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  • 特許-電界効果トランジスタ用の保護回路 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-29
(45)【発行日】2022-12-07
(54)【発明の名称】電界効果トランジスタ用の保護回路
(51)【国際特許分類】
   H03K 17/082 20060101AFI20221130BHJP
   H03K 17/08 20060101ALI20221130BHJP
   H03K 17/695 20060101ALI20221130BHJP
   H02H 5/04 20060101ALI20221130BHJP
   H02H 7/00 20060101ALI20221130BHJP
【FI】
H03K17/082
H03K17/08 C
H03K17/695
H02H5/04 110
H02H7/00 B
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020542496
(86)(22)【出願日】2017-10-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-01-07
(86)【国際出願番号】 EP2017076970
(87)【国際公開番号】W WO2019080989
(87)【国際公開日】2019-05-02
【審査請求日】2020-06-15
(73)【特許権者】
【識別番号】517175611
【氏名又は名称】ジーケーエヌ オートモーティブ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】リブシャ,ロマン
【審査官】工藤 一光
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0093411(US,A1)
【文献】特開2008-58134(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0190792(US,A1)
【文献】米国特許第7589490(US,B2)
【文献】米国特許第5959464(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R19/32
H02H3/08-3/10
H02H5/00-5/12
H02H7/00-7/30
H03K17/00-17/92
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
保護回路(1)であって、
第1のドレイン端子(3)と、第1のソース端子(4)と、第1のゲート端子(5)とを有する第1の電界効果トランジスタ(2)と、
前記第1のドレイン端子(3)と前記第1のソース端子(4)との間の第1の電圧(7)を決定することができる制御デバイス(6)と、
前記第1の電界効果トランジスタ(2)の変化する第1の温度(9)を検知することができる第1の温度センサ(8)と
を少なくとも備え、
前記第1のソース端子(4)は、
少なくとも1つの電気機械(22)に接続されており、且つ、
前記電気機械(22)を経由して電気的アース(23)に接続されており、
第3の電界効果トランジスタ(24)が、前記電気機械(22)と前記電気的アース(23)との間に配置されており、
前記第3の電界効果トランジスタ(24)を介して伝導される第3の電流(26)を決定するための計測用抵抗器(25)が、前記第3の電界効果トランジスタ(24)と前記電気的アース(23)との間に配置されており、
前記第1の電界効果トランジスタ(2)の第1の抵抗(10)と、前記第1の電界効果トランジスタ(2)を介して伝導される第1の電流(11)は、前記制御デバイス(6)により、前記第1の温度(9)に基づいて決定することができる
ことを特徴とする保護回路(1)。
【請求項2】
請求項1に記載の保護回路(1)であって、
前記第1の電界効果トランジスタ(2)は、前記第1のドレイン端子(3)を介して電圧源(12)に接続されており、
前記電圧源(12)と前記第1の電界効果トランジスタ(2)との間に、第2の電界効果トランジスタ(13)が配置されており、
前記第2の電界効果トランジスタ(13)は、第2のドレイン端子(14)と、第2のソース端子(15)と、第2のゲート端子(16)とを有し、
前記第2のドレイン端子(14)と前記第2のソース端子(15)との間の第2の電圧(17)は、前記制御デバイス(6)によって決定することができ、
