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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-29
(45)【発行日】2022-12-07
(54)【発明の名称】リレーモジュール
(51)【国際特許分類】
   H01H 47/04 20060101AFI20221130BHJP
   H01H 47/00 20060101ALI20221130BHJP
【FI】
H01H47/04
H01H47/00 K
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021514049
(86)(22)【出願日】2019-08-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-04
(86)【国際出願番号】 EP2019072694
(87)【国際公開番号】W WO2020052947
(87)【国際公開日】2020-03-19
【審査請求日】2021-03-12
(31)【優先権主張番号】BE2018/5624
(32)【優先日】2018-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BE
(73)【特許権者】
【識別番号】504019733
【氏名又は名称】フェニックス コンタクト ゲーエムベーハー ウント コムパニー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベンク ステファン
(72)【発明者】
【氏名】ホフマン ラルフ
(72)【発明者】
【氏名】アダム クリスチャン
【審査官】松永 謙一
(56)【参考文献】
【文献】英国特許出願公開第02480239(GB,A)
【文献】特開2009-232653(JP,A)
【文献】特開2016-157524(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第00807948(EP,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 9/54-9/56
H01H 47/00-47/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1コンデンサ(115)及びその第1コンデンサ(115)に直列接続された第1リレー(103)を備える第1回路枝(119)と、
第2コンデンサ(117)及びその第2コンデンサ(117)に直列接続された第2リレー(105)を備える第2回路枝(121)と、
第1回路枝(119)・第2回路枝(121)間に配置されており第1スイッチング状態及び第2スイッチング状態を呈するスイッチング素子(125)と、
を備え、
前記スイッチング素子(125)は、トランジスタ(301)を含み、
上記スイッチング素子(125)が第1スイッチング状態であるときに第1回路枝(119)及び第2回路枝(121)が並列接続配置となり、当該スイッチング素子(125)が第2スイッチング状態であるときに第1リレー(103)及び第2リレー(105)が直列接続配置となり、上記スイッチング素子(125)がトランジスタ(301)であり、
本リレーモジュール(100,200,300,400,500,600)のスイッチオンプロセスにて第1スイッチング状態から第2スイッチング状態へと変化し本リレーモジュール(100,200,300,400,500,600)の合計抵抗値を増加させるよう、上記スイッチング素子(125)が構成されている電磁リレーモジュール(100,200,300,400,500,600)。
【請求項2】
請求項1に係る電磁リレーモジュール(100,200,300,400,500,600)であって、第1リレー(103)により第1接極子が吸引され且つ第2リレー(105)により第2接極子が吸引される保持ポジションを有するリレーモジュール(100,200,300,400,500,600)であり、本リレーモジュール(100,200,300,400,500,600)が停止ポジションをとると直ちに第1スイッチング状態から第2スイッチング状態へと変化するよう上記スイッチング素子(125)が構成されている電磁リレーモジュール。
【請求項3】
請求項2に係る電磁リレーモジュール(100,200,300,400,500,600)であって、上記スイッチング素子(125)が第1スイッチング状態であるときに第1充電電流が第1リレー(103)に供給されるよう第1コンデンサ(115)が構成されており、当該スイッチング素子(125)が第1スイッチング状態であるときに第2充電電流が第2リレー(105)に供給されるよう第2コンデンサ(117)が構成されており、その第1充電電流が第1接極子を吸引及び保持させるのに適するもの、第2充電電流が第2接極子を吸引及び保持させるのに適するものである電磁リレーモジュール。
【請求項4】
請求項1~3のうち一項に係る電磁リレーモジュール(100,200,300,400,500,600)であって、一定電圧を供給するよう構成された電圧源(123)に接続しうるリレーモジュール(100,200,300,400,500,600)であり、第1回路枝(119)及び第2回路枝(121)がその電圧源(123)に接続されうる電磁リレーモジュール。
