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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-30
(45)【発行日】2022-12-08
(54)【発明の名称】手持ち雲台デバイス
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20210101AFI20221201BHJP
   F16M 11/00 20060101ALI20221201BHJP
   F16M 11/12 20060101ALI20221201BHJP
   F16M 11/18 20060101ALI20221201BHJP
   F16M 11/24 20060101ALI20221201BHJP
   F16M 13/00 20060101ALI20221201BHJP
   F16M 13/04 20060101ALI20221201BHJP
   H04N 5/222 20060101ALI20221201BHJP
【FI】
G03B17/56 B
G03B17/56 C
F16M11/00 A
F16M11/12 F
F16M11/12 H
F16M11/18 B
F16M11/24 A
F16M13/00 H
F16M13/00 J
F16M13/00 K
F16M13/04 G
H04N5/222 100
【請求項の数】 42
(21)【出願番号】P 2020536992
(86)(22)【出願日】2018-01-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-04-15
(86)【国際出願番号】 CN2018071680
(87)【国際公開番号】W WO2019134151
(87)【国際公開日】2019-07-11
【審査請求日】2020-07-02
(73)【特許権者】
【識別番号】513068816
【氏名又は名称】エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SZ DJI TECHNOLOGY CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】6F,HKUST SZ IER Bldg.NO.9 Yuexing 1st Rd.Hi-Tech Park(South),Nanshan District Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】田 小雨
(72)【発明者】
【氏名】朱 智輝
(72)【発明者】
【氏名】趙 岩祟
【審査官】登丸 久寿
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0064176(US,A1)
【文献】特開2011-109324(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106090579(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107255901(CN,A)
【文献】特開平04-109234(JP,A)
【文献】特開2007-256893(JP,A)
【文献】特表2016-541010(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/56
F16M 11/00
F16M 11/12
F16M 11/18
F16M 11/24
F16M 13/00
F16M 13/04
H04N 5/222
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
雲台と、
前記雲台に連結される雲台ハンドルとを備え、
前記雲台ハンドルは、
外部インタフェースが設けられたハンドル本体であって、前記雲台が前記外部インタフェースを介して外部デバイスに接続されるハンドル本体と、
前記ハンドル本体に取り外し可能に取り付けられるグリップと、
を備え、
前記ハンドル本体と前記グリップとのうち一方に係合溝が形成されており、他方にロック機構が設けられており、且つ、前記ハンドル本体と前記グリップとが組み合わされる際に、ロック機構が前記係合溝内に少なくとも部分的に延入され、前記係合溝の底面に対して相対的に傾斜して延在する第1の当接壁を前記係合溝内に有し、前記ロック機構は、前記係合溝の底面に対して相対的に傾斜して延在する第2の当接壁を備え、前記ロック機構は前記係合溝に対して相対的に運動し、前記第2の当接壁を前記第1の当接壁に対して相対的に上下動させ、前記第1の当接壁と前記第2の当接壁とを当接保持又は分離させることにより、前記ハンドル本体と前記グリップとを組立分解することを特徴とする手持ち雲台デバイス。
【請求項2】
雲台と、
前記雲台に連結される雲台ハンドルとを備え、
前記雲台ハンドルは、
外部インタフェースが設けられたハンドル本体であって、前記雲台が前記外部インタフェースを介して外部デバイスに接続されるハンドル本体と、
前記ハンドル本体に取り外し可能に取り付けられるグリップと、
を備え、
前記ハンドル本体と前記グリップとのうち一方に係合溝が形成されており、他方にロック機構が設けられており、且つ、前記ハンドル本体と前記グリップとが組み合わされる際に、ロック機構が前記係合溝内に少なくとも部分的に延入され、前記係合溝の底面に対して相対的に傾斜して延在する第1の当接壁を前記係合溝内に有し、前記ロック機構は、前記係合溝の底面に対して相対的に傾斜して延在する第2の当接壁を備え、前記ロック機構は前記係合溝に対して相対的に運動し、前記第1の当接壁と前記第2の当接壁とを当接保持又は分離させることにより、前記ハンドル本体と前記グリップとを組立分解し、
前記グリップは、筒状電池ケースと、前記筒状電池ケースの上方に覆設される上蓋と、前記上蓋の頂面に取り付けられた接点板と、前記接点板に貼設された保護板とを備え、前記上蓋は、前記接点板と前記保護板との外側に突起部が突設されており、前記係合溝は前記突起部に形成されることを特徴とする手持ち雲台デバイス。
【請求項3】
フォローフォーカスリングと、前記外部インタフェースに組み合わされる接合インタフェースとを備えたフォローフォーカスをさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項4】
前記フォローフォーカスが、雲台のパラメータを表示するためのディスプレイ画面と、雲台のパラメータを調節するための制御ボタンとを備えることを特徴とする請求項に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項5】
前記ハンドル本体にインタフェースモジュールが取り付けられており、前記外部インタフェースは前記インタフェースモジュールに設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項6】
前記ハンドル本体に凹部が設けられており、前記インタフェースモジュールは前記凹部内に取り付けられることを特徴とする請求項に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項7】
前記ハンドル本体に、前記雲台の状態を表示する状態表示ランプ、雲台の動作モードを切り替えるモード切り替えボタン、又は前記雲台を操作するジョイスティックが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項8】
前記グリップが前記雲台に給電することを特徴とする請求項1又は2に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項9】
前記ロック機構は、ロックカムと、前記ロックカムに連結されるレバーとを備え、前記第2の当接壁が前記ロックカムの側壁の少なくとも一部であることを特徴とする請求項に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項10】
前記ロックカムは偏心カムを含み、前記偏心カムの側壁は、前記偏心カムの底面に対して相対的に傾斜して延在することを特徴とする請求項に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項11】
