、
前記決定された最大所要時間(303、403a-b)に関係する持続時間(302、402)を決定すること(120)と、
前記複数のパケットの各パケットについて、前記パケット(310、410)の送信(130)の完了(392、492)後、前記複数のパケットの後続のパケット(320、420)の送信が開始される前に、前記決定された持続時間(302、402)の経過を実行すること(140)と
を含む方法。
【請求項2】
前記決定された持続時間が経過したとき、前記複数のパケットの前記後続のパケット(320、420)を送信すること(130)をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記パケットの送信(130)の完了(392、492)後、前記決定された持続時間(302、402)の経過を実行すること(140)は、前記決定された持続時間が経過する間に前記送信機装置の少なくとも1つのサイレント期間(302、405、406)を実行することを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記パケットの送信の前記完了時にクリアチャネルアセスメントプロシージャ(311、411)を開始すること(150)をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記決定された最大所要時間(303、403a-b)に関係する前記持続時間(302、402)を決定すること(120)が、前記複数のパケットの前記パケットの各々についての持続時間(301、401)および/または前記複数のパケットの前記パケットについての送信の周期(304、404)を、決定された最大所要時間に基づいて、前記複数のパケットの意図される受信機とネゴシエートすること(122)を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記レイテンシ要件が最大レイテンシ変動の要件を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記最大所要時間(303、403a-b)が、クリアチャネルアセスメントのための決定性初期時間期間(211、221、231、241)と、クリアチャネルアセスメントのための可能な最大の後続の時間期間(212、222、232、242)との和として決定される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記クリアチャネルアセスメントが、0から最大整数にわたる区間から整数を引き出すことを含み、前記可能な最大の後続の時間期間(212、222、232、242)が前記最大整数×スロット持続時間に等しい、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記決定性初期時間期間(211、221、231、241)および前記可能な最大の後続の時間期間(212、222、232、242)のうちの少なくとも1つが前記複数のパケットのクリアチャネルアセスメントアクセスカテゴリーに関して指定される、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記持続時間(302、402)が、前記決定された最大所要時間(303、403a-b)+オフセット(308、407、408)に等しいとして決定される、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記オフセット(308、407、408)が0に等しいか、または正の値に等しい、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記オフセット(308、407、408)が別のパケット(470)の持続時間(407)に等しいか、またはそれよりも大きく、前記別のパケットが前記複数のパケット中に含まれない、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記決定された持続時間が経過する間に、前記別のパケットを送信すること(144)をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
別の送信機装置に提供するために、および前記別の送信機装置による前記別のパケット(470)の送信を制御するために、
前記決定された持続時間(302、402)の指示と、
前記別のパケットの前記持続時間(407)の指示と、
前記複数のパケットの前記パケットの各々についての持続時間(301、401)の指示と、
前記複数のパケットの前記パケットについての送信の周期(304、404)の指示と
のうちの1つまたは複数を送信すること(125)をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
ータ処理ユニットにロード可能であり、記データ処理ユニットによって実行されたときに、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法の実行を引き起こすように設定された、コンピュータプログラムが記録された非一時的コンピュータ可読媒体(600)
【請求項16】
クリアチャネルアセスメント要件とレイテンシ要件との下での複数のパケットの送信に適応した送信機装置のためのレイテンシ制御装置であって、前記レイテンシ制御装置は、
前記複数のパケットについてのクリアチャネルアセスメントのための最大所要時間の決定と、
前記決定された最大所要時間に関係する持続時間の決定と、
前記複数のパケットの各パケットについて、前記パケットの送信の完了後、前記複数のパケットの後続のパケットの送信が開始される前に、前記決定された持続時間の経過の実行と
を引き起こすように設定された制御回路(500)を備える、レイテンシ制御装置。
【請求項17】
前記制御回路は、前記決定された持続時間が経過したとき、前記複数のパケットの前記後続のパケットの送信を引き起こすようにさらに設定された、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記パケットの送信の完了後、前記決定された持続時間の経過の実行が、前記決定された持続時間が経過する間の、前記送信機装置の少なくとも1つのサイレント期間の実行を含む、請求項16または17に記載の装置。
【請求項19】
前記制御回路が、前記パケットの送信の前記完了時にクリアチャネルアセスメントプロシージャの開始を引き起こすようにさらに設定された、請求項16から18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記決定された最大所要時間に関係する前記持続時間の決定が、前記複数のパケットの前記パケットの各々についての持続時間(301、401)の、および/または前記複数のパケットの前記パケットについての送信の周期(304、404)の、決定された最大所要時間に基づく、前記複数のパケットの意図される受信機とのネゴシエーションを含む、請求項16から19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記レイテンシ要件が最大レイテンシ変動の要件を含む、請求項16から20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記制御回路は、前記最大所要時間を、クリアチャネルアセスメントのための決定性初期時間期間とクリアチャネルアセスメントのための可能な最大の後続の時間期間との和として決定させるように設定された、請求項16から21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記クリアチャネルアセスメントが、0から最大整数にわたる区間からの整数の引き出しを含み、前記可能な最大の後続の時間期間が前記最大整数×スロット持続時間に等しい、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記決定性初期時間期間および前記可能な最大の後続の時間期間のうちの少なくとも1つが、前記複数のパケットのクリアチャネルアセスメントアクセスカテゴリーに関して指定される、請求項22または23に記載の装置。
