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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-29
(45)【発行日】2022-12-07
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20221130BHJP
【FI】
A63F7/02 320
A63F7/02 315A
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020083234
(22)【出願日】2020-05-11
(65)【公開番号】P2021177813
(43)【公開日】2021-11-18
【審査請求日】2021-06-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】中村 健
(72)【発明者】
【氏名】金川 勉
(72)【発明者】
【氏名】小山 純子
(72)【発明者】
【氏名】佐野 賢直
【審査官】平井 隼人
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-171195(JP,A)
【文献】特開2016-086890(JP,A)
【文献】特開2012-200408(JP,A)
【文献】特開2021-153872(JP,A)
【文献】特開2015-202294(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
図柄変動ゲームを実行することが可能であって、大当り抽選にて大当りに当選した場合に大当り遊技を付与することが可能な遊技機において、
常時開放されている第1始動口と、
開閉部材が開状態に動作することにより開放される第2始動口と、
遊技盤の遊技領域に向けて遊技球を発射させることが可能な発射操作手段と、
遊技状態を制御する状態制御手段と、
前記図柄変動ゲームの実行回数を計数する計数手段と、
報知を実行する報知手段と、
演出を実行する演出実行手段と、を備え、
前記第1始動口は、前記発射操作手段の発射強度を第1発射強度とすることで入球させることが可能であり、
前記第2始動口は、前記発射操作手段の発射強度を第2発射強度とすることで入球させることが可能であり、
前記状態制御手段は、非確率変動状態と、前記非確率変動状態とは異なる確率変動状態と、非時短状態と、前記非時短状態とは異なる時短状態と、に制御可能であり、
前記非時短状態では、前記第1発射強度で遊技球を発射することが推奨されている一方、前記時短状態では、前記第2発射強度で遊技球を発射することが推奨されており、
前記計数手段によって計数される値は、前記大当り遊技が付与されることに基づいて初期値が設定され、
前記計数手段は、前記非確率変動状態における前記図柄変動ゲームの実行に基づいて計数し、
前記図柄変動ゲームには、前記第1始動口への遊技球の入球を契機として実行可能な第1特別図柄変動ゲームと、前記第2始動口への遊技球の入球を契機として実行可能な第2特別図柄変動ゲームと、があり、
前記第1特別図柄変動ゲーム及び前記第2特別図柄変動ゲームは、同時に実行することが可能であり、
前記計数手段によって計数された値が所定値となるとき、前記非時短状態から前記時短状態へ制御され、
前記第1特別図柄変動ゲームの実行中、前記第2特別図柄変動ゲームが実行され、当該第2特別図柄変動ゲームの実行に基づいて前記計数手段によって計数された値が前記所定値となるとき、前記第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知が実行され
前記第2特別図柄変動ゲームの実行中、前記第1特別図柄変動ゲームが実行され、当該第1特別図柄変動ゲームの実行に基づいて前記計数手段によって計数された値が前記所定値となるとき、前記第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知が実行され、
前記演出実行手段は、前記非確率変動状態であって前記非時短状態であるときに、前記第1特別図柄変動ゲームの実行が保留されておらず、且つ、前記第1特別図柄変動ゲームが実行されていない状況において、待機演出を実行可能であり、
前記待機演出の実行中、前記第2特別図柄変動ゲームが実行され、当該第2特別図柄変動ゲームの実行に基づいて前記計数手段によって計数された値が前記所定値となるとき、前記待機演出が終了されずに、前記第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知が実行されることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記遊技機は、前記非時短状態から前記時短状態へ制御された場合、前記第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知と、前記遊技状態の移行に関する報知と、を実行可能であり、
前記第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知は、前記第1特別図柄変動ゲームの実行中、前記第2特別図柄変動ゲームが実行され、当該第2特別図柄変動ゲームの実行に基づいて前記計数手段によって計数された値が前記所定値となり、前記非時短状態から前記時短状態へ制御されるときに実行される一方、
前記遊技状態の移行に関する報知は、前記第1特別図柄変動ゲームの実行中、前記第2特別図柄変動ゲームが実行され、当該第2特別図柄変動ゲームの実行に基づいて前記計数手段によって計数された値が前記所定値となり、前記非時短状態から前記時短状態へ制御された後に前記第2特別図柄変動ゲームが開始されるときに実行される請求項1に記載の遊技機
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技機には、例えば、特許文献1に記載された遊技機のように、大当り遊技の終了後、特別図柄の変動時間が非時短状態(通常状態)よりも短縮される時短状態に制御されるものがある。このような遊技機では、時短状態は、非時短状態よりも遊技者にとって有利となるように構成することで興趣の向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-115547号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
今日では、このような時短状態に制御可能な遊技機について、さらに工夫を凝らすことによって、興趣の向上を図ることが望まれている。
本発明の目的は、興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、図柄変動ゲームを実行することが可能であって、大当り抽選にて大当りに当選した場合に大当り遊技を付与することが可能な遊技機において、常時開放されている第1始動口と、開閉部材が開状態に動作することにより開放される第2始動口と、遊技盤の遊技領域に向けて遊技球を発射させることが可能な発射操作手段と、遊技状態を制御する状態制御手段と、前記図柄変動ゲームの実行回数を計数する計数手段と、報知を実行する報知手段と、演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記第1始動口は、前記発射操作手段の発射強度を第1発射強度とすることで入球させることが可能であり、前記第2始動口は、前記発射操作手段の発射強度を第2発射強度とすることで入球させることが可能であり、前記状態制御手段は、非確率変動状態と、前記非確率変動状態とは異なる確率変動状態と、非時短状態と、前記非時短状態とは異なる時短状態と、に制御可能であり、前記非時短状態では、前記第1発射強度で遊技球を発射することが推奨されている一方、前記時短状態では、前記第2発射強度で遊技球を発射することが推奨されており、前記計数手段によって計数される値は、前記大当り遊技が付与されることに基づいて初期値が設定され、前記計数手段は、前記非確率変動状態における前記図柄変動ゲームの実行に基づいて計数し、前記図柄変動ゲームには、前記第1始動口への遊技球の入球を契機として実行可能な第1特別図柄変動ゲームと、前記第2始動口への遊技球の入球を契機として実行可能な第2特別図柄変動ゲームと、があり、前記第1特別図柄変動ゲーム及び前記第2特別図柄変動ゲームは、同時に実行することが可能であり、前記計数手段によって計数された値が所定値となるとき、前記非時短状態から前記時短状態へ制御され、前記第1特別図柄変動ゲームの実行中、前記第2特別図柄変動ゲームが実行され、当該第2特別図柄変動ゲームの実行に基づいて前記計数手段によって計数された値が前記所定値となるとき、前記第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知が実行され、前記第2特別図柄変動ゲームの実行中、前記第1特別図柄変動ゲームが実行され、当該第1特別図柄変動ゲームの実行に基づいて前記計数手段によって計数された値が前記所定値となるとき、前記第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知が実行され、前記演出実行手段は、前記非確率変動状態であって前記非時短状態であるときに、前記第1特別図柄変動ゲームの実行が保留されておらず、且つ、前記第1特別図柄変動ゲームが実行されていない状況において、待機演出を実行可能であり、前記待機演出の実行中、前記第2特別図柄変動ゲームが実行され、当該第2特別図柄変動ゲームの実行に基づいて前記計数手段によって計数された値が前記所定値となるとき、前記待機演出が終了されずに、前記第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知が実行されることを要旨とする。
【0006】
上記遊技機について、前記遊技機は、前記非時短状態から前記時短状態へ制御された場合、前記第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知と、前記遊技状態の移行に関する報知と、を実行可能であり、前記第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知は、前記第1特別図柄変動ゲームの実行中、前記第2特別図柄変動ゲームが実行され、当該第2特別図柄変動ゲームの実行に基づいて前記計数手段によって計数された値が前記所定値となり、前記非時短状態から前記時短状態へ制御されるときに実行される一方、前記遊技状態の移行に関する報知は、前記第1特別図柄変動ゲームの実行中、前記第2特別図柄変動ゲームが実行され、当該第2特別図柄変動ゲームの実行に基づいて前記計数手段によって計数された値が前記所定値となり、前記非時短状態から前記時短状態へ制御された後に前記第2特別図柄変動ゲームが開始されるときに実行されるとよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、興趣の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】パチンコ遊技機の正面図。
図2】遊技盤の正面図。
図3】大当りの種類を示す図。
図4】(a)及び(b)は、演出表示装置における第1特定図柄変動ゲームに係る特定図柄が表示される領域と、演出表示装置における第2特定図柄変動ゲームに係る特定図柄が表示される領域と、を示す図。
図5】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。
図6】変動パターンテーブルを示す図。
図7】(a)及び(b)は、変動パターンを示す図。
図8】(a)及び(b)は、変動パターンを示す図。
図9】特別図柄開始処理を示すフローチャート。
図10】特別図柄開始処理を示すフローチャート。
図11】状態設定処理を示すフローチャート。
図12】(a)~(f)は、第2発射強度報知、及び移行報知が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図。
図13】(a)~(h)は、第2発射強度報知、及び移行報知が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図。
図14】第1特別図柄変動ゲームの開始に基づいて時短状態へ制御され、第2発射強度報知、及び移行報知が実行される一例を示すタイミングチャート。
図15】第2特別図柄変動ゲームの開始に基づいて時短状態へ制御され、第2発射強度報知、及び移行報知が実行される一例を示すタイミングチャート。
図16】第1特別図柄変動ゲームの開始に基づいて時短状態へ制御され、第2発射強度報知、及び移行報知が実行される一例を示すタイミングチャート。
図17】第2特別図柄変動ゲームの開始に基づいて時短状態へ制御され、第2発射強度報知、及び移行報知が実行される一例を示すタイミングチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、遊技機の実施形態について説明する。本明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備えている。枠体11は、外枠12と、中枠13と、前枠14と、を備えている。外枠12は、設置設備(所謂、島設備)に固定される。中枠13は、外枠12の開口前面側に開閉可能に支持されている。中枠13には、遊技盤20を含む遊技盤ユニットが固定される。前枠14は、遊技盤20の前面を覆うように、中枠13の前面側に開閉可能に支持されている。前枠14には、前枠14の開口部14aの全体を覆い、遊技盤20を保護する保護ガラスが支持されている。パチンコ遊技機10において、中枠13、及び前枠14は、外枠12に開閉可能に支持されている。
【0011】
パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、発射ハンドル16を備えている。パチンコ遊技機10では、発射ハンドル16の操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技媒体としての遊技球が発射される。即ち、パチンコ遊技機10は、発射ハンドル16を操作することにより、発射強度を調整可能に構成されている。パチンコ遊技機10は、発射ハンドル16の操作により発射強度を調整することで、調整された発射強度で遊技球が発射されるように構成されている。以下の説明では、発射ハンドル16の操作により調整される発射強度を「発射ハンドル16の発射強度」、又は「遊技球の発射強度」と示す場合がある。本実施形態において、発射ハンドル16は、遊技盤20の遊技領域21(図2に示す)に向けて遊技球を発射させることが可能な発射操作手段に相当する。
【0012】
パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、装飾ランプ17を備えている。装飾ランプ17は、内蔵された発光体を点灯、点滅、及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を実行する。パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、音を出力するスピーカ18を備えている。スピーカ18は、人の声、効果音、楽曲などの音を出力する演出(以下、音演出と示す)を実行する。本実施形態では、装飾ランプ17、及びスピーカ18が、演出を実行する演出実行手段として機能する。
【0013】
図2に示すように、遊技盤20の前面側には、正面視において略円形の遊技領域21が画成されている。遊技盤20は、発射ハンドル16の操作によって発射された遊技球を、遊技領域21へ案内する案内通路21aを備えている。遊技盤20は、遊技領域21へ打ち出された遊技球が案内通路21aへ逆戻りすることを防止する逆戻り防止弁21bを備えている。発射ハンドル16の操作によって発射された遊技球は、案内通路21aで案内され、案内通路21aの最下流に位置する逆戻り防止弁21bを通過して遊技領域21に到達する。そして、遊技領域21に到達した遊技球は、遊技領域21を流下する。
【0014】
パチンコ遊技機10は、情報表示パネル22を備えている。情報表示パネル22は、第1特別図柄表示部22aを備えている。第1特別図柄表示部22aは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)を表示する。情報表示パネル22は、第2特別図柄表示部22bを備えている。第2特別図柄表示部22bは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)を表示する。以下の説明では、第1特別ゲームと第2特別ゲームを纏めて、「特別図柄変動ゲーム」又は「特別ゲーム」と示す場合がある。このように、特別ゲームには、第1特別ゲームと、第2特別ゲームと、がある。特別ゲームは、図柄変動ゲームに相当する。特別図柄は、後述する内部抽選の結果を報知するための図柄である。このように、パチンコ遊技機10は、図柄変動ゲームを実行可能に構成されている。
【0015】
本明細書において「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味している。本明細書において「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味している。特別図柄表示部22a,22bにおいて確定停止表示可能な特別図柄には、大当り図柄と、小当り図柄と、はずれ図柄と、がある。特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者は、大当りを認識可能である。特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者は、小当りを認識可能である。特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、遊技者は、はずれを認識可能である。
【0016】
本実施形態において、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームは、同時に実行可能に構成されている。パチンコ遊技機10は、第1特別ゲームの実行中であっても第2特別ゲームを実行可能に構成されているとともに、第2特別ゲームの実行中であっても第1特別ゲームを実行可能に構成されている。このため、パチンコ遊技機10では、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームの両方が並行して実行される場合がある。
【0017】
また、パチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示され、その後、大当り遊技が生起(付与)される。即ち、パチンコ遊技機10は、大当り抽選に当選した場合(大当り抽選にて大当りに当選した場合)に大当り遊技を付与することが可能に構成されている。また、パチンコ遊技機10では、小当り抽選に当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示され、その後、小当り遊技が生起(付与)される。
【0018】
パチンコ遊技機10では、第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合、第2特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示され、第2特別ゲームが終了する。同様に、パチンコ遊技機10では、第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合、第1特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示され、第1特別ゲームが終了する。また、パチンコ遊技機10では、第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示された場合、第1特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示され、第1特別ゲームが終了する。一方、パチンコ遊技機10では、第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、第2特別ゲームは終了せず、第2特別ゲームの実行が継続される。同様に、パチンコ遊技機10では、第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、第1特別ゲームが終了せず、第1特別ゲームの実行が継続される。
【0019】
情報表示パネル22は、第1特別保留表示部22cを備えている。第1特別保留表示部22cは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1特別保留数と示す)を認識可能に表示する。情報表示パネル22は、第2特別保留表示部22dを備えている。第2特別保留表示部22dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2特別保留数と示す)を認識可能に表示する。
【0020】
情報表示パネル22は、普通図柄表示部22eを備えている。普通図柄表示部22eは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通図柄変動ゲーム(以下、普通ゲームと示す)を表示する。普通図柄表示部22eに確定停止表示可能な普通図柄には、普通当りの場合に確定停止表示される普通当り図柄と、普通はずれの場合に確定停止表示される普通はずれ図柄と、が少なくともある。パチンコ遊技機10では、普通当り抽選に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が確定停止表示された後、該普通当りの普通ゲームの終了後に普通当り遊技が生起(付与)される。また、情報表示パネル22は、普通保留表示部22fを備えている。普通保留表示部22fは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を認識可能に表示する。
【0021】
情報表示パネル22は、発射強度報知ランプ22gを備えている。発射強度報知ランプ22gは、1個の発光体(LEDなど)によって構成されている。本実施形態の発射強度報知ランプ22gは、発射ハンドル16の発射強度に関する報知を行うことが可能に構成されている。具体的に、発射強度報知ランプ22gは、点灯することにより発射強度を強めに調整して遊技球を発射させること(所謂、右打ち)を報知する。また、発射強度報知ランプ22gは、消灯することにより発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させること(所謂、左打ち)を報知する。
【0022】
パチンコ遊技機10は、遊技盤20のうち、遊技領域21の略中央に、各種の装飾が施されたセンター枠23を備えている。センター枠23は、開口部23aを備えている。パチンコ遊技機10は、演出表示装置25を備えている。例えば、演出表示装置25は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置であってもよい。演出表示装置25は、画像が表示される表示領域25rを備えている。演出表示装置25は、センター枠23の開口部23aを介して、遊技者が表示領域25rを視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置25は、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。本実施形態では、演出表示装置25が、演出を実行する演出実行手段として機能する。
【0023】
パチンコ遊技機10は、第1始動口26を備えている。第1始動口26は、遊技領域21のうちセンター枠23の下方に位置している。第1始動口26は、常時、遊技球を入球させることができるように開放されている。パチンコ遊技機10は、第1始動口26に入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1(図5に示す)を備えている。例えば、第1始動口26には、入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技盤20から外部へ排出する)球通路が連設されており、その球通路に第1始動センサSE1が配設されている。第1始動センサSE1により遊技球が検知されると、第1特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。第1始動センサSE1により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、3球の遊技球が賞球として付与される。本実施形態では、第1始動口26への遊技球の入球を契機として第1特別ゲームを実行可能に構成されている。
【0024】
パチンコ遊技機10は、第2始動口27を備えている。第2始動口27は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。パチンコ遊技機10は、第2始動口27に入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2(図5に示す)を備えている。例えば、第2始動口27には、入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第2始動センサSE2が配設されている。第2始動センサSE2により遊技球が検知されると、第2特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。第2始動センサSE2により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、1球の遊技球が賞球として付与される。このように、本実施形態では、第2始動口27への遊技球の入球を契機として第2特別ゲームを実行可能に構成されている。第2始動口27は、開閉部材としての第1可変部材28を有する。第1可変部材28は、遊技球を第2始動口27へ入球させることができる開状態と、遊技球を第2始動口27へ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第1可変部材28は、第1アクチュエータA1(図5に示す)から動力を受けて動作する。第1可変部材28が開状態となる場合には、第2始動口27への遊技球の入球が許容される。第1可変部材28が閉状態となる場合には、第2始動口27への遊技球の入球が許容されない。以下、第1可変部材28が開状態となることを「第2始動口27が開放される」と示し、第1可変部材28が閉状態となることを「第2始動口27が閉鎖される」と示す場合がある。このように、パチンコ遊技機10は、遊技球が入球可能な始動口を備えている。そして、パチンコ遊技機10において始動口には、常時開放されている第1始動口26と、開閉部材が開状態に動作することにより開放される第2始動口27と、がある。
【0025】
本実施形態では、第1始動口26へ遊技球が入球し、第1特別ゲームの始動条件が成立した場合、大当り抽選が行われるものの、小当り抽選は行われない。一方、本実施形態では、第2始動口27へ遊技球が入球し、第2特別ゲームの始動条件が成立した場合、大当り抽選が行われ、当該大当り抽選に非当選した場合には、小当り抽選が行われる。
【0026】
パチンコ遊技機10は、第1大入賞口29を備えている。第1大入賞口29は、遊技領域21のうちセンター枠23の右方に位置している。パチンコ遊技機10は、第1大入賞口29に入球した遊技球を検知する第1カウントセンサSE3(図5に示す)を備えている。例えば、第1大入賞口29には、入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第1カウントセンサSE3が配設されている。第1カウントセンサSE3により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。第1カウントセンサSE3により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、15球の遊技球が賞球として付与される。第1大入賞口29は、第2可変部材30を有する。第2可変部材30は、遊技球を第1大入賞口29へ入球させることができる開状態と、遊技球を第1大入賞口29へ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第2可変部材30は、第2アクチュエータA2(図5に示す)から動力を受けて動作する。第2可変部材30が開状態となる場合には、第1大入賞口29への遊技球の入球が許容される。第2可変部材30が閉状態となる場合には、第1大入賞口29への遊技球の入球が許容されない。以下、第2可変部材30が開状態となることを「第1大入賞口29が開放される」と示し、第2可変部材30が閉状態となることを「第1大入賞口29が閉鎖される」と示す場合がある。
【0027】
パチンコ遊技機10は、第2大入賞口31を備えている。第2大入賞口31は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。パチンコ遊技機10は、第2大入賞口31に入球した遊技球を検知する第2カウントセンサSE4(図5に示す)を備えている。例えば、第2大入賞口31には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第2カウントセンサSE4が配設されている。第2カウントセンサSE4により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。第2カウントセンサSE4により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、15球の遊技球が賞球として付与される。第2大入賞口31は、第3可変部材32を有する。第3可変部材32は、遊技球を第2大入賞口31へ入球させることができる開状態と、遊技球を第2大入賞口31へ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第3可変部材32は、第3アクチュエータA3(図5に示す)から動力を受けて動作する。第3可変部材32が開状態となる場合には、第2大入賞口31への遊技球の入球が許容される。第3可変部材32が閉状態となる場合には、第2大入賞口31への遊技球の入球が許容されない。以下、第3可変部材32が開状態となることを「第2大入賞口31が開放される」と示し、第3可変部材32が閉状態となることを「第2大入賞口31が閉鎖される」と示す場合がある。
【0028】
パチンコ遊技機10は、ゲート33を備えている。ゲート33は、遊技領域21のうちセンター枠23の右方であって、第2始動口27、第1大入賞口29、及び第2大入賞口31の上方に位置している。ゲート33には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口が開口されている。ゲート口には、入球し、通過する遊技球を検知するゲートセンサSE5(図5に示す)が配設されている。ゲートセンサSE5により遊技球が検知されると、普通ゲームの始動条件が成立し得る。
【0029】
次に、本実施形態において、遊技球が流下する経路について説明する。
上記のように構成されたパチンコ遊技機10は、遊技領域21において遊技球が流下する経路として、遊技球の発射強度に応じた複数通りの経路を有している。遊技球が流下する経路は、遊技球が流下する領域として把握することもできる。複数通りの経路には、センター枠23(演出表示装置25)の左側を遊技球が流下する第1経路R1と、センター枠23(演出表示装置25)の右側を遊技球が流下する第2経路R2と、がある。以下の説明では、遊技盤20を正面視したときに遊技領域21を左右に二等分する中心線CLよりも左側に位置する領域を左側領域R1aと示し、中心線CLよりも右側に位置する領域を右側領域R2aと示す。左側領域R1aを遊技球が流下する経路は第1経路R1に相当し、右側領域R2aを遊技球が流下する経路は第2経路R2に相当する。
【0030】
遊技者は、発射ハンドル16を操作して発射強度を調整することで、左側領域R1a、及び右側領域R2aに遊技球を打ち分け、第1始動口26や第2始動口27、第1大入賞口29、第2大入賞口31、ゲート33へ遊技球を入球させることが可能となる。具体的に、発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、左打ち)、遊技球は、左側領域R1aに流下案内され易く、第1始動口26へ入球する可能性がある。一方、発射強度を強めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、右打ち)、遊技球は、右側領域R2aに流下案内され易く、第2始動口27や第1大入賞口29、第2大入賞口31、ゲート33へ入球する可能性がある。したがって、第1経路R1には、第1始動口26があり、第2経路R2には、第2始動口27、第1大入賞口29、第2大入賞口31、及びゲート33があるといえる。
【0031】
本実施形態において遊技球は、第1経路R1を流下する場合、第1始動口26に入球することが可能である。一方、本実施形態において遊技球は、第2経路R2を流下する場合、第1始動口26に入球し難い(又は、入球しない)。また、本実施形態において遊技球は、第2経路R2を流下する場合、第2始動口27や第1大入賞口29、第2大入賞口31、ゲート33に入球することが可能である。一方、本実施形態において遊技球は、第1経路R1を流下する場合、第2始動口27や第1大入賞口29、第2大入賞口31、ゲート33に入球し難い(又は、入球しない)。以下の説明では、遊技球の発射強度のうち遊技球が第1経路R1を流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「左打ち」と示す場合がある。本実施形態では、左打ちとなる発射強度が第1発射強度に相当する。また、遊技球の発射強度のうち遊技球が第2経路R2を流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「右打ち」と示す場合がある。本実施形態では、右打ちとなる発射強度が第2発射強度に相当する。以上のように、第1始動口26は、発射ハンドル16の発射強度を第1発射強度とすることで入球させることが可能である。また、第2始動口27、第1大入賞口29、第2大入賞口31、及びゲート33は、発射強度を第2発射強度とすることで入球させることが可能である。
