(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-29
(45)【発行日】2022-12-07
(54)【発明の名称】前腕筋運動器具
(51)【国際特許分類】
A63B 23/12 20060101AFI20221130BHJP
A63B 21/045 20060101ALI20221130BHJP
【FI】
A63B23/12
A63B21/045
(21)【出願番号】P 2021195885
(22)【出願日】2021-12-02
【審査請求日】2021-12-02
(31)【優先権主張番号】10-2020-0176654
(32)【優先日】2020-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521463034
【氏名又は名称】ジーディー アイエヌディー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】GD IND Corp.
【住所又は居所原語表記】205, 105, 33, Gajeong-ro 37beon-gil, Seo-gu, Incheon, 22839, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【氏名又は名称】北村 周彦
(72)【発明者】
【氏名】安泰振
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-166975(JP,A)
【文献】特開2007-50228(JP,A)
【文献】特開2020-36671(JP,A)
【文献】特開2015-84776(JP,A)
【文献】米国特許第4913417(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 23/12-23/16
A63B 23/035
A63B 21/02-21/055
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長さ方向に整列する第1ハンドル棒および第2ハンドル棒を含む前腕筋運動器具であって、
前記第1ハンドル棒は、前記第2ハンドル棒と対向する側面にねじり案内部を備え、
前記ねじり案内部の一側の端部面に形成され、長さ方向の中心軸について第1回転方向に最上端から最下端へ螺旋に延長される傾斜面からなる第1螺旋傾斜面と、
前記ねじり案内部と対向する前記第2ハンドル棒の端部面に形成され、長さ方向の中心軸について第1回転方向とは反対の第2回転方向に最上端から最下端へ螺旋に延長される傾斜面で形成され、前記第1螺旋傾斜面と接するように形成される第2螺旋傾斜面と、
前記第1螺旋傾斜面および前記第2螺旋傾斜面が互いに接触する方向に弾性力を提供するように設置されるスプリングと、を含む前腕筋運動器具。
【請求項2】
前記第1螺旋傾斜面および第2螺旋傾斜面は、螺旋方向の最上端と最下端との間に形成された段差を備え、
前記第1螺旋傾斜面および前記第2螺旋傾斜面は、前記段差が接する位置を運動開始の位置として互いに反対方向に相対回転する請求項1に記載の前腕筋運動器具。
【請求項3】
前記第1螺旋傾斜面と前記第2螺旋傾斜面のうち、一側の螺旋傾斜面には、回転経路に沿ってガイド溝が形成され、
前記第1螺旋傾斜面と前記第2螺旋傾斜面のうち、残りの一側の螺旋傾斜面には、前記ガイド溝に移動可能に挿入されるガイド突起が形成され、
離隔回転時に前記ガイド突起が前記ガイド溝の端部に係止されることによって、前記第1螺旋傾斜面と前記第2螺旋傾斜面間の離隔回動を制限する請求項1に記載の前腕筋運動器具。
【請求項4】
前記ねじり案内部は、前記第1ハンドル棒と分離されて形成され、
前記ねじり案内部の他側の端部面に形成され、長さ方向の中心軸について前記第1回転方向に最上端から最下端へ螺旋に延長される傾斜面からなる第3螺旋傾斜面と、
前記ねじり案内部と対向する前記第1ハンドル棒の端部面に形成され、長さ方向の中心軸について前記第2回転方向に最上端から最下端へ螺旋に延長される傾斜面で形成され、前記第3螺旋傾斜面に接するように形成される第4螺旋傾斜面と、を含む請求項1に記載の前腕筋運動器具。
【請求項5】
前記各螺旋傾斜面は、螺旋方向の最上端と最下端との間に形成された段差を備え、
互いに接する螺旋傾斜面は、前記段差が接する位置を運動開始の位置として互いに反対方向に相対回転する請求項4に記載の前腕筋運動器具。
【請求項6】
互いに接する螺旋傾斜面のうち、一側の螺旋傾斜面には、回転経路に沿ってガイド溝が形成され、
互いに接する螺旋傾斜面のうち、残りの一側の螺旋傾斜面には、前記ガイド溝に移動可能に挿入されるガイド突起が形成され、
離隔回転時に前記ガイド突起が前記ガイド溝の端部に係止されることによって、互いに接する前記螺旋傾斜面間の離隔回動を制限する請求項4に記載の前腕筋運動器具。
【請求項7】
前記前腕筋運動器具の前記長さ方向の中心軸に沿って形成されたロッド挿入孔に沿って挿入され、前記第1ハンドル棒に一端が固定された状態で第2ハンドル棒に延長される連結ロッドと、