【請求項5】
請求項3に係る電磁リレーモジュール(100,200,300,400,500,600)であって、一定電圧を供給するよう構成された電圧源(123)に接続しうるリレーモジュール(100,200,300,400,500,600)であり、第1回路枝(119)及び第2回路枝(121)がその電圧源(123)に接続可能であり、上記一定電圧が第1回路枝(119)及び第2回路枝(121)に印加されているときに第1コンデンサ(115)から第1充電電流、第2コンデンサ(117)から第2充電電流が供給される電磁リレーモジュール。
【請求項6】
請求項1~5のうち一項に係る電磁リレーモジュール(100,200,300,400,500,600)であって、上記スイッチング素子(125)の第1スイッチング状態が、同スイッチング素子(125)が第2スイッチング状態であるときの抵抗値と比べ高い抵抗値を当該スイッチング素子(125)が呈するものであり、当該スイッチング素子(125)の第2スイッチング状態が、同スイッチング素子(125)が第1スイッチング状態であるときの抵抗値と比べ低い抵抗値を当該スイッチング素子(125)が呈するものである電磁リレーモジュール。
【請求項7】
請求項1~6のうち一項に係る電磁リレーモジュール(100,200,300,400,500,600)であって、前記トランジスタ(301)は、バイポーラトランジスタ、或いはMOSFETを備える電磁リレーモジュール。
【請求項8】
請求項に係る電磁リレーモジュール(100,200,300,400,500,600)であって、上記トランジスタ(301)に、時定数を定めるRC素子(309)及び分圧器(303)が前置されている電磁リレーモジュール。
【請求項9】
請求項に係る電磁リレーモジュール(100,200,300,400,500,600)であって、上記トランジスタ(301)にコントローラ(401)、とりわけマイクロコントローラが前置されており、第1回路枝(119)又は第2回路枝(121)での計測電流の関数としてそのトランジスタ(301)のスイッチング時点を決定するようそのコントローラが構成されている電磁リレーモジュール。
【請求項10】
請求項に係る電磁リレーモジュール(100,200,300,400,500,600)であって、上記コントローラ(401)が、上記計測電流が所定限界値未満に下降したときにスイッチング電圧を供給して上記スイッチング素子(125)をスイッチングさせるよう構成されている電磁リレーモジュール。
【請求項11】
請求項10のうち一項に係る電磁リレーモジュール(100,200,300,400,500,600)であって、上記スイッチング素子(125)から第1リレー(103)に向かう電流を阻止すべく第1リレー(103)・当該スイッチング素子(125)間に第1阻止ダイオード(315)が配置されており、第2リレー(105)から当該スイッチング素子(125)に向かう電流を阻止すべく第2リレー(105)・当該スイッチング素子(125)間に第2阻止ダイオード(317)が配置されている電磁リレーモジュール。
【請求項12】
請求項1~11のうち一項に係る電磁リレーモジュール(100,200,300,400,500,600)であって、安全性関連機能を充足させるためリレーモジュール(100,200,300,400,500,600)が安全性リレーモジュールとされており、第1リレー(103)及び第2リレー(105)が冗長化リレーである電磁リレーモジュール。
【請求項13】
請求項1~12のうち一項に係る電磁リレーモジュール(100,200,300,400,500,600)を、非常停止スイッチ(701)又は防護扉スイッチ又は磁気スイッチ内に、或いはライトカーテンと共に有する配置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はリレーモジュール、とりわけ電磁リレーモジュール及び電磁リレーモジュール付配置に関する。
【背景技術】
【0002】
電磁リレーの場合には、接極子を開放ポジションから接触ポジションへと吸引して自リレーを閉じるのに必要なコイル電流が大きいことによる、発熱問題がある。最低限の応答サージで以て接極子を密接させることが求められる。そのアンカを閉止状態に保持するのに必要な保持電流量は、これと比べ少なめとなる。接極子を保持ポジションに保持するのに必要なそれに比べ、吸引に必要な磁界ひいては励磁コイル内磁気流が強大であるので、接極子が密接して保持ポジションになった後、その接極子が保持ポジションに保持されている期間における励磁コイル内磁気流を減らすこと、即ちリレーが閉止保持される期間に亘りそのリレーの電力ひいては発熱を減らすことができる策が、切望されている。既知策の一つは、電源電圧に対しパルス幅変調(PWM)を適用し、所望期間に亘りコイル電流を上々な値まで減らす策である。しかしながら、PWM制御には複雑な微細電子部品及びそれに相応する複雑なスイッチングアーキテクチャが必要となる。PWMでは環境に対する電磁的な影響も生じかねず、これは望ましくないこととされうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、リレーモジュールに係る概念を改善、提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は独立形式請求項の主題により達成される。本発明の上首尾実施形態が従属形式請求項、明細書及び添付図面の主題である。
