IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ミマキエンジニアリングの特許一覧

<>
  • 特許-加工システム 図1
  • 特許-加工システム 図2
  • 特許-加工システム 図3
  • 特許-加工システム 図4
  • 特許-加工システム 図5
  • 特許-加工システム 図6
  • 特許-加工システム 図7
  • 特許-加工システム 図8
  • 特許-加工システム 図9
  • 特許-加工システム 図10
  • 特許-加工システム 図11
  • 特許-加工システム 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-30
(45)【発行日】2022-12-08
(54)【発明の名称】加工システム
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/01 20060101AFI20221201BHJP
   B05C 11/00 20060101ALI20221201BHJP
   B41J 29/46 20060101ALI20221201BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20221201BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20221201BHJP
   B05C 5/00 20060101ALI20221201BHJP
【FI】
B41J2/01 305
B05C11/00
B41J2/01 451
B41J2/01 401
B41J29/46 Z
B41J29/42 F
G06F3/12 355
G06F3/12 303
G06F3/12 329
G06F3/12 371
G06F3/12 378
B05C5/00 101
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019050961
(22)【出願日】2019-03-19
(65)【公開番号】P2020151891
(43)【公開日】2020-09-24
【審査請求日】2021-11-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000137823
【氏名又は名称】株式会社ミマキエンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】100140796
【弁理士】
【氏名又は名称】原口 貴志
(72)【発明者】
【氏名】若林 一明
【審査官】小野 郁磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-091875(JP,A)
【文献】特開2016-132073(JP,A)
【文献】特開2015-231648(JP,A)
【文献】特開2016-134055(JP,A)
【文献】特開2017-213782(JP,A)
【文献】特開2017-209984(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01-2/215
B41J 29/42-29/46
B05C 5/00-11/00
G06F 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工データに応じて被加工物に対して加工を実行する加工装置と、
前記被加工物を支持して前記加工装置にセットされる治具と、
前記加工データおよび前記治具の不適合を通知する不適合通知部と
を備える加工システムであって、
前記治具は、前記治具自身の種類を示す治具識別情報を備え、
前記加工システムは、前記治具から前記治具識別情報を取得する情報取得部を備え、
前記加工データには、前記治具識別情報が関連付けられており、
前記不適合通知部は、前記加工データに関連付けられている前記治具識別情報と、前記情報取得部によって前記治具から取得された前記治具識別情報とが一致しない場合に、前記不適合を通知し、
前記加工データには、前記加工装置によって加工される予定の最終的な前記被加工物の個数としての最終加工個数が関連付けられており、
前記加工システムは、
前記治具によって支持可能な最大の前記被加工物の個数としての最大支持個数を前記治具識別情報に関連付けて前記治具の種類毎に示す治具データベースと、
前記最終加工個数および前記最大支持個数を通知する個数通知部と
を備え、
前記個数通知部は、前記情報取得部によって前記治具から前記治具識別情報が取得された場合に、前記加工装置が前記加工データに応じて加工を実行するとき、前記加工装置が加工に使用する前記加工データに関連付けられている前記最終加工個数と、前記情報取得部によって前記治具から取得された前記治具識別情報に関連付けて前記治具データベースに示されている前記最大支持個数とを通知することを特徴とする加工システム。
【請求項2】
複数の前記加工データを蓄積可能な加工データ蓄積部を備え、
前記不適合通知部は、前記情報取得部によって前記治具から前記治具識別情報が取得された場合に、前記加工データ蓄積部に蓄積されている全ての前記加工データに関して、前記加工データに関連付けられている前記治具識別情報と、前記情報取得部によって前記治具から取得された前記治具識別情報とが一致しないとき、前記不適合を通知することを特徴とする請求項1に記載の加工システム。
【請求項3】