前記連結ロッドの他端側に固定される固定レバーと、を含み、
前記スプリングは、前記第2ハンドル棒に一端が固定され、前記固定レバーに他端が固定されるように設置される請求項1または請求項4に記載の前腕筋運動器具。
【請求項8】
前記第2ハンドル棒の内部には、中空が形成され、前記スプリングは、前記中空の内部に配置され、前記スプリングの一端が接する前記中空の内側端部には、ベアリングが設置される請求項7に記載の前腕筋運動器具。
【請求項9】
前記固定レバーは、前記連結ロッドの他端に沿って位置調整が可能に形成され、前記固定レバーの位置調整に応じて前記スプリングの圧縮程度を変化させ、運動時に提供されるねじり強度の調整が可能である請求項7に記載の前腕筋運動器具。
【請求項10】
前記固定レバーは、前記連結ロッドに形成された締結部に沿ってねじ締結方式で結合され、
前記固定レバーは、前記連結ロッドにねじ締結され、内部にスリーブ状の収容空間を有する第1固定レバーと、前記第1固定レバーの収容空間内に挿入され、前記連結ロッドにねじ締結される第2固定レバーと、を含む請求項9に記載の前腕筋運動器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前腕筋運動器具に関するものであって、より具体的には、両手を用いてハンドル棒をねじる動作によって前腕筋を鍛えることができる前腕筋運動器具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、手首や腕の筋力を強化するために前腕筋を鍛える運動をする。前腕筋を鍛える運動方法として、例えば、一定長さのパイプに紐やストラップを結び、紐やストラップの端部に重りをつけて両手を交互に巻き上げたり緩めたりする重り巻きの方式の運動器具が使用される。
【0003】
重り巻き方式の前腕筋運動器具は、前腕筋の鍛錬に効果的であるが、紐を巻き上げるとき、紐がもつれたり揺れたりして運動が妨げられる不便さが伴う問題点があり、これとともに重りと棒および重量部の付加によって携帯しにくく、運動強度を調節するのが不便な問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、前述の問題点を解決するために案出されたものであって、携帯性に優れ、両手で把持できるハンドル棒をねじる運動を通じて手首と腕の筋力を鍛えることができる前腕筋運動器具を提供することを技術的課題とする。
【0005】
本発明は、長さ方向に整列する第1ハンドル棒と第2ハンドル棒を備え、第1ハンドル棒と第2ハンドル棒との間のねじり運動を案内することができる少なくとも一対の螺旋傾斜面を備えることによって、手首と腕を鍛える運動を可能にする前腕筋運動器具を提供することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、長さ方向に整列する第1ハンドル棒と第2ハンドル棒を含む前腕筋運動器具であって、前記第1ハンドル棒は、前記第2ハンドル棒と対向する側面にねじり案内部を備え、前記ねじり案内部の一側の端部面に形成され、長さ方向の中心軸について第1回転方向に最上端から最下端へ螺旋に延長される傾斜面からなる第1螺旋傾斜面と、前記ねじり案内部と対向する前記第2ハンドル棒の端部面に形成され、長さ方向の中心軸について第1回転方向とは反対の第2回転方向に最上端から最下端へ螺旋に延長される傾斜面で形成され、前記第1螺旋傾斜面と接するように形成される第2螺旋傾斜面と、第1螺旋傾斜面および第2螺旋傾斜面が互いに接触する方向に弾性力を提供するように設置されるスプリングと、を含む前腕筋運動器具を提供する。
【0007】
本発明の実施形態によると、前記ねじり案内部は、前記第1ハンドル棒と分離されて形成され、前記ねじり案内部の他側の端部面に形成され、長さ方向の中心軸について第1回転方向に最上端から最下端へ螺旋に延長される傾斜面からなる第3螺旋傾斜面と、前記ねじり案内部と対向する前記第1ハンドル棒の端部面に形成され、長さ方向の中心軸について第1回転方向とは反対の第2回転方向に螺旋に延長される傾斜面に形成され、前記第3螺旋傾斜面と接するように形成される第4螺旋傾斜面を含む。
【0008】
本発明の実施形態によると、前記各螺旋傾斜面は、螺旋方向の最上端と最下端との間に形成された段差を備え、互いに接する前記螺旋傾斜面は、前記段差が接する位置を運動開始の位置として互いに反対方向に相対回転できる。したがって、第1螺旋傾斜面と第2螺旋傾斜面からなる一対の螺旋傾斜面では、第1螺旋傾斜面の段差と第2螺旋傾斜面の段差が接する位置が運動開始の位置となり、第3螺旋傾斜面および第4螺旋傾斜面からなる他の一対の螺旋傾斜面では、第3螺旋傾斜面の段差と第4螺旋傾斜面の段差が接する位置が運動開始の位置になる。
【0009】
本発明の実施形態によると、互いに接する螺旋傾斜面のうち、一側の螺旋傾斜面には、回転経路に沿ってガイド溝が形成され、互いに接する螺旋傾斜面のうち、残りの一側の螺旋傾斜面には、前記ガイド溝に移動可能に挿入されるガイド突起が形成され、離隔回転時に前記ガイド突起がガイド溝の端部に係止されることによって、互いに接する前記螺旋傾斜面間の離隔回動を制限することができる。したがって、第1螺旋傾斜面および第2螺旋傾斜面からなる一対の螺旋傾斜面と、第3螺旋傾斜面および第4螺旋傾斜面からなる他の一対の螺旋傾斜面では、離隔回転時に互いに接する螺旋傾斜面が互いに面接触する範囲を外れて回転することを防止できる。