【請求項25】
前記制御回路は、前記持続時間を、前記決定された最大所要時間+オフセットに等しいとして決定させるように設定された、請求項16から24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記オフセットが0に等しいか、または正の値に等しい、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記オフセットが別のパケットの持続時間に等しいか、またはそれよりも大きく、前記別のパケットが前記複数のパケット中に含まれない、請求項25に記載の装置。
【請求項28】
前記制御回路は、前記決定された持続時間が経過する間に前記別のパケットの送信を引き起こすようにさらに設定された、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記制御回路が、別の送信機装置に提供するために、および前記別の送信機装置による前記別のパケットの送信を制御するために、
前記決定された持続時間の指示と、
前記別のパケットの前記持続時間の指示と、
前記複数のパケットの前記パケットの各々についての持続時間の指示と、
前記複数のパケットの前記パケットについての送信の周期の指示と
のうちの1つまたは複数の送信を引き起こすようにさらに設定された、請求項27に記載の装置。
【請求項30】
請求項16から29のいずれか一項に記載の装置を備える送信機装置。
【請求項31】
請求項16から29のいずれか一項に記載の装置および/または請求項30に記載の送信機装置を備える通信デバイス。
【請求項32】
前記通信デバイスがアクセスポイント(AP)またはステーション(STA)である、請求項31に記載の通信デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、全般に、無線通信の分野に関する。より詳細には、本開示は、無線通信のためのレイテンシ制御に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のパケットがクリアチャネルアセスメント(CCA)要件の下で送信されるとき、パケット送信間のレイテンシに固有の変動がある。この変動は、当技術分野でよく知られているように、CCAプロシージャがビルトイン持続時間変動を有することによる。クリアチャネルアセスメント要件の下での送信の例は、リッスンビフォアトーク(LBT)プロシージャ、別名キャリア検知多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)プロシージャが実行される環境、たとえばIEEE802.11規格による送信を含む。
【0003】
しかしながら、いくつかの通信状況では、そのようなレイテンシ変動(ジッタ)が大きすぎないこと、またはレイテンシ変動がまったくないことが重要(たとえば、必要)であり得る。さらに、代替または追加として、絶対レイテンシが大きすぎないことが重要(たとえば、必要)であり得る。そのようなレイテンシ要件の厳守は、クリアチャネルアセスメントの下での複数のパケットの送信の一般的な手法に関して保証することが厄介で(または不可能でさえ)あり得る。
【0004】
したがって、クリアチャネルアセスメント要件とレイテンシ要件の両方の下での複数のパケットの送信の手法が必要である。
【発明の概要】
【0005】
用語「備える(comprise)/備える(comprising)」(「含む(include)/含む(including)」によって置き換え可能)は、この明細書中で使用されるとき、述べられる特徴、整数、ステップ、または構成要素の存在を指定するために用いられるが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、構成要素、またはそれらのグループの存在または追加を排除しないことが強調されるべきである。本明細書で使用する際、単数形「a」、「an」および「the」は、コンテキストが別段に明示しない限り、複数形をも含むものである。
【0006】
一般に、構成(arrangement)が本明細書で言及されるとき、それは物理的製造物、たとえば、装置として理解されるべきである。物理的製造物は、1つまたは複数のコントローラ、1つまたは複数のプロセッサなどの形態の制御回路など、1つまたは複数の部品を備え得る。
【0007】
いくつかの実施形態の目的は、上記または他の欠点のうちの少なくともいくつかを、解決もしくは軽減、緩和、または除去することである。
【0008】
第1の態様は、クリアチャネルアセスメント要件とレイテンシ要件との下での複数のパケットの送信に適応した送信機装置のレイテンシ制御方法である。
【0009】
本方法は、複数のパケットについてのクリアチャネルアセスメントのための最大所要時間を決定することと、決定された最大所要時間に関係する持続時間を決定することとを含む。
【0010】
本方法はまた、複数のパケットの各パケットについて、パケットの送信の完了後、複数のパケットの後続のパケットの送信が開始される前に、決定された持続時間の経過を実行することを含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、本方法は、決定された持続時間が経過したとき、複数のパケットの後続のパケットを送信することをさらに含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、パケットの送信の完了後、決定された持続時間の経過を実行することは、決定された持続時間が経過する間に送信機装置の少なくとも1つのサイレント期間を実行することを含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、本方法は、パケットの送信の完了時にクリアチャネルアセスメントプロシージャを開始することをさらに含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、決定された最大所要時間に関係する持続時間を決定することは、複数のパケットのうちの各パケットについての持続時間および/または複数のパケットのパケットについての送信の周期を、決定された最大所要時間に基づいて、複数のパケットの意図される受信機とネゴシエートすることを含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、レイテンシ要件は最大レイテンシ変動の要件を含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、最大所要時間は、クリアチャネルアセスメントのための決定性初期時間期間と、クリアチャネルアセスメントのための可能な最大の後続の時間期間との和として決定される。
【0017】
いくつかの実施形態では、クリアチャネルアセスメントは、0から最大整数にわたる区間から整数を引き出すことを含み、可能な最大の後続の時間期間は最大整数×スロット持続時間に等しい。
【0018】
いくつかの実施形態では、決定性初期時間期間および可能な最大の後続の時間期間のうちの少なくとも1つは、複数のパケットのクリアチャネルアセスメントアクセスカテゴリーに関して指定される。
【0019】
いくつかの実施形態では、持続時間は、決定された最大所要時間+オフセットに等しいとして決定される。
【0020】
いくつかの実施形態では、オフセットは0に等しいか、または正の値に等しい。
【0021】
いくつかの実施形態では、オフセットは別のパケットの持続時間に等しいか、またはそれよりも大きく、別のパケットは複数のパケット中に含まれない。
【0022】