前記加工装置は、前記情報取得部によって前記治具から前記治具識別情報が取得された場合に、前記加工データ蓄積部に蓄積されているいずれかの前記加工データに関連付けられている前記治具識別情報と、前記情報取得部によって前記治具から取得された前記治具識別情報とが一致するとき、前記加工データ蓄積部に蓄積されている前記加工データのうち、前記情報取得部によって前記治具から取得された前記治具識別情報が関連付けられている前記加工データに応じて加工を実行することを特徴とする請求項2に記載の加工システム。
【請求項4】
複数の前記加工データを蓄積可能な加工データ蓄積部を備え、
前記不適合通知部は、前記加工データ蓄積部に蓄積されているいずれかの前記加工データの指定と、前記情報取得部による前記治具からの前記治具識別情報の取得とが実行された場合に、指定された前記加工データに関連付けられている前記治具識別情報と、前記情報取得部によって前記治具から取得された前記治具識別情報とが一致しないとき、前記不適合を通知することを特徴とする請求項1に記載の加工システム。
【請求項5】
前記加工装置は、前記加工データ蓄積部に蓄積されているいずれかの前記加工データの指定と、前記情報取得部による前記治具からの前記治具識別情報の取得とが実行された場合に、指定された前記加工データに関連付けられている前記治具識別情報と、前記情報取得部によって前記治具から取得された前記治具識別情報とが一致するとき、指定された前記加工データに応じて加工を実行することを特徴とする請求項4に記載の加工システム。
【請求項6】
前記不適合通知部は、前記治具に備えられるデバイスによって前記不適合を通知することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載の加工システム。
【請求項7】
前記情報取得部は、前記治具から前記治具識別情報を無線通信または有線通信で取得することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかに記載の加工システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加工データに応じて被加工物に対して加工を実行する加工システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の加工システムとして、加工データとしての印刷データに応じて、被加工物としての媒体に対して、加工としての印刷を実行するプリンターと、媒体を支持してプリンターに対してセットされる治具とを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2011/024463号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の加工システムにおいては、印刷データと、治具とが不適合である場合にプリンターによって印刷が実行される可能性があるという問題がある。印刷データと、治具とが不適合である場合にプリンターによって印刷が実行されると、媒体に適切な印刷が実行されなかったり、印刷の実行中に、例えばプリンターの印刷ヘッドなど、プリンターの一部が治具に衝突してプリンターおよび治具の少なくとも一方が破損してしまったりして、媒体への印刷の作業効率が低下する。
【0005】
作業者は、目的の印刷物毎に例えばメモ書きなどを確認して、複数種類の治具の中から、適切な治具を選択するので、適切な治具を選択するための作業負荷が大きい上に、不適切な治具を誤って選択してしまうことも有り得る。また、プリンターにセット可能な治具の種類が増えれば増えるほど、適切な治具を選択する作業者の作業負荷が大きくなり、熟練者である作業者と、初心者である作業者との間の作業効率に差が出てしまい、その結果、作業者によって印刷物の生産性に差が出てしまう。
【0006】
そこで、本発明は、加工データおよび治具が不適合な状態での加工の実行を抑えることができる加工システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の加工システムは、加工データに応じて被加工物に対して加工を実行する加工装置と、前記被加工物を支持して前記加工装置にセットされる治具と、前記加工データおよび前記治具の不適合を通知する不適合通知部とを備える加工システムであって、前記治具は、前記治具自身の種類を示す治具識別情報を備え、前記加工システムは、前記治具から前記治具識別情報を取得する情報取得部を備え、前記加工データには、前記治具識別情報が関連付けられており、前記不適合通知部は、前記加工データに関連付けられている前記治具識別情報と、前記情報取得部によって前記治具から取得された前記治具識別情報とが一致しない場合に、前記不適合を通知することを特徴とする。
【0008】
この構成により、本発明の加工システムは、加工データに関連付けられている治具識別情報と、治具から取得した治具識別情報とが一致しない場合に、加工データおよび治具の不適合を通知するので、加工データおよび治具が不適合な状態での加工の実行を抑えることができる。
【0009】
本発明の加工システムは、複数の前記加工データを蓄積可能な加工データ蓄積部を備え、前記不適合通知部は、前記情報取得部によって前記治具から前記治具識別情報が取得された場合に、前記加工データ蓄積部に蓄積されている全ての前記加工データに関して、前記加工データに関連付けられている前記治具識別情報と、前記情報取得部によって前記治具から取得された前記治具識別情報とが一致しないとき、前記不適合を通知しても良い。
【0010】
この構成により、本発明の加工システムは、治具から治具識別情報を取得した場合に、加工データ蓄積部に蓄積されている全ての加工データに関して、加工データに関連付けられている治具識別情報と、治具から取得した治具識別情報とが一致しないとき、加工データおよび治具の不適合を通知するので、加工データおよび治具の不適合を通知した場合に治具を交換すべきことを作業者に容易に認識させることができ、その結果、利便性を向上することができる。
