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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-29
(45)【発行日】2022-12-07
(54)【発明の名称】シール装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 63/02 20060101AFI20221130BHJP
   G03B 17/52 20210101ALI20221130BHJP
【FI】
B29C63/02
G03B17/52 F
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018211055
(22)【出願日】2018-11-09
(65)【公開番号】P2020075435
(43)【公開日】2020-05-21
【審査請求日】2021-09-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000003584
【氏名又は名称】株式会社タカラトミー
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼久 晴子
(72)【発明者】
【氏名】土肥 雅浩
【審査官】田代 吉成
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3036236(JP,U)
【文献】特表2003-523294(JP,A)
【文献】特開2000-334836(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 63/02
G03B 17/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形状の外形の一辺に沿ったX方向の一端部に現像液ポッドが形成され他端部にトラップ部が形成されたインスタント写真の表面をラミネートフィルムによってシールするシール装置であって、
前記インスタント写真の裏面に当接して当該インスタント写真を載置する当接面を有する基台と、
前記基台に載置された前記インスタント写真と前記ラミネートフィルムとを同時に引き込んで当該インスタント写真の表面にラミネートフィルムを接着させる円柱状の一対のローラと、
を備え、
前記当接面は、引込み方向に直交する方向に前記X方向が合致するように前記インスタント写真を載置可能に構成され、
前記一対のローラのうちの少なくとも一方のローラは、前記インスタント写真に当接される中間部分が一定径に構成されるとともに前記現像液ポッド及び前記トラップ部に対応する両側部分に前記中間部分よりも径の小さい小径部が形成され、前記小径部及び他方のローラとの間の空間に前記インスタント写真の前記現像液ポッド及び前記トラップ部の形成部分が受容可能となっていることを特徴とするシール装置。
【請求項2】
前記一方のローラの両端部には、前記現像液ポッド及び前記トラップ部の形成部分のうちで前記X方向の寸法が大きい形成部分が前記他方のローラとの間に受容可能となるような幅の前記小径部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシール装置。
【請求項3】
前記他方のローラは、前記インスタント写真の表面に当接されるローラであり、前記一方のローラは、前記インスタント写真の裏面に当接されるローラであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシール装置。
【請求項4】
前記当接面には、前記現像液ポッド及び前記トラップ部の移動域に対応する部分が当該現像液ポッド及び当該トラップ部を受容可能となるような溝となっていることを特徴とする請求項3に記載のシール装置。
【請求項5】
前記当接面の両端部には、前記現像液ポッド及び前記トラップ部のうちで前記X方向の寸法が大きい部分が受容可能となるような幅の前記溝が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のシール装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シール装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、シール装置として、一対のローラの間にカード及びラミネートフィルムを同時に差し込み、本体カバーを閉じた状態でダイヤル摘みを所定方向に回すことでカードとラミネートフィルムを接着させることで、カードの表面をシールするものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】意匠登録第1508035号公報
【文献】特開2006-018041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されたシール装置では一対のローラの各々は円柱状となっていて、引き込んだカードの幅方向全域を一様に圧接するように構成されている。