前記ロックカムは非偏心カムを含み、前記非偏心カムの側壁の傾斜角度が変化することを特徴とする請求項に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項12】
前記ロックカムは、勾配が変化する斜面カムを含むことを特徴とする請求項に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項13】
前記ロック機構は軸部材を備え、前記軸部材は前記ロックカムを貫通し、前記ロックカムを前記ハンドル本体と前記グリップとのうち他方に取り付けることを特徴とする請求項に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項14】
前記ロックカムと前記レバーとが一体成形されることを特徴とする請求項に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項15】
前記ロック機構は前記係合溝に対して相対的に運動し、前記第2の当接壁を前記第1の当接壁に対して相対的に上下動させることを特徴とする請求項に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項16】
前記ロック機構は、レバーと、前記レバーに連結される伝動部材と、伝動部材に連結される可動押圧ブロックとを備え、前記可動押圧ブロックは前記第2の当接壁を有し、前記レバーと前記伝動部材とが回動し、前記可動押圧ブロックを上下動させることを特徴とする請求項1又は15に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項17】
前記レバーにレバー係止歯が形成されており、前記伝動部材に、前記レバー係止歯と噛合する伝動係止歯が形成されており、前記レバーは前記レバー係止歯及び前記伝動係止歯を介して前記伝動部材を回動させることを特徴とする請求項16に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項18】
前記レバーの一端に貫通孔が形成されており、前記レバー係止歯が前記貫通孔内に形成され、前記伝動部材の第1端が前記貫通孔に挿入されることを特徴とする請求項17に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項19】
前記伝動部材の、前記レバーから遠い第2端にねじ山が形成されており、前記ねじ山を介して前記可動押圧ブロックに可動連結されることを特徴とする請求項16に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項20】
前記レバーと前記伝動部材が固定連結されることを特徴とする請求項16に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項21】
前記第2の当接壁は、前記第1の当接壁の傾斜度と一致する少なくとも1つの傾斜度を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項22】
前記係合溝は前記グリップの頂部に形成され、前記ロック機構は前記ハンドル本体に取り付けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項23】
前記係合溝は前記突起部の外側から内向きに凹んで形成される、又は前記突起部の内側から凹んで形成されることを特徴とする請求項に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項24】
前記係合溝は前記ハンドル本体の底部に形成され、前記ロック機構は前記グリップの頂部に取り付けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項25】
前記ハンドル本体と前記グリップとのうち、前記ロック機構を設けた一方に、前記係合溝に組み合わされる係合部が設けられており、前記ハンドル本体と前記グリップとが組み合わされるときに前記係合部が前記係合溝に挿入されることを特徴とする請求項1又は2に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項26】
前記係合溝がアリ溝であり、前記係合部がダブテール状を呈することを特徴とする請求項25に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項27】
前記雲台が、ピッチ軸機構、ロール軸機構、及びヨー軸機構の少なくとも1つを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項28】
前記ピッチ軸機構、ロール軸機構、及びヨー軸機構は順に結合され、前記ピッチ軸機構は第1の支持体及び第1のモータを備え、前記第1のモータは第1のステータと第1のロータとを備え、前記第1の支持体は前記第1のロータに連結され、前記ロール軸機構は第2の支持体及び第2のモータを備え、前記第2のモータは第2のステータと第2のロータとを備え、前記第2の支持体の一端は第1のモータの第1のステータに連結され、他端は第2のモータの第2のロータに連結され、前記ヨー軸機構は第3の支持体及び第3のモータを備え、前記第3のモータは第3のステータと第3のロータとを備え、前記第3の支持体の一端は第2のモータの第2のステータに連結され、他端は第3のモータの第3のロータに連結されることを特徴とする請求項27に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項29】
前記雲台はピッチ軸機構を備え、前記ピッチ軸機構は第1の支持体及び第1のモータと、第1の支持体に取り付けられる受載装置とを備え、前記受載装置は前記第1の支持体に対して相対的に摺動可能であり、前記受載装置は、第1の支持体に組み合わされるスライドベースと、スライドベースに設けられる取り付けベースと、スライドベースを第1の支持体の所定位置にロックするためのロックアセンブリと、を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項30】
前記スライドベースには、第1の支持体に適合する通路が設けられており、スライドベースは前記通路を介して第1の支持体に摺動可能に取り付けられることを特徴とする請求項29に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項31】
前記ロックアセンブリは、回転ハンドルと、回転ハンドルにねじ山を介して連結されるロック本体と、を備え、前記ロック本体はスライドベース内に位置し第1の支持体に組み合わされ、回転ハンドルを回動させることによってロック本体を第1の支持体に押し付けることができることを特徴とする請求項29に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項32】
前記取り付けベースはスライドベースに摺動可能に設けられることを特徴とする請求項29に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項33】
前記スライドベースの頂部に、前記取り付けベースに適合するシュートが設けられることを特徴とする請求項32に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項34】
前記スライドベースに、シュートに連通する収容溝が設けられており、ある1つの所定位置に取り付けベースをロックすることができるラッチが前記収容溝に設けられていることを特徴とする請求項33に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項35】
前記ラッチは収容溝に回動可能に設けられ、ラッチの一端が収容溝の外に延出し、他端にカム構造が設けられており、ある1つの位置までラッチが回動したとき、前記カム構造が取り付けベースの側壁を押圧することで取り付けベースをロックすることを特徴とする請求項34に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項36】
前記取り付けベースに当て板を設けることを特徴とする請求項29に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項37】
前記第1の支持体に、受載装置に対向する固定装置をさらに設けることを特徴とする請求項29に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項38】
