(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-30
(45)【発行日】2022-12-08
(54)【発明の名称】内燃機関用のスパークプラグ
(51)【国際特許分類】
H01T 13/54 20060101AFI20221201BHJP
H01T 13/20 20060101ALI20221201BHJP
H01T 13/32 20060101ALI20221201BHJP
【FI】
H01T13/54
H01T13/20 B
H01T13/32
(21)【出願番号】P 2018180551
(22)【出願日】2018-09-26
【審査請求日】2021-07-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000004695
【氏名又は名称】株式会社SOKEN
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110000648
【氏名又は名称】弁理士法人あいち国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河田 裕貴
(72)【発明者】
【氏名】青木 文明
(72)【発明者】
【氏名】田中 大介
(72)【発明者】
【氏名】若杉 亮太
(72)【発明者】
【氏名】寺田 金千代
(72)【発明者】
【氏名】三輪 哲也
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 明光
【審査官】片岡 弘之
(56)【参考文献】
【文献】特開昭48-061829(JP,A)
【文献】特開2017-220363(JP,A)
【文献】特開昭62-145678(JP,A)
【文献】特開2018-006304(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01T 13/54
H01T 13/20
H01T 13/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心電極(11)と、
前記中心電極との間に放電ギャップ(G)を形成する接地電極(2)と、
前記中心電極を内側に保持する軸孔(30)を備えた筒状の絶縁碍子(3)と、
内側に前記放電ギャップが配される副燃焼室(12)と、を有し、
前記絶縁碍子は、前記軸孔の先端側の開口(300)よりも先端側に突出する碍子先端部(31)を備え、
前記碍子先端部は、前記副燃焼室を外周側から覆うよう形成されており、
前記絶縁碍子を内側に保持する筒状のハウジング(4)を備え、
前記接地電極は、前記ハウジングに固定された固定端部から前記副燃焼室内に突出していると共に、その突出方向に長尺な形状を有し、
前記碍子先端部には、前記接地電極の長手方向に貫通する
、配置凹部(35)が形成されており、
前記接地電極は
、前記配置凹部に挿通されているとともに、前記副燃焼室の外側において、前記ハウジングに固定されている、内燃機関用のスパークプラグ(1)。
【請求項2】
中心電極(11)と、
前記中心電極との間に放電ギャップ(G)を形成する接地電極(2)と、
前記中心電極を内側に保持する軸孔(30)を備えた筒状の絶縁碍子(3)と、
内側に前記放電ギャップが配される副燃焼室(12)と、を有し、
前記絶縁碍子は、前記軸孔の先端側の開口(300)よりも先端側に突出する碍子先端部(31)を備え、
前記碍子先端部は、前記副燃焼室を外周側から覆うよう形成されており、
前記絶縁碍子を内側に保持する筒状のハウジング(4)と、前記ハウジングの先端部に固定されるとともに、内側に前記副燃焼室を形成するプラグカバー(5)と、を備え、
前記接地電極は
、前記プラグカバーに固定された固定端部から前記副燃焼室内に突出していると共に、その突出方向に長尺な形状を有し、
前記碍子先端部には、前記接地電極の長手方向に貫通する、電極配置孔(32)又は配置凹部(35)が形成されており、
前記接地電極は、前記電極配置孔又は前記配置凹部に挿通されているとともに、前記副燃焼室の外側において、前記プラグカバ
ーに固定されている、内燃機関用のスパークプラグ(1)。
【請求項3】
前記ハウジングの先端部に固定されるとともに、内側に前記副燃焼室を形成するプラグカバー(5)を備え、前記碍子先端部は、前記プラグカバーの内面を覆うよう形成されている、請求項1又は2に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
【請求項4】
軸方向(Z)において、前記碍子先端部は、前記放電ギャップよりも先端側まで形成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
【請求項5】