【0011】
本発明の加工システムにおいて、前記加工装置は、前記情報取得部によって前記治具から前記治具識別情報が取得された場合に、前記加工データ蓄積部に蓄積されているいずれかの前記加工データに関連付けられている前記治具識別情報と、前記情報取得部によって前記治具から取得された前記治具識別情報とが一致するとき、前記加工データ蓄積部に蓄積されている前記加工データのうち、前記情報取得部によって前記治具から取得された前記治具識別情報が関連付けられている前記加工データに応じて加工を実行しても良い。
【0012】
この構成により、本発明の加工システムは、加工データ蓄積部に蓄積されている加工データのうち、治具から取得された治具識別情報が関連付けられている加工データに応じて加工を実行するので、加工データ蓄積部に蓄積されている加工データから、治具に適合する加工データを作業者が抽出する必要がなく、利便性を向上することができる。
【0013】
本発明の加工システムは、複数の前記加工データを蓄積可能な加工データ蓄積部を備え、前記不適合通知部は、前記加工データ蓄積部に蓄積されているいずれかの前記加工データの指定と、前記情報取得部による前記治具からの前記治具識別情報の取得とが実行された場合に、指定された前記加工データに関連付けられている前記治具識別情報と、前記情報取得部によって前記治具から取得された前記治具識別情報とが一致しないとき、前記不適合を通知しても良い。
【0014】
この構成により、本発明の加工システムは、加工データ蓄積部に蓄積されている加工データのうち、指定された加工データに関連付けられている治具識別情報と、治具から取得した治具識別情報とが一致しないとき、加工データおよび治具の不適合を通知するので、作業者が加工の実行を希望する加工データに適合しない治具を使用した加工を防止することができる。
【0015】
本発明の加工システムにおいて、前記加工装置は、前記加工データ蓄積部に蓄積されているいずれかの前記加工データの指定と、前記情報取得部による前記治具からの前記治具識別情報の取得とが実行された場合に、指定された前記加工データに関連付けられている前記治具識別情報と、前記情報取得部によって前記治具から取得された前記治具識別情報とが一致するとき、指定された前記加工データに応じて加工を実行しても良い。
【0016】
この構成により、本発明の加工システムは、加工データ蓄積部に蓄積されている加工データのうち、指定された加工データに関連付けられている治具識別情報と、治具から取得した治具識別情報とが一致するとき、加工を実行するので、作業者が加工の実行を希望する加工データに適合する治具を使用した加工を実行することができる。
【0017】
本発明の加工システムにおいて、前記加工データには、前記加工装置によって加工される予定の最終的な前記被加工物の個数としての最終加工個数が関連付けられており、前記加工システムは、前記治具によって支持可能な最大の前記被加工物の個数としての最大支持個数を前記治具識別情報に関連付けて前記治具の種類毎に示す治具データベースと、前記最終加工個数および前記最大支持個数を通知する個数通知部とを備え、前記個数通知部は、前記情報取得部によって前記治具から前記治具識別情報が取得された場合に、前記加工装置が前記加工データに応じて加工を実行するとき、前記加工装置が加工に使用する前記加工データに関連付けられている前記最終加工個数と、前記情報取得部によって前記治具から取得された前記治具識別情報に関連付けて前記治具データベースに示されている前記最大支持個数とを通知しても良い。
【0018】
この構成により、本発明の加工システムは、治具から治具識別情報を取得した場合に、加工装置が加工データに応じて加工を実行するとき、加工装置が加工に使用する加工データに関連付けられている最終加工個数と、治具から取得した治具識別情報に関連付けて治具データベースに示されている最大支持個数とを通知するので、作業者による作業の予測を容易化することができる。
【0019】
本発明の加工システムにおいて、前記不適合通知部は、前記治具に備えられるデバイスによって前記不適合を通知しても良い。
【0020】
この構成により、本発明の加工システムは、加工データおよび治具の不適合を治具自身に備えられるデバイスによって通知するので、治具を加工装置にセットする作業者によって加工データおよび治具の不適合が認識される可能性を向上することができる。
【0021】
本発明の加工システムにおいて、前記情報取得部は、前記治具から前記治具識別情報を無線通信または有線通信で取得しても良い。
【0022】
この構成により、本発明の加工システムは、治具から治具識別情報を無線通信または有線通信で取得するので、治具からの治具識別情報の取得を容易化することができ、利便性を向上することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の加工システムは、加工データおよび治具が不適合な状態での加工の実行を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の第1の実施の形態に係る加工システムのブロック図である。
図2図1に示すインクジェットプリンターの外観斜視図である。
図3図2に示すインクジェットプリンターのブロック図である。
図4】1台のコンピューターによって構成される場合の図1に示す印刷管理システムのブロック図である。
図5図4に示す治具データベースの一例を示す図である。
図6図4に示す注文状況データベースの一例を示す図である。
図7図1に示す治具の外観斜視図である。