前記固定装置は、第1の支持体に設けられる支柱と、支柱に設けられる固定板と、固定板に組み合わされる回転つまみアセンブリと、を備えることを特徴とする請求項37に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項39】
前記回転つまみアセンブリは、回転つまみと、回転つまみにねじ山を介して組み合わされる第1の挟持具と、第1の挟持具に組み合わされる第2の挟持具と、を備えることを特徴とする請求項38に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項40】
前記固定板はロック機構によって支柱にロックされることを特徴とする請求項39に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項41】
前記第1のモータは第1のステータと第1のロータとを備え、前記第1の支持体は前記第1のロータに連結され、
前記雲台はロール軸機構及びヨー軸機構を更に備え、
前記ロール軸機構は第2の支持体及び第2のモータを備え、前記第2のモータは第2のステータと第2のロータとを備え、前記第2の支持体の一端は第1のモータの第1のステータに連結され、他端は第2のモータの第2のロータに連結され、
前記ヨー軸機構は第3の支持体及び第3のモータを備え、前記第3のモータは第3のステータと第3のロータとを備え、前記第3の支持体の一端は第2のモータの第2のステータに連結され、他端は第3のモータの第3のロータに連結されることを特徴とする請求項29に記載の手持ち雲台デバイス。
【請求項42】
前記第1のロータは第1の支持体に摺動するように設けられ、前記第1のロータは第1のロック機構によって第1の支持体に固定可能であり、
前記第2のロータは第2の支持体に摺動可能に設けられ、第2のロータは第2のロック機構によって第2の支持体に固定され、
前記第3のロータは第3の支持体に摺動可能に設けられ、第3のロータは第3のロック機構によって第3の支持体に固定されることを特徴とする請求項41に記載の手持ち雲台デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は雲台及び手持ちデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
手持ち雲台は体積がコンパクトであり、携帯に便利であり、例えばビデオカメラ、カメラ、スマートフォン等の小型の撮影装置を取り付けることができるとともに、移動中に撮影を行う際に、撮影装置を迅速且つ安定的に制御して所定の姿勢に保つ効果を果たすことができる。しかしながら、従来の手持ち雲台は、例えばフォローフォーカス等の外部デバイスとの素早い接続を手軽に行うことができず、機能が単一であり、使い勝手が悪い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願は、手持ち雲台デバイスを提供することで上記の技術的課題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の実施例の1つの態様によれば、雲台と、前記雲台に連結される雲台ハンドルとを備え、前記雲台ハンドルは、外部インタフェースが設けられたハンドル本体であって、前記外部インタフェースを介して外部デバイスに接続されるハンドル本体と、前記ハンドル本体に取り外し可能に取り付けられるグリップと、を備える手持ち雲台デバイスを提供する。
【0005】
本願の手持ち雲台デバイスは、前記雲台に連結される雲台ハンドルを備え、雲台ハンドルのハンドル本体に外部インタフェースを設け、雲台は外部インタフェースを介して外部デバイスに接続され、雲台の機能を拡張することができる。
【0006】
本発明の実施例における技術的解決手段をさらに明確に説明するため、以下、実施例の記述において使用する必要のある図面について簡単に説明する。当然ながら、以下の記述中の図面は、本発明のいくつかの実施例であるに過ぎず、当業者にとっては、創造的な作業を行わない前提の下でも、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本願の手持ち雲台デバイスの1つの実施例の立体概略図である。
図2図1に示す手持ち雲台デバイスの別のアングルの立体概略図である。
図3図1に示す手持ち雲台デバイスのA箇所の拡大概略図である。
図4図1に示す手持ち雲台デバイスの固定装置の概略図である。
図5】ハンドル本体とグリップとが一体に組み立てられた本願の雲台ハンドルの1つの実施例の立体概略図である。
図6】ハンドル本体とグリップとが分解された、図5に示す雲台ハンドルの、別の立体概略図である。
図7図6に示すグリップの上蓋の側面図である。
図8図6に示す上蓋の平面図である。
図9図6に示すグリップの平面図である。
図10図5に示す雲台ハンドルの局部縦方向断面図である。
図11図5に示す雲台ハンドルのロック機構の側面図である。
図12図5に示す雲台ハンドルのロック機構の平面図である。
図13】本願の雲台ハンドルの別の実施例の立体概略図である。
図14図13に示す雲台ハンドルのハンドル本体とロック機構との立体分解図である。
図15図13に示す雲台ハンドルのグリップの立体概略図である。
図16】ロック機構がロックされていない、図13に示す雲台ハンドルの縦方向断面図である。
図17図16に示す雲台ハンドルの局部拡大図である。
図18図16に示す雲台ハンドルの別の局部拡大図である。
図19】ロック機構がロックされている、図13に示す雲台ハンドルの縦方向断面図である。
図20図19に示す雲台ハンドルの局部拡大図である。
図21】本願の手持ち雲台デバイスのフォローフォーカスの正面図である。
図22図21に示すフォローフォーカスの側面図である。
図23図21に示すフォローフォーカスの別の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術的解決手段について明確且つ十分に記述する。当然ながら、記述される実施例は本願の一部の実施例であるに過ぎず、全ての実施例ではない。本願中の実施例に基づき、当業者が、創造的な作業を行わない前提の下で得た他のあらゆる実施例は、いずれも本願が保護する範囲に属する。
【0009】
ここでは、例が図面中に示された例示的な実施例について詳しく説明する。以下の記述が図面に言及する際に、別途表示されている場合を除き、異なる図面中の同じ数字は、同じであるか又は類似した要素を表す。以下の例示的な実施例において記述される実施形態は、本願と一致するあらゆる実施形態を代表するものではない。逆に、添付された特許請求の範囲において詳述された本願のいくつかの態様と一致する装置及び方法の例であるに過ぎない。
【0010】
本願で使用される用語は、特定の実施例を記述する目的のためのものであるに過ぎず、本願を限定する意図はない。文章の前後で他の意味が明示されている場合を除き、本願と、添付された特許請求の範囲とにおいて使用される単数形の「一種」、「前記」、及び「この」には、複数形を含む意図もある。また、本明細書において使用される「少なくともひとつ」という用語は、関連する1つ又は複数の列挙項目の、あらゆる可能な組み合わせを指すとともにそれらを含むことも理解しなければならない。別途指摘している場合を除き、「前部」、「後部」、「下部」、「上部」等の少なくともひとつの類似した語句は、説明を容易にするためのものであるに過ぎず、1つの位置もしくは一種の空間配向に限定されるものではない。「連結する」もしくは「接続する」等の類似した語句は、直接的なものであるか間接的なものであるかにかかわらず、物理的もしくは機械的連結に限定されるものではなく、電気的な接続も含み得る。
【0011】
本願の実施例の手持ち雲台デバイスは、雲台と、前記雲台に連結される雲台ハンドルとを備え、前記雲台ハンドルは、外部インタフェースが設けられたハンドル本体であって、前記外部インタフェースを介して外部デバイスに接続されるハンドル本体と、前記ハンドル本体に取り外し可能に取り付けられるグリップと、を備える。手持ち雲台デバイスは、前記雲台に連結される雲台ハンドルを備え、雲台ハンドルのハンドル本体に外部インタフェースを設け、雲台は外部インタフェースを介して外部デバイスに接続され、雲台の機能を拡張することができる。
【0012】
次に、図面を参照しながら、本願の手持ち雲台デバイスについて詳しく説明する。矛盾しない場合には、下記の実施例及び実施形態中の特徴は、互いに組み合わせることができる。
【0013】
