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特許7186160中継式物品仕分けシステムおよび仕分け方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-30
(45)【発行日】2022-12-08
(54)【発明の名称】中継式物品仕分けシステムおよび仕分け方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20221201BHJP
   G06Q 10/08 20120101ALI20221201BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20221201BHJP
   B65G 1/10 20060101ALI20221201BHJP
【FI】
B65G1/137 A
G06Q10/08
B65G1/00 501C
B65G1/10 Z
B65G1/137 F
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019224605
(22)【出願日】2019-12-12
(62)【分割の表示】P 2019516139の分割
【原出願日】2017-07-03
(65)【公開番号】P2020073407
(43)【公開日】2020-05-14
【審査請求日】2019-12-18
(73)【特許権者】
【識別番号】518227142
【氏名又は名称】北京極智嘉科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING GEEKPLUS TECHNOLOGY CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】劉 凱
(72)【発明者】
【氏名】李 洪 波
【審査官】中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第09067317(US,B1)
【文献】特開2011-140388(JP,A)
【文献】特開平3-158303(JP,A)
【文献】特開2009-096637(JP,A)
【文献】特開2002-338015(JP,A)
【文献】国際公開第2015/052830(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00-1/20
G06Q 10/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品棚を持ち上げて運搬することができる複数の搬送ロボットと、
手動仕分けされる物品を保管するための手動仕分けエリアと、
注文品容器が載置され、それぞれの手動仕分け補助具と、載置する注文品容器や対応する注文情報とを結び付けるようにバックグラウンドシステムに操作され得る手動仕分け集貨補助具と、
物品を保管してロボットに搬送される複数の商品棚が配置される機器仕分け商品棚エリアと、
搬送ロボットによって商品棚が搬送されると、仕分け作業者は、商品棚から物品を仕分けしたり、物品を商品棚に載せたりするワークステーションと、
搬送ロボットや手動仕分けを行う人と通信し、注文の割り当て、商品棚の搬送、および物品の仕分けを行うように制御できる制御システムと、を備える物品仕分けシステムであって、
手動仕分けエリアの物品に関するとともに、機器仕分け商品棚エリアの物品にも関する混合型注文について、手動仕分けエリアの物品に関する注文の仕分けをPTG仕分け方式で行い、機器仕分け商品棚エリアの物品に関する注文の仕分けをGTP仕分け方式で行うような、制御システムによる制御の下、PTG仕分け方式およびGTP仕分け方式の交錯によって混合注文の仕分けを行う、物品仕分けシステム。
【請求項2】
制御システムは、注文を、手動仕分けエリアの物品のみに関する手動仕分け型注文と、機器仕分け商品棚エリアの物品のみに関するGTP仕分け型注文と、混合型注文とに分類するように構成され、
手動仕分け型注文について、制御システムは、PTG仕分け方式で物品を仕分けするように制御し、
GTP仕分け型注文について、制御システムは、GTP仕分け方式で物品を仕分けするように制御する、請求項1に記載の物品仕分けシステム。
【請求項3】
前記手動仕分けエリアに、手動仕分けされる物品が保管される複数の手動仕分け商品棚が配置され、それぞれの手動仕分け商品棚が一意の番号を有し、手動仕分け商品棚におけるステーション、ステーションにおける物品タグ、および数量情報が制御システムに記憶される、請求項1に記載の物品仕分けシステム。
【請求項4】
手動仕分けエリアの物品の仕分け頻度は、機器仕分け商品棚エリアの物品の仕分け頻度よりも大きい、請求項1に記載の物品仕分けシステム。
【請求項5】
同一の混合注文について、PTG方式の物品の仕分けと、GTP方式の物品の仕分けとは、使用する注文品容器が同一であり、且つ、該同一の注文品容器が常に同一の手動仕分け集貨補助具に配置される、請求項に記載の物品仕分けシステム。
【請求項6】
ワークステーションに配置された種まき壁を更に備え、同一の混合注文について、PTG方式の物品の仕分けと、GTP方式の物品の仕分けとは、使用する注文品容器が同一であり、且つ、該同一の注文品容器がPTG方式の仕分け部分において手動仕分け集貨補助具に配置され、GTP方式の仕分け部分において種まき壁に配置され、種まき壁に配置される場合に、種まき壁のステーションと容器タグや注文情報との間の再結び付けが行われる、請求項に記載の物品仕分けシステム。
【請求項7】
手動仕分けエリアの商品棚における物品が手動で仕分けされる度に、制御システムに記憶された手動仕分け商品棚におけるステーション、ステーションにおける物品タグ、および数量情報が更新される、請求項3に記載の物品仕分けシステム。
【請求項8】
前記それぞれの手動仕分け集貨補助具と、載置する注文品容器や対応する注文情報とを結び付けることは、スキャナで手動仕分け集貨補助具のバーコードおよび/または注文品容器のバーコードをスキャンすることにより行われる、請求項1からのいずれか1項に記載の物品仕分けシステム。
【請求項9】
PTG仕分け方式において、携帯注文品容器が載置された手動仕分け集貨補助具を手動仕分けエリアに手動で運搬または運転して物品を仕分けし、