前記碍子先端部は、前記副燃焼室を先端側から覆っている、請求項4に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
【請求項6】
前記碍子先端部は、前記ハウジングよりも熱伝導率の高い伝熱部材(6)を介して、前記ハウジングに熱的に接触している、請求項1~5のいずれか一項に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
【請求項7】
前記碍子先端部の基端部における内周面(311a)は、先端側へ向かうほど径方向の外周側へ向かうよう形成されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関用のスパークプラグに関する。
【背景技術】
【0002】
スパークプラグは、車両用エンジン、コージェネレーション等の内燃機関における着火手段として用いられる。特許文献1には、火花放電を発生させる放電ギャップをプラグカバーで覆い、プラグカバーの内側に副燃焼室を形成したスパークプラグが開示されている。
【0003】
かかるスパークプラグにおいては、プラグカバーに形成された噴孔を介して内燃機関の燃焼室内の混合気を副燃焼室に導入すると共に、放電ギャップにおいて火花放電を行うことにより混合気に着火し、副燃焼室において火炎を発生させる。そして、噴孔から副燃焼室外の燃焼室に火炎ジェットを噴出させ、燃焼室全体に火炎を広げる。これにより、燃焼速度の大きい内燃機関を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のスパークプラグにおいては、副燃焼室内における火炎の成長時に、副燃焼室を構成する金属部材(例えばハウジングやプラグカバー)が火炎から熱を奪い、火炎の成長を阻害するおそれがある。それゆえ、前記スパークプラグは、着火性向上の観点から改善の余地がある。
【0006】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、着火性を向上することができる内燃機関用のスパークプラグを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様は、中心電極(11)と、
前記中心電極との間に放電ギャップ(G)を形成する接地電極(2)と、
前記中心電極を内側に保持する軸孔(30)を備えた筒状の絶縁碍子(3)と、
内側に前記放電ギャップが配される副燃焼室(12)と、を有し、
前記絶縁碍子は、前記軸孔の先端側の開口(300)よりも先端側に突出する碍子先端部(31)を備え、
前記碍子先端部は、前記副燃焼室を外周側から覆うよう形成されており、
前記絶縁碍子を内側に保持する筒状のハウジング(4)を備え、
前記接地電極は、前記ハウジングに固定された固定端部から前記副燃焼室内に突出していると共に、その突出方向に長尺な形状を有し、
前記碍子先端部には、前記接地電極の長手方向に貫通する、配置凹部(35)が形成されており、
前記接地電極は、前記配置凹部に挿通されているとともに、前記副燃焼室の外側において、前記ハウジングに固定されている、内燃機関用のスパークプラグ(1)にある。
本発明の第2の態様は、中心電極(11)と、
前記中心電極との間に放電ギャップ(G)を形成する接地電極(2)と、
前記中心電極を内側に保持する軸孔(30)を備えた筒状の絶縁碍子(3)と、
内側に前記放電ギャップが配される副燃焼室(12)と、を有し、
前記絶縁碍子は、前記軸孔の先端側の開口(300)よりも先端側に突出する碍子先端部(31)を備え、
前記碍子先端部は、前記副燃焼室を外周側から覆うよう形成されており、
前記絶縁碍子を内側に保持する筒状のハウジング(4)と、前記ハウジングの先端部に固定されるとともに、内側に前記副燃焼室を形成するプラグカバー(5)と、を備え、
前記接地電極は、前記プラグカバーに固定された固定端部から前記副燃焼室内に突出していると共に、その突出方向に長尺な形状を有し、
前記碍子先端部には、前記接地電極の長手方向に貫通する、電極配置孔(32)又は配置凹部(35)が形成されており、
前記接地電極は、前記電極配置孔又は前記配置凹部に挿通されているとともに、前記副燃焼室の外側において、前記プラグカバーに固定されている、内燃機関用のスパークプラグ(1)にある。
【発明の効果】
【0008】
前記第1及び第2の態様の内燃機関用のスパークプラグにおいて、絶縁碍子は、軸孔の先端側の開口よりも先端側に突出する碍子先端部を備える。そして、碍子先端部は、副燃焼室を外周側から覆うよう形成されている。それゆえ、軸孔の先端側の開口よりも先端側の領域において、副燃焼室の少なくとも一部を、比較的熱伝導性の低い絶縁碍子の碍子先端部で覆うことができる。そのため、副燃焼室内に生じる火炎の熱が、副燃焼室を構成する部材に奪われることを抑制しやすい。これにより、スパークプラグの着火性の向上を図りやすい。