図8】治具に付されているバーコードがバーコードリーダーによって読み取られる場合の図4に示す印刷管理システムの動作のフローチャートである。
図9図7に示す例とは異なる、図1に示す治具の外観斜視図である。
図10】本発明の第2の実施の形態に係る加工システムのブロック図である。
図11】1台のコンピューターによって構成される場合の図10に示す印刷管理システムのブロック図である。
図12】治具に付されているバーコードがバーコードリーダーによって読み取られる場合の図10に示す印刷管理システムの動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0026】
(第1の実施の形態)
まず、本実施の形態に係る加工システムの構成について説明する。
【0027】
図1は、本実施の形態に係る加工システム10のブロック図である。
【0028】
図1に示すように、加工システム10は、加工データとしての印刷データに応じて被加工物に対して、加工としての印刷を実行する加工装置であるインクジェットプリンター20と、インクジェットプリンター20による印刷を管理する印刷管理システム40とを備えている。
【0029】
インクジェットプリンター20と、印刷管理システム40とは、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、通信可能に接続されている。
【0030】
印刷管理システム40は、1台のコンピューターによって構成されても良いし、複数台のコンピューターによって構成されても良い。
【0031】
加工システム10は、被加工物を支持してインクジェットプリンター20にセットされる治具50を備えている。加工システム10は、治具50以外にも、治具50と同様の構成の治具を少なくとも1つ備えることが可能である。
【0032】
図2は、インクジェットプリンター20の外観斜視図である。
【0033】
図2に示すように、インクジェットプリンター20は、治具50などの治具を矢印20aで示す鉛直方向における下側から支持して、治具が位置決めされてセットされることが可能なフラットベッド21と、フラットベッド21に対して鉛直方向における上側に配置されていて、鉛直方向に直交する矢印20bで示す前後方向(以下「副走査方向」という。)にフラットベッド21に対して移動可能に支持されている印刷部22とを備えている。
【0034】
印刷部22は、鉛直方向および副走査方向の両方に直交する矢印20cで示す左右方向(以下「主走査方向」という。)に延在しているガイドレール23と、ガイドレール23によって主走査方向における移動がガイドされるキャリッジ24と、フラットベッド21にセットされた治具に支持された被加工物90に向けてインクを吐出する複数のインクジェットヘッド25と、フラットベッド21にセットされた治具に支持された被加工物90に付着したインクに向けて光を照射する複数の光照射装置26とを備えている。
【0035】
インクジェットヘッド25および光照射装置26は、キャリッジ24に搭載されている。
【0036】
インクジェットヘッド25によって吐出されるインクは、光照射装置26によって光が照射されることによって硬化するインクであり、例えば、UV硬化型インクである。
【0037】
光照射装置26は、例えば、LED(Light Emitting Diode)によって紫外線を照射する装置である。
【0038】
図3は、インクジェットプリンター20のブロック図である。
【0039】
図3に示すように、インクジェットプリンター20は、複数のインクジェットヘッド25と、複数の光照射装置26と、フラットベッド21(図2参照。)に対して印刷部22(図2参照。)を副走査方向に移動させる印刷部走査装置27と、ガイドレール23(図2参照。)に沿って主走査方向にフラットベッド21に対してキャリッジ24(図2参照。)を移動させるキャリッジ走査装置28と、種々の操作が入力される例えばボタンなどの入力デバイスである操作部29と、種々の情報を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部30と、音声出力デバイスであるスピーカー31と、ネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部32と、各種の情報を記憶する半導体メモリー、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶デバイスである記憶部33と、インクジェットプリンター20全体を制御する制御部34とを備えている。
【0040】
制御部34は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROM(Read Only Memory)と、制御部34のCPUの作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)とを備えている。制御部34のCPUは、制御部34のROMまたは記憶部33に記憶されているプログラムを実行する。
【0041】
図4は、1台のコンピューターによって構成される場合の印刷管理システム40のブロック図である。
【0042】
図4に示すように、印刷管理システム40は、種々の操作が入力される例えばキーボード、マウスなどの入力デバイスである操作部41と、種々の情報を表示するLCDなどの表示デバイスである表示部42と、音声出力デバイスであるスピーカー43と、ネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部44と、バーコードを読み取るバーコードリーダー45と、各種の情報を記憶する半導体メモリー、HDDなどの不揮発性の記憶デバイスである記憶部46と、印刷管理システム40全体を制御する制御部47とを備えている。
