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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-29
(45)【発行日】2022-12-07
(54)【発明の名称】小型ビークル用制御ステーション
(51)【国際特許分類】
   B62D 11/04 20060101AFI20221130BHJP
【FI】
B62D11/04 A
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021559249
(86)(22)【出願日】2020-04-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-20
(86)【国際出願番号】 US2020026559
(87)【国際公開番号】W WO2020206239
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2021-12-01
(31)【優先権主張番号】62/829,123
(32)【優先日】2019-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】597011614
【氏名又は名称】ジェイエルジー インダストリーズ インク.
【氏名又は名称原語表記】JLG INDUSTRIES INC.
【住所又は居所原語表記】1 JLG Drive, McConnellsburg, PA, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100099793
【弁理士】
【氏名又は名称】川北 喜十郎
(72)【発明者】
【氏名】マストロナルディ, シェーン, ジェィ.
(72)【発明者】
【氏名】プシュキェヴィッチ, イグナシー
(72)【発明者】
【氏名】ポルトロニエリ, ゼノ
(72)【発明者】
【氏名】マルケジーニ, ロベルト
(72)【発明者】
【氏名】ラヴァニーニ, マテオ
【審査官】菅 和幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-012919(JP,A)
【文献】特開2006-028953(JP,A)
【文献】特開2010-095327(JP,A)
【文献】特表2005-534095(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2009-0040938(KR,A)
【文献】特表2019-513654(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ハンドレスト(14、22、52)と、
少なくとも1つの第1マイクロジョイスティック(16、56)であって、前記第1ハンドレストが操作者の手及び複数の指を前記少なくとも1つの第1マイクロジョイスティックを操作する位置に配置するように前記第1ハンドレストに対して位置づけられた少なくとも1つの第1マイクロジョイスティックと、
前記少なくとも1つの第1マイクロジョイスティックを有効化する第1機能有効化スイッチ(18、62)とを備え
前記第1機能有効化スイッチ(18、62)が、前記操作者の複数の指のうち前記少なくとも1つの第1マイクロジョイスティックを操作するために配置される指とは異なる1本の指により操作されるために前記第1ハンドレスト(14、22)に対して配置されており、
前記第1機能有効化スイッチ(18、62)が前記操作者の親指により操作されるために前記第1ハンドレスト(14、22)に対して配置されているビークル制御ステーション。
【請求項2】
前記第1機能有効化スイッチ(18、62)が前記第1ハンドレスト(14、22、52)に組み込まれている請求項1に記載のビークル制御ステーション。
【請求項3】
前記第1機能有効化スイッチ(62)が非接触センサを含む請求項2に記載のビークル制御ステーション。
【請求項4】
前記第1機能有効化スイッチ(62)が静電容量センサを含む請求項3に記載のビークル制御ステーション。
【請求項5】
前記第1ハンドレストが、フレームワーク(64)を含み、