【0009】
以上のごとく、前記態様によれば、着火性を向上することができる内燃機関用のスパークプラグを提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施形態1における、スパークプラグの一部断面正面図。
【
図2】実施形態1における、スパークプラグの先端部周辺の拡大断面図。
【
図4】実施形態1における、ハウジングに保持された碍子本体部に、碍子カバー部を組み付ける様子を示す説明断面図。
【
図5】実施形態1における、ハウジング及びこれに保持された絶縁碍子に、プラグカバー及び接地電極を組み付ける様子を示す説明断面図。
【
図6】実施形態2における、スパークプラグの先端部周辺の拡大断面図。
【
図8】実施形態2における、スパークプラグの先端部周辺の拡大断面図であって、接地電極に直交する断面図。
【
図9】実施形態2における、絶縁碍子の分解断面図。
【
図10】変形形態1における、スパークプラグの先端部周辺の分解断面図。
【
図11】変形形態1における、スパークプラグの先端部周辺の断面図。
【
図12】変形形態2における、スパークプラグの先端部周辺の拡大断面図。
【
図14】実施形態3における、スパークプラグの先端部周辺の拡大断面図。
【
図15】実施形態3における、スパークプラグを先端側から見た図。
【
図16】実施形態3における、絶縁碍子の分解断面図。
【
図17】
参考形態1における、スパークプラグの先端部周辺の拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施形態1)
内燃機関用のスパークプラグの実施形態につき、
図1~
図3を用いて説明する。
本実施形態の内燃機関用のスパークプラグ1は、
図1に示すごとく、中心電極11と接地電極2と絶縁碍子3と副燃焼室12とを有する。接地電極2は、中心電極11との間に放電ギャップGを形成する。絶縁碍子3は、中心電極11を内側に保持する軸孔30を備える。絶縁碍子3は、筒状を呈している。副燃焼室12は、内側に放電ギャップGが配される。絶縁碍子3は、軸孔30の先端側の開口300よりも先端側に突出する碍子先端部31を備える。碍子先端部31は、副燃焼室12を外周側から覆うよう形成されている。
以後、本実施形態につき詳説する。
【0012】
スパークプラグ1は、例えば、自動車、コージェネレーション等の内燃機関における着火手段として用いることができる。スパークプラグ1の軸方向Zにおいて、スパークプラグ1の一端は、図示しない点火コイルと接続され、他端は、内燃機関の燃焼室14内に配される。なお、本明細書において、スパークプラグ1の中心軸Cが延びる方向を、単に「軸方向Z」という。また、軸方向Zにおける点火コイルと接続される側を「基端側」といい、燃焼室14内に配される側を「先端側」という。また、スパークプラグ1の径方向を、単に「径方向」という。
【0013】
絶縁碍子3は、例えばアルミナ等の絶縁材を筒状に形成してなる。絶縁碍子3は、スパークプラグ1の中心軸Cを回転軸とした回転体形状を呈している。絶縁碍子3は、軸方向Zから見たときの中央部に、軸方向Zに延在する軸孔30を有する。
図1に示すごとく、軸孔30内の空間は、軸方向Zの両側に開放されている。軸孔30は、その先端側の部位の内径が、その基端側の部位の内径よりも小さくなる段部301を有する。絶縁碍子3は、段部301において中心電極11を支承している。
【0014】
図1、
図2に示すごとく、絶縁碍子3は、軸孔30の先端側の開口300よりも先端側に突出する碍子先端部31を備える。
図2に示すごとく、軸方向Zにおいて、碍子先端部31は、放電ギャップGよりも先端側まで形成されている。すなわち、放電ギャップGは、外周側から碍子先端部31によって囲まれている。碍子先端部31は、副燃焼室12の全周に形成されているとともに、先端側が閉塞されている。つまり、碍子先端部31は、副燃焼室12をスパークプラグ1の周方向の全周から囲むとともに、副燃焼室12を先端側から覆っている。碍子先端部31は、副燃焼室12全体を包囲するよう形成されている。換言すると、碍子先端部31の内側の空間が、副燃焼室12を構成している。副燃焼室12は、燃焼室14から区画された空間であり、かつ、放電ギャップGを包囲する空間である。また、副燃焼室12は、後述のカバー噴孔521及び碍子噴孔313aを介してスパークプラグ1の外側の燃焼室14と連通する空間である。
【0015】
碍子先端部31は、後述のハウジング4の内面及び後述のプラグカバー5の内面を覆うように形成されている。そして、後述のハウジング4及び後述のプラグカバー5は、副燃焼室12に面していない。
【0016】