【0043】
バーコードリーダー45は、例えばハンディータイプのものである。
【0044】
記憶部46は、インクジェットプリンター20による印刷を管理するための印刷管理プログラム46aを記憶している。印刷管理プログラム46aは、例えば、印刷管理システム40の製造時に印刷管理システム40にインストールされていても良いし、USB(Universal Serial Bus)メモリー、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)などの外部の記憶媒体から印刷管理システム40に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上から印刷管理システム40に追加でインストールされても良い。
【0045】
記憶部46は、治具の情報を治具毎に示す治具データベース46bを記憶している。
【0046】
図5は、治具データベース46bの一例を示す図である。
【0047】
図5に示す治具データベース46bは、治具の種類を示す治具識別情報(以下「治具ID」という。)と、治具に支持される被加工物のサイズと、治具によって支持可能な最大の被加工物の個数としての最大支持個数と、冶具における特定の方向(以下「縦方向」という。)に治具によって支持可能な最大の被加工物の個数としての縦方向最大支持個数と、冶具における縦方向に直交する方向(以下「横方向」という。)に治具によって支持可能な最大の被加工物の個数としての横方向最大支持個数とを治具の種類毎に含んでいる。ここで、被加工物のサイズは、縦方向におけるサイズと、横方向におけるサイズとを含んでいる。また、最大支持個数は、縦方向最大支持個数と、横方向最大支持個数との積である。
【0048】
図4に示すように、記憶部46は、被加工物への印刷の注文の状況を示す注文状況情報を注文毎に示す注文状況データベース46cを記憶している。
【0049】
図6は、注文状況データベース46cの一例を示す図である。
【0050】
図6に示す注文状況データベース46cによれば、注文状況情報は、注文の識別情報である注文IDと、注文の対象の印刷をインクジェットプリンター20に実現させるための印刷データと、注文の対象の印刷をインクジェットプリンター20に実現させるために使用されるべき治具の治具IDと、インクジェットプリンター20によって印刷される予定の最終的な被加工物の個数としての最終加工個数とを含んでいる。すなわち、注文状況データベース46cは、加工データとしての印刷データを複数蓄積可能であり、本発明の加工データ蓄積部を構成している。なお、図6においては、印刷データについては具体的な表示を省略している。
【0051】
図4に示す制御部47は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROMと、制御部47のCPUの作業領域として用いられるRAMとを備えている。制御部47のCPUは、制御部47のROMまたは記憶部46に記憶されているプログラムを実行する。
【0052】
制御部47は、印刷管理プログラム46aを実行することによって、治具から治具IDを取得する情報取得部47aと、インクジェットプリンター20による印刷を制御する印刷制御部47bと、印刷データおよび治具の不適合を通知する不適合通知部47cと、最終加工個数および最大支持個数を通知する個数通知部47dとを実現する。
【0053】
図7は、治具50の外観斜視図である。
【0054】
図7に示すように、治具50は、被加工物90(図2参照。)を支持するための複数の支持部51と、治具50自身の治具IDを示すバーコード52とを備えている。治具50において、支持部51は、矢印50aで示す縦方向に縦方向最大支持個数分だけ並んで配置されており、矢印50bで示す横方向に横方向最大支持個数分だけ並んで配置されており、全部で最大支持個数分配置されている。バーコード52は、例えばQRコード(登録商標)などの二次元バーコードでも良いし、一次元バーコードでも良い。バーコード52は、治具50の本体にシールで貼り付けられても良いし、治具50の本体に直接印刷されても良い。
【0055】
次に、加工システム10の動作について説明する。
【0056】
まず、治具データベース46bに治具の情報を登録する場合の印刷管理システム40の動作について説明する。
【0057】
印刷管理システム40の利用者は、印刷管理システム40の操作部41を介して、または、図示していない外部のコンピューター経由で印刷管理システム40の通信部44を介して、治具の情報を治具データベース46bに登録することを印刷管理システム40に指示することができる。印刷管理システム40の制御部47は、治具の情報を治具データベース46bに登録することが指示されると、治具データベース46bに登録することが指示された情報を、治具データベース46bに登録する。
【0058】
次に、注文状況データベース46cに注文を登録する場合の印刷管理システム40の動作について説明する。
【0059】
印刷管理システム40の制御部47は、印刷データ、治具IDおよび最終加工個数などの情報を含む注文が通信部44を介して入力されると、入力された注文を注文が注文状況データベース46cに登録する。ここで、注文は、例えば、インクジェットプリンター20による印刷の作業者の顧客から入力されても良い。
【0060】
次に、治具に付されているバーコードがバーコードリーダー45によって読み取られる場合の加工システム10の動作について説明する。
【0061】