【0010】
本発明の実施形態によると、前記前腕筋運動器具の長さ方向の中心軸に沿って形成されたロッド挿入孔に沿って挿入され、前記第1ハンドル棒に一端が固定された状態で前記第2ハンドル棒に延長される連結ロッドと、前記連結ロッドの他端側に固定される固定レバーと、を含み、前記スプリングは、前記第2ハンドル棒に一端が固定され、前記固定レバーに他端が固定されるように設置される。
【0011】
本発明の実施形態によると、前記第2ハンドル棒の内部には、中空が形成され、前記スプリングは、前記中空の内部に配置され、前記スプリングの一端が接する前記中空の内側端部には、ベアリングが設置される。
【0012】
本発明の実施形態によると、前記固定レバーは、前記連結ロッドの他端に沿って位置調整が可能に形成され、前記固定レバーの位置調整に応じて前記スプリングの圧縮程度を変化させ、運動時に提供されるねじり強度の調整が可能に構成される。
【0013】
本発明の実施形態によると、前記固定レバーは、前記連結ロッドに形成された締結部によってねじ締結方式で結合され、前記固定レバーは、前記連結ロッドにねじ締結され、内部にスリーブ状の収容空間を有する第1固定レバーと、前記第1固定レバーの収容空間内に挿入され、前記連結ロッドにねじ締結される第2固定レバーと、を含む。
【発明の効果】
【0014】
前述のような構成の本発明による前腕筋運動器具によると、両手で把持できるハンドル棒のねじり運動により、前腕筋の筋力を鍛えることができる。
【0015】
本発明による前腕筋運動器具は、全体的に棒状の簡単な構成で携帯性に優れる。また、前腕筋運動器具で提供される運動強度を容易に調節できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態による前腕筋運動器具の正面図である。
【
図2】本発明の実施形態による前腕筋運動器具の分解断面図である。
【
図3】本発明の実施形態による前腕筋運動器具の結合断面図である
【
図4】本発明の実施形態による前腕筋運動器具の螺旋傾斜面を説明するための図面である。
【
図5】本発明の実施形態による前腕筋運動器具の螺旋傾斜面を説明するための図面である。
【
図6】本発明の実施形態による前腕筋運動器具の動作を説明するための図面である。
【
図7】本発明の変形例による前腕筋運動器具を説明するための分解断面図である。
【
図8】本発明の変形例による前腕筋運動器具を説明するための組み立て断面図である。
【
図9】本発明の変形例による前腕筋運動器具のねじり案内部および螺旋傾斜面を説明するための図面である。
【
図10】本発明の変形例による前腕筋運動器具のねじり案内部および螺旋傾斜面を説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、様々な変更を加えることができ、様々な形態を有し得るので、実施形態を本文に詳細に説明しようとする。しかし、これは本発明を特定の開示形態について限定するものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物ないし代替物を含むものと理解されるべきである。各図面を説明しながら、類似の参照符号を類似の構成要素について使用した。
【0018】
前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。本出願で使用される用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されたものであり、本発明を限定する意図ではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味を持たない限り、複数の表現を含む。
【0019】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明すると、以下の通りである。
【0020】
図1は、本発明の実施形態による前腕筋運動器具の正面図であり、
図2は、本発明の実施形態による前腕筋運動器具の分解断面図であり、
図3は、本発明の実施形態による前腕筋運動器具の結合断面図である。また、
図4および
図5は、本発明の実施形態による前腕筋運動器具の螺旋傾斜面を説明するための図面である。
【0021】
本発明の実施形態による前腕筋運動器具100は、第1ハンドル棒110、第2ハンドル棒120を含む。
【0022】
第1および第2ハンドル棒110、120は、棒状に形成され、長さ方向に互いに整列した。本発明の実施形態によると、第1および第2ハンドル棒110、120は、内部に中空115、125を備え得る。
【0023】
本明細書において、第1および第2ハンドル棒110、120という名称は、両手のそれぞれによって把持される2つのハンドル棒を互いに区別するために使用されるものにすぎない。本明細書において、説明の便宜上、