前記第2の電界効果トランジスタ(13)の変化する第2の温度(19)は、第2の温度センサ(18)によって、さらに検知することができ、
前記第2の電界効果トランジスタ(13)の第2の抵抗(20)と、前記第2の電界効果トランジスタ(13)を介して伝導される第2の電流(21)は、前記第2の温度(19)に基づいて決定することができる
ことを特徴とする保護回路(1)。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の保護回路(1)であって、
前記電気機械(22)の定格電力は、10キロワット未満である
ことを特徴とする保護回路(1)。
【請求項4】
請求項1~のいずれか一項に記載の保護回路(1)であって、
少なくとも前記第1の電流(11)は、前記第1の温度(9)の変化により、2.0アンペア未満の精度で確認可能である
ことを特徴とする保護回路(1)。
【請求項5】
請求項1~のいずれか一項に記載の保護回路(1)であって、
少なくとも前記第1の温度センサ(8)は、アナログ-デジタル変換器(29)を介して前記制御デバイス(6)に接続されている
ことを特徴とする保護回路(1)。
【請求項6】
電気機械(22)と、
請求項1~5のいずれか一項に記載の保護回路(1)とを備える自動車両(27)であって、
前記第1の電界効果トランジスタ(2)の前記第1のドレイン端子()は、少なくとも前記電気機械(22)に接続されており、且つ、前記電気機械(22)を経由して電気的アース(23)に接続されている
ことを特徴とする自動車両(27)。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の保護回路(1)を少なくとも1つ備える電気回路(28)を動作させる方法であって、
a)前記第1のドレイン端子(3)と前記第1のソース端子(4)との間の第1の電圧(7)を決定するステップと、
b)前記第1の電界効果トランジスタ(2)の第1の温度(9)を検知するステップと、
c)前記第1の電界効果トランジスタ(2)を介して伝導される第1の電流(11)を計算するステップと
ステップi)と、
ステップii)と、
を少なくとも含み、
前記第1のソース端子(4)は、少なくとも1つの電気機械(22)に接続されており、且つ、前記電気機械(22)を経由して電気的アース(23)に接続されており、
第3の電界効果トランジスタ(24)が、前記電気機械(22)と前記電気的アース(23)との間に配置されており、
前記第3の電界効果トランジスタ(24)を介して伝導される第3の電流(26)を決定するための計測用抵抗器(25)が、前記第3の電界効果トランジスタ(24)と前記電気的アース(23)との間に配置されており、
前記ステップi)において、前記第3の電流(26)が決定され、
前記ステップii)において、前記第1の電流(11)の値と前記第3の電流(26)の値とが、
前記制御デバイス(6)で評価される
ことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の電界効果トランジスタ用の保護回路であって、特に自動車に使用される保護回路に関する。電界効果トランジスタは、ソース端子、ドレイン端子、及びさらにゲート端子を備える。ソース端子とドレイン端子との間の導電接続は、ゲート端子を介してオンオフを切り換えることができる。
【背景技術】
【0002】
ポンプやサーボモータ等を駆動するための電界効果トランジスタ(いわゆるFET:Field Effect Transistor)を有する回路が既に知られている。特許文献1は、そのような回路において電界効果トランジスタの温度監視を行うことを開示している。この温度監視は、電界効果トランジスタを介して駆動されるモータを損傷から保護することを意図して行われる。例えば、電気回路の短絡した場合など、温度が限界値を超えていると仮定する。そのため、電界効果トランジスタの温度を周囲温度と比較し、測定された温度差が定められた限界値を超えたらすぐに、電界効果トランジスタを介して電流を流すのを停止する。この場合、限界値に達した原因を、さらに分化して評価することは不可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許第7,759,891号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明の目的は、従来技術に関して存在する問題を少なくとも部分的に解決することであって、具体的には、電界効果トランジスタを介して伝導される電流を正確に評価できる保護回路を提供することである。ここでは、可能な限り費用対効果が高い保護回路を提供することを意図している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