図1図4を参照すると、本発明は、雲台100と、雲台100に連結される雲台ハンドル20とを備えた手持ち雲台デバイス200を提供する。雲台100は、画像形成装置(図示せず)を受載するために用いられ、前記画像形成装置はカメラ、ビデオカメラ又はスマートフォン等であってよい。雲台ハンドル20は、使用者が撮影中に把持するために供することができる。
【0014】
前記雲台ハンドル20は、ハンドル本体21、グリップ22、及びロック機構23を備え、ロック機構23はハンドル本体21及びグリップ22をロックするか又はロック解除することにより、ハンドル本体21とグリップ22とを組立分解する。前記ハンドル本体21には外部インタフェース211が設けられており、前記雲台100は前記外部インタフェース211を介して外部デバイスに接続される。前記グリップ22は前記ハンドル本体21に取り外し可能に取り付けられる。前記外部デバイスは、フォローフォーカス、サブハンドル、USBメモリ、ディスプレイ画面、マイクロフォンの少なくとも1つを含むが、これらのみに限定されず、このように、使用に際しては、具体的なニーズに応じて、外部インタフェース211を介して雲台100の機能を拡張することができる。
【0015】
前記ハンドル本体21にインタフェースモジュール210が取り付けられており、前記外部インタフェース211は前記インタフェースモジュール210に設けられる。具体的には、前記ハンドル本体21に凹部212が設けられており、前記インタフェースモジュール210は前記凹部212内に取り付けられる。本実施例では、前記インタフェースモジュール210はほぼ四角形を呈し、前記外部インタフェース211はインタフェースモジュール210の中央位置に設けられ、前記インタフェースモジュール210の4つの角に取り付け孔213が設けられており、締結具(図示せず)が取り付け孔を貫通してインタフェースモジュール210をハンドル本体21の凹部212内に固定し、このように、加工及び取り付けが非常に便利である。前記外部インタフェース211の左右両側に位置決め孔2140を設け、外部デバイスの位置決め構造と組み合わせて外部デバイスに対する位置決めを実現し、前記外部インタフェース211の上下両側に固定孔215を設けることで、締結具によって前記固定孔215を貫通して外部デバイスをインタフェースモジュール210に固定し、便利であり信頼性が高い。
【0016】
図21図23を参照すると、一実施例では、前記手持ち雲台デバイス200はフォローフォーカス60をさらに備え、前記フォローフォーカス60は、画像形成装置に対して焦点調節を行うために用いられ、前記外部インタフェース211に嵌合される接合インタフェース61を備え、接合インタフェース61に複数の接点611が設けられており、前記接合インタフェース61の左右両側に1対の位置決めピン66を設けてインタフェースモジュール210上の位置決め孔2140に嵌合し、上下両側に1対の貫通孔68を設け、位置決め固定ピン67を収容するために用いられ、固定ピン67は、インタフェースモジュール210上の固定孔215と嵌合してフォローフォーカス60を固定するために用いられ、本実施例では、前記固定ピン67はねじである。取り付ける際は、まず、位置決めピン66を位置決め孔2140に挿入することでフォローフォーカス60を位置決めし、その後、ねじを回動させることでフォローフォーカス60をハンドル本体21に固定する。前記フォローフォーカス60は、画像形成装置の焦点を速やかに調節するためのフォローフォーカスリング65と、雲台のパラメータを表示するためのディスプレイ画面62と、雲台100のパラメータを調節するための制御ボタン63と、をさらに備える。前記フォローフォーカス60が表示する雲台のパラメータは、速度、強さ、動作モード、電気量等を含む。前記フォローフォーカス60は、様々な焦点距離をマッピングするためのレンズをさらに含むボタン64を含む。
【0017】
前記ハンドル本体21に、雲台100の動作モードを切り替えるモード切り替えボタン216が設けられており、モード切り替えボタン216は、使用者の操作命令を受信するとともに前記操作命令に基づいて雲台100の動作モードを制御するために用いられる。例えば、一実施例では、雲台100は、追従モード、自由モード、及び運動モードという3つの動作モードを含むが、これらのみに限定されず、そのうち追従モードは、雲台100が雲台ハンドル20の移動に応じて調整を行うことを指し、自由モードは、雲台100が目標の移動に応じて調整を行うことを指し、運動モードは、雲台100の反応速度が速いことを指す。この実施例では、前記モード切り替えボタン216が2つ設けられており、そのうち1つのモード切り替えボタン216を押せば、雲台100を上記3つの動作モードの間で切り替えることができる。雲台100が、そのうちある1つの動作モードにあるとき、別のモード切り替えボタン216を押せば、例えば移動速度もしくは回動させる角度等の、この動作モードにおける雲台100のある1つのパラメータを調整することができる。当然ながら、他の実施例では、雲台100が1つ、2つ、もしくは3つ以上の動作モードを含んでいてもよい。
【0018】
前記ハンドル本体21に、前記雲台100の状態を表示する状態表示ランプ2170が設けられている。図示した実施例では、前記状態表示ランプ2170は3つ設けられており、例えば:システムが正常であるときには、状態表示ランプ2170のうち1つが常時点灯し、且つ、緑ランプであり、システムが異常であるときには、3つの状態表示ランプ2170が常時点灯し、且つ、赤ランプであり、システムが警報するときには、状態表示ランプ2170のうち1つが常時点灯し、且つ、黄ランプであるなど、3つのランプの組み合わせによって、雲台100の様々な状態を表示することができる。状態表示ランプ217の個数は具体的なニーズに応じて設定することができる。
【0019】
前記ハンドル本体21に、前記雲台100を操作するジョイスティック27が設けられており、撮影シーン及び撮影ニーズに応じ、ジョイスティック27を操作することによって、雲台100に対する操作を実現する。
【0020】
前記ハンドル本体21にはカメラボタン2180及びビデオ撮影ボタン2190がさらに設けられており、雲台100がカメラを受載するときには、使用者はカメラボタン2180を介して、関連する操作をカメラに対して行い、雲台100がビデオカメラを受載するときには、使用者はビデオ撮影ボタン2190を介して、関連する操作をビデオカメラに対して行う。
【0021】
前記グリップ22が前記雲台100に給電する。本実施例では、前記グリップ22内にバッテリセルが一体化されており、このようにして、組立分解及び使用中におけるバッテリセルの不安定性を低減している。前記ハンドル本体21の下端に、バッテリセルに組み合わされるインタフェース(図示せず)が設けられており、具体的な使用場面のニーズに応じてグリップ22を取り外すことができ、前記インタフェースを介して雲台100を車載の使用場面に取り付けたり、ロープウェイの使用場面に取り付けたりすることができ、このインタフェースを介して両手用大型ハンドルを取り付けること等もできるが、これらに限定されないことにより、雲台100の機能をさらに拡張している。
【0022】
前記雲台100は、ピッチ軸機構30、ロール軸機構40、及びヨー軸機構50の少なくとも1つを備え、すなわち、前記雲台100は一軸雲台、二軸雲台、又は三軸雲台であってよい。
【0023】
図示した実施例では、前記雲台100は三軸雲台であり、ピッチ軸機構30、ロール軸機構40、及びヨー軸機構50を備え、ピッチ軸機構30、ロール軸機構40、及びヨー軸機構50が順に結合される。
【0024】
前記ピッチ軸機構30は、第1の支持体31及び第1のモータ33と、第1の支持体31に取り付けられる受載装置80とを備え、前記受載装置80は第1の支持体31に対して相対的に摺動可能であり、前記受載装置80は、第1の支持体31に組み合わされるスライドベース81と、スライドベース81に設けられる取り付けベース83と、スライドベース81を第1の支持体31の所定位置にロックするためのロックアセンブリ85と、を備える。このようであれば、画像形成装置の大きさに応じて第1の支持体31上における受載装置80の位置を調節することができる。前記スライドベース81には、第1の支持体31に適合する通路811が設けられており、スライドベース81は前記通路811を介して第1の支持体31に摺動可能に取り付けられる。
【0025】