【0005】
本件開示の基礎をなす知見によれば、上掲の目的は、不変な電源電圧、とりわけ一定且つ安定な印加電圧で以て、リレー完全密接後におけるそのリレーモジュールの合計抵抗値、とりわけそのリレーモジュールに備わるリレー双方のリレーコイルの合計抵抗値を増大させることでコイル電流を減少させることができ、それによりリレーパワー又は電力を低減して熱発生や熱放散を減少させることができるリレーモジュールによって、達成される。
【0006】
第1態様によれば、第1コンデンサ及びその第1コンデンサに直列接続された第1リレーを有する第1回路枝と、第2コンデンサ及びその第2コンデンサに直列接続された第2リレーを有する第2回路枝と、第1回路枝・第2回路枝間に配置されており第1スイッチング状態及び第2スイッチング状態を呈するスイッチング素子とを備える電磁リレーモジュールであり、そのスイッチング素子が第1スイッチング状態であるときに第1回路枝及び第2回路枝が並列接続、当該スイッチング素子が第2スイッチング状態であるときに第1リレー及び第2リレーが直列接続配置となり、且つ本リレーモジュールのスイッチオンプロセスにて第1スイッチング状態から第2スイッチング状態へと変化し同リレーモジュールの合計抵抗値を増加させるよう同スイッチング素子が構成されている電磁リレーモジュールにより、上記目的が達成される。
【0007】
これには、第1接極子及び第2接極子が保持ポジションにて全面密接した後極力早く、接極子を開放ポジションから保持ポジションへと個別吸引するために供給しなければならない吸引電力から、接極子を保持ポジションにて保持するため印加しなければならない低めな保持電力へと、その第1リレー又は第2リレーのコイル電力が自動低減されるリレーモジュールを提供できる、という技術的長所がある。リレーモジュールの保持ポジションは、第1リレーの第1接極子と第2リレーの第2接極子とが閉止される要領、即ち両リレーが完全吸引される要領で定めることができる。
【0008】
本リレーモジュールは2個のリレーを相互接続した設計であるので、それら2個のリレーの回路配置をそれらリレーの並列回路から直列回路へと転換させることで、本リレーモジュールの合計抵抗値を変化させること、とりわけ増加させることができる。
【0009】
第1回路枝及び第2回路枝の並列接続を第1リレー及び第2リレーの直列接続へと切り換えることで、本リレーモジュール、とりわけその第1リレー及び第2リレーの組合せの合計抵抗値が増加する。
【0010】
電源電圧を変化させずに、直列接続により第1リレー及び第2リレーの合計抵抗値を増加させることは、第1リレー及び第2リレーに流れるコイル電流の減少につながることとなる。コイル電流の減少は更に各リレー内の磁気流の減少につながり、ひいては各リレー内の磁界の減少につながることとなる。
【0011】
上記スイッチング素子が第1スイッチング状態であり、第1及び第2回路枝が並列配置されていて、第1コンデンサ及び第2コンデンサが充電される期間においては、第1コンデンサ及び第2コンデンサが低抵抗値であるため、第1コンデンサ及び第2コンデンサの抵抗値を、その期間に係る合計抵抗値の決定に関しては無視することができる。
【0012】
また、第1コンデンサ及び第2コンデンサの大きさは、第1コンデンサ及び第2コンデンサの満充電が保持ポジションでの接極子の完全密接に相当することとなるよう、設定する。この大きさ設定は、動作電圧、コイル抵抗値即ち内部抵抗値、並びにインダクタンスにより左右されうる。この要領で、本リレーモジュールを稼働状態に到達させるために必要な電流を確保することができる。それらコンデンサや上記スイッチング素子の構成諸部材は、付加的なスイッチングパルスなしでスイッチングが起こるよう設計することができる。保持値は、典型的には定格電圧の50%、控えめには60%とする。コイル電圧が再び0になると、同スイッチング素子は再び第2スイッチング状態から第1スイッチング状態へと切り換わる。
【0013】
各リレーの電流を減少させること、ひいてはそれぞれのコイル電力を低減することによって、そのリレーにて生じる熱の低減が達成される。とりわけ、全体サイズが小さな部材の場合、そうした部材の熱容量が小さいことから熱発生低減が有益である。
【0014】
ある実施形態に係るリレーモジュールでは、保持ポジションにて第1リレーにより第1接極子が吸引、第2リレーにより第2接極子が吸引され、上記スイッチング素子が、本リレーモジュールが停止ポジションをとると直ちに第1スイッチング状態から第2スイッチング状態へと変化するよう構成される。
【0015】
接極子を密接させるには、個別リレーにより接極子を保持するのに比べ、大きな電流とりわけ初期電流が必要となる。即ち、接極子を密接させるには、接極子を保持するのに比べ、大きな電力が必要となる。接極子を密接させた後は、故に、リレーのコイル電流を減少させることができる。従って、上記スイッチング素子のスイッチング時点を適宜選定し、両接極子が吸引されると直ちにリレーの直列接続へのスイッチングが行われるようにすればよい。合計抵抗値が増加しているため、電圧が同じなら電流が低減されることとなり、従って使用電力も低減されることとなる。