GTP仕分け方式において、人および容器が仕分けステーションに位置し、搬送ロボットが商品棚をワークステーションに搬送し、仕分け作業者が商品棚から物品を注文品容器に仕分けする、請求項1から8のいずれか1項に記載の物品仕分けシステム。
【請求項10】
PTG仕分け方式において、制御システムが計画したルートに従って、手動仕分け集貨補助具を手動仕分けエリアに手動で運搬または運転して物品を仕分けする、請求項に記載の物品仕分けシステム。
【請求項11】
手動仕分けエリアに到着すると、制御システムが指示した注文仕分け順序に従って物品の仕分けを手動で行う、請求項10に記載の物品仕分けシステム。
【請求項12】
請求項1に記載の物品仕分けシステムで実行される物品仕分け方法であって、
手動仕分けエリアの物品に関するとともに、機器仕分け商品棚エリアの物品にも関する混合型注文について、手動仕分けエリアの物品に関する注文の仕分けをPTG仕分け方式で行い、機器仕分け商品棚エリアの物品に関する注文の仕分けをGTP仕分け方式で行うように、制御システムによる制御の下、PTG仕分け方式およびGTP仕分け方式で混合注文の仕分けを行うこと、を含む、請求項1に記載の物品仕分けシステムで実行される物品仕分け方法。
【請求項13】
制御システムは、処理待ちの注文を、手動仕分けエリアの物品のみに関する手動仕分け型注文と、機器仕分け商品棚エリアの物品のみに関するGTP仕分け型注文と、手動仕分けエリアの物品に関するとともに、機器仕分け商品棚エリアの物品にも関する混合型注文とに分類することを更に含み、
手動仕分け型注文について、制御システムによる制御の下、PTG仕分け方式で物品の仕分けを行い、
GTP仕分け型注文について、制御システムによる制御の下、ロボットに基づくGTP仕分け方式で物品の仕分けを行い、GTP仕分け方式において、制御システムは、注文に基づいて搬送待ちの商品棚を決定し、商品棚を機器仕分け商品棚エリアからワークステーションに運搬するようにロボットに指示し、ワークステーションにおいて、仕分け作業者は制御システムの制御に基づいて商品棚から物品を仕分けし、
混合型注文について、制御システムによる制御の下、PTG仕分け方式およびGTP仕分け方式で混合注文の仕分けを行う、請求項12に記載の物品仕分け方法。
【請求項14】
同一の混合注文について、PTG方式の物品の仕分けと、GTP方式の物品の仕分けとは、使用する注文品容器が同一であり、且つ、該同一の注文品容器が常に同一の手動仕分け集貨補助具に配置される、請求項12に記載の物品仕分け方法。
【請求項15】
種まき壁がワークステーションに配置され、同一の混合注文について、PTG方式の物品の仕分けと、GTP方式の物品の仕分けとは、使用する注文品容器が同一であり、且つ、該同一の注文品容器がPTG方式において手動仕分け集貨補助具に配置され、GTP方式において種まき壁に配置され、種まき壁に配置される場合に、種まき壁のステーションと容器タグ、注文情報との間の再結び付けが行われる、請求項12に記載の物品仕分け方法。
【請求項16】
手動仕分けエリアの商品棚における物品が手動で仕分けされる度に、制御システムに記憶された手動仕分け商品棚におけるステーション、ステーションにおける物品タグ、および数量情報が更新される、請求項13から15のいずれか1項に記載の物品仕分け方法。
【請求項17】
それぞれの手動仕分け集貨補助具と、載置する注文品容器や対応する注文情報とを結び付けることは、スキャナで手動仕分け集貨補助具のバーコードおよび/または注文品容器のバーコードをスキャンすることにより行われる、請求項13から15のいずれか1項に記載の物品仕分け方法。
【請求項18】
PTG仕分け方式において、注文品容器が載置された手動仕分け集貨補助具を手動仕分けエリアに手動で運搬または運転して物品を仕分けし、
GTP仕分け方式において、人および注文品容器が仕分けステーションに位置し、搬送ロボットが商品棚をワークステーションに搬送し、仕分け作業者が商品棚から物品を注文品容器に仕分けする、請求項13から15のいずれか1項に記載の物品仕分け方法。
【請求項19】
PTG仕分け方式において、制御システムが計画したルートに従って、手動仕分け集貨補助具を手動仕分けエリアに手動で運搬または運転して物品を仕分けする、請求項18に記載の物品仕分け方法。
【請求項20】
手動仕分けエリアに到着すると、制御システムが指示した注文仕分け順序に従って物品の仕分けを手動で行う、請求項19に記載の物品仕分け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には物流・倉庫保管技術に関し、より具体的には、eコマース分野の
中継式物品仕分け方法、物品仕分けシステム、計算装置およびコンピュータ可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
eコマースとインターネットショッピングの急激な発展は、物流・倉庫保管業界に急速
な台頭のきっかけを与えるとともに、これまでにないチャレンジをもたらしている。手動仕分けとは、仕分け作業者が仕分けタスクリスト(紙、IPAD等、音声、VR媒体であってもよい)を持ちながら仕分け作業を行うことである。該方式では、物流・倉庫保管の仕分け方式のうち、コストが最も低い方式であり、その利点として、倉庫保管運営センターのハードウェアのコストが低く、仕分けタスクが増えた時に仕分け作業者を増やしてシステムの出荷能力を向上させることができる。該方式の最大の欠陥は、倉庫保管システムの商品配置位置における物品の種類および数量情報と実際の商品配置位置における物品の種類および数量とが合致しないことである。仕分け効率を更に向上させ、注文から納品までの時間を短縮し、労働力負担を削減するために、ロボットによる自動仕分けシステムを採用するGTP(Goods To Person)方式は効果的な方式である。上記GTP方式は、スマート搬送ロボットに基づくものである。ロボットは、注文要求および在庫情報に応じて、ターゲット商品棚の直下まで自動的に走行し、ターゲット商品棚を持ち上げて仕分けステーションまで搬送する。仕分けステーションに表示パネルなどの表示装置が配置され、該表示装置に配送注文の所要物品の所在位置情報が提示され、仕分け作業者は、提示に応じてターゲット商品棚から所要の物品を取り出して所定の容器に置き、仕分けタスクを行う。仕分けタスクが終了した後に、ロボットは商品棚を所定の位置に返送する。上記のGTP方式では、作業者が全過程において移動する必要がなく、仕分け効率を大幅に向上させ、作業者の労働強度を低減する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