図2に示すごとく、碍子先端部31は、基端側から順に、第一部位311、第二部位312、及び第三部位313を有する。第一部位311は、碍子先端部31の基端部に形成されている。第一部位311は、内周面311aが、先端側へ向かうほど径方向の外周側へ向かうよう形成されている部位である。本実施形態において、第一部位311の内周面311aは、外周側に膨らむよう湾曲した湾曲面である。
【0017】
図2、
図3に示すごとく、第二部位312は、軸方向Zに平行な筒状を呈している。
図2に示すごとく、軸方向Zにおいて、第二部位312の略中央部に放電ギャップGが配されており、第二部位312の先端部は放電ギャップGよりも先端側に位置している。
【0018】
図2に示すごとく、第三部位313は、第二部位312を先端側から覆うように形成されている。第三部位313は、先端側に膨らむよう形成された半球状を呈している。第三部位313は、碍子先端部31の内外に貫通する複数の碍子噴孔313aを有する。
図3に示すごとく、複数の碍子噴孔313aは、周方向に等間隔に形成されている。
図2に示すごとく、各碍子噴孔313aは、先端側へ向かうにつれて径方向の外周側に向かうよう形成されている。
【0019】
図2に示すごとく、絶縁碍子3は、絶縁碍子3の主要部を構成する碍子本体部33と、碍子本体部33に組み付けられた碍子カバー部34とからなる。本実施形態において、碍子本体部33は、絶縁碍子3における第一部位311の先端から基端側の部位によって構成されており、碍子カバー部34は、碍子先端部31の第二部位312及び第三部位313によって構成されている。碍子本体部33と碍子カバー部34とは、碍子本体部33の第一部位311の先端部と、碍子カバー部34の第二部位312の基端部とを突き合わせた状態で配される。後述のハウジング4及びプラグカバー5と絶縁碍子3とが互いに組み付けられた状態において、碍子カバー部34は、プラグカバー5の内面を覆っているとともに、プラグカバー5によって位置決めされている。なお、碍子本体部33と碍子カバー部34とは、互いの突合せ部を接着等により接合して、互いに固定してもよい。
【0020】
ハウジング4は、筒状を呈している。絶縁碍子3は、基端部及び先端部をハウジング4から突出させつつ、ハウジング4の内側に保持されている。
【0021】
図1、
図2に示すごとく、ハウジング4は、外周部に取付ネジ部41を有する。
図1に示すごとく、スパークプラグ1は、取付ネジ部41において、シリンダヘッド13に設けられた雌ネジ穴131に螺合されて、シリンダヘッド13に取り付けられる。スパークプラグ1がシリンダヘッド13に取り付けられた状態においては、スパークプラグ1における取付ネジ部41よりも先端側の部位が燃焼室14に曝される。
【0022】
図2に示すごとく、ハウジング4における取付ネジ部41の先端側には、先端側に向かって突出した円筒状のハウジング先端部42が形成されている。軸方向Zにおいて、ハウジング先端部42の先端位置は、放電ギャップGよりも基端側に位置している。取付ネジ部41の内周面、及びハウジング先端部42の内周面は、絶縁碍子3の外周面に沿うように形成されている。取付ネジ部41の内周面、及びハウジング先端部42の内周面は、絶縁碍子3の外周面と、微小隙間を介して対向している。ハウジング先端部42には、プラグカバー5が接続されている。
【0023】
図2に示すごとく、プラグカバー5は、碍子先端部31の碍子カバー部34の外面に沿うように形成されている。換言すると、碍子先端部31の碍子カバー部34は、プラグカバー5の内面を覆っている。プラグカバー5は、先端側が閉塞されるとともに基端側が開放されたカップ状を呈している。プラグカバー5は、スパークプラグ1の中心軸Cを回転軸とした回転体形状を有する。
【0024】
図2に示すごとく、プラグカバー5は、筒状部51と半球状部52とを有する。筒状部51は、取付ネジ部41から先端側に延設されており、軸方向Zに平行な円筒状を呈している。筒状部51は、碍子先端部31の第二部位312の外面に沿うよう形成されており、半球状部52は、碍子先端部31の第三部位313の外面に沿うように形成されている。半球状部52は、先端側に膨らむよう形成された半球状を呈している。プラグカバー5は、筒状部51の基端部が、全周にわたってハウジング4のハウジング先端部42に溶接等により接合されている。
【0025】
図2に示すごとく、碍子先端部31におけるプラグカバー5に対向する部位(すなわち第二部位312の一部及び第三部位313)の最大厚みは、プラグカバー5の厚み以下である。本実施形態において、碍子先端部31におけるプラグカバー5に対向する部位の最大厚みは、プラグカバー5の厚み未満である。これにより、碍子先端部31の熱容量を小さくしている。
【0026】