【0032】
右側領域R2aにおいてゲート33は、第2始動口27、第1大入賞口29、及び第2大入賞口31よりも第2経路R2の上流に配置されている。右側領域R2aにおいて第1大入賞口29は、第2始動口27、及び第2大入賞口31よりも第2経路R2の上流に配置されている。右側領域R2aにおいて第2始動口27は、第2大入賞口31よりも第2経路R2の上流に配置されている。
【0033】
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態として、非確率変動状態と、確率変動状態と、を備えている。大当り確率は、内部抽選として行われる大当り抽選において大当りに当選する確率である。確率変動状態は、非確率変動状態に比して、大当り確率が高い遊技状態である。確率変動状態では、大当りに当選する可能性が非確率変動状態に比して高まる。
【0034】
因みに、パチンコ遊技機10では、非確率変動状態、及び確率変動状態のうち何れであるかによって大当りとなる確率(大当り抽選の当選確率)が異なるが、第1始動口26と第2始動口27のうち何れへの入球を契機とするかによって大当りとなる確率は異ならない。また、パチンコ遊技機10では、非確率変動状態、及び確率変動状態のうち何れであるかによって小当りとなる確率(小当り抽選の当選確率)は異ならない。
【0035】
パチンコ遊技機10は、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームのうち少なくとも第2特別ゲームの変動時間が異なる遊技状態として、非時短状態と、時短状態と、がある。時短状態は、非時短状態に比して、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームのうち少なくとも第2特別ゲームの変動時間が短くなる(又は、短くなり易い)遊技状態である。なお、「少なくとも第2特別ゲームの変動時間が短くなる(又は、短くなり易い)」とは、第2特別ゲームの変動時間が必ず短いことに限らず、第2特別ゲームの変動時間が短くなる場合もあれば長くなる場合があってもよく、第2特別ゲームの変動時間の平均時間が短くなることを意図する。因みに、パチンコ遊技機10では、時短状態であるとき、非時短状態であるときに比して、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームのうち何れも変動時間が短くなる(又は、短くなり易い)。
【0036】
パチンコ遊技機10では、非時短状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、所定の変動時間(例えば、4分や8分)を超える。具体的に、本実施形態において、非時短状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、小当りの場合、及びはずれの場合、10分となる。また、本実施形態において、非時短状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、大当りの場合、5分となる。例えば、非時短状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、大当りとなった場合に限って、所定の変動時間を超えない(例えば、1分)ようにしてもよい。
【0037】
一方、本実施形態において、時短状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、所定の変動時間を超えない。具体的に、本実施形態において、時短状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、小当りの場合、1秒となる。本実施形態において、時短状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、はずれの場合、3秒、30秒、及び60秒のうち何れかとなる。本実施形態において、時短状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、大当りの場合、30秒、及び60秒のうち何れかとなる。このように、本実施形態において、時短状態は、非時短状態に比して、第2特別ゲームの変動時間が短くなる(又は、短くなり易い)遊技状態である。
【0038】
パチンコ遊技機10は、普通当り遊技が生起された場合の第1可変部材28の開放時間が異なる遊技状態として、非開放延長状態と、開放延長状態と、がある。開放延長状態は、非開放延長状態に比して、普通当り遊技が生起された場合の第1可変部材28の開放時間が長い遊技状態である。開放延長状態では、非開放延長状態に比して、第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高い。即ち、開放延長状態は、非開放延長状態に比して開閉部材としての第1可変部材28の開閉に関する有利度が高い。因みに、普通当り遊技が生起された場合の第1可変部材28の開放時間を異ならせる方法としては、1回の普通当り遊技において第1可変部材28が開状態となる回数を異ならせる方法や、第1可変部材28が開状態となったときの開放時間や1回の普通当り遊技において第1可変部材28が開状態となる合計の開放時間を異ならせる方法などがある。
【0039】
その他、遊技状態としては、普通当り抽選の当選確率が異なる遊技状態を制御可能に構成してもよい。例えば、普通当り確率変動状態と普通当り非確率変動状態を遊技状態として制御可能に構成し、普通当り確率変動状態は、普通当り非確率変動状態に比して、普通当り抽選において普通当りに当選する確率が高い遊技状態としてもよい。また、開放延長状態に制御されているときに普通当り確率変動状態に制御され、非開放延長状態に制御されているときに普通当り非確率変動状態に制御されるように構成してもよい。
【0040】
また、遊技状態としては、普通ゲームの変動時間が異なる遊技状態を制御可能に構成してもよい。例えば、普通短縮状態と非普通短縮状態を遊技状態として制御可能に構成し、普通短縮状態は、非普通短縮状態に比して、普通ゲームの変動時間が短くなり易い遊技状態としてもよい。なお、「普通ゲームの変動時間が短くなり易い」とは、普通ゲームの変動時間が必ず短いことに限らず、普通ゲームの変動時間が短くなる場合もあれば長くなる場合があってもよく、普通ゲームの変動時間の平均時間が短くなることを意図する。
【0041】
そして、パチンコ遊技機10において制御される遊技状態としては、「非確率変動状態、非時短状態、非開放延長状態」と、「非確率変動状態、時短状態、開放延長状態」と、「確率変動状態、時短状態、開放延長状態」と、「確率変動状態、時短状態、非開放延長状態」と、がある。以下の説明では、「非確率変動状態、非時短状態、非開放延長状態に制御される遊技状態」を「通常低確状態」、「非確率変動状態、時短状態、開放延長状態に制御される遊技状態」を「特定低確状態」と示す場合がある。また、以下の説明では、「確率変動状態、時短状態、開放延長状態に制御される遊技状態」を「特定高確状態」、「確率変動状態、時短状態、非開放延長状態に制御される遊技状態」を「特殊状態」と示す場合がある。即ち、本実施形態では、遊技状態には、通常低確状態と、特定低確状態と、特定高確状態と、特殊状態と、がある。本実施形態における特殊状態は、小当りラッシュ(小当りRUSH)や小当りラッシュ状態ともいわれる。
【0042】
次に、パチンコ遊技機10における大当りについて説明する。
パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄は、第1大当り図柄と、第2大当り図柄と、第3大当り図柄と、に分類されている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当りの種類が定められている。具体的に、第1大当り図柄には第1大当り、第2大当り図柄には第2大当り、第3大当り図柄には第3大当りがそれぞれ定められている。以下、第1大当りに基づく大当り遊技を「第1大当り遊技」、第2大当りに基づく大当り遊技を「第2大当り遊技」、第3大当りに基づく大当り遊技を「第3大当り遊技」という。
【0043】
パチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選し、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて第1大当り図柄が確定停止表示されると、その後、第1大当り遊技が生起(付与)される。即ち、パチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選し、大当り図柄が第1大当り図柄であった場合、第1大当りとなる特別ゲームの終了後に第1大当り遊技が生起される。パチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選し、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて第2大当り図柄が確定停止表示されると、その後、第2大当り遊技が生起される。即ち、パチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選し、大当り図柄が第2大当り図柄であった場合、第2大当りとなる特別ゲームの終了後に第2大当り遊技が生起される。パチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選し、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて第3大当り図柄が確定停止表示されると、その後、第3大当り遊技が生起される。即ち、パチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選し、大当り図柄が第3大当り図柄であった場合、第3大当りとなる特別ゲームの終了後に第3大当り遊技が生起される。
【0044】
大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング期間にわたって、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング演出の終了後に、第1大入賞口29が開放されるラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技において第1大入賞口29は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1の開放遊技終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2の開放遊技終了条件が成立する迄の間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング期間にわたって、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング演出の終了に伴って終了される。
【0045】
図3に示すように、各大当りには、ラウンド遊技の回数(図3では、ラウンド回数と示す)が定められている。具体的に、第1大当りには、ラウンド遊技の回数として「10回」が定められている。また、第2大当り、及び第3大当りには、ラウンド遊技の回数として「4回」が定められている。
【0046】
各大当りには、大当り遊技終了後の遊技状態が定められている。具体的に、第1大当りには、大当り遊技終了後の遊技状態を特殊状態に制御することが定められている。パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御された後、特殊状態の終了条件が成立した場合に特殊状態が終了する。特殊状態の終了条件には、大当り抽選に当選した場合に成立する終了条件がある。パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御された後、大当り遊技が生起された場合、特殊状態が終了する。なお、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されているときに小当り抽選に当選しても特殊状態が終了しない。
【0047】
第2大当りには、大当り遊技終了後の遊技状態を特定高確状態に制御することが定められている。パチンコ遊技機10では、特定高確状態に制御された後、特定高確状態の終了条件が成立した場合に特定高確状態が終了する。特定高確状態の終了条件には、大当り抽選に当選した場合に成立する終了条件がある。パチンコ遊技機10では、特定高確状態に制御された後、大当り遊技が生起された場合、特定高確状態が終了する。なお、パチンコ遊技機10では、特定高確状態に制御されているときに小当り抽選に当選しても特定高確状態が終了しない。
【0048】
第3大当りには、大当り遊技終了後の遊技状態を特定低確状態に制御することが定められている。パチンコ遊技機10では、特定低確状態に制御された後、特定低確状態の終了条件が成立した場合に特定低確状態が終了する。特定低確状態の終了条件には、大当り抽選に当選した場合に成立する終了条件がある。パチンコ遊技機10では、特定低確状態に制御された後、大当り遊技が生起された場合、特定低確状態が終了する。なお、パチンコ遊技機10では、特定低確状態に制御されているときに小当り抽選に当選しても特定低確状態が終了しない。
【0049】
また、特定低確状態の終了条件には、第3大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく100回の特別ゲームが実行された場合に成立する終了条件がある。パチンコ遊技機10では、第3大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく100回の特別ゲームが実行された場合、特定低確状態が終了し、通常低確状態に制御される。即ち、パチンコ遊技機10では、第3大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく100回の特別ゲームが実行された場合、時短状態から非時短状態に制御されるとともに、開放延長状態から非開放延長状態に制御される。
【0050】
次に、パチンコ遊技機10における小当りについて説明する。
小当り遊技では、第2大入賞口31が開放され、第2大入賞口31への遊技球の入球が許容される。小当り遊技では、所定の開放態様で第2大入賞口31が開状態となる。小当り遊技において第2大入賞口31は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1の開放遊技終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2の開放遊技終了条件が成立する迄の間、所定の開放態様で開放される。例えば、小当り遊技では、「0.6秒開放した後に0.5秒閉鎖し、その後、1.2秒開放する開放態様」で第2大入賞口31が開状態となる。このように、小当り遊技では、少なくとも1回は第2大入賞口31が、当該第2大入賞口31へ遊技球を入球させることが容易な時間だけ開放される。以上のように、大当り遊技では、第1大入賞口29が開放されることによって第1大入賞口29への遊技球の入球が許容される一方、小当り遊技では、第2大入賞口31が開放されることによって第2大入賞口31への遊技球の入球が許容される。
【0051】
ここで、パチンコ遊技機10における遊技状態の移行について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における特別ゲームが所定回数実行された場合、遊技状態を移行することが可能に構成されている。具体的に、パチンコ遊技機10は、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における900回目の特別ゲームが実行されたことを契機に、特定低確状態に制御されるように構成されている。上述したように、パチンコ遊技機10は、大当り遊技の終了後、大当りの種類に基づいて、特殊状態、特定高確状態、及び特定低確状態のうち何れかに制御される。パチンコ遊技機10は、第1大当り遊技の終了後に特殊状態に制御され、大当り遊技が生起されるまで特殊状態を継続する。特殊状態は、確率変動状態であるため、非確率変動状態における特別ゲームが実行され得ない。よって、パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく特別ゲームが900回実行されたとしても特定低確状態に制御されない。パチンコ遊技機10は、第2大当り遊技の終了後に特定高確状態に制御され、大当り遊技が生起されるまで特定高確状態を継続する。特定高確状態は、確率変動状態であるため、非確率変動状態における特別ゲームが実行され得ない。よって、パチンコ遊技機10では、第2大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく特別ゲームが900回実行されたとしても特定低確状態に制御されない。
【0052】
一方、パチンコ遊技機10は、第3大当り遊技の終了後に特定低確状態に制御され、大当り遊技が生起されるまで、又は100回の特別ゲームが実行されるまで特定低確状態を継続する。特定低確状態は、非確率変動状態であるため、非確率変動状態における特別ゲームが実行され得る。また、パチンコ遊技機10は、第3大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく100回の特別ゲームが実行された場合、特定低確状態から通常低確状態に制御する。通常低確状態は、非確率変動状態であるため、非確率変動状態における特別ゲームが実行され得る。このため、パチンコ遊技機10では、第3大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく900回の特別ゲームが実行された場合、特定低確状態に制御される。具体的に、パチンコ遊技機10では、第3大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく100回の特別ゲームが実行された場合、特定低確状態が終了し、通常低確状態に制御され、その後、大当り遊技が生起されることなく800回の特別ゲームが実行された場合、通常低確状態が終了し、特定低確状態に制御される。
【0053】
このように、本実施形態では、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における特別ゲームが900回実行された場合、通常低確状態から特定低確状態に制御されるように構成されている。即ち、パチンコ遊技機10では、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における特別ゲームが900回実行された場合、非時短状態から時短状態に制御される。また、パチンコ遊技機10では、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における特別ゲームが900回実行された場合、非開放延長状態から開放延長状態に制御される。なお、パチンコ遊技機10では、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における特別ゲームが900回実行された場合であっても、非確率変動状態から確率変動状態に制御されず、非確率変動状態が継続する。
【0054】
そして、本実施形態では、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における特別ゲームが900回実行され、通常低確状態から特定低確状態に制御された後、大当り遊技が生起されることなく特別ゲームが1200回実行された場合、特定低確状態から通常低確状態に制御されるように構成されている。即ち、パチンコ遊技機10では、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における特別ゲームが900回実行され、非時短状態から時短状態に制御された後、大当り遊技が生起されることなく特別ゲームが1200回実行された場合、時短状態から非時短状態に制御される。また、パチンコ遊技機10では、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における特別ゲームが900回実行され、非開放延長状態から開放延長状態に制御された後、大当り遊技が生起されることなく特別ゲームが1200回実行された場合、開放延長状態から非開放延長状態に制御される。なお、パチンコ遊技機10では、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における特別ゲームが900回実行された場合であっても非確率変動状態が継続され、その後、大当り遊技が生起されることなく特別ゲームが1200回実行された場合であっても非確率変動状態が継続される。
【0055】
演出表示装置25において実行可能な表示演出について説明する。
本実施形態における演出表示装置25が実行可能な表示演出には、演出用の図柄(以下、演出図柄と示す)が複数列で変動表示され、最終的に演出図柄の組み合わせが確定停止表示される演出図柄変動ゲーム(以下、演出ゲームと示す)がある。パチンコ遊技機10は、演出図柄を用いた演出ゲームを実行可能に構成されている。演出図柄は、キャラクタや模様などの装飾が施された図柄であって、「装飾図柄」や「飾り図柄」ともいわれる。演出ゲームは、第1列、第2列、及び第3列の図柄列をそれぞれ縦方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。第1列の演出図柄は所謂第1図柄であり、第2列の演出図柄は所謂第2図柄であり、第3列の演出図柄は所謂第3図柄である。以下の説明では、「第1列」を「左列」と示すとともに「第1図柄」を「左図柄」と示し、「第2列」を「中列」と示すとともに「第2図柄」を「中図柄」と示し、「第3列」を「右列」と示すとともに「第3図柄」を「右図柄」と示す。本実施形態において各列では、原則として、[1]~[8]の数字を模した演出図柄が所定の順序で変動表示される。
【0056】
演出ゲームは、特別ゲームと連動して行われる。即ち、本実施形態では、実行中の図柄変動ゲームに対応する演出ゲームを実行可能に構成されている。具体的に、演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。このように、パチンコ遊技機10は、特別ゲームの実行中に演出ゲームを実行可能に構成されている。そして、演出ゲームでは、対応した特別ゲームにて確定停止表示された特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが確定停止表示される。特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて大当りの図柄組み合わせが確定停止表示される。例えば、大当りの図柄組み合わせは、[777]などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。
【0057】
また、特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて、小当りの図柄組み合わせが確定停止表示される。例えば、小当りの図柄組み合わせは、[321]や[426]などのように、少なくとも一部の列の演出図柄が他の列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。また、特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて、はずれの図柄組み合わせが確定停止表示される。例えば、はずれの図柄組み合わせは、[323]や[426]などのように、少なくとも一部の列の演出図柄が他の列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。因みに、小当りの図柄組み合わせは、はずれの図柄組み合わせと一部、又は全部が共通する図柄組み合わせであってもよい。例えば、小当りの図柄組み合わせとはずれの図柄組み合わせで共通する図柄組み合わせが演出ゲームにて確定停止表示された場合には、小当りとはずれの何れであるかを演出図柄から特定し難くできる。一方、小当りの図柄組み合わせは、はずれの図柄組み合わせと異なる図柄組み合わせであってもよい。この場合、演出図柄から小当りとはずれの何れであるかを特定し易くできる。なお、演出ゲームにおいては、演出図柄が確定停止表示される前に一旦停止表示される。本明細書において「一旦停止表示」とは、例えば、「ゆれ変動状態」など、確定停止表示とは異なることを示す状態を意味している。
【0058】
演出ゲームでは、演出図柄の表示態様がリーチ態様となり(リーチが形成され)、リーチ演出(単に、リーチともいわれる)が行われる場合がある。リーチ態様は、複数列のうち特定の列(例えば、左列と右列)に同一の数字を模した演出図柄が一旦停止表示されており、且つ特定の列とは異なる列(例えば、中列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。リーチ演出には、登場させるキャラクタや演出図柄の動作が異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。例えば、リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、スーパーリーチ演出と、がある。そして、特別ゲームの実行中、スーパーリーチ演出が実行される場合には、ノーマルリーチ演出が実行される場合に比して、大当り期待度が高くなるようにしてもよい。なお、本実施形態におけるリーチ演出は、特別ゲームの実行中に実行される。このように、本実施形態において、演出には、リーチ演出がある。本実施形態におけるリーチ演出は、大当り抽選の結果に応じて実行される。本実施形態では、リーチ演出が予告演出に相当する。
【0059】
また、パチンコ遊技機10では、演出表示装置25において、演出ゲームとは別に、特定図柄が変動表示され、最終的に特定図柄が確定停止表示される特定図柄変動ゲーム(以下、特定ゲームと示す)が実行される。このように、パチンコ遊技機10は、演出ゲームとは別に、特定図柄を用いた特定ゲームを実行可能に構成されている。本実施形態における特定ゲームは、一列の特定図柄が変動して実行される。特定ゲームには、実行中の第1特別ゲームに対応する第1特定図柄変動ゲーム(以下、第1特定ゲームと示す)と、実行中の第2特別ゲームに対応する第2特定図柄変動ゲーム(以下、第2特定ゲームと示す)と、がある。具体的に、第1特定ゲームは、第1特別ゲームの開始に伴って開始され、第1特別ゲームの終了に伴って終了される。同様に、第2特定ゲームは、第2特別ゲームの開始に伴って開始され、第2特別ゲームの終了に伴って終了される。そして、特定ゲームでは、特別ゲームにて確定停止表示された特別図柄に応じた特定図柄が確定停止表示される。例えば、特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示される場合には、特定ゲームにおいて特定図柄による大当り図柄(例えば、[7])が確定停止表示される。また、特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示される場合には、特定ゲームにおいて特定図柄による小当り図柄(例えば、[1])が確定停止表示される。また、特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示される場合には、特定ゲームにおいて特定図柄によるはずれ図柄(例えば、[4])が確定停止表示される。なお、特定図柄は、例えば、所定の図形を模した図柄であってもよいし、所定の文字を模した図柄であってもよい。
【0060】
図4(a)、及び図4(b)に示すように、演出表示装置25では、第1特定領域Z1に第1特定ゲームに係る特定図柄が表示され、当該第1特定ゲームに係る特定図柄によって第1特定ゲームが実行される。同様に、演出表示装置25では、第2特定領域Z2に第2特定ゲームに係る特定図柄が表示され、当該第2特定ゲームに係る特定図柄によって第2特定ゲームが実行される。第1特定ゲームに係る特定図柄は、第4図柄ともいわれる。第2特定ゲームに係る特定図柄は、第5図柄ともいわれる。
【0061】
以上のように、パチンコ遊技機10では、演出表示装置25において、演出ゲームと、特定ゲームと、が実行される。演出ゲームは、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームのうち何れかの特別ゲームに対応して実行される。パチンコ遊技機10は、遊技状態に応じて、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームのうち何れかの特別ゲームに対応して演出ゲームを実行可能に構成されている。具体的に、パチンコ遊技機10は、通常低確状態において、第1特別ゲームが開始したときに第1特別ゲームに対応した演出ゲームを実行可能である一方、第2特別ゲームが開始したときに第2特別ゲームに対応した演出ゲームを実行不能に構成されている。パチンコ遊技機10では、通常低確状態において、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが開始され、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない一方、実行中の第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。パチンコ遊技機10は、特定低確状態、特定高確状態、及び特殊状態において、第2特別ゲームが開始したときに第2特別ゲームに対応した演出ゲームを実行可能である一方、第1特別ゲームが開始したときに第1特別ゲームに対応した演出ゲームを実行不能に構成されている。パチンコ遊技機10では、特定低確状態、特定高確状態、及び特殊状態において、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが開始され、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない一方、実行中の第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。
【0062】
このように、本実施形態では、非時短状態において第1特別ゲームが開始した場合、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行され、時短状態において第2特別ゲームが開始した場合、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されるように構成されている。そして、本実施形態では、第1特別ゲームに対応する演出ゲームの態様は、第2特別ゲームに対応する演出ゲームの態様と異なるように構成されている。例えば、第1特別ゲームに対応する演出ゲームに用いられる演出図柄と、第2特別ゲームに対応する演出ゲームに用いられる演出図柄と、ではデザイン(模様など)が異なる。これに限らず、例えば、第1特別ゲームに対応する演出ゲームに用いられる演出図柄と、第2特別ゲームに対応する演出ゲームに用いられる演出図柄と、ではキャラクタが異なるようにしてもよい。なお、特定ゲームは、遊技状態によらず、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームのうち何れの特別ゲームにも対応して実行されるように構成されている。即ち、パチンコ遊技機10は、遊技状態によらず、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第1特別ゲームに対応する第1特定ゲームが実行され、且つ、実行中の第2特別ゲームに対応する第2特定ゲームが実行されるように構成されている。
【0063】
図4(b)に示すように、通常低確状態であるとき、演出表示装置25では、第1特別ゲームの開始に伴い演出ゲームが開始され、各演出図柄が変動表示されている。なお、図4(b)では、第2特別ゲームが実行されていない一方、第1特別ゲームが実行されているものとする。このように、通常低確状態であるときには、第2特別ゲームが実行されていないときであっても、第1特別ゲームが実行されているとき、第1特定領域Z1において第1特定ゲームが実行され、且つ、実行中の第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。このとき、第2特別ゲームが実行されていないことから、第2特定領域Z2には特定図柄が確定停止表示され続ける。因みに、演出表示装置25では、通常低確状態であるときにおいて第2特別ゲームが開始した場合、第2特定領域Z2において第2特定ゲームが開始されるものの、第2特別ゲームに対応する演出ゲームは開始されない。
【0064】
一方、特定低確状態、特定高確状態、及び特殊状態であるとき、演出表示装置25では、第2特別ゲームの開始に伴い演出ゲームが開始され、各演出図柄が変動表示される。なお、特定低確状態、特定高確状態、及び特殊状態であるとき、演出表示装置25では、第1特別ゲームが開始されても演出ゲームが開始されない。
【0065】
また、本実施形態における演出表示装置25が実行可能な表示演出には、待機演出(所謂、デモンストレーション演出)がある。待機演出は、パチンコ遊技機10が待機状態中であることを報知し、客寄せ効果を得るための演出である。例えば、待機演出は、パチンコ遊技機10のモチーフ(題材)のキャラクタを表示する演出である。本実施形態における待機演出は、第1特別ゲームの実行が保留されておらず、且つ、第1特別ゲームが実行されていない状況において実行可能に構成されている。
【0066】
