(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-29
(45)【発行日】2022-12-07
(54)【発明の名称】包装機
(51)【国際特許分類】
B65B 43/26 20060101AFI20221130BHJP
B65B 43/18 20060101ALI20221130BHJP
【FI】
B65B43/26 A
B65B43/18
(21)【出願番号】P 2018191251
(22)【出願日】2018-10-09
【審査請求日】2021-09-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000227467
【氏名又は名称】日東精工株式会社
(72)【発明者】
【氏名】加藤 正樹
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-217001(JP,A)
【文献】実開平05-015795(JP,U)
【文献】米国特許第05421143(US,A)
【文献】特開平05-085523(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108502262(CN,A)
【文献】特開2005-132634(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 43/26
B65B 43/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋を多数貯留する収納ユニットと、この収納ユニットから1枚ずつ袋を取り出す取出ユニットと、この取出ユニットに取り出された袋を把持する把持ユニットと、この把持ユニットを旋回可能なテーブルユニットと、投入される部品を前記袋へ案内する投入ユニットとを具備する包装機において、
前記把持ユニットは、前記袋の上部を挟持する一対の挟持プレートと、この挟持プレートの側面に配され袋を吸着する吸着パッドと、前記挟持プレートをそれぞれ当接させる方向または離反する方向へ移動させるスライド手段とを備え、前記袋を開口して成る
包装機であって、
前記把持ユニットは、前記袋を開口した挟持プレートを昇降自在な昇降手段を備えて成り、
前記投入ユニットは、前記把持ユニットにより開口され前記昇降手段の作動を受けて上方へ移動する袋の開口箇所へ入り込み、当該袋を開口する方向へ移動する一対のガイド板を備え、
前記ガイド板および前記挟持プレートは、前記袋を開口状態にして挟持して成ることを特徴とする包装機。
【請求項2】
前記袋の上部を熱溶着して封止する封止ユニットを備え、
前記把持ユニットは、前記部品を投入した袋を前記挟持プレートの平坦な側面により挟持しつつ前記封止ユニットへ搬送して成ることを特徴とする請求項1に記載の包装機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数貯留された袋を開口して所望部品の投入後、当該袋の開口箇所を封止する包装機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の包装機は、特許文献1に開示されており、袋を多数貯留する収納ユニットと、この収納ユニットから1枚ずつ袋を取り出す取出ユニットと、この取出ユニットに取り出された袋の両端を把持する把持ユニットと、この把持ユニットを複数備え間欠的に回転するテーブルユニットと、前記把持ユニットに把持された袋を吸着して開口する開口ユニットと、この開口ユニットに開口された袋内へ所望部品を案内する投入ユニットと、前記部品の袋への投入完了を経て開口した袋を封止する封止ユニットとを備えて成る。
【0003】
前記収納ユニットは、一辺を開口可能とする長方形の袋を多数重ねて積みその周囲をガイドするように構成されている。前記取出ユニットは、収納ユニットに積み重ねられた最上部の袋をエア吸引により吸着する吸着パッドと、この吸着パッドを90度旋回して吸着された袋を前記把持ユニットへ供給するよう構成される。前記把持ユニットは、前記テーブルユニットに取り付けられており、取出ユニットに吸着された袋の上部両端を把持可能に構成される。前記開口ユニットは、把持ユニットに把持された袋の上部表裏を吸着して当該袋を開口可能に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、把持ユニットおよび開口ユニットを備える従来の包装機は、袋の両端を把持しつつ当該袋の上部表裏を吸着して開口するので、把持されている両端部分まで広く開口させることができないという問題があった。