図2に示すごとく、プラグカバー5は、プラグカバー5の内外に貫通する複数のカバー噴孔521を有する。カバー噴孔521は、碍子噴孔313aに連通している。すべての碍子噴孔313aの外側に重なるように、複数のカバー噴孔521が形成されている。カバー噴孔521は、連通する碍子噴孔313aの中心軸と直線状に並んでいる。碍子噴孔313aの中心軸に直交する断面において、カバー噴孔521の形状と碍子噴孔313aの形状とは同形状である。プラグカバー5の内面から、基端側に向かって立設するよう接地電極2が形成されている。
【0027】
図2、
図3に示すごとく、接地電極2は、軸方向Zの先端側から見たときのプラグカバー5の中心部から基端側に立設している。接地電極2は、軸方向Zに延在する柱状に形成されており、その中心軸をスパークプラグ1の中心軸Cと一致させている。本実施形態において、接地電極2は円柱状であるがこれに限られない。
【0028】
図2、
図3に示すごとく、接地電極2は、碍子先端部31の第三部位313に貫通形成された電極配置孔32に挿入されているとともに、先端部がプラグカバー5に接合されている。ここで、ハウジング4及びプラグカバー5は、鉄、ニッケル、鉄ニッケル合金、ステンレス等の導電部材からなり、接地電極2は、プラグカバー5を介してハウジング4に導通している。接地電極2は、中心電極11と放電ギャップGを介して軸方向Zに対向している。
【0029】
図1に示すごとく、中心電極11は、先端部を絶縁碍子3の軸孔30から先端側に露出させつつ、軸孔30に保持されている。中心電極11は、その中心軸をスパークプラグ1の中心軸Cと一致させている。そして、軸方向Zにおける中心電極11の先端面と接地電極2の基端面との間に、放電ギャップGが形成されている。
【0030】
図1に示すごとく、軸孔30における中心電極11の基端側には、導電性を有するガラスシール17aを介して抵抗体15が配置されている。抵抗体15は、カーボン又はセラミック粉末等の抵抗材及びガラス粉末を含むレジスタ組成物を加熱封着することにより形成する、或いはカートリッジ型抵抗体を挿入することによって構成することができる。ガラスシール17aは、ガラスに銅粉を混入させてなる銅ガラスからなる。
【0031】
抵抗体15の基端側には、前述のガラスシール17aと同様に銅ガラスからなるガラスシール17bを介して端子金具16が配されている。端子金具16は、例えば鉄合金からなり、その基端部が軸孔30から露出している。スパークプラグ1は、端子金具16において、点火コイルに電気的に接続される。
【0032】
スパークプラグ1は、カバー噴孔521及び碍子噴孔313aを介して内燃機関の燃焼室14内の混合気を副燃焼室12に導入すると共に、放電ギャップGにおいて火花放電を行うことにより混合気に着火し、副燃焼室12において火炎を発生させ、成長させる。そして、カバー噴孔521及び碍子噴孔313aから副燃焼室12外の燃焼室14に火炎ジェットを噴出させ、燃焼室14全体に火炎を広げ、燃焼室14内の混合気に着火させる。このようにして、スパークプラグ1は、燃焼室14の混合気に着火させ燃焼させる。
【0033】
次に、
図4、
図5を用いて、スパークプラグ1の製造方法の一例を説明する。
図4に示すごとく、絶縁碍子3を構成する2つの部材のうちの碍子本体部33をハウジング4に保持させる。次いで、
図4、
図5に示すごとく、碍子カバー部34を、開放された側(すなわち基端側)からハウジング4内に挿入しつつ、碍子本体部33に組み付ける。このとき、ハウジング4の内周面に碍子カバー部34の外周面を沿わせるよう、碍子カバー部34をハウジング4内に挿入し、碍子カバー部34を碍子本体部33に突き合わせる。なお、碍子本体部33と碍子カバー部34との突合せ部は、さらに、接着、溶接等により接合してもよい。
【0034】
そして、
図5に示すごとく、プラグカバー5に、接地電極2を接合する。そして、接地電極2が接合されたプラグカバー5を、ハウジング4及びこれに保持された絶縁碍子3に対して組み付ける。このとき、接地電極2が接合されたプラグカバー5を、プラグカバー5の開放方向、すなわち軸方向Zに近付ける。このとき、プラグカバー5の内側に碍子先端部31を挿入させるとともに、接地電極2を碍子先端部31の電極配置孔32に挿入させる。そして、プラグカバー5の開口端をハウジング4のハウジング先端部42に接合する。
【0035】
以上のように、スパークプラグ1を製造する。ここで、碍子カバー部34を碍子本体部33に組み付ける際、ハウジング4の内周面をガイドにすることで、ハウジング4、碍子本体部33、及び碍子カバー部34が、互いに位置ずれすることを抑制するとともに、これらの組み付けを容易にできる。さらに、プラグカバー5が、ハウジング4に対するプラグカバー5の組付方向に開放されているとともに、接地電極2が前記組付方向に形成されているため、前述のように、接地電極2が取り付けられたプラグカバー5をハウジング4及び絶縁碍子3に対して軸方向Zに組み付けることが可能となる。
【0036】
次に、本実施形態の作用効果につき説明する。
