(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-30
(45)【発行日】2022-12-08
(54)【発明の名称】皿整理装置及び皿洗浄システム
(51)【国際特許分類】
A47L 15/24 20060101AFI20221201BHJP
A47L 15/00 20060101ALI20221201BHJP
【FI】
A47L15/24
A47L15/00
(21)【出願番号】P 2018226485
(22)【出願日】2018-12-03
【審査請求日】2021-11-22
(73)【特許権者】
【識別番号】390010319
【氏名又は名称】株式会社石野製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石野 晴紀
(72)【発明者】
【氏名】松井 智史
(72)【発明者】
【氏名】北村 鉄治
【審査官】大内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】特許第5744778(JP,B2)
【文献】特開平09-299310(JP,A)
【文献】特開2014-141327(JP,A)
【文献】特開2014-065555(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 15/00~21/06
B65G 47/22~47/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食器皿を整理する皿整理装置であって、
食器皿が投入され又は流入する水槽と、
前記水槽の壁面に沿って搬送経路を形成し、前記水槽の水面下より繰り出すコンベアに載った槽内の食器皿を所定位置へ搬送するコンベア装置と、
前記槽内の食器皿を前記槽内にある前記搬送経路の始点に集める皿流動手段と、を備え、
前記皿流動手段は、
前記槽内の底面を形成する円状の回転盤を回動する回動手段と、
前記槽内において第1の方向へ向けて水を吐出する第1の水流発生手段と、
前記槽内において前記第1の方向とは異なる第2の方向へ向けて水を吐出する第2の水流発生手段と、を有し、
前記水槽は、前記槽内の大きさが前後方向と左右方向とで相違しており、
前記コンベア装置は、前記搬送経路の始点が前記槽内の長手方向における一端側寄りの位置で前記水槽の水面下より前記コンベアを繰り出し、
前記第1の水流発生手段は、前記槽内の長手方向における他端側から前記一端側へ向けて水を吐出し、
前記第2の水流発生手段は、前記槽内の短手方向における一端側から前記搬送経路の始点へ向けて水を吐出する、
皿整理装置。
【請求項2】
食器皿を整理する皿整理装置であって、
食器皿が投入され又は流入する水槽と、
前記水槽の壁面に沿って搬送経路を形成し、前記水槽の水面下より繰り出すコンベアに載った槽内の食器皿を所定位置へ搬送するコンベア装置と、
前記槽内の食器皿を前記槽内にある前記搬送経路の始点に集める皿流動手段と、を備え、
前記皿流動手段は、
前記槽内の底面を形成する円状の回転盤を回動する回動手段と、
前記槽内において第1の方向へ向けて水を吐出する第1の水流発生手段と、
前記槽内において前記第1の方向とは異なる第2の方向へ向けて水を吐出する第2の
水流発生手段と、を有し、
前記水槽は、前記槽内が横長に形成されており、
前記コンベア装置は、前記槽内の右側寄りを前記搬送経路の始点に、上面視右回転の略円周を描くように前記搬送経路を形成し、
前記第1の水流発生手段は、前記水槽の右方向へ向けて水を吐出し、
前記第2の水流発生手段は、前記水槽の手前方向に向けて水を吐出する、
皿整理装置。
【請求項3】
前記皿流動手段は、前記回転盤に加わる荷重の増加を検知すると、前記第1の水流発生手段及び前記第2の水流発生手段が吐出する水の量を増加させる、
請求項1
又は2に記載の皿整理装置。
【請求項4】
請求項1から
3の何れか一項に記載の皿整理装置と、
洗浄対象の食器皿を取り込む皿取込口が前記所定位置に配置される皿洗浄装置と、を備える、
皿洗浄システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皿整理装置及び皿洗浄システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、外食産業の発展に伴い、厨房機器の自動化が進んでいる(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5744778号公報
【文献】特許第5437461号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