図1に基づいて左側に位置するハンドル棒を第1ハンドル棒110と呼び、右側に位置するハンドル棒を第2ハンドル棒120と呼び、本発明の実施形態を説明する。
【0024】
第1ハンドル棒110と第2ハンドル棒120は、それぞれ外周面を包むハンドルカバー140を含み得る。ハンドルカバー140は、表面にノンスリップ突起が形成されたゴムやシリコンなどの素材からなり得る。ハンドルカバー140は、運動者が前腕筋運動器具100を把持するときに、グリップ感を向上させ、スリップ現象を防止できるように提供される。
【0025】
図4および
図5を参照して螺旋傾斜面をより詳細に説明する。
図4は、第1および第2螺旋傾斜面を運動開始の位置で互いに離隔した状態で示したものであり、
図5は、第1および第2螺旋傾斜面を相対回転状態から離隔した状態で示したものである。
図1と比べると、
図4および
図5は、蓋部150を除いた状態で示している。
【0026】
本発明の実施形態によると、第1ハンドル棒110は、第2ハンドル棒120と対向する側面にねじり案内部130を備える。ねじり案内部130は、第1ハンドル棒110と一体に形成され得る。第1ハンドル棒110のねじり案内部130の端部面は、第2ハンドル棒120の端部面と対向して互いに接するように整列した。
【0027】
第1ハンドル棒110のねじり案内部130の端部面と第2ハンドル棒120の端部面には、螺旋方向に沿って延長された螺旋傾斜面131a、131bが互いに相補的に対応して一対をなして形成される。第1螺旋傾斜面131aと第2螺旋傾斜面131bが互いに相補的に形成されることによって、両側の螺旋傾斜面は、整列状態では互いに一致して円筒形状をなし、互いに反対方向に相対回転しながら離隔し得る。すなわち、第1螺旋傾斜面131aと第2螺旋傾斜面131bは、長さ方向の中心軸について互いに反対の方向の回転を案内するように螺旋方向に延長される。
【0028】
図4および
図5を参照すると、第1ハンドル棒110のねじり案内部130の一側に形成された第1螺旋傾斜面131aは、長さ方向の中心軸Lを基準として、螺旋方向に最上端から最下端に向かって第1回転方向R1に螺旋をなして延長される。第2ハンドル棒120の対向する一側に形成された第2螺旋傾斜面131bは、長さ方向の中心軸Lを基準として、螺旋方向に最上端から最下端に向かって第2回転方向R2に螺旋をなして延長される。第1回転方向R1と第2回転方向R2は、互いに反対である。したがって、第1螺旋傾斜面131aと第2螺旋傾斜面131bは、互いに反対方向に相対回転しながら離隔し得る。
【0029】
本発明の実施形態によると、第1ハンドル棒110をつかんで第2ハンドル棒120を一側に回転させることが可能であり、第2ハンドル棒120をつかんで第1ハンドル棒110を他側に回転させることが可能であり、第1ハンドル棒110と第2ハンドル棒120を互いに反対方向に回転させることも可能である。以下では、第1ハンドル棒110をつかんで第2ハンドル棒120を一側に回転させることを例にして動作を説明する。
【0030】
第1ハンドル棒110および第2ハンドル棒120は、第1螺旋傾斜面131aおよび第2螺旋傾斜面131bによって互いに反対方向に相対回転しながら、第1ハンドル棒110および第2ハンドル棒120は、互いに離れる方向に移動する。これにより、ねじり運動時に前腕筋運動器具100の長さが伸びることになる。
【0031】
第1螺旋傾斜面131aおよび第2螺旋傾斜面131bは、螺旋方向に延長されるため、螺旋方向の最上端と最下端との間に段差132a、132bが形成される。第1螺旋傾斜面131aおよび第2螺旋傾斜面131bは、段差132a、132bが互いに当接する位置で回転を開始し、互いに反対方向に相対回転できる。したがって、段差132a、132bが互いに当接する位置が運動開始の位置になる。
【0032】
第1螺旋傾斜面131aおよび第2螺旋傾斜面131bには、互いに離れる方向に相対回転が発生するとき、第1螺旋傾斜面131aおよび第2螺旋傾斜面131bが互いに離脱することを防止する離脱防止ガイドが形成され得る。離脱防止ガイドは、ガイド溝136aとガイド突起136bを含む。
【0033】
ガイド溝136aは、第1螺旋傾斜面131aおよび第2螺旋傾斜面131bのうち、いずれか一側に螺旋傾斜面の延長経路に沿って形成される。ガイド突起136bは、第1螺旋傾斜面131aおよび第2螺旋傾斜面131bのうち、他の一側に、ガイド溝136aに挿入されて移動可能に形成される。
図4および
図5に示すように、第1螺旋傾斜面131aに沿ってガイド溝136aが形成され、第2螺旋傾斜面131bの最上端にガイド突起136bが形成され得る。しかし、第1螺旋傾斜面131aにガイド突起136bが形成され、第2螺旋傾斜面131bにガイド溝136aが形成され得る。
【0034】