このため、従来の包装機は、部品を投入する袋内の空間を広く確保し難かった。また、従来の包装機は、テーブルユニットに前記把持ユニットを数多く配置しなければならないので、把持動作に必要な部材なども数多く必要とすることから製作コストの低減が難しいという問題もあった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る包装機は、袋を多数貯留する収納ユニットと、この収納ユニットから1枚ずつ袋を取り出す取出ユニットと、この取出ユニットに取り出された袋を把持する把持ユニットと、この把持ユニットを旋回可能なテーブルユニットと、投入される部品を前記袋へ案内する投入ユニットとを具備する包装機において、前記把持ユニットは、前記袋の上部を挟持する一対の挟持プレートと、この挟持プレートの側面に配され袋を吸着する吸着パッドと、前記挟持プレートをそれぞれ当接させる方向または離反する方向へ移動させるスライド手段とを備え、前記袋を開口して成る包装機であって、前記把持ユニットは、前記袋を開口した挟持プレートを昇降自在な昇降手段を備えて成り、前記投入ユニットは、前記把持ユニットにより開口され前記昇降手段の作動を受けて上方へ移動する袋の開口箇所へ入り込み、当該袋を開口する方向へ移動する一対のガイド板を備え、前記ガイド板および前記挟持プレートは、前記袋を開口状態にして挟持して成ることを特徴とする包装機。なお、前記袋の上部を熱溶着して封止する封止ユニットを備え、前記把持ユニットは、前記部品を投入した袋を前記挟持プレートの平坦な側面により挟持しつつ前記封止ユニットへ搬送して成ることが望ましい。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る包装機は、袋の上部表裏面をそれぞれ吸着可能な吸着パッドと、この吸着パッドを備え前記袋を開口する方向へ移動可能な挟持プレートとを備えることで袋の開口を可能にしているので、従来のような袋の開口に際して当該袋の両端部を挟持する機構を必要とせず、製作コストを低減できるという利点がある。また、本発明に係る包装機は、上昇する吸着部材により収納ユニットから袋を取り出する時、収納ユニット内の袋を前記ブラシの毛先に触れさせているので、吸着部材に吸着された袋の裏面に次の袋が重なったとしても、毛先の抵抗を受け重なった袋が剥がされ易いという利点もある。さらに、本発明に係る包装機は、熱可塑性樹脂から成る袋を複数枚重なっている状態から剥がす際、生じた静電気をブラシを介して大地と同電位まで除電できる。これにより、包装できる部品の対象を静電気に弱い特性のICチップなどまで拡大でき多種の部品の包装に使用できるという利点もある。また、本発明に係る包装機は、前記開口した袋に入り込み前記挟持プレートへ向かって移動するガイド板を備えるので、このガイド板と挟持プレートとの間に袋を挟み支持することができる。よって、本発明に係る包装機は、袋内へ部品を投入しても部品投入時の衝撃によるガイド板および挟持プレートからの袋の脱落が起こり難いという利点もある。さらに、本発明に係る包装機は、部品を投入した袋を一対の挟持プレートの平坦な両側面で挟持しつつ封止ユニットへ供給しているので、熱溶着されう箇所になる袋の上部が挟持プレートに挟持された箇所と同じように整った形と成る。よって、本発明に係る包装機は、袋を熱溶着しても当該袋にシワが生じ難いという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】
図1に示す包装機のカバーユニットのみを取り外した状態の各ユニットを説明するための正面図である。
【
図5】本発明に係る把持ユニットを示す斜視図であり、(a)はテーブルユニットに搭載された状態の把持ユニットを示すものであり、(b)は(a)に示す一方の把持ユニットを下方から見た待機状態時の一部切欠き拡大斜視図である。
【
図6】本発明に係る投入ユニットおよび把持ユニットにより袋を開口する動作を説明するための説明図であり、(a)は把持ユニットにより袋を開口した状態を示すものであり、(b)は(a)から動作が進み開口させた袋を上昇した状態を示すものであり、(c)は(b)から動作が進み投入ユニットのガイド板を動作させて袋内へ部品を投入可能な状態を示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る包装機1は、所望部品を袋詰めするものであり、
図1ないし