このような構成は、カードのように厚みが均一のものには適するが、写真を形成するためにインスタント写真のシート間に現像液を展開するための現像液ポッド、及び、その際に余った現像液を回収するためのトラップ部が形成され、その現像液ポッド及びトラップ部が形成されている部分が膨らんでいるインスタント写真には適さない(例えば、特許文献2参照)。すなわち、このようなインスタント写真を特許文献1に開示されたシール装置でシールしようとすると、写真担持部だけでなく現像液ポッド及びトラップ部も強く圧接されることになり、現像液ポッドやトラップ部に残った現像液が染み出てしまい、写真やシール装置を汚してしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、現像液の染出しを効果的に防止できるシール装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の手段は、
矩形状の外形の一辺に沿ったX方向の一端部に現像液ポッドが形成され他端部にトラップ部が形成されたインスタント写真の表面をラミネートフィルムによってシールするシール装置であって、
前記インスタント写真の裏面に当接して当該インスタント写真を載置する当接面を有する基台と、
前記基台に載置された前記インスタント写真と前記ラミネートフィルムとを同時に引き込んで当該インスタント写真の表面にラミネートフィルムを接着させる円柱状の一対のローラと、
を備え、
前記当接面は、引込み方向に直交する方向に前記X方向が合致するように前記インスタント写真を載置可能に構成され、
前記一対のローラのうちの少なくとも一方のローラは、前記インスタント写真に当接される中間部分が一定径に構成されるとともに前記現像液ポッド及び前記トラップ部に対応する両側部分に前記中間部分よりも径の小さい小径部が形成され、前記小径部及び他方のローラとの間の空間に前記インスタント写真の前記現像液ポッド及び前記トラップ部の形成部分が受容可能となっていることを特徴とする。
ここで、「現像液ポッド及びトラップ部の形成部分」とは、現像液ポッド及びトラップ部そのものに限らず、現像液ポッド及びトラップ部が付設されたインスタント写真の本体部分をも含む。また、小径部を形成するローラはインスタント写真の表面側に当接されるローラであってもよいし、インスタント写真の裏面側に当接されるローラであってもよい。さらに、小径部は1つのローラだけに形成されていてもよいし、2つのローラに形成されていてもよい。
【0007】
第2の手段は、第1の手段であって、前記一方のローラの両端部には、前記現像液ポッド及び前記トラップ部の形成部分のうちで前記X方向の寸法が大きい形成部分が前記他方のローラとの間に受容可能となるような幅の前記小径部が形成されていることを特徴とする。
【0008】
第3の手段は、第1の手段又は第2の手段であって、前記他方のローラは、前記インスタント写真の表面に当接されるローラであり、前記一方のローラは、前記インスタント写真の裏面に当接されるローラであることを特徴とする。
【0009】
第4の手段は、第1の手段~第3の手段のいずれか一の手段であって、前記当接面には、前記現像液ポッド及び前記トラップ部の移動域に対応する部分が当該現像液ポッド及び当該トラップ部を受容可能となるような溝となっていることを特徴とする。
【0010】
第5の手段は、第4の手段であって、前記当接面の両端部には、前記現像液ポッド及び前記トラップ部のうちで前記X方向の寸法が大きい部分が受容可能となるような幅の前記溝が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
第1の手段によれば、その小径部と前記他方のローラとの間の空間に前記インスタント写真の前記現像液ポッド及び前記トラップ部の形成部分が受容可能となっているので、一対のローラによって現像液ポッド及びトラップ部が強く押されることがなく、現像液ポッド及びトラップ部からの現像液の染み出しを防止することができる。
【0012】
第2の手段によれば、一方のローラの両端部には、現像液ポッド及びトラップ部の形成部分のうちでX方向の寸法が大きい形成部分が一方のローラとの間に受容可能となるような幅の小径部が形成されているので、インスタント写真の引込み方向の前後を反転しても現像液ポッド及びトラップ部からの現像液の染み出しを防止することができる。
【0013】
第3の手段によれば、小径部が形成されたローラは、前記インスタント写真の裏面に当接されるローラであるので、小径部に現像液ポッド及びトラップ部が嵌まり込む一方で、インスタント写真の表面は平らに維持されるので、ラミネートフィルムが撓まず綺麗なシールが行えることになる。
【0014】
第4の手段によれば、インスタント写真の当接面において、現像液ポッド及びトラップ部に対応する部分が溝となっているので、インスタント写真が当接面上を移動する際に現像液ポッド及びトラップ部が強く摺接されることがない。そのため、現像液ポッドやトラップ部が損傷するのを防止できる。
【0015】
第5の手段によれば、当接面の両端部には、現像液ポッド及びトラップ部のうちでX方向の寸法が大きい部分が受容可能となるような幅の溝が形成されているので、インスタント写真の引込み方向の前後を反転しても現像液ポッド及びトラップ部の損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施形態に係るシール装置の蓋を開いた状態を示した斜視図である。
図2】シール装置の蓋を閉じた状態を示した斜視図である。
図3】シール装置の基台と蓋とを分離した状態を示した斜視図である。
図4】インスタント写真を示した平面図及び側面図である。
図5】ラミネートフィルムの裏面を示した底面図である。