これらの目的は、請求項1の特徴による保護回路によって達成される。前記保護回路の及び本発明のさらに有利な実施形態は、さらなる請求項において明示される。なお、各請求項において個々に提示される特徴は、技術的に実現可能な態様で互いに組み合わせることができ、本発明のさらなる実施形態を定めることができる。また、各請求項において明示される特徴は、本明細書において、本発明のさらに好ましい実施形態が提示され、より正確により詳細に説明される。
【0006】
第1の電界効果トランジスタと、制御デバイスと、第1の温度センサとを少なくとも備えた保護回路が、これ対して寄与している。第1の電界効果トランジスタは、第1のソース端子と、第1のドレイン端子と、第1のゲート端子とを有する。第1のソース端子と第1のドレイン端子との間の第1の電圧[ボルト]は、制御デバイスにより決定することができる。第1の温度センサは、第1の電界効果トランジスタの変化する第1の温度[摂氏]を検知することができる。第1の電界効果トランジスタの第1の(電気的)抵抗[オーム]と、(それにより)第1の電界効果トランジスタを介して伝導される第1の電流([アンペア]単位の電流強度)は、制御デバイスにより第1の温度に基づいて決定することができる。
【0007】
ここでは、特に、第1の電界効果トランジスタの(現在の)第1の温度を、センサ手段や計算によって決定することを提案する。しかし、前記温度は、周囲温度とは特に比較されない。ここでは、特に、第1の温度のみが決定されるものとし、この第1の温度に応じて変化する、第1の電界効果トランジスタの第1の抵抗が推測される。そして、第1の電界効果トランジスタ全体に亘って降下する第1の電圧と第1の抵抗が分かれば、第1の電界効果トランジスタを介して伝導される第1の電流を決定する(特に計算で)ことができる。
【0008】
特に、このため、第1の電界効果トランジスタの特性について、即ち、第1の電界効果トランジスタの第1の温度の関数としての第1の電気抵抗の変動について知ることができ、制御デバイス内に格納される。
【0009】
特に、第1の温度と第1の抵抗との間の関係は(動作範囲内では少なくとも近似的に)線形であり、この関係はここであらかじめ定めることができる。この線形な関係は、第1の抵抗の絶対値が第1の抵抗の平均値の50%から200%までの間で変化する第1の抵抗の値の範囲に少なくとも存在することが好ましい。第1の抵抗の平均値は、第1の温度のあらかじめ定めた基準温度(例えば摂氏20度)における値とする。
【0010】
第1の電界効果トランジスタは、第1のドレイン端子を介して電圧源に接続することができる。電圧源と第1の電界効果トランジスタとの間に、第2の電界効果トランジスタが配置されている。第2の電界効果トランジスタは、第2のソース端子と、第2のドレイン端子と、第2のゲート端子とを有する。第2のドレイン端子と第2のソース端子との間の第2の電圧は、制御デバイスによって決定することができる。第2の電界効果トランジスタの変化する第2の温度は、(センサ手段を通して)第2の温度センサによって検知することができる。(第1の電界効果トランジスタに関して上に述べたように)第2の電界効果トランジスタの第2の電気抵抗と、(それにより)第2の電界効果トランジスタを介して伝導される第2の電流は、第2の温度に基づいて決定することができる。
【0011】
電圧源により、電圧は、特に最大で100ボルトとされ、特に12ボルト、24ボルト、48ボルトとされる。
【0012】
第1のソース端子は、少なくとも1つの電気機械に接続可能であり、且つ、この電気機械を経由して電気的アースに接続可能である。
【0013】
第3の電界効果トランジスタを、電気機械とアースとの間に配置可能である。また、この第3の電界効果トランジスタを介して伝導される第3の電流を決定するための電気計測用抵抗器が、第3の電界効果トランジスタとアースとの間に配置されている。
【0014】
計測用抵抗器(シャントとも呼ばれる)は、特に低抵抗の電気抵抗器であり、電流強度の測定用の(適していれば実質的に電流強度の測定専用の)電気抵抗器である。シャントを通して流れる電流により、その強度に比例した電圧降下が発生し、この電圧降下を測定する。
【0015】
特に、計測用抵抗器はさらに制御デバイスに導電的に接続されており、これにより、第3の電界効果トランジスタを介して伝導される電流を制御デバイスによって監視することができる。
【0016】