食器類を洗浄する洗浄装置には、食器類を搭載したコンテナを洗浄槽内に投入して洗浄処理を実行するバッチ式の洗浄装置と、取込口にセットされる食器類の洗浄処理を逐次実行する連続式の洗浄装置とが存在する。ここで、例えば、各種の飲食物を載せた食器皿がコンベア上を循環する回転寿司店のように、特定の食器皿を大量に扱う店舗では、大量の食器皿の洗浄処理の合理化を図るべく、特定の食器皿の洗浄に特化した連続式の皿洗浄装置が利用されている。このような皿洗浄装置は、当該特定の食器皿を高速で洗浄処理可能であるが、当該特定の食器皿以外の種類の皿を洗浄することはできない。また、当該特定の食器皿を皿取込口に正しくセットすることが必要である。
【0005】
そこで、例えば、特許文献1に開示されているように、水槽から食器皿を搬出するコンベアの搬送経路を、当該水槽の壁面に沿って形成し、規定外の姿勢でコンベアに載った食器皿については当該水槽に落とすことにより、食器皿を規定の姿勢で積み重ねる装置が提案されている。しかしながら、このような装置では、槽内の食器皿をコンベアに載せるために、当該コンベアが形成する搬送経路の始点に槽内の食器皿を寄せる必要がある。
【0006】
ここで、例えば、水槽が上面視正方形或いは円形である等により、槽内の大きさが前後方向と左右方向とで概ね一致している場合、食器皿が槽内を回るように循環流を発生させるだけで、食器皿を搬送経路の始点に寄せることが可能である。しかし、例えば、水槽が上面視長方形である等により、槽内の大きさが前後方向と左右方向とで相違している場合、食器皿が槽内を回るように循環流を発生させても、槽内の長手方向における端部側では水流が滞るため、食器皿の動きが槽内で滞る可能性がある。よって、このような水槽では、水槽の水面下より繰り出すコンベアに槽内の食器皿が載りにくい。
【0007】
そこで、本願は、水槽の水面下より繰り出すコンベアに食器皿を載せて搬送する場合において、槽内でコンベアに食器皿をスムーズに載せることが可能な技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明では、水槽の槽内において第1の方向へ向けて水を吐出する第1の水流発生手段の他に、第1の方向とは異なる第2の方向へ向けて水を吐出する第2の水流発生手段を設けることにした。
【0009】
詳細には、本発明は、食器皿を整理する皿整理装置であって、食器皿が投入され又は流
入する水槽と、水槽の壁面に沿って搬送経路を形成し、水槽の水面下より繰り出すコンベアに載った槽内の食器皿を所定位置へ搬送するコンベア装置と、槽内の食器皿を槽内にある搬送経路の始点に集める皿流動手段と、を備え、皿流動手段は、槽内の底面を形成する円状の回転盤を回動する回動手段と、槽内において第1の方向へ向けて水を吐出する第1の水流発生手段と、槽内において第1の方向とは異なる第2の方向へ向けて水を吐出する第2の水流発生手段と、を有する。
【0010】
ここで、所定位置とは、上記皿整理装置が食器皿を載置する位置であり、例えば、皿整理装置に隣接する皿洗浄装置の皿取込口や、皿を運ぶための運搬用具やコンベア類が配置される位置である。また、水槽の壁面に沿うとは、水槽の壁面全てに沿うものに限定されるものでなく、例えば、水槽の壁面の一部に、コンベアの搬送経路の一部又は全部が沿っていてもよい。また、コンベアの始点とは、コンベアが食器皿を搬送する搬送経路の始点を意味しており、コンベアを支持する端部のローラの位置を意図するものではない。
【0011】
このような皿整理装置であれば、水槽の槽内において、少なくとも2つ以上の方向へ向かって流れる水流が発生する。よって、仮に槽内の大きさが前後方向と左右方向とで相違することにより、単一の水流発生手段では槽内を循環する循環流の発生が期待できないような形態の水槽であっても、2つ以上の方向へ向かって流れる水流により、槽内における水流の淀みを抑制し、食器皿の動きが槽内で滞る可能性を可及的に抑制することが可能となる。
【0012】
なお、水槽は、槽内の大きさが前後方向と左右方向とで相違しており、コンベア装置は、搬送経路の始点が槽内の長手方向における一端側寄りの位置で水槽の水面下よりコンベアを繰り出し、第1の水流発生手段は、槽内の長手方向における他端側から一端側へ向けて水を吐出し、第2の水流発生手段は、槽内の短手方向における一端側から搬送経路の始点へ向けて水を吐出するものであってもよい。このような水流発生手段が設けられていれば、槽内の食器皿を搬送経路の始点へ向けて移動させることが可能となる。
【0013】
また、水槽は、槽内が横長に形成されており、コンベア装置は、槽内の右側寄りを搬送経路の始点に、上面視右回転の略円周を描くように搬送経路を形成し、第1の水流発生手段は、水槽の右方向へ向けて水を吐出し、第2の水流発生手段は、水槽の手前方向に向けて水を吐出するものであってもよい。このような水流発生手段が設けられていれば、槽内の食器皿を搬送経路の始点がある右側へ移動させることが可能となる。
【0014】
また、皿流動手段は、回転盤に加わる荷重の増加を検知すると、第1の水流発生手段及び第2の水流発生手段が吐出する水の量を増加させるものであってもよい。このような制御が行われれば、回動手段に過負荷が加わることを防止可能であり、また、回転盤に積み上がった食器皿を水流で崩して食器皿を搬送経路の始点の方へ自動的に動かすことが可能である。