ガイド突起136bがガイド溝136aに挿入された状態で、第1螺旋傾斜面131aと第2螺旋傾斜面131bが互いに離れる方向に相対回転できる。ガイド溝136aとガイド突起136bにより、ガイド突起136bがガイド溝136aの先端に係止される位置まで、第1螺旋傾斜面131aと第2螺旋傾斜面131bとの間の相対回転が許容される。これにより、第1螺旋傾斜面131aと第2螺旋傾斜面131bが離隔方向に回転する範囲が決定され、第1螺旋傾斜面131aと第2螺旋傾斜面131bが互いに接触する範囲を外れて回転することが防止される。第1螺旋傾斜面131aと第2螺旋傾斜面131bの相対回転時にガイド溝136aの先端にガイド突起136bが係止される位置が1回ねじり運動時の運動終了の位置になる。
【0035】
このように、段差132a、132bが互いに出会う運動開始の位置でユーザは、力を加えて第1ハンドル棒110および第2ハンドル棒120を互いに反対方向に相対回転させるねじり運動を開始し、ガイド突起136bがガイド溝136aの先端と出会う運動終了の位置まで回転が行われる。その後、第2ハンドル棒120に加えられた力を緩めると、スプリング190の弾性復元力によって第1および第2ハンドル棒110、120が互いに接近する方向に相対回転し、第1および第2螺旋傾斜面131a、131bの段差132a、132bが互いに出会う運動開始の位置に第1ハンドル棒110および第2ハンドル棒120が復帰する。
【0036】
第1螺旋傾斜面131aおよび第2螺旋傾斜面131bが運動開始の位置から運動終了の位置に回転する間、第1ハンドル棒110と第2ハンドル棒120が互いに離隔し、このときの位置が最大移動距離となる。
【0037】
第1ハンドル棒110および第2ハンドル棒120には、第1螺旋傾斜面131aおよび第2螺旋傾斜面131bの外周側面を覆う蓋部150を備える。蓋部150は、第1ハンドル棒110から延長される一側蓋部151と、第2ハンドル棒120から延長される他側蓋部152を備え、半径方向に互いに重畳可能に第1螺旋傾斜面131aおよび第2螺旋傾斜面131bの外周側面を覆うように形成され得る。
【0038】
蓋部150の一側蓋部151は、第1螺旋傾斜面131aの外周側面から離隔した位置で円筒状に延長され、他側蓋部152は、第2螺旋傾斜面131bの外周側面に接して円筒状に延長される。第1螺旋傾斜面131aと第2螺旋傾斜面131bとの間の相対回転が発生するとき、一側蓋部151の内側に、すなわち、一側蓋部151と第1螺旋傾斜面131aの外周の間の空間に他側蓋部152が挿入および離脱しながら、第1螺旋傾斜面131aと第2螺旋傾斜面131bを覆う。これにより、蓋部150は、第1ハンドル棒110および第2ハンドル棒120間の接近、離隔および相対回転が妨げられない。
【0039】
蓋部150は、第1螺旋傾斜面131aおよび第2螺旋傾斜面131bの外部露出を防止して前腕筋運動器具の外観を向上させ、第1螺旋傾斜面131aおよび第2螺旋傾斜面131bが外部に直接露出して異物が介在するか、または外観が損傷することを防止する。
【0040】
本発明の一実施形態による前腕筋運動器具100は、第1ハンドル棒110および第2ハンドル棒120を長さ方向に互いに対して移動可能に連結する連結ロッド160を含む。連結ロッド160は、前腕筋運動器具100を長さ方向の中心軸に沿って貫通して形成されるロッド挿入孔180を介して挿入設置される。
【0041】
ロッド挿入孔180は、前腕筋運動器具の長さ方向の中心軸に沿って第1ハンドル棒110および第2ハンドル棒120を貫通して延長される。第1ハンドル棒110に形成されたロッド挿入孔180の一部を第1ロッド挿入孔181、第2ハンドル棒120に形成されたロッド挿入孔180の一部を第2ロッド挿入孔182と称する。
【0042】
連結ロッド160は、ロッド挿入孔180を介して挿入されて設置される。連結ロッド160は、第1ロッド挿入孔181を介して挿入され、連結ロッド160の一端を形成する頭部161が第1ロッド挿入孔181の端部溝183に固定される。このとき、連結ロッド160の頭部161は、例えば、六角頭からなり、第1ロッド挿入孔181の端部溝183は、六角溝からなって互いに固定される。
【0043】
連結ロッド160は、第2ロッド挿入孔182を通過して第2ロッド挿入孔182の外側に延長され、他側の端部側に固定レバー170が連結される。第2ロッド挿入孔182の端部の周辺と固定レバー170との間には、スプリング190が配置される。より具体的に、連結ロッド160は、第2ロッド挿入孔182を通過して第2ハンドル棒120の中空125の内部に延長され、スプリング190は、中空125の内部で第2ロッド挿入孔182の端部をなす中空125の内側端部と固定レバー170との間に設置される。固定レバー170は、第2ハンドル棒120の中空125の開放端部を介して挿入移動可能な形で連結ロッド160の端部に締結され得る。第2ハンドル棒120が中空125を備え、中空125の内部にスプリング190が配置される場合、スプリング190が外部に露出されることが防止される。
【0044】