仕分けタスクリストによる手動仕分けおよびロボットによるGTP仕分けには、それぞれ長所と短所があり、この2つの仕分け方式を協調的に結び付けて2つの仕分け方式の利点を十分に発揮し、方案全体の仕分け効率を向上させることは、早急に解決すべき重要な問題である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記事情に鑑み、本発明を提出する。
本発明の1つの態様によれば、商品棚を持ち上げて運搬することができる複数の搬送ロボットと、手動仕分けされる物品を保管するための手動仕分け商品棚エリアと、容器が載置され、手動運転または運搬に便利であり、バックグラウンドシステムによって、それぞれの手動仕分け補助具と、載置する容器、対応する注文情報とを結び付けるように操作することができる手動仕分け集貨補助具と、物品を保管してロボットに搬送される複数の商品棚が配置され、商品棚が複数の行/列の商品棚行列に配列され、空の行/列は搬送ロボットが通行する通路を構成する機器仕分け商品棚エリアと、搬送ロボットによって商品棚が搬送されると、仕分け作業者が商品棚から物品を仕分けしたり、物品を商品棚に載せたりするワークステーションと、搬送ロボットや手動仕分けを行う人と通信し、注文の割り当て、商品棚の搬送、および物品の仕分けを行うように制御できる制御システムとを備える中継式物品仕分けシステムであって、手動仕分けエリアの物品に関するとともに、機器仕分け商品棚エリアの物品にも関する混合型注文について、制御システムによる制御の下
、手動仕分けエリアの物品に関する注文の仕分けをPTG仕分け方式で行い、機器仕分け商品棚エリアの物品に関する注文の仕分けをGTP仕分け方式で行うように、PTG(Person To Goods)仕分け方式およびGTP仕分け方式の直列仕分けによる中継方式で混合注文の仕分けを行う、中継式物品仕分けシステムを提供する。
【0005】
本発明の別の態様によれば、請求項1に記載の中継式物品仕分けシステムで実行される中継式物品仕分け方法であって、手動仕分けエリアの物品に関するとともに、機器仕分け商品棚エリアの物品にも関する混合型注文について、制御システムによる制御の下、手動仕分けエリアの物品に関する注文の仕分けをPTG仕分け方式で行い、機器仕分け商品棚エリアの物品に関する注文の仕分けをGTP仕分け方式で行うように、PTG仕分け方式およびGTP仕分け方式の直列仕分けによる中継方式で混合注文の仕分けを行うことを含む、中継式物品仕分け方法を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施例による中継式物品仕分けシステムおよび中継式物品仕分け方法を利用し、全体としてデータに基づいて駆動され、中継方式で仕分けし(手動仕分けしてからロボットによるGTP仕分けをするか、または、ロボットによるGTP仕分けをしてから手動仕分けをする)、仕分けタスクリストによる手動仕分けおよびロボットによるGTP仕分けの利点を協調的に結び付け、方案全体の仕分け効率を向上させる。
【0007】
以下の図面を参照しながら本発明の実施例について詳細に説明した内容から、本発明のこれらおよび/または他の態様と利点は、更に明らかになり、更に理解しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の1つの実施例による物品仕分けシステム100を示す。
図2】手動仕分け集貨補助具の例としての集貨カートの図を示す。
図3】種まき壁の模式図を示す。
図4】本発明の実施例による、PTG仕分けしてからGTP仕分けする中継式仕分け方法400の全体フローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
当業者が本発明をより良く理解するために、以下、図面および具体的な実施形態を参照しながら本発明を更に詳細に説明する。
【0010】
本発明の1つの実施例によれば、商品棚を持ち上げて運搬することができる複数の搬送ロボットと、手動仕分けされる物品が保管される複数の手動仕分け商品棚が配置され、それぞれの手動仕分け商品棚が一意の番号を有し、手動仕分け商品棚におけるステーション、ステーションにおける物品タグおよび数量情報が制御システムに記憶される手動仕分け商品棚エリアと、容器が載置され、手動運転または運搬に便利であり、バックグラウンドシステムによって、それぞれの手動仕分け補助具と、載置する容器、対応する注文情報とを結び付けるように操作することができる手動仕分け集貨補助具と、物品を保管してロボットに搬送される複数の商品棚が配置され、商品棚が複数の行/列の商品棚行列に配列され、空の行/列は搬送ロボットが通行する通路を構成する機器仕分け商品棚エリアと、搬送ロボットによって商品棚が搬送されると、仕分け作業者が商品棚から物品を仕分けしたり、物品を商品棚に載せたりするワークステーションと、注文を手動仕分け型注文と、GTP仕分け型注文と、混合型注文とに分類し、手動仕分け型注文は手動仕分けエリアの物品のみに関し、GTP仕分け型注文は機器仕分け商品棚エリアの物品のみに関し、混合型注文は手動仕分けエリアの物品に関するとともに機器仕分け商品棚エリアの物品にも関するように構成される制御システムとを備える中継式物品仕分けシステムであって、混合型注文について、制御システムによる制御の下に、手動仕分けエリアの物品に関する注文の
仕分けをPTG仕分け方式で行い、機器仕分け商品棚エリアの物品に関する注文の仕分けをGTP仕分け方式で行うように、PTG仕分け方式およびGTP仕分け方式の直列仕分けによる中継方式で混合注文の仕分けを行う、中継式物品仕分けシステムを提供する。
【0011】
図1は、本発明の1つの実施例による物品仕分けシステム100を示す。物品仕分けシステム100は、制御システム10と、搬送ロボット20と、ワークステーション50と、手動仕分け商品棚エリア30と、機器仕分け商品棚エリア40と、手動仕分け集貨補助具60とを備える。
【0012】