【0016】
ある実施形態では、上記スイッチング素子が第1スイッチング状態であるときに第1充電電流が第1リレーに供給されるよう第1コンデンサが構成され、当該スイッチング素子が第1スイッチング状態であるときに第2充電電流が第2リレーに供給されるよう第2コンデンサが構成され、またその第1充電電流が第1接極子を吸引及び保持させるのに適するもの、第2充電電流が第2接極子を吸引及び保持させるのに適するものとされる。
【0017】
コンデンサの充電電流は、リレーをスイッチングさせるのに十分なものとすることができる。これは、コンデンサの充電電流により各リレー向けの初期電流を賄えることを意味している。それらコンデンサを用いることで、両接極子が吸引されたときにそのスイッチング素子がスイッチングするようスイッチング時点を設定することができる。
【0018】
ある実施形態によれば、本リレーモジュールを、一定電圧を供給するよう構成された電圧源に電気的に接続することができ、第1回路枝及び第2回路枝をその電圧源に接続することができる。
【0019】
上記電圧源は、一定電圧を供給するDC電圧源とすることができる。その電圧を例えば12V又は24Vとすること、即ち相応な電圧値で以て両リレーを動作させることができる。その電圧を他の値とすることもできる。この電圧のレベルは本リレーモジュールの用途により左右される。直列回路への切換時には合計抵抗値が増大するため電圧源からの電流が減ることとなりうる。
【0020】
ある実施形態では、上記一定電圧が第1回路枝及び第2回路枝に印加されているときに第1コンデンサから第1充電電流、第2コンデンサから第2充電電流を供給する。
【0021】
第1コンデンサ及び第2コンデンサは、上記一定電圧が印加されているときに充電される。コンデンサ上の電圧が高まっていく。充電電流が経時減少していく。しかしながら、その充電電流により十分に、それらリレーをスイッチングさせることができる。
【0022】
ある実施形態では、上記スイッチング素子が第1スイッチング状態であるときに、同スイッチング素子の抵抗値が同スイッチング素子の第2スイッチング状態での抵抗値と比べ高くなり、当該スイッチング素子が第2スイッチング状態であるときに、同スイッチング素子の抵抗値が同スイッチング素子の第1スイッチング状態での抵抗値と比べ低くなる。
【0023】
抵抗値が高いときには、上記スイッチング素子に流れる電流を、無視しうる程度まで制限することができる。抵抗値が低下すると、同スイッチング素子に電流が流れうるようになる。これを以てスイッチングプロセスと見なすことができる。
【0024】
ある実施形態では、上記スイッチング素子がダイオードを備えるものとされ、そのダイオードが、同ダイオードの順方向電圧への到達を受け第1スイッチング状態から第2スイッチング状態へと遷移するよう構成される。
【0025】
ここでは、ダイオードとして設計されている上記スイッチング素子が、2個のコイルが直列接続されているときにその電流方向即ち順方向に沿い動作する。並列接続から直列接続への切換は第1回路枝・第2回路枝間電圧差により引き起こすことができる。この電圧差は少なくとも同ダイオードの順方向電圧とする。これは、順方向電圧未満の電圧が第1スイッチング状態に相応し、その順方向電圧以上の電圧が第2スイッチング状態に相応することを意味している。順方向電圧は閾値電圧に相当するものである。とりわけ、順方向電圧なる語は、ダイオード特性図内で見掛け上直線的な部分がx軸まで達したところから読み取れる電圧を意味している。
【0026】
これには、上記スイッチング素子を容易に製造できまたそのスイッチングプロセスが自動的に行われる、という技術的長所がある。同スイッチング素子のスイッチングプロセスのうち、第1回路枝及び第2回路枝の並列接続を第1リレー及び第2リレーの直列接続へと転換するそれは、第1回路枝・第2回路枝間電圧差がダイオードの順方向電圧以上相当になると直ちに始まる。加えて、第1回路枝・第2回路枝間回路枝内のスイッチング素子に備わるダイオード及び直列抵抗器での付加的な電圧降下により、第1リレー及び第2リレーの直列接続体における電流を更に減少させることができ、ひいては第1及び第2励磁コイルにおける熱損失も低減することができる。
【0027】
ダイオードをスイッチング素子として用いる際、リレーの内部抵抗値及びコイル大きさ設定が固定されていれば、そのスイッチング時点は諸コンデンサ、即ち第1コンデンサ及び第2コンデンサの静電容量により決定される。このスイッチング時点は中葉回路枝での電圧差に由来している。最初は、コンデンサのリアクタンスが0であるので、この電圧差は印加合計電圧と等しい。それらコンデンサを充電していくと、当初は負であった第1回路枝・第2回路枝間電圧が低下、即ち0に接近していく。その電圧が正になり同ダイオードの順方向電圧を上回るとそのダイオードがスイッチングする。
【0028】