本発明の実施形態によると、固定レバー170は、連結ロッド160に位置調整可能に結合される。連結ロッド160には、固定レバー170と結合される部分の外周面にねじ山が形成された締結部164を備え、固定レバー170は、内周面にねじ山を備えて締結部164にねじ締結方式で固定される。このように、固定レバー170が締結部164に締結される程度に応じて固定レバー170の位置調整が可能である。固定レバー170が連結ロッド160の端部で位置調整可能に形成されることにより、ねじり運動時に作用するスプリング190の弾性力の強さを調整することが可能になる。これについては後述する。
【0045】
本発明の一実施形態による前腕筋運動器具100は、第1ハンドル棒110および第2ハンドル棒120が互いに接近する方向に弾性力を提供するように設置されたスプリング190を含む。
【0046】
スプリング190は、連結ロッド160によって第1ハンドル棒110および第2ハンドル棒120との間の相対回転に応じて圧縮可能に設置される。連結ロッド160は、スプリング190の内側に挿入されて延長される。スプリング190の一端は、第2ハンドル棒120に支持され、他端は、固定レバー170に支持される。具体的に、スプリング190は、第2ハンドル棒120の中空125に配置され、その一端が中空125の内側端部に支持され、他端は、固定レバー170に支持される。
【0047】
中空125の内側端部には、スプリング190の一端と接触するベアリング127が設けられ得る。ベアリング127は、スラストベアリングであり得る。ベアリング127は、第1ハンドル棒110について第2ハンドル棒120が回転するとき、スプリング190に印加される回転力を支持してスプリング190の一端によって第2ハンドル棒120の中空125の内側端部が損傷されることを防止し、騒音の発生を防止できる。
【0048】
第1ハンドル棒110および第2ハンドル棒120が第1螺旋傾斜面131aおよび第2螺旋傾斜面131bに沿って互いに反対方向に相対回転運動しながら、第1ハンドル棒110について第2ハンドル棒120が離れる方向に離隔する場合、中空125の内側端部と固定レバー170との間の間隔が狭くなり、スプリングを圧縮する。したがって、第1ハンドル棒110について第2ハンドル棒120の離隔する間隔だけスプリング190が圧縮されながら弾性力を提供することになり、このような弾性力を克服しながら第1ハンドル棒110および第2ハンドル棒120を相対回転させることによって、筋力運動を行い得る。
【0049】
固定レバー170が連結ロッド160の端部で位置調整が可能に形成されることにより、スプリング190によって提供される弾性力の強さが調整できる。スプリング190の弾性力を調整可能になるため、第1ハンドル棒110および第2ハンドル棒120のねじり強度調整が可能になる。
【0050】
本発明の実施形態によると、固定レバー170は、連結ロッド160にねじ締結され、内部にスリーブ状の収容空間を有する第1固定レバー172と、第1固定レバー172の収容空間内に挿入され、連結ロッド160にねじ締結される第2固定レバー174と、を含む。固定レバー170が第1固定レバー172および第2固定レバー174の組み合わせで形成されることによって、連結ロッド160についての固定レバー170の緩みを防止することになる。すなわち、第2固定レバー174が第1固定レバー172の収容空間内の床面に密着した状態で挿入されて締結されるため、第1固定レバー172の回転を拘束することになる。したがって、固定レバー170は、スプリング190によって加えられる圧力にもかかわらず、緩みなしに連結ロッド160の締結部164上の調整された位置で固定状態を維持できる。
【0051】
一方、第1ハンドル棒110の中空115には、栓116が取り付けられ得る。
【0052】
図6は、本発明の実施形態による前腕筋運動器具の作動状態を説明するための図面であって、蓋部を除いた状態で示されている。
【0053】
図1~
図6を参照すると、まず、ユーザは、前腕筋運動器具において、自分の筋力に合うねじり強度を調整するために、固定レバー170の第1固定レバー172および第2固定レバー174を回動させる。固定レバー170が回動すると、第2ハンドル棒120の中空125内に収容されているスプリング190が圧縮または復元されることによって弾性力が調整可能になるため、運動時に作用するねじり強度を強くまたは弱く調整できるようになる。
【0054】
ユーザが自分の筋力に合うねじり強度を調整した後、両手で第1ハンドル棒110および第2ハンドル棒120をつかんで第1ハンドル棒110と第2ハンドル棒120を互いに反対方向に相対回転させることができる。例えば、第1ハンドル棒110をつかんで第2ハンドル棒120を一側に回転させることができる。これにより、第1螺旋傾斜面131aおよび第2螺旋傾斜面131bが螺旋状傾斜面の回転経路に沿って相対回転が発生する。
図5に示すように、第1螺旋傾斜面131aについて第2螺旋傾斜面131bが互いに反対方向に相対回転するにつれて、第1螺旋傾斜面131aの段差132aと第2螺旋傾斜面131bの段差132bが互いに離隔し、第1ハンドル棒110と第2ハンドル棒120が互いに離れる方向に移動することになる。
【0055】