前記ロックアセンブリ85は、回転ハンドル851と、回転ハンドル851にねじ山を介して連結されるロック本体(図示せず)と、を備え、前記ロック本体はスライドベース81内に位置し、第1の支持体31に組み合わされ、回転ハンドル851を回動させることによってロック本体を第1の支持体31に押し付けることにより、受載装置80を第1の支持体31に固定することができる。第1の支持体31上における受載装置80の位置を調整する必要がある場合、回転ハンドル851を逆向きに回動させ、ロック本体を第1の支持体31から外す。このとき、スライドベース81は第1の支持体31に対して相対的に摺動可能である。
【0026】
前記取り付けベース83はスライドベース81に摺動可能に設けられ、具体的には、前記スライドベース81の頂部に、前記取り付けベース83に適合するシュート815が設けられており、前記取り付けベース83は前記シュート815に摺動可能に設けられる。前記スライドベース81に、シュート815に連通する収容溝816がさらに設けられており、ある1つの所定位置に取り付けベース83をロックすることができるラッチ817が前記収容溝816に設けられている。前記ラッチ817は収容溝816に回動可能に設けられ、ラッチ817の一端が収容溝816の外に延出し、他端にカム構造(図示せず)が設けられており、ある1つの位置までラッチ817が回動したとき、前記カム構造が取り付けベース83の側壁を押圧することで取り付けベース83をロックする。ラッチ817が別の位置まで回動され、前記カム構造が取り付けベース83の側壁から外れたとき、取り付けベース83の位置は、必要に応じて摺動調整することができる。前記取り付けベース83に当て板87を設け、画像形成装置は、ねじによって前記当て板87上に固定することができ、画像形成装置のレンズが取り付けベース83にぶつかるのを回避することができる。
【0027】
図4を参照すると、前記第1の支持体31に、受載装置80に対向する固定装置90がさらに設けられている。前記固定装置90は、第1の支持体31に設けられる支柱91と、支柱91に設けられる固定板93と、固定板93に組み合わされる回転つまみアセンブリ95と、を備える。前記固定装置90は画像形成装置の上方で画像形成装置を固定し、雲台100上での画像形成装置の取り付けを、さらに安定しており信頼性の高いものにすることにより、撮影画面がさらに安定しており明瞭であることを保証している。
【0028】
具体的には、前記回転つまみアセンブリ95は、回転つまみ951と、回転つまみ951にねじ山を介して組み合わされる第1の挟持具953と、第1の挟持具953に組み合わされる第2の挟持具955と、を備える。画像形成装置を雲台に取り付ける際に、画像形成装置上のホットシューの金属凸辺が第1の挟持具953と第2の挟持具955との間に位置するようにし、その後、回転つまみ951を回転させ、第1の挟持具953を第2の挟持具955の方向へ移動させることにより、上記ホットシューの金属凸辺を第1の挟持具953と第2の挟持具955との間に挟持する。
【0029】
前記固定板93には縦方向溝931が設けられており、前記縦方向溝は前記固定板93の長辺方向に沿って開設され、前記回転つまみアセンブリ95は、縦方向溝931の中で摺動することで、画像形成装置の位置に基づいて回転つまみアセンブリ95の位置を調節することができる。前記固定板93の材料はアルミニウム合金であり、且つ、固定板93に貫通孔932がさらに設けられていることで、重量軽減の効果を果たす。また、固定板93にコールドシュー構造933がさらに設けられており、具体的なニーズに応じて、例えばマイクロフォンやフィルインライト等、いくつかの標準アクセサリを取り付けることができる。
【0030】
前記固定板93はロック機構92によって支柱91にロックされ、具体的には、前記固定板93は取り付け部934を備え、この取り付け部934は支柱91周りを一周しており、取り付け部934の2つの組み合わせ端部の間に一定の隙間が存在し、ロック機構92は前記2つの組み合わせ端部を通過し、ロック機構92を操作する際には、前記2つの組み合わせ端部に相対的な移動が生じて互いに密着することにより、固定板93を支柱91にロックする。ロック機構92を逆向きに操作すれば、固定板93に支柱91を緩めさせることができることにより、画像形成装置の高さに応じて固定板93の高さを調整することができ、操作しやすく、適用性が高い。
【0031】
前記第1のモータ33は第1のステータ331と第1のロータ333とを備え、前記第1の支持体31は前記第1のロータ333に連結される。前記第1のロータ333は第1の支持体31に摺動するように設けられ、前記第1のロータ333は第1のロック機構34を介して第1の支持体31に固定可能である。
【0032】
前記ロール軸機構40は第2の支持体41及び第2のモータ43を備え、前記第2のモータ43は第2のステータ431と第2のロータ433とを備え、前記第2の支持体41の一端は第1のモータ33の第1のステータ331に連結され、他端は第2のモータ43の第2のロータ433に連結される。前記第2のロータ433は第2の支持体41に摺動可能に設けられ、第2のロータ433は第2のロック機構44を介して第2の支持体41に固定される。
【0033】
前記ヨー軸機構50は第3の支持体51及び第3のモータ53を備え、前記第3のモータ53は第3のステータ531と第3のロータ533とを備え、前記第3の支持体51の一端は第2のモータ43の第2のステータ431に連結され、他端は第3のモータ53の第3のロータ533に連結される。前記第3のロータ533は第3の支持体51に摺動可能に設けられ、第3のロータ533は第3のロック機構54によって第3の支持体51に固定される。
【0034】
前記第2のモータ43の軸線と第3のモータ53の軸線との間の夾角が90°未満である。図示した実施例では、第2の支持体41は斜め下向きに一定の角度だけ傾斜しており、第2のモータ43の軸線を傾斜させる。このような非直交の設置方式が、雲台100の第2の支持体が画像形成装置のモニター画面を避けられるようにしており、使用中に使用者の視線をさえぎることがない。
【0035】
本実施例では、前記第2のモータ43の軸線と第3のモータ53の軸線との間の夾角が55°を含む。当然ながら、他の実施例では、前記第2のモータ43の軸線と第3のモータ53の軸線との間の夾角が、50°、51°、52°、53°、54°、56°、57°、58°、59°、60°等を含むが、これに限定されず、具体的なニーズに応じて設定することができる。
【0036】
上記の文に記載の、雲台100を支持する雲台ハンドルは2つの実施例を有しており、下記の文は、2つの実施例の具体的な構造についてそれぞれ説明している。
【0037】
図5~6を参照すると、ハンドル本体11の頂部の横断面は円形であり、雲台の底端に接合可能である。ハンドル本体11の下部は、円柱体が縦方向に一部切除されて得られる形状であり、円弧状の側面112と、円弧状の側面112に連結された平たい側面113とを備える。操作部材111は平たい側面113に設けることができる。他の実施例では、ハンドル本体11は他の形状であってよい。
【0038】
グリップ12は、ユーザが把持するために供することができる。グリップ12内に電池(図示せず)を収容し、雲台に給電することができる。図示した実施例では、グリップ12は、筒状電池ケース121と、筒状電池ケース121の上方に覆設される上蓋122とを備える。筒状電池ケース121の頂部は開口を有し、上蓋122は筒状電池ケース121の頂部の開口に覆設される。筒状電池ケース121内に電池を取り付けることができる。いくつかの実施例では、電池はマルチセクション柱状電池を含むことができ、筒状電池ケース121内に取り外し可能に取り付けられる。図示した実施例では、筒状電池ケース121の底部が開口しており、グリップ12は底蓋123を備え、筒状電池ケース121底部の開口に覆設される。筒状電池ケース121の底部開口から電池を装填することができる。別の実施例では、筒状電池ケース121の側面が開口しており、側面の開口から電池を装填することができる。他のいくつかの実施例では、グリップ12内にバッテリセルが一体化されており、グリップ12は、把持構造としてユーザが把持するのに供されると同時に、電池として雲台に給電し、雲台の電池を交換しなければないとき、グリップ12をハンドル本体11から直接取り外して交換を行う。
【0039】
