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特許7185116振動板またはダストキャップ並びにスピーカーユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-29
(45)【発行日】2022-12-07
(54)【発明の名称】振動板またはダストキャップ並びにスピーカーユニット
(51)【国際特許分類】
   H04R 7/14 20060101AFI20221130BHJP
   H04R 9/02 20060101ALI20221130BHJP
【FI】
H04R7/14
H04R9/02 A
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018160625
(22)【出願日】2018-08-29
(65)【公開番号】P2020036167
(43)【公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-08-01
(73)【特許権者】
【識別番号】720009479
【氏名又は名称】オンキヨー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】井上 岳
【審査官】堀 洋介
(56)【参考文献】
【文献】実開昭64-029990(JP,U)
【文献】特許第3796937(JP,B2)
【文献】実開平02-043093(JP,U)
【文献】米国特許第06567529(US,B1)
【文献】特許第3508834(JP,B2)
【文献】実開昭50-010231(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 7/14
H04R 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動電型のスピーカーユニットを構成する振動板またはダストキャップであって、
音波を放射する振動板部の曲面の形状を規定する複数の等高線がそれぞれ、その全ての角部を円弧により面取りされた複数の正多角形により規定され、かつ、前記正多角形の前記角部の周方向の位置が隣接する前記等高線の間では異なるように、それぞれ同心円の中心点から所定の異なる回転角度を与えて前記正多角形が配置されて、複数の前記等高線に応じた渦巻状の凹凸が前記曲面に形成されている、
振動板またはダストキャップ。
【請求項2】
前記正多角形の前記角部を面取りする前記円弧の半径rが、一つの前記等高線における全ての前記角部において異なるように設定されている、
請求項1に記載の振動板またはダストキャップ。
【請求項3】
前記複数の正多角形の中心は、一致しており、
前記複数の正多角形の前記角部の数は、一致している、
請求項1または2に記載の振動板またはダストキャップ。
【請求項4】
前記正多角形が、好ましくは、正三角形、正形、正五角形、正六角形、正七角形または正八角形である、
請求項1からのいずれかに記載の振動板またはダストキャップ。
【請求項5】
前記正多角形が、正方形、正五角形、正六角形、正七角形または正八角形の場合に、前記正多角形の前記角部を面取りする前記円弧の半径rが、一つの前記等高線を一周する軌跡において、単調増加することなく、または、単調減少することなく異なって出現するように設定されている、
請求項1からのいずれかに記載の振動板またはダストキャップ。
【請求項6】
円孔を規定する内径部と、
前記 内径部と同心円となる円形の縁部を規定する外径部と、
前記 内径部と前記外径部を結ぶ略円錐面状の前記曲面を有する前記振動板部と、を有し、
前記正多角形の前記角部を面取りする前記円弧の半径rが、前記内径部に近い前記等高線の場合よりも、前記外径部に近い前記等高線の場合の方が大きくなるように設定されている、
請求項から5のいずれかに記載の振動板。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の前記振動板と、
前記 振動板の内径部に連結されるボイスコイルと、
前記 振動板の外径部に連結されるエッジと、
前記 エッジの外周端部が固定されるフレームと、
前記 ボイスコイルの前記コイルが配置される磁気空隙を有して前記フレームに固定される磁気回路と、を少なくとも備える、
スピーカーユニット。
【請求項8】
コーン形状の振動板と、
前記 振動板の内径部に連結されるボイスコイルと、
前記 振動板または前記ボイスコイルに連結する請求項1から5のいずれかに記載の前記ダストキャップと、
前記 振動板の外径部に連結されるエッジと、
前記 エッジの外周端部が固定されるフレームと、
前記 ボイスコイルの前記コイルが配置される磁気空隙を有して前記フレームに固定される磁気回路と、を少なくとも備える、
スピーカーユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音波を放射する振動板またはダストキャップ並びにこれを備えて構成される動電型のスピーカーユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
動電型のスピーカーユニットにおいては、円筒状のボイスコイルボビンの円筒側面に、スピーカー振動板(特に、コーン型振動板)の内周端を接着剤で接着する組立構造が多用されている。動電型スピーカーでは、ボイスコイルボビンに巻回されるコイルに音声信号電流が供給される。コーン型の振動板の外径部にはエッジが連結し、エッジの外周端側は磁気回路と連結するフレームに固定され、ボイスコイルのコイルは磁気回路の磁気空隙に配置される。ダストキャップは、ボイスコイルボビン並びに磁気回路の磁気空隙に異物が入るのを防ぐように取り付けられる。その結果、振動板およびボイスコイルが振動すると、振動板およびダストキャップが音波を放射する。
【0003】
振動板およびダストキャップの形状は、動電型のスピーカーユニットが再生する音声の品質並びに音圧周波数特性に影響を与える。振動板およびダストキャップは、軽さと構造強度の両立を必要とする。従来のスピーカーにおいては、このコーン型振動板の形状、または、ダストキャップの形状に工夫を施して、音圧周波数特性の平坦化を含めた音響特性の改善を図ろうとするものがある。円形のコーン型振動板では、振動系の構成が中心軸に対して対称性がよくなり、その結果、ローリング等の動作不良が発生しにくくなる利点がある一方で、コーン型振動板の剛性が低くなると、円形であるが故に分割振動モードの影響が顕著に現れて音圧周波数特性上のピーク・ディップが大きくなり、再生音質の低下を招く場合があるという問題がある。
【0004】
例えば、従来には、内周部と外周部とが円形であるコーン形状の振動板を形作る等高線が多角形(正方形)であるスピーカー用振動板がある(特許文献1、図3図4)。振動板部の剛性が、周方向に対して不均一となって著しい分割共振が発生せず、周波数特性の平坦化が図られる。
【0005】
また、従来には、少なくとも内周にボイスコイルを接合するとともに、外周から内周に向かって曲面の等高線および外周が多角形であり、かつボイスコイルとの接合部である中心部周辺に向かって円形へと徐変して形成され、更に、前記外周に内周が前記外周と同じ多角形のロールエッジを貼り合わせた振動板を用いたスピーカーがある(特許文献2)。
【0006】
また、従来には、略円錐形状をしたスピーカー振動板の傾斜部において中心部からエッジ部に向かって放射状に設けられ、前記エッジ部に向かうに従って周方向に湾曲し、周方向に沿って周期的な構造を形成する複数の凸部と、前記複数の凸部の間に形成された複数の凹部とを備え、前記複数の凸部から前記複数の凹部に向かう面の少なくとも一方は曲面的に形成されている、ことを特徴とするスピーカー振動板を用いたスピーカーがある(特許文献3)。
【0007】
【文献】実開平2-43093号公報
【文献】特許第3796937号公報
【文献】特許第3508834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記の従来技術が有する問題を解決するためになされたものであり、その目的は、音波を放射する振動板およびダストキャップ並びにこれを備えて構成される動電型のスピーカーユニットに関し、分割振動モードの影響が現れて音圧周波数特性上のピーク・ディップが大きくなることを防いで、再生音質に優れるスピーカーユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の振動板またはダストキャップは、動電型のスピーカーユニットを構成する振動板またはダストキャップであって、音波を放射する振動板部の曲面の形状を規定する複数の等高線がそれぞれ、その全ての角部を円弧により面取りされた複数の正多角形により規定され、かつ、正多角形の角部の周方向の位置が隣接する等高線の間では異なるように、それぞれ同心円の中心点から所定の異なる回転角度を与えて正多角形が配置されて、複数の等高線に応じた渦巻状の凹凸が曲面に形成されている。
【0010】
好ましくは、本発明の振動板またはダストキャップは、正多角形の角部を面取りする円弧の半径rが、一つの等高線における全ての角部において異なるように設定されている。
【0011】
また、好ましくは、本発明の振動板またはダストキャップは、一つの等高線における円弧の半径rの最大値rmaxが、他の円弧の半径rの最小値rminの1倍以上~4倍以下になるように設定されている。
【0012】
また、好ましくは、本発明の振動板またはダストキャップは、正多角形が、好ましくは、正三角形または正方形または正五角形または正六角形または正七角形または正八角形である。
【0013】