このような計測用抵抗器を配置したり、又は、回路内に又は保護回路内(即ち、第1及び第2の電界効果トランジスタの領域内)にもう一つ計測用抵抗器を配置したりするには、コストがかかる。そのため、ここでは、1つの計測用抵抗器に対する少なくとも補助として、(又は、計測用抵抗器の代用として、又はその両方として)、電界効果トランジスタの抵抗の変化を検知するための温度センサを少なくとも1つ設け、抵抗の変化に基づいて、電界効果トランジスタにより伝導される電流を低減可能にすることを提案する。
【0017】
電気機械の定格電力[ワット]は、10キロワット未満とすることができ、特に5キロワット未満とすることができ、好ましくは1キロワット未満とすることができる。
【0018】
少なくとも第1の電流(又は第2の電流又はその両方)は、第1の温度(又は第2の温度又はその両方)の変化により、2.0アンペア未満の精度で確認することができ、特に1.5アンペア未満の精度で確認することができ、好ましくは1.0アンペア未満の精度で確認することができる。
【0019】
少なくとも第1の温度センサ(又は第2の温度センサ又はその両方)は、アナログ-デジタル変換器を介して制御デバイスに接続可能である。アナログ-デジタル変換器により、温度センサのアナログ信号をデジタル信号に変換することができる。この変換は、必要な分解能で行うことができ、これにより、電流を必要な精度で又は要求される精度で決定できる。
【0020】
電気機械と、上述の保護回路とを備える自動車両が提案する。ここで、第1の電界効果トランジスタの第1のソース端子は、少なくとも電気機械に接続されており、且つ、電気機械を経由して電気的アースに接続されている。
【0021】
保護回路に関する説明は、個々に且つ組み合わせて自動車両に関する説明に使用することができ、逆もまた同様である。
【0022】
さらに、電気回路を動作させる又は保護する又はその両方を行うための方法を提案する。ここで、この電気回路は、上述の保護回路を少なくとも1つ備える。本方法は、
a)第1のソース端子と第1のドレイン端子との間の第1の電圧を決定するステップと、
b)第1の電界効果トランジスタの第1の温度を検知するステップと、
c)第1の電界効果トランジスタを介して伝導される第1の電流を(制御デバイスによって)計算するステップと
を少なくとも含む。
【0023】
第1のソース端子は、少なくとも1つの電気機械に接続可能であり、且つ、電気機械を経由して電気的アースに接続可能である。ここで、第3の電界効果トランジスタが、電気機械と電気的アースとの間に配置されている。第3の電界効果トランジスタを介して伝導される第3の電流を決定するための計測用抵抗器を、第3の電界効果トランジスタと電気的アースとの間に配置することができる。プロセスi)においては、第3の電流を決定することができ、プロセスii)においては、第1の電流と第3の電流(又は第2の電流又はこれらの電流すべて)とを、制御デバイスで評価することができる。
【0024】
個々の電流を評価することにより、保護回路の状態を推測することができる。特に、短絡を識別し評価することができる。この評価に基づいて、保護回路の動作が継続可能かどうか、又は、警告メッセージを伝えるべきかどうか、又は、保護回路の動作を少なくとも一時的に中断すべきか又は制限した態様で継続すべきか、これらについて判断することができる。特に、限界値を制御デバイス内に記憶可能であり、これにより、定められた限界値に達した場合に、定められた測定を開始することができる。
【0025】
本方法に関する説明は、個々に且つ組み合わせて保護回路や自動車両に関する説明に使用することができ、逆もまた同様である。
【0026】
用心として、本願明細書で使用されている数詞(第1の」、「第2の」、「第3の」…)の主な(唯一の)目的は、複数の同種の物体・変数・プロセスを区別することであり、したがって、特に、前記物体・変数・プロセスの如何なる相互依存性又は順序又はその両方を必ずしも暗示するものではないことに留意されたい。相互依存性又は順序又はその両方が必要である場合には、これは本明細書に明示されるものとし、又は、記載の特定の実施形態の検討から当業者には明らかとなる。
【0027】
本発明及び技術分野を、以下で、概要図を参照してより詳細に説明する。本発明は、図説する例示的な実施形態により限定されないものとする。特に、特段の記載がない限り、図面により説明された本質的事項の部分的な態様を抽出し、これを他の構成要素や洞察と組み合わせることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】保護回路1を有する電気回路28を備えた自動車両27を示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