このとき、第2ハンドル棒120の中空125内で固定レバー170によって弾性支持されるスプリング190が圧縮されながら弾性力を提供することになる。第1ハンドル棒110と第2ハンドル棒120の長さ方向の相対移動は、連結ロッド160が案内し、相対回転は、第1螺旋傾斜面131aと第2螺旋傾斜面131bによって案内される。スプリング190の弾性力によって第1ハンドル棒110と第2ハンドル棒120との間にねじり抵抗が発生することになるため、前腕筋の鍛錬運動ができる。
【0056】
その後、第2ハンドル棒120を回す力を除去してリリースする場合、スプリング190の弾性復元力によって第2ハンドル棒120が第1ハンドル棒110に接近する方向に回動し、第1螺旋傾斜面131aと第2螺旋傾斜面131bは、段差132a、132bが互いに当接する運動開始の位置に復帰することにより、前腕筋運動器具の1回運動を完了できる。
【0057】
以下、本発明による前腕筋運動器具の変形例について説明する。本発明による前腕筋運動器具の変形実施形態を説明するにおいて、本発明の一実施形態と同じ構成と同じ機能を有する構成については、同一の構成符号を使用し、繰り返しの構成を避けるためにこれらの構成については、概略的に説明する。
【0058】
図7および
図8は、本発明の変形例による前腕筋運動器具を説明するための分解断面図および組み立て断面図であり、
図9および
図10は、本発明の変形例による前腕筋運動器具のねじり案内部および螺旋傾斜面を説明するための部分分解斜視図である。
【0059】
本発明による前腕筋運動器具の変形実施形態によると、第1ハンドル棒110において、第2ハンドル棒120と対向して整列するねじり案内部130が第1ハンドル棒110と分離されて形成され、第1ハンドル棒110とねじり案内部130の対向する端部面に追加の螺旋傾斜面を備える点で差があり、残りの構成は、
図1~
図6に示した実施形態と同一であるか、または類似している。
【0060】
連結ロッド160がロッド挿入孔180に沿って第1ハンドル棒110、ねじり案内部130および第2ハンドル棒120によって延長され、第2ハンドル棒120の中空125の開口を介して固定レバー170が連結ロッド160に結合される。第2ハンドル棒120の中空125の内側にスプリング190が設置される。連結ロッド160がスプリング190の内側に挟まれた状態で延長されるため、スプリング190は、ベアリング127と固定レバー170との間に配置される。したがって、第1ハンドル棒110について第2ハンドル棒120が離れるとき、スプリング190が圧縮されながら弾性力を提供し得る。
【0061】
本発明の変形例による前腕筋運動器具100によると、ねじり案内部130が第1ハンドル棒110と分離形成され、第1ハンドル棒110、ねじり案内部130、第2ハンドル棒120は、互いに接触および離隔可能に長さ方向に整列する。
【0062】
図1~
図6に示した実施形態と同様に、ねじり案内部130の一側の端部面には、第1螺旋傾斜面131aが形成され、第2ハンドル棒120の端部面には、第1螺旋傾斜面131aに相補的に対応する第2螺旋傾斜面131bが形成される。第1螺旋傾斜面131aと第2螺旋傾斜面131bが互いに接触する一対の螺旋傾斜面として、互いに反対の回転方向を案内するように形成される。
【0063】
本発明の変形実施形態によると、ねじり案内部130の他側の端部面には、第3螺旋傾斜面131cが形成され、ねじり案内部130と対向する第1ハンドル棒110の端部面には、第3螺旋傾斜面131cと相補的に対応する第4螺旋傾斜面131dが形成される。第3螺旋傾斜面131cおよび第4螺旋傾斜面131dは、互いに接触した状態で互いに反対方向に回転が案内されるように螺旋形に形成される。第3螺旋傾斜面131cと第4螺旋傾斜面131dが互いに接触する他の一対の螺旋傾斜面として、互いに反対の回転方向を案内するように形成される。
【0064】
図9を参照すると、弧状矢印で各螺旋傾斜面131a、131b、131c、131dの最上端から最下端へ傾斜面の螺旋回転経路を長さ方向の中心軸について表示した。
図9に示すように、本発明の変形実施形態によると、ねじり案内部130の両側端部面にそれぞれ形成される第1螺旋傾斜面131aと第3螺旋傾斜面131cは、最上端から最下端へ長さ方向の中心軸について同じ第1回転方向R1に螺旋形に延長される。そして、ねじり案内部130の第3螺旋傾斜面131cと整列する第1ハンドル棒110の第4螺旋傾斜面131dは、最上端から最下端に向かって第2回転方向R2に螺旋をなして延長される。
【0065】
ねじり案内部130の第3螺旋傾斜面131cと第1ハンドル棒110の第4螺旋傾斜面131dには、それぞれ最上端と最下端を連結する段差132c、132dが形成され、段差132c、132dが互いに接触する地点である運動開始の位置になる。第3螺旋傾斜面131cと第4螺旋傾斜面131dには、ガイド溝136aとガイド突起136bが互いに対応して形成される。
【0066】
本発明の変形実施形態によると、第1および第2ハンドル棒110、120の端部面をなす第4螺旋傾斜面131dおよび第2螺旋傾斜面131bにガイド溝136aが形成され、ねじり案内部130の両側に対応して形成される第3螺旋傾斜面131cおよび第1螺旋傾斜面131aにガイド突起136bが形成される。