【0015】
また、本発明は、皿洗浄システムの側面から捉えることも可能である。例えば、本発明は、上記の皿整理装置と、洗浄対象の食器皿を取り込む皿取込口が所定位置に配置される皿洗浄装置と、を備える皿洗浄システムであってもよい。このように構成される皿洗浄システムであれば、水槽に投入され又は流入する食器皿が自動的に洗浄されるので、特定の食器皿を大量に扱う場合に、当該食器皿の洗浄処理を合理化可能である。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る皿整理装置及び皿洗浄システムであれば、水槽の水面下より繰り出すコンベアに食器皿を載せて搬送する場合において、槽内でコンベアに食器皿をスムーズに載せることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、実施形態に係る皿洗浄システムの外観図である。
【
図2】
図2は、皿整理装置の要部を示した斜視図である。
【
図3】
図3は、皿整理装置の要部を示した上面図である。
【
図4】
図4は、皿整理装置の要部を示した正面図である。
【
図5】
図5は、水槽内における食器皿の動きの一例を示した図である。
【
図6】
図6は、突出部材が設けられている箇所における食器皿の動きを示した図である。
【
図7】
図7は、突出部材に接触した食器皿の動きの一例を示した図である。
【
図8】
図8は、接触部材が設けられている箇所における食器皿の動きを示した図である。
【
図9】
図9は、突出部材と接触部材の効果を示した図である。
【
図11】
図11は、表面が上を向いた食器皿が皿反転装置を通過する様子を示した図である。
【
図12】
図12は、裏面が上を向いた食器皿が皿反転装置を通過する様子を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本願発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態は、本願発明の一態様であり、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。以下に示す各実施形態や変形例は、例えば、寿司や飲料物、そばやうどんといった丼物、から揚げや天ぷらといった各種の飲食物を提供する飲食店に好適である。
【0019】
図1は、本願発明の実施形態に係る皿洗浄システム100の外観図である。皿洗浄システム100は、飲食物を載せる食器皿3の自動洗浄を行うシステムであり、皿整理装置1と皿洗浄装置2とを有する。皿整理装置1は、水槽10に投入される食器皿3を、水槽10内からコンベア装置20で搬出し、皿整理装置1に隣接する皿洗浄装置2の皿取込口(本願でいう「所定位置」の一例である)210に積み重ねる。皿洗浄装置2には、皿取込口210に積み重ねられる食器皿3が所定の高さに達したか否かを検知する光センサが設けられており、皿洗浄装置2は、食器皿3が所定の高さに達したことを光センサで検知すると、皿取込口210に積み重ねられる食器皿3の自動洗浄を実行し、皿払出口220に払い出す。
【0020】
なお、水槽10の水位は、水位の低下を検知する水位センサの信号を受けて開閉し、自動給水を行う電磁弁により規定水位以上に保たれる。この電磁弁は、水位センサの信号に関わらず定期的な開閉を行うことにより、皿整理装置1に要求される衛生条件に応じた水の交換を行うようにしてもよい。水槽10の給水は、コンベア装置20に備わるスプロケットやコンベアのガイドを洗浄する機能を兼ねており、給水が吹き出す給水ノズルがコンベア装置20内の適宜の箇所(例えば4箇所)に設けられている。給水時には、洗剤が給水と連動して自動で供給されてもよい。洗剤は、水槽10内に設けられた洗剤供給用のノズルから流下する形態で供給してもよいし、或いは、給水配管の途中に設けられた混合器で給水に洗剤を混合する形態で供給してもよい。
【0021】
また、皿整理装置1の奥行は、皿洗浄装置2の奥行と略同一になっており、
図1に示されるように、皿整理装置1の前面が皿洗浄装置2の前面と同一平面上に位置するように皿洗浄システム100を構成することができる。
【0022】
図2は、皿整理装置1の要部を示した斜視図である。皿整理装置1は、食器皿3が投入
される水槽10と、水槽10の壁面11に沿って搬送経路を形成し、水槽10の水面下より繰り出すコンベア21に食器皿3を載せて皿取込口210へ向けて搬送するコンベア装置20とを備える。また、皿整理装置1は、水槽10の食器皿3を水槽10内にあるコンベア21の始点Sへ流動させる水の吐出口31,32、及び、回転盤12を備える。また、皿整理装置1は、水槽10内に洗剤を供給する洗剤供給口34を水槽10内の壁面に備える。また、皿整理装置1は、皿反転装置90をコンベア21の終点Eの付近に備えている。なお、コンベア21の終点Eの付近とは、コンベア21の終点Eのみならず、コンベア21の終点Eの周囲を含む概念である。