また、好ましくは、本発明の振動板またはダストキャップは、正多角形が、正方形または正五角形または正六角形または正七角形または正八角形の場合に、正多角形の角部を面取りする円弧の半径rが、一つの等高線を一周する軌跡において、単調増加することなく、または、単調減少することなく異なって出現するように設定されている。
【0014】
また、好ましくは、本発明の振動板は、円孔を規定する内径部と、内径部と同心円となる円形の縁部を規定する外径部と、内径部と外径部を結ぶ略円錐面状の曲面を有する振動板部と、を有し、正多角形の角部を面取りする円弧の半径rが、内径部に近い等高線の場合よりも、外径部に近い等高線の場合の方が大きくなるように設定されている。
【0015】
また、本発明のスピーカーユニットは、上記の振動板と、振動板の内径部に連結されるボイスコイルと、振動板の外径部に連結されるエッジと、エッジの外周端部が固定されるフレームと、ボイスコイルのコイルが配置される磁気空隙を有してフレームに固定される磁気回路と、を少なくとも備える。
【0016】
また、本発明のスピーカーユニットは、コーン形状の振動板と、振動板の内径部に連結されるボイスコイルと、振動板またはボイスコイルに連結する上記のダストキャップと、振動板の外径部に連結されるエッジと、エッジの外周端部が固定されるフレームと、ボイスコイルのコイルが配置される磁気空隙を有してフレームに固定される磁気回路と、を少なくとも備える。
【0017】
以下、本発明の作用について説明する。
【0018】
本発明の振動板またはダストキャップは、動電型のスピーカーユニットを構成する振動板またはダストキャップであって、音波を放射する振動板部の曲面の形状を複数の等高線により規定されている。本発明のスピーカーユニットは、この振動板またはダストキャップと、振動板のエッジ部の外周端部が固定されるフレームと、フレームに固定されてボイスコイルのコイルが接続される端子と、ボイスコイルのコイルが配置される磁気空隙を有してフレームに固定される磁気回路と、を備える。
【0019】
振動板またはダストキャップの振動板部の曲面の形状を規定する複数の等高線は、それぞれ、その全ての角部を円弧により面取りされた複数の正多角形により規定されている。そして、複数の等高線は、さらに正多角形の角部の周方向の位置が隣接する等高線の間では異なるように、それぞれ同心円の中心点から所定の異なる回転角度を与えて正多角形が配置されている。その結果、振動板またはダストキャップは、複数の等高線の正多角形の角部が連なってできる曲面に応じた渦巻状の凹凸が振動板部の曲面に形成されている。曲面の渦巻状の凹凸形状は、振動板またはダストキャップの振動板部の剛性を高めるので、分割振動モードの影響により出現しやすい音圧周波数特性上のピーク・ディップを抑制し、再生音質に優れるスピーカーユニットを提供することができる。
【0020】
ここで、振動板部の曲面の形状を規定する複数の等高線においては、正多角形の角部を面取りする円弧の半径rが、一つの等高線における全ての角部において異なるように設定されているようにするのが好ましい。また、一つの等高線における円弧の半径rの最大値rmaxが、他の円弧の半径rの最小値rminの1倍以上~4倍以下になるように設定されているのが好ましい。また、振動板が、円孔を規定する内径部と、内径部と同心円となる円形の縁部を規定する外径部と、内径部と外径部を結ぶ略円錐面状の曲面を有する振動板部と、を有するコーン形状の振動板の場合には、正多角形の角部を面取りする円弧の半径rが、内径部に近い等高線の場合よりも、外径部に近い等高線の場合の方が大きくなるように設定するのが好ましい。円弧の半径rが異なれば、曲面の渦巻状の凹凸形状がそれぞれ異なるものになるので、特定の周波数での分割振動を抑制して、スピーカーユニットの音圧周波数特性をより平坦にして、再生音質を優れるものにできる。
【0021】
振動板部の曲面の形状を規定する複数の等高線においては、正多角形が正三角形または正方形または正五角形または正六角形または正七角形または正八角形であるのが好ましい。正多角形が、正方形または正五角形または正六角形または正七角形または正八角形である場合には、正多角形の角部を面取りする円弧の半径rを、一つの等高線を一周する軌跡において、単調増加することなく、または、単調減少することなく異なって出現するように設定すれば、より効果的に分割振動を抑制できる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の動板およびダストキャップ並びにこれを備えて構成される動電型のスピーカーユニットは、分割振動モードの影響が現れて音圧周波数特性上のピーク・ディップが大きくなることを防いで、再生音質に優れるスピーカーユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施形態に係る動電型のスピーカーユニットの外観図である。
図2】本発明の一実施形態に係る振動板および比較例の振動板の形状を説明するモデルの外観図である。