ある実施形態では、第1スイッチング状態から第2スイッチング状態への遷移時点に影響を及ぼすべく、上記スイッチング素子が、少なくとも1個の更なるダイオード、及び/又は、直列抵抗器を備えるものとされる。
【0029】
第1回路枝・第2回路枝間ダイオードに幾つかのダイオードを直列接続し及び/又は直列抵抗器を組み合わせることで、そのスイッチング時点を変化させることができる。即ち、諸リレーのスイッチング状態を基準とし、所望時点にて上記スイッチング素子がスイッチングされるよう、本リレーモジュールを適合させることができる。ダイオード及び抵抗器における付加的な電圧降下により、それらコイルの直列接続体における電流を更に減少させることができる。熱損失を低減することができる。その直列抵抗器によって、リレーがスイッチオフされているときのダイオード電流と、保持電流即ち保持状態における本リレーモジュールの動作電流とを、制限することができる。
【0030】
ある実施形態では、上記スイッチング素子がトランジスタ、とりわけバイポーラトランジスタ又は電界効果トランジスタ、例えばMOSFETを備えるものとされる。
【0031】
これには、高いスイッチング正確性及びスイッチング信頼性を有する頑健(ロバスト)部品として上記スイッチング素子が設計される、という技術的長所がある。
【0032】
ある実施形態では、上記トランジスタがPNP型バイポーラトランジスタ又はNPN型バイポーラトランジスタとされる。
【0033】
これには、第1及び第2励磁コイルが直列接続されている状態でスイッチングプロセスが完遂された後に、励磁電流が少ししか流れない、という技術的長所がある。PNP型トランジスタであれば、直列回路時の電流を並列回路時に比べ半減させることができる。NPN型トランジスタであればこの効果を強めること、即ち電流を更に減少させることができる。
【0034】
ある実施形態では、上記トランジスタがMOSFETトランジスタとされる。
【0035】
加えて、スイッチングプロセス中に上記トランジスタが消勢されるので、上記スイッチング素子を対象としたスイッチングプロセスの途上での電力損失発生を回避することができる。阻止ダイオードを用いることで、大きなスイッチオフ電流を回避すること及び電圧ピークをより精密に評価することができる。MOSFETを用いると、そのトランジスタの制御端子に電流が流れないことから、別のトランジスタを用いた場合より多くエネルギを節約することができる。そのトランジスタがスイッチオフされているときにそのコイル側で電圧ピークが生じることを、避けることもできる。
【0036】
ある実施形態では、上記トランジスタに、時定数を定めるRC素子及び分圧器が前置される。
【0037】
これには、そのRC素子の時定数により、上記スイッチング素子のスイッチング時点を、接極子が保持ポジションへと全面吸引される時点、即ち本リレーモジュールが保持状態であるとみなせる時点に対して、整合させることができる、という技術的長所がある。これを目的として、同RC素子は第3抵抗器及び第3コンデンサを有するものとされる。それら第3抵抗器及び第3コンデンサの大きさは第1コンデンサ及び第2コンデンサのそれに整合させる。これにより、保持ポジションに達する時点を、第1コンデンサ及び第2コンデンサの充電継続時間に亘り決定することができる。第1コンデンサ及び第2コンデンサの充電継続時間に対するRC素子の時定数の比との関連で同RC素子の大きさを調整することで、上記スイッチング素子のスイッチング時点と接極子の完全密接時点との調和を達成することができる。これには、第2励磁コイルでの電圧ピークが回避されるという技術的長所がある。
【0038】
ある実施形態では、上記トランジスタにコントローラ、とりわけマイクロコントローラが前置され、第1回路枝及び/又は第2回路枝での計測電流の関数としてそのトランジスタのスイッチング時点を決定するようそのコントローラが構成される。
【0039】
コントローラ例えばマイクロコントローラにより、スイッチング時点をより後の時点にて適合させること、例えばその制御を再プログラミング又は設定することにより動作中に適合させることもできる。外部電圧パルスをそのコントローラから上記トランジスタへと送り、スイッチングにつなげることができる。個々のリレー電流、即ち諸リレーを通る電流が計測される。
【0040】
ある実施形態では、上記コントローラが、上記計測電流が所定限界値未満に下降したとき、とりわけその計測電流が第1回路枝又は第2回路枝それぞれにて所定限界値未満に下降したときに、スイッチング電圧を供給して上記スイッチング素子をスイッチングさせるよう構成される。
【0041】
ここでは諸コンデンサの充電電流が監視される。その充電電流が最大値を経て所定の限界値へと下降した場合、それらリレーにより対応する接極子が成功裏にピックアップされたものと見なすことができる。この充電電流は、同時に、第1回路枝又は第2回路枝内の個別コイルに流れる電流でもある。
【0042】
ある実施形態では、上記スイッチング素子から第1リレーに向かう電流を阻止すべく第1リレー・当該スイッチング素子間に第1阻止ダイオードが配置され、且つ第2リレーから当該スイッチング素子に向かう電流を阻止すべく第2リレー・当該スイッチング素子間に第2阻止ダイオードが配置され、それらによりシャットダウン電流が制限される。
【0043】