前記非接触センサ(62)が前記フレームワークによって支持されている請求項3に記載のビークル制御ステーション。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第1マイクロジョイスティックは片手操作のために配置された2つの第1マイクロジョイスティック(16、56)である請求項1に記載のビークル制御ステーション。
【請求項7】
前記第1ハンドレスト(22)は前記2つの第1マイクロジョイスティック(16)の間に配置された指ガード(36)を含む請求項に記載のビークル制御ステーション。
【請求項8】
左側無限軌道及び右側無限軌道を有する無限軌道ビークル用のビークル制御ステーションであって、
前記2つの第1マイクロジョイスティック(16、56)が、前記左側無限軌道及び前記右側無限軌道をそれぞれ独立して操作する構成である請求項に記載のビークル制御ステーション。
【請求項9】
第2ハンドレスト(30、54)、
少なくとも1つの第2マイクロジョイスティック(58)であって、前記第2ハンドレストが操作者の反対の手及び複数の指を前記少なくとも1つの第2マイクロジョイスティックを操作する位置に配置するように前記第2ハンドレストに対して位置づけられた少なくとも1つの第2マイクロジョイスティックと、
前記少なくとも1つの第2マイクロジョイスティックを有効化する第2機能有効化スイッチ(18、62)とを更に備える請求項1に記載のビークル制御ステーション。
【請求項10】
前記操作者の反対の手による操作のために前記ハンドレストに対して位置づけられた副スイッチ(32、60)を更に備える請求項に記載のビークル制御ステーション。
【請求項11】
前記副スイッチ(32、60)が追加的第2マイクロジョイスティック、押しボタン、二位置スイッチ、及び単軸マイクロジョイスティックの1つを含む請求項10に記載のビークル制御ステーション。
【請求項12】
ブーム又はシザー機構の上に支持されたプラットフォームを有する空中作業プラットフォーム用のビークル制御ステーションであって、
前記少なくとも1つの第1マイクロジョイスティック(16、56)はビークル駆動用として構成されており、前記少なくとも1つの第2マイクロジョイスティック(58)は前記プラットフォームの操作用として構成されている請求項に記載のビークル制御ステーション。
【請求項13】
前記少なくとも1つの第1マイクロジョイスティック(16、56)は、前記第1ハンドレストの前端から前記第1マイクロジョイスティックの前端までの水平距離(A)が0.0~0.65インチ、前記第1ハンドレストの頂部から前記第1マイクロジョイスティックの中央までの垂直距離(B)が1.50~2.25インチ、前記第1マイクロジョイスティックの水平に対する方位角(C)が5~10°、前記第1ハンドレストの前記前端から前記第1マイクロジョイスティックまでの垂直距離(D)が0.30~0.75インチ、前記第1ハンドレストから前記第1マイクロジョイスティックの遠位端までの直線距離(E)が0.30~1.30インチとなるように第1ハンドレスト(14、22、52)に対して位置づけられている請求項1に記載のビークル制御ステーション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照:本願は、2019年4月4日に出願された米国仮特許出願第62/829,123号の利益を主張するものであり、その内容全体は引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
連邦資金による研究開発の記述:(適用なし)
【0003】
本発明は、小型ビークル(輸送機器、乗物)に関し、より詳細には、ダンパーのようなスタンドオン型(立ち乗り型)のトラック式(無限軌道式)ビークル、クローラー(無限軌道)作業プラットフォーム(ブーム及びシザー)及び車輪付き作業プラットフォーム、その他の種類の無限軌道式及び車輪式の小型ビークルに特に適した制御ステーションに関するものである。
【背景技術】
【0004】