いくつかの実施形態では、本方法は、決定された持続時間が経過する間に、別のパケットを送信することをさらに含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、本方法は、別の送信機装置に提供するために、および別の送信機装置による別のパケットの送信を制御するために、決定された持続時間の指示と、別のパケットの持続時間の指示と、複数のパケットのうちの各パケットについての持続時間の指示と、複数のパケットのパケットについての送信の周期の指示とのうちの1つまたは複数を送信することをさらに含む。
【0024】
第2の態様は、プログラム命令を含むコンピュータプログラムを有した非一時的コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品である。コンピュータプログラムは、データ処理ユニットにロード可能であり、コンピュータプログラムがデータ処理ユニットによって実行されたときに、第1の態様による方法の実行を引き起こすように設定される。
【0025】
第3の態様は、クリアチャネルアセスメント要件とレイテンシ要件との下での複数のパケットの送信に適応した送信機装置のためのレイテンシ制御装置である。
【0026】
本装置は、複数のパケットについてのクリアチャネルアセスメントのための最大所要時間の決定と、決定された最大所要時間に関係する持続時間の決定と、複数のパケットの各パケットについてパケットの送信の完了後、複数のパケットの後続のパケットの送信が開始される前に、決定された持続時間の経過の実行とを引き起こすように設定された制御回路を備える。
【0027】
第4の態様は、第3の態様の装置を備える送信機装置である。
【0028】
第5の態様は、第3の態様の装置および/または第4の態様の送信機装置を備える通信デバイスである。
【0029】
いくつかの実施形態では、上記の態様のいずれかが、他の態様のいずれかについて上記で説明した様々な特徴のいずれかと同等のまたはそれに対応する特徴をさらに有し得る。
【0030】
いくつかの実施形態の利点は、クリアチャネルアセスメント要件とレイテンシ要件の両方の下での複数のパケットの送信が可能にされることである。
【0031】
いくつかの実施形態の別の利点は、レイテンシ変動(ジッタ)の制御が達成され得ることである。たとえば、レイテンシ変動は、レイテンシ変動しきい値未満に保たれ得るか、またはレイテンシは、レイテンシ変動がないように制御され得る。
【0032】
いくつかの実施形態によれば、クリアチャネルアセスメント要件の下での無線送信が予測可能になる。これにより、他のデバイスがそれらの送信をより良く整合させることが可能になる。
【0033】
さらに、いくつかの実施形態は、パケット到着のために、予測可能なインターバルの間に(たとえば、予測可能な時間に)オンにされることのみが必要であるので、受信機における電力節約を行う。
【0034】
さらなる目的、特徴および利点は、添付の図面を参照しながら、実施形態の以下の詳細な説明から明らかになろう。図面は必ずしも一定の縮尺でなく、代わりに、例示的な実施形態を示すことに重点が置かれる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】いくつかの実施形態による、例示的な方法ステップを示すフローチャートである。
図2】いくつかの実施形態による、クリアチャネルアセスメントのための例示的な最大所要時間を示す概略図である。
図3】いくつかの実施形態による、複数のパケットの例示的な送信を示す概略図である。
図4】いくつかの実施形態による、複数のパケットの例示的な送信を示す概略図である。
図5】いくつかの実施形態による、例示的な装置を示す概略ブロック図である。
図6】いくつかの実施形態による、例示的なコンピュータ可読媒体を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
すでに上述したように、用語「備える(comprise)/備える(comprising)」(「含む(include)/含む(including)」によって置き換え可能)は、本明細書中で使用されるとき、述べられる特徴、整数、ステップ、または構成要素の存在を指定するために用いられるが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、構成要素、またはそれらのグループの存在または追加を排除しないことが強調されるべきである。本明細書で使用する際、単数形「a」、「an」および「the」は、コンテキストが別段に明示しない限り、複数形をも含むものである。
【0037】
添付の図面を参照しながら、本開示の実施形態について以下でより十分に説明し、例示する。しかしながら、本明細書で開示する解決法は、多くの異なる形式で実現され得、本明細書に記載された実施形態に限定されるものとして解釈されるべきでない。
【0038】
レイテンシが本明細書で言及されるとき、それは任意の好適な時間測度を包含するものとして理解されるべきである。たとえば、レイテンシは、複数のパケットのパケット送信間の時間インターバル(パケット送信の周期)を指し得る。
【0039】
上述のように、クリアチャネルアセスメント(CCA)要件の下で複数のパケットが送信されるとき、一般に、パケット送信間の時間に変動があるが、これは、CCAプロシージャがビルトイン持続時間変動を有することによる。この変動は、そのようなレイテンシ変動(ジッタ)が大きすぎないこと、またはレイテンシ変動がまったくないことが重要である適用例において問題になり得、したがって、クリアチャネルアセスメント要件とレイテンシ要件の両方の下での複数のパケットの送信の手法が必要になる。いくつかのシナリオでは、その必要性は、無線チャネル上の送信を、CCAプロセスに準拠したまま、できる限り決定性(予測可能)にする必要性として策定され得る。
【0040】
以下で、そのような手法が与えられる実施形態について説明する。
【0041】
本明細書で提示される実施形態は、時間依存ネットワーキング(time sensitive networking)(TSN)が、IEEE802.11規格によるLBT環境中に常駐しているシナリオによって本明細書中で例示されている場合でも、CCA要件とレイテンシ要件との任意の組合せの下で、複数のパケットの送信に等しく適用可能であることに留意されたい。TSN、WLANおよびCCAは当技術分野でよく知られているが、やはりそれらを以下で手短に紹介する。
【0042】
レイテンシ変動を低減する1つの方法は、TSNを適用することである。TSNは、有界低レイテンシ、低遅延変動、および極めて低い損失をもつ、保証されたデータトランスポートを提供する、拡張イーサネット技術である。TSNは、同期、信頼性、レイテンシおよびリソース管理などの構成要素のセットを含む。よく知られているように、これらの構成要素に関係するいくつかの規格がある。TSNに加えて、実施形態は、PROFINETなど、他の産業用イーサネット規格に等しく適用可能であり得る。
【0043】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN。一般的にWi-Fiとして知られる)は、ほとんどの場合、許認可免除(license-exempt)周波数帯域(たとえば、産業科学医療用(ISM)周波数帯域など)において動作する無線通信システムであり、IEEE802.11規格によって規定されている。規格のいくつかのバージョン(たとえば、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11n、IEEE802.11ac、およびIEEE802.11ax)がある。WLANセットアップは、通常、アクセスポイント(AP)がコーディネータノードを有するデバイスであり、ステーション(STA)が1つまたは複数のAPに関連付けられるスタートポロジーで展開される。
【0044】
WLANシステムは、拡張分散チャネルアクセス(EDCA)とHCF制御チャネルアクセス(HCCA)とからなるハイブリッド協調機能(HCF)を使用する。EDCAは、STAが、リッスンビフォアトーク(LBT)プロシージャを介して無線媒体へのアクセスを得ることを可能にする。このプロシージャはクリアチャネルアセスメント(CCA)としても知られる。