【0023】
水槽10は、上側が開放されており、壁面11によって横長の槽内が形成された水槽である。また、水槽10の底面は、円状の回転盤12やその周囲の平板によって形成されている。回転盤12の表面には、棒状の皿押し部材13が設けられている。皿押し部材13は、回転盤12の回転中心よりやや離れた位置から、回転盤12の周縁へ向かって伸びている。よって、皿押し部材13によって押される食器皿3は、回転盤12が回転した場合に、単に回転盤12の接線方向へ押されるのではなく、接線方向よりもやや遠心方向へ押される。このため、食器皿3が水槽10内に載積された状態となっても、載積された食器皿3を遠心方向へ押し広げ、効率的に取り崩し可能である。また、水槽10には、槽内の水を水循環装置へ流すための吸込み口が設けられている。そして、当該吸込み口から吸い込まれた水槽10内の水が水循環装置で加圧され、吐出口31,32から水槽10内に再び流れ込む。このため、水槽10内で浮遊する食器皿3は、吐出口31,32から流れ出る水流に押し流される。
【0024】
コンベア装置20は、水槽10の壁面11に沿って水槽10内を周回する搬送経路を形成し、水槽10の水面下より繰り出すコンベア21と、コンベア21を駆動するコンベア駆動機構22とを備える。コンベア駆動機構22がコンベア21を駆動することにより、コンベア21が水槽10の水面下より繰り出され、コンベア21に載った水槽10の食器皿3が始点Sから終点Eへ向けて搬送される。コンベア21の終点Eには、コンベア21に載置された食器皿3を皿洗浄装置2の皿取込口210へ案内して皿取込口210に積み重ねる皿案内機構が設けられる。
【0025】
なお、コンベア21は、始点Sから終点Eへ向かう送り部分が曲線や直線に沿って動くように当該送り部分を案内する上側ガイド24Uと、終点EからSへ向かう戻り部分が搬送経路の下側で曲線や直線に沿って動くように戻り部分を案内する下側ガイド24Lとに支持されている。
【0026】
そして、皿整理装置1には、コンベア21に載っている食器皿3に接触する3つの突出部材14が、コンベア21が形成する搬送経路の上り勾配の途中に位置する箇所において水槽10の壁面11の壁面から突出する状態で設けられている。また、皿整理装置1には、コンベア21が形成する搬送経路において突出部材14の後側に位置する箇所に接触部材15が設けられている。接触部材15は、コンベア21に載っている食器皿3の上に更に積み重なった食器皿3が接触する部材である。
【0027】
図3は、皿整理装置1の要部を示した上面図である。コンベア21の始点Sは、
図3において網掛け表示で示す水面の下に沈んでいる。また、複数の穴によってパンチングメタル状に形成された樹脂製の板材で覆われた水の吸込み口33は、
図3に示すように、コンベア21の始点S付近に設けられている。よって、吐出口31,32から吐出された水は、食器皿3をコンベア21の始点S側へ押し流した後、やがて吸込み口33に吸い込まれて水循環装置に加圧され、再び吐出口31,32から吐出される。
【0028】
図4は、皿整理装置1の要部を示した正面図である。
図4においてコンベア21の付近
に図示されている矢印は、コンベア21が正転している際の動作方向を示してる。
図4では、図示の都合上、コンベア21の一部を二点鎖線で示している。
【0029】
図4に示されるように、コンベア21は、水槽10の水面下から繰り出されて上がり勾配の搬送経路を形成しており、水槽10内の食器皿3を始点Sから終点Eへ向けて搬送する。そして、コンベア21は、終点Eで折り返して搬送経路の下側を反対方向へ向かって進み、再び始点Sへ戻るルートを辿る。すなわち、コンベア21は、無端状のチェーンが循環するコンベアであり、始点Sと終点Eに設けられているスプロケットによって動かされ、始点Sと終点Eとの間の中間地点に設けられたテンショナーによって適当な張力が付与されている。また、コンベア21の動きを案内する上側ガイド24Uと下側ガイド24Lは、ステンレスよりも表面の摩擦係数が小さく、コンベア21が摺動しやすい樹脂で形成されている。
【0030】
そして、コンベア21は、例えば、接触部材15への食器皿3の接触によってコンベア21に加わる荷重の増加を自動検知した場合にコンベア駆動機構22の回転方向を反転させることにより、搬送方向を一時的に逆転させることが可能である。食器皿3が接触部材15に接触した場合であっても、コンベア21の搬送方向を一時的に逆転させれば、接触部材15に接触した食器皿3の姿勢が修正等されることにより、当該食器皿3が接触部材15を通過可能な状態にできる場合がある。接触部材15に接触した食器皿3が自動的に接触部材15を通過可能な状態になれば、皿整理装置1を取り扱う作業者の負担を軽減することができる。
【0031】
なお、