本実施形態のスパークプラグ1において、絶縁碍子3は、軸孔30の先端側の開口300よりも先端側に突出する碍子先端部31を備える。そして、碍子先端部31は、副燃焼室12を外周側から覆うよう形成されている。それゆえ、軸孔30の先端側の開口300よりも先端側の領域において、副燃焼室12の少なくとも一部を、比較的熱伝導性の低い絶縁碍子3の碍子先端部31で覆うことができる。そのため、副燃焼室12内に生じる火炎の熱が、副燃焼室12を構成する部材に奪われることを抑制しやすい。これにより、スパークプラグ1の着火性の向上を図りやすい。
【0037】
また、碍子先端部31は、プラグカバー5の内面を覆うよう形成されている。それゆえ、副燃焼室内に生じる火炎がプラグカバー5に当たることで前記火炎の熱がプラグカバー5に奪われることを抑制しやすい。これにより、スパークプラグ1の着火性の向上を図りやすい。
【0038】
また、軸方向Zにおいて、碍子先端部31は、放電ギャップGよりも先端側まで形成されている。すなわち、径方向における放電ギャップGの外周側に、碍子先端部31が配される。これにより、副燃焼室12内で火炎が成長する過程において、火炎が比較的熱伝導性の高いハウジング4やプラグカバー5に早期に接触することに起因して、火炎の熱がハウジング4やプラグカバー5に早期に奪われることを防止しやすい。これにより、副燃焼室12内における火炎の成長を一層促進しやすい。
【0039】
また、碍子先端部31は、副燃焼室12を先端側から覆っている。これにより、副燃焼室12の広い領域を、碍子先端部31で覆うことができる。これにより、副燃焼室12内で火炎が成長する過程において、火炎の熱がハウジング4やプラグカバー5に奪われることを一層防止しやすく、副燃焼室12内における火炎の成長を一層促進しやすい。
【0040】
また、碍子先端部31の基端部における内周面311aは、先端側へ向かうほど径方向の外周側へ向かうよう形成されている。それゆえ、碍子先端部31の基端部の内周面311aの表面積を小さくしやすい。これによって、副燃焼室12内に生じた火炎の熱が碍子先端部31から奪われることを防止しやすい。これによっても、副燃焼室12内における火炎の成長を促進しやすくすることができる。
【0041】
以上のごとく、本態様によれば、着火性を向上することができる内燃機関用のスパークプラグを提供することができる。
【0042】
(実施形態2)
本実施形態は、
図6~
図9に示すごとく、実施形態1に対して、接地電極2の配置を変更した実施形態である。
【0043】
図6、
図7に示すごとく、接地電極2は、プラグカバー5の筒状部51から内周側に立設している。接地電極2は、径方向に延在する柱状に形成されている。径方向において、接地電極2は、プラグカバー5の筒状部51から、中心電極11の先端面の位置よりも、プラグカバー5に対する接地電極2の付け根部側と反対側の領域まで形成されている。
図6に示すごとく、接地電極2の一部は、中心電極11の先端面と放電ギャップGを介して軸方向Zに対向している。なお、接地電極2は、実施形態1と同様な円柱形状を呈しているが、これに限られない。例えば、接地電極2における中心電極11側(すなわち軸方向Zの基端側)を平面とし、繰り返しの放電に対する接地電極2の耐消耗性を高めてもよい。
【0044】
図6~
図9に示すごとく、絶縁碍子3の碍子本体部33と碍子カバー部34との境界部は、軸方向Zにおける碍子先端部31の第二部位312の略中央部に形成されている。これに伴い、本実施形態の碍子カバー部34は、第二部位312の一部と第三部位313とによって構成されている。
図6、
図8に示すごとく、碍子本体部33と碍子カバー部34との境界部は、接地電極2における軸方向Zの基端位置に形成されている。
【0045】
図6、
図8、
図9に示すごとく、碍子カバー部34の基端部は、接地電極2を挿入配置する配置凹部35を有する。配置凹部35は、碍子カバー部34の基端面の周方向の一部が先端側に凹むよう形成されている。そして、接地電極2は、配置凹部35内に挿入されているとともに、外周端部がプラグカバー5に接続されている。
【0046】
配置凹部35の底部は、接地電極2に沿う形状を有する。すなわち、接地電極2が円柱状の場合、配置凹部35の底部は、円柱状の接地電極2の側面に沿うようR状に形成されている。これにより、接地電極2を配置凹部35へ配置するとき等において配置凹部35に応力集中が生じることを抑制することができ、碍子カバー部34の機械的強度を高めることができる。なお、配置凹部35の形状はこれに限られず、例えば配置凹部35の内側空間が四角形等となるよう形成されていてもよい。
【0047】
碍子本体部33と碍子カバー部34とを組み合わせることにより、配置凹部35の開口端は閉塞されている。なお、配置凹部35の代わりに、例えば第二部位312を径方向に貫通する貫通孔を形成し、貫通孔内に接地電極2を挿入する構成を採用することもできる。