【0067】
また、ねじり案内部130は、2つの部品に互いに分離して射出した後に、接合する形として製造される。これにより、ねじり案内部130の射出製作を容易にできる。
【0068】
第3螺旋傾斜面131cと第4螺旋傾斜面131dとの間の運動は、第1螺旋傾斜面131aと第2螺旋傾斜面131bとの間の相対回転と同一に行われる。すなわち、第3螺旋傾斜面131cと第4螺旋傾斜面131dの段差132c、132dが互いに当接する位置が運動開始の位置になり、第3螺旋傾斜面131cと第4螺旋傾斜面131dが互いに離れるとき、ガイド突起136bがガイド溝136aに沿って移動しながら、ガイド突起136bがガイド溝136aの先端に当接する位置が運動終了の位置になる。
【0069】
本発明の変形実施形態によると、ねじり案内部130が第1ハンドル棒110と分離した形で形成されて整列されることにより、第1ハンドル棒110および第2ハンドル棒120を両側方向にねじり回転させることが可能になる。
【0070】
図7~
図10を参照して動作を説明すると、例えば、第1ハンドル棒110をつかんで第2ハンドル棒120を一側方向に回転させる場合、第3螺旋傾斜面131cと第4螺旋傾斜面131dとの間は、段差132c、132dが互いに接触する方向に回転が発生するため、第3螺旋傾斜面131cと第4螺旋傾斜面131dとの間は、相対回転が発生しない。したがって、第1ハンドル棒110とねじり案内部130は、互いに接した状態を維持しながら、第1螺旋傾斜面131aと第2螺旋傾斜面131bとの間で互いに離れる方向に回転が発生する。したがって、第1ハンドル棒110とねじり案内部130が連結された状態で第2ハンドル棒120が第1ハンドル棒110から離隔する方向に回転する。
【0071】
第1ハンドル棒110をつかんで第2ハンドル棒120を他側方向に回転させる場合、第1螺旋傾斜面131aと第2螺旋傾斜面131bは、段差132a、132bが互いに接触する方向に回転が発生するため、第1螺旋傾斜面131aと第2螺旋傾斜面131bとの間は、相対回転が発生しない。したがって、第2ハンドル棒120とねじり案内部130が互いに接した状態を維持しながら、第3螺旋傾斜面131cと第4螺旋傾斜面131dとの間で互いに離れる方向に回転が発生する。したがって、第2ハンドル棒120とねじり案内部130とともに、第1ハンドル棒110から離隔する方向に回転する。
【0072】
第1ハンドル棒110および第2ハンドル棒120の相対回転方向に応じて、ねじり案内部130が第1ハンドル棒110とともに動作するか、または第2ハンドル棒120とともに動作しながら、第1ハンドル棒110および第2ハンドル棒120が両側方向に回転することを可能にする。
【0073】
本発明の変形例によると、第1ハンドル棒110および第2ハンドル棒120には、螺旋傾斜面を覆う蓋部150が備えられる。本発明の変形例による蓋部150は、第1ハンドル棒110から第4螺旋傾斜面131dと半径方向に離隔し、第4螺旋傾斜面131dの外周側を覆うように延長される一側蓋部156と、第2ハンドル棒120から第2螺旋傾斜面131bと半径方向に離隔し、第2螺旋傾斜面131bの外周側を覆うように延長される他側蓋部157と、一側蓋部156と他側蓋部157との間に備えられる円筒状の中間蓋部158と、を含む。中間蓋部158は、結合突起158aを備え、結合突起158aがねじり案内部130に形成された結合溝158dに連結される。
【0074】
したがって、中間蓋部158がねじり案内部130の動きに連動し、一側蓋部156と他側蓋部157と第2および第4螺旋傾斜面131b、131dとの間の空間で一側蓋部156と他側蓋部157との半径方向の重畳程度が変化されるように動きながら、螺旋傾斜面131a、131b、131c、131dが露出されることを防止する。
【0075】
前述した本発明の説明は、例示のためのものであり、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更することなく、他の具体的な形態への変形が容易であることが理解できるであろう。したがって、前述の実施形態は、すべての点で例示的であり、限定的ではないものと理解するべきである。本発明の範囲は、後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味および範囲、そして、その均等概念から導出されるすべての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0076】
100 前腕筋運動器具
110 第1ハンドル棒
120 第2ハンドル棒
130 ねじり案内部
131a、131b、131c、131d 螺旋傾斜面
132a、132b、132c、132d 段差
136a ガイド溝
136b ガイド突起
160 連結ロッド
164 締結部
170 固定レバー
172 第1固定レバー
174 第2固定レバー
190 スプリング