それら阻止ダイオードによって、不要なリレー内電流を妨げることができる。とりわけ、この場合、カットオフ電流を制限することができる。
【0044】
ある実施形態では、本リレーモジュールが、安全性関連機能を充足させるため安全性リレーモジュールとされ、第1リレー及び第2リレーが冗長化リレーとされる。
【0045】
安全性関連機能は、ユーザの安全性に影響を及ぼす機能たりうる。例えば、ユーザを電気ショックから守ることができる。
【0046】
第2態様によれば、上記目的が、上述した種類に係る電磁リレーモジュールを、非常停止スイッチ又は防護扉スイッチ又は磁気スイッチ内に、或いはライトカーテンと共に有する配置により、達成される。
【0047】
結果として、各部材の安全性を高度に維持することができるのに加え、リレーモジュールの電力を上述の通り低減することができる。
【0048】
添付図面を参照し更なる例示的諸実施形態を説明する。以下が図示されている。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1】例示的実施形態に係るリレーモジュールの等価回路図である。
図2】更なる例示的実施形態に係るリレーモジュールの等価回路図である。
図3】更なる例示的実施形態に係るリレーモジュールの等価回路図である。
図4】更なる例示的実施形態に係るリレーモジュールの等価回路図である。
図5】更なる例示的実施形態に係るリレーモジュールの等価回路図である。
図6】更なる例示的実施形態に係るリレーモジュールの等価回路図である。
図7】例示的実施形態に係るリレーモジュールを伴う配置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下の詳細記述では、その詳細記述の一部分を形成する添付図面であり、本発明を実施しうる具体的諸実施形態を例証により示すものを、参照している。言及するまでもなく、本発明の概念から逸脱せずに他の諸実施形態を用いること及び構造的又は論理的改変をなすこともできる。従って、以下の詳細記述を限定的趣旨で捉えるべきではない。更に、ご理解頂けるように、別様の具体的宣明がない限りは、本願記載の様々な例示的実施形態の諸特徴を互いに組み合わせることもできる。
【0051】
諸態様及び諸実施形態を記述するに当たり参照する図面中、類似する参照符号は概ね類似部材を指し示している。
【0052】
図1に、例示的実施形態に係るリレーモジュール100の等価回路を示す。本電磁リレーモジュール100は第1リレー103及び第2リレー105を備えている。第1リレー103は第1内部抵抗107及び第1コイル109で構成されている。第1コイル109は、第1磁界を生成しその第1磁界で第1接極子(図示せず)を吸引するよう構成されている。第2リレー105は第2内部抵抗111及び第2コイル113で構成されている。第2コイル113は、第2磁界を生成しその第2磁界で第2接極子(やはり図示せず)を吸引するよう構成されている。
【0053】
第1接極子が吸引されていれば第1リレー103が保持状態である。第2接極子が吸引されていれば第2リレー105が保持状態である。第1接極子及び第2接極子双方が同時に吸引されていればリレーモジュール100が保持状態である。
【0054】
リレーモジュール100は第1コンデンサ115及び第2コンデンサ117を有している。第1コンデンサ115は第1リレー103と直列接続されている。第1コンデンサ115及び第1リレー103は第1回路枝119の態をなし配置されている。第2コンデンサ117は第2リレー105と直列接続されている。第2コンデンサ117及び第2リレー105は第2回路枝121の態をなし配置されている。第1回路枝119及び第2回路枝121は互いに並列に配置されている。
【0055】
リレーモジュール100は電圧源123を備えている。電圧源123は定電圧源であり、一定電圧を出力するよう構成されている。これは、供給される電圧に揺らぎが起きても電圧が目標値へと規制(安定化)されることを意味している。例えば、電圧源123は12Vなる一定電圧を供給する。更なる例示的実施形態では電圧源119が別の一定電圧、例えば24Vを供給する。第1電圧枝119及び第2電圧枝121は電圧源123に電気的に接続されている。
【0056】
電圧源123により一定電圧を印加することで第1コンデンサ115及び第2コンデンサ117が充電される。第1コンデンサ115を充電することで第1リレー103に第1充電電流が流れる。第2コンデンサ115を充電することで第2リレー103に第2充電電流が流れる。
【0057】
第1コンデンサ115の大きさは、第1充電電流が、第1リレー103の第1接極子を全面吸引して第1リレー103を保持ポジションへと移行させるのに適した第1コイル内磁気流ひいてはそれに対応する磁界を引き起こすのに適したものとなるよう、設定されている。第2コンデンサ115の大きさは、第2充電電流が、第2リレー103の第2接極子を全面吸引して第2リレー103を保持ポジションへと移行させるのに適した第2コイル内磁気流ひいてはそれに対応する磁界を引き起こすのに適したものとなるよう、設定されている。両コンデンサ115,117の大きさは、その充電電流が、用いるコイル109,113内で初期流を実現して個々に磁界を発生させて接極子を吸引するのに十分なものとなるよう、設定されている。