電気回路28は、電圧源12と、電気機械22と、アース23とを備える。制御デバイス6は、電気回路28により、電気機械22の動作を調整し監視する。第1の電界効果トランジスタ2用の保護回路1は、第1の電界効果トランジスタ2と、制御デバイス6と、さらに第1の温度センサ8とを備える。この第1の電界効果トランジスタ2は、第1のドレイン端子3と、第1のソース端子4と、第1のゲート端子5とを有する。また、制御デバイス6によって第1のドレイン端子3と第1のソース端子4との間の第1の電圧7を決定することができ、第1の温度センサ8によって第1の電界効果トランジスタ2の変化する第1の温度9を検知することができる。第1の電界効果トランジスタ2の第1の抵抗10と、それにより第1の電界効果トランジスタ2を介して伝導される第1の電流11は、制御デバイス6により第1の温度9に基づいて決定することができる。
【0030】
ここでは、第1の温度9のみが決定されるものであり、この第1の温度9に応じて変化する、第1の電界効果トランジスタ2の第1の抵抗10が推測される。第1の電界効果トランジスタ2全体に亘って降下する第1の電圧7と第1の抵抗10が分かれば、第1の電界効果トランジスタ2を介して伝導される第1の電流11を決定することができる。
【0031】
第1の電界効果トランジスタ2は、第1のドレイン端子3を介して電圧源12に接続されている。電圧源12と第1の電界効果トランジスタ2との間に、第2の電界効果トランジスタ13が配置されている。第2の電界効果トランジスタ13は、第2のドレイン端子14と、第2のソース端子15と、第2のゲート端子16とを有する。第2のドレイン端子14と第2のソース端子15との間の第2の電圧17は、制御デバイス6によって決定することができる。第2の電界効果トランジスタ13の変化する第2の温度19は、第2の温度センサ18によって検知することができる。第2の電界効果トランジスタ13の第2の抵抗20と、それにより第2の電界効果トランジスタ13を介して伝導される第2の電流21は、第2の温度19に基づいて決定することができる。
【0032】
第3の電界効果トランジスタ24が、電気機械22とアース23との間に配置されている。また、第3の電界効果トランジスタ24を介して伝導される第3の電流26を決定するための計測用抵抗器25が、この第3の電界効果トランジスタ24とアース23との間に配置されている。
【0033】
計測用抵抗器25は、制御デバイス6に接続されており、これにより、第3の電界効果トランジスタ24を介して伝導される第3の電流26を制御デバイス6によって監視することができる。
【0034】
第1の温度センサ8及び第2の温度センサ18は、アナログ-デジタル変換器29を介して制御デバイス6に接続される。アナログ-デジタル変換器29により、温度センサ8、18のアナログ信号をデジタル信号に変換することができる。この変換は、必要な分解能で行うことができ、これにより、電流11、21を必要な精度で又は要求される精度で決定できる。アナログ-デジタル変換器29により、さらに電圧7、17を検知可能であり、特に、デジタル信号への変換が可能である。
【0035】
各電流11、21、26を評価することにより、保護回路1や回路28の状態を推測することができる。特に、短絡を識別し評価することができる。この評価に基づいて、保護回路1や回路28の動作を継続可能かどうか、又は、警告メッセージを伝えるべきかどうか、又は、保護回路1や回路28の動作を少なくとも一時的に中断すべきか又は制限した態様で継続すべきか、これらについて判断することができる。特に、電流11、21、26の限界値や、電流11、21、26の割合の限界値などを、制御デバイス6内に記憶可能であり、これにより、定められた限界値に達した場合に、定められた測定を開始することができる。制御デバイス6により、制御信号30、31、32を、電界効果トランジスタ2、13、24のゲート端子5、16に伝送することができ、電界効果トランジスタ2、13、24の対応するスイッチングを行うことができる。
【符号の説明】
【0036】
1 保護回路
2 第1の電界効果トランジスタ
3 第1のドレイン端子
4 第1のソース端子
5 第1のゲート端子
6 制御デバイス
7 第1の電圧
8 第1の温度センサ
9 第1の温度
10 第1の抵抗
11 第1の電流
12 電圧源
13 第2の電界効果トランジスタ
14 第2のドレイン端子
15 第2のソース端子
16 第2のゲート端子
17 第2の電圧
18 第2の温度センサ
19 第2の温度
20 第2の抵抗
21 第2の電流
22 電気機械
23 アース
24 第3の電界効果トランジスタ
25 計測用抵抗器
26 第3の電流
27 自動車両
28 回路
29 アナログ-デジタル変換器
30 第1の制御信号
31 第2の制御信号
32 第3の制御信号
図1