【0045】
現在のWLAN規格によるCCAプロセスは2回のステージに分割される。第1のステージでは、フレーム間間隔(inter-frame spacing)(IFS)時間がEDCAアクセスにおけるアクセスカテゴリーに対して選択される。これはアービトレーションIFS(AIFS)と呼ばれる。無線媒体がAIFS時間中にアイドルであることがわかると、第2のステージが開始する。第2のステージはバックオフ(BO)周期を含む。バックオフ時間は、CWが範囲[aCWmin,aCWmax]内の値であるとして、固定のスロット持続時間に、範囲[0,CW]内の一様分布から引き出されたランダム値を乗算することによって計算される。バックオフカウンタは、引き出されたそのランダム値で開始され、無線媒体がバックオフスロット中にアイドルである場合、減少する。バックオフカウンタが0に達したとき、フレームが送信され得る。
【0046】
STAが第1のパケットを送信するとき、STAは、一般に、第1のパケットが送信のために利用可能であるときにCCAプロセスを開始する。次いで、何らかのパケットが送信されると、STAは、パケット送信が完了した直後にCCAプロセスを開始する。たとえば、肯定応答信号(ACK)が受信されたとき、またはACKのためのタイムアウトインターバルが経過したときに、パケット送信は完了したとみなされ得る。各パケット送信の後に(バックオフを含む)CCAプロセスを実行するための要件は、別のパケットが送信のためにキューイングされるか否かにかかわらず、一般的にポストバックオフと呼ばれる。
【0047】
レイテンシジッタは、通常、レイテンシ(または遅延)変動として定義される。(パケットが特定のインターバルにおいて送信のために利用可能であると仮定して)WLANでは、パケットが互いに対して送信されるときの変動に基づいてジッタ値が計算され得る。WLANシステムにおけるジッタはトラフィック負荷に依存する。重負荷のシステムの場合、パケットが送信され得るようにチャネルがアイドルであることがわかるまでに、かなりの時間がかかり得る。WLANシステムにおけるジッタは送信のためのパケットの周期にも依存する。パケット間の時間が少なければ少ないほど、送信されるべき新しいパケットがあるときにポストバックオフプロシージャがファイナライズされないリスクが大きくなる。そのような状況では、追加の遅延があり得、したがって送信ジッタは一般に増加する。
【0048】
したがって、Wi-Fiのクリアチャネルアセスメントは一般にレイテンシ変動(レイテンシジッタ)をもたらし、ジッタは、概して、CCAのコンテキストにおいて(たとえば、TSNによって必要とされる)比較的低い値に制限され得ない。
【0049】
標準無線プロトコル(たとえばIEEE802.11)を使用して時間依存ネットワーキング(TSN)をサポートするために、制御されない干渉がないか、または無視できる場合、Wi-Fiのクリアチャネルアセスメントは有益である。制御されない干渉が多い場合、LBTに関する規制ルールがあるので、チャネルアクセスが保証され得ない。さらに、チャネルがアイドルであり、したがって送信することが許可されることを送信機が決定した場合でも、受信機において、受信および/または復号を妨害する強い干渉があるような状況になり得る。
【0050】
干渉がなければ、ポストバックオフCCAプロシージャが特定の瞬間までに確実にファイナライズされるように(たとえば、どんな乱数が引き出されたかにかかわらず、CCAプロシージャに関わるカウンタが0に達するように)、その特定の瞬間が前の送信の完了から十分に離れているならば、STAは、その特定の瞬間に送信することを可能にされ得る。
【0051】
したがって、いくつかの実施形態の特に興味深い適用例は、干渉が(少なくともある程度まで)制御される通信環境のコンテキスト中にある。いくつかの産業適用例(たとえば、工場構内)はそのようなコンテキストを与える。産業適用例中に存在するトラフィックのタイプは、たとえば、センサー報告および作動コマンドが定期的に作成されるプロセスオートメーションにおける、定期的なトラフィックである。定期的なトラフィックをサービスするとき、サービスされるパケットの遅延変動(レイテンシ変動、レイテンシジッタ)は一般に低く保たれる必要がある。
【0052】
図1は、いくつかの実施形態による、例示的なレイテンシ制御方法100を示す。本方法100は、クリアチャネルアセスメント(CCA)要件と、レイテンシ要件(たとえば、レイテンシ変動が制限される、またはレイテンシ変動がない)との下での複数のパケットの送信に適応した送信機装置によって実行され得る。送信機装置は、たとえば、アクセスポイント(AP)またはステーション(STA)であり得る。
【0053】
レイテンシ要件は、最大(許容)レイテンシ変動の要件を含み得る。最大レイテンシ変動は0(変動が許容されない)または正の値になり得る。
【0054】
したがって、本方法100は、一般に、レイテンシ変動(レイテンシジッタ)を制御するように適応される。たとえば、本方法の適用は、CCA要件をもつ環境において、予測可能な/事前決定される(たとえば、定期的な)パケット送信時間をもたらし得る。本方法100は、最大許容レイテンシ要件が厳守されるように、レイテンシを制御するようにさらに適応され得る。最大レイテンシ変動および/または最大許容レイテンシは、適用可能な時間依存ネットワーキング手法のコンテキストにおいて指定され得る(たとえば、そのような手法によって定義され得る)。
【0055】
ステップ110において、クリアチャネルアセスメントのための最大所要時間が複数のパケットに対して決定される。
【0056】
いくつかのシナリオでは、CCAのための最大所要時間は複数のパケットの特性(たとえば、IEEE802.11規格などによるアクセスカテゴリー)に依存し得る。
【0057】
CCAのための最大所要時間は、クリアチャネルアセスメントのための決定性初期時間期間(たとえば、IEEE802.11規格によるアービトレーションフレーム間間隔(arbitration inter-frame spacing)(AIFS)、または分散協調機能のための分散フレーム間間隔(distributed inter-frame space)(DIFS))と、クリアチャネルアセスメントのための可能な最大の後続の時間期間との和として決定され得る。すなわち、クリアチャネルアセスメントのための後続の時間期間は非決定性である。(たとえば、IEEE802.11規格によるとして)クリアチャネルアセスメントが、0から(一般的にCWによって示されている)最大整数にわたるインターバルから(一般的にNまたはRNDによって示される)整数を(ランダムにまたは擬似ランダムに)引き出すことを含むとき、可能な最大の後続の時間期間は最大整数×スロット持続時間(または任意の他の好適な時間単位)に等しくなり得る。決定性初期時間期間および/または可能な最大の後続の時間期間(たとえば、最大整数)は複数のパケットのクリアチャネルアセスメントアクセスカテゴリーに関して指定され得る。
【0058】
一般に、クリアチャネルアセスメントのための最大所要時間は、(たとえば、適用可能な場合、どの整数が引き出されるかにかかわらず)チャネルがアイドルであると仮定して、複数のパケットのためのCCAプロシージャが完了され得ることが保証され得る、可能な最小の時間として定義され得る。
【0059】
ステップ120において、決定された最大所要時間に関係する持続時間が決定される。たとえば、持続時間は、決定された最大所要時間+オフセットに等しいとして決定され得る。
【0060】
オフセットは、いくつかの実施形態では0に等しくなり得る(すなわち、持続時間はCCAのための最大所要時間に等しい。すなわち、CCAのための最大所要時間はちょうど持続時間内に収まる)。
【0061】
いくつかの実施形態では、オフセットは正の値に等しくなり得る(すなわち、持続時間はCCAのための最大所要時間よりも大きい/長い。すなわち、CCAのための最大所要時間は、スラックをもつ持続時間内に収まる)。本明細書で後に詳述するように、このスラック(CCAのためには必要とされない持続時間の一部)は、(複数のパケット中に含まれない)1つまたは複数の他のパケットの送信をその複数のパケットの間でインターリーブするために利用され得る。