【0058】
リレーモジュール100はスイッチング素子125を備えている。スイッチング素子125は、自スイッチング素子125が第1リレー103・第1コンデンサ115間且つ第2コンデンサ119・第2リレー105間に位置することとなるよう、第1回路枝119・第2回路枝121間に配置されている。スイッチング素子125は第1スイッチング状態及び第2スイッチング状態を呈する。
【0059】
スイッチング素子125が第1スイッチング状態であるときには、スイッチング素子125が開放即ち高抵抗値となるため、第1リレー103からスイッチング素子125を経て第2リレー105に向かう電流が阻止される。阻止とは、電流が遮断されるか、或いはリレーモジュール100の通常用途の脈絡上無視できる程度に制限される、という意味に、解することができる。スイッチング素子125が第2スイッチング状態であるときには、第1回路枝119がスイッチング素子125により第2回路枝121に電気的に接続されるため、スイッチング素子125内に電流を流すことができる。このときスイッチング素子125は閉止即ち低抵抗値となっている。
【0060】
スイッチング素子125が第2スイッチング状態へとスイッチングされると、第1及び第2回路枝101,102の並列接続が第1及び第2リレー103,105の直列接続へと切り換わる。即ち、スイッチング素子125が第2スイッチング状態になると、第1リレー103及び第2リレー105がスイッチング素子125により電気的に直列接続される。スイッチング素子125は、リレーモジュール100が保持状態に達したとき、即ち第1接極子及び第2接極子が吸引されたら直ちに、第1スイッチング状態から第2スイッチング状態へとスイッチングされるよう、構成されている。
【0061】
第1コンデンサ115及び第2コンデンサ117は、スイッチング素子125のスイッチング時点にて高抵抗であり、第1リレー103及び第2リレー105の直列接続体の一部分を構成していない。従って、それらの働きで、主電流路が第1リレー103及び第2リレー105の直列接続体沿いを確と辿ることとなる。
【0062】
第1及び第2回路枝101,102の並列接続が第1リレー103及び第2リレー105の直列接続へと切り換わると、それら第1リレー103及び第2リレー105の合計抵抗値が増加する。一定電圧が電圧源により確保されている許では、これによりコイル電流の減少が生じ、ひいては第1リレー103及び第2リレー105の磁気流及び磁界に相応な減少が生じるので、リレーモジュール100による電力損逸を低減することができる。
【0063】
図2に、更なる例示的実施形態に係るリレーモジュール200の等価回路を示す。ここでは、スイッチング素子125が、ダイオード201と、そのダイオード201の上流側に直列接続された直列抵抗器203とを備えている。ダイオード201及び直列接続された直列抵抗器203により、スイッチング素子125のスイッチングプロセスにて、第1回路枝119及び第2回路枝121の並列接続が第1リレー103及び第2リレー105の直列接続へと移行する時点を、第1回路枝119・第2回路枝121間電圧差に結び付けることができる。スイッチング素子125は、第1回路枝119・第2回路枝121間電圧差がダイオード201の順方向電圧相当になると直ちに然るべくスイッチングする。
【0064】
更なる例示的実施形態(図示せず)では、スイッチング素子125が、直列接続された複数個のダイオードを備える。更なる例示的実施形態では、スイッチング素子125が更に、直列接続された複数個の直列抵抗器を備える。こうすることで、スイッチング素子125のスイッチングプロセスにおける上掲の時点を、ダイオード201が1個、直列抵抗器203が1個のみの回路でのそれとは異なるものにすることができる。
【0065】
図3に、更なる例示的実施形態に係るリレーモジュール300の等価回路を示す。ここではスイッチング素子125がトランジスタ301を備えている。図示実施形態におけるトランジスタ301はPNP型バイポーラトランジスタである。更なる例示的実施形態では別のトランジスタ、具体的にはNPN型バイポーラトランジスタとされる。
【0066】
トランジスタ301は、そのベース接続部を介し、第1抵抗器305及び第2抵抗器307が備わる分圧器303に接続されている。トランジスタ301は、そのベース接続部を介し、第3抵抗器311及び第3コンデンサ313が備わるRC素子309にも電気的に接続されている。RC素子309、並びに分圧器303の第1抵抗器305及び第2抵抗器307の大きさ設定を通じ、トランジスタ301のスイッチング時点を第1接極子及び第2接極子の完全密接時点と調和させることができるのであり、即ちスイッチング素子125のスイッチング時点をリレーモジュール100の保持状態への到達に結び付けることで、前者を後者に結び付けることができる。
【0067】