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図5に示すように、パチンコ遊技機10は、主制御部としての主基板40を備えている。主基板40は、各種の処理を行い、該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)などの制御情報を出力する。パチンコ遊技機10は、副制御部としての副基板41を備えている。副基板41は、主基板40が出力する制御情報に基づき所定の処理を行う。例えば、副基板41は、装飾ランプ17による発光演出、スピーカ18による音演出、及び演出表示装置25による表示演出を実行させるための処理を行う。主基板40、及び副基板41は、遊技盤20の裏側に配設されている。遊技盤ユニットには、主基板40、及び副基板41が含まれる。パチンコ遊技機10において主基板40、及び副基板41は、機内部に配設されているともいえる。主基板40は、副基板41と接続されている。
【0067】
まず、主基板40について説明する。
主基板40は、主CPU40aと、主ROM40bと、主RAM40cと、を備えている。主CPU40aは、主ROM40bの制御プログラム(主制御プログラム)を実行することにより、各種の処理を行う。
【0068】
主ROM40bは、主制御プログラムや、所定の抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。例えば、主ROM40bは、大当り抽選にて用いられる大当り判定値を記憶している。大当り判定値には、高確大当り判定値と、共通大当り判定値と、がある。なお、パチンコ遊技機10において、非確率変動状態であるときの大当り抽選では共通大当り判定値と高確大当り判定値のうち共通大当り判定値のみが用いられる一方、確率変動状態であるときの大当り抽選では共通大当り判定値と高確大当り判定値の両方が用いられる。
【0069】
主ROM40bは、大当り抽選に当選した場合に大当り図柄を決定するために用いられる大当り図柄判定値を記憶している。大当り図柄判定値には、第1大当り図柄判定値と、第2大当り図柄判定値と、第3大当り図柄判定値と、がある。パチンコ遊技機10では、大当り図柄を決定するにあたって、取得した乱数の値が第1大当り図柄判定値と一致する場合には大当りの種類として第1大当りが決定される。同様に、パチンコ遊技機10では、大当り図柄を決定するにあたって、取得した乱数の値が第2大当り図柄判定値と一致する場合には大当りの種類として第2大当りが決定される。また、パチンコ遊技機10では、大当り図柄を決定するにあたって、取得した乱数の値が第3大当り図柄判定値と一致する場合には大当りの種類として第3大当りが決定される。
【0070】
主ROM40bは、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンには、時短状態であるときに決定可能な変動パターンと、非時短状態であるときに決定可能な変動パターンと、がある。時短状態であるときに決定可能な変動パターンと非時短状態であるときに決定可能な変動パターンは、全部が異なる。これに限らず、時短状態であるときに決定可能な変動パターンと非時短状態であるときに決定可能な変動パターンは、一部が異なるようにしてもよい。
【0071】
また、変動パターンには、第1特別ゲームを実行するときに決定可能な第1特別ゲーム用の変動パターンと、第2特別ゲームを実行するときに決定可能な第2特別ゲーム用の変動パターンと、がある。第1特別ゲーム用の変動パターンと第2特別ゲーム用の変動パターンは、全部が異なる。これに限らず、第1特別ゲーム用の変動パターンと第2特別ゲーム用の変動パターンは、一部が異なるようにしてもよい。因みに、パチンコ遊技機10において第1特別ゲームは、大当りとなる場合がある一方、小当りとなる場合がない。このため、パチンコ遊技機10は、第1特別ゲーム用の小当り変動パターンを備えていない。
【0072】
図6に示すように、パチンコ遊技機10では、非時短状態であるときであって、第1特別ゲームを実行するとき、複数種類の変動パターンが定められた変動パターンテーブルHT1の中から変動パターンが決定される。パチンコ遊技機10では、時短状態であるときであって、第1特別ゲームを実行するとき、複数種類の変動パターンが定められた変動パターンテーブルHT2の中から変動パターンが決定される。パチンコ遊技機10では、非時短状態であるときであって、第2特別ゲームを実行するとき、複数種類の変動パターンが定められた変動パターンテーブルHT3の中から変動パターンが決定される。パチンコ遊技機10では、時短状態であるときであって、第2特別ゲームを実行するとき、複数種類の変動パターンが定められた変動パターンテーブルHT4の中から変動パターンが決定される。
【0073】
時短状態であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間は、非時短状態であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間に比して、短い(又は、短いことが多い)。パチンコ遊技機10では、時短状態であるときに決定可能な複数種類の変動パターンが定められた変動パターンテーブルHT2、及び変動パターンテーブルHT4の中から変動パターンが決定されることによって時短状態が実現される。同様に、パチンコ遊技機10では、非時短状態であるときに決定可能な複数種類の変動パターンが定められた変動パターンテーブルHT1、及び変動パターンテーブルHT3の中から変動パターンが決定されることによって非時短状態が実現される。
【0074】
図7(a)、図7(b)、図8(a)、及び図8(b)に示すように、変動パターンは、リーチ演出と、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの変動時間(特別ゲームの変動時間)と、が対応付けられている。変動パターンは、リーチ演出を特定可能な情報であって、特別ゲームの変動時間を特定可能な情報といえる。
【0075】
変動パターンには、大当り変動パターンと、小当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に演出図柄による大当り図柄を確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。小当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで最終的に演出図柄による小当り図柄が確定停止表示される演出内容が対応付けられている。なお、小当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が対応付けられた変動パターンがあってもよい。はずれ変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで最終的に演出図柄によるはずれ図柄が確定停止表示される演出内容と、リーチ演出を経て最終的に演出図柄によるはずれ図柄を確定停止表示させる演出内容と、が対応付けられている。
【0076】
図7(a)に示すように、非時短状態であるときの第1特別ゲーム用の変動パターンテーブルHT1には、変動パターンHP11~HP15がある。変動パターンHP11~HP13は、はずれ変動パターンである。変動パターンHP11は、リーチ演出なし(図7では、「-」と示す)が対応付けられており、第1特別ゲームの変動時間として6秒が対応付けられている。変動パターンHP12は、ノーマルリーチ演出が対応付けられており、第1特別ゲームの変動時間として60秒が対応付けられている。変動パターンHP13は、スーパーリーチ演出が対応付けられており、第1特別ゲームの変動時間として60秒が対応付けられている。また、変動パターンHP14,HP15は、大当り変動パターンである。変動パターンHP14は、ノーマルリーチ演出が対応付けられており、第1特別ゲームの変動時間として60秒が対応付けられている。変動パターンHP15は、スーパーリーチ演出が対応付けられており、第1特別ゲームの変動時間として120秒が対応付けられている。
【0077】
このように、リーチ演出なしが対応付けられている変動パターン(変動パターンHP11)は、ノーマルリーチ演出、及びスーパーリーチ演出のうち何れかが対応付けられている変動パターン(変動パターンHP12~HP15)に比して第1特定ゲームの変動時間が短い。また、ノーマルリーチ演出が対応付けられている変動パターン(変動パターンHP12,HP14)は、スーパーリーチ演出が対応付けられている変動パターン(変動パターンHP13,HP15)に比して第1特定ゲームの変動時間が短い。
【0078】
図7(b)に示すように、時短状態であるときの第1特別ゲーム用の変動パターンテーブルHT2には、変動パターンHP21,HP22がある。変動パターンHP21は、はずれ変動パターンである。変動パターンHP21は、リーチ演出なしが対応付けられており、第1特別ゲームの変動時間として3秒が対応付けられている。変動パターンHP22は、大当り変動パターンである。変動パターンHP22は、リーチ演出なしが対応付けられており、第1特別ゲームの変動時間として30秒が対応付けられている。上述したように、本実施形態では、非時短状態において第1特別ゲームが開始した場合、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される一方、時短状態において第1特別ゲームが開始した場合、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない。このため、時短状態であるときの第1特別ゲーム用の変動パターンは、全てリーチ演出なしが対応付けられている。
【0079】
以上のように、本実施形態において、時短状態であるときの第1特別ゲーム用の変動パターンは、非時短状態であるときの第1特別ゲーム用の変動パターンに比して、第1特別ゲームの変動時間が短い。例えば、時短状態であるときのはずれ変動パターンは、変動時間が3秒である。これに対して、非時短状態であるときのはずれ変動パターンは、変動時間が6秒、60秒、及び120秒のうち何れかであり、何れも時短状態であるときのはずれ変動パターンに比して長い変動時間である。同様に、時短状態であるときの大当り変動パターンは、変動時間が30秒である。これに対して、非時短状態であるときの大当り変動パターンは、変動時間が60秒、及び120秒のうち何れかであり、何れも時短状態であるときの大当り変動パターンに比して長い変動時間である。
【0080】
本実施形態において、非時短状態であるときの第1特別ゲーム用の変動パターンには、リーチ演出なし、ノーマルリーチ演出、及びスーパーリーチ演出のうち何れかが対応付けられている。一方、時短状態であるときの第1特別ゲーム用の変動パターンには、リーチ演出なしのみが対応付けられている。このように、パチンコ遊技機10は、非時短状態であるときに決定された第1特別ゲーム用の変動パターンに基づいた第1特別ゲームの実行中にリーチ演出を実行可能に構成されている。つまり、パチンコ遊技機10では、非時短状態において、第1特別ゲームの実行中にリーチ演出を実行可能である。
【0081】
また、非時短状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれ変動パターンには、リーチ演出なし、ノーマルリーチ演出、及びスーパーリーチ演出のうち何れかが対応付けられた変動パターンがある。一方、非時短状態であるときの第1特別ゲーム用の大当り変動パターンには、リーチ演出なしが対応付けられた変動パターンがなく、ノーマルリーチ演出、及びスーパーリーチ演出のうち何れかが対応付けられた変動パターンがある。このように、本実施形態においてリーチ演出は、はずれ変動パターン、及び大当り変動パターンのうち何れかに応じて実行される。また、本実施形態では、スーパーリーチ演出が実行される場合には、ノーマルリーチ演出が実行される場合に比して、大当り期待度が高くなるように構成されている。第1特別ゲームにおいてノーマルリーチ演出が実行される場合の大当り期待度は、変動パターンHP12に基づいた第1特別ゲームが実行される確率と、変動パターンHP14に基づいた第1特別ゲームが実行される確率と、の割合によって算出することができる。第1特別ゲームにおいてスーパーリーチ演出が実行される場合の大当り期待度は、変動パターンHP13に基づいた第1特別ゲームが実行される確率と、変動パターンHP15に基づいた第1特別ゲームが実行される確率と、の割合によって算出することができる。このように、本実施形態におけるリーチ演出は、大当り抽選の結果に応じて実行される。
【0082】
図8(a)に示すように、非時短状態であるときの第2特別ゲーム用の変動パターンテーブルHT3には、変動パターンHP31~HP33がある。変動パターンHP31は、はずれ変動パターンである。変動パターンHP31は、リーチ演出なし(図8では、「-」と示す)が対応付けられており、第2特別ゲームの変動時間として600秒が対応付けられている。変動パターンHP32は、大当り変動パターンである。変動パターンHP32は、リーチ演出なしが対応付けられており、第2特別ゲームの変動時間として300秒が対応付けられている。変動パターンHP33は、小当り変動パターンである。変動パターンHP33は、リーチ演出なしが対応付けられており、第2特別ゲームの変動時間として600秒が対応付けられている。上述したように、本実施形態では、時短状態において第2特別ゲームが開始した場合、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される一方、非時短状態において第2特別ゲームが開始した場合、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない。このため、非時短状態であるときの第2特別ゲーム用の変動パターンは、全てリーチ演出なしが対応付けられている。
【0083】
図8(b)に示すように、時短状態であるときの第2特別ゲーム用の変動パターンテーブルHT4には、変動パターンHP41~HP46がある。変動パターンHP41~HP43は、はずれ変動パターンである。変動パターンHP41は、リーチ演出なしが対応付けられており、第2特別ゲームの変動時間として3秒が対応付けられている。変動パターンHP42は、ノーマルリーチ演出が対応付けられており、第2特別ゲームの変動時間として30秒が対応付けられている。変動パターンHP43は、スーパーリーチ演出が対応付けられており、第2特別ゲームの変動時間として60秒が対応付けられている。また、変動パターンHP44,HP45は、大当り変動パターンである。変動パターンHP44は、ノーマルリーチ演出が対応付けられており、第2特別ゲームの変動時間として30秒が対応付けられている。変動パターンHP45は、スーパーリーチ演出が対応付けられており、第2特別ゲームの変動時間として60秒が対応付けられている。また、変動パターンHP46は、小当り変動パターンである。変動パターンHP46は、リーチ演出なしが対応付けられており、第2特別ゲームの変動時間として1秒が対応付けられている。
【0084】
このように、リーチ演出なしが対応付けられている変動パターン(変動パターンHP41,46)は、ノーマルリーチ演出、及びスーパーリーチ演出のうち何れかが対応付けられている変動パターン(変動パターンHP42~HP45)に比して第1特定ゲームの変動時間が短い。また、ノーマルリーチ演出が対応付けられている変動パターン(変動パターンHP42,HP44)は、スーパーリーチ演出が対応付けられている変動パターン(変動パターンHP43,HP45)に比して第1特定ゲームの変動時間が短い。
【0085】
以上のように、本実施形態において、時短状態であるときの第2特別ゲーム用の変動パターンは、非時短状態であるときの第2特別ゲーム用の変動パターンに比して、第2特別ゲームの変動時間が短い。例えば、時短状態であるときのはずれ変動パターンは、変動時間が3秒、30秒、60秒のうち何れかである。これに対して、非時短状態であるときのはずれ変動パターンは、変動時間が600秒であり、時短状態であるときのはずれ変動パターンに比して長い変動時間である。同様に、時短状態であるときの大当り変動パターンは、変動時間が30秒、及び60秒の何れかである。これに対して、非時短状態であるときの大当り変動パターンは、変動時間が300秒であり、時短状態であるときの大当り変動パターンに比して長い変動時間である。また、時短状態であるときの小当り変動パターンは、変動時間が1秒である。これに対して、非時短状態であるときの小当り変動パターンは、変動時間が600秒であり、時短状態であるときの小当り変動パターンに比して長い変動時間である。
【0086】
本実施形態において、非時短状態であるときの第2特別ゲーム用の変動パターンには、リーチ演出なしのみが対応付けられている。一方、時短状態であるときの第2特別ゲーム用の変動パターンには、リーチ演出なし、ノーマルリーチ演出、及びスーパーリーチ演出のうち何れかが対応付けられている。このように、パチンコ遊技機10は、時短状態であるときに決定された第2特別ゲーム用の変動パターンに基づいた第2特別ゲームの実行中にリーチ演出を実行可能に構成されている。
【0087】
また、時短状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれ変動パターンには、リーチ演出なし、ノーマルリーチ演出、及びスーパーリーチ演出のうち何れかが対応付けられた変動パターンがあり、時短状態であるときの第2特別ゲーム用の小当り変動パターンには、リーチ演出なしが対応付けられた変動パターンがある。一方、時短状態であるときの第2特別ゲーム用の大当り変動パターンには、リーチ演出なしが対応付けられた変動パターンがなく、ノーマルリーチ演出、及びスーパーリーチ演出のうち何れかが対応付けられた変動パターンがある。このように、本実施形態においてリーチ演出は、はずれ変動パターン、小当り変動パターン、及び大当り変動パターンのうち何れかに応じて実行される。また、本実施形態では、スーパーリーチ演出が実行される場合には、ノーマルリーチ演出が実行される場合に比して、大当り期待度が高くなるように構成されている。第2特別ゲームにおいてノーマルリーチ演出が実行される場合の大当り期待度は、変動パターンHP42に基づいた第2特別ゲームが実行される確率と、変動パターンHP44に基づいた第2特別ゲームが実行される確率と、の割合によって算出することができる。第2特別ゲームにおいてスーパーリーチ演出が実行される場合の大当り期待度は、変動パターンHP43に基づいた第2特別ゲームが実行される確率と、変動パターンHP45に基づいた第2特別ゲームが実行される確率と、の割合によって算出することができる。このように、本実施形態におけるリーチ演出は、大当り抽選の結果に応じて実行される。そして、本実施形態におけるリーチ演出は、非時短状態において第1特別ゲームが実行されているときと、時短状態において第2特別ゲームが実行されているときと、で実行可能である。
【0088】
図5に示す電気的構成の説明に戻り、主RAM40cは、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主RAM40cが記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ、及びタイマなどがある。主基板40は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を主基板40に搭載することによりハードウェア乱数として生成してもよく、主CPU40aが所定の制御周期毎に乱数の値を更新することによりソフトウェア乱数として生成してもよい。
【0089】
主基板40には、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、第1カウントセンサSE3、第2カウントセンサSE4、及びゲートセンサSE5が接続されている。主CPU40aは、ポートを介して、各種のセンサSE1~SE5が出力する検知信号を入力可能に構成されている。主基板40には、情報表示パネル22が接続されている。主CPU40aは、駆動回路を介して、情報表示パネル22の表示内容を制御可能となっている。主基板40には、第1アクチュエータA1、第2アクチュエータA2、及び第3アクチュエータA3が接続されている。主CPU40aは、駆動回路を介して、第1アクチュエータA1の動作、第2アクチュエータA2の動作、及び第3アクチュエータA3の動作を制御可能となっている。
【0090】
次に、副基板41について説明する。
副基板41は、副CPU41aと、副ROM41bと、副RAM41cと、を備えている。例えば、副CPU41aは、副ROM41bの制御プログラム(副制御プログラム)を実行することにより、各種の処理(例えば、演出に関する処理)を行う。副ROM41bは、副制御プログラムや、抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。副ROM41bは、演出表示装置25における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出データを記憶している。副ROM41bは、装飾ランプ17における発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出データを記憶している。副ROM41bは、スピーカ18における音演出の態様(内容)を特定可能な音演出データを記憶している。
【0091】
副RAM41cは、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副RAM41cが記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ、及びタイマなどがある。副基板41は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を副基板41に搭載することによりハードウェア乱数として生成してもよく、副CPU41aが所定の制御周期毎に乱数の値を更新することによりソフトウェア乱数として生成してもよい。
【0092】
副基板41には、装飾ランプ17、スピーカ18、及び演出表示装置25が接続されている。副CPU41aは、駆動回路を介して、装飾ランプ17、スピーカ18、及び演出表示装置25を制御可能となっている。
【0093】
以下、主CPU40aや副CPU41aが実行する制御内容を説明する。まず、主CPU40aが行う各種処理について説明する。
最初に、主CPU40aが行う特別図柄入力処理について説明する。
【0094】
特別図柄入力処理において主CPU40aは、第1特別図柄入力処理を行う。また、主CPU40aは、第1特別図柄入力処理を終えると、第2特別図柄入力処理を行う。そして、特別図柄入力処理において主CPU40aは、第2特別図柄入力処理を終えると、特別図柄入力処理を終了する。
【0095】
第1特別図柄入力処理において主CPU40aは、第1始動センサSE1からの検知信号を入力したかに基づいて、第1始動口26に遊技球が入球したかを判定する(以下、第1入力判定と示す)。第1入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU40aは、第1特別図柄入力処理を終了する。一方、第1入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている第1特別保留数が上限数(本実施形態では、4)未満であるかを判定する(以下、第1保留判定と示す)。第1保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU40aは、第1特別図柄入力処理を終了する。
【0096】
第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU40aは、第1特別保留数に1加算して更新する。また、主CPU40aは、更新後の第1特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。主CPU40aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第1保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU40aは、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM40cに記憶させる。このとき、主CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第1特別ゲーム用の乱数情報を主RAM40cに記憶させておくことで、第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。パチンコ遊技機10は、第1特別ゲームの実行を保留可能に構成されている。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。なお、例えば、乱数は、大当り抽選、及び小当り抽選に用いる当り抽選乱数、大当り図柄の決定に用いる図柄乱数、変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数などである。そして、第1特別図柄入力処理において主CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報を主RAM40cに記憶させると、第1特別図柄入力処理を終了する。
【0097】
第2特別図柄入力処理において主CPU40aは、第2始動センサSE2からの検知信号を入力したかに基づいて、第2始動口27に遊技球が入球したかを判定する(以下、第2入力判定と示す)。第2入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU40aは、第2特別図柄入力処理を終了する。一方、第2入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている第2特別保留数が上限数(本実施形態では、4)未満であるかを判定する(以下、第2保留判定と示す)。第2保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU40aは、第2特別図柄入力処理を終了する。
【0098】
第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU40aは、第2特別保留数に1加算して更新する。主CPU40aは、更新後の第2特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。また、主CPU40aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第2保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU40aは、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM40cに記憶させ、第2特別図柄入力処理を終了する。このとき、主CPU40aは、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主RAM40cに記憶させておくことで、第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。パチンコ遊技機10は、第2特別ゲームの実行を保留可能に構成されている。以上のように、パチンコ遊技機10は、特別ゲーム(図柄変動ゲーム)の実行を保留可能に構成されている。そして、第2特別図柄入力処理において主CPU40aは、第2特別ゲーム用の乱数情報を主RAM40cに記憶させると、第2特別図柄入力処理を終了する。主CPU40aは、第2特別図柄入力処理を終了すると、特別図柄入力処理を終了する。
【0099】
次に、主CPU40aが行う特別図柄開始処理について説明する。
図9、及び図10に示すように、特別図柄開始処理において、主CPU40aは、当り遊技(大当り遊技、小当り遊技)中ではないかを判定する(ステップS101)。当り遊技中である場合、主CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、当り遊技中ではない場合、主CPU40aは、第1特別ゲームの実行中であるかを判定する(ステップS102)。第1特別ゲームの実行中であると判定する場合、主CPU40aは、第2特別ゲームの実行中であるかを判定する(ステップS111)。一方、第1特別ゲームの実行中ではないと判定する場合、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている第1特別保留数が1以上であるかを判定する(ステップS103)。第1特別保留数が1以上ではないと判定する場合、主CPU40aは、第2特別ゲームの実行中であるかを判定する(ステップS111)。
【0100】
第1特別保留数が1以上であると判定する場合、主CPU40aは、第1特別ゲームの実行に係る第1特別図柄開始処理を行う。第1特別図柄開始処理において主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている第1特別保留数を1減算して更新する(ステップS104)。主CPU40aは、更新後の第1特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU40aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な第1保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM40cから読み出す(ステップS105)。主CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RAM40cから消去する。そして、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報を参照する(ステップS106)。主CPU40aは、遊技状態を特定可能な情報のうち非確率変動状態と確率変動状態の何れであるかを特定可能な情報(以下、確率状態フラグと示す)を参照して大当り抽選処理を行う。
【0101】
大当り抽選処理において主CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な当り抽選乱数の値と、主ROM40bに記憶されている大当り判定値と、に基づき大当り抽選を行う(ステップS107)。主CPU40aは、確率変動状態であれば共通大当り判定値、及び高確大当り判定値を用いて大当り抽選を行う一方、非確率変動状態であれば共通大当り判定値を用いて大当り抽選を行う。主CPU40aは、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致するかを判定し、大当り抽選を行う。本実施形態では、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致する場合に大当り抽選に当選した(大当りに当選した)ものとし、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致しない場合に大当り抽選に非当選した(当選しなかった)ものとする。そして、大当り抽選に当選した場合、主CPU40aは、大当り抽選処理を終了し、大当りゲーム処理を実行する(ステップS108)。一方、大当り抽選に非当選した場合、主CPU40aは、大当り抽選処理を終了し、はずれゲーム処理を実行する(ステップS109)。
【0102】
ここで、第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理について、説明する。
主CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な図柄乱数と、主ROM40bに記憶されている大当り図柄判定値と、に基づき大当り図柄を決定する。主CPU40aは、図柄乱数の値と第1大当り図柄判定値が一致した場合、第1大当り図柄に決定する。主CPU40aは、図柄乱数の値と第2大当り図柄判定値が一致した場合、大当り図柄を第2大当り図柄に決定する。主CPU40aは、図柄乱数の値と第3大当り図柄判定値が一致した場合、大当り図柄を第3大当り図柄に決定する。また、主CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、大当り変動パターンを決定する。このとき、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報のうち非時短状態と時短状態の何れであるかを特定可能な情報(以下、時短状態フラグと示す)を参照する。
【0103】
そして、主CPU40aは、非時短状態であれば、非時短状態であるときの第1特別ゲーム用の大当り変動パターン(変動パターンHP14、及び変動パターンHP15のうち何れか)を決定する。一方、主CPU40aは、時短状態であれば、時短状態であるときの第1特別ゲーム用の大当り変動パターン(変動パターンHP22)を決定する。これにより、主CPU40aは、時短状態であるとき、非時短状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。特別図柄、及び変動パターンを決定した後、主CPU40aは、決定した特別図柄を特定可能な制御情報(以下、図柄コマンドと示す)、及び決定した変動パターンを特定可能な制御情報(以下、変動パターンコマンドと示す)を出力バッファに格納する。そして、主CPU40aは、大当りゲーム処理を終了する。
【0104】
第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理について、説明する。