【0062】
ステップ120において、決定された最大所要時間に関係する持続時間を決定することは、随意のサブステップ122によって示されているように、複数のパケットのうちのパケットの各々についての(パケット)持続時間(たとえば、最大許容パケット長)、および/または複数のパケットのうちのパケットのための送信の周期(たとえば、最大許容パケット頻度)を、決定された最大所要時間に基づいて、複数のパケットの意図される受信機とネゴシエートすることを含み得る。
【0063】
たとえば、周期は、送信機装置の決定された最大所要時間と、受信機要件によって指定されたパケット持続時間とに基づくネゴシエーションにおいて決定され得るか、または、パケット持続時間は、送信機装置の決定された最大所要時間と、受信機要件によって指定された周期とに基づくネゴシエーションで決定され得るか、または、パケット持続時間と周期とは、送信機装置の決定された最大所要時間に基づくネゴシエーションにおいて一緒に決定され得る。
【0064】
一般に、ネゴシエーションは、(たとえば、適用可能なTSNに従って)レイテンシ変動要件に従い得る。
【0065】
上述のように、オフセットが正の値に等しいとき、CCAのための最大所要時間の調整の後には、ステップ120において決定された持続時間内にいくらかのスラックがある。オフセットが、(複数のパケット中に含まれない)別のパケットの持続時間に等しいか、またはそれよりも大きい場合、スラックは、複数のパケットの送信間にその別のパケットを収めるために利用され得る。
【0066】
その別のパケットは、単一のパケットであり得るか、または(レイテンシ要件に関する要件に従うこともあり、従わないこともある)別の複数のパケット中に含まれ得る。
【0067】
その別のパケットが、本方法100を実行する送信機装置とは別のデバイス(別の送信機装置)によって送信されようとしているとき、本方法は、随意のステップ125によって示されているように、その別の送信機装置に提供するための指示を送信することを含み得る。
【0068】
指示は、たとえば、図1に示されているように、別個に、たとえば制御パケット(たとえば、プローブ信号またはビーコン信号)中で送信され得る。代替または追加として、指示は、複数のパケットのうちの1つまたは複数パケット(たとえば、各々)と一緒に送信され得る。
【0069】
別の送信機装置は、たとえば、アクセスポイント(AP)またはステーション(STA)であり得る。別の送信機装置への指示の提供は、1つまたは複数の制御ノードなど、他のデバイスを介することもあり、介さないこともある。
【0070】
指示は、他の送信機装置によって別のパケットの送信を制御するためのものであり、決定された持続時間の指示と、別のパケットの持続時間の指示と、複数のパケットのうちの各パケットについての持続時間の指示と、複数のパケットのパケットについての送信の周期の指示とのうちの1つまたは複数を含み得る。一般に、本方法100を実行する送信機装置と、別の送信機装置とは共通の時間基準を有し、指示は、別のパケットがいつ複数のパケットの送信と干渉することなしに送信され得るかを決定するために別の送信機装置によって使用され得る。
【0071】
オフセットが十分に大きいとき、スラックは、複数のうちの2つの近隣するパケットの送信間に2つ以上の別のパケットを収めるために利用され得ることに留意されたい。したがって、オフセットが、2つまたはそれ以上の別のパケットのアグリゲートされた持続時間に等しいか、またはそれよりも大きいとき、スラックは、複数のうちの2つのパケットの送信間にその2つまたはそれ以上の別のパケットを収めるために利用され得る。
【0072】
ステップ130において、複数のパケットのうちの1つのパケットが送信される。次いで、パケットの送信の完了後、本方法は、複数のパケットの後続の(たとえば、直後の)パケットの送信が開始される前に、ステップ140によって示されているように、決定された持続時間の経過を実行することを含む。ステップ130の反復によって、複数のパケットの後続のパケットは、次いで、決定された持続時間が経過したときに送信される。決定された持続時間の経過の実行は、一般に、複数のパケットの各パケットについて適用される。
【0073】
決定された持続時間の経過の実行は、決定された持続時間が変動せず、決定された持続時間が経過するとすぐに後続のパケットが送信される限り、レイテンシ変動なしの送信をもたらす。
【0074】
後続のパケットが、必ずしも決定された持続時間が経過するとすぐに送信されるとは限らない場合(たとえば、決定された持続時間が経過した後、最初の利用可能な時間ユニット(スロット/フレームなど)中で送信される場合)、決定された持続時間の経過の実行は、制限されたレイテンシ変動をもつ送信をもたらし得る。
【0075】
パケットの送信の完了は、実際の送信の終了として、またはパケットの肯定応答の受信として、または肯定応答に対するタイムアウトインターバルの終了として定義され得ることに留意されたい。
【0076】
ステップ140に従って、決定された持続時間の経過を実行することは、随意のサブステップ142によって示されているように、決定された持続時間が経過する間に、送信機装置の少なくとも1つのサイレント期間を実行することを一般に含み得る。一般に、持続時間が経過する間に実行されたサイレント期間のアグリゲートされた長さは、少なくともクリアチャネルアセスメントのための最大所要時間に等しい。少なくとも1つのサイレント期間は、たとえば、連続するサイレント期間であり得る。
【0077】
代替的に、その少なくとも1つのサイレント期間は、別のパケットの送信によって1回またはそれ以上中断されるサイレント期間であり得る。上記で詳述したように、スラックが複数のパケットの送信間に別のパケットを収めるために利用されるとき、および、別のパケットが、本方法100を実行する送信機装置によって送信されようとしているとき、本方法は、随意のサブステップ144によって示されているように、決定された持続時間が経過する間に別のパケットを送信し、それによってサイレンスを中断することを含み得る。
【0078】
ステップ130におけるパケットの送信の完了時に、本方法は、随意のステップ150によって示されているように、決定された持続時間が経過する間に(複数のパケットの後続のパケットのための)行われるべきクリアチャネルアセスメントプロシージャを開始することを含み得る。パケットの送信の完了時のクリアチャネルアセスメントプロシージャの開始はIEEE802.11規格のポストバックオフ要件に準拠している。
【0079】
決定された持続時間の経過の実行はパケットの送信の完了後に実行され、クリアチャネルアセスメントプロシージャの開始はパケットの送信の完了時に実行されるので、クリアチャネルアセスメントプロシージャの開始は持続時間の経過の開始時までに実行されることになり、それにより、上記で説明したように、別のパケットの可能な送信を除いて、持続時間が経過する間、チャネルがアイドルであると仮定して、CCAプロシージャは完了され得ることが保証される。
【0080】
図2は、いくつかの実施形態による、CCAのための例示的な最大所要時間を概略的に示す。4つの異なる複数のパケットについての、4つの例示的な最大所要時間がそれぞれ、(a)、(b)、(c)、および(d)によって示されている。
【0081】
これらの例の最大所要時間は、クリアチャネルアセスメントのための決定性初期時間期間211、221、231、241と、クリアチャネルアセスメントのための可能な最大の後続の時間期間212、222、232、242との和として決定される。図2中に例示されているように、決定性初期時間期間211、221、231、241と可能な最大の後続の時間期間212、222、232、242のいずれかまたは両方が異なる複数のパケット間で異なり得る。
【0082】