スタンドオン制御ステーションを備えた既存のトラック式機械又はクローラ機械は、通常、制御ステーションの設計に2つのアプローチのうちの1つを使用している。1つの二軸比例ジョイスティックを用いた場合、1つのジョイスティックの位置に基づいて左右のビークル無限軌道が比例的に駆動される。例えば、ジョイスティックをまっすぐ前に押し出すと、左右の無限軌道は同じように駆動されるが、例えばジョイスティックを前方及び右側45°の方向に押し出すと、左の無限軌道が右の無限軌道よりもわずかに速く駆動され、車両は右旋回を開始する。2つ目のアプローチは、通常は近接して配置される2つの単軸(一軸)ジョイスティックを利用する。2つの単軸ジョイスティックのそれぞれが、左右の無限軌道の一方を独立して制御する。よって、例えば、左のジョイスティックを前方に押すと、左の無限軌道が駆動され右旋回が開始される。
【発明の概要】
【0005】
説明される実施形態の制御ステーションは、手を安定させて片手で両方の無限軌道又はホイールセットを制御することを操作者に可能とするハンドレスト(グラブ)を組み込むことによって制御性を向上させる。各トラック(クローラ)アセンブリは、別個の、比例式マイクロジョイスティック(コントローラ)によって制御され、或いは、左側車輪及び右側車輪は、各マイクロジョイスティックで独立して(前方のみ、後方のみ、又は前方及び後方の両方)制御され得る。ハンドレストアセンブリには、機能有効化スイッチが組み込まれ得る。このアセンブリは、制御ステーションに取り付け又は組み込むことができる。ジョイスティックは、内蔵カラーライトを備えていてもよく、それらの色は、制御の操作を説明するデカールと調和(一致)させることができる。また、制御ステーションは、操作者の反対側の手のための追加の操縦装置を組み込んだ左右のハンドレストを含み得る。
【0006】
例示的な実施形態では、ビークル制御ステーションは、第1ハンドレストと、少なくとも1つの第1マイクロジョイスティックであって、第1ハンドレストが操作者の手及び複数の指を前記少なくとも1つの第1マイクロジョイスティックを操作する位置に配置するように第1ハンドレストに対して位置づけられた少なくとも1つの第1マイクロジョイスティックとを含む。第1機能有効スイッチは、少なくとも1つの第1マイクロジョイスティックを有効化するように構成されている。
【0007】
第1機能有効化スイッチは、静電容量センサなどの非接触型センサを含んでいてもよい。スイッチは、ハンドレストに組み込まれてもよい。いくつかの実施形態では、第1ハンドレストは、フレームワークを含み、非接触型センサは、フレームワークを介して支持されてもよい。第1機能有効化スイッチは、代替的に、少なくとも1つの第1マイクロジョイスティックを操作するために配置された指とは異なる操作者の指のうちの1つ、例えば、操作者の親指によって操作するために第1ハンドレストに対して配置されてもよい。
【0008】
制御ステーションは、片手で操作できるように配置された2つの第1マイクロジョイスティックを含んでいてもよい。この文脈では、第1機能有効化スイッチは、片手で操作するために配置されてもよい。第1ハンドレストは、2つの第1マイクロジョイスティックの間に配置された指ガードを含んでもよい。
【0009】
いくつかの実施形態では、ビークル制御ステーションは、左側無限軌道及び右側無限軌道を含む無限軌道ビークルに適用するように構成されており、2つの第1マイクロジョイスティックは、左側無限軌道及び右側無限軌道をそれぞれ独立して操作するように構成されている。
【0010】
ビークル制御ステーションは、第2ハンドレストと、少なくとも1つの第2マイクロジョイスティックであって、第2ハンドレストが操作者の反対の手及び複数の指を前記少なくとも1つの第2マイクロジョイスティックを操作する位置に配置するように第2ハンドレストに対して位置づけられた少なくとも1つの第2マイクロジョイスティックとを追加的に含んでもよい。第2機能有効化スイッチは、少なくとも1つの第2マイクロジョイスティックを有効化するように構成されている。副スイッチは、操作者の反対側の手で操作するためにハンドレストに対して配置されてもよく、追加の第2マイクロジョイスティック、押しボタン、二位置スイッチ、及び単軸マイクロジョイスティックのうちの1つを含んでもよい。
【0011】
いくつかの実施形態では、ビークル制御ステーションは、ブーム又はシザー機構に支持されたプラットフォームを含む空中作業プラットフォームへの適用のために構成されており、少なくとも1つの第1マイクロジョイスティックは、ビークル駆動のために構成されてもよく、少なくとも1つの第2マイクロジョイスティックは、プラットフォームの操作のために構成されてもよい。
【0012】