【0048】
例えば、プラグカバー5に挿入された碍子カバー部34に対して軸方向Zの基端側から接地電極2を配置凹部35に挿入することで、配置凹部35内に接地電極2を配置することが可能である。また、配置凹部35の代わりに前記貫通孔を形成した場合、接地電極2は、例えば、絶縁碍子3の碍子先端部31に対してプラグカバー5を取り付けた状態において、プラグカバー5の外側から、プラグカバー5及び碍子先端部31の前記貫通孔を貫通させるよう配置することができる。
【0049】
その他は、実施形態1と同様である。
なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
【0050】
本実施形態においては、実施形態1と同様の作用効果を有する。
【0051】
なお、本実施形態を、後述する変形形態1、変形形態2のように変更することも可能である。
【0052】
図10、
図11に、変形形態1を示す。変形形態1のスパークプラグ1は、プラグカバー5を、接地電極2の形成方向Xに分割することで、スパークプラグ1の生産性を向上させたものである。ここでは、分割されたプラグカバー5の一方であって、接地電極2が接続される側を第一カバー5aといい、分割されたプラグカバー5の他方を第二カバー5bと呼ぶ。スパークプラグ1を製造するに当たっては、第一カバー5aに接地電極2を接続する。そして、絶縁碍子3に対し、接地電極2が接続された第一カバー5aを、接地電極2の形成方向Xに組み付ける。このとき、接地電極2を配置凹部35に挿入させながら、第一カバー5aを絶縁碍子3に組み付ける。そして、第二カバー5bも、第一カバー5aと反対側から、接地電極2の形成方向Xに、絶縁碍子3に組み付ける。次いで、第一カバー5aと第二カバー5bとの合わせ面を接合する。以上のように、容易にスパークプラグ1を製造することができる。
【0053】
次に、
図12、
図13に変形形態2を示す。変形形態2のスパークプラグ1は、碍子カバー部34における互いに対向する2か所に配置凹部35を形成し、この2つの配置凹部35に接地電極2を配置し、接地電極2の両端部をプラグカバー5の筒状部51に接続している。このように、接地電極2が両持ちでプラグカバー5に接続されることで、接地電極2の機械的強度を高めることができる。
【0054】
(実施形態3)
本実施形態は、
図14~
図16に示すごとく、基本的な構成を実施形態2と同様としつつ、プラグカバー(
図6~
図7等の符号5参照)を無くした実施形態である。
【0055】
図14に示すごとく、軸方向Zにおいて、ハウジング先端部42は、取付ネジ部41から、放電ギャップGの先端側までの領域に形成されている。
図14、
図15に示すごとく、ハウジング先端部42は、円筒状を呈している。なお、
図15において、ハウジング4は、ハウジング先端部42のみを図示している。
【0056】
図14、
図15に示すごとく、ハウジング先端部42は、碍子先端部31の外周面に沿うよう形成されている。そして、ハウジング先端部42の先端は、開放されている。碍子先端部31の第三部位313は、ハウジング先端部42から先端側に突出している。
【0057】
図14に示すごとく、絶縁碍子3の碍子本体部33と碍子カバー部34との境界部は、接地電極における軸方向Zの先端位置に形成されている。そして、
図14、
図16に示すごとく、碍子本体部33の先端部に、配置凹部35が形成されている。配置凹部35は、碍子本体部33の先端面の周方向の一部が基端側に凹むよう形成されている。そして、接地電極2は、配置凹部35内に挿入されているとともに、外周端部がプラグカバー5に接続されている。碍子本体部33と碍子カバー部34とを組み合わせることにより、配置凹部35の開口端は閉塞されている。
【0058】
例えば、ハウジング4に保持された碍子本体部33に対して軸方向Zの先端側から接地電極2を配置凹部35に挿入することで、配置凹部35内に接地電極2を配置することが可能である。
その他は、実施形態2と同様である。また、本実施形態においても、実施形態2で示した変形形態2(
図12、
図13の構成)と同様の変更が可能である。
【0059】
本実施形態においては、プラグカバー5を有さない分、部品点数の削減、製造工数の削減を図りやすい。
【0060】
また、軸方向Zにおいて、ハウジング先端部42は、取付ネジ部41から放電ギャップGの先端側までの領域に形成されており、かつ、ハウジング先端部42は、碍子先端部31の外周面に沿うよう形成されている。それゆえ、碍子先端部31を、ハウジング先端部42によって支えることができ、碍子先端部31の耐久性を向上させやすい。
その他、実施形態2と同様の作用効果を有する。
【0061】
(
参考形態1)
本形態は、