図6】シール装置の引出し部を引き出した状態を示した斜視図である。
図7】一対のローラを示した正面図である。
図8】位置決め機構を示した斜視図である。
図9】シールの過程を示した模式的な側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明のコマ発射装置を図面に示した実施形態に基づいて説明する。
【0018】
《全体構成》
図1は、実施形態に係るシール装置の蓋を開いた状態を示した斜視図、図2は、シール装置の蓋を閉じた状態を示した斜視図、図3は、シール装置の基台と蓋とを分離した状態を示した斜視図である。
本実施形態のシール装置100は、インスタント写真10の表面にラミネートフィルム20によってシールを施すためのものである。
シール装置100は、基台30と蓋40とを備えている。蓋40は、基台30の上面を被覆する第1位置(図2)と、基台30の上面を開放する第2位置(図1)との間で開閉動作する。
このシール装置100で、シールを施すにあたっては、先ず、ラミネートフィルム20の裏側の台紙21の一部である台紙21a(図5参照)を剥がし、それにより露出したラミネートフィルム20の粘着面をインスタント写真10の表面の一辺側に貼り付ける。そして、シール装置100の蓋40を開いた状態で、ラミネートフィルム20の一部を貼り付けたインスタント写真10を上下一対のローラ50,51の間に差し込む。次に、残りの台紙21bが付着したラミネートフィルム20を奥側に折り返し、蓋40を閉じる。次に、基台30の右側面奥に位置するダイヤル摘み53を右方から見て反時計方向に回転させる。すると、インスタント写真10の表面にラミネートフィルム20が接着されるとともに、ラミネートフィルム20の裏側の台紙21bが分離され、表面にシールが施されたインスタント写真10がシール装置100の奥側の開口から排出される。
【0019】
《細部構成》
1.インスタント写真10について
図4左に示すように、インスタント写真10は、矩形の写真部分11と、当該写真部分11を取り囲む余白部分12とを備える。このインスタント写真10のX方向一端部に位置する余白部分12の裏側には現像液ポッド13が形成され、他端部に位置する余白部分12の裏側にはトラップ部14が形成されている。現像液ポッド13及びトラップ部14の箇所の厚さは写真部分11の厚さよりも大きくなっている。具体的には、図4右に示さすように、現像液ポッド13及びトラップ部14の箇所はインスタント写真10の裏面に膨出している。
【0020】
2.ラミネートフィルム20について
ラミネートフィルム20はインスタント写真10の表面を保護又は装飾するために用いられる。
図5に示すように、ラミネートフィルム20は、インスタント写真10の表面全体に接着可能となるように、インスタント写真10と同じ形状となっている。ラミネートフィルム20の裏面(粘着面)には、粘着面を保護するための台紙21が付設されている。台紙21は、実施形態のラミネートフィルム20では、2つに分離されている。1つは、ラミネートフィルム20の送り方向(引込み方向)前端部に対応する帯状の台紙21a、他の1つは、ラミネートフィルム20の残り部分に対応する矩形状の台紙21bである。台紙21aは、シール装置100にインスタント写真10を載置する前に剥離される。そして、台紙21aの剥離により露出したラミネートフィルム20の粘着面がインスタント写真10の一辺側に接着される。また、台紙21bは、シール装置100でインスタント写真10の表面をシール装置100によってシールする過程で剥がされる。
【0021】
3.基台30について
基台30は、シールを行う際にその対象となるインスタント写真10を載置するためのものである。
図1等に示すように、基台30は、インスタント写真10を載置する部分を構成する平板状の載置部32と、載置部32の左右に配置され載置部32よりも上方に突出する壁33,33とを備える。載置部32の上面には、載置部32に載置されたインスタント写真10の裏面が当接される当接面35が形成されている。当接面35は、当該当接面35よりも僅かに上方に突出する縁35aによって3方(手前及び左右)が区画されている。
また、図6に示すように、載置部32は奥側の本体部320と、手前側の引出し部321とから構成されている。引出し部321の前端部は把持部321aを構成している。把持部321aの奥側には差込み部321bが連設されている。把持部321aは、引出し部321が本体部320に押し込まれた際、本体部320の手前側に当接される。一方、差込み部321bは引出し部321が本体部320に押し込まれた際、本体部320の上板の下側に潜り込む(図1参照)。このように載置部32を引出し構造としたのは、上記X直交するY方向の寸法が異なる2種のインスタント写真10に対応させるためである。
また、当接面35には左右両端部に奥行き方向に延びる溝36が形成されている。溝36の深さは、現像液ポッド13及びトラップ部14のインスタント写真10の裏面からの膨出量と同程度である。なお、2つの溝36,36は溝幅が同じとなっている。この場合の溝幅は、現像液ポッド13及びトラップ部14のうちでX方向の寸法が大きい方(実施形態では現像ポッド13)が受容可能な幅となっている。これは、インスタント写真10の引込み方向の前後を反転したときにも対処できるようにしたものである。
【0022】
4.一対のローラ50,51について
一対のローラ50,51は、ラミネートフィルム20をインスタント写真10の表面に圧接するためのものである。