図6に示すように複数枚重ねられた袋Bをガイドして支持可能な収納ユニット10と、この収納ユニット10の最上部に位置する袋Bを取り出して次工程へ搬送する取出ユニット20と、この取出ユニット20によって搬送された袋Bを受け取り当該袋Bを開口可能な把持ユニット30と、この把持ユニット30を搭載し水平方向へ旋回可能なテーブルユニット40と、前記把持ユニット30により開口された袋Bの開口箇所に入り込み投入される部品を袋B内へ案内可能な投入ユニット50と、前記袋Bに投入された部品を当該開口箇所から飛び出さないよう袋Bを封止する封止ユニット60と、これら各ユニットを設置可能な脚ユニット70と、この脚ユニット70上に配された前記各ユニットを覆い保護するカバーユニット80とを具備して成る。
【0010】
前記袋Bは、熱可塑性樹脂の一例であるポリプロピレンを材質としており、薄厚の透明なシート状のものを折り曲げ形成され、その一辺を開口可能にした長方形で構成される。また、この袋Bは、所望部品の一例であるねじを複数個その内部に貯留可能な容量に設定されており、開口した箇所に熱が加えられることで溶着されて当該開口箇所が封止されるという特性を有する。
【0011】
前記脚ユニット70は、下部に配された複数のレベラ74と、これらレベラ74を螺合した枠体72と、この枠体72内に配置され前記各ユニット等を接続して当該各ユニットを制御可能な制御装置73と、前記枠体72の上部に配置され各ユニットを設置可能な設置プレート71とから構成される。
【0012】
前記カバーユニット80は、前記ねじを投入する部品投入口81と、制御装置73の設定条件など各種情報を表示する表示部82と、図示しない作業者により操作されて制御装置73へスタート信号を発信可能なスタートレバー83とを備えて成り、前記設置プレート71上に配置された各ユニットを覆い保護するよう構成されている。
【0013】
前記収納ユニット10は、
図4に示すように、水平方向へ延びるよう固定配置され前記袋Bを載置可能な袋支持プレート11と、この袋支持プレート11に複数個取り付けられ垂直方向へ延びるよう配された曲板12a,12b,12c,12d,12eと、垂直方向に揃えられた毛先を具備するブラシ13とを備える。
【0014】
これにより、収納ユニット10は、複数枚重ねられた袋の四辺をガイドすることができる。また、前記袋は、作業者などにより予め収納ユニット10内へ供給されており、全ての袋の開口箇所が同じ向きになるよう揃えられ、当該開口箇所が曲げ板12c側に位置するよう定められている。
【0015】
前記ブラシ13は、前記収納ユニット10に収納されている全ての袋Bに当該毛先を接触させるよう配置され、導電性を具備するものであり、これが大地に接続されてアース接地となるよう構成されている。
【0016】
これにより、当該毛先に触れている袋Bは、これに帯電した静電気を大地と同電位まで除電される。また、このブラシ13は、最上部に位置する袋Bが垂直方向へ取り出す際、当該毛先が袋Bに接触しているので、万一、取り出す前記袋Bの下面に次の袋が重なって2重に取り出されようとしても、次の袋は前記毛先の抵抗を受けて収納ユニット10内へ滑落しやすい。
【0017】
前記取出ユニット20は、エア吸引により前記袋Bを吸着可能な吸着部材21a,21bと、これら吸着部材21a,21bを取り付けた取出プレート22と、この取出プレート22を前記袋Bへ向かい接近離可能な昇降シリンダ23と、この昇降シリンダ23を取り付けているシリンダプレート24を90度旋回可能な旋回手段25とを備える。
【0018】
これにより、前記取出ユニット20は、前記エア吸引の開始および昇降シリンダ23を復動させることで、前記収納ユニット10に収納されている袋Bを吸着部材21a,21bで吸着し上方へ取り出すことができる。さらに、この後、前記旋回手段25が作動するので、前記袋Bを先ほどの取り出された水平姿勢から90度向きを変えた垂直姿勢にすることができ、当該袋Bを前記把持ユニット30まで供給することができる。
【0019】
前記把持ユニット30は、
図2,
図3および
図5に示すように前記テーブルユニット40に搭載されており、前記取出ユニット20によって供給される袋Bを挟持可能に構成される。この把持ユニット30は、前記袋Bの上部に当接して挟み込み可能な一対の挟持プレート31a,31b(36a,36b)と、この挟持プレート31a,31b(36a,36b)に配置されエア吸引により袋Bを吸着可能な吸着パッド32a,32b,32c(37a,37b,37c)と、前記挟持プレート31a,31b(36a,36b)を接近離可能なスライド手段33(38)と、このスライド手段33(38)を搭載し前記挟持プレート31a,31b(36a,36b)を昇降自在な昇降手段34(39)とから構成される。
【0020】
前記挟持プレート31a(36a)は、
図5(a)および