前述のように、決定性初期時間期間および/または可能な最大の後続の時間期間(たとえば、(擬似)ランダムドローの最大整数)は、複数のパケットのクリアチャネルアセスメントアクセスカテゴリーに関して指定され得る。したがって、図2の最大所要時間は異なるアクセスカテゴリーに対応し得る。
【0083】
異なるアクセスカテゴリーは、一般に、LBT要件の下でチャネルにアクセスする異なる確率に関連する。これは、決定性初期時間期間(たとえば、AIFS、DIFS)211、221、231、241の、および/または異なる可能な最大の後続の時間期間212、222、232、242をもたらす異なる最大整数(CW)の異なる長さの、異なるアクセスカテゴリーへの、割当てによって達成され得る。
【0084】
(a)によって示された例示的な最大所要時間は、ボイスアクセスカテゴリーに対応し得、短い決定性初期時間期間211と、短い可能な最大の後続の時間期間212をもたらす低い最大整数とを有し得、それらが相まって、LBT要件の下でチャネルにアクセスする確率が比較的高くなる。
【0085】
(b)によって示された例示的な最大所要時間は、ビデオアクセスカテゴリーに対応し得、短い決定性初期時間期間221と、中程度の可能な最大の後続の時間期間222をもたらす中程度の最大整数とを有し得、それらが相まって、LBT要件の下でチャネルにアクセスする確率がボイスアクセスカテゴリーよりも低くなる。
【0086】
(c)によって示された例示的な最大所要時間は、ベストエフォートアクセスカテゴリーに対応し得、中程度の決定性初期時間期間231と、中程度の可能な最大の後続の時間期間232をもたらす中程度の最大整数とを有し得、それらが相まって、LBT要件の下でチャネルにアクセスする確率がビデオアクセスカテゴリーよりも低くなる。
【0087】
(d)によって示された例示的な最大所要時間は、バックグラウンドアクセスカテゴリーに対応し得、長い決定性初期時間期間241と、長い可能な最大の後続の時間期間242をもたらす高い最大整数とを有し得、それらが相まって、LBT要件の下でチャネルにアクセスする確率がベストエフォートアクセスカテゴリーよりも低くなる。
【0088】
本明細書で言及する複数のパケットは、一般に、同じアクセスカテゴリーを有することに留意されたい。
【0089】
図3は、いくつかの実施形態による、複数のパケットの例示的な送信の概略的な時間領域図である。
【0090】
第1のパケット310の送信は、391において開始され、392において完了される(図1のステップ130と比較されたい)。パケットは持続時間301を有する。
【0091】
パケット310の送信の完了392時に、クリアチャネルアセスメントプロシージャ311が開始される(図1のステップ150と比較されたい)。複数のパケットについてのクリアチャネルアセスメントプロシージャはクリアチャネルアセスメントのための最大所要時間303に関連する。したがって、クリアチャネルアセスメントプロシージャ311は、393までに終了することが常に可能であるべきである。この場合、クリアチャネルアセスメントプロシージャ311は、(たとえば、引き出された整数が、最大所要時間303に対応する最大整数よりも低いので)より早く終了する。
【0092】
パケット310の送信の完了392の後、複数のパケットの後続のパケット320の送信が394において開始される前に、(クリアチャネルアセスメントプロシージャ311の実行を可能にするために)決定された持続時間302の経過が実行される(図1のステップ140と比較されたい)。この例では、決定された持続時間302全体が1つの連続するサイレント期間であり、持続時間302の長さは、最大所要時間303に、0よりも大きいオフセット308を足した値に等しい。
【0093】
後続のパケット320の送信が395において完了すると、さらなるクリアチャネルアセスメントプロシージャ321が開始され、複数のパケットのさらに後続のパケット330の送信が397において開始される前に、(クリアチャネルアセスメントプロシージャ321の実行を可能にするために)決定された持続時間302の経過が実行される。
【0094】
この場合、クリアチャネルアセスメントプロシージャ321は、(たとえば、引き出される整数は、最大所要時間303に対応する最大整数に等しいので)クリアチャネルアセスメントのための最大所要時間303全体を必要とし、396において終了する。
【0095】
さらに後続のパケット330の送信が完了すると、またさらなるクリアチャネルアセスメントプロシージャ331が開始され、さらなるパケットの送信前に決定された持続時間の経過が実行され、以下同様に複数のすべてのパケットが送信されるまで続く。
【0096】
したがって、複数のパケット間の持続時間302はCCA要件に基づいて決定されるが、それは、CCAのための最大所要時間303に適応するために十分に長くなければならない。持続時間302に基づいておよびレイテンシ要件に基づいて、複数のパケットについてのパケット持続時間301および/または複数のパケットについての送信の周期304は複数のパケットの意図される受信機とネゴシエートされ得る。たとえば、パケットはある最小頻度を用いて配信されなければならないことを、意図される受信機が指定している場合、周期304は上限を有する。周期304のこの上限は、持続時間302とともに、可能な最大のパケット持続時間301を設定する。
【0097】
持続時間302の実行がなければ、後続のパケット320の送信は、(CCA311が終了したときに)より早く開始されることになる。パケット間の持続時間は変動し、(たとえば、適用可能なTSN原理の)レイテンシ要件に反して、レイテンシ変動(ジッタ)が経験される。したがって、本明細書で提示する手法は、クリアチャネルアセスメント要件とレイテンシ要件の両方の下で複数のパケットの送信を可能にする。
【0098】
図4はまた、いくつかの実施形態による、複数のパケットの例示的な送信の概略的な時間領域図である。図4の例は、(CCAプロシージャの各々についての実際に使用された時間は図3のものとは異なるが)図3の例と同様であるが、複数のパケットの送信間で(複数のパケット中に含まれない)別のパケットの送信をインターリーブする可能性をもたらす。
【0099】
第1のパケット410の送信は491において開始され、492において完了する(図1のステップ130と比較されたい)。パケットは持続時間401を有する。
【0100】
パケット410の送信の完了492時に、クリアチャネルアセスメントプロシージャ411が開始される(図1のステップ150と比較されたい)。複数のパケットについてのクリアチャネルアセスメントプロシージャはクリアチャネルアセスメントのための最大所要時間403a+403bに関連する。したがって、クリアチャネルアセスメントプロシージャ411は、493までに終了することが常に可能であるべきである。この場合、クリアチャネルアセスメントプロシージャ411は、(たとえば、引き出される整数は、最大所要時間403a+403bに対応する最大整数よりも低いので)より早く終了する。
【0101】
パケット410の送信の完了492後に、複数のパケットの後続のパケット420の送信が494において開始される前に、(クリアチャネルアセスメントプロシージャ411の実行と持続時間407の別のパケット470の送信とを可能にするために)決定された持続時間402の経過が実行される(図1のステップ140と比較されたい)。この例では、決定された持続時間402は2つのサイレント期間405、406を備え、持続時間402の長さは、別のパケット470の持続時間407よりも大きい最大所要時間403a+403b+オフセット407+408に等しい。
【0102】
後続のパケット420の送信が完了すると、さらなるクリアチャネルアセスメントプロシージャ421が開始され、複数のパケットのさらに後続のパケットの送信が開始される前に、(クリアチャネルアセスメントプロシージャ421の実行とさらに別のパケット480の送信とを可能にするために)決定された持続時間の経過が実行される。
【0103】