インクジェットプリンター20による印刷の作業者は、フラットベッド21に治具を位置決めしてセットする。ここで、加工システム10が複数の種類の治具を備えている場合、作業者は、複数の種類の治具の中から選んだ1つの治具をフラットベッド21に位置決めしてセットする。作業者は、フラットベッド21に治具を位置決めしてセットした後、フラットベッド21にセットした治具に付されているバーコードをバーコードリーダー45に読み取らせる。
【0062】
図8は、治具に付されているバーコードがバーコードリーダー45によって読み取られる場合の印刷管理システム40の動作のフローチャートである。
【0063】
印刷管理システム40の制御部47は、バーコードリーダー45によってバーコードが読み取られると、図8に示す動作を実行する。
【0064】
図8に示すように、情報取得部47aは、バーコードリーダー45によって読み取られたバーコードによって示される治具IDを取得する(S61)。
【0065】
次いで、印刷制御部47bは、S61において取得された治具IDに関連付けられている情報を治具データベース46bから取得する(S62)。
【0066】
次いで、印刷制御部47bは、S61において取得された治具IDに関連付けられている注文が注文状況データベース46cに含まれているか否かを判断する(S63)。すなわち、印刷制御部47bは、注文状況データベース46cに蓄積されている全ての印刷データに関して、印刷データに関連付けられている治具IDと、S61において治具から取得された治具IDとが一致するか否かを判断する。
【0067】
不適合通知部47cは、S61において取得された治具IDに関連付けられている注文が注文状況データベース46cに含まれていない、すなわち、注文状況データベース46cに蓄積されている全ての印刷データに関して、印刷データに関連付けられている治具IDと、S61において治具から取得された治具IDとが一致しないとS63において判断すると、注文状況データベース46cに蓄積されている全ての印刷データと、フラットベッド21にセットされている治具との不適合を表示部42による表示によって通知し(S64)、図8に示す動作を終了する。不適合通知部47cは、フラットベッド21にセットされている治具を別の種類の治具に交換すべきことを作業者に促すメッセージを、S64における通知に含めても良い。
【0068】
印刷制御部47bは、S61において取得された治具IDに関連付けられている注文が注文状況データベース46cに含まれている、すなわち、注文状況データベース46cに蓄積されているいずれかの印刷データに関連付けられている治具IDと、S61において治具から取得された治具IDとが一致するとS63において判断すると、注文状況データベース46cに含まれている注文のうち、S61において取得された治具IDに関連付けられている注文に含まれる印刷データに応じて印刷を開始する(S65)。
【0069】
インクジェットプリンター20の制御部34は、印刷管理システム40から通信部32を介して印刷データを受信すると、フラットベッド21にセットされている治具に支持されている被加工物に対して、通信部32を介して受信した印刷データに基づいて印刷を実行する。すなわち、制御部34は、キャリッジ走査装置28によって主走査方向にキャリッジ24を移動させてインクジェットヘッド25によって被加工物に向けてインクを吐出し、被加工物に付着したインクに向けて光照射装置26によって光を照射することによって、主走査方向における被加工物に対する印刷を実行する。また、制御部34は、主走査方向における被加工物に対する印刷を実行すると、必要に応じて、印刷部走査装置27によって副走査方向に印刷部22を搬送することによって、副走査方向における被加工物に対する印刷の位置を変更した後、再び主走査方向における被加工物に対する印刷を実行する。
【0070】
個数通知部47dは、S65の処理の後、現在印刷を実行中の注文に対して注文状況データベース46cに含まれている最終加工個数と、S61において取得された治具IDに治具データベース46bにおいて関連付けられている最大支持個数とを表示部42による表示によって通知して(S66)、図8に示す動作を終了する。
【0071】
以上に説明したように、加工システム10は、印刷データに関連付けられている治具IDと、治具から取得した治具IDとが一致しない場合(S63でNO)に、印刷データおよび治具の不適合を通知する(S64)ので、印刷データおよび治具が不適合な状態での印刷の実行を抑えることができる。
【0072】
加工システム10は、治具から治具IDを取得した場合(S61)に、注文状況データベース46cに蓄積されている全ての印刷データに関して、印刷データに関連付けられている治具IDと、治具から取得した治具IDとが一致しないとき(S63でNO)、印刷データおよび治具の不適合を通知する(S64)ので、印刷データおよび治具の不適合を通知した場合に治具を交換すべきことを作業者に容易に認識させることができ、その結果、利便性を向上することができる。
【0073】
加工システム10は、注文状況データベース46cに蓄積されている印刷データのうち、治具からS61において取得された治具IDが関連付けられている印刷データに応じて印刷を実行する(S65)ので、注文状況データベース46cに蓄積されている印刷データから、治具に適合する印刷データを作業者が抽出する必要がなく、利便性を向上することができる。
【0074】