手動仕分け商品棚エリア30は、手動仕分けされる物品を保管するために用いられる。一例において、手動仕分け商品棚エリア30に、販売繁忙期または販促時期における人気商品、すなわち頻繁に注文される商品が保管される。人気商品を機器仕分け商品棚エリアに置き、GTP方式で物品を仕分けすれば、頻繁に商品棚をステーションに搬送し、物品を仕分けして商品棚を商品棚エリアに返送する必要がある。人気商品に対して手動仕分け方式を採用すれば、商品棚の搬送が不要で、1回の作業で複数の注文、複数種の人気商品を仕分けすることができ、GTP仕分け方式に比べて効率がより高い。
【0013】
機器仕分け商品棚エリア40に、物品を保管してロボット20に搬送される複数の商品棚が配置され、商品棚エリアにおいて、商品棚が複数の行/列の商品棚行列に配列され、空の行/列は搬送ロボットが通行する通路を構成する。
【0014】
図1に示す例において、手動仕分け商品棚エリア30に、手動仕分けされる物品が保管される複数の手動仕分け商品棚が配置され、それぞれの手動仕分け商品棚が一意の番号を有し、手動仕分け商品棚におけるステーション、ステーションにおける物品タグおよび数量情報が制御システムに記憶される。
【0015】
手動仕分け集貨補助具60は、容器が載置され、手動運転または運搬に便利である。バックグラウンドシステムは、それぞれの手動仕分け補助具と、載置する容器、対応する注文情報とを結び付けるように操作することができる。例えば、注文の割り当てを行う時に、注文と容器とを関連付け、容器を手動仕分け補助具に配置する時に、容器と手動仕分け補助具とを関連付け、このように、手動仕分け補助具と、載置する容器、対応する注文情報との間を関連付ける。それにより、バックグラウンドオペレーティングシステムは、このような関連情報と、手動仕分け商品棚エリアにおける商品配置位置および対応物品の情報とに応じて、仕分け作業者の最適な走行・仕分けルートを計画することができる。以下、容器を材料箱と呼ぶこともある。
【0016】
手動仕分け集貨補助具60の例として、集貨カート、トレイが載置されたローリフト、ローラーコンベヤ等がある。図2は、手動仕分け集貨補助具の例としての集貨カートの図を示す。
【0017】
一例において、手動仕分け集貨補助具に、注文の仕分けをどのように行うかを指示する手動仕分け物品の仕分けリスト指示具が付着され、一例において、仕分けリスト指示具は、紙の仕分けリストまたはペーパーレス仕分けリスト(例えば、RF、IPad、携帯電話等)であってもよい。
【0018】
好ましくは、仕分け作業者が例えば手動仕分け商品棚エリアにおいて手動仕分け集貨補助具を押して仕分けする時、仕分けの進行に伴い、関連する商品棚、商品棚におけるステーションおよびステーションにおける物品の情報をリアルタイムに更新し、例えば、手動でペーパーレス仕分けリストにおける物品仕分け完了情報をトリガーする。例えば、ペーパーレス仕分けリストに、ある商品棚、あるステーションで1冊のある書籍を仕分けする
ことが指示されれば、完了した後に、該仕分けが既に完了したことを指示するように音声、またはタッチ等方式により入力することができ、これにより、システムは関連する商品棚ステーションにおける物品の数量等の状態の更新を行う。
【0019】
搬送ロボット20は、機器仕分け商品棚エリアの内部、機器仕分け商品棚エリアとワークステーションとの間、および他の地域で動き、商品棚32を持ち上げて運搬することができる。搬送ロボット20は、制御システム10による制御の下、物品の搬送タスクを実行する。例えば、ロボット20は、商品棚行列における空いている空間60(ロボットが通行する通路の一部)に沿って走行し、ターゲット商品棚30の下方まで移動し、ターゲット商品棚32を持ち上げて割り当てられたワークステーション50に搬送することができる。好ましくは、ロボットは、持ち上げ機構と、カメラと、通信手段とを有し、自律ナビゲーション機能を有する。搬送ロボットは、通信手段を介してオペレーティングシステムと通信し、更に他の搬送ロボットと通信することができる。搬送ロボットは、カメラで撮影した地面上の二次元コードにより位置決めされて前へ走行することができ、商品棚の下方まで走行し、持ち上げ機構を利用して商品棚全体を持ち上げることができる。
【0020】
一例において、商品棚32は、方形のフレームであり、複数層に分けることができ、物品が置かれて搬送ロボット20に運搬され、仕分け作業者が商品棚32から物品を仕分けする。商品棚の底端に、位置が対称で高さがロボットの高さよりも高い脚が4本備えられ、ロボットは商品棚の底部を通ることができる。商品棚の各層に、対応する識別用のタグがある。一例において、各商品棚の底部に、搬送ロボットに識別される二次元コードがあり、各商品棚の二次元コードは一意性を有する。各商品棚に、複数種の物品ができるだけ多く配置され、これによって、各商品棚はできるだけ多くの注文をカバーして商品棚の搬送回数を減少する。
【0021】
ワークステーション50は、GTP仕分けの場合の仕分け作業者が動作する場所であり、搬送ロボット20は商品棚32をワークステーション50に搬送し、仕分け作業者80(人工またはロボット)は商品棚32から物品を仕分けしたり、商品棚32に物品を載せたりする。
【0022】
制御システム10は、注文を、手動仕分けエリアの物品のみに関する手動仕分け型注文と、機器仕分け商品棚エリアの物品のみに関するGTP仕分け型注文と、手動仕分けエリアの物品に関するとともに機器仕分け商品棚エリアの物品にも関する混合型注文とに分類するように構成される。ここで、混合型注文は、制御システムによる制御の下、PTG仕分け方式およびGTP仕分け方式の直列仕分けによる中継方式で混合注文の仕分けが行われる。ここで、手動仕分けエリアの物品に関する注文がPTG仕分け方式で仕分けされ、機器仕分け商品棚エリアの物品に関する注文がGTP仕分け方式で仕分けされる。
【0023】
具体的には、各注文に関わる各種の物品は、それぞれのカテゴリがあり、手動仕分け商品棚エリアに配置されたり、機器仕分け商品棚エリアに配置される。制御システムは、各注文に関わる全ての物品のカテゴリに応じて注文を分類する。注文に関わる全ての物品がいずれも手動仕分け商品棚エリアに位置すれば、該注文を手動仕分け型注文に分類する。注文が機器仕分け商品棚エリアの物品のみに関すれば、該注文をGTP仕分け型注文に分類し、注文が手動仕分け商品棚エリアの物品に関するとともに、機器仕分け商品棚エリアの物品にも関すれば、該注文を混合型注文に分類する。