図3】本発明の一実施形態に係る振動板の形状を示す図およびこの振動板を用いた動電型のスピーカーユニットの音圧周波数特性を示すグラフである。
図4】本発明の一実施形態に係る振動板の形状を示す図およびこの振動板を用いた動電型のスピーカーユニットの音圧周波数特性を示すグラフである。
図5】本発明の一実施形態に係る振動板の形状を示す図およびこの振動板を用いた動電型のスピーカーユニットの音圧周波数特性を示すグラフである。
図6】比較例の振動板の形状を示す図およびこの振動板を用いた動電型のスピーカーユニットの音圧周波数特性を示すグラフである。
図7】比較例の振動板の形状を示す図およびこの振動板を用いた動電型のスピーカーユニットの音圧周波数特性を示すグラフである。
図8】本発明の一実施形態に係る振動板の形状を示す図である。
図9】本発明の一実施形態に係るダストキャップの形状を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の好ましい実施形態による振動板またはダストキャップ並びにスピーカーユニットについて説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【実施例1】
【0025】
図1は、本発明の好ましい実施形態による動電型のスピーカーユニット1について説明する図である。具体的には、図1は、コーン型振動板並びにダストキャップを備えるスピーカーユニット1の外観を示す前面側からの斜視図である。なお、スピーカーユニット1の形態は、本実施例の場合に限定されない。また、本発明の説明に不要なスピーカーユニット1の構成については、図示及び説明を省略する。
【0026】
本実施例のスピーカーユニット1は、スピーカーシステム用または車両取付用の呼び口径が16cmの動電型スピーカーである。スピーカーユニット1は、スピーカーシステムを構成するキャビネット又は車両のボディ/ドア等に取り付けられて、音声を再生するスピーカーを構成する。ただし、このスピーカーユニット1を用いるスピーカーシステム等の具体的な形態については、図示及び説明を省略する。
【0027】
スピーカーユニット1は、金属材料でバスケット状に形成されるフレーム2と、フレーム2に固定される磁気回路3と、紙質材料を抄紙して形成するコーン形状の振動板10と、振動板10の内周側に連結してそのコイルが(図示しない)磁気回路3の(図示しない)磁気空隙に配置される(図示しない)ボイスコイル4と、ボイスコイル4の(図示しない)ボビンに連結して振動可能に支持する(図示しない)ダンパー5と、振動板10の外周側に連結して振動板10を振動可能に支持するエッジ9と、ボイスコイル4の(図示しない)ボビンの上端側を塞ぐように取り付けられるダストキャップ20と、を備える。なお、ボイスコイル4、並びに、ダンパー5は、図1では振動板10の背面側に位置して隠れることになるので、外観視されていない。
【0028】
したがって、スピーカーユニット1では、強い直流磁界が発生する磁気回路3の磁気空隙中に配置されるボイスコイル4のコイルに音声信号電流が供給されると、図示するZ軸方向に駆動力が発生し、ボイスコイル4ならびに振動板10並びにダストキャップ20から構成されるスピーカー振動系がZ軸方向に振動する。つまり、スピーカー振動系は、ダンパー5およびエッジ9によって振動可能に支持されており、その結果、振動板10並びにダストキャップ20の前後に存在する空気に圧力変化を生じ、音声信号電流を音波(音声)に変換する。
【0029】
コーン形状の振動板10は、円孔を規定する内径部11と、内径部11と同心円となる円形の縁部を規定する外径部12と、内径部11と外径部12を結ぶ略円錐面状の曲面を有する振動板部13と、を有する。さらに、振動板10には、複数の渦巻状の凹凸14が振動板部13の曲面に形成されている。また、ダストキャップ20は、円形の縁部を規定する外径部22と、略ドーム状の振動板部23と、を有し、複数の渦巻状の凹凸24が振動板部23の曲面に形成されている。
【0030】
図2は、本実施例の振動板10xおよび比較例の振動板100xの形状を説明するモデルの外観図である。具体的には、図2(a)が、本実施例の振動板10の形状を説明する透明樹脂で形成されたモデル振動板10xの写真であり、図2(b)が、比較例の振動板100の形状を説明する透明樹脂で形成されたモデル振動板100xの写真である。比較例の振動板100は、振動板部13の曲面に凹凸を有さないので、モデル振動板100xの振動板部13は、透明で滑らかな略円錐面状の曲面になっている。一方で、本実施例の振動板10は、振動板部13の曲面に5本の渦巻状の凹凸14が形成されているので、モデル振動板10xの振動板部13に白く濁ったように見えている。
【0031】