主CPU40aは、はずれ図柄を決定する。主CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、変動パターンを決定する。このとき、主CPU40aは、時短状態フラグを参照する。主CPU40aは、非時短状態であれば、非時短状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれ変動パターン(変動パターンHP11~HP13のうち何れか)を決定する。一方、主CPU40aは、時短状態であれば、時短状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれ変動パターン(変動パターンHP21)を決定する。これにより、主CPU40aは、時短状態であるとき、非時短状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。特別図柄、及び変動パターンを決定した後、主CPU40aは、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド、及び決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU40aは、はずれゲーム処理を終了する。
【0105】
大当りゲーム処理、及びはずれゲーム処理のうち何れかが終了した後、主CPU40aは、状態設定処理を実行する(ステップS110)。状態設定処理について、説明する。
図11に示すように、状態設定処理において主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報を参照する(ステップS131)。主CPU40aは、遊技状態を特定可能な情報のうち非確率変動状態と確率変動状態の何れであるかを特定可能な確率状態フラグを参照し、確率変動状態であるか判定する(ステップS132)。確率変動状態である場合、主CPU40aは、状態設定処理を終了する。
【0106】
一方、確率変動状態ではない場合、主CPU40aは、作動回数が0であるかを判定する(ステップS133)。本実施形態における作動回数は、大当り遊技の終了後から、非確率変動状態において特別ゲームが実行された回数を特定可能な情報である。詳しくは後述するが、主CPU40aは、大当り遊技を生起するとき、作動回数の初期値を主RAM40cに記憶させる。例えば、主CPU40aは、大当り遊技を生起するとき、主RAM40cに作動回数として900回を特定可能な情報を記憶させる。図11の説明に戻り、作動回数が0である場合、主CPU40aは、時短回数が0であるかを判定する(ステップS138)。作動回数が0ではない場合、主CPU40aは、作動回数を1減算して更新する(ステップS134)。このように、主CPU40aは、非確率変動状態における特別ゲームが開始したときに作動回数を1減算して更新する。そして、主CPU40aは、更新後の作動回数を特定可能な制御情報(以下、作動回数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。本実施形態では、主CPU40aが作動回数を1減算することによって、特別ゲームの実行回数を計数する計数手段としての機能が実現される。そして、主CPU40aは、非確率変動状態における特別ゲームの実行(本実施形態では開始)に基づいて特別ゲームの実行回数を計数する。
【0107】
そして、主CPU40aは、更新した作動回数が0であるか判定する(ステップS135)。更新した作動回数が0ではない場合、主CPU40aは、時短回数が0であるかを判定する(ステップS138)。一方、更新した作動回数が0である場合、主CPU40aは、遊技状態を特定低確状態に制御する(ステップS136)。なお、主CPU40aが行う遊技状態の制御に関する処理(遊技状態処理)については、後述する。そして、主CPU40aは、更新後の遊技状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。このように、本実施形態では、主CPU40aによって作動回数が1減算されたことにより、作動回数が0となったとき、特定低確状態に制御される。本実施形態における0は、所定値に相当する。即ち、本実施形態では、主CPU40aによって作動回数が1減算されたことにより、作動回数が所定値となったとき、特定低確状態に制御される。上述したように、本実施形態では、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における特別ゲームが900回実行された場合、通常低確状態から特定低確状態に制御されるように構成されている。換言すれば、パチンコ遊技機10では、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における特別ゲームが900回実行された場合、非時短状態から時短状態に制御される。以上のように、本実施形態では、主CPU40aによって計数された作動回数が所定値(0)となるとき、非時短状態から時短状態に制御される。また、主CPU40aは、主RAM40cに時短回数として1200回を特定可能な情報を記憶させる(ステップS137)。そして、主CPU40aは、更新後の時短回数を特定可能な時短回数コマンドを出力バッファに格納する。その後、主CPU40aは、状態設定処理を終了する。
【0108】
上記の状態設定処理において、ステップS133で作動回数が0である場合、及びステップS135で作動回数が0ではない場合のうち何れかであるとき、主CPU40aは、時短回数が0であるかを判定する(ステップS138)。本実施形態における時短回数は、特定低確状態に制御された後、特定低確状態において実行可能な特別ゲームの回数を特定可能な情報である。換言すれば、時短回数は、特定低確状態における特別ゲームの残り回数を特定可能な情報である。詳しくは後述するが、主CPU40aは、特定低確状態に制御するとき、特定低確状態に制御するときの時短回数を主RAM40cに記憶させる。主CPU40aは、特定低確状態に制御するとき、特定低確状態に制御する契機に応じた時短回数を主RAM40cに記憶させる。例えば、主CPU40aは、第3大当り遊技が終了したことを契機として特定低確状態に制御するとき、主RAM40cに時短回数として100回を特定可能な情報を記憶させる。例えば、主CPU40aは、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における900回目の特別ゲームが実行されたことを契機として特定低確状態に制御するとき、主RAM40cに時短回数として1200回を特定可能な情報を記憶させる。このように、本実施形態における時短回数は、特定低確状態に制御されるときに設定される。そして、時短回数は、特定低確状態に制御されたときの契機に応じて異なる情報(回数)が設定される。なお、主CPU40aは、大当り遊技を生起するとき、主RAM40cに時短回数として0回を特定可能な情報を記憶させる。時短回数が0である場合、主CPU40aは、状態設定処理を終了する。一方、時短回数が0ではない場合、主CPU40aは、時短回数を1減算して更新する(ステップS139)。そして、主CPU40aは、更新後の時短回数を特定可能な制御情報(以下、時短回数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0109】
そして、主CPU40aは、更新した時短回数が0であるか判定する(ステップS140)。時短回数が0ではない場合、主CPU40aは、状態設定処理を終了する。一方、時短回数が0である場合、主CPU40aは、遊技状態を通常低確状態に制御する。そして、主CPU40aは、更新後の遊技状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。その後、主CPU40aは、状態設定処理を終了する。このように、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている時短回数が0でない場合は、時短回数を1減算し、1減算した後の時短回数が0である場合に通常低確状態に制御する。即ち、更新した時短回数が0である場合、主CPU40aは、特定低確状態から通常低確状態に制御する。換言すれば、更新した時短回数が0である場合、主CPU40aは、時短状態から非時短状態に制御する。また、更新した時短回数が0である場合、主CPU40aは、開放延長状態から非開放延長状態に制御する。なお、主CPU40aは、特定低確状態以外の遊技状態(通常低確状態、特定高確状態、及び特殊状態)に制御するとき、時短回数を設定しない。上述したように、主CPU40aは、大当り遊技を生起するとき、主RAM40cに時短回数として0回を特定可能な情報を記憶させる。このため、特定低確状態以外の遊技状態における時短回数は、常に0である。よって、特定低確状態以外の遊技状態であるとき、状態設定処理において時短回数が更新されて遊技状態が移行することはない。
【0110】
図9、及び図10の説明に戻り、第1特別図柄開始処理における状態設定処理の終了後、主CPU40aは、第1特別図柄開始処理を終了する。そして、主CPU40aは、第2特別ゲームの実行中であるかを判定する(ステップS111)。第2特別ゲームの実行中であると判定する場合、主CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、第2特別ゲームの実行中ではないと判定する場合、主RAM40cに記憶されている第2特別保留数が1以上であるかを判定する(ステップS112)。第2特別保留数が1以上ではないと判定する場合、主CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0111】
一方、第2特別保留数が1以上であると判定する場合、主CPU40aは、第2特別ゲームの実行に係る第2特別図柄開始処理を行う。第2特別図柄開始処理において主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている第2特別保留数を1減算して更新する(ステップS113)。主CPU40aは、更新後の第2特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU40aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な第2保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主CPU40aは、第2特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM40cから読み出す(ステップS114)。主CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RAM40cから消去する。そして、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報を参照する(ステップS115)。主CPU40aは、遊技状態を特定可能な情報のうち非確率変動状態と確率変動状態の何れであるかを特定可能な確率状態フラグを参照して大当り抽選処理を行う。
【0112】
大当り抽選処理において主CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な当り抽選乱数の値と、主ROM40bに記憶されている大当り判定値と、に基づき大当り抽選を行う(ステップS116)。主CPU40aは、確率変動状態であれば共通大当り判定値、及び高確大当り判定値を用いて大当り抽選を行う一方、非確率変動状態であれば共通大当り判定値を用いて大当り抽選を行う。主CPU40aは、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致するかを判定し、大当り抽選を行う。そして、大当り抽選に当選した場合、主CPU40aは、大当り抽選処理を終了し、大当りゲーム処理を実行する(ステップS118)。一方、大当り抽選に非当選した場合、主CPU40aは、大当り抽選処理を終了し、小当り抽選処理を行う。
【0113】
小当り抽選処理において主CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な当り抽選乱数の値(大当り抽選処理にて用いた当り抽選乱数の値)と、主ROM40bに記憶されている小当り判定値と、に基づき小当り抽選を行う(ステップS117)。主CPU40aは、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致するかを判定し、小当り抽選を行う。本実施形態では、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致する場合に小当り抽選に当選した(小当りに当選した)ものとし、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致しない場合に小当り抽選に非当選した(当選しなかった)ものとする。そして、小当り抽選に当選した場合、主CPU40aは、小当り抽選処理を終了し、小当りゲーム処理を実行する(ステップS119)。一方、小当り抽選に非当選した場合、つまり、大当り抽選にて大当りに当選せずに小当り抽選にて小当りに当選しなかった場合、主CPU40aは、小当り抽選処理を終了し、はずれゲーム処理を実行する(ステップS120)。
【0114】
第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理について、説明する。
主CPU40aは、第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理と同様の制御を行う。但し、主CPU40aは、非時短状態であれば、非時短状態であるときの第2特別ゲーム用の大当り変動パターン(変動パターンHP32)を決定する。一方、主CPU40aは、時短状態であれば、時短状態であるときの第2特別ゲーム用の大当り変動パターン(変動パターンHP44、及び変動パターンHP45のうち何れか)を決定する。これにより、主CPU40aは、時短状態であるとき、非時短状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。特別図柄、及び変動パターンを決定した後、主CPU40aは、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド、及び決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU40aは、大当りゲーム処理を終了する。
【0115】
第2特別図柄開始処理における小当りゲーム処理について、説明する。
主CPU40aは、小当り図柄を決定する。主CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、変動パターンを決定する。このとき、主CPU40aは、時短状態フラグを参照する。主CPU40aは、非時短状態であれば、非時短状態であるときの小当り変動パターン(変動パターンHP33)を決定する。一方、主CPU40aは、時短状態であれば、時短状態であるときの小当り変動パターン(変動パターンHP46)を決定する。これにより、主CPU40aは、時短状態であるとき、非時短状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。特別図柄、及び変動パターンを決定した後、主CPU40aは、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド、及び決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU40aは、小当りゲーム処理を終了する。
【0116】
第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理について、説明する。
主CPU40aは、はずれ図柄を決定する。主CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、変動パターンを決定する。このとき、主CPU40aは、時短状態フラグを参照する。主CPU40aは、非時短状態であれば、非時短状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれ変動パターン(変動パターンHP31)を決定する。一方、主CPU40aは、時短状態であれば、時短状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれ変動パターン(変動パターンHP41~HP43のうち何れか)を決定する。これにより、主CPU40aは、時短状態であるとき、非時短状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。特別図柄、及び変動パターンを決定した後、主CPU40aは、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド、及び決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU40aは、はずれゲーム処理を終了する。
【0117】
大当りゲーム処理、小当り処理、及びはずれゲーム処理のうち何れかが終了した後、主CPU40aは、状態設定処理を実行する(ステップS121)。なお、主CPU40aは、第2特別図柄開始処理における状態設定処理において、第1特別図柄開始処理における状態設定処理と同じ処理(図11に示す)を行う。そして、主CPU40aは、第2特別図柄開始処理を終了し、特別図柄開始処理を終了する。
【0118】
以下の説明では、第1特別図柄開始処理において出力バッファに格納される変動パターンコマンドを第1変動パターンコマンドと示し、第2特別図柄開始処理において出力バッファに格納される変動パターンコマンドを第2変動パターンコマンドと示す場合がある。第1変動パターンコマンドは、第1特別ゲームに係る変動パターンを特定可能な制御情報といえる。一方、第2変動パターンコマンドは、第2特別ゲームに係る変動パターンを特定可能な制御情報といえる。
【0119】
第1特別図柄開始処理を終了すると、主CPU40aは、第1特別図柄開始処理とは別の処理を行い、第1特別ゲームを実行させる。具体的に、第1特別図柄開始処理を終了すると、主CPU40aは、第1特別図柄開始処理に基づく第1特別ゲームを開始させるように制御する。即ち、主CPU40aは、第1特別図柄表示部22aに所定の図柄を変動表示させるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU40aは、第1特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間を計時する。そして、主CPU40aは、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、第1特別図柄開始処理に基づく第1特別ゲームを終了させるように制御する。即ち、主CPU40aは、第1特別図柄表示部22aに第1特別図柄開始処理において決定した特別図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU40aは、第1特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、演出図柄による図柄組み合わせや特定ゲームによる特定図柄を確定停止表示させるための第1ゲーム終了コマンドを出力バッファに格納する。因みに、主CPU40aは、第1特別ゲームの実行中、第2特別ゲームが大当りとなって第2特別図柄表示部22bに大当り図柄を確定停止表示させた場合、実行中の第1特別ゲームを強制終了させ、第1特別図柄表示部22aにはずれ図柄を確定停止表示させる。また、主CPU40aは、第1特別ゲームの実行中、第2特別ゲームが小当りとなって第2特別図柄表示部22bに小当り図柄を確定停止表示させた場合、実行中の第1特別ゲームを強制終了させ、第1特別図柄表示部22aにはずれ図柄を確定停止表示させる。
【0120】
第2特別図柄開始処理を終了すると、主CPU40aは、第2特別図柄開始処理とは別の処理を行い、第2特別ゲームを実行させる。具体的に、第2特別図柄開始処理を終了すると、主CPU40aは、第2特別図柄開始処理に基づく第2特別ゲームを開始させるように制御する。即ち、主CPU40aは、第2特別図柄表示部22bに所定の図柄を変動表示させるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU40aは、第2特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間を計時する。そして、主CPU40aは、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、第2特別図柄開始処理に基づく第2特別ゲームを終了させるように制御する。即ち、主CPU40aは、第2特別図柄表示部22bに第2特別図柄開始処理において決定した特別図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU40aは、第2特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、演出図柄による図柄組み合わせや特定ゲームによる特定図柄を確定停止表示させるための第2ゲーム終了コマンドを出力バッファに格納する。因みに、主CPU40aは、第2特別ゲームの実行中、第1特別ゲームが大当りとなって第1特別図柄表示部22aに大当り図柄を確定停止表示させた場合、実行中の第2特別ゲームを強制終了させ、第2特別図柄表示部22bにはずれ図柄を確定停止表示させる。
【0121】
以上のように、パチンコ遊技機10では、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームをそれぞれ別の処理によって実行することが可能である。これにより、本実施形態における第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームは、同時に実行することが可能である。また、第1特別ゲームは、第2特別ゲームの実行が保留されておらず、且つ、第2特別ゲームが実行されていない状況であっても、実行することが可能である。同様に、第2特別ゲームは、第1特別ゲームの実行が保留されておらず、且つ、第1特別ゲームが実行されていない状況であっても、実行することが可能である。
【0122】
次に、主CPU40aが行う大当り処理について説明する。
主CPU40aは、大当りの特別ゲームの終了後、大当り処理を行う。主CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。そして、主CPU40aは、大当りの特別ゲームの終了後、特定した種類の大当り遊技を生起させる制御を開始する。したがって、主CPU40aは、大当り処理を実行することにより、大当り遊技を生起する。このように、パチンコ遊技機10では、大当りに当選した後、大当り遊技が生起される。なお、大当り遊技を生起させることは、大当り遊技を付与することに相当する。主CPU40aは、大当り遊技を生起するとき、遊技状態を通常低確状態に制御する。また、主CPU40aは、大当り遊技を生起するとき、主RAM40cに時短回数として0回を特定可能な情報を記憶させる。さらに、主CPU40aは、大当り遊技を生起するとき、主RAM40cに作動回数として初期値(900回を特定可能な値)を記憶させる。このように、本実施形態では、主CPU40aによって計数される作動回数を特定可能な値は、大当り遊技が付与されることに基づいて初期値が設定される。主CPU40aは、更新後の時短回数を特定可能な時短回数コマンドと、更新後の作動回数を特定可能な作動回数コマンドと、を出力バッファに格納する。主CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄が第1大当り図柄であった場合、第1大当りの特別ゲームの終了後に第1大当り遊技を付与する。主CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄が第2大当り図柄であった場合、第2大当りの特別ゲームの終了後に第2大当り遊技を付与する。主CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄が第3大当り図柄であった場合、第3大当りの特別ゲームの終了後に第3大当り遊技を付与する。
【0123】
大当り処理において主CPU40aは、オープニングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU40aは、オープニングコマンドを出力バッファに格納すると、オープニング時間を計時する。また、主CPU40aは、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主CPU40aは、開放態様(開放パターン)にしたがって、第1大入賞口29が開放するように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主CPU40aは、ラウンド遊技を開始させた後、第1の開放遊技終了条件、又は第2の開放遊技終了条件が成立すると、第1大入賞口29が閉鎖されるように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主CPU40aは、ラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主CPU40aは、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンドコマンドを出力バッファに格納する。また、主CPU40aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU40aは、エンディングコマンドを出力バッファに格納すると、エンディング時間を計時する。そして、主CPU40aは、エンディング時間が経過すると、大当り処理を終了する。
【0124】
次に、主CPU40aが行う小当り処理について説明する。
主CPU40aは、小当りの特別ゲームの終了後、小当り処理を行う。小当り処理において主CPU40aは、小当りの特別ゲームの終了後、小当り遊技を生起させる制御を開始する。したがって、主CPU40aは、小当り処理を実行することにより、小当り遊技を生起する。このように、パチンコ遊技機10では、小当りに当選した後、小当り遊技が生起される。即ち、主CPU40aは、小当りの特別ゲームの終了後に小当り遊技を付与する。なお、小当り遊技を生起させることは、小当り遊技を付与することに相当する。主CPU40aは、小当り遊技を生起するとき、遊技状態を移行させず、小当り遊技が生起されるときの遊技状態を維持する。また、主CPU40aは、小当り遊技を生起するとき、時短回数を特定可能な情報を更新しない。また、主CPU40aは、小当り遊技を生起するとき、作動回数を特定可能な情報を更新しない。このように、本実施形態では、主CPU40aによって計数される作動回数を特定可能な値は、小当り遊技が付与されることに基づいて初期値が設定されない。小当り遊技を生起させる場合、主CPU40aは、小当り遊技が生起されることを示す制御情報(以下、小当り生起コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0125】
小当り処理において小当り遊技を生起させる場合、主CPU40aは、0.6秒を上限として第2大入賞口31が開放した後、0.5秒第2大入賞口31が閉鎖し、その後、1.2秒を上限として第2大入賞口31が開放するように第3アクチュエータA3を制御する。小当り遊技を生起させた後、主CPU40aは、第1の開放遊技終了条件、又は第2の開放遊技終了条件が成立したことを契機に、第2大入賞口31が閉鎖されるように第3アクチュエータA3を制御し、小当り処理を終了する。
【0126】
次に、主CPU40aが行う遊技状態処理について説明する。
主RAM40cには、遊技状態を特定可能な情報が記憶されている。遊技状態を特定可能な情報には、上述したように、非確率変動状態と確率変動状態のうち何れであるかを特定可能な確率状態フラグがある。遊技状態を特定可能な情報には、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、延長状態フラグと示す)がある。さらに、遊技状態を特定可能な情報には、上述したように、時短状態フラグがある。本実施形態では、非確率変動状態と確率変動状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、時短状態と非時短状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、を分けたが、一部、又は全部の情報を共通の情報としてもよい。例えば、単一の情報から、非確率変動状態と確率変動状態のうち何れであるかと、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかと、時短状態と非時短状態のうち何れであるかと、を特定可能に構成してもよい。
【0127】
非確率変動状態に制御する場合、主CPU40aは、非確率変動状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定する。非確率変動状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定した場合、主CPU40aは、非確率変動状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。確率変動状態に制御する場合、主CPU40aは、確率変動状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定する。確率変動状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定した場合、主CPU40aは、確率変動状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。また、非開放延長状態に制御する場合、主CPU40aは、非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定する。非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定した場合、主CPU40aは、非開放延長状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。開放延長状態に制御する場合、主CPU40aは、開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定する。開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定した場合、主CPU40aは、開放延長状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。また、非時短状態に制御する場合、主CPU40aは、非時短状態を特定可能な値を時短状態フラグに設定する。非時短状態を特定可能な値を時短状態フラグに設定した場合、主CPU40aは、非時短状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。時短状態に制御する場合、主CPU40aは、時短状態を特定可能な値を時短状態フラグに設定する。時短状態を特定可能な値を時短状態フラグに設定した場合、主CPU40aは、時短状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。
【0128】
主CPU40aは、第1大当り遊技の終了後、確率変動状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定し、時短状態を特定可能な値を時短状態フラグに設定する。主CPU40aは、第2大当り遊技の終了後、確率変動状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定し、時短状態を特定可能な値を時短状態フラグに設定する。主CPU40aは、第3大当り遊技の終了後、非確率変動状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定し、時短状態を特定可能な値を時短状態フラグに設定する。このように、主CPU40aは、大当り遊技が終了したとき、時短状態へ制御することが可能である。
【0129】
主CPU40aは、第3大当り遊技の終了後、時短回数としての100回を特定可能な情報として主RAM40cに記憶させる。上述の状態設定処理(図11に示す)のとおり、主RAM40cに記憶されている時短回数が1以上である場合、主CPU40aは、特別ゲームが開始する毎に、時短回数を1減算し、時短回数を更新する。そして、更新後の時短回数が0に達したとき、即ち、第3大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく100回の特別ゲームが開始されたとき、主CPU40aは、非確率変動状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定する。さらに、第3大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく100回の特別ゲームが開始されたとき、主CPU40aは、非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定し、非時短状態を特定可能な値を時短状態フラグに設定する。
【0130】
主CPU40aは、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における900回目の特別ゲームが実行されたとき、非確率変動状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定し、時短状態を特定可能な値を時短状態フラグに設定する。具体的に、主CPU40aは、大当り遊技が生起されたとき、作動回数としての900回(初期値)を特定可能な情報として主RAM40cに記憶させる。上述の状態設定処理(図11に示す)のとおり、非確率変動状態であって、主RAM40cに記憶されている作動回数が1以上である場合、主CPU40aは、特別ゲームを開始する毎に、作動回数を1減算し、作動回数を更新する。そして、更新後の作動回数が0に達したとき、即ち、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における900回目の特別ゲームが開始したとき、主CPU40aは、非確率変動状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定する。さらに、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における900回目の特別ゲームが開始したとき、主CPU40aは、開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定し、時短状態を特定可能な値を時短状態フラグに設定する。