少なくとも1つの第1マイクロジョイスティックは、第1ハンドレストの前端から第1マイクロジョイスティックの前端までの水平距離(A)が0.0~0.65インチ(0.0~1.651cm)、第1ハンドレストの頂部から第1マイクロジョイスティックの中央までの垂直距離(B)が1.50~2.25インチ(3.81~5.715cm)、第1マイクロジョイスティックの水平に対する方位角(C)が5~10°、第1ハンドレストの前端から第1マイクロジョイスティックまでの垂直距離(D)が0.30~0.75インチ(0.762~1.905cm)、第1ハンドレストから第1マイクロジョイスティックの遠位端までの直線距離(E)が0.30~1.30インチ(0.762~3.302cm)となるように第1ハンドレストに対して位置づけられ得る。
【0013】
別の例示的な実施形態では、ビークル制御ステーションは、左側ハンドレストと、右側ハンドレストと、左側ハンドレスト及び右側ハンドレストの一方と協働可能な一対の第1マイクロジョイスティックと、左側ハンドレスト及び右側ハンドレストの他方と協働可能な少なくとも1つの第2マイクロジョイスティックとを含む。左右のハンドレストの一方は、操作者に片手での一対の第1のマイクロジョイスティックの操作を可能とするように構成されている。左右のハンドレストの他方は、操作者に反対の手での少なくとも1つの第2のマイクロジョイスティックの操作を可能とするように構成されている。左右のハンドレストには、それぞれ第1機能有効化スイッチ、第2機能有効化スイッチが内蔵されている(組み込まれている)。第1機能有効化スイッチ及び第2機能有効化スイッチは、それぞれ、一対の第1のマイクロジョイスティック及び少なくとも1つの第2のマイクロジョイスティックを有効化させるように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
これら及びその他の側面と利点は、添付の図面を参照して詳細に説明されるであろう。
【0015】
図1は、典型的な二軸ジョイスティックの代わりに取り付けられた制御ステーションのボルトオンバージョンを示す。
【0016】
図2は、操作者コンソールに固定可能な制御ハウジングの例示的な構成を示す。
【0017】
図3は、説明される実施形態の例示的な制御ステーションを含むプラットフォームを示す。
【0018】
図4は、立ち乗り式無限軌道ダンパビークルへの例示的な適用を示す。
【0019】
図5及び図6は、例示的な無限軌道ダンパビークルの代替図である。
【0020】
図7及び図8は、仕切り又は指ガードを含む制御ハウジングを示す。
【0021】
図9は、マイクロジョイスティックに内蔵されたLEDライトと、操作を説明するデカールを示す。
【0022】
図10は、マイクロジョイスティックコントローラを備えた左右のハンドレストを組み込んだ代替実施形態の例示的な制御ステーションを示す。
【0023】
図11は、図10の実施形態の変形例を示す。
【0024】
図12は、ハンドレスト及びマイクロジョイスティックアセンブリを通る断面図である。
【0025】
図13は、ハンドグリップとミニジョイスティックの位置及び向きとの間の例示的な関係を示す、ハンドレストを通る断面図である。
【0026】
図14は、車輪付きの機械を制御するのに適した代替実施形態の例示的な制御ステーションを示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、機械制御ボックス12に取り付けられた例示的な追加式の(ボルト留めの、ボルトオン式の)ハンドレストアセンブリ(又は制御アセンブリ)10を示す。図3は、作業プラットフォームに固定されたハンドレストアセンブリ10を示す。ハンドレストアセンブリ10は、ビークル(輸送機器)の複数の無限軌道(キャタピラ、トラック)を別々に制御するための典型的な単一の二軸比例ジョイスティック、典型的な2つの単軸ジョイスティックに取って代わる。ハンドレストアセンブリ10は、別々の複数の比例マイクロジョイスティック16を操作する位置に操作者(オペレータ)の手と指(複数の指)を配置する役割を果たすハンドレスト14を含む。機能有効化(起動、活性化)スイッチ18は、ハンドレストアセンブリ10に組み込まれており、操作者の親指で有効化(起動、活性化)できるように配置されている。或いは、機能有効化スイッチは、静電容量センサなどの非接触型センサであってもよい。また、ハンドレストアセンブリ10は、操作者の手の外側の部分を支持して収容するためのフランジ20などを含んでいてもよい。