本実施例の振動板10の振動板部13は、その曲面の形状を複数の等高線により規定されている。また、それらの等高線は、その全ての角部を円弧により面取りされた複数の正五角形により規定されている。そして、複数の等高線は、さらに正五角形の角部の周方向の位置が隣接する等高線の間では異なるように、それぞれ同心円の中心点Oから所定の異なる回転角度を与えて正多角形が配置されている。その結果、振動板10の振動板部13には、複数の等高線の正五角形の角部を結んでできる渦巻状の凹凸14が、図2(a)に示すように形成される。
【0032】
振動板部13での渦巻状の凹凸14は、振動板10の振動板部13の剛性を高めるので、振動板10を用いるスピーカーユニット1は、分割振動モードの影響により出現しやすい音圧周波数特性上のピーク・ディップを抑制し、再生音質に優れるものになる。一方で、比較例の振動板100では、分割振動モードの影響が音圧周波数特性上のピーク・ディップとして出現しやすくなる。
【0033】
図3図7は、本実施例または比較例の振動板の形状を示す図およびその振動板を用いた動電型のスピーカーユニット1の音圧周波数特性を示すグラフである。具体的には、図3図5が本実施例の振動板10、10a、および10bの場合であり、図6および図7が比較例の振動板100、および100aの場合である。また、それぞれの図において、図(a)が振動板の形状を示す斜視図であり、図(b)が振動板の平面図であり、図(c)が振動板の側面図であり、図(d)がその振動板を用いた動電型のスピーカーユニット1の音圧周波数特性を示すグラフである。それぞれの図(b)および図(c)では、振動板部13の曲面の形状を規定する複数の等高線Ca、Cb、Ccが、点線で記載されている。なお、振動板部13の曲面の形状を規定する等高線は、スピーカー振動系が振動するZ軸方向に直交する平面により規定される。
【0034】
なお、本実施例または比較例の振動板では、略円錐面状の曲面を有する振動板部13は、その曲面の形状を複数の等高線Ca、Cb、Ccにより規定されている。本実施例の振動板10、10a、10bの振動板部13において、等高線Caよりも内径部11に近いところ、または、等高線Ccよりも外径部12に近いところ、では、(図示しない)等高線は円形になっている。渦巻状の凹凸14は、振動板部13に現れて、ボイスコイル4に連結する内径部11、または、エッジ9に連結する外径部12の形状には影響しない。
【0035】
本実施例の振動板10では、図3に示すように、最も内径部11に近い等高線Caは、正五角形の全ての角部を同じ半径raの円弧により面取りされた五角形になっている。また、中間の等高線Cbは、等高線Caの正五角形を周方向に15°の角度だけ回転させて、正五角形の角部の周方向の位置が隣接する等高線の間では異なるように配置させた略相似形の正五角形であって、その全ての角部を同じ半径rb(>ra)の円弧により面取りされた五角形になっている。また、最も外径部12に近い等高線Ccは、等高線Cbの正五角形を周方向にさらに12°の角度だけ回転させて、正五角形の角部の周方向の位置が隣接する等高線の間では異なるように配置させた略相似形の正五角形であって、その全正五角形の全ての角部を同じ半径rc(>rb)の円弧により面取りされた五角形になっている。
【0036】
したがって、振動板10では、振動板部13の曲面に等高線Ca、Cb、Ccの角部の円弧を結んでできる5本の渦巻状の凹凸14が形成されている。図3(a)の斜視図および図3(c)の側面図に示すように、振動板10の振動板部13の円錐状の曲面にはコーン状の凹面側だけでなく凸面側でも凹凸14が現れ、振動板部13の剛性を高める。
【0037】
その結果、図3(d)に示すように、振動板10を用いた動電型のスピーカーユニット1の音圧周波数特性を示すグラフは、約1kHz~約7kHzの周波数領域においてピーク・ディップが少ない比較的に平坦な周波数特性を示している。これは、渦巻状の凹凸14が、振動板10の振動板部13の剛性を高めて、特定の周波数での分割振動モードが生じにくくなるからである。
【0038】
次に、他の本実施例の振動板10aでは、図4に示すように、最も内径部11に近い等高線Caは、正五角形の全ての角部を異なる半径ra1~ra5の円弧により面取りされた五角形になっている。また、中間の等高線Cbは、等高線Caの正五角形を周方向に15°の角度だけ回転させて、正五角形の角部の周方向の位置が隣接する等高線の間では異なるように配置させた略相似形の正五角形であって、その全ての角部を異なる半径rb1~rb5(それぞれ対応する円弧raよりも大きい)の円弧により面取りされた五角形になっている。また、最も外径部12に近い等高線Ccは、等高線Cbの正五角形を周方向にさらに12°の角度だけ回転させて、正五角形の角部の周方向の位置が隣接する等高線の間では異なるように配置させた略相似形の正五角形であって、その全正五角形の全ての角部を異なる半径rc1~rc5(それぞれ対応する円弧rbよりも大きい)の円弧により面取りされた五角形になっている。
【0039】