【0024】
一例において、制御システムは、明示的な注文分類操作を行わず、処理しようとする注文について、ある容器およびある手動仕分け集貨補助具と結び付け、その後、どのような注文であっても、対応する容器が手動仕分け集貨補助具に配置され、その後、手動仕分け集貨補助具が手動仕分け商品棚エリアに運搬され、手動仕分け商品棚エリアにおいて、仕
分け作業者は、プリントした紙の注文または電子工具に指示される注文に応じて、関わる注文の仕分けを行い、すなわち、手動仕分けエリアの物品に関する注文(容器)の仕分けを行い、手動仕分けエリアの物品に関しない注文(容器)を処理しない。続いて、好ましくは、手動仕分け集貨補助具における手動仕分けエリアの物品に関する容器(注文)が全て処理された後、手動仕分け集貨補助具は、機器仕分け商品棚エリアの物品に関する注文の仕分けを行うために、ワークステーションに運搬される。しかし、場合によって、ある手動仕分け集貨補助具に対し、手動仕分けエリアの物品に関する注文の手動仕分けを一度に完了する必要がなく、手動仕分け、機器仕分け、手動仕分け、機器仕分けが交錯して行われる形式であってもよい。
【0025】
制御システム10は、プロセッサ、メモリ、ソフトウェア、ネットワーク等の構成要素からなる計算プラットフォームであってもよい。制御システム10は、eコマースの個人
ユーザーにオンラインショッピングサービスを提供することができる。制御システム10は、1つまたは複数のサーバを備えてもよく、集中型制御アーキテクチャであってもよいし、分散型計算アーキテクチャであってもよい。サーバは、プロセッサおよびメモリを備えてもよく、メモリに注文プールが備えられてもよい。
【0026】
制御システムは、ロボットおよびシステムのlogo情報、注文情報、操作過程に関する情報等も記憶する。
【0027】
制御システム10は、ロボット20、ワークステーションにおける補助表示装置、仕分け作業者と通信するように操作することができ、通信方式は、例えば、無線通信技術または有線通信技術である。制御システム10は、ネットワークを介して外部と通信するように動作することができる。
【0028】
ユーザーは、クライアントを用い、ネットワークを介して制御システム10に接続されることができる。ユーザーは、オンラインショッピングアプリケーションAPPのユーザーインタフェースにより注文し、制御システム10は注文に基づき、搬送待ちの商品棚、搬送を担当する搬送ロボット、搬送先のワークステーション、および搬送ロボットの搬送ルートを決定し、搬送ロボットに搬送指示を伝達し、ワークステーションにおいて仕分け動作を行うこと等を仕分け作業者に指示する。
【0029】
ワークステーション50は、GTP仕分け方式の、物品の仕分けが発生する場所であり、搬送ロボット20は、商品棚32をワークステーションに搬送し、仕分け作業者80は、商品棚32から物品を仕分けしたり、物品を商品棚に載せたりする。
【0030】
一般的には、ワークステーション50は商品棚エリアの周りに配置される。
好ましくは、ワークステーション50に種まき壁(Put Wall)が設置され、種まき壁における商品配置位置に容器が配置され、それぞれの容器が注文に対応する。GTPの検索方式では、搬送ロボットは商品棚をワークステーションに搬送し、仕分け作業者は商品棚における物品を仕分けして種まき壁における対応する容器に置き、対応する注文の物品の仕分けが完了すると、対応する容器が持ち出されて梱包され、その後、新しい注文に対して物品の仕分けを行うために、新しい容器を置く。図3は、種まき壁の模式図を示す。ここで、種まき壁に、仕分け待ちの商品の情報および商品棚における所在位置情報等を全て表示パネルに表示するように指示し、情報が表示される表示装置が取り付けられ、仕分け作業者は、液晶パネルの表示情報に応じて商品棚から対応する商品を取り出す。仕分け作業者は、取得した商品をバーコードスキャナでスキャンし、スキャン結果が仕分け待ちの商品のバーコード等の情報と一致すれば、仕分け作業者は画面、指示ランプ等の提示に基づいて物品を種まき壁における所定の容器に置き、今回の仕分けタスクが終了するまで下記のタスクを実行し続ける。情報が一致しなければ,画面に商品のエラー提示が
表示され,仕分け作業者に仕分けタスクの再実行を要求する。
【0031】
好ましくは、手動仕分け商品棚エリアの物品の仕分け頻度は、機器仕分け商品棚エリアの物品の仕分け頻度よりも大きい。
【0032】
上記の中継式物品仕分けシステムに基づき、PTG手動仕分けとロボットに基づくGTP仕分けとを結び付ける中継式仕分け方法を提出する。ここで、手動に基づくPTG仕分けおよびロボットに基づくGTP仕分けは、優先順序の要求がなく、すなわち、手動に基づくPTG仕分けを行ってからロボットに基づくGTP仕分けを行ってもよく、ロボットに基づくGTP仕分けを行ってから手動に基づくPTG仕分けを行ってもよい。両者を交錯して行ってもよい。
【0033】
上記システムに基づき、PTG手動仕分けとロボットに基づくGTP仕分けとを結び付ける中継環節では、容器交換モード(箱交換モードとも呼ばれる)を採用してもよく、容器交換なしモード(箱交換なしモード)、すなわち同一の容器が載置された集貨補助具を採用してもよく、または両者の混合および他の形式等を採用してもよい。
【0034】
図4は、本発明の実施例による、PTG仕分けをしてからGTP仕分けをする中継式仕分け方法400の全体的なフローチャートを示す。
【0035】
図4に示すように、ステップS410において、手動仕分けを行う。
具体的には、容器が補助集貨カートに配置され、容器が注文情報と結び付けられ、仕分け作業者は、オペレーティングシステムが計画したルートにより、補助カートを手動仕分けエリアの各所定の位置に押し、対応する物品を取り出して対応する容器に置く。
【0036】
好ましくは、ここで、集貨カートに手動仕分け商品棚エリアの物品に関する注文に対応する容器のみが配置され、GTP商品棚エリアの物品のみに関する注文に対応する容器が配置されない。
【0037】
しかし、必要に応じて、注文内の物品のタイプを区別せずに、1つの段階の処理待ちの注文に対応する容器を全て集貨カートに配置してもよく、すなわち、注文に関わる物品が手動仕分け商品棚エリアに位置する物品に関するか否かに関わらず、対応する容器はいずれも集貨カートに配置される。このような場合、手動で物品を仕分けする時に、仕分け作業者は、紙の注文または電子注文など情報の指示に応じて物品を仕分けする。