この場合、クリアチャネルアセスメントプロシージャ421は、(たとえば、引き出された整数は、最大所要時間に対応する最大整数よりもはるかに小さいので)クリアチャネルアセスメントのための最大所要時間の一部しか必要としない。
【0104】
さらに後続のパケットの送信が完了すると、またさらなるクリアチャネルアセスメントプロシージャが開始され、さらなるパケットの送信前に決定された持続時間の経過が実行され、以下同様に複数のすべてのパケットが送信されるまで続く。
【0105】
パケット470および480は、パケット410および420を含む複数のパケット中に含まれないことに留意されたい。パケット470とパケット480とは、互いに無関係であり得るか、または(レイテンシ要件に関する、場合によっては異なる、要件に従うこともあり、従わないこともある)別の複数のパケット中に含まれ得る。
【0106】
図5は、いくつかの実施形態による、例示的なレイテンシ制御装置510を概略的に示す。装置510は、クリアチャネルアセスメント要件とレイテンシ要件との下での複数のパケットの送信に適応した送信機装置のためのものである。
【0107】
たとえば、本装置は、送信機装置中に含まれるか、またはさもなければ送信機装置に関連付けられ得る(たとえば、送信機装置に接続可能であるか、または送信機装置に接続され得る)。代替または追加として、装置510は、無線通信デバイスなど、通信デバイス中に含まれるか、またはさもなければ通信デバイスに関連付けられ得る(たとえば、通信デバイスに接続可能であるか、または通信デバイスに接続され得る)。通信デバイスは、たとえば、アクセスポイント(AP)またはステーション(STA)であり得る。
【0108】
装置510は、たとえば、図1の、またはさもなければ本明細書で説明する方法ステップのうちの1つまたは複数の実行を引き起こす(たとえば、実行する)ように設定され得る。
【0109】
装置510は制御回路(CNTR)500を備える。
【0110】
制御回路は、複数のパケットについて、クリアチャネルアセスメントのための最大所要時間の決定を引き起こすように設定される(図1のステップ110と比較されたい)。この目的のために、制御回路は、決定器(DET、たとえば、決定回路または決定モジュール)501を含み得るか、またはさもなければ決定器に関連付けられ得る(たとえば、決定器に接続可能であるか、または決定器に接続され得る)。決定器501は、複数のパケットについてクリアチャネルアセスメントのための最大所要時間を決定するように設定され得る。
【0111】
制御回路はまた、決定された最大所要時間に関係する持続時間の決定を引き起こすように設定される(図1のステップ120と比較されたい)。この目的のために、制御回路は、決定器(DET、たとえば、決定回路または決定モジュール)501を含み得るか、またはさもなければ決定器に関連付けられ得る(たとえば、決定器に接続可能であるか、または決定器に接続され得る)。決定器501は、決定された最大所要時間に関係する持続時間を決定するように設定され得る。
【0112】
決定器501は、単一の決定器であり得るか、または、それぞれ、複数のパケットについてクリアチャネルアセスメントのための最大所要時間を決定するように、および決定された最大所要時間に関係する持続時間を決定するように設定された2つの別個の決定器を含み得る。
【0113】
制御回路はまた、複数のパケットの各パケットについて、パケットの送信の完了後、複数のパケットの後続のパケットの送信が開始される前に、決定された持続時間の経過の実行を引き起こすように設定される(図1のステップ140と比較されたい)。この目的のために、制御回路は、タイマー(TIM、たとえば、タイミング回路またはタイマーモジュール)502を含み得るか、またはさもなければタイマーに関連付けられ得る(たとえば、タイマーに接続可能であるか、またはタイマーに接続され得る)。タイマー502は、複数のパケットの各パケットについて、パケットの送信の完了後、複数のパケットの後続のパケットの送信が開始される前に、決定された持続時間の経過を実行するように設定され得る。
【0114】
制御回路は、決定された持続時間が経過したときに、複数のパケットの後続のパケットの送信を引き起こすようにさらに設定され得る。この目的のために、制御回路はまた、トランシーバ(TX/RX、たとえば、送受信回路またはトランシーバモジュール)530の一部として、図5に示された送信機を含み得るか、またはさもなければ送信機に関連付けられ得る(たとえば、送信機に接続可能であるか、または送信機に接続され得る)。送信機は、複数のパケットのパケット(たとえば、後続のパケット)を送信するように設定され得る。
【0115】
次に、本明細書で提示する原理をさらに例示するために3つの特定の実施形態を開示する。
【0116】
実施形態1 最小周期をもつ定期的送信(図3と比較されたい)
将来の送信時間が予測され得ることを保証するために、ポストバックオフプロセスが、引き出された乱数とは無関係にファイナライズされることを保証するために、パケット間の最小間隔が適用される。
【0117】
例として、分散協調機能(distributed coordination function)(DCF)が使用されると仮定する。チャネルがアイドルである場合、2つのパケット間の時間は、少なくとも、
=DIFS+9μs×RND=34μs+9μs×RND
である必要があり、ここで、Tはクリアチャネルアセスメントのための所要時間であり、DIFSはDCFフレーム間間隔であり、RNDは、区間[0,CW]中に一様に分布した乱数であり、スロット長さは9μsである。システムは、CWが決してそれの初期値15を超えて大きくならないように、衝突の確率が無視できるように設計されていることが仮定されている。
【0118】
したがって、Tの最大値(クリアチャネルアセスメントのための最大所要時間303)は169μsである。本実施形態によれば、T≧Tであるパケット間の時間(決定された最大所要時間に関係する持続時間302)が実行される。
【0119】
したがって、パケットが(たとえば、TSN要件によって)最小の頻度でまたはより頻繁に(最大周期Tper304、すなわち、2つの連続するパケットの開始間の最大持続時間で)送られる必要がある場合、パケットの持続時間T301は、T≦Tper-Tとなるように制限される。
【0120】
予測可能な送信時間の1つの利点は、パケットを予期する受信機は、より頻繁にウェイクアップし、潜在的なパケットを走査するのではなく、パケットが予期される特定のインターバルについてのみウェイクアップし得ることである。パケットが特定のインターバル中に受信されない場合、受信機は、パケットについてのタイムアウトがあるまで、走査を継続するのではなく、直接スリープモードに戻ることができる。それにより、電力節約が受信機において達成され得る。
【0121】
実施形態2 同じ送信機の複数の定期的送信(図4と比較されたい)
上記で説明したような第1のタイプのパケット(410、420、430)の定期的送信を有する可能性は、第2のタイプのパケット(470、480)の、追加の送信が、場合によっては定期的送信も、可能にされるように探査され得る。これを達成するためには、追加のパケットが送信間の時間中に送信される場合でも、ポストバックオフプロシージャが完了していることを保証するように、送信間の時間は十分に大きいことが保証されるべきである。
【0122】
実施形態1と比較して、パケット間の時間T402は、他のパケット470に適応するように増加している。したがって、405および406の累積持続時間は少なくともTに等しく、所与のTの値について、パケット470の持続時間は、T-405および406の累積持続時間を超えてはならない。
【0123】
この実施形態は、ポストバックオフプロセスが両方のパケットタイプについて並行して実行され得ると仮定している。これは、たとえば、2つのパケットタイプを異なるアクセスカテゴリーに割り当てることによって達成され得る。(ただ1つのポストバックオフプロシージャが一度に実行され得るように)2つのパケットタイプが同じアクセスカテゴリーに割り当てられる場合、後続のパケットが送信される前に、両方のポストバックオフプロシージャがファイナライズされることを可能にするために、パケット間の時間Tは増加させられ得る。