図4に示されるように、皿整理装置1には、回転盤12を回転させる回転盤駆動装置40が水槽10の下側に設けられており、水槽10の下部に設けた軸封装置に挿通される回転盤12の回転軸を経由して伝達する回転動力により、回転盤12の回転軸を回転させる。
【0032】
また、
図4に示されるように、コンベア21の搬送面には、食器皿3を引っ掛けることが可能なストッパー23が所定間隔で離散的に固定されている。ストッパー23同士の間は、食器皿3が1枚分だけ嵌る間隔となっている。ここで、食器皿3が1枚分だけ嵌る間隔とは、食器皿3の外縁を形成する円の直径と同程度の間隔か、当該直径よりもやや広い間隔をいう。よって、各ストッパー23の間に食器皿3が嵌ると、コンベア21の搬送面上には、食器皿3が等間隔で並ぶことになる。
【0033】
図5は、水槽10内における食器皿3の動きの一例を示した図である。
図5に示す太い矢印は、吐出口31と吐出口32から流れ出る水流の方向を示している。
【0034】
吐出口31は、横長の槽内で長手方向の一端側となる左側(
図5の紙面において左側)に設けられており、右側へ向けて水を吐出する。また、吐出口32は、横長の槽内において短手方向の一端側となる奥側(
図5の紙面において上側)に設けられており、コンベア21の始点Sがある手前側へ向けて水を吐出する。よって、吐出口31から流れ出る水流は、右側へ向かって流れる。また、吐出口32から流れ出る水流は、手前側へ向かって流れる。すなわち、吐出口32は、吐出口31から流れ出る水流の方向とは異なる方向へ向けて水を吐出している。
【0035】
このような水槽10に食器皿3が投入され、回転盤12に食器皿3が積み上がると、水没している食器皿3は、回転盤12の回転力及び吐出口31と吐出口32から流れ出る水流の力を受ける。よって、
図5(A)に示されるように、当初は水槽10内に積み上がっていた食器皿3は、回転盤12の回転力及び吐出口31と吐出口32から流れ出る水流の力を受けて徐々に移動する。また、吐出口31から流れ出る水流は、始点Sやその周辺で
複雑に重なり合った食器皿3を揺り動かすことで、重なり合った食器皿3同士の積み重なり状態を解消する。そして、食器皿3は、
図5(B)に示されるように、徐々にコンベア21の始点Sの方へ近づいていく。そして、食器皿3は、コンベア21の始点Sに到達すると、
図5(C)に示されるようにコンベア21の搬送面に載り、コンベア21の搬送経路に沿って搬送される。そして、コンベア21の搬送面に載った食器皿3は、
図5(D)に示されるように、始点Sから終点Eへ向かって移動する。
【0036】
なお、回転盤12の回転、及び、吐出口31と吐出口32から流れ出る水流は、回転盤12を回転させる回転盤駆動装置40で検知する回転トルクに応じて適宜制御される。例えば、回転盤12を回転させる回転盤駆動装置40が、定格の60%程度の回転トルクを検知した場合に、回転盤駆動装置40を一時的に停止させると共に、吐出口31と吐出口32から流れ出る水流を増加させる。このような動作が制御装置によって自動的に実現されるため、大量の食器皿3が水槽10内に投入されても、回転盤駆動装置40に過負荷が加わることなく、回転盤12に積み上がった食器皿3が水流で崩れて始点Sの方へ移動する。
【0037】
ところで、上述したように、コンベア21が形成する搬送経路の途中には、突出部材14が設けられている。よって、コンベア21に載った食器皿3は、コンベア21に搬送されている間、以下のように動く。
【0038】
図6は、突出部材14が設けられている箇所における食器皿3の動きを示した図である。
図6の下側に示す皿整理装置1において、丸英字の「A」で示される箇所、すなわち、突出部材14が設けられていない箇所における食器皿3の状態を
図6の左上の囲い線で示す欄内に図示している。また、
図6の下側に示す皿整理装置1において、丸英字の「B」で示される箇所、すなわち、突出部材14が設けられている箇所における食器皿3の状態を
図6の右上の囲い線で示す欄内に図示している。
【0039】
図6を見ると判るように、コンベア21は、搬送面が壁面11側に傾斜する状態となるように上側ガイド24Uで支持されている。傾斜角は、コンベア21の搬送面に載っている食器皿3が壁面11側に寄る程度の角度であり、例えば、水平面に対し1~45度の範囲内、より好ましくは5~20度の範囲内である。この傾斜は、コンベア21の始点Sから終点Eまでの全域に形成されていてもよいし、或いは、特定の領域に形成されていてもよい。コンベア21の搬送面が壁面11側に傾斜しているため、コンベア21が食器皿3を搬送している間、食器皿3は、壁面11に近づいて接触した状態で搬送経路を移動する。よって、食器皿3は、突出部材14が設けられている箇所を通る際、
図6の右上の囲い線で示す欄に図示されているように、突出部材14に接触する。したがって、皿整理装置1では、例えば、食器皿3が以下のように動く場合がある。
【0040】