図示した実施例では、筒状電池ケース121は、筒状ケース本体1211と、筒状ケース本体1211の頂端に設けられた連結部1212とを備える。筒状ケース本体1211内に電池を取り付け、底蓋123が筒状ケース本体1211の底部に覆設される。1つの実施例では、筒状ケース本体1211はほぼ扁平な棒状を呈し、その横断面は、複数区間の円弧が円滑に移行して囲んでなる形状であってよい。他の実施例では、筒状ケース本体1211は、人間工学に適合しておりつかみやすい他の形状であってよい。筒状ケース本体1211の長さは、両手でつかみやすいように長めに設定することができる。筒状ケース本体1211の側面にボタン1215とパイロットランプ1216とを設けることができる。ボタン1215は筒状ケース本体1211の下部に位置し、電池をオンオフするために用いることができる。パイロットランプ1216は筒状ケース本体1211の下部に位置し、電池状態を表示するために用いることができる。パイロットランプ1216はボタン1215の下方又は上方に設けることができる。
【0040】
連結部1212の頂面に上蓋122を取り付ける。図示した実施例では、連結部1212は、上から下へ内向きに徐々にすぼまった形状を呈しており、把持及び支承に役立ち得る。図示した実施例では、連結部1212は、円弧側面1213と、円弧側面1213に連結された斜め側面1214と、を備える。図示した実施例では、斜め側面1214の上部はほぼ平面を呈し、下部は一定の弧度を有しており、筒状ケース本体1211の頂端縁部に連結される。円弧側面1213の弧度は斜め側面1214の弧度よりも大きい。円弧側面1213と斜め側面1214との間は、丸み移行によって、周囲を取り囲む側面を形成することができる。連結部1212の頂面の外輪郭はハンドル本体11の底面の外輪郭と一致する。連結部1212の円弧側面1213はハンドル本体11の円弧状の側面112に接合され、連結部1212の斜め側面1214はハンドル本体11の平たい側面113に接合される。
【0041】
連結部1212は筒状ケース本体1211と一体成形することができる。連結部1212の外側はグリップテープで被覆することができ、グリップテープは、把持する感触を高めるために連結部1212の全周を被覆してもよい。グリップテープは、例えばシリコーンゴムやゴム等の軟質ゴム材料を含み得る。
【0042】
図7に示すのは、上蓋122の側面図であり、連結部1212の斜め側面1214の一つの側から示す側面図である。図3を併せて参照すると、上蓋122は、蓋板1221と、蓋板1221の底面から下向きに突伸する取り付け部1222と、を備える。蓋板1221は筒状電池ケース121の頂面に被せられる。取り付け部1222は、筒状電池ケース121の頂部の開口内に係合保持され得る。図示した実施例では、取り付け部1222はゴム溝を備え、筒状電池ケース121の開口に封止連結される。別の実施例では、取り付け部1222の外側にシールリングを設け、筒状電池ケース121の開口に封止連結される。
【0043】
図示した実施例では、上蓋122は、蓋板1221の頂面から上向きに突伸する突起部1223を備える。1つの実施例では、突起部1223は、上蓋122の後側(すなわち連結部1212の斜め側面1214とは反対側の一つの側)から前側へ延在する左側セクション12231と右側セクション12232とを備える。突起部1223の左側セクション12231と右側セクション12232とは蓋板1221の軸線に対して対称に設けられ、且つ、蓋板1221の左側と右側との間の中央部の位置に概ね位置する。図示した実施例では、突起部1223は左側セクション12231と右側セクション12232の間で延在し且つ蓋板1221の後側縁に近接する後側セクション12233をさらに備える。突起部1223は、一つの側が開口した矩形枠を囲繞形成し、連結部1212の斜め側面1214に向かって開口する。
【0044】
図8に示すのは、上蓋122の平面図である。図4を併せて参照すると、上蓋122の外輪郭は連結部1212の頂面の外輪郭と一致する。図示した実施例では、上蓋122に、いくつかのねじ孔1224~1228が形成されている。上蓋122は、ねじをねじ孔1224と1225とにねじ込むことによって、筒状電池ケース121に固定連結することができる。1つの実施例では、ねじ孔1224と1225とが上蓋122の軸線に対して対称に設けられる。ねじ孔1224と1225とは突起部1223を貫通する。他の実施例では、上蓋122は他の方式によって筒状電池ケース121に固定装着され得る。
【0045】
図9に示すのは、グリップ12の平面図である。グリップ12は、上蓋122の頂面に取り付けられた接点板123と、接点板123に貼設された保護板124とを備える。図示した実施例では、接点板123と保護板124とは、ねじを上蓋122のねじ孔1226~1228にねじ込むことによって、上蓋122に固定装着され得る。他の実施例では、接点板123と保護板124とは、他の方式によって上蓋122に固定装着され得る。上蓋122の突起部1223は、接点板123と保護板124との外側に突設される。図示した実施例では、突起部1223は接点板123と保護板124との後側と左右両側とに突設される。
【0046】
接点板123は、電気信号インタフェースとして、電池に電気的に接続され得る。接点板123は電極接点1231と1232とを備え、電池とハンドル本体11とを電気的に接続し、ハンドル本体11を介して雲台に電気的に接続することにより、電池と雲台とを電気的に接続させることができる。接点板123は、信号接点1233と1234とを備え、信号を伝送し、ハンドル本体11と通信を行うために用いられる。
【0047】
保護板124は接点板123上に固定され、接点板123を保護するために用いられ、且つ、接点板123の電極接点1231、1232と信号接点1233、1234とを露出させ、ハンドル本体11に電気的に接続することができる。
【0048】
ハンドル本体11とグリップ12とのうち一方に係合溝15が形成されており、係合溝15の底面に対して相対的に傾斜して延在する第1の当接壁151を係合溝15内に有する。ロック機構13はハンドル本体11とグリップ12とのうち他方に設けられ、且つ、係合溝15内に延入する。引き続き図1~3を参照すると、図示した実施例では、グリップ12の頂部に係合溝15が形成されており、係合溝15は第1の当接壁151を有する。係合溝15はグリップ12の上蓋122に形成される。係合溝15は上蓋122の軸線に対して対称に設けられ得る。係合溝15の少なくとも一部が上蓋122の後側から前側へ延在する。
【0049】
図示した実施例では、係合溝15は上蓋122の突起部1223の外側から内向きに凹んで形成される。係合溝15は外向きに開口する。1つの実施例では、係合溝15は突起部1223の左側セクション12231と右側セクション12232とに形成され、突起部1223の左側セクション12231と右側セクション12232との延在方向に沿って延在する。1つの実施例では、突起部1223の後側セクション12233にも係合溝15を形成することができる。図示した実施例では、係合溝15の頂面が上から下へ、且つ、外から内へ傾斜して延在して第1の当接壁151を形成する。係合溝15の底面は上蓋122の蓋板1221の頂面である。第1の当接壁151は蓋板1221の頂面に対して傾斜している。
【0050】
図示した実施例では、ロック機構13はハンドル本体11に取り付けられ、且つ、ハンドル本体11とグリップ12とが組み合わされる際に係合溝15内に少なくとも部分的に延入される。図10に示すのは、雲台ハンドル10の局部縦方向断面図である。図6を併せて参照すると、ハンドル本体11の底部に、係合溝15に組み合わされる係合部114が設けられており、係合部114は係合溝15に挿入される。係合部114は、傾斜した側壁を有しており、係合溝15の第1の当接壁151に当接保持され得る。図示した実施例では、係合部114はハンドル本体11の底部から横向き内向きに突伸し、外向きに開口する係合溝15に組み合わされる。係合部114と突起部1223とは互いに当接可能であり、係合部114は内向き上向きに突起部1223に当接保持されることができる。図示した実施例では、係合溝15はアリ溝であり、係合部114はダブテール状である。
【0051】
ハンドル本体11の底部の一つの側に操作溝115が開設されており、操作溝115はハンドル本体11の側壁の前後に延在する。ロック機構13は少なくとも部分的に操作溝115内に延入して係合溝15に組み合わされ、且つ、操作溝115内で運動することができる。
【0052】