図5(b)に示すように、前記吸着パッド32a(37a)の先端をその側面から突出させて配置する一方、前記挟持プレート31b(36b)は、前記吸着パッド32b,32c(37b,37c)の先端を当該挟持プレート31b(36b)の側面からそれぞれ突出させている。
【0021】
前記吸着パッド32a,32b,32c(37a,37b,37c)は、何れも弾性変形可能な特性の樹脂材が採用され同じ形状を成している。
【0022】
前記スライド手段33(38)および昇降手段34(39)は、所謂エアチャックおよびエアシリンダであり、別途供給される圧縮エアによってこれに内蔵したロッドを伸長する方向へ動作させたりあるいは逆に復帰させる方向へ動作可能に構成される。
【0023】
前記テーブルユニット40は、
図2および
図3に示すように前記脚ユニット70上に配され、前記把持ユニット30を旋回自在にして成る。また、このテーブルユニット40は、
図5(a)に示すように水平に延びるよう配置された直動シリンダ41と、この直動シリンダ41のロッドに連結され水平方向へ摺動するラックギヤ42と、このラックギヤ42に噛み合い回転するギヤユニット(図示せず)と、このギヤユニットに連結され前記把持ユニット30を固定配置して成る旋回テーブル43とから構成される。
【0024】
前記旋回テーブル43は、これに配した前記スライド手段33(38)および前記昇降手段34(39)とともに、前記直動シリンダ41の作動または復帰によって水平方向へ180度時計回りまたは反時計回りに旋回可能に構成される。これにより、前記挟持プレート31a,31bは、対向に配された前記挟持プレート36a,36bとの位置を交互に入れ替えることになり、前記取出ユニット20から供給された袋Bを前記投入ユニット50の下方へ移載することができる。
【0025】
前記投入ユニット50は、前記把持ユニット30に開口された袋Bの開口箇所へ入り込み可能なガイド板51a,51bと、これらガイド板51a,51bをそれぞれ個別に取り付けた往復移動手段52a,52bとを備えて成り、前記カバーユニット80の内側に取り付けられ、常時は
図1に示すように前記部品投入口81を塞いでいる。また、前記ガイド板51a,51bは、
図3に示すように、互いに向かい合い垂直方向へ延びるよう配置され、この下方に位置する前記挟持プレート31a,31b(36a,36b)の側面と平行に配されている。
【0026】
前記封止ユニット60は、前記把持ユニット30に把持され部品が投入されている袋を挟持して、当該袋の上部を加熱し封止するヒータ部材61を備えて成る。
【0027】
このように構成された包装機1は、作業者によりスタートレバー83を操作されると前記制御装置73から前記取出ユニット20へ動作開始指令が送られ、前記吸着部材21a,21bに接続されたエア吸引手段A(図示せず)および前記昇降シリンダ23が同時に作動する。下降するシリンダプレート24の吸着部材21a,21bは、収納ユニット10に収納されている最上部の袋Bを吸着すると、前記昇降シリンダ23の上昇により前記袋Bを吸着したまま
図3に示すように元の高さ位置まで戻る。
【0028】
この上昇する前記吸着部材21a,21bにより収納ユニット10から袋を取り出す時、収納ユニット10内の袋は、前記ブラシ13の毛先に触れているので、前記吸着部材21a,21bに吸着された袋Bの裏面に重なった次の袋は、毛先の抵抗を受けて前記袋Bの裏面から剥がされ易い。
【0029】
また、このように、熱可塑性樹脂から成る袋は、複数枚重なっている状態から剥がされる時に静電気を生じ易い特性があるが、この剥離時に発生した静電気は、前記ブラシ13を介して大地と同電位まで除電される。これにより、静電気を帯びると破損し易いICチップなどを包装する部品にすることも可能となる。
【0030】
次に、制御装置73が前記旋回手段25を作動させることで、前記昇降シリンダ23およびシリンダプレート24は、
図4に示す旋回軸26を旋回中心にして時計方向へ90度だけ一体に旋回する。これにより、吸着部材21a,21bに吸着され水平な姿勢であった袋Bは、その開口箇所となる部位を上にして垂直な姿勢となり、前記挟持プレート31a,31bの上面から若干突出する高さ位置へ移動する。
【0031】
前記制御装置73は、前記吸着パッド32a,32b,32cに接続されたエア吸引手段B(図示せず)および前記スライド手段33を同時に作動する。これにより、袋Bの表裏面が前記吸着パッド32a,32b,32cに吸着され、前記挟持プレート31a,31bの側面に当該袋Bが挟持される。
【0032】