【0028】
図2は、オペレータコンソールにボルト留めされ得るハウジング22を含む変形例を示す。ハウジング22は、ハンドレストを規定し、マイクロジョイスティックコントローラ16及び機能有効化スイッチ18を含む。オペレータは、複数のジョイスティック16を指で操作することにより、片手で機械を運転することができる。例示的なアプリケーションでは、複数のジョイスティック16を前方及び下方に押すと、それぞれの無限軌道が前方に駆動され、一方、複数のジョイスティック16を後方及びわずかに上方に引くと、それぞれの無限軌道が後方(反対)に駆動される。複数の無限軌道は、複数のジョイスティック16の各々により独立して制御される。図3は、プラットフォーム上の操作者がビークルを運転するために片手を用いる例示的なアプリケーションを示している。
【0029】
図4図6は、上述の実施形態のハンドレストアセンブリ10を組み込んだ例示的なスタンドオン型の(立ち乗り型の)無限軌道ダンパ(転倒装置)を示す。ダンパビークルは、操作者プラットフォーム24と、ハンドレストアセンブリ10を含む制御パネル領域26とを含む。安全バー28は、制御器具(制御手段)の偶発的な(不慮の)操作を防ぐのを補助する。ジョイスティック16及び機能有効化スイッチ18は、操作者の右手で操作できるように配置されている(操作者の右手による操作のために配置されている)。操作者の左手のための対応するハンドレスト30は、他の機能のための操縦装置を組み込んでもよい。図4には、対応するハンドレスト30に設けられた単一の制御スイッチ32が示されている。例示的な制御は、例えば警笛制御であってもよい。図5及び図6には、ビークルを駆動する独立した複数の無限軌道34が示されている。変形例では、機能有効化スイッチ18は、(警笛制御に代えて、又は警笛制御に加えて)反対側のハンドコントロールに関連付けられていてもよく、或いは従来のフットスイッチによるものでもよい。 複数のマイクロジョイスティック16の操作によって複数の無限軌道34を独立して駆動するためのシステムは既知であり、詳細はこれ以上説明しない。
【0030】
図7及び図8は、複数のマイクロジョイスティック16を分離する仕切り又は指ガード36を含むハウジング22の変形例を示す。仕切り36は、密接に配置された複数のマイクロジョイスティック16の偶発的で意図しない作動の可能性を低減又は排除するのを補助する。機能有効化スイッチ18は、操作者の親指で操作できるように配置されている。
【0031】
図9は、マイクロジョイスティック16に内蔵されたLEDライトと、コントローラの操作を説明するデカール38とのカラーコーディネートを示す。
【0032】
図10図12は、ビークル制御ステーション50のための代替構成を示している。第1の実施形態と同様に、ビークル制御ステーション50は、機械の機能及び操作を制御するための機械制御ボックスと協働可能である。
【0033】
ビークル制御ステーション50は、第1又は右側のハンドレスト52と、第2又は左側のハンドレスト54とを含む。ハンドレスト52、54は、取り替えてもよい。図10に示す右側のハンドレスト52は、一対の第1のマイクロジョイスティック56を含む。ハンドレスト52は、操作者に片手での一対の第1のマイクロジョイスティック56の操作を可能とするように構成されている。
【0034】
図10に示す左側のハンドレスト54は、一対の第2のマイクロジョイスティック58を含み、ハンドレスト54は、操作者に反対の手での一対の第2のマイクロジョイスティック58の操作を可能とするように構成されている。
【0035】
図11では、第2マイクロジョイスティック58の1つが、押しボタン(プレスボタン)、二位置スイッチ(2ポジションスイッチ)などの代替スイッチ60に置き換えられている。例示的な構造では、右側ハンドレスト52及び第1マイクロジョイスティック56がビークル駆動を意図している場合、左側ハンドレスト54及び第2のマイクロジョイスティック58及び/又はスイッチ60は、代替機能のために設けられる。例示的な機能は、ブーム又はシザー機構に支持されたプラットフォームを含む高所作業プラットフォームへの適用を伴うプラットフォーム操作を含んでもよい。スイッチ60は、警笛操作のための機能であってもよいし、テレスコープ(入れ子)のイン/アウトなどのための二位置スイッチ又は単軸のマイクロジョイスティックとしての機能であってもよい。