加工システム10は、治具から治具IDを取得した場合(S61)に、インクジェットプリンター20が印刷データに応じて印刷を実行する(S65)とき、インクジェットプリンター20が印刷に使用する印刷データに関連付けられている最終加工個数と、治具から取得した治具IDに関連付けて治具データベース46bに示されている最大支持個数とを通知する(S66)ので、作業者による作業の予測を容易化することができる。例えば、最終加工個数が200個であって、最大支持個数が20個である場合、作業者は、対象の治具を使用してインクジェットプリンター20に10回の印刷を実行させることによって最終加工個数の被加工物への印刷が終了することを認識することができるとともに、印刷作業の次の作業のための場所へ、印刷済みの被加工物をいつ移動させるべきかを認識することができる。したがって、作業者は、効率的に作業を実行することができる。
【0075】
加工システム10は、本実施の形態において、S64における通知を印刷管理システム40の表示部42による表示によって実行する。しかしながら、加工システム10は、表示部42による表示に代えて、または、表示部42による表示に加えて、インクジェットプリンター20の表示部30による表示と、インクジェットプリンター20のスピーカー31による音声出力と、印刷管理システム40のスピーカー43による音声出力と、治具の表示デバイスによる表示と、治具の音声出力デバイスによる音声出力との少なくとも1つによってS64における通知を実行しても良い。図9は、図7に示す例とは異なる治具50の外観斜視図である。図9に示す治具50は、図7に示す治具50の構成要素に加えて、表示デバイスである表示部53と、音声出力デバイスであるスピーカー54とを備えている。加工システム10は、印刷データおよび治具の不適合を治具自身に備えられるデバイスによって通知する場合、治具をインクジェットプリンター20にセットする作業者によって印刷データおよび治具の不適合が認識される可能性を向上することができる。
【0076】
加工システム10は、本実施の形態において、フラットベッド21にセットされた治具に付されているバーコードが作業者によってバーコードリーダー45で読み取られる。しかしながら、加工システム10は、治具がフラットベッド21にセットされた場合に、この治具のバーコードを自動で読み取る仕組みでも良い。
【0077】
加工システム10は、本実施の形態において、印刷管理システム40がバーコードリーダー45を備えている。しかしながら、加工システム10は、フラットベッド21にセットされた治具に付されているバーコードを読み取るバーコードリーダーをインクジェットプリンター20が備えても良い。
【0078】
加工システム10は、本実施の形態において、フラットベッド21にセットされた治具に付されているバーコードを読み取ることによって、フラットベッド21にセットされた治具から治具IDを取得する。しかしながら、加工システム10は、バーコード以外の方法によって治具から治具IDを取得しても良い。例えば、加工システム10は、治具IDを無線通信または有線通信で送信する送信機を治具が備えていて、治具の送信機から送信された治具IDを無線通信または有線通信で受信する受信機をインクジェットプリンター20または印刷管理システム40が備えていても良い。加工システム10は、治具から治具IDを無線通信または有線通信で取得する場合、治具からの治具IDの取得を容易化することができ、利便性を向上することができる。
【0079】
加工システム10は、印刷管理システム40の機能の少なくとも一部がインクジェットプリンター20によって実現されても良い。
【0080】
(第2の実施の形態)
まず、本発明の第2の実施の形態に係る加工システムの構成について説明する。
【0081】
なお、本実施の形態に係る加工システムの構成要素のうち、第1の実施の形態に係る加工システム10(図1参照。)の構成要素と同様の構成要素については、加工システム10の構成要素と同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0082】
図10は、本実施の形態に係る加工システム110のブロック図である。
【0083】
図10に示すように、加工システム110の構成は、加工システム10が印刷管理システム40(図1参照。)に代えて印刷管理システム140を備えた構成と同様である。印刷管理システム140は、1台のコンピューターによって構成されても良いし、複数台のコンピューターによって構成されても良い。
【0084】
図11は、1台のコンピューターによって構成される場合の印刷管理システム140のブロック図である。
【0085】
図11に示すように、印刷管理システム140の構成は、印刷管理システム40が印刷管理プログラム46a(図4参照。)に代えて印刷管理プログラム146aを備えた構成と同様である。
【0086】
制御部47は、印刷管理プログラム146aを実行することによって、情報取得部47aおよび個数通知部47dと、インクジェットプリンター20による印刷を制御する印刷制御部147bと、印刷データおよび治具の不適合を通知する不適合通知部147cとを実現する。
【0087】
次に、加工システム110の動作について説明する。
【0088】
加工システム110の動作は、図8に示す動作に代えて図12に示す動作を実行する点を除いて、加工システム110の動作と同様である。
【0089】
図12は、治具に付されているバーコードがバーコードリーダー45によって読み取られる場合の印刷管理システム140の動作のフローチャートである。
【0090】
インクジェットプリンター20による印刷の作業者は、注文状況データベース46cに蓄積されているいずれかの注文を操作部41または通信部44を介して指定する。次に、作業者は、フラットベッド21に治具を位置決めしてセットする。ここで、加工システム10が複数の種類の治具を備えている場合、作業者は、複数の種類の治具の中から選んだ1つの治具をフラットベッド21に位置決めしてセットする。なお、注文の指定と、治具のセットとは、いずれが先に実行されても良い。作業者は、注文の指定と、治具のセットとの実行後、フラットベッド21にセットした治具に付されているバーコードをバーコードリーダー45に読み取らせる。