これを受けて制御手段73は、前記エア吸引手段Aへエア吸引を停止する信号を送るとともに前記旋回手段25へ復帰する旨の指令を送り、昇降シリンダ23を
図4に示す位置になるよう復帰させる。
【0033】
続いて、制御装置73は、前記挟持プレート31a,31bに挟持された袋Bを前記投入ユニット50の下方へ位置させるため、前記直動シリンダ41を作動させる。これにより、前記ラックギヤ42が前方へ移動し、これに噛み合う前記ギヤユニットの回転を受けて前記旋回テーブル43が水平方向へ180度旋回する。
【0034】
このように、投入ユニット10の下方に袋Bが到着した後の作用について、
図6に基づき説明する。なお、
図6は、前記挟持プレート31a,31bが180度旋回して挟持プレート36a,36bに入れ替わった状態を示すものである。
【0035】
まず、前記挟持プレート36a,36bに挟持された袋Bが投入ユニット10に到着すると、前記制御装置73は、スライド手段38を復動するので、前記挟持プレート36aと挟持プレート36bとは離反する方向へ移動する。これにより、前記袋Bは、
図6(a)に示すように前記吸着パッド37a,37b,37cに吸着された状態で開口し、前記昇降手段39の作動によって
図6(b)に示す位置まで上昇する。
【0036】
このように、前記投入ユニット50のガイド板51a,51bが前記袋Bの開口箇所に入り込むと、制御装置73は、前記往復移動手段52a,52bを作動させるので、前記ガイド板51a,51bがそれぞれ離反する方向へ移動する。
【0037】
これにより、前記ガイド板51a,51bは、
図6(c)に示すように前記袋Bを前記挟持プレート36a,36bの側面で挟持し、前記挟持プレート36a,36bの側面側に突出させていた前記吸着パッド37a,37b,37cを弾性変形させる。
【0038】
このように、前記袋Bは、その開口箇所を前記挟持プレート36a,36bおよびガイド板51a,51bにより挟持されるので、作業者により当該袋B内へ部品が投入されたとしても、部品投入時の衝撃による袋Bの脱落は起こり難い。しかも、この時、前記ガイド板51a,51bは、袋Bの開口箇所内面を従来に比べて広く開くことができ、かつ投入される部品を当該袋B内へ確実に案内することができる。
【0039】
作業者は、袋B内へ所定量の部品を投入した後、前記スタートレバー83を操作する。これにより、制御装置73から往復移動手段52a,52bへ復動する旨の信号がそれぞれ送られるので、前記ガイド板51a,51bは、
図6(c)に示す位置から
図6(b)に示す元の位置へと復帰して前記袋Bとの接触状態を解く。
【0040】
前記制御装置73は、前記昇降手段39へ復動する旨の指令を発するので、部品を投入されている前記袋Bは、
図6(a)に示すように前記吸着パッド37a,37b,37cに吸着された状態のまま下降する。
【0041】
また、制御装置73は、前記スライド手段38を復動する旨の信号を送るので、前記袋Bは、前記吸着パッド37a,37b,37cに吸着されたまま前記把持プレート36a,36bにより挟持される。
【0042】
この時、前記制御装置73は、前記スライド手段33を作動して他方の挟持プレート31a,31bにより取出ユニット20から供給された次の袋を把持している場合、部品投入されている袋Bの位置を180度旋回して入れ替えるために前記直動シリンダ41を復動させる。これにより、前記袋Bは、前記封止ユニット60の下方へ位置する。
【0043】
この後、制御装置73は、前記昇降手段34へ作動する旨の信号を発し、部品を投入されている袋Bを前記挟持プレート36a,36bで挟持した状態のまま封止ユニット60へ向かって上昇させる。
【0044】
この時、前記袋Bは、前記挟持プレート36a,36bの両側面に挟まれているので、当該挟持プレート36a,36bから突出している袋Bの上端部も
図2に図示するように挟持されている箇所と同様にシワが少なく整った形に成り易い。よって、この後、前記ヒータ部材61により袋Bの上端部を挟み熱溶着しても整った形で袋Bの開口箇所を封止できる。
【0045】
このように袋Bの熱溶着が終了すると、制御装置73は、前記昇降手段34を復動させて前記袋Bを前記挟持プレート36a,36bで挟持した状態のまま下降させ、前記スライド手段38を作動して、当該袋Bを下方のシュートへ排出する。
【符号の説明】
【0046】
1 … 包装機
10 … 収納ユニット
20 … 取出ユニット
30 … 把持ユニット
31a,31b,36a,36b … 挟持プレート
32a,32b,32c,37a,37b,37c … 吸着パッド
33,38 … スライド手段
40 … テーブルユニット
50 … 投入ユニット