振動板10aでは、等高線Caにおいて正五角形の全ての角部を面取りする円弧の半径ra1~ra5は、等高線Caを一周する軌跡において単調増加するように設定されている。つまり、半径の値がra1<ra2<ra3<ra4<ra5という関係が成り立つ。また、ra5≦4*ra1という関係になるように単調増加を抑えて、一つの等高線における円弧の半径の最大値ra5が、他の円弧の半径の最小値ra1の1倍以上~4倍以下になるように設定されている。また、等高線Cbにおいても、等高線Caと同様に、円弧の半径rb1~rb5が、rb1<rb2<rb3<rb4<rb5という関係が成り立ち、また、rb5≦4*rb1という関係になるように設定されている。また、等高線Ccにおいても、等高線CaまたはCbと同様に、円弧の半径rc1~rc5が、rc1<rc2<rc3<rc4<rc5という関係が成り立ち、また、rc5≦4*rc1という関係になるように設定されている。
【0040】
したがって、振動板10aでは、振動板10の場合と同様に、振動板部13の曲面に等高線Ca、Cb、Ccの角部の円弧を結んでできる5本の渦巻状の凹凸14が形成されている。一つの等高線における円弧の半径の最大値が、他の円弧の半径の最小値の1倍以上~4倍以下になり、好ましくは約2倍程度になるように設定されている。図4(a)の斜視図および図4(c)の側面図に示すように、振動板10aの振動板部13の円錐状の曲面にはコーン状の凹面側だけでなく凸面側でも凹凸14が現れ、振動板部13の剛性を高める。
【0041】
その結果、図4(d)に示すように、振動板10aを用いた動電型のスピーカーユニット1の音圧周波数特性を示すグラフは、約1kHz~約7kHzの周波数領域においてピーク・ディップがさらに少ない比較的に平坦な周波数特性を示している。これは、渦巻状の凹凸14が、振動板10aの振動板部13の剛性を高めて、特定の周波数での分割振動モードが生じにくくなるからである。
【0042】
次に、他の本実施例の振動板10bでは、図5に示すように、振動板10aのように等高線Ca~Ccのそれぞれの正五角形の全ての角部を面取りする円弧の半径を異なるようにさせているものの、等高線を一周する軌跡において単調増加または単調減少しないように、順番を入れ替えて凹凸14を形成している。例えば、図5(b)に示すように、正五角形の角部を面取りする円弧は、等高線Caを一周する軌跡において半径の値がra1、ra3、ra2、ra5、ra4という順番で出現して、単調に増加または減少しないように設定されている。等高線Cbを一周する軌跡においても、同様に半径の値がrb1、rb3、rb2、rb5、rb4という順番で出現し、等高線Ccを一周する軌跡においても、同様に半径の値がrc1、rc3、rc2、rc5、rc4という順番で出現し、単調に増加または減少しないように設定されている。
【0043】
したがって、振動板10bでは、振動板10または10aの場合と同様に、振動板部13の曲面に等高線Ca、Cb、Ccの角部の円弧を結んでできる5本の渦巻状の凹凸14が形成されている。図5(a)の斜視図および図5(c)の側面図に示すように、振動板10bの振動板部13の円錐状の曲面にはコーン状の凹面側だけでなく凸面側でも凹凸14が現れ、振動板部13の剛性を高める。ただし、振動板10bの場合には、等高線を一周する軌跡における最初の角部の円弧と最後の角部の円弧の大きさの差(例えばra4とra1)が、単調増加する振動板10aの場合(例えばra5とra1)に比べて小さくなるので、振動板部13の曲面の外観上の見栄えが改善できる利点がある。
【0044】
その結果、図5(d)に示すように、振動板10bを用いた動電型のスピーカーユニット1の音圧周波数特性を示すグラフは、約1kHz~約7kHzの周波数領域においてピーク・ディップがさらに少ない比較的に平坦な周波数特性を示している。これは、渦巻状の凹凸14が、振動板10bの振動板部13の剛性を高めて、特定の周波数での分割振動モードが生じにくくなるからである。
【0045】
次に、比較例の振動板100では、図6に示すように、上記の本実施例の振動板10、10a、10bとは異なり、振動板部13の曲面に渦巻状の凹凸14が形成されていない。最も内径部11に近い等高線Caと、中間の等高線Cbと、最も外径部12に近い等高線Ccと、はそれぞれ、図6(b)に示すように、円形の等高線になっている。したがって、比較例の振動板100は、振動板部13の剛性を高める渦巻状の凹凸14の効果を示す比較例である。
【0046】
図6(d)に示すように、比較例の振動板100を用いた動電型のスピーカーユニット1の音圧周波数特性を示すグラフは、約1kHz~約7kHzの周波数領域においてピーク・ディップが大きくなり、平坦ではない周波数特性を示している。これは、渦巻状の凹凸14が無いので、振動板100の振動板部13の剛性が低くなり、特定の周波数での分割振動モードが生じ易くなるからである。
【0047】