図7に示す一対のローラ50,51は左右の壁33,33にそれぞれ軸支されている。
上側のローラ50は、インスタント写真10の表面のX方向全域を担うことができるように円柱状に形成されている。このローラ50の軸50aの右端部は壁33から突出し、この突出部分にはダイヤル摘み53が付設されている。ダイヤル摘み53と軸50aとの間にワンウェイクラッチ(図示せず)が介在しており、ダイヤル摘み53を一方向に回転させたときだけローラ50が回転駆動される。
下側のローラ51は、インスタント写真10の表面のX方向全域を担うことができるように円柱状に形成されている。ただし、このローラ51の左右には、インスタント写真10の現像液ポッド13及びトラップ部14に対応する箇所に小径部51bが形成されている。左右の小径部51bの軸線方向に沿った長さ(幅)は同じとなっている。この場合の幅は、現像液ポッド13及びトラップ部14のうちでX方向の寸法が大きい方(実施形態では現像ポッド13)が受容可能な幅となっている。これは、インスタント写真10の引込み方向の前後を反転したときにも対処できるようにしたものである。このように構成されたローラ51は軸51aを中心に空転可能に構成され、ローラ50と協働してインスタント写真10やラミネートフィルム20を引き込み可能となっている。なお、ローラ51はスプリングによってローラ50の方向に付勢されていてもよい。
なお、小径部51bの径は、現像液ポッド13及びトラップ部14の形成部分が小径部51bとローラ50との間の空間に丁度収まる程度とすることが好ましい。
【0023】
5.位置決め機構60について
一対のローラ50,51の奥には、図3に示すように、当接面35に対して出没するストッパ60,60が左右に振り分けられて設けられている。ストッパ60,60は、図8に示すように、可動板62に取り付けられている。可動板62は、例えば、スプリング(図示せず)によって上方に付勢され、左右のストッパ60,60は蓋40が開放されている状態では当接面35から上方に突出している。そして、この突出した左右のストッパ60,60に一対のローラ50,51の間を通したインスタント写真10を突き当てることによりインスタント写真10の位置決めがなされる。
また、可動板62は蓋40を閉じた際に蓋40裏の後述の突片42により押され、スプリングの付勢力に抗して左右のストッパ60,60が当接面35から没する。
【0024】
6.蓋40について
蓋40は、一対のローラ50,51を被覆する機能と、ラミネートフィルム20の台紙21bを剥離を容易にする機能と、位置決め用の左右のストッパ60,60を作動させる機能を持つ。
蓋40の基端部は基台30の両側面に設けられた軸30a(図3参照)に取り付けられ、蓋40は軸30aを中心に開閉動作する。この蓋40の内面には、可動板62を動作させるための左右の突片42、42(図3参照)と、排出されるインスタント写真10をガイドする左右の案内片44,44とが設けられている。なお、左右の突片42,42は基台30に蓋40が取り付けられる際に、左右の壁33,33のスリット33a,33a(図3参照)に挿入される。
【0025】
《作用及び効果》
このように構成されたシール装置100によれば次のような作用及び効果を奏する。
蓋40を開いた状態で、ラミネートフィルム20の一部を貼り付けたインスタント写真10を上下一対のローラ50,51の間に差し込むと、インスタント写真10の一辺が左右のストッパ60,60に突き当たり、定位置で止まる。
次に、残りの台紙21bが付着したラミネートフィルム20をローラ50に沿わせて奥側に折り返し、蓋40を閉じると、図9(A)に示すように、台紙21bが蓋40の内面に当接されるので、当該ラミネートフィルム20の戻りが防止されるとともに、台紙21bが剥がしやすくなる。
この状態で、ダイヤル摘み53を所定方向に回転させると、インスタント写真10及びラミネートフィルム20が一対のローラ50,51に引き込まれ、図9(B)に示すように、台紙21bが徐々に剥がされながら、台紙21bが剥がされた部分のラミネートフィルム20がインスタント写真10の表面に接着される。その際、インスタント写真10は、当接面35上を移動することになるが、インスタント写真10の裏面の現像液ポッド13及びトラップ部14は溝36内を移動するので、現像液ポッド13及びトラップ部14が擦れによって損傷を受けることがない。一方、一対のローラ50,51に引き込まれたインスタント写真10の現像液ポッド13及びトラップ部14は上側のローラ50と下側のローラ51の小径部51bとによって形成される空間に入るので、上側のローラ50と下側のローラ51とによって強く圧接されることがないことから、現像液が押し出されることもない。
【0026】
《発明の変形例》
以上に本発明の実施形態を説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態では、手動でローラ50を回すこととしたが、モータによってローラ50を回す構造のシール装置にも適用できる。
【符号の説明】
【0027】
10 インスタント写真
13 現像液ポッド
14 トラップ部
20 ラミネートフィルム
30 基台
32 載置部
35 当接面
40 蓋
50,51 ローラ
51b 小径部
100 シール装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9