【0038】
ステップS420において、手動仕分けが行われた後の集貨カートはワークステーションに運搬され、後続の動作モードに応じて、箱交換動作が行われるか、または箱交換動作が行われない。
【0039】
容器交換モードでは、すなわち、PTG仕分け及びGTP仕分けの切り替え期間において、集貨カートにおける容器を取り外し、容器を種まき壁に置き、仕分け作業者は、容器のバーコードまたは仕分けリストをスキャンすることにより、種まき壁における仕分けステーション、対応する容器、対応する注文情報の対応情報をバックグラウンドシステムに確立させ、後続のGTP仕分けのために準備をしておく。
【0040】
容器交換なしモードでは、すなわち、PTG仕分け及びGTP仕分けの切り替え期間に、容器は依然として集貨カートに配置され、位置が変動されず、集貨カートを種まき壁として仕分け動作を行い、すなわち、中継仕分けのシステム全体は、ロボットに基づくGTPサブマガジンエリア及びPTGに基づく手動仕分けサブマガジンエリアにおいて、容器が載置された同一の集貨補助具(集貨カート、トレイが載置されたローリフト、ローラー
コンベヤ等)を採用し、箱交換動作を行わず、中継環節の作業量を最大の程度で低減し、中継仕分けの中継効率を向上させる。
【0041】
バーコードをスキャンする等の形式により、混合リスト、集貨補助具、集貨補助具の商品配置位置、容器と混合リストから分割されたサブ注文(分割されたPTG仕分けのサブ注文およびGTP仕分けのサブ注文)のいずれかまたはいくつかとの結び付け対応関係を確立することができ、結び付け対応関係が確立された後に、仕分け作業者が混合リスト、集貨補助具、集貨補助具の商品配置位置、容器、およびサブ注文のうちのいずれかのバーコードをスキャンすることにより、バックグラウンドシステムは、上記集合リスト、集貨工具、集貨工具の商品配置位置、容器、およびサブ注文のいずれかまたはいくつかの結び付け対応関係および対応情報を取得することができる。
【0042】
続いて、ステップS430において、ロボットに基づくGTP仕分けを行う。
具体的には、ロボットに基づくGTP仕分けは、下記の操作により行うことができる。
【0043】
ステップS431において、商品棚を決定する。
具体的には、制御システムは、業務要求、在庫情報、および商品棚選択ポリシーに応じて、いずれかまたはいくつかのターゲット搬送商品棚を決定する。
【0044】
ステップS432において、ロボットが搬送する。
具体的には、制御システムは、ロボットのスケジューリングポリシーに応じて、該商品棚を所定のワークステーションに搬送するようにあるロボットを指定する。
【0045】
ステップS433において、物品を仕分けする。
具体的には、ロボットがワークステーションに搬送すると、複数のロボットは、スケジューリングポリシーに応じてワークステーションにおいて整列する。ワークステーションに表示パネルが配置され、仕分け待ちの商品の情報および商品棚における所在位置情報等が全て表示パネルに表示され、仕分け作業者は、液晶パネルの表示情報に応じて、商品棚から対応する商品を取り出す。仕分け作業者は、取得した商品をバーコードスキャナでスキャンし、スキャン結果が仕分け待ちの商品のバーコード等の情報と一致すれば、仕分け作業者は、画面、指示ランプ等の提示に基づいて物品を所定の容器に置き、今回の仕分けタスクが終了するまで下記のタスクを実行し続ける。情報が一致しなければ、画面に商品のエラー提示が表示され,仕分け作業者に仕分けタスクの再実行を要求する。
【0046】
このように、PTG仕分けモードが先に行われ、GTP仕分けモードが後に行われる中継仕分けを行う。
【0047】
その代わりに、GTP仕分けモードが先に行われ、PTG仕分けモードが後に行われる中継仕分けであってもよい。
【0048】
一例において、ロボットに基づくGTP仕分けシステムは、仕分けステーションの表示パネルの代わりに、VRメガネまたは音声案内を用いることができる。
【0049】
一例において、手動仕分けのステップにおいて、上記のつみ取り方式を採用することができるほか、「つみ取り+種まき」の組み合わせ方式を採用してもよく、すなわち、作業者は、まず、統計された仕分け待ちの物品の情報に基づいてつみ取り方式を用いて手動商品棚エリアにおいて集貨し、その後、集められた物品を種まき方式で対応注文に対応する容器に置く。
【0050】
一例において、上記GTP仕分けのサブステップにおいて、上記直接の仕分け方式のほ
か、階層仕分けのモードを採用してもよく、具体的には、上海極絡智能科技有限公司が先に提出した中国特許出願(出願番号:201610825164.7、特許名称:階層物品仕分け方法、システムおよび計算装置)を参照することができる。
【0051】
一例において、手動仕分け商品棚エリアの商品棚における物品が手動で仕分けされるときごとに、制御システムに記憶された手動仕分け商品棚におけるステーション、ステーションにおける物品タグ、および数量情報が更新される。このような更新は、仕分け作業者によって手作業で行うことができ、例えば、ハンドヘルド電子機器で対応情報を入力する。その代わりに、対応する監視機能により自動的または半自動的に実現することができ、例えば、ビデオ監視、画像処理により自動的に実現し、この過程において、自動音声認識技術と結び付けてもよく、手動誤り訂正操作と結び付けてもよい。
【0052】
なお、上記の説明では、PTG仕分け方式において、携帯容器が載置された手動仕分け集貨補助具を手動で手動仕分け商品棚エリアに運搬して物品を仕分けするが、その代わりに、自動運搬具で容器を持って手動仕分け商品棚エリアに運搬し、そこで待っている仕分け作業者によって手動で仕分けされてもよい。具体的には、手動仕分け集貨補助具が手動仕分け商品棚エリアに到着すると、例えば、制御システムが指示する注文仕分け順序に従って物品の仕分けを手動で行う。
【0053】
一例において、システムにおける注文状態をタイムリーに更新し、後続のタスクを正確に実行させるために、中継方式の2つの段階について、いずれかの段階において物品の仕分けが行われた後に、制御システムに維持された対応する注文の仕分け状態が更新される。
【0054】
以上をまとめ、本発明は、少なくとも以下の技術案を提供する。