次に、比較例の振動板100aでは、図7に示すように、上記の本実施例の振動板10、10a、10bとは一部が異なり、振動板部13の曲面に凹凸14が形成されているものの、径方向に直線状であり渦巻状になっていない。等高線Caは、正五角形の全ての角部を同じ半径raの円弧により面取りされた五角形になっている。また、等高線Cb、Ccは、等高線Caの正五角形を周方向に回転させておらず、正五角形の角部の周方向の位置が隣接する等高線の間では同じように配置させた略相似形の正五角形であって、その全ての角部を同じ半径rb(>ra)または半径rc(>rb)の円弧によりそれぞれ面取りされた五角形になっている。したがって、比較例の振動板100aは、本実施例の振動板10の振動板部13の剛性を高める渦巻状の凹凸14が渦巻状になっている効果を示す比較例である。
【0048】
図7(d)に示すように、比較例の振動板100aを用いた動電型のスピーカーユニット1の音圧周波数特性を示すグラフは、約1kHz~約7kHzの周波数領域において約2.5kHz付近のディップが大きくなり、平坦ではない周波数特性を示している。これは、凹凸14が渦巻状では無いので、振動板100aの振動板部13の剛性が低くなり、特定の周波数での分割振動モードが生じ易くなるからである。
【0049】
図8は、他の実施例の振動板10cの形状を示す図である。具体的には、図8(a)が振動板10cの形状を示す斜視図であり、図8(b)が振動板10cの平面図であり、図8(c)が振動板10cの側面図である。
【0050】
本実施例の振動板10cでは、図8に示すように、最も内径部11に近い等高線Caは、正六角形の全ての角部を異なる半径ra1~ra6の円弧により面取りされた六角形になっている。また、中間の等高線Cbは、等高線Caの正六角形を周方向に15°の角度だけ回転させて、正六角形の角部の周方向の位置が隣接する等高線の間では異なるように配置させた略相似形の正六角形であって、その全ての角部を異なる半径rb1~rb6(それぞれ対応する円弧raよりも大きい)の円弧により面取りされた六角形になっている。また、最も外径部12に近い等高線Ccは、等高線Cbの正六角形を周方向にさらに12°の角度だけ回転させて、正六角形の角部の周方向の位置が隣接する等高線の間では異なるように配置させた略相似形の正六角形であって、その正六角形の全ての角部を異なる半径rc1~rc6(それぞれ対応する円弧rbよりも大きい)の円弧により面取りされた六角形になっている。
【0051】
振動板10cでは、等高線Caにおいて正六角形の全ての角部を面取りする円弧の半径ra1~ra6は、等高線を一周する軌跡において単調増加または単調減少しないように、順番を入れ替えて凹凸14を形成している。例えば、図8(b)に示すように、正六角形の角部を面取りする円弧は、等高線Caを一周する軌跡において半径ra1、ra5、ra2、ra4、ra3、ra6という順番で出現して、単調に増加または減少しないように設定されている。等高線Cbを一周する軌跡においても、同様に半径rb1、rb5、rb2、rb4、rb3、rb6という順番で出現し、等高線Ccを一周する軌跡においても、同様に半径rc1、rc5、rc2、rc4、rc3、rc6という順番で出現し、単調に増加または減少しないように設定されている。
【0052】
したがって、振動板10cでは、振動板部13の曲面に等高線Ca、Cb、Ccの角部の円弧を結んでできる6本の渦巻状の凹凸14が形成されている。図8(a)の斜視図および図8(c)の側面図に示すように、振動板10aの振動板部13の円錐状の曲面にはコーン状の凹面側だけでなく凸面側でも凹凸14が現れ、振動板部13の剛性を高める。その結果、振動板10cを用いた動電型のスピーカーユニット1の音圧周波数特性は、約1kHz~約7kHzの周波数領域においてピーク・ディップが少ない比較的に平坦な周波数特性を示す。これは、渦巻状の6本の凹凸14が、振動板10cの振動板部13の剛性を高めて、特定の周波数での分割振動モードが生じにくくなるからである。
【0053】
なお、振動板10cのように、音波を放射する振動板部13の曲面の形状を規定する複数の等高線Ca、Cb、Ccは、それぞれ、その全ての角部を円弧により面取りされた複数の正多角形により規定されるものであればよい。正多角形は、正三角形または正方形または正五角形または正六角形または正七角形または正八角形など、角部の数がある程度少ないものである方が好ましい。例えば、正多角形の角部の数が10個以上にもなれば、正多角形が円形に近づいていき、渦巻状の凹凸14が形成されても振動板部13の剛性を高める効果を発揮しにくくなる恐れがあるからである。また、正多角形は、正三角形であってもよい。正三角形の角部を面取りする円弧の半径rを全て異なるように設定する場合には、一つの等高線を一周する軌跡において、単調増加、または、単調減少して異なって出現するのは、やむを得なくなる。もちろん、正多角形を配置する等高線は、上記の等高線Ca、Cb、Ccのように3つの場合に限られず、複数であればよく、更に多い数にして細かく設定してもよい。