【0131】
そして、主CPU40aは、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における特別ゲームが900回実行された後、大当り遊技が生起されることなく特別ゲームが1200回実行されたとき、非確率変動状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定する。さらに、主CPU40aは、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における特別ゲームが900回実行された後、大当り遊技が生起されることなく特別ゲームが1200回実行されたとき、非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定し、非時短状態を特定可能な値を時短状態フラグに設定する。具体的に、主CPU40aは、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における900回目の特別ゲームが開始されたとき、時短回数としての1200回を特定可能な情報として主RAM40cに記憶させる。上述の状態設定処理(図11に示す)のとおり、主RAM40cに記憶されている時短回数が1以上である場合、主CPU40aは、特別ゲームが開始する毎に、時短回数を1減算し、時短回数を更新する。そして、更新後の時短回数が0に達したとき、即ち、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における特別ゲームが900回実行された後、大当り遊技が生起されることなく特別ゲームが1200回実行されたとき、主CPU40aは、非確率変動状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定する。さらに、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における特別ゲームが900回実行された後、大当り遊技が生起されることなく特別ゲームが1200回実行されたとき、主CPU40aは、非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定し、非時短状態を特定可能な値を時短状態フラグに設定する。
【0132】
主CPU40aは、確率状態フラグに非確率変動状態を特定可能な値、延長状態フラグに非開放延長状態を特定可能な値、時短状態フラグに非時短状態を特定可能な値をそれぞれ設定する遊技状態となった場合、通常低確状態であることを特定可能な情報(以下、通常低確情報と示す)を主RAM40cに記憶させる。主CPU40aは、確率状態フラグに非確率変動状態を特定可能な値、延長状態フラグに開放延長状態を特定可能な値、時短状態フラグに時短状態を特定可能な値をそれぞれ設定する遊技状態となった場合、特定低確状態であることを特定可能な情報(以下、特定低確情報と示す)を主RAM40cに記憶させる。また、主CPU40aは、確率状態フラグに確率変動状態を特定可能な値、延長状態フラグに開放延長状態を特定可能な値、時短状態フラグに時短状態を特定可能な値をそれぞれ設定する遊技状態となった場合、特定高確状態であることを特定可能な情報(以下、特定高確情報と示す)を主RAM40cに記憶させる。主CPU40aは、確率状態フラグに確率変動状態を特定可能な値、延長状態フラグに非開放延長状態を特定可能な値、時短状態フラグに時短状態を特定可能な値をそれぞれ設定する遊技状態となった場合、特殊状態であることを特定可能な情報(以下、特殊状態情報と示す)を主RAM40cに記憶させる。
【0133】
因みに、主CPU40aは、大当り遊技を生起する場合、非確率変動状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグ、非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグ、非時短状態を特定可能な値を時短状態フラグにそれぞれ設定する。したがって、特殊状態であるときに大当り遊技が生起される場合には、特殊状態が終了し、大当り遊技が生起されることとなる。本実施形態では、特殊状態であるときに大当り遊技が生起される場合、つまり、特殊状態であるときに大当り抽選に当選した場合、特殊状態が終了する。そして、特定低確状態であるときに大当り遊技が生起される場合には、特定低確状態が終了し、大当り遊技が生起されることとなる。本実施形態では、特定低確状態であるときに大当り遊技が生起される場合、つまり、特定低確状態であるときに大当り抽選に当選した場合、特定低確状態が終了する。また、特定高確状態であるときに大当り遊技が生起される場合には、特定高確状態が終了し、大当り遊技が生起されることとなる。本実施形態では、特定高確状態であるときに大当り遊技が生起される場合、つまり、特定高確状態であるときに大当り抽選に当選した場合、特定高確状態が終了する。以上のように、本実施形態では、遊技状態処理を主CPU40aが行うことによって、遊技状態を制御する状態制御手段としての機能が実現される。そして、主CPU40aは、非確率変動状態と、非確率変動状態とは異なる確率変動状態と、に制御可能である。主CPU40aは、非開放延長状態と、非開放延長状態とは異なる開放延長状態と、に制御可能である。また、主CPU40aは、非時短状態と、非時短状態とは異なる時短状態と、に制御可能である。
【0134】
次に、主CPU40aが行う普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において、主CPU40aは、ゲートセンサSE5から検知信号を入力したかに基づいて、遊技球がゲート33を通過(入球)したかを判定する。遊技球がゲート33を通過していない場合、主CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート33を通過した場合、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている普通保留数が上限数(本実施形態では、4)未満であるかを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている普通保留数を1加算して更新する。この場合、主CPU40aは、更新後の普通保留数を表示するように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU40aは、更新後の普通保留数を特定可能な制御情報(以下、普通保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。次に、主CPU40aは、主基板40内で生成している普通当り抽選乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM40cに記憶させる。この場合、主CPU40aは、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。その後、主CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。
【0135】
次に、主CPU40aが行う普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において、主CPU40aは、普通ゲームの実行条件が成立しているかを判定する。主CPU40aは、普通当り遊技中ではなく、且つ普通ゲーム中ではない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中、又は普通ゲーム中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通ゲームの実行条件が成立している場合、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている普通保留数が1以上であるかを判定する。普通保留数が1以上ではない場合、主CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が1以上である場合、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている普通保留数を1減算して更新する。この処理において、主CPU40aは、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU40aは、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファに格納する。
【0136】
次に、主CPU40aは、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM40cから読み出す。なお、主CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RAM40cから消去する。続いて、主CPU40aは、読み出した普通ゲーム用の乱数情報と、主ROM40bに記憶されている普通当り判定値とをもとに、普通当りに当選とするかを判定する。この処理は、普通当りか否かの普通当り抽選(普通当り判定)に相当する。例えば、普通当り確率変動状態、及び普通当り非確率変動状態に制御可能に構成する場合、主CPU40aは、普通当り確率変動状態において、普通当り非確率変動状態に比して、普通当りに当選する確率が高くなるように、普通当り抽選を行うとよい。普通当りに当選した場合、主CPU40aは、普通ゲームで確定停止表示させる普通当り図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定した後、普通図柄開始処理を終了する。普通当り抽選に非当選した場合、主CPU40aは、普通ゲームで確定停止表示させる普通はずれ図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定した後、普通図柄開始処理を終了する。例えば、普通短縮状態、及び非普通短縮状態に制御可能に構成する場合、主CPU40aは、普通短縮状態において、非普通短縮状態に比して、普通ゲームの変動時間として短い時間を決定する(又は、普通ゲームの変動時間として短い時間を決定し易い)ようにしてもよい。なお、主CPU40aは、普通ゲームの変動時間が定められた普通変動パターンを決定することによって、普通ゲームの変動時間を決定するように構成してもよい。普通変動パターンは、主ROM40bに記憶するようにしてもよい。
【0137】
そして、主CPU40aは、普通図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主CPU40aは、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。
【0138】
次に、主CPU40aが行う普通当り処理について説明する。
普通当りの普通ゲームの終了後、主CPU40aは、普通当り処理を行う。普通当り処理において主CPU40aは、開放延長状態、及び非開放延長状態の何れであるかに応じて、普通当り遊技を生起させる制御を開始する。したがって、主CPU40aは、普通当り処理を行うことにより、普通当りを生起する。このように、パチンコ遊技機10では、普通当りに当選した後に普通当り遊技が生起される。なお、普通当り遊技を生起させることは、普通当り遊技を付与することに相当する。普通当り処理において主CPU40aは、開放延長状態である場合、開放延長状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放されるように、第1アクチュエータA1を制御する。また、主CPU40aは、非開放延長状態である場合、非開放延長状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放されるように、第1アクチュエータA1を制御する。
【0139】
本実施形態において、開放延長状態であるときの開放態様は、非開放延長状態であるときの開放態様に比して、1回の普通当り遊技において第2始動口27が開放される回数が多く、且つ、第2始動口27が開放される合計時間が長い。したがって、開放延長状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放される場合には、非開放延長状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放される場合に比して、第2始動口27へ遊技球を入球させることが容易である。即ち、開放延長状態であるときは、非開放延長状態であるときに比して、第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高い。
【0140】
次に、副CPU41aが行う各種処理について説明する。
最初に、副CPU41aが行う状態処理について説明する。
副RAM41cには、遊技状態を特定可能な情報が記憶されている。副RAM41cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報には、非確率変動状態と確率変動状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、副用確率状態フラグと示す)がある。副RAM41cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報には、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、副用延長状態フラグと示す)がある。副RAM41cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報には、時短状態と非時短状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、副用時短状態フラグと示す)がある。本実施形態では、非確率変動状態と確率変動状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、時短状態と非時短状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、を分けたが、一部又は全部の情報を共通の情報としてもよい。例えば、単一の情報から、非確率変動状態と確率変動状態のうち何れであるかと、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかと、時短状態と非時短状態のうち何れであるかと、を特定可能に構成してもよい。
【0141】
非確率変動状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副CPU41aは、非確率変動状態を特定可能な値を副用確率状態フラグに設定する。確率変動状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副CPU41aは、確率変動状態を特定可能な値を副用確率状態フラグに設定する。非開放延長状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副CPU41aは、非開放延長状態を特定可能な値を副用延長状態フラグに設定する。開放延長状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副CPU41aは、開放延長状態を特定可能な値を副用延長状態フラグに設定する。非時短状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副CPU41aは、非時短状態を特定可能な値を副用時短状態フラグに設定する。時短状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副CPU41aは、時短状態を特定可能な値を副用時短状態フラグに設定する。
【0142】
副CPU41aは、副用確率状態フラグに非確率変動状態を特定可能な値、副用延長状態フラグに非開放延長状態を特定可能な値、副用時短状態フラグに非時短状態を特定可能な値をそれぞれ設定する遊技状態となった場合、通常低確状態であることを特定可能な情報(以下、副通常低確情報と示す)を副RAM41cに記憶する。副CPU41aは、副用確率状態フラグに非確率変動状態を特定可能な値、副用延長状態フラグに開放延長状態を特定可能な値、副用時短状態フラグに時短状態を特定可能な値をそれぞれ設定する遊技状態となった場合、特定低確状態であることを特定可能な情報(以下、副特定低確情報と示す)を副RAM41cに記憶する。また、副CPU41aは、副用確率状態フラグに確率変動状態を特定可能な値、副用延長状態フラグに開放延長状態を特定可能な値、副用時短状態フラグに時短状態を特定可能な値をそれぞれ設定する遊技状態となった場合、特定高確状態であることを特定可能な情報(以下、副特定高確情報と示す)を副RAM41cに記憶する。副CPU41aは、副用確率状態フラグに確率変動状態を特定可能な値、副用延長状態フラグに非開放延長状態を特定可能な値、副用時短状態フラグに時短状態を特定可能な値がそれぞれ設定される遊技状態となった場合、特殊状態であることを特定可能な情報(以下、副特殊情報と示す)を副RAM41cに記憶する。
【0143】
次に、副CPU41aが行う演出ゲーム処理について説明する。
副CPU41aは、演出ゲームが行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU41aは、通常低確状態である場合、第1変動パターンコマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。なお、副CPU41aは、通常低確状態である場合、第2変動パターンコマンドを入力しても演出ゲームを実行させる制御を行わない。一方、副CPU41aは、特定低確状態、特定高確状態、及び特殊状態のうち何れかである場合、第2変動パターンコマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。なお、副CPU41aは、特定低確状態、特定高確状態、及び特殊状態のうち何れかである場合、第1変動パターンコマンドを入力しても演出ゲームを実行させる制御を行わない。
【0144】
このように、副CPU41aは、通常低確状態であるとき第1特別ゲームに基づく演出ゲームを実行させる。このため、パチンコ遊技機10では、通常低確状態に制御されているときにおいて第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが開始され、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。一方、パチンコ遊技機10では、通常低確状態に制御されているときにおいて第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが開始され、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない。また、副CPU41aは、特定低確状態、特定高確状態、及び特殊状態のうち何れかであるとき、第2特別ゲームに基づく演出ゲームを実行させる。このため、パチンコ遊技機10では、特定低確状態、特定高確状態、及び特殊状態のうち何れかに制御されているときにおいて、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが開始され、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。一方、パチンコ遊技機10では、特定低確状態、特定高確状態、及び特殊状態のうち何れかに制御されているときにおいて、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが開始され、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない。
【0145】
演出ゲームを実行させる制御を行うにあたって、副CPU41aは、図柄コマンド、及び変動パターンコマンドに基づいて、演出ゲームにおいて最終的に確定停止表示させる演出図柄による図柄組み合わせを決定する。副CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が大当り図柄である場合、大当りの演出図柄組み合わせを決定する。副CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が小当り図柄である場合、小当りの演出図柄組み合わせを決定する。副CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄がはずれ図柄である場合、はずれの演出図柄組み合わせを決定する。副CPU41aは、ノーマルリーチ演出、及びスーパーリーチ演出が対応付けられたはずれ変動パターンが指定された場合、リーチを含むはずれの演出図柄組み合わせを決定するとよい。
【0146】
副CPU41aは、変動パターンコマンドを入力すると、演出図柄を変動表示させるように、演出表示装置25を制御する。つまり、副CPU41aは、演出ゲームを開始させる。変動パターンコマンドは、変動パターンに基づく演出ゲームの開始を指示する制御情報といえる。副CPU41aは、変動パターンコマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、例えば、大当り予告演出などの演出が実行されるように、装飾ランプ17、スピーカ18、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。また、副CPU41aは、所定のタイミングにおいて、決定した演出図柄による図柄組み合わせを一旦停止表示させる。その後、副CPU41aは、ゲーム終了コマンドの入力を契機に、演出図柄組み合わせを確定停止表示させる。なお、副CPU41aは、ゲーム終了コマンドとは関係なく、変動パターンから特定可能な変動時間を計時し、当該変動時間の経過を契機に演出図柄組み合わせを確定停止表示させてもよい。
【0147】
次に、副CPU41aが行う特定ゲーム処理について説明する。
副CPU41aは、特定ゲームが行われるように演出表示装置25を制御する。具体的に、通常低確状態、特定低確状態、特定高確状態、及び特殊状態のうち何れの遊技状態においても、副CPU41aは、第1変動パターンコマンドを入力すると、第1特別ゲームに基づく第1特定ゲームを実行させる制御を行う。また、通常低確状態、特定低確状態、特定高確状態、及び特殊状態のうち何れの遊技状態においても、副CPU41aは、第2変動パターンコマンドを入力すると、第2特別ゲームに基づく第2特定ゲームを実行させる制御を行う。パチンコ遊技機10では、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、第1特定ゲーム、及び第2特定ゲームが同時に実行される。本実施形態では、通常低確状態、特定低確状態、特定高確状態、及び特殊状態のうち何れに制御されているときであっても、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第1特別ゲームに対応する第1特定ゲームが実行され、実行中の第2特別ゲームに対応する第2特定ゲームが実行される。
【0148】
特定ゲームを実行させる制御を行うにあたって、副CPU41aは、図柄コマンド、及び変動パターンコマンドに基づいて、特定ゲームにおいて最終的に確定停止表示させる特定図柄を決定する。副CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が大当り図柄である場合、大当りの特定図柄を決定する。副CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が小当り図柄である場合、小当りの特定図柄を決定する。副CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄がはずれ図柄である場合、はずれの特定図柄を決定する。なお、大当り図柄の種類に応じて特定ゲームにおいて確定停止表示させる特定図柄の種類を異ならせても良い。
【0149】
また、副CPU41aは、第1変動パターンコマンドを入力すると、第1特定領域Z1における特定図柄を変動表示させ、第1特定ゲームが開始されるように、演出表示装置25を制御する。また、副CPU41aは、第1ゲーム終了コマンドの入力を契機に、第1特定領域Z1に特定図柄を確定停止表示させ、第1特定ゲームが終了されるように、演出表示装置25を制御する。同様に、副CPU41aは、第2変動パターンコマンドを入力すると、第2特定領域Z2における特定図柄を変動表示させ、第2特定ゲームが開始されるように、演出表示装置25を制御する。また、副CPU41aは、第2ゲーム終了コマンドの入力を契機に、第2特定領域Z2に特定図柄を確定停止表示させ、第2特定ゲームが終了されるように、演出表示装置25を制御する。
【0150】
次に、副CPU41aが行う当り演出処理について説明する。
副CPU41aは、大当り遊技中、大当り演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU41aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU41aは、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU41aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。
【0151】
また、副CPU41aは、小当り遊技中、小当り演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。本実施形態における小当り演出は、小当りの特別ゲームの終了時における演出図柄と、特定図柄と、を演出表示装置25に表示させ続ける内容となっている。
【0152】
副CPU41aが行う待機演出処理について説明する。
副CPU41aは、通常低確状態において、第1特別ゲームの実行が保留されておらず、且つ、第1特別ゲームが実行されていない状況であるとき、待機演出が実行されるように、演出表示装置25を制御する。これに限らず、副CPU41aは、待機演出を行われるように、装飾ランプ17、及びスピーカ18を制御してもよい。副CPU41aは、通常低確状態において、第1ゲーム終了コマンドを入力した後、第1変動パターンコマンド、及びオープニングコマンドを何れも入力することなく予め定めた待機時間が経過したことを契機として待機演出を開始させるように、演出表示装置25を制御する。なお、副CPU41aは、特定低確状態、特定高確状態、及び特殊状態において、待機演出を開始させない。
【0153】
副CPU41aは、待機演出の実行中、通常低確状態において、第1変動パターンコマンド、及びオープニングコマンドのうち何れかを入力した場合、待機演出を終了させるように、演出表示装置25を制御する。なお、副CPU41aは、待機演出の実行中、通常低確状態において、第2変動パターンコマンドを入力しても、待機演出を終了させない。副CPU41aは、待機演出の実行中、特定低確状態において、第2変動パターンコマンド、及びオープニングコマンドのうち何れかを入力した場合、待機演出を終了させるように、演出表示装置25を制御する。特定低確状態において待機演出が実行される状況は、例えば、通常低確状態において待機演出が開始され、その後、待機演出の実行中に通常低確状態から特定低確状態に制御されるときに起こり得る。具体的には、通常低確状態において待機演出が開始された後、第2特別ゲームの開始に基づいて通常低確状態から特定低確状態に制御された場合、特定低確状態において待機演出が実行される。なお、副CPU41aは、待機演出の実行中、特定低確状態において、第1変動パターンコマンドを入力しても、待機演出を終了させない。
【0154】
ここで、パチンコ遊技機10において、各遊技状態における遊技時間に対する持ち球の変化について説明する。
パチンコ遊技機10は、第2始動口27へ遊技球を入球させれば、大当りとならなくても高い確率で小当りとなるように構成されている。なお、上述したように、パチンコ遊技機10では、非確変状態であるときに第2始動口27への入球を契機に小当りとなる確率と、確変状態であるときに第2始動口27への入球を契機に小当りとなる確率とは同一である。よって、第2特別ゲームが小当りとなる確率は、通常低確状態であるときと、特定低確状態であるときと、特定高確状態であるときと、特殊状態であるときと、のうち何れにおいても同じである。そして、右打ちすれば、ゲート33へ遊技球を入球させることができるとともに、第2始動口27へ遊技球を入球させることができるため、小当り抽選が生起されて賞球を獲得する機会が発生する。しかし、非時短状態であるときの第2特別ゲームの変動時間は、時短状態であるときの第2特別ゲームの変動時間よりも大幅に長くなるため、実際に小当り遊技が生起されて賞球を獲得するチャンスが到来するまでの時間も大幅に長くなる。本実施形態でいえば、第2始動口27へ遊技球を入球させて第2特別ゲームの実行が開始してから、10分程度の時間が経過してから、ようやく第2大入賞口31が開放されることになる。
【0155】
そして、非時短状態であるときに右打ちする場合、単位時間あたりに消費される遊技球の個数(遊技球の発射個数)が、単位時間あたりにおいて獲得可能な遊技球の個数を上回る。さらに、右打ちする場合、第1始動口26へ遊技球が入球し難いことから、単位時間あたりに実行される特別ゲームの回数が大幅に少なくなる。このため、非時短状態であるときは、左打ちすることが好ましい状況となる。一方、時短状態であるときは、非時短状態であるときよりも、第2特別ゲームの変動時間が短くなる。これにより、時短状態であるときは、非時短状態であるときよりも、単位時間あたりに小当りとなる回数が多くなり易く、単位時間あたりに小当り遊技が付与される頻度が高くなり易い。即ち、本実施形態では、特殊状態であるときには、通常低確状態であるときよりも単位時間あたりに小当り遊技が付与される頻度が高くなる。また、本実施形態では、特定低確状態、及び特定高確状態であるときには、通常低確状態であるときよりも単位時間あたりに小当り遊技が付与される頻度が高くなる。このため、時短状態であるときは、右打ちすることが好ましい状況となる。このように、本実施形態における非時短状態では、左打ちとなる発射強度(第1発射強度)で遊技球を発射することが推奨されている。一方、本実施形態における時短状態では、右打ちとなる発射強度(第2発射強度)で遊技球を発射することが推奨されている。
【0156】
因みに、パチンコ遊技機10では、右側領域R2aにおいて第2始動口27が第2大入賞口31よりも第2経路R2の上流に配置されている。そして、本実施形態では、開放延長状態であるとき、第2経路R2を流下する遊技球の多くが第2始動口27へ入球し、小当り遊技が生起されたとしても第2大入賞口31へ遊技球が入球し難い。一方、本実施形態では、非開放延長状態であるとき、開放延長状態であるときに比して、第2経路R2を流下する遊技球のうち第2始動口27へ入球せずに第2大入賞口31へ入球する遊技球が多くなり易い。
【0157】
このため、パチンコ遊技機10では、時短状態であって非開放延長状態である特殊状態に制御されているとき、単位時間あたりに小当りとなる回数が多くなり、且つ、第2大入賞口31へ入球する遊技球が多くなり易くなることにより、単位時間あたりに消費される遊技球の個数よりも単位時間あたりに獲得可能な遊技球の個数の方が多くなる。このように、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されている場合、右打ちすれば、大当り遊技が生起されなくても、小当り遊技の生起によって所持している遊技球(持ち球)を増加させることが可能となる。
【0158】
パチンコ遊技機10において、通常低確状態に制御されている場合には、左打ちすることが好ましいため、左打ちすることが想定される。しかし、通常低確状態に制御されている場合には、左打ちしたとしても、持ち球を増やすことはできず、遊技を継続するほど持ち球は減少していく。
【0159】
また、パチンコ遊技機10において、特定低確状態、及び特定高確状態のうち何れかに制御されている場合には、右打ちすることが好ましいため、右打ちすることが想定される。しかし、特定低確状態、及び特定高確状態のうち何れかに制御されている場合には、通常低確状態に比して単位時間あたりに小当りに当選する回数が多くなるものの、右打ちしたとしても、持ち球を増やすことはできず、遊技を継続するほど持ち球は減少していく。即ち、特定低確状態、及び特定高確状態のうち何れかであるときには、通常低確状態であるときよりも単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数が多くなるものの持ち球が増加しない。但し、特定低確状態、及び特定高確状態のうち何れかに制御されている場合には、右打ちして第2始動口27へ容易に遊技球を入球させることができるため、通常低確状態に制御されている場合に比して、遊技を継続するときの持ち球の減少が抑えられる。このため、特定低確状態は、通常低確状態に比して、有利度が高いといえる。また、特定高確状態は、通常低確状態に比して、有利度が高いといえる。
【0160】