図7は、突出部材14に接触した食器皿3の動きの一例を示した図である。コンベア21の搬送面に載っている食器皿3のうち、表面が上向きで載っている食器皿3を符号3Sで示し、裏面が上向きで載っている裏返し状態の食器皿3(裏皿)を符号3Uで示し、他の食器皿3の上に更に積み重なった食器皿3を符号3Kで示す。
【0041】
図7に示されるように、コンベア21の搬送面に載っている食器皿3は、コンベア21の搬送面に固定されているストッパー23に引っ掛かった状態で搬送される。しかし、始点Sにおいてコンベア21の搬送面に載る際の状態によっては、例えば、
図7(A)に示されるように、食器皿3Sの上に食器皿3Kが積み重なることがある。しかし、本実施形態の皿整理装置1であれば、コンベア21に搬送されている食器皿3が搬送途中で突出部材14に接触するため、食器皿3Sに積み重なっている食器皿3Kも突出部材14の接触によって揺り動かされる。突出部材14への接触によって揺り動かされた食器皿3Kは、
コンベア21の搬送面の傾斜により、
図7(B)に示されるように、壁面11の壁面に触れながら食器皿3Sの上を滑って移動する。そして、食器皿3Kは、
図7(C)に示されるように、コンベア21の搬送面に固定されている適当な箇所のストッパー23に引っ掛かり、コンベア21の搬送面に安定した状態で載る。
図7(C)では、食器皿3Kが裏面を上向きにして搬送面に載った状態を図示しているため、食器皿3Kの符号には符号3Uを併記している。ストッパー23に引っ掛かった食器皿3K,3Sは、始点Sから終点Eまでの間の途中にあるカーブの部分において、コンベア21を構成するチェーンの屈曲により、ストッパー23同士に挟まれて固定された状態となり、傾斜においても安定した状態で搬送される。
【0042】
また、上述したように、コンベア21が形成する搬送経路の途中には、突出部材14の後方に接触部材15が設けられている。よって、コンベア21に載った食器皿3は、コンベア21に搬送されている間、以下のように動く。
【0043】
図8は、接触部材15が設けられている箇所における食器皿3の動きを示した図である。接触部材15は、コンベア21の搬送面と接触部材15の下端との間に、1枚分の食器皿3の厚さよりも大きく、2枚分の食器皿3の厚さよりも小さい隙間を空けた状態で搬送面の上に固定されている。よって、接触部材15が設けられている箇所では、食器皿3が1枚ずつ通過可能であり、食器皿3Sや食器皿3Uの上に積み重なった食器皿3Kは、接触部材15に接触して通過することができない。よって、例えば、
図8(A)に示されるように食器皿3Sの上に食器皿3Kが重なっていると、当該食器皿3Kは、
図8(B)に示されるように接触部材15へ接触する。接触部材15へ接触した食器皿3Kは、コンベア21の搬送面の傾斜により、
図8(B)に示されるように、食器皿3Sの上を滑りながら移動する。そして、食器皿3Kは、
図8(C)に示されるように、コンベア21の搬送面に固定されている適当な箇所のストッパー23に引っ掛かり、コンベア21の搬送面に安定した状態で載る。
図8(C)では、食器皿3Kが裏面を上向きにして搬送面に載った状態を図示しているため、食器皿3Kの符号には符号3Uを併記している。
【0044】
なお、コンベア21は、例えば、接触部材15への食器皿3の接触によってコンベア21に加わる荷重の増加を自動検知した場合にコンベア駆動機構22の回転方向を反転させる。よって、例えば、食器皿3が2枚以上重なったままの状態で接触部材15とコンベア21との間に挟まっても、コンベア21の搬送方向が一時的に逆転されることにより、接触部材15とコンベア21との間に挟まった食器皿3が上り勾配の傾斜面を下る。そして、不安定な姿勢の食器皿3は、搬送面の上を移動し、搬送面の適当な箇所にあるストッパー23に引っ掛かって止まる。よって、皿整理装置1は、食器皿3が仮に接触部材15とコンベア21との間に挟まった場合であっても、皿整理装置1を取り扱う作業者の手を煩わせることが無い。
【0045】
図9は、突出部材14と接触部材15の効果を示した図である。コンベア21が形成する搬送経路の途中には、突出部材14や接触部材15が設けられているため、他の食器皿3の上に積み重なった食器皿3Kがあっても、当該食器皿3Kは、食器皿3Kが水槽10の水面下に落ちることなく、コンベア21の搬送面に安定した状態で載っている食器皿3S,3Uの上を滑りながらコンベア21の搬送面上を移動する。よって、例えば、
図9に示されるように、隣り合うストッパー23同士の間に食器皿3が嵌る空きスペースが幾つかあるような場合に、突出部材14や接触部材15によって動かされた食器皿3Kが当該空きスペースに嵌る。すなわち、
図9(A)に示されるように、隣り合うストッパー23同士の間に食器皿3が嵌る空きスペースが幾つかあるような場合において、食器皿3Kが突出部材14や接触部材15に接触すると、
図9(B)に示されるように、食器皿3Kが空きスペースの方へ移動する。よって、当該空きスペースの横にあるストッパー23に食器皿3Kが引っ掛かると、