別の実施例では、係合溝15がハンドル本体11の底部に形成され、ロック機構13はグリップ12の頂部に取り付けられる。係合部114がグリップ12の頂部に形成され、係合溝15に組み合わされる。
【0053】
図11に示すのは、ロック機構13の側面図である。図11を併せて参照すると、ロック機構13は、係合溝15の底面に対して相対的に傾斜して延在する第2の当接壁131を備え、ロック機構13は係合溝15に対して相対的に運動し、第1の当接壁151と第2の当接壁131とを当接保持又は分離させる。第2の当接壁131が第1の当接壁151に当接保持されるとき、係合部114を係合溝15内に当接保持させることにより、ハンドル本体11とグリップ12とをロックする。第2の当接壁131と第1の当接壁151が分離するとき、係合部114と係合溝15とを緩めることにより、ハンドル本体11とグリップ12との間が緩み、ハンドル本体11とグリップ12とを分解することができる。図示した実施例では、ロック機構13は係合溝15に対して相対的に回動し、第2の当接壁131を第1の当接壁151に対して相対的に運動させることにより、第1の当接壁151と当接保持又は分離させる。
【0054】
図12に示すのは、ロック機構13の平面図である。図12を併せて参照すると、ロック機構13は、ロックカム132と、ロックカム132に連結されるレバー133とを備え、第2の当接壁131がロックカム132の側壁の少なくとも一部である。図示した実施例では、ロックカム132は偏心カムを含む。偏心カムの側壁は、偏心カムの底面に対して相対的に傾斜して延在する。図示した実施例では、偏心カムの側壁は上から下へ外向きに徐々に傾斜しており、偏心カムは頂面から底面に向かって徐々に広がっている。図示した実施例では、ロックカム132はほぼ円錐台状を呈しており、その側壁が傾斜する角度が変化しない。1つの実施例では、第2の当接壁131は、前記第1の当接壁151の傾斜度と一致する少なくとも1つの傾斜度を有する。図示した実施例では、ロックカム132の側壁の傾斜度は第1の当接壁151の傾斜度と一致する。
【0055】
別の実施例では、ロックカム132は偏心カムを含み、偏心カムの側壁の傾斜角度が変化する。偏心カムの突出する一つの側は、第1の当接壁151の傾斜度と一致する傾斜度を少なくとも有しており、第1の当接壁151に当接保持され得る。
【0056】
さらに別の実施例では、ロックカム132は偏心カムを含み、偏心カムの側辺に押圧ブロックを設け、押圧ブロックは第2の当接壁131を有する。偏心カムは、ほぼ円柱状を呈する偏心カムであってよく、その側壁は、その底面に対して垂直であってよい。押圧ブロックは、偏心カムの突出する一つの側に設けることができる。
【0057】
さらにまた1つの実施例では、ロックカム132は非偏心カムを含み、非偏心カムの側壁の傾斜角度が変化する。非偏心カムの傾斜度が大きい部分は、第1の当接壁151に当接保持され得る。他の実施例では、ロックカム132は、例えば、インボリュート曲線変化斜面カム、又は非対称な形状を有する他のカムなど、勾配が変化する斜面カムを含み得る。
【0058】
レバー133はハンドル本体11の外に突出しており、レバー133を引き動かすことによってロックカム132を回動させることができる。レバー133はハンドル本体11の操作溝115からハンドル本体11の外へ延出し、ユーザの操作に供する。図示した実施例では、レバー133が一定の弧度を有する。他の実施例では、レバー133はストレートハンドル状であってよい。ロック機構13がロックしているとき、図5に示すように、レバー133はハンドル本体11の後側へ延在し、且つ、レバー133がハンドル本体11から延出する部分は短い。レバー133が前へ回動するとき、ロック機構13を緩めることができる。
【0059】
ロック機構13は軸部材134を備え、図6に示すように、軸部材134はロックカム132を貫通し、ロックカム132をハンドル本体11とグリップ12とのうち一方に取り付けることで、ロックカム132が操作溝115内で軸周りに回動できるようにする。図示した実施例では、軸部材134を介してロックカム132とレバー133とをハンドル本体11に回動装着する。1つの実施例では、軸部材134はボルトを含み得る。
【0060】
引き続き図5~10を参照すると、図示した実施例では、ハンドル本体11とグリップ12を組み立てるとき、ロック機構13を反時計回りに回転させ、さらに、グリップ12の頂部とハンドル本体11の底部とを対向挿入させ、後から前へ係合部114を係合溝15内に挿入することができる。ハンドル本体11の底部の弾性導電端子116は(図10に示すように)、グリップ12の上蓋122上の保護板124に対して相対的に摺動すると同時に、所定位置に到達するまで摺動してから、接点板123上の対応する接点1231~1234と導通するまで圧縮される。その後、レバー133を時計回りに引き動かし、すなわち、ハンドル本体11の後側へレバー133を引き動かし、ロックカム132を時計回りに回転させ、第2の当接壁131が第1の当接壁151に当接保持されるまでロックカム132の第2の当接壁131が係合溝15の第1の当接壁151に接近し続けることにより、係合部114を係合溝15内に押し付け、このようにして、ハンドル本体11とグリップ12とをロックする。このとき、ロックカム132の押し付け位置はロックカム132の死点を通過し、逆方向のセルフロックを実現する。
【0061】
ハンドル本体11とグリップ12とを分解するとき、ロック機構13を反時計回りに回転させ、第2の当接壁131を第1の当接壁151から遠ざけ、ロックカム132は係合溝15内に押し付けられなくなり、係合部114と係合溝15が緩められ、係合部114は係合溝15に沿って摺動して抜き出され得る。ハンドル本体11底部の弾性導電端子116は、グリップ12の上蓋122上の接点板123と保護板124とに対して相対的に摺動し、接点板123上の接点1231~1234とずれて、回路を遮断する。このようにしてハンドル本体11とグリップ12とを分解する。
【0062】
ロック機構13を回動させることによって、グリップ12とハンドル本体11との組み立てと分解を実現することができ、速やか且つ手軽に組立分解することができる。グリップ12をハンドル本体11から取り外せば手軽に収納することができ、携帯性がさらに良くなる。しかも、電池を手軽に交換することができ、長時間の撮影ニーズを満たす。また、グリップ12がハンドル本体11から取り外された後、ハンドル本体11は雲台と連結を保つことができ、外部給電の際にもハンドル本体11の制御チップが依然として雲台の動作を制御することができる。グリップ12は長めに作製してよく、分解した後は全長も大幅に短くなり、携帯性と把持の快適性とを兼ね備えることができ、ユーザが両手で把持するのに役立つ。しかも、ロック構造は連結の信頼性が高く、セルフロックすることができ、空ポジションがなく、撮影品質に有利であり、しかも、雲台ハンドル10の全体的造形を制約しない。また、ロック機構13の部品は少なく且つ加工が簡単であり、コスト面の強みが顕著である。
【0063】
図13に示すのは、雲台ハンドル20のハンドル本体21とグリップ22が分解されている、雲台ハンドル20の別の実施例の立体概略図である。図14に示すのは、図13に示す雲台ハンドル20のハンドル本体21とロック機構23との立体分解図である。図15に示すのは、図13に示す雲台ハンドル20のグリップ22の立体概略図である。図16に示すのは、図13に示す雲台ハンドル20の縦方向断面図である。図17に示すのは、図16に示す雲台ハンドル20の局部領域100の拡大図である。雲台ハンドル20は、図5~13に示す雲台ハンドル10に類似している。雲台ハンドル10と比べると、図13~17に示す雲台ハンドル20の主な違いは以下の通りである。
【0064】
図13~17を参照すると、ロック機構23は係合溝25に対して相対的に運動し、第2の当接壁231を第1の当接壁251に対して相対的に上下動させ、第2の当接壁231と第1の当接壁251とを当接保持又は分離させる。図10に示すように、図示した実施例では、ロック機構23は、レバー233と、レバー233に連結される伝動部材234と、伝動部材234に連結される可動押圧ブロック235とを備え、可動押圧ブロック235は第2の当接壁231を有する。レバー233と伝動部材234とが回動し、可動押圧ブロック235を上下動させる。
【0065】