一方、特殊状態に制御されている場合には、右打ちすることが好ましいため、右打ちすることが想定される。そして、特殊状態に制御されている場合には、右打ちすることで、単位時間あたりに小当り遊技が生起されて第2大入賞口31へ遊技球を入球させることができる機会が多くなるため、持ち球を増やすことができ、遊技を継続するほど持ち球が増加する。このため、特殊状態は、通常低確状態に比して、有利度が高いといえる。また、特殊状態は、特定低確状態に比して、有利度が高いといえる。また、特殊状態は、特定高確状態に比して、有利度が高いといえる。
【0161】
ここで、パチンコ遊技機10で実行される発射ハンドル16の発射強度の報知(以下、発射強度報知と示す)について説明する。本実施形態の発射強度報知には、左打ちとなる発射強度(第1発射強度)で遊技球を発射することを推奨する報知(以下、第1発射強度報知と示す)と、右打ちとなる発射強度(第2発射強度)で遊技球を発射することを推奨する報知(以下、第2発射強度報知と示す)と、がある。
【0162】
本実施形態では、発射強度報知を、発射強度報知ランプ22gにおいて実行可能に構成されている。パチンコ遊技機10では、発射強度報知ランプ22gが消灯することにより、第1発射強度報知が実行される。また、パチンコ遊技機10では、発射強度報知ランプ22gが点灯することにより、第2発射強度報知が実行される。
【0163】
主CPU40aが行う発射強度報知に関する処理について説明する。
主CPU40aは、非時短状態であるとき、発射強度報知ランプ22gを消灯させる。また、主CPU40aは、時短状態であるとき、発射強度報知ランプ22gを点灯させる。パチンコ遊技機10は、大当り遊技中、第1大入賞口29に遊技球を入球させることにより、遊技球を獲得することが可能に構成されている。そして、パチンコ遊技機10は、右打ちとなる発射強度で遊技球を発射させることにより第1大入賞口29に遊技球を入球することが可能に構成されている。このように、本実施形態における大当り遊技中では、右打ちとなる発射強度で遊技球を発射させることが推奨されている。主CPU40aは、大当り遊技中であるとき、発射強度報知ランプ22gを点灯させる。このように、本実施形態では、発射強度報知ランプ22gが、発射ハンドル16の発射強度を報知する手段となっている。
【0164】
また、本実施形態では、発射強度報知を、演出表示装置25において実行可能に構成されている。演出表示装置25では、少なくとも非時短状態から時短状態に制御されたとき、第2発射強度報知が実行される。なお、リーチ演出の実行中に非時短状態から時短状態に制御された場合、演出表示装置25は、リーチ演出が継続して実行されるとともに、第2発射強度報知が実行されるように構成されている。また、演出表示装置25では、少なくとも時短状態から非時短状態に制御されたとき、第1発射強度報知が実行される。なお、リーチ演出の実行中に時短状態から非時短状態に制御された場合、演出表示装置25は、リーチ演出が継続して実行されるとともに、第1発射強度報知が実行されるように構成されている。
【0165】
副CPU41aが行う発射強度報知に関する処理について説明する。
副CPU41aは、非時短状態であるときに、時短状態を特定可能な制御情報を入力した場合、演出表示装置25において第2発射強度報知を実行させる。なお、副CPU41aは、リーチ演出の実行中に時短状態を特定可能な制御情報を入力した場合、演出表示装置25において、リーチ演出を継続して実行させるとともに、第2発射強度報知を実行させる。副CPU41aは、第2発射強度報知の実行後、非時短状態を特定可能な制御情報を入力するまで演出表示装置25において第2発射強度報知の実行を継続させる。副CPU41aは、時短状態であるときに、非時短状態を特定可能な制御情報を入力した場合、演出表示装置25において、第2発射強度報知を終了させるとともに、第1発射強度報知を実行させる。なお、副CPU41aは、リーチ演出の実行中に非時短状態を特定可能な制御情報を入力した場合、演出表示装置25において、リーチ演出を継続して実行させるとともに、第2発射強度報知を終了させ、第1発射強度報知を実行させる。副CPU41aは、第1発射強度報知の実行後、第1発射強度報知時間を計時し、当該第1発射強度報知時間の経過を契機に第1発射強度報知を終了させる。
【0166】
また、副CPU41aは、大当り遊技中であるとき、演出表示装置25において第2発射強度報知を実行させる。具体的に、副CPU41aは、ラウンドコマンドを入力した場合、演出表示装置25において第2発射強度報知を実行させる。副CPU41aは、第2発射強度報知の実行後、エンディングコマンドを入力するまで演出表示装置25において第2発射強度報知の実行を継続させる。副CPU41aは、エンディングコマンドを入力した場合、第2発射強度報知を終了させる。このように、本実施形態では、演出表示装置25が、発射ハンドル16の発射強度を報知する手段となっている。そして、パチンコ遊技機10は、非時短状態から時短状態へ制御された場合、右打ちとなる発射強度(第2発射強度)で遊技球を発射することを推奨する報知を実行可能に構成されている。
【0167】
次に、パチンコ遊技機10で実行される遊技状態の移行に関する報知(以下、移行報知と示す)について説明する。
本実施形態では、移行報知を、演出表示装置25において実行可能に構成されている。移行報知は、遊技状態が移行したときに実行可能であって、遊技状態が移行したことを報知するように構成されている。具体的に、パチンコ遊技機10は、大当り遊技の終了後、時短状態に制御されるとき、移行報知が実行されるように構成されている。即ち、パチンコ遊技機10は、大当り遊技が終了し、時短状態へ制御された場合、遊技状態の移行に関する報知を実行可能である。なお、演出内容にリーチ演出を含む演出ゲームに対応する特別ゲームの実行中に予告演出が実行される場合、演出表示装置25は、リーチ演出が継続して実行されるとともに、移行報知が実行されるように構成されている。この場合、演出表示装置25では、リーチ演出が阻害されないように移行報知が実行される。本実施形態では、リーチ演出と移行報知が同時に実行される場合、リーチ演出は、演出表示装置25の表示領域25rにおける表示領域のうち移行報知を表示する表示領域に比して広い領域で表示される。これに限らず、例えば、リーチ演出と移行報知が同時に実行される場合、リーチ演出は、演出表示装置25で実行される一方、移行報知は、装飾ランプ17やスピーカ18など演出表示装置25とは別の手段で実行されるようにしてもよい。
【0168】
また、パチンコ遊技機10は、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における特別ゲームが900回実行され、特定低確状態に制御された場合、移行報知が実行されるように構成されている。具体的に、パチンコ遊技機10は、第2特別ゲームが実行されていないときに、第1特別ゲームの開始に基づいて特定低確状態に制御された場合、当該第1特別ゲームの開始されたときに移行報知が実行されるように構成されている。パチンコ遊技機10は、第1特別ゲームが実行されていないときに、第2特別ゲームの開始に基づいて特定低確状態に制御された場合、当該第2特別ゲームが終了し、次の第2特別ゲームが開始されたときに移行報知が実行されるように構成されている。パチンコ遊技機10は、第2特別ゲームの実行中に、第1特別ゲームの開始に基づいて特定低確状態に制御された場合、実行中の第2特別ゲームが終了したときに移行報知が実行されるように構成されている。パチンコ遊技機10は、第1特別ゲームの実行中に、第2特別ゲームの開始に基づいて特定低確状態に制御された場合、当該第2特別ゲームが終了し、次の第2特別ゲームが開始されたときに移行報知が実行されるように構成されている。このように、パチンコ遊技機10は、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における特別ゲームが900回実行され、特定低確状態に制御された場合、特定低確状態に制御されたときの状況に応じて、移行報知を実行するタイミングが異なるように構成されている。
【0169】
また、パチンコ遊技機10では、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における特別ゲームが900回実行され、特定低確状態に制御された場合、特定低確状態に制御されたときの状況に応じて、実行される移行報知の態様が定められている。つまり、パチンコ遊技機10では、移行報知が実行されるタイミングに応じて、移行報知の態様が定められている。例えば、第1特別ゲームが開始されたときに実行される場合の移行報知の態様は、第2特別ゲームが開始されたときに実行される移行報知の態様と異なる。一方、第1特別ゲームが開始されたときに実行される場合の移行報知の態様は、第2特別ゲームが終了したときに実行される移行報知の態様と同じである。
【0170】
このように、パチンコ遊技機10は、特定低確状態(時短状態)に制御された場合に移行報知を実行可能に構成されている。上述したように、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている作動回数を用いて、非確率変動状態における特別ゲームの実行回数を計数することにより遊技状態を制御している。つまり、パチンコ遊技機10は、主CPU40aによって計数された値(作動回数)が0(所定値)となり、時短状態へ制御された場合、遊技状態の移行に関する報知を実行可能である。このように、パチンコ遊技機10は、非時短状態から時短状態へ制御された場合、遊技状態の移行に関する報知を実行可能に構成されている。
【0171】
以上のように、本実施形態の移行報知は、大当り遊技が終了して時短状態へ制御された場合と、主CPU40aによって計数された作動回数が所定値となり時短状態へ制御された場合と、で実行可能に構成されている。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10は、主CPU40aによって計数された作動回数が所定値となり時短状態へ制御されたときに実行される移行報知は、専用の報知の態様にて演出表示装置25で実行されるように構成されている。なお、上述したように、主CPU40aによって計数された作動回数が所定値となり時短状態へ制御されたときに実行される移行報知の態様は、移行報知が実行されるタイミングによっても態様が異なる。このため、主CPU40aによって計数された作動回数が所定値となり時短状態へ制御されたときに実行される移行報知の態様は、複数あり、それぞれが専用の報知の態様であるといえる。つまり、主CPU40aによって計数された作動回数が所定値となり時短状態へ制御されたときに実行される移行報知は、他の移行報知とは異なる態様であって、主CPU40aによって計数された作動回数が所定値となり時短状態へ制御されたときにしか実行されない報知である。このため、本実施形態では、移行報知が実行されることにより、主CPU40aによって計数された作動回数が所定値となり時短状態へ制御されたことを遊技者に認識させることが可能である。このように、本実施形態では、主CPU40aによって計数された作動回数が所定値となり時短状態へ制御された場合に実行可能な移行報知の態様と、大当り遊技が終了して時短状態へ制御された場合に実行可能な移行報知の態様とは異なるように構成されている。
【0172】
副CPU41aが行う移行報知に関する処理について説明する。
副CPU41aは、大当り遊技の終了後、時短状態を特定可能な制御情報を入力した場合、演出表示装置25において移行報知を実行させる。具体的に、副CPU41aは、エンディングコマンドを入力後、時短状態を特定可能な制御情報を入力したときに移行報知を実行させる。副CPU41aは、移行報知の実行後、移行報知時間を計時し、当該移行報知時間の経過を契機に移行報知を終了させる。
【0173】
また、副CPU41aは、通常低確状態(非時短状態)にて時短状態を特定可能な制御情報を入力した場合、演出表示装置25において移行報知を実行させる。具体的に、副CPU41aは、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが実行されておらず、且つ、非時短状態であるときにおいて、第1変動パターンコマンドを入力し、時短状態を特定可能な制御情報を入力したとき、時短状態を特定可能な制御情報の入力を契機に移行報知を実行させる。副CPU41aは、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが実行されておらず、且つ、非時短状態であるときにおいて、第2変動パターンコマンドを入力し、時短状態を特定可能な制御情報を入力した後、第2ゲーム終了コマンドを入力し、次の第2変動パターンコマンドの入力を契機に移行報知を実行させる。副CPU41aは、第2特別ゲームが実行中であって、且つ、非時短状態であるときにおいて、第1変動パターンコマンドを入力し、時短状態を特定可能な制御情報を入力した後、第2ゲーム終了コマンドの入力を契機に移行報知を実行させる。副CPU41aは、第1特別ゲームが実行中であって、且つ、非時短状態であるときにおいて、第2変動パターンコマンドを入力し、時短状態を特定可能な制御情報を入力した後、第2ゲーム終了コマンドを入力し、次の第2変動パターンコマンドの入力を契機に移行報知を実行させる。
【0174】
そして、副CPU41aは、移行報知の実行後、移行報知時間を計時し、当該移行報知時間の経過を契機に移行報知を終了させる。なお、上述したように、本実施形態では、移行報知が実行されるタイミングによって移行報知の態様が異なる場合がある。副CPU41aは、時短状態を特定可能な制御情報の入力を契機に移行報知を実行させた場合、移行報知時間として3秒を計時し、3秒の経過を契機に移行報知を終了させる。副CPU41aは、第2変動パターンコマンドの入力を契機に移行報知を実行させた場合、移行報知時間として2秒を計時し、2秒の経過を契機に移行報知を終了させる。副CPU41aは、第2ゲーム終了コマンドの入力を契機に移行報知を実行させた場合、移行報知時間として3秒を計時し、3秒の経過を契機に移行報知を終了させる。このように、本実施形態では、移行報知が実行されるタイミングによって移行報知の態様が異なる場合があり、移行報知の態様によって移行報知が実行される時間が定められている。
【0175】
次に、第1特別ゲームの開始に基づいて時短状態に制御され、第2発射強度報知、及び移行報知が実行されたときの演出表示装置25の表示内容について説明する。
図12(a)~図12(f)は、第1特別ゲームの開始に基づいて通常低確状態から特定低確状態に移行したときの演出表示装置25の表示内容の一例を示したものである。図12(a)~図12(f)は、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における特別ゲームが900回実行されたことにより、特定低確状態に制御されたときの演出表示装置25の表示内容の一例を示したものである。
【0176】
図12(a)に示すように、演出表示装置25では、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における899回転目の特別ゲームが終了し、演出図柄、及び各特定図柄が確定停止表示されている。演出表示装置25では、第1特別ゲームに対応する演出ゲームのはずれの図柄組み合わせが確定停止表示されている。また、演出表示装置25では、第1特定領域Z1に第1特定ゲームのはずれ図柄が確定停止表示され、第2特定領域Z2のはずれ図柄が確定停止表示されている。図12(a)は、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが実行されていない状況である。なお、このとき、パチンコ遊技機の遊技状態は、通常低確状態である。
【0177】
図12(b)に示すように、演出表示装置25では、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における900回転目の特別ゲームが開始し、第2発射強度報知IFが実行される。本実施形態における第2発射強度報知IFは、「右打ち」という文字の画像と、「右矢印」を模した画像と、で構成される。さらに、演出表示装置25では、第2発射強度報知IFとともに、移行報知が実行される。演出表示装置25では、移行報知を開始したことにより、「木の扉」を模した画像が徐々に閉まる様子が表示される。このとき、演出表示装置25では、「木の扉」を模した画像が、第1特別ゲームに対応する演出ゲームの図柄組み合わせよりも前のレイヤに表示される。このため、演出表示装置25では、「木の扉」を模した画像が閉まるに連れて、第1特別ゲームに対応する演出ゲームの図柄組み合わせが隠れていく。なお、演出表示装置25では、「木の扉」を模した画像が、第1特定領域Z1に表示されている第1特定ゲームの特定図柄、第2特定領域Z2に表示されている第2特定ゲームの特定図柄、及び第2発射強度報知IFよりも後ろのレイヤに表示される。このため、演出表示装置25では、「木の扉」を模した画像の表示によらず、第1特定領域Z1に表示されている第1特定ゲームの特定図柄、第2特定領域Z2に表示されている第2特定ゲームの特定図柄、及び第2発射強度報知IFが表示され続ける。このように、図12(b)は、第2特別ゲームが実行されていないときに、第1特別ゲームの開始に基づいて特定低確状態に制御され、当該第1特別ゲームの開始されたときに第2発射強度報知IF、及び移行報知が開始された状況である。
【0178】
図12(c)に示すように、演出表示装置25では、図12(b)において「木の扉」を模した画像が徐々に閉まっていき、「木の扉」を模した画像が完全に閉まる画像が表示される。このとき、演出表示装置25では、第1特別ゲームに対応する演出ゲームの図柄組み合わせが「木の扉」を模した画像に完全に隠れ、表示されなくなる。一方、演出表示装置25では、第1特定領域Z1に表示されている第1特定ゲームの特定図柄、第2特定領域Z2に表示されている第2特定ゲームの特定図柄、及び第2発射強度報知IFが表示され続ける。なお、演出表示装置25では、第1特別ゲームに対応する演出ゲームの図柄組み合わせが「木の扉」を模した画像に完全に隠れたとき、第1特別ゲームに対応する演出ゲームの図柄組み合わせが消去される。
【0179】
図12(d)に示すように、演出表示装置25では、図12(c)において「木の扉」を模した画像が完全に閉まり、「木の扉」を模した画像が徐々に開く様子が表示される。演出表示装置25では、図12(c)において第1特別ゲームに対応する演出ゲームの図柄組み合わせが消去されているため、「木の扉」を模した画像が開いても、「木の扉」を模した画像によって隠れていた第1特別ゲームに対応する演出ゲームの図柄組み合わせが表示されない。
【0180】
図12(e)に示すように、演出表示装置25では、「木の扉」を模した画像が開き、「木の扉」を模した画像が消去される。そして、演出表示装置25では、「復讐MODE突入」という文字の画像が表示される。本実施形態において、「復讐MODE突入」という画像は、通常低確状態から特定低確状態に制御されたことにより演出モードが変わったことを示唆する画像である。
【0181】
図12(f)に示すように、演出表示装置25では、「復讐MODE突入」という文字の画像が消去され、移行報知が終了する。本実施形態では、演出表示装置25において、「木の扉」を模した画像が徐々に閉まり、「木の扉」を模した画像が完全に閉まった後に「木の扉」を模した画像が開き、「復讐MODE突入」という文字の画像が表示されることが移行報知の一例である。このように、第1特別ゲームが開始されたときに移行報知が実行される場合は、演出表示装置25において、「木の扉」を模した画像が徐々に閉まり、「木の扉」を模した画像が完全に閉まった後に「木の扉」を模した画像が開き、「復讐MODE突入」という文字の画像が表示される態様で実行される。
【0182】
図12(f)に示すように、移行報知の終了後、演出表示装置25では、第2特別ゲームに対応する演出ゲームの図柄組み合わせが表示される。なお、図12(b)において開始した第1特別ゲームは、図12(f)において継続して実行されている。このため、演出表示装置25では、第1特定領域Z1に第1特定ゲームが変動表示されている。一方、演出表示装置25では、第1特別ゲームに対応する演出ゲームは実行されていない。図12(a)、及び図12(f)に示すように、第1特別ゲームに対応する演出ゲームの図柄組み合わせに用いられる演出図柄のデザインと、第2特別ゲームに対応する演出ゲームの図柄組み合わせに用いられる演出図柄のデザインとは異なる。即ち、本実施形態では、第1特別ゲームに対応する演出ゲームの態様は、第2特別ゲームに対応する演出ゲームの態様と異なる。
【0183】
上述したように、通常低確状態において第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが開始され、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない一方、実行中の第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。一方、特定低確状態において第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが開始され、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない一方、実行中の第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。そして、演出表示装置25では、移行報知の開始前において、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが表示される。一方、演出表示装置25では、移行報知の開始前において、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが表示されない。また、演出表示装置25では、移行報知の終了後において、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが表示される。一方、演出表示装置25では、移行報知の終了後において、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが表示されない。このように、本実施形態では、移行報知の開始前において、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない一方、実行中の第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。また、本実施形態では、移行報知の終了後において、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない一方、実行中の第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。
【0184】
また、上述したように、パチンコ遊技機10では、遊技状態によらず、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第1特別ゲームに対応する第1特定ゲームが実行され、且つ、実行中の第2特別ゲームに対応する第2特定ゲームが実行される。そして、演出表示装置25では、移行報知の開始前、及び移行報知の終了後の何れにおいても、第1特定ゲームの特定図柄が表示され、且つ、第2特定ゲームの特定図柄が表示される。このように、本実施形態では、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、移行報知の開始前、及び移行報知の終了後の何れにおいても、実行中の第1特別ゲームに対応する第1特定ゲームが実行され、且つ、実行中の第2特別ゲームに対応する第2特定ゲームが実行される。
【0185】
次に、第2特別ゲームの開始に基づいて時短状態に制御され、第2発射強度報知、及び移行報知が実行されたときの演出表示装置25の表示内容について説明する。
図13(a)~図13(h)は、第2特別ゲームの開始に基づいて通常低確状態から特定低確状態に移行したときの演出表示装置25の表示内容の一例を示したものである。図13(a)~図13(h)は、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における特別ゲームが900回実行されたことにより、特定低確状態に制御されたときの演出表示装置25の表示内容の一例を示したものである。
【0186】
図13(a)に示すように、演出表示装置25では、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における899回転目の特別ゲーム(第1特別ゲーム)が実行中であり、実行中の第1特別ゲームに対応した演出ゲーム、及び第1特定ゲームが実行されている。また、演出表示装置25では、第2特定領域Z2のはずれ図柄が確定停止表示されている。図13(a)は、第1特別ゲームが実行中であって、第2特別ゲームが実行されていない状況である。なお、このとき、パチンコ遊技機の遊技状態は、通常低確状態である。
【0187】
図13(b)に示すように、演出表示装置25では、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における900回転目の特別ゲーム(第2特別ゲーム)が開始し、第2特定ゲームが開始され、第2発射強度報知IFが実行される。なお、このとき、第1特別ゲームは、図13(a)から継続して実行中であり、演出ゲーム、及び第1特定ゲームが実行中である。このように、図13(b)は、第1特別ゲームの実行中に、第2特別ゲームの開始に基づいて特定低確状態に制御され、当該第2特別ゲームの開始されたときに第2発射強度報知IFが開始された状況である。
【0188】
図13(c)に示すように、演出表示装置25では、第1特別ゲームが終了し、第1特別ゲームに対応する演出ゲームのはずれの図柄組み合わせが確定停止表示される。また、演出表示装置25では、第1特定領域Z1に第1特定ゲームのはずれ図柄が確定停止表示される。なお、このとき、第2特別ゲームは、図13(b)から継続して実行中であり、第2特定ゲームが実行中である。また、演出表示装置25では、第2発射強度報知IFも継続して実行中である。
【0189】
図13(d)に示すように、演出表示装置25では、第2特別ゲームが終了し、第2特定領域Z2に第2特定ゲームのはずれ図柄が確定停止表示される。なお、このとき、演出表示装置25では、第2発射強度報知IFが継続して実行中である。
【0190】
図13(e)に示すように、演出表示装置25では、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における901回転目の特別ゲーム(第2特別ゲーム)が開始し、第2特定ゲームが開始され、第2特定ゲームが実行されるとともに、移行報知が実行される。演出表示装置25では、移行報知を開始したことにより、「木の扉」を模した画像が徐々に閉まる様子が表示される。このとき、演出表示装置25では、「木の扉」を模した画像が、第1特別ゲームに対応する演出ゲームの図柄組み合わせよりも前のレイヤに表示される。このため、演出表示装置25では、「木の扉」を模した画像が閉まるに連れて、第1特別ゲームに対応する演出ゲームの図柄組み合わせが隠れていく。なお、演出表示装置25では、「木の扉」を模した画像が、第1特定領域Z1に表示されている第1特定ゲームの特定図柄、第2特定領域Z2に表示されている第2特定ゲームの特定図柄、及び第2発射強度報知IFよりも後ろのレイヤに表示される。このため、演出表示装置25では、「木の扉」を模した画像の表示によらず、第1特定領域Z1に表示されている第1特定ゲームの特定図柄、第2特定領域Z2に表示されている第2特定ゲームの変動表示、及び第2発射強度報知IFが表示され続ける。
【0191】
図13(f)に示すように、演出表示装置25では、図13(e)において「木の扉」を模した画像が徐々に閉まっていき、「木の扉」を模した画像が完全に閉まる画像が表示される。このとき、演出表示装置25では、第1特別ゲームに対応する演出ゲームの図柄組み合わせが「木の扉」を模した画像に完全に隠れ、表示されなくなる。一方、演出表示装置25では、第1特定領域Z1に表示されている第1特定ゲームの特定図柄、第2特定領域Z2に表示されている第2特定ゲームの変動表示、及び第2発射強度報知IFが表示され続ける。演出表示装置25では、第1特別ゲームに対応する演出ゲームの図柄組み合わせが「木の扉」を模した画像に完全に隠れたとき、第1特別ゲームに対応する演出ゲームの図柄組み合わせが消去され、実行中の第2特別ゲームに対応する演出ゲームが開始される。なお、第2特別ゲームに対応する演出ゲームの変動表示は、「木の扉」を模した画像の後ろのレイヤで表示されるため、「木の扉」を模した画像により隠れる。
【0192】
図13(g)に示すように、演出表示装置25では、図13(f)において「木の扉」を模した画像が完全に閉まり、「木の扉」を模した画像が徐々に開く様子が表示される。演出表示装置25では、図13(f)において、実行中の第2特別ゲームに対応する演出ゲームが開始されているため、「木の扉」を模した画像が開くに連れて、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが表示されていく。
【0193】
図13(h)に示すように、演出表示装置25では、「木の扉」を模した画像が開き、「木の扉」を模した画像が消去され、移行報知が終了する。そして、演出表示装置25では、移行報知の終了に伴い、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが表示される。本実施形態では、演出表示装置25において、「木の扉」を模した画像が徐々に閉まり、「木の扉」を模した画像が完全に閉まった後に「木の扉」を模した画像が開くことが移行報知の一例である。このように、第2特別ゲームが開始されたときに移行報知が実行される場合は、演出表示装置25において、「木の扉」を模した画像が徐々に閉まり、「木の扉」を模した画像が完全に閉まった後に「木の扉」を模した画像が開く態様で実行される。
【0194】
図13(a)~図13(h)に示すように、パチンコ遊技機10では、非時短状態において第1特別ゲームが開始されたとき、第1特別ゲームに対応する演出ゲームを実行可能である。また、パチンコ遊技機10では、時短状態において第2特別ゲームが開始されたとき、第2特別ゲームに対応する演出ゲームを実行可能である。演出表示装置25では、移行報知の開始前において第1特別ゲームに対応する演出ゲームが表示される。一方、演出表示装置25では、移行報知の開始前において第2特別ゲームに対応する演出ゲームが表示されない。また、演出表示装置25では、移行報知の終了後において第2特別ゲームに対応する演出ゲームが表示される。一方、演出表示装置25では、移行報知の終了後において第1特別ゲームに対応する演出ゲームが表示されない。このように、本実施形態では、移行報知の開始前において、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない一方、実行中の第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。また、本実施形態では、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、移行報知の開始前、及び移行報知の終了後の何れにおいても、実行中の第1特別ゲームに対応する第1特定ゲームが実行され、且つ、実行中の第2特別ゲームに対応する第2特定ゲームが実行される。
【0195】
ここで、通常低確状態において、第1特別ゲームの開始に基づいて特定低確状態へ制御される場合について説明する。
図14に示すように、タイミングt11において、第1特別ゲームが開始する。因みに、このとき、演出表示装置25では、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。タイミングt11で開始した第1特別ゲームは、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における899回目に開始した特別ゲームに相当する。図中の「図柄変動ゲーム実行回数」は、大当り遊技の終了後、非確率変動状態において開始した特別ゲームの回数を示したものである。また、図中の「作動回数」は、上述した状態設定処理において、非確率変動状態における特別ゲームが開始される毎に1減算される回数である。よって、タイミングt11において第1特別ゲームが開始されたことにより、作動回数が1減算されて2から1となる。
【0196】
タイミングt12において、タイミングt11で開始した第1特別ゲームが終了する。タイミングt12で終了した第1特別ゲームは、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における899回目に終了した特別ゲームに相当する。
【0197】
タイミングt13において、第1特別ゲームが開始する。タイミングt13で開始した第1特別ゲームは、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における900回目に開始した特別ゲームに相当する。タイミングt13において第1特別ゲームが開始されたことにより、作動回数が1減算されて1から0となる。そして、作動回数が1から0に更新されることで、遊技状態が通常低確状態から特定低確状態に制御される。換言すれば、タイミングt13では、非開放延長状態から開放延長状態に制御されるとともに、非時短状態から時短状態に制御される。さらに、非時短状態から時短状態に制御されたことに伴い、第2発射強度報知、及び移行報知が実行される。つまり、タイミングt13において、発射強度報知ランプ22gが点灯するとともに、演出表示装置25にて第2発射強度報知IF、及び移行報知が実行される。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10は、演出表示装置25にて第2発射強度報知IFが実行されるとき、発射強度報知ランプ22gが点灯する。因みに、このとき、演出表示装置25では、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが開始されるが、移行報知により隠れて表示されなくなる。なお、例えば、タイミングt13において実行される第1特別ゲームでリーチ演出が実行される場合、リーチ演出が実行されるとともに、移行報知が実行される。即ち、タイミングt13において実行される第1特別ゲームでリーチ演出が実行される場合、演出表示装置25では、第2発射強度報知IF、移行報知、及びリーチ演出が実行される。