【0036】
図12は、ハンドレスト52、54及びマイクロジョイスティック56、58を通る断面図である。ハンドレスト52、54の各々は、使用時にマイクロジョイスティック56、58及び/又はスイッチ60を有効化(起動)させるように構成された機能有効化スイッチ62を含む。機能有効化スイッチ62は、操作者の親指で操作できるように配置された、第1実施形態に示すような物理的なスイッチの形態であってもよい。あるいは、機能有効化スイッチは、静電容量センサなどの非接触型センサであってもよい。図12に示す例示的な実施形態では、非接触型センサ62は、ハンドレスト52、54内に埋め込まれ、フレームワーク64を介して支持されている。任意の適切な非接触型センサを使用することができ、このタイプのいくつかの既知のセンサがある。
【0037】
図13は、ハンドグリップとミニジョイスティックの位置と向きとの間の適切な関係をもたらす人間工学的な寸法を示している。この寸法は、人間工学的に快適な操作を保証するための研究と調査の結果である。人間工学に基づいた快適な操作性のために、図示及び説明されたハンドグリップのいずれか又はすべてを構成することができる。例えば、図13を参照すると、(単数又は複数の)マイクロジョイスティックは、ハンドレストに対して、ハンドレストの前端からマイクロジョイスティックの前端までの水平距離(A)が0.0~0.65インチ(0.0~1.651cm)、ハンドレストの上部からマイクロジョイスティックの中心までの垂直距離(B)が1.50~2.25インチ(3.81~5.715cm)、マイクロジョイスティックの水平方向に対する方位角(C)は5~10°、ハンドレストの前端からマイクロジョイスティックまでの垂直距離(D)は0.30~0.75インチ(0.762~1.905cm)、ハンドレストからマイクロジョイスティックの遠位端までの直線距離(E)(すなわち、マイクロジョイスティックの「高さ」)は0.30~1.30インチ(0.762~3.302cm)であるように位置づけられ得る。
【0038】
図14は、車輪付き機械の制御のために更に変更された制御ステーション50を示している。図14において、右側ハンドレスト52は、二軸マイクロジョイスティック56と、押しボタン、二位置スイッチ又は単軸マイクロジョイスティックのような代替スイッチ66とを含む。同様に、左側ハンドレスト54は、二軸マイクロジョイスティック58及び代替スイッチ60を含む。例示的なアプリケーションでは、二軸マイクロジョイスティック56、58のうちの1つを使用して、UP/DOWN変位(上下変位)で駆動速度及び方向を制御し、LEFT/RIGHT変位(左右変位)で操縦することができる。
【0039】
ハンドレストアセンブリ10、ハウジング22、及びハンドレスト52、54は、各変形例及び特徴が他の構成要素のいずれかに含まれるように、互いに適用可能であり、交換可能である。例えば、ハンドレストアセンブリ10及びハンドレスト52、54は、ハウジング22とともに示された仕切り36を備えていてもよい。
【0040】
説明した実施形態の制御ステーションは、ビークル駆動と機能を制御するための革新的なアプローチを提供するとともに、操作者に片手で駆動機能を制御しながら安定性を維持することを可能としている。機能有効化スイッチは、不慮の(偶発的な)操作を防ぐ役割を果たす。この制御ステーションは、特に、無限軌道ビークル、クローラー(無限軌道)作業プラットフォーム(ブーム及びシザー)、及び他のタイプの小型ビークルに適用可能である。このシステムはまた、立ち乗り(スタンドオン)タイプの操作ステーションを持つ車輪付きの機械、特に作業プラットフォーム(ブーム及びシザー)の制御にも適用可能である。
【0041】
本発明を、現在最も実用的で好ましいと考えられる実施形態に関連して説明してきたが、本発明は開示された実施形態に限定されるものではなく、反対に、添付の特許請求の範囲の精神と範囲内に含まれる様々な変更及び同等の配置をカバーすることを意図していることを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14