【0124】
いくつかの実施形態では、第2のタイプのパケットは、まったく周期的でないことがあるが、単に第1のタイプのパケット間に送信され、上記で説明したように制限された持続時間を有することに留意されたい。
【0125】
また、第2のタイプのパケットは、周期的であり得るが、第1の時間のパケットの周期の倍数である周期をもつことに留意されたい。たとえば、第2のタイプのパケットについての周期が第1のタイプのパケットについての周期の2倍の大きさである場合、第2のタイプのパケットは第1のタイプのパケット間のひとつおきのインターバル中で送信される。
【0126】
さらに、また、すべてのパケットタイプについてのポストバックオフプロシージャがファイナライズすることが可能であることが保証され得るように、タイプの各々の周期内で、チャネルがアイドルであることが保証される合計時間が十分に大きいならば、3つ以上のパケットタイプをサポートすることが可能であることに留意されたい。
【0127】
一般に、異なるタイプのパケットは、(たとえば、異なる論理リンクを表す)同じ受信機に向けられ得るか、または異なる受信機に向けられ得る。後者の場合に適用可能なシナリオは、異なる受信機が工場内の異なる機械中に配置される場合である。その場合、APは、いくつかの異なる機械への定期的送信を効果的にサポートする。
【0128】
実施形態3 異なる送信機の複数の定期的送信
すべての送信が同じ送信機からのものである実施形態2では、一般に、タイプの各々の周期内で、チャネルがアイドルであることが保証される合計時間が十分に大きいことを保証することは、その送信機にとって内部的な問題である。この実施形態(実施形態3)では、同様の手法であるが、異なる送信機を用いる手法について説明する。
【0129】
2つまたはそれ以上の送信機が定期的送信(またはさもなければ決定性送信)に関与するとき、送信機間のある種の情報交換が一般に必要とされる。情報交換は、第1のタイプのパケットの送信機が、第1のタイプのパケットについてのTperおよびTについて、随意にTについても、他の送信機に通知することを含み得る。場合によっては周期的でもある送信を初期化することを目的とする別の送信機は、この情報を、パケットの最大許容長さおよび/または好適な周期を決定するために使用し得る。
【0130】
前述のように、情報交換は、たとえば、1つまたは複数の制御パケット(たとえば、プローブまたはビーコンフレーム)を介して、または第1のタイプのあらゆるパケットに含めることを介して行われ得る。送信機が送信機間に有線接続を有する場合、情報交換は有線接続を介して送られ得る。
【0131】
この実施形態では異なるタイプのパケットが異なる送信機によって送信されるので、ポストバックオフプロセスは、当然、両方の(またはすべての)パケットタイプについて並行して実行され得る。したがって、異なるパケットタイプは、同じアクセスカテゴリーのものであるか、または異なるアクセスカテゴリーのものであり得る。
【0132】
概して、本明細書で構成(arrangement)に言及するとき、それは物理的製造物、たとえば、装置として理解されたい。物理的製造物は、1つまたは複数のコントローラ、1つまたは複数のプロセッサなどの形態の制御回路など、1つまたは複数の部品を含み得る。
【0133】
説明した実施形態およびそれらの等価物は、ソフトウェアまたはハードウェアまたはそれらの組合せで実現され得る。実施形態は汎用回路によって実行され得る。汎用回路の例は、デジタル信号プロセッサ(DSP)と、中央処理ユニット(CPU)と、コプロセッサユニットと、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)と、他のプログラマブルハードウェアとを含む。代替または追加として、実施形態は、特定用途向け集積回路(ASIC)など、専用回路によって実行され得る。汎用回路および/または専用回路は、たとえば、通信デバイス(たとえばステーション(STA)またはアクセスポイント(AP))など、装置に関連付けられるか、または装置中に含まれ得る。
【0134】
実施形態は、本明細書で説明する実施形態のいずれかによる、構成、回路、および/または論理を含む(通信デバイスなど)電子装置内に現れ得る。代替または追加として、(通信デバイスなど)電子装置は、本明細書で説明する実施形態のいずれかによる方法を実行するように設定され得る。
【0135】
いくつかの実施形態によれば、コンピュータプログラム製品は、たとえばユニバーサルシリアルバス(USB)メモリ、プラグインカード、埋込みドライブまたは読取り専用メモリ(ROM)など、コンピュータ可読媒体を含む。図6は、コンパクトディスク(CD)ROM600の形態の例示的なコンピュータ可読媒体を示す。コンピュータ可読媒体は、プログラム命令を含むコンピュータプログラムを記憶している。コンピュータプログラムは、たとえば、通信デバイス610中に含まれ得るデータプロセッサ(PROC、たとえば、データ処理回路またはデータ処理ユニット)620中にロード可能である。データプロセッサにロードされたとき、コンピュータプログラムは、データプロセッサに関連付けられるかまたはデータプロセッサ中に含まれるメモリ(MEM)630に記憶され得る。いくつかの実施形態によれば、コンピュータプログラムは、データプロセッサ中にロードされ、データプロセッサによって実行されたとき、たとえば、図1に示された方法またはさもなければ本明細書で説明した方法のいずれかによる方法ステップの実行を引き起こし得る。
【0136】
一般に、本明細書で使用するすべての用語は、異なる意味が明確に与えられ、および/またはそれが使用されるコンテキストから暗示されない限り、関連がある技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈される。
【0137】
本明細書では様々な実施形態を参照した。しかしながら、当業者は、依然として特許請求の範囲の範囲内に入るであろう説明した実施形態に対する多数の変形形態を認識するであろう。
【0138】
たとえば、本明細書で説明した方法実施形態は、ある順序で実行されるステップを通して例示的な方法を開示している。しかしながら、イベントのこれらのシーケンスは、特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく、別の順序で行われ得ることを認識されたい。さらに、いくつかの方法ステップは、それらが順に実行されるものとして説明されていた場合でも、並行して実行され得る。したがって、本明細書で開示したいかなる方法のステップも、あるステップが別のステップに後続するかまたは先行するものとして明示的に記述されていない限り、および/またはあるステップが別のステップに後続するかまたは先行しなければならないことが暗示されている場合、開示されている厳密な順序で実行されなくてもよい。
【0139】
同様に、実施形態の説明において、特定のユニットへの機能ブロックの分割は決して限定的なものでないことに留意されたい。逆に、これらの分割は例にすぎない。本明細書で1つのユニットとして説明した機能ブロックは2つまたはそれ以上のユニットに分割され得る。さらに、本明細書で2つまたはそれ以上のユニットとして実装されるものとして説明した機能ブロックはより少ない(たとえば単一の)ユニットにマージされ得る。
【0140】
本明細書で開示したいかなる実施形態のいかなる特徴も、好適である場合は任意の他の実施形態に適用され得る。同様に、いかなる実施形態のいかなる利点も任意の他の実施形態に当てはまり得、その逆も同様である。
【0141】
したがって、説明した実施形態の詳細は、説明の目的で挙げた例にすぎないこと、および特許請求の範囲内に入るすべての変形形態はその中に包含されるものであることを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6