【0198】
その後、タイミングt14において移行報知が終了し、タイミングt15においてタイミングt13で開始した第1特別ゲームが終了する。上述したように、副CPU41aは、時短状態を特定可能な制御情報の入力を契機に移行報知を実行させた場合、移行報知時間として3秒を計時し、3秒の経過を契機に移行報知を終了させる。このため、移行報知が開始されたタイミングt13から移行報知が終了したタイミングt14の間の時間は、3秒である。そして、演出表示装置25において、「木の扉」を模した画像が徐々に閉まり、「木の扉」を模した画像が完全に閉まった後に「木の扉」を模した画像が開き、「復讐MODE突入」という文字の画像が表示される態様で移行報知が実行される。
【0199】
その後、タイミングt16において、第2特別ゲームが開始する。因みに、このとき、演出表示装置25では、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。なお、タイミングt16における作動回数は、すでに0であるため、0のまま更新されない。そして、タイミングt17において、第2特別ゲームが終了する。
【0200】
なお、例えば、タイミングt12の後において待機演出が実行された場合、タイミングt13の第1特別ゲームの開始に伴い、待機演出が終了し、第2発射強度報知IF、及び移行報知が実行される。このように、本実施形態では、待機演出の実行中において、第1特別ゲームが開始され、当該第1特別ゲームの開始に基づいて主CPU40aによって計数された値が所定値となるとき、待機演出が終了され、第2発射強度報知IF、及び移行報知が実行される。
【0201】
本実施形態では、第1特別ゲームの実行が保留されておらず、且つ、第1特別ゲームが実行されていない待機演出中に、第1始動口26に遊技球が入球し、第1特別ゲームが開始され、当該第1特別ゲームの開始に基づいて主CPU40aによって計数された値が所定値となるとき、リーチ演出を実行可能であって、第2発射強度報知IFが実行される。つまり、第2発射強度報知IFは、第1特別ゲームの実行が保留されておらず、且つ、第1特別ゲームが実行されていない状況において、第1特別ゲームが開始され、当該第1特別ゲームの開始に基づいて主CPU40aによって計数された値が所定値となり、非時短状態から時短状態へ制御されるときに実行される。また、移行報知は、第1特別ゲームの実行が保留されておらず、且つ、第1特別ゲームが実行されていない状況において、第1特別ゲームが開始され、当該第1特別ゲームの開始に基づいて主CPU40aによって計数された値が所定値となり、非時短状態から時短状態へ制御されるときに実行される。
【0202】
次に、通常低確状態において、第2特別ゲームの開始に基づいて特定低確状態へ制御される場合について説明する。
図15に示すように、タイミングt21において、第1特別ゲームが開始する。因みに、このとき、演出表示装置25では、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。タイミングt21で開始した第1特別ゲームは、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における899回目に開始した特別ゲームに相当する。タイミングt21において第1特別ゲームが開始されたことにより、作動回数が1減算されて2から1となる。
【0203】
タイミングt22において、タイミングt21で開始した第1特別ゲームが終了する。タイミングt22で終了した第1特別ゲームは、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における899回目に終了した特別ゲームに相当する。
【0204】
タイミングt23において、第2特別ゲームが開始する。タイミングt23で開始した第2特別ゲームは、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における900回目に開始した特別ゲームに相当する。タイミングt23において第2特別ゲームが開始されたことにより、作動回数が1減算されて1から0となる。そして、作動回数が1から0に更新されることで、遊技状態が通常低確状態から特定低確状態に制御される。換言すれば、タイミングt23では、非開放延長状態から開放延長状態に制御されるとともに、非時短状態から時短状態に制御される。さらに、非時短状態から時短状態に制御されたことに伴い、第2発射強度報知IFが実行される。つまり、タイミングt23において、発射強度報知ランプ22gが点灯するとともに、演出表示装置25にて第2発射強度報知IFが実行される。因みに、このとき、演出表示装置25では、第2特別ゲームに対応する演出ゲーム実行されない。即ち、タイミングt23において第2特別ゲームが実行されたことにより第2発射強度報知IFが実行される。一方、タイミングt23において第2特別ゲームが実行されたことにより演出ゲームが実行されず、リーチ演出も実行されない。
【0205】
その後、タイミングt24において、タイミングt23で開始した第2特別ゲームが終了する。そして、タイミングt25において第2特別ゲームが開始する。タイミングt25では、第2特別ゲームの開始に伴い、移行報知が実行される。つまり、タイミングt25において、演出表示装置25にて移行報知が実行される。因みに、このとき、演出表示装置25では、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが開始されるが、移行報知により隠れて表示されなくなる。なお、例えば、タイミングt25において実行される第2特別ゲームでリーチ演出が実行される場合、リーチ演出が実行されるとともに、移行報知が実行される。即ち、タイミングt25において実行される第2特別ゲームでリーチ演出が実行される場合、演出表示装置25では、移行報知、及びリーチ演出が実行される。
【0206】
その後、タイミングt26において、移行報知が終了する。上述したように、副CPU41aは、第2変動パターンコマンドの入力を契機に移行報知を実行させた場合、移行報知時間として2秒を計時し、2秒の経過を契機に移行報知を終了させる。このため、移行報知が開始されたタイミングt25から移行報知が終了したタイミングt26の間の時間は、2秒である。そして、演出表示装置25において、「木の扉」を模した画像が徐々に閉まり、「木の扉」を模した画像が完全に閉まった後に「木の扉」を模した画像が開く態様で移行報知が実行される。なお、タイミングt26における移行報知の終了後、演出表示装置25では、移行報知により隠れていた第2特別ゲームに対応する演出ゲームが表示される。そして、タイミングt27において、タイミングt25で開始した第2特別ゲームが終了する。
【0207】
なお、例えば、タイミングt22の後において待機演出が実行された場合、タイミングt23の第2特別ゲームが開始しても、待機演出が終了せず、第2発射強度報知IFが実行される。このように、本実施形態では、待機演出の実行中において、第2特別ゲームが開始され、当該第2特別ゲームの開始に基づいて主CPU40aによって計数された値が所定値となるとき、待機演出が終了されず、第2発射強度報知IFが実行される。
【0208】
本実施形態では、第1特別ゲームの実行が保留されておらず、且つ、第1特別ゲームが実行されていない状況において、第2特別ゲームが開始され、当該第2特別ゲームの開始に基づいて主CPU40aによって計数された値が所定値となるとき、リーチ演出が実行されない一方、第2発射強度報知IFが実行される。第2発射強度報知IFは、第1特別ゲームの実行が保留されておらず、且つ、第1特別ゲームが実行されていない状況において、第2特別ゲームが開始され、当該第2特別ゲームの開始に基づいて主CPU40aによって計数された値が所定値となり、非時短状態から時短状態へ制御されるときに実行される。一方、移行報知は、第1特別ゲームの実行が保留されておらず、且つ、第1特別ゲームが実行されていない状況において、第2特別ゲームが開始され、当該第2特別ゲームの開始に基づいて主CPU40aによって計数された値が所定値となり、非時短状態から時短状態へ制御された後に第2特別ゲームが開始されるときに実行される。
【0209】
なお、タイミングt23において開始した第2特別ゲームは、非時短状態であるときの複数種類の変動パターンが定められた変動パターンテーブルHT3の中から変動パターンが決定されている。変動パターンテーブルHT3には、変動時間が300秒、及び600秒のうち何れかの変動パターンがある。そして、タイミングt23では、開始した第2特別ゲームに基づいて非時短状態から時短状態に制御される。時短状態では、第2発射強度で遊技球を発射させることが推奨されており、第2発射強度で遊技球を発射することで第2特別ゲームを実行させることが可能である。しかしながら、タイミングt23において開始された第2特別ゲームは、300秒、及び600秒のうち何れかであるため、次の第2特別ゲームを開始することが可能となるまでの時間が長い。このため、タイミングt23からタイミングt24までの間に第2発射強度で遊技球を発射させ続けた場合、第2特別保留数が上限数(本実施形態では、4)になり得るものの、第2特別保留数が上限数となった後は、第2発射強度で遊技球を発射させても、第2特別保留数も増えず、新たな第2特別ゲームも開始されない。さらに、上述したように、特定低確状態では、第2発射強度で遊技球を発射させることが推奨されているものの、遊技を継続するほど持ち球は減少していく。このため、タイミングt23において開始した第2特別ゲームに基づいて時短状態に制御されるものの、タイミングt23において開始した第2特別ゲームが終了するまで、第2発射強度で遊技球を発射することを抑制した方が遊技者にとって有利といえる。本実施形態では、第2特別ゲームの開始に基づいて時短状態へ制御される場合、第2特別ゲームの開始において移行報知を実行させず、タイミングt23において開始した第2特別ゲームが終了し、タイミングt25において開始した次の第2特別ゲームが開始したときに移行報知を実行させる。なお、タイミングt25において開始した第2特別ゲームは、時短状態における変動パターンが決定されているため、タイミングt23において開始した第2特別ゲームに比して変動時間が短い。このため、タイミングt25において、時短状態へ移行したことをわかり易くするとともに、第2発射強度で遊技球を発射させ易くすることができ、時短状態における遊技に対して興趣を向上させることができる。
【0210】
次に、通常低確状態において、第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームの開始に基づいて特定低確状態へ制御される場合について説明する。
図16に示すように、タイミングt31において、第2特別ゲームが開始する。因みに、このとき、演出表示装置25では、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない。タイミングt31で開始した第2特別ゲームは、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における899回目に開始した特別ゲームに相当する。タイミングt31において第2特別ゲームが開始されたことにより、作動回数が1減算されて2から1となる。
【0211】
タイミングt32において、第1特別ゲームが開始する。このとき、タイミングt31において開始した第2特別ゲームが実行中である。即ち、タイミングt32では、第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームが開始した状況であり、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行している状況である。タイミングt32で開始した第1特別ゲームは、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における900回目に開始した特別ゲームに相当する。タイミングt32において第1特別ゲームが開始されたことにより、作動回数が1減算されて1から0となる。そして、作動回数が1から0に更新されることで、遊技状態が通常低確状態から特定低確状態に制御される。換言すれば、タイミングt32では、非開放延長状態から開放延長状態に制御されるとともに、非時短状態から時短状態に制御される。さらに、非時短状態から時短状態に制御されたことに伴い、第2発射強度報知IFが実行される。つまり、タイミングt32において、発射強度報知ランプ22gが点灯するとともに、演出表示装置25にて第2発射強度報知IFが実行される。因みに、このとき、演出表示装置25では、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される一方、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない。
【0212】
タイミングt33において、タイミングt31で開始した第2特別ゲームが終了する。タイミングt33では、第2特別ゲームの終了に伴い、移行報知が実行される。つまり、タイミングt33において、演出表示装置25にて移行報知が実行される。因みに、このとき、演出表示装置25では、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されているが、移行報知により隠れて表示されなくなる。なお、例えば、タイミングt32において実行される第1特別ゲームでリーチ演出が実行される場合、リーチ演出が実行されるとともに、移行報知が実行される。即ち、タイミングt32において実行される第1特別ゲームでリーチ演出が実行される場合、演出表示装置25では、第2発射強度報知IF、移行報知、及びリーチ演出が実行される。
【0213】
その後、タイミングt34において、タイミングt32で開始した第1特別ゲームが終了し、タイミングt35において、移行報知が終了する。上述したように、副CPU41aは、第2ゲーム終了コマンドの入力を契機に移行報知を実行させた場合、移行報知時間として3秒を計時し、3秒の経過を契機に移行報知を終了させる。このため、移行報知が開始されたタイミングt33から移行報知が終了したタイミングt35の間の時間は、3秒である。そして、演出表示装置25において、「木の扉」を模した画像が徐々に閉まり、「木の扉」を模した画像が完全に閉まった後に「木の扉」を模した画像が開き、「復讐MODE突入」という文字の画像が表示される態様で移行報知が実行される。
【0214】
その後、タイミングt36において、第2特別ゲームが開始する。因みに、このとき、演出表示装置25では、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。なお、タイミングt36における作動回数は、すでに0であるため、0のまま更新されない。そして、タイミングt37において、第2特別ゲームが終了する。
【0215】
このように、本実施形態では、第2特別ゲームの実行中、第1特別ゲームが実行され、当該第1特別ゲームの実行に基づいて主CPU40aによって計数された値が所定値となるとき、第2発射強度報知IFが実行される。第2発射強度報知IFは、第2特別ゲームの実行中、第1特別ゲームが実行され、当該第1特別ゲームの実行に基づいて主CPU40aによって計数された値が所定値となり、非時短状態から時短状態へ制御されるときに実行される。一方、移行報知は、第2特別ゲームの実行中、第1特別ゲームが実行され、当該第1特別ゲームの実行に基づいて主CPU40aによって計数された値が所定値となり、非時短状態から時短状態へ制御された後に第2特別ゲームが終了するときに実行される。
【0216】
なお、タイミングt31において開始した第2特別ゲームは、非時短状態であるときの変動パターンであるため、変動時間が長い。このため、タイミングt32において開始した第1特別ゲームに基づいて時短状態に制御されるものの、タイミングt31において開始した第2特別ゲームが終了するまで、第2発射強度で遊技球を発射することを抑制した方が遊技者にとって有利といえる。本実施形態では、第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームの開始に基づいて時短状態へ制御される場合、第1特別ゲームの開始において移行報知を実行させず、タイミングt31において開始した第2特別ゲームが終了したときに移行報知を実行させる。このため、タイミングt31において、時短状態へ移行したことをわかり易くするとともに、第2発射強度で遊技球を発射させ易くすることができ、時短状態における遊技に対して興趣を向上させることができる。
【0217】
次に、通常低確状態において、第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームの開始に基づいて特定低確状態へ制御される場合について説明する。
図17に示すように、タイミングt41において、第1特別ゲームが開始する。因みに、このとき、演出表示装置25では、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。タイミングt41で開始した第1特別ゲームは、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における899回目に開始した特別ゲームに相当する。タイミングt41において第1特別ゲームが開始されたことにより、作動回数が1減算されて2から1となる。
【0218】
タイミングt42において、第2特別ゲームが開始する。このとき、タイミングt41において開始した第1特別ゲームが実行中である。即ち、タイミングt42では、第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームが開始した状況であり、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行している状況である。タイミングt42で開始した第2特別ゲームは、大当り遊技の終了後、非確率変動状態における900回目に開始した特別ゲームに相当する。タイミングt42において第2特別ゲームが開始されたことにより、作動回数が1減算されて1から0となる。そして、作動回数が1から0に更新されることで、遊技状態が通常低確状態から特定低確状態に制御される。換言すれば、タイミングt42では、非開放延長状態から開放延長状態に制御されるとともに、非時短状態から時短状態に制御される。さらに、非時短状態から時短状態に制御されたことに伴い、第2発射強度報知IFが実行される。つまり、タイミングt42において、発射強度報知ランプ22gが点灯するとともに、演出表示装置25にて第2発射強度報知IFが実行される。因みに、このとき、演出表示装置25では、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される一方、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない。
【0219】
タイミングt43において、タイミングt41で開始した第1特別ゲームが終了する。その後、タイミングt44において、タイミングt42で開始した第2特別ゲームが終了する。そして、タイミングt45において第2特別ゲームが開始する。タイミングt45では、第2特別ゲームの開始に伴い、移行報知が実行される。つまり、タイミングt45において、演出表示装置25にて移行報知が実行される。因みに、このとき、演出表示装置25では、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが開始されるが、移行報知により隠れて表示されなくなる。なお、例えば、タイミングt45において実行される第2特別ゲームでリーチ演出が実行される場合、リーチ演出が実行されるとともに、移行報知が実行される。即ち、タイミングt45において実行される第2特別ゲームでリーチ演出が実行される場合、演出表示装置25では、移行報知、及びリーチ演出が実行される。
【0220】
その後、タイミングt46において、移行報知が終了する。上述したように、副CPU41aは、第2変動パターンコマンドの入力を契機に移行報知を実行させた場合、移行報知時間として2秒を計時し、2秒の経過を契機に移行報知を終了させる。このため、移行報知が開始されたタイミングt45から移行報知が終了したタイミングt46の間の時間は、2秒である。そして、演出表示装置25において、「木の扉」を模した画像が徐々に閉まり、「木の扉」を模した画像が完全に閉まった後に「木の扉」を模した画像が開く態様で移行報知が実行される。なお、タイミングt46における移行報知の終了後、演出表示装置25では、移行報知により隠れていた第2特別ゲームに対応する演出ゲームが表示される。そして、タイミングt47において、タイミングt45で開始した第2特別ゲームが終了する。
【0221】
このように、本実施形態では、第1特別ゲームの実行中、第2特別ゲームが実行され、当該第2特別ゲームの実行に基づいて主CPU40aによって計数された値が所定値となるとき、第2発射強度報知IFが実行される。第2発射強度報知IFは、第1特別ゲームの実行中、第2特別ゲームが実行され、当該第2特別ゲームの実行に基づいて主CPU40aによって計数された値が所定値となり、非時短状態から時短状態へ制御されるときに実行される。一方、移行報知は、第1特別ゲームの実行中、第2特別ゲームが実行され、当該第2特別ゲームの実行に基づいて主CPU40aによって計数された値が所定値となり、非時短状態から時短状態へ制御された後に第2特別ゲームが開始されるときに実行される。
【0222】
なお、例えば、図17のタイミングt41において開始した第1特別ゲームでリーチ演出が実行された場合であっても、タイミングt42で第2発射強度報知IFが実行される。このように、本実施形態では、第1特別ゲームの実行中であって、且つ、リーチ演出の実行中において、第2特別ゲームが実行され、当該第2特別ゲームの実行に基づいて主CPU40aによって計数された値が所定値となるとき、実行中のリーチ演出が継続して実行されるとともに、第2発射強度報知IFが実行される。
【0223】
なお、タイミングt42において開始した第2特別ゲームは、非時短状態であるときの変動パターンであるため、変動時間が長い。このため、タイミングt42において開始した第2特別ゲームに基づいて時短状態に制御されるものの、タイミングt42において開始した第2特別ゲームが終了するまで、第2発射強度で遊技球を発射することを抑制した方が遊技者にとって有利といえる。本実施形態では、第2特別ゲームの開始に基づいて時短状態へ制御される場合、第2特別ゲームの開始において移行報知を実行させず、タイミングt42において開始した第2特別ゲームが終了し、タイミングt45において開始した次の第2特別ゲームが開始したときに移行報知を実行させる。このため、タイミングt45において、時短状態へ移行したことをわかり易くするとともに、第2発射強度で遊技球を発射させ易くすることができ、時短状態における遊技に対して興趣を向上させることができる。
【0224】
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームを同時に実行することが可能である。そして、本実施形態では、第1特別ゲームの実行中、第2特別ゲームの実行に基づいて図柄変動ゲームの実行回数が所定値となるとき、非時短状態から時短状態へ制御される。従来のパチンコ遊技機では、図柄変動ゲームが実行されていないとき、例えば、大当り遊技が終了したときに時短状態に制御されるものはあるものの、図柄変動ゲームの実行中に時短状態に制御されるものはなかった。本実施形態によれば、非時短状態から時短状態へ制御される喜びとともに、図柄変動ゲームの実行中に遊技状態が移行するという驚きを与えることができ、興趣の向上を図ることができる。また、本実施形態では、第1特別ゲームの実行中、第2特別ゲームの実行に基づいて図柄変動ゲームの実行回数の値が所定値となるとき、非時短状態から時短状態へ制御されるとともに、第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知が実行されるように構成されている。本実施形態では、非時短状態では、第1発射強度で遊技球を発射することが推奨されている一方、時短状態では、第2発射強度で遊技球を発射することが推奨されている。このため、第1特別ゲームの実行中であっても、非時短状態から時短状態へ制御された場合には、遊技者は、発射ハンドル16の発射強度を調整する必要がある。つまり、本実施形態では、非時短状態における第1特別ゲームの実行中、時短状態へ制御されたとき、第1発射強度から第2発射強度に変えて発射ハンドル16を操作することが推奨されている。本実施形態によれば、非時短状態から時短状態へ制御されたとき、時短状態において推奨される第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知が実行されるため、第1特別ゲームの実行中であっても、推奨される発射強度で遊技球を発射させ易くすることが可能である。よって、本実施形態によれば、推奨されない発射強度で遊技球が発射されることによる興趣の低下を抑制することができる。
【0225】
(2)本実施形態では、非時短状態では、第1発射強度で遊技球を発射することが推奨されている一方、時短状態では、第2発射強度で遊技球を発射することが推奨されている。このため、非時短状態における第2特別ゲームの実行中、第1特別ゲームの実行に基づいて時短状態へ制御されたとき、第1発射強度から第2発射強度に変えて発射ハンドル16を操作することが推奨されている。本実施形態によれば、非時短状態から時短状態へ制御されたとき、時短状態において推奨される第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知が実行されるため、例えば、遊技者が発射ハンドル16を操作している最中に非時短状態から時短状態へ制御された場合であっても、推奨される発射強度で遊技球を発射させ易くすることが可能である。よって、本実施形態によれば、推奨されない発射強度で遊技球が発射されることによる興趣の低下を抑制することができる。
【0226】
(3)本実施形態では、第1特別ゲームの実行中であって、且つ、予告演出の実行中において、非時短状態から時短状態へ制御されたとき、実行中の予告演出が継続して実行されるとともに、第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知が実行される。予告演出は、大当り抽選の結果に応じて実行される演出であるため遊技者が注目し易い演出である。このような注目し易い予告演出が途中で中止されると遊技者が興趣を低下させてしまう虞がある。本実施形態によれば、非時短状態から時短状態へ制御された場合であっても、実行中の予告演出を継続させることが可能であるため、予告演出の実行により興趣の向上を図ることができる。さらに、本実施形態によれば、実行中の予告演出を継続させつつ、第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知も実行させることが可能である。このため、興趣の向上を図るとともに、推奨される発射強度で遊技球を発射させ易くすることが可能である。
【0227】
(4)本実施形態では、非時短状態から時短状態へ制御された場合、遊技状態の移行に関する報知を実行することが可能であるため、遊技状態が移行したことを理解し易くすることができ、より推奨される発射強度で遊技球を発射させ易くすることが可能である。そして、時短状態に制御されたことを理解し易くすることで、時短状態における遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0228】
(5)本実施形態では、大当り遊技が終了したとき、時短状態へ制御することが可能であり、時短状態へ制御された場合、遊技状態の移行に関する報知を実行可能である。また、本実施形態では、主CPUによって計数された値が所定値となり、時短状態へ制御された場合、遊技状態の移行に関する報知を実行可能である。そして、主CPUによって計数された値が所定値となり、時短状態へ制御された場合に実行可能な遊技状態の移行に関する報知の態様は、大当り遊技が終了し、時短状態へ制御された場合に実行可能な遊技状態の移行に関する報知の態様と異なる。このように、本実施形態では、同じ時短状態へ制御された場合であっても、時短状態へ制御された契機に応じて、遊技状態の移行に関する報知の態様が異なる。このため、主CPU40aによって計数された値が所定値となったことを契機として時短状態へ制御されたことを理解し易くすることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0229】
(6)本実施形態では、第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知は、第1特別ゲームの実行中に非時短状態から時短状態に制御されたときに実行される。このため、時短状態に移行後、すぐに第2発射強度で遊技球を発射させ易くすることができる。一方、本実施形態では、遊技状態の移行に関する報知は、第1特別ゲームの実行中に非時短状態から時短状態に制御された後に第2特別ゲームが開始されるときに実行される。本実施形態では、時短状態では、第2発射強度で遊技球を発射させることが推奨されており、第2発射強度で遊技球を発射させた場合には第2始動口27に入球させることが可能であるため第2特別ゲームが実行され得る。上述したように、遊技者は、時短状態に移行後、第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知により第2発射強度で遊技球を発射させることが考えられる。これにより、時短状態に移行後、第2特別ゲームが開始されて、遊技状態の移行に関する報知が実行される。このように、本実施形態によれば、遊技状態の移行に関する報知が実行されることにより、時短状態に移行したことと、時短状態における第2特別ゲームが開始したことと、を理解し易くすることができる。これにより、時短状態において推奨される発射強度で遊技球を発射させ易くするとともに、時短状態において実行される第2特別ゲームについて理解し易くさせることができるため、興趣の向上を図ることができる。
【0230】
(7)本実施形態では、非時短状態から時短状態へ制御された場合、遊技状態の移行に関する報知を実行することが可能であるため、遊技状態が移行したことを理解し易くすることができ、推奨される発射強度で遊技球を発射させ易くすることが可能である。さらに、遊技状態の移行に関する報知の開始前と終了後とでは、演出ゲームにおいて対応する図柄変動ゲームが異なる。これにより時短状態へ移行したことをより理解し易くすることができるため、より推奨される発射強度で遊技球を発射させ易くすることが可能である。
【0231】
(8)本実施形態では、実行中の第2特別ゲームに対応する演出ゲームの態様は、実行中の第1特別ゲームに対応する演出ゲームの態様と異なる。即ち、移行報知の開始前と終了後とでは、演出ゲームの態様が異なる。このため、より時短状態へ移行したことを理解し易くすることができ、推奨される発射強度で遊技球を発射させ易くすることが可能である。
【0232】
(9)本実施形態では、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、移行報知の開始前と終了後の何れにおいても、実行中の第1特別ゲームに対応する第1特定ゲームが実行され、且つ、実行中の第2特別ゲームに対応する第2特定ゲームが実行される。また、本実施形態では、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、移行報知の開始前では第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される一方、移行報知の終了後では第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。このため、本実施形態によれば、特定ゲームによって第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームが実行中であることを理解させつつ、演出ゲームによって時短状態へ移行したことを理解させることができる。よって、推奨される発射強度で遊技球を発射させ易くするとともに、実行中の図柄変動ゲームについて遊技者に理解させ易くすることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0233】
(10)本実施形態では、第1特別ゲームの実行が保留されておらず、且つ、第1特別ゲームが実行されていない状況において、第2特別ゲームの開始に基づいて図柄変動ゲームの実行回数が所定値となるとき、非時短状態から時短状態へ制御される。従来の遊技機では、図柄変動ゲームが実行されていないとき、例えば、大当り遊技が終了したときに時短状態に制御されるものはあるものの、図柄変動ゲームが開始したときに時短状態に制御されるものはなかった。本実施形態によれば、非時短状態から時短状態へ制御される喜びとともに、図柄変動ゲームの開始で遊技状態が移行するという驚きを与えることができ、興趣の向上を図ることができる。また、図柄変動ゲームの開始に注目させることができるため、興趣の向上を図ることができる。さらに、本実施形態では、第1特別ゲームの実行が保留されておらず、且つ、第1特別ゲームが実行されていない状況において、第2特別ゲームの開始に基づいて図柄変動ゲームの実行回数の値が所定値となるとき、予告演出が実行されない一方、第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知が実行されるように構成されている。非時短状態から時短状態へ制御される契機となる第2特別ゲームが開始する前は、第1発射強度で遊技球を発射することが推奨されている状況である。このような状況において、第2特別ゲームが開始するということは推奨されない発射強度で遊技球が発射された可能性がある。本実施形態によれば、推奨されない発射強度で遊技球が発射されたことにより開始した特別ゲームの大当り抽選の結果に応じて実行される予告演出を実行せず、推奨される発射強度に関する報知を実行することにより、推奨される発射強度で遊技球を発射させ易くすることが可能である。特に、予告演出は、大当り抽選の結果に応じて実行される演出であるため遊技者が注目し易い演出である。本実施形態によれば、このような注目し易い予告演出が実行されずに、第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知が実行されることで、第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知について注目させ易くすることができ、より推奨される発射強度で遊技球を発射させ易くすることが可能である。