(1)、商品棚を持ち上げて運搬することができる複数の搬送ロボットと、
手動仕分けされる物品を保管するための手動仕分け商品棚エリアと、
容器が載置され、手動運転または運搬に便利であり、バックグラウンドシステムによって、それぞれの手動仕分け補助具と、載置する容器、対応する注文情報とを結び付けるように操作することができる手動仕分け集貨補助具と、
物品を保管してロボットに搬送される複数の商品棚が配置され、商品棚が複数の行/列の商品棚行列に配列され、空の行/列は搬送ロボットが通行する通路を構成する機器仕分け商品棚エリアと、
搬送ロボットによって商品棚が搬送されると、仕分け作業者は、商品棚から物品を仕分けしたり、物品を商品棚に載せたりするワークステーションと、
搬送ロボットや手動仕分けを行う人と通信し、注文の割り当て、商品棚の搬送、および物品の仕分けを行うように制御できる制御システムと、
を備える中継式物品仕分けシステムであって、
手動仕分けエリアの物品に関するとともに、機器仕分け商品棚エリアの物品にも関する混合型注文について、手動仕分けエリアの物品に関する注文の仕分けをPTG仕分け方式で行い、機器仕分け商品棚エリアの物品に関する注文の仕分けをGTP仕分け方式で行うように、制御システムによる制御の下に、PTG仕分け方式およびGTP仕分け方式の直列仕分けによる中継方式で混合注文の仕分けを行う、中継式物品仕分けシステム。
【0055】
(2)、制御システムは、注文を、手動仕分け型注文は手動仕分けエリアの物品のみに関する手動仕分け型注文と、機器仕分け商品棚エリアの物品のみに関するGTP仕分け型注文と、混合型注文とに分類し、
手動仕分け型注文について、制御システムは、PTG仕分け方式で物品を仕分けするように制御し、
GTP仕分け型注文について、制御システムは、GTP仕分け方式で物品を仕分けする
ように制御する、(1)に記載の中継式物品仕分けシステム。
【0056】
(3)、前記手動仕分け商品棚エリアに、手動仕分けされる物品が保管される複数の手動仕分け商品棚が配置され、それぞれの手動仕分け商品棚が一意の番号を有し、手動仕分け商品棚におけるステーション、ステーションにおける物品タグ、および数量情報が制御システムに記憶される、(1)に記載の中継式物品仕分けシステム。
【0057】
(4)、手動仕分け商品棚エリアの物品の仕分け頻度は、機器仕分け商品棚エリアの物品の仕分け頻度よりも大きい、(1)に記載の中継式物品仕分けシステム。
【0058】
(5)、前記中継方式で混合注文の仕分けを行うことは、
手動仕分けエリアの物品に関する注文の仕分けをPTGの方式で行ってから、機器仕分け商品棚エリアの物品に関する注文の仕分けをGTPの方式で行うことを含む、(1)に記載の中継式物品仕分けシステム。
【0059】
(6)、同一の混合注文について、PTG方式の仕分け部分の物品の仕分けと、GTP方式の物品の仕分けとは、使用する容器が同一のであり、且つ、該同一の容器が常に同一の手動仕分け集貨補助具に配置される、(5)に記載の中継式物品仕分けシステム。
【0060】
(7)、ワークステーションに配置された種まき壁を更に備え、同一の混合注文について、PTG方式部分の物品の仕分けと、GTP方式の物品の仕分けとは、使用する容器が同一であり、且つ、該同一の容器は、PTG方式の仕分けにおいて手動仕分け集貨補助具に配置され、GTP方式の仕分けにおいて種まき壁に配置され、種まき壁に配置される場合に、種まき壁のステーションと容器タグ、注文情報との間の再結び付けが行われる、(5)に記載の中継式物品仕分けシステム。
【0061】
(8)、前記混合注文の仕分けを行うことは、
機器仕分け商品棚エリアの物品に関する注文の仕分けをGTPの方式で行ってから、手動仕分けエリアの物品に関する注文の仕分けをPTGの方式で行うことを含む、(1)に記載の中継式物品仕分けシステム。
【0062】
(9)、手動仕分け商品棚エリアの商品棚における物品が手動で仕分けされるときごとに、制御システムに記憶された手動仕分け商品棚におけるステーション、ステーションにおける物品タグ、および数量情報が更新される、(1)から(8)のいずれか1項に記載の中継式物品仕分けシステム。
【0063】
(10)、前記それぞれの手動仕分け補助具と、載置する容器、対応する注文情報とを結び付けることは、スキャナで手動仕分け補助具のバーコードおよび/または容器のバーコードをスキャンすることにより行われる、(1)から(8)のいずれか1項に記載の中継式物品仕分けシステム。
【0064】
(11)、PTG仕分け方式において、携帯容器が載置された手動仕分け集貨補助具を手動で手動仕分け商品棚エリアに運搬して物品を仕分けし、
GTP仕分け方式において、人および容器が仕分けステーションに位置し、搬送ロボットが商品棚をワークステーションに搬送し、仕分け作業者が商品棚から物品を容器に仕分けする、(1)から(8)のいずれか1項に記載の中継式物品仕分けシステム。
【0065】
(12)、PTG仕分け方式において、制御システムが計画したルートに従って、手動仕分け集貨補助具を手動で手動仕分け商品棚エリアに運搬して物品を仕分けする、(11)に記載の中継式物品仕分けシステム。
【0066】
(13)、手動仕分け商品棚エリアに到着すると、制御システムが指示する注文仕分け順序に従って物品の仕分けを手動で行う、(12)に記載の中継式物品仕分けシステム。
【0067】
(14)、中継方式の2つの段階について、いずれかの段階において物品の仕分けが行われた後に、制御システムに維持された対応する注文の仕分け状態が更新される、(1)から(8)のいずれか1項に記載の中継式物品仕分けシステム。
【0068】
(15)、前記制御システムによる制御の下に、PTG仕分け方式およびGTP仕分け方式の直列仕分けによる中継方式で混合注文の仕分けを行うことは、
PTG仕分け方式が先に行われ、GTP仕分け方式が後に行われる場合に、(1)PTGの仕分けが行われた後に、注文に関連する容器が載置された手動仕分け集貨補助具は、ワークステーションに運搬され、ワークステーションにおいて、手動仕分け集貨補助具の商品配置位置タグ情報、容器タグ情報は、対応する注文情報と関連付けられて制御システムに維持され、且つ、注文において行う必要のある仕分けタスクを指示するように、対応する注文情報が更新されており、この時の仕分けタスクは機器仕分け商品棚エリアの物品のみに関し、(2)続いて、前記注文情報に基づき、商品棚の割り当て、商品棚の搬送、商品棚への物品載せを経由して種まき壁の容器に仕分けすることを含む、GTP仕分け方式による仕分けを行うことと、