図9(C)に示されるように、当該空きスペースに食器皿3K
が嵌る。したがって、本実施形態の皿整理装置1であれば、突出部材14や接触部材15が省略されている場合に比べて搬送効率が高くなる。そして、本実施形態の皿整理装置1には、皿反転装置90が設けられているため、コンベア21の搬送面に、表面を上向きにした食器皿3Sのみならず、裏面を上向きにした食器皿3Uが多数載っていても、これらの食器皿3を全て表面を上向きにした状態で皿洗浄装置2の皿取込口210に積み重ねることができる。
【0046】
ここで、皿反転装置90について説明する。
図10は、皿反転装置90の拡大図の一例である。皿反転装置90は、コンベア21の終点Eに設けられている。そして、皿反転装置90は、
図10に示すように、進路変更部91と皿反転部94とを備えており、裏面を上向きにした食器皿3の表裏を反転させる。進路変更部91は、コンベア21に搬送されている裏返し状態の食器皿3をコンベア21の両側において2つの進路変更部材92に接触させ、コンベア21の搬送面に固定されているストッパー23によって後方から押され続ける食器皿3の進路を斜め上方へ変更する。また、皿反転部94は、進路変更部91によって斜め上方へ進路変更され、コンベア21と共に動くストッパー23に後方から押され続ける食器皿3を、食器皿3Uの前側部分を支持する2つの支持部材95に乗り上げさせて表裏を反転させる。
【0047】
このような皿反転装置90に進入する食器皿3が、例えば、表面を上向きにした食器皿3Sであれば、食器皿3Sは、
図10(B)(C)に示されるように、進路変更部91に接触しない。よって、食器皿3Sは、皿反転装置90をそのまま通過する。
【0048】
図11は、表面が上を向いた食器皿3Sが皿反転装置90を通過する様子を示した図である。
図11(A)に示されるように、食器皿3Sが皿反転装置90に進入すると、当該食器皿3Sは、進路変更部91に近づく。しかし、進路変更部91の進路変更部材92は、表面を上向きにした食器皿3Sの縁には接触しない。よって、食器皿3Sは、
図11(B)に示されるように、進路変更部91の横をそのまま通過する。そして、食器皿3Sは、皿反転装置90において姿勢を変えることなく、皿洗浄装置2側に向かって傾斜する図示しない皿案内レールに載って皿洗浄装置2の方へ滑り落ちる。これにより、食器皿3は、皿洗浄装置2の皿取込口210へ移動し、表面を上向きにした状態で皿取込口210に積み重ねられる。
【0049】
図12は、裏面が上を向いた食器皿3Uが皿反転装置90を通過する様子を示した図である。
図12(A)に示されるように、食器皿3Uが皿反転装置90に進入すると、当該食器皿3Uは、進路変更部91に近づく。そして、食器皿3Uの縁は、進路変更部91の進路変更部材92に接触し、
図12(B)に示されるように、進路が斜め上方へ変更される。そして、食器皿3Uは、進路変更部材92に接触した後も、コンベア21の搬送面に固定されているストッパー23によって後方から押され続けるため、進路変更面93上を摺動しながら移動する。そして、食器皿3Uは、
図12(C)に示されるように、進路変更面93を通過する過程で食器皿3Uの前側部分が支持部材95に載り始める。そして、食器皿3Uは、進路変更面93を通過した後、食器皿3Uの前側部分が下側から支持部材95に支持された状態になるが、
図12(D)に示されるように、進路変更面93を通過したが故に進路変更部材92の支持は失った状態になる。そして、食器皿3Uは、進路変更面93を通過した後もストッパー23によって後方から押され続ける一方、支持部材95は同じ位置に留まっているため、
図12(E)に示されるように、食器皿3Uの前側部分が支持部材95に乗り上がる。前側部分が支持部材95に乗り上がった食器皿3Uは、ストッパー23に押され続けることにより、やがて食器皿3Uの前側部分と後側部分との位置関係を逆転させる方向の力が食器皿3Uに作用し、
図12(F)に示されるように、食器皿3Uの表裏が反転するに至る。皿反転装置90において表裏が反転した食器皿3Uは、表面が上向きの状態となった後、皿洗浄装置2側に向かって傾斜する図示しない皿案
内レールに載って皿洗浄装置2の方へ滑り落ちる。これにより、食器皿3Uは、皿洗浄装置2の皿取込口210へ移動し、表面を上向きにした状態で皿取込口210に積み重ねられる。
【0050】
このような皿反転装置90を有する皿整理装置1を皿洗浄装置2と組み合わせて皿洗浄システム100を構成すれば、食器皿3の向きを一様にして皿洗浄装置2の皿取込口210に積み重ねなくても、食器皿3を水槽10に投入するだけで、皿洗浄装置2の皿取込口210に食器皿3を表面が上を向いた状態で自動的に積み重ねることが可能である。このため、食器皿3の積み重ねに要する工数を削減可能である。
【0051】