【0091】
印刷管理システム140の制御部47は、バーコードリーダー45によってバーコードが読み取られると、図12に示す動作を実行する。
【0092】
図12に示すように、情報取得部47aは、S61(図8参照。)と同様のS161を実行する。
【0093】
次いで、印刷制御部147bは、S62(図8参照。)と同様のS162を実行する。
【0094】
次いで、印刷制御部147bは、指定された注文に注文状況データベース46cにおいて関連付けられている治具IDと、S161において取得された治具IDとが一致するか否かを判断する(S163)。
【0095】
不適合通知部147cは、指定された注文に注文状況データベース46cにおいて関連付けられている治具IDと、S161において取得された治具IDとが一致しないとS163において判断すると、指定された注文に含まれる印刷データと、フラットベッド21にセットされている治具との不適合を表示部42による表示によって通知し(S164)、図12に示す動作を終了する。不適合通知部147cは、フラットベッド21にセットされている治具を別の種類の治具に交換すべきことと、注文の指定を変更すべきこととの少なくとも一方を作業者に促すメッセージを、S164における通知に含めても良い。
【0096】
印刷制御部147bは、指定された注文に注文状況データベース46cにおいて関連付けられている治具IDと、S161において取得された治具IDとが一致するとS163において判断すると、指定された注文に含まれる印刷データに応じて印刷を開始する(S165)。
【0097】
個数通知部47dは、S165の処理の後、S66(図8参照。)と同様のS166を実行して、図12に示す動作を終了する。
【0098】
以上に説明したように、加工システム110は、印刷データに関連付けられている治具IDと、治具から取得した治具IDとが一致しない場合(S163でNO)に、印刷データおよび治具の不適合を通知する(S164)ので、印刷データおよび治具が不適合な状態での印刷の実行を抑えることができる。
【0099】
加工システム110は、注文状況データベース46cに蓄積されている印刷データのうち、指定された印刷データに関連付けられている治具IDと、治具から取得した治具IDとが一致しないとき(S163でNO)、印刷データおよび治具の不適合を通知する(S164)ので、作業者が印刷の実行を希望する印刷データに適合しない治具を使用した印刷を防止することができる。
【0100】
加工システム110は、注文状況データベース46cに蓄積されている印刷データのうち、指定された印刷データに関連付けられている治具IDと、治具から取得した治具IDとが一致するとき(S163でYES)、印刷を実行する(S165)ので、作業者が印刷の実行を希望する印刷データに適合する治具を使用した印刷を実行することができる。
【0101】
加工システム110は、本実施の形態において、S164における通知を印刷管理システム140の表示部42による表示によって実行する。しかしながら、加工システム110は、表示部42による表示に代えて、または、表示部42による表示に加えて、インクジェットプリンター20の表示部30による表示と、インクジェットプリンター20のスピーカー31による音声出力と、印刷管理システム140のスピーカー43による音声出力と、治具の表示デバイスによる表示と、治具の音声出力デバイスによる音声出力との少なくとも1つによってS164における通知を実行しても良い。
【0102】
加工システム110は、本実施の形態において、フラットベッド21にセットされた治具に付されているバーコードが作業者によってバーコードリーダー45で読み取られる。しかしながら、加工システム110は、治具がフラットベッド21にセットされた場合に、この治具のバーコードを自動で読み取る仕組みでも良い。
【0103】
加工システム110は、本実施の形態において、印刷管理システム140がバーコードリーダー45を備えている。しかしながら、加工システム110は、フラットベッド21にセットされた治具に付されているバーコードを読み取るバーコードリーダーをインクジェットプリンター20が備えても良い。
【0104】
加工システム110は、本実施の形態において、フラットベッド21にセットされた治具に付されているバーコードを読み取ることによって、フラットベッド21にセットされた治具から治具IDを取得する。しかしながら、加工システム110は、第1の実施の形態に係る加工システム10と同様に、バーコード以外の方法によって治具から治具IDを取得しても良い。
【0105】
加工システム110は、印刷管理システム140の機能の少なくとも一部がインクジェットプリンター20によって実現されても良い。
【0106】
本発明の加工は、上述の各実施の形態において、UV硬化型インクによるインクジェット印刷であるが、UV硬化型インクによるインクジェット印刷以外の印刷でも良いし、例えば切断など、印刷以外の加工でも良い。
【符号の説明】
【0107】
10 加工システム
20 インクジェットプリンター(加工装置)
46b 治具データベース
46c 注文状況データベース(加工データ蓄積部)
47a 情報取得部
47c 不適合通知部
47d 個数通知部
50 治具
53 表示部(治具に備えられるデバイス)
54 スピーカー(治具に備えられるデバイス)
90 被加工物
110 加工システム
147c 不適合通知部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12