図17に示すごとく、実施形態1に対して、絶縁碍子3、ハウジング先端部42、プラグカバー5の形状を変更し
た形態である。
【0062】
本形態において、碍子先端部31は、先端側が開放されている。すなわち、
本形態において、碍子先端部31は、実施形態1等で示した第一部位311及び第二部位312を有するが、第三部位(
図2等の符号313参照)は有さない。碍子先端部31は、軸方向Zにおける放電ギャップGよりも先端側の領域まで形成されている。碍子先端部31の先端面、すなわち第二部位312の先端面は、内周側に向かうほど先端側に向かうよう傾斜した傾斜面312aとなっている。絶縁碍子3は、一部材からなる。すなわち、絶縁碍子3は、複数部材を接合等により一体化したものではない。
【0063】
ハウジング先端部42は、碍子先端部31の外周面に沿うよう、円筒状に形成されている。軸方向Zにおいて、ハウジング先端部42の先端位置は、碍子先端部31の先端位置と同等の位置に形成されている。ハウジング先端部42の先端面421は、軸方向Zに直交する方向に直交する面上に形成されており、円環状を呈している。そして、ハウジング先端部42の先端面421及び碍子先端部31の傾斜面312aに、プラグカバー5が取り付けられている。本形態においては、碍子先端部31及びプラグカバー5によって、副燃焼室12が構成されている。
【0064】
プラグカバー5は、先端側に膨らむ半球状を呈している。プラグカバー5の基端面は、ハウジング先端部42の先端面421と対向する第一基端面53と、碍子先端部31の傾斜面312aと対向する第二基端面54とを有する。第一基端面53はハウジング先端部42の先端面421と平行であり、第二基端面54は、碍子先端部31の傾斜面312aと平行である。第一基端面53は、ハウジング先端部42の先端面421に接合されている。
【0065】
第二基端面54は、伝熱部材6を介して碍子先端部31の傾斜面312aに当接している。これにより、碍子先端部31は、伝熱部材6を介して、ハウジング4に熱的に接触している。ここて、ハウジング4及びプラグカバー5は、実施形態1と同様、鉄、ニッケル、鉄ニッケル合金、ステンレス等の熱伝導性を有する金属材料から構成することができる。そして、本形態において、伝熱部材6は、ハウジング4及びプラグカバー5よりも熱伝導率が高い材料、例えば銅からなる。
【0066】
伝熱部材6は、碍子先端部31の傾斜面312aの全周、及びプラグカバー5の第二基端面54の全周のそれぞれに密着している。そして、碍子先端部31は、伝熱部材6及びプラグカバー5を介してハウジング4に熱的に接触している。
その他は、実施形態1と同様である。
【0067】
本形態において、碍子先端部31は、ハウジング4よりも熱伝導性の高い伝熱部材6を介してハウジング4に熱的に接触している。それゆえ、碍子先端部31からハウジング4への熱伝導を促進することができ、例えば内燃機関が高負荷で運転しているとき等において、副燃焼室12が過度に高温になることに起因してプレイグニッションが生じることを防止することができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
【0068】
本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
【0069】
例えば、実施形態1~3において、絶縁碍子3における碍子本体部33と碍子カバー部34との境界部の位置を、適宜変更してもよいし、境界部を例えば軸方向Zに複数形成してもよい。
【0070】
また、実施形態1~3においては、絶縁碍子3を複数部材(すなわち碍子本体部33及び碍子カバー部34)を組み合わせることにより構成したが、これに限られず、絶縁碍子3を一部材で形成してもよい。また、参考形態1においては、絶縁碍子3を一部材とした構成を示したが、例えば碍子先端部31を軸方向Zに複数分割し、複数部材で構成してもよい。
【0071】
また、参考形態1においては、碍子先端部31とプラグカバー5との間に伝熱部材6を介在させる構成を示したが、これに限られず、例えば径方向における碍子先端部31とハウジング4との間に伝熱部材6を介在させる、等も可能である。
【0072】
また、各実施形態において、碍子先端部31を、軸方向Zに分割された複数部材同士を接合することによって一体的に構成してもよい。
【0073】
また、各実施形態において、碍子先端部31は、副燃焼室12を全周から覆った構成を示したが、これに限られない。例えば、ハウジング4やプラグカバー5等において副燃焼室12が形成されていれば、碍子先端部31は、周方向の一部において副燃焼室12を外周側から覆っていてもよい。
【符号の説明】
【0074】
1 内燃機関用のスパークプラグ
11 中心電極
12 副燃焼室
2 接地電極
3 絶縁碍子
30 軸孔
31 碍子先端部
300 開口
G 放電ギャップ