図14に示す実施例では、レバー233にレバー係止歯2331が形成されており、伝動部材234に、レバー係止歯2331と噛合する伝動係止歯2341が形成されており、レバー233はレバー係止歯2331及び伝動係止歯2341を介して伝動部材234を回動させる。図示した実施例では、レバー233の一端に貫通孔2332が形成されており、レバー係止歯2331が貫通孔2332内に形成される。貫通孔2332の内側壁にレバー係止歯2331を形成する。伝動部材234の一端が貫通孔2332に挿入される。伝動部材234の、貫通孔2332内に挿入される第1端の外側に伝動係止歯2341を形成する。レバー係止歯2331と伝動係止歯2341とは縦方向に延在し、互いに噛合する。
【0066】
伝動部材234の、伝動係止歯2341から遠い方の第2端は可動押圧ブロック235内に貫入する。前記第2端には雄ねじ山(図示せず)が形成されており、雄ねじ山を介して可動押圧ブロック235に可動連結され、可動押圧ブロック235に貫通孔が設けられており、前記貫通孔内に雌ねじ山(図示せず)が設けられており、前記第2端に形成された雄ねじ山と噛合する。
【0067】
レバー233を引き動かせば、伝動部材234を動かして回動させることにより、可動押圧ブロック235を動かして上下動させ、可動押圧ブロック235の第2の当接壁231と係合溝25の第1の当接壁251とを当接保持又は分離させることができる。レバー係止歯2331と伝動係止歯2341との組み合わせによって、比較的容易に、所望の可動押圧ブロック235の運動行程に応じてレバー233の運動行程を設計することで、操作溝215の大きさを決定することができる。
【0068】
他の実施例では、レバー233と伝動部材234とが固定連結される。伝動部材234はレバー233と共に回動する。1つの実施例では、レバー233と伝動部材234とを一体成形することができる。
【0069】
図13及び図14に示す実施例では、ロック機構23がハンドル本体21に取り付けられ、係合溝25がグリップ22に形成される。ハンドル本体21は、操作制御部217と、操作制御部217の底部に固定組み付けされる底板218とを備える。操作制御部217は雲台を取り付けることができ、操作部材、制御チップ、導電端子等が設けられている。レバー233は操作制御部217と底板218との間に挟持され、且つ、底板218に対して相対的に回動することができる。伝動部材234は底板218の上方でレバー233に連結され、底板218の上方から底板218を貫通し、底板218の下方に位置する可動押圧ブロック235に連結される。伝動部材234と底板218の頂面との間にワッシャ219を設けることができ、ワッシャ219は円環状を呈することで伝動部材234と底板218との間の摩擦を低減することができる。
【0070】
図14に示す実施例では、底板218の底面に係合部214が下向きに突設されており、係合部214は係合溝25に組み合わされ、係合溝25内に挿入することができる。係合部214は底板218の軸線に対してほぼ対称に設けられ、そのうち一つの側の係合部214に切り欠き2141が開設されており、可動押圧ブロック235は切り欠き2141内に位置しており、切り欠き2141内で上下動する。図示した実施例では、係合部214は底板218の左右両側の中央部の位置に位置しており、前後方向に延在し、係合部214の外向きの側壁は底板218の底面に対して傾斜して設けられる。図示した実施例では、可動押圧ブロック235はほぼ矩形のブロックを呈し、一つの側が、傾斜した第2の当接壁231を形成する。第2の当接壁231は、切り欠き2141が形成された一つの側の係合部214の傾斜した側壁と一致しており、傾斜角度が一致しており、且つ、同じ側を向いている。
【0071】
図15に示す実施例では、グリップ22の頂部に突起部2223が形成されており、突起部2223は、左側セクション22231、右側セクション22232、及び前側セクション22233を備え、開口2220を囲繞形成しており、左側セクション22231、右側セクション22232、及び前側セクション22233がグリップ22の頂部に凹部2229を形成させており、左側セクション22231と右側セクション22232との対向する側壁上に係合溝25が凹んで形成される。そのうち突起部2223は前記実施例中の突起部1223と同じく設けることができ、他の実施例では、突起部2223の外側壁がグリップ22の連結部2212の側壁と滑らかにつながるように設けてもよい。別の実施例では、係合溝25がハンドル本体21に設けられ、突起部2223がハンドル本体21の底板218の底面に突設され、係合部214がグリップ22の頂面に形成される。
【0072】
図18に示すのは、図12に示す雲台ハンドル20の局部領域200の拡大図である。ロック機構23がロックしていないとき、係合部214と係合溝25との間は緩んでおり、係合溝25の底面と係合部214の底面との間に隙間が存在する。係合溝25の第1の当接壁251と係合部214の対向する斜めの側壁とが密着してよく、係合部214は係合溝25の第1の当接壁251に沿って摺動し、係合溝25内に挿入されるか又は係合溝25から抜き出され得る。前後方向からグリップ22とハンドル本体21とを摺動接合させることができ、且つ、前後方向からグリップ22とハンドル本体21とを摺動分離させることができる。
【0073】
図19に示すのは、雲台ハンドル20がロックされているときの縦方向断面図である。図20に示すのは、図19に示す雲台ハンドル20の局部領域300の拡大図である。ロック機構23をロックするとき、レバー233を回動させ、伝動部材234を動かして回動させ、可動押圧ブロック235を上向きに運動させる。図示した実施例では、レバー233を時計回りに回動させ、すなわち、雲台ハンドル20の後側へレバー233を引き動かす。可動押圧ブロック235を係合溝25内に当接保持させ、第2の当接壁231が第1の当接壁251に当接保持され、グリップ22をハンドル本体21に上向きに当接保持させる。このようにして、グリップ22とハンドル本体21とを互いに当接保持させ、グリップ22とハンドル本体21とをロックさせ、このとき、伝動部材234は可動押圧ブロック235内に締め付けられ、逆方向のセルフロックを実現する。
【0074】
レバー233を逆向きに回動させ、図示した実施例では、レバー233を反時計回りに回動させ、すなわち、レバー233を前へ引き動かし、伝動部材234を動かして逆向きに回動させ、可動押圧ブロック235を下向きに運動させる。それによって、第2の当接壁231と第1の当接壁251とを分離させ、ロック機構23をロック解除し、このようにすれば、図14の状態でグリップ22とハンドル本体21とを分解することができる。
【0075】
説明を要するのは、本明細書では、「第1の」や「第2の」等の、関係する用語は、1つの実体もしくは操作を別の実体又は操作から区別するために用いられるに過ぎず、これらの実体又は操作の間にこのような何らかの実際的な関係もしくは順序が存在することを要求もしくは暗示するとは限らない、という点である。「備える/含む」、「含む」という用語もしくはその何らかの変化形は、非排他的な包含を含むことにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物品もしくはデバイスが、それらの要素を含むだけでなく、しかも、明確に列挙されていない他の要素も含むか、もしくは、このようなプロセス、方法、物品もしくはデバイスが元々備えている要素も含むことを意図としている。より多くの限定がない状況で、「1つの・・・を備える/含む」という語句により限定される要素は、前記要素を含むプロセス、方法、物品もしくはデバイスの中に他の同じ要素も存在することを排除しない。
【0076】
以上、本発明の実施例が提供する方法及び装置について詳しく説明した。本明細書では、具体的な個別の例を応用して本発明の原理及び実施形態について叙述した。以上の実施例の説明は、本発明の方法及びその中核的趣旨の理解を助けるために用いられるに過ぎず、同時に、当業者にとっては、本発明の趣旨に基づき、具体的な実施形態及び応用範囲において、いずれも変更する箇所があり得る。要するに、本明細書の内容は、本発明に対する限定であると理解されてはならない。
【0077】
本特許文献が開示する内容は、著作権保護を受ける材料を含む。この著作権は著作権所有者が所有する。著作権所有者は、特許商標庁の公式記録及び書類に存在するこの特許文書もしくはこの特許開示をいかなる人が複製することにも反対しない。
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