【0054】
図9は、他の実施例のダストキャップ20の形状を示す図である。具体的には、図9(a)がダストキャップ20の形状を示す斜視図であり、図9(b)がダストキャップ20の平面図であり、図9(c)がダストキャップ20の側面図である。ダストキャップ20は、円形の縁部を規定する外径部22と、略ドーム状の振動板部23と、を有し、複数の渦巻状の凹凸24が振動板部23の曲面に形成されている。
【0055】
本実施例のダストキャップ20では、図9に示すように、最も中心点Oに近い等高線Caは、正五角形の全ての角部を異なる半径ra1~ra5の円弧により面取りされた五角形になっている。また、最も外径部22に近い等高線Cbは、等高線Caの正五角形を周方向に12°の角度だけ回転させて、正五角形の角部の周方向の位置が隣接する等高線の間では異なるように配置させた略相似形の正五角形であって、その正五角形の全ての角部を異なる半径rb1~rb5(それぞれ対応する円弧raよりも大きい)の円弧により面取りされた五角形になっている。
【0056】
ダストキャップ20では、等高線Caにおいて正六角形の全ての角部を面取りする円弧の半径ra1~ra6は、等高線を一周する軌跡において単調増加または単調減少しないように、順番を入れ替えて凹凸14を形成している。例えば、図9(b)に示すように、正五角形の角部を面取りする円弧は、等高線Caを一周する軌跡において半径ra1、ra3、ra2、ra5、ra4という順番で出現して、単調に増加または減少しないように設定されている。等高線Cbを一周する軌跡においても、同様に半径rb1、rb3、rb2、rb5、rb4という順番で出現し、単調に増加または減少しないように設定されている。
【0057】
したがって、ダストキャップ20では、振動板部23の曲面に等高線Ca、Cbの角部の円弧を結んでできる5本の渦巻状の凹凸24が形成されている。図9(a)の斜視図および図9(c)の側面図に示すように、ダストキャップ20の振動板部23のドーム状の曲面には凸面側だけでなく凹面側でも凹凸24が現れ、振動板部23の剛性を高める。その結果、ダストキャップ20を用いた動電型のスピーカーユニット1の音圧周波数特性は、約1kHz以上の高い周波数領域においてピーク・ディップが少ない比較的に平坦な周波数特性を示すようになる。これは、渦巻状の5本の凹凸24が、ダストキャップ20の振動板部23の剛性を高めて、特定の周波数での分割振動モードが生じにくくなるからである。
【0058】
図9は、他の実施例のダストキャップ20の場合であるが、本発明の振動板は、ダストキャップ20と同様に音波を放射するドーム形状の振動板であってもよい。また、振動板の口径、形状を問わず、本発明の振動板は、ドーム形状の振動板とコーン形状の振動板を組み合わせるようなバランスドーム形状の振動板であってもよい。もちろん、コーン形状の振動板であって、ダストキャップ部分を一体に形成している振動板であってもよい。また、ダストキャップは、振動板としてのサブコーンを備えるものであってもよい。
【0059】
なお、実施例の振動板10またはダストキャップ20を構成する材料は、樹脂材料であってもよい。例えば、振動板10またはダストキャップ20を構成する樹脂材料は、PETのフィルム状部材であってもよい。振動板10またはダストキャップ20を形成する材料は、例えば、他のPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PEI(ポリエーテルイミド)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PI(ポリイミド)、PAR(ポリアリレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、等の軽量な樹脂材料のフィルム、もしくは、シートを熱プレスして形成したものであってもよく、また、エラストマーのシートをプレス成形したものであってもよい。また、振動板10またはダストキャップ20を形成する材料は、セルロース等の天然繊維や合成繊維から構成された不織布、または、紙材であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明の振動板は、図示するような動電型のスピーカーユニットに限らず、ダンパーを備えずにスピーカー振動系を構成するスピーカーユニットであってもよい。また、動電型のスピーカーユニットに限らず、圧電型のスピーカーユニットにも適用が可能である。
【符号の説明】
【0061】
1 スピーカーユニット
2 フレーム
3 磁気回路
4 ボイスコイル
9 エッジ
10 振動板
11 内径部
12 外径部
13 振動板部
14 渦巻状凹凸
20 ダストキャップ
22 外径部
23 振動板部
24 渦巻状凹凸

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9