GTP仕分け方式が先に行われ、PTG仕分け方式が後に行われる場合に、(1)ワークステーションにおいて、手動仕分け集貨補助具の商品配置位置タグ情報、容器タグ情報が対応する注文情報と関連付けられて制御システムに維持され、且つ、対応する注文情報は、注文において行う必要のある、GTP仕分けに関連する仕分けタスクを指示し、この時の仕分けタスクは、機器仕分け商品棚エリアの物品のみに関し、(2)続いて、前記注文情報に基づき、商品棚の割り当て、商品棚の搬送、商品棚への物品載せを経由して種まき壁の容器に仕分けすることを含む、GTP仕分け方式による仕分けを行い、(3)GTPの仕分けが行われた後に、対応する注文情報を更新して注文において行う必要のある、PTG仕分けに関連する仕分けタスクを指示し、この時の仕分けタスクは手動仕分け商品棚エリアの物品のみに関することと、
を含む、(1)から(8)のいずれか1項に記載の中継式物品仕分けシステム。
【0069】
(16)、手動仕分けエリアの物品に関するとともに、機器仕分け商品棚エリアの物品にも関する混合型注文について、制御システムによる制御の下、PTG仕分け方式およびGTP仕分け方式の直列仕分けによる中継方式で混合注文の仕分けを行い、手動仕分けエリアの物品に関する注文の仕分けをPTG仕分け方式で行い、機器仕分け商品棚エリアの物品に関する注文の仕分けをGTP仕分け方式で行うこと、
を含む、(1)に記載の中継式物品仕分けシステムで実行される中継式物品仕分け方法。
【0070】
(17)、制御システムによって、処理待ちの注文を、手動仕分けエリアの物品のみに関する手動仕分け型注文と、機器仕分け商品棚エリアの物品のみに関するGTP仕分け型注文と、手動仕分けエリアの物品に関するとともに機器仕分け商品棚エリアの物品にも関する混合型注文とに分類することを更に含み、
手動仕分け型注文について、制御システムによる制御の下、PTG仕分け方式で物品の仕分けを行い、
GTP仕分け型注文について、制御システムによる制御の下、ロボットに基づくGTP仕分け方式で物品の仕分けを行い、GTP仕分け方式において、制御システムは、注文に基づいて搬送待ちの商品棚を決定し、商品棚を機器仕分け商品棚エリアからワークステーションに運搬するようにロボットに指示し、ワークステーションにおいて、仕分け作業者は、制御システムの制御に基づいて商品棚から物品を仕分けし、
混合型注文について、制御システムによる制御の下、PTG仕分け方式およびGTP仕分け方式の直列仕分けによる中継方式で混合注文の仕分けを行う、(16)に記載の中継式物品仕分け方法。
【0071】
(18)、前記中継方式で混合注文の仕分けを行うことは、
手動仕分けエリアの物品に関する注文の仕分けをPTGの方式で行ってから、機器仕分け商品棚エリアの物品に関する注文の仕分けをGTPの方式で行うことを含む、(16)に記載の中継式物品仕分け方法。
【0072】
(19)、同一の混合注文について、PTG方式の仕分け部分の物品の仕分けと、GTP方式の物品の仕分けとは、使用する容器が同一であり、且つ、該同一の容器が常に同一の手動仕分け集貨補助具に配置される、(18)に記載の中継式物品仕分け方法。
【0073】
(20)、種まき壁がワークステーションに配置され、同一の混合注文について、PTG方式部分の物品の仕分けと、GTP方式の物品の仕分けとは、使用する容器が同一であり、且つ、該同一の容器がPTG方式の仕分けにおいて手動仕分け集貨補助具に配置され、GTP方式の仕分けにおいて種まき壁に配置され、種まき壁に配置される場合に、種まき壁のステーションと容器タグ、注文情報との間の再結び付けが行われる、(18)に記載の中継式物品仕分け方法。
【0074】
(21)、前記混合注文の仕分けを行うことは、
機器仕分け商品棚エリアの物品に関する注文の仕分けをGTPの方式で行ってから、手動仕分けエリアの物品に関する注文の仕分けをPTGの方式で行うことを含む、(17)に記載の中継式物品仕分け方法。
【0075】
(22)、手動仕分け商品棚エリアの商品棚における物品が手動で仕分けされるときごとに、制御システムに記憶された手動仕分け商品棚におけるステーション、ステーションにおける物品タグ、および数量情報が更新される、(17)から(21)のいずれか1項に記載の中継式物品仕分け方法。
【0076】
(23)、前記各手動仕分け補助具と、載置する容器、対応する注文情報とを結び付けることは、スキャナで手動仕分け補助具のバーコードおよび/または容器のバーコードをスキャンすることにより行われる、(17)から(21)のいずれか1項に記載の中継式物品仕分け方法。
【0077】
(24)、PTG仕分け方式において、携帯容器が載置された手動仕分け集貨補助具を手動で手動仕分け商品棚エリアに運搬して物品を仕分けし、
GTP仕分け方式において、人および容器が仕分けステーションに位置し、搬送ロボットが商品棚をワークステーションに搬送し、仕分け作業者が商品棚から物品を容器に仕分けする、(17)から(21)のいずれか1項に記載の中継式物品仕分け方法。
【0078】
(25)、PTG仕分け方式において、制御システムが計画したルートに従って、手動仕分け集貨補助具を手動で手動仕分け商品棚エリアに運搬して物品を仕分けする、(24)に記載の中継式物品仕分け方法。
【0079】
(26)、手動仕分け商品棚エリアに到着すると、制御システムが指示する注文仕分け順序に従って物品の仕分けを手動で行う、(25)に記載の中継式物品仕分け方法。
【0080】
(27)、中継方式の2つの段階について、いずれかの段階において物品の仕分けが行われた後に、制御システムに維持された対応する注文の仕分け状態が更新される、(17
)から(21)のいずれか1項に記載の中継式物品仕分け方法。
【0081】
以上、本発明の各実施例について説明したが、上記の説明は、例示的なものであり、網羅的なものではなく、かつ、開示された各実施例に限定されるわけでもない。説明した各実施例の範囲および主旨から逸脱しない限り、当業者にとって、多くの修正および変更は明らかである。そのため、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲を基準とすべきである。
図1
図2
図3
図4