【0234】
(11)本実施形態では、予告演出は、非時短状態において第1特別ゲームが実行されているときと、時短状態において第2特別ゲームが実行されているときと、で実行可能である。しかしながら、本実施形態では、第1特別ゲームの実行が保留されておらず、且つ、第1特別ゲームが実行されていない状況において、第2特別ゲームの開始に基づいて主CPUによって計数された値が所定値となるとき、予告演出が実行されない。本実施形態によれば、推奨されない発射強度で遊技球が発射されたことにより開始した特別ゲームの予告演出を実行せず、推奨される発射強度に関する報知を実行することにより、推奨される発射強度で遊技球を発射させ易くすることが可能である。
【0235】
(12)本実施形態では、第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知は、第1特別ゲームの実行が保留されておらず、且つ、第1特別ゲームが実行されていない状況において、非時短状態から時短状態に制御されたときに実行される。このため、時短状態に移行後、すぐに第2発射強度で遊技球を発射させ易くすることができる。一方、本実施形態では、遊技状態の移行に関する報知は、第1特別ゲームの実行が保留されておらず、且つ、第1特別ゲームが実行されていない状況において、非時短状態から時短状態に制御された後に第2特別ゲームが開始されるときに実行される。本実施形態では、時短状態では、第2発射強度で遊技球を発射させることが推奨されており、第2発射強度で遊技球を発射させた場合には第2始動口に入球させることが可能であるため第2特別ゲームが実行され得る。上述したように、遊技者は、時短状態に移行後、第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知により第2発射強度で遊技球を発射させることが考えられる。これにより、時短状態に移行後、第2特別ゲームが開始されて、遊技状態の移行に関する報知が実行される。このように、本実施形態によれば、遊技状態の移行に関する報知が実行されることにより、時短状態に移行したことと、時短状態における第2特別ゲームが開始したことと、を理解し易くすることができる。これにより、時短状態において推奨される発射強度で遊技球を発射させ易くするとともに、時短状態において実行される第2特別ゲームについて理解し易くさせることができるため、興趣の向上を図ることができる。
【0236】
上述した実施形態は、以下のように変更して実施することができる。なお、上述した各実施形態、及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0237】
・第1始動口26への遊技球の入球を契機に小当り抽選が行われる場合があるように構成してもよい。主CPU40aは、第2特別ゲームの実行中、第1特別ゲームが小当りとなって第1特別図柄表示部22aに小当り図柄を確定停止表示させた場合、実行中の第2特別ゲームを強制終了させ、第2特別図柄表示部22bにはずれ図柄を確定停止表示させてもよい。
【0238】
・主CPU40aは、大当りとなる第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームを開始するとき、当該第1特別ゲームを強制的にはずれとしてもよい。同様に、主CPU40aは、大当りとなる第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームを開始するとき、当該第2特別ゲームを強制的にはずれとしてもよい。また、主CPU40aは、小当りとなる第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームを開始するとき、当該第1特別ゲームを強制的にはずれとしてもよい。同様に、主CPU40aは、小当りとなる第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームを開始するとき、当該第2特別ゲームを強制的にはずれとしてもよい。また、主CPU40aは、大当りとなる第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームを開始するとき、当該第2特別ゲームを強制的にはずれとしてもよい。このように、「強制的にはずれ」とする場合、主CPU40aは、当り抽選を行った後に強制的にはずれとしてもよいし、当り抽選を行わずに強制的にはずれとしてもよい。
【0239】
・例えば、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合、前記一方の特別ゲームを中断し、大当り遊技の終了後に、中断していた前記一方の特別ゲームの実行が再開されるようにしてもよい。同様に、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示された場合、前記一方の特別ゲームを中断し、小当り遊技の終了後に、中断していた前記一方の特別ゲームの実行が再開されるようにしてもよい。また、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、前記一方の特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出され、当該一方の特別ゲームが終了するように構成してもよい。その他、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、前記一方の特別ゲームを中断し、前記他方の特別ゲーム終了後の変動インターバルが経過した後、中断していた前記一方の特別ゲームの実行が再開されるようにしてもよい。
【0240】
・時短状態であるときには、非時短状態であるときに比して、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームのうち第2特別ゲームの変動時間のみ短くなる(又は、短くなり易くなる)ように構成してもよい。このとき、例えば、時短状態であるときには、非時短状態であるときに比して、第1特別ゲームの変動時間が長くなる(又は、長くなり易くなる)ように構成してもよい。
【0241】
・特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された後、ゲート33に遊技球が入球したことを契機に大当り遊技が生起されるように構成してもよい。この場合、大当り図柄が確定停止表示された後、ゲート33に遊技球が入球するまでの間、大当り遊技の生起待ち状態となるように構成してもよい。このとき、演出表示装置25は、ゲート33に遊技球を入球させることを促す演出が実行されるように構成してもよい。また、同様に、特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示された後、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されたときと同様、ゲート33への遊技球の入球を契機に、小当り遊技が付与されるように構成してもよい。
【0242】
・特定低確状態、特定高確状態、及び特殊状態のうち何れかに制御されている場合、第1特別ゲームに基づく演出ゲームが実行されるように構成してもよい。また、通常低確状態に制御されている場合、第2特別ゲームに基づく演出ゲームが実行されるように構成してもよい。例えば、第1特別ゲームに基づく演出ゲーム、及び第2特別ゲームに基づく演出ゲームが実行される場合、演出表示装置25の異なる表示領域内において各演出ゲームが別々に実行されるようにしてもよいし、異なる表示装置において各演出ゲームが別々に実行されるように構成してもよい。
【0243】
・状態設定処理において、主CPU40aは、特別ゲームを実行する毎に時短回数を1減算して更新する処理に代えて、時短回数を1加算して更新する処理にしてもよい。この場合、主CPU40aは、特定低確状態に制御するときに主RAM40cに時短回数として0回を特定可能な情報を記憶させる。そして、状態設定処理において、主CPU40aは、特定低確状態であるとき、時短回数を1加算して更新する。一方、状態設定処理において、主CPU40aは、特定低確状態以外の遊技状態であるとき、時短回数を更新しない。第3大当り遊技の終了を契機に制御された特定低確状態であるとき、主CPU40aは、更新した時短回数が100回を特定可能な情報である場合、特定低確状態を終了し、通常低確状態に制御する。また、大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく非確率変動状態における900回目の特別ゲームが実行されたことを契機に制御された特定低確状態であるとき、主CPU40aは、更新した時短回数が1200回を特定可能な情報である場合、特定低確状態を終了し、通常低確状態に制御する。
【0244】
・主CPU40aは、大当り遊技を生起するとき、作動回数の初期値を主RAM40cに記憶させたが、これに代えて、大当り遊技が終了するとき、作動回数の初期値を主RAM40cに記憶させてもよい。
【0245】
・電源投入時に所定の操作が行われ初期化処理(所謂、RAMクリア)が行われる場合、主CPU40aは、作動回数の初期値を主RAM40cに記憶させてもよい。また、大当り確率を定めた情報を設定することが可能な構成(所謂、設定変更)を備え、設定変更に係る操作が行われた場合、主CPU40aは、作動回数の初期値を主RAM40cに記憶させてもよい。
【0246】
・主CPU40aは、非確率変動状態における特別ゲームが開始したときに変えて、非確率変動状態における特別ゲームが終了したときに作動回数を1減算して更新してもよく、非確率変動状態における特別ゲームの実行中に作動回数を1減算して更新してもよい。
【0247】
・状態設定処理において、主CPU40aは、非確率変動状態における特別ゲームを実行する毎に作動回数を1減算して更新する処理に代えて、作動回数を1加算して更新する処理にしてもよい。この場合、主CPU40aは、作動回数の初期値として0回を特定可能な情報を主RAM40cに記憶させる。そして、状態設定処理において、主CPU40aは、非確率変動状態であるとき、作動回数を1加算して更新する。一方、状態設定処理において、主CPU40aは、確率変動状態であるとき、作動回数を更新しない。なお、状態設定処理において、主RAM40cに記憶されている作動回数が900回以上を特定可能な情報である場合、作動回数を更新しない。そして、主CPU40aは、更新した作動回数が900回を特定可能な情報である場合、通常低確状態を終了し、特定低確状態に制御する。
【0248】
・発射強度報知は、演出表示装置25に代えて又は加えて、装飾ランプ17で行ってもよい。また、発射強度報知は、演出表示装置25に代えて又は加えてスピーカ18で行ってもよい。
【0249】
・副CPU41aは、第2発射強度報知IFを実行させた後、予め定められた条件が成立したときに第2発射強度報知IFを終了させてもよい。予め定められた条件は、例えば、予め定められた第2発射強度報知時間が経過したときに成立するようにしてもよい。また、予め定められた条件は、例えば、予め定められた回数の特別ゲームが実行されたときに成立するようにしてもよい。
【0250】
・移行報知は、演出表示装置25に代えて又は加えて、装飾ランプ17で行ってもよい。また、移行報知は、演出表示装置25に代えて又は加えてスピーカ18で行ってもよい。
【0251】
・非時短状態から時短状態に制御されるときに実行される移行報知の態様は、移行報知が実行されるタイミングによらず同じ態様であってもよい。この場合、移行報知は、演出表示装置25において、「木の扉」を模した画像が徐々に閉まり、「木の扉」を模した画像が完全に閉まった後に「木の扉」を模した画像が開き、「復讐MODE突入」という文字の画像が表示されるとよい。
【0252】
・第2特別ゲームの実行中に移行報知が実行された場合、演出表示装置25において、移行報知を実行させつつ第2特別ゲームに対応する演出ゲームを実行してもよい。この場合、演出表示装置25において、移行報知が実行されているときの演出図柄の態様と、移行報知が実行されていないときの演出図柄の態様と、を異ならせてもよい。例えば、移行報知が実行されているときの演出図柄は、移行報知が実行されていないときの演出図柄よりも大きさを小さくしてもよい。これにより、移行報知を阻害し難いようにすることができる。
【0253】
・副CPU41aは、第1特別ゲームが実行中であって、且つ、非時短状態であるときにおいて、第2変動パターンコマンドを入力し、時短状態を特定可能な制御情報を入力した後、第2ゲーム終了コマンドを入力し、次の第2変動パターンコマンドの入力を契機に移行報知を実行させるが、これに限らない。副CPU41aは、第1特別ゲームが実行中であって、且つ、非時短状態であるときにおいて、第2変動パターンコマンドを入力し、時短状態を特定可能な制御情報を入力した後、第1ゲーム終了コマンドの入力を契機に移行報知を実行させてもよい。これにより、移行報知は、第1特別ゲームの実行中、第2特別ゲームが実行され、当該第2特別ゲームの実行に基づいて主CPU40aによって計数された値が所定値となり、非時短状態から時短状態へ制御された後に実行中の第1特別ゲームが終了したときに実行される。
【0254】
・副CPU41aは、第1特別ゲームが実行中であって、且つ、非時短状態であるときにおいて、第2変動パターンコマンドを入力し、時短状態を特定可能な制御情報を入力したとき、時短状態を特定可能な制御情報の入力を契機に移行報知を実行させてもよい。パチンコ遊技機10では、第1特別ゲームの実行中、第2特別ゲームが実行され、当該第2特別ゲームの実行に基づいて主CPU40aによって計数された値が所定値となり、非時短状態から時短状態へ制御されるとき、第2発射強度報知IFが実行されるとともに、移行報知を実行可能である。
【0255】
・副CPU41aは、非時短状態において開始した第1特別ゲームの実行中に移行報知を実行させる場合、実行中の第1特別ゲームの変動パターンに応じて、移行報知を実行させなくてもよい。例えば、非時短状態において、ノーマルリーチ演出、及びスーパーリーチ演出のうち何れかが対応付けられた変動パターンに基づいた第1特別ゲームの実行中、副CPU41aは、移行報知を実行させなくてもよい。一方、非時短状態において、リーチ演出なしが対応付けられた変動パターンに基づいた第1特別ゲームの実行中、副CPU41aは、移行報知を実行させてもよい。なお、変動パターンに応じて移行報知が実行されない場合であっても、副CPU41aは、第2発射強度報知IFは実行させるとよい。つまり、移行報知は、非時短状態から時短状態へ制御されるときに実行中の第1特別ゲームの変動パターンに応じて、実行される場合と、実行されない場合と、がある。一方、第2発射強度報知IFは、非時短状態から時短状態へ制御されるときに実行中の第1特別ゲームの変動パターンによらず実行される。
【0256】
・副CPU41aは、時短状態において開始した第2特別ゲームの開始とともに移行報知を実行させる場合、開始される第2特別ゲームの変動パターンに応じて、移行報知を実行させなくてもよい。例えば、時短状態において、ノーマルリーチ演出、及びスーパーリーチ演出のうち何れかが対応付けられた変動パターンに基づいた第2特別ゲームが開始したとき、副CPU41aは、移行報知を実行させなくてもよい。一方、時短状態において、リーチ演出なしが対応付けられた変動パターンに基づいた第2特別ゲームが開始したとき、副CPU41aは、移行報知を実行させてもよい。なお、変動パターンに応じて移行報知が実行されない場合であっても、副CPU41aは、第2発射強度報知IFは実行させるとよい。つまり、移行報知は、移行報知が実行されるときに開始される第2特別ゲームの変動パターンに応じて、実行される場合と、実行されない場合と、がある。一方、第2発射強度報知IFは、非時短状態から時短状態へ制御されるときに実行中の特別ゲームの変動パターンによらず実行される。
【0257】
・副CPU41aは、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームのうち一方又は両方の実行中に移行報知を実行させる場合、実行中の特別ゲームが大当りとなる場合、移行報知を実行させなくてもよい。一方、副CPU41aは、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームのうち一方又は両方の実行中に移行報知を実行させる場合、実行中の特別ゲームが大当りとなる場合であっても第2発射強度報知IFを実行させるとよい。
【0258】
・副CPU41aは、待機演出の実行中に移行報知を実行させなくてもよい。一方、副CPU41aは、待機演出の実行中に第2発射強度報知IFを実行させるとよい。つまり、待機演出の実行中において、第2特別ゲームが実行され、当該第2特別ゲームの実行に基づいて主CPU40aによって計数された値が所定値となるとき、待機演出が継続して実行されるとともに、第2発射強度報知IFが実行される一方、移行報知は実行されない。
【0259】
・通常低確状態に制御されている場合に、第2特別ゲームが大当りとなる場合、第1特別ゲームの実行中であっても当該第1特別ゲームに基づく演出ゲームの実行を中止し、演出表示装置25では、所定の大当り報知演出が実行されるようにしてもよい。また、特定低確状態、特定高確状態、及び特殊状態のうち何れかの遊技状態に制御されている場合に、第1特別ゲームが大当りとなる場合、第2特別ゲームの実行中であっても当該第2特別ゲームに基づく演出ゲームの実行を中止し、演出表示装置25では、所定の大当り報知演出が実行されるようにしてもよい。所定の大当り報知演出は、演出表示装置25に「好機変動中」などの文字情報を含む画像が表示される演出であってもよい。
【0260】
・確率変動状態に制御可能なパチンコ遊技機として、次に大当り遊技が付与されるまで確率変動状態に制御する仕様や、転落抽選に当選するまで確率変動状態に制御する仕様(転落機)、予め定めた回数分の図柄変動ゲームが終了するまで確率変動状態に制御する仕様(ST機)がある。また、確率変動状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に確率変動状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。また、V確変機は、単数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。V確変機は、特定のラウンド遊技で開放される大入賞口(V入賞口)と特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技で開放される大入賞口からなる複数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。各実施形態は、何れの仕様のV確変機に具体化してもよい。上記実施形態は、小当りラッシュに制御可能な遊技機でなくてもよい。
【0261】
・上記実施形態において、副基板41をサブ統括制御基板とし、副基板41とは別に演出表示装置25を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプ17を専門に制御する発光制御基板、スピーカ18を専門に制御する音制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて副基板としてもよい。
【0262】
・上記実施形態において、単一の基板に主基板40の主CPU40aと副基板41の副CPU41aとを搭載してもよい。また、上記の別例において、表示制御基板、発光制御基板、及び音制御基板を任意に組み合わせて単数の基板又は複数の基板としてもよい。
【0263】
本実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)図柄変動ゲームを実行することが可能であって、大当り抽選にて大当りに当選した場合に大当り遊技を付与することが可能な遊技機において、常時開放されている第1始動口と、開閉部材が開状態に動作することにより開放される第2始動口と、遊技盤の遊技領域に向けて遊技球を発射させることが可能な発射操作手段と、遊技状態を制御する状態制御手段と、前記図柄変動ゲームの実行回数を計数する計数手段と、報知を実行する報知手段と、を備え、前記第1始動口は、前記発射操作手段の発射強度を第1発射強度とすることで入球させることが可能であり、前記第2始動口は、前記発射操作手段の発射強度を第2発射強度とすることで入球させることが可能であり、前記状態制御手段は、非確率変動状態と、前記非確率変動状態とは異なる確率変動状態と、非時短状態と、前記非時短状態とは異なる時短状態と、に制御可能であり、前記非時短状態では、前記第1発射強度で遊技球を発射することが推奨されている一方、前記時短状態では、前記第2発射強度で遊技球を発射することが推奨されており、前記計数手段によって計数される値は、前記大当り遊技が付与されることに基づいて初期値が設定され、前記計数手段は、前記非確率変動状態における前記図柄変動ゲームの実行に基づいて計数し、前記図柄変動ゲームには、前記第1始動口への遊技球の入球を契機として実行可能な第1特別図柄変動ゲームと、前記第2始動口への遊技球の入球を契機として実行可能な第2特別図柄変動ゲームと、があり、前記第1特別図柄変動ゲーム及び前記第2特別図柄変動ゲームは、同時に実行することが可能であり、前記計数手段によって計数された値が所定値となるとき、前記非時短状態から前記時短状態へ制御され、前記遊技機は、前記非時短状態から前記時短状態へ制御された場合、前記第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知と、前記遊技状態の移行に関する報知と、を実行可能であり、前記第1特別図柄変動ゲームの実行中、前記第2特別図柄変動ゲームが実行され、当該第2特別図柄変動ゲームの実行に基づいて前記計数手段によって計数された値が前記所定値となるとき、前記第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知が実行されることを特徴とする遊技機。
【0264】
(ロ)前記状態制御手段は、前記大当り遊技が終了したとき、前記時短状態へ制御することが可能であり、前記遊技機は、前記大当り遊技が終了し、前記時短状態へ制御された場合、前記遊技状態の移行に関する報知を実行可能であり、前記計数手段によって計数された値が前記所定値となり、前記時短状態へ制御された場合に実行可能な前記遊技状態の移行に関する報知の態様は、前記大当り遊技が終了し、前記時短状態へ制御された場合に実行可能な前記遊技状態の移行に関する報知の態様と異なる(イ)に記載の遊技機。
【0265】
(ハ)前記第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知は、前記第1特別図柄変動ゲームの実行中、前記第2特別図柄変動ゲームが実行され、当該第2特別図柄変動ゲームの実行に基づいて前記計数手段によって計数された値が前記所定値となり、前記非時短状態から前記時短状態へ制御されるときに実行される一方、前記遊技状態の移行に関する報知は、前記第1特別図柄変動ゲームの実行中、前記第2特別図柄変動ゲームが実行され、当該第2特別図柄変動ゲームの実行に基づいて前記計数手段によって計数された値が前記所定値となり、前記非時短状態から前記時短状態へ制御された後に前記第2特別図柄変動ゲームが開始されるときに実行される(イ)又は(ロ)に記載の遊技機。
【0266】
(ニ)演出を実行する演出実行手段を備え、前記演出実行手段は、実行中の前記第1特別図柄変動ゲーム及び実行中の前記第2特別図柄変動ゲームのうち何れかに対応する演出ゲームを実行可能であり、前記遊技状態の移行に関する報知の開始前において、前記第1特別図柄変動ゲーム及び前記第2特別図柄変動ゲームが同時に実行されているときには、実行中の前記第2特別図柄変動ゲームに対応する前記演出ゲームが実行されない一方、実行中の前記第1特別図柄変動ゲームに対応する前記演出ゲームが実行され、前記遊技状態の移行に関する報知の終了後において、前記第1特別図柄変動ゲーム及び前記第2特別図柄変動ゲームが同時に実行されているときには、実行中の前記第1特別図柄変動ゲームに対応する前記演出ゲームが実行されない一方、実行中の前記第2特別図柄変動ゲームに対応する前記演出ゲームが実行される(イ)に記載の遊技機。
【0267】
(ホ)実行中の前記第2特別図柄変動ゲームに対応する前記演出ゲームの態様は、実行中の前記第1特別図柄変動ゲームに対応する前記演出ゲームの態様と異なる(ニ)に記載の遊技機。
【0268】
(ヘ)前記演出実行手段は、前記演出ゲームとは別に特定ゲームを実行可能であり、前記特定ゲームには、実行中の前記第1特別図柄変動ゲームに対応する第1特定ゲームと、実行中の前記第2特別図柄変動ゲームに対応する第2特定ゲームと、があり、前記第1特別図柄変動ゲーム及び前記第2特別図柄変動ゲームが同時に実行されているとき、前記遊技状態の移行に関する報知の開始前、及び前記遊技状態の移行に関する報知の終了後の何れにおいても、実行中の前記第1特別図柄変動ゲームに対応する前記第1特定ゲームが実行され、且つ、実行中の前記第2特別図柄変動ゲームに対応する前記第2特定ゲームが実行される(ニ)又は(ホ)に記載の遊技機。
【0269】
(ト)図柄変動ゲームの実行を保留可能であって、大当り抽選にて大当りに当選した場合に大当り遊技を付与することが可能な遊技機において、常時開放されている第1始動口と、開閉部材が開状態に動作することにより開放される第2始動口と、遊技盤の遊技領域に向けて遊技球を発射させることが可能な発射操作手段と、遊技状態を制御する状態制御手段と、前記図柄変動ゲームの実行回数を計数する計数手段と、前記発射操作手段の発射強度を報知する報知手段と、演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記演出には、前記大当り抽選の結果に応じて実行される予告演出があり、前記第1始動口は、前記発射操作手段の発射強度を第1発射強度とすることで入球させることが可能であり、前記第2始動口は、前記発射操作手段の発射強度を第2発射強度とすることで入球させることが可能であり、前記状態制御手段は、非確率変動状態と、前記非確率変動状態とは異なる確率変動状態と、非時短状態と、前記非時短状態とは異なる時短状態と、に制御可能であり、前記非時短状態では、前記第1発射強度で遊技球を発射することが推奨されている一方、前記時短状態では、前記第2発射強度で遊技球を発射することが推奨されており、前記計数手段によって計数される値は、前記大当り遊技が付与されることに基づいて初期値が設定され、前記計数手段は、前記非確率変動状態における前記図柄変動ゲームの開始に基づいて計数し、前記図柄変動ゲームには、前記第1始動口への遊技球の入球を契機として実行可能な第1特別図柄変動ゲームと、前記第2始動口への遊技球の入球を契機として実行可能な第2特別図柄変動ゲームと、があり、前記第1特別図柄変動ゲーム及び前記第2特別図柄変動ゲームは、同時に実行することが可能であり、前記計数手段によって計数された値が所定値となるとき、前記非時短状態から前記時短状態へ制御され、前記第1特別図柄変動ゲームの実行が保留されておらず、且つ、前記第1特別図柄変動ゲームが実行されていない状況において、前記第2特別図柄変動ゲームが開始され、当該第2特別図柄変動ゲームの開始に基づいて前記計数手段によって計数された値が前記所定値となるとき、前記予告演出が実行されない一方、前記第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知が実行されることを特徴とする遊技機。
【0270】
(チ)前記予告演出は、前記非時短状態において前記第1特別図柄変動ゲームが実行されているときと、前記時短状態において前記第2特別図柄変動ゲームが実行されているときと、で実行可能である(ト)に記載の遊技機。
【0271】
(リ)前記遊技機は、前記非時短状態から前記時短状態へ制御された場合、前記第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知と、前記遊技状態の移行に関する報知と、を実行可能であり、前記第1特別図柄変動ゲームの実行が保留されておらず、且つ、前記第1特別図柄変動ゲームが実行されていない状況において、前記第1特別図柄変動ゲームが開始され、当該第1特別図柄変動ゲームの開始に基づいて前記計数手段によって計数された値が前記所定値となるとき、前記予告演出を実行可能であって、前記第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知が実行される(ト)に記載の遊技機。
【0272】
(ヌ)前記状態制御手段は、前記大当り遊技が終了したとき、前記時短状態へ制御することが可能であり、前記遊技機は、前記大当り遊技が終了し、前記時短状態へ制御された場合、前記遊技状態の移行に関する報知を実行可能であり、前記計数手段によって計数された値が前記所定値となり、前記時短状態へ制御された場合に実行可能な前記遊技状態の移行に関する報知の態様は、前記大当り遊技が終了し、前記時短状態へ制御された場合に実行可能な前記遊技状態の移行に関する報知の態様と異なる(リ)に記載の遊技機。
【0273】
(ル)前記第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知は、前記第1特別図柄変動ゲームの実行が保留されておらず、且つ、前記第1特別図柄変動ゲームが実行されていない状況において、前記第2特別図柄変動ゲームが開始され、当該第2特別図柄変動ゲームの開始に基づいて前記計数手段によって計数された値が前記所定値となり、前記非時短状態から前記時短状態へ制御されるときに実行される一方、前記遊技状態の移行に関する報知は、前記第1特別図柄変動ゲームの実行が保留されておらず、且つ、前記第1特別図柄変動ゲームが実行されていない状況において、前記第2特別図柄変動ゲームが開始され、当該第2特別図柄変動ゲームの開始に基づいて前記計数手段によって計数された値が前記所定値となり、前記非時短状態から前記時短状態へ制御された後に前記第2特別図柄変動ゲームが開始されるときに実行される(リ)又は(ヌ)に記載の遊技機。
【0274】
(ヲ)前記遊技機は、前記非時短状態から前記時短状態へ制御された場合、前記第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知と、前記遊技状態の移行に関する報知と、を実行可能であり、前記演出実行手段は、実行中の前記第1特別図柄変動ゲーム及び実行中の前記第2特別図柄変動ゲームのうち何れかに対応する演出ゲームを実行可能であり、前記遊技状態の移行に関する報知の開始前において、前記第1特別図柄変動ゲーム及び前記第2特別図柄変動ゲームが同時に実行されているときには、実行中の前記第2特別図柄変動ゲームに対応する前記演出ゲームが実行されない一方、実行中の前記第1特別図柄変動ゲームに対応する前記演出ゲームが実行され、前記遊技状態の移行に関する報知の終了後において、前記第1特別図柄変動ゲーム及び前記第2特別図柄変動ゲームが同時に実行されているときには、実行中の前記第1特別図柄変動ゲームに対応する前記演出ゲームが実行されない一方、実行中の前記第2特別図柄変動ゲームに対応する前記演出ゲームが実行され、前記第1特別図柄変動ゲームの実行が保留されておらず、且つ、前記第1特別図柄変動ゲームが実行されていない状況において、前記第1特別図柄変動ゲームが開始され、当該第1特別図柄変動ゲームの開始に基づいて前記計数手段によって計数された値が前記所定値となるとき、前記予告演出を実行可能であって、前記第2発射強度で遊技球を発射することを推奨する報知が実行される(ト)に記載の遊技機。
【0275】
(ワ)実行中の前記第2特別図柄変動ゲームに対応する前記演出ゲームの態様は、実行中の前記第1特別図柄変動ゲームに対応する前記演出ゲームの態様と異なる(ヲ)に記載の遊技機。
【0276】
(カ)前記演出実行手段は、前記演出ゲームとは別に特定ゲームを実行可能であり、前記特定ゲームには、実行中の前記第1特別図柄変動ゲームに対応する第1特定ゲームと、実行中の前記第2特別図柄変動ゲームに対応する第2特定ゲームと、があり、前記第1特別図柄変動ゲーム及び前記第2特別図柄変動ゲームが同時に実行されているとき、前記遊技状態の移行に関する報知の開始前、及び前記遊技状態の移行に関する報知の終了後の何れにおいても、実行中の前記第1特別図柄変動ゲームに対応する前記第1特定ゲームが実行され、且つ、実行中の前記第2特別図柄変動ゲームに対応する前記第2特定ゲームが実行される(ヲ)又は(ワ)に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0277】
10…パチンコ遊技機、16…発射ハンドル、17…装飾ランプ、18…スピーカ、20…遊技盤、21…遊技領域、22g…発射強度報知ランプ、25…演出表示装置、26…第1始動口、27…第2始動口、28…第1可変部材、40a…主CPU、40c…主RAM、41a…副CPU、41c…副RAM、IF…第2発射強度報知。
図1
図2
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図10
図11
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