また、上記の皿整理装置1では、コンベア21の搬送面が壁面11側に傾斜しているため、コンベア21に搬送されている食器皿3が水槽10の水面下へ落ちにくい。よって、仮に不安定な姿勢でコンベア21の搬送面に載る食器皿3が生じても、水槽10の水面下へ落ちる可能性が低い。したがって、コンベア21の搬送面が壁面11側に傾斜していない従来機に比べると、コンベア21の動作効率が高い。
【0052】
また、複数枚重なった状態でコンベア21に搬送された食器皿3については、コンベア21の搬送経路の途中で、ストッパー23同士の間にある空きスペースに嵌るため、コンベア21が空きスペースを空けた状態のままで動く確率が低い。このため、上記の皿整理装置1を使った皿洗浄システム100であれば、水槽10に投入された食器皿3を極めて効率的に皿取込口210へ積み重ねることが可能である。
【0053】
また、上記の皿整理装置1では、2つの吐出口31,32と回転盤12によって食器皿3がコンベア21の始点Sへ集まるようになっている。例えば、水槽10の槽内が上面視略円形等であることにより、水槽10の槽内の大きさが前後方向と左右方向とで概ね一致しているような場合であれば、吐出口31と吐出口32のうち何れか一方を設けるだけでも、食器皿3が水槽10の槽内を回るような循環流を発生させて、食器皿3をコンベア21の始点Sに寄せることは可能である。しかし、上記の皿整理装置1のように、水槽10の槽内が横長になっている場合、吐出口31と吐出口32のうち何れか一方が省略されていると、水槽10の槽内の左右両端部側では水流が滞るため、食器皿3が槽内を回りにくい。この点、上記の皿整理装置1では、吐出口31と吐出口32の両方が備わっているため、槽内が横長の水槽10であるにも関わらず、食器皿3がコンベア21の始点Sに寄る。よって、水槽10の槽内にある食器皿3をコンベア21の搬送面に効率的に載せることが可能である。したがって、上記の皿整理装置1では、吐出口31と吐出口32のうち何れ一方が省略されている場合には実現困難な形態、すなわち、皿整理装置1の奥行を、奥行きの小さい皿洗浄装置2の奥行と略同一にすることにより、皿整理装置1の前面が皿洗浄装置2の前面と同一平面上に位置するような形態の皿洗浄システム100を構成することが可能となっている。
【0054】
また、上記の皿整理装置1では、コンベア21が形成する搬送経路の下側の空間も、水槽10の槽内にある食器皿3が入るようになっているため、水槽10の槽内により多くの食器皿3を投入することが可能となっている。このような構造は、コンベア21に張力を付与し且つコンベア21を上側ガイド24Uと下側ガイド24Lとで支持することにより、コンベア21の終点Eから始点Sへ向かう戻り部分が槽内の水面へ弛み落ちない構成としているが故に実現可能となっている。
【0055】
なお、皿整理装置1は、皿洗浄装置2の皿取込口210に食器皿3を積み重ねる利用態様に限定されるものではない。皿整理装置1は、例えば、食器皿3を運ぶための運搬用具類に食器皿3を積み重ねてもよい。また、皿整理装置1は、食器皿3を積み重ねる利用態様に限定されるものではない。皿整理装置1は、例えば、寿司職人が握った寿司を載せる
ための洗浄済みの食器皿3を搬送するためのコンベアに、水槽10から搬出した食器皿3を載置するようにしてもよい。
【0056】
また、皿整理装置1の水槽は、槽内が横長の形態に限定されるものではない。皿整理装置1の水槽は、例えば、円筒、直方体、立方体、多面体、その他の如何なる形状を有していてもよい。この場合、皿整理装置1のコンベアは、このような様々な形の水槽に応じた搬送経路を適宜形成するようにしてもよい。
【0057】
また、皿整理装置1の水槽は、食器皿3が投入されるものに限定されるものではない。皿整理装置1の水槽は、例えば、飲食店内の各テーブルを循環する水により食器類を搬送する循環水路の一部を形成しており、水槽に食器類が流入するものであってもよい。この場合、水槽に流入する食器類が水槽の下流側へ流出するのを防ぐ捕集部材等を設け、水槽に流入する食器類がコンベアの始点に集まるようにしてもよい。
【0058】
また、皿整理装置1は、コンベア21が基本的に上面視右回転の略円周を描くように搬送経路を形成していたが、皿整理装置1を構成する各部は、左右が逆に構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0059】
100・・皿洗浄システム:1・・皿整理装置:2・・皿洗浄装置:3・・食器皿:3S,3U,3K・・食器皿:210・・皿取込口:220・・皿払出口:10・・水槽:11・・壁面:12・・回転盤:13・・皿押し部材:14・・突出部材:15・・接触部材:31,32・・吐出口:33・・吸込み口:34・・洗剤供給口:20・・コンベア装置:21・・コンベア:22・・コンベア駆動機構:23・・ストッパー:24U・・上側ガイド:24L・・下側ガイド:40・・回転盤駆動装置:90・・皿反転装置:91・・進路変更部:92・・進路変更部材:93・・進路変更面:94・・皿反転部:95・・支持部材:S・・始点:E・・終点