図3に示す例示的実施形態では、第1回路枝119が更に第1阻止ダイオード315を備え、第2回路枝121が第2阻止ダイオード317を備えている。第1阻止ダイオード315が第1リレー103・第1コンデンサ115間、第2阻止ダイオード317が第2コンデンサ117・第2リレー105間にそれぞれ配置されているので、トランジスタが導通状態であるとき即ちスイッチング素子103が第2スイッチング状態であるときに、第1阻止ダイオード315及び第2阻止ダイオード317が、第1リレー104及び第2リレー105の直列接続体の構成部分となる。更なる例示的実施形態によれば、一方又は双方の阻止ダイオード115,117を省略することができる。
【0068】
図4に、更なる例示的実施形態に係るリレーモジュール400の等価回路を示す。ここでは、図3を参照して既述した如くスイッチング素子125がトランジスタ301とされている。第1回路枝119がやはり第1阻止ダイオード315を備え、第2回路枝121が第2阻止ダイオード317を備えている。
【0069】
しかしながら、分圧器303及びRC素子309によりトランジスタ301のスイッチング時点を制御するのに代え、コントローラ401、具体的にはマイクロコントローラを設けてトランジスタ301のベース端子に接続し、そのコントローラを、同コントローラの出力端を介しトランジスタ301のベース端子にスイッチング信号を送るよう構成している。結果として、スイッチング素子125即ちトランジスタ301を第1スイッチング状態から第2スイッチング状態へと移行させることができる。
【0070】
スイッチング素子125の切換時点を決定するため、図4に示した例示的実施形態に係る回路は電流計測デバイス403を備えている。電流計測デバイス403は電流計測用の抵抗器(図示せず)を備えている。更なる例示的実施形態では、クランプメータにより非接触的要領にて電流が計測される。
【0071】
その計測電流が、コントローラ内に格納されている限界値に到達すると、コントローラ401は、制御信号を生成して自コントローラ401の出力端を介しトランジスタ301へとその制御信号を送り、そのトランジスタ301をスイッチングさせることで、スイッチング素子125を第1スイッチング状態から第2スイッチング状態へと移行させる。
【0072】
図5に、更なる例示的実施形態に係るリレーモジュール500の等価回路を示す。図5の実施形態に係るリレーモジュール500は図3の実施形態のリレーモジュール300に相応している。しかしながら、トランジスタ301が電界効果トランジスタ、とりわけ金属酸化物半導体電界効果トランジスタ、略称MOSFETとされている。
【0073】
分圧器303及びRC素子309をMOSFETのゲート端子に接続することで、スイッチング素子125のスイッチング時点を、保持状態へのリレーモジュール100の移行に適合させている。
【0074】
図6に、更なる例示的実施形態に係るリレーモジュール600の等価回路を示す。図6の実施形態に係るリレーモジュール600は図4の実施形態のリレーモジュール400に相応している。しかしながら、トランジスタ301が電界効果トランジスタ、とりわけ金属酸化物半導体電界効果トランジスタ、略称MOSFETとされている。
【0075】
コントローラ401をMOSFETのゲート端子に接続することで、スイッチング素子125のスイッチング時点を、保持状態へのリレーモジュール100の移行に適合させている。
【0076】
図7に配置700を示す。本配置700はリレーモジュール100及び非常停止スイッチ701を備えている。更なる例示的実施形態ではリレーモジュール200、300、400、500及び600のうち一つが実装される。更なる例示的実施形態に係る配置700は、リレーモジュール100と、防護扉スイッチ又は磁気スイッチ又はライトグリッドとを備える。
【0077】
リレーモジュール100は、そのリレーモジュール100により配置700の安全性関連機能が充足されうるよう配置されている。図示されている例示的実施形態では、リレーモジュール100を非常停止スイッチ701により作動させることで、回路703を一時停止させることができる。図7にて回路703が部分的にしか示されていないのは明瞭化のためである。とりわけ、回路703を、部分的に不図示な更なる部材を備えるものにすることや、マシンに接続・連結することができる。この例では、第1リレー103及び第2リレー105が重複的・冗長的に回路703に割り込みをかける。これにより、2個のリレー103,105のうち一方に誤動作、例えば接極子のジャミングが起きた場合でも、回路703が確と一時停止されることとなる。
【符号の説明】
【0078】
100,200,300 リレーモジュール、400,500,600 リレーモジュール、
103、第1リレー、105 第2リレー、107 第1内部抵抗、109 第1インダクタ/コイル、111 第2内部抵抗、113 第2インダクタ/コイル、115 第1コンデンサ、117 第2コンデンサ、119 第1回路枝、121 第2回路枝、123 電圧源、125 スイッチング素子、
201 ダイオード、203 直列抵抗、
301 トランジスタ、303 分圧器、305 第1抵抗、307 第2抵抗、309 RC素子、311 第3抵抗、313 第3コンデンサ、315 第1阻止ダイオード、317 第2阻止ダイオード、
401 コントローラ、403 電流計測デバイス、
700 配置、701 非常停止スイッチ、703 回路。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7